説明

消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチ

【課題】給電チップの先端部8aに設けられた耐熱部材の耐久性を向上させ、耐熱部材の取り外しを容易に行える溶接トーチ21を提供する。
【解決手段】溶接トーチ21の給電チップ8が第2のチップボディの基端部22bから挿入されて突き出ていて、耐熱キャップの先端部23aが耐熱キャップ挿通孔24dから突き出ている。耐熱キャップの基端部の突起部23cが、耐熱キャップホルダの先端部24a側の内面の段部24cに引っかかる。耐熱キャップホルダの基端部24bが第2のチップボディの先端部22aにねじ込まれて、耐熱キャップ23が給電チップの先端部8aを覆うように第2のチップボディの先端部22aに固定される。トーチボディ2内のスプリング6によって給電チップのテーパ形状8cが第2のチップボディの傾斜面22cに押圧されて、給電チップ8のワイヤ挿通孔が縮径して溶接ワイヤに給電する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良された消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日、溶接の作業能率を向上させるために、溶接用ロボットを用いて溶接を自動化することが広く行われている。この場合、多関節ロボットのマニピュレータの手首部に消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチ(以下、溶接トーチという)が取り付けられ、溶接ワイヤが溶接トーチに送給されて、電力及びシールドガスが溶接トーチに供給されて溶接が行われる。
【0003】
溶接トーチに送給される溶接ワイヤは、通常、ワイヤリールに巻かれているために曲がり癖がついている。この溶接ワイヤの曲がり癖は一定ではないために、溶接トーチの先端に取り付けた給電チップから送出される溶接ワイヤの先端位置を、所望の溶接狙い位置に一致させることが困難である。
【0004】
また、溶接トーチの先端に取り付けた給電チップに、溶接ワイヤが内接触することによって溶接ワイヤに電力が供給されるが、溶接ワイヤの曲がりが一定でなければ、溶接ワイヤと給電チップとの接触点が一定にならない。この結果、溶接ワイヤと給電チップとの接触点から溶接ワイヤの先端部までの長さである溶接ワイヤの突出し長さが変動する。この変動によって溶接ワイヤの突出し長さ部分の抵抗発熱による溶接ワイヤの溶融量が変化し、その結果、アーク長が変動して均一な溶接ビードを形成することができない。また、溶接ワイヤと給電チップとの接触点が一定ではないために、給電チップ内でアーキングが発生することによって、給電チップが摩耗し易い。
【0005】
そこで、上述した課題を解決するために、下記の強制加圧給電トーチが提案されている。図4は、従来技術の溶接トーチの断面図であり、図5は、従来技術の溶接トーチのチップホルダの断面拡大図である。図4及び図5において、溶接トーチ1のトーチボディ2のワイヤ送給方向(X1方向)である先端部に、第1のチップボディ15及び第2のチップボディ16から成るチップボディが取り付けられ、この第2のチップボディ16の先端部にチップホルダ4が取り付けられている。このチップホルダの先端部4aには耐熱部材5が設けられている。
【0006】
これらのトーチボディ2、第1のチップボディ15、第2のチップボディ16、チップホルダ4、耐熱部材5は、軸芯部にワイヤ挿通孔が形成されている。また、上述した耐熱部材5は、溶接ワイヤがチップホルダ4のワイヤ挿通孔に接触したとき、溶接ワイヤに給電することを防止し、給電チップ8内でのみ溶接ワイヤに給電するために設けられている。
【0007】
スプリング6がトーチボディ2の内部に設けられている。加圧シャフト7が第1のチップボディ15の内部に設けられて、加圧シャフト7の基端部(X2方向)がスプリング6の先端部(X1方向)に当接している。これらのスプリング6及び加圧シャフト7は、軸芯部にワイヤ挿通孔が形成されている。図示を省略したワイヤ送給装置から送給された溶接ワイヤをガイドするワイヤガイドライナ14の先端部(X1方向)が、スプリング6内を挿通して、加圧シャフト7の基端部に挿入されている。
【0008】
給電チップ8は、軸芯部にワイヤ挿通孔が形成されていて、給電チップ8の基端部(X2方向)が第2のチップボディ16の先端部(X1方向)に挿入されて、加圧シャフト7の先端部(X1方向)に当接していて、給電チップ8の先端部(X1方向)がチップホルダ4に挿入されている。即ち、給電チップ8は、加圧シャフト7とチップホルダ4とで押圧されている。また、この給電チップ8は、先端部からワイヤ挿通孔に沿って延びる縦すり割り9が形成されている。
【0009】
また、給電チップ8の側面には、チップホルダ4の基端部(X2方向)に形成された傾斜面4cと当接するテーパ形状8cが形成されている。このために、縦すり割り9が形成されているので、給電チップ8の先端部をチップホルダ4に挿入して、加圧シャフト7とチップホルダ4とで給電チップ8を押圧すると、給電チップ8のワイヤ挿通孔9の先端部(X1方向)が縮径して、ワイヤ挿通孔の内面が、溶接ワイヤを押圧することができる。
【0010】
オリフィス11が第1のチップボディ15の下方(X1方向)に設けられて、ノズル12がチップホルダ4、第2のチップボディ16及びオリフィス11を取り囲んでいる。シールドガスがオリフィス11の噴出孔を通して噴出されて、このシールドガスがアーク、溶融池及びその周辺を大気中の窒素及び酸素から遮蔽している。第1のチップボディ15の周りに絶縁ブッシュ13が設けられている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0011】
以下、動作を説明する。トーチボディ2内のスプリング6が加圧シャフト7を押圧して、この加圧シャフト7とチップホルダ4とで給電チップ8を押圧する。このとき、給電チップのテーパ形状8cがチップホルダの傾斜面4cと当接し、給電チップ8には縦すり割り9が形成されているので、給電チップ8のワイヤ挿通孔の先端部(X1方向)が縮径して、その内面が溶接ワイヤを押圧する。このとき、チップホルダ4の内面と給電チップ8の先端部との間に空間18が形成されている。トーチボディ2に供給された電力が、第1のチップボディ15及び第2のチップボディ16を流れてチップホルダ4に流れ、給電チップ8へ電力が供給され、溶接ワイヤに給電される。シールドガスがオリフィス11の噴出孔を通して噴出されて、このシールドガスがアーク、溶融池及びその周辺を大気中の窒素及び酸素から遮蔽している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2010−214412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述した従来技術の溶接トーチ1は、セラミックから成る耐熱部材5の加工が困難でありコスト面を考慮して、耐熱部材5が加工し易い形状に加工され、チップホルダの先端部4aに取り付け易い方法で設けられていた。そのために例えば、耐熱部材5がチップホルダの先端部4aに形成された凹部内に挿入されやすい形状で加工が容易な形状として、小さく薄く加工されていた。この耐熱部材5がチップホルダの先端部4aの凹部内に挿入されて、耐熱部材5の回りのチップホルダの先端部4aを加圧して、耐熱部材5を固定していた。
【0014】
そのために、アークが耐熱部材5に接触したり、溶接ワイヤが燃え上がってこの溶接ワイヤが耐熱部材5に溶着したりする場合、耐熱部材5が小さく薄いために、ヒートショックで耐熱部材5が割れるときがあった。また、スパッタがチップホルダ4の銅で形成された部分と耐熱部材5との圧着部分17に付着すると簡単には取れなくなり堆積するが、その場合、チップホルダ4から耐熱部材5を取り外して掃除したり、交換したりすることができなかった。そのために、耐熱部材5が取り付けられたチップホルダ4全体を廃棄して交換していた。
【0015】
本発明は、給電チップの先端部に設けられた耐熱部材の耐久性を向上させ、この耐熱部材の取り外しを容易に行うことができる溶接トーチを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
トーチボディと、
このトーチボディの先端部に取り付けられ、先端部側の内面に先細りの傾斜面が形成されたチップボディと、
このチップボディの基端部から挿入されて、先端部が前記チップボディから突き出て、先端部からワイヤ挿通孔に沿って延びる縦すり割りが形成されて、側面に前記チップボディの前記傾斜面に対応したテーパ形状が形成された給電チップと、
前記チップボディの先端部に配置され、前記給電チップの先端部を覆い、基端部の周囲に突起部が形成され、軸芯部にワイヤ挿通孔が形成された耐熱キャップと、
先端部に前記耐熱キャップの先端部が突き出る耐熱キャップ挿通孔が形成されて、内面に前記耐熱キャップの突起部が引っかかる段部が形成され、基端部から前記耐熱キャップが挿入されて、この耐熱キャップの先端部が前記耐熱キャップ挿通孔から突き出て、基端部が前記チップボディの先端部にねじ込まれて、前記耐熱キャップが前記チップボディの先端部に固定される耐熱キャップホルダと、
前記トーチボディの内部に設けられて、前記トーチボディの長手軸芯方向に伸縮するスプリングとを備え、
このスプリングのばね力によって前記給電チップの前記テーパ形状が前記チップボディの前記傾斜面に押圧されて、前記給電チップの前記ワイヤ挿通孔が縮径して溶接ワイヤに給電することを特徴とする消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の溶接トーチは、給電チップの先端部に設けられた耐熱キャップのアーク熱に対する強度が増加され、耐久性を向上させることができる。また、耐熱キャップを簡単に取り出せるので、耐熱キャップを容易に掃除することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の溶接トーチの断面図である。
【図2】本発明の溶接トーチの分解斜視図である。
【図3】本発明の溶接トーチの耐熱キャップ及び耐熱キャップホルダ付近の断面拡大図である。
【図4】従来技術の溶接トーチの断面図である。
【図5】従来技術の溶接トーチのチップホルダの断面拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。図1は、本発明の溶接トーチの断面図であり、図2は、本発明の溶接トーチの分解斜視図であり、図3は、本発明の溶接トーチの耐熱キャップ及び耐熱キャップホルダ付近の断面拡大図である。図1乃至図3において、溶接トーチ21の第2のチップボディ22、耐熱キャップ23及び耐熱キャップホルダ24以外の機能は、図4に示した従来技術の溶接トーチ1の機能と同符号を付して説明を省略する。第1のチップボディ15の先端部(X1方向)に取り付けられた第2のチップボディの先端部22a(X1方向)に近い内面に先細りの傾斜面22cが形成されている。給電チップ8が第2のチップボディの基端部22b(X2方向)から挿入されて、給電チップの先端部8a(X1方向)が第2のチップボディの先端部22aから突き出ていて、給電チップの先端部8aからワイヤ挿通孔に沿って延びる縦すり割り9が形成されて、給電チップ8の側面に第2のチップボディの傾斜面22cに対応したテーパ形状8cが形成されている。
【0020】
耐熱キャップ23はセラミックから成り、耐熱キャップの基端部23b側(X2方向)の軸芯部に給電チップの先端部8aが挿入されるチップ挿入孔23dが形成されていて、耐熱キャップ23が給電チップの先端部8aを覆うようにチップボディの先端部22aに配置されている。耐熱キャップの基端部23bの周囲に突起部23cが形成されていて、耐熱キャップの先端部23a(X1方向)には溶接ワイヤが挿通されるワイヤ挿通孔23eが形成されている。
【0021】
耐熱キャップホルダ24は、例えば銅で形成され、この先端部24a(X1方向)の軸芯部には、耐熱キャップ挿通孔24dが形成されていて、耐熱キャップホルダの基端部24b(X2方向)から耐熱キャップ23が挿入されたときに、この耐熱キャップ挿通孔24dから耐熱キャップの先端部23aが突き出る。また、耐熱キャップホルダの先端部24a側の内面には、耐熱キャップの突起部23cが引っかかる段部24cが形成されている。耐熱キャップホルダの基端部24bには第2のチップボディの先端部22aが挿入されるチップボディ挿入孔24eが形成されていて、このチップボディ挿入孔24eの基端部(X2方向)の内周面には、第2のチップボディの先端部22aの外周面に形成された雄ネジに対応する雌ネジが形成されている。
【0022】
以下、動作を説明する。給電チップ8が第2のチップボディの基端部22b(X2方向)から挿入されて、給電チップの先端部8a(X1方向)が第2のチップボディの先端部22aから突き出ていて、給電チップ8の側面に形成されたテーパ形状8cが第2のチップボディの傾斜面22cと当接している。耐熱キャップホルダの基端部24bから耐熱キャップ23が挿入されて、耐熱キャップの先端部23aが耐熱キャップホルダの耐熱キャップ挿通孔24dから突き出る。耐熱キャップの基端部23bの周囲に形成された突起部23cが、耐熱キャップホルダの先端部24a側の内面に形成された段部24cに引っかかる。そして、耐熱キャップホルダの基端部24bが第2のチップボディの先端部22aにねじ込まれて、耐熱キャップ23が給電チップの先端部8aを覆うように第2のチップボディの先端部22aに配置されて固定される。
【0023】
溶接が開始されると、溶接トーチ21に溶接ワイヤが送給されて、溶接ワイヤがトーチボディ2、加圧シャフト7及び給電チップ8を挿通して耐熱キャップ23まで供給される。トーチボディ2内のスプリング6が加圧シャフト7を押圧して、この加圧シャフト7によって給電チップのテーパ形状8cがチップボディの傾斜面22cに押圧される。このとき、この給電チップ8には、縦すり割り9が形成されているので、給電チップ8のワイヤ挿通孔の先端部(X1方向)が縮径して、その内面が、溶接ワイヤを押圧する。給電チップ8の側面に形成されたテーパ形状8cが第2のチップボディの傾斜面22cと当接して引っ掛かり、耐熱キャップの先端部23aの内面と給電チップの先端部8aとの間に空間25が形成されている。
【0024】
また、トーチボディ2に供給された電力が、第1のチップボディ15から第2のチップボディ16を流れて、第2のチップボディの傾斜面22cから給電チップのテーパ形状8cへ電力が供給され、溶接ワイヤに給電される。シールドガスがオリフィス11の噴出孔を通して噴出されて、このシールドガスがアーク、溶融池及びその周辺を大気中の窒素及び酸素から遮蔽している。
【0025】
この結果、給電チップの先端部8aに設けられた耐熱キャップ23を、従来技術の溶接トーチの耐熱部材5よりも厚く大きく形成することができるので、アーク熱に対する強度が増加される。従って、アークが耐熱キャップ23に接触したり、溶接ワイヤが燃え上がってこの溶接ワイヤが耐熱キャップ23の表面に溶着したりしても、ヒートショックで耐熱キャップ23が割れることを低減することができる。また、溶接中にスパッタやアーク熱に直接さらされる部分のほとんどが耐熱キャップ23であり、この耐熱キャップ23が耐熱性に優れてスパッタが付着しても剥離しやすいセラミックから成るために、従来技術の溶接トーチ1のチップホルダ4よりも耐久性を向上させることができる。
【0026】
また、スパッタが耐熱キャップ23と耐熱キャップホルダ24の境目に付着したときは、耐熱キャップホルダ24を第2のチップボディの先端部22aから取り外して、耐熱キャップ23のみを簡単に取り出せるので、耐熱キャップ23を容易に掃除することができる。また、従来技術の溶接トーチ1のチップホルダ4は、耐熱部材5のワイヤ挿通孔が摩耗したりスパッタが耐熱部材5とチップホルダ4との圧着部分に付着して堆積したりしたときに、耐熱部材5が設けられたチップホルダ4全体を廃棄していた。しかし本発明の溶接トーチ21は、耐熱キャップのワイヤ挿通孔23eが摩耗したとき、耐熱キャップ23を取り外して、耐熱キャップ23のみを廃棄して交換することができるので、資源の浪費を低減し、さらに廃棄部品の分別を容易にすることができる。
【0027】
さらに、熱伝導率が低いセラミックから成る耐熱キャップ23が給電チップ8のアーク側のほとんどを覆っているために、給電チップ8へのアーク熱の影響が低減されるので、給電チップ8が軟化することを防ぎ、給電チップ8の溶接ワイヤによる摩耗を低減することができる。さらに給電チップ8が高温に成ることを防ぐことができるので、給電チップ8が酸化することを防ぐことができ、耐久性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0028】
1 溶接トーチ
2 トーチボディ
4 チップホルダ
4a チップホルダの先端部
4c チップホルダの傾斜面
5 耐熱部材
6 スプリング
7 加圧シャフト
8 給電チップ
8a 給電チップの先端部
8c 給電チップのテーパ形状
9 ワイヤ挿通孔
11 オリフィス
12 ノズル
13 絶縁ブッシュ
14 ワイヤガイドライナ
15 第1のチップボディ
16 第2のチップボディ
17 圧着部分
18 空間
21 溶接トーチ
22 第2のチップボディ
22a 第2のチップボディの先端部
22b 第2のチップボディの基端部
22c 第2のチップボディの傾斜面
23 耐熱キャップ
23a 耐熱キャップの先端部
23b 耐熱キャップの基端部
23c 耐熱キャップの突起部
23d 耐熱キャップのチップ挿入孔
23e 耐熱キャップのワイヤ挿通孔
24 耐熱キャップホルダ
24a 耐熱キャップホルダの先端部
24b 耐熱キャップホルダの基端部
24c 耐熱キャップホルダの段部
24d 耐熱キャップホルダの耐熱キャップ挿通孔
24e 耐熱キャップホルダのチップボディ挿入孔
25 空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トーチボディと、
このトーチボディの先端部に取り付けられ、先端部側の内面に先細りの傾斜面が形成されたチップボディと、
このチップボディの基端部から挿入されて、先端部が前記チップボディから突き出て、先端部からワイヤ挿通孔に沿って延びる縦すり割りが形成されて、側面に前記チップボディの前記傾斜面に対応したテーパ形状が形成された給電チップと、
前記チップボディの先端部に配置され、前記給電チップの先端部を覆い、基端部の周囲に突起部が形成され、軸芯部にワイヤ挿通孔が形成された耐熱キャップと、
先端部に前記耐熱キャップの先端部が突き出る耐熱キャップ挿通孔が形成されて、内面に前記耐熱キャップの突起部が引っかかる段部が形成され、基端部から前記耐熱キャップが挿入されて、この耐熱キャップの先端部が前記耐熱キャップ挿通孔から突き出て、基端部が前記チップボディの先端部にねじ込まれて、前記耐熱キャップが前記チップボディの先端部に固定される耐熱キャップホルダと、
前記トーチボディの内部に設けられて、前記トーチボディの長手軸芯方向に伸縮するスプリングとを備え、
このスプリングのばね力によって前記給電チップの前記テーパ形状が前記チップボディの前記傾斜面に押圧されて、前記給電チップの前記ワイヤ挿通孔が縮径して溶接ワイヤに給電することを特徴とする消耗電極ガスシールドアーク溶接トーチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−101274(P2012−101274A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−254367(P2010−254367)
【出願日】平成22年11月15日(2010.11.15)
【出願人】(000000262)株式会社ダイヘン (990)
【Fターム(参考)】