説明

洗浄システムおよび方法

【課題】長尺状の被洗浄物の洗浄に適した洗浄システムおよび方法を提供する。
【解決手段】洗浄水60を収容する、上下方向に延びた洗浄槽であって、底壁部に超音波振動子14により振動する主振動領域15を含む洗浄槽11と、洗浄槽11の内部に配置され、長尺状の被洗浄物30を収容する洗浄かご20とを有する洗浄システム1である。洗浄かご20は、当該洗浄かご20の周囲を断続的に構成し、被洗浄物30の側方を支持する側方支持部材29と、当該洗浄かご20の底部を構成し、被洗浄物30の一方の端を支持し、主振動領域15から離れた状態で対向して配置される板状の補助振動板であって、洗浄水60を介して伝播される超音波振動を被洗浄物30に印加する補助振動板21とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺状の被洗浄物の洗浄に適した洗浄システムおよび方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、網状の底面が複数の平行した波形をなしこの波形の波底部に沿って被洗浄箸を並べ収容する箸受網篭と、この箸受網篭の上部に設けられ箸受網篭に対して上下方向に開閉可能で箸受網篭に収容された被洗浄箸を上部より押え接触して研磨するための複数の刷毛と下方に向けて洗浄水を噴射するための複数のシャワー管とが交互に箸受網篭の底面の波形に平行して所定間隔に配置される箸研磨部と、箸受網篭と箸研磨部の一方もしくは双方を箸受網篭の底面の波形に直交する水平方向に互いを相対的に往復研磨運動させる駆動ローラと駆動仲介ローラとを設けた箸洗浄機が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−206050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
箸、スプーン、フォークなどの長尺状の飲食用具を効率よく洗浄することが要望されている。特に、使い捨ての割り箸に代わって繰り返し洗って使用する洗浄箸(洗い箸)が普及しつつあり、洗い箸を効率よく洗浄することは重要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、洗浄水を収容する、上下方向に延びた洗浄槽であって、底壁部に超音波振動子により振動する主振動領域を含む洗浄槽と、洗浄槽の内部に配置され、長尺状の被洗浄物を収容する洗浄かごとを有する洗浄システムである。洗浄かごは、当該洗浄かごの周囲を断続的に構成し、被洗浄物の側方を支持する側方支持部材と、当該洗浄かごの底部を構成し、被洗浄物の一方の端を支持し、主振動領域から離れた状態で対向して配置される板状の補助振動板であって、洗浄水を介して伝播される超音波振動を被洗浄物に印加する補助振動板とを含む。
【0006】
この洗浄システムでは、長尺状の被洗浄物を、横ではなく縦にした状態で入れた洗浄かごを、洗浄水を入れた洗浄槽の内部に配置し、超音波振動子から発振された超音波振動により、長尺状の被洗浄物を立てた状態で洗浄できる。その際、超音波振動は、主振動領域から、主振動領域と補助振動板との間の洗浄水を介して補助振動板に伝達され、補助振動板が効率よく振動することにより、洗浄かごにセットされた被洗浄物およびその周囲の洗浄水にも伝播される。このため、長尺状の被洗浄物を超音波振動により効率よく洗浄できる。
【0007】
さらに、洗浄かごには被洗浄物が縦にセットされ、被洗浄物同士が上下方向に重なり合うことを抑制できる。このため、超音波振動が長尺状の被洗浄物の隅々にまで行き届きやすく、洗い残しや洗浄ムラの発生を抑制しやすい。特に、補助振動板に接しやすい被洗浄物の一方の端の近傍を効率よく洗浄できる。
【0008】
また、洗浄かごの周囲を断続的に構成する側方支持部材により、洗浄かごに長尺状の被洗浄物を入れた状態で洗浄かごを洗浄槽に出し入れできる。さらに、側方支持部材を洗浄水がほとんど抵抗なく通過するので、洗浄水が収容された洗浄槽に洗浄かごを出し入れしやすい。
【0009】
洗浄かごの底部を網で構成した場合、超音波振動の伝播を阻害しないようにメッシュサイズの大きい網にすると、長尺状の被洗浄物が洗浄かごから抜け落ちるおそれがある。一方、被洗浄物の抜け落ちを防止するために、洗浄かごの底部のメッシュサイズを小さくすると、超音波が細かな網目に吸収されて減衰し、超音波振動の伝播が阻害されるおそれがある。この洗浄システムでは、超音波振動を被洗浄物に印加する補助振動板が板状に形成されているので、被洗浄物の抜け落ちを防止でき、超音波振動を効率よく伝播できる。このため、被洗浄物の洗浄力を向上させやすい。
【0010】
さらに、この洗浄システムでは、補助振動板が板状に形成されているので、長尺状の被洗浄物の先端部が網目から抜け出たり、網目に挟まったりして傷付くことを抑制できる。このため、被洗浄物へのダメージを軽減して超音波洗浄を行うことができるので、被洗浄物の繰り返し洗浄に伴う劣化も抑制できる。また、超音波洗浄により被洗浄物から取り除かれた汚れが、洗浄かごの底部に沈殿して網目の目詰まりを起こすことも防止できる。このため、洗浄かごの手入れ(清掃)やメンテナンスもしやすい。
【0011】
この洗浄システムでは、主振動領域は水平方向に対して補助振動板よりも傾斜していてもよい。
【0012】
洗浄かごは、さらに、当該洗浄かごを洗浄槽の内部に吊り下げた状態で配置可能な吊り掛け部を含むことが望ましい。洗浄かごの補助振動板を洗浄槽の主振動領域から離した状態で配置できるので、補助振動板と主振動領域とが直に接触することはなく、超音波振動に伴うガタつきや騒音を抑制できる。さらに、吊り掛け部を洗浄かごの取っ手として用いることもできるので、洗浄槽からの出し入れも容易となる。
【0013】
長尺状の被洗浄物の典型的なものは、飲食物を持ち運ぶ飲食用具および調理器具の少なくともいずれかである。さらに、被洗浄物の典型的なものは、箸、スプーン、フォークの少なくともいずれかである。この洗浄システムにより、使用済みの飲食用具を効率よく超音波洗浄できる。このため、飲食物を持ち運び、直接口に触れる機会の多い箸、スプーン、フォークなどを効率よく超音波洗浄できる。
【0014】
被洗浄物が、尖った先端部を含む場合、洗浄かごは、被洗浄物の尖った先端部を補助振動板で支持できる。したがって、この洗浄システムでは、尖った先端部を超音波振動により洗浄できる。箸、先割れスプーン、フォークなどでは尖った先端部が最も汚れやすく、その部分の汚れを落とすことが重要である。したがって、この洗浄システムは、箸、先割れスプーン、フォークなどの飲食用具の洗浄に適している。
【0015】
洗浄かごは、さらに、側方支持部材の内側に着脱可能な保持筒を含むことが望ましい。被洗浄物の側方を筒状に覆うことにより、被洗浄物の脱落をいっそう抑制できる。したがって、洗浄かごに入れる被洗浄物の量の多少にかかわらず、被洗浄物を効率よく超音波洗浄しやすい。
【0016】
本発明の異なる態様の1つは、被洗浄物を洗浄する方法である。この方法は、以下の工程を有する。
1.底壁部に超音波振動子により振動する主振動領域を含む洗浄槽の内部に、長尺状の被洗浄物を収容した洗浄かごであって、周囲が被洗浄物を支持する側方支持部材により断続的に覆われ、底部が板状の補助振動板となった洗浄かごを、補助振動板が主振動領域から離れた状態で対向するようにセットし、洗浄槽の内部に洗浄液が入った状態で、被洗浄物を超音波洗浄すること(超音波洗浄する工程)。
2.洗浄槽から洗浄かごを取り出し、洗浄かごの中に被洗浄物が入った状態で、被洗浄物を濯ぎ洗浄すること(濯ぎ洗浄する工程)。
【0017】
この方法では、洗浄かごに被洗浄物を入れたままの状態で、効率よく超音波洗浄および濯ぎ洗浄を行うことができる。
【0018】
さらに、超音波洗浄する工程では、洗浄かごの側方支持部材の内側に着脱可能な保持筒がセットされており、濯ぎ洗浄する工程では、保持筒が取り外されていることが望ましい。
【0019】
この方法では、少量の被洗浄物を保持筒により一まとめにした状態で超音波洗浄を行うことができる。また、濯ぎ洗浄の際は、保持筒を取り外すことにより洗浄かごに被洗浄物を入れたままの状態で、効率よく濯ぎ洗浄を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】洗浄システムの概略構成を展開して示す斜視図。
【図2】洗浄システムの超音波洗浄装置の平面図。
【図3】洗浄システムを組み立てた状態を示すIII−III断面図(図2のIII−III断面)。
【図4】洗浄システムを組み立てた状態を示すIV−IV断面図(図2のIV−IV断面)。
【図5】洗浄かごの概略構成を示す斜視図。
【図6】異なる洗浄システムを組み立てた状態を示す断面図。
【図7】さらに異なる洗浄システムを組み立てた状態を示す断面図。
【図8】異なる洗浄かごの概略構成を示す斜視図。
【図9】さらに異なる洗浄かごの概略構成を示す斜視図。
【図10】洗浄かごを取り外し、さらに、保持筒を取り外す様子を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1に、本発明の一実施形態に係る洗浄システムの概略構成を展開して示している。この洗浄システム1は、洗浄槽11を含む洗浄装置(超音波洗浄装置)10と、洗浄槽11の内部に配置される洗浄かご20とを備えている。図2に、洗浄装置10を上方から見た平面図により示している。図3に、洗浄システム1を組み立てた状態を、図2のIII−III断面により示している。図4に、洗浄システム1を組み立てた状態を、図2のIV−IV断面により示している。なお、図3では、説明のために洗浄槽11の内部を透かした状態で表している。
【0022】
洗浄装置10は、断面が方形状で金属製(たとえば、ステンレススチール製)のハウジング12と、ハウジング12の上部開口を覆う金属製(たとえば、ステンレススチール製)の天板13と、天板13の上に上下方向に延びるように取り付けられた円筒状の洗浄槽11とを備えている。洗浄槽11は、上部が開口11aとなった金属製(たとえば、ステンレススチール製)の筒状体により周壁11bが構成され、底壁部15は金属製(たとえば、ステンレススチール製)の板により封止されており、超音波振動により洗浄槽11の内部に入れられた被洗浄物30、たとえば箸を洗浄できる。なお、洗浄装置10は、底壁部15を除いた全体を樹脂製(たとえば、プラスチック製)により形成してもよい。
【0023】
洗浄槽11の内部に、上部開口11aから洗浄対象である使用済みの箸(被洗浄物)30を収容した洗浄かご20が同心円状にセットされる。洗浄かご20は、当該洗浄かご20の周囲を断続的に構成し、被洗浄物30の側方を支持する側方支持部材29と、当該洗浄かご20の底部を構成し、被洗浄物30の先端部(先端)31を支持するとともに、洗浄槽11の底壁部を構成する主振動領域(主振動板)15から離れた状態でほぼ平行に対向して配置される板状の補助振動板21とを含む。洗浄槽11の内部に洗浄かご20をセットすることにより、洗浄水60を介して超音波振動が補助振動板21に伝播され、さらに、被洗浄物30に印加されることにより、被洗浄物30を効率よく洗浄できる。
【0024】
洗浄槽11の底壁部15は、板状の主振動板15となっており、主振動板15の周囲にフランジ部16が形成されている。洗浄槽11は、フランジ部16が天板13の下面13bの側にボルト17により固定されることによりハウジング12に固定されている。フランジ部16およびボルト17は、天板13により覆われ、天板13の下に隠れた状態となる。このため、洗浄槽11とハウジング12との境界部分を天板13によりカバーでき、フランジ部16およびボルト17が、洗浄槽11と天板13との付け根部分11cに剥き出しの状態で現れることを抑制できる。したがって、シンプルですっきりとしたデザインの洗浄装置10を提供できる。さらに、フランジ部16およびボルト17を天板13の下に収納できるので、付け根部分11cも含め、手入れ(清掃)やメンテナンスを容易に行える洗浄装置10を提供できる。
【0025】
さらに、洗浄槽11のフランジ部16は、ハウジング12の天板13に対し、間にエチレンプロピレンゴム(EPDM)製のパッキン50を挟んだ状態で、天板13の下面13bの側に取り付けられている。パッキン50は、洗浄槽11から洗浄水60の漏出を抑制して、ハウジング12の内部に収容された電気器具、たとえば、ランジバン振動子14a〜14c、駆動装置19を保護する。さらに、パッキン50は、フランジ部16と天板13との間に挟まれた状態で配置されているため、主振動板15を介してフランジ部16に伝播された超音波振動を吸収しやすい。このため、超音波振動がフランジ部16を介して天板13およびハウジング12に伝播されにくく、洗浄装置10にガタつきや騒音が生じることを抑制できる。なお、パッキン50は、シリコンゴムなどの各種合成ゴムにより形成してもよい。
【0026】
洗浄槽11の底壁部を構成する主振動板15の下面15bには、超音波振動子14として3つのランジバン振動子14a〜14cが、ほぼ正三角形の各頂点をなすように配置されて、主振動板15がランジバン振動子14a〜14cにより超音波振動するようになっている。さらに、洗浄装置10は、底部の主振動板15からハウジング12の内部を通って外部に排水を導くための排水管18を備えており、主振動板15の周壁11bの側には排水管18に繋がる排水口18aが設けられている。なお、超音波振動子は、ランジバン振動子に限らず、PZTなど他の振動子ユニットを採用することも可能である。ランジバン振動子は、高出力のものが低コストで得やすいので、好適な振動子の一例である。また、複数、特に3以上の振動子を非直線的、例えば、円形、三角形、ジグザグ、千鳥状に配置することにより、面積あたりの出力を向上できる。本例の洗浄装置10は3つのランジバン振動子14a〜14cを配置しているが、例えば、4つ、あるいは5つの振動子を円形に配置することもできる。
【0027】
ハウジング12の内部には、ランジバン振動子14a〜14cに駆動用の電力を供給する駆動装置19が収納されている。さらに、正面方向101を向いたハウジング12の一方の面12aには操作パネル80が設けられている。
【0028】
図5に、洗浄かご20の概略構成を、洗浄システム1から洗浄かご20を抜き出した斜視図により示している。洗浄槽11の内部に配置される洗浄かご20は、上部および側方に開口を備えた金属製(たとえば、ステンレススチール製)の容器(ラック)であって、長尺状(細長)の被洗浄物30を縦置きにした状態で多数収容できる。洗浄かご20は、底部を構成する円形で板状の補助振動板21と、洗浄かご20の周囲を断続的に構成し、被洗浄物30の側方を支持する側方支持部材29とを備えている。側方支持部材29は、補助振動板21の周縁部から上方向に延びた4つの棒部材24a〜24dと、4つの棒部材24a〜24dを側方(外側)から囲むように補助振動板21に平行に配置された8つの円形状の枠部材22a〜22hとを含む。なお、洗浄かご20は、全体を樹脂製(たとえば、プラスチック製)により形成してもよい。
【0029】
洗浄かご20に収容される長尺状の被洗浄物30の一例は、飲食物を持ち運ぶための飲食用具であり、たとえば、箸、スプーン(先割れスプーン)、フォーク、ナイフ、ストロー、しゃもじ、お玉、トング、楊枝(爪楊枝、妻楊枝)などの長尺状の飲食用具である。さらに、長尺状の被洗浄物30の一例は、調理器具であり、たとえば、串、楊枝、ざる(水切りざる、湯切りざる、味噌漉しざる)、包丁、おろし器(おろし金)、すりこぎなどの長尺状の調理器具である。洗浄かご20が上下に長い円筒状の洗浄槽11に収まるように、側方支持部材29は全体として上下に長い収納領域を形成しており、底部の補助振動板21は、被洗浄物30の一方の端を支持できるようになっている。このため、洗浄対象が長尺状のものであれば、縦置きにした状態で洗浄かご20に多数収容できる。さらに、ピペットなどの理化学用器具やメスなどの医療用器具についても洗浄可能である。
【0030】
図3および図4に示すように、洗浄かご20の底部を構成する補助振動板21は、洗浄槽11の底部を構成する主振動板15から離れた状態でほぼ平行に対向して配置される。また、洗浄中は補助振動板21の下面21bと主振動板15の上面15aとの間は洗浄水60で満たされている。補助振動板21は、被洗浄物(箸)30の先端部31を支持するとともに、主振動板15から洗浄水60を介して補助振動板21に伝播された超音波振動を、洗浄かご20に収容された箸30に伝播することができる。なお、洗浄水60としては、水またはお湯を使用してもよいが、これらに汎用の食器洗い用洗剤や塩素系の消毒剤を混ぜた液体を使用することが好ましい。
【0031】
側方支持部材29を構成する4つの棒部材24a〜24dは、補助振動板21の周縁部に沿ってほぼ等間隔で補助振動板21に取り付けられ、上方向に延びている。4つの棒部材24a〜24dの上部は、洗浄かご20を洗浄槽11の内部に収納した場合に、洗浄槽11の上部開口11aに達する位置まで延び、さらに、外部(側方)に突き出るように曲げられ、吊り掛け部25a〜25dを構成している。したがって、洗浄かご20を洗浄槽11の内部に入れ、吊り掛け部25a〜25dを洗浄槽11の上部開口11aに掛けることにより、洗浄かご20を洗浄槽11の内部に吊り下げた状態でセットできる。
【0032】
さらに、吊り掛け部25a〜25dの先端はU字またはコ字型に曲げられて隣接する吊り掛け部の先端同士が連結され、取っ手23が形成されている。このため、洗浄かご20は、取っ手23を持って洗浄槽11からの出し入れできる。
【0033】
さらに、洗浄かご20を洗浄槽11の内部に吊り下げることにより、補助振動板21を主振動板15から離した状態、すなわち、非接触な状態で超音波洗浄できる。このため、超音波洗浄する際の洗浄かご20のガタつきや騒音も抑制できる。
【0034】
側方支持部材29は、さらに、4つの棒部材24a〜24dを側方(外側)から囲むように取り付けられ、補助振動板21に平行に配置された8つの円形状の枠部材22(22a〜22h)を含む。これらの枠部材22a〜22hは、相互に間隔(隙間、間隙)を開けた断続した状態で洗浄かご20の周囲を規定する。このため、洗浄かご20の内側(内部)と外側(外部)とは通水可能である。したがって、洗浄槽11に洗浄水60がある状態で洗浄かご20を容易に出し入れできる。さらに、洗浄槽11と洗浄かご20との間がほとんど遮蔽されていないので、洗浄槽11の主振動板15および周壁11bからの超音波振動も洗浄水60を介して洗浄かご20に収納された箸30に伝達できる。
【0035】
枠部材22a〜22hの相互の上下間隔は、補助振動板21の側に近付くにつれて狭まっている。このため、洗浄かご20に収納された箸(被洗浄物)30は、補助振動板21により超音波振動が伝わる下側(先端部)31の側の方がずれにくく、先端部31が、洗浄かご20から脱落したり抜け出たりするのを抑制できる。
【0036】
超音波洗浄装置の一般的な洗浄かごの底部は、被洗浄物の洗浄後の水切りを考慮し、底部を含め全体が網状に形成されている。ところで、超音波振動を効率よく洗浄かご内の被洗浄物に伝播させるためには、洗浄かごの網目をできるだけ大きくした方が好ましと考えられる。しかしながら、洗浄かごの網目、特に、底部の網目を大きくし過ぎると、被洗浄物が洗浄かごから抜け落ちるおそれがある。特に、箸などの長尺物はその傾向が強い。一方、被洗浄物の抜け落ちを防止するために、洗浄かごの網目を小さくし過ぎると、超音波が細かな網目に吸収されたり、網目により反射・散乱されて減衰し、超音波振動の伝播が阻害され、洗浄力の低下を招くおそれがある。
【0037】
この洗浄システム1の洗浄かご20は、底部を構成する補助振動板21を有し、底部が網状ではなく板で形成されている。したがって、箸(被洗浄物)30の抜け落ちを防止できる。さらに、主振動板15の振動は洗浄水60を介して補助振動板21に伝わり、補助振動板21において超音波振動の減衰などは比較的小さく、補助振動板21が効率よく超音波振動する。このため、補助振動板21を介して超音波振動を洗浄かご20の内部に伝達しやすい。さらに、被洗浄物である箸30はその先端部31が補助振動板21に接しているので、被洗浄物30自体に超音波振動を伝達しやすい。このため、洗浄かご20に収納された長尺物(被洗浄物)30を効率よく洗浄できる。
【0038】
洗浄かご20の底部を補助振動板21にすることにより、箸(被洗浄物)30の先端部31が底部の網目から抜け出たり、網目に挟まったりして傷付くことを抑制できる。このため、箸(被洗浄物)30へのダメージを軽減して超音波洗浄を行うことができるので、繰り返し洗浄に伴う箸(被洗浄物)30の劣化も抑制できる。
【0039】
また、超音波洗浄により箸(被洗浄物)30から取り除かれた汚れは、補助振動板21の表面を流れて廃棄され、さらに、補助振動板21そのものが振動するので補助振動板21は清潔に保たれる。したがって、箸30からの汚れが網目に付着して目詰まりを起こしたり、箸30に再付着したりすることが少なく、さらに補助振動板21も清潔に保たれるので、見た目も清潔感がある。このため、手入れ(清掃)やメンテナンスがしやすく、汚れも付着しにくい洗浄かご20を提供できる。さらに、洗い終わった際の水も、補助振動板21の上を流れて洗浄かご20の側方から排出されるので、水切りもよい。必要であれば、補助振動板21に1または数個程度の小さな水切り用の孔を設けておくことも可能である。
【0040】
箸、スプーン、フォークなどの飲食用具は、長尺状の被洗浄物30であり、一方の先端部31を使って飲食物を持ち運ぶので、先端部31あるいはその近傍に食物残渣などの汚れが付着しやすい。この洗浄システム1では、被洗浄物30が箸であれば、先端部31である箸先を下向きにした状態で洗浄かご20に入れ、先端部31を補助振動板21により超音波振動できるので、汚れの付着しやすいところをより効率よく洗浄できる。
【0041】
さらに、長尺状の箸(被洗浄物)30を横置きではなく縦置きの状態で洗浄かご20にセットできる。このため、上下に長い洗浄かご20を用いて大量の箸30を収納でき、洗浄システム1を設置する面積(占有面積)を小さくできる。したがって、長尺状の被洗浄物30を効率よく洗浄できるコンパクトな洗浄システム1を提供できる。
【0042】
さらに、洗浄かご20の内部に、長尺物である箸(被洗浄物)30同士が横置きの状態ではなく、縦置きの状態でセットできる。このため、長尺物である箸30が上下方向に重なり、自重で密着してしまうことを抑制でき、汚れの付着しやすい先端部31を含め、箸30の全体を洗浄水60に接触させやすい。このため、箸(被洗浄物)30の隅々まで効率よく洗浄でき、洗い残しや洗浄ムラの発生を抑制しやすい。
【0043】
さらに、この洗浄システム1の洗浄かご20の側方支持部材29は、洗浄かご20の周囲を断続的に、相互に間隔を開けた状態で覆っている。このため、超音波洗浄したのち、超音波洗浄装置10の洗浄槽11から洗浄かご20を取り出し、箸30が洗浄かご20に入ったままの状態で濯ぐことができる。たとえば、箸30が洗浄かご20に入った状態で食器洗い機にセットしてさらに洗浄および濯ぎを行ったり、洗浄かご20の上あるいは横(側方)から水道水を流すことにより箸30を濯ぐことができる。
【0044】
図6に、異なる洗浄システム1aを組み立てた状態を断面図により示している。この洗浄システム1aは、洗浄槽11を含む洗浄装置10と、洗浄槽11の内部に配置される洗浄かご20aと、洗浄槽11の上部開口11aを塞ぐことのできる蓋70とを備えている。なお、これ以降の実施形態において上記実施形態と共通の構成については、共通の符号を付して説明を省略する。
【0045】
この洗浄システム1aの洗浄かご20aは、その底部を構成する補助振動板21の下面21bにシリコンゴム製の脚部26が取り付けられている。したがって、洗浄かご20aは、脚部26を主振動板15の上に配置して、補助振動板21と主振動板15とが直に接触しないように離した状態でセットできる。このため、補助振動板21と主振動板15との間は洗浄水60が入った状態で超音波洗浄できるので、上記の洗浄システム1と同様に、補助振動板21により超音波振動を被洗浄物である箸30などに効率よく伝達でき、箸30を効率よく洗浄できる。
【0046】
なお、この洗浄かご20aは、洗浄槽11の主振動板15に置けるので吊り掛け部を備えていない。また、上方向に延びた棒部材24aは24bと、24cは24dとそれぞれの先端同士が連結されており、洗浄かご20aを洗浄槽11から出し入れするための取っ手23aとして機能する。さらに、洗浄槽11の上部開口11aを蓋70により塞ぎやすい。蓋70は、上部開口11aを覆うことができるサイズの板状の部分71と、この板状の部分71の中央に配置された取っ手72と、板状の部分71の下面71bの全体を覆うように設けられたシリコンゴム製のシート73とを備えている。
【0047】
図7に、異なる洗浄システム1bを組み立てた状態を断面図により示している。この洗浄システム1bは、洗浄槽11を含む洗浄装置10aと、洗浄槽11の内部に配置される洗浄かご20とを備えている。洗浄装置10aは、側方断面が台形状のハウジング12と、ハウジング12の上部開口を覆い正面方向101から背面方向102に向けて上り傾斜した天板13と、側方断面が台形状で、天板13の上に上下方向(鉛直方向)に延びるように取り付けられた円筒状の洗浄槽11とを備えている。
【0048】
洗浄槽11は、鉛直方向に延びる筒状の周壁11bと、正面方向101から背面方向102に向けて、水平方向に対して約2度(x=2度)上り傾斜した主振動板15とを備えている。周壁11bの下端111は、主振動板15の傾斜に合せて斜めにカットされている。一方、周壁11bの上端110は水平にカットされている。このため、洗浄かご20の取っ手23を上端110に吊り掛けた場合に、洗浄かご20が傾かず安定しやすく、超音波振動によりガタつきや騒音が生じることを抑制しやすい。さらに、洗浄かご20の底部を構成し、被洗浄物30の先端部(先端)31を支持する補助振動板21も水平な状態でセットされるので、箸(被洗浄物)30などの長尺物の抜け落ちを防止できる。
【0049】
主振動板15の周囲に形成されたフランジ部16は、主振動板15の傾斜に合せて傾いた状態で、天板13の下面13bの側にボルト17により固定されている。このため、上記の洗浄システム1と同様に、フランジ部16およびボルト17が、天板13の下に隠れた状態で、付け根部分11cに剥き出しの状態で現れることを抑制できる。
【0050】
天板13は、正面方向101から背面方向102に向けて、水平方向に対して約2度(x=2度)上り傾斜している。このため、超音波洗浄中に洗浄槽11の上部開口11aなどから水はねにより天板13の上面13aに飛散した水滴を、背面方向102から正面方向101に向けて自然流下させて水切りしやすい。したがって、天板13の上面13aに水滴が留まることを抑制でき、上面13aを乾燥した清潔な状態に保つことができる。さらに、洗浄槽11と天板13との付け根部分11cに水滴が溜まったりすることを抑制できるので、付け根部分11cからハウジング12の内部に水滴が侵入することも抑制できる。
【0051】
この洗浄システム1bでは、洗浄槽11の主振動板15が傾斜しているのに対して、洗浄かご20の補助振動板21は水平な状態でセットされている。このため、主振動板15と補助振動板21とは平行に対向しておらず、互いの垂直軸15cおよび21cの方向が一致しないようにずらした状態で対向して配置されている。主振動板15から洗浄水60を介して補助振動板21に伝播される超音波振動91は、補助振動板21を介して洗浄かご20の内部に伝達されるが、超音波振動91の一部は補助振動板21により主振動板15の側に反射される可能性がある。
【0052】
主振動板15と補助振動板21とは、平行ではなく傾いた状態で対向配置されているため、補助振動板21に向けて進行してきた超音波振動91は、進行方向とは異なる方向へ反射されやすい。このため、超音波振動91と、主振動板15に向けて反射される超音波振動92とが、互いに逆方向に重なり合い定常波(定在波、停立波)が発生することを抑制できる。したがって、超音波振動の進行が阻害されることを抑制しやすく、主振動板15と補助振動板21との間の洗浄水60を介して補助振動板21に超音波振動を効率よく伝達できる。
【0053】
なお、天板13の傾斜角度xは2度に限らず、天板13からの水切れや、超音波振動の伝達効率に応じて適宜設定できる。また、本例の天板13は、正面方向101から背面方向102に向けて上り傾斜しているため、鉛直方向に延びる洗浄槽11は、正面方向101の側をθ1(鈍角)の角度で取り付けられ、背面方向102の側をθ2(鋭角)の角度で取り付けられている。天板13の傾斜方向は、正面方向101から背面方向102に向けて上り傾斜するものに限らず、正面方向101から背面方向102に向けて下り傾斜としてもよく、側方向に傾斜させることもできる。
【0054】
図8に、異なる洗浄かご20bの概略構成を斜視図により示している。上記洗浄システム1では、洗浄かご20に代えて洗浄かご20bを使用することもできる。洗浄かご20bの底部を構成する補助振動板21hの中央近傍には、水抜き用の貫通孔27が設けられている。貫通孔27の径のサイズとしては、洗浄かご20bに収容する箸(被洗浄物)30が抜け落ちず、さらに、先端部31が抜け出たり、挟まったりしない程度の大きさであることが望ましい。
【0055】
図9に、さらに異なる洗浄かご20cの概略構成を斜視図により示している。上記洗浄システム1では、洗浄かご20に代えて洗浄かご20cを使用することもできる。洗浄槽11の内部に配置される洗浄かご20cは、底部を構成する断面が円形状で板状の補助振動板21と、補助振動板21の周縁部から上方向に延びた4つの棒部材24a〜24dと、4つの棒部材24a〜24dを側方(外周側)から囲むように補助振動板21に平行に配置された3つの円形状の枠部材22a、22bおよび22gと、枠部材22bおよび22gの間に設けられた円筒状の側板28とを備えている。
【0056】
4つの棒部材24a〜24dを側方(外側)から囲むように補助振動板21に平行に配置された3つの円形状の枠部材22a、22bおよび22gは、相互に間隔(隙間、間隙)を開けた状態で、洗浄かご20の内部と外部とを通水可能な状態にして、4つの棒部材24a〜24dに取り付けられている。
【0057】
枠部材22bと22gとの間に設けられた円筒状の側板28は、箸(被洗浄物)30の脱落をさらに防ぐための部材である。洗浄かご20cを使用することにより、より少量の箸30を洗浄する際に、洗浄かご20cから箸30が脱落することを抑制できる。なお、円筒状の側板28に複数の貫通孔を設けた多孔性の側板を用いてもよい。
【0058】
図10に、洗浄システム1を用いて長尺状の被洗浄物を洗浄する方法を示している。なお、図10では、説明のために保持筒40により覆われた箸30の部分を破線で表している。
【0059】
この洗浄システム1は、洗浄かご20の側方支持部材29の内側に着脱可能な保持筒40を有する。保持筒40は、断面が円形状で上部および下部に開口を備えた金属製(たとえば、ステンレススチール製)の筒体である。洗浄かご20に箸30を入れる前に、保持筒40を洗浄かご20にセットしておく。保持筒40の内部に箸30を入れることにより、少量の箸30を洗浄する場合であっても洗浄かご20から箸30がずれ落ちたりすることを抑制できる。そして、保持筒40が内側にセットされた状態で洗浄かご20に収納された箸(被洗浄物)30を超音波洗浄する(超音波洗浄する工程)。保持筒40は、図6に示した洗浄かご20aや、図7に示した洗浄かご20bにセットすることも可能である。なお、保持筒40は、洗浄かご20を洗浄槽11の内部にセットした後で、箸(被洗浄物)30を超音波洗浄する間だけ取り外した状態にすることも可能で、その場合、洗浄後の水切りもしやすい。また、保持筒40は、全体を樹脂製(たとえば、プラスチック製)により形成してもよく、被洗浄物30へのダメージをさらに軽減しやすい。
【0060】
超音波洗浄した後、洗浄槽11から洗浄かご20を取り外し、さらに、洗浄かご20の内側にセットされた保持筒40を取り外す。その後、箸(被洗浄物)30が入った状態の洗浄かご20を汎用の食器洗い洗浄機などに収容したり、水道水に晒すことにより、箸(被洗浄物)30を洗浄かご20ごと濯ぎ洗浄を行う(濯ぎ洗浄する工程)。
【0061】
この洗浄する方法では、箸30を洗浄かご20に入れて超音波洗浄するときは、保持筒40により箸30が抜け落ちるのを防止できるので、箸30をハンドリングしやすい。一方、濯ぎ洗浄するときは、保持筒40を取り外すことにより、箸30が濯ぎ水に晒されやすくなり、洗浄かご20から箸(被洗浄物)30を取り出さなくても、効率よく濯ぐことができる。したがって、全体として短時間に箸30を効率よく洗浄できる。
【0062】
なお、上記の洗浄槽11は円筒状であるが、上下方向に長い容器であればよく、角筒状であってもよい。また、ハウジング12の形状も方形ではなく、円形(円筒形)であってもよく、また、他の洗浄装置に一体的に組み込まれていてもよい。
【符号の説明】
【0063】
1、1a、1b 洗浄システム
10、10a 洗浄装置(超音波洗浄装置)、 11 洗浄槽
15 主振動板、 20、20a、20b、20c 洗浄かご
21、21h 補助振動板、 30 被洗浄物、 40 保持筒、 60 洗浄水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄水を収容する、上下方向に延びた洗浄槽であって、底壁部に超音波振動子により振動する主振動領域を含む洗浄槽と、
前記洗浄槽の内部に配置され、長尺状の被洗浄物を収容する洗浄かごとを有し、
前記洗浄かごは、当該洗浄かごの周囲を断続的に構成し、前記被洗浄物の側方を支持する側方支持部材と、
当該洗浄かごの底部を構成し、前記被洗浄物の一方の端を支持し、前記主振動領域から離れた状態で対向して配置される板状の補助振動板であって、前記洗浄水を介して伝播される超音波振動を前記被洗浄物に印加する補助振動板とを含む、洗浄システム。
【請求項2】
請求項1において、前記主振動領域は水平方向に対して前記補助振動板よりも傾斜している、洗浄システム。
【請求項3】
請求項1または2において、前記洗浄かごは、さらに、当該洗浄かごを前記洗浄槽の内部に吊り下げた状態で配置可能な吊り掛け部を含む、洗浄システム。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記被洗浄物は、飲食物を持ち運ぶ飲食用具および調理器具の少なくともいずれかである、洗浄システム。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記被洗浄物は、箸、スプーン、フォークの少なくともいずれかである、洗浄システム。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記被洗浄物は尖った先端部を含み、
前記洗浄かごは、前記被洗浄物の前記先端部を前記補助振動板で支持する、洗浄システム。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかにおいて、前記洗浄かごは、さらに、前記側方支持部材の内側に着脱可能な保持筒を含む、洗浄システム。
【請求項8】
底壁部に超音波振動子により振動する主振動領域を含む洗浄槽の内部に、長尺状の被洗浄物を収容した洗浄かごであって、周囲が前記被洗浄物を支持する側方支持部材により断続的に覆われ、底部が板状の補助振動板となった洗浄かごを、前記補助振動板が前記主振動領域から離れた状態で対向するようにセットし、前記洗浄槽の内部に洗浄液が入った状態で、前記被洗浄物を超音波洗浄する工程と、
前記洗浄槽から前記洗浄かごを取り出し、前記洗浄かごの中に前記被洗浄物が入った状態で、前記被洗浄物を濯ぎ洗浄する工程とを有する、方法。
【請求項9】
請求項8において、
前記超音波洗浄する工程では、前記洗浄かごの前記側方支持部材の内側に着脱可能な保持筒がセットされており、
前記濯ぎ洗浄する工程では、前記保持筒が取り外されている、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−147762(P2011−147762A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−188596(P2010−188596)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(592022855)株式会社エスエヌディ (3)
【Fターム(参考)】