説明

液体供給具

【課題】落下等の衝撃でも容易に分割等しない液体供給具を提供すること。
【解決手段】液体封入部210と、この液体封入部を収容し、液体噴射装置の液体供給具配置部に配置させられる供給具ケースと、を有し、前記供給具ケースが上供給具ケース220と下供給具ケース230とを有しており、前記上供給具ケースの外周には、上側凸部222等が形成され、前記下供給具ケースの外周には、前記上側凸部等に対応した下側凹部235等が形成され、前記上供給具ケース等の外周には、係合用凸部223が形成され、前記下供給具ケース等の外周には、前記係合用凸部に対応する係合用凹部236が形成され、前記上供給具ケース等の外周から内側方向に離間した位置に内部係合用突片224が形成され、前記内部係合用突片に対応する被係合部237が、前記上供給具ケース等に形成されている液体供給具200。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばプリンタ等の画像記録装置等に用いられる液体供給具及びこの液体供給具を用いる液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット式記録装置であるプリンタ装置は、一般にインクカートリッジをインクジェット式記録ヘッドを備えるキャリッジに搭載し、インクカートリッジからインクの供給を受けて、インクジェット式記録ヘッドが印字を行う方式を採用している。
しかし、この種のプリンタ装置は、キャリッジに搭載するインクカートリッジの容量が小さく、例えばオフィス向け又は業務用の比較的大量の印刷に対応することができない。このため、インクカートリッジをキャリッジではなくインクジェット記録装置本体側に配置し、キャリッジにはサブタンクを搭載し、インクをインクカートリッジからサブタンクに供給する方式が採られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このインクカートリッジは、インクを封入するインクパックと、このインクパックを収容するカートリッジケースとを有しており、インクパック内のインクが無くなったときは、インクカートリッジ全体をプリンタ装置から取り外せる構成となっている。
また、インクカートリッジのカートリッジケースは、組み立て性の向上の為に上下2つのケースに分かれており、上下2つのケースにまたがるように、ラベルが貼り付けられている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−1980号公報(図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、インクカートリッジは持ち運ばれ、運搬途中の落下等の衝撃で、カートリッジケースが変形、または外れることがあった。そして、これにより、インクカートリッジがインクジェット式記録装置に装着できない、ICのデータを授受できない等の不良となる問題があった。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、落下等の衝撃でも、供給具ケースが容易に外れる等しない液体供給具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的は、本発明によれば、液体封入部と、この液体封入部を収容し、液体噴射装置の液体供給具配置部に配置させられる供給具ケースと、を有する液体供給具であって、前記供給具ケースが上供給具ケースと下供給具ケースとを有しており、前記上供給具ケースの外周には、前記下供給具ケースと噛み合わせるための上側凸部又は上側凹部が形成され、前記下供給具ケースの外周には、前記上側凸部又は前記上側凹部に対応した下側凹部又は下側凸部が形成され、前記上供給具ケース又は前記下供給具ケースの外周には、係合用凸部が形成され、前記上供給具ケース又は前記下供給具ケースの外周には、前記係合用凸部に対応する係合用凹部が形成され、前記上供給具ケース及び前記下供給具ケースの外周から内側方向に離間した位置に内部係合用突片が形成され、前記内部係合用突片に対応する被係合部が、前記上供給具ケース又は前記下供給具ケースに形成されていることを特徴とする液体供給具により達成される。
【0008】
前記構成によれば、前記上供給具ケースの外周には、前記下供給具ケースと噛み合わせるための上側凸部又は上側凹部が形成され、前記下供給具ケースの外周には、前記上側凸部又は前記上側凹部に対応した下側凹部又は下側凸部が形成され、前記上供給具ケース又は前記下供給具ケースの外周には、係合用凸部が形成され、前記上供給具ケース又は前記下供給具ケースの外周には、前記係合用凸部に対応する係合用凹部が形成されている。
このため、前記上供給具ケースと前記下供給具ケースは、その外周にて、前記上側凸部又は前記上側凹部と前記下側凹部又は前記下側凸部が噛み合う。そして、この噛み合った状態で、前記係合用凸部が前記係合用凹部と係合する。
したがって、前記上供給具ケースと前記下供給具ケースとは、強固に結合されることになる。
【0009】
また、前記上供給具ケース及び前記下供給具ケースの外周から内側方向に離間した位置に内部係合用突片が形成され、前記内部係合用突片に対応する被係合部が、前記上供給具ケース又は前記下供給具ケースに形成されている。
このため、液体供給具を運搬中等に落下等させ衝撃を与え、供給具ケースが変形しても、供給具ケースの外周から内側方向に離間して配置されている前記内部係合用突片及び被係合部には、その衝撃の影響は小さく、両者の係合が解除等されることがない。
【0010】
好ましくは、前記供給具ケースの下面には、凹状にリブ用凹部が形成され、前記リブ用凹部には、誤配置防止用リブが設けられ、前記リブ用凹部には、液体供給具の向き間違い防止溝が形成されていることを特徴とする液体供給具である。
【0011】
前記構成によれば、前記供給具ケースの下面には、凹状のリブ用凹部が形成され、前記リブ用凹部には、誤配置防止用リブが設けられている。
このため、複数個の液体供給具のそれぞれを、液体噴射装置の液体供給具配置部のそれぞれ適正な位置に配置しない場合は、前記誤配置防止用リブが対応する液体供給具配置部側の収容部側誤配置防止リブと当接し、正しく配置できない構成となっている。
一方、適正な位置に液体供給具を配置すると、前記収容部側誤配置防止リブと当接することなく、液体供給具配置部に正しく配置できる構成となっている。
【0012】
また、前記誤配置防止リブは、前記リブ用凹部内に形成されているため、その先端部が前記供給具ケースの外側に突出して配置されないので、液体供給具の搬送の際に包装等を破く等の弊害を未然に防ぐことができる。
さらに、前記リブ用凹部には、液体供給具の向き間違い防止溝が形成されているので、液体供給具を表裏逆に、もしくは前後逆に配置した場合は、前記向き間違い防止溝が対応する液体供給配置部側の向き間違い防止リブと当接し、正しく配置できない構成となっている。
したがって、間違った向きで液体供給具を配置することで、液体噴射装置側の導出用針部等を破損等することも未然に防止することができる。
【0013】
前記目的は、本発明によれば、液体封入部と、この液体封入部を収容する供給具ケースと、を有する液体供給具と、複数の前記液体供給具を、それぞれ配置する複数の液体供給具収容部を有する液体供給具配置部と、を備える液体噴射装置であって、前記複数の液体供給具収容部の各々には、各別の形状の収容部側誤配置防止リブが形成され、前記複数の液体供給具収容部の各々に対応する各々の前記液体供給具には、前記格別の形状の収容部側誤配置防止リブに対応した形状の供給具側誤配置防止リブが形成され、前記供給具側誤配置防止リブは、前記供給具ケースの下面に凹状に形成されているリブ用凹部内に配置され、前記リブ用凹部には、前記液体供給具の向き間違い防止溝が形成され、この向き間違い防止溝に対応する向き間違い防止リブが、前記液体供給具収容部に形成されていることを特徴とする液体噴射装置により達成される。
【0014】
前記構成によれば、前記複数の液体供給具収容部の各々には、各別の形状の収容部側誤配置防止リブが形成され、前記複数の液体供給具収容部の各々に対応する各々の前記液体供給具には、前記格別の形状の収容部側誤配置防止リブに対応した形状の供給具側誤配置防止リブが形成されている。
このため、一の前記液体供給具を対応しない前記液体供給具収容部内に配置すると、前記供給具側誤配置防止リブと前記収容部側誤配置防止リブとの形状が対応せず、正しく配置できない構成となっている。
一方、前記供給具側誤配置防止リブと前記収容部側誤配置防止リブとの形状が対応すると、正しく配置できるので、決して間違った前記液体供給具収容部に前記液体供給具を配置しない構成となっている。
【0015】
また、前記供給具側誤配置防止リブは、前記供給具ケースの下面に凹状に形成されているリブ用凹部内に配置されている。
このため、前記供給具側誤配置防止リブの先端部が前記供給具ケースの外側に突出して配置されないので、液体供給具の搬送の際に包装等を破く等の弊害を未然に防ぐことができる。
さらに、前記リブ用凹部には、前記液体供給具の向き間違い防止溝が形成され、この向き間違い防止溝に対応する向き間違い防止リブが、前記液体供給具収容部に形成されている。
このため、前記液体供給具を表裏逆に、もしくは前後逆に前記液体供給具収容部に配置した場合は、前記向き間違い防止溝が前記液体供給具収容部の向き間違い防止リブに対応せず、正しく配置できない構成となっている。
したがって、間違った向きで液体供給具を配置することで、前記液体供給具収容部の内側に向かって形成されている例えば導出用針部等に液体供給具が当接し、破損等してしまうことを未然に防止することができる。
【0016】
好ましくは、前記液体供給具収容部には、前記液体供給具を載置する載置部が形成され、前記載置部に載置される前記液体供給具の上面を前記載置面側に押し付ける押し付け部材が前記液体供給具収容部に設けられ、前記液体供給具には、前記押し付け部材を上面に案内するための案内用傾斜部が形成されていることを特徴とする液体噴射装置である。
【0017】
前記構成によれば、前記液体供給具には、前記押し付け部材を上面に案内するための案内用傾斜部が形成されているので、前記押し付け部材によって邪魔されることなく円滑に前記液体供給具を前記液体供給具収容部内に配置させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0019】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る液体噴射装置である例えばインクジェット式記録装置100を示す概略斜視図である。
インクジェット式記録装置100は、図1に示すように、記録用紙等を収容する記録用紙トレイ110を有し、この記録用紙に対して印刷を行った後の記録用紙を排出する排出用トレイ120も有している。
図2は、このように記録用紙に印刷を行うインクジェット式記録ヘッドを収容し、記録用紙の幅方向である主走査方向に往復移動可能な構成となっているキャリッジ部であるキャリッジ130を示す概略斜視図である。
【0020】
このキャリッジ130には液体である例えばインクをブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの4色に分けて収容するサブタンクが配置され、このサブタンクからインクジェット式記録ヘッドに、各色のインクが供給され、カラー印刷等をする構成となっている。
また、図1のインクジェット式記録装置100は、個人用ではなく、オフィス向け又は業務用の記録装置であり、比較的大量の印刷に対応するため、キャリッジ130以外にインクの貯蔵部を有している。
このインクの貯蔵部が液体供給具であり、例えば図1に示すインクカートリッジ200である。
【0021】
図1では、インクカートリッジ200は4個配置されており、このインクカートリッジ200は、それぞれブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色のインクを収容している。
そして、これら各色のインクカートリッジ200からインク補給チューブを介してキャリッジ130の、それぞれのサブタンクにインクを補給する構成となっている。
【0022】
このためキャリッジ130内のサブタンク内のインクが無くなっても、適宜、インクカートリッジ200からインクの補給があるため、大量の印刷等が可能なインクジェット式記録装置100となっている。
【0023】
図3は、インクカートリッジ200を示す分解斜視図である。
図3に示すように、インクを封入する液体封入部である例えばインクパック210と、このインクパック210を収容する供給具ケースである例えば上ケース220(上供給具ケース)と下ケース230(下供給具ケース)とを有している。
【0024】
図4は、図3に示すインクカートリッジ200を配置する液体供給具配置部である例えばインクカートリッジホルダ300を示す概略斜視図である。
具体的には、インクカートリッジホルダ300には、複数、例えば4個のインクカートリッジ200を収容するための液体供給具収容部である例えばカートリッジ配置部310が4つ形成されている。
また、このカートリッジ配置部310は水平に且つキャリッジ130の移動方向(図4の矢印X方向)に沿って形成されている。
【0025】
図5は、図4のインクカートリッジホルダ300にインクカートリッジ200を配置した状態におけるキャリッジ130との関係を示す概略説明図である。
図5に示すように、キャリッジ130はインクジェット式記録ヘッド140を収容し、キャリッジ130は紙面に垂直の方向に移動するため、図4に矢印X方向で且つインクカートリッジホルダ300の近傍を沿うように移動することとなる。
このようにインクジェット記録装置100は、インクカートリッジ200と、液体噴射装置本体部である例えば、インクカートリッジホルダ300、キャリッジ130等のインクジェット記録装置本体とを備えている。
【0026】
ところで、インクカートリッジホルダ300に配置されたインクカートリッジ200の図5のキャリッジ130側には、キャリッジ130側に向かって突出して形成される液体供給具情報通信部搭載突部である例えば通信用凸部231が形成されている。
すなわち、インクパック210には、図3に示すように液体用開口部である例えばインクパック開口211が形成されている。このインク開口211は、図4のインクカートリッジホルダ300に配置されている導出用針部である例えばインク導出針132と接続され、インクパック210内のインクがインク開口211、インク導出針132、インク補給チューブを介してキャリッジ130内のサブタンクに導かれる構成となっている。
このため、インク開口部211では、インク導出針132との接続の際、インク漏れが生じるおそれがあるので、図3に示すように、インクの吸収材240が設けられている。
【0027】
また、このインクパック開口211を配置する部分には、図3に示すようにケース側開口部である例えばケース開口232が形成されている。
このケース開口232にインクパック210のインク開口211を配置することで、インク開口211は、図4のインク導出針132と接続できる構成となっている。
また、図3に示すように、下ケース230のケース開口232の形成面と同一面に、突出して形成される通信用凸部231が設けられ、通信用突部231の先端面231aの内側には、液体供給具情報通信部である例えばICラベル400が配置されている。
【0028】
ICラベルは、テープにIC(integrated circuit)やアンテナ等を埋め込んだもので、貼付されているインクカートリッジ200のインクの種類、インクの残量、シリアル番号や有効期限等のデータが格納されている。なお、通信用凸部231には、ICラベル400の少なくともアンテナ部が形成されていれば、通信を行うことが可能である。
一方、インクカートリッジホルダ300のカートリッジ配置部310の図5のキャリッジ130側には、図4に示すように貫通窓部320が形成され、この貫通窓部320に図3の通信用凸部231が挿入される構成となっている。
【0029】
また、図2及び図5に示すように、キャリッジ130には、プレート部133が設けられ、このプレート部133は、図5に示すようにインクカートリッジホルダ300の貫通窓部320に対応し、近接して配置されている。
このプレート部133のプレート表面133a(図2参照)の裏面側には、図5に示すように、キャリッジ部側情報通信手段である例えばアンテナ基板410が配置されている。
したがって、図5に示すICラベル400のアンテナとアンテナ基板410のアンテナとの距離は、3mm乃至10mm程度となっているので、キャリッジ130の移動に伴ってアンテナ基板410が当該インクカートリッジ200に近づくと、ICラベルに格納されているインクの残量等の情報が非接触で確実にアンテナ基板410に伝えられることになる。
そして、このインクの残量等の情報に基づいてインクジェット式記録装置100はインクジェット式記録ヘッド140等のインクの噴射等を制御することになる。
【0030】
このようにインクカートリッジ200の情報を非接触で、精度良く、且つ接続端子を多く設ける等のコスト増を招くことなくキャリッジ130側へ送信することができるインクジェット式記録装置100となっている。
【0031】
また、図4に示すように、カートリッジ配置部310が水平に、キャリッジ130の移動方向に沿って形成され、貫通窓部320もキャリッジ130側に形成されている。
このため、キャリッジ130の矢印X方向の移動によりアンテナ基板410とICラベル400との距離を容易に通信可能距離とすることができる。
したがって、インクカートリッジ200のICラベル400毎に対応するアンテナ基板を複数個、配置する必要がなく、キャリッジ130のプレート部133に設けられている単一のアンテナ基板410で、複数のICラベル400との情報の授受が可能なインクジェット式記録装置100となっている。
このため、接触式でインクカートリッジ毎に接続用端子を設ける場合に比べ、格段に低コストとなる。
【0032】
図6は、図3のインクカートリッジ200を下側から見た概略分解斜視図である。
図6に示すように下ケース230のうち、カートリッジ配置部310と対向し、載置される面である下ケース底面233には、カートリッジ配置部310と係止して位置決めする係止用位置決め部(供給具側係止用位置決め部)である例えば位置決め凹部234が複数、例えば2箇所形成されている。
【0033】
この位置決め凹部234は、下ケース230のケース開口232の反対側であある下ケース230の後端側に配置されている。
【0034】
図7は、図4のインクカートリッジホルダ300を向きを変えて示した概略斜視図である。
図7に示すように、これら2箇所の位置決め凹部234に対応して、カートリッジ配置部310には、収容部側係止用位置決め部(液体供給具配置部に形成される係止部)である例えばカートリッジ支持面311が形成されている。
したがって、インクカートリッジ200をインクカートリッジホルダ300に配置すると図5に示すように、位置決め用凹部234がカートリッジ支持面311に係止する構成となっている。
また、図5のようにインクカートリッジ200がカートリッジ配置部310に配置されたときは、図3のインクカートリッジ200のインクパック開口211に図4のインク導出針132が刺さり接続された状態となる。
【0035】
このため、インクカートリッジ200はインク導出針132及び2箇所の位置決め用凹部234の合計3箇所によって、カートリッジ配置部310に精度良く位置決めされる。
そして、これにより図3のインクカートリッジ200の通信用凸部231も正確に図4の貫通窓部320から突出するので、キャリッジ130のアンテナ基板410とインクカートリッジ200のICラベル400との距離を適切な範囲とすることができ、常に精度良い通信が可能となる。
また、位置決め凹部234がカートリッジ支持面311と係止する構造なので、簡単な構成で容易に位置決めを行うことができ、低コストな位置決め機構となる。
【0036】
そして、図3のインクカートリッジ200の通信用凸部231が、下ケース230のケース開口232の近傍に形成されている。
このため、位置決め手段であるインク導出針132の近傍に通信用凸部231が配置されることになるので、通信用凸部231をより精度良く位置決めできる。
したがって、キャリッジ130のアンテナ基板410とICラベル400との間の距離を更に正確に保持させることができ、より精度の高い通信が可能となる。
【0037】
また、図6に示すように、インクカートリッジ200のケースは上ケース220及び下ケース230に分割されているので、インクパック210をケース内に収容し易い構成となっている。
そして、下ケース230に、ケース開口232の一部、2箇所の位置決め凹部234、234及び通信用凸部231が形成されている。
このため、位置決めの役割を果たす部分が、下ケース230に揃って配置されているので、下ケース230は、上ケース220より、より高精度に位置決めできる。
このような下ケース230に通信用凸部231を形成することで、通信用凸部231に配置されるICラベル400の位置もさらに精度良く位置決めでき、キャリッジ130のアンテナ基板410との距離をより正確に保持でき、通信精度が向上することになる。
【0038】
図8(a)は、図4のインク導出針132と図3のインクパック開口211との関係を示す概略断面図である。図8(b)は、インク導出針132がインクパック開口211に挿入された状態を示す概略断面図である。
図8(a)に示すようにインクパック開口211には、インク導出針132の長手方向に移動可能な液体用栓部である例えば栓体211aが形成され、この栓体211aは、インクパック開口211を閉状態にするための付勢手段である例えばバネ211bを有している。
すなわち、このバネ211bの力で図8(a)に示すように栓体211aは図の右方向に押し付けられ、インクパック開口211を閉状態としている。
【0039】
このような栓体211aに対して、図8(b)に示すようにインク導出針132の先端部が当接し、図の左方向に押し込むと、栓体211aも左方向に移動し、図8(b)に示すように、インクパック開口211が開状態となる。
したがって、インクパック開口211は、インクカートリッジ200の運搬時等は、バネの付勢力で閉状態となり、内部のインクが漏れない構成となっている。
また、インクカートリッジ200をカートリッジ配置部310に配置し、下ケース230の位置決め用凹部234を、カートリッジ配置部310のカートリッジ支持面311に係止し、インクパック開口211にインク導出針132に挿入することで、容易にインクをインク導出針132側へ供給することができる構成となっている。
【0040】
さらに、インク導出針132によって栓体211aが左側に押されると、バネ211bの力により、インクカートリッジ200全体が、図5の左方向に移動するように力が働く。
しかし、図5に示すように、インクカートリッジ200の位置決め凹部234は、カートリッジ配置部310のカートリッジ支持面311に当接する。
このため、インクカートリッジ200が左側へ移動してしまうことを未然に防ぐ構成となっているばかりでなく、正確な位置決めとなっている。
また、インクパック開口211を開状態にした場合、バネ211bによる付勢力が、下ケース230に伝わり、位置決め凹部234と、カートリッジ支持面311とが、確実に係止される。
【0041】
図4に示すように、カートリッジ配置部310には、インクカートリッジ200を直接、載置する載置面312が形成され、この載置面312に載置されたインクカートリッジ200の上面を載置面312側に押し付ける押し付け部材である例えば押し付けバネ313が配置されている。
図9は、カートリッジ配置部310の概略断面図である。図9に示すように、押し付けバネ313は、図において下側である載置面312側に付勢され配置されている。
図9のカートリッジ配置部310にインクカートリッジ200を配置し、インクカートリッジ200の後端部の位置決め凹部234をカートリッジ支持面311に係止させ、インクパック開口211内にインク導出針132を挿入する。
【0042】
さらに、押し付けバネ313でインクカートリッジ200を上から載置面312側に押し付けると、インクカートリッジ200は、インク導出針132、2箇所のカートリッジ支持面311及び押し付けバネ313の合計4箇所で位置決めされるので、さらに高精度な位置決めが可能となる。
【0043】
また、図3に示すようにインクカートリッジ200の上ケース220のケース開口232側には、外縁にかけて傾斜している傾斜面221が形成されている。
この傾斜面221は、図9の押し付けバネ313を上ケース220の上面に案内するための案内用傾斜部の一例である。
すなわち、図3のインクカートリッジ200が、図9のカートリッジ配置部310の左側から挿入されると、上ケース220の傾斜面221が押し付けバネ313の先端部に当接し、この押し付けバネ313の先端部を案内する構成となっている。
【0044】
そして、案内された押し付けバネ313の先端部は、インクカートリッジ200の挿入と共に、上ケース220の上面に配置されることになる。
図10は、カートリッジ配置部310内にインクカートリッジ200が配置された状態を示す概略斜視図である。
図10に示すように、押し付けバネ313はインクカートリッジ200の上ケース220の上面に配置し、載置面312側に押し付けるよう機能する。
このように、上ケース220には、傾斜面221が形成されているので、インクカートリッジ200が挿入時に、押し付けバネ313によって、その挿入を邪魔されることなく円滑にインクカートリッジ200をカートリッジ配置部310内に配置させることができる。
【0045】
ところで、図6に示すように、上ケース220の外周、例えば長辺側と後端部の短辺側に上側凸部である例えば上ケース凸部222が、3箇所形成されている。
一方、下ケース230には、図3に示すように、上ケース凸部222に対応した下側凹部である例えば下ケース凹部235が合計15個形成されている。
そして、これら下ケース凹部235に上ケース凸部222が噛み合わされる構造となっている。
図11は、上ケース凸部222が下ケース凹部235と噛み合った状態を示す概略断面図である。
図11に示すように、上ケース凸部222は下ケース凹部235の溝内に大きな隙間が生じることなく、収容されている。
【0046】
また、図6に示すように、上ケース220の外周には、係合用凸部である係合凸部223が例えば6箇所形成されている。
この係合凸部223に対応して、下ケース230の外周には、係合用凹部である例えば係合凹部236が例えば6箇所形成されている。
図12は、上ケース220の係合凸部223が下ケース230の係合凹部236と係合している状態を示す概略断面図である。
図12に示すように、係合凸部223が係合凹部236内に引っ掛かるように係合され、上ケース220が下ケース230と容易に分離しない状態となっている。
【0047】
このように、上ケース220と下ケース230は、その外周にて上ケース凸部222と下ケース凹部235が噛み合う。さらに、この噛み合った状態で、上ケース220の係合凸部223と下ケース230の係合凹部236とが係合する。
したがって、上ケース220と下ケース230とは強固に結合されることになる。
【0048】
また、図6に示すように、上ケース220の外周から内側方向に離間した位置に内部係合用突片である例えば係合突片224が例えば2箇所形成されている。
下ケース230には、この係合突片224に対応する被係合部237が図3に示すように配置されている。
この被係合部237は、中央部に貫通孔が形成され、この貫通孔に係合突片224の先端部が係合するように構成されている。
図13は上ケース220の係合突片224が下ケース230の被係合部237と係合している状態を示す概略断面図である。
図13に示すように、係合突片224は被係合部237の貫通孔に対して強固に係合されている。
【0049】
このように上ケース220と下ケース230の外周から離間した位置、すなわち上ケース220と下ケース230との境界部から離れた位置に係合突片224と被係合部237を形成している。
ところで、インクカートリッジ200の運搬中等にインクカートリッジ200を落下等させ衝撃をくわえた場合、上ケース220及び下ケース230が変形し、上ケース220と下ケース230との境界部である外周部に配置されている係合凸部223と係合凹部236との係合が外れ、両者が外れてしてしまう可能性がある。
しかし、本実施の形態では、上ケース220及び下ケース230の外周から離間した位置に係合突片224及び被係合部237を配置しているので、上ケース220及び下ケース230の変形による影響が小さく、両者の係合が容易に外れ解除等されることがない。
このため、落下等の衝撃があっても容易にケースが外れない信頼性の高いインクカートリッジ200となる。
そして、これにより、インクカートリッジ200がインクジェット式記録装置100に装着できず、ICのデータを授受できない等の不良の発生を未然に防ぐことができる。
【0050】
ところで、図6に示すように、下ケース230の下面には凹状にリブ用凹部238が略直方体の凹部として形成されている。
そして、このリブ用凹部238の底面から突出するように誤配置防止用リブ239(供給具側誤配置防止リブ)が複数形成されている。
この誤配置防止用リブ239は複数で一つの識別機能を果たしている。
一方、図7に示すように、4つのカートリッジ配置部310の各々にも、収容部側誤配置防止リブである例えば誤配置防止リブ314が形成されている。そして、これら誤配置防止リブ314はそれぞれ異なった形状となっている。
このため、インクカートリッジ200の誤配置防止リブ239の形状とカートリッジ配置部310の誤配置防止リブ314の形状が対応していれば、インクカートリッジ200は、このカートリッジ配置部310の誤配置防止リブ314に当接することなく、正しく配置できる。
【0051】
しかし、形状が対応していなければ、カートリッジ配置部310の誤配置防止リブ314に阻害され、正しくインクカートリッジ200を配置できない構成となっている。
すなわち、インクカートリッジ200には、上述のようにブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの4色のいずれか一つのインクが収容されており、これらの色のインクカートリッジ200を配置する場所は、特定されている。
したがって、図7のカートリッジ配置部310には、当該色のインクカートリッジ200以外のインクカートリッジ200を挿入できないように誤配置防止リブ314が形成されている。そして、インクカートリッジ200も特定の色のインクを収容するように構成されているため、色の識別のため、カートリッジ配置部310の誤配置防止リブ314に対応した誤配置防止リブ239が形成されている。
【0052】
このように例えばブラックのインクのインクカートリッジ200を利用者が誤ってイエローのカートリッジ配置部310に配置しようとすると、カートリッジ配置部310の誤配置防止リブ239と当接して、配置できず、利用者が誤りを直ちに認識できる。したがって、違う色のインクカートリッジ200を配置する間違いを未然に防止することができる。
また、インクカートリッジ200に誤配置防止リブ239は、図6に示すようにリブ用凹部238内に形成されているため、その先端部が下ケース230の表面から突出して配置されていない。
このため、インクカートリッジ200を包装等して搬送する際に、誤配置防止リブ239が包装等を破くおそれがなく、商品の価値等の低下を未然に防ぐことができる。
【0053】
また、図6に示すように、インクカートリッジ200の下ケース230のリブ用凹部238には、向き間違い防止溝である例えば逆差し防止溝250が形成されている。
また、図7及び図9に示すように、カートリッジ配置部310には、逆差し防止溝250に対応する向き間違い防止リブである例えば逆差し防止リブ315が形成されている。
したがって、インクカートリッジ200の表裏を間違って配置したり、もしくは先端部と後端部を逆に配置したりすると、下ケース230の逆差し防止溝250にカートリッジ配置部310の逆差し防止リブ315が対応せず、逆差し防止リブ315にインクカートリッジ200が当接して、正しく配置できない構成となっている。
【0054】
すなわち、図14は、インクカートリッジ200が表裏逆に挿入された状態を示す概略説明図である。
図14に示すように、インクカートリッジ200の上ケース220の傾斜面221が逆差し防止リブ315に当接し、正しく配置できない構成となっている。
また、このときインクカートリッジ200の一部がインク導出針132に達する前に、逆差し防止リブ315で止まるので、逆差し等によりインクカートリッジ200がインク導出針132を破壊等するのを防止できる構成となっている。
【0055】
また、図15は、インクカートリッジ200を前後逆に挿入した例を示す概略説明図である。
図15に示すようにインクカートリッジ200の後端部が、逆差し防止リブ315に当接し正しく配置できない構成となっている。
図16は、インクカートリッジ200の表裏及び前後を逆に配置した場合を示す概略説明図である。
図16に示すように、この場合でも図14及び図15と同様にインクカートリッジ200を正しく配置できない構成となっている。
したがって、逆差し防止リブ315と逆差し防止溝250を形成するという構成で簡易且つ確実に逆差し等を防止でき、誤った挿入によりインク導出針132等を破損等することも未然に防止することができる。
【0056】
(第2の実施の形態)
図17は、本発明の第2の実施の形態に係るインクジェット式記録装置の要部を示す概略斜視図である。図18は、図17と異なる向きで示した概略斜視図である。
第2の実施の形態に係るインクジェット式記録装置の構成の多くは、上述の第1の実施の形態に係るインクジェット式記録装置100の構成と共通するので、同様の構成は同一符号等として、説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図17は、第2の実施の形態に係るインクジェット式記録装置のインクカートリッジホルダのうちの、一のカートリッジ配置部510のみを示した概略斜視図である。
【0057】
図17に示すように、カートリッジ配置部510の貫通窓部320には、この貫通窓部320を開閉させるためのシャッタ部511が形成されている。
シャッタ部511は、垂直方向に移動するシャッタプレート512を有している。また、カートリッジ配置部510にインクカートリッジ200が挿入されるとインクカートリッジ200と当接して水平移動するスライダ514と、このスライダ514の動きを垂直方向の動きとしてシャッタプレート512を垂直移動させるシャフト513とを有している。
さらに、図18に示すように、シャッタプレート512の動きを垂直方向に規制する垂直ガイド515やスライダ514の動きを水平方向に規制する水平ガイド516も有している。
【0058】
また、図17に示すように、シャッタプレート512には、その内側にシャッタ側情報通信手段である例えばシャッタICラベル420が配置されている。
このシャッタICラベル420には、「インクカートリッジ無し」との情報を格納され、キャリッジ130のアンテナ基板410と非接触で通信できる構成となっている。
【0059】
次に、シャッタ部511の動作を図19乃至図22を用いて説明する。
先ず、図19はカートリッジ配置部510に、インクカートリッジ200を挿入し始めた状態を示す概略説明図である。
図19の状態では、シャッタプレート512は貫通窓部320を閉状態とするため下側に下がって配置されている。
このとき、キャリッジ130が近接するとキャリッジ130のアンテナ基板410と、シャッタプレート512のシャッタICラベル420とが近接して配置され、通信が可能となる。
【0060】
そのため、キャリッジ130のアンテナ基板410はシャッタICラベル420から「インクカートリッジ無し」との情報を受けるので、インクジェット式記録装置は、当該カートリッジ配置部510の正しい状況を正確に把握することができる。
このため、シャッタがない場合に比べインクジェット式記録装置が誤った情報を取得する可能性が著しく低くなる。
【0061】
次に、図20はインクカートリッジ200が更に挿入されスライド514と接触した状態を示す概略説明図である。図21は、インクカートリッジ200がスライダ514を押し込み始めた状態を示す概略説明図である。
図20及び図21に示すように、インクカートリッジ200がスライダ514に当接して、水平方向に押し始めるとスライダ514も移動し、シャフト513を介して、シャッタプレート512が半開きとなる。
【0062】
図22は、インクカートリッジ200が更に挿入され、正しく配置された状態を示す概略説明図である。
図22に示すように、スライダ514は更に押され、インクカートリッジ200の位置決め用凹部234がカートリッジ配置部510のカートリッジ支持面311と係止する。すると、シャッタプレート512は、完全に上に移動し、貫通窓部320が開状態となり、この貫通窓部320のインクカートリッジ200の通信用凸部231が挿入され、インクカートリッジ200の装着が完了することになる。
【0063】
このようにシャッタ部511は、インクカートリッジ200がカートリッジ配置部510に装着する過程で、それに対応して開閉するため利用者に特別の動作を求めることがなく、使い勝手のよい機構となっている。
【0064】
本発明は、上述の実施の形態に限定されない。さらに、上述の各実施の形態は、相互に組み合わせて構成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る液体噴射装置である例えばインクジェット式記録装置を示す概略斜視図である。
【図2】記録用紙に印刷を行うインクジェット式記録ヘッドを収容し、記録用紙の幅方向である主走査方向に往復移動可能な構成となっているキャリッジ部であるキャリッジを示す概略斜視図である。
【図3】インクカートリッジを示す分解斜視図である。
【図4】図3に示すインクカートリッジを配置する液体供給具配置部である例えばインクカートリッジホルダを示す概略斜視図である。
【図5】図4のインクカートリッジホルダにインクカートリッジを配置した状態におけるキャリッジとの関係を示す概略説明図である。
【図6】図3のインクカートリッジを下側から見た概略分解斜視図である。
【図7】図4のインクカートリッジホルダを向きを変えて示した概略斜視図である。
【図8】(a)は、図4のインク導出針と図3のインクパック開口との関係を示す概略断面図である。(b)は、インク導出針がインクパック開口に挿入された状態を示す概略断面図である。
【図9】カートリッジ配置部の概略断面図である。
【図10】カートリッジ配置部内にインクカートリッジが配置された状態を示す概略斜視図である。
【図11】上ケース凸部が下ケース凹部と噛み合った状態を示す概略断面図である。
【図12】上ケースの係合凸部が下ケースの係合凹部と係合している状態を示す概略断面図である。
【図13】上ケースの係合突片が下ケースの被係合部と係合している状態を示す概略断面図である。
【図14】インクカートリッジが表裏逆に挿入された状態を示す概略説明図である。
【図15】インクカートリッジを前後逆に挿入した例を示す概略説明図である。
【図16】インクカートリッジの表裏及び前後を逆に配置した場合を示す概略説明図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係るインクジェット式記録装置の要部を示す概略斜視図である。
【図18】図17と異なる向きで示した概略斜視図である。
【図19】カートリッジ配置部に、インクカートリッジを挿入し始めた状態を示す概略説明図である。
【図20】インクカートリッジが更に挿入されスライダと接触した状態を示す概略説明図である。
【図21】インクカートリッジがスライダを押し込み始めた状態を示す概略説明図である。
【図22】インクカートリッジが更に挿入され、正しく配置された状態を示す概略説明図である。
【符号の説明】
【0066】
100・・・インクジェット式記録装置、110・・・記録用紙トレイ、120・・・排出用トレイ、130・・・キャリッジ、131・・・ガイド軸収容部、133・・・プレート部、133a・・・プレート表面、140・・・インクジェット式記録ヘッド、200・・・インクカートリッジ、210・・・インクパック、211・・・インクパック開口、211a・・・栓体、211b・・・バネ、220・・・上ケース、221・・・傾斜面、222・・・上ケース凸部、223・・・係合凸部、224・・・係合突片、230・・・下ケース、231・・・通信用凸部、231a・・・先端面、232・・・ケース開口、233・・・下ケース底面、234・・・位置決め凹部、235・・・下ケース凹部、236・・・係合凹部、237・・・被係合部、238・・・リブ用凹部、239・・・誤配置防止用リブ、240・・・吸収材、250・・・逆差し防止溝、300・・・インクカートリッジホルダ、310、510・・・カートリッジ配置部、311・・・カートリッジ支持面、312・・・載置面、313・・・押し付けバネ、314・・・誤配置防止リブ、315・・・逆差し防止リブ、320・・・貫通窓部、400・・・ICラベル、410・・・アンテナ基板、420・・・シャッタICラベル、511・・・シャッタ部、512・・・シャッタプレート、513・・・シャフト、514・・・スライダ、515・・・垂直ガイド、516・・・水平ガイド。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を封入する液体封入部と、
この液体封入部を収容し、液体噴射装置の液体供給具配置部に配置させられる供給具ケースと、を有する液体供給具であって、
前記供給具ケースには、ケース側開口部が形成され、
前記液体封入部には、液体用開口部が形成され、
前記液体封入部は、前記ケース側開口部に前記液体用開口部を配置することで前記供給具ケースに収容され、
前記供給具ケースが上供給具ケースと下供給具ケースとを有しており、
前記上供給具ケースの外周には、前記下供給具ケースと噛み合わせるための上側凸部又は上側凹部が形成され、
前記下供給具ケースの外周には、前記上側凸部又は前記上側凹部に対応した下側凹部又は下側凸部が形成され、
前記上供給具ケース又は前記下供給具ケースの外周には、係合用凸部が形成され、
前記上供給具ケース又は前記下供給具ケースの外周には、前記係合用凸部に対応する係合用凹部が形成され、
前記上供給具ケース及び前記下供給具ケースの外周から内側方向に離間した位置に内部係合用突片が形成され、
前記内部係合用突片に対応する被係合部が、前記上供給具ケース又は前記下供給具ケースに形成され、
前記内部係合用突片及び前記被係合部が、前記ケース側開口部の近傍に配置されると共に、前記内部係合用突片が前記係合凸部より大きく形成されていることを特徴とする液体供給具。
【請求項2】
前記供給具ケースの下面には、凹状にリブ用凹部が形成され、
前記リブ用凹部には、前記液体封入部内の液体を識別するための誤配置防止用リブが設けられ、
前記リブ用凹部には、液体供給具の向き間違い防止溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体供給具。
【請求項3】
前記供給具ケースには、前記液体供給具のデータが格納されている液体供給具情報通信部を配置する液体供給具情報通信部搭載突部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体供給具。
【請求項4】
前記供給具ケースには、前記液体供給具を配置する際に、位置決めする係止用位置決め部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の液体供給具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2008−173985(P2008−173985A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−98501(P2008−98501)
【出願日】平成20年4月4日(2008.4.4)
【分割の表示】特願2002−316093(P2002−316093)の分割
【原出願日】平成14年10月30日(2002.10.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】