浴室用床パネル
【課題】排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供する。
【解決手段】樹脂材料で形成された浴室用床パネルであって、前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、前記浴室用床パネルの表面に間隔を空けて島状に形成された複数の凸部と、前記複数の凸部のそれぞれの間に、前記凸部を取り囲むように設けられ、前記排水口まで連続するように設けられた導水路と、を備え、前記導水路は、交差部を形成するように2方向以上に渡って形成され、前記導水路内に水が流れ込んだ時に、前記排水口まで水が途切れることなく連続的に存在するために、前記交差部において、前記導水路の底面に凹部が設けられたことを特徴とする浴室用床パネルが提供される。
【解決手段】樹脂材料で形成された浴室用床パネルであって、前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、前記浴室用床パネルの表面に間隔を空けて島状に形成された複数の凸部と、前記複数の凸部のそれぞれの間に、前記凸部を取り囲むように設けられ、前記排水口まで連続するように設けられた導水路と、を備え、前記導水路は、交差部を形成するように2方向以上に渡って形成され、前記導水路内に水が流れ込んだ時に、前記排水口まで水が途切れることなく連続的に存在するために、前記交差部において、前記導水路の底面に凹部が設けられたことを特徴とする浴室用床パネルが提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、浴室、シャワー室等に使用される浴室用床パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
浴室やシャワー室等の洗い場に用いられる床パネルとして、床パネルの表面に凸部を設け、凸部の間に流れ込んだ水を途切れさせずに一時捕水できる状態にする流路(導水路)を排水口または排水流し溝まで連続して形成し、床パネルの上の残水を排水する技術が開示されている(特許文献1)。これによって、翌日には洗い場の上に水滴が残らなくなる。
【特許文献1】特許第3508761号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような導水路が設けられた浴室用床パネルにおいて、浴室用床パネルの清掃性を高めるために、導水路の幅寸法を長くしたり、導水路の高さ(深さ)寸法を短くしたり、導水路の配置ピッチを長く設定することがある。このように、導水路を太く、低く(浅く)、長ピッチにすると、導水路の交差部で、水が途切れてしまう。交差部で水が途切れると、結果的に導水路内の水を、排水口または排水流し溝まで、途切れることなく連続的に存在させることができなくなり、このため、排水性が低下し、翌日なっても洗い場床上に水滴が残ることになってしまう。
【0004】
このように、浴室用床パネルの清掃性と排水能力とはトレードオフの関係にある。このトレードオフを改善し、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルが望まれている。
【0005】
本発明の目的は、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、樹脂材料で形成された浴室用床パネルであって、前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、前記浴室用床パネルの表面に間隔を空けて島状に形成された複数の凸部と、前記複数の凸部のそれぞれの間に、前記凸部を取り囲むように設けられ、前記排水口まで連続するように設けられた導水路と、を備え、前記導水路は、交差部を形成するように2方向以上に渡って形成され、前記導水路内に水が流れ込んだ時に、前記排水口まで水が途切れることなく連続的に存在するために、前記交差部において、前記導水路の底面に凹部が設けられたことを特徴とする浴室用床パネルが提供される。
【0007】
また、本発明の他の一態様によれば、樹脂材料で形成された浴室用床パネルであって、前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、前記排水口に連通し、前記排水口への水の排水を補助するための排水流し溝と、前記浴室用床パネルの表面に間隔を空けて島状に形成された複数の凸部と、前記複数の凸部のそれぞれの間に、前記凸部を取り囲むように設けられ、前記排水流し溝まで連続するように設けられた導水路と、を備え、前記導水路は、交差部を形成するように2方向以上に渡って形成され、前記導水路内に水が流れ込んだ時に、前記排水流し溝まで水が途切れることなく連続的に存在するために、前記交差部において、前記導水路の底面に凹部が設けられたことを特徴とする浴室用床パネルが提供される。
【0008】
また、本発明の他の一態様によれば、樹脂製の浴室用床パネルであって、前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、前記浴室用床パネルの表面に設けられた複数の凸部と、前記複数の凸部の間に設けられ、第1の方向に延在する第1の間隙部と、第1の方向とは異なる第2の方向に延在する第2の間隙部と、前記第1の間隙部と前記第2の間隙部とが交差する交差部の底面に設けられた凹部と、を有し、前記排水口に連続する導水路と、を備え、前記導水路は、前記導水路に流れ込んだ水を途切れさせずに一時捕水可能とし、前記浴室用床パネルの表面で水玉を形成した残水は、前記導水路内に一時捕水されている水と接触することで前記導水路内に引き込まれ、前記導水路から前記排水口に途切れることなく排水されることを特徴とする浴室用床パネルが提供される。
【0009】
また、本発明の他の一態様によれば、樹脂製の浴室用床パネルであって、前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、前記排水口に連通し、前記排水口への水の排水を補助するための排水流し溝と、前記浴室用床パネルの表面に設けられた複数の凸部と、前記複数の凸部の間に設けられ、第1の方向に延在する第1の間隙部と、第1の方向とは異なる第2の方向に延在する第2の間隙部と、前記第1の間隙部と前記第2の間隙部とが交差する交差部の底面に設けられた凹部と、を有し、前記排水流し溝に連続する導水路と、を備え、前記導水路は、前記導水路に流れ込んだ水を途切れさせずに一時捕水可能とし、前記浴室用床パネルの表面で水玉を形成した残水は、前記導水路内に一時捕水されている水と接触することで前記導水路内に引き込まれ、前記導水路から前記排水流し溝に途切れることなく排水されることを特徴とする浴室用床パネルが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。図1(a)は、要部構造を例示する模式的斜視図、図1(b)は、図1(a)のA−A線断面図、図1(c)は、図1(a)のB−B線断面図である。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの構造を例示する模式図である。
なお、本願明細書と図2以降の各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図2に表したように、本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネル10は、浴室400の主に洗い場に用いられる床パネルである。浴室用床パネル10は、例えば、FRP(Fiber Reinforced Plastic)等の樹脂材料によって形成される。そして、浴室用床パネル10は、浴室用床パネル10の上の水を排水するための排水口300と、浴室用床パネル10の表面に間隔を空けて複数の島状に形成された凸部110を備えている。浴室用床パネル10は、この凸部110の間に、凸部110を取り囲むように形成された導水路120をさらに備えている。この導水路120は、交差部130を複数有するように少なくとも2方向以上に渡って形成されており、排水口300まで連続して設けられている。
【0012】
そして、導水路120の交差部130の底面132には、凹部200が設けられている。これにより、導水路120内に水が流れ込んだ時に、排水口300まで水が途切れることなく連続的に存在させることができる。
【0013】
すなわち、図1(a)〜(c)に表したように、本実施形態の浴室用床パネル10は、表面に設けられた複数の凸部110と、複数の凸部110の間に設けられ、排水口300に連続した導水路120を備えている。凸部110は、この例では、上平面視で矩形の形状をしているが、これには限らず、各種の多角形や、輪郭が曲線の形状など、各種の形状を有することができる。また、その配置も後述するように格子状の他、配置の位相がずれたレンガ積み状の配置、六方稠密の配置など各種の配置を有することができる。
【0014】
そして、導水路120は、第1の間隙部121と第2の間隙部122を有している。第1の間隙部121は、この例では、A−A線方向に平行の第1の方向に延在している。そして、第2の間隙部122は、この例では、B−B線方向に平行の第2の方向に延在している。すなわち、第1の間隙部121と第2の間隙部122とは互いに実質的に直交している。ただし、本発明はこれには制限されず、第1の方向(第1の間隙部121)と第2の方向(第2の間隙部122)とは、交差すれば(非平行であれば)良い。そして、第1の間隙部121と第2の間隙部122とが交差する交差部130の底面132には、凹部200が設けられている。
そして、この凹部200内には、導水路120内の排水勾配に影響されずに少量の水が滞留可能とされている。
【0015】
凸部110は、上平面視で、例えば、約5mm×約10mmの長方形とすることができ、高さは、例えば、約0.5mmとすることができる。また、導水路120、すなわち、第1の間隙部121及び第2の間隙部122の幅は、例えば2mm、深さは、例えば0.5mmとすることができる。但し、本発明はこれには制限されない。
【0016】
そして、凹部200の深さhは、例えば、1mm以下とすることができる。すなわち、凹部200の底面と、導水路120内における凹部200と隣接する底面132との高低差は1mm以下が望ましく、より望ましくは、0.5mm以下である。
また、図1に示した例では、凹部200は、上平面視で、略円形であり、その径は、例えば、0.2〜2mmとすることができる。ただし、後述するように、本発明はこれには制限されない。
【0017】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの製造に用いられる成形型の要部の構造を例示する模式的斜視図である。
図3に表したように、本実施形態に係る浴室用床パネル10の製造に用いられる成形型10aは、凸部110に対応する型凹部分110aと、第1の間隙部121に対応する型凸部分121aと、第2の間隙部122に対応する型凸部分122aを有している。そして、交差部130に対応する型交差部分130aには、凹部200に対応する突起200aが設けられている。このような形状の成形型10aを用いて樹脂を成形することにより、本実施形態に係る浴室用床パネル10を得ることができる。
【0018】
なお、導水路120は、凸部110の間に凸部110に接して設けられるが、実質的には凸部110を形成することによって、凸部110の間に複数の間隙部(第1の間隙部121、第2の間隙部122)が設けられ、これにより、導水路120の主要部分が構成される。すなわち、導水路120は、凸部110を設けることによって自動的に設けることができるため、凸部110とは別に設ける必要はない。ただし、凸部110の間に、凸部110を取り囲むように形成されれば、凸部110を形成する工程とは別の工程によって、導水路120を設けても良い。
【0019】
以上説明した構成を有する浴室用床パネル10の作用について説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの排水状態を例示する模式的斜視図である。
図4(a)は最初の状態であり、図4(b)は、図4(a)に続く図、以降、図4(c)〜図4(f)は、それぞれ前の図に続く図である。
図4(a)に表したように、浴室を普通に使用すると、浴室用床パネル10の表面は濡れる。この時、浴室用床パネル10の表面に、二次元の網目状の溝(導水路120)を設けておくと、溝(導水路120)は、浴室用床パネル10の表面にある水160の一部を、溝(導水路120)の中に一時的に捕水する。すなわち、導水路120の第1の間隙部121及び第2の間隙部122の壁面における水の分子間力によって、導水路120内に水160が捕水され、浴室用床パネル10の表面には、排水口300まで連続した網目状(二次元状)の水路が形成される。
【0020】
そして、図4(b)に表したように、この状態で浴室を使用すると、浴室用床パネル10の表面の大部分の水は、浴室用床パネル10に設けられた通常の排水勾配310によって、導水路120及び浴室用床パネル10の表面全体を流れ、排水される。この時、浴室用床パネル10の表面上に、水玉150が形成され、この水玉150が一時的に浴室用床パネル10の表面に留まってしまうものも発生する。
【0021】
しかし、図4(c)に表したように、この水玉150は独立することはなく、導水路120に捕水された水160とこの水玉150は接触しているため、これら各々の水が持つ表面張力によって、水玉150は、徐々に導水路120に引き込まれる。そして導水路120を経て、排水される。
【0022】
図4(d)に表したように、しばらくすると、水玉150は、全て導水路120に導水され、水玉は消滅する。
そして、図4(e)に表したように、水玉150を導水路120内に引き込むことで、導水路120中の水160の量は一時的に増えるが、導水路120の水160は、ゆっくりと途切れることなく排水されているため、時間の経過と共に、導水路120中の水160の量は減少する。
そして、図4(f)に表したように、しばらくすると、導水路120中の水160も殆どが排水される。この時、万一、導水路120の中に水160が残ってしまった場合、この水160は、量が少なく、浴室用床パネル10の表面の広範囲に渡って散らばっているため、自然乾燥し易く、このため、結果として、浴室用床パネル10の表面は、短時間で完全に乾燥することができる。例えば、平均的な浴室環境である温度15.3℃、湿度66%の環境下において、8時間程度の間に自然乾燥が可能となる。
【0023】
このように、表面に溝(導水路120)を設けることで排水する方式の浴室用床パネルにおいては、その溝(導水路120)の形状・寸法・配置・表面シボなどによって、濡れ性と流下抵抗を大きく発現させ、それによって、導水路120中に水160を繋がった状態で途切れなく捕まえて、効率的な排水を行っている。
この時、排水性能を安定させるためには、導水路120を、より細く、より深く、または、より細かいピッチで設け、導水路120中の水160を途切れない状態で捕水する必要がある。
【0024】
このような床において、清掃性を向上させたい場合、導水路120となる溝を、より太く、より浅く、より疎に設けることがある。しかし、この場合、導水路120の捕水力が低下し、排水性能が低下してしまう。そして、浴室用床パネルの表面が汚れたり、傷付いたりすることによって、表面の状態が、初期の状態から異なった時にさらに顕著に排水性能が低下する傾向があり、すなわち、浴室用床パネルの表面の汚れや傷は、排水性に係わる耐久性を劣化させる。このように、清掃性と排水性(乾燥性)とはトレードオフの関係となる。
【0025】
清掃性を向上させるために、導水路120となる溝を、より太く、より浅く、より疎に設けると、導水路120の捕水力が全体的に低下していくが、その際、捕水力が弱い部分は、縦横の溝が交わる交差部130であり、この部分で最初に水が途切れ易くなる。
すなわち、床パネルの表面上に刻まれた溝(導水路120)の中に存在する水160は、溝の側面・底面にへばりつきながら流れ、それらの部分にへばりつく合力が床パネルの材質が本来持つ撥水力に打ち勝った場合、そこに途切れずに存在できる。横溝(第1の間隙部121)の部分や、縦溝(第2の間隙部122)の部分では、溝の側壁部分がその両脇に存在するが、横溝と縦溝とが交差する交差部130では、ミクロ的に見ると溝の側壁が一瞬無くなる部分であり、側壁部分に依存していた水の付着力の減少によって、素材そのものの撥水力が勝ち易くなり、他の部分に比べ導水路120中の水が途切れる現象が発生し易い。
交差部130で水が途切れると、交差部130を基点にして切れ始めた水は、縦横の溝の中に溜め込んでいる水にも影響を与え、溝中の水を広範囲に欠損させてしまう。導水路120中の水160が、一連して繋がらずに、欠損してしまう部分が多くなると、排水効果が得られなくなる。
【0026】
本実施形態に係る浴室用床パネル10においては、交差部130における導水路120の底面を部分的に凹ませ、その部分に積極的にごく少量の水を溜めるようにすることで、交差部130での側壁面喪失によって低下した導水路120への水の付着力を補い、交差部130を基点にして導水路120中の水が途切れる現象を防止し、導水路120内に水が繋がった状態で、水を溜め込むことができる。これにより、排水性能と清掃性の向上を図ることができる。
すなわち、凹部200内には、導水路120内の排水勾配に影響されずに少量の水が滞留可能とされており、これにより、交差部130での側壁面喪失によって低下した導水路120への水の付着力を補うことができる。
【0027】
このように、捕水性が最も弱い交差部130の捕水性を補強することによって、清掃性を悪化させる要因となる、狭い溝幅、深い溝や、細かい溝配置等の手段を採用しなくても、排水性(乾燥性)や耐久性を確保でき、性能・安定性と清掃性を両立させる浴室用床パネルを提供できる。
【0028】
このようにして、浴室用床パネル10においては、清掃性を向上させるために、導水路120の幅寸法を長くしたり、導水路120の高さ(深さ)寸法を短くしたり、導水路120の配置ピッチを長くしても、導水路120は、導水路120に流れ込んだ水を途切れさせずに一時捕水可能とし、浴室用床パネル10の表面で水玉150を形成した残水は、導水路120内に一時捕水されている水160と接触することで、導水路120から、排水口300に途切れることなく排水される。そして、翌日には、洗い場上に水滴が残らなくなる。
【0029】
すなわち、導水路120の第1の間隙部121と第2の間隙部122とが交差する交差部130においては、上平面視での単位面積当たりの表面積が、導水路120の他の部分に比べて、小さい。すなわち、交差部130の近傍の、第1の間隙部121と第2の間隙部122においては、例えば、隣接する複数の凸部110に接した少なくとも2つの壁面により導水路120は囲まれるが、交差部130においては、例えば図1(a)に表すように、囲まれる壁面を局部的に有さない。このため、交差部130に凹部200を設けない場合は、単位面積当たりの表面積が、交差部130以外の部分に比べ明らかに小さい。この時、浴室用床パネル10は、例えばFRP等の樹脂により形成され、その表面は撥水性となっており、その表面自由エネルギーは水より小さい。そして、単位面積当たりの表面積が小さい部分で、水は最初に弾かれ、このため、導水路120中の水160は交差部130において途切れ易くなる。
この時、本実施形態に係る浴室用床パネル10は、この交差部130の底面に凹部200を設けているので、交差部130の上平面視における単位面積当たりの表面積を増加させることができる。これにより、交差部130において、導水路120中の水160が途切れることを防止できる。
【0030】
これにより、本実施形態に係る浴室用床パネル10によって、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供することができる。
【0031】
なお、交差部130に設けた凹部200の寸法は、深さ0.5mm程度のごく小さなもので良く、その凹みによって清掃性を悪化させるものではない。
【0032】
なお、本実施形態に係る浴室用床パネル10は、浴槽410とシャワー420が備えられた浴室400の洗い場床430に用いられる例を示したが、例えば、シャワー420は無くても良い。また、浴槽410を有しない、いわゆるシャワー420のみを備えたシャワー室の床パネルとしても用いることができる。すなわち、本願明細書において、「浴室」とは、浴槽を備えた浴室のみならず、シャワーのみを備えたがシャワー室も含める。
さらに、本実施形態に係る浴室用床パネル10は、浴室の洗い場だけではなく、浴槽410の底部の床パネルとして使用することもできる。この場合も、排水性と清掃性を両立することができる。
【0033】
なお、本実施形態において凹部200は種々の大きさ、数、形状を有することができる。これについて、以下、説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの要部構造を例示する模式的部分平面図である。
図5(a)は、図1に例示した浴室用床パネル10の平面図である。既に説明したように、導水路120の交差部130、すなわち、第1の間隙部121と第2の間隙部とが交差する交差部130に、略円形の凹部200(網掛け部で示す)が設けられている。そして、凹部200の直径は、第1の間隙部121と第2の間隙部122の幅より小さい例である。
図5(b)〜(f)は、第1の実施形態に係る別の浴室用床パネル11、12、13、14、15の平面図である。
図5(b)に表したように、本実施形態に係る別の浴室用床パネル11においては、凹部200の大きさは、図5(a)に例示した浴室用床パネル10の場合よりも大きく、第1の間隙部121と第2の間隙部122の幅とほぼ同じ直径を有している。
さらに、図5(c)に表したように本実施形態に係る別の浴室用床パネル12は、凹部200がさらに大きい例であり、第1の間隙部121と第2の間隙部122の幅より凹部200の直径が長く、すなわち、凹部200は、凸部110に接している。このように、凹部200の大きさは任意である。
【0034】
また、図5(d)に表したように、本実施形態に係る別の浴室用床パネル13においては、凹部200は、1つの交差部130につき、複数設けられている。この場合は、凹部200は、5つの凹みからなっている。このように、凹部200の数は任意である。
さらに、図5(e)に表したように、本実施形態に係る別の浴室用床パネル14においては、交差部130の形状に沿った、略十字形状の凹部200が設けられている。
また、図5(f)に表したように、本実施形態に係る別の浴室用床パネル15では、凸部110は、配置のピッチが約1/2ずれたレンガ積み状の配列を有している。そして、この場合、凹部200は交差部130の形状に合わせた略T字形状を有している。このように、凹部200の形状は、円形だけでなく各種の形状を有することができる。
【0035】
ここで、本図に例示したように、凸部110の上平面視での外形が実質的に直線部を有し、そして、第1の間隙部121の幅が実質的に一定となる部分を有し、及び、第2の間隙部122の幅が実質的に一定となる部分を有する場合、これら間隙部の幅が一定となる部分を除く部分を交差部130と定義することができる。すなわち、本図における点線部を交差部130と定義することができる。
このように交差部130を定義した場合、本図に例示した浴室用床パネル10〜15においては、凹部200は、交差部130の内部の底面に設けられている。
ただし、本発明は、これには制限されず、凹部200は、交差部130の内部の底面に設けるだけではなく、交差部130の領域を超えて設けることができる。
【0036】
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施形態に係る浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。図6(a)は、要部構造を例示する模式的斜視図、図6(b)は、図6(a)のA−A線断面図、図6(c)は、図6(a)のB−B線断面図、図6(d)は、平面図である。
本発明の第2の実施形態に係る浴室用床パネル20は、既に説明した浴室用床パネル10に対して、凹部200の形状が異なり、他の部分に関しては、浴室用床パネル10と同様とすることができるので、凹部200についてのみ説明し、他の部分についての説明は省略する。
図6(a)〜(d)に表したように、本実施形態に係る浴室用床パネル20は、表面に設けられた複数の凸部110と、複数の凸部110の間に設けられた導水路120を備えており、導水路120の交差部130に、凹部200が設けられている。すなわち、複数の凸部110の間に設けられた導水路120の第1の間隙部121と第2の間隙部とが交差する交差部130の底面に設けられた凹部200を有しており、網掛け部で示された凹部200は、点線で示された交差部130の周囲の近傍まで延在して設けられている。
すなわち、凹部200は、交差部130の内部、及び、交差部130の領域を超えて、設けられている。このように、凹部200は、交差部130の底面に設ければ良く、隣の交差部における凹部と連結されない範囲で、交差部130の内部、及び、交差部130の領域を超えて設けることができる。なお、この例では、凹部200の上平面視の形状が略十字の形状をしている。
このように、凹部200を浅く極力広範囲に形成することによって、凹部200内に滞留した水の単位水量あたりの表面積が広がるため、乾燥し易くなる。また、広範囲に凹部200を形成することで、導水路120内の捕水力がより高まる。
【0037】
このように、凹部200は、交差部130の中のみに小さく設けられる必要はなく、交差部130に凹部200が形成されれば良い。
すなわち、凹部200が、交差部130において、導水路120の側壁面喪失によって低下した導水路120への水の付着力を補う機能を有していれば、凹部200は、交差部130を基点にして導水路120中の水が途切れる現象を防止し、導水路120内に水が繋がった状態で、水を溜め込むことができる。
これにより、本実施形態に係る浴室用床パネル20によって、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供することができる。
【0038】
以下、上に説明した第1、第2の実施形態に係る浴室用床パネルの変形例を説明する。 図7は、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。図7(a)は、要部構造を例示する模式的斜視図、図7(b)は、図7(a)のA−A線断面図、図7(c)は、図7(a)のB−B線断面図である。
図7に表したように、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネル25は、既に説明した浴室用床パネル10に対して、凸部110の表面形状が異なり、他の部分に関しては、浴室用床パネル10と同様とすることができるので、凸部110の表面形状についてのみ説明し、他の部分についての説明は省略する。
図7に表したように、浴室用床パネル25は、凸部110の表面に浅い凹凸111を有している。この凹凸111は、各凸部110の上面に独立して設けられ、凹凸111の高さ(深さ)が低いので、導水路120とは異なり、排水口300まで水を導水する機能はないが、浴室用床パネル15の表面の滑り止めの機能があり、また、適度な柔らかさの質感を持たせることができ、さらには、意匠性を高めることができる。
【0039】
このように、凸部110の表面(上面)に凹凸111を設けた場合も、交差部130の凹部200によって、導水路120の側壁面喪失によって低下した導水路120への水の付着力を補うことができ、交差部130を基点にして導水路120中の水が途切れる現象を防止し、導水路120内に水が繋がった状態で、水を溜め込むことができる。なお、この場合も、凹部200は、図5、図6に例示したように、各種の大きさ、数、形状を有することができる。
これにより、本発明の実施形態に係る浴室用床パネル25によって、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供することができる。
【0040】
図8は、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。図8(a)、(b)は、要部構造を例示する、それぞれ、模式的斜視図及び平面図である。
図8に表したように、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネル26は、既に説明した浴室用床パネル10に対して、凸部110の形状が異なり、他の部分に関しては、浴室用床パネル10と同様である。
図8(b)に表したように、浴室用床パネル26において、凸部110は、上平面視で、長辺と短辺がほぼ2:1の長さを有する長方形の形状を有しており、長方形2つが並列してほぼ正方形となっている。そして、2つ並列した長方形の配置の向きが、2つの長方形の組ごとに、縦と横に、互い違いに配置されている。
このような配置の凸部110の場合も、凸部110の間に導水路120が形成され、導水路120は、第1の間隙部121と第2の間隙部122を有し、第1の間隙部121と第2の間隙部122の交差部130に、凹部200が設けられている。なお、この場合も、凹部200は、図5及び図6に例示したように、各種の大きさ、数、形状を有することができる。
これにより、本発明の実施形態に係る浴室用床パネル26によって、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供することができる。
【0041】
図9は、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。図9(a)は、要部構造を例示する模式的斜視図、図9(b)は、図9(a)のA−A線断面図、図9(c)は、図9(a)のB−B線断面図である。
図9に表したように、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネル27は、既に説明した浴室用床パネル10に対して、凸部110の配置形態が異なり、他の部分に関しては、浴室用床パネル10と同様である。
図9に表したように、浴室用床パネル27において、凸部110は、上平面視で実質的に正方形をしており、その配置は、隣接する列に対して、配列の位相が略1/2ピッチずれた、レンガ積み状の配置を有している。このような配置の凸部110の場合も、凸部110の間に導水路120が形成され、導水路120は、第1の間隙部121と第2の間隙部122を有し、第1の間隙部121と第2の間隙部122の交差部130に、凹部200が設けられている。なお、この場合も、凹部200は、図5及び図6に例示したように、各種の大きさ、数、形状を有することができる。
これにより、本発明の実施形態に係る浴室用床パネル27によって、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供することができる。
【0042】
図10は、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。図10(a)は、要部構造を例示する模式的斜視図、図10(b)は、図10(a)のA−A線断面図、図10(c)は、図10(a)のB−B線断面図である。
図10に表したように、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネル28は、既に説明した浴室用床パネル10に対して、凸部110の形状が異なり、他の部分に関しては、浴室用床パネル10と同様である。
図10に表したように、浴室用床パネル28において、凸部110は、上平面視で実質的に正六角形を有しており、その配置は、実質的に六方稠密配列である。
このような形状の場合、凸部110の間に導水路120が形成され、導水路120は、第1の間隙部121と、第2の間隙部122と、第3の間隙部123を有している。そして、この場合、交差部130は、第1の間隙部121と、第2の間隙部122と、第3の間隙部123と、が交差する部分となる。すなわち、交差部130は、3つ以上の間隙部が交差して形成される場合があり、この場合も、交差部130に凹部200が設けられている。なお、この場合も、この凹部200は、図5及び図6に例示したように、各種の大きさ、数、形状を有することができる。
これにより、本発明の実施形態に係る浴室用床パネル28によって、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供することができる。
なお、以上の図7〜図10に例示した浴室用床パネル25〜28は、凹部200が交差部130の内側に設けられた例であるが、これに限らず、凹部200は、図6に例示したように、交差部130の内側及び交差部130の領域を超えて設けることができる。
なお、上記において、導水路120と凹部200との段部は、曲面状になるように面取りされていても良い。このようにすることで、凹部200において水が途切れ難くなる。また、清掃性も向上する。
また、凹部200は、導水路120の底面に形成されているため、導水路120内に凹部200があることを使用者が認識し難く、意匠性も悪化させない。
【0043】
(第3の実施の形態)
図11は、本発明の第3の実施形態に係る浴室用床パネルの構造を例示する模式図である。
図11に表したように、本発明の第3の実施形態に係る浴室用床パネル30は、図2に例示した浴室用床パネル10に対して、さらに、排水口300に連通し、排水口300への水の排水を補助するための排水流し溝320を備えている。そして、導水路120は、導水路120に流れ込んだ水を途切れさせずに一時捕水可能とし、浴室用床パネル30の表面で水玉を形成した残水は、導水路120内に一時捕水されている水と接触することで導水路120から排水流し溝320に途切れることなく排水される。
そして、浴室用床パネル10と同様に、導水路120は、交差部を複数有するように少なくとも2方向以上に渡って形成されており、導水路120内の交差部130の底面に凹部200が設けられている。すなわち、導水路120は、複数の凸部110の間に設けられ、第1の方向に延在する第1の間隙部121と、第1の方向とは異なる第2の方向に延在する第2の間隙部122と、第1の間隙部121と第2の間隙部122とが交差する交差部130の底面に設けられた凹部200と、を有している。
【0044】
この凹部200は、既に図1、図5〜10に例示した各種の大きさ、数、形状、配置を有することができる。
【0045】
このように、交差部130に凹部200を設けることで、導水路120の側壁面喪失によって低下した導水路120への水の付着力を補うことができ、交差部130を基点にして導水路120中の水が途切れる現象を防止し、導水路120内に水が繋がった状態で、水を溜め込むことができる。
これにより、本発明の実施形態に係る浴室用床パネル30によって、排水性と清掃性とを両立させた床パネルを提供することができる。
なお、上記の各実施形態において、凹部200内には、少量の水が滞留可能とされている。凹部200内に滞留したこの水は、排水口300または排水流し溝320まで途切れることなく連続して排水されない。しかし、凹部200内に滞留する水量は少量であるため、短時間で乾燥する。また、凹部200は、導水路120内に、さらに凹状に形成されているものであるため、使用者の足裏が触れ難い部分であり、凹部200内に少量の水が残ったとしても、使用感は損ねない。
【0046】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、浴室用床パネルを構成する各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した浴室用床パネルを基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての浴室用床パネルも、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの構造を例示する模式図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの製造に用いられる成形型の要部の構造を例示する模式的斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの排水状態を例示する模式的斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの要部構造を例示する模式的部分平面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。
【図7】本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。
【図8】本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。
【図9】本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。
【図10】本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る浴室用床パネルの構造を例示する模式図である。
【符号の説明】
【0048】
10、11、12、13、14、15、20、25、26、27、28、30…浴室用床パネル、 10a…成形型、 110…凸部、 110a…型凹部分、 111…凹凸、 120…導水路、 121…第1の間隙部、 121a、122a…型凸部分、 122…第2の間隙部、 123…第3の間隙部、 130…交差部、 130a…型交差部分、 132…底面、 150…水玉、 160…水、 200…凹部、 200a…突起、 300…排水口、 310…排水勾配、 320…排水流し溝、 400…浴室、 410…浴槽、 420…シャワー、 430…洗い場床
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、浴室、シャワー室等に使用される浴室用床パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
浴室やシャワー室等の洗い場に用いられる床パネルとして、床パネルの表面に凸部を設け、凸部の間に流れ込んだ水を途切れさせずに一時捕水できる状態にする流路(導水路)を排水口または排水流し溝まで連続して形成し、床パネルの上の残水を排水する技術が開示されている(特許文献1)。これによって、翌日には洗い場の上に水滴が残らなくなる。
【特許文献1】特許第3508761号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような導水路が設けられた浴室用床パネルにおいて、浴室用床パネルの清掃性を高めるために、導水路の幅寸法を長くしたり、導水路の高さ(深さ)寸法を短くしたり、導水路の配置ピッチを長く設定することがある。このように、導水路を太く、低く(浅く)、長ピッチにすると、導水路の交差部で、水が途切れてしまう。交差部で水が途切れると、結果的に導水路内の水を、排水口または排水流し溝まで、途切れることなく連続的に存在させることができなくなり、このため、排水性が低下し、翌日なっても洗い場床上に水滴が残ることになってしまう。
【0004】
このように、浴室用床パネルの清掃性と排水能力とはトレードオフの関係にある。このトレードオフを改善し、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルが望まれている。
【0005】
本発明の目的は、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、樹脂材料で形成された浴室用床パネルであって、前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、前記浴室用床パネルの表面に間隔を空けて島状に形成された複数の凸部と、前記複数の凸部のそれぞれの間に、前記凸部を取り囲むように設けられ、前記排水口まで連続するように設けられた導水路と、を備え、前記導水路は、交差部を形成するように2方向以上に渡って形成され、前記導水路内に水が流れ込んだ時に、前記排水口まで水が途切れることなく連続的に存在するために、前記交差部において、前記導水路の底面に凹部が設けられたことを特徴とする浴室用床パネルが提供される。
【0007】
また、本発明の他の一態様によれば、樹脂材料で形成された浴室用床パネルであって、前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、前記排水口に連通し、前記排水口への水の排水を補助するための排水流し溝と、前記浴室用床パネルの表面に間隔を空けて島状に形成された複数の凸部と、前記複数の凸部のそれぞれの間に、前記凸部を取り囲むように設けられ、前記排水流し溝まで連続するように設けられた導水路と、を備え、前記導水路は、交差部を形成するように2方向以上に渡って形成され、前記導水路内に水が流れ込んだ時に、前記排水流し溝まで水が途切れることなく連続的に存在するために、前記交差部において、前記導水路の底面に凹部が設けられたことを特徴とする浴室用床パネルが提供される。
【0008】
また、本発明の他の一態様によれば、樹脂製の浴室用床パネルであって、前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、前記浴室用床パネルの表面に設けられた複数の凸部と、前記複数の凸部の間に設けられ、第1の方向に延在する第1の間隙部と、第1の方向とは異なる第2の方向に延在する第2の間隙部と、前記第1の間隙部と前記第2の間隙部とが交差する交差部の底面に設けられた凹部と、を有し、前記排水口に連続する導水路と、を備え、前記導水路は、前記導水路に流れ込んだ水を途切れさせずに一時捕水可能とし、前記浴室用床パネルの表面で水玉を形成した残水は、前記導水路内に一時捕水されている水と接触することで前記導水路内に引き込まれ、前記導水路から前記排水口に途切れることなく排水されることを特徴とする浴室用床パネルが提供される。
【0009】
また、本発明の他の一態様によれば、樹脂製の浴室用床パネルであって、前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、前記排水口に連通し、前記排水口への水の排水を補助するための排水流し溝と、前記浴室用床パネルの表面に設けられた複数の凸部と、前記複数の凸部の間に設けられ、第1の方向に延在する第1の間隙部と、第1の方向とは異なる第2の方向に延在する第2の間隙部と、前記第1の間隙部と前記第2の間隙部とが交差する交差部の底面に設けられた凹部と、を有し、前記排水流し溝に連続する導水路と、を備え、前記導水路は、前記導水路に流れ込んだ水を途切れさせずに一時捕水可能とし、前記浴室用床パネルの表面で水玉を形成した残水は、前記導水路内に一時捕水されている水と接触することで前記導水路内に引き込まれ、前記導水路から前記排水流し溝に途切れることなく排水されることを特徴とする浴室用床パネルが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。図1(a)は、要部構造を例示する模式的斜視図、図1(b)は、図1(a)のA−A線断面図、図1(c)は、図1(a)のB−B線断面図である。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの構造を例示する模式図である。
なお、本願明細書と図2以降の各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図2に表したように、本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネル10は、浴室400の主に洗い場に用いられる床パネルである。浴室用床パネル10は、例えば、FRP(Fiber Reinforced Plastic)等の樹脂材料によって形成される。そして、浴室用床パネル10は、浴室用床パネル10の上の水を排水するための排水口300と、浴室用床パネル10の表面に間隔を空けて複数の島状に形成された凸部110を備えている。浴室用床パネル10は、この凸部110の間に、凸部110を取り囲むように形成された導水路120をさらに備えている。この導水路120は、交差部130を複数有するように少なくとも2方向以上に渡って形成されており、排水口300まで連続して設けられている。
【0012】
そして、導水路120の交差部130の底面132には、凹部200が設けられている。これにより、導水路120内に水が流れ込んだ時に、排水口300まで水が途切れることなく連続的に存在させることができる。
【0013】
すなわち、図1(a)〜(c)に表したように、本実施形態の浴室用床パネル10は、表面に設けられた複数の凸部110と、複数の凸部110の間に設けられ、排水口300に連続した導水路120を備えている。凸部110は、この例では、上平面視で矩形の形状をしているが、これには限らず、各種の多角形や、輪郭が曲線の形状など、各種の形状を有することができる。また、その配置も後述するように格子状の他、配置の位相がずれたレンガ積み状の配置、六方稠密の配置など各種の配置を有することができる。
【0014】
そして、導水路120は、第1の間隙部121と第2の間隙部122を有している。第1の間隙部121は、この例では、A−A線方向に平行の第1の方向に延在している。そして、第2の間隙部122は、この例では、B−B線方向に平行の第2の方向に延在している。すなわち、第1の間隙部121と第2の間隙部122とは互いに実質的に直交している。ただし、本発明はこれには制限されず、第1の方向(第1の間隙部121)と第2の方向(第2の間隙部122)とは、交差すれば(非平行であれば)良い。そして、第1の間隙部121と第2の間隙部122とが交差する交差部130の底面132には、凹部200が設けられている。
そして、この凹部200内には、導水路120内の排水勾配に影響されずに少量の水が滞留可能とされている。
【0015】
凸部110は、上平面視で、例えば、約5mm×約10mmの長方形とすることができ、高さは、例えば、約0.5mmとすることができる。また、導水路120、すなわち、第1の間隙部121及び第2の間隙部122の幅は、例えば2mm、深さは、例えば0.5mmとすることができる。但し、本発明はこれには制限されない。
【0016】
そして、凹部200の深さhは、例えば、1mm以下とすることができる。すなわち、凹部200の底面と、導水路120内における凹部200と隣接する底面132との高低差は1mm以下が望ましく、より望ましくは、0.5mm以下である。
また、図1に示した例では、凹部200は、上平面視で、略円形であり、その径は、例えば、0.2〜2mmとすることができる。ただし、後述するように、本発明はこれには制限されない。
【0017】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの製造に用いられる成形型の要部の構造を例示する模式的斜視図である。
図3に表したように、本実施形態に係る浴室用床パネル10の製造に用いられる成形型10aは、凸部110に対応する型凹部分110aと、第1の間隙部121に対応する型凸部分121aと、第2の間隙部122に対応する型凸部分122aを有している。そして、交差部130に対応する型交差部分130aには、凹部200に対応する突起200aが設けられている。このような形状の成形型10aを用いて樹脂を成形することにより、本実施形態に係る浴室用床パネル10を得ることができる。
【0018】
なお、導水路120は、凸部110の間に凸部110に接して設けられるが、実質的には凸部110を形成することによって、凸部110の間に複数の間隙部(第1の間隙部121、第2の間隙部122)が設けられ、これにより、導水路120の主要部分が構成される。すなわち、導水路120は、凸部110を設けることによって自動的に設けることができるため、凸部110とは別に設ける必要はない。ただし、凸部110の間に、凸部110を取り囲むように形成されれば、凸部110を形成する工程とは別の工程によって、導水路120を設けても良い。
【0019】
以上説明した構成を有する浴室用床パネル10の作用について説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの排水状態を例示する模式的斜視図である。
図4(a)は最初の状態であり、図4(b)は、図4(a)に続く図、以降、図4(c)〜図4(f)は、それぞれ前の図に続く図である。
図4(a)に表したように、浴室を普通に使用すると、浴室用床パネル10の表面は濡れる。この時、浴室用床パネル10の表面に、二次元の網目状の溝(導水路120)を設けておくと、溝(導水路120)は、浴室用床パネル10の表面にある水160の一部を、溝(導水路120)の中に一時的に捕水する。すなわち、導水路120の第1の間隙部121及び第2の間隙部122の壁面における水の分子間力によって、導水路120内に水160が捕水され、浴室用床パネル10の表面には、排水口300まで連続した網目状(二次元状)の水路が形成される。
【0020】
そして、図4(b)に表したように、この状態で浴室を使用すると、浴室用床パネル10の表面の大部分の水は、浴室用床パネル10に設けられた通常の排水勾配310によって、導水路120及び浴室用床パネル10の表面全体を流れ、排水される。この時、浴室用床パネル10の表面上に、水玉150が形成され、この水玉150が一時的に浴室用床パネル10の表面に留まってしまうものも発生する。
【0021】
しかし、図4(c)に表したように、この水玉150は独立することはなく、導水路120に捕水された水160とこの水玉150は接触しているため、これら各々の水が持つ表面張力によって、水玉150は、徐々に導水路120に引き込まれる。そして導水路120を経て、排水される。
【0022】
図4(d)に表したように、しばらくすると、水玉150は、全て導水路120に導水され、水玉は消滅する。
そして、図4(e)に表したように、水玉150を導水路120内に引き込むことで、導水路120中の水160の量は一時的に増えるが、導水路120の水160は、ゆっくりと途切れることなく排水されているため、時間の経過と共に、導水路120中の水160の量は減少する。
そして、図4(f)に表したように、しばらくすると、導水路120中の水160も殆どが排水される。この時、万一、導水路120の中に水160が残ってしまった場合、この水160は、量が少なく、浴室用床パネル10の表面の広範囲に渡って散らばっているため、自然乾燥し易く、このため、結果として、浴室用床パネル10の表面は、短時間で完全に乾燥することができる。例えば、平均的な浴室環境である温度15.3℃、湿度66%の環境下において、8時間程度の間に自然乾燥が可能となる。
【0023】
このように、表面に溝(導水路120)を設けることで排水する方式の浴室用床パネルにおいては、その溝(導水路120)の形状・寸法・配置・表面シボなどによって、濡れ性と流下抵抗を大きく発現させ、それによって、導水路120中に水160を繋がった状態で途切れなく捕まえて、効率的な排水を行っている。
この時、排水性能を安定させるためには、導水路120を、より細く、より深く、または、より細かいピッチで設け、導水路120中の水160を途切れない状態で捕水する必要がある。
【0024】
このような床において、清掃性を向上させたい場合、導水路120となる溝を、より太く、より浅く、より疎に設けることがある。しかし、この場合、導水路120の捕水力が低下し、排水性能が低下してしまう。そして、浴室用床パネルの表面が汚れたり、傷付いたりすることによって、表面の状態が、初期の状態から異なった時にさらに顕著に排水性能が低下する傾向があり、すなわち、浴室用床パネルの表面の汚れや傷は、排水性に係わる耐久性を劣化させる。このように、清掃性と排水性(乾燥性)とはトレードオフの関係となる。
【0025】
清掃性を向上させるために、導水路120となる溝を、より太く、より浅く、より疎に設けると、導水路120の捕水力が全体的に低下していくが、その際、捕水力が弱い部分は、縦横の溝が交わる交差部130であり、この部分で最初に水が途切れ易くなる。
すなわち、床パネルの表面上に刻まれた溝(導水路120)の中に存在する水160は、溝の側面・底面にへばりつきながら流れ、それらの部分にへばりつく合力が床パネルの材質が本来持つ撥水力に打ち勝った場合、そこに途切れずに存在できる。横溝(第1の間隙部121)の部分や、縦溝(第2の間隙部122)の部分では、溝の側壁部分がその両脇に存在するが、横溝と縦溝とが交差する交差部130では、ミクロ的に見ると溝の側壁が一瞬無くなる部分であり、側壁部分に依存していた水の付着力の減少によって、素材そのものの撥水力が勝ち易くなり、他の部分に比べ導水路120中の水が途切れる現象が発生し易い。
交差部130で水が途切れると、交差部130を基点にして切れ始めた水は、縦横の溝の中に溜め込んでいる水にも影響を与え、溝中の水を広範囲に欠損させてしまう。導水路120中の水160が、一連して繋がらずに、欠損してしまう部分が多くなると、排水効果が得られなくなる。
【0026】
本実施形態に係る浴室用床パネル10においては、交差部130における導水路120の底面を部分的に凹ませ、その部分に積極的にごく少量の水を溜めるようにすることで、交差部130での側壁面喪失によって低下した導水路120への水の付着力を補い、交差部130を基点にして導水路120中の水が途切れる現象を防止し、導水路120内に水が繋がった状態で、水を溜め込むことができる。これにより、排水性能と清掃性の向上を図ることができる。
すなわち、凹部200内には、導水路120内の排水勾配に影響されずに少量の水が滞留可能とされており、これにより、交差部130での側壁面喪失によって低下した導水路120への水の付着力を補うことができる。
【0027】
このように、捕水性が最も弱い交差部130の捕水性を補強することによって、清掃性を悪化させる要因となる、狭い溝幅、深い溝や、細かい溝配置等の手段を採用しなくても、排水性(乾燥性)や耐久性を確保でき、性能・安定性と清掃性を両立させる浴室用床パネルを提供できる。
【0028】
このようにして、浴室用床パネル10においては、清掃性を向上させるために、導水路120の幅寸法を長くしたり、導水路120の高さ(深さ)寸法を短くしたり、導水路120の配置ピッチを長くしても、導水路120は、導水路120に流れ込んだ水を途切れさせずに一時捕水可能とし、浴室用床パネル10の表面で水玉150を形成した残水は、導水路120内に一時捕水されている水160と接触することで、導水路120から、排水口300に途切れることなく排水される。そして、翌日には、洗い場上に水滴が残らなくなる。
【0029】
すなわち、導水路120の第1の間隙部121と第2の間隙部122とが交差する交差部130においては、上平面視での単位面積当たりの表面積が、導水路120の他の部分に比べて、小さい。すなわち、交差部130の近傍の、第1の間隙部121と第2の間隙部122においては、例えば、隣接する複数の凸部110に接した少なくとも2つの壁面により導水路120は囲まれるが、交差部130においては、例えば図1(a)に表すように、囲まれる壁面を局部的に有さない。このため、交差部130に凹部200を設けない場合は、単位面積当たりの表面積が、交差部130以外の部分に比べ明らかに小さい。この時、浴室用床パネル10は、例えばFRP等の樹脂により形成され、その表面は撥水性となっており、その表面自由エネルギーは水より小さい。そして、単位面積当たりの表面積が小さい部分で、水は最初に弾かれ、このため、導水路120中の水160は交差部130において途切れ易くなる。
この時、本実施形態に係る浴室用床パネル10は、この交差部130の底面に凹部200を設けているので、交差部130の上平面視における単位面積当たりの表面積を増加させることができる。これにより、交差部130において、導水路120中の水160が途切れることを防止できる。
【0030】
これにより、本実施形態に係る浴室用床パネル10によって、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供することができる。
【0031】
なお、交差部130に設けた凹部200の寸法は、深さ0.5mm程度のごく小さなもので良く、その凹みによって清掃性を悪化させるものではない。
【0032】
なお、本実施形態に係る浴室用床パネル10は、浴槽410とシャワー420が備えられた浴室400の洗い場床430に用いられる例を示したが、例えば、シャワー420は無くても良い。また、浴槽410を有しない、いわゆるシャワー420のみを備えたシャワー室の床パネルとしても用いることができる。すなわち、本願明細書において、「浴室」とは、浴槽を備えた浴室のみならず、シャワーのみを備えたがシャワー室も含める。
さらに、本実施形態に係る浴室用床パネル10は、浴室の洗い場だけではなく、浴槽410の底部の床パネルとして使用することもできる。この場合も、排水性と清掃性を両立することができる。
【0033】
なお、本実施形態において凹部200は種々の大きさ、数、形状を有することができる。これについて、以下、説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの要部構造を例示する模式的部分平面図である。
図5(a)は、図1に例示した浴室用床パネル10の平面図である。既に説明したように、導水路120の交差部130、すなわち、第1の間隙部121と第2の間隙部とが交差する交差部130に、略円形の凹部200(網掛け部で示す)が設けられている。そして、凹部200の直径は、第1の間隙部121と第2の間隙部122の幅より小さい例である。
図5(b)〜(f)は、第1の実施形態に係る別の浴室用床パネル11、12、13、14、15の平面図である。
図5(b)に表したように、本実施形態に係る別の浴室用床パネル11においては、凹部200の大きさは、図5(a)に例示した浴室用床パネル10の場合よりも大きく、第1の間隙部121と第2の間隙部122の幅とほぼ同じ直径を有している。
さらに、図5(c)に表したように本実施形態に係る別の浴室用床パネル12は、凹部200がさらに大きい例であり、第1の間隙部121と第2の間隙部122の幅より凹部200の直径が長く、すなわち、凹部200は、凸部110に接している。このように、凹部200の大きさは任意である。
【0034】
また、図5(d)に表したように、本実施形態に係る別の浴室用床パネル13においては、凹部200は、1つの交差部130につき、複数設けられている。この場合は、凹部200は、5つの凹みからなっている。このように、凹部200の数は任意である。
さらに、図5(e)に表したように、本実施形態に係る別の浴室用床パネル14においては、交差部130の形状に沿った、略十字形状の凹部200が設けられている。
また、図5(f)に表したように、本実施形態に係る別の浴室用床パネル15では、凸部110は、配置のピッチが約1/2ずれたレンガ積み状の配列を有している。そして、この場合、凹部200は交差部130の形状に合わせた略T字形状を有している。このように、凹部200の形状は、円形だけでなく各種の形状を有することができる。
【0035】
ここで、本図に例示したように、凸部110の上平面視での外形が実質的に直線部を有し、そして、第1の間隙部121の幅が実質的に一定となる部分を有し、及び、第2の間隙部122の幅が実質的に一定となる部分を有する場合、これら間隙部の幅が一定となる部分を除く部分を交差部130と定義することができる。すなわち、本図における点線部を交差部130と定義することができる。
このように交差部130を定義した場合、本図に例示した浴室用床パネル10〜15においては、凹部200は、交差部130の内部の底面に設けられている。
ただし、本発明は、これには制限されず、凹部200は、交差部130の内部の底面に設けるだけではなく、交差部130の領域を超えて設けることができる。
【0036】
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施形態に係る浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。図6(a)は、要部構造を例示する模式的斜視図、図6(b)は、図6(a)のA−A線断面図、図6(c)は、図6(a)のB−B線断面図、図6(d)は、平面図である。
本発明の第2の実施形態に係る浴室用床パネル20は、既に説明した浴室用床パネル10に対して、凹部200の形状が異なり、他の部分に関しては、浴室用床パネル10と同様とすることができるので、凹部200についてのみ説明し、他の部分についての説明は省略する。
図6(a)〜(d)に表したように、本実施形態に係る浴室用床パネル20は、表面に設けられた複数の凸部110と、複数の凸部110の間に設けられた導水路120を備えており、導水路120の交差部130に、凹部200が設けられている。すなわち、複数の凸部110の間に設けられた導水路120の第1の間隙部121と第2の間隙部とが交差する交差部130の底面に設けられた凹部200を有しており、網掛け部で示された凹部200は、点線で示された交差部130の周囲の近傍まで延在して設けられている。
すなわち、凹部200は、交差部130の内部、及び、交差部130の領域を超えて、設けられている。このように、凹部200は、交差部130の底面に設ければ良く、隣の交差部における凹部と連結されない範囲で、交差部130の内部、及び、交差部130の領域を超えて設けることができる。なお、この例では、凹部200の上平面視の形状が略十字の形状をしている。
このように、凹部200を浅く極力広範囲に形成することによって、凹部200内に滞留した水の単位水量あたりの表面積が広がるため、乾燥し易くなる。また、広範囲に凹部200を形成することで、導水路120内の捕水力がより高まる。
【0037】
このように、凹部200は、交差部130の中のみに小さく設けられる必要はなく、交差部130に凹部200が形成されれば良い。
すなわち、凹部200が、交差部130において、導水路120の側壁面喪失によって低下した導水路120への水の付着力を補う機能を有していれば、凹部200は、交差部130を基点にして導水路120中の水が途切れる現象を防止し、導水路120内に水が繋がった状態で、水を溜め込むことができる。
これにより、本実施形態に係る浴室用床パネル20によって、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供することができる。
【0038】
以下、上に説明した第1、第2の実施形態に係る浴室用床パネルの変形例を説明する。 図7は、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。図7(a)は、要部構造を例示する模式的斜視図、図7(b)は、図7(a)のA−A線断面図、図7(c)は、図7(a)のB−B線断面図である。
図7に表したように、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネル25は、既に説明した浴室用床パネル10に対して、凸部110の表面形状が異なり、他の部分に関しては、浴室用床パネル10と同様とすることができるので、凸部110の表面形状についてのみ説明し、他の部分についての説明は省略する。
図7に表したように、浴室用床パネル25は、凸部110の表面に浅い凹凸111を有している。この凹凸111は、各凸部110の上面に独立して設けられ、凹凸111の高さ(深さ)が低いので、導水路120とは異なり、排水口300まで水を導水する機能はないが、浴室用床パネル15の表面の滑り止めの機能があり、また、適度な柔らかさの質感を持たせることができ、さらには、意匠性を高めることができる。
【0039】
このように、凸部110の表面(上面)に凹凸111を設けた場合も、交差部130の凹部200によって、導水路120の側壁面喪失によって低下した導水路120への水の付着力を補うことができ、交差部130を基点にして導水路120中の水が途切れる現象を防止し、導水路120内に水が繋がった状態で、水を溜め込むことができる。なお、この場合も、凹部200は、図5、図6に例示したように、各種の大きさ、数、形状を有することができる。
これにより、本発明の実施形態に係る浴室用床パネル25によって、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供することができる。
【0040】
図8は、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。図8(a)、(b)は、要部構造を例示する、それぞれ、模式的斜視図及び平面図である。
図8に表したように、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネル26は、既に説明した浴室用床パネル10に対して、凸部110の形状が異なり、他の部分に関しては、浴室用床パネル10と同様である。
図8(b)に表したように、浴室用床パネル26において、凸部110は、上平面視で、長辺と短辺がほぼ2:1の長さを有する長方形の形状を有しており、長方形2つが並列してほぼ正方形となっている。そして、2つ並列した長方形の配置の向きが、2つの長方形の組ごとに、縦と横に、互い違いに配置されている。
このような配置の凸部110の場合も、凸部110の間に導水路120が形成され、導水路120は、第1の間隙部121と第2の間隙部122を有し、第1の間隙部121と第2の間隙部122の交差部130に、凹部200が設けられている。なお、この場合も、凹部200は、図5及び図6に例示したように、各種の大きさ、数、形状を有することができる。
これにより、本発明の実施形態に係る浴室用床パネル26によって、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供することができる。
【0041】
図9は、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。図9(a)は、要部構造を例示する模式的斜視図、図9(b)は、図9(a)のA−A線断面図、図9(c)は、図9(a)のB−B線断面図である。
図9に表したように、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネル27は、既に説明した浴室用床パネル10に対して、凸部110の配置形態が異なり、他の部分に関しては、浴室用床パネル10と同様である。
図9に表したように、浴室用床パネル27において、凸部110は、上平面視で実質的に正方形をしており、その配置は、隣接する列に対して、配列の位相が略1/2ピッチずれた、レンガ積み状の配置を有している。このような配置の凸部110の場合も、凸部110の間に導水路120が形成され、導水路120は、第1の間隙部121と第2の間隙部122を有し、第1の間隙部121と第2の間隙部122の交差部130に、凹部200が設けられている。なお、この場合も、凹部200は、図5及び図6に例示したように、各種の大きさ、数、形状を有することができる。
これにより、本発明の実施形態に係る浴室用床パネル27によって、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供することができる。
【0042】
図10は、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。図10(a)は、要部構造を例示する模式的斜視図、図10(b)は、図10(a)のA−A線断面図、図10(c)は、図10(a)のB−B線断面図である。
図10に表したように、本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネル28は、既に説明した浴室用床パネル10に対して、凸部110の形状が異なり、他の部分に関しては、浴室用床パネル10と同様である。
図10に表したように、浴室用床パネル28において、凸部110は、上平面視で実質的に正六角形を有しており、その配置は、実質的に六方稠密配列である。
このような形状の場合、凸部110の間に導水路120が形成され、導水路120は、第1の間隙部121と、第2の間隙部122と、第3の間隙部123を有している。そして、この場合、交差部130は、第1の間隙部121と、第2の間隙部122と、第3の間隙部123と、が交差する部分となる。すなわち、交差部130は、3つ以上の間隙部が交差して形成される場合があり、この場合も、交差部130に凹部200が設けられている。なお、この場合も、この凹部200は、図5及び図6に例示したように、各種の大きさ、数、形状を有することができる。
これにより、本発明の実施形態に係る浴室用床パネル28によって、排水性と清掃性とを両立させた浴室用床パネルを提供することができる。
なお、以上の図7〜図10に例示した浴室用床パネル25〜28は、凹部200が交差部130の内側に設けられた例であるが、これに限らず、凹部200は、図6に例示したように、交差部130の内側及び交差部130の領域を超えて設けることができる。
なお、上記において、導水路120と凹部200との段部は、曲面状になるように面取りされていても良い。このようにすることで、凹部200において水が途切れ難くなる。また、清掃性も向上する。
また、凹部200は、導水路120の底面に形成されているため、導水路120内に凹部200があることを使用者が認識し難く、意匠性も悪化させない。
【0043】
(第3の実施の形態)
図11は、本発明の第3の実施形態に係る浴室用床パネルの構造を例示する模式図である。
図11に表したように、本発明の第3の実施形態に係る浴室用床パネル30は、図2に例示した浴室用床パネル10に対して、さらに、排水口300に連通し、排水口300への水の排水を補助するための排水流し溝320を備えている。そして、導水路120は、導水路120に流れ込んだ水を途切れさせずに一時捕水可能とし、浴室用床パネル30の表面で水玉を形成した残水は、導水路120内に一時捕水されている水と接触することで導水路120から排水流し溝320に途切れることなく排水される。
そして、浴室用床パネル10と同様に、導水路120は、交差部を複数有するように少なくとも2方向以上に渡って形成されており、導水路120内の交差部130の底面に凹部200が設けられている。すなわち、導水路120は、複数の凸部110の間に設けられ、第1の方向に延在する第1の間隙部121と、第1の方向とは異なる第2の方向に延在する第2の間隙部122と、第1の間隙部121と第2の間隙部122とが交差する交差部130の底面に設けられた凹部200と、を有している。
【0044】
この凹部200は、既に図1、図5〜10に例示した各種の大きさ、数、形状、配置を有することができる。
【0045】
このように、交差部130に凹部200を設けることで、導水路120の側壁面喪失によって低下した導水路120への水の付着力を補うことができ、交差部130を基点にして導水路120中の水が途切れる現象を防止し、導水路120内に水が繋がった状態で、水を溜め込むことができる。
これにより、本発明の実施形態に係る浴室用床パネル30によって、排水性と清掃性とを両立させた床パネルを提供することができる。
なお、上記の各実施形態において、凹部200内には、少量の水が滞留可能とされている。凹部200内に滞留したこの水は、排水口300または排水流し溝320まで途切れることなく連続して排水されない。しかし、凹部200内に滞留する水量は少量であるため、短時間で乾燥する。また、凹部200は、導水路120内に、さらに凹状に形成されているものであるため、使用者の足裏が触れ難い部分であり、凹部200内に少量の水が残ったとしても、使用感は損ねない。
【0046】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、浴室用床パネルを構成する各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した浴室用床パネルを基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての浴室用床パネルも、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの構造を例示する模式図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの製造に用いられる成形型の要部の構造を例示する模式的斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの排水状態を例示する模式的斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る浴室用床パネルの要部構造を例示する模式的部分平面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。
【図7】本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。
【図8】本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。
【図9】本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。
【図10】本発明の実施形態に係る別の浴室用床パネルの要部構造を例示する模式図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る浴室用床パネルの構造を例示する模式図である。
【符号の説明】
【0048】
10、11、12、13、14、15、20、25、26、27、28、30…浴室用床パネル、 10a…成形型、 110…凸部、 110a…型凹部分、 111…凹凸、 120…導水路、 121…第1の間隙部、 121a、122a…型凸部分、 122…第2の間隙部、 123…第3の間隙部、 130…交差部、 130a…型交差部分、 132…底面、 150…水玉、 160…水、 200…凹部、 200a…突起、 300…排水口、 310…排水勾配、 320…排水流し溝、 400…浴室、 410…浴槽、 420…シャワー、 430…洗い場床
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂材料で形成された浴室用床パネルであって、
前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、
前記浴室用床パネルの表面に間隔を空けて島状に形成された複数の凸部と、
前記複数の凸部のそれぞれの間に、前記凸部を取り囲むように設けられ、前記排水口まで連続するように設けられた導水路と、
を備え、
前記導水路は、交差部を形成するように2方向以上に渡って形成され、
前記導水路内に水が流れ込んだ時に、前記排水口まで水が途切れることなく連続的に存在するために、前記交差部において、前記導水路の底面に凹部が設けられたことを特徴とする浴室用床パネル。
【請求項2】
樹脂材料で形成された浴室用床パネルであって、
前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、
前記排水口に連通し、前記排水口への水の排水を補助するための排水流し溝と、
前記浴室用床パネルの表面に間隔を空けて島状に形成された複数の凸部と、
前記複数の凸部のそれぞれの間に、前記凸部を取り囲むように設けられ、前記排水流し溝まで連続するように設けられた導水路と、
を備え、
前記導水路は、交差部を形成するように2方向以上に渡って形成され、
前記導水路内に水が流れ込んだ時に、前記排水流し溝まで水が途切れることなく連続的に存在するために、前記交差部において、前記導水路の底面に凹部が設けられたことを特徴とする浴室用床パネル。
【請求項3】
樹脂製の浴室用床パネルであって、
前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、
前記浴室用床パネルの表面に設けられた複数の凸部と、
前記複数の凸部の間に設けられ、第1の方向に延在する第1の間隙部と、第1の方向とは異なる第2の方向に延在する第2の間隙部と、前記第1の間隙部と前記第2の間隙部とが交差する交差部の底面に設けられた凹部と、を有し、前記排水口に連続する導水路と、
を備え、
前記導水路は、前記導水路に流れ込んだ水を途切れさせずに一時捕水可能とし、前記浴室用床パネルの表面で水玉を形成した残水は、前記導水路内に一時捕水されている水と接触することで前記導水路内に引き込まれ、前記導水路から前記排水口に途切れることなく排水されることを特徴とする浴室用床パネル。
【請求項4】
樹脂製の浴室用床パネルであって、
前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、
前記排水口に連通し、前記排水口への水の排水を補助するための排水流し溝と、
前記浴室用床パネルの表面に設けられた複数の凸部と、
前記複数の凸部の間に設けられ、第1の方向に延在する第1の間隙部と、第1の方向とは異なる第2の方向に延在する第2の間隙部と、前記第1の間隙部と前記第2の間隙部とが交差する交差部の底面に設けられた凹部と、を有し、前記排水流し溝に連続する導水路と、
を備え、
前記導水路は、前記導水路に流れ込んだ水を途切れさせずに一時捕水可能とし、前記浴室用床パネルの表面で水玉を形成した残水は、前記導水路内に一時捕水されている水と接触することで前記導水路内に引き込まれ、前記導水路から前記排水流し溝に途切れることなく排水されることを特徴とする浴室用床パネル。
【請求項5】
前記凹部は、前記交差部の近傍まで延在していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の浴室用床パネル。
【請求項6】
前記凹部は、前記導水路内の排水勾配に影響されずに水が前記凹部内に滞留可能となるように形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の浴室用床パネル。
【請求項7】
前記導水路内における前記凹部の底面と、前記導水路内における前記凹部と隣接する底面との高低差は1mm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の浴室用床パネル。
【請求項1】
樹脂材料で形成された浴室用床パネルであって、
前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、
前記浴室用床パネルの表面に間隔を空けて島状に形成された複数の凸部と、
前記複数の凸部のそれぞれの間に、前記凸部を取り囲むように設けられ、前記排水口まで連続するように設けられた導水路と、
を備え、
前記導水路は、交差部を形成するように2方向以上に渡って形成され、
前記導水路内に水が流れ込んだ時に、前記排水口まで水が途切れることなく連続的に存在するために、前記交差部において、前記導水路の底面に凹部が設けられたことを特徴とする浴室用床パネル。
【請求項2】
樹脂材料で形成された浴室用床パネルであって、
前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、
前記排水口に連通し、前記排水口への水の排水を補助するための排水流し溝と、
前記浴室用床パネルの表面に間隔を空けて島状に形成された複数の凸部と、
前記複数の凸部のそれぞれの間に、前記凸部を取り囲むように設けられ、前記排水流し溝まで連続するように設けられた導水路と、
を備え、
前記導水路は、交差部を形成するように2方向以上に渡って形成され、
前記導水路内に水が流れ込んだ時に、前記排水流し溝まで水が途切れることなく連続的に存在するために、前記交差部において、前記導水路の底面に凹部が設けられたことを特徴とする浴室用床パネル。
【請求項3】
樹脂製の浴室用床パネルであって、
前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、
前記浴室用床パネルの表面に設けられた複数の凸部と、
前記複数の凸部の間に設けられ、第1の方向に延在する第1の間隙部と、第1の方向とは異なる第2の方向に延在する第2の間隙部と、前記第1の間隙部と前記第2の間隙部とが交差する交差部の底面に設けられた凹部と、を有し、前記排水口に連続する導水路と、
を備え、
前記導水路は、前記導水路に流れ込んだ水を途切れさせずに一時捕水可能とし、前記浴室用床パネルの表面で水玉を形成した残水は、前記導水路内に一時捕水されている水と接触することで前記導水路内に引き込まれ、前記導水路から前記排水口に途切れることなく排水されることを特徴とする浴室用床パネル。
【請求項4】
樹脂製の浴室用床パネルであって、
前記浴室用床パネルの上の水を排水するための排水口と、
前記排水口に連通し、前記排水口への水の排水を補助するための排水流し溝と、
前記浴室用床パネルの表面に設けられた複数の凸部と、
前記複数の凸部の間に設けられ、第1の方向に延在する第1の間隙部と、第1の方向とは異なる第2の方向に延在する第2の間隙部と、前記第1の間隙部と前記第2の間隙部とが交差する交差部の底面に設けられた凹部と、を有し、前記排水流し溝に連続する導水路と、
を備え、
前記導水路は、前記導水路に流れ込んだ水を途切れさせずに一時捕水可能とし、前記浴室用床パネルの表面で水玉を形成した残水は、前記導水路内に一時捕水されている水と接触することで前記導水路内に引き込まれ、前記導水路から前記排水流し溝に途切れることなく排水されることを特徴とする浴室用床パネル。
【請求項5】
前記凹部は、前記交差部の近傍まで延在していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の浴室用床パネル。
【請求項6】
前記凹部は、前記導水路内の排水勾配に影響されずに水が前記凹部内に滞留可能となるように形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の浴室用床パネル。
【請求項7】
前記導水路内における前記凹部の底面と、前記導水路内における前記凹部と隣接する底面との高低差は1mm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の浴室用床パネル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−179937(P2009−179937A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−17193(P2008−17193)
【出願日】平成20年1月29日(2008.1.29)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月29日(2008.1.29)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】
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