説明

洗眼セット

【課題】洗眼カップの汚染を防止して、清潔な状態を保つことができる洗眼セットの提供。
【解決手段】
コンドロイチン硫酸又はその塩、グリチルリチン酸又はその塩、酢酸トコフェロール、アスパラギン酸又はその塩、イプシロンアミノカプロン酸又はその塩及びアミノエチルスルホン酸又はその塩からなる群から選択される少なくとも1種以上を含有し、20℃での粘度が2mPa・s以上15mPa・s以下である洗眼液と、洗眼カップが組み合わされた洗眼セット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗眼カップへの微生物付着が抑制された洗眼セットに関する。
【背景技術】
【0002】
結膜嚢内の洗浄や眼病予防のため、洗眼が広く行われている。洗眼は目脂、花粉や埃、結膜嚢内の雑菌を取り除いて眼の不快感を解消したり、眼感染症の予防に効果的である。
【0003】
ところで、一般的洗眼方法によれば、まず洗眼液を洗眼カップに5〜10ml程度注ぎ、次に洗眼カップ開口縁部を眼に押し当てて、洗眼液の中で瞼を開閉したり洗眼カップ内で水流を起こしたりして眼の洗浄を行う。これらの洗眼液と洗眼カップは、通常一組の洗眼セットとして販売されている。使用者は、洗眼カップに洗眼液を小分けして使用するが、一つの洗眼カップを繰返し用いるので、洗眼後の液に含まれる雑菌などによる洗眼カップの微生物汚染を避けることは難しかった。さらに使用毎に、洗剤等を用いて十分に洗眼カップを洗浄し、洗眼カップを乾燥して保管するという習慣がないため、一旦付着した微生物は除去されることなく増殖し、プラスチックを消化したり侵入したりする危険性があった。
【0004】
洗眼液には界面活性剤を含有させる等して、高い洗眼効果を有する処方設計が工夫されている反面、洗眼カップ素材選択においては眼の周囲に押し当てるときの使用感を重視するため、微生物が付着しやすい軟質プラスチックが用いられることが多い。汚染された洗眼カップを用いると、特にダメージを受けている眼組織では眼感染症等を誘発したり、眼刺激を生じたりする原因になることがあった。
【0005】
これらの問題を解決するために、洗眼カップを常に清潔に保つことができるユニットドーズの洗眼カップが知られている(特許文献1)。ユニットドーズの洗眼カップは使い捨てなので常に清潔な状態の洗眼カップを用いることができる点で優れているが、コストが高いことから汎用性に欠ける。また、洗眼液を眼に直接噴霧する方法が知られている(特許文献2)。この方法は洗眼カップが不要であるが、圧縮ガスを眼に直接噴霧することは安全性の観点から問題が残されている。
【0006】
【特許文献1】特開2003−190249号公報
【特許文献2】特開平10−230007号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記した課題を解決して、洗眼カップを繰り返し使用しても洗眼カップを清潔に保てるとともに、眼に対して安全性の高い洗眼セットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、課題解決のために鋭意検討の結果、コンドロイチン硫酸又はその塩、グリチルリチン酸又はその塩、酢酸トコフェロール、アスパラギン酸又はその塩、イプシロンアミノカプロン酸又はその塩及びアミノエチルスルホン酸又はその塩からなる群から選択される少なくとも1種以上を含有し、20℃での粘度が2mPa・s以上15mPa・s以下である洗眼液を用いることによって、洗眼カップへの微生物付着が抑制され洗眼カップを清潔に保つことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
本発明者は、かかる知見に基づいて開発されたものである。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(5)に掲げる洗眼セットである。
(1)コンドロイチン硫酸又はその塩、グリチルリチン酸又はその塩、酢酸トコフェロール、アスパラギン酸又はその塩、イプシロンアミノカプロン酸又はその塩及びアミノエチルスルホン酸又はその塩からなる群から選択される少なくとも1種以上を含有し、20℃での粘度が2mPa・s以上15mPa・s以下である洗眼液と、洗眼カップが組み合わされた洗眼セット。
(2)洗眼液の20℃での粘度が、3mPa・s以上10mPa・s以下である洗眼液である(1)に記載の洗眼セット、
(3)洗眼液に、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン及びポリビニルアルコールからなる群から選択される少なくとも1種以上を含有する(1)又は(2)に記載の洗眼セット、
(4)洗眼液に、さらにポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類またはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類から選択される非イオン性界面活性剤を含有する(1)乃至(3)に記載の洗眼セット、
(5)洗眼液に、さらにエデト酸またはその塩を含有する(1)乃至(4)に記載の洗眼セット、
(6)洗眼液に、さらにメントール、カンフル、ゲラニオール又はボルネオールから選択される少なくとも一種を含有する(1)乃至(5)に記載の洗眼セット。
なお、本明細書中、特に言及しない限り、%はw/v%を意味するものとする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の洗眼セットは、洗眼カップへの微生物付着を抑制することができる。従って、洗眼カップの汚染を未然に防止し、繰り返し用いても清潔に保つことができるため、ダメージを受けている眼組織でも眼感染症等を誘発したり、眼刺激を生じることがなく安全性が高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の洗眼セットは、容器に収容された洗眼液と洗眼カップを組み合わせてなる洗眼セットである。さらに、これら以外に、洗眼液収容容器の外カバーや洗眼カップ用補助具などを組み合わせてセットにしてもよい。
【0012】
かかる洗眼カップは、眼の周囲に押し当てることができる開口部を有し、その材質としては、各種合成樹脂や天然樹脂を用いることができる。例えば、医療用具に用いられる樹脂などが挙げられ、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチレン、合成ゴム、天然ゴム、メタクリル樹脂、シリコーン、シリコーンゴム、ポリウレタン、高分子ゲル、ポリ三フッ化エチレン、熱可塑性エラストマー、ポリビニルアルコール、ポリテトラフルオロエチレン、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタラート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフッ化ビニリデン、尿素樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、フェノール樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、シアノクリレート、アクリル樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリ塩化ビニル、低置換度ポリエチレン、ポリスチレン、合成ゴム、メタクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン、ポリ三フッ化エチレン、熱可塑性エラストマー、ポリテトラフルオロエチレンが好ましく、低置換度ポリエチレン、熱可塑性エラストマーシリコーン樹脂、合成ゴムが特に好ましい。
【0013】
本発明の洗眼セットは、A)コンドロイチン硫酸又はその塩、グリチルリチン酸又はその塩、酢酸トコフェロール、アスパラギン酸又はその塩、イプシロンアミノカプロン酸又はその塩及びアミノエチルスルホン酸又はその塩からなる群から選択される少なくとも1種以上を含有する洗眼液を有する。かかる洗眼液はこれらの化合物から2種以上を組み合わせて用いると、微生物付着抑制効果が高くなるため、より好ましい。塩としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属、アルミニウムなどの金属との塩などが例示できるが、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩が好適に用いられる。これらは、眼科用組成物に通常用いられる公知化合物であり、市販のものを入手することもできる。
【0014】
本発明に用いるコンドロイチン硫酸又はその塩は、平均分子量が30〜800万の範囲にあることが好ましく、より好ましくは50万〜500万、特に好ましくは100万〜300万の範囲にあることがより好ましい。コンドロイチン硫酸又はその塩の洗眼液への含有量は、分子量や種類などによって異なるので一概に規定できないが、洗眼液中の濃度として、好ましくは0.001〜5%、より好ましくは0.005〜1%、さらに好ましくは0.005〜0.1%、特に好ましくは0.005〜0.05%程度で用いることができる。
グリチルリチン酸又はその塩は、洗眼液中の濃度として、好ましくは0.001〜1%、より好ましくは0.001〜0.5%、さらに好ましくは0.005〜0.1%、特に好ましくは0.005〜0.025%程度で用いることができる。
本発明に用いる酢酸トコフェロールとしては、d体又はl体、酢酸トコフェロールではα、β、γ−トコフェロール等のいずれの化合物も用いることができ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。酢酸トコフェロールは、洗眼液中の濃度として、好ましくは0.0001〜0.5%、より好ましくは0.0001〜0.05%、さらに好ましくは0.0005〜0.01%、特に好ましくは0.0005〜0.005%程度で用いることができる。
アスパラギン酸又はその塩は、洗眼液中の濃度として、好ましくは0.001〜5%、より好ましくは0.005〜1%、さらに好ましくは0.005〜0.5%、特に好ましくは0.01〜0.1%程度で用いることができる。
イプシロンアミノカプロン酸又はその塩は、洗眼液中の濃度として、好ましくは0.001〜10%、より好ましくは0.005〜5%、さらに好ましくは0.01〜3%、特に好ましくは0.1〜0.5%程度で用いることができる。
アミノエチルスルホン酸又はその塩は、洗眼液中の濃度として、好ましくは0.001〜3%、より好ましくは0.005〜1%、さらに好ましくは0.01〜0.5%、特に好ましくは0.01〜0.1%程度で用いることができる。
【0015】
本発明の洗眼セットにおいて洗眼液は、粘度を調整し20℃における粘度が2mPa・s以上15mPa・s以下であることを特徴とする。より好ましくは3〜15mPa・s、さらに好ましくは3〜10mPa・sである。かかる特定の粘度範囲に調整することで優れた微生物付着抑制効果を発揮する。
【0016】
粘度測定方法は、公知の方法を用いることができるが例えば円すい一平板形回転粘度計を用いる方法(第十四改正日本薬局法に記載の、一般試験法、45.粘度測定法、第2法回転粘度計法、「(3)円すい−平板形回転粘度計」の項に記載の方法)に従って測定することができる。粘度の測定においては、市販の粘度計、例えば、E型粘度計[トキメック(TOKIMEC)製、東機産業(日本)から販売]、シンクローレクトリックPC 型(ブルックフィールド、米)、フェランティシャーリー(フェランティ、英)、ロートビスコR (ハーケ、独)、IGK ハイシャーレオメーター(石田技研、日本)、島津レオメーターR (島津製作所、日本)、ワイセンベルグレオゴニオメーター(サンガモ、英)、メカニカルスペクトロメーター(レオメトリックス、米)等を利用できる。そして、これらの市販の粘度計とローターを適宜選択し、披検試料測定毎にJIS Z8809により規定されている石油系の炭化水素油(ニュートン流体)を校正用標準液として適宜調整することにより、20℃における粘度を測定することができる。
【0017】
本発明の洗眼液は、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン又はポリビニルアルコールから選択される少なくとも1種以上を含有することで微生物付着抑制効果が高まる。これらは、眼科用組成物に通常用いられる公知化合物であり、市販のものを入手することもできる。
【0018】
本発明において洗眼液中のこれらの化合物の含有量は、化合物の種類や分子量によっても異なるので限定されるものではないが、各化合物毎の含有量は、ヒドロキシエチルセルロースの含有量は、好ましくは0.001〜2%、より好ましくは0.01〜1%、特に好ましくは0.05〜0.5%程度である。ヒドロキシプロピルメチルセルロースの含有量は、好ましくは0.001〜2%、より好ましくは0.01〜1%、特に好ましくは0.05〜0.5%程度である。メチルセルロースの含有量は、好ましくは0.01〜1%、より好ましくは0.05〜0.5%程度である。ポリビニルピロリドンの含有量は、好ましくは0.001〜10%、より好ましくは0.01〜5%、さらに好ましくは0.05〜3%程度、ポリビニルアルコールの含有量は、0.01〜10%、さらに好ましくは0.05〜2%程度である。
【0019】
本発明において、好ましくは、ヒドロキシエチルセルロースのうち20℃、2%水溶液の粘度が100mPa・s〜50000mPa・sのものが用いられ、より好ましくは1000mPa・s〜50000mPa・s、特に好ましくは1000mPa・s〜30000mPa・sのヒドロキシエチルセルロースを用いる。かかるヒドロキシエチルセルロースは市販のものを利用することができ、例えば住友精化株式会社から販売されているHEC−CF−G(20℃、2%水溶液の粘度が300mPa・s〜600mPa・s)、HEC−CF−V(20℃、2%水溶液の粘度が5000mPa・s〜10000mPa・s)、HEC−CF−W(20℃、2%水溶液の粘度が10000mPa・s〜16000mPa・s)等が利用できる。
【0020】
また、本発明において、好ましくは、メチルセルロースのうち、平均分子量が5万〜50万のものが用いる。さらに好ましくは平均分子量10万〜50万であり、特に好ましくは20万〜50万のメチルセルロースを用いる。かかるメチルセルロースは市販のものを利用することができ、例えば、メトローズSMシリーズとして信越化学工業株式会社から販売されている、SM−15(平均分子量約7万)、SM−25(平均分子量約9万)、SM−50(平均分子量約11万)、SM−100(平均子量約12万)、SM−400(平均分子量約17万)、SM−1500(平均分子量約29万)、SM−4000(平均分子量約36万)等が利用できる。
【0021】
また、本発明においては、好ましくは、公知のポリビニルピロリドンのうち、平均分子量が1万〜15万のものを用いる。さらに好ましくは平均分子量2万〜15万のポリビニルピロリドンを用いる。かかるポリビニルピロリドンは市販のものを利用することができ、例えば、コリドンシリーズとしてBASF株式会社から販売されている、コリドン12PF(平均分子量約0.2万)、コリドン17PF(平均分子量約9万)、コリドン25(平均分子量約3万)、コリドン30(平均子量約5万)、コリドン90(平均分子量約12万)等が利用できる。
【0022】
また、本発明においては、好ましくは、公知のヒドロキシプロピルメチルセルロースのうち、平均分子量が5万〜50万のものを用いる。さらに好ましくは平均分子量10万〜50万であり、特に好ましくは20万〜50万のヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いる。かかるヒドロキシプロピルメチルセルロースは市販のものを利用することができ、例えば、メトローズSHシリーズとして信越化学工業株式会社から販売されている、60SH−15(平均分子量約7万)、60SH−25(平均分子量約9万)、60SH−50(平均分子量約11万)、60SH−100(平均分子量約12万)、60SH−400(平均分子量約17万)、60SH−1500(平均分子量約29万)、60SH−4000(平均分子量約36万)等が利用できる。
【0023】
また、本発明においては、好ましくは、公知のポリビニルアルコールのうち、平均分子量が1万〜30万のものを用いる。さらに好ましくは平均分子量3万〜20万のポリビニルアルコールを用いる。かかるポリビニルアルコールは市販のものを利用することができ、例えば、ゴーセノールシリーズとして日本合成化学株式会社から販売されている、ゴーセノールEG05(平均分子量約3万)、ゴーセノールEG40(平均分子量約12万)等が利用できる。
【0024】
本発明の微生物付着抑制効果は、洗眼液にエデト酸またはその塩を含有した場合に、更に顕著となる。かかるエデト酸またはその塩としては、例えば、エデト酸(エチレンジアミン四酢酸,EDTA)、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)などが例示できる。これらは、1種又は2種以上配合でき、薬理学的に又は生理学的に許容される塩(例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム等)として使用してもよい。なかでも好ましくは、エチレンジアミン四酢酸またはその塩であり、例えばエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水和物(以下、エデト酸ナトリウムともいう。)である。
【0025】
本発明の洗眼液中におけるエデト酸またはその塩の含有量は分子量や種類などによって異なるので一概に規定できないが、例えば0.0001〜1%、好ましくは0.001〜0.5%、特に好ましくは、0.005〜0.3%程度である。
【0026】
本発明の微生物付着抑制効果は、洗眼液に非イオン性界面活性剤を含有した場合に、更に顕著となる。かかる非イオン性界面活性剤としては、通常当業者が点眼剤に利用しうるものを用いることができ、例えばポリオキシエチレン(以下、POEともいう。)−ポリオキシプロピレン(以下、POPともいう。)ブロックコポリマー (例えば、ポロクサマー407 、ポロクサマー235 、ポロクサマー188 など) ;ポロキサミンなどのエチレンジアミンのPOE-POPブロックコポリマー付加物;モノラウリル酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート20) ,モノオレイン酸POE(20)ソルビタン (ポリソルベート80) ,POEソルビタンモノステアレート(ポリソルベート60),POEソルビタントリステアレート(ポリソルベート65) などのPOEソルビタン脂肪酸エステル類;POE硬化ヒマシ油5 ,POE硬化ヒマシ油10 ,POE硬化ヒマシ油20 ,POE硬化ヒマシ油40 ,POE硬化ヒマシ油50、POE硬化ヒマシ油60 ,POE硬化ヒマシ油100などのPOE硬化ヒマシ油類;POE(9) ラウリルエーテルなどのPOEアルキルエーテル類;POE(20)POP(4) セチルエーテルなどのPOE・POPアルキルエーテル類;POE(10)ノニルフェニルエーテルなどのPOEアルキルフェニルエーテル類などが挙げられる。なお、括弧内の数字は付加モル数を示す。
【0027】
なかでも好ましくは、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、POEソルビタン脂肪酸エステル類又はPOE硬化ヒマシ油類から選ばれる非イオン性界面活性剤であり、特に好ましくは、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60である。
【0028】
本発明の洗眼液において非イオン性界面活性剤の含有量は、界面活性剤の種類などによって異なるので一概に規定できないが、通常0.001〜5%、好ましくは0.001〜1%、より好ましくは0.005〜0.5%程度で用いられる。
【0029】
本発明の洗眼液にはメントール、カンフル、ゲラニオール又はボルネオールから選択される少なくとも1種を配合した場合に、更に微生物付着抑制効果が高まる。これらの化合物はd体又はl体のいずれでもよい。本発明の洗眼液において各化合物毎の含有量は、メントールの含有量は、好ましくは0.001〜1%、より好ましくは0.001〜0.5%、特に好ましくは0.001〜0.1%程度である。カンフルの含有量は、好ましくは0.001〜1%、より好ましくは0.001〜0.5%、特に好ましくは0.001〜0.1%程度である。ゲラニオールの含有量は、好ましくは0.0005〜0.1%、より好ましくは0.001〜0.05%、特に好ましくは0.001〜0.01%程度である。ボルネオールの含有量は、好ましくは0.001〜1%、より好ましくは0.001〜0.5%、特に好ましくは0.005〜0.5%程度である。
【0030】
本発明の洗眼液では、種々の成分(薬理活性成分や生理活性成分を含む)を組み合わせて含有するのに適している。洗眼液に通常用いられる充血除去成分、眼調節薬成分、抗炎症薬成分または収斂薬成分、抗ヒスタミン薬成分又は抗アレルギー薬成分、ビタミン類、アミノ酸類、抗菌薬成分、殺菌薬成分、糖類などが例示できる。具体的には、以下に挙げる成分が例示できる。
【0031】
充血除去成分:例えば、α−アドレナリン作動薬、具体的にはエピネフリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸ナファゾリン、塩酸フェニレフリン、塩酸メチルエフェドリン、酒石酸水素エピネフリン、硝酸ナファゾリンなど。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
眼筋調節薬成分:例えば、アセチルコリンと類似した活性中心を有するコリンエステラーゼ阻害剤、具体的にはメチル硫酸ネオスチグミン、トロピカミド、ヘレニエン硫酸アトロピンなど。
抗炎症薬成分または収斂薬成分:例えば、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、アラントイン、インドメタシン、塩化リゾチーム、硝酸銀、プラノプロフェン、アズレンスルホン酸ナトリウム、ジクロフェナクナトリウム、ブロムフェナクナトリウム、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリンなど。
抗ヒスタミン薬成分又は抗アレルギー薬成分:例えば、アシタザノラスト、アンレキサノクス、イブジラスト、トラニラスト、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸レボカバスチン、フマル酸ケトチフェン、クロモグリク酸ナトリウム、ペミロラストカリウム、マレイン酸クロルフェニラミンなど。
ビタミン類:例えば、パルミチン酸レチノール、塩酸ピリドキシン、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、リン酸ピリドキサール、シアノコバラミン、パンテノール、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、アスコルビン酸など。
アミノ酸類:例えば、グルタミン酸、クレアチニン、グルタミン酸ナトリウムなど。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
抗菌薬成分または殺菌薬成分:例えば、アルキルポリアミノエチルグリシン、、硫酸ベルベリン、塩化ベルベリン、ホウ酸、スルファメトキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム、スルフイソキサゾール、スルフイソミジンナトリウムなど。
糖類:例えば単糖類、二糖類、具体的にはグルコース、トレハロースなど。
局所麻酔薬成分:例えば、塩酸オキシブプロカイン、塩酸コカイン、塩酸コルネカイン、塩酸ジブカイン、塩酸テトラカイン、塩酸パラブチルアミノ安息香酸ジエチルアミノエチル、塩酸ピペロカイン、塩酸プロカイン、塩酸プロパラカイン、塩酸ヘキソチオカイン、塩酸リドカインなど。
【0032】
また、本発明の洗眼液には、発明の効果を損なわない範囲でその用途や形態に応じて、常法に従い、様々な成分や添加物を適宜選択し、一種またはそれ以上を併用して含有させてもよい。それらの成分または添加物として、例えば、増粘剤、糖類、界面活性剤、防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤、pH調節剤、等張化剤、香料または清涼化剤、緩衝剤などの各種添加剤を挙げることができる。
【0033】
以下に本発明の洗眼液に使用される代表的な成分を例示するが、これらに限定されない。
増粘剤:例えば、アルギン酸又はその塩、アルギン酸プロピレングリコールエステル、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、シクロデキストリン、グリセリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸など。
糖類:例えば、グルコース、シクロデキストリンなど。
糖アルコール類:例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトールなど。
界面活性剤:例えば、アルキルジアミノエチルグリシンなどのグリシン型両性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩(具体的には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなどの陽イオン界面活性剤など。なお、括弧内の数字は付加モル数を示す。
防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤:例えば、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、安息香酸ナトリウム、エタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、ビグアニド化合物(具体的には、ポリヘキサメチレンビグアニドなど)、グローキル(ローディア社製 商品名)など。
pH調整剤:例えば、塩酸、ホウ酸、アミノエチルスルホン酸、イプシロン−アミノカプロン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ砂、トリエタノールアミン、モノエタノールアミンなど。
等張化剤:例えば、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、グリセリン、プロピレングリコールなど。
香料又は清涼化剤:例えば、上記したメントール、カンフル、ボルネオールや、ゲラニオール、リュウノウ、ウイキョウ油、クールミント油、スペアミント油、ハッカ水、ハッカ油、ペパーミント油、ベルガモット油、ユーカリ油、ローズ油など。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
緩衝剤:アミノエチルスルホン酸、イプシロン−アミノカプロン酸、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤など。具体的には、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ酸、ホウ砂 、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウムなど。
安定剤:ジブチルヒドロキシトルエン、トロメタモール、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、トコフェロール、ピロ亜硫酸ナトリウム、モノエタノールアミン、モノステアリン酸アルミニウムなど。
溶解剤、基剤:オクチルドデカノール、酸化チタン、臭化カリウム、パラフィン、ヒマシ油、プラスチベース、ラノリン、ワセリンなど。
【0034】
本発明の洗眼液は、必要に応じて、生体に許容される範囲内の浸透圧に調整して用いる。浸透圧は、100〜1200mOsm、好ましくは100〜600mOsm、特に好ましくは150〜400mOsm程度であり、生理食塩液に対する浸透圧比は、通常、0.3〜4.1、好ましくは0.3〜2.1、特に好ましくは0.5〜1.4程度である。
【0035】
本発明の洗眼液は、必要に応じて、pHを調整して用いる。pH4.0〜10.0、好ましくは5.0.0〜9.0、特に好ましくは6.0〜8.0である。pHの調整は、緩衝剤、前記pH調整剤などを用いて行うことができる。
【0036】
ここで、緩衝剤としては、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤などが挙げられる。好ましい緩衝剤は、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤及びクエン酸緩衝剤である。特に好ましい緩衝剤は、ホウ酸緩衝剤またはリン酸緩衝剤である。ホウ酸緩衝剤としては、ホウ酸、ホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸アルカリ土類金属塩などのホウ酸塩、ホウ酸とホウ酸塩との組み合わせが挙げられる。リン酸緩衝剤としては、リン酸、リン酸アルカリ金属塩、リン酸アルカリ土類金属塩などのリン酸塩、リン酸とリン酸塩との組み合わせが挙げられる。また、ホウ酸緩衝剤又はリン酸緩衝剤として、ホウ酸塩又はリン酸塩の水和物を用いてもよい。より具体的には、ホウ酸又はその塩 (ホウ酸ナトリウム、テトラホウ酸カリウム、メタホウ酸カリウムなど) 、リン酸又はその塩 (リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウムなど)、炭酸又はその塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムなど)、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウムなど)が挙げられる。
【0037】
本発明の洗眼液は、公知の方法により製造できる。さらに、必要により、ろ過滅菌処理工程や、容器への充填工程等を加えることができる。さらに、洗眼カップと組み合わせることにより、洗眼セットを製造することができる。
【実施例】
【0038】
以下に、試験例及び実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0039】
粘度の測定方法
粘度測定方法は円すい一平板形回転粘度計を用いる方法(第十四改正日本薬局法に記載の、一般試験法、45.粘度測定法、第2法回転粘度計法、「(3)円すい−平板形回転粘度計」の項に記載の方法)に従った。本試験における各比較例、各実施例の粘度は、E型粘度計の1種であるTVE−20L形粘度計コーンプレートタイプ(トキメック(TOKIMEC)製、東機産業(日本))を用いて、以下の測定条件の下で測定を行った。
【0040】
測定条件:
TVE−20L形粘度計コーンプレートタイプに付属の標準コーンロータ(図1における円すい1に相当)(α=1°34'、半径(R)=2.4cm)をフルスケール・トルク67.37×10-6 Nm のスプリングを介してモータで回転させる。測定時、粘度計は回転軸が水平面に対して垂直になるように設置する。
被検試料1mlをコーンロータの所定の位置(プレート、図1における平円板2に相当)に載置し、温度が25.0℃になるまで放置する。次いで、装置を被検試料の粘度に応じた回転数で回転させ、4分後に、表示された粘度を読み取る。高精度の測定結果を得るために、被検試料測定前に、JIS Z 8809 により規定されている石油系の炭化水素油(ニュートン流体)を校正用標準液として用い、測定値が標準液の粘度に一致するように調整する。なお、TVE-20L形粘度計コーンプレートタイプ以外の市販の機種を用い、上記と同様にコーンロータを選択して実施し、適宜校正することにより、同等の結果を得ることもできる。
使用ローター:標準ローター(1°34′、R=24mm)
回転数 :50rpm
試料量 :1ml
測定温度 :20℃
時間 :3分間後の粘度を測定値とした。
【0041】
試験例1 微生物付着抑制効果試験
試験菌は緑膿菌(Pseudomonas aerginosa ATCC9027)を用いた。試験液は、表1に記載の処方に基づき調製した(pH=7.5)。
試験方法は以下の手順とした(n=5で試験実施)。
(1)アルコール滅菌した低置換度ポリエチレン製洗眼カップに各試験液を満たし、4時間浸漬した。
(2)洗眼カップ内の試験液を廃棄し、そこへ1×107CFU/mLに調整した試験菌液5mLを入れて、30分間静置した。
(3)静置後、滅菌精製水5mLにて3回共洗い後に、新しい滅菌生理食塩水5mLをいれて超音波で3分間処理後vortexで激しく1分攪拌した。
(4)上記(3)の生理食塩水の生菌数を、適宜希釈してメンブレンフィルター法で測定し、付着菌数とした。付着抑制率(%)は、試験液(比較例又は実施例)における付着菌数を対照試験液における付着菌数で除した比率とした。結果は表1に示す。
【0042】
【表1】

【0043】
試験の結果、L−アスパラギン酸カリウム、アミノエチルスルホン酸、コンドロイチン硫酸ナトリウム、酢酸-d-α-トコフェロール又はグリチルリチン酸ジカリウムを組み合わせて含有し、20℃における粘度が2〜12mPa・sである本発明の実施例においては、洗眼カップに緑膿菌が付着することが顕著に抑制されることが確認された。
【0044】
実施例6
グリチルリチン酸2カリウム0.02%、L−アスパラギン酸カリウム0.1%、マレイン酸クロルフェニラミン0.003%、アミノエチルスルホン酸0.04%、ホウ酸1.5%、ホウ砂0.3%、l−メントール0.02%、d−カンフル0.001%、ポリソルベート80 0.1%、エデト酸ナトリウム0.005%、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906 0.4%、塩化ベンザルコニウム0.01%、クロロブタノール0.005%、塩酸/水酸化ナトリウム適量、精製水適量で調製した洗眼液(粘度10mPa・s)とポリ酢酸ビニル製洗眼カップを組み合わせて洗眼セットとした。かかる洗眼セットでは、微生物の洗眼カップへの付着が抑制された。
【0045】
実施例7
グリチルリチン酸2カリウム0.02%、L−アスパラギン酸カリウム0.1%、酢酸d-α-トコフェロール0.005%、塩酸ピリドキシン0.01%、アミノエチルスルホン酸0.06%、コンドロイチン硫酸ナトリウム0.02%、ホウ酸1.5%、ホウ砂0.3%、l−メントール0.01%、dl−カンフル0.05%、ポリソルベート80 0.3%、エデト酸ナトリウム0.005%、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906 0.4%、塩化ベンザルコニウム0.01%、塩酸/水酸化ナトリウム適量、精製水適量で調製した洗眼液(粘度10mPa・s)と、シリコーンゴム製洗眼カップを組み合わせて洗眼セットとした。かかる洗眼セットでは、微生物の洗眼カップへの付着が抑制された。
【0046】
実施例8
グリチルリチン酸2カリウム0.025%、L−アスパラギン酸カリウム0.08%、酢酸dd-α-トコフェロール0.005%、塩酸ピリドキシン0.005%、アミノエチルスルホン酸0.02%、コンドロイチン硫酸ナトリウム0.05%、ホウ酸1.5%、ホウ砂0.3%、l−メントール0.008%、dl−カンフル0.01%、ポリソルベート80 0.3%、エデト酸ナトリウム0.01%、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906 0.2%、塩化ベンザルコニウム0.01%、塩酸/水酸化ナトリウム適量、精製水適量で調製した洗眼液(粘度4mPa・s)と、スチレン系熱可塑性エラストマー樹脂製洗眼カップを組み合わせて洗眼セットとした。かかる洗眼セットでは、微生物の洗眼カップへの付着が抑制された。
【0047】
実施例9
グリチルリチン酸2カリウム0.01%、イプシロンアミノカプロン酸0.25%、L−アスパラギン酸カリウム0.05%、マレイン酸クロルフェニラミン0.003%、アミノエチルスルホン酸0.1%、ホウ酸1.5%、ホウ砂0.3%、l−メントール0.01%、d−ボルネオール0.001%、ポリソルベート80 0.2%、エデト酸ナトリウム0.01%、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906 0.3%、塩化ベンザルコニウム0.01%、クロロブタノール0.01%、塩酸/水酸化ナトリウム適量、精製水適量で調製した洗眼液(粘度6mPa・s)と、低置換度ポリエチレン製洗眼カップを組み合わせて洗眼セットとした。かかる洗眼セットでは、微生物の洗眼カップへの付着が抑制された。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンドロイチン硫酸又はその塩、グリチルリチン酸又はその塩、酢酸トコフェロール、アスパラギン酸又はその塩、イプシロンアミノカプロン酸又はその塩及びアミノエチルスルホン酸又はその塩からなる群から選択される少なくとも1種以上を含有し、20℃での粘度が2mPa・s以上15mPa・s以下である洗眼液と、洗眼カップが組み合わされた洗眼セット。
【請求項2】
洗眼液の20℃での粘度が、3mPa・s以上10mPa・s以下である洗眼液である請求項1に記載の洗眼セット。
【請求項3】
洗眼液に、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン及びポリビニルアルコールからなる群から選択される少なくとも1種以上を含有する請求項1又は2に記載の洗眼セット。
【請求項4】
洗眼液に、さらにポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類またはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類から選択される非イオン性界面活性剤を含有する請求項1乃至3に記載の洗眼セット。
【請求項5】
洗眼液に、さらにエデト酸またはその塩を含有する請求項1乃至4に記載の洗眼セット。
【請求項6】
洗眼液に、さらにメントール、カンフル、ゲラニオール又はボルネオールから選択される少なくとも一種を含有する請求項1乃至5に記載の洗眼セット。


【公開番号】特開2006−22055(P2006−22055A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−202424(P2004−202424)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(000115991)ロート製薬株式会社 (366)
【Fターム(参考)】