説明

滅菌容器を延伸ブロー成形またはブロー成形して充填するための方法および装置

【課題】ブローモジュールを含む容器処理装置内で予備成形体の滅菌容器をブロー成形して充填するための新規な方法を提供すること。
【解決手段】本発明によれば、予備成形体(P)が加熱装置(H)から輸送装置(3)を介してブロー金型へ移送され、容器(T)が充填機へ輸送されて充填され、予備成形体(P)および容器(T)にそれぞれ滅菌処理が行なわれ、加熱装置(H)とブローモジュール(B)との間で予備成形体(P)に主滅菌処理が行なわれ、充填機(F)へ向かう輸送経路で容器(T)に後段滅菌処理のみが行なわれる。この方法を行なうのに適した装置は、加熱装置(H)とブローモジュール(B)との間に主滅菌モジュール(HS)を備えるとともに、ブローモジュール(B)と充填機(F)との間に後段滅菌モジュール(NS)を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に係る方法および請求項7の前文に係る装置に関する。
【背景技術】
【0002】
独国公開特許第10 2006 053 193号から知られる方法では、プレフォームないしは予備成形体(preform)からブロー成形されまたは延伸ブロー成形された容器が、ブローモジュールと充填機との間の輸送経路で滅菌される。このプロセスでは、最初に、内面の滅菌処理が行なわれ、その後、外側トンネル内で外面の滅菌処理が行なわれ、最終的に、滅菌エアを用いた清浄が行なわれる。滅菌処理のための装置および制御は非常に複雑である。例えば、複雑な制御システムを伴う引き上げ装置を有する処理スターが必要とされ、また、ブロー成形された容器が薄壁および大きな表面を備えるため、比較的低い圧力および温度を使用しなければならない。前記方法を実行するのに適した装置は、大型であり、特に容器に関して非常に長い輸送経路を含む。
【0003】
欧州特許出願第1 896 245号から知られる方法は、ブローモジュールへの輸送経路で、2つの滅菌処理、すなわち、加熱装置の上流側での最初の滅菌処理、および、加熱装置の下流側でのもう1つの滅菌処理が、予備成形体に対して既に行なわれるというものである。しかしながら、特にブローモジュールでは、相応の労力をもってしては滅菌状態に至らせることができない多くの構成要素が予備成形体および容器と接触するため、充填中に容器が再び汚染される場合がある。しかし、この既知の方法は、比較的厚い壁厚を有する予備成形体が小さい表面を有し且つ滅菌処理に有利な温度に至らされるため、使用される圧力および温度を考慮して、予備成形体の滅菌処理を比較的積極的に、したがって効率的に行なうことができ、また、エアボリュームないしはエア収容部(air volume)を交換することにより想定し得る残留物の大部分がブロー成形または延伸ブロー成形中に除去されるという事実を考慮している。最後に、滅菌処理で使用される媒体に関しては、予備成形体の耐久性に起因して、より高い温度を選択することができ、それにより、滅菌処理の効率を高めることができる。
【0004】
国際公開第2009/052800号から知られる方法では、最初の滅菌処理が、加熱装置へ向かう予備成形体の輸送経路上で、発生器によって発生されるエネルギビームを用いて予備成形体に対して行なわれ、また、他の滅菌処理が、ブローモジュールからブローモジュールの排出セクションへ向かう容器の輸送経路に沿って、再び発生器のエネルギビームを用いて容器に対して行なわれる。予備成形体を加熱装置内で再び汚染させる可能性があり、また、容器をブロー金型内および充填機への輸送経路上で汚染させる可能性がある。
【0005】
欧州特許出願第0 996 530号から知られる方法では、予備成形体および容器がそれぞれ滅菌処理に晒される。予備成形体の滅菌処理は加熱装置へ向かう加熱装置の上流側でまたは加熱装置とブローモジュールとの間で既に行なわれる。容器の滅菌処理はブロー成形の完了時に行なわれ、そのため、これらの容器がその後に再び汚染される可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、機器および制御システムに関するほんの僅かな労力で且つ充填のための適度な空間要件だけで滅菌容器を確実に製造できる、冒頭で言及したタイプの方法と、該方法を実行するのに適した装置とを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1の特徴を有する方法に関して、また、請求項7の特徴を有する装置に関して達成される。
【0008】
処理されるべき高温表面が比較的小さくでこぼこしている予備成形体に対して主滅菌処理を行なうことにより、動作工程(オペレーション)をより積極的に、したがって効率的にすることができ、そのため、ブローモジュールから出る容器は滅菌基準を既に概ね満たしており、容器を確実に滅菌するためにも後段滅菌処理を比較的簡単にすることができる。すなわち、後段滅菌処理では、せいぜい塵埃や場合により主滅菌処理からの媒体の残留物を除去すれば済む。しかしながら、主滅菌処理からの残留物の危険は極めて低いままである。これは、ブローモジュールでは、場合により既存の残渣成分も除去するエアボリューム(air volume)の複数の交換が行なわれるからである。予備成形体の耐久性に起因して、例えばガス状または液状の媒体が滅菌処理のために使用される場合には、高い温度および圧力を動作工程で使用できるため、主滅菌処理のために比較的短い輸送セクションだけが必要とされる。予防措置として行なわれる容器の後段滅菌処理の場合にも、ほんの僅かな時間および機器だけが必要とされ、例えば、専ら容器が滅菌処理に晒される場合に不可欠な引き上げ制御器を有する吹き出しスター(star:星状体)または処理スターが不要となる。したがって、機器に関する労力、したがって本方法を実行するための制御システムに関する労力を減らすこともできる。
【0009】
機器の容易化および短い輸送セクションに起因して、本装置は、滅菌処理を行なうための空間をあまり必要としない。引き上げ制御器を有する吹き出しスターまたは処理スターの排除は、機器および制御システムに関する労力を減らす。主滅菌処理が既に完全に行なわれるため、予備成形体がほぼ滅菌状態でブローモジュールに到達し、また、ブロー成形または延伸ブロー成形中の高い温度とエア交換とに起因して、既に使用された媒体の想定し得る残留物がとにかく消失し、それにより、後段滅菌モジュールを比較的コンパクトに形成することができる。これは、後段滅菌モジュールでの容器の滞留時間が短いからである。
【0010】
本方法によれば、予備成形体の耐久性とそれらの高い温度とを利用して主滅菌処理を比較的侵攻的に行なうことができるため、また、既に概ね滅菌された予備成形体を得ることができるため、後段滅菌処理では、処理をあまり侵攻的にせずに短くすることもできる。ここでは、滅菌処理のための異なる技術を使用して普遍的に組み合わせることができる。例えば、主滅菌処理では、ガス状媒体、好ましくはガス状態または蒸気状態の比較的高い温度および圧力の熱処理された過酸化水素水が動作工程で使用される一方、後段滅菌処理は、主に汚染物質を確実に除去するため、また、場合によりブローモジュール内に導入される塵埃を除去するために、同様にこのガス状媒体を場合により低温および低圧で使用し、および/または、好ましくは過酢酸に基づく液状媒体を使用する。
【0011】
他の代替案として、高い効率に起因して、電子ビームを用いる滅菌処理がある。この滅菌処理を主滅菌処理としておよび後段滅菌処理として使用できる。あるいは、電子ビームが主滅菌処理でのみ使用される一方、後段滅菌処理でガス状媒体および/または液状媒体が使用される。これは、主滅菌処理で概ね滅菌された予備成形体が既に得られるからである。
【0012】
少なくとも主滅菌処理は、外部からの汚染物質および細菌の導入を排除しまたは最小限に抑えるためにクリーンルーム環境で行なわれるべきである。クリーンルーム環境では、クリーンルーム環境の上流側および下流側に広がる圧力よりも高いクリーンルーム圧力を形成することができ、それにより、上流側および下流側で循環する汚染物質および/または細菌がクリーンルーム環境に侵入しない。
【0013】
適切な方法の変形例において、少なくとも主滅菌処理は、移送領域に至るまで筐体を形成する処理チャンバ内に配置される処理スターで行なわれ、処理チャンバは好ましくはクリーンルーム環境内に配置される。ここでは、好ましくは移送領域を取り囲む排気ボックスを介して吹き出されまたは抽出される滅菌エア流を処理チャンバ内へ恒久的に導入することができ、それにより、ある種のロック効果が処理チャンバ内に上流方向および下流方向で生じる。また、滅菌エア流はガス状のH2O2混合物であってもよい。
【0014】
クリーンルーム環境を比較的僅かな労力で清浄に保つことができるようにするには、排気エアを処理チャンバから外側へ排出すること、または、排気エアをクリーンルーム環境を迂回することにより抽出することが適切である。そのため、主滅菌処理および/または後段滅菌処理では、排気エアによって環境を汚染する可能性がある汚染物質または細菌が解放される。したがって、例えば全ての細菌を直ちに殺すことができるようにはならない。
【0015】
本装置の適切な実施形態において、主滅菌モジュールは、予備成形体を加熱装置から供給する輸送装置とブローモジュールに装填する輸送装置との間で予備成形体の輸送経路に挿入され、また、後段滅菌モジュールは、容器をブローモジュールから除去する輸送装置と容器を充填機へ移送する輸送装置との間で容器の移送経路に挿入される。ここでは、2つのモジュールに起因して、予備成形体および容器のための輸送経路をほんの僅かだけ延ばさなければならない。モジュールは、問題を何ら伴うことなくプロセス流れに適合する。
【0016】
主滅菌モジュールおよび/または後段滅菌モジュールはそれぞれ、処理スターと、ガス状または液状媒体のための供給・散布手段、もしくは、電子ビームを予備成形体または容器上および/または内にそれぞれ適用するための少なくとも1つの電子ビーム発生器とを備えることが適切である。処理スターは、予備成形体または容器をそれぞれ効率的に処理するために比較的長い処理セクションを与えることができるが、僅かな空間しか必要としない。ここでは、処理スターへの汚染物質および/または細菌の偶発的な侵入を排除するために、例えば処理チャンバ内の処理スターを取り囲むルームを小さく保つことができ、また、該ルームが比較的高濃度の少なくともガス状媒体を収容することができる。
【0017】
処理スターは、エアレーション源に接続され且つ供給・排出移行領域を覆う排気ボックスを有する処理チャンバ内に配置されるのが適切である。処理チャンバは、滅菌処理において効率的なシールドを形成する。排気ボックスを有する処理チャンバが好ましくは、例えばブローモジュールまたは充填機に割り当てられるクリーンルーム環境内に配置される場合には、不純物または細菌が処理チャンバ内に侵入する危険を更に減らすことができる。クリーンルーム環境は、充填中の高い衛生的要件に適するとともに、ブローモジュール自体の衛生的要件に適する。
【0018】
構造的に簡単で適切な実施形態において、排気ボックスは、調整可能な排気弁、好ましくはフラップ弁を備えるとともに、処理チャンバのクリーンルーム環境を外側へ迂回する排気除去部にさえ好ましくは接続される。排気弁は、処理チャンバの上流側および下流側の圧力状態を考慮するために、プロセス流れに応じてそれぞれの排気流を正確に随意的には更に異なって調整することができる。排気除去部は、クリーンルーム環境の汚染を内側から排除する。処理チャンバおよび/またはクリーンルーム環境からの排気エアの抽出は、処理チャンバ内およびクリーンルーム環境内の具体的に規定された流量および圧力状態を確保するように行なうこともできる。
【0019】
構造的に簡単な実施形態において、ガス状および/または液状媒体のための散布手段はそれぞれ、底部側がそれぞれ開口して処理スターに配置されるとともに予備成形体または容器のそれぞれの外部処理のための内部バッフル面を備える1つのベル状体と、予備成形体または容器の軸に対して側部へ傾いて配置されるノズル開口を含む中央ノズルとを備える。傾いて配置されるノズル開口は、媒体を予備成形体または容器の内壁に対して横方向に方向付け、そのため、内壁全体が比較的急速に且つ激しく衝突され、それにより生じる流れが口部から比較的自由に抜け出ることもできる。流れは、予備成形体または容器の口部から出た後、ベル状体内のバッフル面で反転して、外側から口部領域へ方向付けられ、それに対応して、口部領域に作用する。また、流れが予備成形体または容器内へ循環態様で導入されるようにノズルを形成することも考えられる。
【0020】
適切な実施形態において、ベル状体は、一方では可能な限り滅菌処理を集中的に行なうことができるように、また、他方では予備成形体または容器のそれぞれを受け入れて排出する最中に操作に影響を及ぼさないように、予備成形体または容器のための固定部に対して昇降されるべく処理スターの引き上げ制御装置に配置させることができる。
【0021】
構造的に簡単な態様において、ベル状体は、後段滅菌モジュール内の処理スターにおいて、容器のための固定部に対して位置合わせされて取り付け固定され、それにより、固定部に配置される容器の口部とベル状体の底部側およびノズル開口との間に操作隙間が形成されるようになっている。この操作隙間は、容器をベル状体と何ら衝突させることなく横方向から受け入れて排出することのみを可能にするが、引き上げ制御装置を必要とせず、それにより、処理スターがその構造および制御に関して非常に簡略化される。また、後段滅菌モジュールでは、随意低に引き上げ制御装置またはバッフル装置も伴う吹き出しスターが従来と同様に必要とされない。これは、ベル状体およびノズルを用いて残渣を確実に排除できるからである。
【0022】
それにもかかわらず容器の排出を確実に制御できるように、更なる実施形態において、固定部は、容器の支持リングの下側に作用して後段滅菌処理において処理スターに対して容器を強固に保持するクランプグリッパであってもよい。少なくとも処理スターから後段の輸送装置への排出領域では、予防措置として、固定された外側案内(guiding−out)フィンガを処理スターにおけるクランプグリッパの動作経路よりも下側または上側に取り付けることができ、フィンガは、クランプグリッパ内に保持される容器の動作経路に対して斜めに延びるとともに、輸送装置から離れて面する容器の側面に外側案内作用で当接することができる。外側案内フィンガは、容器と更に接触する必要なく、容器の移送の信頼できる動作を可能にする。また、外側案内フィンガを主滅菌モジュール内の処理スターでも同様に使用して、予備成形体の排出中に汚染および/または変形の危険を伴う補助手段が接触されるのを避けることができる。
【0023】
更なる適切な実施形態において、主滅菌モジュール内のベル状体は、幾つかの幅狭いベアリング支柱を開口底部側に備え、もしくは、ベル状体は、処理スター内に交換可能に装着されてベアリング支柱を備えるプレート上に開口底部側が取り付けられ、ベアリング支柱間には、ベル状体のバッフル面へ向かうとともに該バッフル面から離れる幅広い交差流通路が形成される。したがって、ベアリング支柱は、予備成形体の外部処理にとっても望ましい流れの変向を妨げないが、それらが口部に載置すると直ぐに予備成形体を固定部に対して安定的にクランプすることができる。ベアリング支柱は、ノズル開口またはノズルの一部がベアリング支柱に対して下方へ延びるように外周縁からノズルへ向けて徐々に引っ込むことが適切である。ベアリング支柱のこの傾斜した配置により、予備成形体の口部を下方へ超えて把持するのに十分深くベル状体を配置させることができ、また、少なくともバッフル面で変向される流れが予備成形体の外面の上側領域に全面的に作用すると同時に、ノズルのノズル開口が予備成形体の口部内に侵入する。
【0024】
このようにベル状体は、特に供給輸送装置からの移送および処理に適する処理スターでの予備成形体の固定において協働するため、予備成形体のための固定部は、処理スターにおける予備成形体の支持リングのための幾つかの支持フィンガを備えるだけで済み、処理スターには支持リングが配置される一方、ベル状体は、口部上に配置されるとともに、支持リングを支持フィンガに対して押し付ける。支持フィンガは、他の予備成形体へ交換するための交換時間を可能な限り短く保つために、処理スターの交換可能な支持プレートに適切に配置される。支持フィンガ間には下側のクリアランス領域へ向かう交差流通路が形成されることが好ましく、それにより、少なくとも口部領域で予備成形体の外面に作用する変向された流れが効率的に作用し得る。処理スターにおける固定部に対してベル状体を移動させるための引き上げ制御装置は、ベル状体を支持するとともに処理スター内で移動可能に案内されてカム制御器によりジョッキーホイールを介して移動され得る少なくとも1つのガイド要素を備えるのが適切である。カム制御器は、予備成形体が引き取られる際に下降されたベル状体が予備成形体を固定部に対して固定するようにするが、予備成形体を排出する前にベル状体が既に引き上げられるように適切に作用し、それにより、随意的には既に言及した外側案内フィンガの協働を伴って、予備成形体を容易に移送することができる。予備成形体の固定は、予備成形体の口部へ向かうベル状体の下向き方向でガイド要素またはジョッキーローラに作用する予備成形体固定スプリングによって特に容易に行なうことができる。これは、引き上げ制御手段によって解放される特に簡単な固定機構である。
【0025】
本装置の操作上のリスクを最小限に抑えるためには、少なくともエネルギビーム発生器またはモジュール全体が、シールドされた放射線迷路内で、エネルギビームで機能する主滅菌モジュール内および/または後段滅菌モジュール内に配置されるのが更に適切となり得る。
【0026】
図面を参照して、本発明の主題の実施形態について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】熱可塑性材料から成る予備成形体の容器をブロー成形して充填するための装置の第1の実施形態の概略平面図を示している。
【図2】本装置の他の実施形態の概略平面図を示している。
【図3】本装置の他の実施形態の概略平面図を示している。
【図4】滅菌処理におけるエアレーション原理を説明するための図1〜図3の装置の一部の概略平面図を示している。
【図5】図1〜図4の細部の斜視底面図を示している。
【図6】更なる細部の斜視図を示している。
【図7】更なる細部の概略断面図を示している。
【図8】例えば図5または図7の概略平面図を示している。
【図9】図6に代わる手段としての更なる細部の斜視図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、滅菌容器Tをブロー成形または延伸ブロー成形して充填するための装置Vを示している。熱可塑性材料の予備成形体が輸送スター1を介して加熱装置Hに供給される。予備成形体は、この輸送スター1によって加熱装置H内に導入されて、該加熱装置内で所定の温度プロファイルが与えられ、その後、予備成形体は輸送装置3を介して主滅菌モジュールHSへ持ち込まれ、該主滅菌モジュール内で主滅菌工程が予備成形体に行なわれる。主滅菌モジュールHSは輸送装置3とブローモジュールBの更なる輸送装置4との間に挿入され、ブローモジュールB内には図示しないブロー金型と共にブローロータ5が配置される。ブローモジュールBの実線の輪郭によって示されるように、ブローモジュールBは、クリーンルーム環境内で少なくともブローロータ5の領域に配置させることができる。ブロー成形されまたは延伸ブロー成形された容器Tは、更なる輸送装置6を介して輸送装置3へ移送されて、輸送装置3と充填機Fとの間に挿入される後段滅菌モジュールNSへ持ち込まれる。他の輸送装置7または洗浄および/または乾燥ステーションが後段滅菌モジュールNSの後に続くことができ、輸送装置7から、滅菌容器が輸送装置3を介して充填機F内に持ち込まれる。充填機Fの出口で、他の輸送装置3が充填済みの容器をシーラーC内に持ち込み、該シーラー内で滅菌閉塞体が容器T上に適用される。また、シーラーCは排出搬送装置8に接続される。主滅菌モジュールHS内および後段滅菌モジュールNS内には、1つの処理スターE1、E2がそれぞれ収容される。モジュールHS、NS内での主滅菌処理および後段滅菌処理は、例えば、図1の実施形態では、熱的な前処理に起因してガス状である媒体G、例えば過酸化水素を用いて行なわれ、この媒体は高温で且つ加圧下で散布される。別の方法として、参照符号Lは、後段滅菌モジュールNSに関し、該後段滅菌モジュールで後段滅菌処理が例えば過酢酸に基づくものとして液状媒体を使用することを示している。また、装置Vの一部が、それぞれの使用される媒体GまたはLを加圧下で与える供給源(図示せず)に接続されるバルブ装置9であってもよく、該バルブ装置からは供給導管10がモジュールHS、NSへ通じている。
【0029】
図2の装置の実施形態は、主滅菌モジュールHSおよび後段滅菌モジュールNSが予備成形体および容器のそれぞれの滅菌処理においてエネルギビームRで動作し、少なくとも1つの発生器11がそれぞれエネルギビームのために用いられ、少なくとも発生器11がそれぞれシールドされた放射線トラップQ内に適切に配置されるという点において図1の実施形態と異なっている。
【0030】
図2の実施形態の図示しない別の手段では、ガス状の媒体Gを用いて動作する図1の後段滅菌モジュールNSを後段滅菌モジュールNSとして設けることができる。
【0031】
図3の装置の実施形態は、特に、ブローモジュールBと後段滅菌モジュールNSとの間の輸送セクションおよび充填機Fまでの輸送セクションが長いという点において先の実施形態と異なっている。加熱装置HとブローモジュールBとの間で、処理スターE1を有する主滅菌モジュールが少なくとも1つの発生器11のエネルギビームRを用いて動作する。場合により、発生器11は処理スターE1に隣接して設けられまたは処理スターE1に組み込まれる。図3の後段滅菌モジュールNSは、液状媒体Lを用いて動作し(高温加圧濯ぎを伴う)、このため、大きな処理スターE2と容器を回転させるための回転装置12とを収容する。内部で筐体が予め保持されて場合により滅菌される別個のルーム13がシーラーCに先行する。後段滅菌モジュール内で処理される液状媒体Lは、例えば過酢酸である。後段滅菌モジュールNSは、例えば容器洗浄機として機能する。
【0032】
図1〜図3の装置Vの実施形態では、モジュールHS、NSで使用される全ての処理スターE1、E2が引き上げ制御を伴うことなく実質的に回転面内でのみ動作できる。
【0033】
別の図示しない実施形態において、図1の装置Vは、ガス状媒体Gを用いる後段滅菌モジュールNSの代わりに、液状媒体Lを用いる図3の後段滅菌モジュールNSを含むことができる。また、一方および/または他方の処理モジュールHS、NSにおいて2つ以上の処理スターE1、E2が考えられる。
【0034】
図4は、滅菌が過酸化水素等のガス状媒体Gを用いて行なわれる、例えば図1の装置の実施形態における、例えば主滅菌モジュールHS(または、これに代えてもしくはこれに加えて、後段滅菌モジュールNS)のためのエアレーションシステムを説明する。処理スターE1は、該スターを取り囲む処理チャンバ13内に配置されており、処理チャンバ13は、予備成形体P(または、容器T)のための輸送装置3からロックのような効果をもたらす輸送装置3または4への移行領域に排気ボックス15を備える。処理チャンバ13は、処理チャンバ13内へ恒久的に導入される、例えば滅菌エアのための供給源14に接続される。処理チャンバ13は、抽出システム18を接続できる破線により示されるクリーンルーム環境16内に配置される。排気放出装置17がクリーンルーム環境16を迂回することにより排気ボックス15から外側へ通じている。随意的に、排気流を個別に制御できるように抽出装置または弁手段が設けられる。別の手段として、排気ボックス15からクリーンルーム環境16内へ向かう排気導管が17’で示される。
【0035】
クリーンルーム環境16は、ブローモジュールBに属して少なくともブローロータ5を取り囲むことができる。フィルタ処理された清浄なまたは更には滅菌されたエアを、例えばブロワによって、クリーンルーム環境16内に導入することができる。クリーンルーム環境16に到達すべきでない侵攻型の媒体が処理チャンバ13内で使用される場合には、排気放出装置17を介した抽出が推奨される。これは、クリーンルーム環境において、例えばブローロータの一部が損傷される可能性があるからである。排気エアを外側へ抽出させることができる排気ボックス15がこれを担う。処理チャンバ13内での交差流を防止するため、例えば調整可能なフラップ弁(図示せず)を介して排気流を制御することが適切となり得る。
【0036】
例えば、清浄なエアがノズルによって処理チャンバ13内に導入される(例えば、80Nm/h)。排気放出装置17を介した抽出は、処理チャンバ75内に真空が形成されるように調整される。それにより、結果として生じる過圧をクリーンルーム環境16内で調整できる。
【0037】
同様のエアレーション原理を前述したように後段滅菌モジュールNSにおいても適用できる。この場合、クリーンルーム環境16の後に、通路を介してアクセスできる充填機Fの他のクリーンルームを後続させることができ、このクリーンルーム内には例えば20Paのより高い圧力が広く行き渡る。これは、充填中の衛生要件がブローモジュールB内におけるものに比べかなり高いからである。
【0038】
図5は、例えば図1の装置Vの主滅菌モジュールHSの処理スターE1の詳細を示している。例えば垂直軸を中心に回転駆動され得る処理スターE1には、ガス状媒体Gを散布するための散布手段Aを外周に沿って規則正しい距離を隔てて備える環状支持スター19が取り付けられる。各散布手段Aは略垂直に配置されるノズル20を備えており、該ノズルは、適切には処理スターE1よりも上側の中央分配器を介して、図1のバルブ手段9へ向かう接続導管10に接続される。軸Xを有するノズル20のノズル開口21は、それぞれの予備成形体Pのための固定部32に対して略中心に向けられるが、予備成形体Pの軸Yに対して横方向に傾けられる。軸X、Yは非常に鋭い角度αを含む。ノズル20はベル状体22内に配置されており、該ベル状体20の開口底部側は、少なくとも1つのガイド要素27に固定される支持プレート24上に適切に交換可能に配置される。支持プレート24(または、ベル状体22の開口底部側)は周方向に分布される幾つかの幅狭いベアリング支柱25を含み、ベアリング支柱間には、ベル状体22の内部とベル状体に設けられるバッフル面23とに通じる幅広い交差流通路50が形成される。バッフル面の形状は、例えば図7に対応する凹状に丸められ、それにより、交差流通路27を通じて流入する流れをノズル20周りの比較的中央に変向するとともに、その流れを再び交差流通路27を通じて予備成形体Pの口部領域へ下向きに方向付ける。ベアリング支柱25の下面26はベル状体22の内部へ上向きに徐々に傾けられて引っ込み、それにより、ノズル20またはノズル開口21がそれぞれベアリング支柱25を超えて突出することが適切である。ベル状体22の底部側の外径は予備成形体Pの口部37の外径よりもかなり大きいため、ノズル開口21が口部37内に幾分入り込むように、また、交差流通路27の外縁が口部37の面の下側に配置されるように、ベル状体22を口部37に配置することができる。
【0039】
ガイド要素27(適切には、一対のガイド要素27)は、支持スター19の下側19の摺動ガイド28内で垂直に移動可能に案内されて、下端でジョッキーローラ29を支持しており、ジョッキーローラ29の下端は、処理スターE1の相対的な回転時に破線で示されるカム制御器30と段階的に協働して、図示のようにベル状体22を下げ、または、ベル状体を口部37から持ち上げられた位置に調整する。口部37へ向かうベル状体22の下降方向でスプリング31がガイド要素27またはジョッキーローラ29のそれぞれに作用し、それにより、それぞれの予備成形体Pが固定部32でクランプされるのが適切である。固定部32は、例えば、支持スター19に交換可能に取り付けられるプレート33に設けられるとともに、幾つかのベアリングフィンガ34を有する口部のように具現化され、ベアリングフィンガ間には、下側に配置されるクリアランス領域へ向かう広い交差流通路35が形成される。
【0040】
予備成形体Pは、口部37の下側で支持リング36を用いてベアリングフィンガ34上に載置するとともに、スプリング31によって押し進められるベル状体22によってベル状体22のほぼ中心へクランプされる一方、ガス状媒体Gがノズル20を通じて予備成形体に吹き込まれる。
【0041】
予備成形体Pの軸Yに対するノズル開口21の傾斜位置のおかげにより、ガス状媒体Gが予備成形体Pの内壁上にわたって集中的に且つ螺旋状の流れ伝導状態で循環され、その後、ガス状媒体は、上端へ向かって口部37から抜け出て、バッフル面23で変向され、その後、予備成形体Pの外側領域にも作用して支持リング36または更にはその下側へ至る。
【0042】
図6は、例えばガス状媒体Gが使用される(あるいは、高温濯ぎを伴う)場合の後段滅菌モジュールにおける処理スターE2のための同様の構造を示している。ここでは、ベル状体22が支柱40を介してプレート33’上に取り付け固定され、該プレートを処理スターE2に交換可能に取り付けることができる。支持プレート33’のクランプグリッパ39が容器Tのための固定部32’として使用される。ベル状体22の上部には、接続導管10のための接続部38が配置される。
【0043】
図7では、処理スターE2が処理チャンバ13内に配置され、処理チャンバ13内で処理スターE2がその表示された中心軸を中心に回転する。ベル状体22は、容器Tをほぼ横方向の動き(矢印43)だけを伴ってクランプグリッパ39内に導入するためまたは容器をクランプグリッパから引き出すための操作距離42をもって、その開口底部側および傾斜したノズル開口21が容器Tの口部37の中央ノズル20と反対側に配置するように支柱40に取り付けられる(口部37および支持リング36を有する口部領域は予備成形体Pの形状に対して著しく変化していない)。図7は、ノズル20および傾斜したノズル開口21によってもたらされるガス状媒体Gの流れ41の経路を示している。流れは、最初に一方側で容器Tの内壁および底部に沿って方向付けられて流れた後、口部37から出て上部へ向かい、流れが容器Tの口部領域の外側領域にも作用するようベル状体のバッフル面23で変向される。
【0044】
輸送装置(例えば、輸送装置3)への容器Tの移送の障害を防止するために、図7では容器を矢印43の方向に移送するために容器Tにおいて支持リング36またはクランプグリッパ39よりも上側で作用する外側案内フィンガ44(図8も参照)を移送領域に設けることができる。別の手段(図示せず)として、外側案内フィンガをクランプグリッパ39の下側に配置することができる。
【0045】
図8によれば、外側案内フィンガ44は、輸送装置3から離れて面する容器Tの背面に作用して、容器をクランプグリッパ39から、例えば輸送装置3のクランプグリッパ39内へ移動させるよう、外側案内フィンガ44は、後段滅菌モジュールNS内であって、処理スターE2から輸送装置3への移送領域に配置される。外側案内フィンガ44は、ベアリング45に取り付け固定されるとともに、処理スターE2にある容器Tの口部通路に対して斜めに配置される外側案内面46を備える。
【0046】
また、外側案内フィンガ44は、主滅菌モードHSの処理スターE1においても使用することができ、それにより、処理スターにおいて、予備成形体Pを、他の構成要素との有害な接触を何ら伴うことなく非常に安全に移送することができる。外側案内フィンガ44は、安全のための単なる適したオプションであり、必ずしも必要ではない。
【0047】
最後に、図9は、後段滅菌モードNSの処理スターE2の細部変形例を示している。ここでは、ベル状体22は、クランプグリッパ39に対して昇降されるように引き上げ制御器47、48、29’、31’によって調整できる。ノズル20はベル状体22から明確に突出する。引き上げ制御器は、ベル状体22およびノズル20が取り付けられるアーム47と、垂直ガイド要素48と、カム制御器と協働するためのジョッキーローラ29’とから成る。随意的に、下降されたベル状体22を容器Tの口部に対して押し付けるために、スプリング31’が引き上げ制御器に対して下向きに作用する。ガイド要素48をプレート33’の摺動ガイド49内で移動させることができる。図9の実施形態は、図6の別の実施形態として見なすことができるとともに、図7の外側案内フィンガ44と関連して使用することもできる。
【符号の説明】
【0048】
1、3…輸送スター、3、4、6、7…輸送装置、5…ブローロータ、8…排出搬送装置、11…電子ビーム発生器、13、75…処理チャンバ(ルーム)、14…エアレーション、15…排気ボックス、16…クリーンルーム環境、17…排気放出部(廃棄放出装置)、17’…排気導管、19…支持スター、20…中央ノズル、21…ノズル開口、22…ベル状体、23…バッフル面、24…支持プレート、25…ベアリング支柱、26…(ベアリング支柱の)下面、27…ガイド要素、27、35、50…交差流面路、29…ジョッキーローラ、29’、47、48…引き上げ制御装置、30…カム制御器、31…スプリング、32、39…固定部、33、33’…支持プレート、34…支持フィンガ、36…支持リング、37…口部、40…支柱、42…容器操作隙間、44…外側案内フィンガ、A…供給・散布手段、B…ブローモジュール、C…シーラー、E1、E2…処理スター、F…充填機、G…ガス状媒体、H…加熱装置、HS…主滅菌モジュール、L…液状媒体、NS…後段滅菌モジュール、P…予備成形体、Q…放射線迷路(トラップ)、R…電子(エネルギ)ビーム、T…容器、Y…容器、V…容器処理装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブローモジュール(B)内に複数のブロー金型を備える容器処理装置(V)内で、複数の予備成形体(P)の滅菌容器(T)、特にプラスチックボトルをブロー成形または延伸ブロー成形して充填するための方法であって、前記予備成形体(P)が、加熱装置(H)から複数の輸送装置(3、4)を介して前記ブロー金型に移送されて、前記ブロー金型内で容器(T)へと形成され、前記容器が、前記ブロー金型から充填機(F)に輸送されて充填され、前記予備成形体(P)および前記容器(T)にそれぞれ滅菌処理が行なわれる方法において、
前記加熱装置(H)と前記ブローモジュール(B)との間で前記予備成形体(P)に主滅菌処理が行なわれ、前記充填機(F)へ向かう輸送経路で前記容器(T)に後段滅菌処理のみが行なわれることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記主滅菌処理が、ガス状媒体(G)、好ましくは熱処理された過酸化水素水を用いて行なわれ、前記後段滅菌処理が、ガス状媒体(G)、好ましくは熱処理された過酸化水素水、および/または、液状媒体(L)、好ましくは過酢酸に基づく液状媒体(L)を用いて行なわれることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記主滅菌処理が電子ビーム(R)を用いて行なわれ、前記後段滅菌処置が電子ビーム(R)および/またはガス状媒体(G)および/または液状媒体(L)を用いて行なわれることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも前記主滅菌処理が、好ましくは前記輸送装置の領域での圧力よりも高いクリーンルーム圧力においてクリーンルーム環境(16)内で行なわれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも前記主滅菌処理が、処理チャンバ(13)内の処理スター(E1)で行なわれ、前記処理チャンバが、移送領域に至るまで前記処理スター(E1)を取り囲むとともに、好ましくはクリーンルーム環境(16)内に配置され、滅菌エア流が前記処理チャンバ(13)内へ恒久的に導入され、排気エアが好ましくは前記処理チャンバ(13)から前記移送領域を取り囲む排気ボックス(15)を介して吹き出されまたは抽出されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記処理チャンバ(13)からのエアが、前記クリーンルーム環境(16)を迂回することにより外部に排出されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ブローモジュール(B)内に複数のブロー金型を備える容器処理装置(V)内で、複数の予備成形体(P)の滅菌容器(T)をブロー成形または延伸ブロー成形して充填するための装置であって、前記ブローモジュールに先行する予備成形体(P)のための加熱装置(H)を有し、前記予備成形体を輸送装置(3、4)を用いて前記ブロー金型に移送して前記ブロー金型内で容器(T)へと形成することができ、その後、前記容器(T)が充填機(F)に輸送されて充填され、前記予備成形体(P)および前記容器(T)のための滅菌処理モジュールを有する装置において、
前記加熱装置(H)と前記ブローモジュール(B)との間に前記予備成形体(P)のための主滅菌モジュール(HS)が設けられ、前記ブローモジュール(B)と前記充填機(F)との間に前記容器(T)のための後段滅菌モジュール(NS)が設けられていることを特徴とする装置。
【請求項8】
前記主滅菌モジュール(HS)が、前記予備成形体(P)を前記加熱装置(H)から供給する輸送装置(3)と、前記予備成形体を前記ブローモジュールに移送する輸送装置(4)との間で前記予備成形体(P)の前記輸送経路に挿入されており、前記後段滅菌モジュール(NS)が、容器(T)を前記ブローモジュール(B)から除去する輸送装置(6、3)と、前記容器を前記充填機(F)に移送する輸送装置(3、7)との間で前記容器(T)の前記移送経路に挿入されていることを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記主滅菌モジュール(HS)および前記後段滅菌モジュール(NS)がそれぞれ、少なくとも1つの処理スター(E1、E2)と、ガス状および/または液状媒体(G、L)のための供給・散布手段(A)、または、電子ビーム(R)を前記予備成形体(P)または前記容器(T)上および/または内に適用するための少なくとも1つの電子ビーム発生器(11)とを備えることを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記処理スター(E1、E2)が、供給・排出移行領域を覆う排気ボックス(15)を有する処理チャンバ(13)内に配置され、前記処理チャンバがエアレーション源(14)に接続され、前記処理チャンバ(13)および前記排気ボックス(15)が好ましくは前記ブローモジュール(B)または前記充填機(F)のクリーンルーム環境(16)内に配置されていることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記排気ボックス(15)が、調整可能な排気弁、好ましくはフラップ弁を備えるとともに、前記クリーンルーム環境(16)を外部に迂回する排気放出部(17)に好ましくは接続されることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記ガス状および/または液状媒体(G、L)のための散布手段(A)がそれぞれ、底部側が開口して前記処理スター(E1、E2)に配置されるとともに前記予備成形体(P)または前記容器(T)のそれぞれの外部処理のための内部バッフル面(23)を有する1つのベル状体(22)と、前記予備成形体(P)または前記容器(T)の軸に対して側部へ傾けられるノズル開口(21)を有する中央ノズル(20)とを備えることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記ベル状体(22)が、前記予備成形体(P)または前記容器(T)のための固定部(39、34)に対して昇降されるように前記処理スター(E1、E2)の引き上げ制御装置(29’、48、47)に配置されることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ベル状体(22)が、前記容器(T)の口部(37)と前記ベル状体(22)の底部側および前記ノズル開口(21)との間に横方向に開放する容器操作隙間(42)が形成されるように、後段滅菌モジュール(NS)内の処理スター(E2)において、前記容器(T)のための固定部(39)に対して位置合わせされて取り付け固定されることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記固定部(39)が、前記容器(T)の支持リング(36)の下側に適用され得るクランプグリッパであり、前記処理スター(E2)から割り当てられた輸送装置(3)への少なくとも1つの移送領域で、固定された外側案内フィンガ(44)が前記クランプグリッパの動作経路よりも下側または上側に取り付けられ、前記フィンガが、処理スター(E2)の前記クランプグリッパ内に配置される前記容器(T)の動作経路に対して斜めに延びるとともに、外側案内の適用のために前記支持リング(36)に隣接して輸送装置(3)から離れて面する前記容器(T)の側面に当接され得ることを特徴とする、請求項13または14に記載の装置。
【請求項16】
前記主滅菌モジュール(HS)の前記ベル状体(22)の各々が、幾つかの幅狭いベアリング支柱(25)を開口底部側に備え、または、交換可能に装着されて前記ベアリング支柱(25)を含むプレート(24)上に開口底部側が取り付けられ、前記ベアリング支柱(25)間には、前記バッフル面(23)へ向かうとともに該バッフル面から離れる幾つかの幅広い交差流通路(50)が前記ベル状体(22)内に形成され、前記ベアリング支柱(25)が、好ましくは外周縁から前記ノズル(20)へ向けて徐々に引っ込みつつ延在し、前記ノズル開口(21)が前記ベアリング支柱(25)に対して下方へ突出することを特徴とする、請求項12または13に記載の装置。
【請求項17】
前記処理スター(E1)、好ましくは交換可能に配置される支持プレート(33)における前記予備成形体(P)のための固定部(32)が前記予備成形体の支持リング(36)のための幾つかの支持フィンガ(34)を備え、該支持フィンガ間には、下側に配置されるクリアランス領域へ向かう交差流通路(35)が形成され、前記引き上げ制御装置が、前記ベル状体(22)を支持するとともに前記処理スター(E1)内で移動可能に案内されてカム制御器(30)によりジョッキーローラ(29)を介して前記予備成形体(P)の軸と略平行に移動され得る少なくとも1つのガイド要素(27)を備え、その支持リング(36)が前記支持フィンガ(34)上に載置する前記予備成形体(P)の口部(37)へ向かうベアリング支柱(25)に対する前記ベル状体(22)の下向き方向で予備成形体固定スプリング(31)が好ましくは前記ガイド要素(27)または前記ジョッキーローラ(29)に作用することを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
少なくとも電子ビーム発生器(11)が、シールドされた放射線迷路(Q)内で、前記主滅菌モジュール(HS)内および前記後段滅菌モジュール(NS)内に配置されることを特徴とする、請求項9に記載の装置。

【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−56943(P2011−56943A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−193938(P2010−193938)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(506040652)クロネス アクティェンゲゼルシャフト (55)
【Fターム(参考)】