説明

液体用容器

【課題】高温下の環境に長時間晒されても、変形が発生しない液体用容器を提供する。
【解決手段】少なくとも表裏の一面に熱融着性樹脂層を有する金属箔あるいは熱融着性樹脂層を有していないステンレス鋼箔を素材として断面が多角形あるいは円形の筒形状である本体部材2と、本体部材の両端開口部に接合される蓋部材3と、蓋部材の少なくとも一方に接合される液体の注入口と排出口を備えた注入口・排出口部材6から構成され、本体部材と蓋部材と注入口・排出口部材とを接合して液体用容器とする。蓋部材の素材はアルミニウム箔とすることが好ましく、本体部材と前記蓋部材の接合はヒートシールであることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体用容器に関し、例えば農薬や医薬品、非水系電解液を保存して輸送する際に使用する液体用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
農薬や医薬品などの薬品類やリチウムイオン二次電池などで用いられる非水系電解液を注入して保存や輸送に供される液体用容器には、樹脂系フィルムやアルミニウム箔を基材として、その基材にバリアー性樹脂と容器を製造する際の接合に用いる熱可塑性樹脂を被覆した積層状の材料を用いた成形品に注入・排出口とで構成されるものが特許文献1と2にて提案されている。これら提案での素材となる積層材は、基材に成形の容易性を考慮してアルミニウム箔やポリエステル系樹脂などが使用されており、その基材の表面には酸素などとの接触を防ぐためにポリアミド系樹脂などのバリアー性樹脂やヒートシールするためのポリエチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂が被覆されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−105896号公報
【特許文献2】特許3756214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、従来から提案されている液体用容器は、基材がアルミニウム箔や
樹脂系材料の場合には容器内の液体が90℃程度の環境に長時間晒されたときに、容器内の液体が膨張して容器に内圧が作用し、これによっても容器の構成部位で最も剛性が低い胴部で変形や破裂が生じる可能性がある。このように、内圧に対して容器の胴部が強度不足であることが課題である。
【0005】
このような強度不足の問題を解消するために、非水系電解液などの出し入れを行う部分を強固なねじ式にしたステレンス鋼製のボトル型容器を使用する場合が増えてきている。しかし、この容器を製造するにはステンレス鋼板の絞り加工と出し入れ口の縮径加工およびねじ切りという工程となるが、ねじ部があるため素材となるステンレス鋼板の板厚を2mm程度以上に厚くする必要があり、これによって絞り加工や縮径加工に大荷重を有する大型の加工設備が必要であるため設備費が高くなる。このため、加工費や材料費の影響から非常に高価になるという欠点がある。また、内圧に対する強度は、板厚を薄くすることによっても実現可能であるが、ねじ部を形成しなければならないために必要以上の板厚になっており、基材がアルミニウム箔や樹脂系材料に比べて質量が重いことも問題である。
【0006】
そのため、本発明では、内圧に対する容器胴部の強度が高く、軽量化可能な液体用容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の液体用容器は、その目的を達成するため、少なくとも表裏の一面に熱融着性樹脂層を有するステンレス鋼箔あるいは熱融着性樹脂層を有していないステンレス鋼箔を素材として断面が多角形あるいは円形の筒形状である本体部材と、前記本体部材の両端開口部に接合される蓋部材と、前記蓋部材の少なくとも一方に接合される液体の注入口と排出口を備えた注入口・排出口部材から構成され、前記の本体部材と蓋部材と注入口・排出口部材とを接合された構造となっている。ここで、本体部材は容器の胴部に相当し、少なくとも一方の蓋部材は注入口・排出口部材が接合された構造となっている。
また、深絞り加工した有底の本体部材と、前記本体部材の開口部に接合される平板状の蓋部材と、前記蓋部材に接合される液体の注入口と排出口を備えた注入口・排出口部材を接合した構造としてもよい。
さらに、深絞り加工した有底の本体部材と、前記本体部材に接合される液体の注入口と排出口を備えた注入口・排出口部材と、前記本体部材の開口部に接合される平板状の蓋部材を接合した構造としてもよい。
蓋部材の素材はアルミニウム箔であることが好ましい。また、注入口・排出口部材の素材は軽量化の観点から樹脂であることが好ましい。
本体部材と蓋部材との接合については、本体部材の素材が少なくとも表裏の一面に熱融着性樹脂層を有するステンレス鋼箔である場合はヒートシールにより接合し、本体部材の素材が熱融着性樹脂層を有していないステンレス鋼箔である場合は溶接または接着剤で接合することが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の液体用容器においては、胴部に相当する本体部材がステンレス鋼箔を素材としているため内圧に対する強度が高いことから、容器の変形や破裂が発生することがない。
また、液体の注入口、排出口を設けているため、液体の注入や排出が容易におこなえ、繰り返して使用するのに適している。
さらに、液体用容器を構成する部品が、筒形状の本体部材と注入口・排出口部材を接合した蓋部材あるいは、深絞り加工した有底の本体部材と平板状で注入口・排出口部材を接合した蓋部材、さらには注入口・排出口部材が接合されていて深絞り加工した有底の本体部材と平板状の蓋部材であり、それらの部品は金属箔や樹脂であるため軽量化が図れると共に、加工や接合に大型設備を必要としないことから加工費の低減にも効果がある。
液体用容器を構成する部品の接合については、溶接や接着剤による接着でも良いが、ヒートシール方法で接合すると、100℃前後に加熱した状態で加圧するため、接合作業がやりやすく、部品どうしを密着できるため信頼性の高い接合をおこなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態1に係る液体用容器の模式図
【図2】本発明の実施形態1に係る液体用容器の断面図
【図3】本発明の別の実施形態1に係る液体用容器の断面図
【図4】本発明の実施形態2に係る液体用容器の模式図
【図5】本発明の実施形態2に係る液体用容器の断面図
【図6】本発明の別の実施形態2に係る液体用容器の断面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体用容器1の模式図である。また、図
2は、本発明の実施形態1に係る液体用容器1のうち、表面に熱融着性樹脂層を有する金属箔を用いた場合の断面図である。図3は、本発明の実施形態1に係る液体用容器1のうち、表面に熱融着性樹脂層を有していない金属箔を用いた場合の断面図である。
【0011】
液体用容器1の本体部材2と蓋部材3は、金属箔4を基材とした熱融着樹脂層5を有している材料、あるいは熱融着樹脂層5を有していない金属箔4を素材として用いている。
本体部品2の素材である金属箔4としては、液体用容器1の強度を高めるために本体部材2にはステンレス鋼箔を用いる。
蓋部材3の素材としては、軽量化およびヒートシールによる接合部の信頼性を高めるために比較的低強度であるアルミニウム箔を用いることが好ましい。この金属箔4の板厚も特に限定されないが、通常10〜100μmである。また、注入口・排出口部材6としては、素材を特に限定するものではないが、軽量化の観点から樹脂を素材とすることが好ましい。熱融着樹脂層5の材料も、特に限定するものでない。注入口・排出口部材6および熱融着樹脂層5の材質としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン樹脂、およびそれらの変性樹脂などを使用することができる。また、熱融着樹脂層5の厚みも特に限定されないが、通常10〜100μmである。
【0012】
部品構成としては、断面が円形の筒状の本体部材2とその本体部材2の両端を塞ぐ蓋部材3である。筒状の本体部材2は、平板状の素材を円筒状に成形し、始終端を接合することで製造する。素材に金属箔4を基材とした熱融着樹脂層5を有している材料を用いた場合には、始終端の接合継手を重ね合せ継手やピール継手とし、熱融着樹脂層5を加熱・加圧して接合するヒートシール方法によって接合する。また、素材に金属箔4を基材とした熱融着樹脂層5を有していない材料を用いた場合には、始終端の接合継手を重ね合せ継手や突合せ継手、ピール継手として抵抗溶接や接着剤を用いた接着などの方法により接合する。
また、蓋部材3は、平板の素材を浅い絞り加工によってコの字状の断面となるように成形する。この蓋部材3には、注入口・排出口部材6が接合されているが、蓋部材3の素材が熱融着樹脂層5を有している材料を用いた場合はヒートシール方法によって接合し、熱融着樹脂層5を有していない素材の場合は接着剤を用いて接合する。
【0013】
これらの筒状本体部材2と蓋部材3は、素材に金属箔4を基材とした熱融着樹脂層5を有している材料を用いた場合には、図2に示したように熱融着樹脂層5を加熱・加圧して接合するヒートシール方法によって接合する。また、素材に金属箔4を基材とした熱融着樹脂層5を有していない材料を用いた場合には、抵抗溶接や接着などの方法により筒状本体部材2と蓋部材3を接合する。実際の筒状本体部材2と蓋部材3の接合は、筒状本体部材2の一方端に蓋部材3を接合した後、所定量の液体を注入し、注入後に本体部材2の開放されている側に蓋部材3を接合する手順で実施される。
【0014】
液体用容器1から液体を取り出す場合には、蓋状部品3に接合した注入口・排出口部材6のネジ付きキャップ9を取り外すことによって容易に行える。また、ネジ付きキャップ9を取り付けることによって液体用容器1からの液体漏れを防ぐことができる。
【0015】
(実施形態2)
図4は、本発明の実施形態2に係る液体用容器1の模式図である。また、図
5は、本発明の実施形態2に係る液体用容器1のうち、表面に熱融着性樹脂層5を有する金属箔4を用いた場合の断面図である。図6は、本発明の実施形態2に係る液体用容器1のうち、表面に熱融着性樹脂層5を有していない金属箔4を用いた場合の断面図である。
【0016】
用いる素材としては、実施形態1と同じである。部品構成としては、深絞り加工した本体部材7と、その本体部材7の開放面に接合される平板状の蓋部材8から成る。本体部材7は、素材をプレス加工で深絞りすることによって所定の寸法に成形した後、フランジ部をカットして所定寸法のフランジを形成する。また、蓋部材8は、本体部材7のフランジの最外寸法と同じとなるようにカットして用意する。本体部材7と蓋部材8の接合は、実施形態1の場合と同じであるが、素材に金属箔4を基材とした熱融着樹脂層5を有している材料を用いた場合には、図5に示したように熱融着樹脂層5を加熱・加圧して接合するヒートシール方法によって接合する。また、素材に金属箔4を基材とした熱融着樹脂層5を有していない材料を用いた場合には、抵抗溶接や接着などの方法により接合する。実際の本体部材7と蓋部材8の接合は、本体部材7に所定量の液体を注入し、注入後に蓋部材8を接合する手順で実施される。また、図4〜6に示したように蓋部材8に注入口・排出口部材6を接合する方法や、図示していないが本体部材7と注入口・排出口部材6を接合する方法は、実施形態1と同じ方法で行う。
【0017】
液体用容器1から液体を取り出す方法も実施形態1の場合と同じであり、接合した注入口・排出口部材6のネジ付きキャップ9を取り外すことによって容易に行える。また、ネジ付きキャップ9を取り付けることによって液体用容器1からの液体漏れを防ぐことができる。
【実施例1】
【0018】
実施形態1に関する実施例を以下に説明する。素材としては、本体部材2の素材として板厚0.1mmのSUS304箔を基材とし、表裏面に熱融着樹脂層5として片面厚さ30μmのポリプロピレンフィルムを積層したものを用いた。また、蓋部材3の素材として板厚0.1mmのアルミニウム箔(品種:A1N30)を基材とし、表裏面に熱融着樹脂層5として片面厚さ30μmのポリプロピレンフィルムを積層したものを用いた。注入口・排出口部材6としては、ポリエチレンを素材とし、外径24mmで板厚2mm、長さ50mmの円管部10とその円管部10と一体となった長さ20mmのネジ部11、そのネジ部11に取り付けられるキャップ9の構成のものを用いた。ネジ部11は、内径20mm、山径27.5mmであり、キャップ9にはそのネジ部11に取り付けられるような仕様の雌ネジが施されている。キャップ9の外径は31.5mm、高さは20mmとしている。
【0019】
筒状の本体部材2としては、外径40mm、高さ300mmの円筒状にするため素材を板巻き加工し、始終端を重ね代10mmとしてヒートシール接合した。ヒートシール条件は、加圧力を0.2MPa、加熱温度を120℃とした。蓋部材3は、コの字状断面のカップとし外径を39.7mm、高さを10mmとし、この蓋部材3の平面部中央に内径20mmで高さ3mmのバーリング加工部を設け、そのバーリング加工部に注入口・排出口部材6の円管部11をヒートシール接合した。ヒートシール条件は、加圧力を0.1MPa、加熱温度を120℃とした。
【0020】
これらの本体部材2の一方端を注入口・排出口部材6が接合されていない蓋部材3でヒートシール接合し、液体を注入した後に、本体部材2の開放されている側を注入口・排出口部材6を接合した蓋部材3でヒートシール接合した。この際のヒートシール条件は本体部材2での条件と同じである。注入した液体としては、六フッ化燐酸リチウムをベースとしたリチウムイオン電池用電解液であり、注入量は100ccとした。
【0021】
また、熱融着樹脂層5を形成していない板厚0.1mmのSUS304箔を本体部材2の素材とし、熱融着樹脂層5を形成していない板厚0.1mmのアルミニウム箔(品種:A1N30)を蓋部材3の素材として、上記と同様な成形方法で同じ寸法の円筒状の液体用容器1を製造した。ただし、蓋部材3と注入口・排出口部材6との接合と、本体部材2と蓋部材3との接合には、無機系接着剤を用いた。注入した液体も六フッ化燐酸リチウムをベースとしたリチウムイオン電池用電解液であり、注入量は100ccである。
【0022】
さらに比較例として、板厚0.2mmのポリエチレン樹脂を基材とし、表裏面に熱融着樹脂層5として片面厚さ30μmのポリプロピレンフィルムを積層したものを素材として、上記と同じ寸法の液体用容器を製造した。この場合、本体部材2や蓋部材3は温度100℃で加熱しながら、板巻き成形や絞り成形を行った。各部位の接合は、加圧力を0.1MPa、加熱温度を120℃の条件でヒートシール接合した。注入した液体も六フッ化燐酸リチウムをベースとしたリチウムイオン電池用電解液であり、注入量は100ccである。
【0023】
このように製造した液体用容器1を90℃の雰囲気下で1ヶ月放置して容器の状態を評価した。評価した結果、液体用容器1の胴部にSUS304箔を基材して熱融着樹脂層5を被覆した材料やSUS304箔を用いた液体用容器1に変形や液漏れなどの異常は見られなかったが、胴部にポリエチレン樹脂を基材とした材料を用いた液体用容器1は内圧により膨らんだ形状に変形していた。
【実施例2】
【0024】
実施形態2に関する実施例を以下に説明する。素材としては、本体部材7の素材として板厚0.1mmのSUS304箔を基材とし、表裏面に熱融着樹脂層5として片面厚さ30μmのポリプロピレンフィルムを積層したものを用いた。
また、蓋部材8の素材として板厚0.1mmのアルミニウム箔(品種:A1N30)を基材とし、表裏面に熱融着樹脂層5として片面厚さ30μmのポリプロピレンフィルムを積層したものを用いた。
【0025】
本体部材7は、短辺が40mmで長辺が60mmの角柱形状の金型を用いて高さ20mmまで絞り加工を行って成形した。その後、フランジ部を幅10mmとなるように抜き加工を行った。蓋部材8は、短辺が60mmで長辺が80mmの四角形状に切り出し、この蓋部材8の中央に内径20mmで高さ3mmのバーリング加工部を設け、そのバーリング加工部に注入口・排出口部材6の円管部10をヒートシール接合した。ヒートシール条件は、加圧力を0.1MPa、加熱温度を120℃とした。容器部材7に六フッ化燐酸リチウムをベースとしたリチウムイオン電池用電解液を100cc注入し、蓋部材8を容器部材7のフランジ部にヒートシール接合した。ヒートシール条件は、加圧力を0.2MPa、加熱温度を120℃とした。
【0026】
また、熱融着樹脂層5を形成していない板厚0.1mmのSUS304箔を本体部材2の素材とし、熱融着樹脂層5を形成していない板厚0.1mmのアルミニウム箔(品種:A1N30)を蓋部材の素材として、上記と同様な成形方法で同じ寸法の円筒状の液体用容器1を製造した。ただし、蓋部材8と注入口・排出口部材6との接合と、本体部材7と蓋部材8との接合には、無機系接着剤を用いた。この場合の接合には、無機系接着剤を用いた。注入した液体も六フッ化燐酸リチウムをベースとしたリチウムイオン電池用電解液であり、注入量は100ccである。
【0027】
さらに比較例として、板厚0.2mmのポリエチレン樹脂を基材とし、表裏面に熱融着樹脂層として片面厚さ30μmのポリプロピレンフィルムを積層したものを素材として、上記と同じ寸法の液体用容器を製造した。この場合、容器部材は温度100℃で加熱しながら、絞り成形を行った。各部位の接合は、加圧力を0.1MPa、加熱温度を120℃の条件でヒートシール接合した。注入した液体も六フッ化燐酸リチウムをベースとしたリチウムイオン電池用電解液であり、注入量は100ccである。
【0028】
このように製造した液体用容器1を90℃の雰囲気下で1ヶ月放置して容器の状態を評価した。評価した結果、液体用容器1の胴部にSUS304箔を基材して熱融着樹脂層5を被覆した材料やSUS304箔を用いた液体用容器1に変形や液漏れなどの異常は見られなかったが、胴部にポリエチレン樹脂を基材とした材料を用いた液体用容器1は内圧により膨らんだ形状に変形していた。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明にかかる液体用容器は、例えば非水系電解液を輸送する容器として使用するのに好適である。
【符号の説明】
【0030】
1 液体用容器、2 筒状の本体部材、3 蓋部材、4 金属箔、5 熱融着樹脂層、6 注入口・排出口部材、7 有底の本体部材、8 平板状の蓋部材、9 キャップ、10 円管部、11 ネジ部























【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも表裏の一面に熱融着性樹脂層を有するステンレス鋼箔あるいは熱融着性樹脂層を有していないステンレス鋼箔を素材として断面が多角形あるいは円形の筒形状である本体部材と、前記本体部材の両端開口部に接合される蓋部材と、前記蓋部材の少なくとも一方に接合される液体の注入口と排出口を備えた注入口・排出口部材から構成され、前記の本体部材と蓋部材と注入口・排出口部材とを接合してなる液体用容器。
【請求項2】
少なくとも表裏の一面に熱融着性樹脂層を有するステンレス鋼箔あるいは熱融着性樹脂層を有していないステンレス鋼箔を素材として深絞り加工した有底の本体部材と、前記本体部材の開口部に接合される平板状の蓋部材と、前記蓋部材に接合される液体の注入口と排出口を備えた注入口・排出口部材から構成され、前記の本体部材と蓋部材と注入口・排出口部材とを接合してなる液体用容器。
【請求項3】
少なくとも表裏の一面に熱融着性樹脂層を有するステンレス鋼箔あるいは熱融着性樹脂層を有していないステンレス鋼箔を素材として深絞り加工した有底の本体部材と、前記本体部材に接合される液体の注入口と排出口を備えた注入口・排出口部材と、前記本体部材の開口部に接合される平板状の蓋部材から構成され、前記の本体部材と注入口・排出口部材と蓋部材とを接合してなる液体用容器。
【請求項4】
前記蓋部材の素材がアルミニウム箔である請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体用容器。
【請求項5】
前記注入口・排出口部材の素材が樹脂である請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体用容器。
【請求項6】
前記本体部材と前記蓋部材とを接合する際、本体部材の素材が少なくとも表裏の一面に熱融着性樹脂層を有するステンレス鋼箔である場合はヒートシールにより接合し、本体部材の素材が熱融着性樹脂層を有していないステンレス鋼箔である場合は溶接または接着剤で接合する請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体用容器。



















【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−35582(P2013−35582A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−174531(P2011−174531)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(000004581)日新製鋼株式会社 (1,178)
【Fターム(参考)】