液体容器の液量表示装置並びに機器
【課題】容器内の水位や水の入れすぎなどを水面上から目視により容易に確認でき、水を規定量入れる作業が容易な液体容器の液量表示装置並びに機器を得る。
【解決手段】水タンク1は透明材を用い、水タンク1の外側に水位等を示すシール14を貼る。シール14は、透明シート上に水面側から表示が読めるように印刷をする。水位は、矢印や線、文字、記号などで表示し、水が増える方向に長い帯状の斜線15などを表示する。シール面の接着剤は、水位を示す帯状の斜線部を除いた部分に塗布する。これにより水6を入れ、水面7の上方からシール印刷面11を見ると、水面7より下側の接着剤を塗布していない帯状部分15は、水タンク1の透明材内部を透過する光に対し、透明材内部とシール印刷面11側の非接着部10との界面における全反射により見えなくなる。しかし接着剤を塗布した部分の表示内容は、水が入っても全反射をしなく、目視することができる。
【解決手段】水タンク1は透明材を用い、水タンク1の外側に水位等を示すシール14を貼る。シール14は、透明シート上に水面側から表示が読めるように印刷をする。水位は、矢印や線、文字、記号などで表示し、水が増える方向に長い帯状の斜線15などを表示する。シール面の接着剤は、水位を示す帯状の斜線部を除いた部分に塗布する。これにより水6を入れ、水面7の上方からシール印刷面11を見ると、水面7より下側の接着剤を塗布していない帯状部分15は、水タンク1の透明材内部を透過する光に対し、透明材内部とシール印刷面11側の非接着部10との界面における全反射により見えなくなる。しかし接着剤を塗布した部分の表示内容は、水が入っても全反射をしなく、目視することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に水等の液体を入れる際の水量水位を表示する液体容器の液量表示装置並びにこの液体容器の液量表示装置を備えた機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、加熱時に発生する蒸気を、冷却水を収容したタンク内に導いて冷却水中に放散させることで復水するようにした炊飯器が存在する。そのようなものとして、フレームと、このフレーム内に設けた収納ケースと、この収納ケース内に収納自在に設けた内鍋と、前記内鍋を覆う開閉自在な蓋体と、前記フレームの一側に設けた水タンクと、前記内鍋と前記水タンクとを連通する蒸気通路とを備え、前記内鍋内から発生する蒸気を前記蒸気通路を介して水タンク内に導入し水と接触して液化する電気炊飯器がある(例えば特許文献1参照)。ここでは水タンクに利用者が水を入れる際、図12のように目安となる水位表示をタンクへの刻印や印刷、またはシール貼り付け等で表示していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平03−231613号公報(第2頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
冷却水を収容する水タンク1に規定量の水6を入れる際、満量位置を示す水位表示は、図12に示すような刻印5や印刷、またはシール4などを貼り付けていたが、刻印5やシール4の色がタンク1の色とほぼ同じであることが多く、この場合、水位表示及び水面位置の視認性が悪く、水量を合わせるのが難しかった。従来は、水面位置をわかりやすくするため、タンク1の底から液量管をつないで、のぞき窓から液量管をのぞく方法や、タンク周辺部へライトを取り付けたり、部分的に蛍光材を使用したりするなどの改善方法もあったが、コストが非常に高いという問題があった。
本発明は上記のような課題を解決するために為されたものであり、容器内の水位や水の入れすぎなどを水面上から目視により容易に確認でき、水を規定量入れる作業が容易な液体容器の液量表示装置並びにこの液体容器の液量表示装置を備えた機器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る液体容器の液量表示装置は、光を透過する液体を収容する少なくとも所定の領域が透明な容器と、この容器に収容される液体の液面の位置を表示するシールとを備え、前記シールは接着剤により前記容器の前記所定の領域の外側面に貼り付けられるとともに、高さ方向において部分的に前記接着剤を塗布しない領域を少なくとも1個所設けたものである。
【発明の効果】
【0006】
この発明によれば、利用者が容器に液体を入れ、図3に示す方向からシールの印刷面を見ると、液面より下側の接着剤を塗布していない部分は、容器内の液体の液面上方からこの液面を通して入射される光に対し、シールが貼り付けられる容器の外側面(界面)における全反射が生じ、容器の外側面からシールの印刷面に至る光がなくなることにより図4のように見えなくなる。しかし接着剤を塗布した部分の記載の内容は、液体が入ってもシールの印刷面に至る光(容器の媒質中を透過する光)が存在し、図4のように目視することができる。
また、図5のように液体である水6をシール14の上端部付近まで水を入れると、満水時の水位を示す表示15は、接着剤を塗布してあるため、水面より下になっても目視することができ、利用者は水を入れすぎたことがわかる。本発明により、水面位置が容易に確認でき、水を規定量入れる作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係る実施の形態1を示すタンクへのシールの貼り付け図である。
【図2】本発明でのシール印刷内容の例と接着剤塗布範囲である。
【図3】シール印刷面を見る方向である。
【図4】矢印の方向からみた本発明品でのシールの見え方である。
【図5】水がシール上端部まで入ったときの本発明品でのシールの見え方である。
【図6】光が水タンクに入射する場合の参考図である。
【図7】本発明によるシールの貼り付け例2である。
【図8】本発明によるシールの貼り付け例2のシールである。
【図9】本発明によるシールの貼り付け例3である。
【図10】本発明によるシールの貼り付け例3のシールである。
【図11】本発明によるシールの貼り付け例4である。
【図12】従来の通常水を入れるタンクの水位表示例断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1を示すタンクへのシールの貼り付け図である。
図1に示すように、液体容器は炊飯器の蒸気冷却用水タンク1であり、この蒸気冷却用水タンク1は透明材を用い、さらにタンク1の外側に液体である水の水位等を示すシール14を貼る。タンク1はシール14を貼り付ける位置に位置決め用の凸部13を設ける。
なお、シール14貼り付け時の位置決め用として凸部以外に線や凹部を形成しても良い。
シール14は、透明なシール台紙12の表面に水面7側から水位を示す表示が読めるように印刷をし、さらに接着剤を塗布したものである。水位は、図2のように矢印や線、文字、記号などで表示する。
水面7の位置は、図2に示す水が増える方向に長い帯状の斜線(斜線部17)などで表示する。斜線部17と斜線右側の矢印の間は、印刷のズレを考慮して、十分なクリアランス18をとる。
シール面の接着剤は、本実施の形態1では、図2に示す水面位置を示す帯状の斜線部17を除いた部分に塗布する。これにより利用者が水タンク1に水6を入れ、図3に示す方向からシール印刷面11を見ると、水面7より下側の接着剤を塗布していない帯状部分は、水タンク1の透明材内部を透過する光に対し、透明材内部とシール印刷面11側の非接着部10との界面における全反射により図4のように見えなくなる。しかし接着剤を塗布した部分の表示内容は、水が入っても全反射をしないので、図4のように目視することができる。
また、図5のように水6をシール上端部付近まで水を入れると、満水時の水位位置を示す表示15は、接着剤を塗布してあるため、表示15が水面より下になっても目視することができ、利用者は水を入れすぎたことがわかる。
【0009】
水タンク1に水6を入れると、非接着部10のシール印刷面11が見えなくなる理由を説明する。
光が水タンク1に入射する場合(図6参照)、
媒質A(空気)の屈折率をnA(≒1)、空気から水への入射角θ1とすると、媒質A(空気)と媒質B(水)との界面における反射光1の反射角もθ1となる。
媒質B(水)の屈折率をnB(≒1.33)、空気から水への透過角θ2とする。
媒質C(タンク)の屈折率をnC(≒1.54、媒質CがMBS樹脂の場合)、水からタンク1への入射角θ3とすると、媒質B(水)と媒質C(タンク)との界面における反射光2の反射角もθ3となる。
屈折の法則(スネルの法則)より、nAsinθ1=nBsinθ2なので、水への入射角、透過角については次の関係がある。
nA<nBなので、θ1>θ2。
水からタンク1への透過角θ4とすると、タンク1から空気への入射角もθ4となる。また、媒質Cと媒質Aとの界面における反射光3の反射角もθ4となる。
タンク1から空気への透過角θ5とすると、
nAsinθ5=nCsinθ4=nBsinθ3となる。
ここで、媒質Aにおける屈折率nA、媒質Bにおける屈折率nB、媒質Cにおける屈折率nCは、それぞれ真空に対する絶対屈折率である。また、タンク1内の水と接するタンク1の内壁は垂直とし、タンク1の外側の外壁とタンク1の内壁は平行に対向するものとする。
水タンク1の壁への入射角θ3、透過角θ4、及び水タンク1から空気への透過角θ5については次の関係がある。
nA<nBなので、θ5>θ3
nC>nBなので、θ4<θ3
θ5=90°(臨界角)となる場合の入射角θ1は、
nAsinθ5=1×1=nCsinθ4=1.54sinθ4
∴sinθ4=1/1.54、θ4=sin-1(1/1.54)[rad]
nCsinθ4=nBsinθ3
1.54×1/1.54=1.33sinθ3
∴sinθ3=1/1.33、θ3=sin-1(1/1.33)[rad]
図6より
θ3=π/2-θ2、θ2=π/2-θ3
nAsinθ1=nBsinθ2=nBsin(π/2-θ3)=nBcosθ3
1×sinθ1=1.33×cos(sin-1(1/1.33))=1.33×0.659=0.877
∴θ1=sin-1(1.33×cos(sin-1(1/1.33)))= 61.3°
媒質A(空気)から媒質B(水)への入射角θ1が61.3°よりも小さいとき、
媒質C(タンク)から媒質A(空気)へ至る透過光がなくなり、媒質C(タンク)と媒質A(空気)の界面における反射光3のみとなる(全反射)。
水6及びタンク1を介してタンク1の外壁と隙間(非接着部10に形成される空気層)を有するシール14を見ようとする使用者は、タンク1から外部の空気に至る透過光の先にあるシール印刷面11を見ることになる。従って、θ1が61.3°よりも小さい場合には、タンク1から外部の空気に至る透過光がなくなる(反射光3は全反射する)ので、使用者はシール印刷面11が見えないことになる。
一方、シール14がタンク1の外壁に隙間(空気層)なく貼られた場合、使用者は、水6及びタンク1を介して、タンク1の媒質中の透過光の先にあるシール14を見ることになる。タンク1の媒質中の透過光は、入射角θ1が61.3°より小さい場合も存在し、媒質C(タンク1)と媒質A(空気)との界面まで到達する。従って、タンク1の媒質中の透過光は、媒質C(タンク1)と媒質A(空気)との界面に貼られたシール14に届く。従って、θ1が61.3°より小さくなってもシール印刷面11が見えることになる。
【0010】
本実施の形態1によれば、以上のように構成したことにより、利用者が水タンク1に水6を入れ、図3に示す方向からシール14のシール印刷面11を見ると、水面7より下側の接着剤を塗布していない帯状の印刷部17は、容器内の液体の液面上方からこの液面を通して入射される光に対し、シールが貼り付けられる容器の外側面(界面)における全反射が生じ、容器の外側面からシールの印刷面に至る光がなくなることにより図4のように見えなくなる。しかし接着剤を塗布した印刷部である表示「斜線が消えるまで水をいれる(左向き矢印を含む)」のうち、水面より下の部分の表示「水を入れる」の記載内容は、水6が入ってもシールの印刷面に至る光(容器の媒質中を透過する光)が存在し、図4のように目視することができる。
また、図5のように水6をシール14上端部付近まで入れた場合、満水時の水位を示す表示15は、接着剤を塗布してあるため、水面7より下になっても目視することができ、利用者は水6を入れすぎたことが分かるため、水面位置が容易に確認できる。従って、水6を規定量入れる作業が容易になる。
なお、満水時の水位を示す表示は、水面位置の視認性をあげるために、接着剤を塗布して、水面7より下になった場合に、消えるように構成してもよい。
さらに、印刷部17の印刷色はシール14の印刷部17以外の領域の印刷色と異なるように構成してもよい。これにより、消える部分だけが色が異なるので視認性が向上する。
【0011】
実施の形態2.
図7に示すように炊飯器の蒸気冷却用水タンク1は透明材を用い、水タンク1の周りを不透明材を使用したカバー19で覆う。カバー19には、内側に図8に示すようなシール14を貼る。シール14の接着剤は、シール14の裏面全面(接着剤塗布面20)に塗布する。利用者が水タンク1に水6を入れ、図3に示す方向から、シール14の印刷面11をみると、水面7よりも下の印刷面は、水タンク1の透明材料内部を透過する光に対し、当該印刷面と対向する水タンク1の外側面(界面)における全反射により見えなくなり、水面7の位置の視認性があがり、容易に水を計量することができる。
なお、水タンク1の水位を示す表示は、カバー19側に刻印もしくは印刷などで表示してもよい。
また、上記の例では、シール14の印刷部17として一方向(水タンク1に貼り付けたときは高さ方向)に連続した帯状の領域で説明したが、これに限る必要はない。例えば、自由な形(例えば、動物の絵など)をした連続領域でも良い。動物の絵のような自由な形の連続領域とすることにより、視認性を確保しつつ、楽しみながら水位の確認ができる。また、連続である必要もなく、例えばシール14上に一方向に配置された不連続な複数の領域を印刷して構成しても良い。水タンクにいれる水の量を複数の異なる量に設定する必要のある場合、それぞれの量に対応した目標水位をそれぞれ印刷部に表示することになる。1枚のシールに全ての目標水位を表示できるが、特に、目標水位の高さが大きく異なる場合には、大きいシールが必要となる。そこで、それぞれの目標水位とその上下の所定部分の領域を印刷した複数のシールを水タンクに貼り付ければよく、シールの材料費を節約できる。
【0012】
実施の形態3.
炊飯器の蒸気冷却用水タンク1は透明材を用い、さらにタンク1の外側に図9に示すような水位等を示すシール14を貼る。シール14は、透明なシール台紙12の表面に水面7側から水位を示す表示が読めるように印刷(後述する紙21が貼られる以外の領域に印刷)をし、さらに裏面(容器8側)に接着剤を塗布したものである。水位は、図10のように矢印や線、文字、記号などで表示する。接着剤は、本実施の形態3では、シール台紙12の印刷面11の裏面(容器8側)全面(接着剤塗布面20)に塗布する。図10に示す水が増える方向に長い帯状の斜線を印刷した紙21(図9において、接着剤塗布面9の上下方向略中央左側の白抜き部分で記載)を、シール14の接着剤塗布面20の規定位置に貼り付けてから、タンク1の壁面とシールで挟みこむように、シール14を水タンク1に貼り付ける。紙21の裏面(容器8側)には接着剤が塗布されず、紙21とこれに対向する容器8の外側面との間には隙間(空気層)が存在することになる。したがって、実施の形態1と同様に、紙21の裏面に印刷される斜線のうち水面7の下の部分は見えず、水面7の位置の視認性のよい表示が可能となる。
なお、斜線部と斜線右側の矢印の間は、印刷のズレ、貼り付け時のズレを考慮して、十分なクリアランス18をとることが望ましい。
【0013】
実施の形態4.
図11に示すような透明材で作った計量カップ22の外側の側面にシール23を貼る。ここで、液体容器は、計量カップ22である。シール23は、図11に示すように、透明なシート台紙に水面位置が増える方向に長い帯状の斜線部24を、またその両脇に水位を示す表示を横線と目盛りでそれぞれ表示する。シール23の接着剤は、帯状の斜線部24を除いた部分に塗布する。
これにより、利用者が水を計量カップに入れ、水面7の上部からシール印刷11面をみると、水面より下側の帯状の斜線部は見えなくなるため、水面位置の視認性があがり、水の計量が容易になる。
【0014】
以上の実施の形態の説明においては、水タンク1の外壁に設けられたシールの目盛りなどを接着剤の塗布されていない部分と塗布されている部分について、水タンク1の水を通して水タンク1の壁面越しに見た見え方の違いを、水タンク1の外壁の隙間(空気層)の有無による水タンク1の外壁の界面での全反射の有無により実現した。しかし、この空気層に限定するものでなく、空気層の代わりに、水(媒質B)の絶対屈折率よりも小さい屈折率を有する媒質を介在させて構成してもよい。この媒質と水タンク1の界面において水タンク1の壁内部を透過する光に対し全反射が生じ、空気層の場合と同様の効果がある。
【0015】
なお、上述した液体容器の液量表示装置は、下記に示す機器に用いられる。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明は、家庭用冷凍冷蔵庫の製氷用水タンク、湯沸しポット、加湿器の水タンク、除湿機の水タンク、アイロンの水タンク、コーヒーメーカー、ミキサー、ジューサーなどの水分を入れるタンクを有する製品、ファンヒーターの石油タンク、薬剤タンクなど水以外の液体を入れるタンクを有する製品、計量カップ、計量スプーン、ビーカー、メスシリンダーなど計量器具、本発明の特性を使った日用品、玩具に利用可能である。
【符号の説明】
【0017】
1 水タンク、2 接着剤塗布面、3 印刷面、4 シール、5 刻印、6 水、7 水面、8 透明材容器、9 接着剤塗布面、10 非接着部、11 印刷面、12 シール台紙、13 シール位置決め用凸部、14 シール、15 満水時の水位を示す表示、16 シール印刷面側の傾斜部を除いた部分が接着剤塗布面、17 水が増える方向に長い帯状の斜線を施した印刷部、18 クリアランス、19 不透明材カバー、20 シール印刷面側の全面が接着剤塗布面、21 水が増える方向に長い帯状の斜線を印刷した紙、22 計量カップ(透明材)、23 シール、24 水が増える方向に長い帯状の斜線部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に水等の液体を入れる際の水量水位を表示する液体容器の液量表示装置並びにこの液体容器の液量表示装置を備えた機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、加熱時に発生する蒸気を、冷却水を収容したタンク内に導いて冷却水中に放散させることで復水するようにした炊飯器が存在する。そのようなものとして、フレームと、このフレーム内に設けた収納ケースと、この収納ケース内に収納自在に設けた内鍋と、前記内鍋を覆う開閉自在な蓋体と、前記フレームの一側に設けた水タンクと、前記内鍋と前記水タンクとを連通する蒸気通路とを備え、前記内鍋内から発生する蒸気を前記蒸気通路を介して水タンク内に導入し水と接触して液化する電気炊飯器がある(例えば特許文献1参照)。ここでは水タンクに利用者が水を入れる際、図12のように目安となる水位表示をタンクへの刻印や印刷、またはシール貼り付け等で表示していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平03−231613号公報(第2頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
冷却水を収容する水タンク1に規定量の水6を入れる際、満量位置を示す水位表示は、図12に示すような刻印5や印刷、またはシール4などを貼り付けていたが、刻印5やシール4の色がタンク1の色とほぼ同じであることが多く、この場合、水位表示及び水面位置の視認性が悪く、水量を合わせるのが難しかった。従来は、水面位置をわかりやすくするため、タンク1の底から液量管をつないで、のぞき窓から液量管をのぞく方法や、タンク周辺部へライトを取り付けたり、部分的に蛍光材を使用したりするなどの改善方法もあったが、コストが非常に高いという問題があった。
本発明は上記のような課題を解決するために為されたものであり、容器内の水位や水の入れすぎなどを水面上から目視により容易に確認でき、水を規定量入れる作業が容易な液体容器の液量表示装置並びにこの液体容器の液量表示装置を備えた機器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る液体容器の液量表示装置は、光を透過する液体を収容する少なくとも所定の領域が透明な容器と、この容器に収容される液体の液面の位置を表示するシールとを備え、前記シールは接着剤により前記容器の前記所定の領域の外側面に貼り付けられるとともに、高さ方向において部分的に前記接着剤を塗布しない領域を少なくとも1個所設けたものである。
【発明の効果】
【0006】
この発明によれば、利用者が容器に液体を入れ、図3に示す方向からシールの印刷面を見ると、液面より下側の接着剤を塗布していない部分は、容器内の液体の液面上方からこの液面を通して入射される光に対し、シールが貼り付けられる容器の外側面(界面)における全反射が生じ、容器の外側面からシールの印刷面に至る光がなくなることにより図4のように見えなくなる。しかし接着剤を塗布した部分の記載の内容は、液体が入ってもシールの印刷面に至る光(容器の媒質中を透過する光)が存在し、図4のように目視することができる。
また、図5のように液体である水6をシール14の上端部付近まで水を入れると、満水時の水位を示す表示15は、接着剤を塗布してあるため、水面より下になっても目視することができ、利用者は水を入れすぎたことがわかる。本発明により、水面位置が容易に確認でき、水を規定量入れる作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係る実施の形態1を示すタンクへのシールの貼り付け図である。
【図2】本発明でのシール印刷内容の例と接着剤塗布範囲である。
【図3】シール印刷面を見る方向である。
【図4】矢印の方向からみた本発明品でのシールの見え方である。
【図5】水がシール上端部まで入ったときの本発明品でのシールの見え方である。
【図6】光が水タンクに入射する場合の参考図である。
【図7】本発明によるシールの貼り付け例2である。
【図8】本発明によるシールの貼り付け例2のシールである。
【図9】本発明によるシールの貼り付け例3である。
【図10】本発明によるシールの貼り付け例3のシールである。
【図11】本発明によるシールの貼り付け例4である。
【図12】従来の通常水を入れるタンクの水位表示例断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1を示すタンクへのシールの貼り付け図である。
図1に示すように、液体容器は炊飯器の蒸気冷却用水タンク1であり、この蒸気冷却用水タンク1は透明材を用い、さらにタンク1の外側に液体である水の水位等を示すシール14を貼る。タンク1はシール14を貼り付ける位置に位置決め用の凸部13を設ける。
なお、シール14貼り付け時の位置決め用として凸部以外に線や凹部を形成しても良い。
シール14は、透明なシール台紙12の表面に水面7側から水位を示す表示が読めるように印刷をし、さらに接着剤を塗布したものである。水位は、図2のように矢印や線、文字、記号などで表示する。
水面7の位置は、図2に示す水が増える方向に長い帯状の斜線(斜線部17)などで表示する。斜線部17と斜線右側の矢印の間は、印刷のズレを考慮して、十分なクリアランス18をとる。
シール面の接着剤は、本実施の形態1では、図2に示す水面位置を示す帯状の斜線部17を除いた部分に塗布する。これにより利用者が水タンク1に水6を入れ、図3に示す方向からシール印刷面11を見ると、水面7より下側の接着剤を塗布していない帯状部分は、水タンク1の透明材内部を透過する光に対し、透明材内部とシール印刷面11側の非接着部10との界面における全反射により図4のように見えなくなる。しかし接着剤を塗布した部分の表示内容は、水が入っても全反射をしないので、図4のように目視することができる。
また、図5のように水6をシール上端部付近まで水を入れると、満水時の水位位置を示す表示15は、接着剤を塗布してあるため、表示15が水面より下になっても目視することができ、利用者は水を入れすぎたことがわかる。
【0009】
水タンク1に水6を入れると、非接着部10のシール印刷面11が見えなくなる理由を説明する。
光が水タンク1に入射する場合(図6参照)、
媒質A(空気)の屈折率をnA(≒1)、空気から水への入射角θ1とすると、媒質A(空気)と媒質B(水)との界面における反射光1の反射角もθ1となる。
媒質B(水)の屈折率をnB(≒1.33)、空気から水への透過角θ2とする。
媒質C(タンク)の屈折率をnC(≒1.54、媒質CがMBS樹脂の場合)、水からタンク1への入射角θ3とすると、媒質B(水)と媒質C(タンク)との界面における反射光2の反射角もθ3となる。
屈折の法則(スネルの法則)より、nAsinθ1=nBsinθ2なので、水への入射角、透過角については次の関係がある。
nA<nBなので、θ1>θ2。
水からタンク1への透過角θ4とすると、タンク1から空気への入射角もθ4となる。また、媒質Cと媒質Aとの界面における反射光3の反射角もθ4となる。
タンク1から空気への透過角θ5とすると、
nAsinθ5=nCsinθ4=nBsinθ3となる。
ここで、媒質Aにおける屈折率nA、媒質Bにおける屈折率nB、媒質Cにおける屈折率nCは、それぞれ真空に対する絶対屈折率である。また、タンク1内の水と接するタンク1の内壁は垂直とし、タンク1の外側の外壁とタンク1の内壁は平行に対向するものとする。
水タンク1の壁への入射角θ3、透過角θ4、及び水タンク1から空気への透過角θ5については次の関係がある。
nA<nBなので、θ5>θ3
nC>nBなので、θ4<θ3
θ5=90°(臨界角)となる場合の入射角θ1は、
nAsinθ5=1×1=nCsinθ4=1.54sinθ4
∴sinθ4=1/1.54、θ4=sin-1(1/1.54)[rad]
nCsinθ4=nBsinθ3
1.54×1/1.54=1.33sinθ3
∴sinθ3=1/1.33、θ3=sin-1(1/1.33)[rad]
図6より
θ3=π/2-θ2、θ2=π/2-θ3
nAsinθ1=nBsinθ2=nBsin(π/2-θ3)=nBcosθ3
1×sinθ1=1.33×cos(sin-1(1/1.33))=1.33×0.659=0.877
∴θ1=sin-1(1.33×cos(sin-1(1/1.33)))= 61.3°
媒質A(空気)から媒質B(水)への入射角θ1が61.3°よりも小さいとき、
媒質C(タンク)から媒質A(空気)へ至る透過光がなくなり、媒質C(タンク)と媒質A(空気)の界面における反射光3のみとなる(全反射)。
水6及びタンク1を介してタンク1の外壁と隙間(非接着部10に形成される空気層)を有するシール14を見ようとする使用者は、タンク1から外部の空気に至る透過光の先にあるシール印刷面11を見ることになる。従って、θ1が61.3°よりも小さい場合には、タンク1から外部の空気に至る透過光がなくなる(反射光3は全反射する)ので、使用者はシール印刷面11が見えないことになる。
一方、シール14がタンク1の外壁に隙間(空気層)なく貼られた場合、使用者は、水6及びタンク1を介して、タンク1の媒質中の透過光の先にあるシール14を見ることになる。タンク1の媒質中の透過光は、入射角θ1が61.3°より小さい場合も存在し、媒質C(タンク1)と媒質A(空気)との界面まで到達する。従って、タンク1の媒質中の透過光は、媒質C(タンク1)と媒質A(空気)との界面に貼られたシール14に届く。従って、θ1が61.3°より小さくなってもシール印刷面11が見えることになる。
【0010】
本実施の形態1によれば、以上のように構成したことにより、利用者が水タンク1に水6を入れ、図3に示す方向からシール14のシール印刷面11を見ると、水面7より下側の接着剤を塗布していない帯状の印刷部17は、容器内の液体の液面上方からこの液面を通して入射される光に対し、シールが貼り付けられる容器の外側面(界面)における全反射が生じ、容器の外側面からシールの印刷面に至る光がなくなることにより図4のように見えなくなる。しかし接着剤を塗布した印刷部である表示「斜線が消えるまで水をいれる(左向き矢印を含む)」のうち、水面より下の部分の表示「水を入れる」の記載内容は、水6が入ってもシールの印刷面に至る光(容器の媒質中を透過する光)が存在し、図4のように目視することができる。
また、図5のように水6をシール14上端部付近まで入れた場合、満水時の水位を示す表示15は、接着剤を塗布してあるため、水面7より下になっても目視することができ、利用者は水6を入れすぎたことが分かるため、水面位置が容易に確認できる。従って、水6を規定量入れる作業が容易になる。
なお、満水時の水位を示す表示は、水面位置の視認性をあげるために、接着剤を塗布して、水面7より下になった場合に、消えるように構成してもよい。
さらに、印刷部17の印刷色はシール14の印刷部17以外の領域の印刷色と異なるように構成してもよい。これにより、消える部分だけが色が異なるので視認性が向上する。
【0011】
実施の形態2.
図7に示すように炊飯器の蒸気冷却用水タンク1は透明材を用い、水タンク1の周りを不透明材を使用したカバー19で覆う。カバー19には、内側に図8に示すようなシール14を貼る。シール14の接着剤は、シール14の裏面全面(接着剤塗布面20)に塗布する。利用者が水タンク1に水6を入れ、図3に示す方向から、シール14の印刷面11をみると、水面7よりも下の印刷面は、水タンク1の透明材料内部を透過する光に対し、当該印刷面と対向する水タンク1の外側面(界面)における全反射により見えなくなり、水面7の位置の視認性があがり、容易に水を計量することができる。
なお、水タンク1の水位を示す表示は、カバー19側に刻印もしくは印刷などで表示してもよい。
また、上記の例では、シール14の印刷部17として一方向(水タンク1に貼り付けたときは高さ方向)に連続した帯状の領域で説明したが、これに限る必要はない。例えば、自由な形(例えば、動物の絵など)をした連続領域でも良い。動物の絵のような自由な形の連続領域とすることにより、視認性を確保しつつ、楽しみながら水位の確認ができる。また、連続である必要もなく、例えばシール14上に一方向に配置された不連続な複数の領域を印刷して構成しても良い。水タンクにいれる水の量を複数の異なる量に設定する必要のある場合、それぞれの量に対応した目標水位をそれぞれ印刷部に表示することになる。1枚のシールに全ての目標水位を表示できるが、特に、目標水位の高さが大きく異なる場合には、大きいシールが必要となる。そこで、それぞれの目標水位とその上下の所定部分の領域を印刷した複数のシールを水タンクに貼り付ければよく、シールの材料費を節約できる。
【0012】
実施の形態3.
炊飯器の蒸気冷却用水タンク1は透明材を用い、さらにタンク1の外側に図9に示すような水位等を示すシール14を貼る。シール14は、透明なシール台紙12の表面に水面7側から水位を示す表示が読めるように印刷(後述する紙21が貼られる以外の領域に印刷)をし、さらに裏面(容器8側)に接着剤を塗布したものである。水位は、図10のように矢印や線、文字、記号などで表示する。接着剤は、本実施の形態3では、シール台紙12の印刷面11の裏面(容器8側)全面(接着剤塗布面20)に塗布する。図10に示す水が増える方向に長い帯状の斜線を印刷した紙21(図9において、接着剤塗布面9の上下方向略中央左側の白抜き部分で記載)を、シール14の接着剤塗布面20の規定位置に貼り付けてから、タンク1の壁面とシールで挟みこむように、シール14を水タンク1に貼り付ける。紙21の裏面(容器8側)には接着剤が塗布されず、紙21とこれに対向する容器8の外側面との間には隙間(空気層)が存在することになる。したがって、実施の形態1と同様に、紙21の裏面に印刷される斜線のうち水面7の下の部分は見えず、水面7の位置の視認性のよい表示が可能となる。
なお、斜線部と斜線右側の矢印の間は、印刷のズレ、貼り付け時のズレを考慮して、十分なクリアランス18をとることが望ましい。
【0013】
実施の形態4.
図11に示すような透明材で作った計量カップ22の外側の側面にシール23を貼る。ここで、液体容器は、計量カップ22である。シール23は、図11に示すように、透明なシート台紙に水面位置が増える方向に長い帯状の斜線部24を、またその両脇に水位を示す表示を横線と目盛りでそれぞれ表示する。シール23の接着剤は、帯状の斜線部24を除いた部分に塗布する。
これにより、利用者が水を計量カップに入れ、水面7の上部からシール印刷11面をみると、水面より下側の帯状の斜線部は見えなくなるため、水面位置の視認性があがり、水の計量が容易になる。
【0014】
以上の実施の形態の説明においては、水タンク1の外壁に設けられたシールの目盛りなどを接着剤の塗布されていない部分と塗布されている部分について、水タンク1の水を通して水タンク1の壁面越しに見た見え方の違いを、水タンク1の外壁の隙間(空気層)の有無による水タンク1の外壁の界面での全反射の有無により実現した。しかし、この空気層に限定するものでなく、空気層の代わりに、水(媒質B)の絶対屈折率よりも小さい屈折率を有する媒質を介在させて構成してもよい。この媒質と水タンク1の界面において水タンク1の壁内部を透過する光に対し全反射が生じ、空気層の場合と同様の効果がある。
【0015】
なお、上述した液体容器の液量表示装置は、下記に示す機器に用いられる。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明は、家庭用冷凍冷蔵庫の製氷用水タンク、湯沸しポット、加湿器の水タンク、除湿機の水タンク、アイロンの水タンク、コーヒーメーカー、ミキサー、ジューサーなどの水分を入れるタンクを有する製品、ファンヒーターの石油タンク、薬剤タンクなど水以外の液体を入れるタンクを有する製品、計量カップ、計量スプーン、ビーカー、メスシリンダーなど計量器具、本発明の特性を使った日用品、玩具に利用可能である。
【符号の説明】
【0017】
1 水タンク、2 接着剤塗布面、3 印刷面、4 シール、5 刻印、6 水、7 水面、8 透明材容器、9 接着剤塗布面、10 非接着部、11 印刷面、12 シール台紙、13 シール位置決め用凸部、14 シール、15 満水時の水位を示す表示、16 シール印刷面側の傾斜部を除いた部分が接着剤塗布面、17 水が増える方向に長い帯状の斜線を施した印刷部、18 クリアランス、19 不透明材カバー、20 シール印刷面側の全面が接着剤塗布面、21 水が増える方向に長い帯状の斜線を印刷した紙、22 計量カップ(透明材)、23 シール、24 水が増える方向に長い帯状の斜線部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を透過する液体を収容する少なくとも所定の領域が透明な容器と、
この容器に収容される液体の液面の位置を表示するシールとを備え、
前記シールは接着剤により前記容器の前記所定の領域の外側面に貼り付けられるともに、高さ方向において部分的に前記接着剤を塗布しない領域を少なくとも1個所設けたことを特徴とする液体容器の液量表示装置。
【請求項2】
光を透過する液体を収容する少なくとも所定の領域が透明な容器と、
この容器の前記所定の領域の外側面に、貼付され、前記液体の液面の高さを示す第1の印刷部と、満水時の液面高さ及び説明内容を記した第2の印刷部を有するシールと、を備え、
前記シールは、前記第1の印刷部において、接着剤が塗布されず、前記第2の印刷部において、接着剤が塗布され、
前記容器に収容される液体の液面より上方から前記液面を通して光が入射されたときに、この光の内、前記シールの前記液面より下の前記接着剤を塗布された部分に向かう光は前記容器の外側面において全反射され、前記シールの前記液面より下の接着剤を塗布されない部分に向かう光は全反射されないことを特徴とする液体容器の液量表示装置。
【請求項3】
前記第1の印刷部は一方向に連続して伸びる印刷領域であることを特徴とする請求項2に記載の液体容器の液量表示装置。
【請求項4】
前記第1の印刷部は複数の印刷領域で構成されることを特徴とする請求項2に記載の液体容器の液量表示装置。
【請求項5】
前記第1の印刷部の印刷色は前記シールの前記第1の印刷部以外の領域の印刷色と異なることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の液体容器の液量表示装置。
【請求項6】
前記シールは、前記第1の印刷部に水が浸入しないように、前記第1の印刷部の外周部全周に接着剤が塗布されることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の液体容器の液量表示装置。
【請求項7】
前記シールは、前記第1の印刷部と前記第2の印刷部との間に印刷のズレを吸収するクリアランスを有することを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の液体容器の液量表示装置。
【請求項8】
光を透過する液体を収容する少なくとも所定の領域が透明な容器と、
この容器の外側を所定の隙間を介して覆うように設けられたカバーと、
このカバーの内側に貼付され、前記液体の液面の高さ、満水時の液面高さ、及び説明内容を記した印刷部を有するシールと、を備え、
前記容器に収容される液体の液面より上方から前記液面を通して光が入射されたときに、この光の内、前記シールの液体の液面より下の部分に向かう光は前記容器の外側面において全反射されることを特徴とする液体容器の液量表示装置。
【請求項9】
前記容器は、前記シールを貼り付ける時の位置決め用に、線や凹凸を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の液体容器の液量表示装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の液体容器の液量表示装置を備えたことを特徴とする機器。
【請求項1】
光を透過する液体を収容する少なくとも所定の領域が透明な容器と、
この容器に収容される液体の液面の位置を表示するシールとを備え、
前記シールは接着剤により前記容器の前記所定の領域の外側面に貼り付けられるともに、高さ方向において部分的に前記接着剤を塗布しない領域を少なくとも1個所設けたことを特徴とする液体容器の液量表示装置。
【請求項2】
光を透過する液体を収容する少なくとも所定の領域が透明な容器と、
この容器の前記所定の領域の外側面に、貼付され、前記液体の液面の高さを示す第1の印刷部と、満水時の液面高さ及び説明内容を記した第2の印刷部を有するシールと、を備え、
前記シールは、前記第1の印刷部において、接着剤が塗布されず、前記第2の印刷部において、接着剤が塗布され、
前記容器に収容される液体の液面より上方から前記液面を通して光が入射されたときに、この光の内、前記シールの前記液面より下の前記接着剤を塗布された部分に向かう光は前記容器の外側面において全反射され、前記シールの前記液面より下の接着剤を塗布されない部分に向かう光は全反射されないことを特徴とする液体容器の液量表示装置。
【請求項3】
前記第1の印刷部は一方向に連続して伸びる印刷領域であることを特徴とする請求項2に記載の液体容器の液量表示装置。
【請求項4】
前記第1の印刷部は複数の印刷領域で構成されることを特徴とする請求項2に記載の液体容器の液量表示装置。
【請求項5】
前記第1の印刷部の印刷色は前記シールの前記第1の印刷部以外の領域の印刷色と異なることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の液体容器の液量表示装置。
【請求項6】
前記シールは、前記第1の印刷部に水が浸入しないように、前記第1の印刷部の外周部全周に接着剤が塗布されることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の液体容器の液量表示装置。
【請求項7】
前記シールは、前記第1の印刷部と前記第2の印刷部との間に印刷のズレを吸収するクリアランスを有することを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の液体容器の液量表示装置。
【請求項8】
光を透過する液体を収容する少なくとも所定の領域が透明な容器と、
この容器の外側を所定の隙間を介して覆うように設けられたカバーと、
このカバーの内側に貼付され、前記液体の液面の高さ、満水時の液面高さ、及び説明内容を記した印刷部を有するシールと、を備え、
前記容器に収容される液体の液面より上方から前記液面を通して光が入射されたときに、この光の内、前記シールの液体の液面より下の部分に向かう光は前記容器の外側面において全反射されることを特徴とする液体容器の液量表示装置。
【請求項9】
前記容器は、前記シールを貼り付ける時の位置決め用に、線や凹凸を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の液体容器の液量表示装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の液体容器の液量表示装置を備えたことを特徴とする機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−87608(P2011−87608A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−241044(P2009−241044)
【出願日】平成21年10月20日(2009.10.20)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000176866)三菱電機ホーム機器株式会社 (1,201)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月20日(2009.10.20)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000176866)三菱電機ホーム機器株式会社 (1,201)
【Fターム(参考)】
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