測定センサ用の接続導管
本発明は、測定センサ用の接続導管、特に測定ガスの物理的な特性を測定するため、特に内燃機関の排気ガス中における酸素含有量又は温度を測定するための測定センサ用の接続導管であって、外装管(13)と、該外装管(13)内を延びる少なくとも2つの導電体(14)と、該導電体(14)を相互にかつ外装管(13)に対して電気的に絶縁する絶縁手段とが設けられている形式のものに関する。外装を有していない剥き出しの金属ワイヤを導電体として使用するため、及び、特に取付け時における金属管の屈曲時における、金属ワイヤ同士の間及び金属ワイヤと外装管(13)との間における短絡を回避するために、本発明の構成では、絶縁手段が、互いに支持し合っている複数の絶縁体(15)を有しており、これらの絶縁体(15)が少なくとも2つの貫通孔(16)を有していて、該貫通孔(16)を通して各1つの導電体(14)が貫通案内されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念部に記載された形式の測定センサ用の接続導管、特に測定ガスの物理的な特性を測定するため、特に内燃機関の排気ガス中における酸素含有量又は温度を測定するための測定センサ用の接続導管に関する。
【0002】
自動車の内燃機関の排気ガス管における排気ガス・ラムダセンサとして使用される測定センサでは、接続導管を例えば自動車の搭載電源に接続できるようにするために、取付け時に外装管はほぼ直角に屈曲される。導電体の短絡を確実に回避するために、複数存在する導電体は相互に、かつ外装管に対して電気的に絶縁されている。
【0003】
このような形式の測定センサ用の公知の接続導管(ドイツ連邦共和国特許第19523911号明細書)では、導電体は、高強度の電気絶縁体、例えばガラスシルク(Glasseide)によって外装されていて、4つ又は5つの外装された導電体が、CrNi-合金又はNiCr-合金のような耐熱性の金属から成る外装管内に、最大可能な充てん密度で受容されている。導電体は接続側において、クリンプスリーブ(Crimphuelse)に溶接されており、クリンプスリーブにおいて、接続コネクタに通じている接続ケーブルの端部がかしめられている。クリンプスリーブは、外装管の一端及び接続ケーブルの端部領域と一緒に、例えばPTFEから成るシールエレメントによって囲繞されている。外装管の屈曲を損傷なしに行うことができるようにするために、取り囲まれた導電体は外装管の内部において十分な緩みを有しているように注意が払われねばならない。さもないと、外装管の屈曲時において導電体は外装管の内部において変化する長さをすることができない。
【0004】
同様に公知の、排気ガス用ラムダセンサ用の耐熱性の接続導管(ヨーロッパ特許公開第0843321号明細書)では、ステンレス鋼製の外装管の内部において、ニッケルワイヤから成る剥き出しの一対の導電体と、ステンレス鋼から成る一対の通気管とが延びている。電気絶縁体はマグネシウムパウダから成っており、このマグネシウムパウダは外装管内に次のように充てんされている。すなわちこの場合共に対を成す導電体と通気管とは、正方形の4つの角隅に互いに対角線上で向かい合って位置するように配置されていて、相互にかつ外装管に対してマグネシウムパウダによって完全に絶縁されている。このような接続導管は取付け時に曲げることができない。
【0005】
発明の利点
請求項1の特徴部に記載のように構成された本発明による接続導管には、次のような利点がある。すなわち本発明による接続導管では、導電体が絶縁円板によって、相互に対してかつ外装管に対して規定された間隔をおいて案内されており、これによって導電体である剥き出しのワイヤを、製造が極めて高価な耐高熱性材料から成る外装なしに使用することが可能である。そして接続導管の製造プロセスは極めて簡単にかつコストを節減して行うことができる。それというのは、単に絶縁体に導電体を挿通するだけでよく、導電体を挿通された絶縁体はユニットとして、問題なく外装管に引き込むことができるからである。
【0006】
請求項1に記載された本発明による接続導管の別の有利な構成は、請求項2以下に記載されている。
【0007】
本発明の有利な構成では、絶縁体がその部分領域において互いに直接的に支持し合っていて、支持平面に残っている他の部分領域においては、絶縁体外周部に向かって増大する間隔を互いの間に有している。この間隔は、絶縁体を斜めに面取りすること又は丸く面取りすることによって得ることができる。絶縁体のこのようなジオメトリによって、接続導管の屈曲可能性が保証されている。それというのは、外装管の屈曲時に絶縁体は、その部分領域に存在する空間に基づいて、互いに鋭角的に接触することができ、これによって外装管の屈曲を難なく可能にするからである。外装管の屈曲時に、導電体相互の間における間隔及び、導電体と外装管との間における間隔は、一定に保たれ、剥き出しのワイヤの接触による短絡は回避される。
【0008】
本発明の別の有利な構成では、絶縁体が円板として形成されていて、該円板の少なくとも1つの円板面が、部分領域において円板中心に向かって斜めに面取りされていて、かつ平らな円板面領域においては互いに接触している。絶縁円板が部分的に斜めに面取りされていることは、円板面の両側において又は片側だけにおいて行われていることができる。斜めに面取りする代わりに、所定の半径をもって丸く形成された湾曲部が一方の円板面と他方の円板面とを結合するように丸く面取りされているような構成も可能である。
【0009】
本発明の別の有利な構成では、貫通孔が各絶縁円板において、該貫通孔の孔軸線が直径線上に並んで位置するように、配置されている。このように構成されていると、すべての導電体は外装管のニュートラルゾーンにおいて延びることになり、その結果管端部において緊張させられる導電体の長さが、屈曲時に変化することはなくなる。
【0010】
本発明の別の有利な構成では、絶縁円板がそれぞれ貫通開口を有しており、互いに接触している絶縁円板における貫通開口が、互いに整合しており、さらに貫通孔を通して、有利には横断面円形のばねロッドが貫通案内されていて、該ばねロッドが外装管内に軸方向移動不能に保持されている。この場合の保持は、管端部の領域におけるばねロッドの軸方向支持によって実現される。ばねロッドは外装管の屈曲後に絶縁円板を緊張させ、その結果、絶縁円板の損傷を惹起するおそれのある走行運転時における絶縁円板の振動は、回避される。
【0011】
本発明のさらに別の有利な構成では、互いに接触している絶縁円板のうちの2つの外側の絶縁円板が、外装管内において軸方向に支持されている。この場合外装管の接続側の端部における支持は、外装管に押し込まれた電気絶縁性材料から成るシール体を用いて行われ、かつ外装管のセンサ側の端部における支持は、外装管に支持された絶縁体を用いて行われる。絶縁体自体は、外装管のセンサ側の端部を閉鎖する、電気絶縁性材料から成る少なくとも1つの端部円板に支持されている。絶縁体と少なくとも1つの端部円板とは外装管の、屈曲されない延ばされたままの部分に、位置している。少なくとも1つの端部円板は、センサエレメントのための導電体の所望の接続パターンを決定しており、絶縁体はその貫通孔で、絶縁体における導電体のための貫通孔の、接続パターンとは空間的に異なった配置形式の移行部を形成している。
【0012】
図面
次に図面を参照しながら本発明の実施例を詳説する。
【0013】
図1は、供給状態における測定センサ用の接続導管を示す縦断面図であり、
図2は、図1に示された接続導管の最終組立て後における状態を、部分的に断面して示す側面図であり、
図3は、図1及び図2に示された接続導管における絶縁円板を示す側面図であり、
図4は、図3の矢印IVの方向から絶縁円板を見た平面図であり、
図5は、図3及び図4に示された絶縁円板を透視して示す斜視図であり、
図6は、図3及び図4に示された接続導管における絶縁体を示す側面図であり、
図7は、図6の矢印VIIの方向から絶縁体を見た平面図であり、
図8は、図6及び図7に示された絶縁体を透視して示す斜視図であり、
図9は、図1及び図2に示された接続導管における端部円板を示す側面図であり、
図10は、図9の矢印Xの方向から端部円板を見た平面図であり、
図11は、図9及び図10に示された端部円板を透視して示す斜視図である。
【0014】
実施例の記載
図1及び図2に示された測定センサ用の接続導管、特に自動車の内燃機関の排気ガス中における温度又は酸素濃度のような、測定ガスの物理的な特性を測定するための測定センサ用の接続導管は、測定排気ガスにさらされるセンサエレメント(図示せず)と、自動車の搭載電源における制御装置に測定センサを接続するための接続コネクタ(図示せず)とを接続するために働く。接続導管11は、耐高熱性の金属から成る外装管13と、図示の実施例では全部で5つの導電体14とを有しており、これらの導電体14は外装管13の内部において、外装管13のセンサ側の端部11と接続側の端部12との間を延びている。導電体14は、耐高熱性の剥き出しのワイヤとして形成されている。導電体14相互の間における短絡及び導電体14と外装管13との間における短絡を回避するために、導電体14は絶縁手段の中を案内されており、これらの絶縁手段は、導電体14が組立て中における外装管13の屈曲時(図2参照)にも導電体14相互の接触又は導電体14と外装管13との接触を生ぜしめることを阻止する。そのために互いに支持し合う多数の絶縁体が設けられており、これらの絶縁体は図示の実施例では、絶縁円板15として形成されているが、しかしながらまた、他のジオメトリ形状を有することも可能である。絶縁円板15はその円板面151,152(図3)で互いに接触していて、その周面154(図3)で部分的に外装管13に支持されている。絶縁円板15はそれぞれ複数の互いに整合する貫通孔16(図3)を有しており、これらの互いに整合する貫通孔16を通して、各1つの導電体14が案内されている。
【0015】
図3〜図5には絶縁円板15が側面図、平面図及び斜視図で示されている。互いに平行な2つの円板面151,152は、下側領域において円板中心153に向かって鋭角的に斜めに面取りされており、その結果図1に示されているように、各円板面151,152には、円板中心153に対して平行に延びる領域(以下においては平行面151b;152bと呼ぶ)と、該平行面151b;152bから鈍角を成して延びている領域(以下においては傾斜面151a;152aと呼ぶ)とが形成されている。隣接した2つの絶縁円板15の互いに向かい合う傾斜面151a,152aは、互いの間に鋭角を成しており、これに対して平行面151b,152bは互いに平面的に接触し合っている。各絶縁円板15はその周面154で外装管13の内壁に接触している。周面154は、弦のように延びている平らな面区分154aを有している。この平らな面区分154aに対して平行に延びている直径線上には、等間隔に配置された5つの貫通孔16の孔軸線161が位置している。貫通孔16の数は、外装管13内を案内される導電体14の数に相当しており、任意であってよく、センサエレメントの接続要求に応じて調整される。前記直径線に対して半径方向間隔をおいて、平行面151b,152bの領域には、真円形の貫通開口17が設けられている。図3及び図5並びに図1及び図2からも分かるように、各絶縁円板15は円板面151に、凹面状の凹設部18を有し、かつ円板面152に凸面状の凸設部19を有している。凹設部18及び凸設部19はそれぞれ貫通孔16の入口開口もしくは出口開口を取り囲んでいる。凹設部18と凸設部19とはその形状を互いに合わせられていて、互いに接触している絶縁円板15の凹設部18と凸設部19とが互いに形状結合的(formschluessig)に互いに係合し合うようになっている(図1及び図2参照)。
【0016】
図1及び図2から分かるように、接続導管の図示の実施例では、全部で14の絶縁円板15が上記の形式で配列されていて、外装管13内に軸方向においてずれないように保持されている。絶縁円板15の数は、外装管13の長さに応じて調整される。互いに整合する貫通開口17を通して、横断面円形のばねロッド20が案内されており、このばねロッド20は、外装管13内において同様に軸方向でずれないように保持されている。絶縁円板15における互いに整合している貫通孔16をそれぞれ通して、全部で5つの導電体14(図1及び図2にはそのうちの1つだけが示されている)が案内されている。
【0017】
外装管13のセンサ側の端部には、つまり組立て時に屈曲されずに真っ直ぐに保たれる、外装管13の区分には、絶縁体21と互いに接触している2つの端部円板22とが配置されており、これらは、絶縁円板15の列のためのセンサ側の支持を形成している。外側の端部円板22には外装管13が端部において縁曲げされている。
【0018】
端部円板22は図9〜図11に拡大されて示されている。端部円板22は真円形に形成されていて、その周面224で外装管13の内壁に支持されている。端部円板22は、導電体14の数に相応して、絶縁円板15における貫通孔16と等しい直径を有する5つの貫通孔23を有しており、これらの貫通孔23は、センサエレメントによって所定された導電体14の接続パターンに相応して配置されている。図9〜図11の実施例では接続パターンはほぼU字形であり、この場合3つの貫通孔23はU字の横ウェブに位置し、各1つの貫通孔23がU字の脚に位置している。他の接続パターンももちろん可能であり、例えば、直径線から等しい間隔をおいて位置している平行な2つの線のうちの1つの線上に、3つの貫通孔23が位置しているような接続パターンも可能である。端部円板22の円板面221,222は、平らにかつ互いに平行に形成されている。円板面221には、この実施例でも同様に凹面状の凹設部24が設けられていて、円板面222には合同の凸面状の凸設部25が設けられており、この凹設部24及び凸設部25はそれぞれ、貫通孔23の入口開口もしくは出口開口を取り囲んでいる。
【0019】
耐高熱性の電気絶縁材料から成る絶縁体21は、図6〜図8に示されている。絶縁体21には貫通孔26が設けられており、この場合絶縁体21の端面211に位置している入口開口が、絶縁円板15の円板面152における出口開口に対応配置されていて、端面212に配置された出口開口が、端部円板22における貫通孔23の孔パターンに合致している。さらに絶縁体21に軸方向の貫通孔31が設けられており、この貫通孔31が絶縁円板15における貫通開口17と整合している。軸方向の貫通孔31は、貫通開口17と同じ直径を有していて、ばねロッド20を貫通させるために働く。絶縁体21の端面211には、凹面状の凹設部27が成形されていて、この凹設部27は絶縁円板15の凸面状の凸設部19を形状結合的に受容することができる。端面212には凸面状の凸設部28が設けられていて、この凸設部28は、端部円板22の凹面状の凹設部24に差込み可能に形成されている。
【0020】
外装管13の接続側の端部12の近傍において、導電体14はそれぞれ各1つの電気的な接続ケーブル29と超音波溶接によって接続されている。図1及び図2においてそれぞれ1つだけが示されている接続ケーブル29は、図示されていない接続コネクタと接続されている。外装管13の接続側の端部12において、互いに列を成して配置されている絶縁円板15は、外装管13の端部12に押し込まれたシール体30に支持されている。このシール体30はその外周面に、軸方向において互いに間隔をおいて配置された環状のシールリップ301を有しており、これらのシールリップ301は外装管13の内壁に圧着されていて、十分なシール作用を発揮している。絶縁円板15における貫通開口17と絶縁体21における軸方向の貫通孔31とを貫通案内されたばねロッド20は、一方の端部でシール体30に支持されていて、他方の端部で、絶縁体21に接触している端部円板22に支持されている。
【0021】
接続導管の組立て時に個々の導電体14は、絶縁円板15における互いに整合する貫通孔16と絶縁体21における貫通孔26と両端部円板22における貫通孔23とを挿通され、外装管13のセンサ側の端部11において進出しており、その結果導電体14は、センサエレメントによって相応に接触接続されることができる。運搬保護として、外装管13の測定センサ側の端部11には、図1に破線で示された保護キャップ32が被せ嵌められ、この保護キャップ32は導電体14の突出している端部を損傷に対して保護する。外装管13の接続側の端部12には、導電体14の接続側の端部12と該端部に接触接続される接続ケーブル29とを取り囲むシール体30が、外装管13に押し込まれ、次いで外装管13はこの領域において丸められ、その結果外装管13とシール体30との間において形状結合式(formschluessig)及び摩擦力結合式(kraftschluessig)の結合部が生ぜしめられる。
【0022】
測定センサの取付け時に、接続導管は図1に示された矢印33の方向に直角に折り曲げられて、図2に示された形になる。この屈曲は、絶縁円板15の上に述べたジオメトリに基づいて可能である。それというのは、絶縁円板15は脊柱の椎骨のように繋ぎ合わされているからである。互いに隣り合う絶縁円板15の互いに向かい合った傾斜面151a,152aは、このような屈曲を可能にする。それというのは傾斜面151a,152aは、平らではなく、両者の間に鋭角的な自由空間を残していて、外装管13の相応な湾曲の後で初めて互いに接触するからである。
【0023】
絶縁体の構成は、絶縁円板15のジオメトリ形状に制限されたものではない。例えば絶縁円板15はその円板面の部分領域において、互いに離反している側のうちの一方の側だけにおいて斜めに面取りされていても、又は片側又は両側において丸く面取りされていてもよい。外装管13の屈曲のために重要なことは単に次のことである。すなわちこの場合に重要なことは、部分領域において互いに支持し合っている絶縁体が他の部分領域において支持平面内にでは互いに接触しておらず、絶縁体の外周部に向かって増大する間隔を互いの間に有している、ということである。この互いの間の間隔は、片側又は両側における斜めの面取り部又は丸い面取り部によって生ぜしめることができる。絶縁体はしかしながらまた、互いに点で接触している球として形成されていても、又は同じ方向を向けられて順番に並んでいる球欠として形成されていてもよく、後者のように構成されていると、1つの球欠は次の球欠の平らな面に点で支持されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】供給状態における測定センサ用の接続導管を示す縦断面図である。
【図2】図1に示された接続導管の最終組立て後における状態を、部分的に断面して示す側面図である。
【図3】図1及び図2に示された接続導管における絶縁円板を示す側面図である。
【図4】図3の矢印IVの方向から絶縁円板を見た平面図である。
【図5】図3及び図4に示された絶縁円板を透視して示す斜視図である。
【図6】図3及び図4に示された接続導管における絶縁体を示す側面図である。
【図7】図6の矢印VIIの方向から絶縁体を見た平面図である。
【図8】図6及び図7に示された絶縁体を透視して示す斜視図である。
【図9】図1及び図2に示された接続導管における端部円板を示す側面図である。
【図10】図9の矢印Xの方向から端部円板を見た平面図である。
【図11】図9及び図10に示された端部円板を透視して示す斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念部に記載された形式の測定センサ用の接続導管、特に測定ガスの物理的な特性を測定するため、特に内燃機関の排気ガス中における酸素含有量又は温度を測定するための測定センサ用の接続導管に関する。
【0002】
自動車の内燃機関の排気ガス管における排気ガス・ラムダセンサとして使用される測定センサでは、接続導管を例えば自動車の搭載電源に接続できるようにするために、取付け時に外装管はほぼ直角に屈曲される。導電体の短絡を確実に回避するために、複数存在する導電体は相互に、かつ外装管に対して電気的に絶縁されている。
【0003】
このような形式の測定センサ用の公知の接続導管(ドイツ連邦共和国特許第19523911号明細書)では、導電体は、高強度の電気絶縁体、例えばガラスシルク(Glasseide)によって外装されていて、4つ又は5つの外装された導電体が、CrNi-合金又はNiCr-合金のような耐熱性の金属から成る外装管内に、最大可能な充てん密度で受容されている。導電体は接続側において、クリンプスリーブ(Crimphuelse)に溶接されており、クリンプスリーブにおいて、接続コネクタに通じている接続ケーブルの端部がかしめられている。クリンプスリーブは、外装管の一端及び接続ケーブルの端部領域と一緒に、例えばPTFEから成るシールエレメントによって囲繞されている。外装管の屈曲を損傷なしに行うことができるようにするために、取り囲まれた導電体は外装管の内部において十分な緩みを有しているように注意が払われねばならない。さもないと、外装管の屈曲時において導電体は外装管の内部において変化する長さをすることができない。
【0004】
同様に公知の、排気ガス用ラムダセンサ用の耐熱性の接続導管(ヨーロッパ特許公開第0843321号明細書)では、ステンレス鋼製の外装管の内部において、ニッケルワイヤから成る剥き出しの一対の導電体と、ステンレス鋼から成る一対の通気管とが延びている。電気絶縁体はマグネシウムパウダから成っており、このマグネシウムパウダは外装管内に次のように充てんされている。すなわちこの場合共に対を成す導電体と通気管とは、正方形の4つの角隅に互いに対角線上で向かい合って位置するように配置されていて、相互にかつ外装管に対してマグネシウムパウダによって完全に絶縁されている。このような接続導管は取付け時に曲げることができない。
【0005】
発明の利点
請求項1の特徴部に記載のように構成された本発明による接続導管には、次のような利点がある。すなわち本発明による接続導管では、導電体が絶縁円板によって、相互に対してかつ外装管に対して規定された間隔をおいて案内されており、これによって導電体である剥き出しのワイヤを、製造が極めて高価な耐高熱性材料から成る外装なしに使用することが可能である。そして接続導管の製造プロセスは極めて簡単にかつコストを節減して行うことができる。それというのは、単に絶縁体に導電体を挿通するだけでよく、導電体を挿通された絶縁体はユニットとして、問題なく外装管に引き込むことができるからである。
【0006】
請求項1に記載された本発明による接続導管の別の有利な構成は、請求項2以下に記載されている。
【0007】
本発明の有利な構成では、絶縁体がその部分領域において互いに直接的に支持し合っていて、支持平面に残っている他の部分領域においては、絶縁体外周部に向かって増大する間隔を互いの間に有している。この間隔は、絶縁体を斜めに面取りすること又は丸く面取りすることによって得ることができる。絶縁体のこのようなジオメトリによって、接続導管の屈曲可能性が保証されている。それというのは、外装管の屈曲時に絶縁体は、その部分領域に存在する空間に基づいて、互いに鋭角的に接触することができ、これによって外装管の屈曲を難なく可能にするからである。外装管の屈曲時に、導電体相互の間における間隔及び、導電体と外装管との間における間隔は、一定に保たれ、剥き出しのワイヤの接触による短絡は回避される。
【0008】
本発明の別の有利な構成では、絶縁体が円板として形成されていて、該円板の少なくとも1つの円板面が、部分領域において円板中心に向かって斜めに面取りされていて、かつ平らな円板面領域においては互いに接触している。絶縁円板が部分的に斜めに面取りされていることは、円板面の両側において又は片側だけにおいて行われていることができる。斜めに面取りする代わりに、所定の半径をもって丸く形成された湾曲部が一方の円板面と他方の円板面とを結合するように丸く面取りされているような構成も可能である。
【0009】
本発明の別の有利な構成では、貫通孔が各絶縁円板において、該貫通孔の孔軸線が直径線上に並んで位置するように、配置されている。このように構成されていると、すべての導電体は外装管のニュートラルゾーンにおいて延びることになり、その結果管端部において緊張させられる導電体の長さが、屈曲時に変化することはなくなる。
【0010】
本発明の別の有利な構成では、絶縁円板がそれぞれ貫通開口を有しており、互いに接触している絶縁円板における貫通開口が、互いに整合しており、さらに貫通孔を通して、有利には横断面円形のばねロッドが貫通案内されていて、該ばねロッドが外装管内に軸方向移動不能に保持されている。この場合の保持は、管端部の領域におけるばねロッドの軸方向支持によって実現される。ばねロッドは外装管の屈曲後に絶縁円板を緊張させ、その結果、絶縁円板の損傷を惹起するおそれのある走行運転時における絶縁円板の振動は、回避される。
【0011】
本発明のさらに別の有利な構成では、互いに接触している絶縁円板のうちの2つの外側の絶縁円板が、外装管内において軸方向に支持されている。この場合外装管の接続側の端部における支持は、外装管に押し込まれた電気絶縁性材料から成るシール体を用いて行われ、かつ外装管のセンサ側の端部における支持は、外装管に支持された絶縁体を用いて行われる。絶縁体自体は、外装管のセンサ側の端部を閉鎖する、電気絶縁性材料から成る少なくとも1つの端部円板に支持されている。絶縁体と少なくとも1つの端部円板とは外装管の、屈曲されない延ばされたままの部分に、位置している。少なくとも1つの端部円板は、センサエレメントのための導電体の所望の接続パターンを決定しており、絶縁体はその貫通孔で、絶縁体における導電体のための貫通孔の、接続パターンとは空間的に異なった配置形式の移行部を形成している。
【0012】
図面
次に図面を参照しながら本発明の実施例を詳説する。
【0013】
図1は、供給状態における測定センサ用の接続導管を示す縦断面図であり、
図2は、図1に示された接続導管の最終組立て後における状態を、部分的に断面して示す側面図であり、
図3は、図1及び図2に示された接続導管における絶縁円板を示す側面図であり、
図4は、図3の矢印IVの方向から絶縁円板を見た平面図であり、
図5は、図3及び図4に示された絶縁円板を透視して示す斜視図であり、
図6は、図3及び図4に示された接続導管における絶縁体を示す側面図であり、
図7は、図6の矢印VIIの方向から絶縁体を見た平面図であり、
図8は、図6及び図7に示された絶縁体を透視して示す斜視図であり、
図9は、図1及び図2に示された接続導管における端部円板を示す側面図であり、
図10は、図9の矢印Xの方向から端部円板を見た平面図であり、
図11は、図9及び図10に示された端部円板を透視して示す斜視図である。
【0014】
実施例の記載
図1及び図2に示された測定センサ用の接続導管、特に自動車の内燃機関の排気ガス中における温度又は酸素濃度のような、測定ガスの物理的な特性を測定するための測定センサ用の接続導管は、測定排気ガスにさらされるセンサエレメント(図示せず)と、自動車の搭載電源における制御装置に測定センサを接続するための接続コネクタ(図示せず)とを接続するために働く。接続導管11は、耐高熱性の金属から成る外装管13と、図示の実施例では全部で5つの導電体14とを有しており、これらの導電体14は外装管13の内部において、外装管13のセンサ側の端部11と接続側の端部12との間を延びている。導電体14は、耐高熱性の剥き出しのワイヤとして形成されている。導電体14相互の間における短絡及び導電体14と外装管13との間における短絡を回避するために、導電体14は絶縁手段の中を案内されており、これらの絶縁手段は、導電体14が組立て中における外装管13の屈曲時(図2参照)にも導電体14相互の接触又は導電体14と外装管13との接触を生ぜしめることを阻止する。そのために互いに支持し合う多数の絶縁体が設けられており、これらの絶縁体は図示の実施例では、絶縁円板15として形成されているが、しかしながらまた、他のジオメトリ形状を有することも可能である。絶縁円板15はその円板面151,152(図3)で互いに接触していて、その周面154(図3)で部分的に外装管13に支持されている。絶縁円板15はそれぞれ複数の互いに整合する貫通孔16(図3)を有しており、これらの互いに整合する貫通孔16を通して、各1つの導電体14が案内されている。
【0015】
図3〜図5には絶縁円板15が側面図、平面図及び斜視図で示されている。互いに平行な2つの円板面151,152は、下側領域において円板中心153に向かって鋭角的に斜めに面取りされており、その結果図1に示されているように、各円板面151,152には、円板中心153に対して平行に延びる領域(以下においては平行面151b;152bと呼ぶ)と、該平行面151b;152bから鈍角を成して延びている領域(以下においては傾斜面151a;152aと呼ぶ)とが形成されている。隣接した2つの絶縁円板15の互いに向かい合う傾斜面151a,152aは、互いの間に鋭角を成しており、これに対して平行面151b,152bは互いに平面的に接触し合っている。各絶縁円板15はその周面154で外装管13の内壁に接触している。周面154は、弦のように延びている平らな面区分154aを有している。この平らな面区分154aに対して平行に延びている直径線上には、等間隔に配置された5つの貫通孔16の孔軸線161が位置している。貫通孔16の数は、外装管13内を案内される導電体14の数に相当しており、任意であってよく、センサエレメントの接続要求に応じて調整される。前記直径線に対して半径方向間隔をおいて、平行面151b,152bの領域には、真円形の貫通開口17が設けられている。図3及び図5並びに図1及び図2からも分かるように、各絶縁円板15は円板面151に、凹面状の凹設部18を有し、かつ円板面152に凸面状の凸設部19を有している。凹設部18及び凸設部19はそれぞれ貫通孔16の入口開口もしくは出口開口を取り囲んでいる。凹設部18と凸設部19とはその形状を互いに合わせられていて、互いに接触している絶縁円板15の凹設部18と凸設部19とが互いに形状結合的(formschluessig)に互いに係合し合うようになっている(図1及び図2参照)。
【0016】
図1及び図2から分かるように、接続導管の図示の実施例では、全部で14の絶縁円板15が上記の形式で配列されていて、外装管13内に軸方向においてずれないように保持されている。絶縁円板15の数は、外装管13の長さに応じて調整される。互いに整合する貫通開口17を通して、横断面円形のばねロッド20が案内されており、このばねロッド20は、外装管13内において同様に軸方向でずれないように保持されている。絶縁円板15における互いに整合している貫通孔16をそれぞれ通して、全部で5つの導電体14(図1及び図2にはそのうちの1つだけが示されている)が案内されている。
【0017】
外装管13のセンサ側の端部には、つまり組立て時に屈曲されずに真っ直ぐに保たれる、外装管13の区分には、絶縁体21と互いに接触している2つの端部円板22とが配置されており、これらは、絶縁円板15の列のためのセンサ側の支持を形成している。外側の端部円板22には外装管13が端部において縁曲げされている。
【0018】
端部円板22は図9〜図11に拡大されて示されている。端部円板22は真円形に形成されていて、その周面224で外装管13の内壁に支持されている。端部円板22は、導電体14の数に相応して、絶縁円板15における貫通孔16と等しい直径を有する5つの貫通孔23を有しており、これらの貫通孔23は、センサエレメントによって所定された導電体14の接続パターンに相応して配置されている。図9〜図11の実施例では接続パターンはほぼU字形であり、この場合3つの貫通孔23はU字の横ウェブに位置し、各1つの貫通孔23がU字の脚に位置している。他の接続パターンももちろん可能であり、例えば、直径線から等しい間隔をおいて位置している平行な2つの線のうちの1つの線上に、3つの貫通孔23が位置しているような接続パターンも可能である。端部円板22の円板面221,222は、平らにかつ互いに平行に形成されている。円板面221には、この実施例でも同様に凹面状の凹設部24が設けられていて、円板面222には合同の凸面状の凸設部25が設けられており、この凹設部24及び凸設部25はそれぞれ、貫通孔23の入口開口もしくは出口開口を取り囲んでいる。
【0019】
耐高熱性の電気絶縁材料から成る絶縁体21は、図6〜図8に示されている。絶縁体21には貫通孔26が設けられており、この場合絶縁体21の端面211に位置している入口開口が、絶縁円板15の円板面152における出口開口に対応配置されていて、端面212に配置された出口開口が、端部円板22における貫通孔23の孔パターンに合致している。さらに絶縁体21に軸方向の貫通孔31が設けられており、この貫通孔31が絶縁円板15における貫通開口17と整合している。軸方向の貫通孔31は、貫通開口17と同じ直径を有していて、ばねロッド20を貫通させるために働く。絶縁体21の端面211には、凹面状の凹設部27が成形されていて、この凹設部27は絶縁円板15の凸面状の凸設部19を形状結合的に受容することができる。端面212には凸面状の凸設部28が設けられていて、この凸設部28は、端部円板22の凹面状の凹設部24に差込み可能に形成されている。
【0020】
外装管13の接続側の端部12の近傍において、導電体14はそれぞれ各1つの電気的な接続ケーブル29と超音波溶接によって接続されている。図1及び図2においてそれぞれ1つだけが示されている接続ケーブル29は、図示されていない接続コネクタと接続されている。外装管13の接続側の端部12において、互いに列を成して配置されている絶縁円板15は、外装管13の端部12に押し込まれたシール体30に支持されている。このシール体30はその外周面に、軸方向において互いに間隔をおいて配置された環状のシールリップ301を有しており、これらのシールリップ301は外装管13の内壁に圧着されていて、十分なシール作用を発揮している。絶縁円板15における貫通開口17と絶縁体21における軸方向の貫通孔31とを貫通案内されたばねロッド20は、一方の端部でシール体30に支持されていて、他方の端部で、絶縁体21に接触している端部円板22に支持されている。
【0021】
接続導管の組立て時に個々の導電体14は、絶縁円板15における互いに整合する貫通孔16と絶縁体21における貫通孔26と両端部円板22における貫通孔23とを挿通され、外装管13のセンサ側の端部11において進出しており、その結果導電体14は、センサエレメントによって相応に接触接続されることができる。運搬保護として、外装管13の測定センサ側の端部11には、図1に破線で示された保護キャップ32が被せ嵌められ、この保護キャップ32は導電体14の突出している端部を損傷に対して保護する。外装管13の接続側の端部12には、導電体14の接続側の端部12と該端部に接触接続される接続ケーブル29とを取り囲むシール体30が、外装管13に押し込まれ、次いで外装管13はこの領域において丸められ、その結果外装管13とシール体30との間において形状結合式(formschluessig)及び摩擦力結合式(kraftschluessig)の結合部が生ぜしめられる。
【0022】
測定センサの取付け時に、接続導管は図1に示された矢印33の方向に直角に折り曲げられて、図2に示された形になる。この屈曲は、絶縁円板15の上に述べたジオメトリに基づいて可能である。それというのは、絶縁円板15は脊柱の椎骨のように繋ぎ合わされているからである。互いに隣り合う絶縁円板15の互いに向かい合った傾斜面151a,152aは、このような屈曲を可能にする。それというのは傾斜面151a,152aは、平らではなく、両者の間に鋭角的な自由空間を残していて、外装管13の相応な湾曲の後で初めて互いに接触するからである。
【0023】
絶縁体の構成は、絶縁円板15のジオメトリ形状に制限されたものではない。例えば絶縁円板15はその円板面の部分領域において、互いに離反している側のうちの一方の側だけにおいて斜めに面取りされていても、又は片側又は両側において丸く面取りされていてもよい。外装管13の屈曲のために重要なことは単に次のことである。すなわちこの場合に重要なことは、部分領域において互いに支持し合っている絶縁体が他の部分領域において支持平面内にでは互いに接触しておらず、絶縁体の外周部に向かって増大する間隔を互いの間に有している、ということである。この互いの間の間隔は、片側又は両側における斜めの面取り部又は丸い面取り部によって生ぜしめることができる。絶縁体はしかしながらまた、互いに点で接触している球として形成されていても、又は同じ方向を向けられて順番に並んでいる球欠として形成されていてもよく、後者のように構成されていると、1つの球欠は次の球欠の平らな面に点で支持されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】供給状態における測定センサ用の接続導管を示す縦断面図である。
【図2】図1に示された接続導管の最終組立て後における状態を、部分的に断面して示す側面図である。
【図3】図1及び図2に示された接続導管における絶縁円板を示す側面図である。
【図4】図3の矢印IVの方向から絶縁円板を見た平面図である。
【図5】図3及び図4に示された絶縁円板を透視して示す斜視図である。
【図6】図3及び図4に示された接続導管における絶縁体を示す側面図である。
【図7】図6の矢印VIIの方向から絶縁体を見た平面図である。
【図8】図6及び図7に示された絶縁体を透視して示す斜視図である。
【図9】図1及び図2に示された接続導管における端部円板を示す側面図である。
【図10】図9の矢印Xの方向から端部円板を見た平面図である。
【図11】図9及び図10に示された端部円板を透視して示す斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定センサ用の接続導管、特に測定ガスの物理的な特性を測定するため、特に内燃機関の排気ガス中における酸素含有量又は温度を測定するための測定センサ用の接続導管であって、外装管(13)と、該外装管(13)内を延びる少なくとも2つの導電体(14)と、該導電体(14)を相互にかつ外装管(13)に対して電気的に絶縁する絶縁手段とが設けられている形式のものにおいて、絶縁手段が、互いに支持し合っている複数の絶縁体(15)を有しており、これらの絶縁体(15)が少なくとも2つの貫通孔(16)を有していて、該貫通孔(16)を通して各1つの導電体(14)が貫通案内されていることを特徴とする、測定センサ用の接続導管。
【請求項2】
絶縁体(15)がその部分領域において互いに支持し合っていて、支持平面に残っている他の部分領域においては、絶縁体外周部に向かって増大する間隔を互いの間に有している、請求項1記載の接続導管。
【請求項3】
絶縁体(15)が少なくとも部分的にその外周部で、外装管(13)内において支持されている、請求項1又は2記載の接続導管。
【請求項4】
絶縁体が絶縁円板(15)として形成されていて、該絶縁円板(15)の円板面(151,152)が互いに接触しており、円板面(151,152)のうちの少なくとも1つの円板面が、円板中心に向かって斜めに面取りされている、請求項2又は3記載の接続導管。
【請求項5】
貫通孔(16)が各絶縁円板(15)において、該貫通孔(16)の孔軸線(161)が直径線上に位置するように、配置されている、請求項4記載の接続導管。
【請求項6】
側面(151,152)における傾斜部が次のように、すなわち各円板面(151,152)において孔軸線(16)に対して直角に延びる平行面(151b,152b)と該平行面(151b,152b)に対して角度を成して延びる傾斜面(151a,152a)とが形成されていて、これらの面がそれぞれ貫通孔(16)の孔軸線(161)を決定する直径線にまで延びているように、設けられている、請求項5記載の接続導管。
【請求項7】
絶縁円板(15)がその外周面(154)に各1つの平らな面(154a)を有していて、該面(154a)が、貫通孔(16)の孔軸線(161)を決定する直径線に対して平行に延びている、請求項5又は6記載の接続導管。
【請求項8】
絶縁円板(15)がそれぞれ貫通開口(17)を有しており、互いに接触している絶縁円板(15)における貫通開口(17)が、互いに整合しており、貫通孔(17)を通して、有利には横断面円形のばねロッド(20)が貫通案内されていて、該ばねロッド(20)が外装管(13)内に軸方向移動不能に保持されている、請求項4から7までのいずれか1項記載の接続導管。
【請求項9】
貫通開口(17)が、絶縁円板(15)の真っ直ぐな面(151b,152b)の領域において、有利には、貫通孔(16)の孔軸線(161)を決定する直径線から半径方向間隔をおいて配置されている、請求項6又は8記載の接続導管。
【請求項10】
各絶縁円板(15)が互いに離反している円板面(151,152)に各1つの凹面状の凹設部(18)と凸面状の凸設部(19)とを有しており、該凹設部(18)及び凸設部(19)は、互いに接触している絶縁円板(15)の凹設部(18)と凸設部(19)とが互いに形状結合的に係合するように、形成されている、請求項4から9までのいずれか1項記載の接続導管。
【請求項11】
凹面状の凹設部(18)と凸面状の凸設部(19)とがそれぞれ、絶縁円板(15)における貫通孔(16)の入口開口もしくは出口開口を取り囲んでいる、請求項10記載の接続導管。
【請求項12】
互いに接触している絶縁円板(15)のうちの2つの外側の絶縁円板が、外装管(13)内において軸方向に支持されている、請求項4から11までのいずれか1項記載の接続導管。
【請求項13】
外側の絶縁円板(15)が、外装管(13)の一方の端部において、外装管(13)に押し込まれた電気絶縁性材料から成るシール体(30)を用いて支持されている、請求項12記載の接続導管。
【請求項14】
シール体(30)がその外周部に、互いに軸方向間隔をおいて位置する複数の環状のシールリップ(301)を有していて、該シールリップ(301)が外装管(13)の内壁にプレス嵌めされている、請求項13記載の接続導管。
【請求項15】
外側の絶縁円板(15)が、外装管(13)の他方の端部において、外装管(13)に支持された絶縁体(21)を用いて支持されている、請求項12から14までのいずれか1項記載の接続導管。
【請求項16】
絶縁体(21)が、絶縁円板(15)における貫通開口(17)と整合する軸方向の貫通孔(31)を有していて、該貫通孔(31)を通してばねロッド(20)が貫通案内されている、請求項15記載の接続導管。
【請求項17】
外装管(13)の他方の端部(11)が、絶縁体(21)に軸方向で接触している電気絶縁性材料から成る少なくとも1つの端部円板(22)によって閉鎖されていて、該端部円板(22)が、外装管(13)から進出している導電体(14)の所望の接触接続パターンに相当する貫通孔(23)の配置形式を有しており、絶縁体(21)に、導電体(14)を貫通案内するための貫通孔(26)が設けられていて、該貫通孔(26)が、接触している絶縁円板(15)における貫通孔(16)の出口開口から、接触している端部円板(22)における貫通孔(23)の入口開口への移行部を形成している、請求項15又は16記載の接続導管。
【請求項18】
ばねロッド(20)が、端部円板(22)及びシール体(30)に軸方向で支持されている、請求項13から17までのいずれか1項記載の接続導管。
【請求項19】
外装管(13)が端部円板(22)を覆うように縁曲げされている、請求項17又は18記載の接続導管。
【請求項20】
導電体(14)が各1つの接続ケーブル(29)と超音波溶接によって結合されており、シール体(30)が接続箇所を取り囲んでいて、接続ケーブル(29)がシール体(30)から外に案内されている、請求項13から19までのいずれか1項記載の接続導管。
【請求項21】
絶縁体(21)と少なくとも1つの端部円板(22)とが、互いに離反しているつまり互いに反対側に位置している円板面(211,212;221,222)に各1つの凹面状の凹設部(24;27)と凸面状の凸設部(25)とを有していて、該凹設部(24;27)と凸設部(25)とが、絶縁円板(15)に設けられた凹設部(18)及び凸設部(19)に合わせられた等しいジオメトリを備えている、請求項17から20までのいずれか1項記載の接続導管。
【請求項1】
測定センサ用の接続導管、特に測定ガスの物理的な特性を測定するため、特に内燃機関の排気ガス中における酸素含有量又は温度を測定するための測定センサ用の接続導管であって、外装管(13)と、該外装管(13)内を延びる少なくとも2つの導電体(14)と、該導電体(14)を相互にかつ外装管(13)に対して電気的に絶縁する絶縁手段とが設けられている形式のものにおいて、絶縁手段が、互いに支持し合っている複数の絶縁体(15)を有しており、これらの絶縁体(15)が少なくとも2つの貫通孔(16)を有していて、該貫通孔(16)を通して各1つの導電体(14)が貫通案内されていることを特徴とする、測定センサ用の接続導管。
【請求項2】
絶縁体(15)がその部分領域において互いに支持し合っていて、支持平面に残っている他の部分領域においては、絶縁体外周部に向かって増大する間隔を互いの間に有している、請求項1記載の接続導管。
【請求項3】
絶縁体(15)が少なくとも部分的にその外周部で、外装管(13)内において支持されている、請求項1又は2記載の接続導管。
【請求項4】
絶縁体が絶縁円板(15)として形成されていて、該絶縁円板(15)の円板面(151,152)が互いに接触しており、円板面(151,152)のうちの少なくとも1つの円板面が、円板中心に向かって斜めに面取りされている、請求項2又は3記載の接続導管。
【請求項5】
貫通孔(16)が各絶縁円板(15)において、該貫通孔(16)の孔軸線(161)が直径線上に位置するように、配置されている、請求項4記載の接続導管。
【請求項6】
側面(151,152)における傾斜部が次のように、すなわち各円板面(151,152)において孔軸線(16)に対して直角に延びる平行面(151b,152b)と該平行面(151b,152b)に対して角度を成して延びる傾斜面(151a,152a)とが形成されていて、これらの面がそれぞれ貫通孔(16)の孔軸線(161)を決定する直径線にまで延びているように、設けられている、請求項5記載の接続導管。
【請求項7】
絶縁円板(15)がその外周面(154)に各1つの平らな面(154a)を有していて、該面(154a)が、貫通孔(16)の孔軸線(161)を決定する直径線に対して平行に延びている、請求項5又は6記載の接続導管。
【請求項8】
絶縁円板(15)がそれぞれ貫通開口(17)を有しており、互いに接触している絶縁円板(15)における貫通開口(17)が、互いに整合しており、貫通孔(17)を通して、有利には横断面円形のばねロッド(20)が貫通案内されていて、該ばねロッド(20)が外装管(13)内に軸方向移動不能に保持されている、請求項4から7までのいずれか1項記載の接続導管。
【請求項9】
貫通開口(17)が、絶縁円板(15)の真っ直ぐな面(151b,152b)の領域において、有利には、貫通孔(16)の孔軸線(161)を決定する直径線から半径方向間隔をおいて配置されている、請求項6又は8記載の接続導管。
【請求項10】
各絶縁円板(15)が互いに離反している円板面(151,152)に各1つの凹面状の凹設部(18)と凸面状の凸設部(19)とを有しており、該凹設部(18)及び凸設部(19)は、互いに接触している絶縁円板(15)の凹設部(18)と凸設部(19)とが互いに形状結合的に係合するように、形成されている、請求項4から9までのいずれか1項記載の接続導管。
【請求項11】
凹面状の凹設部(18)と凸面状の凸設部(19)とがそれぞれ、絶縁円板(15)における貫通孔(16)の入口開口もしくは出口開口を取り囲んでいる、請求項10記載の接続導管。
【請求項12】
互いに接触している絶縁円板(15)のうちの2つの外側の絶縁円板が、外装管(13)内において軸方向に支持されている、請求項4から11までのいずれか1項記載の接続導管。
【請求項13】
外側の絶縁円板(15)が、外装管(13)の一方の端部において、外装管(13)に押し込まれた電気絶縁性材料から成るシール体(30)を用いて支持されている、請求項12記載の接続導管。
【請求項14】
シール体(30)がその外周部に、互いに軸方向間隔をおいて位置する複数の環状のシールリップ(301)を有していて、該シールリップ(301)が外装管(13)の内壁にプレス嵌めされている、請求項13記載の接続導管。
【請求項15】
外側の絶縁円板(15)が、外装管(13)の他方の端部において、外装管(13)に支持された絶縁体(21)を用いて支持されている、請求項12から14までのいずれか1項記載の接続導管。
【請求項16】
絶縁体(21)が、絶縁円板(15)における貫通開口(17)と整合する軸方向の貫通孔(31)を有していて、該貫通孔(31)を通してばねロッド(20)が貫通案内されている、請求項15記載の接続導管。
【請求項17】
外装管(13)の他方の端部(11)が、絶縁体(21)に軸方向で接触している電気絶縁性材料から成る少なくとも1つの端部円板(22)によって閉鎖されていて、該端部円板(22)が、外装管(13)から進出している導電体(14)の所望の接触接続パターンに相当する貫通孔(23)の配置形式を有しており、絶縁体(21)に、導電体(14)を貫通案内するための貫通孔(26)が設けられていて、該貫通孔(26)が、接触している絶縁円板(15)における貫通孔(16)の出口開口から、接触している端部円板(22)における貫通孔(23)の入口開口への移行部を形成している、請求項15又は16記載の接続導管。
【請求項18】
ばねロッド(20)が、端部円板(22)及びシール体(30)に軸方向で支持されている、請求項13から17までのいずれか1項記載の接続導管。
【請求項19】
外装管(13)が端部円板(22)を覆うように縁曲げされている、請求項17又は18記載の接続導管。
【請求項20】
導電体(14)が各1つの接続ケーブル(29)と超音波溶接によって結合されており、シール体(30)が接続箇所を取り囲んでいて、接続ケーブル(29)がシール体(30)から外に案内されている、請求項13から19までのいずれか1項記載の接続導管。
【請求項21】
絶縁体(21)と少なくとも1つの端部円板(22)とが、互いに離反しているつまり互いに反対側に位置している円板面(211,212;221,222)に各1つの凹面状の凹設部(24;27)と凸面状の凸設部(25)とを有していて、該凹設部(24;27)と凸設部(25)とが、絶縁円板(15)に設けられた凹設部(18)及び凸設部(19)に合わせられた等しいジオメトリを備えている、請求項17から20までのいずれか1項記載の接続導管。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2006−514735(P2006−514735A)
【公表日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−533198(P2004−533198)
【出願日】平成15年7月14日(2003.7.14)
【国際出願番号】PCT/DE2003/002360
【国際公開番号】WO2004/023497
【国際公開日】平成16年3月18日(2004.3.18)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【出願人】(304047015)レオニ オートモーティヴ リーズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (2)
【氏名又は名称原語表記】Leoni Automotive Leads GmbH
【住所又は居所原語表記】Heinrich−Addicks−Str.1−3,D−26919 Brake/Unterweser,Germany
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年7月14日(2003.7.14)
【国際出願番号】PCT/DE2003/002360
【国際公開番号】WO2004/023497
【国際公開日】平成16年3月18日(2004.3.18)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【出願人】(304047015)レオニ オートモーティヴ リーズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (2)
【氏名又は名称原語表記】Leoni Automotive Leads GmbH
【住所又は居所原語表記】Heinrich−Addicks−Str.1−3,D−26919 Brake/Unterweser,Germany
【Fターム(参考)】
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