説明

液晶装置の製造方法、液晶装置

【課題】垂直配向モードの液晶装置であって、ラビング処理を行うことなく高い配向性を有する配向膜を備えた液晶装置を提供する。
【解決手段】本発明の液晶装置の製造方法は、互いに対向する一対の基板10,20間に、初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶からなる液晶層50が挟持された構成を備え、前記基板10,20の液晶層50側に垂直配向性の配向膜40,60が形成されてなる液晶装置の製造方法であって、基板上にアルコキシド基を含む処理材を所定温度下で成膜する表面処理工程と、前記表面処理を行った基板上に、高分子材料を斜方蒸着により成膜する配向膜形成工程とを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶装置の製造方法、液晶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶装置においては、従来TNモードの液晶装置が広く使用されていたが、近年、コントラスト比が高く、視野角依存性の小さい表示方式として、負の誘電異方性を有する液晶分子を基板に対して垂直に配向(以下、ホメオトロピック配向と略す)させた垂直配向モードの液晶装置の開発が盛んに行われている。この垂直配向モードの液晶装置を表示させるためには、液晶分子に方位角方向の配向規制力を与え、電圧印加時に液晶分子が基板面に対して平行に配向(以下、ホモジニアス配向と略す)するときの方位を制御しなければならず、そのためには、電圧無印加時の液晶分子を、その分子軸が基板面内の一定の方位に、基板面法線に対して一定のプレチルト角を持つように配向させることが必要である。
【0003】
液晶分子にプレチルト角を与える方法としては、液晶セルの基板内面に表面をラビング処理したポリイミド等の垂直配向膜を設けて、液晶分子に基板面法線方向に対するプレチルト角を与える方法が知られているが、液晶表示画面に筋状の輝度むらが発生しやすく、表示品位が低下してしまう場合がある。これに対し、特許文献1には、長鎖の直鎖状アルキル基を有するポリイミド系やシランカップリング剤の垂直配向膜用組成物を基板上に塗布した後、該塗膜表面に、254nmや313nmといった短波長の非偏光の紫外線を、斜め方向から照射して得た垂直配向膜を液晶セルの基板内面に設けて、液晶分子に基板面法線に対するプレチルト角を与える方法が開示されている。
【特許文献1】特開平9−211468号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された方法は、短波長の紫外線で長鎖アルキル基の一部を分解又は切断して、長鎖アルキル基の向きを基板面内の一定の方位に揃えることによって、液晶分子にプレチルト角を与える方法であるが、このとき生じた分解生成物により電圧保持率等の液晶装置としての特性が低下するといった問題があった。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、垂直配向モードの液晶装置の製造方法に関し、配向膜の形成時にラビング処理を行うことなく、しかも高エネルギーの光照射等を伴わず比較的温和な条件で製造することが可能な手法を提供することを目的としている。また、本発明は当該方法により製造された液晶装置について提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の液晶装置の製造方法は、互いに対向する一対の基板間に、初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶からなる液晶層が挟持された構成を備え、前記基板の液晶層側に垂直配向性の配向膜が形成されてなる液晶装置の製造方法であって、基板上にアルコキシド基を含む処理材を所定温度下で成膜する表面処理工程と、前記表面処理を行った基板上に、高分子材料を斜方蒸着により成膜する配向膜形成工程とを含むことを特徴とする。
【0007】
このような製造方法によると、垂直配向性の配向膜を簡便に形成でき、ひいては垂直配向モードの液晶装置を安価に提供することができるようになる。つまり、本発明では配向膜形成を高分子材料の斜方蒸着により行うものとする一方、当該配向膜の形成工程の前にアルコキシド基を含む処理材を所定温度下で成膜する表面処理を行うことで、形成される高分子材料の斜方蒸着膜が垂直配向膜として機能することを見出したのである。そして、本発明の方法は、配向膜の形成時に従来のようなラビング処理や高エネルギーの光照射等を伴わないため、製造される液晶装置においてはラビング筋や分解生成物に起因する表示不良の発生が極めて生じ難く、ひいては表示特性の向上に寄与することが可能となる。
【0008】
また、上記課題を解決するために、本発明の液晶装置の製造方法は、その異なる態様として、互いに対向する一対の基板間に、初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶からなる液晶層が挟持された構成を備え、前記基板の液晶層側に垂直配向性の配向膜が形成されてなる液晶装置の製造方法であって、基板上に水酸基を含む処理材を所定温度下で成膜する表面処理工程と、前記表面処理を行った基板上に、高分子材料を斜方蒸着により成膜する配向膜形成工程とを含むことを特徴とする。
【0009】
このような製造方法によると、垂直配向性の配向膜を簡便に形成でき、ひいては垂直配向モードの液晶装置を安価に提供することができるようになる。つまり、本発明では配向膜形成を高分子材料の斜方蒸着により行うものとする一方、当該配向膜の形成工程の前に水酸基を含む処理材を所定温度下で成膜する表面処理を行うことで、形成される高分子材料の斜方蒸着膜が垂直配向膜として機能することを見出したのである。そして、本発明の方法は、配向膜の形成時に従来のようなラビング処理や高エネルギーの光照射等を伴わないため、製造される液晶装置においてはラビング筋や分解生成物に起因する表示不良の発生が極めて生じ難く、ひいては表示特性の向上に寄与することが可能となる。
【0010】
なお、前記表面処理工程において、前記基板上に前記処理材を所定温度下で成膜することで、当該基板上に自己組織化単分子膜が形成される。この自己組織化単分子膜の形成により、その上層に形成される配向膜が垂直配向性を有するものとされる。また、前記配向膜形成工程において、前記高分子材料を斜方蒸着により成膜することで、当該高分子が所定方向に配列した配向性高分子膜からなる垂直配向性の配向膜が形成される。このような斜方蒸着により形成される配向性高分子膜は、下層の自己組織化単分子膜との相互作用により垂直配向性を有するものとされる。
【0011】
上記のような方法により形成される配向性高分子膜により配向膜を構成すると、ラビング処理を行うことなく液晶分子を所定のプレチルト角を有した状態で垂直配向させることができる。したがって、ラビング処理を行った場合に膜表面に形成される筋に起因した表示品位の低下が生じることがなく、またラビング処理に伴う歩留り低下も生じることがないため、液晶装置の表示品位の向上及び製造効率の向上に寄与することが可能となる。さらに、光照射による配向性付与工程も有していないため、光照射に起因する分解生成物も生じず、当該分解生成物に起因する表示不良や歩留り低下も生じ難いものとなる。
【0012】
なお、本発明の方法により製造される液晶装置に具備される配向膜は、高分子が所定方向に配向したもので、例えば無機材料の斜方蒸着により形成された柱状物による形状配向とは全く異なり、分子配向に起因して液晶分子を配向するものである。つまり、本発明の方法により製造される液晶装置が備える配向膜は、高分子の配向に倣って液晶分子が並ぶことで配向性を付与する配向膜である。
【0013】
また、前記配向膜形成工程において、前記高分子材料として2種以上の高分子材料を用い、これら2種以上の高分子材料を同時に蒸着させるものとすることができる。このように2種以上の高分子材料を同時に蒸着させることで、各高分子材料の選択により任意のプレチルト角を得ることが可能となる。つまり、本発明のように配向性高分子膜で構成される配向膜は、当該配向性高分子膜を構成する高分子材料によって固有のプレチルト角を有するが、これらを2種以上組み合わせ、その材料を適宜選択することで任意のプレチルト角を供することが可能となるのである。
【0014】
本発明の製造方法において用いる高分子材料としては、例えば1重結合のみの高分子からなるものを採用することができる。このような1重結合のみの高分子からなる配向性高分子膜により配向膜を構成すれば、当該配向膜の耐光性を向上させることができ、しかも色付きを防止できるため表示品位の向上も図ることが可能となる。
【0015】
その他、高分子材料として環状高分子からなるものを採用することができる。このような環状高分子からなる配向性高分子膜により配向膜を構成すれば、耐熱性が向上するとともに、液晶との相互作用が強くなるため配向規制力も高まることとなる。
【0016】
また、高分子材料として2重結合を含む高分子からなるものを採用することができる。このような2重結合を含む高分子からなる配向性高分子膜により配向膜を構成すれば、液晶に対する配向規制力が高いものとなる。また、特に高分子材料として共役系高分子からなるものを採用することもでき、これにより液晶に対する配向規制力が高いものとなる。
【0017】
高分子材料としてフッ素を含む高分子からなるものを採用することができる。このようなフッ素を含む高分子からなる配向性高分子膜により配向膜を構成すれば、耐湿性及び耐光性が向上するとともに、液晶に対する配向規制力が高いものとなり、特に含フッ素系の液晶を用いた場合に当該配向規制力の向上効果が一層高いものとなる。
【0018】
高分子材料としてケイ素を含む高分子からなるものを採用することができる。このようなケイ素を含む高分子からなる配向性高分子膜により配向膜を構成すれば、当該配向性高分子膜のガラス転移点が高くなり、耐熱性が向上することとなる。
【0019】
高分子材料として可視光域に吸収を具備しない高分子からなるものを採用することができる。このような可視光域に吸収を具備しない高分子からなる配向性高分子膜により配向膜を構成すれば、当該配向膜に色付きがなく、ひいては表示品位の向上に寄与することが可能となる。具体的に可視光域に吸収をなくすためには、窒素、硫黄を具備しない高分子、或いは二重結合を具備しない高分子を採用すれば良い。
【0020】
高分子材料として融点が120℃以上の高分子からなるものを採用することができる。このような融点が120℃以上の高分子からなる配向性高分子膜により配向膜を構成すれば、当該液晶装置の製造プロセスにおいて十分な耐熱性を具備することとなる。
【0021】
高分子材料としてガラス転移点が50℃以上の高分子からなるものを採用することができる。ガラス転移点が50℃以下の高分子では十分な耐熱性が得られない場合があるからである。
【0022】
なお、本発明の製造方法により得られる液晶装置は、例えば液晶テレビや携帯電話の表示画面、パソコンのモニタ、液晶プロジェクタの光変調装置として用いることができる。このような用途に用いることで表示特性に優れた電子機器を安価に提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
【0024】
[液晶装置]
以下に示す本実施形態の液晶装置は、スイッチング素子としてTFT(Thin-Film Transistor)素子を用いたアクティブマトリクス型の透過型液晶装置である。また、本実施形態の液晶装置は、本発明に係る製造方法により製造されたものである。
【0025】
図1は本実施形態の透過型液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数の画素におけるスイッチング素子、信号線等の等価回路図である。図2はデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の構造を示す平面図である。図3は本実施形態の透過型液晶装置について素子領域の断面図であって、図2のA−A’線断面図である。また、図4は本実施形態の透過型液晶装置について複数の画素領域を模式的に示す断面図である。なお、図3及び図4においては、図示上側が光入射側、図示下側が視認側(観察者側)である場合について図示している。
【0026】
本実施形態の透過型液晶装置において、図1に示すように、画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数の画素には、画素電極9と当該画素電極9への通電制御を行うためのスイッチング素子であるTFT素子30がそれぞれ形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT素子30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給されるか、あるいは相隣接する複数のデータ線6aに対してグループ毎に供給される。
【0027】
また、走査線3aがTFT素子30のゲートに電気的に接続されており、複数の走査線3aに対して走査信号G1、G2、…、Gmが所定のタイミングでパルス的に線順次で印加される。また、画素電極9はTFT素子30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT素子30を一定期間だけオンすることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。
【0028】
画素電極9を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、後述する共通電極との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ここで、保持された画像信号がリークすることを防止するために、画素電極9と共通電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。
【0029】
次に、図2に基づいて、本実施形態の透過型液晶装置の平面構造について説明する。図2に示すように、TFTアレイ基板上に、インジウム錫酸化物(以下、「ITO」と略す)等の透明導電性材料からなる矩形状の画素電極9(点線部9Aにより輪郭を示す)が複数、マトリクス状に設けられており、画素電極9の縦横の境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3a及び容量線3bが設けられている。本実施形態において、各画素電極9及び各画素電極9を囲むように配設されたデータ線6a、走査線3a、容量線3b等が形成された領域が画素であり、マトリクス状に配置された各画素毎に表示を行うことが可能な構造になっている。
【0030】
データ線6aは、TFT素子30を構成する例えばポリシリコン膜からなる半導体層1aのうち、後述のソース領域にコンタクトホール5を介して電気的に接続されており、画素電極9は、半導体層1aのうち、後述のドレイン領域にコンタクトホール8を介して電気的に接続されている。また、半導体層1aのうち、後述のチャネル領域(図中左上がりの斜線の領域)に対向するように走査線3aが配置されており、走査線3aはチャネル領域に対向する部分でゲート電極として機能する。
【0031】
容量線3bは、走査線3aに沿って略直線状に伸びる本線部(すなわち、平面的に見て、走査線3aに沿って形成された第1領域)と、データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って前段側(図中上向き)に突出した突出部(すなわち、平面的に見て、データ線6aに沿って延設された第2領域)とを有する。そして、図2中、右上がりの斜線で示した領域には、複数の第1遮光膜11aが設けられている。
【0032】
次に、図3及び図4に基づいて、本実施形態の透過型液晶装置の断面構造について説明する。なお、図4ではスイッチング素子等の一部の構成要素を図面の視認性を考慮して省略してある。図3及び図4に示すように、本実施形態の透過型液晶装置においては、TFTアレイ基板(液晶装置用基板)10と、これに対向配置される対向基板(液晶装置用基板)20との間に液晶層50が挟持されている。液晶層50は、初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶からなるもので、当該透過型液晶装置は垂直配向モードの表示装置である。
【0033】
TFTアレイ基板10は、石英等の透光性材料からなる基板本体10Aとその液晶層50側表面に形成された画素電極9、自己組織化単分子膜45、配向膜40を主体として構成されており、対向基板20はガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体20Aとその液晶層50側表面に形成された共通電極21、自己組織化単分子膜65、配向膜60とを主体として構成されている。また、図3に示すように、TFTアレイ基板10において、基板本体10Aの液晶層50側表面には画素電極9が設けられ、各画素電極9に隣接する位置に、各画素電極9をスイッチング制御する画素スイッチング用TFT素子30が設けられている。
【0034】
画素スイッチング用TFT素子30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、走査線3a、当該走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜2、データ線6a、半導体層1aの低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを備えている。
【0035】
また、上記走査線3a上、ゲート絶縁膜2上を含む基板本体10A上には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール5、及び高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール8が開孔した第2層間絶縁膜4が形成されている。つまり、データ線6aは、第2層間絶縁膜4を貫通するコンタクトホール5を介して高濃度ソース領域1dに電気的に接続されている。さらに、データ線6a上及び第2層間絶縁膜4上には、高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール8が開孔した第3層間絶縁膜7が形成されている。つまり、高濃度ドレイン領域1eは、第2層間絶縁膜4及び第3層間絶縁膜7を貫通するコンタクトホール8を介して画素電極9に電気的に接続されている。
【0036】
また、本実施形態では、ゲート絶縁膜2を走査線3aに対向する位置から延設して誘電体膜として用い、半導体膜1aを延設して第1蓄積容量電極1fとし、さらにこれらに対向する容量線3bの一部を第2蓄積容量電極とすることにより、蓄積容量70が構成されている。
【0037】
TFTアレイ基板10の基板本体10Aの液晶層50側表面において、各画素スイッチング用TFT素子30が形成された領域には、TFTアレイ基板10を透過し、TFTアレイ基板10の図示下面(TFTアレイ基板10と空気との界面)で反射されて、液晶層50側に戻る戻り光が、少なくとも半導体層1aのチャネル領域1a’及び低濃度ソース、ドレイン領域1b、1cに入射することを防止するための第1遮光膜11aが設けられている。また、第1遮光膜11aと画素スイッチング用TFT素子30との間には、画素スイッチング用TFT素子30を構成する半導体層1aを第1遮光膜11aから電気的に絶縁するための第1層間絶縁膜12が形成されている。さらに、図2に示したように、TFTアレイ基板10に第1遮光膜11aを設けるのに加えて、コンタクトホール13を介して第1遮光膜11aは、前段あるいは後段の容量線3bに電気的に接続するように構成されている。
【0038】
また、TFTアレイ基板10の液晶層50側、すなわち、画素電極9及び第3層間絶縁膜7上には、自己組織化単分子膜45及び配向膜40が形成されている。自己組織化単分子膜45は、当該膜45の液晶層側に配設される配向膜40の配向性を制御するものであって、具体的には、配向膜40に対して垂直配向性を付与するための機能膜を構成している。また、自己組織化単分子膜45の液晶層側に配設される配向膜40は、電圧無印加時における液晶層50内の液晶分子の配向を制御するものである。
【0039】
他方、対向基板20には、基板本体20Aの液晶層50側表面であって、データ線6a、走査線3a、画素スイッチング用TFT素子30の形成領域に対向する領域、すなわち各画素部の開口領域以外の領域に、入射光が画素スイッチング用TFT素子30の半導体層1aのチャネル領域1a’や低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1cに侵入することを防止するための第2遮光膜23が設けられている。
【0040】
さらに、第2遮光膜23が形成された基板本体20Aの液晶層50側には、その略全面に渡って、ITO等からなる共通電極21が形成され、その液晶層50側には、自己組織化単分子膜65及び配向膜60が形成されている。自己組織化単分子膜65は、当該膜65の液晶層側に配設される配向膜60の配向性を制御するものであって、具体的には、配向膜60に対して垂直配向性を付与するための機能膜を構成している。また、自己組織化単分子膜65の液晶層側に配設される配向膜60は、電圧無印加時における液晶層50内の液晶分子の配向を制御するものである。
【0041】
ここで、上記配向膜40,60は、所定方向に配向した配向性高分子膜から構成されている。本実施形態では、配向性高分子としてアイソタクティックポリビニレンナフタレン(数平均分子量Mn:217,000、分子量分布Mw/Mn:1.13)を用いており、当該配向性高分子を斜方蒸着により電極9,21を含む基板10A,20A上に形成することで、分子が所定方向に配向した配向膜40,60を形成している。特に、自己組織化単分子膜45,65との相互作用により、配向性高分子は液晶分子を所定のプレチルト角を付与した状態で垂直配向させる状態で配向しており、垂直配向性の配向膜40,60として構成されている。
【0042】
なお、本実施形態の配向膜40,60はラビング処理が施されていない。また、配向膜40,60は、例えば無機材料の斜方蒸着により形成された柱状物による形状配向とは全く異なり、分子配向に起因して液晶分子を配向するものであって、高分子の配向に倣って液晶分子が並ぶことで配向性を付与するものである。
【0043】
したがって、従来のようにラビング処理を行った場合に膜表面に形成される筋に起因した表示品位の低下が生じることがなく、またラビング処理に伴う歩留り低下も生じることがないため、液晶装置の表示品位の向上及び製造効率の向上が図られている。
なお、本実施形態では、液晶層50にVANモードの液晶材料を用い、上記配向膜40,60をアイソタクティックポリビニレンナフタレンからなる配向性高分子膜により構成するものとしたが、配向性高分子としては例えばフェニレン−四フッ化エチレン−プロピレンのコポリマーやアタクティックポリプロピレンの他、以下のような高分子材料を用いることも可能である。
【0044】
第1に、配向性高分子膜として1重結合のみの高分子からなるものを採用することができる。このような1重結合のみの高分子からなる配向性高分子膜により配向膜40,60を構成すれば、当該配向膜40,60の耐光性を向上させることができ、しかも1重結合故に光吸収がなく色付きを防止できるため、表示品位の向上も図ることが可能となる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリテトラフロロエチレン、エチレンフロロエチレンプロピレン、シクロオレフィン、バイシクロオクチルシクロオレフィン、フロロエチレンプロピレン、PFA等を採用することができる。
【0045】
第2に、配向性高分子膜として環状高分子からなるものを採用することができる。このような環状高分子からなる配向性高分子膜により配向膜40,60を構成すれば、耐熱性が向上するとともに、液晶との相互作用が強くなるため配向規制力も高まることとなる。具体的には、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリフェノール、シクロオレフィン、バイシクロオクチルシクロオレフィン、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等を採用することができる。
【0046】
第3に、配向性高分子膜として2重結合を含む高分子からなるものを採用することができる。このような2重結合を含む高分子からなる配向性高分子膜により配向膜40,60を構成すれば、液晶に対する配向規制力が高いものとなる。具体的には、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリフェノール、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセチレン、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル等を採用することができる。
【0047】
第4に、配向性高分子膜として共役系高分子からなるものを採用することができる。これにより液晶に対する配向規制力が高いものとなる。具体的には、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリフェノール、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等を採用することができる。
【0048】
第5に、配向性高分子膜としてフッ素を含む高分子からなるものとすることができる。このようなフッ素を含む高分子からなる配向性高分子膜により配向膜40,60を構成すれば、耐湿性及び耐光性が向上するとともに、液晶に対する配向規制力が高いものとなり、特に含フッ素系の液晶を用いた場合に当該配向規制力の向上効果が一層高いものとなる。具体的には、ポリテトラフロロエチレン、エチレンフロロエチレンプロピレン、フロロエチレンプロピレン、PFA、ポリフッ化ビニリデン等を採用することができる。
【0049】
第6に、配向性高分子膜としてケイ素を含む高分子からなるものとすることができる。このようなケイ素を含む高分子からなる配向性高分子膜により配向膜40,60を構成すれば、当該配向性高分子膜のガラス転移点が高くなり、耐熱性が向上することとなる。具体的にはシロキサン結合を有する高分子を採用することができる。
【0050】
第7に、配向性高分子膜として可視光域に吸収を具備しない高分子からなるものを採用することができる。このような可視光域に吸収を具備しない高分子からなる配向性高分子膜により配向膜40,60を構成すれば、当該配向膜40,60に色付きがなく、ひいては表示品位の向上に寄与することが可能となる。具体的に可視光域に吸収をなくすためには、窒素、硫黄を具備しない高分子、或いは二重結合を具備しない高分子等を採用すれば良い。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリテトラフロロエチレン、エチレンフロロエチレンプロピレン、シクロオレフィン、バイシクロオクチルシクロオレフィン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリフェノール、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチル等を採用することができる。
【0051】
第8に、配向性高分子膜として融点が120℃以上の高分子からなるものを採用することができる。このような融点が120℃以上の高分子からなる配向性高分子膜により配向膜40,60を構成すれば、当該液晶装置の製造プロセスにおいて十分な耐熱性を具備することとなる。具体的には、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリテトラフロロエチレン、エチレンフロロエチレンプロピレン、シクロオレフィン、バイシクロオクチルシクロオレフィン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリフェノール、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチル等を採用することができる。
【0052】
第9に、配向性高分子膜としてガラス転移点が50℃以上の高分子からなるものを採用することができる。ガラス転移点が50℃以下の高分子では十分な耐熱性が得られない場合があるからである。具体的には、ポリビニルアルコール、シクロオレフィン、バイシクロオクチルシクロオレフィン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリフェノール、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチル等を採用することができる。
【0053】
第10に、配向性高分子膜として2種以上の高分子からなるものを採用することができる。2種以上の高分子から配向性高分子膜を構成すれば、その2種の組合せの選択により当該配向膜40,60のプレチルト角を適宜設計することが可能となる。つまり、配向性高分子膜で構成される配向膜40,60は、当該配向性高分子膜を構成する高分子材料によって固有のプレチルト角を有するが、これらを2種以上組み合わせ、その材料を適宜選択することで任意のプレチルト角を供することが可能となるのである。
【0054】
一方、自己組織化単分子膜45,65は、ここではアルコキシド基を含む材料が用いられている。具体的には、トリメトキシシランを加熱下(例えば150℃、1時間)、CVDにより電極9,21を含む基板上に成膜することで、アルコキシド基を含む自己組織化した単分子膜が提供される。なお、トリメトキシシランの他、モノメトキシシラン、ジメトキシシラン等を用いることも可能である。
【0055】
また、自己組織化単分子膜45,65として水酸基を含むものを採用することもできる。その場合、アルコールを上記と同様、加熱下(例えば150℃、1時間)、CVDにより電極9,21を含む基板上に成膜することで、水酸基を含む自己組織化した単分子膜が提供されることとなる。アルコールとしては、フェノール、オクタデカノール、コレスタノール、ベンジルアルコール、ジエチレングリコール、t−ブチルアルコール、ポリビニルアルコール等を用いることができる。
【0056】
次に、本実施形態の液晶装置の製造方法について説明する。
まず、ガラス等からなる透光性の基板10Aを用意し、これに第1遮光膜11a、第1層間絶縁膜12、半導体層1a、各種配線3a,3b,6a、絶縁膜4,7、画素電極9等を公知の方法で形成する。続いて、画素電極9を含む第3層間絶縁膜7上に表面処理を行う。ここでは、N雰囲気下で150℃、1時間、恒温室内に画素電極9等を形成した基板10Aを配置させ、トリメトキシシランを画素電極9等を含む基板上に飛散させることで、アルコキシド基を含む自己組織化単分子膜45を形成するものとしている。
【0057】
そして、最後に高分子材料を斜方蒸着法により自己組織化単分子膜45上に成膜して配向膜40とし、TFTアレイ基板10を得る。なお、ここでは、以下の方法により配向膜40を形成している。すなわち、上述した配向性高分子としてアイソタクティックポリビニレンナフタレンを用い、図5に示した斜方蒸着装置300により膜形成するものとしている。
【0058】
図5は、蒸着膜形成に用いる斜方蒸着装置300の外観を模式的に示す説明図である。この蒸着装置300は、成膜材料の蒸気を生じさせる蒸着源302と、成膜材料の蒸気が流通可能な開口部303aを備える蒸気流通部303と、基板S(ここでは、基板10A若しくは基板20A)を蒸着源302に対して所定角度傾斜させて配設する基板配設部307とを具備する蒸着室308、蒸着室308を真空にするための真空ポンプ310を備えている。
【0059】
この場合の蒸着方法は以下の通りである。まず、真空ポンプ310を作動させると、蒸着室308が真空化し、さらに加熱装置(図示略)により蒸着源302を加熱すると蒸着源302から蒸着材料の蒸気が発生する。そして、蒸着源302から発生した蒸着材料の蒸気流は、開口部303aを通過し、所定の角度で基板Sの表面に蒸着されるものとされている。なお、蒸着圧力は2×10−3Pa、蒸着源302から基板Sまでの距離350nm、ボートのパワー3.5V,25A、成膜時間15分とした。
【0060】
一方、上述したTFTアレイ基板10とは別に対向基板20も作成する。ここでも、基板20Aを用意した後、TFTアレイ基板10の作成と同様の方法を用いて、当該基板20A上に遮光膜23や対向電極21、自己組織化単分子膜65等を形成するとともに、さらにその上に図5に示した斜方蒸着装置300を用いて配向膜60を形成し、対向基板20を得るものとしている。
【0061】
その後、TFTアレイ基板10と対向基板20とをシール剤を介して貼り合わせ、さらにシール剤に形成した液晶注入口から誘電異方性が負の液晶を注入して液晶パネルとした後、所定の配線を接続して、本実施形態の液晶装置を製造するものとしている。このように本実施形態の液晶装置の製造方法は、配向膜形成工程においてラビング処理や高エネルギー光の照射を伴わず、比較的温和な条件で垂直配向性の配向膜40,60を形成するものとしている。したがって、当該製造方法は、その製造効率が高く、しかも製造される液晶装置においてラビング筋や光分解生成物に起因する表示不良も生じ難いものとなって、非常に信頼性が高い製造方法となる。
【0062】
以上、本発明の一実施形態としての液晶装置及びその製造方法を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、且つ当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、本実施形態では、TFT素子を用いたアクティブマトリクス型液晶装置についてのみ説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、TFD(Thin-Film Diode)素子を用いたアクティブマトリクス型液晶装置やパッシブマトリクス型液晶装置等にも適用可能である。また、本実施形態では、透過型液晶装置についてのみ説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、反射型や半透過反射型の液晶装置にも適用可能である。このように、本発明は、いかなる構造の液晶装置にも適用することができる。
【0063】
[電子機器]
上記実施の形態の液晶装置を備えた電子機器の例について説明する。
図6(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図6(a)において、符号500は携帯電話本体を示し、符号501は上記実施形態の液晶装置を用いた液晶表示部を示している。
【0064】
図6(b)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図6(b)において、符号600は情報処理装置、符号601はキーボードなどの入力部、符号603は情報処理装置本体、符号602は上記実施形態の液晶装置を用いた液晶表示部を示している。
【0065】
図6(c)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図6(c)において、符号700は時計本体を示し、符号701は上記実施形態の液晶装置を用いた液晶表示部を示している。
【0066】
このように図6に示す電子機器は、表示部に上述の本発明の一例たる液晶装置を適用したものであるので、例えばラビング処理を施したときのようなラビング筋が表示される不具合がなく、表示品質を長期に渡って維持することが可能な表示装置となる。
【0067】
[投射型表示装置]
次に、上記実施形態の液晶装置を光変調手段として備えた投射型表示装置(プロジェクタ)の構成について、図7を参照して説明する。図7は、上記実施形態の液晶装置を光変調装置として用いた投射型表示装置の要部を示す概略構成図である。図7において、810は光源、813、814はダイクロイックミラー、815、816、817は反射ミラー、818は入射レンズ、819はリレーレンズ、820は出射レンズ、822、823、824は液晶光変調装置、825はクロスダイクロイックプリズム、826は投写レンズを示す。
【0068】
光源810はメタルハライド等のランプ811とランプの光を反射するリフレクタ812とからなる。青色光、緑色光反射のダイクロイックミラー813は、光源810からの光束のうちの赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー817で反射されて、上述の本発明の一例たる液晶装置を備えた赤色光用液晶光変調装置822に入射される。
【0069】
一方、ダイクロイックミラー813で反射された色光のうち緑色光は緑色光反射のダイクロイックミラー814によって反射され、上述の本発明の一例たる液晶装置を備えた緑色光用液晶光変調装置823に入射される。なお、青色光は第2のダイクロイックミラー814も透過する。青色光に対しては、光路長が緑色光、赤色光と異なるのを補償するために、入射レンズ818、リレーレンズ819、出射レンズ820を含むリレーレンズ系からなる導光手段821が設けられ、これを介して青色光が上述の本発明の一例たる液晶装置を備えた青色光用液晶光変調装置824に入射される。
【0070】
各光変調装置により変調された3つの色光はクロスダイクロイックプリズム825に入射する。このプリズムは4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤光を反射する誘電体多層膜と青光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投写光学系である投写レンズ826によってスクリーン827上に投写され、画像が拡大されて表示される。
【0071】
上記構造を有する投射型表示装置は、上述の本発明の一例たる液晶装置を備えたものであるので、例えばラビング処理を施したときのようなラビング筋が表示される不具合がなく、表示品質を長期に渡って維持することが可能な表示装置となる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の一実施形態たる液晶装置におけるスイッチング素子、信号線等の等価回路図。
【図2】図1の液晶装置についてTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の構造を示す平面図。
【図3】図1の液晶装置についてその素子構造を示す断面図。
【図4】図1の液晶装置についてその画素領域の構成を模式的に示す断面図。
【図5】斜方蒸着装置の一例について概略構成を示す説明図。
【図6】本発明に係る電子機器について幾つかの例を示す斜視図。
【図7】本発明に係る投射型表示装置についての一例を示す図。
【符号の説明】
【0073】
10…TFTアレイ基板、20…対向基板、10A,20A…基板本体、40,60…配向膜、45,65…自己組織化単分子膜、50…液晶層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する一対の基板間に、初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶からなる液晶層が挟持された構成を備え、前記基板の液晶層側に垂直配向性の配向膜が形成されてなる液晶装置の製造方法であって、
基板上にアルコキシド基を含む処理材を所定温度下で成膜する表面処理工程と、
前記表面処理を行った基板上に、高分子材料を斜方蒸着により成膜する配向膜形成工程とを含むことを特徴とする液晶装置の製造方法。
【請求項2】
互いに対向する一対の基板間に、初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶からなる液晶層が挟持された構成を備え、前記基板の液晶層側に垂直配向性の配向膜が形成されてなる液晶装置の製造方法であって、
基板上に水酸基を含む処理材を所定温度下で成膜する表面処理工程と、
前記表面処理を行った基板上に、高分子材料を斜方蒸着により成膜する配向膜形成工程とを含むことを特徴とする液晶装置の製造方法。
【請求項3】
前記表面処理工程は、前記基板上に前記処理材を所定温度下で成膜することで、当該基板上に自己組織化単分子膜を形成する工程であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶装置の製造方法。
【請求項4】
前記配向膜形成工程は、前記高分子材料を斜方蒸着により成膜することで、当該高分子が所定方向に配列した配向性高分子膜からなる垂直配向性の配向膜を形成する工程であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液晶装置の製造方法。
【請求項5】
前記配向膜形成工程において、前記高分子材料として2種以上の高分子材料を用い、これら2種以上の高分子材料を同時に蒸着させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の液晶装置の製造方法。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法により製造されたことを特徴とする液晶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−140019(P2007−140019A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−332485(P2005−332485)
【出願日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】