説明

活性増強アルコール系抗菌性組成物

殺菌組成物が必要とされる任意の場所、例えば病院、医療産業、職場、娯楽施設、家庭または同様の環境で用いることができる抗菌性組成物が提供される。前記抗菌性組成物は、皮膚のごとき基質への局所使用に特に有用であり、手の殺菌剤または手術前の消毒剤として用いることができる。前記組成物は、単純な脂肪族アルコールと活性増強物質との相乗的組み合わせからなる。前記組成物は、肌に潤いを与える一方で、グラム陰性菌を含む多種多様な微生物に対して、これまで思いも寄らなかった持続活性を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺菌組成物が必要とされる任意の場所、例えば病院、医療産業、職場、娯楽施設、家庭または同様の環境で用いることができる抗菌性組成物に関する。前記抗菌性組成物は、皮膚のごとき基質への局所使用に特に有用であり、手の殺菌剤または手術前の消毒剤として用いることができる。前記組成物は、単純な脂肪族アルコールと活性増強物質との相乗的組み合わせからなる。前記組成物は、肌に潤いを与える一方で、グラム陰性菌を含む多種多様な微生物に対して、これまで思いも寄らなかった持続活性を示す。
【背景技術】
【0002】
様々な形態のアルコール含有抗菌性組成物が当該技術分野において周知であり、医療産業においてしばらくの間利用されていたことがある。一般に、前記抗菌性組成物は、皮膚を洗浄および皮膚の上、とりわけ使用者の手、腕および顔の上に存在する細菌および他の微生物を破壊するために用いられる。
前記抗菌性組成物の重要な使用目的とは、人の手および指を消毒することである。前記組成物は、通常、手および指に塗り込まれた後、皮膚から自然に蒸発してゆく。前記組成物中に含有されるアルコールが前記組成物を皮膚から素早くそしてほぼ完全に蒸発させるため、前記組成物を皮膚から拭い取る必要は通常無い。
【0003】
一般に、抗菌性組成物は、医療産業、外食産業、食肉加工産業および個人消費者による民間企業において、有害な恐れのある微生物の蔓延を抑制および防止するために用いられる。抗菌性組成物の普及は、皮膚または他の基質上の細菌および他の微生物の個体数を抑制する重要性を示している。抗菌性組成物は、皮膚に炎症を起こしたり損傷を与えたりすること無くまたは有害な毒性を示すこと無く、微生物の個体数を素早く減少させることが重要である。従来の抗菌性組成物は、一般に、アルコールを高い割合で含有するが、前記アルコールは、素早く蒸発することによって処理面から前記組成物を拭き取るまたは洗い流す必要を無くす消毒剤として作用する。しかしながら、約60%を上回る量のアルコールは皮膚を乾燥させたり、皮膚に炎症を起こさせたりすることが分かっている。
【0004】
特許文献1は、少なくとも1種のアルコール溶性粘化剤をアルコール系消毒剤に添加することによってそのアルコール蒸発速度を下げかつ殺菌濃度のアルコールが皮膚上に存在する被ばく時間を著しく増加させることを特徴とするアルコール系皮膚消毒剤の効果を高める方法に関する。
特許文献2は、パラ−クロロ−メタ−キシレノールのごとき置換フェノールと、アミンオキシド、リン脂質、部分的に中和されたカルボン酸および二塩基酸、ベタイン、エトキシル化メチルグルコシドおよびこれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の一次界面活性剤とを含んでなる洗浄効果があると報告されている組成物に関する。粘化剤または増粘剤、皮膚軟化剤、香料、芳香剤、着色剤等のごとき他の添加剤を添加してもよい。
【0005】
特許文献3は、多量のアルコール、カルボマーポリマーおよび化粧品の性質を有する配合物を与える抗菌剤を含有する抗菌性があると報告されている組成物に関する。
特許文献4は、抗菌性があると報告されているアルコール含有組成物および前記組成物を用いて手のごとき表面を消毒すると報告されている方法に関する。
特許文献5は、消毒アルコールの量が低減された抗菌性があると報告されている組成物に関する。前記抗菌性組成物は、フェノール系抗菌剤と、消毒アルコールと、ゲル化剤と、水とを含有するが、前記組成物の連続水相中の前記抗菌剤の飽和量は少なくとも25%である。
【0006】
特許文献6は、1)塩基アルコール水溶液と、2)保湿剤と、3)配合物が皮膚に塗布された際に皮膚軟化剤を放出するのに適した送達物質と、4)前記塩基アルコール水溶液と混ざらずかつ前記送達物質に含有される皮膚軟化剤とを含んでなる抗菌性がある報告されている液状の皮膚保湿配合物に関する。前記送達物質は、後に放出するための皮膚軟化剤を内部に封入するすなわち閉じ込めることが報告されている。前記保湿剤がグリセリンであり、前記皮膚軟化剤がアルキル置換ポリシロキサンポリマーであることが望ましい。
特許文献7は、皮膚表面を消毒し、かつ、皮膚表面に潤いを与える組成物および方法に関する。
【0007】
特許文献8は、全組成物の約60〜約95重量%の量のアルコールと、防腐剤と、カチオン性セルロースポリマー増粘剤と、保湿剤および/またはカチオン性乳化剤と、約6〜約30重量%の水とを含んでなる抗菌性があると報告されている組成物に関する。
グラム陽性菌およびグラム陰性菌をはじめとする多種多様な微生物に対して効果的であり、かつ、より高い抗菌活性を備え、引いては、より長い期間にわたって使用者を保護することができる抗菌性組成物が必要とされている。
【特許文献1】米国特許第5,288,486号
【特許文献2】米国特許第5,635,462号
【特許文献3】米国特許第5,997,893号
【特許文献4】米国特許第6,022,551号
【特許文献5】米国特許第6,136,771号
【特許文献6】米国特許第6,228,385号
【特許文献7】米国特許第6,423,329号
【特許文献8】米国特許第6,723,689号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
様々な微生物に対してより高いまたはより持続的な活性を示す抗菌性組成物が開示される。前記組成物の脂肪族アルコール濃度は、皮膚を刺激しないようにするために、適度な濃度に保たれる。活性増強物質が本発明の組成物中の脂肪族アルコールと相乗的に組み合わさることによって、アルコール単独と比較して、基質に残留活性を与えかつ続く微生物増殖を妨げることが思いがけなく判明した。前記組成物は前記アルコールおよび/または他の抗菌剤(もしあれば)の蒸発を遅らせ、基質、すなわち治療される皮膚との接触時間を増やし、または皮膚と結合し、表面上に残ることによって後々の微生物との接触に対する効果を維持し、またはこれらの両方を実現すると考えられている。
【0009】
前記抗菌性組成物は、前記抗菌性組成物の100重量部に基づいて、好ましくは約50〜約58重量部の脂肪族アルコールと、約0.0125〜約10重量部の1種以上の活性増強物質と、水とを含んでなる。前記組成物は、他の成分、例えば、これらに限定されるわけではないが、保湿剤、スキンコンディショナー、皮膚軟化剤、粘化剤、防腐剤および香料を任意に含有していてもよい。
本発明は、長期間にわたって皮膚または他の表面に抗菌性を与える皮膚消毒剤として好ましく用いられる増強活性アルコール系抗菌性組成物および抗菌性組成物を調製する方法に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
アルコール含有すなわちアルコール系抗菌性組成物は、とりわけ医療分野において必要に応じて繰り返し用いられる場合、肌を乾燥させるだけでなく、刺激することさえある。アルコール系組成物の保湿能力を高め得る成分を探している過程で、脂肪族アルコールと活性増強物質とを含んでなり、かつ、前記活性増強物質を含有しない組成物の活性を上回る組成物が調製できたことが思いがけなく発見された。ほとんどの場合、微生物に対する前記組成物の活性が増強されることに加えて、前記組成物の保湿能力が改善される。
【0011】
本発明の組成物は、固有の殺菌作用を有する脂肪族アルコールを含んでなる。そのようなアルコールは、様々なウイルス、菌類、カビ、およびグラム陽性およびグラム陰性菌を殺すことが知られている。好適なアルコールは、短鎖、直鎖または分岐鎖、脂肪族アルコールであり、通常は1〜約8、好ましくは1〜約4の炭素数を有する。その例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、2−メチル−2プロパノール、ヘキサノールまたはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。プロパノール、イソプロピルアルコールおよびエタノールが好ましい。
前記脂肪族アルコールは、前記組成物の100重量部当たり、一般に30〜約90部、望ましくは約45〜約60部未満、好ましくは約50〜約57または58重量部の量で存在する。脂肪族アルコールを60部未満の量で含有する組成物は、活性が増強された効果的な抗菌剤となり得ることが思いがけず判明した。
【0012】
前記アルコールは、前記組成物の残留活性および、有利なことに、微生物中のログリダクションによって示されるように抗菌活性の有効性を高める活性増強物質と組み合わされる。代表的な従来の抗菌性組成物は、一般に、低い〜中程度の抗菌活性を示す。抗菌活性は、グラム陽性菌およびグラム陰性菌をはじめとする広範囲の微生物に対して評価される。前記組成物によって提供される微生物集団のログリダクションあるいはパーセントリダクションは抗菌活性と相関関係がある。1〜3の皮膚ログリダクションが望ましく、特定の接触時間(一般に15秒間〜約5分間)については3よりも大きなログリダクションが好ましい。
【0013】
前記活性増強物質は、一般に、2種類のうちの1種類、すなわち、芳香族アルコール活性増強物質またはカチオン性基質結合活性増強物質のいずれかに分類することができる。前記2種類の活性増強物質のうちの一方、好ましくは両方が、本発明の組成物に用いられる。好適なカチオン性基質結合活性増強物質としては、ベヘントリモニウムメトサルフェート、ベヘナルコニウムクロライド、ベヘノイルPG−トリモニウムクロライド、ベヘノイルPG−ジモニウムクロライド、ベヘナミドプロピルPG−ジモニウムクロライド、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。前記カチオン性基質結合活性増強物質は、前記抗菌性組成物の100重量部に対して、一般に約0.0125〜約0.50部、望ましくは約0.03〜約0.10部、好ましくは約0.04〜約0.075部の量で、前記組成物に用いられる。前記基質結合活性増強物質の一部は、様々な濃度のブレンドとして市販されている。前記基質結合活性増強物質は、炭素数が約10よりも大きい1種以上の長鎖脂肪族アルコールとブレンドされることが多い。前記長鎖脂肪族アルコールとしては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、および通常はセチルアルコールとステアリルアルコールとの重量比で50/50の混合物であるセテアリルアルコールが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0014】
前記芳香族アルコール活性増強物質は、少なくとも1つのフェニル基と、例えば脂肪族結合またはエーテル結合によってフェニル環に間接的に結合しているアルコール官能基とを含んでなる。好適な芳香族アルコール活性増強物質としては、フェノキシエタノール、1−フェノキシ−2−プロパノールおよびベンジルアルコールが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。前記芳香族アルコール活性増強物質は、前記抗菌性組成物の100重量部に対して、一般に約0.5〜約5.0部、望ましくは約0.75〜約3.5部、好ましくは約1.0〜約2.5部の量で、前記組成物に用いられる。
【0015】
本発明の抗菌性組成物において、ポリオールの使用は任意であるが、使用されることが好ましい。ポリオールは、2〜約6個、望ましくは2または3個の水酸基を含有する。好ましいポリオールは水溶性である。本発明で用いられるポリオールは、一般に、保湿剤または湿潤剤のごときスキンコンディショナーである。ポリオールの具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、ソルビトール、PEG−4および同様のポリヒドロキシ化合物、および2−メチル−1,3−プロパンジオールが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0016】
ポリオールに加えて、本発明の抗菌性組成物は、保湿剤、皮膚軟化剤、湿潤剤などのごとき他のスキンコンディショナーを含有してもよい。皮膚軟化剤は、一般に、薄い液体、様々な粘度の油、固形脂肪またはワックスである。スキンコンディショナーの役割は、皮膚を軟らかくし、落ち着かせ、あかぎれするのを防ぐことである。選択されたスキンコンディショナーが肌にべたつく感じを残さないことが好ましい。そのような化合物の例としては、シクロメチコン、ミリスチン酸セチル、ジオレイン酸グリセリル、ミリスチン酸イソプロピル、ラノリン、ラウリン酸メチル、PPG−9ラウレート、大豆ステアリル、パルミチン酸オクチル、Di−PPG−3ミリスチルエーテルアジペート、C12〜C15アルキルベンゾエート、PPG−5ラノエート、グルカミンおよびピリドキシングリコールが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。密封型スキンコンディショナー、例えば乳酸セチル、ラノリン脂肪酸アルミニウム、コーン油、ジメチコーン、ココナッツ油、ステアリン酸ステアリル、フェニルトリメチコーン、トリミリスチン、オリーブ油および合成ワックス、も用いることができる。当業者らに周知である多種多様なスキンコンディショナーに加えて、前記種類のスキンコンディショナーを、単独でまたは組み合わせて用いることができる。多種多様なスキンコンディショナーの例としては、アロエ、コレステロール、シスチン、ケラチン、レシチン、卵黄、グリシン、PPG−12、レチノール、サリチル酸、オロチン酸、植物油および可溶性動物コラーゲンが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。前記スキンコンディショナーは単独で用いることもできるし、あるいは、石油、ココアバター、カラミンおよびカノリンのごとき皮膚保護薬と組み合わせて用いることもできる。
【0017】
さらに他のスキンコンディショナーとしては、アルコール可溶性ポリクオタニウムが挙げられるが、その例としては、N,N−ジメチル−N−2−プロペン−1−アミニウムクロライドであるMerquat 100、ポリクオタニウム22(アクリル酸−ジアリルジメチルアンモニウムクロライドポリマー)およびポリクオタニウム47(2−プロペン酸メチルおよび2−プロペン酸との1−プロパナミニウム,N,N,N−トリメチル−3−((2−メチル−1−オキソ−2−プロペニル)アミノ)クロライドポリマーが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。上記に挙げた例は、いずれもイリノイ州、ネーパービルのONDEO Nalco社から入手可能である。
【0018】
本発明の抗菌性組成物には、一種以上のスキンコンディショナー、皮膚軟化剤、保湿剤などを、前記組成物の100重量部に基づいて、約0.25〜約10部、望ましくは約0.50〜約5.0部、好ましくは約1.0〜約3.5部の総量で用いることができる。
【0019】
本発明の抗菌性組成物における増粘剤の使用は任意であるが、前記組成物の粘度を高めるには用いられることが好ましい。増粘化合物は、有機化合物でも無機化合物でもよい。本発明の抗菌性組成物は液体でもよいが、通常は十分な量の増粘剤を含有しており、皮膚のごとき基質に容易に塗布することができる粘稠液または流動性ゲルの形態にある。前記組成物に用いられる増粘剤の種類および量は、とりわけその所望の粘度によって決まる。そういう訳で、増粘剤が本発明で用いられる場合、前記組成物の100重量部に基づいて、一般に約0.1〜約3.0部、望ましくは約0.15〜約1.0部、好ましくは約0.2〜約0.75部の量で存在する。
【0020】
本発明の組成物は、低せん断粘度測定法、例えば当該技術分野で周知である逆tスピンドルを用いたヘリパス法(ブルックフィールド法)を用いて測定した粘度が、一般に約10〜100,000センチポイズ(cp)、望ましくは約30〜約5,000センチポイズ(cp)、好ましくは約60〜約120センチポイズ(cp)である。
【0021】
様々な増粘剤を用いて前記抗菌性組成物の水性および/または非水性部分を増粘させることができる。好適な増粘剤の例としては、アカシア、アクリレート/ステアレス−20、メタクリレート共重合体、寒天、アルギン、アルギン酸、アクリル酸アンモニウム共重合体、アルギン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、アミロペクチン、アタパルジャイト、ベントナイト、C9−15アルコール、酢酸カルシウム、アルギン酸カルシウム、カルシウムカラギーナン、塩化カルシウム、カプリルアルコール、カルボマー910、カルボマー934、カルボマー934P、カルボマー940、カルボマー941、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシプロピルグアー、カラギーナン、セルロース、セルロースガム、セテアリルアルコール、セチルアルコール、コーンスターチ、ダマル、デキストリン、ジベンジリジンソルビトール、エチレン二水素化タローアミド、エチレンジオレアミド、エチレンジステアラミド、ゼラチン、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、ヘクトライト、ヒアルロン酸、ケイ酸、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルステアラミド−MIPA、ヒドロキシプロピルセルロース、2−ヒドロキシプロピルエーテルセルロース、ヒドロキシプロピルグアー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、イソセチルアルコール、イソステアリルアルコール、カラヤガム、ケルプ、ラウリルアルコール、ローカストビーンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、メトキシPEG−22/ドデシルグリコール共重合体、メチルセルロース、微結晶性セルロース、モンモリロナイト、ミリスチルアルコール、エンバク粉、オレイルアルコール、パーム核アルコール、ペクチン、PEG−2M、PEG−5M、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、アルギン酸カリウム、ポリアクリル酸アルミニウムカリウム、カリウムカラギーナン、塩化カリウム、硫酸カリウム、デンプン、アルギン酸プロピレングリコール、アクリル酸ナトリウム/ビニルアルコール共重合体、カルボキシルメチルデキストランナトリウム、ナトリウムカラギーナン、硫酸セルロースナトリウム、塩化ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウム、ケイアルミン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、ステアラルコニウムベントナイト、ステアラルコニウムヘクトライト、ステアリルアルコール、タロウアルコール、TEA−塩酸塩、トラガカントゴム、トリデシルアルコール、トロメタミン、ケイ酸アルミニウウマグネシウム、小麦粉、小麦デンプン、キサンタンゴム、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0022】
下記の増粘剤のさらなる例、すなわち、以下に示す例に限定されるわけではないが、アビエチルアルコール、アクリノール酸、ベヘン酸アルミニウム、カプリル酸アルミニウム、ジリノール酸アルミニウム、ジステアリン酸アルミニウム、イソステアリン酸アルミニウム/ラウレート/パルミテートまたはステアレート、イソステアリン酸アルミニウム/ミリステート、イソステアリン酸アルミニウム/パルミテート、イソステアリン酸アルミニウム/ステアレート、アルミニウムラノレート、ミリスチン酸アルミニウム/パルミテート、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、トリステアリン酸アルミニウム、蜜ろう、ベヘンアミド、ベヘニルアルコール、ブタジエン/アクリロニトリル共重合体、C29−70酸、ベヘン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、カンデリラろう、カルナウバ、セレシン、コレステロール、コレステリルヒドロキシステアレート、ココナッツアルコール、コーパル、ジグリセリルステアレートマレート、ジヒドロキシアビエチルアルコール、ジメチルラウルアミンオレエート、ドデカン二酸/セテアリルアルコール/グリコール共重合体、エルカミド、エチルセルロース、グリセリルトリアセチルヒドロキシステアレート、グリセリルトリアセチルリシノレート、ジベヘン酸グリコール、ジオクタン酸グリコール、ジステアリン酸グリコール、ジステアリン酸へキサンジオール、水素化C6−14オレフィンポリマー、水素化ヒマシ油、水素化綿実油、水素化ラード、水素化ニシン油、水素化パーム核グリセリド、水素化パーム核油、水素化パーム油、水素化ポリイソブテン、水素化大豆油、水素化タロウアミド、水素化タロウグリセリド、水素化ベジタブルグリセリド、水素化ベジタブルグリセリド、水素化植物油、ヒドロキシプロピルセルロース、イソブチレン/イソプレン共重合体、イソセチルステアロイルステアレート、日本ろう、ホホバワックス、ラノリンアルコール、ラウルアミド、メチルデヒドロアビエテート、メチル水素化ロシネート、メチルロシネート、メチルスチレン/ビニルトルエン共重合体、微結晶ワックス、モンタン酸ワックス、モンタンワックス、ミリスチルエイコサノール、ミリスチルオクタデカノール、オクタデセン/無水マレイン酸共重合体、オクチルドデシルステアロイルステアレート、オレアミド、オレオステアリン、オウリキュリーワックス、酸化ポリエチレン、オゾケライト、パーム核アルコール、パラフィン、ペンタエリスリチル水素化ロシネート、ペンタエリスリチルロシネート、ペンタエリスリチルテトラアビエテート、ペンタエリスリチルテトラベヘネート、ペンタエリスリチルテトラオクタノエート、ペンタエリスリチルテトラオレエート、ペンタエリスリチルテトラステアレート、無水フタル酸/グリセリン/デカン酸グリシジル共重合体、フタル酸/トリメリット酸/グリコール共重合体、ポリブテン、ポリブチレンテレフタレート、ポリジペンテン、ポリエチレン、ポリイソブテン、ポリイソプレン、ポリビニルブチラール、ポリビニルラウレート、プロピレングリコールジカプリレート、プロピレングリコールジココエート、プロピレングリコールジイソノナノエート、プロピレングリコールジラウレート、プロピレングリコールジペラルゴネート、プロピレングリコールジステアレート、プロピレングリコールジウンデカノエート、PVP/エイコセン共重合体、PVP/ヘキサデセン共重合体、米ぬかワックス、ステアラルコニウムベントナイト、ステアラルコニウムヘクトライト、ステアラミド、MEA−ステアレート、ステアロン、ステアリルアルコール、ステアリルエルカミド、ステアリルステアレート、ステアリルステアロイルステアレート、合成蜜ろう、合成ろう、トリヒドロキシステアリン、トリイソノナノイン、トリイソステアリン、トリイソノナノイン、トリイソステアリン、トリイソステアリルトリリノレート、トリラウリン、トリリノール酸、トリリノレイン、トリミリスチン、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアリン、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ネオデカン酸亜鉛、ロシン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、およびこれらの混合物は、主に、前記組成物の非水部分を増粘する役割を果たす。
【0023】
好ましい実施態様において、用いられる増粘剤は、AqualonからKlucel HFとして入手可能な2−ヒドロキシプロピルエーテルセルロースのごとき非イオン性増粘剤である。本発明の組成物は、アニオン性増粘剤もカチオン性増粘剤も含有していないことが好ましい。非イオン性増粘剤の使用は、用いられる様々な配合成分との相溶性を広くする。一方、アニオン性またはカチオン性増粘剤は、本発明の組成物に用いられる抗菌剤を不活性化することがある。
【0024】
本発明の抗菌性組成物は、担体として、水、好ましくは脱イオン水を用いる。水は、前記組成物の100重量部に基づいて、一般に約5または20〜約65部、望ましくは約33または35〜約50部、好ましくは約37〜約45部の量で用いられる。
【0025】
本発明の組成物は、任意に、防腐剤成分を含有する。好適な防腐剤の例としては、グルコン酸クロルヘキシジン、酢酸クロルヘキシジン、イセチオン酸クロルヘキシジン、クロロキシレノール、トリクロサン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、クオタニウム15、DMDMヒダントイン、ヨードプロピニルブチルカルバメート、ジアゾリンジニル尿素、イミダゾリジニル尿素、パラクロルメタキシレノール、二酢酸クロルヘキシジン、グリセリルモノラウレート、ピリチオン(亜鉛、ナトリウム、およびMDS)、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、クロロアセタミド、トリクロカルバン、イセチオン酸プロパミジン、イセチオン酸ヘキサミジン、ヘキセチジン、塩酸ポリヘキサメチレンビグアニド、臭化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウムおよび塩化ベンゼトニウムが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。本発明において、防腐剤は、様々な量で用いられる。
【0026】
本発明の抗菌性組成物は、任意の成分、例えば、染料、香料、pH調整剤、緩衝剤、酸化防止剤、乳化剤および界面活性剤を含有していてもよい。当業者らに周知であるように、前記任意の成分は、様々な量で用いることによって、前記組成物に所望の効果を与えることができる。好適な染料の例としては、D&C blue 1、D&C brown 1、D&C green 5、D&C green 6、D&C green 8、D&C orange 4、D&C orange 5、D&C orange 11、D&C orange 12、D&C red 6、D&C red 7、D&C red 17、D&C red 21、D&C red 27、D&C red 30、D&C red 33、D&C red 34、D&C red 36、D&C violet 2、D&C yellow 10、D&C yellow 11、D&C yellow 7、D&C yellow 8、FD&C blue 1、FD&C green 3、FD&C red 4、FD&C red 40、FD&C yellow 5、FD&C yellow 6、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0027】
必要に応じて、pH調整剤を用いることによって、約4〜約8、好ましくは約4.5〜約6のpHを本発明の組成物に付与することができる。前記pH調整剤としては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、エタノールアミン、トリエチルアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トロメタミン、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、イソプロピルアミン、ジエタノールアミン、トリエチアノール、クエン酸、グリコール酸、乳酸、塩酸、硝酸、リン酸、サリチル酸および硫酸が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0028】
ある実施態様では、本発明の組成物にさらなる抗菌性化合物を用いることができる。好適な抗菌性化合物としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、CHGまたはフェノール、トリクロサンのごとき置換フェノールが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。これら例示した抗菌性化合物の一部は、前述のように、防腐剤の機能のごとき他の機能も備えている。しかしながら、ほとんどの実施態様において、本発明の組成物は、脂肪族アルコールと活性増強物質以外のそのような抗菌性化合物を含有しない。
【実施例】
【0029】
本発明は、下記実施例を参照することによって、その理解が深まる。下記実施例は、本発明を説明するものであり、限定するものではない。
実施例
表Iに記載の脂肪族アルコール系配合物において各種化合物を試験し、湿潤が向上するか判定した。用いられた成分の1つであるベヘントリモニウムメトサルフェートが前記アルコール組成物のSerratia Marcescens ATCC 14756に対する活性を高めることが実験中に思いがけなく発見された。この予想外の発見に従い、第4級アンモニウム化合物をはじめとする様々な他の化合物を表Iの配合物において試験し、活性増強が見られるか判定した。ごく少数の第4級アンモニウム化合物が大幅な活性増強を実現できたのに対し、大多数の第4級アンモニウム化合物は、抗菌活性に対してほとんど効果が無いどころか、悪影響さえ及ぼすことが試験によって分かった。
【0030】
【表1】

【0031】
表IIに記載の各成分を、表Iに記載の前記アルコール系配合物に別々に添加し、試験することによって、抗菌活性が増強されるかどうか判定した。表IIに記載の重量%は、表Iの組成物と表に記載の成分との100総重量部に基づいている。例えば、実験Aの場合、5部のフェノキシエタノールを、95部の表Iに記載の組成物において試験した。
【0032】
【表2】

【0033】
下記方法を用いて配合物例を調製した。適量の水を、固体成分を溶解させるのに十分な温度、例えばベヘントリモニウムメトサルフェートの場合には約70〜約80℃まで加熱した。ベヘントリモニウムメトサルフェートのごとき固体成分を、インペラーミキサーを用いて攪拌しながら、前記水に添加した。その後、得られた溶液を約60℃の温度まで冷まし、ヒドロキシプロピルセルロースを攪拌しながら添加した。前記溶液をさらに冷却して、ポリマーを水和させた。乳酸セチル、ポリクオタニウム6、グリセリン、メチルプロパンジオール、フェノキシエタノール(実験Aの場合)または表IIに記載の他のよく知られている添加剤および香料を、好ましくは適度に攪拌しながら連続して添加することによって前記材料を分散させた。必要であれば水を追加し、適当な容器の総重量および正味重量によって求められる処理中に消失した水を取り替えた。次に、イソプロパノールのごとき適当な脂肪族アルコールを攪拌しながら添加することによって、組成物を完成させた。上記処理に変更を加えたものも用いることができることは理解されるべきである。例えば、マルチタンク処理を用いることが可能であり、および/または、一部の成分の高温分散を各種分散装置で置き換えることができる。
【0034】
残留活性試験方法: 各配合物を豚の皮で試験し、グラム陰性微生物であるSerratia marcescens ATCC 14756に対する前記組成物の効果を評価した。前記グラム陰性微生物を30℃で約24時間培養した後、バターフィールド緩衝液中に総個体数を1×10として浮遊させた。前記豚の皮は、以下の標準的な方法に従って作製した。食肉処理の日に豚の皮を集め、同日に脂肪組織を取り除き、十分に洗浄することによって加工する。これらの処理はいずれも、豚の皮の両面に高圧洗浄液を吹き付けることによって遂行される。実験用に豚の皮を加工している間のいかなる時点においても、せっけんも洗剤も全く使用しない。洗浄および脱脂後、豚の皮を、それらを採取した農場において水に浸し、凍らせる。実験室試験に必要になったときには、代表者が前記凍らせた豚の皮を調達し、実験室操作のために解凍する。実験室では、これらの豚の皮を扱い易い大きさにメスで切り出し、硬い毛を動物手入れ用ばさみで取り除く。さらに使い捨てカミソリを用いて、皮の表面に悪影響を与えることなく、滑らかな表面にする。その後、これらの皮片をガンマ線照射によって殺菌し、試験に用いられるまで凍らせておく。次に、前記豚の皮から試験範囲を打ち抜き、フェノール樹脂製キャップに接着剤で貼り付ける。前記検査試料を30℃のオーブン内に設置し、少なくとも20分間平衡させた。各皮を150μlの試作品で処理し、一組の皮同士を30秒間擦り合わせた。前記皮を30秒間乾燥させた後、前記試作品を4回同じように塗布した。その後、わずかに開いたフード内で15分間、皮を乾燥させた。乾燥した皮に、先に調製したSerratia marcescens接種材料を31μl接種し、15秒間擦り、3分後に抽出した。抽出の際には、殺菌した直径3.5cmのシリンダーを、口側を下にして、キャップ上の豚の皮に被せた。前記シリンダーに十分な圧力を掛けることによって、前記シリンダーに適量の液体試料溶液を添加する際の漏れを防ぐ。その後、殺菌したポリスマンを用いて、皮の表面を前記ポリスマンの平坦な縁で十分な圧力を掛けて擦ることで前記表面に付着している可能性がある微生物を取り除くことによって、30秒間、皮を切除した。殺菌したピペットを用いて2mlの試料溶液を取り出し、連続した希釈物および好気性生菌数を調製するのに用いることによって、残ったコロニー形成単位の数を求めた。
【0035】
図1は、上記試験方法による平均ログリダクション残留活性の結果を示す。第4級アンモニウム化合物であるベヘントリモニウムメトサルフェートおよびフェノキシエタノールは、表IIに記載の残りの成分と比較して、抗菌活性の増強を示した。
図1は、上記残留活性試験法を用いて収集された下記データから導き出した。
【0036】
【表3】

【0037】
【表4】

【0038】
第4級アンモニウム化合物であるベヘントリモニウムメトサルフェートが基礎配合物の抗菌活性を高めることを思いがけなく発見した後、他の第4級アンモニウム化合物も検査し、それらの効果を求めた。表Iで用いられたものと同じ配合物を、試験用の基礎配合物として用いた。表Vに記載の各種第4級アンモニウム化合物を、全組成物の100重量部当たり0.5重量部の割合で、基礎配合物に添加した。基礎配合物および各第4級アンモニウム化合物を含有する配合物を、上記残留活性試験法を用いて試験した。実験の結果を図2および表Vに記載する。
【0039】
【表5】

【0040】
【表6】

【0041】
【表7】

【0042】
上記表Vに示されているように、第4級アンモニウム化合物であるベヘントリモニウムメトサルフェートおよびベヘナルコニウムクロライドを含有する組成物は、優れたログリダクション値および微生物Serratia Marcescensに対する抗菌活性を示した。試験した他の第4級アンモニウム化合物を含有する組成物は、抗菌活性をほとんどあるいはまったく示さなかった。上記表から明らかなように、前記活性は予想外であった。
【0043】
特許法に従って、最良の形態および好ましい実施態様を説明してきたが、本発明の範囲はそれらに限定されるものではなく、むしろ添付の請求の範囲によって限定される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】各種添加剤を含有する組成物の残留活性のグラフである。
【図2】各種添加剤を含有するさらなる組成物の残留活性のグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗菌性を有しかつカチオン性セルロースポリマーを含有しない組成物であって、
前記組成物の100重量部に基づいて、
約30〜約90部の炭素数が1〜約8である脂肪族アルコール、
約0.5〜約5.0部の、水酸基が非芳香環炭素原子と結合している芳香族アルコール、
約0.0125〜約0.5部のカチオン性基質結合活性増強物質、および
約5〜約65部の水と、
を含んでなる前記組成物。
【請求項2】
前記脂肪族アルコールが約45〜60部未満の量で存在し、そして前記芳香族アルコールが0.75〜約3.5部の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記カチオン性基質結合活性増強物質が、ベヘントリモニウムメトサルフェート、ベヘナルコニウムクロライド、ベヘノイルPG−トリモニウムクロライド、ベヘノイルPG−ジモニウムクロライド、ベヘナミドプロピルPG−ジモニウムクロライド、またはこれらの組み合わせである、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記水が約33〜約50部の量で存在し、そして前記カチオン性基質結合活性増強物質が0.03〜約0.1部の量で存在する、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
非イオン性増粘剤をさらに含んでなる、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物は約10〜約100,000センチポイズの粘度を有し、そして前記脂肪族アルコールは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、2−メチル−2プロパノール、ヘキサノールまたはこれらの組み合わせである、請求項3に記載の組成物。
【請求項7】
前記脂肪族アルコールが約50〜約55部の量で存在し、前記芳香族アルコールが1.0〜約2.5部の量で存在し、そして前記カチオン性基質結合活性増強物質が約0.04〜約0.075部の量で存在する、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記脂肪族アルコールがプロパノール、イソプロピルアルコール、エタノールまたはこれらの組み合わせであり、そして前記芳香族アルコールがフェノキシエタノール、ベンジルアルコール、1−フェノキシ−2−プロパノールまたはこれらの組み合わせである、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
前記カチオン性基質結合活性増強物質が、ベヘントリモニウムメトサルフェートまたはベヘナルコニウムクロライドであり、そして前記非イオン性増粘剤が約0.1〜約3.0部のセルロース系増粘剤である、請求項5に記載の組成物。
【請求項10】
ポリオール、スキンコンディショナー、pH調節剤またはこれらの組み合わせをさらに含んでなる、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物の粘度は30〜約120センチポイズであり、前記増粘剤は2−ヒドロキシプロピルセルロースを含んでなり、そして水が約35〜約45部の量で存在する、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
抗菌性組成物であって、
前記組成物の100重量部に基づいて、
約30〜約58部の炭素数が1〜約8である脂肪族アルコール、
約0.5〜約5.0部の芳香族アルコール、および
約5〜約65部の水、
を含んでなる前記組成物。
【請求項13】
非イオン性増粘剤をさらに含んでなり、かつ、カチオン性増粘剤は含有しない、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記組成物は約10〜約100,000センチポイズの粘度を有し、そして前記脂肪族アルコールは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、2−メチル−2プロパノール、ヘキサノールまたはこれらの組み合わせである、請求項12に記載の組成物。
【請求項15】
前記組成物は約0.0125〜約0.5部のカチオン性基質結合活性増強物質をさらに含んでなり、前記芳香族アルコールが約0.75〜約3.5部の量で存在し、そして前記脂肪族アルコールが約45〜約58部の量で存在する、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記カチオン性基質結合活性増強物質が、ベヘントリモニウムメトサルフェート、ベヘナルコニウムクロライド、ベヘノイルPG−トリモニウムクロライド、ベヘノイルPG−ジモニウムクロライド、ベヘナミドプロピルPG−ジモニウムクロライド、またはこれらの組み合わせである、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記水が約35〜約50部の量で存在し、そして前記カチオン性基質結合活性増強物質が0.03〜約0.1部の量で存在する、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
非イオン性増粘剤をさらに含んでなる、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記カチオン性基質結合活性増強物質が、ベヘントリモニウムメトサルフェートまたはベヘナルコニウムクロライドであり、前記非イオン性増粘剤が約0.1〜約3.0部のセルロース系増粘剤であり、そして前記組成物がポリオール、スキンコンディショナー、pH調節剤またはこれらの組み合わせをさらに含んでなる、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
抗菌性組成物であって、
前記組成物の100重量部に基づいて、
約30〜約90部の炭素数が1〜約8である脂肪族アルコール、
ベヘントリモニウムメトサルフェート、ベヘナルコニウムクロライド、ベヘノイルPG−トリモニウムクロライド、ベヘノイルPG−ジモニウムクロライド、ベヘナミドプロピルPG−ジモニウムクロライドまたはこれらの組み合わせを含んでなるカチオン性基質結合活性増強物質、および
約32〜約65部の水、
を含んでなる前記組成物。
【請求項21】
前記カチオン性基質結合活性増強物質は約0.0125〜約0.5部の量で存在する、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
前記組成物は約0.5〜約5.0部の芳香族アルコールをさらに含んでなり、そして前記芳香族アルコールの水酸基は非芳香環炭素原子と結合している、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記脂肪族アルコールが約45〜60部未満の量で存在し、そして前記芳香族アルコールが0.75〜約3.5部の量で存在する、請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
前記水が約35〜約50部の量で存在し、そして前記カチオン性基質結合活性増強物質が0.03〜約0.1部の量で存在する、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
前記組成物は非イオン性増粘剤をさらに含んでなり、前記組成物は約10〜約100,000センチポイズの粘度を有し、そして前記脂肪族アルコールはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、2−メチル−2プロパノール、ヘキサノールまたはこれらの組み合わせである、請求項24に記載の組成物。
【請求項26】
前記カチオン性基質結合活性増強物質が、ベヘントリモニウムメトサルフェートまたはベヘナルコニウムクロライドであり、そして前記非イオン性増粘剤が約0.1〜約3.0部のセルロース系増粘剤である、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
前記組成物はポリオール、スキンコンディショナー、pH調節剤またはこれらの組み合わせをさらに含んでなり、前記組成物の粘度は30〜約120センチポイズであり、前記増粘剤は2−ヒドロキシプロピルセルロースを含んでなり、そして水が約35〜約45部の量で存在する、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
抗菌性組成物を形成するための方法であって、
前記組成物の100重量部に基づいて約5〜約65部の水を容器に入れる工程、
前記水に、カチオン性基質結合活性増強物質を、前記組成物の100重量部に基づいて約0.0125〜約0.5部の量で添加する工程、
前記組成物に、水酸基が非芳香環炭素原子と結合している芳香族アルコールを、前記組成物の100重量部に基づいて約0.5〜約5.0部の量で添加する工程、
前記組成物に、脂肪族アルコールを、前記組成物の100重量部に基づいて約30〜約58部の量で添加する工程、および
前記組成物を攪拌する工程、
を含んでなる前記方法。
【請求項29】
前記組成物は非イオン性増粘剤をさらに含んでなり、かつ、カチオン性増粘剤は含有しない、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記組成物は約10〜約100,000センチポイズの粘度を有し、そして前記脂肪族アルコールは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、2−メチル−2プロパノール、ヘキサノールまたはこれらの組み合わせである、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記カチオン性基質結合活性増強物質が約0.03〜約0.1部の量で存在し、前記芳香族アルコールが約0.75〜約3.5部の量で存在し、そして前記脂肪族アルコールが約45〜約58部の量で存在する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記カチオン性基質結合活性増強物質が、ベヘントリモニウムメトサルフェート、ベヘナルコニウムクロライド、ベヘノイルPG−トリモニウムクロライド、ベヘノイルPG−ジモニウムクロライド、ベヘナミドプロピルPG−ジモニウムクロライド、またはこれらの組み合わせである、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記水が約35〜約50部の量で存在し、そして前記芳香族アルコールの水酸基は非芳香環炭素原子と結合している、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記組成物は非イオン性増粘剤をさらに含んでなる、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記カチオン性基質結合活性増強物質が、ベヘントリモニウムメトサルフェートまたはベヘナルコニウムクロライドであり、前記非イオン性増粘剤が約0.1〜約3.0部のセルロース系増粘剤であり、そして前記組成物がポリオール、スキンコンディショナー、pH調節剤またはこれらの組み合わせをさらに含んでなる、請求項34に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2008−510699(P2008−510699A)
【公表日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527875(P2007−527875)
【出願日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【国際出願番号】PCT/US2005/028455
【国際公開番号】WO2006/023349
【国際公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(502042506)ステリス インコーポレイテッド (22)
【Fターム(参考)】