説明

液体供給アセンブリ

液体供給アセンブリが開示されている。液体供給アセンブリを噴霧装置またはスプレーガンと組み合わせて用いて、液体を基材に塗布し得る。液体供給アセンブリは加圧液体容器を用いるシステムで用いるのに特に適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は米国以外のすべての国を指定するとともに2005年2月8日に出願された米国特許出願第11/053,085号の優先権を主張する、2006年2月8日に米国国内企業かつ在米のスリーエム・カンパニー(3M Company)の名でPCT国際特許出願として出願しているものである。
【0002】
本発明は液体供給構成要素およびアセンブリに関連する。液体供給構成要素およびアセンブリは液体(例えば塗料)噴霧装置またはスプレーガンと共に用いるための加圧可能液体供給アセンブリに特に適している。
【背景技術】
【0003】
1998年7月30日に発行された国際公開第98/32539号パンフレット(ジョセフ(Joseph)ら)、米国特許第6,536,687号明細書(ネイヴィス(Navis)ら)、米国特許第6,588,681号明細書(ロースラム(Rothrum)ら)に記載されているものを始めとする、液体(例えば塗料)噴霧装置またはスプレーガンと共に用いる様々な液体供給アセンブリを説明したが、それらすべての内容を本明細書に引用して援用する。供給アセンブリは混合カップまたは容器、圧壊可能ライナ、蓋体、蓋体の一部分を噴霧装置の構成要素に取り付けるためのアダプタ、およびフィルタ要素などの多数の構成要素を含む。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術は噴霧装置で用いる様々な液体供給アセンブリを開示しているが、液体供給アセンブリの多くは比較的低圧力システム、すなわち約69.0キロパスカル(kPa)(10ポンド/平方インチ(psi))未満の容器圧力を用いるシステムに適しているに過ぎない。このような低圧力システムはある塗料、接着剤等などの高粘性流体の噴霧が困難であることを始めとする欠点を有するがこれらに限定されない。
【0005】
当該技術にはまだ、高圧力用途用の加圧可能液体供給アセンブリで用いるのに適した液体供給構成要素およびアセンブリ、すなわち約69.0kPa(10psi)を超える容器圧力を用いるシステムの必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は噴霧装置用の液体供給アセンブリおよびその特定の構成要素を対象とする。液体供給アセンブリは約69.0kPa(10psi)を超える容器圧力を用いる高圧噴霧用途を可能にする多数の構成要素を備える。
【0007】
本発明の液体供給アセンブリは噴霧装置により塗布する液体の種類に関してユーザに自由度を提供する。例えば本発明の液体供給アセンブリを用いてより高い粘度を有する流体を噴霧し得る。またより高い圧力システムが望ましい場合、本発明の液体供給アセンブリの様々な構成要素を現存の液体供給アセンブリ内の構成要素として用い得る。
【0008】
従って本発明は約69.0kPa(10psi)を超える容器圧力に耐え得る液体供給アセンブリを対象とする。一実施形態において液体供給アセンブリは、(a)容器と、(b)(i)液体噴霧装置または(ii)液体噴霧装置に接続可能なアダプタに接続可能な、蓋体の上面上に配置された1つ以上の蓋要素を有する蓋体と、(c)容器に内嵌可能な圧壊可能ライナとを備え、容器、蓋体、および圧壊可能ライナが、少なくとも約69.0キロパスカル(kPa)(10ポンド/平方インチ(psi))の容器圧力に耐え得る加圧可能アセンブリを形成する。圧壊可能ライナは別体のアセンブリ構成要素を備え得るまたは容器に一体的に取り付けられた容器構成要素を備え得る。例示的液体供給アセンブリは液体噴霧装置に接続可能であるとともに、約69.0kPa(10psi)、およびいくつかの実施形態において約137.9kPa(20psi)を超える容器圧力に耐え得る。
【0009】
さらなる例示的実施形態において液体供給アセンブリは、(a)(i)少なくとも1つの容器側壁と、(ii)容器底壁と、(iii)蓋体、任意のシュラウド要素または任意のカラー上の第2の組の機械的特徴部と係合可能な第1の組の機械的特徴部と、(iv)少なくとも1つの容器側壁または容器底壁内の空気吸入口とを備える容器と、(b)容器に内嵌可能な圧壊可能ライナと、(c)(i)液体噴霧装置または(ii)液体噴霧装置に接続可能なアダプタに接続可能な、蓋体の上面上に配置された1つ以上の蓋要素を有する蓋体と、(d)液体供給アセンブリ内の少なくとも1つの圧力リリーフ弁とを備え、少なくとも1つの圧力リリーフ弁が(i)容器内のシステム圧力が閾値未満である場合、液体が液体供給アセンブリから流出することを防止するとともに、(ii)容器内のシステム圧力が閾値以上である場合、液体が液体供給アセンブリから流出することを可能にすることができ、容器、圧壊可能ライナ、および蓋体が、少なくとも約69.0キロパスカル(kPa)(10ポンド/平方インチ(psi))の容器圧力に耐え得る加圧可能アセンブリを形成する。
【0010】
本発明は液体供給アセンブリ内で用い得る特定の構成要素をさらに対象とする。一例示的実施形態において、本発明は液体供給アセンブリで用いるのに適した容器構成要素を対象とし、容器構成要素は少なくとも1つの容器側壁と、容器底壁と、液体供給アセンブリの蓋体、任意のシュラウド要素または任意のカラー上の第2の組の機械的特徴部と係合可能な第1の組の機械的特徴部と、容器底壁に近接した少なくとも1つの容器側壁内の空気吸入口と、容器底壁の上面に沿って延びる複数の空気分配フィンとを備える。通例第1の組の機械的特徴部は容器開口に沿った少なくとも1つの容器側壁に沿って存在する。例示的容器は、少なくとも1つの容器側壁、容器底壁またはその両方内に、1つ以上の圧力リリーフ領域および/または圧力リリーフ弁をさらに備え得る。加えて1つ以上の空気分配フィンが、底壁に近接した少なくとも1つの容器側壁の少なくとも一部分に沿って容器底壁から上方に延びていてもよい。
【0011】
さらなる例示的実施形態において液体供給アセンブリ内で用いるのに適した容器構成要素は、少なくとも1つの容器側壁と、容器底壁と、液体供給アセンブリの蓋体、任意のシュラウド要素または任意のカラー上の第2の組の機械的特徴部と係合可能な第1の組の機械的特徴部と、少なくとも1つの容器側壁または容器底壁内の空気吸入口と、少なくとも1つの容器側壁または容器底壁内の少なくとも1つの圧力リリーフ弁とを備え、少なくとも1つの圧力リリーフ弁が(i)容器内のシステム圧力が閾値未満である場合、液体が容器から流出することを防止するとともに、(ii)容器内のシステム圧力が閾値以上である場合、液体が容器から流出することを可能にすることができる。
【0012】
本発明の特定の構成要素を本発明の液体供給アセンブリ、および既知の液体供給アセンブリ内で用い得る。本発明の一例示的実施形態において、液体供給アセンブリは(a)少なくとも1つの容器側壁と、容器底壁と、内部に容器開口を有する容器上端と、上端に近接した少なくとも1つの容器側壁に沿った第1の組の機械的特徴部と、底壁に近接した少なくとも1つの容器側壁内の空気吸入口と、容器底壁の上面に沿って延びる複数の空気分配フィンとを有する容器と、(b)第1の端および第1の端と反対側の第2の端と、両方とも第1の端から第2の端まで延びている上面および下面と、第1の端から第2の端まで蓋体の一部分を通って延びている開口と、蓋体の周辺に沿って延びている蓋体縁と、(i)液体噴霧装置または(ii)液体噴霧装置に接続可能なアダプタに接続可能な、蓋体の上面上に配置された1つ以上の蓋要素とを有する蓋体と、(c)第1のシュラウド端と、第1のシュラウド端と反対側の第2のシュラウド端と、両方とも第1のシュラウド端から第2のシュラウド端まで延びている上部シュラウド面および下部シュラウド面と、1つ以上の蓋要素がシュラウド開口を通って延びることができるような大きさに形成されている第2のシュラウド端内のシュラウド開口と、シュラウドの外周に沿って延びているシュラウド突条とを有する任意のシュラウドと、(d)内部にカラー開口を有する上端と、下端と、上端と下端との間に延びる少なくとも1つのカラー側壁と、上端に沿って延びるとともにカラー開口内に突出するカラー縁と、容器上の第1の組の機械的特徴部と係合可能である、少なくとも1つのカラー側壁に沿った第2の組の機械的特徴部とを備える、容器と係合可能な任意のカラーとを備え、容器、蓋体、任意のシュラウド、および任意のカラーが、少なくとも約69.0kPa(10psi)の容器圧力に耐え得る加圧可能アセンブリを形成する。
【0013】
さらなる例示的実施形態において本発明の特定の構成要素を用いて、(a)(i)少なくとも1つの容器側壁と、(ii)容器底壁と、(iii)蓋体、任意のシュラウド要素または任意のカラー上の第2の組の機械的特徴部と係合可能な第1の組の機械的特徴部と、(iv)少なくとも1つの容器側壁または容器底壁内の空気吸入口とを有する容器と、(b)容器に内嵌可能な圧壊可能ライナと、(c)第1の端および第1の端と反対側の第2の端と、両方とも第1の端から第2の端まで延びている上面および下面と、第1の端から第2の端までの蓋体の一部分を通って延びている開口と、蓋体の周辺に沿って延びている蓋体縁と、(i)液体噴霧装置または(ii)液体噴霧装置に接続可能なアダプタに接続可能な、蓋体の上面上に配置された1つ以上の蓋要素とを有する蓋体と、(d)第1のシュラウド端と、第1のシュラウド端と反対側の第2のシュラウド端と、両方とも第1のシュラウド端から第2のシュラウド端まで延びている上部シュラウド面および下部シュラウド面と、1つ以上の蓋要素がシュラウド開口を通って延びることができるような大きさに形成されている第2のシュラウド端内のシュラウド開口と、シュラウドの外周に沿って延びているシュラウド突条とを有する任意のシュラウドと、(e)内部にカラー開口を有する上端と、下端と、上端と下端との間に延びる少なくとも1つのカラー側壁と、上端に沿って延びるとともにカラー開口内に突出するカラー縁と、容器上の第1の組の機械的特徴部と係合可能である、少なくとも1つのカラー側壁に沿って延びる第2の組の機械的特徴部とを備える、容器と係合可能な任意のカラーと、(f)液体供給アセンブリ内の少なくとも1つの圧力リリーフ弁とを備え、少なくとも1つの圧力リリーフ弁が(i)容器内のシステム圧力が閾値未満である場合、液体が液体供給アセンブリから流出することを防止するとともに、(ii)容器内のシステム圧力が閾値以上である場合、液体が液体供給アセンブリから流出することを可能にすることができ、容器、蓋体、任意のシュラウド、および任意のカラーが、少なくとも約69.0キロパスカル(kPa)(10ポンド/平方インチ(psi))の容器圧力に耐え得る加圧可能アセンブリを形成する、液体供給アセンブリを形成し得る。
【0014】
本発明は液体噴霧装置で用いるのに適した液体供給アセンブリの作製および使用方法も対象とする。一例示的実施形態において液体供給アセンブリの作製方法は、(a)(i)少なくとも1つの容器側壁と、(ii)容器底壁と、(iii)蓋体、任意のシュラウド要素または任意のカラー上の第2の組の機械的特徴部と係合可能な第1の組の機械的特徴部と、(v)下端に近接した少なくとも1つの容器側壁内の空気吸入口と、(vi)(i)容器下端の上面に沿って延びる複数の空気分配フィンと、(vi)(ii)容器内の少なくとも1つの圧力リリーフ弁とを備え、少なくとも1つの圧力リリーフ弁が(i)容器内のシステム圧力が閾値未満である場合、液体が容器から流出することを防止するとともに、(ii)容器内のシステム圧力が閾値以上である場合、液体が容器から流出することを可能にする、または(vi)(i)および(vi)(ii)の両方が可能である、容器を形成するステップと、(b)容器を1つ以上の追加構成要素と組み合わせて加圧可能液体供給アセンブリを形成するステップとを含む。液体供給アセンブリの例示的作製方法は1つ以上の追加ステップをさらに含み得る。
【0015】
さらなる例示的実施形態において、液体供給アセンブリの作製方法は、(a)(i)液体噴霧装置または(ii)液体噴霧装置に接続可能なアダプタに接続可能な、蓋要素の上面上に配置された1つ以上の蓋要素を有する蓋要素を設けるステップと、(b)1つ以上の蓋要素がシュラウド要素内の開口を通って延びるように、蓋要素と相補的な形状を有する任意のシュラウド要素を設けるステップと、(c)容器を設けるステップと、(d)容器に内嵌するとともに蓋要素と係合可能な圧壊可能ライナを設けるステップと、(e)任意のカラー要素を設けるステップと、(f)容器と、ライナと、蓋要素と、任意のシュラウド要素と、任意のカラー要素とを互いに組み付けて加圧可能な液低供給システムを形成するステップとを含む。
【0016】
本発明はなおさらに液体供給アセンブリのいずれか、または液体供給アセンブリ内で用い得る特定の構成要素を備える噴霧装置を対象とする。
【0017】
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、以下の開示した実施形態の詳細な説明および添付の特許請求の範囲の検討の結果明らかになろう。
【0018】
いくつかの図において同様な参照番号が同様な部分を示す添付の図面と共に、以下の本発明の様々な実施形態の詳細な説明を考慮することで本発明はより完全に理解されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の原理の理解を促進するため本発明の特定な実施形態の説明が続き、その特定な実施形態を説明するために特定な言葉を用いる。とは言うものの特定の言葉を用いることにより本発明の範囲の限定を意図するものではないことは理解されよう。代替例、さらなる変更例、およびそのような説明した本発明の原理のさらなる用途は、本発明が関連する当業者が通常想到するものであると考えられる。
【0020】
本発明は噴霧装置用の液体供給アセンブリならびに、液体供給アセンブリ内の個々の構成要素を対象とする。実施形態において加圧液体供給アセンブリで用いる個々の構成要素が開示されており、個々の構成要素は(i)比較的高い空気圧(例えば約69.0kPa(10psi)を超える、およびある場合には約137.9kPa(20psi)以上)に耐え得る容器、(ii)アセンブリの蓋要素、(iii)アセンブリの蓋体を強化するために用いられ得る任意のシュラウド、および(iv)蓋体および任意のシュラウドを容器に接続する任意のカラーを備える。本発明の個々の構成要素は、本発明に説明されるもの、および国際公開第98/32539号パンフレット(ジョセフ(Joseph)ら)、米国特許第6,536,687号明細書(ネイヴィス(Navis)ら)、および米国特許第6,588,681号明細書(ロースラム(Rothrum)ら)に開示されたもの始めとする多様な液体供給アセンブリで用いられ得るがこれらに限定されない。
【0021】
本発明の例示的液体供給アセンブリが図1に提供されている。図1に示すように例示的液体供給アセンブリ10は、蓋要素11と、容器12と、ライナ13と、シュラウド60と、カラー20とを備える。この実施形態においてライナ13は、ライナ13のライナ縁14が容器12の上容器面15上に載るように容器12に内嵌する。蓋要素11の下部16は、蓋体縁17の下面がライナ縁14に接するまでライナ13内にぴったり延びる。シュラウド60はシュラウド縁61の下面が蓋体縁17の上面に接するように蓋要素11に外嵌する。シュラウド開口62により蓋要素11(以下に説明する)の一部分は、蓋要素11が噴霧装置(図示せず)または噴霧装置に接続するためのアダプタ(図示せず)に接続することができるように、シュラウド60を通って延びることができる。カラー20を用いて、カラー20の内面に位置するカラーねじ山19を上容器面15の下方で容器12の外面に位置する容器ねじ山21と係合させることにより、シュラウド60および蓋要素11を正しい位置に固定する。きつくねじ込まれる場合、カラー20の上縁18の下面がシュラウド縁61の上面と接している。
【0022】
図1に示すように、本発明の例示的液体供給アセンブリ10は多数の構成要素を備え得る。個々の構成要素および個々の構成要素を単独でまたは組み合わせて用いる方法の説明が以下に提供されている。
【0023】
I.液体供給アセンブリ構成要素
本明細書に開示する液体供給アセンブリは1つ以上の以下の構成要素を備え得る。
【0024】
A.容器
本明細書に開示する液体供給アセンブリは容器、例えば、例示的液体供給アセンブリ10の例示的容器12を備える。実施形態において容器は通例少なくとも1つの容器側壁と、容器下端と、内部に容器開口を有する容器上端と、少なくとも1つの容器側壁に沿って延びる第1の組のねじ山とを有する。容器は容器の表面に沿った空気吸入口をさらに備える。空気吸入口は空気が空気源から容器に進入して、容器内部を加圧することを可能にする。
【0025】
図1に示すように例示的容器12は、上下端41および42を有する概して円筒側壁48と、側壁48の下端42にわたって延びるとともに閉鎖する底壁44と、側壁48の上端41の周囲に延びる上面15とを備える。側壁48の上端41は容器12への開口を規定する。側壁48は例えば、1つ以上の液体間の所定の比率を提供するために、1つ以上の液体を容器12内に位置するライナ13内に連続注入すべきレベルを示す標識25を担持し得る。ある実施形態において側壁48は側壁48を通して容器12内に位置するライナ13内の液面の視認を可能にするのに十分に透明であり、人が標識25により示される所望のレベルまで液体を加えるのを助ける。側壁48は登録商標、商標名等などの他のタイプの標識も担持し得る。
【0026】
例示的容器12は側壁48内の空気吸入口30をさらに備える(図2参照)。空気吸入口30を取り囲むとともに側壁48の一部分から外側に延びているのは、空気ホース(図示せず)に接続するのに適した空気吸入口取付具31である。通例空気吸入口取付具31は容器12に一体に接続されている。例えば1つの所望の実施形態において、空気吸入口取付具31は容器12の一体接続成形要素である。図2は例示的容器12およびその構成要素のいくつかの分解側面図である。
【0027】
図2に示すように、例示的容器12は側壁48内の空気吸入口30と、側壁48から外側に延びる空気吸入口取付具31とを備える。空気吸入口取付具31は空気吸入口取付具31中を延びるボア32を備える。さらに空気吸入口取付具31は空気ホース(図示せず)に接続するのに適した取付具端33を備える。例示的容器12は側壁48から延びるホース保持クリップ45も備える。ホース保持クリップ45を用いて、空気吸入口取付具31に接続されるとともに空気源に延びる空気ホース(図示せず)の移動を制御し得る。
【0028】
容器は図3に示すような1つ以上のさらなる特徴をさらに備え得る。図3は図2に示す線3−3に沿った例示的容器12の断面図を提供する。この例示的実施形態において容器12は底壁44の上面35に沿った複数の空気分配フィン34をさらに備える。空気分配フィン34は底壁44の上面35に沿って空気流および分配の向上を提供する。その結果容器12内で得られる空気流および分配は、容器12内に位置する圧壊可能ライナの下面を押すより均一な分配力を生じる。均一な分配力により、液体が圧壊可能ライナを出る際にライナはより均等に圧壊する。
【0029】
底壁44の上面35に沿った空気分配フィン34の数、サイズ、形状および構成は、容器のサイズ、ライナの構成、容器内の空気圧、および噴霧される液体の種類を始めとする多数の要因により変わり得るがこれらに限定されない。図3に示すように、空気分配フィン34は空気吸入口30から放射状に延びているとともに、上面35にわたって分散されている。例示的実施形態において空気分配フィン34の各々は約1.0mm(0.04インチ)〜約5.0mm(0.2インチ)の範囲の幅、約5.0mm(0.2インチ)〜約20.0mm(0.8インチ)の範囲の高さ、および約10.0mm(0.4インチ)から容器の直径以上、通例約75mm(3.0インチ)までの長さの範囲の長さを有する。
【0030】
底壁44の上面35に沿った空気分配フィン34の各々は同様な形状を有し得るとともに、1つずつ異なる形状を有し得る。通例空気分配フィン34の各々は同様な断面形状を有する。断面形状は2つの断面寸法すなわち高さおよび幅を有する、長方形断面形状など比較的単純であり、高さおよび幅の各々は所与の空気分配フィンの長さに沿って実質的に一定であり得る。代替的には断面形状はより複雑であってもよい。例えば空気分配フィン34の各々は高さおよび幅を有する断面形状を有し得るが、(i)高さおよび/または幅が所与の空気分配フィンの長さに沿って変化する、(ii)幅が所与の空気分配フィンの高さに沿って変化する、または(i)および(ii)の両方である。一実施形態において1つ以上の空気分配フィン34は柱状断面形状を有し、フィンの断面幅はフィンの基部においておよびフィンの上端においてフィンの中心部より大きい。
【0031】
例示的容器12は図3に示すように突条341に沿って配置された1つ以上の載置部材340をさらに備え得る。載置部材340は容器12内に配置し得る任意の表示シート(図示せず)に支持を提供して、容器12を1つ以上の液体(以下に説明する)で充填する際にユーザを助ける。上述した空気分配フィン34と同様に、突条341に沿った載置部材340の数、サイズ、形状および構成は変わり得る。通例載置部材340は細部部材340の上面が実質的に、1つ以上の空気分配フィン34の上面を含む水平面内に配置されるような高さを有する。
【0032】
加えて例示的容器12は、底壁44の上面35内に1つ以上の圧力リリーフ領域36をさらに含み得る。圧力リリーフ領域36は追加安全特徴を本発明の液体供給アセンブリに提供する。容器12内の圧力が所望のレベルを超えると、圧力リリーフ領域36が破壊して大気に開放するため、容器12内の圧力は即座に降下する。圧力リリーフ領域36を底壁44の上面35内に有することにより、容器12を離れる任意の空気流は容器12内の圧壊可能ライナから下方へ、および液体供給アセンブリを使用している人から離れるように向けられることになる。
【0033】
圧力リリーフ領域36は、容器12内の容器圧力が所望レベルを超える場合容器12の空気を抜く任意の容器特徴を備え得る。適当な圧力リリーフ特徴には底壁44の上面35内の意図的脆弱領域(例えばより薄い壁厚さ)、安全弁、および閾値圧力レベルで容器12の外に飛び出すプラグがあるがこれらに限定されない。本発明の一実施形態において圧力リリーフ領域36は、底壁44の壁厚さに比べて比較的薄い壁厚さを有する1つ以上の意図的脆弱領域を備える。この実施形態は図4に示されている。
【0034】
図4は図3に示した線4−4に沿った底壁44の上面35の断面図を提供する。図4に示すように圧力リリーフ領域36は底壁44の上面35内に他の領域37より薄い壁厚さを有する。例えば圧力リリーフ領域36内の壁厚さは約2.5mm(0.10インチ)であり得る一方で、他の領域37内の壁厚さは約5.0mm(0.20インチ)であり得る。
【0035】
容器12はプラスチック材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリアミド(例えばナイロン)から形成し得るとともに、透明、半透明(図1に示すように)または不透明であるとともに任意の適当なサイズであり得る。塗料スプレーガンと共に用いる場合、容器は通例約150、500または1000mlの容量を有するが、他のサイズも可能である。
【0036】
容器12はより高い圧力システムに適した壁厚さを有する。通例各壁(例えば側壁48、底壁44)は少なくとも3.0mm(0.12インチ)壁厚さを有して、より高い圧力システムに十分な構造強度を提供する。
【0037】
図1に示すように例示的容器12は、上容器面15下方で容器12の外面上に配置された容器ねじ山21を備える。容器ねじ山21は以下の構成要素、蓋要素、シュラウド要素、およびカラー要素(すべて以下に説明する)のうちの少なくとも1つの上の対応するねじ山と係合されるように配置されている。なお例示的容器12は上容器面15の下方で容器12の外面上に配置された容器ねじ山21を備えるが、容器ねじ山21は代替的に上容器面15の下方で内部側壁面221上に位置し得る(例えば例示的容器512の内面518上に容器ねじ山521を有する図5の例示的容器512を参照)。この代替実施形態において蓋要素、シュラウド要素、またはカラー要素のうちの少なくとも1つ上の対応ねじ山は、ライナ13の側壁13B(以下に説明する)がねじ山の係合組間に配置されるように容器ねじ山と係合する(例えば図5の例示的液体供給システム500を参照)。
【0038】
なおさらに任意の他の機械的特徴部を図1に示す例示的容器ねじ山21(または図5に示す容器ねじ山521)の代わりに用いて、容器12を蓋要素、シュラウド要素、およびカラー要素のうちの少なくとも1つと係合してもよい。ねじ山の代わりに用い得る適当な機械的特徴部にはカム、ラグ、ラッチ、任意の係止機構等があるがこれらに限定されない。
【0039】
B.ライナ
本明細書に開示する液体供給アセンブリは別体ライナ、例えば液体供給アセンブリ10のライナ13をさらに備え得る。ライナは少なくとも1つのライナ側壁、ライナ下端、内部にライナ開口を有するライナ上端、およびライナ上端に沿って延びるとともに突出するライナ縁を有することが望ましい。ライナは1つ以上の液体を含有することが可能な貯留槽として機能する。
【0040】
図1に示すように、例示的ライナ13は容器12の内部と同様な外形を有するとともに、開放端において上容器面15上に載ることができるライナ縁14を有する。ライナ13は自立および圧壊可能であることが望ましい。一実施形態においてライナ13は比較的硬質基部13Aおよび比較的薄い側壁13Bを有するため、ライナ13が圧壊すると、基部ではなく側壁が圧壊するためライナ13は長手方向に圧壊する。
【0041】
ライナは任意の適当な材料で形成され得るが、ある実施形態においてライナ13はポリプロピレンまたはポリエチレンなどの高分子材料を備えるとともに、熱成形プロセスなどの成形プロセスにより形成される。本発明の一実施形態においてライナ13は熱形成低密度ポリエチレンを備える。
【0042】
例示的ライナ13は本発明のさらなる例示的実施形態において、図1内に別体構成要素として示されているが、ライナ13は容器12に一体的に接続される(例えば図5の例示的液体供給システム500を参照)。この実施形態においてライナ13を、ライナ縁14が容器12の上容器面15と恒久的接着を形成するように容器12に取り付け得る。他の実施形態においてライナ縁14および/または側壁13Bの一部は上容器面15および/または容器12の内部側壁面221と一体的に接合される。
【0043】
ライナ13が容器12に取り付けられて容器12の一体的構成要素を形成する場合、ライナ13は超音波溶接、任意の熱接合技術(例えばライナの一部、容器または両方を溶融するために印加される熱および/または圧力)、接着等を始めとする任意の適当な方法を用いて容器12に取り付けられ得るがこれらに限定されない。本発明の一例示的実施形態においてライナは超音波溶接プロセスを用いて容器に取り付けられる。
【0044】
C.蓋要素
本発明の液体供給アセンブリは蓋要素、例えば例示的液体供給アセンブリ10の例示的蓋要素11をさらに備える。蓋要素は通例蓋要素の下面に恒久的または一時的に取り付けられたフィルタ要素(図示せず)(すなわち図1に示したライナ13に面している)を備える。任意の適当なプロセスを用いて蓋体11を形成し得るとともに、ある実施形態においてポリプロピレンなどのプラスチック材料で形成された射出成形部を備える。ある実施形態において蓋体11は蓋要素の内面および内面に取り付けられた任意の構成要素(例えばフィルタ要素)の視認を可能にするのに十分に透明である。
【0045】
蓋体11は任意の所望の形状を有するように形成され得る。適当な形状には円錐形状、円筒形状、長方形断面領域を有する管形状、または正方形断面領域を有する管形状があるがこれらに限定されない。一実施形態において図1に示すように蓋体11は第1の端と第1の端と反対側の第2の端とを有する円錐形状を有し、第2の端は第1の端断面積より小さい第2の端断面積を有する。
【0046】
図1に示すように蓋要素は(i)液体噴霧装置または(ii)液体噴霧装置に接続可能なアダプタに接続可能な1つ以上の構成要素をさらに備え得るが、1つ以上の構成要素は蓋要素の外面上であって第2の端に配置されている。例えば例示的蓋要素11に示されているように蓋要素は、ボス47上に配置された円筒部24の外面に沿って軸方向に離間された外側突出封止リング43と、突出フック部材49の遠位端上の対向内側突出リップ52とを備え、これらは例示的蓋要素11の外面22から延びる円筒部24から等間隔であるとともに両側にある。
【0047】
上記の構成要素特徴を用いて蓋要素を、米国特許第6,536,687号明細書(ネイヴィス(Navis)ら)に記載されているような噴霧装置に取り付け得るが、その主題の全体を本明細書に引用して援用する。(特に図1〜3および本発明の蓋要素を噴霧装置に取り付ける例示的システムの説明のための付随の開示を参照。)
【0048】
D.シュラウド要素
本発明の液体供給アセンブリはシュラウド要素、例えば例示的液体供給アセンブリ10の例示的シュラウド要素60をさらに備える。本発明のシュラウド要素は、蓋要素上に延びるとともに高圧に曝された場合蓋要素の膨張を制限することにより蓋要素に支持を提供する。上記の蓋要素と同様に、シュラウド要素はポリプロピレンまたはポリアミドなどのプラスチック材料で形成された射出成形部を備え得る。一実施形態においてシュラウド要素60は蓋要素および液体供給アセンブリ内の内容物の視認を可能にするのに十分に透明であり得る。
【0049】
シュラウド要素60を蓋要素の上記の形状を始めとする任意の所望形状を有するように形成し得るがこれらに限定されない。一実施形態において図1に示すように、シュラウド要素60は第1の端64と第1の端64と反対側の第2の端63とを有する円錐形状を有し、第2の端63は第1の端断面積より小さい第2の端断面積を有する。
【0050】
本発明の一例示的実施形態(図1に示す)においてシュラウド要素60は蓋要素11の形状と相補的な形状を有する。換言すればこの実施形態においてシュラウド要素60は、シュラウド要素60の下面が蓋要素11の外面22の大部分に沿って延びるとともに被覆するような形状を有する。さらにこの実施形態においてシュラウド要素60は、シュラウド縁61の下面が蓋体縁17の上面の大部分に沿って延びるとともに被覆するような形状を有する。
【0051】
図1に示すようにシュラウド要素60は、シュラウド要素60の第2の端63において外面に沿って配置された1つ以上の構成要素をさらに備え得る。例えば例示的シュラウド要素60に示すように、シュラウド要素60は突出するフック部材149(図5も参照)の遠位端上に対向内側突出リップ152を備え、フック部材149はシュラウド開口62から等間隔で延びているとともに両側にある。例示的シュラウド要素60は対向内側突出部材150(図5も参照)も備え、これらはシュラウド開口62から等間隔で延びているとともに両側にある。突出部材150は例示的シュラウド要素60が例示的蓋要素11上および覆って配置される場合、例示的蓋要素11の突出フック部材49の外面に載る。
【0052】
本発明のいくつかの実施形態において、例示的シュラウド要素60の対向内側突出リップ152および突出フック部材149を単独でまたは1つ以上の蓋要素(例えば軸方向に離間された半径方向外側に突出する封止リング43、ボス47、円筒部24、対向内側突出リップ52、および突出フック部材49)と組み合わせて用いて、(i)液体噴霧装置または(ii)液体噴霧装置に接続可能なアダプタに係合し得る。
【0053】
図1に示すようにシュラウド要素60は、シュラウド縁61に沿って配置された1つ以上のカラー係合部材65をさらに備え得る。カラー20が液体供給アセンブリで用いられる場合、カラー係合部材65を用いてカラー20の上縁18を固定係合し得る(以下に説明する)。カラー係合部材65の各々はカラー係合部材65の遠位端上にカラー20の上縁18を係合するために外側突出リップ66を備え得る。
【0054】
図5に示すように本発明のさらなる例示的実施形態において、例示的蓋要素511の代替的設計のためシュラウド要素60は必要ない。この実施形態において例示的液体供給アセンブリ500はより高圧のシステムに適した壁厚さを有する蓋要素511を備える。例えば蓋要素511はより高圧のシステムに対して十分な構造強度を提供するために少なくとも3.0mm(0.12インチ)の壁厚さを有し得る。さらに蓋要素511は蓋要素511の下外面502に沿って延びる第2の組のねじ山501を備える。第2の組のねじ山501は容器512の内面上で第1の組のねじ山521と係合可能である。
【0055】
例示的蓋要素511は例示的蓋要素11を参照して説明したような(i)液体噴霧装置または(ii)液体噴霧装置に接続可能なアダプタに接続可能な1つ以上の構成要素をさらに備える。特に例示的蓋要素511は、ボス547上に配置された円筒部524の外面に沿って軸方向に離間された半径方向外側突出封止リング543と、突出フック部材549の遠位端上の第1の対の対向内側突出リップ552と、突出フック部材749の遠位端上の第2の対の対向内側突出リップ752とを備え、両対の突出フック部材は例示的蓋要素511の外面522から延びる円筒部524から等間隔であるとともに両側にある。
【0056】
図5に示すように例示的液体供給アセンブリ500は蓋要素511と容器512とを備える。この例示的実施形態において容器512は圧壊可能ライナ要素513を備える。圧壊可能ライナ要素513の側壁513Bが上端541に近い側壁548内に配置されて見える。上述したように圧壊可能蓋要素513を、超音波接合方法などの任意の方法により容器512に接続し得る。容器512は側壁548の下端542にわたって延びるとともに閉鎖する底壁544と、標識525と、内壁548内の空気吸入口(図示せず)と、空気ホース(図示せず)に接続するのに適した空気吸入口取付具531と、側壁548から延びるホース保持クリップ545とをさらに備える。
【0057】
この例示的実施形態において蓋要素511の第2の組のねじ山501は、容器512の内面上の第1の組のねじ山521(図5の圧壊可能ライナ要素513の側壁513Bを介して示す)と係合する。圧壊可能ライナ要素513の側壁513Bは、蓋要素511が容器512と係合すると、第2の組のねじ山501と第1の組のねじ山521との間に締め付けられる。蓋要素511は、蓋体縁517の下面が圧壊可能ライナ要素513のライナ縁514と接するように容器512に係合されることが望ましい。
【0058】
上述したように蓋要素511が、第2の組のねじ山501が蓋要素511の内面上に配置されて図1〜2に示した容器12と同様な容器と係合する、代替設計を有することも可能であることに注目すべきである。さらに例示的ねじ山の代わりに他の機械的特長を用いて蓋要素511を容器512(または図1〜2に示した容器12)に係合し得ることに注目すべきである。
【0059】
E.カラー
本発明の液体供給アセンブリはカラー、例えば例示的液体供給アセンブリ10のカラー20をさらに備え得る。存在する場合カラーは内部にカラー開口を有する上端と、下端と、上端と下端との間に延びる少なくとも1つのカラー側壁と、上端に沿って延びるとともにカラー開口内に突出するカラー縁と、少なくとも1つのカラー側壁に沿って延びる第2の組のねじ山とを有し、第2の組のねじ山は容器(以下に説明する)上の第1の組のねじ山と係合可能である。
【0060】
図1に示すとともに上述したように、例示的カラー20は上縁18とカラー20の内面上に配置されたカラーねじ山19とを備える。上縁18およびカラーねじ山19は容器ねじ山21と係合して、シュラウド要素60と、蓋要素11と、ライナ13とを例示的液体供給アセンブリ10内に固定する。上述したように上縁18は存在する場合シュラウド60のカラー係合部材65と係合して、カラー20をシュラウド60に固定的に接続する。カラー20がシュラウド60に付勢されるため、カラー係合部材65は上縁18がカラー係合部材65上の外側突出リップ66を通過するまで内側に屈折される。上縁18が外側突出リップ66を通過するとカラー20は、カラー係合部材65上の外側突出リップ66の一部分がカラー20の上縁18の一部上に延びるように、シュラウド60に固定的に接続される。
【0061】
カラー20を任意の適当な材料で構成し得るとともに、例示的実施形態において成形プラスチック要素で形成され得る、または加工金属(例えばアルミニウム)構成要素であり得る。本発明の一実施形態においてカラー20はグラスファイバ強化ナイロンを備える成形プラスチック要素である。
【0062】
図5〜6に示すような本発明のさらなる例示的実施形態において、蓋要素11またはシュラウド要素600の代替設計のためカラー20は必要ない。一例示的実施形態においてシュラウド要素は、シュラウド要素の第1の端に近接してシュラウド要素の内面に沿って延びる第2の組のねじ山を備える。第2の組のねじ山は容器上の第1の組のねじ山と係合可能である(以下に説明する)。
【0063】
図6に示すように例示的液体供給およびフィルタアセンブリ100は、シュラウド要素600と、蓋体11と、ライナ13と、容器12とを備える。シュラウド要素600は、内部に開口620を有する第2の端604と反対側の第1の端603の内面602に沿って配置された内部ねじ山601を備える。内部ねじ山601は容器12の上端41で側壁48上に配置された容器ねじ山21と係合して、蓋体11およびライナ13をシュラウド要素600と容器12との間の正しい位置に固定する。
【0064】
上述したように、シュラウド要素600の下面605が蓋要素11の外面22の大部分に沿って延びるとともに覆うことが望ましい。さらにこの実施形態においてシュラウド要素600は、シュラウド要素600が蓋要素11にわたり配置された場合突条606の突条面が蓋体縁17の上面の大部分と接触するとともに覆うように、下面605に沿って延びるとともに実質的に水平に延びる突条面を有する突条606を有することが望ましい。
【0065】
シュラウド要素600はシュラウド要素600の内面602に沿って配置されたねじ山601を備えているが、上記したようにシュラウド要素600は、ねじ山601がシュラウド要素600の外面上に配置されて図5に示した容器512と同様な容器と係合する代替設計を有することもできる。さらに上記したように例示的ねじ山601の代わりに代替機械的特徴部を用いて容器12(または図5に示した容器512)を係合し得る。
【0066】
F.任意の圧力リリーフ弁
上述したように、意図的脆弱領域(例えば圧力リリーフ領域36)を図4に示すように例示的容器12内に配置して容器12内に過剰な圧力が蓄積することを防止し得る。代替的には1つ以上の圧力リリーフ弁を、例示的容器12または圧力が望ましくないレベルに達する恐れがある任意の他のアセンブリ構成要素(例えば図5に示す蓋要素511または以下の図7に示す空気ホース71)内で用い得る。
【0067】
一例示的実施形態において本明細書で「可逆圧力リリーフ弁」と称する圧力リリーフ弁、例えば図10a〜10bに示す例示的流量制御弁39を本発明の液体供給アセンブリ内で用いる。図10aに示すように例示的流量制御弁39は、スリット352が上部弁表面350を2つ以上のタブ354に分割するように、上部弁表面350を通る1つ以上のスリット352を有する上部弁表面350を備える。例示的流量制御弁39において2つのスリット352および4つのタブ453がある。例示的流量制御弁39は側壁356および上部基部表面359を有する基部358をさらに備える。図10aに示す弛緩または閉鎖状態においてスリット352は、タブ354の周辺端部(例えばスリット352を形成する)が互いに接して流体がスリット352を通過しないように閉鎖されている。なお例示的流量制御弁39が4つのタブ352を有して示されているが、必要に応じて任意の数のスリット352/タブ354が存在してもよい。
【0068】
閾値の圧力が例示的流量制御弁39の上部弁表面350にかかると、例示的流量制御弁39は図10bに示すように「開放」位置に反転する。反転「開放」位置において、側壁356の一部分は内面351を露出する基部358の下方に移動する。この位置においてタブ354は流体(例えば空気)が例示的流量制御弁39を矢印Aで示される方向に通過できるように互いに分離し、システム圧力の急激な降下を生じる。
【0069】
例示的流量制御弁39を本発明の液体供給アセンブリ内の1つ以上の箇所に配置し得る。例えば例示的流量制御弁39などの圧力リリーフ弁を、側壁48、底壁44またはその両方などの図1〜4に示した容器12の壁内に配置し得る。一例示的実施形態において例示的流量制御弁39などの圧力リリーフ弁は、圧力リリーフ領域36において容器12の底壁44内に配置されている。この実施形態において例示的流量制御弁39の上部弁表面350は、底壁44の上面35の上方に配置されている。容器12内の圧力が閾値限度を超える場合、例示的流量制御弁39は、例示的流量制御弁39の一部分が容器12の底壁44を介して延びるように反転する。その結果得られる圧力リリーフにより、容器12を離れる流体(例えば空気)を容器12内の圧壊可能ライナ13から下方向、および液体供給アセンブリを使用している操作者から離れるように向ける。
【0070】
他の例示的実施形態において圧力リリーフ弁、例えば例示的流量制御弁39を図11に示すように空気ホース(例えば以下の図7に示す空気ホース71)内に配置し得る。この例示的実施形態において圧力リリーフ弁、例えば例示的流量制御弁39を図11に示す例示的圧力制御弁360などのT形状圧力リリーフ弁の構成要素として用い得る。例示的圧力リリーフ弁360は第1の接続端362と、第2の接続端364と、圧力リリーフ端366とを備える。第1の接続端362は空気吸入口取付具31の取付具端33(図2参照)と噛合する、または空気ホースの一端と接続するように設計されている。コネクタ368を有する第2の接続端364は空気ホースの端と接続するように設計されている。例示的流量制御弁39は圧力リリーフ端366に沿って配置されている。通例例示的流量制御弁39は圧力リリーフ端366内にある(図11に示すように)、または圧力リリーフ端366の開口369に取り付けられている。例示的圧力リリーフ弁360は、圧力リリーフ端366が下方におよび/または液体供給アセンブリの操作者から離れるように向けられるように配置されていることが望ましい。
【0071】
例示的流量制御弁39などの多様な市販の圧力リリーフ弁を本発明で用い得る。本発明で用いるのに適した市販の圧力リリーフ弁には、リキッド・モールディング・システムズ・インコーポレーション(Liquid Molding Systems、Inc.)(ミシガン州ミッドランド(Midland,MI))から、商標名シュアフロ(登録商標)(SureFloTM)およびメディフロ(登録商標)(MediFloTM)で市販されている流量制御弁があるがこれに限定されない。これらの圧力リリーフ弁は通例、高分子またはシリコーンゴムなどの弾性材料を備える単一の連続成形構造を備える。一例示的実施形態において、リキッド・モールディング・システムズ・インコーポレーション(Liquid Molding Systems、Inc.)から市販されているシュアフロ(登録商標)(SureFloTM)シリコーン弁が、本発明の液体供給アセンブリの容器(例えば容器12)内の圧力リリーフ弁として用いられている。
【0072】
例示的流量制御弁39などの圧力リリーフ弁を、多様な方法によって例示的容器12または任意の他のアセンブリ構成要素(例えば例示的圧力リリーフ弁360)内に組み込み得る。例えば圧力リリーフ弁を、超音波接合ステップ、接着剤接合ステップにより、または任意の他の機械的装置(例えば容器12の壁の表面に沿って配置されるとともに固定された保持リング)の使用により、例示的容器12または任意の他のアセンブリ構成要素内に組み込み得る。一例示的実施形態において圧力リリーフ弁、例えば、シュアフロ(登録商標)(SureFloTM)シリコーン弁が、圧力リリーフ領域36において容器12の底壁44に超音波接合されている(例えば図3〜4参照)。
【0073】
さらなる例示的実施形態において、ばね付勢圧力リリーフ弁を用いて本発明の液体供給アセンブリ内に蓄積する過剰な圧力に対して保護を提供し得る。図12に示すように例示的T形状圧力リリーフ弁360は、圧力リリーフ端366内に配置されたばね付勢圧力制御機構370を備える。ばね付勢圧力制御機構370は、圧力リリーフ端366の対応する内面404に当接する、封止面402を有する部材401を備える。補強材410に対向しておよび部材401の上方に配置された1つ以上のばね408は、ばね力を部材401に印加して封止面402を対応する内面404に押し付ける。封止面402が対応する内面404に押し付けられている場合、例示的T形状圧力リリーフ弁360内の流体圧力が閾値(例えばばね力を超える力)を超えなければ、流体(例えば空気)は圧力リリーフ端366を介して脱出することができない。システム圧力が閾値を超えると、ばね408が圧縮し、それの結果部材401の封止面402と、流体をT形状圧力リリーフ弁360を脱出可能にする例示的T形状圧力リリーフ弁360の対応する内面404との間の切断を生じるため、システム圧力を除去する。
【0074】
例示的T形状圧力リリーフ弁360などのばね付勢圧力リリーフ弁は多数の供給元から市販されている。本発明で用いるのに適した市販のT形状ばね付勢圧力リリーフ弁には、ハルキー・ロバーツ(Halkey−Roberts)(フロリダ州セントピーターズバーグ(St.Petersburg,FL))から商標名「T」プレッシャー・リリーフ・ポート(PRESSURE RELIEF PORT)(例えば型番第C24781)で市販されている「T」除去弁があるがこれに限定されない。
【0075】
上記の圧力リリーフ弁を用いて、閾値を超える本発明の液体供給アセンブリ内のシステム圧力の蓄積を防止し得る。通例閾値圧力量が約206.8kPa(30psi)(または約241.3kPa(35psi))以上、または約275.7kPa(40psi)である場合、圧力リリーフ弁は所与の液体供給アセンブリ内の圧力を除去する。
【0076】
本発明の例示的実施形態において1つ以上の上記の圧力リリーフ弁が除去可能および/または交換可能に液体供給アセンブリ内に配置されている。この実施形態において所与の圧力リリーフ弁を、例えば液体供給アセンブリの閾値圧力容量を調整するために、または使用済みまたは欠陥弁を交換するために同様なまたは異なる圧力リリーフ弁と交換し得る。例えば一実施形態において反転可能タイプの圧力リリーフ弁を、保持リングを用いて容器の側壁に沿って配置または取り付け得る。保持リングを切断または離脱させ、弁を交換し、および保持リングを再接続または再係合することにより、反転可能な圧力リリーフ弁を必要に応じて除去および他の同様なまたは異なる圧力リリーフ弁と交換し得る。他の実施形態において所与の液体供給アセンブリの空気ホースに沿って配置されたばね付勢タイプ圧力リリーフ弁(例えば図12に示す例示的弁360)を、ばね付勢タイプの圧力リリーフ弁を空気ホースから切断するとともにその場所に他の圧力リリーフ弁を置換することにより、他の同様なまたは異なるばね付勢タイプ圧力リリーフ弁または異なる圧力リリーフ弁(例えば図11に示す例示的弁360)と交換し得る。
【0077】
G.さらなる任意の構成要素
本発明の液体供給アセンブリは1つ以上のさらなる任意の構成要素をさらに備え得る。適当な任意の構成要素には蓋要素に恒久的または一時的に取り付けることができるフィルタ要素、蓋要素とライナ(または容器のライナ要素)との間に配置することができるガスケット、上に標識を有して1つ以上の液体を圧壊可能ライナ内に導入する際にユーザを助ける表示シート、および蓋要素と噴霧装置との間に配置された噴霧装置に蓋要素を接続するためのアダプタがあるがこれらに限定されない。
【0078】
本発明の一実施形態においてガスケットが、蓋要素とライナ(または容器のライナ要素)との間により良好なシールを提供するために、蓋要素とライナ(または容器のライナ要素)との間に配置されている。例えばガスケットを蓋体縁17の下面に沿った蓋要素11の下部16に沿って配置し得る。ガスケットは蓋体縁17の下面とライナ13のライナ縁14との間により良好なシールを提供する。この実施形態において液体供給アセンブリは少なくとも約137.9kPa(20psi)、およびある場合には137.9kPa(20psi)を超える容器圧力に耐え得る。
【0079】
本発明で用いる適当なガスケットにはOリングおよびゴムバンドがあるがこれに限定されない。本発明の一実施形態においてOリングは、ライナ要素とライナとの間により良好なシールを提供するために、蓋要素と液体供給アセンブリのライナとの間に配置されている。
【0080】
II.液体供給アセンブリの作製方法
また本発明は液体供給アセンブリの作製方法を対象とする。一実施形態において液体供給アセンブリの作製方法は(a)容器を形成するステップを含み、容器は(i)少なくとも1つの容器側壁と、(ii)容器底壁と、(iii)内部に容器開口を有する容器上端と、(iv)上端に近接した少なくとも1つの容器側壁に沿って延びる第1の組のねじ山と、(v)下端に近接した少なくとも1つの容器側壁内の空気吸入口と、(vi)容器下端の上面に沿って延びる複数の空気分配フィンとを備える。液体供給アセンブリの例示的方法は以下のステップ、すなわち(b)容器形成ステップ中または後に容器下端内に1つ以上の圧力リリーフ領域または圧力リリーフ弁を設けるステップ、(c)蓋要素を設けるステップ、(d)蓋要素と相補的な形状を有する任意のシュラウド要素を形成するステップ、(e)容器に内嵌可能な圧壊可能ライナを設けるステップ、(f)圧壊可能ライナ要素を容器に一体的に取り付けるステップ、および(g)容器と、ライナ(存在する場合)と、蓋要素と、任意のシュラウド要素と、任意のカラー要素とを互いに組み付けて加圧可能なシステムを形成するステップ、のうちの1つ以上をさらに含み得る。
【0081】
他の例示的実施形態において液体供給アセンブリの作製方法は、(a)(i)液体噴霧装置または(ii)液体噴霧装置に接続可能なアダプタに接続可能な、蓋要素の上面上に配置された1つ以上の蓋要素を有する蓋要素を設けるステップと、(b)1つ以上の蓋要素がシュラウド要素内の開口中に延びるように、蓋要素と相補的な形状を有するシュラウド要素を任意に設けるステップと、(c)容器を設けるステップと、(d)容器に内嵌するとともに蓋要素と係合可能な圧壊可能ライナまたは圧壊可能ライナ要素を設けるステップと、(e)容器と、ライナまたは圧壊可能ライナ要素と、蓋要素と、任意のシュラウド要素と、任意のカラー要素とを互いに組み付けて、少なくとも約69.0kPa(10psi)の容器圧力に耐え得る加圧可能システムを形成するステップとを含む。
【0082】
上記の例示的方法のいずれかにおいて、方法は(a)一体的に取り付けられた圧壊可能ライナ要素を有する容器を形成するステップ、(b)容器と組み合わせた蓋要素が少なくとも約69.0kPa(10psi)(少なくとも約103.4kPa(15psi)、少なくとも約137.9kPa(20psi)、少なくとも約172.4kPa(25psi)、少なくとも約206.8kPa(30psi))の容器圧力に耐えることができるような壁厚さを有する蓋要素を形成するステップ、(c)蓋要素、シュラウド要素またはカラー要素上の対応するねじ山(または他の機械的特徴部)と接続するための、上に内部または外部の組のねじ山(または他の機械的特徴部)を有する容器を形成するステップ、(d)容器上の対応するねじ山と接続するための、上に内部または外部の組のねじ山(または他の機械的特徴部)を有する蓋要素を形成するステップ、(e)容器上の対応するねじ山と接続するための、上に内部または外部の組のねじ山(または他の機械的特徴部)を有するシュラウド要素を形成するステップ、(f)圧壊可能ライナまたは圧壊可能ライナ要素を1つ以上の液体で充填するステップ、(g)空気ホースを容器に接続するステップ、(h)液体供給アセンブリおよび/または空気ホースを噴霧装置に接続するステップ、(i)空気を液体供給アセンブリに供給するステップ、(j)加圧液体供給アセンブリの容器圧力を調整するステップ、(k)1つ以上の圧力リリーフ弁を液体供給アセンブリの1つ以上の構成要素に組み込むステップ、および(l)液体を噴霧装置から噴霧するステップのうちの1つ以上のステップをさらに含む。
【0083】
III.液体供給アセンブリの使用方法
液体を基材に塗布するための上記の液体供給アセンブリの使用方法も開示する。上記の液体供給アセンブリは任意のタイプの噴霧装置と共に用いるのに適しているが、図7〜8に示す例示的噴霧装置70などの圧力供給噴霧装置、および同様な市販の圧力供給噴霧装置で特に有用である。
【0084】
噴霧装置はアイ・ティー・ダブリュ・インダストリアル・フィニッシング・インコーポレーション(ITW Industrial Finishing,Inc.)(イリノイ州グレンデール・ハイツ(Glendale Heights,IL))から市販のビンクス(登録商標)(BINKSR)およびデビルビス(登録商標)(DEVILBISSTM)製品、グラコ・インコーポレーション(Graco Inc.)(ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis,MN))から市販の噴霧装置、シャープ・マニュファクチャリング・カンパニー(Sharpe Manufacturing Company)(ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis,MN))から市販の噴霧装置、およびアキュスプレー(Accuspray)(オハイオ州クリーブランド(Cleveland,OH))から市販の噴霧装置を始めとする多数の供給元から市販されているがこれらに限定されない。例示的な市販の噴霧装置にはビンクス(登録商標)(BINKSR)マッハ1HVLPプレッシャー・フィード・システム(Mach1 HVLP Pressure Feed System)、デビルビス(登録商標)JGAプレッシャフィード・アウトフィッツ(DEVILBISSTM JGA Pressure Feed OutFit)、グラコHVLPスプレーガン・アンド・プレッシャー・カップ・アセンブリ(Graco HVLP Spray Gun and Pressure Cup Assembly)、シャープ998HVLPプレッシャー・フィード・システム(Sharpe 998 HVLP Pressure Feed System)、およびアキュスプレーHVLPスプレー・タービン(Accuspray HVLP Spray Turbine)がある。本発明の一実施形態において本発明の液体供給構成要素および/またはアセンブリは、ビンクス(登録商標)(BINKSR)マッハ1HVLPプレッシャー・フィード・システム(Mach1 HVLP Pressure Feed System)と組み合わされる。
【0085】
図7に示すように例示的液体供給アセンブリ10をアダプタ134を介して例示的噴霧装置70に取り付け得る。アダプタ134は蓋体11の円筒部24に外嵌するとともに、蓋体11の突出フック部材49の遠位端上で対向内側突出リップ52と係合する。アダプタ134および例示的液体供給およびフィルタアセンブリ10と例示的噴霧装置70との間の接続のより詳細な図が以下に説明する図9に提供されている。
【0086】
図7は本発明の一実施形態を示し、例示的液体供給アセンブリ10がアダプタ134を介して例示的噴霧装置70に取り付けられている。空気は空気吸入口31に取り付けられた空気ホース71を介して容器12に供給される。この実施形態において空気は、噴霧装置70上に位置する空気供給取付具72に取り付けられた空気ホース71を介して容器12に供給される。空気源(図示せず)は空気ホース73に取り付けられて空気を噴霧装置70に、その後噴霧装置70のトリガが係合されると容器12に提供する。
【0087】
図8は本発明の他の実施形態を示し、例示的液体供給アセンブリ10がアダプタ134を介して例示的噴霧装置70に取り付けられている。この実施形態において空気は空気吸入口31に取り付けられた空気ホース71を介して容器12に供給されるが、空気は内部にレギュレータ75を含む空気ホース71を介して容器12に供給され、レギュレータ75は空気源(図示せず)と噴霧装置70との間に位置する空気供給取付具76に取り付けられている。空気源(図示せず)は空気ホース73に取り付けられ、空気を(i)噴霧装置70、および(ii)レギュレータ75を介して容器12に空気を供給することにより、容器12内の空気圧(すなわち容器圧)の制御を可能にする。
【0088】
図9に示すように、例示的アダプタ134は第1および第2の離間端部36および38を備えるとともに、端部36および38内を延びる貫通開口88を有する。アダプタ134の第1の端部36は、アダプタ134が噴霧装置70の入り口81上の外部ねじ山と解除可能に係合可能であるように、内部ねじ山(図示せず)および第1の端部36付近のアダプタ134の周囲の回りの6つの平坦化レンチ係合可能表面部42を有する。蓋体11およびアダプタ134の第2の端部38は、貫通開口91(蓋体11を通る)および開口88(アダプタ134を通る)が互いに連通するように、解除可能液体機密係合を形成するのに適したコネクタ部を有する。
【0089】
係合すると封止リング43を有する蓋体11の円筒部24は、アダプタ134の内面444と液体機密係合する。さらにアダプタ134の第2の端部38を取り囲むアダプタカラー145上の端面46は、円筒部24の周囲で蓋体11のボス47と当接する。アダプタカラー145は、円筒部24がアダプタ134の開口88内に軸方向に押圧された場合円筒部24の対向側部の蓋体11の外面22から突出するフック部材49の遠位端を通過するように構成された、対向側部に沿った主円筒状凹部148を有する。この時点で蓋体11およびアダプタ134は、フック部材49がアダプタ145内の主凹部148と位置合わせされた第1の相対位置にある。そして蓋体11およびアダプタ134を互いに対して第2の相対位置に回転させて、弾性的可撓性突出フック部材49を副凹部51の周囲を移動するとともに内部に位置させることができる。この第2の相対位置において突出フック部材49がアダプタカラー145内の副円筒状凹部51内に配置される一方で、突出フック部材49の遠位端上の対向内側突出リップ52がアダプタ134の第2の端38に隣接するアダプタカラー145の表面53上に係合される。
【0090】
アダプタ134を任意の適当な材料、例えば高分子または金属材料で形成し得る。一例示的実施形態においてアダプタ134は金属材料(例えばステンレス鋼)で形成される。
【0091】
図9に示すように例示的シュラウド要素60は蓋要素11とアダプタ134との間に配置されている。シュラウド開口62は、上述したようにアダプタ134がシュラウド開口62内に位置するとともに蓋体11と係合し得るような大きさに形成されている。さらにシュラウド要素60は、シュラウド要素60の上面上の1つ以上の構成要素(例えば対向内側突出リップ152および突出フック部材149)もアダプタ134と係合するように設計され得る。
【0092】
上記の接続ステップの前または上記の接続ステップの部分的完了後、ユーザはまず、1つ以上の液体間の所望の比率を達成するために各液体を連続してライナ13に注入すべきレベルを示す標識25を用いて、1つ以上の液体を容器12外または内部に位置するライナ13内で混合し得る。1つ以上の液体を計量する際にユーザを助けるために任意の標識25を容器12上で用い得る。本発明の一実施形態において上に標識を有する表示シートを用いて、1つ以上の液体を計量する際にユーザを助ける。このような表示シートは米国特許第6,588,681号明細書(ロースラム(Rothrum)ら)(すなわち米国特許第6,588,681号明細書の図1に示すように上に標識25を有する表示シート24)に開示されており、その主題全体を本明細書に引用して援用する。この実施形態において表示シートを、表示シートの下縁が空気分配フィン34の上面および載置部材340(図3を参照)上に載るように容器12内に配置し得る。
【0093】
通例1つ以上の液体を上記のようにライナ13に注入する。容器12内に配置する前または後にライナ13を充填し得る。ライナ13を所望レベルまで充填した後、蓋要素11をライナ13に係合する。場合によってはガスケットを上述したように蓋要素11とライナ13との間で用い得る。蓋要素11がライナ13と係合されると、シュラウド60は蓋要素11上に配置される。シュラウド60またはカラー20を上述したように容器12上にねじ込んで、シュラウド60、蓋要素11およびライナ13を容器12に固定する。液体供給アセンブリを組み立てると、液体供給アセンブリは上述したように噴霧装置に接続され得る。
【0094】
本発明の液体供給アセンブリを噴霧装置に接続した後、噴霧装置は使用の準備ができる。空気圧はライナ13に力を印加し、ライナ13内の1つ以上の液体を噴霧装置70に供給する。容器12内の底壁44の上面35に沿った空気分配フィン34は、底壁44の上面35に沿って空気流および分配の向上を提供する。その結果得られる容器12の底壁44に沿った空気流および分配は、容器12内に配置された圧壊可能ライナ13の下面により均一な印加力を生じる。
【0095】
上述したように本発明の液体供給アセンブリを加圧システムで噴霧装置と組み合わせて用い得るが、システムの容器圧力は少なくとも約69.0kPa(10psi)。通例システムの容器圧力は約34.5kPa(5psi)〜約206.8kPa(30psi)、より典型的には約69.0kPa(10psi)〜約137.9kPa(20psi)の範囲である。しかしいくつかの実施形態においてシステムの容器圧力は約137.9kPa(20psi)を超えてもよい。
【0096】
所与の噴霧作業が完了すると、例示的液体供給アセンブリ10を有する噴霧装置70を水平面上に配置して、ライナ13内の任意の残留液体が蓋要素11に接しないように垂直位置で起立を維持し得る。この位置でコネクタ要素を取り外すことができる。
【0097】
明細書をその特定の実施形態を参照して詳細に説明したが、当業者は上記の理解を達成するとこれらの実施形態の代替例、変更例および同等物を容易に想像し得ることは理解されよう。従って本発明の範囲を添付の特許請求の範囲およびその任意の同等物としなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明による例示的液体供給アセンブリの分解斜視図である。
【図2】図1に示した例示的液体供給アセンブリ内の例示的容器の分解側面図である。
【図3】図2に示した線3−3に沿った図2の例示的容器構成要素の断面図である。
【図4】図3に示した線4−4に沿った図2の例示的容器構成要素の底壁の断面図である。
【図5】本発明による他の例示的液体供給アセンブリの分解斜視図である。
【図6】本発明による他の例示的液体供給アセンブリの分解斜視図である。
【図7】噴霧装置またはスプレーガンに取り付けられた本発明の例示的液体供給アセンブリの斜視図である。
【図8】噴霧装置またはスプレーガンに取り付けられた本発明の他の例示的液体供給アセンブリの斜視図である。
【図9】本発明による液体供給アセンブリを噴霧装置またはスプレーガンに接続する例示的アダプタの分解斜視図である。
【図10a】本発明の液体供給アセンブリで用いるのに適した例示的圧力リリーフ弁の分解斜視図である。
【図10b】圧迫/開放状態の図10aの例示的圧力リリーフ弁の分解斜視図である。
【図11】本発明の液体供給アセンブリで用いるのに適した例示的T部圧力リリーフ弁の断面図である。
【図12】本発明の液体供給アセンブリで用いるのに適した他の例示的T部圧力リリーフ弁の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器と、
(i)液体噴霧装置または(ii)該液体噴霧装置に接続可能なアダプタに接続できる1つ以上の蓋要素を有する蓋体であって、該1つ以上の蓋要素を該蓋体の上面に配置した蓋体と、
前記容器に内嵌できる圧壊可能ライナとを備え、
前記容器、前記蓋体および前記圧壊可能ライナが、少なくとも約69.0キロパスカル(kPa)(10ポンド/平方インチ(psi))の容器圧力に耐え得る加圧可能アセンブリを形成する、
液体供給アセンブリ。
【請求項2】
前記圧壊可能ライナが、前記容器の内部に嵌め込まれるように前記容器に一体的に取り付けられる圧壊可能ライナ要素を備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記容器が、
少なくとも1つの容器側壁と、
容器底壁と、
第1組の機械的特徴部であって、前記蓋体、任意のシュラウド要素または任意のカラーが有する第2組の機械的特徴部に係合可能な第1組の機械的特徴部と、
前記底壁に近接して前記少なくとも1つの容器側壁に有る空気吸入口とを備える、請求項1または2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記第1組の機械的特徴部および前記第2機械的特徴部の各々が、1組のねじ山を含む、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記容器が、前記容器底壁の上面に沿って延びる複数の空気分配フィンをさらに備える、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記容器が、前容器底壁に1つ以上の圧力リリーフ領域をさらに備える、請求項3〜5のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記蓋体が、前記1つ以上の蓋要素とは反対側の前記蓋体の第2端に沿って延びる第2組の機械的特徴部をさらに備え、該第2組の機械的特徴部が前記容器上の第1組の機械的特徴部に係合可能である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記液体供給アセンブリ内に少なくとも1つの圧力リリーフ弁をさらに備え、該少なくとも1つの圧力リリーフ弁は、(i)前記容器内のシステム圧力が閾値未満であるときに流体が前記液体供給アセンブリから流出することを防止できるとともに、(ii)前記容器内の前記システム圧力が該閾値以上であるときに流体が前記液体供給アセンブリから流出することを可能にすることができる、請求項1〜7のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの圧力リリーフ弁が、前記少なくとも1つの容器側壁、前記容器底壁、またはその両方に配置されている、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの圧力リリーフ弁が前記容器底壁に配置されている、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記閾値が約206.8kPa(30psi)以上である、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記少なくとも1つの圧力リリーフ弁が、反転可能な圧力リリーフ弁を備える、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも1つの圧力リリーフ弁が、空気を前記液体供給アセンブリに供給する空気ホースに接続される、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記少なくとも1つの圧力リリーフ弁が、ばね付勢形の圧力リリーフ弁を備える、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記液体供給アセンブリが、シュラウド開口を有するシュラウドをさらに備え、該シュラウド開口が、前記1つ以上の蓋要素が該シュラウド開口を通って延びることができるような大きさに形成されている、請求項1〜6および8〜14のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記シュラウドが、
第1シュラウド端と、
前記第1シュラウド端とは反対側の第2シュラウド端であって、前記シュラウド開口を有する第2シュラウド端と、
双方が前記第1シュラウド端から前記第2シュラウド端まで延びるシュラウド内面およびシュラウド外面と、
前記シュラウド内面の外周に沿って延びるシュラウド突条とを備える、請求項15に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記シュラウドが、前記シュラウドの前記第1端に近接して前記シュラウド内面または前記シュラウド外面に沿って延びる第2組の機械的特徴部をさらに備え、該第2組の機械的特徴部が、前記容器上の第1組の機械的特徴部に係合可能である、請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項18】
カラーをさらに備え、該カラーが、
カラー開口を有する上端と、
下端と、
前記上端と前記下端との間に延びる少なくとも1つのカラー側壁と、
前記上端に沿って延びるとともに前記カラー開口内に突出するカラー縁と、
前記少なくとも1つのカラー側壁に沿って延びる第2組の機械的特徴部とを備え、該第2組の機械的特徴部が前記容器上の第1組の機械的特徴部に係合可能である、請求項1〜6および8〜16のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項19】
液体供給アセンブリで用いるのに適した容器であって、
少なくとも1つの容器側壁と、
容器底壁と、
液体供給アセンブリの蓋体、任意のシュラウド要素または任意のカラーが有する第2組の機械的特徴部に係合可能な第1組の機械的特徴部と、
前記容器底壁に近接して前記少なくとも1つの容器側壁に有る空気吸入口と、
前記容器底壁の上面に沿って延びる複数の空気分配フィンとを備える、
容器。
【請求項20】
前記容器底壁が、前記容器底壁内の1つ以上の圧力リリーフ領域をさらに備える、請求項19に記載の容器。
【請求項21】
1つ以上の前記空気分配フィンが、前記底壁に近接した前記少なくとも1つの容器側壁の少なくとも一部に沿って、前記容器底壁から上方に延びている、請求項19または20に記載の容器。
【請求項22】
液体供給アセンブリで用いるのに適した容器であって、
少なくとも1つの容器側壁と、
容器底壁と、
液体供給アセンブリの蓋体、任意のシュラウド要素または任意のカラーが有する第2組の機械的特徴部に係合可能な第1組の機械的特徴部と、
前記少なくとも1つの容器側壁または前記容器底壁に有る空気吸入口と、
前記少なくとも1つの容器側壁または前記容器底壁に有る少なくとも1つの圧力リリーフ弁とを備え、該少なくとも1つの圧力リリーフ弁は、(i)前記容器内のシステム圧力が閾値未満であるときに流体が前記容器から流出することを防止するとともに、(ii)前記容器内の前記システム圧力が前記閾値以上であるときに流体が前記容器から流出することを可能にすることができる、
容器。
【請求項23】
前記閾値が約206.8kPa(30psi)以上である、請求項22に記載の容器。
【請求項24】
請求項19〜23のいずれか一項に記載の容器と、
前記容器の内部に嵌め込まれる大きさに形成された圧壊可能ライナと、
(i)液体噴霧装置または(ii)該液体噴霧装置に接続可能なアダプタに接続できる1つ以上の蓋要素を有する蓋体であって、該1つ以上の蓋要素を該蓋体の上面に配置した蓋体と、
シュラウド開口を有する任意のシュラウド要素であって、該シュラウド開口が、前記1つ以上の蓋要素が該シュラウド開口を通って延びることができる大きさに形成されているシュラウド要素と、
前記容器に係合可能な任意のカラーとを備え、
前記容器、前記圧壊可能ライナ、前記蓋体、前記任意のシュラウドおよび前記任意のカラーが、少なくとも約69.0キロパスカル(kPa)(10ポンド/平方インチ(psi))の容器圧力に耐え得る加圧可能アセンブリを形成する、
液体供給アセンブリ。
【請求項25】
蓋体縁部の下面に沿った前記蓋体の第1端に沿って配置されるガスケットをさらに備え、該ガスケットが前記蓋体と前記容器との間にシールを形成できる、請求項1〜18および24のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項26】
請求項1〜25のいずれか一項に記載の液体供給アセンブリまたは容器を備える噴霧装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2008−529765(P2008−529765A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−554299(P2007−554299)
【出願日】平成18年2月7日(2006.2.7)
【国際出願番号】PCT/US2006/004138
【国際公開番号】WO2006/086317
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】