説明

測距システムおよび方法

【課題】対象までの距離を推定するシステムにおいて、サンプリング期間よりも小さいタイミングの違いを複雑なハードウェアを使用せず、また、高いサンプリングレートを必要としないで、対象までの距離を検知可能とする。
【解決手段】少なくとも1つのUWB信号を送信する送信機と、少なくとも1つのUWB信号を受信する受信機と、第1の周波数を有する複数のクロックおよび/またはサンプルパルスに依存して、受信されたUWB信号をサンプリングするサンプラと、第1の周波数より低い第2の周波数、およびUWB信号が実際に受信されるときと受信されたUWB信号がはじめてサンプリングされるときとの間の遅延に依存する位相を有する非整数信号を生成し、少なくとも、UWB信号の送信と受信との間のクロックまたはサンプルパルスの第1の数と、非整数信号の位相とに基づき、距離を決定するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、到着推定時刻および/または距離に関し、限定はしないが特に、UWB(Ultra Wide Band:超広帯域)信号の到着時刻に基づき距離を推定する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
位置または距離を推定する方法が、多くのワイヤレス装置に広く用いられている。例えば、パルスベースのUWBトランシーバシステムを使用し、各UWBパルスの送信と受信との間の遅延を決定することにより、対象までのまたは装置間の距離を推定することが知られており、TOA(Time of Arrival:到着時刻)としても知られている。このようなシステムは、レーダ、対象探索または追跡などの用途や軍事的用途などにも使用可能である。
【0003】
図1に示すのは、TOAを用いた距離推定のための従来技術のシステムであり、これはSinan Gezici、Zhi Tian、Georgios B. Giannakis、Hisashi Kobayashi、Andreas F.Molisch、 H. Vincent Poor、およびZafer Sahinogluにより、IEEE Signal Processing Magazineの2005年vol.22「Localization via ultra‐wideband radios(超広帯域無線による位置探索)」において開示されている。数多くの距離推定方法が存在する一方、TOA距離推定法は、UWB信号に併せて用いられた場合に特に有利である。TOA法は、符号化UWBパルス100を送信機から送信することを含む。図1(a)に示すように、受信機は反射パルス101を受信し、反射パルス101は、包絡線検知器または低域通過フィルタを用いてスムージングされている。次に図1(b)に示すように、包絡線はサンプリングされ、時間離散サンプル102となる。各パルスのTOAは、例えば送信と受信との間のクロックパルス数など、これらの離散サンプルに基づき推定される。
【0004】
図1(c)に示すように、推定TOA104が実際のTOA106と異なり得るとき、サンプリングエラーが発生する場合がある。2点のサンプルポイント間のTOAを意味するサンプラの離散時間サンプリングステップおよび低時間分解能は識別されないであろう。つまり、精度はサンプリングレートにより制限されるのである。したがって、サンプリングレートが低くなればなるほど、サンプリングエラーの可能性も大きくなる。
【0005】
従来技術において、様々なシステムが提案されてきた。例えば、米国特許第7171303号には測位システムが開示されており、それは共通クロックユニットを用いて、ローカル受信機と関連センサとの両方におけるサンプリング基準を形成する。ローカル受信機と関連センサとの両方は、測距処理中は同じ基準を有する。米国特許第7057553号には、GPS(global positioning system:全地球測位システム)において測位信号を処理する方法が開示されている。この方法は、測距受信機においていくつかの衛星から、測位信号からの疑似距離サンプルを収集する。米国特許第7042868号は、2つのパケット信号トランシーバ間における測距方法を開示する。2つのトランシーバ間の時間遅延および距離は、互いの送信および受信パケット信号を通して決定可能である。米国特許第6239741は、UWB対象検知のためのトンネルダイオード検知器を説明する。
【0006】
当発明者は、また、2006年6月23日に、時間‐電圧変換機を用いてTOAを推定する方法に関するシンガポール特許出願第200604221‐2を出願している。
【発明の開示】
【0007】
一般的に言うと、本発明は、UWB信号が実際に受信されるときと受信UWB信号が始めてサンプリングされるときとの間の遅延を決定することに関する。サンプリング期間よりも小さいタイミングの違いが、あまり複雑なハードウェアを使用せずとも検知可能という利点、および/または高いサンプリングレートが必要ではないという利点を有することも、本発明は可能である。
【0008】
本発明の一具体的顕現においては、対象までの距離を推定する方法であって、少なくとも1つのUWB信号を送信することと、少なくとも1つのUWB信号を受信することと、第1の周波数を有する複数のクロックおよび/またはサンプルパルスに依存して、受信されたUWB信号をサンプリングすることと、第1の周波数より低い第2の周波数、およびUWB信号が実際に受信されるときと受信されたUWB信号がはじめてサンプリングされるときとの間の遅延に依存する位相を有する非整数信号を与えることと、少なくとも、UWB信号の送信と受信との間のクロックまたはサンプルパルスの第1の数と、非整数信号の位相とに基づき、距離を決定することと、を含む方法が提供される。
【0009】
本発明の第2の独立の具体的顕現においては、対象までの距離を推定するシステムであって、少なくとも1つのUWB信号を送信する送信機と、少なくとも1つのUWB信号を受信する受信機と、第1の周波数を有する複数のクロックおよび/またはサンプルパルスに依存して、受信されたUWB信号をサンプリングするサンプラと、第1の周波数より低い第2の周波数、およびUWB信号が実際に受信されるときと受信されたUWB信号がはじめてサンプリングされるときとの間の遅延に依存する位相を有する非整数信号を生成し、少なくとも、UWB信号の送信と受信との間のクロックまたはサンプルパルスの第1の数と、非整数信号の位相とに基づき、距離を決定するように構成される回路および/またはプロセッサと、を備えるシステムが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
発明の1または2以上の側面がより容易に理解され、実施されるように、非限定的例示により、本発明の1または2以上の実施形態を、添付図面に説明し参照しながらここで説明することとする。
【0011】
UWB信号のTOAを推定する実施形態の一例を図2に示す。システム200は、UWB信号を生成する送信機202と、反射UWB信号を受信する受信機204とを備える。概して、送信機202は参照信号を送出し、受信機204は目標対象物から反響参照信号を受信する。信号送信と信号受信との間の遅延を検知することにより、対象までの距離を見出すことが可能である。
【0012】
クロック206が、送信機202へタイミングパルスを与え、送信機202は既定パターンにしたがって符号化パルスを生成する。反復パルス符号化が用いられるところで、最大遅延は時間領域においてUWBパルス符号長よりも長くあるべきではない。受信機204は整数遅延検知器208と非整数遅延検知器210とに接続される。整数遅延検知器208は、UWBパルス送信および反射UWBパルス受信間の整数クロックパルスの数を決定する。非整数遅延検知器210は、反射UWB信号の後の第1のクロックパルスが受信されるのと、反射UWB信号が実際に受信されるときとの間の遅延を決定する。
【0013】
整数遅延検知208と非整数遅延検知210との間の関係を図3に示す。整数遅延306は、UWBパルス304が受信された後、UWBパルス302が第1のサンプル310へ送信されたとき300からの時間(クロックパルスまたはサンプルの数で測定)である。背景技術において説明したように、UWBパルス304はサンプル間において受信される場合がある。その結果、非整数遅延308は、UWBパルス304が受信された後、UWBパルス304が第1のサンプル310へ実際に受信されるとき312からの時間である。UWBパルスが受信される実際の時間312は、受信機204からの信号の包絡線が閾値を超えるときと決定されてもよい。
【0014】
したがって全遅延すなわち実際のTOAは、整数遅延306から非整数遅延308を引くことにより計算可能である。測距計算(図2の212)は全遅延に基づく。
【0015】
非整数遅延308を決定するために、非整数信号Fが生成される。非整数信号Fは、クロック周波数より低い周波数と、UWB信号が受信された後の第1のクロックまたはサンプルパルスと実際のUWB信号受信との間の遅延に依存する位相314とを有する。Fはサンプリング期間と比較してより大きい期間を有するため、反射UWBパルスが実際に受信されるときと、反射UWBパルスが受信されたあとの第1のサンプルとの間のタイミングにおける小さな関連変化は、より大きな変化をFの位相314にもたらすであろう。信号Fの位相は非整数遅延308の一時的拡張を表し、そのため非整数遅延308は、標準サンプリング周波数を用いて測定可能である。
【0016】
非整数遅延検知器210の方法の一例を図4に示す。2つの信号AおよびBが生成される。信号Aは、周波数ωを有する受信UWBパルス400と同調し、周波数ωはサンプリング周波数ωよりも僅かに遅い。信号Bは、UWB信号が受信された後の第1のクロックまたはサンプルパルス402と同調し、サンプリング周波数ωに等しい周波数を有する。
【0017】
数式(1)に示すように信号AとBとを掛け合わせることにより、さらなる信号Cが生成される。
C=A(ω)・B(ω) ・・・(1)
【0018】
信号Cは周波数領域において2部分に分けることができる。第1部の信号Dは、周波数ω+ωを中心とする高周波数部であり、第2部の信号Fは、周波数ω−ωを中心とする低周波部である。このように信号Cは、数式(2)に示すように表すこともできる。
C=D(ω+ω)+F(ω−ω) ・・・(2)
【0019】
信号DおよびFは大きく異なる周波数を有するため、低域通過フィルタを使用して、低周波数部F(ω−ω)を抽出してもよい。高周波数部D(ω+ω)は切捨ててもよい。
【0020】
ωがωに近いため、信号F(ω−ω)は、サンプリング期間に比べ長い期間である。信号Fの位相は、UWB信号が受信された後の第1のクロックまたはサンプルパルスとUWB信号が受信されたときとの間の遅延にしたがって変化するであろう。したがって非整数308は、Fの位相314をサンプリングすることにより決定可能である。
【0021】
時間領域において非整数遅延308をF(ω−ω)の位相314へ拡張する乗数Kの因子が、数式(3)に示すように計算できる。
【0022】
【数1】

【0023】
例えば、サンプリング周波数ωが100MHzであり、ωが99MHzであるならば、F(ω−ω)はωの1%の周波数、すなわち1MHzを有する。これにより、10nsの非整数遅延の可能な範囲(1サンプル期間)にわたる100個のサンプルの分解能が与えられる。これにより、比較的低速のサンプリング周波数を用いて、受信信号のみサンプリングする代わりにF(ω−ω)をサンプリングすることで、より高い時間分解能を得ることが簡単になる。上の例において、パルス到着時間検知の時間分解能は、10nsから100ps(10ns/100)まで2桁分の大きさだけ改善される。
【0024】
F(ω−ω)の期間、すなわち2π/(ω−ω)は、符号化パルスシーケンス期間よりも小さくなければならない。さもなければ、次に到来するパルス信号と重なってしまうため、F(ω−ω)は時間内に処理不可能である。
【0025】
例えば図5(a)〜(c)に示すように、Fの位相は非整数遅延に依存して変化する。図5(a)において、信号はサンプリングパルス同じ時刻に受信され(非整数遅延は零)、したがってFの位相は0°と示されている。図5(b)においては、小さい非整数遅延が存在し、したがってFの位相は90°である。図5(c)においては、大きい非整数遅延が存在し、したがってFの位相は180°である。
【0026】
UWB信号が送信されたときにカウンタ1を開始し、サンプリングされた受信信号が閾値(すなわちUWBパルスが受信された受信された後の第1のクロックパルス)よりも高いときにカウンタ1を停止することにより、整数遅延検知208は実施可能である。整数遅延τは数式(4)にしたがって計算される。
τ=N・T ・・・(4)
ここでNはカウンタ1の値であり、Tはサンプル期間である。
【0027】
受信機からの信号の包絡線が閾値よりも高いときにカウンタ2を開始し、F(ω−ω)が状態を変化させる(すなわちクロックパルスの数がFの位相を表す)ときカウンタ2を停止することにより、非整数遅延検知210は実施可能である。非整数遅延τは数式(5)にしたがって計算される。
τ=N・T/K ・・・(5)
ここでNはカウンタ2の値である。したがって、全遅延すなわち実際のTOAΔは数式(6)にしたがって計算できる。
Δ=τ−τ ・・・(6)
【0028】
全遅延すなわち実際のTOAΔは、距離または位置を計算するのに用いる場合がある。例えばUWB測距システムにおいては、数式(7)に示すように、発信信号と比較してトランシーバと対象との間の距離dは受信信号の遅延すなわち実際のTOAに比例する。
d=(Δ−X)・σ/2 ・・・(7)
ここでXは既知の不変回路遅延であり、σは、例えば光の速さなどのような伝達の速さである。
【0029】
図6は非整数遅延検知210のハードウェアの実施形態を示している。信号A(ω)およびB(ω)が、2つのフィードバック振動回路600、608により生成される。
【0030】
図6(a)において、第1の振動子回路600は、包絡線検知器(図2の214)の出力を受信し、受信された出力はラッチレジスタAのクロックインプットへ提供される。包絡線検知器214出力が閾値を上回る(UWBパルス到着を検知する)と、ラッチレジスタA出力606は高くなり、フィードバック振動子602を振動させる。振動の周波数はフィードバックライン604長により定められ、フィードバックライン604長はDに設定され、これにより周波数はωとなる。F(ω−ω)が状態を変化させ、振動を停止させる場合、または次のパルスが到着した場合は、ラッチレジスタAは零にクリアされる。
【0031】
図6(b)において、第2の振動子回路608が信号B(ω)を生成するのに使用される。ラッチレジスタAの出力606は、ANDゲート610においてクロックパルスと組み合わせられる。ANDゲート610の出力は、ラッチレジスタBのクロック入力へ提供される。UWBパルス到着後の第1のクロックパルスの後、ラッチレジスタB出力612は高くなる。これにより、フィードバック振動子614が振動させられる。振動の周波数はフィードバックライン616長により定められ、フィードバックライン616長はDに設定され、これにより周波数はωになる。この振動も、F(ω−ω)が状態を変化させたり、次のパルスが到着したりすると停止される。
【0032】
図6(c)に、さらなる回路616を示す。回路600、608からの信号A(ω)およびB(ω)は、ミキサまたは乗算と均等物であるXORゲート618へ送信され、信号Cとなる。XORゲート618からの信号CはラッチレジスタDのクロック出力へ与えられ、XORの結果をサンプリングしてホールドする。A(ω)がラッチレジスタDのクロック入力へ提供され、そのため信号Cはωにおいてサンプリングされ、登録される。この回路は低域通過フィルタと均等物であり、これにより出力において信号はF(ω−ω)となる。
【0033】
本発明の好適な実施形態を詳細に説明してきたが、当業者には明らかなように、本発明の範囲内で多くの変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1(a)】TOA推定の従来技術の方法のグラフであり、UWBパルスシーケンスである。
【図1(b)】TOA推定の従来技術の方法のグラフであり、包絡線検知およびサンプリングである。
【図1(c)】TOA推定の従来技術の方法のグラフであり、サンプリング出力およびTOA推定エラーである。
【図2】例示的な一実施形態による測距システムのブロック図である。
【図3】図2のシステムにおける信号間の関係を示すグラフである。
【図4】到着パルスエッジにより、および図2のシステムにおけるサンプラクロックにより開始される、信号AおよびBのグラフである。
【図5】(a)〜(c)は、パルス到着時間の変化による信号Fの位相変化のグラフである。
【図6(a)】信号Aを生成するハードウェアの回路図である。
【図6(b)】信号Bを生成するハードウェアの回路図である。
【図6(c)】信号F(ω−ω)を生成するハードウェアの回路図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象までの距離を推定する方法であって、
少なくとも1つのUWB信号を送信することと、
少なくとも1つのUWB信号を受信することと、
第1の周波数を有する複数のクロックおよび/またはサンプルパルスに依存して、受信された前記UWB信号をサンプリングすることと、
前記第1の周波数より低い第2の周波数、および前記UWB信号が実際に受信されるときと受信された前記UWB信号がはじめてサンプリングされるときとの間の遅延に依存する位相を有する非整数信号を与えることと、
少なくとも、前記UWB信号の送信と受信との間のクロックまたはサンプルパルスの第1の数と、前記非整数信号の位相とに基づき、距離を決定することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記非整数信号の位相は、前記UWB信号が受信されるときと比較して決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記非整数信号を与えることは、
前記UWB信号が受信されると振動信号Aを開始することと、信号Aは、前記第1の周波数と等しい第3の周波数を有することと、
信号A開始後に前記第1のクロックまたはサンプルパルスが発生すると振動信号Bを開始することと、信号Bは、前記第3の周波数と比較して小さな周波数差を有する第4の周波数を有することと、
信号AとBとを掛け合わせ、信号Cを生成することと、
信号Cのより低い周波数成分を前記非整数信号として与えることと
を含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記クロックパルスの第1の数は、前記UWB信号が送信されると、クロックパルスの第1の数を出力する第1のカウンタを開始し、受信された前記UWB信号がサンプリングされると前記第1のカウンタを停止することにより決定される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記非整数信号の位相は、前記UWB信号が受信されると、クロックパルスの第2の数を出力する第2のカウンタを開始し、前記非整数信号が状態を変化させると前記第2のカウンタを停止することにより決定される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
整数遅延から非整数遅延を引くことにより前記UWB信号の到着時刻すなわち全遅延が決定されるところ、前記整数遅延は前記第1のカウンタの出力に基づいて決定され、前記非整数遅延は前記第2のカウンタの出力に基づいて決定される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記整数遅延は、
τ=N・T
に基づいて決定される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記非整数遅延は、
τ=N・T/K
に基づいて決定される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記全遅延すなわち到着時刻は、
Δ=τ−τ
に基づいて決定される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記距離は、
d=(Δ−x)・σ/2
に基づいて決定される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
受信された前記UWB信号の包絡線が閾値を上回るときを決定することにより、UWB信号が受信されるときを決定することをさらに含む、先行するいずれかの請求項に記載の方法。
【請求項12】
対象までの距離を推定するシステムであって、
少なくとも1つのUWB信号を送信する送信機と、
少なくとも1つのUWB信号を受信する受信機と、
第1の周波数を有する複数のクロックおよび/またはサンプルパルスに依存して、受信された前記UWB信号をサンプリングするサンプラと、
前記第1の周波数より低い第2の周波数、および前記UWB信号が実際に受信されるときと受信された前記UWB信号がはじめてサンプリングされるときとの間の遅延に依存する位相を有する非整数信号を生成し、少なくとも、前記UWB信号の送信と受信との間のクロックまたはサンプルパルスの第1の数と、前記非整数信号の位相とに基づき、距離を決定するように構成される回路および/またはプロセッサと
を備えるシステム。
【請求項13】
前記回路および/またはプロセッサは、
前記UWB信号が受信されると振動信号Aを開始し、信号Aは、前記第1の周波数に等しい第3の周波数を有し、
信号A開始後に前記第1のクロックまたはサンプルパルスが発生すると振動信号Bを開始し、信号Bは、前記第3の周波数と比較して小さな周波数差を有する第4の周波数を有し、
信号AとBとを掛け合わせ、信号Cを生成し、
信号Cのより低い周波数成分を前記非整数信号として与える
ように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記UWB信号が送信されると開始し、受信された前記UWB信号がはじめてサンプリングされると停止する第1のカウンタをさらに備え、前記第1のカウンタの出力は前記クロックパルスの第1の数である、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記UWB信号が受信されると開始し、前記非整数信号が状態を変化させると停止する第2のクロックパルスカウンタをさらに備え、前記第2のカウンタの出力は、前記非整数信号の位相を表すものである、請求項14に記載のシステム。

【図1(a)】
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【図1(b)】
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【図1(c)】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6(a)】
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【図6(b)】
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【図6(c)】
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