説明

液体消費装置

【課題】カートリッジ装着部の液体供給管が液体カートリッジのケース等に接触して、液体供給管が損傷する可能性を低減する。
【解決手段】液体消費装置のカートリッジ装着部は、液体カートリッジがカートリッジ装着部に装着された状態で液体供給口に接続される液体供給管と、液体供給管の周囲に設けられ、液体供給口の先端部をシールする弾性シール部材と、を有する。弾性シール部材は、弾性シール部材と液体供給口の先端部とのシール位置よりも液体供給管の先端側に突出した凸部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体カートリッジが装着される液体消費装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体消費装置の一種としては、インクカートリッジが装着されるプリンター(印刷装置)がある。インクカートリッジをプリンターのカートリッジホルダー(「カートリッジ装着部」とも呼ぶ)に装着すると、インクカートリッジのインク供給口と、ホルダーのインク供給管とが接続され、インクカートリッジからプリンター本体の印刷ヘッドにインクが供給される。
【0003】
インクカートリッジとホルダーとの間の接続構造については、従来から種々の工夫がなされている。例えば、特許文献1に記載された接続構造では、印刷ヘッドに設けられたインク供給管が、インクカートリッジに設けられた凹部に挿入されることによって両者が接続される。通常は、カートリッジをホルダーに装着しやすくするために、両者の間にはある程度の遊び(がたつき)が許容されている。
【0004】
しかし、従来の構造では、インクカートリッジをプリンターのカートリッジホルダーに装着する際に、カートリッジとホルダーとの間に存在する遊び(がたつき)のために、ホルダーのインク供給管がカートリッジのケース等に接触して、インク供給管が損傷する可能性があるという問題があった。
【0005】
なお、上述の各種の問題は、印刷装置に限らず、インク以外の他の種類の液体を消費する液体消費装置及びそのための液体カートリッジ(液体収容容器)についても同様の問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−210869号公報
【特許文献2】特開平6−238907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、カートリッジ装着部の液体供給管が液体カートリッジのケース等に接触して、液体供給管が損傷する可能性を低減できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0009】
[適用例1]
先端部が突起した液体供給口を有する液体カートリッジが装着される液体消費装置であって、
前記液体カートリッジに収容された液体を消費する液体消費部と、
前記液体カートリッジが装着されるカートリッジ装着部と、
を備え、
前記カートリッジ装着部は、
前記液体カートリッジが前記カートリッジ装着部に装着された状態で前記液体供給口に接続され、前記液体カートリッジに収容された液体を前記液体消費部に導く液体供給管と、
前記液体供給管の周囲に設けられ、前記液体カートリッジが前記カートリッジ装着部に装着された状態で前記液体カートリッジの前記液体供給口の前記先端部をシールする弾性シール部材と、
を有し、
前記弾性シール部材は、前記弾性シール部材と前記液体供給口の前記先端部とのシール位置よりも前記液体供給管の先端側に突出した凸部を有する、液体消費装置。
この構成によれば、弾性シール部材が液体供給管の先端側に突出した凸部を有するので、この凸部によって液体供給管が保護される。従って、液体カートリッジをカートリッジ装着部に装着する際に、液体供給管が液体カートリッジのケース等に接触して、液体供給管が損傷する可能性を低減することができる。
【0010】
[適用例2]
適用例1記載の液体消費装置であって、
前記液体カートリッジの前記液体供給口は、前記液体供給口の先端から次第に前記液体供給口の開口断面積が減少するように形成された斜面状の内壁面を有し、
前記弾性シール部材の前記凸部は、前記液体カートリッジが前記カートリッジ装着部に装着された状態で前記液体供給口の前記内壁面に接するように構成されている、液体消費装置。
この構成によれば、弾性シール部材の凸部が液体供給口の内壁面に接するので、凸部によって液体供給口の内壁面を案内して、液体供給口と液体供給管が接続される正しい位置に導く調芯機能を実現することが可能である。
【0011】
[適用例3]
適用例2記載の液体消費装置であって、
前記液体カートリッジの前記液体供給口は、更に、前記液体供給管の先端と接する多孔質部材を有し、
前記弾性シール部材の前記凸部は、前記液体カートリッジが前記カートリッジ装着部に装着された状態で前記液体供給口の前記内壁面と前記多孔質部材の両方に接するように構成されている、液体消費装置。
この構成によれば、凸部によって多孔質部材が押されて多孔質部材からインクが若干押し出されるので、多孔質部材と液体供給管とが接触する際に空気を挟み込んでしまう可能性を低減することができる。
【0012】
[適用例4]
適用例1記載の液体消費装置であって、
前記液体カートリッジの前記液体供給口は、前記液体供給管の先端と接する多孔質部材を有し、
前記弾性シール部材の前記凸部は、前記液体カートリッジが前記カートリッジ装着部に装着された状態で前記液体供給口の前記多孔質部材に接するように構成されている、液体消費装置。
この構成においても、凸部によって多孔質部材が押されて多孔質部材からインクが若干押し出されるので、多孔質部材と液体供給管とが接触する際に空気を挟み込んでしまう可能性を低減することができる。
【0013】
[適用例5]
適用例1〜4のいずれか一項に記載の液体消費装置であって、
前記弾性シール部材の前記凸部は、前記液体供給管の全周のうちの一部に設けられている、液体消費装置。
この構成によれば、液体供給管と液体供給口との間の空気を前記凸部の無い部分から外部に逃がすことができるので、液体供給管に流れる液体に空気が混入する可能性を低減することができる。
【0014】
[適用例6]
適用例5に記載の液体消費装置であって、
前記弾性シール部材は、前記液体供給管の全周のうちの他の部分に設けられた第2の凸部であって前記凸部よりも高さの小さな第2の凸部を有する、液体消費装置。
この構成によれば、第2の凸部の位置から液体供給管と液体供給口との間の空気を前記凸部の無い部分から外部に逃がすことができるので、液体供給管に流れる液体に空気が混入する可能性を低減することができる。また、第2の凸部によって、液体供給管を保護することが可能である。
【0015】
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、液体カートリッジ、液体収容体、印刷材カートリッジ、印刷材収容体、印刷装置、液体消費装置、液体噴射装置、印刷装置と印刷材カートリッジとを備える印刷材供給システム、液体消費装置と液体カートリッジとを備える液体消費システム、液体噴射装置と液体カートリッジとを備える液体供給システム等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態における印刷装置の斜視図。
【図2】実施形態におけるホルダーの斜視図。
【図3】実施形態に係るカートリッジの構成を示す斜視図。
【図4】実施形態に係るカートリッジの構成を示す図。
【図5】ホルダーの断面図。
【図6】カートリッジをホルダーに取り付ける様子の説明図。
【図7】カートリッジをホルダーに取り付ける様子の説明図。
【図8】カートリッジがホルダーに装着された状態におけるインク供給口とインク供給管との関係を示す断面図。
【図9】図8の変形例を示す図。
【図10】図8の他の変形例を示す図。
【図11】図9の変形例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本発明の実施形態における液体消費装置としての印刷装置の構成を示す斜視図である。図1には、互いに直交するXYZ軸が描かれている。図1のXYZ軸は、他の図のXYZ軸に対応している。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸を付している。本実施形態において、印刷装置の使用姿勢では、Z軸方向が鉛直方向であり、印刷装置のX軸方向の面が正面である。なお、本実施形態では、Z軸を鉛直方向としているが、これに限られない。Z軸は、鉛直方向と直交する水平方向としても良い。
【0018】
この印刷装置は、個人向けの小型インクジェットプリンターであり、副走査送り機構と、主走査送り機構と、ヘッド駆動機構を有している。副走査送り機構は、図示しない紙送りモータを動力とする紙送りローラ12を用いて印刷用紙Pを副走査方向に搬送する。主走査送り機構は、キャリッジモータ14の動力を用いて、駆動ベルト16に接続されたキャリッジ30を主走査方向に往復動させる。印刷装置の主走査方向はY軸方向であり、副走査方向はX軸方向である。ヘッド駆動機構は、キャリッジ30に備えられた印刷ヘッド32を駆動してインクの吐出およびドット形成を実行する。印刷装置は、更に、上述した各機構を制御するための制御部40を備えている。制御部40は、キャリッジ30とフレキシブルケーブル42を介して接続されている。
【0019】
キャリッジ30は、ホルダー20と、印刷ヘッド32とを備えている。ホルダー20は、複数のカートリッジを装着可能に構成されており、印刷ヘッド32の上側に配置されている。ホルダー20に装着されたカートリッジ10は、Y方向に並ぶ。ホルダー20を「カートリッジ装着部」とも呼ぶ。図1に示す例では、ホルダー20には、4つのカートリッジが独立に装着可能であり、例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4種類のカートリッジが1つずつ装着される。カートリッジの装着方向は、−Z方向(本実施形態では鉛直下向き方向)である。なお、ホルダー20としては、これ以外の任意の複数種類のカートリッジを装着できるものを利用可能である。ホルダー20には、カバー(蓋)は設けられていない。印刷ヘッド32の上部には、カートリッジから印刷ヘッド32にインクを供給するためのインク供給管240が配置されている。印刷ヘッド32は、インクを吐出することによりインクを消費するインク消費部(液体消費部)として機能する。この印刷装置のように、利用者により交換されるカートリッジが、印刷ヘッドのキャリッジ上のカートリッジ装着部(ホルダー)に装着される印刷装置のタイプを、「オンキャリッジタイプ」と呼ぶ。
【0020】
図2は、カートリッジ10が装着されたホルダー20の外観斜視図である。図2は説明の容易のために、ホルダー20に1つのカートリッジ10が装着されている様子を示している。ホルダー20は、それぞれ1つのカートリッジ10を装着可能な4つのスロットを有している。ホルダー20の各スロットには、インク供給管240(液体供給管)が設けられている。カートリッジ10内部のインクはインク供給管240を介して印刷ヘッド32に供給される。インク供給管240の周囲には外部から空気が混入しないようにカートリッジ10のインク供給口をシールするための弾性シール部材242が設けられている。カートリッジ10は、弾性変形する弾性部としてのレバー120(レバー部材)を有する。利用者はレバー120を操作することでホルダー20からカートリッジ10を取り外すことができる。なお、ホルダー20へのカートリッジ10の着脱操作の詳細は後述する。
【0021】
図3は、実施形態に係るカートリッジ10の斜視図である。カートリッジ10をホルダー20に装着する際の装着方向SDは、−Z方向(本実施形態では、鉛直下向き方向)である。ここで、実際にカートリッジ10をホルダー20に挿入する際に、カートリッジ10の姿勢は、Z軸に対して常に平行であるとは限らない。後に説明するように、カートリッジ10をホルダー20に装着しようとする途中の段階では、カートリッジ10の姿勢をZ軸に対して傾ける場合もある。しかしながら、装着される直前及び装着された状態では、インク供給口110が、インク供給管240を受け入れ、カートリッジ10の姿勢はインク供給管240によって規制されることになる。よって、カートリッジ10はホルダー20に対して−Z方向に装着されるということができる。このカートリッジ10は、インクを収容するインク収容部100(「インク収容容器」又は「筐体」とも呼ぶ)と、回路基板400(単に「基板」とも呼ぶ)と、を備えている。インク収容部100の内部には、インクを収容するインク室108が形成されている。インク収容部100は、全体として略直方体の形状を有しており、底面101(第1面)と、上面102(第2面)と、正面103(第3面)と、背面104(第4面)と、左側面105(第5面)と、右側面106(第6面)の6つの面を有している。なお、各面の呼び名(「底面」や「上面」等)は、ホルダー20にカートリッジ10が装着された状態でのカートリッジ10の姿勢と同じ正立した姿勢で、印刷装置の正面側からカートリッジ10を観察したときの各面の位置を示している。なお、正面103は、カートリッジ10をホルダー20に装着する際に利用者に向き合う面である。但し、ホルダーの構成によっては、側面103〜106の位置関係が変わる可能性がある。例えば、第3〜第6面104,105,106のいずれかが正面となる場合も存在する。また、カートリッジを鉛直方向でなく、水平方向に挿入するタイプのプリンターに本発明を適用することも可能である。この場合には、第1面101と第2面102が側面になる。なお、各面101〜106は、それぞれ面状の部材から構成されているので、これらの「面部材」又は「壁部材」と呼ぶことも可能である。インク収容部100は、樹脂で形成されており、また、複数の部材の組立体として構成されている。なお、6つの面101〜106の一部(例えば左側面105又は右側面106)は、樹脂フィルムで形成されていてもよい。
【0022】
底面101には、カートリッジ10がホルダー20に装着されたときに、印刷装置のインク供給管240と接続されるインク供給口110(液体供給口)が形成されている。使用前の状態では、インク供給口110の開口はキャップやフィルムなどによって封止されていてもよい。上面102は、底面101に対向する面である。正面103は、底面101及び上面102に交わる面である。正面103には、レバー120が設けられている。レバー120には、係合解除部122と、係合突起124(第1のカートリッジ側係合部)が設けられている。このレバー120は、ホルダー20にカートリッジ10を着脱する際に使用される。すなわち、利用者がレバー120を押すことによって、係合突起124とホルダー20の係合部(第1の装置側係合部)とを機械的に係合させたり、その係合を解除したりすることができる。換言すれば、係合突起124は、対応する装置側係合部と係合することによって、カートリッジ10を装着状態に維持する機能を有する。レバー120は省略可能であるが、レバー120を省略した場合にも係合突起124(第1のカートリッジ側係合部)をカートリッジに設けておくことが好ましい。背面104には、係合突起160(第2のカートリッジ側係合部)が設けられている。この係合突起160も、ホルダー20の係合部(第2の装置側係合部)と係合して、カートリッジ10を装着状態に維持する機能を有する。左側面105は、底面101と上面102と正面103とに交わる面である。右側面106は、左側面105に対向する面であり、底面101と上面102と正面103とに交わる面である。なお、この正立した姿勢では、カートリッジ10の長さ(X方向の寸法)が最も大きく、高さ(Z方向の寸法)がその次に大きく、幅(Y方向の寸法)が最も小さい。従って、上述した6つの面のうちで、左側面105と右側面106が最も大きく、底面101と上面102とが次に大きく、正面103と背面104が最も小さい。但し、これらの面の大小関係は限定的なものではなく、任意に変更可能である。例えば、全体として立方体に近いインク収容部を使用することも可能である。
【0023】
底面101と正面103とが交わる位置(すなわちインク収容部100の正面下端のコーナー部)には、基板設置部180が形成されており、この基板設置部180に基板400が設置されている。本実施形態では、基板設置部180は、底面101に対して傾いた斜面として構成されている。より詳細に言えば、底面101の正面103側の端部には、基板設置部180と段差部188とを含むオーバーハング部190が設けられている。段差部188は、底面101から上方に向けて立ち上がる部分である。段差部188には、切り欠き溝140(嵌合凹部)が設けられている。この切り欠き溝140は、ホルダー20に設けられた凸状の嵌合リブ(後述)と嵌合して、カートリッジ10の位置決めを行う機能を有する。基板設置部180は、段差部188の上方の位置に設けられている。換言すれば、オーバーハング部190は、底面101から上方に立ち上がる段差部188と、段差部188の上に設けられた基板設置部180とで構成されている。なお、基板設置部180は、正面103の下端に設けられていると考えることも可能である。基板設置部180には、回路基板400が、その基板表面を下向きにした状態で設置されている。基板設置部180の斜面は、インク供給口110の先端で規定される仮想的な平面である開口面(XY平面に平行な面)に対して傾斜した面である。
【0024】
図4(A),(B),(C),(D)は、カートリッジ10の断面図、正面図、背面図、及び底面図である。図4(A)は、図4(B)のA−A断面図に相当する。図4(A)に示すように、底面101には、インク室108のインクを外部へ向かって流通させるインク供給口110が設けられている。インク供給口110は、底面101の部分のうち、正面103よりも背面104に近い部分に設けられている。図4(A)及び図4(D)に示すように、インク供給口110は、スポンジ状のフォーム112(多孔質部材)と、インク流通流路114と、底面101から突出した開口部116(筒状開口部)とを有している。フォーム112は、インク流通流路114の出口に設けられており、インク流通流路114からインクが不用意に漏れ出すことを防止する機能を有する。但し、フォーム112を省略してもよい。開口部116は、図4(A),(B)から分かるように、その外形が長円形形状を有している。また、開口部116の内壁面116fは、インク供給口110の先端部116eから+Z方向に進むにつれて(すなわち、インク収容部100に近づくにつれて)、次第にインク供給口110の開口断面積が減少するように、斜面状の形状を有している。なお、フォーム112とインク流通流路114は、インク供給口110の中心から+X方向にずれた位置に設けられているが、インク供給口110の中心に設けるようにしてもよい。
【0025】
図4(A),(D)に示すように、底面101には、さらに、プリズムユニット170tが配置されている。プリズムユニット170tは、透光性樹脂(例えばポリプロピレン)によって形成されている。プリズムユニット170tは、インク残量検出のために利用するためのプリズム170を有する。図4(A),(C)に示すように、背面104には係合突起160が設けられている。この係合突起160は、ホルダー20にカートリッジ10が装着された後の、カートリッジ10の動きを規制するために用いられる。
【0026】
図5は、ホルダー20の詳細構成を示している。ホルダー20は、カートリッジ10を着脱可能とするために一部が開口した凹状形状である。ホルダー20の底面には、インク供給管240と弾性シール部材242とが取り付けられている。インク供給管240の一端側は、ホルダー20の背面(Z軸負方向側の面)に取り付けられている印刷ヘッド32(図1)に接続されている。また、ホルダー20にカートリッジ10が装着された場合に、インク供給管240の他端側は、カートリッジ10のインク供給口110(図4(A))に接続される。弾性シール部材242は、合成ゴムなどの弾性を有する部材であり、インク供給管240の周囲に配置されている。弾性シール部材242は、カートリッジ10がホルダー20に装着された際に、インク供給口110の先端部116e(図4(A))との間でシール(密封部)を形成して、空気が外部から混入することを防止する。また、弾性シール部材242は、インク供給管240の周囲に設けられた凸部244を有する。この凸部244は、カートリッジ10がホルダー20に装着される際に、インク供給管240がカートリッジ10の本体(インク収容部100)などに接触して損傷してしまうことを防止するために、インク供給管240を保護する機能を有している。この機能については更に後述する。インク供給管240の先端には、インク供給口110内のフォーム112(図5(A))に接触する多孔質の金属製フィルター240tが設けられている。このフィルター240tとしては、例えば、ステンレスメッシュやステンレス不織布を用いることができる。なお、このフィルター240tは省略可能である。
【0027】
ホルダー20の底面には、更に、装着されるカートリッジ10の個数に対応する数の端子台500が配置されている。なお、端子台500は、複数の装置側端子が設けられた台であり、「接点機構」とも呼ぶ。また、端子台500に隣接して、凸状の嵌合リブ270が設けられている。この嵌合リブ270は、カートリッジ10の切り欠き溝140(図4(B))と嵌合して、カートリッジ10の位置決めを行う機能を有する。ホルダー20の前面(X方向の端部)には、装置側係合部260が設けられている。装置側係合部260は、カートリッジ10の係合突起124(図4(B))と係合することで、カートリッジ装着時の高さ方向の動きを規制する。ホルダー20の背面には、壁部216と、壁部216に形成された係合穴202とが設けられている。この係合穴202には、カートリッジ10の係合突起160(図4(A))が挿入される。これにより、装着状態において、カートリッジ10のY方向(幅方向)、及び、Z方向(高さ方向)の動きが所定範囲内に規制される。
【0028】
図6は、カートリッジ10をホルダー20に取り付ける様子を説明するための図である。図6(A),(B)は、図4(B)のカートリッジ10のG−G断面と、G−G断面に対応するホルダー20の断面を示した図である。通常の装着方法では、図6(A)に示すように、カートリッジ10背面104の係合突起160が、ホルダー20の壁部216に接するようにカートリッジ10を傾けて、ホルダー20への装着が行われる。
【0029】
図7は、カートリッジをホルダーに取り付ける様子を説明するための第2の図である。図7(A),(B)は、図6(A),(B)と同様に、図4(B)のカートリッジ10のG−G断面と、G−G断面に対応するホルダー20の断面を示した図である。図7(A)に示すように、カートリッジ10が図6(B)からさらに−Z方向(本実施形態では鉛直下方)に移動すると、係合突起160が係合穴202に挿入される。この状態では、カートリッジ10の係合突起124は、ホルダー20の装置側係合部260と係合していない。係合突起160が係合穴202に挿入されると、図7(B)に示すように、ホルダー20の嵌合リブ270がカートリッジ10の切り欠き溝140(嵌合凹部)に挿入される。この状態で、正面103側を−Z方向(本実施形態では鉛直下方)に押し込むことで、係合突起124が装置側係合部260と係合する。この押し込み動作の際に、回路基板400が取り付けられた正面103側の動きは嵌合リブ270と切り欠き溝140との嵌合によって規制されているため、ホルダー20に対するカートリッジ10の位置決めを精度良く行うことができる。すなわち、装着後にカートリッジ10の回路基板400の各端子と、端子台500の装置側端子との間に接触不良が発生する可能性を低減できる。
【0030】
図7(B)は、カートリッジ装着後の状態を示している。この装着状態では、レバー120の係合突起124が装置側係合部260と係合することで、カートリッジ10の高さ方向の動きが規制される。また、レバー120は、自由状態よりも正面103に近づいた状態で装置側係合部260と係合している。よって、レバー120がインク収容部100を対向面壁部25c側に押し付けることで、カートリッジ10のX方向(長さ方向)の動きが規制される。また、装着状態では、装置側のインク供給管240がカートリッジ10のインク供給口110と接続される。また、回路基板400の各端子が端子台500の対応する各端子と接触し、カートリッジ10と印刷装置の制御部40(図1)との間で、インク色やインク残量情報等の各種情報の伝達が行われる。また、装着状態では、印刷ヘッド32からの吸引によってインク供給口110、インク供給管240を介してインクが印刷ヘッド32に供給される。
【0031】
図6及び図7で示した装着の動作では、インク供給管240の周囲に設けられた弾性シール部材242の凸部244は、カートリッジ10のインク供給口110の内壁面と接触していないように見える。この理由は、図3及び図4に示したように、インク供給口110がX方向に長い長円状の形状を有しているからであり、カートリッジ10が装着される際に、弾性シール部材242の凸部244は、インク供給口110の内壁面116fのうちでY方向に対向する内壁面部分116f(図4(D))と接触するのが普通である。このようなインク供給口110の内壁面116fと弾性シール部材242の凸部244との接触により、インク供給口110がインク供給管240と接続される正しい位置に導かれる。なお、図6(A)に示した状態よりもカートリッジ10をより大きく傾けながら装着すると、弾性シール部材242の凸部244が、カートリッジ10のインク供給口110の内壁面のうちでX方向に対向する内壁面部分116fと(図4(D))接触する場合がある。この場合には、図6及び図7に示した状態のいずれかにおいて、弾性シール部材242の凸部244がカートリッジ10のインク供給口110の内壁面と接触しているように見える。このように、弾性シール部材242の凸部244は、カートリッジ10の装着時に、カートリッジ10のインク供給口110の内壁面をガイドして、インク供給口110がインク供給管240と接続されるように正しい位置に導く機能を有している。また、弾性シール部材242の凸部244は、インク供給管240にカートリッジ10の壁面等がぶつかるような意図しない装着動作が行われた場合に、インク供給管240が損傷することを防止する機能(インク供給管の保護機能)も有する。
【0032】
図8(A)は、カートリッジ10がホルダーに装着された状態におけるインク供給口110とインク供給管240との関係を示す断面図である。図8(A)は、YZ方向の断面図(図7(B)とは垂直な方向の断面図である。ここでは、カートリッジ10に関しては、その底面101と側面105,106の一部のみを示しており、ホルダーに関してはインク供給管240と弾性シール部材242の一部のみを示している。図8(B)は、弾性シール部材242とインク供給管240とを示す平面図である。この例では、弾性シール部材242の凸部244は、インク供給管240の全周にわたって設けられている。また、凸部244は、弾性シール部材242とインク供給口110の先端部116eとの間のシール位置よりも、インク供給管240の先端側に突出した形状を有している。
【0033】
図8(A)の状態において、インク供給管240の上端に設けられたフィルター240tは、カートリッジ10のフォーム112(多孔質部材)と接している。このとき、フォーム112とフィルター240tとの間に空気が残存していると、その空気がインクの流路抵抗となり、また、空気が混入したインクが印刷ヘッドに供給される可能性があるので、両者の間に空気が残存しない状態となっていることが好ましい。カートリッジ10内に収容されたインクは、インク流通流路114と、フォーム112と、フィルター240tとを経由して、インク供給管240に導かれる。カートリッジ10のインク供給口110の先端部116eは、弾性シール部材242を押している状態にあり、これによって空気が外部から混入しないようにするためのシール(密封)が実現されている。また、図8(A)の例では、弾性シール部材242の凸部244が、インク供給口110の開口部116の内壁面116fと接触している。内壁面116fは、インク供給口110の先端部116eからカートリッジ本体(インク収容部)に向かうにつれて開口断面積が次第に減少するように斜面状に形成されている。従って、この内壁面116fと弾性シール部材242の凸部244とが接触しながらカートリッジ10が装着されることによって、カートリッジ10のインク供給口110が、少なくともそのY方向に関して、インク供給管240と接続するための正しい位置に導かれるガイド機能(「調芯機能」とも呼ぶ))を最も良く実現することが可能である。但し、インク供給口110の内壁面116fと弾性シール部材242の凸部244とが接触しないように構成されていても、ある程度のガイド機能を実現できる。なお、弾性シール部材242と凸部244とは、別部材で形成されていてもよい。但し、両者を同一部材で一体として形成すれば、部品が少なくて済み、1つの部材でシール機能と調芯機能と供給管保護機能の3つの機能を同時に実現できる。
【0034】
図9は、図8の変形例を示している。図9(A)の断面図は図8(A)と同じであり、図9(B)の平面図が図8(B)と異なっている。図9(B)では、弾性シール部材242の凸部244aが、インク供給管240の全周のうちの一部にのみ設けられている点が図8(B)と異なる。より具体的には、凸部244aは、インク供給管240の全周のうち、Y方向(カートリッジ10の幅方向)の側面にのみ設けられており、X方向の側面には設けられていない。図4に示したように、カートリッジ10のインク供給口110はX方向に長い長円形状を有している。従って、カートリッジ10の装着時にインク供給口110とインク供給管240を正しい位置にガイドする機能(調芯機能)は、インク供給管240の全周のうち、Y方向(カートリッジ10の幅方向)の側面に接触する凸部の部分が最も重要である。図9(B)に示した2つの凸部244aは、インク供給口110の内壁面116fのうち、Y方向(カートリッジ10の幅方向)に沿って対向する内壁面部分116f(図4(D))にそれぞれ接触する。従って、これらの凸部244aによって、カートリッジ10の幅方向に関する調芯機能を十分に実現することが可能である。この例からも理解できるように、インク供給管240の保護機能や調芯機能を実現するための凸部244,244aは、インク供給管240の全周に設けられている必要は無く、その一部にのみ設けられていてもよい。
【0035】
図10(A)は、図8(A)の変形例を示している。図8(A)との違いは、カートリッジ10が装着された状態において、弾性シール部材242の凸部244bが、インク供給口110の内壁面116fに接触しておらず、フォーム112(多孔質部材)に接触している点である。この構成は、フォーム112とフィルター240tとの間の空気を排除する空気排除機能を有している。具体的には、フォーム112が凸部244bによって押されることによって、インクがフォーム112からしみ出してフォーム112とフィルター240tとの間の空気が押し出される。この結果、フォーム112とフィルター240tとの間に空気が残存しない状態をより確実に実現することが可能であり、インクをより少ない抵抗で流通させることが可能である。図10(A)の凸部244bは、図8(B)に例示したようにインク供給管240の全周に設けられていてもよく、或いは、図9(B)に例示したようにインク供給管240の全周のうちの一部のみに設けられていてもよい。但し、凸部244bがフォーム112(多孔質部材)に接触するように構成されている場合には、凸部244bをインク供給管240の全周のうちの一部のみに設けることが好ましい。この理由は、凸部244bとフォーム112とフィルター240tとの間に空気が密閉されないようにするためである。これらの間に空気が密閉されると、フォーム112とフィルター240tの接触部分に空気が残存して流路抵抗を増大させたり、フォーム112とフィルター240tの間を流れるインクに空気が混入して印刷ヘッド32に供給されてインクの吐出不良を引き起こしたりする可能性があるからである。なお、図10(A)の構成によっても、図8で説明したものとほぼ同様の調芯機能と保護機能とを実現することが可能である。
【0036】
図10(B)は、図8(A)の更に他の変形例を示している。図8(A)との違いは、カートリッジ10が装着された状態において、弾性シール部材242の凸部244cが、インク供給口110の内壁面116fとフォーム112(多孔質部材)の両者に接触している点である。この構成では、図8(A)で説明した調芯機能及び保護機能と、図10(A)で説明したフォーム112とフィルター240tとの間の空気排除機能と、を実現することが可能である。なお、この凸部244cに関しても、凸部244cとフォーム112とフィルター240tとの間に空気が密閉されないようにするために、凸部244cをインク供給管240の全周のうちの一部のみに設けることが好ましい。
【0037】
図11は、図9の変形例を示している。図11(B)は、図9(B)に対応する平面図であり、図11(A)はそのO−N断面及びO−M断面を示している。図9との違いは、弾性シール部材242の凸部として、第1の凸部244aの他に、第2の凸部244dが設けられている点である。第1の凸部244aは、図9(A)と同様に、カートリッジ10が装着された状態において、インク供給口110の内壁面116fと接触するように構成されている。あるいは、第1の凸部244aは、図10(A)と同様に、カートリッジ10が装着された状態において、インク供給口110の内壁面116fには接触せずにフォーム112に接触するように構成されていても良い。あるいは、第1の凸部244aは、図10(B)と同様に、カートリッジ10が装着された状態において、インク供給口110の内壁面116fとフォーム112(多孔質部材)の両者に接触するように構成されていてもよい。第2の凸部244dは、第1の凸部244aよりも高さ(インク供給管240の先端に向かう方向のサイズ)が小さい。第2の凸部244dは、第1の凸部244aと同様に、インク供給管240の保護機能を有する。すなわち、図11の構成では、インク供給管240の全周が第1の凸部244aと第2の凸部244dで覆われているので、インク供給管240の全周を保護することが可能である。また、図11の構成では、より高さの小さな第2の凸部244dによって、図10(A)で説明したフォーム112とフィルター240tとの間の空気排除機能を実現することが可能である。なお、多孔質部材としては、フォーム(発泡部材)に限らず、不織布などの各種の多孔質部材を使用可能である。
【0038】
このように、上述した各種の実施形態では、弾性シール部材242とインク供給口110の先端部116eとのシール位置よりもインク供給管240の先端側に突出した凸部244が設けられているので、カートリッジ10の装着時に、インク供給管240を保護する保護機能を実現することが可能である。また、凸部244は、カートリッジ10が装着される途中の状態において、カートリッジ10のインク供給口110を、インク供給管240と接続する正しい接続位置に導く調芯機能を実現することが可能である。
【0039】
・変形例:
なお、この発明は上記の実施形態や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0040】
・変形例1:
上記実施形態では、ホルダー(カートリッジ装着部)がキャリッジ上にあるオンキャリッジタイプの印刷装置について本発明を適用した例を説明したが、本発明は、ホルダー(カートリッジ装着部)がキャリッジ以外の場所にあるオフキャリッジタイプの印刷装置にも適用可能である。
【0041】
・変形例2:
上記各実施形態で記載されている各種の構成要素のうち、特定の目的・作用・効果に関係の無い構成要素は省略可能である。例えば、プリズムを用いたインク残量検出機構の代わりに、他のインク残量検出機構を設けてもよい。あるいは、インク残量検出機構を省略してもよい。
【0042】
・変形例3:
本発明は、インクジェットプリンター及びそのインクカートリッジに限らず、インク以外の他の液体を消費する任意の液体消費装置及びその液体収容容器にも適用することができる。例えば、以下のような各種の液体消費装置及びその液体収容容器に適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置
(2)液晶ディスプレー等の画像表示装置用のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射装置
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレーや、面発光ディスプレー (Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置
(6)潤滑油の噴射装置
(7)樹脂液の噴射装置
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体噴射装置
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッドを備える液体噴射装置
【0043】
なお、「液滴」とは、液体消費装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、液体消費装置が消費できるような材料であれば良い。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。
【符号の説明】
【0044】
10…カートリッジ(液体カートリッジ)
12…紙送りローラ
14…キャリッジモータ
16…駆動ベルト
20…ホルダー(カートリッジ装着部)
25c…対向面壁部
30…キャリッジ
32…印刷ヘッド
40…制御部
42…フレキシブルケーブル
100…インク収容部
101…第1面
102…上面
103…正面
104…背面
105…左側面
106…右側面
108…インク室
110…インク供給口
112…フォーム
114…インク流通流路
116…開口部
116e…先端部
116f…内壁面
120…レバー
122…係合解除部
124…係合突起
140…切り欠き溝
160…係合突起
170…プリズム
170t…プリズムユニット
180…基板設置部
188…段差部
190…オーバーハング部
202…係合穴
216…壁部
240…インク供給管
240t…フィルター
242…弾性シール部材
244…凸部
260…装置側係合部
270…嵌合リブ
400…回路基板
500…端子台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部が突起した液体供給口を有する液体カートリッジが装着される液体消費装置であって、
前記液体カートリッジに収容された液体を消費する液体消費部と、
前記液体カートリッジが装着されるカートリッジ装着部と、
を備え、
前記カートリッジ装着部は、
前記液体カートリッジが前記カートリッジ装着部に装着された状態で前記液体供給口に接続され、前記液体カートリッジに収容された液体を前記液体消費部に導く液体供給管と、
前記液体供給管の周囲に設けられ、前記液体カートリッジが前記カートリッジ装着部に装着された状態で前記液体カートリッジの前記液体供給口の前記先端部をシールする弾性シール部材と、
を有し、
前記弾性シール部材は、前記弾性シール部材と前記液体供給口の前記先端部とのシール位置よりも前記液体供給管の先端側に突出した凸部を有する、液体消費装置。
【請求項2】
請求項1記載の液体消費装置であって、
前記液体カートリッジの前記液体供給口は、前記液体供給口の先端から次第に前記液体供給口の開口断面積が減少するように形成された斜面状の内壁面を有し、
前記弾性シール部材の前記凸部は、前記液体カートリッジが前記カートリッジ装着部に装着された状態で前記液体供給口の前記内壁面に接するように構成されている、液体消費装置。
【請求項3】
請求項2記載の液体消費装置であって、
前記液体カートリッジの前記液体供給口は、更に、前記液体供給管の先端と接する多孔質部材を有し、
前記弾性シール部材の前記凸部は、前記液体カートリッジが前記カートリッジ装着部に装着された状態で前記液体供給口の前記内壁面と前記多孔質部材の両方に接するように構成されている、液体消費装置。
【請求項4】
請求項1記載の液体消費装置であって、
前記液体カートリッジの前記液体供給口は、前記液体供給管の先端と接する多孔質部材を有し、
前記弾性シール部材の前記凸部は、前記液体カートリッジが前記カートリッジ装着部に装着された状態で前記液体供給口の前記多孔質部材に接するように構成されている、液体消費装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体消費装置であって、
前記弾性シール部材の前記凸部は、前記液体供給管の全周のうちの一部に設けられている、液体消費装置。
【請求項6】
請求項5に記載の液体消費装置であって、
前記弾性シール部材は、前記液体供給管の全周のうちの他の部分に設けられた第2の凸部であって前記凸部よりも高さの小さな第2の凸部を有する、液体消費装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−91452(P2012−91452A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−242424(P2010−242424)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】