説明

液体吐出ヘッド及び液体吐出装置

【課題】 液体を供給する供給路が複数設けられた部材と供給路に接続される接続部が複数設けられた部材とを接続する際の、供給路と接続部との相対位置を精度よく決め、接続部における液体漏れの発生の恐れを低減する。
【解決手段】 液体吐出装置は、液体を供給する液体供給路を複数備えた液体供給部材と、複数の液体供給路に夫々接続される複数の接続部を備えた接続面と、を有する。また、接続面の方向における一方向に関する、液体供給部材と接続面との相対位置を決めるための第1の位置決め部と、一方向と該一方向に直交する他方向とに関する相対位置を決めるための第2の位置決め部と、を有する。ここで、第1の位置決め部の重心と、第1の位置決め部から最も遠くに配された接続部の重心、との距離d1は、第2の位置決め部の重心と、第2の位置決め部から最も遠くに配された接続部の重心と、の距離d2よりも大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を吐出する液体吐出ヘッド及び液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体吐出装置として一般的なインクジェット記録装置において、インクジェットヘッドにインクを供給する方式には、オフキャリッジ方式とオンキャリッジ方式とがある。オフキャリッジ方式では、インクジェットヘッドにインクを貯留する部分(以下、サブタンクとも称する)を設け、キャリッジ上に搭載されないインクタンク(以下、メインタンクとも称する)からサブタンクを介してインクジェットヘッドにインクを供給する。一方、オンキャリッジ方式では、キャリッジ上にインクジェットヘッドとともにインクタンクを搭載し、サブタンクを介さずにインクタンクからインクジェットヘッドにインクを供給する。
【0003】
使用するインクの色数が多い場合や、容量の大きなインクタンクを使用する場合、オンキャリッジ方式ではキャリッジにかかる重量が大きくなるため、このような場合には、オフキャリッジ方式をとる方が有利である。
【0004】
ここで、オフキャリッジ方式においてメインタンクからインクジェットヘッド側にインクを供給する方式の一つに、インク供給チューブを使用し、その一端をメインタンクに、他端をインクジェットヘッドに接続する方式がある。インク供給チューブとインクジェットヘッドとは、それぞれに設けられたジョイント部(接続部)を介して接続される。このとき、チューブ側のジョイント部とヘッド側のジョイント部との相対位置のずれが大きい状態で接続されてしまうと、ジョイント部においてインク漏れが発生する可能性がある。そのため、ジョイント部は、精度よく位置決めされる必要がある。
【0005】
ジョイント部における位置決めのための構成としては、特許文献1に記載の構成が挙げられる。特許文献1は、図10に示すように、第1の部材に2本の位置決めピンを設け、第2の部材89の、第1の部材の2本の位置決めピンと対応する位置に、丸穴89dと長穴89eをそれぞれ設けた構成である。位置決めピンと穴とを嵌め合わせた位置決め部により、両部材の相対位置を規定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−74782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、特に写真の印刷等を目的としたインクジェット記録装置においては、高画質化を実現するためにインクを多色化する場合があり、これに伴いインク供給チューブの数も増え、これに接続されるジョイント部(接続部)の数も増加する。ジョイント部の数が多い場合、ジョイント部が配置されるジョイント部領域が広くなる。一般に、部品の寸法が大きくなるとその寸法精度を高くすることが困難となるため、部品の寸法公差は大きくなる。したがって、ジョイント部についてもその領域が広くなることにより、位置決め部からジョイント部までの距離が大きくなるため、寸法公差が大きくなってしまう。これにより、位置決め精度が十分に確保されないと、ジョイント部においてインク漏れが発生する可能性がある。しかしながら、従来、ジョイント部の数が多い場合の、ジョイント部における位置決め精度については十分な考慮がなされてこなかった。
【0008】
そこで、本発明は、液体を供給する供給路が複数設けられた部材と供給路に接続される接続部が複数設けられた部材とを有する構成において、供給路と接続部との相対位置を精度よく決め、接続部における液体漏れの発生の恐れを低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の液体吐出装置は、液体を吐出する液体吐出装置であって、該液体吐出装置から吐出される液体を供給する液体供給路を複数備えた液体供給部材と、複数の前記液体供給路に夫々接続される複数の接続部を備えた接続面と、該接続面の方向における一方向に関する、複数の前記液体供給路と複数の前記接続部との相対位置を夫々決めるための第1の位置決め部と、前記接続面の方向における、前記一方向と該一方向に直交する他方向とに関する、前記複数の液体供給路と前記複数の接続部との相対位置を夫々決めるための第2の位置決め部と、を有し、前記接続面の方向における、前記第1の位置決め部の重心と、前記接続面の方向における、前記複数の接続部のうちの、前記第1の位置決め部から最も遠くに配された前記接続部の重心と、の距離d1は、前記接続面の方向における、前記第2の位置決め部の重心と、前記接続面の方向における、前記複数の接続部のうちの、前記第2の位置決め部から最も遠くに配された前記接続部の重心と、の距離d2よりも大きいことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、供給路と接続部との相対位置を精度よく決めることで、接続部における液体漏れの発生の恐れを低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明を適用可能な第1の実施形態のインクジェット記録装置の一部を示す斜視図である。
【図2】第1の実施形態のインクジェットヘッドとジョイント部材の分解斜視図である。
【図3】第1の実施形態のジョイント部を説明するための図であり、(a)は、ジョイント部材の、インクジェットヘッドと接続される面を含む斜視図であり、(b)は、タンクホルダーをジョイント面から見た図であり、(c)は、インクジェットヘッドとジョイント部材とを接続した状態での、図3(b)に示すA−A線の断面を示した図である。
【図4】第1の実施形態のジョイント開口部と位置決め開口の配置を説明するための模式図である。
【図5】第1の位置決め部に起因して生じるジョイント開口部の回転方向に関する位置ずれを説明するための図である。
【図6】(a)、(b)は、第1の実施形態のジョイント開口部と位置決め開口の配置を説明するための図であり、(c)、(d)は、タンクホルダーの斜視図である。
【図7】第1の実施形態の変形例を示す図である。
【図8】本発明を適用可能な第2の実施形態のジョイント開口部と位置決め開口の配置を説明するための模式図である。
【図9】本発明を適用可能な第3の実施形態のジョイント開口部と位置決め開口の配置を説明するための模式図である。
【図10】従来技術における位置決め部の配置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1の実施形態)
図1は本発明を適用可能な第1の実施形態の液体吐出装置としてのインクジェット記録装置の一部概観を示す。キャリッジ310内に液体吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッド100が装着され、紙送り方向に対して垂直な方向(図1の矢印の方向)に、シャフト320に沿ってキャリッジ310が走査されることにより画像が形成される。
【0013】
本実施形態においては12色のインクを使用しており、インクを貯留する12個のメインタンク240(240a〜240l)からインク供給チューブ230(230a〜230l)を通ってインクジェットヘッド100にインクが供給される。インクジェットヘッド100に接続される側のインク供給チューブ230の端部はジョイント部材210に接続されており、ジョイント部材210はキャリッジ310に固定されている。
【0014】
以下、図2、図3を用いてインクジェットヘッド100とジョイント部材210について説明する。図2はインクジェットヘッド100とジョイント部材210の分解斜視図である。図3(a)は、ジョイント部材210の、インクジェットヘッド100と接続される面を含む斜視図である。図3(b)は、タンクホルダー110をジョイント部材210と接続される面から見た図である。図3(c)は、インクジェットヘッド100とジョイント部材210とを接続した状態での、図3(b)に示すA−A線の断面を示した図である。
【0015】
液体供給部材としてのジョイント部材210には、インク供給チューブ230とインクジェットヘッド100とを連通させるための、液体供給路としてのジョイント針213(213a〜213l)が設けられている。ジョイント針213には根元から先端へと連通する開口部214が設けられており、根元側の開口部214はインク供給チューブ230と接続され、先端側の開口部214からインクジェットヘッド100へインクが供給される(図3(c)参照)。また、ジョイント部材210には、ジョイント針213(213a〜213l)とジョイント開口部113(113a〜113l)との相対位置をそれぞれ決めるための第2の位置決めピン211、第1の位置決めピン212が設けられている。二つの位置決めピン211、212の長さはジョイント針213の長さと比較して長くなっている。
【0016】
インクジェットヘッド100は、タンクホルダー110、インク吐出部120、ニードルシール133(133a〜133l)、ジョイントカバー140、サブタンク150(150a〜150f)、ジョイントフィルム160を含んでいる。以下、各部材についてそれぞれ説明する。
【0017】
タンクホルダー110の接続面としてのジョイント面115には、ジョイント部材210のジョイント針213(213a〜213l)にそれぞれ対応する位置に、接続部としてのジョイント開口部113a〜113lが設けられている。インクは、ジョイント針213から、タンクホルダー110の内部に設けられた流路によりサブタンク150(150a〜150f)に流入される。メインタンク240よりも容量が小さいサブタンク150はタンクホルダー110に設けられたインクを貯留する部分であり、1つのサブタンク150で2色のインクを貯留できる。サブタンク150に貯留されたインクはタンクホルダー110内に設けられた流路を通ってインク吐出部120に供給され、インクが吐出されることで印刷が行われる。
ジョイント針213が挿入されるインクジェットヘッド100側のジョイント部の構成について説明する。
【0018】
タンクホルダー110の各ジョイント開口部113(113a〜113l)の内側にはリング形状のニードルシール133(133a〜133l)が組み込まれている。そして、ジョイントカバー140をタンクホルダー110に組み付けることにより、ニードルシール133がジョイント開口部113内に固定される。ジョイントカバー140には、タンクホルダー110の各ジョイント開口部113に対応する位置にジョイント開口部143(143a〜143l)が設けられている。ジョイントカバー140の、ジョイント部材210と対向する面には、ジョイントフィルム160が溶着されている。本実施形態のインクジェットヘッド100は、物流時はタンクホルダー110の流路内やサブタンク150内に物流時用のインクが充填された状態である。そこで、ジョイントカバー140の各ジョイント開口部143の周囲を囲むようにジョイントフィルム160を溶着することによって、物流時におけるジョイント開口部143からのインク漏出の恐れを低減している。
【0019】
また、タンクホルダー110のジョイント面115の、ジョイント部材210に設けられた位置決めピン211、212に対応する位置には、第2の位置決め開口111、第1の位置決め開口112が設けられている。第2の位置決め開口111は丸穴であり、第2の位置決めピン211と略同径である。第1の位置決め開口112は長穴であり、その短径は第1の位置決めピン212と略同径である。これらの形状の果たす作用については後に説明する。
【0020】
次に、インクジェットヘッド100とジョイント部材210との接続について説明する。キャリッジ310にインクジェットヘッド100を装着し、ジョイント部材210を図2に示す矢印の方向にスライドさせることにより、インクジェットヘッド100のジョイント面115とジョイント部材210とが接続される。前述の通り、二つの位置決めピン211、212の長さはジョイント針213の長さより長い。そのため、ジョイント針213がインクジェットヘッド100のジョイント開口部113に到達する前に、二つの位置決めピン211、212がインクジェットヘッド100の二つの位置決め開口111、112とそれぞれ嵌合される。これにより、インクジェットヘッド100のジョイント開口部113とジョイント部材210のジョイント針213との相対位置が正しく合わせられた状態となる。この状態でジョイント部材210をスライドさせることにより、ジョイント針213がジョイントフィルム160を破ってジョイント開口部113に挿入され、インク供給チューブ230からインクジェットヘッド100へと連通するインク流路が形成される。図3(c)のニードルシール133の斜線で示す部分に各部材が押し付けられ、ニードルシール133が変形することにより、ジョイント開口部113が密封される。
【0021】
ここで、第2の位置決め開口111と第2の位置決めピン211とが嵌め合わされた部分を第2の位置決め部とし、第1の位置決め開口112と第1の位置決めピン212とが嵌め合わされた部分を第1の位置決め部とする。
【0022】
第1の位置決め部と第2の位置決め部とによる、ジョイント開口部113とジョイント針213との相対位置決めの精度が十分でない場合に、ニードルシール133とジョイント針213との圧接が不十分となってしまう恐れがある。この場合、その圧接が不十分な部分からインクが漏れてしまう可能性がある。本発明では、後述する位置決め部(位置決め開口と位置決めピン)とジョイント部(ジョイント開口部とジョイント針)との配置により、ジョイント開口部とジョイント針との相対位置を精度よく決めすることが可能である。これにより、ジョイント部においてインクが漏れる恐れを低減している。
【0023】
なお、本実施形態ではジョイント部材210のジョイント針213を、インクジェットヘッド100のジョイント開口部113に挿入する構成である。しかし、インクジェットヘッド100及びジョイント部材210のいずれか一方に開口部を設け、他方にジョイント針を設けた構成であればよい。同様に、位置決め開口と位置決めピンに関しても、インクジェットヘッド100及びジョイント部材210のいずれか一方に開口を設け、他方に突起部としての位置決めピンを設ければよい。
【0024】
次に、位置決め部とジョイント部の配置について詳細に説明する。
【0025】
以下、インクジェットヘッド100側の模式図のみを用い、ジョイント部材210の図は示さずに説明する。前述の通り、ジョイント部材210には、ジョイント開口部113に対応する位置にジョイント針213が、第2の位置決め開口111、第1の位置決め開口112と対応する位置に第2の位置決めピン211、第1の位置決めピン212が配置されている。
【0026】
図4(a)、(b)は、タンクホルダー110のジョイント面115における、ジョイント開口部113(113a〜113l)と二つの位置決め開口111、112の配置を模式的に表した図である。12個のジョイント開口部113(113a〜113l)は、図面上の上下2列に千鳥状に配置されている。また、第2の位置決め開口111と第1の位置決め開口112とを結ぶ直線が、ジョイント開口部113の配設方向と沿うように、第2の位置決め開口111と第1の位置決め開口112とが設けられている。なお、ジョイント開口部113、第2の位置決め開口111、第1の位置決め開口112の配置については、上述の配置に限定されるものではない。
【0027】
ここで、第1の位置決め部と第2の位置決め部の役割について説明する。
前述の通り、第2の位置決め開口111は丸穴であり、この丸穴と略同径のジョイント部材210に設けられた位置決めピン211と、第2の位置決め開口111とが嵌め合わされる。これにより、ジョイント面115の方向における、一方向とこれに直交する他方向(図4(a)のy方向とx方向)とに関する、インクジェットヘッド100のジョイント面115とジョイント部材210との相対位置を規定することができる。また、第1の位置決め開口112は図4(a)のx方向に関して長い長穴であり、この長穴の短径と略同径の位置決めピン212と、第1の位置決め開口112とが嵌め合わされる。これにより、ジョイント面115の方向における一方向(図4(a)のy方向)に関する、インクジェットヘッド100のジョイント面115とジョイント部材210との相対位置を規定することができる。
【0028】
したがって、第1の位置決め部と第2の位置決め部とにより、第2の位置決め部を中心軸とした回転方向に関するジョイント開口部113とジョイント針213との相対位置を規定できる。
【0029】
ここで、第2の位置決め開口111と第1の位置決め開口112とを結ぶ直線の方向が第1の位置決め開口112の長径の方向と同じになるように、第1の位置決め開口112を設けることが望ましい。これにより、第1の位置決め部と第2の位置決め部との相対位置に関する寸法公差の影響を受けることなく、第2の位置決め部を中心軸とする回転方向に関するジョイント開口部113とジョイント針213との相対位置を規定することが可能できる。なお、第1の位置決め開口112は、ジョイント面115の一方向に長ければよく、長径の方向は限定されない。
【0030】
第1の位置決め部と第2の位置決め部を用いて、ジョイント開口部113とジョイント針213との相対位置を決める場合、第2の位置決め部を基準としたジョイント開口部113及びジョイント針213の位置は、以下の2つの要素によって決定される。
(1)第2の位置決め部からの距離
(2)第2の位置決め部を中心とした回転方向の位置
以下、特に記載のない場合、「回転方向」とは第2の位置決め部を中心とした回転方向を示すこととする。
【0031】
ジョイント開口部113及びジョイント針213の、位置決め部に対する位置ずれが生じることで、ジョイント開口部113とジョイント針213との相対位置の精度が低くなってしまう。そこで、上記の2つの要素について、ジョイント開口部113及びジョイント針213の位置ずれが生じる要因と、位置ずれを小さく抑えて高精度な位置決めをするための構成について説明する。また、以降は、ジョイント開口部113の位置決めについて説明するが、ジョイント針213の位置決めについても同様である。
【0032】
まず、ジョイント開口部113の、第2の位置決め部との距離方向に関する位置ずれは、第2の位置決め部とジョイント開口部113との距離が大きい場合の方が大きくなる。なぜなら、距離が大きくなるほど寸法公差が大きくなるためである。したがって、ジョイント開口部113の、第2の位置決め部との距離方向に関する位置ずれを低減するためには、第2の位置決め部と各ジョイント開口部113との距離が小さい方が望ましい。すなわち、第2の位置決め開口111と、ジョイント開口部113のうちの、第2の位置決め開口111から最も遠くに配置されたジョイント開口部113と、の距離d2が小さい方が良い。
【0033】
次に、ジョイント開口部113の、第2の位置決め部を中心とした回転方向に関する位置ずれの要因について説明する。その要因としては以下の3つが挙げられる。
(1)ジョイント開口部113自体の回転方向の寸法公差
(2)第1の位置決め部の嵌合ガタつき
(3)第1の位置決め部の回転方向の寸法公差
このうち、ジョイント開口部113自体の回転方向の寸法公差に起因する位置ずれは、距離方向のずれと同様の理由により、第2の位置決め部とジョイント開口部との距離が大きい場合の方が大きくなる。このことから、ジョイント開口部113自体の回転方向の寸法公差に起因する、ジョイント開口部113の回転方向の位置ずれを抑制するためには、距離d2が小さい方がよい。
【0034】
続いて、第1の位置決め部の嵌合ガタつきは、第1の位置決め開口112の短径と第1の位置決めピン212の径との差によって生じるものである。図5(a)に示すように、この嵌合ガタつきにより、第2の位置決め部(図では第2の位置決め開口111を示す)を中心とした、ジョイント開口部113の回転方向の位置ずれが生じる。嵌合ガタつきは第1の位置決め部の位置に関係なく一定であるため、図5(b1)、(b2)に示すように、第2の位置決め開口111と第1の位置決め開口112との距離d4が大きくなるほど、嵌合ガタつきに対応する角度は小さくなる。また、d2が小さくなるほど、嵌合ガタつきに対応する角度に対応するジョイント開口部113の回転方向の位置ずれは小さくなる。このことから、ジョイント開口部113の回転方向の位置ずれのうち、第1の位置決め部の嵌合ガタつきに起因するものを抑制するためには、d4は大きい方がよく、d2は小さい方がよい。
【0035】
第1の位置決め部の回転方向の寸法公差については、距離d4が大きい方が大きくなるが、一般に、距離の増加率と比較して公差の増加率は小さいため、d4は大きくてもよい。また、図5(c1)、(c2)に示すように、距離d4が長いほど、第1の位置決め部の回転方向の寸法公差に対応する第2の位置決め部(図では第2の位置決め開口111)を中心としたずれの角度は小さくなる。このことから、嵌合ガタつきに起因する位置ずれを低減するための構成と同様に考えられる。すなわち、第2の位置決め部を中心とした回転方向のジョイント開口部113の位置ずれのうち、第1の位置決め部の回転方向の寸法公差に起因するものを抑制するためには、d2は小さい方がよく、d4は大きい方がよい。
【0036】
そこで、本実施形態においては、第2の位置決め開口111と第1の位置決め開口112との距離d4を、十分な距離とすることで、ジョイント開口部113の回転方向の位置精度を確保している。
一方で、ジョイント開口部113が配置される領域が広い場合に、ジョイント開口部113に対する位置決め部の配置について十分に考慮しないと、距離d2が大きくなる可能性がある。前述の通り、d2が大きくなると、ジョイント開口部113の位置ずれが起きやすくなり、位置決め精度が低下する恐れがあるため、ジョイント開口部113に対して位置決め部を適切な位置に配置する必要がある。特に、ジョイント開口部113の数が多い場合には、ジョイント開口部113が配置される領域が広くなるため、位置決め部の配置について十分な考慮が必要となる。
【0037】
そこで、図4(a)に示すように、本実施形態においては、第2の位置決め開口111、第1の位置決め開口112と各ジョイント開口部113(113a〜113h)との位置関係について、d2<d1なる関係が成り立つように配置している。上述したように、距離d2は第2の位置決め開口111と、第2の位置決め開口111から最も遠いジョイント開口部113(本実施形態においては113l)との距離を表す。また、距離d1は第1の位置決め開口112と、第1の位置決め開口112から最も遠いジョイント開口部113(本実施形態においては113a)との距離を表す。
【0038】
前述の通り、第2の位置決め開口111と第1の位置決め開口112との距離d4は、ジョイント開口部113の回転方向の位置を精度よく決めるために十分な所定以上の距離としている。したがって、第2の位置決め開口111は、第1の位置決め開口112との距離d4を所定以上の距離とした上で、各ジョイント開口部113との距離d2を小さくする必要がある。
【0039】
そのため、各ジョイント開口部113との距離を小さくする必要がある第2の位置決め開口111とジョイント開口部113lとの距離d2の方がd1よりも短くなるように、2つの位置決め開口111、112、とジョイント開口部113を配置している。すなわち、ジョイント開口部113が配置される領域に対して第2の位置決め開口111と第1の位置決め開口112との中点が、ジョイント開口部113が配置される領域の長手方向に関する中央から、長手方向に関して偏って配置される。これにより、第2の位置決め開口111と第1の位置決め開口112との距離d4を十分に確保しつつ、第2の位置決め開口111と各ジョイント開口部113との距離d2を小さくすることができる。そのため、各ジョイント開口部113の、第2の位置決め部に対する位置ずれを抑制することができ、ジョイント開口部113とジョイント針213との相対位置を精度よく決めすることができる。したがって、ジョイント開口部113とジョイント針213とが嵌め合わされたジョイント部におけるインク漏れの発生の恐れを低減することが可能となる。
【0040】
以下、上述したd2<d1の条件を満たしたうえで、ジョイント開口部113を更に精度よく位置決めするための条件について説明する。なお、本発明は以降に説明する条件を満たすもののみに限定されない。
図4(b)に示すように、本実施形態においては、第2の位置決め開口111とジョイント開口部113との位置関係について、d2<d3なる関係が成り立っている。ここで、距離d3は、ジョイント開口部113同士の距離のうち、最も長い距離を示す。d2<d3とすることで、d2をより小さくすることができるので、各ジョイント開口部113の、第2の位置決め部に対する位置ずれを一層抑制することができ、ジョイント開口部113とジョイント針213との相対位置を更に精度よく決めすることができる。
【0041】
更に、本実施形態においては第2の位置決め開口111は、ジョイント開口部113が配設されたジョイント部領域の、ジョイント開口部113が配設される方向に関する中央部近傍に設けられている。複数のジョイント開口部113を有する構成においてd2が最小となるのは、すべてのジョイント開口部113を内部に含むことのできる円のうち直径が最小となるものの中心に、第2の位置決め開口111を設けた場合である。そのため、ジョイント部領域の中央部近傍に第2の位置決め開口111を配置することで、一方向に長いジョイント部領域を有する構成において、d2をできる限り小さくすることができる。これにより、ジョイント開口部113の、第2の位置決め部に対する位置ずれをより低減することができる。
【0042】
また、本実施形態においては、第1の位置決め開口112は、ジョイント開口部113の配設方向に関するジョイント部領域の端部の近傍に設けられている。これにより、第2の位置決め開口111と第1の位置決め開口112との距離d4を大きくとることができ、ジョイント開口部113の回転方向のずれを小さく抑えることが可能となる。また、第1の位置決め開口112をジョイント部領域の端部近傍に設けることにより、ジョイント開口部113と位置決め開口111、112が設けられた部分のスペースを小さく抑えることが可能である。
【0043】
また、本実施形態においては、図6(a)に示すように、ジョイント開口部113は互いに平行な二本の直線A、B上に配置されている。このように、ジョイント開口部113を少なくとも一本の直線上に配置することで、ジョイント開口部113が配置されるジョイント部領域を小さくすることができ、インクジェットヘッド100を小型化することができる。
【0044】
また、第2の位置決め開口111は、ジョイント開口部113の外周を通る領域(図6(a)の領域C)内にその一部が含まれるように、設けられている。このように配置することにより、ジョイント開口部113と位置決め開口111、112が設けられた部分のスペースを小さく抑えることでき、インクジェットヘッド100を小型化することができる。
【0045】
さらに、図6(b)に示すように、第2の位置決め開口111からのx方向に関する距離が最も近いジョイント開口部113は、第2の位置決め開口111からのy方向に関する距離が最も近いジョイント開口部113以外のジョイント開口部113となっている。ここで、x方向は、ジョイント開口部113が配設された方向であり、y方向は、ジョイント面115内における、x方向に対して垂直な方向である。本実施形態では、x方向に関する距離が最も近いジョイント開口部は113fであり、y方向に関する距離が最も近いジョイント開口部は113a、113c、113e、113g、113i、113kである。複数の直線上にジョイント開口部113を並べて配置する場合に、上記のように配置することで、ジョイント開口部113と位置決め開口111、112が設けられた部分のスペースを更に小さくでき、インクジェットヘッド100を小型化することができる。
【0046】
図6(c)は、サブタンク150を装着していない状態のタンクホルダー110の、ジョイント部材210に接続されるジョイント面115を含む斜視図であり、図6(d)は、電気配線基板170が設けられた面を含むタンクホルダー110の斜視図である。
【0047】
本実施形態においては、ジョイント面115の裏面の、ジョイント開口部113が配設される方向に関する中央部には、ジョイント面115に交差する方向に沿ってリブ114が設けられている。インクジェットヘッド100がインクジェット記録装置に装着されると、インクジェットヘッド100の電気配線基板170に設けられた電気接続パッド171とインクジェット記録装置に設けられたコネクタ(不図示)とが接触して、互いに電気的に接続される。電気接続パッド171とコネクタとを確実に接触させるために、コネクタが電気接続パッド171を強く押し付ける構成となっている。したがって、タンクホルダー110はこのコネクタからの反力を受けることになり、この反力が大きいとタンクホルダー110が変形する恐れが高まる。そこで、上記のように、電気配線基板170が設けられたタンクホルダー110の面に交差するように、タンクホルダー110に対してリブ114を設けることで、タンクホルダー110が変形する恐れを低減することができる。
【0048】
前述の通り、各ジョイント開口部113は、タンクホルダー110に接続されたサブタンク150と対向する位置に設けられている(図2参照)。そのため、リブ114が設けられた部分においては、隣接する2つのジョイント開口部113間(本実施形態では、ジョイント開口部113fとジョイント開口部113gとの間)の間隔が他のジョイント開口部113同士の間隔と比較して大きくなっている。ここで、ジョイント開口部113同士の間隔とは、ジョイント開口部113同士の最短距離を示す。
【0049】
そこで、本実施形態においては、隣接する2つのジョイント開口部113の間隔が他よりも大きくなっている部分に第2の位置決め開口111を設けている。これにより、ジョイント開口部113が設けられていない空いたスペースに第2の位置決め開口111を設けることとなるので、ジョイント開口部113と位置決め開口111、112が設けられた部分のスペースをより小さく抑えることができる。
【0050】
(第2の実施形態)
以下、本発明を適用可能な第2の実施形態について説明する。第1の実施形態と同様の構成については説明を省略し、本発明の特徴部分であるジョイント部と位置決め部の配置について説明する。
【0051】
図8は、第2の実施形態におけるジョイント開口部113、第2の位置決め開口111、第1の位置決め開口112の配置を説明するための模式図である。本実施形態では、第1の実施形態と同様に、d2<d1としている。これにより、第2の位置決め開口111と第1の位置決め開口112との距離d4を十分に確保しつつ、第2の位置決め開口111と各ジョイント開口部113との距離を小さくすることができる。そのため、各ジョイント開口部113の、第2の位置決め部に対する位置ずれを抑制することができ、ジョイント開口部113とジョイント針213との相対位置を精度よく決めることができる。
【0052】
さらに、本実施形態では、d2<d4が成り立つような配置をとっている。これにより、第1の位置決め部の嵌合ガタつきと、第1の位置決め部の回転方向の寸法公差によって生じる、ジョイント開口部113の回転方向に関する位置ずれの量を、第1の位置決め部において生じる位置ずれの量よりも小さく抑えることが可能となる。
【0053】
また、本実施形態においては、ジョイント開口部113は、第2の位置決め開口111と第1の位置決め開口112との間の領域に収まるように配置されている。すなわち、ジョイント開口部113と二つの位置決め開口111、112とを合わせた領域の、ジョイント開口部113の配設方向に関する幅は、第2の位置決め開口111と第1の位置決め開口112との距離d4によって決定されている。したがって、ジョイント開口部113とジョイント針213との相対位置に関する精度を一定以上のものとしたうえで、ジョイント開口部113と位置決め開口111、112が設けられた部分のスペースを小さくすることが可能である。
【0054】
(第3の実施形態)
以下、本発明を適用可能な第3の実施形態について説明する。第1の実施形態と同様の構成については説明を省略し、本発明の特徴部分であるジョイント部と位置決め部の配置について説明する。
【0055】
図9は、第3の実施形態におけるジョイント開口部113、第2の位置決め開口111、第1の位置決め開口112の配置を説明するための模式図である。本実施形態においては、d2<d1、d2<d3を満たし、さらに、d2<d4を満たす配置をとっている。これにより、第2の実施形態と比べてd2を小さくすることができるので、各ジョイント開口部113の、第2の位置決め部に対する位置ずれを抑制することができ、ジョイント開口部113とジョイント針213との相対位置を精度よく決めることができる。
【0056】
なお、上述した実施形態において、距離d1〜d4については、第2の位置決め開口111、第1の位置決め開口112、ジョイント開口部113の、ジョイント面115の方向における重心間の距離を示すこととする。
【0057】
なお、上述した実施形態において、インクジェットヘッド100側のジョイント面115を用いて、距離d1〜d4の関係について説明した。しかし、ジョイント部材210側についても、第2の位置決めピン211、第1の位置決めピン212、ジョイント針213は、第2の位置決め開口111、第1の位置決め開口112、ジョイント開口部113にそれぞれ対応する位置に配置されている。したがって、上述した距離d1〜d4の関係は、ジョイント部材210においても同様の関係となっている。
【0058】
なお、上述した実施形態においては、ジョイント開口部113が2列に並んだ配置を用いて説明した。しかし、ジョイント開口部113を直線上に並べて配置する場合に、図7(a)、(b)に示す変形例のようにジョイント開口部113を1列に配置してもよいし、3列以上となるように配置してもよい。
【0059】
以上、第1〜第3の実施形態に示すように、スペースや位置決め精度等、求められる条件に合わせて、第2の位置決め開口111、第1の位置決め開口112、ジョイント開口部113を配置すればよい。
【符号の説明】
【0060】
100 インクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)
111 第2の位置決め開口
112 第1の位置決め開口
113a〜113l ジョイント開口部(接続部)
115 ジョイント面(接続面)
210 ジョイント部材(液体供給部材)
211 第2の位置決めピン
212 第1の位置決めピン
213a〜213l ジョイント針

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を吐出する液体吐出装置であって、
該液体吐出装置から吐出される液体を供給する液体供給路を複数備えた液体供給部材と、
複数の前記液体供給路に夫々接続される複数の接続部を備えた接続面と、
該接続面の方向における一方向に関する、複数の前記液体供給路と複数の前記接続部との相対位置を夫々決めるための第1の位置決め部と、
前記接続面の方向における、前記一方向と該一方向に直交する他方向とに関する、前記複数の液体供給路と前記複数の接続部との相対位置を夫々決めるための第2の位置決め部と、
を有し、
前記接続面の方向における、前記第1の位置決め部の重心と、前記接続面の方向における、前記複数の接続部のうちの、前記第1の位置決め部から最も遠くに配された前記接続部の重心と、の距離d1は、前記接続面の方向における、前記第2の位置決め部の重心と、前記接続面の方向における、前記複数の接続部のうちの、前記第2の位置決め部から最も遠くに配された前記接続部の重心と、の距離d2よりも大きいことを特徴とする液体吐出装置。
【請求項2】
前記距離d2は、前記複数の接続部のうちの、前記接続面の方向における、重心間の距離が最も遠い前記接続部の重心間の距離d3よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記第2の位置決め部は、前記複数の接続部が配設された領域の、前記複数の接続部が配設される配設方向に関する中央部の近傍に配されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記第1の位置決め部は、前記配設方向に関する前記領域の端部の近傍に配されていることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記距離d2は、前記接続面の方向における、前記第1の位置決め部の重心と前記第2の位置決め部の重心と、の距離d4よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
前記第2の位置決め部と、前記複数の接続部のうちの少なくとも一つとは、前記複数の接続部が配設される配設方向に関して、少なくとも一部が互いに重なるように配されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記複数の接続部は、前記接続面の方向における、互いに平行である複数の直線上に配設されており、
前記複数の接続部のうちの、前記複数の接続部が配設される配設方向に関する、前記第2の位置決め部の重心から重心までの距離が最も近い前記接続部と、前記複数の接続部のうちの、前記接続面の方向における、前記配設方向に対して垂直な方向に関する前記第2の位置決め部の重心から重心までの距離が最も近い前記接続部とが、異なることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
前記接続面の方向において、前記複数の接続部が配設される方向と、前記第1の位置決め部と前記第2の位置決め部とを結ぶ直線の方向とが、互いに沿っていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
【請求項9】
前記第1の位置決め部は、前記液体供給部材及び前記接続面のうちのいずれか一方に設けられた開口と、他方に設けられた突起部とが、前記一方向に関して互いに接しており、前記一方向と直交する方向に関して互いに接しないように、嵌め合わされることで、前記一方向に関する前記相対位置を決めており、
前記第2の位置決め部は、前記液体供給部材及び前記接続面のうちのいずれか一方に設けられた、前記開口とは別の開口と、他方に設けられた、前記突起部とは別の突起部とが前記一方向と前記他方向とに関して互いに接するように嵌め合わされることで、前記一方向と前記他方向とに関する前記相対位置を決めていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
【請求項10】
前記複数の液体供給路と前記複数の接続部とが接続される前に、前記第1の位置決め部及び前記第2の位置決め部によって、前記相対位置が決められていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
【請求項11】
隣接する前記接続部同士の、前記複数の接続部が配設される配設方向に関する間隔が他の部分と比較して大きい部分に、前記第2の位置決め部が配されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
【請求項12】
前記間隔が大きい部分の裏面には、前記接続面に交差する方向に沿って配されたリブが設けられていることを特徴とする請求項11に記載の液体吐出装置。
【請求項13】
液体を吐出する液体吐出ヘッドであって、
該液体吐出ヘッドから吐出される液体を供給する液体供給部材に備えられた複数の液体供給路に夫々接続される複数の接続部を備えた接続面を有し、
該接続面は、前記液体供給部材に設けられた第1の位置決め部と嵌め合わされることにより、前記接続面の方向における一方向に関する、複数の前記液体供給路と複数の前記接続部との相対位置を夫々決める第1の位置決め部と、前記液体供給部材に設けられた第2の位置決め部と嵌め合わされることにより、前記接続面の方向における、前記一方向と該一方向に直交する他方向とに関する、前記複数の液体供給路と前記複数の接続部との相対位置を夫々決める第2の位置決め部と、を備え、
前記接続面の方向における、前記接続面に設けられた前記第1の位置決め部の重心と、前記接続面の方向における、前記複数の接続部のうちの、前記接続面に設けられた前記第1の位置決め部から最も遠くに配された前記接続部の重心、との距離d1は、前記接続面の方向における、前記接続面に設けられた前記第2の位置決め部の重心と、前記接続面の方向における、前記複数の接続部のうちの、前記接続面に設けられた前記第2の位置決め部から最も遠くに配された前記接続部の重心と、の距離d2よりも大きいことを特徴とする液体吐出ヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−45805(P2012−45805A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−189455(P2010−189455)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】