説明

液晶表示パネル用マザーパネル、液晶表示パネル、及び液晶表示装置の製造方法

【課題】基板内においてより均一な高さのPSを有する液晶表示パネル用マザーパネル、液晶表示パネル、及び液晶表示装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明にかかる液晶表示パネル用マザーパネル250は、1つ以上の液晶表示パネル50を取り出すための液晶表示パネル用マザーパネル250であって、第1のマザー基板と、第1のマザー基板と対向配置された第2のマザー基板と、液晶表示パネルのそれぞれに対して設けられ、第1のマザー基板と第2のマザー基板を貼り合わせるシール材と、第1及び第2のマザー基板間に設けられ、液晶表示パネル50のパネルギャップを規制する複数のPS1と、を備え、液晶表示パネル用マザーパネル250における位置に応じて、複数のPS1の径が徐々に変化しているものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示パネル用マザーパネル、液晶表示パネル、及び液晶表示装置の製造方法に関し、特に詳しくは柱状スペーサを有する液晶表示パネル用マザーパネル、液晶表示パネル、及び液晶表示装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、通常、上下一対の基板を、表示領域外縁に形成されたシール材により貼り合わせ、その内部に液晶を封入するよう構成されている。液晶を封入するための時間短縮を目的に、液晶滴下注入工法(One Drop Filling:ODF)が提案されている(例えば、特許文献1、2)。
【0003】
ODFでは、一方の基板に枠状に形成したシール材の内側に所定量の液晶を滴下し、他方の基板と真空中でアライメントして重ね合わせる。その後、真空を解除することで大気圧により両基板を貼り合わせる。そして、両基板間に所定のセルギャップが形成された後に、光照射によりシール材を硬化させている。
【0004】
所定のセルギャップを形成する手段としては、特許文献1に記載されるような球状スペーサを散布する方法と、TFT基板あるいは対向基板の所定の位置に写真製版工法にて柱状スペーサ(Post Spacer:PS)を形成する方法がある。散布された球状スペーサは、ファンデルワールス力や水分吸着力等のような弱い力で基板表面に付着することになる。一方、PSは、TFT基板あるいは対向基板上に、スピン塗布工法あるいはスリット&スピン塗布工法により有機膜を基板全面に塗布し、塗布した有機膜を写真製版工程にてパターニングすることにより形成される。そのため、PSは、球状スペーサよりも強い力で基板に固定されることになる。従って、滴下した液晶が基板面内に広がるODFでは、PSを形成する方法を採用する場合が多い。
【0005】
ODFでは所定量の液晶を滴下するが、滴下されるその所定量は液晶の封入される空間の容積から予め計算される液晶量である。すなわち、ODFにおける液晶の滴下量は、液晶表示パネルの表示面積とセルギャップとから計算される体積により決定される。ところが、実際には、予め計算により求められた液晶量と、実際に封入するのに最適な液晶量との間に差が生じることがある。
【0006】
これらの間に差が生じる原因のひとつとして、PSが設計通りの高さに形成されていないことが挙げられる。PSが設計通りの高さに形成されていないと、所望するセルギャップが得られないため、液晶の余剰、または不足が生じる。例えば、仮に、PSが所望する高さより低い場合は、液晶の余剰が発生し、余剰液晶がシール材を乗り越えて漏れ出すといった状態になる。一方、仮に、PSが所望する高さより高い場合は、液晶不足が生じ、気泡が残存する状態になる。このように、液晶の余剰、不足が原因となり、歩留まりが低下してしまう。従って、所望のセルギャップを得るため、PSは所定の高さに均一に形成されることが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−107740号公報
【特許文献2】特開2008−90294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
PS高さの基板内の仕上がり平均値が指定と異なる場合においては、予めPS高さを計測しておくことで最適な液晶量を計算し、その補正した量を滴下することは可能である。ところが、基板内でPSの高さ分布が発生している場合、この高さ分布全てに応じて最適な滴下量を計算し滴下することは、PS高さの計測に時間が必要となる。さらに、計測したPS高さから最適な液晶量を計算する時間が必要となる。こうしたことから、生産性上で問題となり、対応することが難しい。理想的には、基板内においてPS高さは一定であることが望まれる。
【0009】
しかしながら、現状のPS形成プロセスでは、PS高さを基板面内すべての領域において均一に形成することは不可能である。特に、スピン工法あるいはスリット&スピン工法に固有な膜厚分布については製造方法の工夫だけで改善することは難しい。
【0010】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、基板内においてより均一な高さのPSを有する液晶表示パネル用マザーパネル、液晶表示パネル、及び液晶表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様にかかる液晶表示パネル用マザーパネルは、1つ以上の液晶表示パネルを取り出すための液晶表示パネル用マザーパネルであって、第1のマザー基板と、前記第1のマザー基板と対向配置された第2のマザー基板と、前記液晶表示パネルのそれぞれに対して設けられ、前記第1のマザー基板と前記第2のマザー基板を貼り合わせるシール材と、前記第1及び第2のマザー基板間に設けられ、前記液晶表示パネルのパネルギャップを規制する複数の柱状スペーサと、を備え、前記液晶表示パネル用マザーパネルにおける位置に応じて、複数の前記柱状スペーサの径が徐々に変化しているものである。
【0012】
本発明の第2の態様にかかる液晶表示パネルは、第1の基板と、前記第1の基板と対向配置された第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板とを貼り合わせるシール材と、前記第1及び第2の基板間に設けられ、前記第1及び第2の基板間のギャップを規制する複数の柱状スペーサと、を備え、前記液晶表示パネルにおける位置に応じて、複数の前記柱状スペーサの径が徐々に変化しているものである。
【0013】
また、本発明にかかる第3の態様にかかる液晶表示装置の製造方法は、一対のマザー基板を有する液晶表示パネル用マザーパネルから、液晶表示パネルを取り出す液晶表示装置の製造方法であって、第1のマザー基板に柱状スペーサ用樹脂を塗布する工程と、前記第1のマザー基板に塗布された柱状スペーサ用樹脂の厚さの分布に応じて、前記柱状スペーサが異なる径で分布するように、複数の前記柱状スペーサのパターンを形成する工程と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、基板内においてより均一な高さのPSを有する液晶表示パネル用マザーパネル、液晶表示パネル、及び液晶表示装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施の形態に係る液晶表示装置の断面図である。
【図2】本実施の形態に係る液晶表示パネル用マザーパネルの構成を示す上面図である。
【図3】本実施の形態に係る液晶表示パネル用マザーパネルにおけるPSの詳細な構成について説明するための概略平面図である。
【図4】図3の液晶表示パネル用マザーパネルに設けられている複数の液晶表示パネルのうちの1つを示す概略図である。
【図5】本実施の形態に係るPSの具体的な配置箇所の一例を示す図である。
【図6】本実施の形態に係るPS用樹脂のスピン工法を用いた塗布工程を示す斜視図である。
【図7】スピン工法により塗布されたPS用樹脂の膜厚分布を示す図である。
【図8】本実施の形態に係るPSの径の分布を示す図である。
【図9】PSの径と高さの関係を調べるために作製した実験基板の詳細を示す図である。
【図10】基板の中心と端部におけるPSの径と高さとの関係を示すグラフである。
【図11】形成されるPSの径と高さについて説明するための図である。
【図12】本実施の形態に係るマザー基板上に形成された複数のPSのうちの1つを示す断面図である。
【図13】本実施の形態の別の実施例に係るPS用樹脂のスリット&スピン工法を用いた塗布工程を示す斜視図である。
【図14】スリット&スピン工法により塗布されたPS用樹脂の膜厚分布を示す図である。
【図15】本実施の形態の別の実施例に係るPSの径の分布を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。また、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略されている。尚、各図において同一の符号を付されたものは同様の要素を示しており、適宜、説明が省略されている。
【0017】
始めに、図1を用いて、本実施の形態に係る液晶表示装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る液晶表示装置の断面図である。本実施の形態に係る液晶表示装置は、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を有するアクティブマトリクス型液晶表示装置を例として説明するが、TFT以外のスイッチング素子を用いてもよい。また、パッシブマトリクス型液晶表示装置とすることも可能である。
【0018】
図1において、本実施の形態に係る液晶表示装置100は、液晶表示パネル50を備えている。液晶表示パネル50は、TFT基板10と対向基板20とが互いに対向して配置されている。そして、これら両基板を貼り合わせるシール材33との間の空間に液晶30を封入した構成を有する。シール材33は液晶表示装置100の表示領域を囲うように枠状に形成されている。
【0019】
TFT基板10は、基板11の上に表示領域を形成する画素電極13、走査信号線(不図示)、及び映像信号線(不図示)がそれぞれ絶縁膜15を介して形成されている。複数の走査信号線(ゲート配線)は平行に設けられている。同様に、複数の映像信号線(ソース配線)は平行に設けられている。走査信号線と映像信号線とは、互いに交差するように形成されている。走査信号線と映像信号線とは交差している。隣接する走査信号線と映像信号線とで囲まれた領域が画素となる。従って、画素が表示領域内にマトリクス状に配列される。この画素の略全域に画素電極13が形成されている。
【0020】
走査信号線と映像信号線との交差点近傍には、スイッチング素子であるTFT14が形成される。TFT14は表示領域内にアレイ状に配列されている。TFT14は、映像信号線と同じ層で形成されたドレイン電極及びソース電極を備えている。ソース電極とドレイン電極とは、半導体層を介して接続されている。このTFT14を介して、映像信号線と画素電極13とが接続される。したがって、走査信号によってTFT14をオン状態にすることによって、映像信号線から画素電極13に表示信号が供給される。
【0021】
画素電極13上には、液晶30を配向させるための配向膜12が積層されている。基板11の外側には偏光板31が貼着されている。また、TFT基板10上には、TFT14に供給する信号を外部から受け入れる端子電極16、端子電極16から入力された信号を対向基板20へ伝達するためのトランスファ電極17等を有している。
【0022】
対向基板20は、基板21のTFT基板10と対向する面に、顔料あるいはクロム等の金属から成り光を遮光するブラックマトリクス(Black Matrix:BM)25が形成されている。BM25として、例えば、黒色の樹脂を用いる場合やCrなど金属酸化膜を用いる場合がある。そして、BM25間の領域を埋めるように、顔料あるいは染料からなる着色層24が形成されている。着色層24は例えばR(赤)、G(緑)、B(青)のカラーフィルタ(Color Filter:CF)である。着色層24は、バックライトから発光される光を透過し、表示領域内において画像を表示するための画素となる領域である。BM25は、着色層24間に配置することで、表示の鮮明性、コントラストを向上する役割がある。また、BM25は、着色層24が配置されていない額縁領域におけるバックライトからの不要光を遮断する役割がある。
【0023】
さらにBM25および着色層24を覆うように、共通電極23が表示領域の略全面に形成されている。共通電極23は、TFT基板10の画素電極13との間に電界を生じさせ、液晶30を駆動する。共通電極23はトランスファ材34を介してトランスファ電極17と電気的に接続されている。このトランスファ電極17及びトランスファ材34を介して端子電極16から入力された信号が共通電極23に伝達される。
【0024】
TFT基板10と対向基板20との間には、柱状スペーサ(PS)1が形成されている。PS1は、樹脂などからなる柱状の突起物であり、ここでは、対向基板20の共通電極23上に設けられている。PS1は、TFT基板10と対向基板20との間の基板間隔(パネルギャップ)を保持する。すなわち、TFT基板10と対向基板20間の基板間距離は、PS1により規制される。表示領域内において、複数のPS1が所定の間隔で配置されている。本実施の形態では、形成されるPS1に特徴を有しており、詳細については後述する。また、対向基板20の液晶30と接する面には、液晶30を配向させるための配向膜22が積層されている。なお、基板21の外側には偏光板32が貼着されている。
【0025】
TFT基板10と対向基板20は、シール材33を介して貼り合わされている。基板11、21としては、ガラス基板、石英ガラス等の透明な絶縁基板を用いることができる。シール材33は、例えば光硬化性及び熱硬化性のアクリル系樹脂やエポキシ系樹脂、または紫外線硬化性の樹脂を用いることができる。また、本実施の形態に係る液晶表示装置100は、駆動信号を発生させる制御基板35、制御基板35を端子電極16に電気的に接続するFFC(Flexible Flat Cable)36、光源となるバックライトユニット(不図示)等を備えている。
【0026】
このような液晶表示装置100では、制御基板35から電気信号が入力されると、画素電極13及び共通電極23に駆動電圧が加わる。そして、駆動電圧に合わせて液晶30の分子の方向が変化する。バックライトユニットの発する光がTFT基板10、液晶30、及び対向基板20を介して外部へ透過または遮断されることにより、液晶表示装置100に映像等が表示される。すなわち、画素ごとに駆動電圧を変えることによって、所望の画像を表示することができる。
【0027】
なお、液晶表示装置100の動作モードは、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、強誘電性液晶モード等を用いることができる。また、対向基板20に設けた共通電極23をTFT基板10側に配置し、画素電極13との間で液晶30に対して横方向に電界をかけるIPS(In-Plane Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード等の横電界方式の液晶表示装置であってもよい。なお、横電界方式を用いた液晶表示装置100の場合には、対向基板20側の着色層24及びBM25上には、共通電極23に代わりオーバーコート(Over Coat:OC)膜が設けられるなど、本発明の主要部ではない部分において本実施の形態の構成から若干の変更が適宜必要となる。また、本発明は、透過型だけに限らず、反射型や、透過型と反射型の両用である半透過型の液晶表示装置にも適用できる。
【0028】
ところで、上述したような構成の液晶表示パネル50は、通常、複数の液晶表示パネルを取り出すための液晶表示パネル用マザーパネルとして製造された後、個々の液晶表示パネル50に分断して形成される。図2は、本実施の形態に係る液晶表示パネル用マザーパネルの構成を示す上面図である。図2において、液晶表示パネル用マザーパネル250は、複数の液晶表示パネル50を備えている。ここでは、液晶表示パネル用マザーパネル250には、例えば9つの液晶表示パネル50a〜50iが縦3×横3で配設されている。このように、液晶表示パネル用マザーパネル250においては、複数の液晶表示パネル50が同時形成され、生産性向上を図ることができる。なお、液晶表示パネル用マザーパネル250に形成される液晶表示パネル50の数は、1つであってもよい。
【0029】
液晶表示パネル用マザーパネル250は、対向配置された一対のマザー基板を有する。そして、一対のマザー基板を貼り合わせるシール材33が複数の液晶表示パネル50のそれぞれに対して設けられている。一対のマザー基板間には、液晶表示パネル50のパネルギャップを規制するPS1が複数設けられている。ここで、この液晶表示パネル用マザーパネル250に設けられているPS1について、図3を用いて詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係る液晶表示パネル用マザーパネルにおけるPSの詳細な構成について説明するための概略平面図である。図3では、図2の液晶表示パネル用マザーパネル250内に形成されるPS1が概略的に示されている。
【0030】
図3において、液晶表示パネル用マザーパネル250内には、複数のPS1が設けられている。これらのPS1は、液晶表示パネル用マザーパネル250の位置に応じて、形成される大きさが異なっている。複数のPS1は、液晶表示パネル用マザーパネルにおける位置に応じて、その径が徐々に変化している。なお、本明細書中において、PS1の「径」とは、PS1を上から見たときの寸法を指すものとする。従って、例えば上から見たときのPS1の形状が円形であるときは、PS1の「径」は、円の直径を意味する。上から見たときのPS1の形状が円形以外のものであってもよく、その場合はその形状の大きさを表すのに適した部分の寸法をPS1の「径」とする。従って、例えば上から見たときのPS1の形状が矩形であるとき、PS1の「径」は、互いに隣り合う2辺の長さとしてもよい。
【0031】
具体的には、液晶表示パネル用マザーパネル250の中心から外側に向かうにつれて、PS1の径が大きくなるように形成されている。ただし、液晶表示パネル用マザーパネル250の中心から端部に向かう方向に隣接するPS1同士が同じ径のものであってもよく、液晶表示パネル用マザーパネル250をその中心から端部にかけて全体的にみたときにPS1の径が徐々に変化していればよい。すなわち、液晶表示パネル用マザーパネル250の中心から端部に向かう方向に隣接する2つのPS1同士を比較したときに、外側に配置されるPS1の径が中心側に配置されるPS1の径以上となっていればよい。従って、液晶表示パネル用マザーパネル250において、周辺部付近に位置するPS1の径は、中央部付近に位置するPS1の径よりも大きくなっている。
【0032】
なお、図3では、液晶表示パネル用マザーパネル250の中心から端部にかけて概略的に8つの方向にのみPS1を配置する場合について記載しているが、実際にはこれらの方向の間にもPS1が適宜配置されるものとする。また、液晶表示パネル用マザーパネル250内に設けられるこれらのPS1の平面形状は、同じ形状であることが好ましい。すなわち、径の大きさが異なっていても上から見たときの形状が相似形状となっている。
【0033】
PS1の径の分布は、例えば同心円状とすることができる。従って、PSの径が、液晶表示パネル用マザーパネル250の中心から同心円状に大きくなっていく。また、PS1の径の分布は、長軸を持つ楕円状としてもよい。例えば、PSの径が、液晶表示パネル用マザーパネル250の中心から、液晶表示パネル用マザーパネル250の長辺方向を長軸とする楕円状に大きくなるように分布してもよい。
【0034】
液晶表示パネル用マザーパネル250内にPS1を上述のように配置することにより、個々に分断された後の各液晶表示パネル50においても、複数のPS1が、液晶表示パネルにおける位置に応じてその径が徐々に変化するように設けられることになる。液晶表示パネル用マザーパネル250の中心を含む位置の液晶表示パネル50では、液晶表示パネル50の所定の点から外側に向かうにつれて、複数のPS1の径が大きくなっていく。ここでいう所定の点とは、液晶表示パネル用マザーパネル250の中心に対応する位置とする。例えば、図3に示す液晶表示パネル用マザーパネル250の中央部に位置する液晶表示パネル50eにおいては、液晶表示パネル50eの中心から外側に向かうにつれて、複数のPS1の径が大きくなる。
【0035】
一方、液晶表示パネル用マザーパネル250の中心を含まない位置の液晶表示パネル50では、第1の端部から、この第1の端部と反対側の第2の端部に向かうにつれて、複数のPS1の径が大きくなっていく。例えば、図3に示す液晶表示パネル用マザーパネル250の角部に位置する液晶表示パネル50a,50c,50g,50iでは、第1の角部から、この第1の角部と対向する第2の角部に向かうにつれて、複数のPS1の径が大きくなる。また、液晶表示パネル50b,50d,50f,50hでは、第1の端辺から、この第1の端辺と対向する第2の端辺に向かうにつれて、複数のPS1の径が大きくなる。
【0036】
また、個々に分断された後の各液晶表示パネル50は、液晶表示パネル用マザーパネル250内においてその液晶表示パネル50が配置されていた位置に応じた径のPS1を有することになる。図4は、図3の液晶表示パネル用マザーパネルに設けられている複数の液晶表示パネルのうちの1つを示す概略図である。図4(a)は、図3の液晶表示パネル用マザーパネル250の周辺部に位置する液晶表示パネル50a、図4(b)は、中央部に位置する液晶表示パネル50eをそれぞれ示している。図4においては、枠状のBM25に囲まれた表示領域内に複数のPS1が配置されている場合について例示的に示している。
【0037】
例えば図4に示すように、液晶表示パネル用マザーパネル250の周辺部に配置されていた液晶表示パネル50aでは、中央部に配置されていた液晶表示パネル50eよりも、径の大きいPS1を有する。従って、液晶表示パネル50は、液晶表示パネル用マザーパネル250における位置がより外側であったものほど、より径の大きいPS1を有している。
【0038】
図5は、本実施の形態に係るPSの具体的な配置箇所の一例を示す図である。PS1は、液晶表示パネル用マザーパネル250に用いられる一方のマザー基板上に形成される。例えば、PS1は、図5に示すように、複数の対向基板20が設けられているCF用のマザー基板2上に形成する場合、表示領域内のBM25の上に配置することができる。すなわち、着色層24とこれに隣接する別の着色層24との間のBM25上に、PS1が形成される。なお、PS1の配置箇所は、表示領域内のほかにも、この表示領域を囲む額縁領域内に配置することもできる。額縁領域内に配置する場合は、表示領域を囲む枠状のBM25上や、この枠状のBM25のさらに外側のマザー基板2上に配置してよい。
【0039】
次に、本実施の形態に係る液晶表示装置100の製造方法について説明する。まず、一方のマザー基板2の片方の面上に、フォトリソグラフィ(写真製版)法によりBM25を形成する。BM25は、顔料を含む樹脂あるいはクロム等の金属を用いることができる。BM25の上からBM25間を埋めるように、着色層24をフォトリソグラフィ法により形成する。着色層24は、顔料あるいは染料からなる感光性樹脂を用いることができる。そして、BM25及び着色層24を覆うように、共通電極23をマザー基板2の略全面に形成する。共通電極23として、ITO等からなる透明導電膜が用いられる。
【0040】
続いて、本実施の形態では、これらBM25、着色層24、共通電極23などが形成されたマザー基板2上に、PS1を形成するための柱状スペーサ用樹脂(PS用樹脂)を塗布する。PS用樹脂の塗布は、例えばスピン工法を用いて行うことができる。図6は、本実施の形態に係るPS用樹脂のスピン工法を用いた塗布工程を示す斜視図である。このスピン工法では、まず、図6(a)に示すように、マザー基板2上に、ディスペンサシリンジ52から所定の量のPS用樹脂51を滴下する。ディスペンサシリンジ52を用いた滴下では、PS用樹脂51が点状に滴下される。
【0041】
次に、図6(b)に示すように、PS用樹脂51が滴下されたマザー基板2を回転させて、図6(c)に示すように、PS用樹脂51をマザー基板2の略全面に塗り広げる。このように、スピン工法では、マザー基板2を回転させることで、マザー基板2上に滴下されたPS用樹脂51が、マザー基板2の略全面に塗布される。なお、図6おいては、PS用樹脂51をマザー基板2上の1点のみに滴下する場合について例示的に記載しているが、実際にはマザー基板2上に複数点滴下してもよい。
【0042】
図7は、スピン工法により塗布されたPS用樹脂の膜厚分布を示す図である。PS用樹脂51は、回転により発生する遠心力によって、マザー基板2の略全面に塗り広げられる。そのため、スピン工法により塗布されたPS用樹脂51は、マザー基板2の中央部で膜厚が厚く、マザー基板2の端部で膜厚が薄い膜厚分布となる。すなわち、図7に示すように、塗布されたPS用樹脂51は、マザー基板2の概ね中心で最も厚く、中心から外側に向かうにつれて薄くなる。特に、PS用樹脂51をディスペンサシリンジ52で点状に滴下しスピン工法で塗り広げた場合、PS用樹脂51の膜厚分布は、図7のように同心円状になる。
【0043】
次に、塗布したPS用樹脂51を、フォトリソグラフィ法を用いて露光、現像する。これにより、マザー基板2上に、複数のPS1のパターンを形成する。このとき、本実施の形態では、マザー基板2に塗布されたPS用樹脂51の厚さの分布に応じて、PS1が異なる径で分布するように、複数のPS1のパターンを形成する。具体的には、塗布されたPS用樹脂51の膜厚が厚い箇所ほど、PS1の径が小さくなるようにPS1のパターンを形成する。
【0044】
図8は、本実施の形態に係るPSの径の分布を示す図である。図8に示すように、本実施の形態においては、塗布されたPS用樹脂51の膜厚分布に応じるため、マザー基板2の中心から外側に向かうにつれてPS1の径が大きくなっていくように、PS1のパターンを形成している。より厳密にPS用樹脂51の膜厚分布に応じるには、形成するPS1のパターンの径が同心円状の分布になっていることが好ましい。
【0045】
このようにして複数のPS1のパターンを形成することにより、高さがマザー基板2面内において略均一のPS1を形成できる。すなわち、マザー基板2上に塗布されたPS用樹脂51の塗布膜には、図7で示したようにスピン工法に固有な膜厚分布が生じている。そのため、マザー基板2全体に同じ径のPS1を配置すると、パターニング後のPS1にこの塗布膜の膜厚分布が反映されることになり、高さが均一にできない。しかし、本実施の形態では、塗布膜の膜厚分布に応じてマザー基板2面内に異なる径のPS1を配置することにより、パターニング後のPS1に塗布膜の膜厚分布を反映させることなく、高さをマザー基板2面内で略均一にできる。
【0046】
ここで、PS1をマザー基板2上に均一に形成できる理由について、図9〜11を用いて詳細に説明する。図9は、PSの径と高さの関係を調べるために作製した実験基板の詳細を示す図である。図10は、基板の中心と端部におけるPSの径と高さとの関係を示すグラフである。図11は、形成されるPSの径と高さについて説明するための図である。
【0047】
図9に示すように、720mm×620mmの基板上に、PS用樹脂51を塗布し、直径約16μm、約14μm、約12μm、及び約10μm狙いのフォトマスクを用いて露光、現像し、基板中央部および基板端部のそれぞれに径の異なる4つのPS1を形成した。このようにして作製した実験基板の、基板位置ごとのPS1の径と高さを測定した結果を図10に示す。
【0048】
図10から明らかなように、基板中央部および基板端部のそれぞれにおいて、PS1の径が大きくなると高さが高くなることが判る。これは、図11に示すように、PS1のパターン形成時のエッチング(現像)においてパターン角部が侵食されるため、PS1の径が小さいほど膜厚が減ると考えられる。
【0049】
また、それぞれの径において、基板中央部のほうが基板端部よりもPS1の高さが高いことが判る。これは、前述したように、PS用樹脂51の塗布膜が基板端部よりも基板中央部で厚くなっているためである。図10において、約10μm狙いで形成したPS1では、基板中央部のものと基板端部のものとで0.11μmの高さの差が発生している。例えば、図10に示すように、基板中央部でPS1の径を10.4μmに設定するときには、基板端部でのPS1の径を10.8μmに設定すると、同じ高さのPS1を形成することができる。すなわち、PS1の径を異ならせることでPS1の高さを基板面内で一定にすることができ、高さ分布を無くすことができることが、図10に示す実験結果からも明らである。PS1の径をマザー基板2内で最適に設定することで、PS1の高さをマザー基板2面内で均一に形成することができる。
【0050】
図12は、図5のXII−XII断面図であり、本実施の形態に係るマザー基板上に形成された複数のPSのうちの1つを示す断面図である。図12(a)は、マザー基板2の周辺部に位置する対向基板20a上、図12(b)は、中央部に位置する対向基板20e上のPSをそれぞれ示している。なお、マザー基板2における対向基板20aの位置は、図3の液晶表示パネル用マザーパネル250における液晶表示パネル50aの位置に相当するものとする。同様に、マザー基板2における対向基板20eの位置は、図3の液晶表示パネル用マザーパネル250における液晶表示パネル50eの位置に相当するものとする。
【0051】
図12に示す通り、マザー基板2の周辺部の対向基板20a上に形成されるPS1と、中央部の対向基板20e上に形成されるPS1とは、径を異ならせたことで同一の高さhになっている。
【0052】
以上のような工程を経て、複数のPS1を有するマザー基板2が形成される。このマザー基板2は、別途TFT14、画素電極13、端子電極16、およびトランスファ電極17などを形成した別のマザー基板と貼り合わされる。ここでは、例えば、ODFによりこれら両マザー基板の貼り合わせを行う。具体的には、まず、マザー基板2及び別のマザー基板の上に、ポリイミドなどの配向膜を形成する。その後、この配向膜に対してラビング処理を行う。次に、マザー基板2又は別のマザー基板にシール材33を形成し、シール材33に囲まれた領域に、液晶30を滴下する。液晶30を滴下した後、PS1で両マザー基板間のギャップを維持した状態で、これら一対のマザー基板をシール材33によって貼り合わせる。これにより、液晶表示パネル用マザーパネル250を形成する。
【0053】
本実施の形態では、PS1の高さが略均一に形成されているため、液晶表示パネル用マザーパネル250のセルギャップが一定となる。従って、ODFプロセスにおける液晶の余剰、不足に対するプロセスマージンを増やすことができ、ODFプロセスにおける液晶の余剰、不足による歩留まり低下を防止できる。また、ODFプロセスにおける液晶の余剰、不足を防止するために、滴下する液晶量を液晶表示パネル用マザーパネル250の位置により変更する必要がない。これらのことから、生産性に優れた液晶表示パネル用マザーパネル250の製造が可能となる。
【0054】
次に、貼り合わせた液晶表示パネル用マザーパネル250を液晶表示パネル50毎に分断する。その後、個々の液晶表示パネル50の両外側に偏光板31、32を貼り付ける。そして、制御基板35を実装して、バックライトユニット等を取り付ける。以上の工程を経て、本実施の形態に係る液晶表示装置100が完成する。
【0055】
なお、本実施の形態では、PS用樹脂51の塗布は、ディスペンサシリンジ52で点状に滴下しスピン工法で塗り広げる場合について例示的に説明を行ったが、この方法に限るものではない。例えば、スリット&スピン工法を用いることも可能である。図13は、本実施の形態の別の実施例に係るPS用樹脂のスリット&スピン工法を用いた塗布工程を示す斜視図である。このスリット&スピン工法では、まず、図13(a)に示すように、マザー基板2上に、ダイ53を移動させながら所定の量のPS用樹脂51を滴下する。スリット&スピン工法では、ダイ53のスリットからPS用樹脂51が概ね線状に滴下される。ここでは、例えばダイ53のスリットがマザー基板2の長辺方向に延在するように配置し、PS用樹脂51をスリットから滴下しながらダイ53をマザー基板2の端辺方向に移動させる。
【0056】
次に、図13(b)に示すように、PS用樹脂51が滴下されたマザー基板2を回転させて、図13(c)に示すように、PS用樹脂51をマザー基板2の略全面に塗り広げる。このように、スリット&スピン工法においても、マザー基板2を回転させることで、マザー基板2上に滴下されたPS用樹脂51が、マザー基板2の略全面に塗布される。
【0057】
図14は、スリット&スピン工法により塗布されたPS用樹脂の膜厚分布を示す図である。スリット&スピン工法により塗布されたPS用樹脂51も、図14に示すように、マザー基板2の概ね中心で最も厚く、中心から外側に向かうにつれて薄くなる。特に、スリット&スピン工法では、PS用樹脂51の膜厚分布は、図14のように、滴下されるPS用樹脂51の線の方向、すなわちダイ53のスリット方向を長軸方向とする楕円状となる。
【0058】
次に、塗布したPS用樹脂51を、フォトリソグラフィ法を用いて露光、現像し、マザー基板2上に、複数のPS1のパターンを形成する。図15は、本実施の形態の別の実施例に係るPSの径の分布を示す図である。図15に示すように、本実施の形態においては、塗布されたPS用樹脂51の膜厚分布に応じるため、マザー基板2の中心から外側に向かうにつれてPS1の径が大きくなっていくように、PS1のパターンを形成している。より厳密にPS用樹脂51の膜厚分布に応じるには、形成するPS1のパターンの径が、マザー基板2の中心から楕円状の分布になっていることが好ましい。
【0059】
このようにして複数のPS1のパターンを形成することにより、スリット&スピン工法を用いた場合でも、高さがマザー基板2面内において略均一のPS1を形成できる。すなわち、マザー基板2上に塗布されたPS用樹脂51の塗布膜には、図14で示したようにスリット&スピン工法に固有な膜厚分布が生じていたが、パターニング後のPS1にはこの膜厚分布が反映されることなく、高さをマザー基板2面内で略均一にできる。
【0060】
無論、マザー基板2のサイズが異なる場合や、塗布膜の膜厚分布が製造プロセスにより異なる場合、PS用樹脂51の種類によって膜厚分布が異なる場合などがあるため、PS1の具体的な径の設定については、適宜、最適な条件を見出す必要がある。ただし、マザー基板2の中央部と端部とでPS1の径を変えること、およびマザー基板2の中央部のPS1の方がマザー基板2の端部のPS1よりも径が小さいことは、いずれの場合においても有効である。
【0061】
径を小さくすることで、径が大きいPS1よりも高さを低くすることができるため、PS1の高さ分布をPS1の形状で補正することができる。例えば、塗布方法によりPS1の高さが変わる場合には、その塗布方法による塗布膜の膜厚分布に応じたPS1の径分布にすることで、PS1の高さばらつきを改善することが可能となる。例えば、上述したように、スピン工法の場合はマザー基板2中心から同心円状の径分布とし、スリット&スピン工法ではマザー基板2から楕円形状にすると良い。マザー基板2面内におけるPS1の高さ分布がなくなると、所定の液晶量で過不足なく液晶表示パネル用マザーパネル250を形成することができる。従って、液晶の余剰、不足による歩留まり低下の発生を防止できる。
【0062】
以上のように、本実施の形態では、液晶表示パネル用マザーパネル250における位置に応じて、異なる径のPS1を配設する。これにより、PS用樹脂51の塗布膜の膜厚分布を反映させることなく、高さが略均一のPS1を形成することができる。従って、液晶表示パネル50のセルギャップ分布を良好にできる。また、ODFプロセスにおいて、液晶表示パネル用マザーパネル250のセルギャップ分布を良好にできる。すなわち液晶表示用パネルマザーパネル250内のセルギャップが略均一となるため、余剰液晶や液晶不足による歩留まり低下が発生しなくなり、生産性を向上できる。このように、本実施の形態によれば、基板内においてより均一な高さのPSを有する液晶表示パネル用マザーパネル250、液晶表示パネル50、及び液晶表示装置100の製造方法を提供することができる。
【0063】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上記実施の形態では、PS1を対向基板20上に形成する場合について例示的に説明をしたが、TFT基板10上にPS1を形成することも可能であることは言うまでもない。さらに、上記実施の形態では、ODFプロセスを用いて液晶を封入する場合について例示的に説明をしたが、PS1の高さの均一性を向上することは製品の表示品位のばらつきを低減することから、ODFプロセス以外に用いても有効な効果を有する。ただし、液晶量のシビアなコントロールが必要であることから、本発明をODFプロセスに適用することは非常に高い効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0064】
1 柱状スペーサ(PS)、2 マザー基板、
10 TFT基板、11 基板、12 配向膜、
13 画素電極、14 TFT、15 絶縁膜、
16 端子電極、17 トランスファ電極、
20、20a、20e 対向基板、
21 基板、22 配向膜、23 共通電極、
24 着色層、25 ブラックマトリクス(BM)
30 液晶、31、32 偏光板、33 シール材、
34 トランスファ材、35 制御基板、
50、50a〜50i 液晶表示パネル、
51 柱状スペーサ(PS)用樹脂、
52 ディスペンサシリンジ、53 ダイ、
100 液晶表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の液晶表示パネルを取り出すための液晶表示パネル用マザーパネルであって、
第1のマザー基板と、
前記第1のマザー基板と対向配置された第2のマザー基板と、
前記液晶表示パネルのそれぞれに対して設けられ、前記第1のマザー基板と前記第2のマザー基板を貼り合わせるシール材と、
前記第1及び第2のマザー基板間に設けられ、前記液晶表示パネルのパネルギャップを規制する複数の柱状スペーサと、を備え、
前記液晶表示パネル用マザーパネルにおける位置に応じて、複数の前記柱状スペーサの径が徐々に変化している液晶表示パネル用マザーパネル。
【請求項2】
前記液晶表示パネル用マザーパネルの中心から外側に向かうにつれて、複数の前記柱状スペーサの径が大きくなっていく請求項1に記載の液晶表示パネル用マザーパネル。
【請求項3】
複数の前記柱状スペーサの高さが略均一であることを特徴とする請求項1、又は2に記載の液晶表示パネル用マザーパネル。
【請求項4】
複数の前記柱状スペーサの径の分布が同心円状になっていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の液晶表示パネル用マザーパネル。
【請求項5】
前記複数の柱状スペーサの径の分布が長軸を持つ楕円状になっていることを特徴とする請求項1、2、又は3に記載の液晶表示パネル用マザーパネル。
【請求項6】
第1の基板と、
前記第1の基板と対向配置された第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板とを貼り合わせるシール材と、
前記第1及び第2の基板間に設けられ、前記第1及び第2の基板間のギャップを規制する複数の柱状スペーサと、を備え、
前記液晶表示パネルにおける位置に応じて、複数の前記柱状スペーサの径が徐々に変化している液晶表示パネル。
【請求項7】
前記液晶表示パネルの第1の端部から前記第1の端部と反対側の第2の端部に向かうにつれて、複数の前記柱状スペーサの径が大きくなっていく請求項6に記載の液晶表示パネル。
【請求項8】
矩形状の前記液晶表示パネルの第1の角部から前記第1の角部と対向する第2の角部に向かうにつれて、複数の前記柱状スペーサの径が大きくなっていく請求項6、又は7に記載の液晶表示パネル。
【請求項9】
矩形状の前記液晶表示パネルの第1の端辺から、前記第1の角部と対向する第2の端辺に向かうにつれて、複数の前記柱状スペーサの径が大きくなっていく請求項6、又は7に記載の液晶表示パネル。
【請求項10】
前記液晶表示パネルの所定の点から外側に向かうにつれて、複数の前記柱状スペーサの径が大きくなっていく請求項6に記載の液晶表示パネル。
【請求項11】
前記複数の柱状スペーサの高さが略均一であることを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項に記載の液晶表示パネル。
【請求項12】
一対のマザー基板を有する液晶表示パネル用マザーパネルから、液晶表示パネルを取り出す液晶表示装置の製造方法であって、
第1のマザー基板に柱状スペーサ用樹脂を塗布する工程と、
前記第1のマザー基板に塗布された柱状スペーサ用樹脂の厚さの分布に応じて、前記柱状スペーサが異なる径で分布するように、複数の前記柱状スペーサのパターンを形成する工程と、を備えた液晶表示装置の製造方法。
【請求項13】
塗布された前記柱状スペーサ用樹脂の膜厚が厚い箇所ほど、前記柱状スペーサの径が小さくなっている請求項12に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項14】
前記第1のマザー基板を回転させることで、前記第1のマザー基板上に滴下された前記柱状スペーサ用樹脂が、前記第1のマザー基板の略全面に塗布され、
前記第1のマザー基板の中心から外側に向かうにつれて、複数の前記柱状スペーサの径が大きくなっていく請求項12、又は13に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項15】
前記柱状スペーサ用樹脂が塗布される工程では、前記柱状スペーサ用樹脂が点状に滴下され、
複数の前記柱状スペーサの径の分布が同心円状になっていることを特徴とする請求項12、13、又は14に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項16】
前記柱状スペーサ用樹脂が塗布される工程では、前記柱状スペーサ用樹脂が線状に滴下され、
複数の前記柱状スペーサの径の分布が前記線の方向を長軸方向とする楕円状になっていることを特徴とする請求項12、13、又は14に記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項17】
複数の前記柱状スペーサの高さが略均一であることを特徴とする請求項12乃至16のいずれか1項に記載の液晶表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−227414(P2011−227414A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−99441(P2010−99441)
【出願日】平成22年4月23日(2010.4.23)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】