説明

流路接続装置、及び、これを含む液体吐出装置

【課題】流路接続に係る各部の寸法や配置の誤差を吸収しつつ、ジョイントが装着される流路端部及び当該流路端部を構成する部分の大型化を回避可能とする。
【解決手段】ジョイント11は、共にジョイント11の外径よりも大きな調整板13及び規制板14の貫通孔13x,14x内に遊びをもって貫挿された状態で、ヘッド20の流路23,24,25端部の開口23a,24a,25a内に挿入される。規制板14によってジョイント11の位置調整範囲が調整板13よりも小さい範囲に規制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2部材の液体流路を互いに接続する流路接続装置、及び、これを含む液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体吐出装置の一例であるインクジェットプリンタにおいて、インクジェットヘッド、ヘッドに供給されるインクを貯留するタンク等の部材間に、これら部材の流路を互いに接続するジョイント等の流路接続装置を設けることが知られている。例えば特許文献1には、ジョイントとしてのニードルを、寸法誤差を許容可能に保持する構造が開示されている。特許文献1によると、ニードル保持板とニードルを支持する被保持板との接続孔に対応してスペーサを設け、当該スペーサにより形成された隙間を介して上記板を接続することで、ニードルの中心軸の位置調整を可能としている。
【0003】
【特許文献1】特開平11‐207987号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、ジョイントとしてのニードルが装着されるインクキャップの開口(インクキャップに形成されたインク流路の端部)のサイズを、ニードルの可動範囲に対応させる必要がある。そのため、当該開口(流路端部)の大型化を免れず、開口を構成する部分、ひいてはプリンタ全体の大型化が問題となる。
【0005】
本発明の目的は、流路接続に係る各部の寸法や配置の誤差を吸収しつつ、ジョイントが装着される流路端部及び当該流路端部を構成する部分の大型化を回避可能な、流路接続装置及びこれを含む液体吐出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1観点によると、液体流路が形成された2部材の前記液体流路を互いに接続するよう、一端及び他端に亘って液体が流動可能な中空空間を有し、前記一端及び前記他端が前記2部材の前記液体流路の端部にそれぞれ接続されるジョイントと、前記ジョイントにおける前記2部材のうちの一方の前記液体流路の端部に対する装着の際、前記ジョイントの前記端部への装着方向と直交する方向の前記ジョイントの位置調整を可能としつつ、前記ジョイントを支持する調整部と、前記一方の部材の前記液体流路の端部に対して前記装着方向上流側に離隔配置され、前記装着の際に前記装着方向と直交する方向の前記ジョイントの位置調整を可能としつつ前記ジョイントの位置調整範囲を前記調整部よりも小さい範囲に規制する規制部とを備えたことを特徴とする流路接続装置が提供される。
【0007】
なお、本発明において、「液体流路」とは、液体の流動又は収容が可能な空間をいう。
【0008】
上記第1観点によれば、調整部によって、ジョイント装着の際にジョイントの位置調整が可能とされることにより、当該位置調整可能な方向に関する流路接続に係る各部の寸法や配置の誤差が吸収される。また、規制部によって、ジョイントの位置調整範囲が調整部よりも小さい範囲に規制されることにより、ジョイントが装着される流路端部及び当該流路端部を構成する部分のサイズを抑えることができる。つまり、上記第1観点によれば、流路接続に係る各部の寸法や配置の誤差を吸収しつつ、ジョイントが装着される流路端部及び当該流路端部を構成する部分の大型化を回避可能である。
【0009】
前記規制部は、前記ジョイントを貫挿可能な貫通孔が形成され且つ前記装着方向と直交する方向に延在した板部材であってよい。この場合、規制部の薄型化が実現され、当該規制部を含む流路接続装置全体としての小型化が実現可能である。
【0010】
上記第1観点の流路接続装置において、前記装着方向上流側から順に、前記調整部及び前記規制部が配置されてよい。この場合、ジョイントの位置調整が、調整部による位置調整段階と、規制部による位置調整段階との2段階で行われることになる。このように位置調整範囲が段階的に小さくなることにより、ジョイントをスムーズに装着することができ、装着性の向上が実現される。また、ジョイント装着時や装着後において、ジョイントが流路端部と調整部との間に設けられた規制部に当接することにより、ジョイントを介して各部にかかる装着方向と直交する方向の負荷が分散される。さらに、ジョイント装着後、調整部の上記装着方向と直交する方向の位置がずれた場合であっても、調整部とジョイントが比較的大きく位置調整可能となっているため、ジョイントに係る負荷を低減できる。これにより、無理な負荷による各部の劣化や変形を防止し、流路接続の信頼性を向上させることができる。
【0011】
上記第1観点の流路接続装置は、前記装着の際に前記装着方向と直交する方向の前記ジョイントの位置調整を可能としつつ前記ジョイントを前記端部へと案内するよう、前記一方の部材の前記液体流路の端部に配置される案内部をさらに備え、前記装着方向上流側から順に前記調整部、前記規制部、及び前記案内部が配置され、且つ、前記装着の際における前記ジョイントの位置調整範囲が前記調整部、前記規制部、及び前記案内部の順に小さくてよい。この場合、ジョイント装着の際、ジョイントの位置調整範囲が調整部、規制部、案内部の順に小さいため、ジョイントをよりスムーズに装着することができる。また、案内部の位置調整範囲が比較的小さいため、案内部の小型化、ひいては案内部が配置される液体流路端部の小型化が可能である。
【0012】
前記案内部が、前記液体流路の端部に配置されたときに前記装着方向下流側に向けて前記液体流路を狭める方向に傾斜し、前記ジョイントにおける前記液体流路の端部に装着される一端が、前記案内部の傾斜に対応して傾斜してよい。この場合、ジョイントをより一層スムーズに装着することができる。
【0013】
上記第1観点の流路接続装置は、前記装着の際に複数の前記ジョイントを前記装着方向と直交する方向に関する相互の位置関係を規制する保持部をさらに備えてよい。この場合、ジョイントが複数ある場合でも、ジョイント相互の位置関係が保持部により規制されるため、これら複数のジョイントを略同時にスムーズに装着することができ、ジョイント装着時及び装着後に当該各部に無理な負荷がかかるのを防止することができる。
【0014】
上記第1観点の流路接続装置は、一端及び他端に亘って液体が流動可能な中空空間を有し、前記一端及び前記他端が前記ジョイント及び前記2部材のうちの他方の前記液体流路の端部にそれぞれ装着される弾性管をさらに備えてよい。この場合、ジョイントと他方の部材の液体流路の端部とを弾性管により連結することで、ジョイントや他方の部材の寸法や配置の誤差を弾性管の弾性変形量により吸収させることができる。したがって、ジョイントや他方の部材に求められる寸法や配置の精度が軽減されると共に、ジョイント等各部への無理な負荷を抑制することができ、各部の劣化や変形が抑制される。
【0015】
前記一方の部材が液体吐出ヘッドユニットであってよい。この場合、上述のように当該流路接続装置によって部材の液体流路端部及び当該流路端部を構成する部分のサイズを抑えることができるため、液体吐出ヘッドユニットの小型化が実現可能である。また、液体吐出ヘッドユニットは液体吐出装置に適用された場合に交換される可能性が高いことから、当該ヘッドユニットの小型化により、交換作業性向上の効果も得られる。
【0016】
前記ジョイントが前記液体吐出ヘッドユニットにおける前記液体流路の端部が形成された部分を覆ってよい。このように液体吐出ヘッドユニットの上記部分を雄、ジョイント端部を雌とすることにより、液体吐出ヘッドユニットをより確実に小型化することができ、交換作業性をより一層高めることができる。
【0017】
本発明の第2観点によると、上記第1観点の流路接続装置と、前記流路接続装置によって流路接続された部材から供給された液体を媒体に吐出する液体吐出ヘッドユニットとを備えたことを特徴とする液体吐出装置が提供される。
【0018】
上記第2観点によれば、上記第1観点による効果と同様の効果を得ることができ、さらに、上述のように液体吐出ヘッドユニットの小型化が実現されることにより、液体吐出装置全体としての小型化も実現される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、調整部及び規制部を備えたことにより、流路接続に係る各部の寸法や配置の誤差を吸収しつつ、ジョイントが装着される流路端部及び当該流路端部を構成する部分の大型化を回避可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る液体吐出装置の一実施形態としてのインクジェットプリンタを示す概略平面図である。
【図2】本発明に係る流路接続装置の一実施形態を示す、図1のII−II線に沿った部分断側面図である。
【図3】図2において一点鎖線で囲まれた領域IIIを示す拡大断面図である。
【図4】ヘッドに対するジョイントの装着手順を示す説明図であり、(a)は保持板及び調整板により挟持されたジョイントを規制板の貫通孔に挿入する直前の状態、(b)はヘッドの開口にジョイントを装着する直前の状態をそれぞれ示す。
【図5】本発明に係る流路接続装置の別の実施形態を示す、図4(b)に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0022】
先ず、図1を参照し、本発明に係る液体吐出装置の一実施形態としてのインクジェットプリンタ1の概略構成について説明する。
【0023】
インクジェットプリンタ1は、図1に示すように、副走査方向に沿って用紙Pを搬送する搬送ユニット5、搬送ユニット5によって搬送された用紙Pの表面にマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインク滴をそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッド20、ヘッド20毎に設けられたインク供給系(図2に示すサブタンク30、メインタンク40等)、並びに、プリンタ1各部の制御を行うコントローラ9を有する。本発明に係る流路接続装置の一実施形態である流路接続ユニット10(図2参照)は、上記各インク供給系において、ヘッド20とサブタンク30との流路接続に用いられる。なお、流路接続ユニット10を含むインク供給系の詳細については、図2を参照して後述するものとする。
【0024】
搬送ユニット5は、副走査方向に関して4つのヘッド20を挟んで離隔配置された2つのベルトローラ6,7、及び、両ローラ6,7間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト8を有する。ベルトローラ7は、駆動ローラであって、コントローラ9の制御により駆動される搬送モータ(図示せず)から駆動力が与えられることで、回転する。ベルトローラ6は、従動ローラであって、ベルトローラ7の回転により搬送ベルト8が走行するのに伴って回転する。用紙Pは、搬送ベルト8の上側ループの外周面上に載置された状態で、図1に示す用紙搬送方向に沿って搬送される。
【0025】
4つのヘッド20は、それぞれ主走査方向(副走査方向に直交し且つ用紙搬送上面に沿った方向)に沿って延在し、副走査方向に関して互いに所定距離離隔しつつ並列するように配置されている。各ヘッド20の下面には、インク滴を吐出する吐出口(図示せず)が多数開口している。即ち、プリンタ1は、主走査方向にインク滴が吐出される多数の吐出口(図示せず)が配列されたライン式のカラーインクジェットプリンタである。
【0026】
搬送ベルト8の上側ループの外周面と各ヘッド20の下面とは、互いに平行であり、若干の隙間を介して対向している。搬送ベルト8上に載置されつつ搬送されてきた用紙Pがヘッド20の直ぐ下方を通過する際に、各ヘッド20から用紙Pの表面に向けて各色インク滴が順に吐出されることにより、用紙P上に所望のカラー画像が形成される。
【0027】
4つのヘッド20はそれぞれ、主走査方向両端から突出した突出部20pを有し、各突出部20pの略中央に挿入されたボルト2等の固定部材を介して、図1に示す平面視において矩形枠状のフレーム50に固定されている。フレーム50はプリンタ1内の所定位置に固定されている。フレーム50における副走査方向に沿った一方の辺(図1の左側の辺)は、他方の辺よりも幅が広く且つ他の部分よりも厚みが大きく形成されており、当該部分に形成された凹部50x(図3参照)内に、各ヘッド20の主走査方向一端(図1の左側の端部)及び流路接続ユニット10が配置されている。
【0028】
次に、図2を参照しつつ、ヘッド20の構成、及び、流路接続ユニット10を含むインク供給系について説明する。なお、図2には1のヘッド20に対応するインク供給系が示されているが、4つのヘッド20のそれぞれに対して図2に示すインク供給系が設けられている。また、図2では、構成の明瞭化のため、ヘッド20内のインク流路の一部分のみを断面で示し、その他の部分については簡略的な断面や側面として描いている。
【0029】
ヘッド20は、図2に示すように、リザーバユニット21、及び、リザーバユニット21の下面に固定された流路ユニット22を含む。リザーバユニット21の内部には、図2に示す流入流路23、第1排気流路24、第2排気流路25、各流路23〜25に連通し且つインクを一時的に貯留するインクリザーバ(図示せず)等のインク流路が形成されている。リザーバユニット21の主走査方向一端(図1の左側の端部)の下面には、流路23,24,25それぞれの端部としての3つの開口23a,24a,25aが形成されている。サブタンク30から開口23aを介してリザーバユニット21内に供給されたインクは、流入流路23を通り、インクリザーバで一時的に貯留され、適宜流路ユニット22へと供給される。流路ユニット22は、下面に吐出口(図示せず)が多数形成されており、その内部には各吐出口に共通の共通インク流路及び吐出口毎の個別インク流路が形成されている。リザーバユニット21から流路ユニット22に供給されたインクは、共通インク流路を通って各個別インク流路に分配され、そしてコントローラ9(図1参照)の制御により駆動するアクチュエータ(図示せず)の変形に伴って、吐出口から吐出される。また、リザーバユニット21内の気泡等を排出する必要がある場合は、サブタンク30内のインクを、流入流路23を介してインクリザーバ内に流入し、その後インクリザーバから第1排気流路24又は第2排気流路25を介して、サブタンク30内に還流させる。なお、各流路23〜25内には、それぞれ図2に示す方向にのみインクが流れるよう、逆止弁(図示せず)が設けられている。
【0030】
サブタンク30は、インクを貯留する貯留室31を画定する筐体、並びに、筐体下面に形成された3つの開口31a及び1つの開口31bを有する。これら開口31a,31bは、サブタンク30内の液体流路である貯留室31の端部に相当する。貯留室31は、3つの開口31aを介して後述の弾性管19内の流路空間とそれぞれ連通し、また、開口31bを介して管45内の流路空間と連通している。
【0031】
メインタンク40は、インクを貯留する貯留室41を画定する筐体、並びに、筐体上面に形成された開口41aを有する。貯留室41は開口31b,41aを接続する管45を介してサブタンク30の貯留室31と連通しており、貯留室41内のインクが管45を介して貯留室31に適宜補給されるようになっている。メインタンク40は、プリンタ1の筐体に対して着脱可能であり、消耗時等にユーザにより交換される。
【0032】
流路接続ユニット10は、ヘッド20の各流路23〜25及びサブタンク30の貯留室31を互いに流路接続するものであって、流路23〜25端部の開口23a〜25aにそれぞれ嵌合された3つのシール部材15、開口23a〜25aにそれぞれ対応する3つのジョイント11、ジョイント装着の際に3つのジョイント11を水平面方向(図2の紙面に直交する水平面の方向)に関する相互の位置関係を規制する保持板12、開口23a〜25aに対するジョイント11の装着の際に各ジョイント11の水平面方向の位置調整を可能としつつこれらジョイント11を支持する調整板13、開口23a〜25aに対するジョイント11の装着の際に各ジョイント11の水平面方向の位置調整を可能としつつジョイント11の位置調整範囲を調整板13よりも小さい範囲に規制する規制板14、ジョイント11の下端とサブタンク30の下面に形成された開口31aとをそれぞれ接続する3つの弾性管19等を含む。
【0033】
次に、図3を参照し、流路接続ユニット10の各部の構成についてより詳細に説明する。図3は、ジョイント11の中心軸に沿った流路接続ユニット10各部の断面を示す。
【0034】
ジョイント11は、図3に示すように、下端及び上端に亘ってインクが流動可能な中空空間11xを有する、鉛直方向に沿った円筒状部材である。ジョイント11の上端はシール部材15を介してヘッド20の開口23a〜25aに、ジョイント11の下端は弾性管19を介してサブタンク30の開口31a(図2参照)に、それぞれ接続されている。ヘッド20の開口23a〜25aに対するジョイント11の装着方向は、図3に矢印で示すように、上向きである。
【0035】
各ジョイント11の上端周縁は、側壁の外周面側が切り欠かれることにより、テーパー11tが形成されている。これにより、各ジョイント11の上端は、先細り形状であって、図3に示す装着方向下流側に向けて径が小さくなるよう、傾斜している。
【0036】
ヘッド20の各流路23〜25は、開口23a〜25a上方の鉛直部分においてジョイント11の中空空間11xと略同じ径を有し、開口23a〜25a近傍において、ジョイント11の外周サイズに対応するよう拡径している。そして当該開口23a〜25a近傍の拡径した部分に、シール部材15が嵌合されている。
【0037】
シール部材15は、ゴム等の弾性材料からなり、開口23a〜25a内に嵌合した基部15a、及び、基部15aから下方に延出し且つ基部15aよりも外周径の小さい延出部15bを有する。シール部材15には、基部15a及び延出部15bに亘って上下方向に、貫通孔15xが形成されている。延出部15bにおける貫通孔15xを画定する内周の径は、ジョイント11がシール部材15の弾性力により適切に保持されるよう、ジョイント11の外周径より若干小さくなっている。基部15aにおける貫通孔15xを画定する内周は、ジョイント11をヘッド20に対して確実に固定するよう、内側に突出した部分を有する。シール部材15により、ジョイント11がヘッド20に対して確実に固定されると共に、ヘッド20の開口23a〜25aからのインク漏れが防止される。
【0038】
シール部材15における延出部15bの下端周縁に、全周に亘って、テーパー15tが形成されている。延出部15bの側壁は、略一定の厚みを有するが、下端近傍において内周面側が切り欠かれることにより、テーパー15tが形成されている。テーパー15tは、延出部15bの下端から上方に、図3に示す装着方向下流側に向けて、貫通孔15xの径を小さくするように、即ち流路23〜25を狭める方向に、外側から内側へと傾斜している。テーパー15tは、ヘッド20の開口23a〜25aに対するジョイント11の装着の際に、延出部15bの外径15Sの範囲内においてジョイント11の水平面方向の位置調整を可能としつつ、ジョイント11を開口23a〜25aへと案内するものである。
【0039】
ジョイント11は、下端からその長さの3分の1程度上方の位置に、外周面から水平方向に突出したフランジ11fを有する。フランジ11fは、ジョイント11の外周面の全周に亘って形成された、鍔状の部材である。フランジ11fを挟んで上側及び下側にそれぞれ保持板12及び調整板13が配置されている。
【0040】
保持板12及び調整板13並びに規制板14は共に、水平面方向に延在した板部材であって、3つのジョイント11をそれぞれ貫挿可能な3つの円形の貫通孔12x,13x,14xを有する。
【0041】
保持板12において、貫通孔12xの直径12Sは、調整板13及び規制板14の貫通孔13x,14xの直径13S,14Sより小さく、ジョイント11の外周の直径より若干大きい。また、保持板12は、貫通孔12x内に貫挿された3つのジョイント11のフランジ11f上面に支持されており、フレーム50に対して固定されていない。したがって、3つのジョイント11は、開口23a〜25aへの装着の際、貫通孔12x内においてそれぞれ水平面方向に若干距離移動可能であるが、保持板12によって水平面方向に関する相互の位置関係がある程度維持される。つまり、保持板12は、3つのジョイント11の水平面方向の相互の位置関係を完全に固定するのではなく、これらジョイント11を互いにある程度(例えば公差分)水平面方向に移動可能としつつこれらの相互の位置関係を維持するものである。
【0042】
調整板13において、貫通孔13xの直径13Sは、保持板12及び規制板14の貫通孔12x,14xより大きく、ジョイント11のフランジ11fの外径より小さい。3つのジョイント11は、調整板13の貫通孔13x周縁における上面に支持されている。また、3つのジョイント11は、開口23a〜25aへの装着の際、水平面方向に関して、保持板12によって相互の位置関係がある程度維持されつつ、調整板13の貫通孔13x内において若干距離移動可能となっている。
【0043】
調整板13は、保持板12がフレーム50に対して固定されておらずフランジ11f上に支持されているだけであるのに対し、フレーム50に対して固定されており、また、一端(図3の右側の端部)が鉛直板13aに固定されている。当該鉛直板13aは、サブタンク30の側壁外面上に固定されている(図2参照)。
【0044】
規制板14において、貫通孔14xの直径14Sは、保持板12の貫通孔12xの直径12Sより大きく、調整板13の貫通孔13xの直径13Sより小さく、また、シール部材15における延出部15bの外径15Sより大きい。規制板14は、ヘッド20の開口23a〜25aに対するジョイント11の装着の際、保持板12及び調整板13よりもヘッド20の開口23a〜25aに隣接しつつ、開口23a〜25aに対して装着方向上流側に離隔配置されている。規制板14は、図4(a)を参照して後述するように、ジョイント11が保持板12及び調整板13によりフランジ11fを挟持された状態で貫通孔14xに貫挿される前に、予めフレーム50に固定されている。
【0045】
弾性管19は、ゴム等の弾性材料からなり、一端及び他端に亘ってインクが流動可能な中空空間を有し、一端がジョイント11の下端、他端がサブタンク30の開口31a(図2参照)にそれぞれ装着されている。サブタンク30の貯留室31内のインクは、弾性管19内を通り、さらにジョイント11の中空空間11xを通ってヘッド20に供給される。
【0046】
次いで、図4を参照し、ヘッド20の開口23a〜25aに対するジョイント11の装着手順について説明する。
【0047】
先ず、3つのジョイント11をそれぞれ下端側から調整板13の貫通孔13x内に挿入し、各フランジ11fを調整板13上面に載置する。そして、3つのジョイント11を調整板13に支持させた状態で保持板12の貫通孔12x内に挿入し、保持板12をジョイント11のフランジ11f上に支持させる。これにより、ジョイント11の各フランジ11fが保持板12及び調整板13によって挟持された状態になる(図4(a)参照)。このとき、3つのジョイント11は、それぞれ保持板12の貫通孔12x内に貫挿されることで水平面方向に関する相互の位置関係が維持されつつ、保持板12と共に調整板13の貫通孔13x内において水平面方向に若干距離移動可能である。
【0048】
そして図4(a)に示すように、予めフレーム50の所定位置に固定されている規制板14の下側から、保持板12及び調整板13を、3つのジョイント11のフランジ11fを挟持した状態で、上方に移動させ、3つのジョイント11を略同時に上端側から規制板14の貫通孔14x内に挿入する。このとき、3つのジョイント11並びに保持板12及び調整板13は、規制板14の貫通孔14xの大きさ及びその配置に応じて、移動範囲が規制されるが、水平面方向に移動可能である。3つのジョイント11は、保持板12及び調整板13と共に貫通孔14xに対して水平面方向に位置調整されつつ、規制板14の貫通孔14x内に挿入されていく。なお、この段階において、調整板13は未だ鉛直板13aに固定されていない。
【0049】
このようにしてジョイント11を規制板14の貫通孔14x内に貫挿した後、調整板13をフレーム50の所定位置に固定する。そしてサブタンク30をプリンタ1内の所定位置に配置し、サブタンク30の側壁外面に鉛直板13aを固定した後、調整板13の一端を鉛直板13aに固定する(図2参照)。なお、調整板13はこの段階でフレーム50に対して固定されるが、保持板12及びこれにより保持された各ジョイント11はフレーム50に対して固定されない。そのため、各ジョイント11は、後述のとおり、ヘッド20の各開口23a〜25aへの装着の際、調整板13の貫通孔13xよりも小さい規制板14の貫通孔14x内において、保持板12と共に水平面方向に移動可能である。
【0050】
その後、ヘッド20を、各開口23a〜25aと各ジョイント11とを位置合わせしつつ、ジョイント11の上部に配置する(図4(b)参照)。そしてヘッド20を下方に移動させ、規制板14の貫通孔14x内で水平面方向に移動可能な各ジョイント11を、水平面方向に位置調整しつつ、ヘッド20の開口23a〜25a内に挿入する。このとき各ジョイント11は、各開口23a〜25aに取り付けられたシール部材15のテーパー15tにより、上端から順次開口23a〜25a内へと案内される。このようなジョイント11の開口23a〜25aへの装着と共に、ヘッド20がフレーム50に対して固定される。
【0051】
さらにその後、弾性管19(図2参照)の一端及び他端をジョイント11の下端及びサブタンク30の開口31aにそれぞれに取り付ける。これにより、サブタンク30から弾性管19及びジョイント11を介してヘッド20へと至る流路が形成される。
【0052】
以上に述べたように、本実施形態に係る流路接続ユニット10によると、調整板13によって、ジョイント11装着の際にジョイント11の水平面方向の位置調整が可能とされることにより、水平面方向に関する流路接続ユニット10各部の寸法や配置(ジョイント11の径やその中心の配置等)の誤差が吸収される。また、規制板14によってジョイント11の位置調整範囲が調整板13よりも小さい範囲に規制される。これにより、ジョイント11が装着される開口23a〜25a及び当該開口23a〜25aを構成する部分(本実施形態では、図2に示すヘッド20の開口23a〜25aが形成された下面)のサイズを抑えることができる。つまり、本実施形態に係る流路接続ユニット10によれば、流路接続に係る各部の寸法や配置の誤差を吸収しつつ、ジョイント11が装着される開口23a〜25a及び当該開口23a〜25aを構成する部分の大型化を回避可能である。
【0053】
また、本実施形態に係るプリンタ1によれば、ジョイント11の装着対象となる部材がヘッド20であり、ジョイント11が装着される開口23a〜25a及び当該開口23a〜25aを構成する部分のサイズを抑えることができることから、ヘッド20の小型化が実現され、ひいてはプリンタ1全体としての小型化も実現される。また、ヘッド20の小型化により、ヘッドの交換作業性向上の効果も得られる。
【0054】
本実施形態のようにジョイント11が装着される開口23a〜25aにジョイント11を案内するテーパー15tを設ける場合、テーパー15tにおけるジョイント装着方向の長さは、ジョイント11の位置調整範囲に対応して大きくなる傾向にある。しかし本実施形態に係る流路接続ユニット10によれば、規制板14によってジョイント11の位置調整範囲が小さく規制されるため、テーパー15tの上記装着方向の長さを抑制することができ、テーパー15tの小型化が可能である。
【0055】
また、調整板13によって流路接続に係る各部の寸法や配置の誤差が吸収されることで、ジョイント11の装着性が向上すると共に、ジョイント装着時及び装着後に各部(ジョイント11、ヘッド20の開口23a〜25a周縁部分、シール部材15等)に無理な負荷がかかるのを防止することができる。例えばシール部材15に無理な負荷がかかりにくいことにより、シール部材15の劣化や変形が抑制される。これにより、インク漏れが確実に防止され、流路接続ユニット10による流路接続の信頼性が向上する。
【0056】
規制板14は、ジョイント11を貫挿可能な貫通孔14xが形成され且つジョイント装着方向と直交する方向に延在した板部材である(図3参照)。これにより、規制板14の薄型化(ジョイント装着方向のボリュームの抑制)が実現され、当該規制板14を含む流路接続ユニット10全体としての小型化が実現可能である。
【0057】
流路接続ユニット10において、ジョイント装着方向上流側から順に、調整板13及び規制板14が配置されている。これにより、ジョイント11の位置調整が、調整板13による位置調整段階と、規制板14による位置調整段階との2段階で行われることになる。このように位置調整範囲が段階的に小さくなることにより、ジョイント11を開口23a〜25aに対してスムーズに装着することができ、装着性の向上が実現される。また、ジョイント装着時や装着後において、ジョイント11が開口23a〜25aと調整板13との間に設けられた規制板14に当接することにより、ジョイント11を介して各部にかかる水平面方向の負荷が分散される。さらに、ジョイント装着後、調整板13の水平面方向の位置がずれた場合であっても、調整板13とジョイント11が比較的大きく位置調整可能となっているため、ジョイント11に係る負荷を低減できる。これにより、無理な負荷による各部の劣化や変形を防止し、流路接続ユニット10による流路接続の信頼性を向上させることができる。
【0058】
また、ジョイント装着方向上流側から順に、調整板13、規制板14、及びシール部材15のテーパー15tが配置されている。そして、ジョイント装着の際におけるジョイント11の位置調整範囲が調整板13、規制板14、及びテーパー15tの順に小さくなっている。このように、ジョイント11の位置調整範囲が調整板13、規制板14、テーパー15tの順に小さくなっていることで、ジョイント11をよりスムーズに装着することができる。また、テーパー15tの位置調整範囲が比較的小さいため、テーパー15tの小型化、ひいてはテーパー15tを含むシール部材15が配置される開口23a〜25aの小型化が可能である。なお、調整板13、規制板14、及びテーパー15tそれぞれのジョイント11に対する位置調整範囲は、調整板13の位置調整範囲を4として、規制板14が2、テーパー15tが1となるよう設定されている。
【0059】
テーパー15tは、シール部材15がヘッド20の開口23a〜25aに配置されたときにジョイント装着方向下流側に向けて流路23〜25を狭める方向に傾斜し、ジョイント11の上端のテーパー11tが、テーパー15tの傾斜に対応して傾斜している。これにより、ジョイント11をより一層スムーズに装着することができる。
【0060】
保持板12により、ジョイント装着の際に3つのジョイント11の水平面方向に関する相互の位置関係が規制される。これにより、3つのジョイント11を略同時にスムーズに装着することができ、ジョイント装着時及び装着後に当該各部に無理な負荷がかかるのを防止することができる。なお、保持板12及びテーパー15tそれぞれのジョイント11に対する位置調整範囲は、テーパー15tの位置調整範囲を1として、保持板12が0.8となるよう設定されている。
【0061】
図2に示すように、弾性管19によりジョイント11とサブタンク31の開口31bとを連結することで、ジョイント11やサブタンク31の寸法や配置の誤差を弾性管19の弾性変形量により吸収させることができる。したがって、ジョイント11やサブタンク30に求められる寸法や配置の精度が軽減されると共に、ジョイント11等各部への無理な負荷を抑制することができ、各部の劣化や変形が抑制される。
【0062】
次いで、図5を参照し、本発明に係る流路接続装置の別の実施形態である流路接続ユニット110について説明する。
【0063】
流路接続ユニット110は、上記実施形態ではジョイント11がヘッド20の開口23a〜25a内に挿入されるのに対し、ジョイント111がヘッド120の流路123〜125の端部である開口123a,124a,125aが形成された部分を外側から覆う点についてのみ、上記実施形態と異なり、その他の構成については上記実施形態と同じである。
【0064】
ヘッド120の開口123a〜125aは、3つの流路123〜125に対応してヘッド120の下面に取り付けられた突出部126の下端に形成されている。突出部126は、ゴム等の弾性材料からなる円筒状部材であり、その下端の開口が流路123〜125の端部に相当する。突出部126の開口123a〜125aが形成された下端周縁に、全周に亘って、テーパー126tが形成されている。突出部126の側壁は、略一定の厚みを有するが、下端近傍において外周面側が切り欠かれることにより、テーパー126tが形成されている。ジョイント111上端の周縁にも、側壁の内周面側が切り欠かれることにより、テーパー111tが形成されている。テーパー111t,126t同士の案内によって、ジョイント111を開口123a〜125aに装着する作業がスムーズに行われる。
【0065】
当該別の実施形態に係る流路接続ユニット110によると、ヘッド120の開口123a〜125a形成部分を雄、ジョイント111上端を雌とすることにより、ヘッド120をより確実に小型化することができ、ヘッドの交換作業性をより一層高めることができる。
【0066】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
【0067】
例えば、図3に示す規制板14の貫通孔14x周縁に、ジョイント11を案内するテーパー(例えばシール部材15のテーパー15tのような傾斜)を形成してよい。これにより、図4(a)のようにジョイント11を規制板14の貫通孔14x内に挿入する作業をスムーズに行うことができる。
【0068】
保持板12、調整板13、及び規制板14の貫通孔12x,13x,14xの形状は、円形に限定されず、適宜変更可能である。例えば、規制板の貫通孔を、C形状や、円の周縁に放射状の複数のスリットを設けた形状にしてもよい。
【0069】
保持板12を省略してもよい。
【0070】
上述の実施形態のジョイント11;111は互いに独立し、保持板12により水平面方向の相互の位置関係が規制されるようになっているが、これらジョイントを(例えばフランジ11fを接続する等して)一体としてよい。この場合、保持板12は不要となる。
【0071】
ジョイントの数は、3つに限定されず、1以上であればよい。
【0072】
調整部及び規制部は、板状部材であることに限定されず、ジョイント装着方向のボリュームがある程度ある部材であってよい。
【0073】
調整部の位置は、特に限定されず、例えば規制部よりもジョイント装着方向下流側であってよい。
【0074】
調整部は、一方の部材の液体流路端部やジョイントにおける液体流路端部に装着される一端に設けられ、弾性変形量によって寸法や配置の誤差を吸収可能な弾性部材により構成されてもよい。また、調整部は、上述の実施形態ではフレーム50を介してプリンタ本体に固定されているが、例えばサブタンク30と弾性管19等が一体化されたサブタンクユニットに固定され、プリンタ本体に固定されなくてもよい。この場合、サブタンクユニットとヘッドとの接続が容易になると共にサブタンクユニットの交換が容易になる。
【0075】
案内部として、上述の実施形態ではシール部材15のテーパー15tを例示しているが、これに限定されない。
【0076】
ジョイントにおける一方の部材の液体流路端部に装着される一端は先細り形状に限定されない。
【0077】
図4を参照して説明したジョイント装着方法は一例であり、その他様々な方法によりジョイントを装着してよい。例えば、規制板14を予めフレーム50に固定しておくこと等は必須要件ではない。
【0078】
ジョイントが接続する部材は、ヘッド及びサブタンクであることに限定されず、液体流路が形成された2部材であればよく、例えばメインタンク及びヘッド、メインタンク及びサブタンク等であってよい。
【0079】
ヘッド20の開口23a〜25aは、上述の実施形態では図2に示すように流路ユニット22の下面よりも若干上方に位置し、即ち吐出口よりも若干上方に位置しているが、吐出口と略同じ高さ又は吐出口より下方に位置してもよい。なお、上述の実施形態のようにヘッド20の開口23a〜25aが吐出口よりも上方に位置している場合、ヘッド20からジョイント11を取り外す際に開口23a〜25aからインクが漏出し難いという効果が得られる。
【0080】
ジョイントの一端と一方の部材の液体流路端部との間に、上述の実施形態のシール部材15等、任意の部材が介在してもよい。
【0081】
本発明に係る液体吐出装置は、ライン式・シリアル式のいずれにも適用可能であり、また、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機等にも適用可能である。さらに、インク以外の液体を吐出する装置であってもよい。
【符号の説明】
【0082】
1 インクジェットプリンタ(液体吐出装置)
10;110 流路接続ユニット(流路接続装置)
11;111 ジョイント
12 保持板(保持部)
13 調整板(調整部)
14 規制板(規制部)
15;115 シール部材
15t テーパー(案内部)
19 弾性管
20;120 インクジェットヘッド(液体吐出ヘッドユニット,一方の部材)
23,24,25 流路(液体流路)
23a,24a,25a 開口(液体流路の端部)
30 サブタンク(他方の部材)
31 貯留室(液体流路)
31a 開口(液体流路の端部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体流路が形成された2部材の前記液体流路を互いに接続するよう、一端及び他端に亘って液体が流動可能な中空空間を有し、前記一端及び前記他端が前記2部材の前記液体流路の端部にそれぞれ接続されるジョイントと、
前記ジョイントにおける前記2部材のうちの一方の前記液体流路の端部に対する装着の際、前記ジョイントの前記端部への装着方向と直交する方向の前記ジョイントの位置調整を可能としつつ、前記ジョイントを支持する調整部と、
前記一方の部材の前記液体流路の端部に対して前記装着方向上流側に離隔配置され、前記装着の際に前記装着方向と直交する方向の前記ジョイントの位置調整を可能としつつ前記ジョイントの位置調整範囲を前記調整部よりも小さい範囲に規制する規制部と
を備えたことを特徴とする流路接続装置。
【請求項2】
前記規制部は、前記ジョイントを貫挿可能な貫通孔が形成され且つ前記装着方向と直交する方向に延在した板部材であることを特徴とする請求項1に記載の流路接続装置。
【請求項3】
前記装着方向上流側から順に、前記調整部及び前記規制部が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の流路接続装置。
【請求項4】
前記装着の際に前記装着方向と直交する方向の前記ジョイントの位置調整を可能としつつ前記ジョイントを前記端部へと案内するよう、前記一方の部材の前記液体流路の端部に配置される案内部をさらに備え、
前記装着方向上流側から順に前記調整部、前記規制部、及び前記案内部が配置され、且つ、前記装着の際における前記ジョイントの位置調整範囲が前記調整部、前記規制部、及び前記案内部の順に小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の流路接続装置。
【請求項5】
前記案内部が、前記液体流路の端部に配置されたときに前記装着方向下流側に向けて前記液体流路を狭める方向に傾斜し、
前記ジョイントにおける前記液体流路の端部に装着される一端が、前記案内部の傾斜に対応して傾斜していることを特徴とする請求項4に記載の流路接続装置。
【請求項6】
前記装着の際に複数の前記ジョイントを前記装着方向と直交する方向に関する相互の位置関係を規制する保持部をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の流路接続装置。
【請求項7】
一端及び他端に亘って液体が流動可能な中空空間を有し、前記一端及び前記他端が前記ジョイント及び前記2部材のうちの他方の前記液体流路の端部にそれぞれ装着される弾性管をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の流路接続装置。
【請求項8】
前記一方の部材が液体吐出ヘッドユニットであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の流路接続装置。
【請求項9】
前記ジョイントが前記液体吐出ヘッドユニットにおける前記液体流路の端部が形成された部分を覆うことを特徴とする請求項8に記載の流路接続装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の流路接続装置と、
前記流路接続装置によって流路接続された部材から供給された液体を媒体に吐出する液体吐出ヘッドユニットと
を備えたことを特徴とする液体吐出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−46177(P2011−46177A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−198788(P2009−198788)
【出願日】平成21年8月28日(2009.8.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】