説明

流動性食品冷却固化方法及びその装置

【課題】生産作業が煩雑化することなく、液漏れのない流動性食品冷却固化方法及びその装置を提供する。
【解決手段】油脂含有若しくは澱粉及び小麦粉含有の流動性食品を搬送ベルトの入り口に設けた流動性食品投入部より搬送ベルトに投入した後、該ベルトにより搬送されている流動性食品(以下ワークという)に、該搬送ベルトを介して付与した冷熱により冷却固化する流動性食品硬化において、前記搬送ベルトの少なくとも入り口側から前記冷熱付加によりワークの流動性がなくなるまでの間、搬送ベルトの左右両側に沿って気体流により生成される気体流堰によりワークの搬送ベルト側面へのはみ出しを防止しながら冷却固化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カレールーやシチュールーやジュース凍結等の液状のものより帯状ないし板状固化部材を得る流動性食品冷却固化方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばカレールーを得るには、動物性油脂、小麦粉、調味料、香辛料等をそれぞれ適量調合加熱処理して液状としたものを型に流し込み冷却固化して帯状ないし板状に整形固化している。
また、ジュース凍結等の場合は、抽出液ないし濃縮した液状のものを凍結工程に移し粉砕乾燥するが、前記乾燥工程の前工程では移動するステンレス製スチールベルト上で数mm厚さに急速凍結を行っている。
【0003】
このような型流し込み方式のものは、バッチ式であるため、型容器への液状ワークの充填に時間がかかり、固化後の次工程への移行に手数が掛かるばかりでなく原料歩留まりが悪くコスト高の原因を形成する。
【0004】
また、流動性食品の連続冷却固化方法及びその装置として、特許文献1に開示されている帯状ゲル状物の連続製造装置及び帯状ゲル状物の製法が挙げられる。上記先行技術は、整型用パッキングベルトを使用した帯状ゲル状物の連続整型をなし、それを冷却固化する方法及び装置に関するもので、ワークの搬送コンベアと、該搬送コンベアの上部に適当間隔をあけて対向面が同一方向にかつ同一速度で走行する対向コンベアとを夫々水平に設け、上記搬送コンベアと対向コンベアとの間に挟まり搬送コンベアと同調して回動する一対のパッキングベルトを設け、その間隔をワークの幅に対応する寸法に設定したもので、上記搬送コンベアと対向コンベアとパッキングベルトでコンベアの始めより終わりまで同一の空間寸法を持つ空間を形成させ、該空間に注入されたゾル状液を運搬しつつ冷却によるゲル化整型をして一定寸法の幅を持つ帯状固化部材が形成させるようにしたものである。
【0005】
ところで、液状ワークを搬送コンベア上での冷却により整型して一定幅の帯状固化部材を得るためには、
a、液状ワーク注入部材が前記幅規制をするパッキングベルトと搬送コンベアとの接触面よりの液漏れがないこと、
b、ワークの幅寸法を規制する前記パッキングベルトの間隔が寸法規制の始めより終わりまで常に一定であること、
が要求されるが、上記特許文献1に開示された方法及び装置では、隙間の発生が特にコンベアの中間部では顕著になりがちの構造的欠陥を持ち、これを避ける為にはベルトを強く張るとか、搬送コンベア面への接触の度合いを強くすると言う手段を必要とするため、押圧の度合いを高めることも考えられるがそのため、逆に上記ベルトの左右蛇行を起こし、液状ワークの注入される前記矩形状空間の位置のずれや規制幅の変動を起こす問題がある。
このように、特許文献1に開示された方法及び装置では液漏れの問題を十分に解決しているとは言えない状態にある。
【0006】
そこで、流動性食品の連続冷却固化装置として、特許文献2には、液状ワークの連続整型冷却固化装置が開示されている。上記先行技術は、スチールベルトの左右のワーク搭載面を走行側面とする一対の平行する堰コンベアによって油脂含有若しくは澱粉及び小麦粉含有の流動性食品をスチールベルトで搬送しながら凍結する際のスチールベルトよりのはみ出し及びたれ防止をしているものである。
【0007】
【特許文献1】特公平4−57316号公報
【特許文献2】特開平11−155541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献2に開示された装置においては、堰コンベアではスチールベルトと面する側が、常に堰コンベアに接触し、毎日のバッチ生産毎に堰コンベアの駆動メカニカル部分を洗浄しなければならず、生産作業が煩雑化する。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、生産作業が煩雑化することなく、液漏れのない流動性食品冷却固化方法及びその装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため本発明においては、
油脂含有若しくは澱粉及び小麦粉含有の流動性食品を搬送ベルトの入り口に設けた流動性食品投入部より搬送ベルトに投入した後、該ベルトにより搬送されている流動性食品(以下ワークという)に、該搬送ベルトを介して付与した冷熱により冷却固化する流動性食品硬化方法において、前記搬送ベルトの少なくとも入り口側から前記冷熱付加によりワークの流動性がなくなるまでの間、搬送ベルトの左右両側に沿って気体流により生成される気体流堰によりワークの搬送ベルト側面へのはみ出しを防止しながら冷却固化することを特徴とする。
【0010】
このように、搬送ベルトの少なくとも入り口側から冷熱付加によりワークの流動性がなくなるまでの間、搬送ベルトの左右両側に沿って気体流により生成される気体流堰を設けることによって、ワークの搬送ベルト側面へのはみ出し防止をすることができ、液漏れを防止することができる。この際、ワークの流動性がなくなるまでは、堰が無い場合に、ワークの側面へのはみ出し、液漏れの可能性があるため、堰は搬送ベルトの少なくとも入り口側から冷熱付加によりワークの流動性がなくなるまでの間は必要である。
また、ワークの搬送ベルト側面へのはみ出し防止の堰を気体流堰とすることで、堰の洗浄の必要がなくなるため、生産作業が煩雑化することがない。
【0011】
また、前記気体流が搬送ベルト搬送方向と平行に実質的にカーテン状に生成される正圧気体流であることを特徴とする。
ここで、実質的にカーテン状とは、気体流のうち、ワークと接する部分に気体流の隙間がない状態であればよい。気体流を作り出すための噴出し口には例えば、ノズルにスリットを入れてスリットから出た気体で気体流をつくる、ノズルに多数孔を設けて孔から出た気体で気体流をつくるという形態をとることができる。
このように気体流を搬送方向と平行に実質カーテン状に生成される正圧気体流とすることにより、ワークの側面へのはみ出し、液漏れする可能性のある箇所を確実に防ぐことができるため、ワークの側面へのはみ出し、液漏れをより確実に防ぐことができる。
【0012】
さらに、前記正圧気体流が搬送ベルト上の左右両側に位置する一対の平行カーテン流であり、該一対の平行カーテン流の幅が搬送ベルト幅より小であることを特徴とする。
まず、正圧気体流を搬送ベルト上の左右両側に位置する一対の平行カーテン流とすることにより、搬送ベルト上のワークの偏りを無くすことができる。そして、該一対の平行カーテン流の幅が搬送ベルト幅より小とすることで、搬送ベルト端部にも隙間ができずワークの側面へのはみ出し、液漏れをさらに確実に防ぐことができる。
【0013】
さらにまた、前記搬送ベルト上の雰囲気温度を前記流動性食品(ワーク)の投入温度と同等かそれ以下に設定し、さらに前記気体流を該流動性食品(ワーク)の投入温度と同等かそれ以下に設定したことを特徴とする。
このことによって、ワークの側面へのはみ出し、液漏れの起こりやすい搬送ベルト上のカーテン流付近のワークが他の部分よりも先に冷却固化されて、ワークの側面へのはみ出し、液漏れの防止をさらに効率的に行うことができる。
【0014】
請求項5は本発明を好適に実施する装置に関する発明で、油脂含有若しくは澱粉及び小麦粉含有の流動性食品を搬送ベルトの入り口に投入する流動性食品投入部と、搬送ベルトにより流動性食品(以下ワークという)を搬送しながらそのワーク上部及びベルト背面側に位置する冷熱体によりワークの冷却固化を行う流動性食品冷却固化装置において、前記搬送ベルトの左右両側に沿ってワーク上方より搬送ベルトに向けて気体流を生成する手段を設け、該気体流を搬送ベルトの少なくとも入り口側から前記冷熱付加によりワークの流動性がなくなるまでの間、気体流が存在するように、前記気体流を生成する手段を搬送ベルトのワーク搭載面を挟んでベルト側端両側に位置させたことを特徴とする。
【0015】
また、気体流を生成する手段が圧縮気体を噴出するノズル体であり、該ノズル体はノズル孔を列状に配列するか若しくは搬送ベルト搬送方向と平行に形成されたスリットであることを特徴とする。
【0016】
また、前記ノズルが搬送ベルト左右両側に平行に延在する一対のノズル体であり、該一対のノズル体の配置幅が搬送ベルト幅より小であることを特徴とする。
【0017】
さらに、前記冷熱体は搬送ベルトのワーク上部及び搭載面の背面に冷却する冷却部であって、前記気体流を生成する手段の搬送方向後流で搬送ベルトのワーク上部及び搭載面を冷却する噴流状冷却手段が存在することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
以上記載のごとく本発明によれば、ワークの搬送ベルト側面へのはみ出し防止をすることができ、液漏れを防止することができ、さらにワークの搬送ベルト側面へのはみ出し防止の堰を気体流堰とすることで、堰の洗浄の必要がなくなるため、生産作業が煩雑化することがない。
したがって、生産作業が煩雑化することなく、液漏れのない流動性食品冷却固化方法及びその装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【実施例1】
【0020】
図1は、本実施例1に係る流動性食品冷却固化を行う流動性食品冷却固化装置の概略図である。本実施例1においては、ワークとして粘度が5000cP〜15000cPであるカレールーを用いた。
図1に示したように、流動性食品冷却固化装置は、ワークの搬送コンベア10と、エアノズル15と、ワーク(カレールー)注入部13と、断熱構造の筐体20より構成され、該筐体20内は前室21、冷却室A22、及び冷却室B23に分割されている。
エアノズル15は筐体20の入口側より、前室21までの範囲に亘って設けられている。
前記ワークの搬送コンベア10は、駆動源18で作動する駆動ローラ11と従動ローラ12とステンレス部材等よりなるスチールベルト10aとベルトの張力を調整する弾性部材付き調整機構17とからなる。且つスチールベルトの従動側下部にはベルト洗浄ユニット19を設け、汚染の起こりやすいスチールベルトを常に清浄に維持するようにしてある。
なお、本実施例においては、一例としてスチールベルトを用いたがこれに限定されるものではない。
【0021】
ここで、前室21では、前記搬送コンベア10上の雰囲気温度を前記ワークの投入温度と同等かそれ以下に設定し、さらに前記エアノズル15によって形成される気体流を該流動性食品(ワーク)の投入温度と同等かそれ以下に設定して、ワーク注入部13より注入されたワークを表面硬化させるための室であり、室上部には前室21を低温雰囲気に保つために上部冷却部26が設けられている。
【0022】
冷却室A22は、前室21で表面硬化されたワークを冷却硬化させるための室であり、搬送コンベア10のスチールベルト10aのワーク搭載面の上下両面を冷風噴流により冷却するようにしたもので、スチールベルトの上下に設けた複数の冷風源27a、27bを設け、冷風源27aは冷風噴流28aによりスチールベルト10aを介してワークの下面より冷熱を与え、冷風源27bは冷風噴流28bにより直接液状ワークの表面に冷熱を与え、硬化するようにしてある。このような冷却方法は高速冷却硬化を必要とする場合に最適と考えられる。
【0023】
冷却室B23は、温度調整のための室であり、ワークの温度を外気温もしくはそれ以上に調整する。冷却室B23内の温度は、外部と熱交換できるようにして外気温に保ってもよく、また、外気温もしくはそれ以上の温度に保つことのできる恒温装置29を設けて温度を保ってもよい。このようにワークの温度を外気温もしくはそれ以上に調整することによって、ワークを内部まで硬化させるとともに、後工程でワークをパッキングしたときに、パッキング内に結露ができることを防ぐことができる。
【0024】
図2は、図1の前室21内の上からみた正面図である。図2に示すように、エアノズル15は、断熱構造の筐体20の入口側より筐体20の内部に向け搬送コンベア10の左右両側の外端10bよりも内側に一対設けられている。エアノズル下部は、エアノズル中のエアーを噴霧できる構成となっており、例えばノズル孔を列状に配列したり搬送コンベア10の搬送方向と平行に形成されたスリットとすることができる。
【0025】
エアノズル15から噴霧されるエアーの風速、風量はエアノズル全体に亘って均一としてもよいが、ワーク31は前室21内を搬送されるに従って、徐々に表面が硬化されていくため、ワークの表面硬化の進んでいないエアノズル15の前半部15bで噴霧されるエアーの風速、風量を後半部15cで噴霧されるエアーの風速、風量よりも大きくなるように前半部15bと後半部15cへ導入するエアーの圧力を異なるものとしている。
【0026】
図3は、エアノズル15へのエアー導入のフロー図である。圧力制御装置41は、外部ないしは筐体内より導入されたエアーの一部をエアノズルの前半部15b入口の圧力が一定となるように圧力調節弁41bの開度を調整して、一定圧力のエアーとしてエアノズル前半部15bへ導入し、また他のエアーの一部をエアノズルの後半部15c入口の圧力が前記前半部15b入口の圧力よりも低い一定の圧力となるように圧力調節弁41bの開度を調整して、一定圧力のエアーとしてエアノズル前半部15bへ導入する。
本実施例においては、図3に示したように、エアノズルを前半部及び後半部の2段階に分割したが、流動性の大きいワークを用いる場合にはエアーの圧力を前半部、後半部の2段階で変化させるだけでなく、3段階以上に分けて最前段に近い箇所ほどエアーの圧力を大きくするとよい。
【0027】
図4は図2におけるA−A断面図である。前記エアノズル15にエアーを導入することで、エアノズル15下部に設けた増幅機構付きのスリットよりエアーを帯状噴射させ、エアカーテン15aが形成させた。また、エアノズル15の断面は図4に示したように、ティアドロップ形状としている。
このようなエアノズル15を用いることによって、圧力損失が少なく、大きな風速が得られ、またエアーを効率的に整流化し、高速なエアーを膜状に噴出することができる。さらにスリットから噴出したエアーは、増幅機構により周囲の空気を巻き込み、効果的なエアーブローを実現することができる。
【0028】
また、エアノズル15に導入するエアーは、エアフィルター16aで塵等の不純物を取り除き、ブロワー16bでエアノズル15へ導入する構成となっている。
【0029】
図5は図2におけるA−A断面図の別の例を示した。なお、図5においてはエアフィルター、ブロワー、及びその附属配管の図示を省略したが、図5のいずれにおいても図3及び図4で示した場合と同様にしてエアノズルへエアーが供給されている。
図5(A)は図4に示したエアノズルと同じノズルを用い、スリットの向きを搬送ベルト10内側に傾けた際の断面図である。このように、スリットの向きはノズルの真下ではなくてもよい。
また、図5(B)は断面が円形であり、下部にスリットを入れたエアノズルを用いた際の断面図である。このような形状のエアノズルを用いてもよく、エアノズルの形状は特に制限されるものではない。
【0030】
前記図1に概略図を示した流動性食品冷却固化装置を稼動させた。
流動性を有する50〜65℃の温度のワーク(カレールー)31は、ワーク供給装置13aに送られ、ワーク供給装置13aの複数の供給管であるワーク注入部13から自動的に制御されて前室21内であり、走行中の搬送コンベア10のスチールベルト10a上に供給された。搬送コンベアは1.4m/sで走行させた。供給されたワーク31はスチールベルト10a上を四方に分散し適当厚さを形成しつつ上部冷却部26によって0℃以下(本実施例においては−5℃)の雰囲気温度である前室21で冷却され、表面硬化され冷却室A22に搬送された。その間、注入直後の表面硬化前の前記分散したワークは、スチールベルト10aの左右両側に設けられた一対のエアノズル15により形成されたエアカーテン15aにより、エアカーテン15a外へ移動することができなくなった。即ちエアカーテン15aの外側へのワークのはみ出し、液漏れを略完全に防止することができた。なお、エアノズルに導入したエアーの圧力は前半部を20kPaとし、後半部を10kPaとした。エアカーテン15aの空気の風速は10m/s〜30m/sとした。
このように、前室21内では、ワーク31のスチールベルト10a外側へのはみ出し、液漏れを防ぎながら、ワークの表面硬化が実現され、全体として流動性がなくなった状態となった。
【0031】
そして、前記表面硬化され冷却室A22に搬送されたワーク31は、冷却室A22内で冷風噴流28a、28bによってさらに低温、例えば−20℃に冷却されて硬化され、冷却室B23へ搬送された。ここで、冷却室A22で冷却硬化されたワーク31は、表面は硬化されて流動性はないものであるが、その中心部は例えば約35〜40℃であり、未だ溶融状態あるいは半溶融状態にあるが、その表面近傍は半固体状となった。
【0032】
さらに、前記冷却硬化され冷却室B23に搬送されたワーク31は、冷却室B23内で恒温装置29によって外気温に等しい温度(例えば20〜30℃)に調整され、外部に排出された。
ここで、ワーク31は冷却室B23中で20〜30℃に所定時間保持されると、溶融状態あるいは半溶融状態にある前記中心部及び表面及び表面近傍の油脂の結晶化が進められ、全体として十分にかつ良好に固化し、固化したワーク(カレールー)となる。
ここで、冷却室B23内にもエアノズル15及びエアカーテン15aを設けなかったが、冷却室A22でワーク31は硬化されて流動性をもたないため、スチールベルト10aの外側へはみ出したり、液漏れすることはなかった。
【産業上の利用可能性】
【0033】
生産作業が煩雑化することなく、また液漏れすることのない流動性食品冷却固化方法及びその装置として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本実施例1に係る流動性食品冷却固化を行う流動性食品冷却固化装置の概略図である。
【図2】図1の前室21内の上からみた正面図である。
【図3】エアノズルへのエアー導入のフロー図である
【図4】図2におけるA−A断面図である。
【図5】図2におけるA−A断面図の別の例である。
【符号の説明】
【0035】
10 搬送コンベア
10a スチールベルト
13 ワーク注入部
15 エアノズル
15a エアカーテン
20 筐体
21 前室
22 冷却室A
23 冷却室B
26 上部冷却部
27a、27b 冷風源
28a、28b 冷風噴流
31 ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油脂含有若しくは澱粉及び小麦粉含有の流動性食品を搬送ベルトの入り口に設けた流動性食品投入部より搬送ベルトに投入した後、該ベルトにより搬送されている流動性食品(以下ワークという)に、該搬送ベルトを介して付与した冷熱により冷却固化する流動性食品硬化方法において、
前記搬送ベルトの少なくとも入り口側から前記冷熱付加によりワークの流動性がなくなるまでの間、搬送ベルトの左右両側に沿って気体流により生成される気体流堰によりワークの搬送ベルト側面へのはみ出しを防止しながら冷却固化することを特徴とする流動性食品冷却固化方法。
【請求項2】
前記気体流が搬送ベルト搬送方向と平行に実質的にカーテン状に生成される正圧気体流であることを特徴とする請求項1記載の流動性食品冷却固化方法。
【請求項3】
前記正圧気体流が搬送ベルト上の左右両側に位置する一対の平行カーテン流であり、該一対の平行カーテン流の幅が搬送ベルト幅より小であることを特徴とする請求項2記載の流動性食品冷却固化方法。
【請求項4】
前記搬送ベルト上の雰囲気温度を前記流動性食品(ワーク)の投入温度と同等かそれ以下に設定し、さらに前記気体流を該流動性食品(ワーク)の投入温度と同等かそれ以下に設定したことを特徴とする請求項1記載の流動性食品冷却固化方法。
【請求項5】
油脂含有若しくは澱粉及び小麦粉含有の流動性食品を搬送ベルトの入り口に投入する流動性食品投入部と、搬送ベルトにより流動性食品(以下ワークという)を搬送しながらそのワーク上部及びベルト背面側に位置する冷熱体によりワークの冷却固化を行う流動性食品冷却固化装置において、
前記搬送ベルトの左右両側に沿ってワーク上方より搬送ベルトに向けて気体流を生成する手段を設け、該気体流を搬送ベルトの少なくとも入り口側から前記冷熱付加によりワークの流動性がなくなるまでの間、気体流が存在するように、前記気体流を生成する手段を搬送ベルトのワーク搭載面を挟んでベルト側端両側に位置させたことを特徴とする流動性食品冷却固化装置。
【請求項6】
気体流を生成する手段が圧縮気体を噴出するノズル体であり、該ノズル体はノズル孔を列状に配列するか若しくは搬送ベルト搬送方向と平行に形成されたスリットであることを特徴とする請求項5記載の流動性食品冷却固化装置。
【請求項7】
前記ノズルが搬送ベルト左右両側に平行に延在する一対のノズル体であり、該一対のノズル体の配置幅が搬送ベルト幅より小であることを特徴とする請求項6記載の流動性食品冷却固化装置。
【請求項8】
前記冷熱体は搬送ベルトのワーク上部及び搭載面の背面に冷却する冷却部であって、前記気体流を生成する手段の搬送方向後流で搬送ベルトのワーク上部及び搭載面を冷却する噴流状冷却手段が存在することを特徴とする請求項5記載の流動性食品冷却固化装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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