説明

温水洗浄便座装置の異常検知装置

【課題】温水洗浄便座装置の漏水やストレーナの詰まり等の異常を的確に検知する異常検知装置を提供する。
【解決手段】着座検知装置が便座への着座を検出していない待機状態において、温水タンク内の水位が上限レベルから下限レベルへ低下するまでの時間を計測し、これが第1判定基準時間t1に達したとき、漏水量が大きい漏水であると判定し、第1判定基準時間t1よりも長い第2判定基準時間t2に達したときは、軽微な漏水であると判定する。また、待機状態において、温水タンクへの自動給水によって基準給水時間t4経過しても水位が上限レベルに達しないときは、ストレーナの詰まりと判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水道水配管に接続された導水管を通って供給される水道水が、温水タンクに
よって加熱された温水が洗浄ノズルから噴出して、便座に着座した人の部位を洗浄する温
水洗浄便座装置に関し、漏水等の異常を検知する異常検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
温水洗浄便座用の温水を溜めるためにヒータを内蔵した温水タンクを備え、この温水タ
ンクは、水道水が電磁弁と減圧弁を通って供給され、温水タンク内の温水を洗浄ノズルか
ら噴射して、肛門やビデ等の局部洗浄用として使用することは周知である。(例えば、特
許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−98615号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この特許文献1の形態では、おしり洗浄時またはビデ洗浄時には、電磁弁を開いて水道
水を温水タンク内へ供給することにより、温水タンクを通して掛かる水道水圧によって、
おしり洗浄ノズルまたはビデ洗浄ノズルを進出させ、先端のノズル口から温水を噴出する

【0005】
温水タンク内の温水温度は、ヒータによる加熱量を制御するために、使用者が設定スイ
ッチによって略40℃などの任意の温度に設定できるようになっている。長時間に亘り温
水洗浄便座を使用しないときは、このように加温された温水の自然蒸発によって温水タン
ク内の温水レベルが低下する。これは、蒸発した蒸気が温水タンク内の上壁に付着し、ま
た温水タンクに安全のために設けた負圧弁を通して、温水タンク内に空気が流入する際に
、温水タンク内の蒸発した蒸気が外部へ排出されることによる。
【0006】
温水タンク内の温水レベル(水位)は、温水レベルに応じて上下動するフロートスイッ
チによって検知し、温水レベル(水位)が減少して所定の下限レベルに達したとき、電磁
弁を開いて水道水を温水タンク内へ供給し、所定の上限レベルに達したとき電磁弁を閉じ
る制御になっている。上記の自然蒸発による温水レベルの自然低下の速度は遅く、前記下
限レベルへ減少するまで長時間かかる。
【0007】
上記のように、温水タンクによって加熱された温水が洗浄ノズルから噴出して、便座に
着座した人の部位を洗浄する温水洗浄便座において、何らかの原因によって漏水が生じる
ことがある。それは、温水タンクの入り口側の漏水として、温水タンクの入り口側の配管
ホースの外れ等によって生じるところの電磁弁から温水タンクまでの配管からの漏水があ
る。また、温水タンクの出口側の漏水として、温水タンクから洗浄ノズルまでの配管から
の漏水や、温水タンクの温水をおしり洗浄ノズルへ供給するかビデ洗浄ノズルへ供給する
かの切り替え弁機構のシールパッキンの不良による漏水等である。更に、温水タンクのひ
び割れによる漏水等々がある。このような漏水が生じた場合の温水レベル(水位)の低下
速度は、上記の自然蒸発による場合に比してかなり速く、前記下限レベルへ減少するまで
の時間が短い。
【0008】
このような漏水が生じた場合、温水タンクの温水レベル(水位)が減少し、所定の下限
レベルに達したときフロートスイッチが動作し、電磁弁が開いて水道水が温水タンク内へ
供給され、この供給によって温水レベル(水位)が所定の上限レベルに達したとき電磁弁
を閉じるため、電磁弁がON/OFFする回数が増えるようになり、電磁弁の耐久性の低
下も問題になると共に、その都度水道水が温水タンク内へ供給されるため、温水温度が低
下してヒータによる加熱時間も長くなり、省エネルギーの点からも好ましくない状況とな
る。
【0009】
本発明は、このような点に鑑み、温水タンクや温水タンクへの給水機構、温水タンクか
ら洗浄ノズルへの通水路等の異常を的確に検知し、修理などの対処を促すようにすると共
に、電磁弁の耐久性の低下防止及び省エネルギーの改善となる技術を提供するものである

【課題を解決するための手段】
【0010】
第1発明は、給水配管にて供給される水道水を加熱源によって加熱する温水タンクと、
前記温水タンク内の水位を検知する水位検知器と、前記給水配管を開閉して前記水道水の
供給制御する電磁弁と、前記温水タンクからの温水を噴出する洗浄ノズルと、便座に着座
したことを検知する着座検知装置を備え、前記水位検知器の下限水位検出にて前記電磁弁
が開いて前記温水タンクへ給水し前記水位検知器の上限水位検出にて前記電磁弁が閉じる
温水洗浄便座装置において、
前記着座検知装置が着座を検出していない待機状態において、前記温水タンク内の水位
が上限レベルから下限レベルへ低下するまでの時間が、判定基準時間未満または以内のと
き漏水と判定することを特徴とする。
【0011】
第2発明は、給水配管にて供給される水道水を加熱源によって加熱する温水タンクと、
前記温水タンク内の水位を検知する水位検知器と、前記給水配管を開閉して前記水道水の
供給制御する電磁弁と、前記温水タンクからの温水を噴出する洗浄ノズルと、便座に着座
したことを検知する着座検知装置を備え、前記水位検知器の下限水位検出にて前記電磁弁
が開いて前記温水タンクへ給水し前記水位検知器の上限水位検出にて前記電磁弁が閉じる
温水洗浄便座装置において、
前記着座検知装置が着座を検出していない待機状態において、前記温水タンク内の水位
が上限レベルから下限レベルへ低下するまでの時間が、第1判定基準時間t1未満または
以内のとき漏水量が大きいと判定すると共に、前記第1判定基準時間より長い第2判定基
準時間t2未満または以内かにて軽微な漏水と判定することを特徴とする。
【0012】
第3発明は、第1発明または第2発明において、前記待機状態の継続が所定時間に達し
たとき、前記温水タンクへの給水によって基準給水時間t4経過しても、前記温水タンク
内の水位が上限レベルに達しないときは、前記給水配管に設けたごみ取り用ストレーナの
詰まりと判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によって、温水タンクの入口側の水路、温水タンクの出口側の水路、または温水
タンク自体から漏水が生じた場合は、的確に漏水検知をすることができ、漏水対処をする
ことができる。また、自然蒸発による水位低下であるか、漏水による水位低下であるかの
判別が的確に行える。この場合、トイレの不使用時間帯は夜間であると判断して、このト
イレの不使用時間帯に、漏水量が少ない場合の軽微な漏水判定を行うよう考慮したものと
なり、自然蒸発による水位低下であるか、軽微な漏水による水位低下であるかの判別が的
確に行えるようにできる。
【0014】
また、温水タンクの温水レベルの減少が激しく、漏水量が大きい場合の漏水判定と、漏
水量が少ない場合の軽微な漏水判定とを行うことにより、この二種類の漏水のいずれをも
検知できるものとなる。
【0015】
そして、この判定によって、エラー警告をすることにより、速やかに漏水対処をするこ
とができ、漏水によって生じる電磁弁の頻繁なON/OFFによる耐久性の低下の防止が
でき、また、頻繁に水道水が温水タンク内へ供給されることにより生じる温水温度の低下
、及びそれに伴って加熱源による加熱時間が長くなり、省エネルギーの点から好ましくな
い状況となることの防止ができる。
【0016】
また、温水タンクへ水道水を供給する給水配管に取り付けたごみ取り用のストレーナが
詰まった状態を速やかに検知して、修理などの対処を促すことができるため、漏水とスト
レーナの詰まりも両方の判定によって、故障検知が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る温水洗浄便座装置の蓋が閉まった状態の斜視図。
【図2】本発明に係る温水洗浄便座装置の蓋と機能部分のカバーを取り外した状態の機能部分と制御ボックスを示す正面斜視図。
【図3】本発明に係る温水洗浄便座装置の着座検知装置部分の断面図。
【図4】本発明に係る温水洗浄便座装置の待機モードにおけるおしり洗浄用ノズルとビデ洗浄用ノズルの状態を示す説明図。
【図5】本発明に係る温水洗浄便座装置のおしり洗浄モードにおけるおしり洗浄用ノズルとビデ洗浄用ノズルの状態を示す説明図。
【図6】本発明に係る温水洗浄便座装置のビデ洗浄モードにおけるおしり洗浄用ノズルとビデ洗浄用ノズルの状態を示す説明図。
【図7】本発明に係る温水洗浄便座装置の制御装置の構成図。
【図8】本発明に係る水位検知器であるフロートスイッチの構成図。
【図9】本発明に係る漏水検知の動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態について説明する。図1は本発明に係る温水洗浄便座装置の蓋が閉ま
った状態の斜視図、図2は本発明に係る温水洗浄便座装置の蓋と機能部分のカバーを取り
外した状態の機能部分と制御ボックスを示す正面斜視図、図3は本発明に係る温水洗浄便
座装置の着座検知装置部分の断面図、図4は本発明に係る温水洗浄便座装置の待機モード
におけるおしり洗浄用ノズルとビデ洗浄用ノズルの状態を示す説明図、図5は本発明に係
る温水洗浄便座装置のおしり洗浄モードにおけるおしり洗浄用ノズルとビデ洗浄用ノズル
の状態を示す説明図、図6は本発明に係る温水洗浄便座装置のビデ洗浄モードにおけるお
しり洗浄用ノズルとビデ洗浄用ノズルの状態を示す説明図、図7は本発明に係る温水洗浄
便座装置の制御装置の構成図、図8は本発明に係る水位検知器であるフロートスイッチの
構成図、図9は本発明に係る漏水検知の動作説明図である。
【実施例1】
【0019】
本発明の実施例を図に基づき説明する。図において、1は洋式便器YBの上に設置され
る本発明の温水洗浄便座装置を示しており、裏側から絶縁被覆されたコードヒータ(図示
せず)で加温される便座2と、便座2の上面を覆う開閉蓋3と、便座2及び開閉蓋3の後
方に位置して後述の機能部10を配置すると共に便座2及び開閉蓋3を開閉回動可能に支
持する基材部8を備えている。基材部8には、洗浄ノズルとして便座2の後部下側へ延び
るおしり(肛門)洗浄用ノズル4Aとビデ洗浄用ノズル4B、温水タンク5、及び電装部
6等を含む機能部10が配設され、この機能部10を覆うようにカバー7が基材部8に着
脱自在に取り付けられている。カバー7の一部がパネル7Aになっている。蓋3の後端部
の駆動側(図では右側)は、基材部8に支持部材を介して取り付けた電動機装置9によっ
て往復回転する回転軸11に取り付けられて、蓋3が上方に開閉回動可能である。
【0020】
また、便座2の後端部の駆動側(図2では左側)は、基材部8に取り付けた電動機装置
12によって往復回転する回転軸13に取り付けられて、便座2が上方に開閉回動可能で
ある。また、便座2の後端部の従動側(図では右側)は、便座2の後端部から水平方向に
外向きに突出した円筒状軸部24が一体に形成され、この円筒状軸部24が後述の着座検
知装置25のタクトスイッチ28の作動部として作用する。なお、この円筒状軸部24へ
緩く進入するように基材部8から延びた水平方向軸によって、回動可能且つ上下動可能に
支持するようにしてもよい。また、円筒状軸部24が基材部8の軸受け部に上下動可能に
支持される構成でもよい。
【0021】
温水タンク5は、図4等に示すように、後述の導水管19及び配管ホースPP等にて構
成された給水配管を通して供給される水道水を加熱源によって加熱する。洗浄水として温
水タンク5へ供給される水道水は、パイプジョイント装置14によって水道水配管(通常
は上水道配管)に接続された導水管19に取り付けたごみ取り用のストレーナ62と逆止
弁63を通過した後、導水管19に取り付けた電磁弁40と減圧弁41を順次通り、後述
の開閉弁47を経て温水タンク5内の底部へ供給される。19Aは温水タンク5へ水道水
が供給される前記給水配管の途中に設けた接続部である。図示していないが、機能部10
は温風用電気ヒータを内蔵した温風供給装置を備えており、これが基材部8に取り付けら
れていて、便座2の後部下側へ延びる温風ノズルから温風を供給して、洗浄後のお尻を乾
燥するようにしている。
【0022】
基材部8には、便座2の側方(図2では右側)に配置した上面開口の制御ボックス80
が連結されており、機能部10を覆うカバー7に一体または別体に制御ボックス80の上
面を覆うカバー84が設けられている。制御ボックス80内には、おしり(肛門)洗浄用
ノズル4Aとビデ洗浄用ノズル4Bによる洗浄開始、洗浄停止等を行うスイッチSWを取
り付けた絶縁性基板81を内蔵している。制御ボックス80の上面開口は、カバー84で
覆われ、カバー84の上面はスイッチSWの手動操作部83を構成する可撓性薄板85で
覆われている。手動操作部83を押すことによって、対応するスイッチSWが作動する。
図示のものは制御ボックス80が便座2の側部に配置された構成であるが、操作をリモー
トコントロール方式とする場合は、制御ボックス80の部分がリモートコントローラとな
る。
【0023】
前記スイッチSWは絶縁性基板81に取り付けられており、このスイッチSWは、実施
例では、おしり(肛門)洗浄開始スイッチ43A、ビデ洗浄開始スイッチ43B、洗浄停
止スイッチ44、温水タンク5の加熱用シーズヒータ42のON−OFFスイッチ45、
洗浄水の水勢調節スイッチ49A、49B、温水タンク5の温水温度可変スイッチ64等
である。絶縁性基板81には、後述の異常(エラー)を報知する警報装置82としてのL
ED(発光ダイオード)82が取り付けられている。LED(発光ダイオード)82の発
光が制御ボックス80の上面から目視できるように、LED(発光ダイオード)82の光
は、カバー84を貫通した透孔から可撓性薄板85の透明部に照射される。警報装置82
は、発音装置としてもよい。
【0024】
温水タンク5内の水を加熱するための加熱源42が、温水タンク5内の底部に配設され
ている。温水タンク5に供給された水は、温水タンク5内に配置した加熱源42で温水と
なる。実施例では、この加熱源42はシーズヒータ42として示しているが、加熱源42
を誘導加熱コイル方式によって温水タンク5内の水を加熱する方式としてもよい。シーズ
ヒータ42を通電する温水モードとするか、非通電の冷水モード(供給される水道水温)
とするかは、プッシュ・プッシュ式の温水ヒータスイッチ45によって制御される。
【0025】
温水タンク5の上壁には、温水タンク5内の異常温度を検知してシーズヒータ42への
通電回路を遮断する温度検知部21と、温水タンク5内の温水レベル(洗浄水レベル)を
検知することにより電磁弁40を開閉制御して、温水タンク5内の温水レベル(洗浄水レ
ベル)を所定レベルに制御する水位検知器22と、温水タンク5内の圧力が外気圧よりも
高い所定値になったとき温水タンク5内と外気を連通する差圧弁23Aを備えた気圧調整
用パイプ23Bの取り付け部23が設けられている。実施例では、水位検知器22をフロ
ートスイッチ22で示している。温水タンク5内は、差圧弁23Aの作用によって外気と
連通する以外は、外気と連通しないように気密構造である。また、温水タンク5内の温水
温度は、温水モードにおいて温水温度可変スイッチ64によって使用者が任意の設定温度
に設定できる。温水モードにおいてシーズヒータ42への通電を制御して、温水タンク5
内の温水温度を前記設定温度に維持するため、温水タンク5内の温水温度を検知するサー
ミスタ61が設けられている。
【0026】
おしり洗浄用ノズル4Aとビデ洗浄用ノズル4Bは、温水タンク5内の洗浄水の水圧に
よって進出するようにするために、洗浄モードに入る前の待機モードでは、おしり洗浄用
ノズル4Aとビデ洗浄用ノズル4Bは、図4のように、それぞれコイルバネ4A2、4B
2によって、ノズルカバー4A1、4B1内に収容された状態であり、洗浄モードにおい
て、おしり洗浄用ノズル4Aとビデ洗浄用ノズル4Bは、それぞれコイルバネ4A2、4
B2を圧縮しつつ前方へ進出する仕組みである。
【0027】
組み立てのし易さ等を考慮して、図に示すように、コイルバネ4A2、4B2及びノズ
ルカバー4A1、4B1を含むおしり洗浄用ノズル4Aとビデ洗浄用ノズル4Bの機構、
ステッピングモータ46を含む開閉弁47機構とノズル通路切り替え弁48機構は、1つ
の洗浄ノズルユニットNUを構成している。
【0028】
導水管19によって温水タンク5へ供給される水道水の給水配管には、この給水配管の
水路を開閉する開閉弁47が設けられている。導水管19は、電磁弁40または開閉弁4
7のいずれかの弁装置によって開閉するものでもよいが、実施例では電磁弁40と開閉弁
47の二つ弁装置によって開閉されるようにしているのは、一方の弁装置が導水管19を
開いたままで故障しても、他方の弁装置が導水管19を閉じておれば、水道水圧が温水タ
ンク5へ掛かることが無いための安全を考慮したものである。
【0029】
温水タンク5内の洗浄水をおしり洗浄用ノズル4Aへ供給するか、ビデ洗浄用ノズル4
Bへ供給するかを切り替えるノズル通路切り替え弁48が、おしり洗浄用ノズル4A側の
入口通路74Aとビデ洗浄用ノズル4B側の入口通路74Bの分岐部72に設けられてい
る。開閉弁47とノズル通路切り替え弁48は、1つのステッピングモータ46によって
正転・逆転する回動軸70と、この回動軸70を収容した筒体71によって構成されてい
る。開閉弁47機構は、回動軸70の回転によって水入口通路ETと水出口通路XTを連
通する構成である。また、ノズル通路切り替え弁48の機構は、回動軸70の先端から軸
方向へ形成した有底の中空通路73と、この中空通路73に連通するように回動軸70の
一部を貫通した連通路48Aが形成されていて、回動軸70の回転によっておしり洗浄用
ノズル4A側へ洗浄水を流すか、ビデ洗浄用ノズル4B側へ洗浄水を流すかの切り替えを
行なう構成である。
【0030】
洗浄モードに入る前の待機モードにおいては、図4に示すように、開閉弁47機構では
、水入口通路ETと水出口通路XTを連通しない位置にあり、開閉弁47が閉じた状態で
ある。また、ノズル通路切り替え弁48機構では、通路48Aが筒体71によって塞がれ
た状態であり、中空通路73がおしり洗浄用ノズル4A側の入口通路74Aとビデ洗浄用
ノズル4B側の入口通路74Bのいずれにも連通していない状態である。このため、図4
に示すように、おしり洗浄用ノズル4Aとビデ洗浄用ノズル4Bが、それぞれコイルバネ
4A2、4B2によって、ノズルカバー4A1、4B1内に収容された状態である。
【0031】
取り付けの安定化のためにストレーナ62、逆止弁63、電磁弁40及び減圧弁41は
、所定形状に成形された合成樹脂製の導水管19に取り付けているが、図4等に示すよう
に、洗浄ノズルユニットNUと導水管19との間の給水路、洗浄ノズルユニットNUと接
続部19Aとの間の給水路、接続部19Aと温水タンク5との間の給水路は、組み立ての
し易さを考慮して、可撓性パイプの配管ホースPPが用いられている。
【0032】
温水タンク5内の洗浄水レベルは、待機モードでは、図4に示すようにタンク水送出パ
イプ75の上端開口よりも若干低いWLラインに維持されており、後述のようにおしり洗
浄モード及びビデ洗浄モードのいずれかの洗浄モードになれば、水道水の水圧によってW
Lラインよりも高い水位となり、タンク水送出パイプ75の上端開口からタンク水送出パ
イプ75内へ洗浄水が流入する状態となる。
【0033】
便座2は、その裏側に間隔を存して複数個の弾性脚部が設けられ、便器上面フランジ部
に便座2を倒した状態で、この弾性脚部が便器上面フランジ部に当接する。この弾性脚部
によって、便座2に着座した使用者の体重によって軸部24側が下降する構成であり、軸
部24が下降することによって、スイッチカバー34がコイルバネ35を圧縮して、着座
検知装置25のタクトスイッチ28の作動部29が下方へ押され、タクトスイッチ28が
作動する仕組みである。また、着座状態の便座2から人が離れることによって、タクトス
イッチ28が復帰する。着座検知装置25は、この他に光電スイッチにて着座を検知する
ものでもよい。
【0034】
電装部6には図7にても示す各種制御を行うための制御部60(制御回路部60と称し
てもよい)を構成する制御基板(図示せず)が収容されており、この制御基板(図示せず
)に絶縁性基板81は電気的に接続されている。便座2に人が着座してタクトスイッチ2
8が閉じた(ONした)状態で、おしり洗浄開始スイッチ43Aまたはビデ洗浄開始スイ
ッチ43Bを便座2の使用者がON操作することによって、これらを制御部60が検知し
て洗浄モードとなり、制御部60が作動して、おしり洗浄用ノズル4Aまたはビデ洗浄用
ノズル4Bが進出してその進出したノズルから洗浄水が噴出する。この噴出は、洗浄停止
スイッチ44を便座2の使用者がON操作することによって停止する。
【0035】
このように、おしり洗浄開始スイッチ43Aまたはビデ洗浄開始スイッチ43Bの操作
を制御部60が検知し、温水タンク5内の洗浄水(シーズヒータ42が通電モードによる
温水と、シーズヒータ42が非通電モードによる水道水そのままの場合がある)が、おし
り洗浄用ノズル4Aまたはビデ洗浄用ノズル4Bから噴出する制御について説明する。
【0036】
水道水は、後述のように、水道水配管に接続された導水管19に取り付けた電磁弁40
と減圧弁41を順次通り、開閉弁47を経て温水タンク5へ供給される。通常使用状態に
おいて洗浄モードに入る前の待機モードでは、電磁弁40と開閉弁47が導水管19を閉
じており、予め供給されている温水タンク5内の洗浄水レベルは、図4に示すWLライン
に維持されている。温水タンク5の水は、シーズヒータ42が通電モードになっておれば
温水となり、シーズヒータ42が非通電モードであれば水道水そのままである。洗浄モー
ドでない待機モードでは、おしり洗浄用ノズル4Aとビデ洗浄用ノズル4Bは、図4のよ
うにそれぞれコイルバネ4A2、4B2によって、ノズルカバー4A1、4B1内に収容
された退避状態(後退状態)である。
【0037】
便座2に人が着座してタクトスイッチ28が閉じた(ONした)状態で、おしり洗浄開
始スイッチ43Aまたはビデ洗浄開始スイッチ43Bを便座2の使用者がON操作するこ
とによって、これらを制御部60が検知して洗浄モードとなる。即ち、タクトスイッチ2
8による着座検知と、おしり洗浄開始スイッチ43Aまたはビデ洗浄開始スイッチ43B
のONの両方が整ったとき(AND状態)によって、洗浄モードとなる。
【0038】
この洗浄モードは、おしり洗浄モードとビデ洗浄モードがある。先ず、おしり洗浄モー
ドについて説明する。おしり洗浄開始スイッチ43Aに対応する手動操作部83を押して
おしり洗浄開始スイッチ43AをONすることにより、制御部60の動作によって、通電
によって電磁弁40が開くと共に、ステッピングモータ46が制御部60からのパルス信
号によってステップ作動して回動軸70が正回転し、開閉弁47機構では、水入口通路E
Tと水出口通路XTを連通するように開閉弁47が開いた状態となり、水道水圧が温水タ
ンク5内へ掛かる状態となる。また、このステッピングモータ46の動作によって、ノズ
ル通路切り替え弁48機構では、連通路48Aがおしり洗浄用ノズル4A側の入口通路7
4Aに連通した状態となる。このため、水道水圧が温水タンク5内に掛かることにより、
温水タンク5内の洗浄水がおしり洗浄用ノズル4Aへ供給され、図5のように、その水圧
によっておしり洗浄用ノズル4Aがコイルバネ4A2をそのバネ力に抗して圧縮しつつ、
前方へ進出し、先端のノズルから洗浄水が噴出する。
【0039】
次に、ビデ洗浄モードについて説明する。ビデ洗浄開始スイッチ43Bに対応する手動
操作部83を押してビデ洗浄開始スイッチ43BをONすることにより、制御部60の動
作によって、通電によって電磁弁40が開くと共に、ステッピングモータ46が制御部6
0からのパルス信号によってステップ作動して回動軸70が逆回転し、開閉弁47機構で
は、水入口通路ETと水出口通路XTを連通するように開閉弁47が開いた状態となり、
水道水圧が温水タンク5内へ掛かる状態となる。また、このステッピングモータ46の動
作によって、ノズル通路切り替え弁48機構では、連通路48Aがビデ洗浄用ノズル4B
側の入口通路74Bに連通した状態となる。このため、水道水圧が温水タンク5内に掛か
ることにより、温水タンク5内の洗浄水がビデ洗浄用ノズル4Bへ供給され、図6のよう
に、その水圧によってビデ洗浄用ノズル4Bがコイルバネ4B2をそのバネ力に抗して圧
縮しつつ、前方へ進出し、先端のノズルから洗浄水が噴出する。
【0040】
おしり洗浄モードまたはビデ洗浄モードのいずれにおいても、噴出する洗浄水の流量は
、流量可変スイッチ49A、49Bによって行なう。待機モードから洗浄モードになった
ときは、最大流量と最小流量の中間流量に設定されるようになっており、この状態から使
用者が水勢を強くするときは水勢調節スイッチ87をON操作し、水勢を弱くするときは
水勢調節スイッチ88をON操作することによって、制御部60によってステッピングモ
ータ46が作動して回動軸70が回動し、それによってノズル通路切り替え弁48の開度
(連通路48Aが筒体71によって塞がれる範囲)が変わり、選択されたおしり洗浄用ノ
ズル4Aまたはビデ洗浄用ノズル4Bから噴出する洗浄水の流量を可変できる。
【0041】
おしり洗浄モードまたはビデ洗浄モードのいずれにおいても、洗浄停止スイッチ44を
便座2の使用者がON操作することによって停止する。洗浄停止スイッチ44をON操作
することにより、制御部60の動作によって、電磁弁40が非通電となって導水管路を閉
じると共に、ステッピングモータ46が制御部60からのパルス信号によってステップ作
動し、開閉弁47機構では、水入口通路ETと水出口通路XTを非連通状態とし、開閉弁
47が閉じた状態に復帰し、また、ノズル通路切り替え弁48機構も、連通路48Aが入
口通路74A、74Bのいずれにも連通しない状態に復帰する。このようにして、おしり
洗浄用ノズル4Aまたはビデ洗浄用ノズル4Bへ水道水圧が掛からなくなるため、電磁弁
40と開閉弁47が閉じることにより、水道水圧が温水タンク5内へ掛からなくなるため
、おしり洗浄用ノズル4Aまたはビデ洗浄用ノズル4Bは、それぞれ対応するコイルバネ
4A2、4B2によって、図4のように、ノズルカバー4A1、4B1内に収容された状
態に復帰する。
【0042】
図8には、水位検知器22の一つであるフロートスイッチ22の構成図である。フロー
トスイッチ22は、温水タンク5内に上下に延びたガイド棒51Cと、ガイド棒51Cの
上限ストッパ51C1と下限ストッパ51C2間を温水タンク5内の水位に応じて上下動
するようにガイド棒51Cに支持したフロート51Aと、ガイド棒51Cの上部位置に設
けたリードスイッチ51Bで構成され、フロート51Aが温水タンク5内の水位に応じて
上下動することにより、フロート51Aに設けた磁石Mgがリードスイッチ51BをON
−OFF作動する構成である。フロートスイッチ22のONにて、即ち、フロート51A
の上限水位位置にて磁石Mgによってリードスイッチ51BがONすることによって、導
水管19に取り付けた電磁弁40を閉じ、また、フロート51Aが下降して磁石Mgがリ
ードスイッチ51Bから離れたとき、リードスイッチ51BがOFFして電磁弁40を開
くように制御して、温水タンク5内に所定量の水が供給されるようにする。
【0043】
図9は本発明に係る漏水検知のフローチャートを示している。先ず、温水洗浄便座装置
1を洋式便器YBに設置した当初から温水タンク5内の水を加熱する初期加熱と待機状態
について説明する。通常状態の動作として、先ず洋式便器YBの上に温水洗浄便座装置1
を設置し給水配管接続した状態では、温水タンク5内は空の状態である。このため、フロ
ート51Aは上記下限水位よりも下方に下降しており、下限ストッパ51C2にて停止し
た状態である。この状態で、温水洗浄便座装置1側の電源プラグを電源コンセントに差し
込むことによって、図9に示すように、温水洗浄便座装置1の電源ON(電源供給)にて
給水モードKMとなり、制御部60によって電磁弁40に通電(ON)して導水管19を
開き、水道水が温水タンク5内に供給される。この供給による温水タンク5内の水位の上
昇に伴って、フロート51Aが上昇し、所定の上昇時点で磁石Mgによって、図9に水位
センサONとして示すように、リードスイッチ51BがONしたとき、制御部60の動作
によって、電磁弁40を非通電(OFF)して導水管19を閉じ、温水タンク5内への水
道水の供給が停止する。このときの水位が上限レベルである。
【0044】
このようにフロート51Aが上昇することによって、磁石Mgによってリードスイッチ
51BがONし、制御部60の動作によって、シーズヒータ42へ通電し、温水タンク5
内の水が加熱される。この加熱によって上昇した水温が上限設定温度T3になれば、温水
タンク5内の温水温度を検知するサーミスタ61の検知に基づき制御部60の動作によっ
て、シーズヒータ42の通電回路をOFFする。また、温度低下によって水温が下限設定
温度T2になれば、サーミスタ61の検知に基づき制御部60が動作してシーズヒータ4
2の通電回路をONし、シーズヒータ42に通電されて発熱し、温水タンク5内の水を加
熱する。この加熱によって上昇した水温が上限設定温度T3になれば、サーミスタ61の
検知に基づき制御部60の動作によって、シーズヒータ42の通電回路をOFFする。こ
のようなサイクル動作によって、温水タンク5内の水温が所定の温度TS℃の温水に保た
れる。
【0045】
温水洗浄便座装置1において、温水タンク5の入口側の水路、温水タンク5の出口側の
水路、または温水タンク5自体から漏水が生じた場合は、温水タンク5の温水レベルが減
少する。このような漏水の具体例として、温水洗浄便座装置1への温水タンク5及び洗浄
ノズルユニットNU等の組み立て、修理点検、或いは経年変化等により、前記配管ホース
PPの接続部の接続不良が生じた場合は、その部分から漏水が生じる。また、洗浄ノズル
ユニットNUの開閉弁47やノズル通路切り替え弁48に備えられたシールパッキン(図
示せず)の劣化により、その部分から漏水が生じる。また、温水タンク5が合成樹脂成形
品である場合、成形時に形成された樹脂注入部(一般的にはゲートと称する)の切り取り
時に生じる微小な割れ等により、その部分から漏水が生じる。このような漏水は軽微な漏
水であり、この漏水は洋式便器YB内に流れ込むため、使用者は気がつかないことがある
。また、大量の漏水としては、前記配管ホースPPの接続部が外れた場合である。この場
合の漏水も洋式便器YB内に流れ込むが、無駄に水が捨てられる状態である。
【0046】
一方、蒸発による温水レベルの自然低下の場合は、温水タンク5内の温水のレベルが上
限レベルから下限レベルに減少するまで長時間かかる。しかし、上記のように漏水が生じ
た場合は、温水タンクの温水レベル(水位)の低下を来たすが、このような漏水が生じた
場合の温水タンク5内の温水レベル(水位)の低下速度は、自然低下における温水レベル
(水位)の低下速度よりもかなり速くなり、電磁弁40がON/OFFする回数が増える

【0047】
このため、電磁弁40の耐久性の低下も問題になると共に、その都度水道水が温水タン
ク5内へ供給されるため、温水温度が低下してシーズヒータ42による加熱時間も長くな
り、省エネルギーの点からも好ましくない状況となる。本発明では、このような点に鑑み
、漏水を速やかに検知するために、温水レベルの低下が、この自然低下によるものか、漏
水によるものかを区別した検知動作を行なう。以下、この検知方式について説明する。
【0048】
上記のように、温水タンク5内の温水のレベル(水位)が上限レベル(上限水位)に達
したとき、リードスイッチ51BがONする。この状態が、温水タンク5内の温水のレベ
ル(水位)が上限レベルに達した正常状態である。この正常状態において、図9に示すよ
うに、ステップS0にて便座2に人が着座したか否かを常時監視している。このステップ
S0において、便座2に人が着座していない場合は、着座検出装置25が動作していない
ので、この判定によって、図9に示す待機モードTMへ移行する。また、便座2に人が着
座したことを着座検出装置25が検知したとき、即ち、この着座にてタクトスイッチ28
が閉じた(ONした)ことが判定されれば、図9に示す使用モードSMへ移行する。使用
モードSMでは、おしり洗浄開始スイッチ43Aまたはビデ洗浄開始スイッチ43Bが、
便座2の使用者によってON操作されることによって制御部60が作動し、上記のような
洗浄モードとなる。この洗浄モードは、タクトスイッチ28による着座検知と、おしり洗
浄開始スイッチ43Aまたはビデ洗浄開始スイッチ43BのONの両方が整ったとき(A
ND状態)である。この洗浄モードは、上記のように、おしり洗浄モードとビデ洗浄モー
ドであり、上記のようなおしり洗浄とビデ洗浄の動作が行われる。
【0049】
図9に示す待機モードTMにおいて、本発明に係る漏水検知動作が行われる。本発明に
係る漏水検知動作は、着座検知装置25が着座を検出していない待機状態(待機モードT
M)において、温水タンク5内の水位が上限レベルから下限レベルへ低下するまでの時間
が、判定基準時間未満か否か、又は判定基準時間に達したか否かで漏水と判定する。その
一つとして、温水タンク5内の水位が上限レベルから下限レベルへ低下するまでの時間が
、判定基準時間に達したとき漏水と判定するものであり、この具体的な判定手段として、
着座検知装置25が着座を検出していない待機状態において、温水タンク5内の水位が上
限レベルから下限レベルへ低下するまでの時間を計測し、これが第1判定基準時間t1に
達したとき、漏水量が大きい漏水であると判定する。また、前記第1判定基準時間t1よ
りも長い第2判定基準時間t2に達したときは、軽微な漏水であると判定するものである

【0050】
このため、第1判定基準時間t1を漏水量が大きい漏水の判定に適する比較的短い値に
設定し、また、第2判定基準時間t2を軽微な漏水の判定に適するよう、第1判定基準時
間t1よりもかなり長い値に設定する状態で説明する。以下、第1判定基準時間t1を3
0秒とし、第2判定基準時間t2を15分に設定した状態で具体的な構成を説明する。
【0051】
待機モードTMに移行した状態で、温水タンク5内の温水のレベル(水位)は、正規水
位にある。待機モードTMにおいて、ステップS1にて、制御部60の漏水検知動作の関
連回路と、後述のストレーナ62の詰まり判定動作の関連回路がリセットされ、ステップ
S2にて温水タンク5内の温水のレベル(水位)が正規水位であるか否かが判定される。
正規水位とは、正規の水量が確保されている状態を意味しており、制御部60によって、
リードスイッチ51BがONする上限レベル(上限水位)に達し、リードスイッチ51B
がOFFする下限レベル(下限水位)に減少していない状態であれば、正規の水量が確保
されている正規水位状態である。一方、リードスイッチ51BがOFFする下限レベル(
下限水位)に減少した場合は、正規の水量が確保されておらず正規水位でない状態である
。このため、リードスイッチ51BがONしているか否かで、温水タンク5内の温水のレ
ベル(水位)が正規水位であるか否かを判定することができる。
【0052】
なお、制御部60の動作との関係によって、リードスイッチ51BがOFFしたとき、
上限レベル(上限水位)に達したものとしてもよい。この場合は、リードスイッチ51B
がOFFしたとき上限レベル(上限水位)であり、ONしたとき下限レベル(下限水位)
である。この実施例では、リードスイッチ51BがONしたとき、上限レベル(上限水位
)に達したものとして、以下の説明を行なうこととする。
【0053】
ステップS2での判定が、正規水位であればYes、正規水位でなければNoとなる。
Yesの場合は、ステップS3へ進み、制御部60に含まれるウォッチングタイマWTC
がスタートし、異常判定動作がスタートする。このスタートから所定時間t0(実施例と
して10秒とする)に達したとき、再びステップS2にて正規水位であるか否かが判定さ
れる。この所定時間t0の10秒は、温水タンク5内の温水レベルを判定する判定間隔で
あり、ステップS2にてYesの出力が続く間は、このフローが循環する。
【0054】
前記所定時間t0は、温水タンク5内の温水レベルが、自然蒸発による水位低下である
か漏水による水位低下であるかの判定が、的確に行えるようにするための設定時間である
。この判定間隔は、短くすれば温水タンク5内の温水レベルを判定する精度が上がり、長
くすればその精度が低下するが、例えば15分以下の時間の適宜時間を設定することがで
きる。
【0055】
このようにステップS2にて、所定時間t0として設定した10秒間隔(10秒ごとの
繰り返し)でもって、温水タンク5内の温水レベルが正規水位であるか否かが判定される
が、何回目かに行なわれたステップS2での判定が、正規水位でなければNoとなる。ス
テップS2での判定がNoの場合は、No−1のフローへ移行する。フローNo−1は、
漏水により温水タンク5の温水レベルの減少が速く、漏水量が多い場合の漏水判定である

【0056】
No−1のフローへの移行によって、異常判定動作がスタートしてからステップS2で
Noの判定までの時間が、第1判定基準時間t1未満か否か、又は第1判定基準時間t1
に達したか否かが、ステップS4において制御部60に含まれる第1判定手段にて判定さ
れる。異常判定動作がスタートしてからの時間が、第1判定基準時間t1未満または以内
であれば、ステップS2での判定がYesとなり、ステップS5にエラー状態として示す
ように、漏水であると判定した出力状態となる。この第1判定基準時間t1は、漏水量が
大きい漏水の判定に適する比較的短い値に設定され、実施例では30秒としている。また
、異常判定動作がスタートしてからステップS2でNoの判定までの時間が、第1判定基
準時間t1以上または第1判定基準時間t1を超えた場合は、ステップS4での判定がN
oとなり、No−2のフローへ移行する。
【0057】
実施例では、ステップS2での10秒ごとの判定において、例えば、ステップS2での
1回目の判定(異常判定動作がスタートしてから10秒後の判定)が正規水位でないNo
となることにより、異常判定動作がスタートしてからの時間が30秒以内であるため、ス
テップS4の判定がYesとなり、ステップS5にて漏水であると判定した出力状態とな
る。同様に、ステップS2での1回目の判定(異常判定動作がスタートしてから10秒後
の判定)は正規水位であるが、2回目の判定(異常判定動作がスタートしてから20秒後
の判定)が正規水位でないNoとなれば、ステップS4の判定がYesとなり、ステップ
S5にて漏水であると判定した出力状態となる。同様に、ステップS2での2回目の判定
まで(異常判定動作がスタートしてから10秒後の判定)は正規水位であるが、3回目の
判定(異常判定動作がスタートしてから20秒後の判定)が正規水位でないNoとなれば
、ステップS4の判定がYesとなり、ステップS5にて漏水であると判定した出力状態
となる。
【0058】
この漏水の判定出力により、ステップS5では、警報装置82としてのLED(発光ダ
イオード)が、赤色発光または点滅状態にて警報するか、または発音によって漏水状態で
あることを警報する。この漏水状態は、漏水により温水タンク5の温水レベルの減少が速
く、漏水量がかなり大きいことを意味する。このときの漏水は、上記のように、温水タン
ク5の入口側の水路、温水タンク5の出口側の水路、または温水タンク5自体からである
と推察されるため、温水洗浄便座装置1への水道水配管(通常は上水道配管)からパイプ
ジョイント装置14へ供給される上水道の元栓を閉め、漏水箇所を点検修理すればよい。
なお、警報装置82が発音装置の場合は、漏水判定により直ちに発音するのではなく、漏
水判定になったときLED(発光ダイオード)にて警報すると共に、制御ボックス80の
スイッチSWの手動操作部83のいずれかを押したとき発音するようにしてもよい。
【0059】
ステップS2での判定がNoの状態において、ステップS4での判定がNoとなれば、
No−2のフローへ移行する。フローNo−2は、漏水により温水タンク5の温水レベル
の減少が遅く、漏水量が軽微である場合の漏水判定である。No−2のフローへの移行に
よって、異常判定動作がスタートしてからの時間が、第1判定基準時間t1より長い第2
判定基準時間t2未満または以内であるかの判定をするものである。そのため、第1判定
基準時間t1以上又は第1判定基準時間t1を超え、第2判定基準時間t2未満か以内か
が、ステップS6において制御部60に含まれる第2判定手段にて判定される。この判定
によって、異常判定動作がスタートしてからの時間が、第2判定基準時間t2以内であれ
ば、ステップS6の判定がYesとなり、ステップS7にエラー状態として示すように、
漏水であると判定した出力状態となる。この第2判定基準時間t2は、漏水量が少ない漏
水の判定に適する比較的短い値に設定され、実施例では15分としている。
【0060】
このため、ステップS2での10秒ごとの判定において、ステップS2で行なわれる4
回目から90回目までの間に行なわれる判定のいずれかが、正規水位でないNoとなるこ
とにより、ステップS6の判定がYesとなり、ステップS7にエラー状態として示すよ
うに、漏水であると判定した出力状態となる。
【0061】
この漏水の判定出力により、ステップS7では、警報装置82としてのLED(発光ダ
イオード)が、赤色発光または点滅状態にて警報するか、または発音によってエラー状態
であることを警報する。この漏水の判定では、漏水量が軽微な状態であることを意味する
。この漏水は、上記のように、温水タンク5の入口側の水路、温水タンク5の出口側の水
路、または温水タンク5自体からであると推察されるため、温水洗浄便座装置1への水道
水配管(通常は上水道配管)からパイプジョイント装置14へ供給される上水道の元栓を
閉め、漏水箇所を点検修理すればよい。なお、警報装置82が発音装置の場合は、漏水の
判定(ステップS6)になったとき直ちに発音するのではなく、漏水の判定(ステップS
6)になったときLED(発光ダイオード)にて警報すると共に、制御ボックス80のス
イッチSWの手動操作部83のいずれかを押したとき発音するようにしてもよい。
【0062】
上記フローNo−1、No−2のいずれにおいても、漏水の判定が出た状態において、
温水洗浄便座装置1側の電源プラグを電源コンセントから引き抜くことによって、制御部
60各回路はリセットされ、再び温水洗浄便座装置1側の電源プラグを電源コンセントへ
差し込むことによって、上記同様の図9に示す動作が行われる。
【0063】
また、ステップS13に示すように、待機モードTMの途中において着座検出装置25
が着座を検知すれば、待機モードTMから使用モードSMへ移行する。そして、再度、着
座検出装置25が着座を検知しない状態になれば、上記のように待機モードTMに移行し
、リセットされた漏水判定モードは、上記のように最初からの動作を開始することとなる

【0064】
第1判定基準時間t1をかなり短く設定した場合は、温水レベルの減少が極めて速い場
合の漏水検知に適する。温水レベルの減少が極めて速い場合とは、配管ホースPPが外れ
た場合等のように大量の漏水がある状態であり、配管ホースPPが外れた場合は、数秒で
温水タンク5の水位が下限レベル(下限水位)以下に減少する。この状態を検知するため
には、第1判定基準時間t1を例えば1〜5秒のようにかなり短くすれば、速やかな漏水
検知に対応できる。このように、配管ホースPPが外れた場合等のように大量の漏水であ
ることを検知するためには、第1判定基準時間t1を短くすればよい。また、このような
大量の漏水状態ではないが、ある程度多くの漏水状態を検知するためには、第1判定基準
時間t1を長く設定すればよい。
【0065】
温水タンク5内の温水レベルは、上記のように、温水タンク5内の温水の蒸発や漏水に
て低下する。温水タンク5の容量にもよるが、実施例においては、蒸発による自然低下の
場合、約80時間で上限レベル(上限水位)から下限レベル(下限水位)まで低下する。
しかし、長期間に亘って留守等にしない限り、トイレの通常使用状態においては、この約
80時間に亘って待機モードTMが続くことは殆んど無いと考えてよいため、蒸発による
自然低下にて漏水判定が出ることはない。
【0066】
このようなことを総合的に考慮すれば、第1判定基準時間t1及び第2判定基準時間t
2は、漏水による水位の減少割合を考慮して設定すればよい。即ち、温水タンク5の容量
や、上限レベル(上限水位)と下限レベル(下限水位)との水位差等を考慮し、配管ホー
スPPが外れた場合等のように急激な漏水検知を主目的とするか、このように急激な漏水
検知と併せて急激ではないが漏水量が大きい場合の漏水検知をも行なうことができるよう
にするかによって、第1判定基準時間t1を定めればよい。実施例では、第1判定基準時
間t1は、制御部60に15分未満の任意の時間に設定できるようにしている。 また、
第2判定基準時間t2は、制御部60に15分〜6時間の中の任意の時間に設定できるよ
うにしている。
【0067】
第1判定基準時間t1と第2判定基準時間t2は、制御部60に設定できるものであり
、製品出荷時または出荷後のトイレへの設置状態において、製品販売者やトイレ管理者な
どの特定の人が可変設定できるように構成すれば、トイレの使用環境に合わせた漏水判定
が達成できるものとなる。
【0068】
本発明では、更に、異常検知として、ごみ取り用のストレーナ62が詰まった場合の検
出手段を備えている。この検出手段は、着座検知装置25が着座を検出していない前記待
機状態(待機モード)の継続が所定時間t3に達したとき、温水タンク5への給水によっ
て基準給水時間t4経過しても、水位が上限レベルに達しないときは、ストレーナ62の
詰まりと判定するものである。ストレーナ62が詰まっていない正常状態では、温水タン
ク5内の温水レベル(水位)が、リードスイッチ51BがOFFする下限レベル(下限水
位)に減少した場合、制御部60の動作にて電磁弁40を開いて温水タンク5内に水が供
給される。そして、温水レベルが上昇して上限レベル(上限水位)に達したとき、リード
スイッチ51BがONし、電磁弁40を閉じる。
【0069】
通常使用に適した実施例の温水タンク5の場合は、下限レベル(下限水位)から上限レ
ベル(上限水位)に達するまでの実質的給水時間は、5秒位である。また、温水タンク5
が空の状態から上限レベル(上限水位)に達するまでの実質的給水時間は、約1分あれば
十分である。しかし、ストレーナ62が詰まっている場合は、電磁弁40を開いても所定
時間内に温水レベルが上限レベル(上限水位)に達しない。以下、ストレーナ62が詰ま
った場合の本発明に係る検出手段を説明する。
【0070】
図9において、ステップS2での判定がNoの場合は、上記のように、No−1のフロ
ーとNo−2のフローが実行されるが、これに更に、フローNo−3が実行されるように
構成している。このフローNo−3が、ストレーナ62が詰まった場合の本発明に係る検
出手段である。
【0071】
上記のように、前記待機状態(待機モードTM)に移行したとき、前記ウォッチングタ
イマWTCと同時スタートし、その継続時間を積算する(ステップS6)。No−3のフ
ローでは、この積算時間が、制御部60に設定した所定時間である第3判定基準時間t3
に達したか否かが判定手段にて判定される。第3判定基準時間t3を所定時間以上とし、
実施例では6時間としている。
【0072】
実施例において第3判定基準時間t3を6時間としたのは、次の理由による。即ち、上
記のように、待機モードTMはトイレの不使用時間帯で形成されるが、一般家庭でのトイ
レの不使用時間帯は夜間であると判断し、トイレの不使用時間の平均値を6時間と判断し
て、第3判定基準時間t3を6時間とした。
【0073】
ステップS2での判定がNoの状態において、ステップS6での判定がNoとなれば、
No−3のフローへ移行する。フローNo−3への移行によって、異常判定動作がスター
トしてからの時間が、第2判定基準時間t2以上で且つ第3判定基準時間t3以内か否か
、又は第2判定基準時間t2を超え第3判定基準時間t3以内か否かが、ステップS8に
おいて制御部60に含まれる第3判定手段にて判定される。この判定によって、異常判定
動作がスタートしてからの時間が、第3判定基準時間t3以内であれば、ステップS8の
判定がYesとなり、制御部60の動作によって電磁弁40を開き自動給水する(ステッ
プS9)。ステップ10では、温水タンク5の水位が下限レベル(下限水位)から上限レ
ベル(上限水位)に達するまでの時間が基準給水時間t4以内か否かが判定手段にて判定
される。
【0074】
温水タンク5の容量にもよるが、通常使用に適した実施例の温水タンク5の場合、スト
レーナ62が詰まっていない正常状態では、実施例では、温水タンク5が空の状態から上
限レベル(上限水位)に達するまでの実質的給水時間は、50秒〜1分位である。また、
下限レベル(下限水位)と上限レベル(上限水位)の位置の設定にもよるが、実施例では
、下限レベル(下限水位)から上限レベル(上限水位)に達するまでの実質的給水時間は
5秒位である。この実施例では、判定動作の安定化のために余裕をもって、上記50秒〜
1分の実質的給水時間よりも長い時間である2分を、基準給水時間t4として設定してい
る。
【0075】
ストレーナ62が詰まっていない正常状態では、制御部60の動作によって電磁弁40
を開き自動給水モードとなり(ステップS9)、基準給水時間t4として設定した2分よ
りも十分短い時間(上記では5秒位)でもって、温水タンク5の温水レベルが上昇して上
限レベル(上限水位)に達し、それによってステップS10での判定がYesとなり、リ
ードスイッチ51BがONし、制御部60の動作によって電磁弁40を閉じる。
【0076】
ステップS11において、制御部60に含まれる第4判定手段にて、ステップS9での
自動給水により、温水タンク5の温水レベルが上昇して上限レベル(上限水位)に達する
までの自動給水時間が、基準給水時間t4以内か否かが判定される。ストレーナ62が詰
まっていない正常状態では、ステップS9での自動給水により、温水タンク5の温水レベ
ルが上昇して上限レベル(上限水位)に達するまでの自動給水時間が、基準給水時間t4
よりも短いため、ステップS11で判定がYesとなり、ステップS2へ移行する。しか
し、ストレーナ62が詰まっている場合は、制御部60の動作によって電磁弁40を開い
て自動給水モードとなっても(ステップS9)、温水タンク5の温水レベルが上昇しない
か上昇してもその速度が遅く、基準給水時間t4として設定した2分経っても、温水レベ
ルが上限レベル(上限水位)に達しない。このため、ステップS11での判定がNo(ス
トレーナ62の詰まり判定)となり、ステップS12では、エラー状態として示すように
、ストレーナ62の詰まりであると判定した出力状態となる。
【0077】
この詰まり判定出力により、ステップS12では、警報装置82としてのLED(発光
ダイオード)が、赤色発光または点滅状態にて警報するか、または発音によってエラー状
態であることを警報する。なお、警報装置82が発音装置の場合は、詰まり判定になった
とき直ちに発音するのではなく、詰まり判定になったときLED(発光ダイオード)にて
警報すると共に、制御ボックス80のスイッチSWの手動操作部83のいずれかを押した
とき発音するようにしてもよい。
【0078】
また、ステップS13に示すように、待機モードTMの途中に着座検出装置25が着座
を検知すれば、待機モードTMから使用モードSMへ移行する。そして、再度、着座検出
装置25が着座を検知しない状態になれば、上記のように待機モードTMに移行し、リセ
ットされた漏水判定モードとストレーナ62の詰まり判定モードは、上記のように最初か
らの動作を開始することとなる。
【0079】
上記において、詰まり判定が出た状態において、温水洗浄便座装置1側の電源プラグを
電源コンセントから引き抜くことによって、制御部60の各回路はリセットされ、再び温
水洗浄便座装置1側の電源プラグを電源コンセントへ差し込むことによって、上記同様の
図9に示す動作が行われる。
【0080】
実施例において第3判定基準時間t3を6時間としているが、一般家庭でのトイレの不
使用時間帯は各家庭によって異なるため、第3判定基準時間t3を例えば、4時間〜5時
間の範囲の任意の時間のように、温水洗浄便座装置1が設置されるところの状況に合わせ
て設定すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0081】
上記実施例では、温水洗浄便座装置1は、おしり洗浄ノズルとビデ洗浄ノズルが、温水
タンクに掛かる水道水圧によって進出動作し先端部のノズル口から温水を噴出する形態で
あるが、これに替わって、おしり洗浄ノズルとビデ洗浄ノズルが、それぞれのモータによ
って進出・退避動作を行なうモータ式にも適用することができる。この場合、コイルバネ
4A2、4B2は不要である。
【0082】
このモータ式の場合も、洗浄ノズルユニットNUの構成及び動作は上記と同様であり、
ステッピングモータ46を含む開閉弁47機構とノズル通路切り替え弁48機構、及びお
しり洗浄用ノズル4Aとビデ洗浄用ノズル4Bの機構、ステッピングモータ46を含む開
閉弁47機構とノズル通路切り替え弁48機構は、上記と同様である。
【0083】
このため、電磁弁40が開くことにより温水タンク5内に水道水が供給される温水洗浄
便座において、おしり洗浄用ノズル4Aとビデ洗浄用ノズル4Bが、それぞれのモータに
よって進出・退避動作を行なうモータ式の場合も含めて、本発明は、上記実施例に示した
構成に限定されず、種々の形態のものに適用できるものであり、本発明の技術範囲におい
て種々の形態を包含するものである。
【0084】
上記では、温水タンク5内の上限水位(上限レベル)と下限水位(下限レベル)は、フ
ロート51Aが上下動するとき、リードスイッチ51Bに磁石Mgが作用する時点と作用
しなくなる時点とによって定めているが、上限水位(上限レベル)リードスイッチと、下
限水位(下限レベル)リードスイッチを設け、上限水位(上限レベル)リードスイッチが
磁石MgによってONする時点を上限水位(上限レベル)とし、下限水位(下限レベル)
リードスイッチが磁石MgによってONする時点を下限水位(下限レベル)とする方式で
も、上記同様の漏水検知が達成される。また、水位検知器22をフロートスイッチで示し
たが、電極式であっても同様の作用効果を達成できる。
【符号の説明】
【0085】
1・・・・・温水洗浄便座装置
2・・・・・便座
3・・・・・開閉蓋
4A・・・・おしり洗浄用ノズル
4B・・・・ビデ洗浄用ノズル
5・・・・・温水タンク
6・・・・・電装部
7・・・・・カバー
8・・・・・基材部
9・・・・・電動機装置
10・・・・機能部
12・・・・電動機装置
22・・・・フロートスイッチ
24・・・・便座の軸部
25・・・・着座検出装置
28・・・・タクトスイッチ
40・・・・電磁弁
41・・・・減圧弁
43A・・・おしり洗浄開始スイッチ
43B・・・ビデ洗浄開始スイッ
44・・・・洗浄停止スイッチ
46・・・・ステッピングモータ
47・・・・開閉弁
48・・・・ノズル通路切り替え弁
48A・・・連通路
51A・・・フロート
51B・・・リードスイッチ
51C・・・ガイド棒
60・・・・制御部
70・・・・回動軸
71・・・・筒体
72・・・・分岐部
73・・・・中空通路
74A・・・おしり洗浄用ノズル4A側の入口通路
74B・・・ビデ洗浄用ノズル4B側の入口通路
75・・・・タンク水送出パイプ
80・・・・制御ボックス
81・・・・絶縁性基板
82・・・・警報装置
83・・・・手動操作部
84・・・・カバー
85・・・・可撓性薄板
MG・・・・磁石
NU・・・・洗浄ノズルユニット
WTC・・・ウォッチングタイマ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水配管にて供給される水道水を加熱源によって加熱する温水タンクと、前記温水タン
ク内の水位を検知する水位検知器と、前記給水配管を開閉して前記水道水の供給制御する
電磁弁と、前記温水タンクからの温水を噴出する洗浄ノズルと、便座に着座したことを検
知する着座検知装置を備え、前記水位検知器の下限水位検出にて前記電磁弁が開いて前記
温水タンクへ給水し前記水位検知器の上限水位検出にて前記電磁弁が閉じる温水洗浄便座
において、
前記着座検知装置が着座を検出していない待機状態において、前記温水タンク内の水位
が上限レベルから下限レベルへ低下するまでの時間が、判定基準時間未満または以内のと
き漏水と判定することを特徴とする温水洗浄便座装置の漏水検知装置。
【請求項2】
給水配管にて供給される水道水を加熱源によって加熱する温水タンクと、前記温水タン
ク内の水位を検知する水位検知器と、前記給水配管を開閉して前記水道水の供給制御する
電磁弁と、前記温水タンクからの温水を噴出する洗浄ノズルと、便座に着座したことを検
知する着座検知装置を備え、前記水位検知器の下限水位検出にて前記電磁弁が開いて前記
温水タンクへ給水し前記水位検知器の上限水位検出にて前記電磁弁が閉じる温水洗浄便座
において、
前記着座検知装置が着座を検出していない待機状態において、前記温水タンク内の水位
が上限レベルから下限レベルへ低下するまでの時間が、第1判定基準時間t1未満または
以内のとき漏水量が大きいと判定すると共に、前記第1判定基準時間t1よりも長い第2
判定基準時間t2未満または以内かにて軽微な漏水と判定することを特徴とする温水洗浄
便座装置の漏水検知装置。
【請求項3】
前記待機状態の継続が所定時間に達したとき、前記温水タンクへの給水によって基準給
水時間t4経過しても、前記温水タンク内の水位が上限レベルに達しないとき、前記給水
配管に設けたごみ取り用ストレーナの詰まりと判定することを特徴とする請求項1または
2に記載の温水洗浄便座装置の漏水検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−285774(P2010−285774A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−138944(P2009−138944)
【出願日】平成21年6月10日(2009.6.10)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(302071092)テガ三洋工業株式会社 (244)
【Fターム(参考)】