説明

液晶表示装置および電子機器

【課題】透過率調整用のための専用パターンを別途設けることなく、既存の遮光部材を利用した透過率調整を行うこと。
【解決手段】本発明は、駆動基板と対向基板との間に液晶が封入され、表示領域として複数の主画素Pが配置された液晶表示装置において、主画素Pを構成する複数の副画素p1〜p3のうち少なくとも2つの副画素(例えば、p2、p3)に液晶配向制御因子もしくは基板間隔設定用のスペーサが設けられ、この少なくとも2つの副画素において液晶配向制御因子もしくはスペーサに対応して設けられる遮光部材Sの平面視面積が異なっているものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動基板と対向基板との間に液晶が封入された液晶表示装置および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、画素に対応してTFT(Thin Film Transistor)等の駆動素子が設けられる駆動側基板と、カラーフィルタ等が形成される対向側基板とを所定の間隔で貼り合わせ、間に液晶を封入した構成となっている。カラー画像を表示する液晶表示装置では、一つの画素(主画素)が、R(赤)、G(緑)、B(青)に対応した3つの副画素によって構成されており、各副画素の駆動によって所望のカラー画像を表示している。
【0003】
このような液晶表示装置では、適用するRGBの各カラーフィルタによって目的の色度になるよう調整が必要となる。特に、近年では白色の色温度についての要求が厳しくなってきており、白色色度座標の調整が重要な要素となっている。
【0004】
ここで、液晶表示装置における白色の色温度の調整は、材料変更を行わない場合、液晶ギャップ(駆動基板と対向基板との間隔)の調整や、RGBそれぞれの単色色度をカラーフィルタの膜厚で調整するといった手法が用いられている。
【0005】
しかし、液晶ギャップの調整では、白色色度座標の調整が決まった方向にしか移動できない。また、単色色度の調整では、極端な色の変更を行わないと白色度座標の移動が行えないことから、色再現範囲が目標より狭くなってしまったり、極端に偏った座標になるという問題がある。
【0006】
一方、液晶表示装置のバックライトを変更することにより、白色色度座標の変更が可能であるが、バックライトの色度範囲は限られており、その範囲を超えての調整は不可能である。
【0007】
そこで、画素の大きさを各色で変更する方法や、新たに遮光するパターンを画素内に設けることで、各色の画素の色度を調整する方法が考えられている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0008】
【特許文献1】特開2007−17619号公報
【特許文献1】特開2005−141180号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、画素の大きさ各色で変更する方法では、各色で駆動回路の設計を変更するか、一番大きな画素に合わせて駆動回路を設計する必要があり、回路設計に大きな負荷がかかるという問題がある。また、新たに遮光するパターンを画素内に設ける方法では、画素内の回路設計に制約をもたらし、設計の自由度を低下させるという問題が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、駆動基板と対向基板との間に液晶を有し、表示領域として複数の主画素が配置された液晶表示装置において、主画素を構成する複数の副画素のうち少なくとも2つの副画素に液晶配向制御因子もしくは基板間隔設定用のスペーサが設けられ、この少なくとも2つの副画素において液晶配向制御因子もしくはスペーサに対応して設けられる遮光部材の平面視面積が異なっているものである。
【0011】
液晶表示装置では、主画素を構成する複数の副画素のうち少なくとも2つに液晶配向制御因子もしくはスペーサが設けられており、この液晶配向制御因子もしくはスペーサによって配向乱れが発生することによる光漏れを防ぐために、液晶配向制御因子もしくはスペーサの位置に対応して遮光部材が設けられている。本発明では、この遮光部材を副画素の透過率調整用の部材として兼用しており、別部材として透過率調整用のパターンを設けることなく主画素を構成する複数の副画素の透過率のバランスを調整できるようになっている。
【0012】
ここで、遮光部材の形状は、液晶配向制御因子もしくはスペーサの平面視外形と相似形である。これにより、液晶配向制御因子もしくはスペーサによる液晶配向乱れでの光漏れの確実な防止と所望の透過率調整との両立を図ることができる。
【0013】
また、遮光部材を表示領域内に独立して配置することで、表示領域周辺の回路パターンの設計に影響を与えることなく透過率調整を行うことができる。
【0014】
また、本発明は、本体筐体に液晶表示装置が設けられた電子機器であり、この液晶表示装置として、駆動基板と対向基板との間に液晶が封入され、表示領域として複数の主画素が配置されており、主画素を構成する複数の副画素のうち少なくとも2つの副画素に液晶配向制御因子もしくは基板間隔設定用のスペーサが設けられ、少なくとも2つの副画素において液晶配向制御因子もしくはスペーサに対応して設けられる遮光部材の平面視面積が異なっている電子機器である。
【0015】
このような本発明では、液晶表示装置における遮光部材を副画素の透過率調整用の部材として兼用しており、別部材として透過率調整用のパターンを設けることなく主画素を構成する複数の副画素の透過率のバランスを調整できるようになる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、副画素の透過率調整において、透過率調整用のための専用パターンを別途設けることなく、既存の遮光部材を利用した透過率調整を行うことができ、画素内の回路設計における自由度を保ちながら所望の透過率調整を図り、液晶表示装置の色度座標を的確に設定することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。
【0018】
<液晶表示装置の全体構成>
図1は、実施形態の液晶表示装置の構成を説明する平面構成図である。図2は、実施形態の液晶表示装置の構成を説明する断面構成図であり、図1におけるA−A’断面図である。以下にこれらの図面に基づいて実施形態の液晶表示装置の概略構成を説明する。
【0019】
これらの図に示す液晶表示装置1は、駆動回路が形成された駆動基板10と、これに対向配置された対向基板20と、これらの基板10−20間に挟持されたシール剤30と、シール剤30の注入口30aを塞ぐ封止剤32と、基板10−20間に充填された液晶層LCとを備えている。
【0020】
このうち駆動基板10は、液晶表示装置1の中央部に設定された表示領域10aおよびその周辺領域10bに駆動回路を備えている。この駆動回路は、以降に詳細に説明するように、薄膜トランジスタや容量素子で構成された画素回路および周辺回路である。
【0021】
また、この駆動基板10上には、例えば上記駆動回路の薄膜トランジスタを構成するゲート電極11と同一層で引き出し配線11bが設けられている。これらのゲート電極11および引き出し配線11bは、例えばモリブデン(Mo)膜からなる。そして、引き出し配線11bは、駆動基板10の周縁においてシール剤30と重なる位置からその外側に掛けて設けられていることとする。
【0022】
ゲート電極11および引き出し配線11bを覆う絶縁膜13上には、ここでの図示を省略した回路配線等が形成され、これらを覆う状態で平坦化絶縁膜15が設けられている。この平坦化絶縁膜15上における表示領域10aには、回路配線に接続された複数の画素電極17がマトリクス状に配列形成されている。
【0023】
そして、この画素電極17を覆う状態で、ここでの図示を省略した配向膜が設けられている。
【0024】
一方、対向基板20は、駆動基板10と同一形状であり、駆動基板10における引き出し配線11bが引き出された周縁方向のみにおいて駆動基板10の上方を開口させている。この対向基板20は、液晶表示装置1の中央部に設定された表示領域10aを囲む周辺領域10bに対応したブラックマトリックス21を備えている。また表示領域内にも、画素電極17間に対応する位置にブラックマトリックス21が配置されていても良い。
【0025】
また、ブラックマトリックス21によって囲まれた表示領域10aには各色のカラーフィルタ23が設けられている。
【0026】
さらに、ここでの図示は省略したが、これらのブラックマトリックス21およびカラーフィルタ23を覆う状態で、表示領域10aの全面に共通電極としての対向電極と配向膜とがこの順に積層形成されている。
【0027】
シール剤30は、少なくとも1箇所の開口部を注入口30aとして、駆動基板10および対向基板20の側周に臨ませた状態で、当該駆動基板10と対向基板20との周縁端に連続的に設けられている。
【0028】
このシール剤30は、例えばスクリーン印刷やディスペンサを用いて一方の基板側に描画されたものであり、注入口30aが設けられる端縁方向においてのみ、駆動基板10おおび対向基板20の周縁端から、少し内側に設けられている。これにより注入口30aは、表示領域10a側から基板10,20の側周に掛けてが、ネック状に成形された状態となっている。
【0029】
封止剤32は、シール剤30の注入口30aを塞ぐ状態で駆動基板10と対向基板20との側周に塗布されている。
【0030】
液晶層LCは、液晶表示装置1の駆動モードによって選択された誘電異方性を備えた液晶分子によって構成されたものであることとする。なお、駆動基板10と対向基板20との間には、液晶層LCの他にも、駆動基板10と対向基板20との間隔を所定状態にするための複数のスペーサが挟持される。これらのスペーサは、駆動基板10または対向基板20上に予め形成された柱状スペーサとなっている。
【0031】
また、必要に応じて、外部回路が形成されたフレキシブルプリント基板34が引き出し配線11bに接続されている。
【0032】
<駆動回路の構成>
図3は、上記液晶表示装置の駆動回路の一例を示す図である。
【0033】
この図に示すように、アクティブマトリックス型の液晶表示装置1において、駆動基板10側に設定された表示領域10aには、複数の走査線3と複数の信号線5とが縦横に配線されており、それぞれの交差部に対応して1つの画素が設けられた画素アレイ部として構成されている。各画素に設けられる画素回路は、例えば画素電極17、薄膜トランジスタTr、および保持容量Csで構成されている。
【0034】
一方、周辺領域10bには、走査線3を走査駆動する走査線駆動回路7と、輝度情報に応じた映像信号(すなわち入力信号)を信号線5に供給する信号線駆動回路9とが配置されている。
【0035】
以上のようなパネル構成においては、走査線駆動回路7による駆動により、薄膜トランジスタTrを介して信号線5から書き込まれた映像信号が保持容量Csに保持され、保持された信号量に応じた電圧が画素電極17に供給される。一方、保持容量Csの他方の電極に接続された共通電極としての対向電極にはコモン電位Vcomが印加される。これにより、画素電極17と対向電極との間に印加された電圧によって発生させた電界に応じて、液晶層を構成する液晶分子が基板面内において所定角度で回転して表示光の光透過が制御される。
【0036】
なお、以上のような画素回路の構成は、あくまでも一例であり、必要に応じて画素回路内に容量素子を設けたり、さらに複数のトランジスタを設けて画素回路を構成したりしても良い。また、周辺領域10bには、画素回路の変更に応じて必要な駆動回路が追加される。また、本発明は全ての液晶駆動モードの液晶表示装置に適用可能であり、さらにアクティブマトリックス型だけではなくパッシブマトリックス型にも適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
【0037】
<画素構成>
図4は、画素の構成例について説明する模式図である。液晶表示装置の表示領域には、複数の画素(主画素P)がマトリクス状に配置されている。主画素Pは複数の副画素によって構成され、図4に示す例ではR(赤)に対応した副画素p1、G(緑)に対応した副画素p2、B(青)に対応した副画素p3の3つの副画素によって1つの主画素Pが構成されている。なお、主画素Pを構成する副画素の種類や配列は上記以外であってもよいが、本実施形態ではRGB3つの副画素p1〜p3によって1つの主画素Pが構成されるものを例とする。
【0038】
各副画素p1〜p3には、液晶駆動のための薄膜トランジスタと画素電極とが駆動基板側に形成され、各副画素p1〜p3の各色に対応したカラーフィルタが対向基板側に形成されている。また、複数の副画素p1〜p3のうち、少なくとも2つには液晶配向制御因子もしくは基板間隔設定用のスペーサが設けられている。
【0039】
すなわち、液晶のタイプとして垂直配向液晶を用いる場合、副画素p1〜p3における少なくとも2つに垂直配向液晶の配向方向を制御するための凸部(液晶配向制御因子)が対向基板側に設けられている。また、その他のタイプの液晶であっても、駆動基板と対向基板との隙間を正確に設定するため、柱状のスペーサが設けられている。1つの主画素Pに複数の副画素p1〜p3がある場合、少なくとも2つの副画素にスペーサが設けられることになる。
【0040】
このような液晶配向制御因子もしくはスペーサが副画素内に設けられている場合、液晶配向制御因子もしくはスペーサによって液晶の配向乱れが発生することになり、この配向乱れによる光漏れを防ぐため、液晶配向制御因子もしくはスペーサの位置に対応して遮光部材が設けられている。遮光部材は、液晶配向制御因子もしくはスペーサの位置に対応した駆動基板側もしくは対向基板側に設けられる。
【0041】
本実施形態の液晶表示装置では、この遮光部材を副画素p1〜p3の透過率調整用の部材として兼用しており、別部材として透過率調整用のパターンを設けることなく主画素Pを構成する複数の副画素p1〜p3の透過率のバランスを調整できるようになっている。
【0042】
図5は、遮光部材の構成例を説明する図で、(a)は従来例、(b)は本実施形態の例である。図5では、3つの副画素p1〜p3によって構成される1つの主画素Pについての遮光部材Sの構成例を示している。図5(a)に示す従来例では、RGBの各副画素p1〜p3について各々2つの遮光部材Sが設けられているが、全ての遮光部材Sの平面視外形が同じ大きさとなっている。ここで、平面視とは、液晶表示装置の表示領域10a(図1参照)の平面を正面から見た状態を言う。
【0043】
一方、図5(b)に示す本実施形態の例では、RGBの副画素p1〜p3のうちGの副画素p2とBの副画素p3に遮光部材Sが設けられ、Rの副画素p1には設けられていない。しかも、遮光部材Sが設けられているGの副画素p2とBの副画素p3について、遮光部材Sの平面視外形が異なる大きさとなっている。図5(b)に示す例では、Gの副画素p2に設けられた遮光部材Sの大きさよりBの副画素p3に設けられた遮光部材Sの大きさの方が大きくなっている。このように、副画素に設けられる遮光部材Sの大きさを変えることで、各副画素p1〜p3の透過率のバランスを調整でき、白色色度座標の変更が可能となる。
【0044】
なお、図5(b)に示す例では、3つの副画素p1〜p3のうちGの副画素p2とBの副画素p3に遮光部材Sを設けているが、液晶配向制御因子やスペーサが全ての副画素p1〜p3に設けられている場合には、それに対応して全ての副画素p1〜p3に遮光部材Sを設け、副画素p1〜p3における遮光部材Sの平面視外形を異なる大きさに設けるようにしてもよい。
【0045】
また、遮光部材Sによる透過率の調整は、副画素に設けられる遮光部材Sの平面視面積によって決まることから、各副画素p1〜p3の透過率を調整するにあたり、上記のように遮光部材Sの大きさを変える場合のほか、同じ大きさの遮光部材Sであっても設置個数によって透過率調整を行うようにしてもよい。
【0046】
本実施形態の液晶表示装置では、遮光部材Sとして副画素に設けられる液晶配向制御因子もしくはスペーサに対応して設けられる遮光膜と兼用していることから、遮光部材Sの平面視外形は液晶配向制御因子もしくはスペーサの平面視外形より大きくなっている。また、遮光部材Sの平面視形状は、液晶配向制御因子もしくはスペーサの平面視形状と相似形となっている。このような相似形にすることで、液晶配向制御因子もしくはスペーサに起因する光漏れの影響の抑制効果を十分に発揮できるようになるとともに、所望の透過率の調整をも的確に行うことが可能となる。
【0047】
図6、図7は、他の形状から成る遮光部材の例を説明する図である。図6に示す例は、遮光部材Sが矩形の場合、図7に示す例は、遮光部材Sが長円形の場合を示している。このように、遮光部材Sの平面視形状は図5に示す円形だけでなく、液晶配向制御因子やスペーサの平面視外形に対応させて種々の形を採用することができる。なお、遮光部材Sの平面視外形は、液晶配向制御因子やスペーサの平面視外形と完全な相似形になっていなくてもよく、液晶配向制御因子やスペーサの平面視外形を内包する形状であればよい。
【0048】
<具体的な実施形態(その1)>
図8は、具体的な実施形態(その1)を説明する模式断面図で、本実施形態に係る液晶表示装置の一つの副画素の構造を示したものとなっている。本実施形態の液晶表示装置は、垂直配向(VA:Vertical Alignment)モードの液晶LCを適用しており、配向制御には液晶配向制御因子40として、対向基板20側にポジレジストで突起を形成した構造を採用している。
【0049】
液晶表示装置は、駆動基板10と対向基板20との間にスペーサ41が配置され、このスペーサ41によって基板10−20間に所定の間隔が設定されている。間隔が設定された基板10−20間には液晶LCが注入され、液晶LCの注入後に駆動基板10と対向基板20との間に設けられた注入口30a(図1参照)が封止剤32で塞がれることになる。
【0050】
この液晶表示装置では、対向基板20のカラーフィルタ23側に液晶配向制御因子40が設けられている。また、この液晶配向制御因子40とその周りの液晶配向乱れによる光漏れを防ぐため、駆動基板10側に例えばMo(モリブデン)パターンから成る遮光部材Sが設けられている。
【0051】
液晶配向制御因子40は、直径約12μmであるのに対し、Moパターンで作成した遮光部材は直径約16μmとなっている。これは液晶配向制御因子40の周辺からある光漏れ領域に加えて駆動基板10と対向基板20との貼り合わせ時のずれ量を見積もり、遮光パターンのサイズを決めたものである。
【0052】
遮光部材Sが駆動基板10側に設けられることで、駆動基板10に形成するトランジスタ等の素子と同じ工程で製造できることから、非常に高い寸法精度で形成することが可能となる。
【0053】
また遮光部材Sは、副画素における表示領域(画素電極の形成領域)内で独立した位置に配置されている。独立した位置とは、走査線や信号線とは連続しない孤立した位置のことをいう。これにより、走査線や信号線の設計に影響を与えることなく、遮光部材Sの設計(透過率調整)を行うことが可能となる。
【0054】
ここで、遮光部材Sとして用いているMoパターンのサイズを変更し、白色色度座標の移動量をシミュレーションした結果を表1に示す。
【0055】
【表1】

【0056】
この表1では、RGB各副画素の開口率の比率が同じものを基準(ref)として、条件1〜7の異なる開口率比で色座標(u’,v’)の移動量、透過率比およびコントラスト比(CR比)をシミュレーションした結果を示している。この表1に示す条件のうち、白色度座標の移動量と遮光サイズとの組み合わせで、透過率を低下させず、コントラストの低下を少なくできる組み合わせとして、条件1を選択し、実際に液晶表示装置を作成した。実際の液晶表示装置の特性は、移動量と透過率は予想通りで、コントラスト低下は2%程度となった。
【0057】
コントラストおよびコントラストの寄与は、単色の輝度に比例し、この液晶表示装置では、輝度の比率がR:G:B=3:7:1となるため、透過率劣化の少ないB(青)の遮光面積を大きくし、コントラスト劣化の比較的小さいR(赤)にて透過率を稼ぐことにより、透過率を確保したまま、コントラストの低下を最小限にすることができる。
【0058】
<具体的な実施形態(その2)>
図9は、具体的な実施形態(その2)を説明する模式断面図、図10は、具体的な実施形態(その2)を説明する模式平面図で、本実施形態に係る液晶表示装置の一つの副画素の構造を示したものとなっている。
【0059】
本実施形態に係る液晶表示装置は、FFS(Fringe Field Switching)モードの液晶LCを適用したもので、駆動基板10側に共通電極17が形成され、絶縁膜15を介して画素電極18が形成されている。また、対向基板20側にはカラーフィルタ23が形成されている。そして、基板10−20間の間隔保持のためにPS(フォトスペーサ)から成るスペーサ41を対向基板20側に配置し、駆動基板10側にMoパターンから成る遮光部材Sを配置した構造となっている。
【0060】
液晶表示装置は、駆動基板10と対向基板20との間に配置されるスペーサ41によって基板10−20間に所定の間隔が設定され、この間隔が設定された基板10−20間に液晶LCが注入される。液晶LCを注入した後、駆動基板10と対向基板20との間に設けられた注入口30a(図1参照)が封止剤32で塞がれる。
【0061】
この液晶表示装置では、対向基板20のカラーフィルタ23上の任意の色に形成したPSから成るスペーサ41の周辺からの光漏れを遮光するため、駆動基板10側のスペーサ41と対向する位置に遮光部材Sが形成されている。
【0062】
遮光部材Sが駆動基板10側に設けられることで、駆動基板10に形成するトランジスタ等の素子と同じ工程で製造できることから、非常に高い寸法精度で形成することが可能となる。
【0063】
また、図10に示すように、遮光部材Sは、副画素における表示領域(画素電極の形成領域)内で独立した位置に配置されている。独立した位置とは、走査線や信号線とは連続しない孤立した位置のことをいう。これにより、走査線や信号線の設計に影響を与えることなく、遮光部材Sの設計(透過率調整)を行うことが可能となる。
【0064】
スペーサ41は、直径約11μmであるのに対し、Moパターンで作成した遮光部材Sは直径約24μmとなっている。この遮光部材Sを配置する画素の色で、白色色度座標は表2のように変化する。表2では、RGB各色に対応した副画素にスペーサ41および遮光部材Sを配置した場合の白色の変化(xy色空間でのΔx、Δy)を示している。
【0065】
【表2】

【0066】
本実施形態では、白色色度座標の移動したい方向を考慮して、R(赤)の副画素にスペーサ41および遮光部材Sを作成した。また、必要に応じてRGBのうち2つ以上の副画素にスペーサ41および遮光部材Sを設けるようにしてもよい。
【0067】
なお、スペーサ41に対応して形成する遮光部材Sは、カラーフィルタのBLK(ブラック)を用いてもよく、同様の効果を得ることができる。図11は、カラーフィルタに遮光部材を設けた例を示す模式断面図、図12は、カラーフィルタに遮光部材を設けた例を示す模式平面図である。
【0068】
この液晶表示装置では、駆動基板10側に共通電極17、絶縁膜15および画素電極18が形成され、対向基板20側にカラーフィルタ23が形成され、駆動基板10と対向基板20との間にスペーサ41が設けられるという基本的な構造は図10に示す例と同じであるが、スペーサ41に対応して形成される遮光部材Sとして、対向基板20のカラーフィルタ23に設けられたブラックのパターンを用いている点で相違する。ブラックパターンは通常カラーフィルタで使用している酸化クロム、顔料分散レジストどちらでも良い。
【0069】
図12に示すように、遮光部材Sは、副画素における表示領域(画素電極の形成領域)内で独立した位置に配置されている。これにより、走査線や信号線の設計に影響を与えることなく、遮光部材Sの設計(透過率調整)を行うことが可能となる。また、遮光部材Sの平面視外形は、スペーサ41の平面視外形より大きくなっており、遮光部材Sの平面視形状は、スペーサ41の平面視形状と相似形となっている。
【0070】
対向基板20のカラーフィルタ23のブラックパターンを遮光部材Sとして用いる構造は、図13に示す液晶配向制御因子40を設ける構造であっても適用可能である。すなわち、図13に示すように、対向基板20のカラーフィルタ23側に液晶配向制御因子40が設けられる構造において、この液晶配向制御因子40の位置に対応するカラーフィルタ23にブラックパターンの遮光部材Sを形成する。ブラックパターンは通常カラーフィルタで使用している酸化クロム、顔料分散レジストどちらでも良い。
【0071】
遮光部材Sは、副画素における表示領域(画素電極の形成領域)内で独立した位置に配置されている。これにより、走査線や信号線の設計に影響を与えることなく、遮光部材Sの設計(透過率調整)を行うことが可能となる。また、この遮光部材Sの平面視外形は、液晶配向制御因子40の平面視外形より大きくなっており、遮光部材Sの平面視形状は、液晶配向制御因子40の平面視形状と相似形となっている。
【0072】
<その他の具体例>
遮光部材Sを駆動基板10側に設ける構成では、CS(補助容量)を形成する金属膜を遮光部材Sとして流用し、容量に寄与しない領域を延長して遮光部材Sと同様の効果を得ることができる。
【0073】
また、スペーサ41に対応した遮光部材Sの兼用は、特にFFSモードの液晶に限ることなく、同じようにスペーサ41を形成し、このスペーサ41について遮光が必要であれば液晶のモードにかかわらず適用することが可能である。特に、遮光部材Sとしてカラーフィルタのブラックパターンを使用することは、画素部の設計に影響を与えないため、有効な手段となる。
【0074】
<実施形態の効果>
製品の仕様に対応した白色色度座標にカラーフィルタの色度を変更することなく合わせることができることから、特性の低下を抑制しつつ所望の仕様に対応することが可能となる。また、予め配置される遮光手段を遮光部材Sとして兼用することから、駆動基板10や対向基板20にパターンを形成する際に用いるフォトリソグラフィ用マスクの簡単な設計変更のみで対応することが可能なため、製造時間の増加やコストアップを抑制することが可能となる。
【0075】
次に、本実施形態に係る表示装置の適用例について説明する。
【0076】
<電子機器>
本実施形態に係る表示装置は、図14に示すようにフラット型のモジュール形状のものを含む。例えば絶縁性の基板上2002に、液晶素子、薄膜トランジスタ、薄膜容量、受光素子等からなる画素をマトリックス状に集積形成した画素アレイ部2002aを設ける、この画素アレイ部(画素マトリックス部)2002aを囲むように接着剤2021を配し、ガラス等の対向基板2006を貼り付けて表示モジュールとする。この透明な対向基板2006には必要に応じて、カラーフィルタ、保護膜、遮光膜等を設けてもよい。表示モジュールには、外部から画素アレイ部2002aへの信号等を入出力するためのコネクタとして例えばFPC(フレキシブルプリントサーキット)2023を設けてもよい。
【0077】
以上説明した本実施形態に係る表示装置は、図15〜図19に示す様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラなど、電子機器に入力された映像信号、若しくは、電子機器内で生成した映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。以下に、本実施形態が適用される電子機器の一例について説明する。
【0078】
図15は、本実施形態が適用されるテレビを示す斜視図である。本適用例に係るテレビは、フロントパネル102やフィルターガラス103等から構成される映像表示画面部101を含み、その映像表示画面部101として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作成される。
【0079】
図16は、本実施形態が適用されるデジタルカメラを示す斜視図であり、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図である。本適用例に係るデジタルカメラは、フラッシュ用の発光部111、表示部112、メニュースイッチ113、シャッターボタン114等を含み、その表示部112として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0080】
図17は、本実施形態が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。本適用例に係るノート型パーソナルコンピュータは、本体121に、文字等を入力するとき操作されるキーボード122、画像を表示する表示部123等を含み、その表示部123として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0081】
図18は、本実施形態が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。本適用例に係るビデオカメラは、本体部131、前方を向いた側面に被写体撮影用のレンズ132、撮影時のスタート/ストップスイッチ133、表示部134等を含み、その表示部134として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0082】
図19は、本実施形態が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す図であり、(A)は開いた状態での正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態での正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。本適用例に係る携帯電話機は、上側筐体141、下側筐体142、連結部(ここではヒンジ部)143、ディスプレイ144、サブディスプレイ145、ピクチャーライト146、カメラ147等を含み、そのディスプレイ144やサブディスプレイ145として本実施形態に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0083】
<表示撮像装置>
本実施形態に係る表示装置は、以下のような表示撮像装置に適用可能である。また、この表示撮像装置は、先に説明した各種電子機器に適用可能である。図20には、表示撮像装置の全体構成を表すものである。この表示撮像装置は、I/Oディスプレイパネル2000と、バックライト1500と、表示ドライブ回路1200と、受光ドライブ回路1300と、画像処理部1400と、アプリケーションプログラム実行部1100とを備えている。
【0084】
I/Oディスプレイパネル2000は、複数の画素が全面に渡ってマトリクス状に配置された液晶パネル(LCD(Liquid Crystal Display))からなり、線順次動作をしながら表示データに基づく所定の図形や文字などの画像を表示する機能(表示機能)を有すると共に、後述するようにこのI/Oディスプレイ2000に接触または近接する物体を撮像する機能(撮像機能)を有するものである。また、バックライト1500は、例えば複数の発光ダイオードが配置されてなるI/Oディスプレイパネル2000の光源であり、後述するようにI/Oディスプレイ2000の動作タイミングに同期した所定のタイミングで、高速にオン・オフ動作を行うようになっている。
【0085】
表示ドライブ回路1200は、I/Oディスプレイパネル2000において表示データに基づく画像が表示されるように(表示動作を行うように)、このI/Oディスプレイパネル2000の駆動を行う(線順次動作の駆動を行う)回路である。
【0086】
受光ドライブ回路1300は、I/Oディスプレイパネル2000において受光データが得られるように(物体を撮像するように)、このI/Oディスプレイパネル2000の駆動を行う(線順次動作の駆動を行う)回路である。なお、各画素での受光データは、例えばフレーム単位でフレームメモリ1300Aに蓄積され、撮像画像として画像処理部14へ出力されるようになっている。
【0087】
画像処理部1400は、受光ドライブ回路1300から出力される撮像画像に基づいて所定の画像処理(演算処理)を行い、I/Oディスプレイ2000に接触または近接する物体に関する情報(位置座標データ、物体の形状や大きさに関するデータなど)を検出し、取得するものである。なお、この検知する処理の詳細については後述する。
【0088】
アプリケーションプログラム実行部1100は、画像処理部1400による検知結果に基づいて所定のアプリケーションソフトに応じた処理を実行するものであり、例えば検知した物体の位置座標を表示データに含むようにし、I/Oディスプレイパネル2000上に表示させるものなどが挙げられる。なお、このアプリケーションプログラム実行部1100で生成される表示データは表示ドライブ回路1200へ供給されるようになっている。
【0089】
次に、図21を参照してI/Oディスプレイパネル2000の詳細構成例について説明する。このI/Oディスプレイパネル2000は、表示エリア(センサエリア)2100と、表示用Hドライバ2200と、表示用Vドライバ2300と、センサ読み出し用Hドライバ2500と、センサ用Vドライバ2400とを有している。
【0090】
表示エリア(センサエリア)2100は、バックライト1500からの光を変調して表示光を出射すると共にこのエリアに接触または近接する物体を撮像する領域であり、発光素子(表示素子)である液晶素子と後述する受光素子(撮像素子)とがそれぞれマトリクス状に配置されている。
【0091】
表示用Hドライバ2200は、表示ドライブ回路1200から供給される表示駆動用の表示信号および制御クロックに基づいて、表示用Vドライバ2300と共に表示エリア2100内の各画素の液晶素子を線順次駆動するものである。
【0092】
センサ読み出し用Hドライバ2500は、センサ用Vドライバ2400と共にセンサエリア2100内の各画素の受光素子を線順次駆動し、受光信号を取得するものである。
【0093】
次に、図22を参照して、表示エリア2100における各画素の詳細構成例について説明する。この図22に示した画素3100は、表示素子である液晶素子と受光素子とから構成されている。
【0094】
具体的には、表示素子側には、水平方向に延在するゲート電極3100hと垂直方向に延在するドレイン電極3100iとの交点に薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)などからなるスイッチング素子3100aが配置され、このスイッチング素子3100aと対向電極との間に液晶を含む画素電極3100bが配置されている。そしてゲート電極3100hを介して供給される駆動信号に基づいてスイッチング素子3100aがオン・オフ動作し、オン状態のときにドレイン電極3100iを介して供給される表示信号に基づいて画素電極3100bに画素電圧が印加され、表示状態が設定されるようになっている。
【0095】
一方、表示素子に隣接する受光素子側には、例えばフォトダイオードなどからなる受光用のセンサ3100cが配置され、電源電圧VDDが供給されるようになっている。また、この受光センサ3100cには、リセットスイッチ3100dとコンデンサ3100eが接続され、リセットスイッチ3100dによってリセットされながら、コンデンサ3100eにおいて受光量に対応した電荷が蓄積されるようになっている。そして蓄積された電荷は読み出しスイッチ3100gがオンとなるタイミングで、バッファアンプ3100fを介して信号出力用電極3100jに供給され、外部へ出力される。また、リセットスイッチ3100dのオン・オフ動作はリセット電極3100kにより供給される信号により制御され、読み出しスイッチ3100gのオン・オフ動作は、読出し制御電極3100kにより供給される信号により制御される。
【0096】
次に、図23を参照して、表示エリア2100内の各画素とセンサ読み出し用Hドライバ2500との接続関係について説明する。この表示エリア2100では、赤(R)用の画素3100と、緑(G)用の画素3200と、青(B)用の画素3300とが並んで配置されている。
【0097】
各画素の受光センサ3100c,3200c,3300cに接続されたコンデンサに蓄積された電荷は、それぞれのバッファアンプ3100f,3200f,3300fで増幅され、読み出しスイッチ3100g,3200g,3300gがオンになるタイミングで、信号出力用電極を介してセンサ読み出し用Hドライバ2500へ供給される。なお、各信号出力用電極には定電流源4100a,4100b,4100cがそれぞれ接続され、センサ読み出し用Hドライバ2500で感度良く受光量に対応した信号が検出されるようになっている。
【0098】
次に、本実施の形態の表示撮像装置の動作について詳細に説明する。
【0099】
まず、この表示撮像装置の基本動作、すなわち画像の表示動作および物体の撮像動作について説明する。
【0100】
この表示撮像装置では、アプリケーションプログラム実行部1100から供給される表示データに基づいて、表示用ドライブ回路1200において表示用の駆動信号が生成され、この駆動信号により、I/Oディスプレイ2000に対して線順次表示駆動がなされ、画像が表示される。また、このときバックライト1500も表示ドライブ回路1200によって駆動され、I/Oディスプレイ2000と同期した点灯・消灯動作がなされる。
【0101】
ここで、図24を参照して、バックライト1500のオン・オフ状態とI/Oディスプレイパネル2000の表示状態との関係について説明する。
【0102】
まず、例えば1/60秒のフレーム周期で画像表示がなされている場合、各フレーム期間の前半期間(1/120秒間)にバックライト1500が消灯し(オフ状態となり)、表示が行われない。一方、各フレーム期間の後半期間には、バックライト1500が点灯し(オン状態となり)、各画素に表示信号が供給され、そのフレーム期間の画像が表示されるようになっている。
【0103】
このように、各フレーム期間の前半期間は、I/Oディスプレイパネル2000から表示光が出射されない無光期間である一方、各フレーム期間の後半期間は、I/Oディスプレイパネル2000から表示光が出射される有光期間となっている。
【0104】
ここで、I/Oディスプレイパネル2000に接触または近接する物体(例えば、指先など)がある場合、受光ドライブ回路1300による線順次受光駆動により、このI/Oディスプレイパネル2000における各画素の受光素子においてその物体が撮像され、各受光素子からの受光信号が受光ドライブ回路1300へ供給される。受光ドライブ回路1300では、1フレーム分の画素の受光信号が蓄積され、撮像画像として画像処理部14へ出力される。
【0105】
そして画像処理部1400では、この撮像画像に基づいて、以下説明する所定の画像処理(演算処理)を行い、I/Oディスプレイ2000に接触または近接する物体に関する情報(位置座標データ、物体の形状や大きさに関するデータなど)が検出される。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】実施形態の液晶表示装置の構成を説明する平面構成図である。
【図2】実施形態の液晶表示装置の構成を説明する断面構成図である。
【図3】液晶表示装置の駆動回路の一例を示す図である。
【図4】画素の構成例について説明する模式図である。
【図5】遮光部材の構成例を説明する図で、(a)は従来例、(b)は本実施形態の例である。
【図6】他の形状から成る遮光部材の例を説明する図(その1)である。
【図7】他の形状から成る遮光部材の例を説明する図(その2)である。
【図8】具体的な実施形態(その1)を説明する模式断面図である。
【図9】具体的な実施形態(その2)を説明する模式断面図である。
【図10】具体的な実施形態(その2)を説明する模式平面図である。
【図11】カラーフィルタに遮光部材を設けた例を示す模式断面図である。
【図12】カラーフィルタに遮光部材を設けた例を示す模式平面図である。
【図13】液晶配向制御因子を備えた構造でカラーフィルタに遮光部材を設けた例を示す模式断面図である。
【図14】フラット型のモジュール形状の例を示す模式図である。
【図15】本実施形態が適用されるテレビを示す斜視図である。
【図16】本実施形態が適用されるデジタルカメラを示す斜視図である。
【図17】本実施形態が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。
【図18】本実施形態が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。
【図19】本実施形態が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す図である。
【図20】表示撮像装置の構成を表すブロック図である。
【図21】I/Oディスプレイパネルの構成例を表すブロック図である。
【図22】各画素の構成例を表す回路図である。
【図23】各画素とセンサ読み出し用Hドライバとの接続関係を説明するための回路図である。
【図24】バックライトのオン・オフ状態と表示状態との関係について説明するためのタイミング図である。
【符号の説明】
【0107】
1…液晶表示装置、10…駆動基板、20…対向基板、30…シール剤、40…液晶配向制御因子、41…スペーサ、S…遮光部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動基板と対向基板との間に液晶を有し、表示領域として複数の主画素が配置された液晶表示装置において、
前記主画素を構成する複数の副画素のうち少なくとも2つの副画素に液晶配向制御因子もしくは基板間隔設定用のスペーサが設けられ、
前記少なくとも2つの副画素において前記液晶配向制御因子もしくは前記スペーサに対応して設けられる遮光部材の平面視面積が異なっている
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記遮光部材の形状は、前記液晶配向制御因子もしくは前記スペーサの平面視外形と相似形である
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記遮光部材は、前記表示領域内に独立して配置されている
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記遮光部材は、前記駆動基板側に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記遮光部材は、前記駆動基板側に設けられた透明電極内に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記遮光部材は、前記対向基板側に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記遮光部材は、前記対向基板側に設けられたカラーフィルタ内に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項8】
本体筐体に液晶表示装置が設けられた電子機器において、
前記液晶表示装置は、
駆動基板と対向基板との間に液晶が封入され、表示領域として複数の主画素が配置されており、
前記主画素を構成する複数の副画素のうち少なくとも2つの副画素に液晶配向制御因子もしくは基板間隔設定用のスペーサが設けられ、
前記少なくとも2つの副画素において前記液晶配向制御因子もしくは前記スペーサに対応して設けられる遮光部材の平面視面積が異なっている
ことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2009−205088(P2009−205088A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−49789(P2008−49789)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】