説明

液体収容容器及び画像形成装置

【課題】供給口部を有する保持部材を袋本体に融着などで固定すると、部品点数が多くなり、保持部材と袋本体との融着などの際にゴミが混入しやすい。
【解決手段】インクカートリッジ1は、インクを収容するインク収容袋2と、画像形成装置側から中空ノズル部材5が刺し通される弾性変形可能な部分を有する供給口部3とを有している。そして、供給口部3はインク収容袋2に形成された凹部4内に直接保持されて、中空ノズル部材5が供給口部3及びインク収容袋2自体を貫通してインク収容袋2の内部に臨む構成としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液体収容容器及び画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する記録ヘッドを備える画像形成装置及びこの画像形成装置に着脱自在に装着される液体収容容器に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。
【0003】
液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
【0004】
なお、本願において、液体吐出方式の「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液滴を吐出する装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること、すなわち、液体吐出装置)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。
【0005】
このような画像形成装置(以下、単に「インクジェット記録装置」ともいう。)において、例えば記録ヘッドを搭載したキャリッジ上に、記録ヘッドにインクを供給するサブタンク(バッファタンク、ヘッドタンクとも称される。)を搭載し、メインのインクカートリッジ(メインタンクとも称される)を画像形成装置本体(以下、単に「装置本体」という。)側に着脱自在に装着し、サブタンクに装置本体側のインクカートリッジからインクを補充供給するようにしたものが知られている。
【0006】
インクカートリッジとしては、例えば、インク供給口部とインク充填口部を有する保持部材を袋本体に融着などで固定したインク収容袋を、分割されたカートリッジ筐体に収納し、保持部材をカートリッジ筐体の保持手段にて保持したものが知られている(特許文献1、2)。また、内前面下部に開口部を設けたケースと、該開口部に固定される注ぎ口に前縁が接続されたシート状に折りたためるバッグからなるものも知られている(特許文献3)。
【0007】
また、インクを収納するフレキシブルな袋状体に吸引針を差し込むことのできるゴム状体を直接溶着または接着させた構造にしたものがある(特許文献4)。
【0008】
また、ハードケース内に供給部を固定することで保持されるインク収容容器が、可とう性材料からなり、ダイレクトブロー成形により形成されるインク収容容器であって、インク残量を低減するために、効率よく折りたたまれるような補助折り目が、ブロー成形の金型の内面に形成された線状の凸部により成形されるインク収容容器がある(特許文献5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第3919734号公報
【特許文献2】特開2004−276538号公報
【特許文献3】特開2004−034696号公報
【特許文献4】実開平02−144438号公報
【特許文献5】特開2005−059482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述したように供給口部を有する保持部材を袋本体に融着などで固定したインク収容袋を用いるインクカートリッジにあっては、部品点数が多くなり、また、保持部材と袋本体との融着などの際にゴミが混入しやすいという問題がある。また、注ぎ口にバッグの前縁を接続したインクカートリッジにあっても同様の課題がある。
【0011】
また、ゴム状体をインク収容部に直接溶着又は接着させる構造にあっては、インク収容部が難接着性樹脂からなる場合に、ゴム状体を溶着又は接着させることは容易ではなく、その部分の耐久性も不十分であるという課題がある。
【0012】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、部品点数を削減し、製造工程における異物の侵入を防止できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体収容容器は、
画像形成装置本体に着脱自在に装着される液体収容容器であって、
液体を収容する液体収容袋と、
前記画像形成装置側から中空ノズル部材が刺し通される弾性変形可能な部分を有する供給口部と、を有し、
前記液体収容袋に形成された凹部内に前記供給口部が直接保持されて、前記中空ノズル部材が前記供給口部及び前記液体収容袋自体を貫通して前記液体収容袋の内部に臨む
構成とした。
【0014】
ここで、前記供給口部は前記液体収容袋に形成された凹部に嵌め込まれて固定されている構成とできる。
【0015】
この場合、前記供給口部は前記液体収容袋の凹部に接着、融着或いは締め付け部材にて固定されている構成とできる。
【0016】
また、前記液体収容袋の凹部は外側に突出する部分を内部に押し込んで形成されている構成とできる。
【0017】
また、前記供給口部は前記液体収容袋の内部に液体に接しない状態で保持されている構成とできる。
【0018】
本発明に係る液体収容容器は、
画像形成装置本体に着脱自在に装着される液体収容容器であって、
難接着性樹脂材料からなり、ブロー成形で形成された液体収容部と、
前記画像形成装置本体側から中空ノズル部材が刺し通される供給口部と、を有し、
前記供給口部は、前記液体収容部の壁面に形成されている凹部に溶着又は接着されている
構成とした。
【0019】
ここで、前記供給口部は、前記凹部に嵌め込まれる部分が弾性部材で形成され、前記供給口部の外周径は前記凹部の内周径よりも大きく、前記供給口部は前記凹部内に圧入されている構成とできる。
【0020】
また、前記液体収容部の前記凹部の前記供給口部によって覆われる部分に、ブロー成形の原材料であるバリソンにおけるブロー成形時のガスの流入孔跡又は流出孔跡が位置している構成とできる。
【0021】
この場合、前記流入孔跡又は流出孔跡は液体を注入する孔形状である構成とできる。
【0022】
本発明に係る液体収容容器は、
画像形成装置本体に着脱自在に装着される液体収容容器であって、
難接着性樹脂材料からなり、ブロー成形で形成された液体収容部と、
前記画像形成装置本体側から中空ノズル部材が刺し通される供給口部と、を有し、
前記供給口部は、前記液体収容部の壁面に形成されている凹部内に配置され、
前記供給口部は少なくとも一部が弾性部材で形成され、かつ、前記弾性部材が前記液体収容部内に圧縮された状態で前記凹部の外周からの締め付け部材によって締め付けられている
構成とした。
【0023】
ここで、前記液体収容部の前記凹部の前記供給口部によって覆われる部分に、ブロー成形の原材料であるバリソンにおけるブロー成形時のガスの流入孔跡又は流出孔跡が位置している構成とできる。
【0024】
また、前記流入孔跡又は流出孔跡は液体を注入する孔形状である構成とできる。
【0025】
また、前記供給口部は、前記液体収容部の前記中空ノズル部材が刺さる部分及びその周囲と接着又は溶着されている構成とできる。
【0026】
また、前記締め付け部材は、結束バンド又は変形可能な針金部材である構成とできる。
【0027】
また、前記液体収容部には折り目が形成されている構成とできる。
【0028】
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る液体収容容器着脱自在に装着されている構成とした。
【発明の効果】
【0029】
本発明に係る液体収容容器によれば、液体を収容する液体収容袋と、画像形成装置側から中空ノズル部材が刺し通される弾性変形可能な部分を有する供給口部とを有し、液体収容袋に形成された凹部内に供給口部が直接保持されて、中空ノズル部材が供給口部及び液体収容袋自体を貫通して液体収容袋の内部に臨む構成としたので、部品点数が少なくなり、製造工程における異物の侵入を防止することができる。
【0030】
本発明に係る液体収容容器によれば、難接着性樹脂材料からなり、ブロー成形で形成される液体収容部と、画像形成装置本体側から中空ノズル部材が刺し通される供給口部と、を有し、供給口部は、液体収容部の壁面に形成されている凹部に溶着又は接着されている構成としたので、部品点数が少なくなり、製造工程における異物の侵入を防止することができ、ブロー成形で液体収容部が形成されていることで、液体漏れを防止でき、低コスト化を図れ、保護ケースも必要でなく、装置本体への装着構造も簡単になる。
【0031】
本発明に係る液体収容容器によれば、難接着性樹脂材料からなり、ブロー成形で形成される液体収容部と、画像形成装置本体側から中空ノズル部材が刺し通される供給口部と、を有し、供給口部は、液体収容部の壁面に形成されている凹部内に配置され、供給口部は少なくとも一部が弾性部材で形成され、かつ、弾性部材が液体収容部内に圧縮された状態で凹部の外周からの締め付け部材によって締め付けられている構成としたので、部品点数が少なくなり、製造工程における異物の侵入を防止することができ、ブロー成形で液体収容部が形成されていることで、液体漏れを防止でき、低コスト化を図れ、保護ケースも必要でなく、装置本体への装着構造も簡単になる。
【0032】
本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る液体収容容器を備えているので、コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る液体収容容器としてのインクカートリッジの第1実施形態の説明に供する模式的説明図である。
【図2】図1の要部断面説明図である。
【図3】本発明に係るインクカートリッジの第2実施形態の説明に供する模式的説明図である。
【図4】本発明に係るインクカートリッジの第3実施形態の説明に供する模式的説明図である。
【図5】本発明に係るインクカートリッジの第4実施形態の説明に供する模式的説明図である。
【図6】本発明に係るインクカートリッジの第5実施形態の説明に供する模式的説明図である。
【図7】本発明に係るインクカートリッジをハードケースに収納した状態の斜視説明図である。
【図8】本発明に係るインクカートリッジの第6実施形態についてその製造工程とともに説明する模式的断面説明図である。
【図9】本発明に係るインクカートリッジの第7実施形態の説明に供する外観斜視説明図である。
【図10】同じく模式的断面説明図である。
【図11】本発明に係るインクカートリッジの第8実施形態の説明に供する外観斜視説明図である。
【図12】本発明に係るインクカートリッジの第9実施形態の説明に供する外観斜視説明図である。
【図13】本発明に係るインクカートリッジの第10実施形態の説明に供する外観斜視説明図である。
【図14】本発明に係るインクカートリッジの第11実施形態の説明に供する外観斜視説明図である。
【図15】本発明に係るインクカートリッジを備える本発明に係る画像形成装置の一例を示す斜視説明図である。
【図16】同装置の機構部の概要を示す側面説明図である。
【図17】同じく要部平面説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る液体収容容器としてのインクカートリッジの第1実施形態について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同インクカートリッジの模式的説明図、図2は図1の要部拡大断面説明図である。
このインクカートリッジ1は、インクを収容するインク収容袋2と、画像形成装置側から中空ノズル部材5が刺し通される弾性変形可能な部分を有する供給口部3とを有している。そして、供給口部3はインク収容袋2に直接保持されて、中空ノズル部材5が供給口部3及びインク収容袋2自体を貫通してインク収容袋2の内部に臨む構成としている。
【0035】
ここで、インク収容袋2は、例えば可撓性フィルム部材からなる密閉された袋状部材であり、内側に供給口部3を嵌め込む凹部4が形成された嵌め込み部2aが外側に一体形成されている。そして、このインク収容袋2の嵌め込み部2a内の凹部4に供給口部3を嵌め込み、嵌め込み部2aと供給口部3とを溶着或いは接着にて密封接合している(接合部6として図示)。この場合、インク収容袋2の嵌め込み部2aは他の部分よりもフィルム部材の厚みを厚くして強度を高めることが好ましい。
【0036】
インク収容袋2の材質としては、可とう性を有するフィルム部材なら特に限定されない。この場合、1種の樹脂組成からなるフィルム部材でも、複数種の樹脂組成からなる層構造を有するフィルム部材でも良い。また表面、あるいは中間層に金属薄膜層を有する構造でも良い。樹脂組成として良好なものは、オレフィン系の樹脂組成のもので、特にインクとの接液性からポリエチレン系のフィルムが良好である。また、金属薄膜層としては、フィルムの透湿性を抑え、あるいはフィルムの剛性を持たせるものが好ましく、例えば、特にはアルミニウム薄膜が好ましい。
【0037】
また、インク収容袋2へのインクの充填については、インク収容袋2と供給口部3を接合する前に充填しても良いし、接合後に充填しても良いが、接合後に充填したほうが効率よく充填できる。接合後に充填するときには、インク収容袋2の一部に穴をあけてインクを充填後、穴を熱融着等で閉じる方法、あるいは、インク収容袋2の周囲を溶着する際に、インク収容袋2と同じ組成のチューブ部材を挟み込んで、密閉融着しておき、そこから針状のノズルでインクを充填後に、チューブごと融着する方法などを用いることができる。
【0038】
供給口部3は、全体を、中空ノズル部材5を刺し通すことができる弾性変形可能な部材で形成しても良いし、弾性変形可能な部材の周囲にリング状の補強部材を接合したものでもよい。弾性変形可能な部材としては、例えばシリコーンゴム、フッ素系ゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPMやEPDM)などを用いることができる。中でもインクとの接液性を考えた場合、インクの組成にもよるが、EPDMが、耐熱性・耐侯性・耐オゾン性の点でも優れるため、好ましい。また、インクに長期接する構造の場合は、弾性部材に添加される、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、充填剤、酸化防止剤等にも注意が必要である。
【0039】
このように、インクを収容するインク収容袋と、画像形成装置側から中空ノズル部材が刺される弾性変形可能な部分を有する供給口部とを有し、インク収容袋に供給口部が直接保持されて、中空ノズル部材が供給口部及びインク収容袋自体を貫通してインク収容袋の内部に臨む構成とすることで、部品点数が少なくなり、また製造工程においてインク収容袋は密閉状態にあるので異物の侵入を防止することができる。
【0040】
次に、本発明の第2実施形態に係るインクカートリッジについて図3を参照して説明する。なお、図3は同インクカートリッジの模式的説明図である。
このインクカートリッジ1は、インク収容袋2の嵌め込み部2aと供給口部3とを結束バンド11で結束することで、密封状態で供給口部3をインク収容袋2に保持したものである。
【0041】
次に、本発明の第3実施形態に係るインクカートリッジについて図4を参照して説明する。なお、図4は同インクカートリッジの模式的説明図である。
このインクカートリッジ1は、インク収容袋2の嵌め込み部2aと供給口部3とを金属製ワイヤ部材12で結束することで、密封状態で供給口部3をインク収容袋2に保持したものである。
【0042】
次に、本発明の第4実施形態に係るインクカートリッジについて図5を参照して説明する。なお、図5は同インクカートリッジの模式的説明図である。
このインクカートリッジ1のインク収容袋2は、図5(a)に示すように、供給口部3を嵌め込む前の状態で、乳頭状の2段階に突き出した部分2cを有する嵌め込み部2aが形成されており、同図(b)に示すように供給口部3を押し込むことで突き出した部分2cが押し込まれて嵌め込み部2aが凹み、供給口部3の外周を覆うようにしたものである。なお、この場合、供給口部3とインク収容袋2の嵌め込み部2aとは前記第2、第3実施形態で説明したような結束バンドや金属製ワイヤ部材で固定することができる。
【0043】
次に、本発明の第5実施形態に係るインクカートリッジについて図6を参照して説明する。なお、図6は同インクカートリッジの模式的説明図である。
このインクカートリッジ1は、インク収容袋2で供給口部3を包み込んだものであり、供給口部3はインク収容袋2の内部にインクに接しない状態で保持されている。
【0044】
ここで、供給口部と接液との関係について説明すると、前述したように、供給口部3がインク収容袋2の外側に嵌めこまれる場合であっても、インクカートリッジ1の装填後には中空ノズル部材5が刺通されることによって供給口部3はインクと接することになるが、接するインク量が絶対的に少なく、接している期間もインクカートリッジ1の装填から当該インクカートリッジ1のインクを使いきるまでの期間(例えば保証期間の6ヶ月程度)であるので、相対的に短い期間である。これに対して、インクカートリッジ1の供給口部3がインク収容袋2内の内部にインクに接する状態で固定されている場合には、接するインク量が絶対的に多く、また接している期間が当該カートリッジの消費期限(例えば2年)となって相対的に長い期間となる。したがって、本願発明のように供給口部をインクに接しない状態でインク収容袋に保持することによって、供給口部の接液性として高いものが要求されないという利点がある。
【0045】
上述した各実施形態に係るインクカートリッジ1は、外側にハードケースを持たない構成で説明しているが、例えば図7に示すように、ケース21とケース22に二分割されるハードケース20内にインク収容袋2を収納した構成とすることもできる。このように構成すれば、インクカートリッジの交換時の操作性が向上し、外的衝撃を防ぐことができる。
【0046】
次に、本発明に係るインクカートリッジの第6実施形態についてその製造工程とともに図8を参照して説明する。なお、図8は同インクカートリッジの説明に供する模式的断面説明図である。
このインクカートリッジ101は、難接着性樹脂材料からなり、ブロー成形で形成された液体収容部としてのインク収容部102と、画像形成装置本体側から中空ノズル部材が刺し通される弾性部材からなる供給口部103とを有し、供給口部103は、インク収容部102の壁面に形成されている凹部104に溶着又は接着されて固定されている。なお、ブロー成形は、ダイレンクトブロー成形、インジェクションブロー成形などを用いることができる。
【0047】
このようなインクカートリッジ101の製造は、まず、図8(a)に示すように、ダイレンクトブロー成形、インジェクションブロー成形によって凹部104を有するインク収容部102を形成し、図8(b)に示すように、インク収容部102内に空気を抜きながらインク105を充填し、図8(c)に示すように、凹部104内に供給口部103を圧縮して圧入して、溶着又は接着で固定し、図8(d)に示すようにインクカートリッジ101を完成する。
【0048】
ここで、インク収容部102の厚みとしては、充填されるインクの品質を確保でき、また外部からの衝撃に耐性のある範囲であれば特に限定されないが、100〜1000μm、好ましくは300〜600μmの範囲になるように調整することが好ましい。
【0049】
また、インク収容部102の形成材料としては、コストやインクとの接液性や強度の面からポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどのオレフィン系樹脂が好ましいが、特に限定されるものではない。これらの樹脂はブロー成形で成形しやすく、利点が大きいが、難接着性である点が、弾性部材を取り付ける上で障害となりやすい。
【0050】
インク収容部102に使用されるパリソンの構成材料としては、上記難接着性の樹脂の1種からなるものでも良く、複数種の樹脂からなる層構造を有するものでも良い。また、表面、あるいは中間層に金属からなる薄膜を有する構造でも良い。金属薄膜層としては、フィルムの透湿性を抑える目的で、あるいはフィルムの剛性を持たせる目的で効果のあるものなら特に限定はないが、特に好ましく用いられるのはアルミニウムである。
【0051】
なお、ブロー成形で形成されたインク収容部102は、そのまま画像形成装置にセットすることが可能であるが、インク収容容器交換時の操作性をあげるため、あるいは外的衝撃を防ぐ目的でハードケース(保護ケース)に収納することもできる。
【0052】
上述したインク収容部102へのインクの充填は、インク収容部102を成形後、例えばパリソン流出孔102bを閉じ、パリソンの流入孔102aよりインクを充填する。インク充填に関しては、インク収容部102内の空気を抜いた後に、脱気されたインクを充填するようにしても良いし、インクを充填した後に、インク収容部102内のインクを脱気するとともに流入孔102aを溶着しても良いし、あるいは、インク収容部102内を一度窒素置換しておき、インク収容部102内の窒素を抜きながらインクを充填するようにしても良い。また、インク収容部102のブロー成型時のガスの流入孔102aはインク充填後に、ガスの流出孔102bはインク充填前にそれぞれ熱溶着部111a、111bで封止される。また、インク充填はガスの流出孔102bから行なうようにすることもできる。
【0053】
そして、インク収容部102内にインクが充填され後、インク収容部102の凹部104の部分に、供給口部103を取付ける。
【0054】
供給口部103としては、少なくとも一部に弾性部材(弾性部分)を有するものであれば特に限定されない。弾性部材としては、ゴム部材が好適に挙げられ、組成としては特にシリコンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPMやEPDM)などを用いることができる。これらの中でも、インクとの接液性との関係では、インクの組成にもよるが、EPDMが、耐熱性、耐侯性、耐オゾン性の点でも優れるため、好ましい。また、インクに長期接する構造の場合は、弾性部材に、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、充填剤、酸化防止剤等を添加することができる。
【0055】
また、供給口部103の外周(外周径)は、インク収容部102に形成された凹部104の内周(内周径)よりも少し大きいことが好ましい。供給口部104のサイズを少し大きめのサイズにすることで、インク収容部102の凹部104に取り付けるときに、供給口部103が圧縮する方向に圧力がかかることになり、インク供給用の中空ノズル部材が抜き差しされた場合にも、インク漏れを防ぐことができる。
【0056】
そこで、供給口部103をインク収容部102の凹部104内に圧入する。このとき、供給口部103の外周(外周径)は、凹部104の内周(内周径)よりも大きく形成しておき、供給口部103を圧縮して嵌め込む。この状態で、供給口部103にかかる圧は、中空ノズル部材が抜き差しされた時の挿入孔が閉じる程度の圧であることが好ましい。また、中空ノズル部材が挿入される部分のインク収容部102と供給口部103が接する部分は、溶着又は接着する。
【0057】
このように、難接着性樹脂からなるインク収容部が大量生産性のあるブロー成形によって形成され、弾性部材からなる供給口部がインク収容部の壁面に形成された凹部に溶着或いは接着で固定されたシンプルな構成であることから、低コスト化を図れる。また、ブロー成形で密閉中空形状のインク収容部を一体で形成できるため、未使用状態では、インク収容部が密閉状態であり、インク収容部の外側から供給口部が取り付けられた構成としているので、ゴミなどの混入を低減することができる。また、インク収容部の凹部に供給口部を入れるので、インク収容部が難接着性樹脂から形成されていても、その後の接着や溶着を容易に行うことができる。
【0058】
また、ブロー成形という密閉中空形状のインク収容部を一体で形成でき、弾性部材からなる供給口部がインク収容部の壁面に形成された凹部に溶着又は接着された構成としているので、インク漏れを防止できる。また、ブロー成形により、立体的なインク収容部を形成でき、袋形状のものと違って、固定が容易であることから、保護ケース内に収容しないでも固定が容易であり、保護ケースなしでも画像形成装置本体に対する着脱を行うことができる。
【0059】
また、供給口部の凹部に挿入される部分が弾性部材で形成され、圧入によって凹部に挿入されていることで、ノズル部材の抜き差しに対して供給口部が追従し、ノズル部材を抜いた後のインク漏れを防止できる。
【0060】
また、上述したように、インク収容部の凹部であって供給口部によって覆われる箇所にブロー成形の原材料であるパリソンにおけるブロー成形時のガスの流入孔跡又は流出孔跡が位置していることで、唯一液漏れの可能性のあるバリソン孔の部分が供給口部で塞がれるので、液漏れをより確実に防止でき、またインク収容部を密閉にするための加工が不要になる。
【0061】
また、ブロー成形時のガスの流入孔跡又は流出孔跡をインク(液体)を注入するための孔形状とすることによって、インク注入後の封止工程と供給口部の取付け工程とを兼ねさせることができて、工程の簡略化、低コスト化を図れる。
【0062】
次に、本発明に係るインクカートリッジの第7実施形態について図9及び図10を参照して説明する。なお、図9は同インクカートリッジの説明に供する外観斜視説明図、図10は同じく模式的断面説明図である。
ここでは、インク収容部102の外面から内側に向かう凹部104を形成し、この凹部104内に供給口部103を取り付けている。
【0063】
次に、本発明に係るインクカートリッジの第8実施形態について図11を参照して説明する。なお、図11は同インクカートリッジの説明に供する外観斜視説明図である。
このインクカートリッジは、難接着性樹脂材料からなり、ブロー成形で形成されたインク収容部102と、画像形成装置本体側から中空ノズル部材が刺し通される少なくとも一部が弾性部材で形成された部材103とを有し、供給口部103は、インク収容部102の壁面に形成されている凹部104内に配置され、供給口部103は少なくとも一部が弾性部材で形成され、かつ、弾性部材がインク収容部102内に圧縮された状態で凹部104の外周からの締め付け部材としての結束バンド106によって締め付けられている。
【0064】
このように、締め付け部材によってインク収容部の凹部に供給口部を固定することによって、難接着性樹脂から形成されたインク収容部に供給口部を確実に固定することができる。
【0065】
この場合、供給口部103は、インク収容部102の中空ノズル部材が刺さる部分及びその周囲と接着(又は溶着)することが好ましい。これにより、中空ノズル部材の抜き差しによってインク収容部102の中空ノズル部材が刺さる部分からのインク漏れを確実に防止できる。
【0066】
次に、本発明に係るインクカートリッジの第9実施形態について図12を参照して説明する。なお、図12は同インクカートリッジの説明に供する外観斜視説明図である。
ここでは、上記第8実施形態の締め付け部材として変形可能な針金部材107を用いている。
【0067】
次に、本発明に係るインクカートリッジの第10実施形態について図13を参照して説明する。なお、図13は同インクカートリッジの説明に供する外観斜視説明図である。
ここでは、上記第8実施形態のインク収容部102に破線位置で折り目108を形成して、折り畳み可能に形成している。
【0068】
インク収容部102への折り目108の形成方法としては、パリソンを成形する際の金型に折り目となる部分を形成しておく方法でも良いし、パリソンを挟み込む金型の方に、折り目となる部分を形成しておく方法のいずれでも良い。
【0069】
インク収容部102が折り目108を有することで、インクが画像形成装置本体側に供給されて、残量が減少するのに追従して、インク収容部102が収縮していくので、インクの使い残しが減少するとともに、インク供給もスムーズに行うことができる。
【0070】
次に、本発明に係るインクカートリッジの第11実施形態について図14を参照して説明する。なお、図14は同インクカートリッジの説明に供する外観斜視説明図である。
ここでは、上記第9実施形態のインク収容部102に破線位置で折り目108を形成して、折り畳み可能に形成している。
【0071】
なお、前述したように、第6実施形態以降の実施形態にかかるインクカートリッジ(液体収容容器)は、ブロー成形で形成されたインク収容部(液体収容部)を有し、インク収容部は未使用時には、直方体に近い形状であるため、インク袋の形状と違い、ハードケース(保護ケース)なしで画像形成装置にセットすることが容易であるが、インク収容容器交換時の操作性をあげるため、あるいは外的衝撃を防ぐ目的でハードケースに収容することもできる。ハードケースは外的な衝撃に強いものであれば、材質・構造ともに特に限定はないが、インク交換時の操作性を上げるために、掴みやすい構造を有するものが好ましい。
【0072】
次に、本発明に係るインクカートリッジを使用する本発明に係る画像形成装置の一例について図15ないし図17を参照して説明する。なお、図15は同画像形成装置の外観斜視説明図、図16は同画像形成装置の機構部の概要を示す側面説明図、図17は同じく要部平面説明図である。
この画像形成装置は、シリアル型インクジェット記録装置であり、装置本体201と、装置本体201に装着したまま所定の用紙補給位置まで引出し可能な給紙カセット202と、給紙カセット202の蓋部材を兼ね、装置本体201に揺動可能に装着されて給紙カセット202の上方を開閉可能な排紙トレイ203とを備えている。給紙カセット202は装置本体1内に給紙する用紙がストックされ、排紙トレイ203には画像が記録(形成)された用紙がストックされる。さらに、装置本体201の前面の一端部側には、本発明に係るインクカートリッジを装填するためのカートリッジ装填部204を有し、このカートリッジ装填部204の上面は操作ボタンや表示器などを設ける操作/表示部205としている。
【0073】
そして、装置本体201内では、左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
【0074】
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド234a、234b(区別しないときは「記録ヘッド234」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
【0075】
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
【0076】
また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのヘッドタンク235a、235b(区別しないときは「ヘッドタンク235」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ236を介して、本発明に係る各色のインクカートリッジ210(図7のハードケース収納タイプで図示)から各色のインクが補充供給される。
【0077】
一方、給紙カセット202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
【0078】
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
【0079】
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
【0080】
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
【0081】
また、装置本体201の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
【0082】
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む本発明に係るヘッドの維持回復装置である維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするためのキャップ282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
【0083】
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける液体回収容器であるインク回収ユニット(空吐出受け)288を配置し、このインク回収ユニット288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
【0084】
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙カセット202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換され、帯電した搬送ベルト251上に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
【0085】
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
【0086】
この画像形成装置は、本発明に係るインクカートリッジを着脱自在に装着しているので、コストの低減を図ることができる。
【符号の説明】
【0087】
1 インクカートリッジ(液体容器)
2 インク収容袋(液体収容部)
2a 嵌め込み部
3 供給口部
4 凹部
101 インクカートリッジ(液体容器)
102 インク収容部(液体収容部)
103 供給口部
104 凹部
105 インク
108 折り目
201 装置本体
202 給紙カセット
203 排紙トレイ
204 カートリッジ装填部
210 インクカートリッジ
233 キャリッジ
234 記録ヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体に着脱自在に装着される液体収容容器であって、
液体を収容する液体収容袋と、
前記画像形成装置側から中空ノズル部材が刺し通される弾性変形可能な部分を有する供給口部と、を有し、
前記液体収容袋に形成された凹部内に前記供給口部が直接保持されて、前記中空ノズル部材が前記供給口部及び前記液体収容袋自体を貫通して前記液体収容袋の内部に臨む
ことを特徴とする液体収容容器。
【請求項2】
前記供給口部は前記液体収容袋に形成された凹部に嵌め込まれて固定されていることを特徴とする請求項1に記載の液体収容容器。
【請求項3】
前記供給口部は前記液体収容袋の凹部に接着、融着或いは締め付け部材にて固定されていることを特徴とする請求項2に記載の液体収容容器。
【請求項4】
前記液体収容袋の凹部は外側に突出する部分を内部に押し込んで形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体収容容器。
【請求項5】
前記供給口部は前記液体収容袋の内部に液体に接しない状態で保持されていることを特徴とする請求項1に記載の液体収容容器。
【請求項6】
画像形成装置本体に着脱自在に装着される液体収容容器であって、
難接着性樹脂材料からなり、ブロー成形で形成された液体収容部と、
前記画像形成装置本体側から中空ノズル部材が刺し通される供給口部と、を有し、
前記供給口部は、前記液体収容部の壁面に形成されている凹部に溶着又は接着されている
ことを特徴とする液体収容容器。
【請求項7】
前記供給口部は、前記凹部に嵌め込まれる部分が弾性部材で形成され、
前記供給口部の外周径は前記凹部の内周径よりも大きく、前記供給口部は前記凹部内に圧入されている
ことを特徴とする請求項6に記載の液体収容容器。
【請求項8】
前記液体収容部の前記凹部の前記供給口部によって覆われる部分に、ブロー成形の原材料であるバリソンにおけるブロー成形時のガスの流入孔跡又は流出孔跡が位置していることを特徴とする請求項6又は7に記載の液体収容容器。
【請求項9】
前記流入孔跡又は流出孔跡は液体を注入する孔形状であることを特徴とする請求項8に記載の液体収容容器。
【請求項10】
画像形成装置本体に着脱自在に装着される液体収容容器であって、
難接着性樹脂材料からなり、ブロー成形で形成された液体収容部と、
前記画像形成装置本体側から中空ノズル部材が刺し通される供給口部と、を有し、
前記供給口部は、前記液体収容部の壁面に形成されている凹部内に配置され、
前記供給口部は少なくとも一部が弾性部材で形成され、かつ、前記弾性部材が前記液体収容部内に圧縮された状態で前記凹部の外周からの締め付け部材によって締め付けられている
ことを特徴とする液体収容容器。
【請求項11】
前記液体収容部の前記凹部の前記供給口部によって覆われる部分に、ブロー成形の原材料であるバリソンにおけるブロー成形時のガスの流入孔跡又は流出孔跡が位置していることを特徴とする請求項10に記載の液体収容容器。
【請求項12】
前記流入孔跡又は流出孔跡は液体を注入する孔形状であることを特徴とする請求項11に記載の液体収容容器。
【請求項13】
前記供給口部は、前記液体収容部の前記中空ノズル部材が刺さる部分及びその周囲と接着又は溶着されていることを特徴とする請求項10ないし12のいずれかに記載の液体収容容器。
【請求項14】
前記締め付け部材は、結束バンド又は変形可能な針金部材であることを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに記載の液体収容容器。
【請求項15】
前記液体収容部には折り目が形成されていることを特徴とする請求項10ないし14のいずれかに記載の液体収容容器。
【請求項16】
請求項1ないし15のいずれか記載の液体収容容器が着脱自在に装着されていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−241104(P2010−241104A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−200053(P2009−200053)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】