説明

液相用吸着剤、および塩基性染料水溶液の処理方法

【課題】 粘土鉱物を吸着成分とする粒状物であるにもかかわらず、液中でも崩壊・粉化せず、かつ、吸着性能も良好な液相用吸着剤と、その液相用吸着剤を利用した塩基性染料水溶液の処理方法を提供すること。
【解決手段】 本発明の液相用吸着剤は、吸着成分となる粘土鉱物に対し、多孔質化を図るための添加剤として合成シリカ微粉末を添加するとともに、ゲル化すると水不溶性となるバインダーを添加して造粒し、バインダーをゲル化させてから水洗、乾燥してなるものである。合成シリカ微粉末は、20〜80重量%添加することにより、水置換法によって求めた細孔容積が0.75〜1.30cc/gとなるように調製されていると望ましい。また、バインダーとしては、アルギン酸ソーダを用いることができ、アルギン酸ソーダが3〜10重量%添加されていると好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液相用吸着剤、および塩基性染料水溶液の処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、酸性白土や活性白土などの粘土鉱物を吸着成分とする吸着剤は、既に提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。また、下記非特許文献1には、粘土鉱物による油脂類の脱色に関する記載がある。
【特許文献1】特開平10−128315号公報
【非特許文献1】日本粘土学会編、「粘土ハンドブック」、初版、技報堂出版株式会社、昭和42年、p.768
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、酸性白土や活性白土を液状有機物中で使用する場合は、これら粘土鉱物と水または水溶性バインダーを含む水とを練り合わせ、乾燥して塊状とし、粉砕して適当な粒子径の粒状物を作ることにより、固定床用成型吸着剤として用いることができる。
【0004】
しかし、上記のような粒状物は、水中では容易に崩壊・粉化するため、固定床では流通抵抗が過大になるなどの問題があった。
このような粒状物の崩壊を防ぐ手段としては、例えば、成型後に粒状物を加熱して燒結するといった処理を施すことも考えられる。
【0005】
しかし、焼結を施した場合は、粒状物の比表面積が著しく減少する、あるいは、粘土鉱物が変質するといった問題があるため、吸着剤としての性能低下を避けることができないという欠点があった。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、粘土鉱物を吸着成分とする粒状物であるにもかかわらず、液中(特に水中)でも崩壊・粉化せず、かつ、吸着性能も良好な液相用吸着剤と、その液相用吸着剤を利用した塩基性染料水溶液の処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、本発明において採用した特徴的構成について説明する。
本発明の液相用吸着剤は、粘土鉱物を吸着成分とする液相用吸着剤であって、前記粘土鉱物に対し、合成シリカ微粉末を添加するとともに、ゲル化すると水不溶性となるバインダーを添加して造粒し、前記バインダーをゲル化させてから水洗、乾燥してなることを特徴とする。
【0008】
この液相用吸着剤において、吸着成分となる粘土鉱物については、公知のものを任意に利用でき、例えば、酸性白土、活性白土、ベントナイトなどを利用できるが、これらの粘土鉱物を水または水溶性バインダーを用いて成型した場合、液中では崩壊・粉化しやすいものとなる。
【0009】
これに対し、本発明の液相用吸着剤は、ゲル化すると水不溶性となるバインダーを添加して造粒し、そのバインダーをゲル化させてから水洗、乾燥したものなので、粘土鉱物を吸着成分とする吸着剤であるにもかかわらず、液中、特に、水中でも崩壊・粉化しない粒状物となる。
【0010】
より詳しく説明すると、有機溶媒中で使用する吸着剤の場合には、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性合成高分子やデンプン糊などの水溶性天然高分子もバインダーとして使用できるが、水中で用いる吸着剤の場合、水溶性高分子は水に再溶解するため、バインダーとして用いることができない。そこで、本発明においては、ゲル化すると水不溶性となるバインダーを添加することにより、バインダーの再溶解を防止している。
【0011】
ゲル化すると水不溶性となるバインダーの具体的な例としては、アルギン酸ソーダを挙げることができる。アルギン酸ソーダは水溶性の高分子ではあるが、Ca,Ba,Zn、Feなどの多価カチオンと反応してゲル化すると水にも有機溶媒にも不溶性となるために好ましい。
【0012】
造粒法としては、ゲル化法、転動造粒法など、任意の造粒法を採用でき、また、アルギン酸ソーダは粘度の異なる多種の製品が市販されており、どれでも任意に使用できるが、ゲル化法により成型する場合は、粘土鉱物をアルギン酸ソーダ水溶液中ででスラリー化し、細いノズルを通して多価金属カチオンを含む水溶液中に滴下、ゲル化させるといった手順で造粒することから、高粘度品を用いるとスラリー化困難、ノズルからの滴下困難などの問題もあるので、この場合は、1重量%水溶液の粘度が100cp以下のものが好ましい。
【0013】
アルギン酸ソーダの使用量は吸着剤全体の3〜10%が好ましく、これより少ないと強度が不足し、多いとアルギン酸分子が被吸着分子の拡散を阻害するために好ましくない。
なお、ゲル化成型においてはゲル化後多価イオンを除去するために十分水洗し、さらに乾燥して球状成型体とするが、乾燥温度はアルギン酸の変質温度を下回る温度条件に設定するとよく、具体的には、温度条件60〜120℃が好ましい。この温度条件が130℃以上ではアルギン酸がバインダー効果を無くし、成型体の強度が著しく低下する。
【0014】
転動造粒法でアルギン酸ソーダをバインダーとする場合にも水中での粉化・崩壊を防止するために多価イオン水溶液処理を行い、水洗浄後乾燥する。この場合も乾燥温度は60〜120℃が好ましい。
【0015】
多価イオンとしては得られるゲルの強度の面とコストの面からCaイオンが好ましく、特に塩化カルシウムが好ましいゲル化剤である。
以上のようなバインダーに加え、本発明の液相用吸着剤においては、吸着成分である粘土鉱物に対し、さらに合成シリカ微粉末を添加してあるので、粒状物が多孔質化されて粒子内拡散抵抗が小さくなり、その分だけ吸着速度が高くなり、固定床での使用に適した吸着剤となる。
【0016】
すなわち、液相吸着で吸着速度を律速するのは粒子内拡散抵抗である。拡散抵抗が大きい場合には、たとえ吸着剤の飽和吸着量が大きくても固定床で使用した場合破過長が過大となり大量の吸着剤が必要となる。このような問題を避けるための手段としては、第1に、吸着剤をできるだけ多孔質にするという手段があり、また、第2に、成型体のサイズを小さくする方法が有効であるが、成型体のサイズを小さくし過ぎると、流通抵抗が過大となり、高圧のポンプ、耐圧容器が必要になり、経済的ではないという別の問題を招く。そのため、通常の固定床吸着装置では0.5mm〜3mm程度のサイズの成型体、または、顆粒がよく使用される。
【0017】
そこで、本発明の液相用吸着剤においては、吸着剤をできるだけ多孔質にする方法について検討し、多孔質化を図るための添加剤として、合成シリカ微粉末を添加するという構成を採用した。多孔質にするためには、合成シリカ微粉末を添加する方法以外にも、添加剤として熱により分解するか、あるいは、溶媒に可溶な微粒子を添加し、成型後熱で分解、または、溶媒で溶解して微粒子を除去する方法もある。しかし、本発明の液相用吸着剤においては、高温加熱すると粘土鉱物が燒結により比表面積が大幅に減少する、あるいは、変質することにより吸着性能が低下する、といった問題があり、溶媒で微粒子を除去しても粘土鉱物は水中で膨潤して微粒子が抜けて生成した空隙を埋めてしまうなどの問題があり、これらの方法では吸着性能を満足する成型体は得られない。このような背景の下、本件発明者らが各種添加剤を検討した結果、合成シリカ微粉末を添加することにより、細孔容積が大きい成型体が得られ、そのような成型体が高い吸着速度を示すことを見いだした。
【0018】
合成シリカ微粉末としては、物性の異なる多種の製品が市販されており、成型体を多孔質化する上で十分な性能を備えていれば、どれでも任意に使用でき、その添加量も任意に調節すればよいが、一例としては、合成シリカ微粉末を20〜80重量%添加することにより、水置換法によって求めた液相用吸着剤の細孔容積が0.75〜1.30cc/gとなるように調製されていると好ましい。また、このような調製を行うに当たっては、合成微粉末シリカが、嵩密度4〜12cc/gであると好適である。
【0019】
なお、シリカとしては、合成シリカの他に天然シリカもあるが、天然のシリカである石英や珪藻土では細孔容積の小さなものしか得ることができないので、液相用吸着剤の性能を十分に改善することは難しい。また、合成水酸化アルミでは水酸化アルミ自体が乾燥中に凝集・収縮するために細孔容積の小さなものしか得ることができなかった。
【0020】
次に、上記液相用吸着剤の利用方法の一つである、本発明の塩基性染料水溶液の処理方法について説明する。
本発明の塩基性染料水溶液の処理方法は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の液相用吸着剤と、塩基性染料水溶液とを接触させることにより、前記塩基性染料水溶液中に含まれる塩基性染料を前記液相用吸着剤で吸着し、前記塩基性染料水溶液から前記塩基性染料を回収または除去することを特徴とする。
【0021】
この塩基性染料水溶液の処理方法によれば、本発明の液相用吸着剤を利用するので、塩基性染料水溶液中に含まれる塩基性染料を、きわめて効率よく吸着することができ、塩基性染料を回収することができる。回収した塩基性染料については、組成を元の染料液と同等の配合になるように調製することで、染料液としての再利用が可能となる。このようにすれば、産業廃棄物として処分されていた使用済み染料を、回収して再利用できるので、産業廃棄物の量を減らすことができ、その処分にかかるコストを低減することができる。また、染料を再利用する分だけ、新たな染料を消費しなくなるので、その分のコストも低減できる。さらに、塩基性染料を回収した後の廃水は、河川等に放出しても、少なくとも塩基性染料に起因する汚染の心配がない。
【0022】
なお、このような塩基性染料を含む廃水は、セラミック成型体を製造する分野において相当量が発生する。より詳しくは、セラミック成型体の製造時に生じた傷やひび割れを浸透探傷法にて検査する際には、アゾ系塩基性染料が用いられ、検査で使用された余剰染料は水洗により除去されるため、アゾ系塩基性染料を含む洗浄廃水が相当量発生する。
【0023】
したがって、この洗浄廃水を対象にして、本発明の塩基性染料水溶液の処理方法を適用することにより、洗浄廃水の浄化、および、洗浄廃水からの染料の回収を図ると好適である。
【0024】
特に、本発明の液相用吸着剤は、液中でも崩壊・粉化せず、しかも、吸着速度がきわめて高いので、固定床で用いるのに好適であり、相当量の洗浄廃水が発生するセラミック成型体の製造工場においても、速やかに洗浄廃水の浄化、および、洗浄廃水からの染料の回収を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。
(1)吸着剤の成型方法
酸性白土(水澤化学工業株式会社製、商品名:ミズライト)6gと合成シリカ(東ソー株式会社製、商品名:ニップシル)4gをよく混合し、これにアルギン酸ソーダ(株式会社紀文フードケミファ製、1gを100ccの水溶液とした時の粘度50cp)の1%水溶液70mlを加えてスラリーとし、このスラリーを20wt%塩化カルシウム水溶液中に内径2mmのノズルより液滴状にして滴下してゲル化した。ゲルを純水で十分洗浄して余剰の塩化カルシウムを除去後、80℃で乾燥して粒径約3mmの球状成型体を得た。
(2)試験方法
(2.1)吸着試験
200mlのビーカーにセラミックの探傷検査に用いる水性探傷液(栄進化学株式会社製、製品名:レッドマーク水洗性染色浸透液R−3B(NT)−1プラス)1mlを水で希釈して100mlとしたものを入れ、ここに試験対象となる吸着剤1gを加えて室温にて撹拌して吸着を行い、1時間毎に約5mlを取り出して分光光度計で507nmの波長で吸光度を測定して液中に残った染料濃度を求め、染料残存率を求めた。
【0026】
図1に染料残存率の時間変化の例を示す。ここでサンプルAは酸性白土と珪藻土、サンプルBは酸性白土と合成シリカ系の例である。図1において、初期(1時間)の早い変化は粒子径に比例する部分で成型体の粒子径の影響が大きい。1時間以降は粒子内の細孔が影響する部分で細孔容積が大きいものほどこの部分の速度が速い。つまりトータルの吸着速度が早いと言える。
(2.2)嵩密度測定方法
粉末10gを50ccのメスシリンダーに量りとり、容積が最低になるまで振動を与えたのち、容積を読み取り、嵩密度とした。なお、測定前に粉末は100℃で5時間乾燥した。
(2.3)細孔容積測定方法(水置換法)
よく乾燥した成型吸着剤5gをビーカーにとり、ビューレットを用いて水を滴下し、粒子内が水で満たされるまでの水の量を求めた。また、水の滴下終了後重量増加を求めて、滴下した水の量との整合性をチェツクした。
(3)実験例
(3.1)各種添加剤の効果
表1に、各種添加剤を加えた場合の染料残存率の測定結果を示す。
【0027】
【表1】

【0028】
表1の中で「添加剤なし」は、酸性白土(ミズライト)のみ使用、他は酸性白土60%,添加剤40%を使用し、アルギン酸ソーダを用いたゲル化法で成型後80℃で乾燥したものを用いた。表1に示すように、吸着試験一時間後の染料残存率には大差ないが、5時間後では細孔容積が大きい合成シリカ系が吸着が早い。ベーマイト(合成水酸化アルミ)で細孔容積が小さいのは、これらが乾燥による収縮が大きいためである。
(3.2)シリカ種の影響
表2にシリカ種の比較データを示す。
【0029】
【表2】

【0030】
この場合は、活性白土60%,シリカ40%、アルギン酸ソーダによるゲル化成型後80℃で乾燥したものを用いた。表2に示すように、合成シリカのうち、成型、乾燥後の細孔容積の大きなものが吸着速度が速い。
【0031】
また、成型、乾燥後の細孔容積はシリカの嵩密度に依存し、嵩密度が4cc/gを越えるもので成型、乾燥後の細孔容積が0.9cc/g以上の吸着剤が得られた。
(3.3)シリカ添加量の影響
表3にシリカ量の吸着速度への影響を示す。
【0032】
【表3】

【0033】
ここでは、吸着成分としては酸性白土(ミズライト)を用いた。シリカの添加量10%では細孔容積が小さいため吸着速度は遅い。一方シリカ量が90%(すなわち、酸性白土量は10%)では細孔容積は大きいが、吸着成分が少ないため、吸着速度が遅くなった。
(3.4)カラム吸着試験
内径30mmのガラスカラム(吸着塔)に成型吸着剤100mlを充填したのち、水性染料を水で100倍に希釈した液を200ml/時間の速度で流し、出口の液が着色するまでの時間(破過時間)を測定した。その結果、酸性白土100%の吸着剤(細孔容積0.29cc/g)では40分であったのに対して、酸性白土60%,東ソー製ニップシル40%からなる吸着剤(1.26cc/g)では破過時間は200分であった。
(4)効果
以上説明したように、上記吸着剤によれば、粘土系吸着剤であるにもかかわらず、水相でも崩壊・粉化しないので、この吸着剤を用いた固定床吸着装置を構成することができる。
【0034】
また、合成シリカ微粉末を添加することにより、多孔質成型体としてあるため、吸着速度が速くなる。そのため、過剰に厚い吸着層を形成しなくても容易に破過することはなく、それ故、吸着剤の使用量を削減でき、また、吸着塔のサイズを小さくできるので、経済性にも優れている。
【0035】
したがって、この吸着剤を用いれば、例えば、染料水溶液中に含まれる染料を、きわめて効率よく吸着することができ、染料を回収することができる。また、回収した染料については、組成を元の染料液と同等の配合になるように調製することで、染料液としての再利用が可能となる。このようにすれば、産業廃棄物として処分されていた使用済み染料を、回収して再利用できるので、産業廃棄物の量を減らすことができ、その処分にかかるコストを低減することができる。さらに、染料を再利用する分だけ、新たな染料を消費しなくなるので、その分のコストも低減できる。加えて、染料を回収した後の廃水は、河川等に放出しても、少なくとも染料に起因する汚染の心配がない。
【0036】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、ゲル化して水不溶性となるバインダーとして、アルギン酸ソーダを例示したが、アルギン酸と同様なゲル化作用を持つ物質であれば、バインダーとしての利用が可能である・
また、上記実施形態では、粘土鉱物として、酸性白土および活性白土をそれぞれ単独で用いたが、必要があればこれらを混合して用いてもよい。
【0037】
また、上記実施形態では、特定の物性を持つ材料を特定の配合比で混合する例をいくつか示したが、具体的な配合比を適宜調節できるのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】染料残存率の時間変化の例を示すグラフ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粘土鉱物を吸着成分とする液相用吸着剤であって、
前記粘土鉱物に対し、合成シリカ微粉末を添加するとともに、ゲル化すると水不溶性となるバインダーを添加して造粒し、前記バインダーをゲル化させてから水洗、乾燥してなる
ことを特徴とする液相用吸着剤。
【請求項2】
前記合成シリカ微粉末を20〜80重量%添加することにより、水置換法によって求めた細孔容積が0.75〜1.30cc/gとなるように調製されている
ことを特徴とする請求項1に記載の液相用吸着剤。
【請求項3】
前記バインダーとして、アルギン酸ソーダが3〜10重量%添加されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液相用吸着剤。
【請求項4】
多価イオンを含む水溶液によって前記アルギン酸ソーダをゲル化させてから、水洗し、温度条件60〜120℃で乾燥してなる
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の液相用吸着剤。
【請求項5】
前記粘土鉱物が、酸性白土および活性白土の中から選ばれる少なくとも1種である
ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の液相用吸着剤。
【請求項6】
前記合成シリカ微粉末が、嵩密度4〜12cc/gである
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の液相用吸着剤。
【請求項7】
請求項1〜請求項6のいずれかに記載の液相用吸着剤と、塩基性染料水溶液とを接触させることにより、前記塩基性染料水溶液中に含まれる塩基性染料を前記液相用吸着剤で吸着し、前記塩基性染料水溶液から前記塩基性染料を回収または除去する
ことを特徴とする塩基性染料水溶液の処理方法。
【請求項8】
前記塩基性染料が、セラミック成型体の探傷検査に用いるアゾ系塩基性染料であり、
前記塩基性染料水溶液が、セラミック成型体の探傷試験後の洗浄廃水であり、
前記液相用吸着剤と、前記洗浄廃水とを接触させることにより、前記洗浄廃水中に含まれる前記アゾ系塩基性染料を前記液相用吸着剤で吸着し、前記洗浄廃水から前記アゾ系塩基性染料を回収または除去する
ことを特徴とする請求項7に記載の塩基性染料水溶液の処理方法。
【請求項9】
前記液相用吸着剤を固定床で用いる
ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の塩基性染料水溶液の処理方法。

【図1】
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【公開番号】特開2006−175373(P2006−175373A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−372052(P2004−372052)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【出願人】(500433225)学校法人中部大学 (105)
【出願人】(594018795)株式会社エージック (2)
【Fターム(参考)】