説明

液浸対物レンズを有した微細要素の検査用装置

本発明は、検査、規定された構造の測定、構造及び構造誤差のシミュレーション、構造の修正、及び、微細要素の規定された対象位置の再検査に用いられる、液浸対物レンズを有した検査装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液浸対物レンズを有した微細要素の検査用装置に関している。本発明は特に、検査、規定された構造の測定、構造及び構造誤差のシミュレーション、構造の修正、及び、微細要素の規定された対象位置の再検査に用いられる、液浸対物レンズを有した検査装置に関している。前記装置は、X座標方向及びY座標方向に移動可能なステージ及び、はめ込まれた微細要素と共にステージ上に配置される微細要素用のホルダーを有する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、化学的及び/又は生物学的サンプルの検査用の装置について開示する。サンプルは透明な底面を有した捕捉装置に置かれる。サンプルの観測はその底面を通して行われる。底面と対物レンズの間には隙間が形成される。対物レンズの最前列のレンズの外面と捕捉装置の底面の間に液浸媒体を供給する自動供給装置が備えられる。
【0003】
特許文献2は、接眼顕微鏡(Augenmikroskop)について開示する。反射を避ける為に、そして、より高い解像度を達成する為に、最前列のレンズは角膜(Augenhornhaut)を液体によって覆われる。そして対応するアダプターが液膜を常に定められた厚さに保つ為に利用される。
【0004】
特許文献3は、超音波対物レンズの前面の洗浄及び湿潤に用いられる装置及び系について開示する。この目的の為に、最前列のレンズ表面に向けられたノズルが備えられ、そのノズルによって洗浄液及び/又は湿潤液はノズル孔を通る圧力下で加圧される。
【0005】
液浸対物レンズ用の待機位置または湿潤位置を利用することについて提案する従来技術で既知の装置はない。
【特許文献1】DE10123027.3A1
【特許文献2】ドイツ実用新案出願第8012550.4号公開公報
【特許文献3】DE3122408A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
検査装置の解像度を向上させる為に液浸対物レンズを用いることが、本発明の課題である。その際、必要となる液浸用の液体の供給及び除去の自動化は達成されなければならない。更に、液浸対物レンズの最前列のレンズにおいて残留物が付着したままにならないことが確かでなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は、請求項1の特徴を有する本発明の検査装置によって、解決される。
【0008】
微細要素用のホルダーにある位置で液浸用の液体及び洗浄液を有するタンクが形成されることや、ステージが移動可能であることは有利であり、そしてそれにより、液浸用の液体中又は洗浄液中に対物レンズの最前列のレンズが浸されることが可能となるように、液浸対物レンズがタンクの上部に位置する。タンクはホルダーに凹部として形成され、そして、その凹部の内側は液浸用の液体及び洗浄液に対してわずかな溶解度を有する疎水性の膜が張られる。疎水性の膜は、例えばPTFEなどにより形成される。
【0009】
液浸対物レンズの最前列のレンズにおけるわずかな液量は、液浸用の液体で表される液滴である。液浸用の液体が高純度の水であることは可能であり、またその時、液浸対物レンズは結果的に水浸対物レンズである。前記装置は同様に、文献に挙げられるその他の液浸用の液体と共に用いることも可能である。対物レンズの洗浄の場合は、液滴とは洗浄液のことである。
【0010】
吸引装置の内部に出入可能であるように、また、洗浄装置のノズルチップが液浸対物レンズと微細要素の表面の間の液量に入り込むことが可能であるように配置された洗浄装置も備えられる。液浸対物レンズが持ち上げらる場合、洗浄装置のノズルチップが、微細要素表面と液浸対物レンズの最前列のレンズの間に発生する液橋の中に入り込み、そしてその液橋を破壊し、及び/又は、液体の一部を吸引する、というような場合も有利である。洗浄装置のノズルチップは留まっている残留液滴を除去する為に液浸対物レンズの最前列のレンズの周辺領域まで運ぶことが出来る。
【0011】
高い解像度を達成する為に、液浸対物レンズを用いる検査には、248nm若しくはそれよりも短い、例えば193nmの波長の光が割り当てられる。より複数の対物レンズがターレットに装着されることも可能である。同じく、2つ以上の対物レンズが互いに固定された配置もまた、考えられる。この場合、一つの対物レンズは液浸対物レンズであり、その他の対物レンズはアライメント又は可視光を用いたその他の検査課題の為に利用することが可能である。
【0012】
少量の液量の吸引装置は、微細要素の表面に対向する側に、複数の吸引ノズルを有する。吸引ノズルは、縁と吸引チャネルを有し、その際、縁は微細要素表面までの距離が300μmよりも短くなるように制御される。ここで示される具体的な実施例では、吸引装置は微細要素表面に対向する側で突起部を有し、その突起部上で吸引ノズルは、個々の吸引ノズルが突起部で突き出ているように、配置される。突き出た吸引ノズルが配置される突起部は、機能性の為には必要ない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
その他の有利な点、及び有利な発明の形態は以下の図面の形状、及びその説明である。図中には、本発明の対象が概略的に示され、以下の図面を参照にして記載する。
【0014】
図1には、検査、規定された構造の測定、構造や構造誤差のシミュレーション、構造の修正、そして微細要素2の規定された対象位置の再検査に用いられる、少なくとも一つの液浸対物レンズ8aを有した検査装置1の構成が示される。ベーシックフレーム3には、スキャニングテーブルとして形成された、微細要素2用のステージ4が備えられる。ステージ4は、X座標方向及びY座標方向へ移動可能である。ステージ4上には、検査対象となる微細要素2が置かれる。微細要素2は、ステージ4上で補助のホルダー6によって支えられることが可能である。微細要素2とは、ウェーハ、マスク、一つの基板上の複数のマイクロメカニカルな構成要素、もしくは、類似の構成要素である。微細要素2のイメージングのために、イメージング光線経路10を規定する、少なくとも一つの対物レンズ8が備えられる。ステージ4及び追加のホルダー6は、入射光照射及び、同じく透過光照射にも適するように形成される。この為に、ステージ4及びホルダー6は、照射光線経路12の通過の為の孔(図示されてはいない)を有して形成される。照射光線経路12は光源20から出る。イメージング光線経路10中にビームスプリッター13が配置され、それは、イメージング光線経路10中でフォーカシング補助光線14を結合もしくは分離させる。微細要素の焦点位置は、検出ユニット15により検知、測定される。ビームスプリッター13の後ろで、少なくとも一つのCCDカメラ16がイメージング光線経路10中に備えられる。このCCDカメラを用いて、微細要素2の検査位置の画像が録画及び捕捉される。CCDカメラ16は、ディスプレー17及び、コンピューター18に接続される。コンピューター18は、検査装置1の制御、検査、得られた画像データの処理及び対応するデータの保存に利用される。そしてまた、コンピューター18は浸水液の供給および吸引の制御にも利用される。ここで取り上げる実施例では、複数の対物レンズ8が、ターレット25に備えられており、それにより、使用者は様々な倍率を選択することが可能となる。コンピューター18によってシステムの自動化が達成される。特に、前記コンピューターは、ステージ4の制御、CCDカメラ16の読み込み、微細要素2上へわずかな液量の供給そしてディスプレー17の駆動に利用される。ステージ4は、それぞれがお互いに直交するX座標方向及びY座標方向で移動可能なように、形成される。それにより、観察される微細要素2のおのおのの位置をイメージング光線経路10へ運ぶことが可能となる。微細要素2の検査装置1はさらに、微細要素2にわずかな液量を供給する為の供給装置21を有する。わずかな液量の供給する為に、供給ノズル22が備えられ、そのノズルは適切な方法によって、わずかな液量を供給されるべき位置へと移動させることが可能である。前記装置が二つの互いに固定されて構成された対物レンズを有し、一つの対物レンズが、DUV(248nmまたはより短く、例えば193nmなど)用の液浸対物レンズ8aであるということも、考慮できる。もう一方の対物レンズは例えば可視光用の対物レンズであり、それを用いてアライメントやその他の検査課題を行うことが可能である。
【0015】
図2には、作業位置での液浸対物レンズ8aについて図示される。液浸対物レンズ8aと微細要素2の表面2aの間にわずかな液量26が注入される。わずかな液量26は液浸対物レンズ8aの最前列のレンズ27及び検査対象となる微細要素2の表面を湿らせる。
【0016】
図3には、微細要素2の表面2aからわずかな液量26を吸引する為の吸引装置の具体的な形状が示される。微細要素2の表面2aの向かいには液浸対物レンズ8aが配置される。わずかな液量26は、液浸対物レンズ8aの最前列のレンズ27と微細要素2の表面2aの間に注入される。この具体的な形状では、液浸対物レンズ8aは吸引装置23により、取り囲まれる。吸引装置23には、微細要素2の表面2aの向かいに位置する側32に、複数の開口部34が形成される。これらの開口部34によって、必要の際は、微細要素2の表面2a上から液浸用の液体を吸引することが可能となる。吸引装置23はチューブ35によって負圧タンク(図中にはない)に繋がれる。導入される負圧により、表面2a上から液体は吸引される。その他の具体的な形状では、強い毛管力を有した材料(スポンジやそれに類似の物)を接近させることによる負圧での吸引に変えることも考えられる。
【0017】
図4には、微細要素2の検査装置の基部が図示される。その際、吸引装置23の周りの領域が図示される。吸引装置23は液浸対物レンズ8aを付設する。ここで示される具体的な形状では、吸引装置23はU字型に形成される。後述の点は、U字型の吸引装置23に限られるが、これは本発明における制限として解釈されるべきものではない。吸引装置23はキャリアー28に装着される。吸引装置23が対物レンズ8aの移動領域若しくは旋回領域から動かすことを可能にする為に、キャリアー28は可動式に形成される。さらに、同様にキャリアー8aには供給装置21と浄化装置36が備えられる。浄化装置36は、ひょっとしたら未だに付着している液体を対物レンズ8aから確実に取り除く為に利用される。更に、浄化装置36は、液浸対物レンズ8aの上昇の際に発生する液橋(Fluessigkeitsbruecke)29の破壊に利用するのに適する。供給装置21及び浄化装置36は、吸引装置23内の対応する凹部37及び38によって、液浸対物レンズ8aの周辺領域に配置される。浄化装置36は、ノズルチップ39を有しており、それにより液浸対物レンズ8aに付着したままの液体を確実に吸引することが出来る。液体用の適切な受容装置及び微細要素の汚染を防ぐ為の防護装置を共に用いて、気体による集中的な衝撃によって、対物レンズから液体を取り除くことも、考慮出来る。
【0018】
図5には、液浸対物レンズ8aと微細要素2の周りの領域の詳細な斜視図が示される。供給装置21と浄化装置36は、可動式に形成されたミミック40に取り付けられる。吸引装置23はキャリアー28に取り付けられる。作業位置における吸引装置23は、微細要素2の表面2aの向かいの極近傍に位置する。図9に記載の具体的な形状では、微細要素2は半導体製造の為のマスクである。その際マスクは個別のマスクホルダー42に配置される。キャリアー28は、剛体アーム43を介して、リフティング装置44に取り付けられる。リフティング装置44は吸引装置23と共にキャリアー28を微細要素2の表面2aから持ち上げる。アーム43はこのために、リフティング装置44で二つの伸張孔45方向において移動可能である。
【0019】
図6には、作業位置における液浸対物レンズ8aを示す。液浸対物レンズ8aの最前列のレンズ27と微細要素2の表面2aの間に、液量26が注入される。同じく、液浸対物レンズ8aには浄化装置36のノズルチップ39が割り当てられる。図7には、液浸対物レンズ8aが若干持ち上げられ、そしてそれによって、作業位置から離された状態が示される。液浸対物レンズ8aの最前列のレンズ27と微細要素2の表面2aの間にある液量26(図6参照)は液橋29へと変化する。浄化装置36のノズルチップ39は、液橋29を吸引により遮断する為に、液橋29へ入り込む。図8には、液橋29が既に除去された状態が示される。しかしながら、微細要素2の表面2a上には液体が残り、また、液浸対物レンズ8aの最前列のレンズ27には依然残留した液体が付着する。浄化装置36のノズルチップ39は、液浸対物レンズ8aの最前列のレンズ27へと移動され、そこに付着している液体30を取り除く。依然微細要素2の表面2a上に残る残留液体31は、吸引装置23によって取り除かれる。液浸対物レンズ8aの画像形成品質に悪影響を及ぼす蒸発残さが映し出されうるので、液浸対物レンズ8aの最前列のレンズ27にある液体が蒸発しないことは、特に深刻である。
【0020】
図9には、微細要素2用のホルダー6が図示される。ここに図示される具体的な形状においては、ホルダー6はマスクホルダー42として形成される。マスクホルダー42は実質的に長方形に形成され、そして、保持されるマスクが置かれる為の孔32が形成される。孔32は第一側辺32a、第二側辺32b、第三側辺32c及び第四側辺32dによって形成される。第一側辺32a、第二側辺32b、第三側辺32c及び第四側辺32dにより、孔32の縁34が形成される。孔の縁34には、検査対象となるマスクが置かれる、少なくとも3つの支承点50が形成される。更に、マスクホルダー42は、微小の溶解度を有した疎水性の膜(例えば、PTFEなど)により構成される待機位置51を形成し、液浸対物レンズ8aは、測定休止の間、そこに位置する。さらに、液浸対物レンズ8aの最前列のレンズ27は、待機位置51にて、液浸用の液体によって湿らされる。液浸対物レンズ8aの最前列のレンズ27に、供給装置21によって供給されるわずかな液量と一体化する液体が、既にいくらか付着することは、湿潤による有利な点である。これは、測定対象物表面が親水性である場合に特に有利であり、それは、供給された液体が空間的な広がりをもって拡散し、それにより状況によっては、液体層の画像に十分な厚さが出来ないためである。表面2aに供給された液体が、既に液浸対物レンズ8aの最前列のレンズ27に付着した液体と一体化し、それにより、液浸用の液体には十分な量が存在することになる。待機位置51には、液体を有するタンク51aが形成される。液浸対物レンズ8aは最前列のレンズ28によってこの液体中に浸され、その際、一方では液浸対物レンズ8aの最前列のレンズ27に付着した残留液体の蒸発を防ぎ、他方では待機位置51の液浸対物レンズ8aの最前列のレンズ27を湿らせることが可能である。X座標方向及びY座標方向に移動可能なステージ4は待機位置51が液浸対物レンズ8aの下に来るように適切に移動される。
【0021】
図10には、微細要素2用のホルダー6の、その他の具体的な形状が図示される。マスクホルダー42は微小の溶解度(例えばPTFE)を有した疎水性の膜からなる待機位置51を形成し、その待機位置には測定が休止している間、液浸対物レンズ8aが位置する。待機位置51では隔壁57によって第一タンク51a及び第二タンク51bが形成される。第一タンク51aには液浸用の液体あり、また、第二タンク51bには浄化液がある。液浸対物レンズ8aの最前列のレンズ27は液浸用の液体若しくは洗浄液中に浸される。
【0022】
液浸用の液体または洗浄液は待機位置51で対物レンズの滞留時間がより長い場合、規定の時間間隔で取り替えられる。それにより、完全な蒸発、及び不純物濃度により増大する汚染を、回避することが可能である。ここで図示される具体的な形状では、液体の除去は吸引装置23が利用されることで実施される。これは、微細要素の表面から液体を吸引する装置と同じものである。しかし、別の装置を考慮することも可能である。
【0023】
図11には、吸引装置23の具体的な形状の詳細な斜視図が示される。吸引装置23はこの具体的な形状ではU字型に形成されており、第一の足52、第二の足53及び第三の足54を包含する。吸引装置23は微細要素2の向かいに位置する側で突起部56を有し、その突起部には吸引ノズル55(図11参照)が形成される。吸引装置23は更に切欠き部58を有しており、そこを通って、浄化装置36のノズルチップ39が延びることになる。
【0024】
図12には、吸引装置23の具体的な形状の底面斜視図が示される。突起部56は、周りを囲むバンドとして、第一の足52、第二53の足及び第三の足54に沿って形成される。突起部は複数の吸引ノズル55を有し、その吸引ノズルは吸引装置23の作業体勢においては、微細要素2の表面2aに対面して位置する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】微細要素の検査、及び/又は測定、シミュレーションそして修正の為の装置の構成の概略図である。
【図2】作業位置での液浸対物レンズの概略図である。
【図3】吸引装置の具体的な形状の概略図である。
【図4】微細要素の検査装置基部の概略図であり、吸引装置の周りの領域が表される。
【図5】対物レンズ及び微細要素の周りの詳細な斜視図である。
【図6】作業体勢での液浸対物レンズの概略図である。
【図7】若干作業体勢から離れた液浸対物レンズの概略図である。
【図8】液浸対物レンズの最前列のレンズと微細要素の表面との間の液橋が壊された状態での概略図である。
【図9】微細要素用のホルダーの概略図である。
【図10】微細要素用ホルダーのその他の具体的な形状の概略図である。
【図11】わずかな液量を吸引する為の装置の具体的な形状の詳細な斜視図である。
【図12】わずかな液量を吸引する為の装置の具体的な形状の詳細な底面斜視図である。
【符号の説明】
【0026】
1 微細要素の検査用装置
2 微細要素
2a 微細要素の表面
4 ステージ
8 対物レンズ
8a 液浸対物レンズ
21 供給装置
22 供給ノズル
23 吸引装置
26 液量
27 最前列のレンズ
29 残留液滴
30 矢印
36 浄化装置
39 ノズルチップ
42 マスクホルダー
51a 第一タンク
54 第三の足
55 吸引ノズル
62 吸引ノズルの微細要素の表面までの距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X座標方向とY座標方向に移動可能なステージ(4)を有し、微細要素(2)用のホルダー(42)を備え、その際、そのホルダー(42)は中にはめ込まれた微細要素と共にステージ(4)上に置かれるような、液浸対物レンズ(8a)を有した微細要素(2)の検査用の装置において、単に液浸対物レンズ(8a)の最前列のレンズ(27)と微細要素(2)の表面(2a)の間に液浸用の液体が注入されること、ホルダー(42)がある位置で液浸用の液体を有したタンク(51a)を形成すること、そして、液浸対物レンズ(8a)が、タンク(51a)の位置にあり、かつタンク内にある液体に浸されるように、ステージ(4)が移動可能であることを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、タンク(51a)はホルダー(42)内に凹部として形成され、そしてその凹部の内側に疎水性の膜が張られることを特徴とした装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置において、疎水性の膜がテフロン(登録商標)製であることを特徴とした装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置において、微細要素(2)がその表面(2a)に構造が形成さたマスクであることを特徴とした装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置において、微細要素(2)がその表面(2a)に構造が形成されたウェーハであることを特徴とした装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置において、微細要素(2)がその表面(2a)にとりわけ複数のマイクロメカニカルな構成要素を有する基板であることを特徴とした装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の装置において、わずかな液量(26)が液浸用の液体を表す液滴であること、液浸用の液体が水であること、そして、液浸対物レンズ(8a)が水浸対物レンズであることを特徴とした装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置において、液浸対物レンズ(8a)を用いた検査の為に248nmの波長の光が割り当てられることを特徴とした装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置において、わずかな液量を微細要素(2)の表面(2a)上へ配量する為の供給装置(21)及び、わずかな液量を微細要素(2)の表面(2a)上から吸引する為の吸引装置(23)を装着し、その時液浸対物レンズ(8a)を吸引装置(23)が少なくとも部分的に囲むことを特徴とした装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の装置において、浄化装置(36)を有し、それが吸引装置(23)の内部に出入可能なように備えられることと、浄化装置(36)のノズルチップ(39)が、液浸対物レンズ(8a)と微細要素(2)の表面(2a)の間の液量に入り込むことを特徴とした装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置において、液浸対物レンズ(8a)が持ち上げられる場合に、洗浄装置(36)のノズルチップ(39)が、微細要素(2)の表面(2a)と液浸対物レンズ(8a)の最前列のレンズの間に発生する液橋(29)の中へ入り込み、そしてその(29)液橋を破壊し、及び/又は、液体の一部を吸引することを特徴とした装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置において、留まっている残留液滴を除去する為に、洗浄装置(36)のノズルチップ(39)が液浸対物レンズ(8a)の最前列のレンズ(27)の周辺領域へ移動可能であることを特徴とした装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の装置において、わずかな液量を吸引する為の吸引装置(23)は、微細要素(2)の表面(2a)に対向する側で複数の吸引ノズル(55)を有することを特徴とした装置。
【請求項14】
請求項13に記載の装置において、吸引ノズル(55)の微細要素(2)の表面(2a)までの距離が100μmから300μmまでであることを特徴とした装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2008−506143(P2008−506143A)
【公表日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519795(P2007−519795)
【出願日】平成17年7月5日(2005.7.5)
【国際出願番号】PCT/EP2005/053213
【国際公開番号】WO2006/005704
【国際公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【出願人】(502124798)ヴィステック セミコンダクタ システムス ゲーエムベーハー (41)
【出願人】(507008404)ミュテック アウトマティジールテ ミクロスコピー ウント メステヒニーク ゲーエムベーハー (2)
【Fターム(参考)】