説明

浄水カートリッジ及びその浄水カートリッジを備えた浄水器

【課題】濾材充填空間の軸心方向における開口端側での粒状濾材の密度の低下を防止して、濾材充填空間に充填された粒状濾材の全体を効率よく利用可能とし、浄水性能の向上を図ること。
【解決手段】筒状の内側濾材8にて構成される内周面と筒状の外側濾材9にて構成される外周面との間に、軸心方向の一端部が閉塞され且つ他端部が開口された筒状の濾材充填空間10が形成され、その濾材充填空間10に粒状濾材11が充填され、濾材充填空間10を閉塞する蓋体15が、濾材充填空間10の軸心方向の開口端側に装着自在に設けられ、その蓋体15には、蓋体15を濾材充填空間10の軸心方向の開口端側に装着された装着状態において、濾材充填空間10側に突出する突出部17が濾材充填空間10の径方向で連続しない非連続部位17aを有して備えられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筒状の内側濾材にて構成される内周面と筒状の外側濾材にて構成される外周面との間に、軸心方向の一端部が閉塞され且つ他端部が開口された筒状の濾材充填空間が形成され、その濾材充填空間に粒状濾材が充填されている浄水カートリッジ、及び、その浄水カートリッジを備えた浄水器に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような浄水カートリッジでは、円筒状の内側濾材と円筒状の外側濾材とが、その中心軸が同一軸心となるように配置され、内側濾材にて構成される内周面と外側濾材にて構成される外周面との間に、その軸心方向の一端部が閉塞され且つ他端部が開口された円筒状の濾材充填空間が形成されている。そして、その濾材充填空間に粒状活性炭等の粒状濾材を充填し、濾材充填空間における軸心方向の開口端側に蓋体を装着することで、粒状濾材が充填された濾材充填空間を閉塞している(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1に記載の浄水カートリッジでは、蓋体が、平板状の活性炭押さえ、及び、平板状の不織布を介して、濾材充填空間における軸心方向の開口端側に装着自在に構成されている。また、特許文献1は、このような浄水カートリッジを備えた浄水器であり、この浄水器では、濾材充填空間の径方向で浄水カートリッジの外側に、濾材充填空間の軸心方向で浄水カートリッジの全長に亘って水を通流させる外周流路が備えられている。そして、その外周流路を通流する水を、外側濾材、粒状濾材が充填された濾材充填空間、内側濾材の順に濾材充填空間の径方向に通流させて浄化し、その浄化された水を内側濾材の内部である集合流路にて集合させて、浄化された浄水を流出部から流出させている。
【0003】
また、外側濾材が浄水カートリッジのカートリッジケースとなっているが、内側濾材にて構成される内周面とカートリッジケースにて構成される外周面との間に濾材充填空間が形成され、その濾材充填空間に粒状濾材を充填する浄水カートリッジも知られている(例えば、特許文献2参照。)。
この特許文献2では、蓋体が、その外周部に形成されたネジ部とカートリッジケースの内周部に形成されたネジ部とを螺合させて、濾材充填空間における軸心方向の開口端側に装着自在に構成されている。そして、蓋体は、濾材充填空間における軸心方向の開口端側に装着された状態において、濾材充填空間の径方向(特許文献2において図1の左右方向)で中央部から端部までの全長に亘って一連に連続して濾材充填空間側に膨出する膨出部を備えた膨出形状に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−162270号公報
【特許文献2】特開平5−261363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような浄水カートリッジにおいて濾材充填空間に粒状濾材を充填する際には、例えば、濾材充填空間の軸心方向で閉塞端側を下方側とし且つ開口端側を上方側として、濾材充填空間の上方側から濾材充填空間内に順次粒状濾材を投入して充填していく。このとき、粒状濾材の密度は、濾材充填空間の軸心方向において閉塞端側で一番高くなり、開口端側に近づくにつれて低くなる傾向があるので、濾材充填空間の軸心方向の閉塞端側と開口端側とで粒状濾材の密度にばらつきが生じる可能性がある。粒状濾材の密度にばらつきが生じると、粒状濾材の密度が低い部位に水が流れ易くなり、濾材充填空間に充填された粒状濾材の全体を効率よく利用することができず、浄水性能が低下することになる。
【0006】
そこで、濾材充填空間の軸心方向で粒状濾材の密度が均一となるように、濾材充填空間の軸心方向における開口端側での粒状濾材の密度の低下を防止することが求められている。
しかしながら、上記特許文献1に記載のものでは、濾材充填空間における軸心方向の開口端側に蓋体を装着する際に、単に、平板状の活性炭押さえにより粒状濾材を押さえているだけであるので、粒状濾材同士の間の隙間を埋めることができず、濾材充填空間の軸心方向における開口端側での粒状濾材の密度の低下を防止することができない。
上記特許文献2に記載のものでは、蓋体が、濾材充填空間における軸心方向の開口端側に装着された状態において、濾材充填空間側に膨出する膨出部を備えた膨出形状に形成されているので、その膨出部を粒状濾材同士の間に挿入することによって粒状濾材の密度を高くすることができるとも考えられる。しかしながら、蓋体は、ネジ部の螺合により装着するものであり、蓋体を装着する場合に蓋体と膨出部とが一体的に回転する。そして、膨出部は、濾材充填空間の径方向で中央部から端部までの全長に亘って一連に連続して濾材充填空間側に膨出する形状であるので、膨出部が回転すると、その回転方向の前方側に存在する粒状濾材だけが回転方向の前方側に押圧されることになり、膨出部の回転方向の前方側では粒状濾材の密度が高くなるが、膨出部の回転方向の後方側では粒状濾材の密度が低くなる。その結果、濾材充填空間の軸心方向における開口端側に、さらに粒状濾材の密度が低い部位を形成することになり、濾材充填空間の軸心方向における開口端側での粒状濾材の密度の低下を防止することができない。
【0007】
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、濾材充填空間の軸心方向における開口端側での粒状濾材の密度の低下を防止して、濾材充填空間に充填された粒状濾材の全体を効率よく利用可能とし、浄水性能を向上できる浄水カートリッジ、及び、その浄水カートリッジを備えた浄水器を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、本発明に係る浄水カートリッジの特徴構成は、筒状の内側濾材にて構成される内周面と筒状の外側濾材にて構成される外周面との間に、軸心方向の一端部が閉塞され且つ他端部が開口された筒状の濾材充填空間が形成され、その濾材充填空間に粒状濾材が充填されている浄水カートリッジにおいて、前記濾材充填空間を閉塞する蓋体が、前記濾材充填空間の軸心方向の開口端側に装着自在に設けられ、その蓋体には、前記蓋体を前記濾材充填空間の軸心方向の開口端側に装着された装着状態において、前記濾材充填空間側に突出する突出部が前記濾材充填空間の径方向で連続しない非連続部位を有して備えられている点にある。
【0009】
本特徴構成によれば、濾材充填空間に粒状濾材を充填すると、蓋体を濾材充填空間の軸心方向の開口端側に装着して濾材充填空間を閉塞する。このとき、蓋体には、装着状態において、濾材充填空間側に突出する突出部が備えられているので、その突出部が粒状濾材同士の間に挿入される。そして、突出部は、濾材充填空間の径方向で連続しない非連続部位を有しているので、その粒状濾材同士の間に挿入された突出部が、濾材充填空間の軸心方向だけでなく、濾材充填空間の径方向等にも、その突出部の周囲に存在する粒状濾材を均等に押圧しながら、蓋体を装着することができる。これにより、粒状濾材同士の隙間を無くすことができ、粒状濾材の密度を高くして、材充填空間の軸心方向における開口端側での粒状濾材の密度の低下を防止することができる。その結果、濾材充填空間の軸心方向における開口端側での粒状濾材の密度の低下を防止して、濾材充填空間に充填された粒状濾材の全体を効率よく利用可能とし、浄水性能を向上できる浄水カートリッジを実現できる。
【0010】
本発明に係る浄水カートリッジの更なる特徴構成は、前記蓋体は、前記濾材充填空間の軸心方向において前記外側濾材の端部よりも内側に配置される状態で、前記外側濾材に内嵌装着自在に構成されている点にある。
【0011】
本特徴構成によれば、濾材充填空間の軸心方向の開口端側において、蓋体を外側濾材に内嵌装着することができるので、例えば、蓋体の外周面と外側濾材との内周面とを熱溶着等により溶着することで、外側濾材の強度を利用して、濾材充填空間の軸心方向の開口端側での強度として十分な強度を確保しつつ、蓋体を適切に装着状態に固定することができる。そして、濾材充填空間の軸心方向での蓋体の配置位置については、外側濾材の端部よりも内側に配置されているので、濾材充填空間の軸心方向での浄水カートリッジの長さが、外側濾材の長さにより決定される。よって、浄水カートリッジの長さを精度よく製作するためには、外側濾材の長さを精度よく製作するだけでよく、製作の簡素化を図ることができながら、浄水カートリッジの長さを精度よく製作することができる。
【0012】
本発明に係る浄水カートリッジの更なる特徴構成は、前記突出部は、前記濾材充填空間の周方向に分散して複数備えられている点にある。
【0013】
本特徴構成によれば、複数の突出部が濾材充填空間の周方向に分散して備えられているので、複数の突出部が、その突出部が粒状濾材同士の間に挿入される。そして、各突出部が、その突出部の周囲に存在する粒状濾材を均等に押圧しながら、蓋体を装着することができるので、粒状濾材同士の隙間を的確に無くすことができ、粒状濾材の密度を高くすることを的確に行うことができる。
【0014】
本発明に係る浄水カードリッジの更なる特徴構成は、前記突出部は、前記濾材充填空間の周方向の全長に亘って一連に連続するように備えられている点にある。
【0015】
本特徴構成によれば、突出部が濾材充填空間の周方向の全長に亘って一連に連続するので、その突出部が、濾材充填空間の周方向の全長に亘って粒状濾材同士の間に挿入される。そして、突出部が、その突出部の周囲に存在する粒状濾材を均等に押圧しながら、蓋体を装着することができるので、粒状濾材同士の隙間を的確に無くすことができ、粒状濾材の密度を高くすることを的確に行うことができる。
【0016】
本発明に係る浄水カートリッジの更なる特徴構成は、前記濾材充填空間の軸心方向で前記内側濾材の端部には、前記蓋体を適正装着位置に案内自在な案内部が備えられている点にある。
【0017】
本特徴構成によれば、蓋体を濾材充填空間の軸心方向の開口端側に装着して濾材充填空間を閉塞するが、このとき、蓋体が案内部によって適正装着位置に案内されるので、蓋体を適正装着位置に容易に且つ確実に装着することができる。ここで、適正装着位置とは、例えば、蓋体の中心軸と内側濾材及び外側濾材の中心軸とが一致するとともに、上述の如く、濾材充填空間の軸心方向で蓋体が外側濾材の端部よりも内側に配置される位置とすることができる。
【0018】
本発明に係る浄水器の特徴構成は、これまで説明してきた上述の特徴構成を有する浄水カートリッジを備え、前記濾材充填空間の径方向で前記浄水カートリッジの外側に、流入部にて受け入れた水を前記濾材充填空間の軸心方向で前記浄水カートリッジの全長に亘って通流自在な外周流路が備えられ、その外周流路を通流する水を前記外周流路から前記内側濾材の内部の集合流路に前記濾材充填空間の径方向に通流させて浄化自在に構成されている点にある。
【0019】
本特徴構成によれば、流入部にて受け入れた水が外周流路に通流されて、濾材充填空間の軸心方向で浄水カートリッジの全長に亘って通流し、その外周流路を通流する水が、外周流路から集合流路に濾材充填空間の径方向に通流されて浄化される。そして、上述の如く、本発明に係る浄水カートリッジは、濾材充填空間の軸心方向における開口端側での粒状濾材の密度の低下を防止して、濾材充填空間に充填された粒状濾材の全体を効率よく利用可能としていることから、濾材充填空間の軸心方向で浄水カートリッジの全長に亘って通流した水を、濾材充填空間に充填された粒状濾材の全体を効率よく利用しながら浄化することができ、浄水性能として高い性能を有する浄水器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る浄水カートリッジを備えた浄水器の断面図
【図2】本発明に係る浄水カートリッジの断面図
【図3】本発明に係る浄水カートリッジの要部を示す図
【図4】第2実施形態における浄水カートリッジの要部を示す図
【図5】第2実施形態における浄水カートリッジの要部を示す図
【図6】第2実施形態における浄水カートリッジの要部を示す図
【図7】除去率と通水量との関係を示すグラフ
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明に係る浄水カートリッジを備えた浄水器の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
この浄水器は、図1に示すように、水栓本体1の内部に本発明に係る浄水カートリッジ2が備えられて、流入部3にて受け入れた水N1を浄水カートリッジ2にて濾過し、その濾過された浄水N2を流出部4から流出する水栓型浄水器にて構成されている。
【0022】
水栓本体1には、流入部3により水N1を受け入れ自在な第1内部空間5と、濾過された浄水N2を流出部4にて流出自在な第2内部空間6とが備えられており、第1内部空間5と第2内部空間6とが連通部7により連通されている。そして、第1内部空間5内に、浄水カートリッジ2が収納されており、流入部3により第1内部空間5内に受け入れた水N1を浄水カートリッジ2にて濾過している。第1内部空間5において浄水カートリッジ2により濾過された浄水N2が、連通部7を通して第1内部空間5から第2内部空間6に通流し、流出部4から外部に流出されている。流出部4は、シャワー状態にて浄水N2を流出自在に構成されている。
【0023】
浄水カートリッジ2は、図1〜図3に示すように、円筒状の内側濾材8と円筒状の外側濾材9を備え、内側濾材8と外側濾材9の中心軸が同一軸心となるように配置された円筒状に形成されている。内側濾材8及び外側濾材9は、円筒形状に形状保持可能な濾材にて構成されている。そして、内側濾材8及び外側濾材9としては、例えば、不織布、多孔質樹脂成形品、メッシュインサート成形品などの樹脂成形品、或いは、有孔筒状に樹脂成形されたものに不織布を巻き付けたもの等が適応可能である。ここで、図2は、浄水カートリッジ2の断面図であり、図3(a)は、浄水カートリッジ2に後述する蓋体15を装着する前の分解斜視図であり、図3(b)は、後述する蓋体15の裏面側を示す斜視図である。
【0024】
内側濾材8にて構成される内周面(内側濾材8の外周面)と外側濾材9にて構成される外周面(外側濾材9の内周面)との間に円筒状の濾材充填空間10が形成され、その濾材充填空間10に粒状濾材11(例えば粒状活性炭)が充填されている。この浄水カートリッジ2は、第1内部空間5内に収納されているが、水栓本体1の内周面と外側濾材9の外周面の間に外周流路12を形成するように第1内部空間5内に浄水カートリッジ2が収納されている。そして、この外周流路12は、流入部4にて受け入れた水N1を、浄水カートリッジ2の軸心方向、すなわち濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)に浄水カートリッジ2の全長に亘って通流自在に構成されている。これにより、流入部4にて受け入れた水N1は、外周流路12にて濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)に浄水カートリッジ2の全長に亘って通流するとともに、その外周流路12を通流する水N1が、外側濾材9、粒状濾材11が充填された濾材充填空間10、内側濾材8の順に浄水カートリッジ2の径方向、すなわち濾材充填空間10の径方向(図中X2方向)に通流して浄化されている。そして、内側濾材8の内部には、外側濾材9、粒状濾材11が充填された濾材充填空間10、内側濾材8の順に濾材充填空間10の径方向(図中X2方向)に通流して浄化された浄水N2を合流させて濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)に沿って通流させる集合流路13が備えられている。また、浄水カートリッジ2には、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の一端部に集合流路13を通流した浄水N2を、連通部7に案内通流させる案内通流部14が備えられている。
【0025】
浄水カートリッジ2には、上述の如く、内側濾材8にて構成される内周面(内側濾材8の外周面)と外側濾材9にて構成される外周面(外側濾材9の内周面)との間に、円筒状の濾材充填空間10が形成されているが、この濾材充填空間10は、図3(a)に示すように、軸心方向(図中X1方向)の一端部が案内通流部14にて閉塞され且つ他端部が開口された空間に形成されている。そして、濾材充填空間10を閉塞する蓋体15が、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の開口端側に装着自在に設けられている。この蓋体15を装着することで、濾材充填空間10に粒状濾材11を充填させた状態で濾材充填空間10を閉塞できるように構成されている。
【0026】
蓋体15は、その中央部に円形の貫通孔16が形成された略円盤状に形成されている。そして、図2に示すように、蓋体15を濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の開口端側に装着した装着状態において、蓋体15の濾材充填空間10側の内面部には、濾材充填空間10側に突出する突出部17が濾材充填空間10の径方向(図中X2方向)で連続しない非連続部位17aを有して備えられている。突出部17は、濾材充填空間10の周方向(図中X3方向)に一定間隔を隔てて複数備えられており、複数の突出部17が、濾材充填空間10の周方向(図中X3方向)に分散して配置されている。
つまり、突出部17は、蓋体15の濾材充填空間10側の内面部から濾材充填空間10側に突出する先端部が湾曲された円柱状に形成されている。蓋体15の濾材充填空間10側の内面部は、突出部17以外の部位が濾材充填空間10側に突出しない平坦状に形成されており、この平坦状の部位が非連続部位17aとして構成されている。そして、突出部17は、濾材充填空間10の径方向(図中X2方向)で、内側濾材8にて構成される内周面と外側濾材9にて構成される外周面との間に1つ備えられており、その突出部17と内側濾材8にて構成される内周面との間の空間、及び、突出部17と外側濾材9にて構成される外周面との間の空間が、非連続部位17aとなっている。
【0027】
また、蓋体15を濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の開口端側に装着した装着状態において、蓋体15の濾材充填空間10側の外面部には、図3(a)に示すように、その中央部に濾材充填空間10側とは反対側に膨出する円形状の中央膨出部18と、その中央膨出部18から濾材充填空間10の径方向(図中X2方向)の外端部まで延びる状態で濾材充填空間10側とは反対側に膨出する周部膨出部19とが備えられている。蓋体15に形成された貫通孔16は、中央膨出部18をも貫通するように構成されているが、中央膨出部18を貫通する部位は、蓋体15を貫通する部位よりも小径となるように構成されている。周部膨出部19は、濾材充填空間10の周方向(図中X3方向)に一定間隔を隔てて複数備えられており、濾材充填空間10の周方向(図中X3方向)で周部膨出部19同士の間が、濾材充填空間10側とは反対側に膨出しない平坦状に形成されている。
【0028】
内側濾材8における濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の開口端側には、蓋体15を装着させるための蓋体装着用部材20が備えられている。蓋体装着用部材20は、内側濾材8の集合流路13を閉塞するように内側濾材8の濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の開口端側を覆う有底円筒状に形成されている。つまり、蓋体装着用部材20は、内側濾材8の外周面を覆う円筒状の覆い部位20aとその覆い部位20aに連続して形成されて内側濾材8の集合流路13を閉塞する平板状の閉塞部位20bとを備えて構成されている。そして、蓋体装着用部材20の覆い部位20aには、凹状の凹溝21が形成されており、図3(b)に示すように、この凹溝21に対して蓋体15における貫通孔16の内周面に形成された凸状の凸状部位16aが嵌合自在に構成されている。蓋体装着用部材20の閉塞部位20bには、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)に延出された円柱状の延出部22が形成されている。
【0029】
本発明に係る浄水カートリッジ2は、上述の如く、濾材充填空間10に粒状濾材11を充填した上で蓋体15を装着することで、粒状濾材11が充填された濾材充填空間10を閉塞している。
濾材充填空間10に粒状濾材11を充填する際には、例えば、図3(a)に示すように、濾材充填空間10の軸心方向で閉塞端側を下方側とし且つ開口端側を上方側として、濾材充填空間10の上方側から濾材充填空間10内に順次粒状濾材11を投入して充填していく。このとき、例えば、加振器等を用いて、浄水カートリッジ2を振動させながら、濾材充填空間10に粒状濾材11を充填する。これにより、粒状濾材11同士の隙間を極力無くして粒状濾材11の密度を高くして、予め定められた体積分の粒状濾材11を充填している。
【0030】
このようにして、濾材充填空間10に粒状濾材11を充填すると、粒状濾材11の密度は、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)において閉塞端側で一番高くなり、開口端側に近づくにつれて低くなる傾向があるので、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の閉塞端側と開口端側とで粒状濾材の密度にばらつきが生じる可能性がある。そこで、本発明に係る浄水カートリッジ2では、そのばらつきの発生を防止するための構成が備えられている。以下、そのばらつきの発生を防止するための構成について説明する。
【0031】
濾材充填空間10に粒状濾材11を充填すると、蓋体15を濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)に沿って押圧移動させることで、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の開口端側に装着する。このとき、蓋体15には、中央膨出部18や周部膨出部19が備えられているので、例えば、作業者或いは蓋体装着用工具等により中央膨出部18や周部膨出部19を挟持した状態で蓋体15を濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)に沿って押圧移動させることができ、この押圧移動させる作業の簡素化を図ることができる。
また、蓋体15を濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)に沿って押圧移動させる際には、蓋体15の貫通孔16に蓋体装着部材20の延出部22を挿入させて、蓋体15の中心軸が内側濾材8及び外側濾材9の中心軸と同一軸心となるように、蓋体15を案内自在に構成されている。また、蓋体15における貫通孔16の内周面に形成された凸状部位16aを蓋体装着用部材20の覆い部位20aに形成された凹溝21に嵌合させて、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)に沿って蓋体15を案内移動自在に構成されている。このようにして、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)で内側濾材8の端部(図2において上方側の端部)には、蓋体15を適正装着位置に案内自在な案内部Kが備えており、その案内部Kが、延出部22及び凹溝21にて構成されている。
【0032】
上述の如く、蓋体15を濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)に沿って押圧移動させることで、蓋体15を適正装着位置に装着させるわけであるが、このとき、複数の突出部17が粒状濾材11同士の間に挿入される。突出部17は、濾材充填空間10の径方向(図中X2方向)で連続しない非連続部位17aを有していることから、粒状濾材11同士の間に挿入された突出部17が、その周囲に存在する粒状濾材11を均等に押圧しながら、蓋体15を装着することができる。これにより、粒状濾材11同士の隙間を無くすことができ、粒状濾材11の密度を高くして、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の開口端側での粒状濾材11の密度が低くなることを防止することができる。その結果、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の閉塞端側と開口端側とで粒状濾材の密度にばらつきが発生するのを防止できる。
【0033】
つまり、この浄水器では、図1に示すように、流入部4にて受け入れた水N1を外周流路12にて濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)に浄水カートリッジ2の全長に亘って通流させている。そして、その外周流路12を通流する水N1が、外側濾材9、粒状濾材11が充填された濾材充填空間10、内側濾材8の順に、濾材充填空間10の径方向(図中X2方向)に通流して浄化されている。これにより、濾材充填空間10に充填された粒状濾材11の全体を効率よく利用して浄化することができ、浄水性能の向上を図ることができる。
【0034】
また、蓋体15は、図2に示すように、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)において外側濾材9の端部よりも内側に配置される状態で、外側濾材9に内嵌装着自在に構成されている。つまり、蓋体15は、案内部Kにより適正装着位置に案内されるわけであるが、蓋体15を濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)に沿って押圧移動させる際には、この案内部Kによる案内に加えて、蓋体15の外周面が外側濾材9の内周面に摺動案内されて、蓋体15が、外側濾材9に内嵌装着されている。そして、蓋体15は、蓋体装着用部材20に当接するまで濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)に沿って押圧移動可能となっており、蓋体15が蓋体装着用部材20に当接する位置が濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)において外側濾材9の端部(図2において上方側の端部)よりも内側に蓋体15が押し込まれた位置となっている。これにより、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)において外側濾材9の端部よりも外側に蓋体15が飛び出す部位がなく、浄水カートリッジ2における濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の長さが、外側濾材9の長さとなる。よって、浄水カートリッジ2の長さを精度よく製作するためには、外側濾材9の長さを精度よく製作するだけでよく、製作の簡素化を図ることができながら、浄水カートリッジ2の長さを精度よく製作することができる。ちなみに、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)において外側濾材9の端部よりも内側に蓋体15が配置されると、蓋体15の凸状部位16aに濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)で凹溝21の端部が当接するように、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)沿う凹溝21の長さを調整することができる。これにより、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)沿う凹溝21の長さを調整することでも、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)において外側濾材9の端部よりも内側に蓋体15を配置させることができる。
【0035】
蓋体15を適正装着位置に装着させると、蓋体15の外周面と外側濾材9の内周面との間にホットメルト樹脂を充填する等して、蓋体15の外周面と外側濾材9の内周面とを熱溶着して蓋体15を適正装着位置に固定させている。
【0036】
〔第2実施形態〕
この第2実施形態は、上記第1実施形態における蓋体15の別実施形態であり、それ以外の構成については、上記第1実施形態と同様である。以下、図4に基づいて、第2実施形態における蓋体23を中心に説明し、それ以外の構成については説明を省略する。
【0037】
図4に示すように、蓋体23は、略円盤状に形成されており、蓋体23を濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の開口端側に装着した装着状態において、蓋体23の濾材充填空間10側の内面部には、上記第1実施形態と同様に、濾材充填空間10側に突出する突出部24が濾材充填空間10の径方向(図中X2方向)で連続しない非連続部位24aを有して備えられている。突出部24は、上記第1実施形態とは異なり、濾材充填空間10の周方向(図中X3方向)の全長に亘って一連に連続するように備えられている。
つまり、突出部24は、蓋体23の濾材充填空間10側の内面部から濾材充填空間10側に突出する山状に形成され、蓋体23の濾材充填空間10側の内面部は、突出部24以外の部位が濾材充填空間10側に突出しない平坦状に形成されており、この平坦状の部位が非連続部位24aとして構成されている。そして、突出部24は、濾材充填空間10の径方向(図中X2方向)で、内側濾材8にて構成される内周面と外側濾材9にて構成される外周面との間に1つ備えられており、その突出部24と内側濾材8にて構成される内周面との間の空間、及び、突出部24と外側濾材9にて構成される外周面との間の空間が、非連続部位24aとなっている。
【0038】
蓋体23を濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の開口端側に装着した装着状態において、蓋体23の濾材充填空間10側の外面部には、蓋体23を回転させるときの回転用工具が嵌合自在な嵌合部Pが備えられている。つまり、嵌合部Pは、蓋体23の濾材充填空間10側の外面部から膨出する一対の半円形状の膨出部から構成されており、この一対の膨出部の間にマイナスドライバー等の回転用工具等が嵌合自在に構成されている。
【0039】
また、上記第1実施形態と同様に、内側濾材8における濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の開口端側には、蓋体23を装着させるための蓋体装着用部材25が備えられている。蓋体装着用部材25は、上記第1実施形態と同様に、内側濾材8の外周面を覆う円筒状の覆い部位25aとその覆い部位25aに連続して形成されて内側濾材8の集合流路13を閉塞する平板状の閉塞部位25bとを備えて構成されている。そして、蓋体装着用部材25の覆い部位25aには、その外周部に装着用部材側ネジ部26が形成されており、蓋体23には、この装着用部材側ネジ部26に対して螺合自在な蓋体側ネジ部27が形成されている。
【0040】
この第2実施形態における蓋体23の装着について説明する。
濾材充填空間10に粒状濾材11を充填すると、嵌合部Pにマイナスドライバー等の回転用工具等を嵌合した状態で、装着用部材側ネジ部26と蓋体側ネジ部27とを螺合させて蓋体23を回転させることで、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の開口端側に装着する。このとき、装着用部材側ネジ部26と蓋体側ネジ部27とを螺合させているので、その螺合により蓋体23を適正装着位置に案内しており、装着用部材側ネジ部26が案内部Kとして構成されている。
【0041】
このようにして、蓋体23を適正装着位置に装着させるわけであるが、このとき、突出部24が、濾材充填空間10の周方向(図中X3方向)の全長に亘って一連に連続して粒状濾材11同士の間に挿入される。突出部24は、濾材充填空間10の径方向(図中X2方向)で連続しない非連続部位24aを有していることから、粒状濾材11同士の間に挿入された突出部24が、その周囲に存在する粒状濾材11を均等に押圧しながら、蓋体23を装着することができる。これにより、粒状濾材11同士の隙間を無くすことができ、粒状濾材11の密度を高くして、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の開口端側での粒状濾材11の密度が低くなることを防止することができる。
【0042】
また、蓋体23は、上記第1実施形態と同様に、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)において外側濾材9の端部よりも内側に配置される状態で、外側濾材9に内嵌装着自在に構成されている。つまり、蓋体23は、装着用部材側ネジ部26と蓋体側ネジ部27との螺合により適正装着位置に案内されるわけであるが、この装着用部材側ネジ部26と蓋体側ネジ部27との螺合による案内に加えて、蓋体23の外周面が外側濾材9の内周面に摺動案内されて、蓋体23が、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)において外側濾材9の端部よりも内側に内嵌装着されている。これにより、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)において外側濾材9の端部よりも外側に蓋体23が飛び出す部位がなく、浄水カートリッジ2における濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の長さが、外側濾材9の長さとなる。
【0043】
蓋体23を適正装着位置に装着させると、蓋体23の外周面と外側濾材9の内周面との間にホットメルト樹脂を充填する等して、蓋体23の外周面と外側濾材9の内周面とを熱溶着して蓋体23を適正装着位置に固定させている。
【0044】
この第2実施形態では、突出部24の形状について、図5に示すように、円柱状に形成することもできる。また、図6に示すように、濾材充填空間10の径方向(図中X2方向)で、内側濾材8の外周部に隣接する部位及び外側濾材9の内周部に隣接する部位にて突出し、かつ、その突出部位同士の間を非連続部位24bとするV字状に突出部24を形成することもできる。ここで、図6では、蓋体23に加えて、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の開口端側に装着自在な第2蓋体28が設けられている。この第2蓋体28を設けることで、濾材充填空間10の軸心方向(図中X1方向)の開口端側での強度をさらに強固にすることができる。そして、この第2蓋体28については、上記第1実施形態や、図4及び図5に示したものについても、蓋体15、23に加えて、第2蓋体28を設けることができる。
【0045】
(本発明に係る浄水カートリッジの評価)
上述の如く、第1実施形態及び第2実施形態では、蓋体15、23に突出部17、24を備えているが、この第1実施形態における浄水カートリッジ、及び、第2実施形態における浄水カートリッジの浄水性能を確認するための実験を行い、その実験結果を、図7に示している。そして、第1実施形態における浄水カートリッジ、及び、第2実施形態における浄水カートリッジの浄水性能の良否を比較するために、比較例として、蓋体15、23に突出部17、24を備えずに、蓋体15、23の濾材充填空間10側の内面部を平坦状に形成したものについても、同様の実験を行い、その実験結果も、図7に示している。
【0046】
ここで、浄水性能を確認するための実験としては、試験方法:JIS S 3201 『家庭用浄水器試験方法(連続法)』に準じるものとしている。クロロホルム濃度(Co)を60±12ppbに調整した試験水を、2リットル/min、水栓圧力0.045Mpa、水温20.4℃の条件で試験体に通水し、試験体の通水入り口におけるクロロホルム濃度および出口でのクロロホルム濃度を測定することにより除去率を測定した。
【0047】
図7に示すように、比較例では、通水量が増加するほど除去率が低下し、通水量が1200リットルとなると、除去率が71%まで低下することになる。それに対して、本発明に係る第1実施形態及び第2実施形態における浄水カートリッジでは、通水量が1200リットルとなっても、除去率は80%以上となっている。これにより、本発明に係る第1実施形態及び第2実施形態における浄水カートリッジでは、長期間において優れた吸着性能を維持することがわかる。したがって、本発明に係る第1実施形態及び第2実施形態における浄水カートリッジでは、浄水性能を向上することができる。
【0048】
〔別実施形態〕
(1)上記第1及び第2実施形態では、水栓本体1の内部に浄水水カートリッジ2が備えた水栓型浄水器としているが、例えば、キッチンカウンター等に設置自在なカウンタートップ型浄水器としてもよく、各種の形態の浄水器が適応可能である。
【0049】
(2)上記第1実施形態では、蓋体15を適正装着位置に案内自在な案内部Kが、延出部22及び凹溝21にて構成されている例を示したが、例えば、延出部22を備えずに、凹溝21を備えて実施することもでき、この場合には、案内部Kを凹溝21のみから構成することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、筒状の内側濾材にて構成される内周面と筒状の外側濾材にて構成される外周面との間に、軸心方向の一端部が閉塞され且つ他端部が開口された筒状の濾材充填空間が形成され、その濾材充填空間に粒状濾材が充填され、濾材充填空間の軸心方向における開口端側での粒状濾材の密度の低下を防止して、濾材充填空間に充填された粒状濾材の全体を効率よく利用可能とし、浄水性能を向上できる各種の浄水カートリッジ、及び、その浄水カートリッジを備えた浄水器に適応可能である。
【符号の説明】
【0051】
2 浄水カートリッジ
8 内側濾材
9 外側濾材
10 濾材充填空間
11 粒状濾材
12 外周流路
13 集合流路
15 蓋体
17 突出部
17a 非連続部位
23 蓋体
24 突出部
24a 非連続部位
K 案内部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の内側濾材にて構成される内周面と筒状の外側濾材にて構成される外周面との間に、軸心方向の一端部が閉塞され且つ他端部が開口された筒状の濾材充填空間が形成され、その濾材充填空間に粒状濾材が充填されている浄水カートリッジであって、
前記濾材充填空間を閉塞する蓋体が、前記濾材充填空間の軸心方向の開口端側に装着自在に設けられ、その蓋体には、前記蓋体を前記濾材充填空間の軸心方向の開口端側に装着された装着状態において、前記濾材充填空間側に突出する突出部が前記濾材充填空間の径方向で連続しない非連続部位を有して備えられている浄水カートリッジ。
【請求項2】
前記蓋体は、前記濾材充填空間の軸心方向において前記外側濾材の端部よりも内側に配置される状態で、前記外側濾材に内嵌装着自在に構成されている請求項1に記載の浄水カートリッジ。
【請求項3】
前記突出部は、前記濾材充填空間の周方向に分散して複数備えられている請求項1又は2に記載の浄水カートリッジ。
【請求項4】
前記突出部は、前記濾材充填空間の周方向の全長に亘って一連に連続するように備えられている請求項1又は2に記載の浄水カートリッジ。
【請求項5】
前記濾材充填空間の軸心方向で前記内側濾材の端部には、前記蓋体を適正装着位置に案内自在な案内部が備えられている請求項1〜4の何れか1項に記載の浄水カートリッジ。
【請求項6】
請求項1〜5の何れかに記載の浄水カートリッジを備え、前記濾材充填空間の径方向で前記浄水カートリッジの外側に、流入部にて受け入れた水を前記濾材充填空間の軸心方向で前記浄水カートリッジの全長に亘って通流自在な外周流路が備えられ、その外周流路を通流する水を前記外周流路から前記内側濾材の内部の集合流路に前記濾材充填空間の径方向に通流させて浄化自在に構成されている浄水器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−24741(P2012−24741A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−168453(P2010−168453)
【出願日】平成22年7月27日(2010.7.27)
【出願人】(591147694)大阪ガスケミカル株式会社 (85)
【Fターム(参考)】