説明

液晶素子及びそれを備えた入出力装置

【課題】プラスチック液晶素子に対し同一箇所を多数回押すと圧痕が生じる。この圧痕が生じにくい液晶素子を提供する。
【解決手段】下側プラスチック基板211の液晶層208側の面にホトリソスペーサ209が形成された液晶素子21において、上側のプラスチック基板202には、表示電極203を覆いホトリソスペーサ209よりも硬い樹脂層204が備えられている。樹脂層204によりホトリソスペーサ209がプラスチック基板202にめり込まなくなるため圧痕が解消する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2枚の可撓性基板間に液晶層を挟持した液晶素子と、その液晶素子の下に押圧力を感知するスイッチシートを配置した入出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、表示面に触れることでさまざまなサービスを受けられるシステムが普及している。このシステムは、人とのインターフェースとして接触情報を電気信号に変換するタッチパネル(入出力装置)を備えていることが多い。情報の入出力と表示を兼ね備えたタッチパネルの構造は次の三つの形態のいずれかになる。すなわち接触を感知するタッチセンサを表示体の上に配置する方式、タッチセンサと表示体とを一体的に形成する方式、タッチセンサを表示体の下に配置する方式、である。
【0003】
それぞれの方式の特徴を概説する。表示体上にタッチセンサを配置する方式は、表示体への制約が少ないため様々な表示体を採用できるものの、透明なタッチセンサが必要なためタッチセンサーの選択幅が狭まったり特性が犠牲になったりする。タッチセンサと表示体とを一体的に形成する方式は、タッチパネル全体を薄型化できるが、細くみると構造が複雑化しているので製造や制御が煩雑になったり表示品質が劣化したりする。タッチセンサを表示体の下に配置する方式は、タッチセンサが不透明で良いため性能の良いものを選択できるが、表示体を介して接触したことをタッチセンサに伝達させなくてはならないので表示体にいろいろな制約が加わる。
【0004】
タッチセンサを表示体の下に配置するタッチパネルの基本構造は古くから知られており、例えば特許文献1の図3には、可撓性基板を有する表示用の液晶素子(撓み性液晶表示器36)の下に、可撓性のある照明シート(エレクトロルミネッセンス器34)を備え、さらにその下に感圧スイッチ(スイッチ28)が配列したスイッチシート(印刷回路器26)を配置したタッチパネルが示されている。なお部材に付いている( )は特許文献1の図3で使われている用語と番号を示している。
【0005】
まず図1により本願発明者が作成した電子機器について説明する。図1はこの電子機器の斜視図である。この電子機器は、(a)の待機モード、(b)の数字入力モード、(c)の音楽モードを備えている。待機モードでは電子機器11の表面12全体が黒色に視認され、数字入力モードと音楽モードでは情報表示領域13とキー表示領域14が現れる。なお数字入力モードと音楽モードではキー表示領域14で表示されている図形が異なっている。
【0006】
この電子機器の表面には液晶素子が備えられている。待機モードではこの液晶素子が非透過状態にあるため黒色を呈し、数字入力モードと音楽モードでは液晶素子の情報表示領域13とキー表示領域14の図形部が透明(透過状態)になる。なお情報表示領域13の背面には液晶表示ユニットがあり、数字入力モードと音楽モードでは液晶表示ユニット上に表示された情報を情報表示領域13越しに読みとることができる。また同時にキー表示領域14の背面にある照明シートが発光する。
【0007】
例えば、数字入力モードにおいてキー表示領域14のひとつの図形(数字等)を指で押すと、液晶素子と照明シートが変形し、この図形の下に配置された感圧スイッチがオンする。つまりキー表示領域14では各図形の下に対応して感圧スイッチが配列している。言い換えると、このスイッチ配列(スイッチシート)上に照明シートと液晶素子が積層しタッチパネル(入出力装置)が形成される。なお動作モードによりキー表示領域14の表示
図形が変わる機能をプログラマブルと呼ぶことがある。また待機モードでは感圧スイッチが押されても電子機器本体はこの情報を無視する。数字入力モードと音楽モードで同じ感圧スイッチが押されても電子機器本体はそれぞれの動作モードに応じて別の制御を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開昭63−132323号公報 (図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載された入出力装置及び本願発明者の作成した入出力装置は、視認側に配置された液晶素子表面を指で撓ませ、その裏面に配置された感圧スイッチを押すようにしている。このため液晶素子は撓み変形や押圧力に対して耐久性が要請される。本願発明者が使った液晶素子に対し同一箇所を多数回押す試験(打鍵試験)を実施したところ、打鍵試験箇所に圧痕が生じた。
【0010】
本発明は、上記比較例の有する問題に鑑みてなされたものであり、繰り返し押しても圧痕が生じにくい液晶素子、及びこの液晶素子を備えた入出力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、可撓性を有する第1と第2の基板間に液晶層を挟持し、少なくとも第2基板の液晶層側の面に表示電極を有する液晶素子が、第1基板の液晶層側の面に形成されるホトリソスペーサと、第2基板に形成された表示電極を覆いホトリソスペーサよりも硬い樹脂層とを備えることを特徴とする。
【0012】
好ましくは、ホトリソスペーサと樹脂層が同一の材料からなるものである。
【0013】
また、第1基板にホトリソスペーサと一体形成される樹脂層を備えるのが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
打鍵試験が施された液晶素子を分解し圧痕箇所を顕微鏡で観察したところ、ホトリソスペーサが基板にめり込んでいることが分かった。つまり圧痕の原因は、ホトリソスペーサのめり込みにより液晶層厚や液晶分子の配向状態が変化しため発生したものであると考えられる。これに対し本発明の液晶素子では、第2基板上に形成された樹脂層が第1基板に形成されたホトリソスペーサよりも硬いのでホトリソスペーサが第2基板にめり込まないから、繰り返し液晶素子を押しても圧痕が生じにくくなる。以上のように本発明は、繰り返して押しても圧痕が生じにくい液晶素子、及びこの液晶素子を備えた入出力装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】電子機器の斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る液晶素子及びそれを備えた入出力装置の断面図である。
【図3】図2に示す入出力装置の感圧スイッチ周りの断面図である。
【図4】図2に示す感圧スイッチの断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る液晶素子及びそれを備えた入出力装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0017】
(第1の実施形態、図2−4)
図2は本発明の第1の実施形態に係る液晶素子及びそれを備えた入出力装置の断面図である。図2では、スイッチシート23と照明シート22と液晶素子21の積層状況が示されている。
【0018】
図2において、まず液晶素子21の構造を説明する。下側の偏光板212上に、下側のプラスチック基板(第1の基板)211、下側の表示電極210、液晶層208、樹脂層204、上側の表示電極203、上側のプラスチック基板202、上側の偏光板201が順に積層している。上下のプラスチック基板202,211の周辺部にはシール206があり、プラスチック基板202,211の端部には水分やガスが液晶層208に侵入するのを防ぐためのガスバリア層205が塗布されている。シール206領域では下側のプラスチック基板211と樹脂層204の間にホトリソスペーサ207があり、液晶層208領域にはホトリソスペーサ209がある。なお、ホトリソスペーサ207,209の下部には場合により表示電極210層や他の電極層があったりなかったりするが、各電極層が薄いためその影響は無視できる。また、液晶層208と上下の表示電極203,210との間にある配向膜は図示していない。
【0019】
プラスチック基板202,211はポリカーボネイトを基材としハードコート層やガスバリア層を備えた可撓性を有する基板で、厚さが略100μmである。表示電極203,210は、ITO(酸化インジウム錫)からなり厚さが30nmである。上側の表示電極203は、図形表示用のセグメント電極、及びセグメント電極以外の領域を占める背景電極からなる。下側の表示電極210は、セグメント電極、背景電極と平面的に重なる単一の共通電極である。配向膜(図示せず)はポリイミドからなり厚さが略60nmである。シール206は熱硬化性のエポキシ樹脂で幅が略2mmである。液晶層208はTN(ツイストネマチック)液晶からなり厚みが略7μmである。樹脂層204とホトリソスペーサ207,209はアクリル系樹脂からなり、樹脂層204は厚みが略3μmである。液晶層208領域のホトリソスペーサ209は直径が略20μmの円柱でピッチが100〜200μmとなっている。
【0020】
液晶素子21の製造方法を説明する。上母基板は、電極をパターニングする工程において、ロールからITO膜がコーティングされたプラスチックフィルムを切り出し、ホトリソグラフィ法により電極パターン形成する。なおプラスチックフィルム上には多数の液晶素子用電極パターンが形成されているのでこのプラスチックフィルムを上母基板と呼んでいる。樹脂層を形成する工程では、先ずスリットコータにより3μ厚で感光性樹脂を上母基板の電極面に塗布し、感光性樹脂を110〜120℃で焼結する。この感光性樹脂はネガレジスト材料であるので、外部回路との接続部(図示せず)のように樹脂層を除去しなければならない部分が透明で、樹脂層204を残す部分が不透明なマスクを使用して露光する。現像を行うと樹脂層204が残る。その後、配向膜(図示せず)塗布と布によるラビングを経てシール206を印刷する。
【0021】
同様に、下母基板に電極をパターニングする工程においてロールからITO膜がコーティングされたプラスチックフィルムを切り出し、ホトリソグラフィ法により電極パターンを形成する。なお下母基板も多数の液晶素子用電極パターンが形成されている。スペーサを形成する工程において、先ずスリットコータにより7μ厚で前述の感光性樹脂を下母基板の電極面に塗布し110〜120℃で焼結する。ホトリソスペーサ207,209を残す部分が不透明なマスクで露光し、現像を行うとホトリソスペーサ207,209が残る
。その後、下母基板は配向膜塗布とラビングが実施される。なお原理的にはポジレジスト材料でも可能である。
【0022】
上下の母基板が準備できたら、上下の母基板を重ね合わせ、圧力を加えながら加熱しシール206を硬化させる。その後、重ね合わせた母基板から液晶素子21を切り出し、液晶注入、封孔、端部のガスバリア層205形成、偏光板201,212貼り付け、を含む工程に進む。
【0023】
次に照明シート22を説明する。ポリカーボネートからなる導光シート221の下面には感圧スイッチ位置に対応して押し子223が取付けられている。導光シート221の端部には線状光源(図示せず)が備えられ、線状光源から導光シート221に入射した光が視認側に出射する。
【0024】
最後にスイッチシート23を説明する。スイッチシート23には平坦な部分232と突起部231がある。平坦な部分232は複数の層(図示せず)からなり、突起部231には感圧スイッチ(図示せず)が配置されている。
【0025】
図3は図2に示した入出力装置の感圧スイッチ周りの断面図であり、図2に比べ簡略化して描いている。図3において、(a)は液晶素子21の表面から指が離れている状況を示し、(b)は液晶素子21の表面を指で押している状況を示している。液晶素子21の表面から指を離しているときは、照明シート22の押し子とスイッチシート23の突起部は僅かに離れている。液晶素子21の表面を指で押すと、液晶素子21と照明シート22が変形し押し子が突起部を押しつぶす。
【0026】
図4は図2に示した突起部231に対応する感圧スイッチの断面図である。図4において基板46上には対向して2つの配線44、45が形成されている。配線44,45上には絶縁層43が積層し、絶縁層43上にバネ42が配置されている。バネ42及び絶縁層43は保護層41によって覆われている。配線44と配線45が向かい合う領域では、絶縁層43が開口し、この開口をバネ42が覆っている。このバネ42により突起部231ができる。突起部231が押されていない状態の感圧スイッチは、配線44と配線45が非導通状態(オフ)にある。感圧スイッチを上から押すとバネ42が変形し配線44と配線45が導通(オン)する。なおバネ42の変形と戻りでクリック感を出せるため、バネ方式の感圧スイッチが好まれている。
【0027】
液晶素子21を押すと、反作用としてホトリソスペーサ209がプラスチック基板202を押し返してくる。改善前の液晶素子は樹脂層が無かったのでホトリソスペーサがプラスチック基板にめり込み圧痕が発生した。この液晶素子のプラスチック基板にはハードコート層や表示電極層が存在していたが、薄いため強度不足となりホトリソスペーサのめり込みを防止できなかった。また表示電極上にカラーフィルターのような樹脂層が形成される場合もある。しかしカラーフィルターは柔らかいのでホトリソスペーサがめり込んでしまい圧痕を招いてしまう。これらに対し本実施形態ではホトリソスペーサ207,209と同じ材料からなる樹脂層204が備えられているのでホトリソスペーサ209のめり込みがなくなる。
【0028】
これまでの説明とは異なった観点となるが、導電性異物の混入により上下の表示電極がショートすることがある。この対策として表示電極上に絶縁膜を備えることがあり、絶縁膜の厚さが1μm以上あればこのショートに効果があることが知られている。これとは別に本願発明者の実験によると、膜厚の下限が分かっていないが、本実施例において樹脂層204の膜厚が1μmでも圧痕が起こらなかった。そこで本実施形態の樹脂層204に絶縁膜としての役割も持たせようとすると、樹脂層204の膜厚を1μm以上とすることが
好ましい。
【0029】
膜形成には、1μm以上の膜厚が確保しやすい印刷法、塗布法やスピンナー法が適している。また、本実施形態のように樹脂層204とホトリソスペーサ209が同じ材料である場合、樹脂層204を多少高い温度で焼結させホトリソスペーサ209より硬度を高くしてもよい。なおガラス基板上に硬い膜を作るのに溶剤に無機材料を分散し印刷法で絶縁膜を形成する手法が知られているが、この方法は焼結温度として200℃から300℃程度が必要なのでプラスチック基板を使う液晶素子には使えない。
【0030】
本実施形態の液晶素子21はスタティック駆動を前提に下側の表示電極210を単一の共通電極としていた。つまり非透過領域の液晶層208に印加する電圧を0Vとし、透過領域の液晶層208に印加する電圧を任意に設定できる。そこで透過状態にする電圧を高めに設定しておくと、樹脂層204で生じる電圧降下を補償できるだけでなく、樹脂層204の厚さが製品ごとに多少変動しても一定の表示品質が維持できる。これに対し、マルチプレックス駆動を採用すると、表示画素数を増加しやすくなる反面、駆動電圧の制御は煩瑣になる。
【0031】
なお、本実施形態の液晶素子及びその液晶素子を備えた入力装置を使う電子機器として、携帯電話、リモコン、電子卓上計算機、カード、棚札、タグなどの製品があげられる。
【0032】
また液晶層208は、TN液晶以外に強誘電性液晶セルやSTN(スーパーツイステッドネマチック)液晶など複屈折性を利用するものや、偏光板が不要な分散型液晶でも良い。なお複屈折性の液晶を使う場合、位相差板が必要となることがある。
【0033】
また、樹脂層204を上側のプラスチック基板202側に形成するだけで充分な効果が得られた理由、すなわちプラスチック基板211側に樹脂層を設けなくても良かった理由は、現像(エッチング)によりホトリソスペーサ209の底面が大きくなっている(断面が下側の長い台形)ため下側のプラスチック基板211にホトリソスペーサ209がめり込みにくくなっているからである、と考えられる。これにたいし構造が複雑になるが両方のプラスチック基板に樹脂層を備えても良い。
【0034】
(第2の実施形態、図5)
図5は、高分子分散型の液晶素子を採用し、両方のプラスチック基板側に樹脂層を持たせた本発明の第2の実施形態に係る液晶素子及びそれを備えた入出力装置の断面図である。図5では、スイッチシート23と照明シート22と液晶素子51の積層状況が示されている。スイッチシート23と照明シート22は実施形態1と共通なので、液晶素子51だけを説明する。
【0035】
図5の液晶素子51において、下側のプラスチック基板(第1の基板)511上に、下側の表示電極510、下側の樹脂層513、液晶層508、樹脂層504、上側の表示電極503、上側のプラスチック基板502が順に積層している。上下のプラスチック基板502,511の周辺部にシールはなく、プラスチック基板502,511の端部にガスバリア層505が塗布されている。上下のプラスチック基板502,511の周辺部にはホトリソスペーサ507があり、内側の領域には樹脂層513と一体的に形成されたホトリソスペーサ509がある。なお、ホトリソスペーサ507,509の下部には場合により電極層があったりなかったりする。
【0036】
プラスチック基板502,511、表示電極503,510、樹脂層504、ガスバリア層505、ホトリソスペーサ507,509は、図1の実施形態1のプラスチック基板202,211、表示電極203,210、樹脂層204、ガスバリア層205、ホトリ
ソスペーサ207,209と同等である。液晶層508は高分子ネットワーク中に液晶が分散した高分子分散型(ツイストネマチック)液晶である。
【0037】
液晶素子51の製造方法を説明する。上母基板については樹脂層504が得られるところまで実施形態1と同じで、ここで上母基板の準備が完了する。下母基板についても表示電極510をパターニングする工程は実施形態1と同じである。ホトリソスペーサ507,509と樹脂層513を形成する工程では、先ずスリットコータにより7μ厚で感光性樹脂を下母基板の電極面に塗布し、次に感光性樹脂を110〜120℃で焼結する。そして感光性樹脂を完全に除去しようとする部分が透明で、ホトリソスペーサ507,509を残す部分が不透明で、樹脂層513を形成する部分が半透明(ハーフトーン)となっている濃淡マスクを使用して露光する。現像を行うと、ホトリソスペーサ507,509が残り、ハーフトーン露光された部分にホトリソスペーサ材からなる樹脂層513が形成される。これで下母基板の準備が完了する。
【0038】
上下の母基板が準備できたら、一方の母基板に紫外線で重合するモノマーと液晶と重合開始材の混合物を塗布し、上下の母基板を重ね合わせ、外部回路との接続領域を遮光したうえで母基板全体に紫外線を照射し、モノマーを高分子化する。その後、重ね合わせた母基板から液晶素子51を切り出し、端部のガスバリア層505を形成する。
【0039】
本実施形態の液晶素子51は白濁状態と透明状態を切り替えて図形を表示する。そこで白さを増すため導光シート221の代わりに可撓性のある反射板を使ってもよい。またプラスチック基板511と導光シート221の間に可撓性のある半透過反射板を挿入しても良い。
【符号の説明】
【0040】
21,51…液晶素子、22…照明シート、23…スイッチシート、201,212…偏光板、202,502…プラスチック基板(第2基板)、203,210,503,510…表示電極、204,504,513…樹脂層、205,505…ガスバリア層、206…シール、207,209,507,509…ホトリソスペーサ、208,508…液晶層、211,511…プラスチック基板(第1基板)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有する第1と第2の基板間に液晶層を挟持し、少なくとも前記第2基板の液晶層側の面に表示電極を有する液晶素子において、前記第1基板の液晶層側の面に形成されたホトリソスペーサと、前記第2基板に形成された表示電極を覆い前記ホトリソスペーサよりも硬い樹脂層とを備えることを特徴とする液晶素子。
【請求項2】
前記ホトリソスペーサと前記樹脂層が同一の材料からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶素子。
【請求項3】
前記第1基板にホトリソスペーサと一体形成される樹脂層を備えることを特徴とする請求項1ないし2のいずれか一項に記載の液晶素子。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項の液晶素子と、その液晶素子の下(又は、前記第2基板側)に配置したスイッチシート(又は、タッチセンサ)を備えたことを特徴とする入出力装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−186105(P2010−186105A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−30907(P2009−30907)
【出願日】平成21年2月13日(2009.2.13)
【出願人】(000001960)シチズンホールディングス株式会社 (1,939)
【出願人】(000131430)シチズン電子株式会社 (798)
【Fターム(参考)】