説明

漂白助剤および漂白助剤粒子の製造方法

【課題】微量で優れた漂白効果を示し漂白助剤を簡易かつ経済的に製造し、また、該漂白助剤を含む漂白助剤粒子を工業的に製造することを目的とする。
【解決手段】本発明の漂白助剤の製造方法は、(a)キレート剤またはポリカルボン酸系高分子化合物と、(b)銅および/またはマンガン化合物とを極性溶媒中で混合して錯形成させる反応工程と、該反応工程で得られた反応液から前記極性溶媒を留去して、前記反応工程により錯形成された化合物と副生塩とを回収する回収工程と、を有することよりなる。加えて、漂白剤粒子の製造方法は、前記漂白助剤の製造方法によって得られた漂白助剤と、(c)バインダー化合物とを混合して造粒する工程を有することよりなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は漂白助剤および漂白助剤粒子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から衣料、住居等の洗浄には漂白剤組成物が使用されている。また、最近では衣料や住居空間を清潔に保つ意識が高まり、洗浄するだけではなく、除菌・殺菌剤組成物を用いて除菌・殺菌を行う場合も増加している。
このような用途に使用される組成物の漂白効果、洗浄効果、除菌・殺菌効果は、通常、酸化反応によって発揮される。このような酸化反応を担う酸化反応成分としては、過酸化水素、水溶液中での過酸化水素を遊離する無機の過酸化物等の過酸化水素系化合物や、用途によっては次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系化合物等が用いられている。最近では、簡便に使用できる点等から過酸化水素系の化合物が注目されている。
しかし、従来の漂白剤組成物においては、例えば低温条件下における漂白効果が不充分なことがあるため、酸化反応成分とともに、その酸化反応を促進する特性を有する有機過酸前駆体や金属錯体等の漂白助剤を使用することが提案されている(例えば特許文献1〜16)。また、極性溶媒中で遷移金属塩と配位子を混合し、溶媒中で錯形成させる方法が報告されている(例えば、非特許文献1)。
【特許文献1】特公平6−33431号公報
【特許文献2】特公平6−70240号公報
【特許文献3】特公平6−99719号公報
【特許文献4】特開昭52−155279号公報
【特許文献5】特開平1−97267号公報
【特許文献6】特開平2−261547号公報
【特許文献7】特表平8−503247号公報
【特許文献8】特表平8−503248号公報
【特許文献9】特公平7−12437号公報
【特許文献10】特公平7−65074号公報
【特許文献11】特公平7−68543号公報
【特許文献12】特公平7−122076号公報
【特許文献13】特開平5−263098号公報
【特許文献14】特開平6−121933号公報
【特許文献15】特開平8−67687号公報
【特許文献16】米国特許第5021187号明細書
【非特許文献1】Polish Journal of Chemistry(2001),75(7),p.957−964
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の酸化助剤はその効果が不充分なものもあり、新たな漂白助剤が求められている。また、既存技術において、極性溶媒中で錯形成された錯体を回収するためには、冷暗所での長時間放置が必要となるため、工業的な製造を想定した場合、コストや収率の点で好ましくない。
本発明においては、微量で優れた漂白効果を示す漂白助剤を簡易かつ経済的に製造し、また、該漂白助剤を含む漂白助剤粒子を工業的に製造することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の漂白助剤の製造方法は、(a)キレート剤またはポリカルボン酸系高分子化合物と、(b)銅および/またはマンガン化合物とを極性溶媒中で混合して錯形成させる反応工程と、該反応工程で得られた反応液から前記極性溶媒を留去することにより、前記反応工程により錯形成された化合物を含む固形分を回収し、これを漂白助剤とする回収工程と、を有することを特徴とする。
また、前記(a)が下記一般式(1)〜(3)のいずれかで表されるキレート剤、または下記一般式(4)、(5)のいずれかで表される構成単位を一部に含むポリカルボン酸系高分子化合物であることが好ましい。
また、本発明の漂白助剤の製造方法に使用される極性溶媒が水、メタノール、エタノールからなる群より選ばれる極性溶媒であることが好ましい。
【0005】
【化1】

【0006】
(式(1)中、Xは水素原子、アルカリ金属、またはアルカリ土類金属を表す。pは1または2の整数を表し、pが2の場合、Xは同一のものでも、異なるものでも良い。)
【0007】
【化2】

【0008】
(式(2)中、X〜Xは同一でも異なっていても良く、それぞれ水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、カチオン性アンモニウム基からなる群より選ばれる1種を表し、Qは水素原子またはアルキル基を表し、Rは水素原子または水酸基を表し、nは0また
は1である。)
【0009】
【化3】

【0010】
(式(3)中、Aはアルキル基、カルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基、水酸基、または水素原子を表し、X〜Xは同一でも異なっていても良く、それぞれ水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、カチオン性アンモニウム基からなる群より選ばれる1種を表し、mは0〜5の整数を表す。)
【0011】
【化4】

【0012】
(式(4)、(5)中、Aは水素、分岐していても良いアルキル基、または下記一般式(6)で示される置換基を表す。すべてのAは同一でも、また、複数種の混合であっても良いが、構成単位中に一つ以上のカルボキシル基を含む。ここで、上記ポリカルボン酸系高分子化合物は同一の構成単位から構成されていても、複数種の構成単位からなる共重合体であっても良い。)
【0013】
【化5】

【0014】
(式(6)中、Xはカルボキシル基、または1級から3級のアミノ基を表す。qは0から2の整数を表す。)
【0015】
本発明の漂白助剤粒子の製造方法は、本発明の漂白助剤の製造方法によって得られた漂白助剤と、(c)バインダー化合物とを混合して造粒する工程を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、微量で優れた漂白効果を示す漂白助剤を簡易かつ経済的に製造し、また、該漂白助剤を含む漂白助剤粒子を工業的に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明にかかる実施形態について例示して説明する。
本発明は、(a)キレート剤またはポリカルボン酸系高分子化合物と、(b)銅および/またはマンガン化合物とを極性溶媒中で混合して錯形成させた後、前記溶媒を留去して錯形成された化合物と副生塩とを回収する漂白助剤の製造方法である。また、前記漂白助剤とバインダーを用いて造粒する工程を有する漂白助剤粒子の製造方法である。
【0018】
<(a)成分>
(a)成分はキレート剤またはポリカルボン酸系高分子化合物である。
(キレート剤)
前記(a)成分のキレート剤とは、1個の分子中に金属への配位可能な配位座を2以上有する化合物であれば特に限定されることはなく、例えば下記の化合物が挙げられる。
トリポリリン酸塩等の無機ポリリン酸塩化合物;1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1−ジホスホン酸またはそれらの塩等のホスホン酸類;シュウ酸、コハク酸、またはそれらの塩等のポリカルボン酸類;クエン酸、リンゴ酸、またはそれらの塩等のヒドロキシカルボン酸類;イソセリンジ酢酸またはそれらの塩等のアミノポリカルボン酸類が好ましく用いられ、特に前記(1)〜(3)式で表される化合物であることが好ましい。
前記(1)式で表される化合物としては、2−ピリジンカルボン酸や、2,6−ピリジンジカルボン酸(ジピコリン酸)またはそれらの塩、前記(2)式で表される化合物は、イミノジコハク酸や3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸またはそれらの塩、前記(3)式で表される化合物は、ニトリロトリ酢酸、メチルグリシンジ酢酸、ジカルボキシメチルグルタミン酸、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸、セリン二酢酸またはそれらの塩等が挙げられ、特にイミノジコハク酸が好ましい。
塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩や、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩等が挙げられ、ナトリウム塩、またはカリウム塩が特に好ましい。
【0019】
(ポリカルボン酸系高分子化合物)
前記(a)成分のポリカルボン酸系高分子化合物とは、構成単位中にカルボキシル基を有する分子量1000以上の重合物を意味し、重量平均分子量としては、2000〜200000の範囲が好ましく、5000〜10000の範囲がより好ましい。分子量が2000以下であると酸化触媒としての性能が低下し、200000以上であると粘度の上昇に伴い取り扱いが困難となる。
ポリカルボン酸系高分子化合物の例としては、炭化水素基やポリエチレンイミノ基から構成される主鎖に、カルボキシル基、またはカルボキシル基を含有する側鎖を導入したものが挙げられる。具体的な例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、ポリヒドロキシアクリル酸、ポリフマル酸、ポリアセタールカルボン酸、アクリル酸/マレイン酸共重合体、アクリル酸/アクリル酸アミド共重合体やアミノポリカルボン酸系の重合体などが挙げられる。上記高分子化合物の中では、前記(4)、(5)式で表される化合物であることが好ましく、前記(4)式で表される化合物としてはアクリル酸とマレイン酸の共重合体を挙げることができ、前記(5)式で表される化合物としてはアミノポリカルボン酸系の重合体を挙げることができる。前者としては、例えばBASF製ソカランCP5、ソカランCP7、日本触媒株式会社製TLシリーズ等、後者としては、BASF製TrilonPが市販品の例として挙げられる。
【0020】
<(b)成分>
(b)成分は銅および/またはマンガン化合物である。漂白剤組成物としての使用時、および溶媒として水が使用されることが多いため、銅あるいはマンガン化合物としては、水に投入された場合にそれらのイオンを発生するものが好ましく、水溶性金属塩が好ましい。水溶性金属塩としては、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、酢酸塩、過塩素酸塩、シアン化塩、塩化アンモニウム塩、酒石酸塩等が挙げられる。
マンガン化合物としては、硝酸マンガン、硫酸マンガン、塩化マンガン、酢酸マンガン、過塩素酸マンガン等が好ましい。
銅化合物としては、硝酸銅、硫化銅、硫酸銅、塩化銅、酢酸銅、シアン化銅、塩化アンモニウム銅、酒石酸銅、過塩素酸銅等が好ましい。
これらは1種単独または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
【0021】
前記(b)成分に対する前記(a)成分の使用量は、前記(a)成分がキレート剤である場合、1モル等量以上であり、2モル等量以上がより好ましく、5モル等量以上がさらに好ましい。一方、前記(a)成分がポリカルボン酸系高分子化合物である場合、(b)成分に対する(a)成分の使用量は、質量比1倍以上であり、質量比2倍以上とすることが好ましく、質量比5倍以上がより好ましく、質量比10倍以上がさらに好ましい。前記(a)成分が前記(b)成分に対して過剰である方が、漂白効果および過酸化水素系化合物の分解抑制の点から好ましい。
【0022】
<極性溶媒>
本発明の錯形成に用いる極性溶媒は特に限定されることはないが、室温において(a)成分を溶解させることができ、さらには、200℃以下で減圧留去可能なものを選択することが好ましい。具体例としては、水、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、アセトン、ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド等が挙げられ、これらのうち1種以上を使用できる。価格、安全性、留去のし易さ等からは、水、エタノール、メタノールのうちの1種以上が好ましく、特に水が好ましい。
【0023】
<固形物>
本発明において、極性溶媒を留去した後に得られる固形物である漂白助剤の組成は、特に限定されず、キレート剤またはポリカルボン酸系高分子化合物と、銅および/またはマンガンの金属錯体を含んでいれば良い。また、前記固形物には硫酸ナトリウム等の副生塩、未反応物、その他不純物質を含んでいても良い。
【0024】
<(c)バインダー化合物>
漂白助剤粒子に用いるバインダー化合物の例としては、各種ノニオン活性剤や炭素数12〜20の飽和脂肪酸、重量平均分子量500〜25000のポリエチレングリコール、または重量平均分子量1000〜1000000のポリカルボン酸系高分子化合物やその塩(ポリアクリル酸等)等を用いることができ、融点50〜65℃のポリエチレングリコール4000(重量平均分子量2600〜3800)〜6000(重量平均分子量7300〜9300)が好ましく、特にポリエチレングリコール6000(重量平均分子量7300〜9300)が好ましい。
なお、本発明におけるポリエチレングリコールの重量平均分子量は、化粧品原料基準(第2版注解)記載の平均分子量を示す。
漂白助剤粒子中における前記(c)成分の配合量は、前記漂白助剤の量とは無関係に規定されるものであるが、3〜90質量%の範囲にあることが好ましく、5〜60質量%の範囲にあることがより好ましく、10〜50質量%の範囲にあることが特に好ましい。前記(c)成分が3質量%未満であると、漂白助剤粒子の強度や安定性が著しく低下する場合があり、また、90質量%を超えると、遷移金属化合物の酸化促進効果を阻害する場合がある。
【0025】
<造粒任意成分>
漂白助剤粒子中には、前記漂白助剤、(c)成分の他に溶解促進成分、他の過酸化水素分解抑制成分や繊維の損傷・変褪色抑制成分、表面被覆剤、および下記に示す漂白剤組成物に配合される他の成分を配合することができる。
【0026】
溶解促進成分としては、水溶性塩や界面活性剤が挙げられ、前記漂白助剤、(c)成分の配合量を規定したのち、漂白助剤粒子全体のバランス成分として任意量を配合することができる。
前記水溶性塩としては、特に制限されることなく、無機塩、有機塩のいずれも使用することができる。具体的には、アルカリ金属を対イオンとする硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩、塩化物、硼酸塩、燐酸塩、珪酸塩等の各種無機塩や、同じくアルカリ金属を対イオンとする酢酸塩等が挙げられる。これらの中では、価格、安全性、安定性の点で硫酸ナトリウムが特に好ましい。
前記界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤のいずれからも選ぶことができ、これらは1種単独または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。特に好ましい界面活性剤としては、炭素数10〜20のアルキル硫酸塩またはアルケニル硫酸塩、炭素鎖長14のα−オレフィンスルホン酸ナトリウム、アミンオキサイド等である。
前記過酸化水素分解抑制成分や繊維の損傷・変褪色抑制成分の例としては、粘土鉱物、層状シリケート、繊維パウダー、およびアスコルビン酸やメトキシフェノール等の抗酸化剤が挙げられる。これらの中では、繊維パウダーの1種であるセルロースパウダー、または、メトキシフェノールが特に好ましい。
【0027】
前記表面被覆剤としては、吸油性担体粒子であればいずれも使用することができる。吸油担体としての機能を有する粒子であると、漂白助剤粒子表面に付着しやすく、製造上好ましい。コーティング剤の例としては、A型ゼオライト、P型ゼオライト、シリカ、珪藻土等を挙げることができる。具体的には、シリカ、A型ゼオライト等が好適である。漂白助剤粒子への付着性を考慮すると吸油性担体の平均粒子径が10〜100μmであることが好ましい。
【0028】
漂白助剤粒子とコーティング剤との質量比は、漂白助剤粒子/コーティング剤の比率が70/30〜99.5/0.5が好ましく、70/30〜98/2がより好ましい。コーティング剤が少ないと、その効果が発現されない場合があり、多すぎると、触媒粒子表面に過剰に付着し、経時での脱落等の確率が高くなる場合がある。
【0029】
<漂白助剤>
漂白助剤粒子中における前記漂白助剤の配合量は特に限定されないが、漂白助剤粒子中の漂白助剤量を0.05質量%以下にすると、製品全体に占める造粒物の割合が過剰となり、40質量%以上では、過酸化水素系化合物の分解や繊維の損傷・変褪色を抑制できなくなる。したがって、0.05〜40質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%が特に好ましい。
【0030】
<錯形成方法>
本発明における錯形成方法は、前記(a)成分と(b)成分を、前記極性溶媒中で混合することにより、錯形成する方法である。混合方法は特に限定されることはなく、混合機能を備えた既存の製造設備を用いて混合することができる。
混合時の温度や時間は特に限定されることはなく、前記(a)成分と(b)成分を充分に混合し、錯形成できる条件であれば良い。例えば、温度は室温以上、混合時間は数分から数時間の範囲で条件設定されるが、経済性の観点から、室温・短時間で行うことが好ましい。
【0031】
<極性溶媒留去方法>
本発明においては、錯形成された化合物を副生塩と共に回収することができる。極性溶媒留去方法は特に限定されることはないが、簡易かつ経済的であって工業的に採用できる方法が好ましい。例えば、蒸発乾固等が挙げられる。
蒸発乾固には、極性溶媒を蒸発留去するための加熱機能や減圧機能等を有する既存の設備を用いて行うことができる。作業効率の面から、錯形成から極性溶媒留去の作業は1の装置で行えることが好ましい。
【0032】
<造粒方法>
漂白助剤粒子の造粒方法としては特に限定されることはなく、既知の造粒方法である攪拌造粒法、押し出し造粒法、破砕造粒法等を用いることができる。
攪拌造粒法は、前記漂白助剤および前記造粒任意成分を造粒機中で流動させながら、液状または水溶液の前記(c)成分を添加して造粒する方法である。
前記造粒機としては攪拌造粒機、容器回転型造粒機、流動床造粒機等を挙げることができる。具体的には攪拌羽根を備えた攪拌軸を内部の中心に有し、攪拌羽根が回転する際に攪拌羽根と器壁との間にクリアランスを形成する構造の装置であることが好ましい。このような装置として、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)、ハイスピードミキサー(深江パウテック株式会社製)、バーチカルグラニュレーター(株式会社パウレック製)等が挙げられる。特に好ましくは、横型円筒の混合槽を備え、該円筒の中心には攪拌羽根が取り付けられた攪拌軸を有し、該攪拌羽根により前記の漂白剤粒子と前記コート剤の混合を行う形式の装置である。具体的には、レディゲミキサー(株式会社マツボー製)、プローシェアミキサー(大平洋機工株式会社製)が挙げられる。
また、容器回転式造粒機としては、ドラム状の円筒が回転して処理する形式のものが好ましく、特に任意の形状の邪魔板を具備しているものが好ましい。具体的には、水平円筒形ドラム型造粒機、造粒ハンドブック第一版第1刷(日本粉体工業技術協会編)記載の円錐ドラム型造粒機、多段円錐ドラム型造粒機、攪拌羽根付ドラム型造粒機等が挙げられる。
押し出し造粒法は、前記漂白助剤、(c)成分および前記造粒任意成分を混合機や混練機等で混合した後、押し出し成型機を用いて多孔ダイスやスクリーンを通してヌードル状に押し出した後、破砕する方法である。押し出し成型機や破砕機は任意の形式を選択することができる。具体的には、混練押し出し機として、エクストルード・オーミックスEM−6型(ホソカワミクロン株式会社製)、KRS−S1型(株式会社クリモト鉄工所製)等、粉砕機として、フィッツミルDKA−3型(ホソカワミクロン株式会社製)、NEW SPEED MILL(岡田精工株式会社製)等が挙げられる。
また、破砕造粒法は、溶解した前記(c)成分に前記漂白助剤ならびに造粒任意成分を溶解・分散させ、ミキサー中で塊状物質を成型後、粉砕機で粉砕する方法である。本造粒法においては、任意の混合機、粉砕機を選択することができ、具体的には上記と同様の装置等が挙げられる。
【0033】
漂白助剤粒子の粒子径は、溶解性、安定性、被処理物への影響の点から、平均粒子径が200〜1000μmが好ましく、より好ましくは300〜700μmである。該粒子径が上記範囲の下限値以上であると、漂白助剤粒子の良好な保存安定性が得られるとともに、(a)成分と被処理物との直接接触が良好に抑制されて被処理物の汚染が防止される。また該粒子径が上記範囲の上限値以下であると、漂白助剤粒子の溶解性が良好であり漂白効果が効率良く得られる。
ここでの平均粒子径は、下記に詳述する分級操作を用いた測定方法により求めた質量基準のメジアン径である。
なお漂白助剤粒子が、後述する表面被覆剤で表面被覆されている場合、上記した漂白助剤粒子の粒子径は、表面被覆前の粒子径を指すものとする。
【0034】
<平均粒子径の測定方法>
まず、測定対象物(サンプル)について、目開き1680μm、1410μm、1190μm、1000μm、710μm、500μm、350μm、250μm、149μmの9段の篩と受け皿を用いて分級操作を行う。分級操作は、まず受け皿の上方に該9段の篩を、上に向かって目開きが次第に大きくなるように積み重ね、最上部の目開き1680μmの篩の上から100g/回のサンプルを入れる。次いで、蓋をしてロータップ型ふるい振盪機(株式会社飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させた後、それぞれの篩および受け皿上に残留したサンプルを篩目ごとに回収して、サンプルの質量を測定する。
受け皿と各篩との質量頻度を積算していくと、積算の質量頻度が、50%以上となる最初の篩の目開きをaμmとし、aμmよりも一段大きい篩の目開きをbμmとし、受け皿からaμmの篩までの質量頻度の積算をc%、またaμmの篩上の質量頻度をd%として、下記(I)式より平均粒子径(質量50%)を求める。
【0035】
【数1】

【実施例】
【0036】
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、実施例に限定されるものではない。
<漂白助剤の製造>
(漂白助剤製造例1)銅錯体含有漂白助剤Aの製造
水1Lを添加した2Lのナスフラスコに2,6−ピリジンジカルボン酸(MERCK製)168g、48%NaOH84g、硫酸銅5水和物107gを入れ10分間、室温で攪拌した。その後、150℃に保持された油浴上で水を減圧(4kPa)留去し、乾燥した固体を回収することにより2,6−ピリジンジカルボン酸Cu錯体を含む固形物として漂白助剤を得た。
【0037】
(漂白助剤製造例2)マンガン錯体含有漂白助剤Aの製造
水1Lを添加した2Lのナスフラスコに2,6−ピリジンジカルボン酸150g、48%NaOH75g、硫酸マンガン7水和物124.3gを入れ10分間、室温で攪拌した。その後、150℃に保持された油浴上で水を減圧(4kPa)留去し、乾燥した固体を回収することにより、2,6−ピリジンジカルボン酸Mn錯体を含む固形物として漂白助剤を得た。
【0038】
(漂白助剤製造例3)銅錯体含有漂白助剤Bの製造
イオン交換水20ml中に、2,2’−イミノジコハク酸4ナトリウム塩(ランクセス株式会社製、純度約80%)1.43gと、硫酸銅(II)5水和物(関東化学株式会社製)0.84gとを添加し、室温で10分間攪拌した。その後、150℃に保持された油浴上で水を減圧(4kPa)留去し、乾燥した固体を回収することにより、2,2’−イミノジコハク酸銅錯体を含む固形物として漂白助剤を得た。
【0039】
(漂白助剤製造例4)マンガン錯体含有漂白助剤Bの製造
硫酸銅(II)5水和物0.84gの代わりに、硫酸マンガン(II)5水和物0.82gを使用した以外は、合成例1と同様にし、2,2’−イミノジコハク酸マンガン錯体を含む固形物として漂白助剤を得た。
【0040】
(漂白助剤製造例5)銅錯体(アミノポリカルボン酸系高分子化合物の銅錯体)含有漂白助剤Cの製造
イオン交換水50ml中に、TrilonP(BASF製。以下、高分子Aと記載する。)の40質量%水溶液12.5gを添加し、60℃で10分間攪拌して溶解させた。次に硫酸銅(II)5水和物(関東化学株式会社製)1.0gをイオン交換水10gに室温で溶解させた。これらの水溶液を混合した後、室温で10分間攪拌して反応させた。その後、反応液から、減圧下(4kPa)、150℃で水を留去することにより、高分子Aの銅錯体を含む固形物として漂白助剤を得た。
【0041】
(漂白助剤製造例6)マンガン錯体(アミノポリカルボン酸系高分子化合物のマンガン錯体)含有漂白助剤Cの製造
硫酸銅(II)5水和物を硫酸マンガン(II)5水和物(関東化学株式会社製)とした以外は、合成例5と同様にして高分子Aのマンガン錯体を含む固形物として漂白助剤を得た。
【0042】
(漂白助剤合成例7)銅錯体(アクリル酸/マレイン酸共重合体の銅錯体)含有漂白助剤Dの製造
イオン交換水50ml中に、ソカランCP7(BASF製。以下、高分子Bと記載する。)の40質量%水溶液10gを添加し、60℃で10分間攪拌して溶解させた。次に遷移金属イオン源である硫酸銅(II)5水和物1.7gをイオン交換水10gに室温で溶解させた。これらの水溶液を混合した後、室温で10分間攪拌して反応させた。その後、反応液から、減圧下(4kPa)、150℃で水を留去することにより、高分子Bの銅錯体を含む固形物として漂白助剤を得た。
【0043】
(漂白助剤合成例8)マンガン錯体D(アクリル酸/マレイン酸共重合体のマンガン錯体)の合成
硫酸銅(II)5水和物を硫酸マンガン(II)5水和物とした以外は、合成例7と同様にして、高分子Bのマンガン錯体を含む固形物として漂白助剤を得た。
【0044】
(漂白助剤合成比較例1)銅錯体Eの合成
65℃エタノール800ml中に2,6−ピリジンジカルボン酸(MERCK製)20.0gおよび塩化銅(II)2水和物10.0gを溶解し、トリエチルアミン14.6gを攪拌しながらゆっくりと添加した。室温で10分間攪拌した後、混合溶液が300mlとなるまで濃縮し、15時間静置した。生成した沈殿をろ過し、目的の錯体2,6−ピリジンジカルボン酸の銅錯体を比較錯体として得た。
【0045】
(漂白助剤合成比較例2)マンガン錯体Eの合成
65℃エタノール800ml中に2,6−ピリジンジカルボン酸(MERCK製)20.0gおよび塩化マンガン(II)4水和物11.8gを溶解し、トリエチルアミン11.0gを攪拌しながらゆっくりと添加した。室温で10分間攪拌した後、15時間静置した。生成した沈殿をろ過し、目的の錯体2,6−ピリジンジカルボン酸のマンガン錯体を比較錯体として得た。
【0046】
(漂白助剤合成比較例3)銅錯体Fの合成
イオン交換水100ml中に、2,2’−イミノジコハク酸4ナトリウム塩(バイエル製、純度約80%)7.15gと、遷移金属イオン源である硫酸銅(II)5水和物(関東化学株式会社製)4.2gとを添加し、室温で10分間攪拌し、反応させた。その後、減圧下(4kPa)、90℃で水を約50ml留去し、室温に戻してエタノール50mlを添加し、冷蔵庫中に一晩放置した。生成した沈殿をろ過し、目的の錯体2,2’−イミノジコハク酸銅錯体を比較錯体として得た。
【0047】
(漂白助剤合成比較例4)マンガン錯体Fの合成
イオン交換水100ml中に、2,2’−イミノジコハク酸4ナトリウム塩(バイエル製、純度約80%)7.15gと、遷移金属イオン源である硫酸マンガン(II)5水和物(関東化学株式会社製)4.1gとを添加し、室温で10分間攪拌し、反応させた。その後、減圧下(4kPa)、90℃で水を約50ml留去し、室温に戻してエタノール50mlを添加し、冷蔵庫中に一晩放置した。生成した沈殿をろ過し、目的の錯体2,2’−イミノジコハク酸マンガン錯体を比較錯体として得た。
【0048】
<漂白助剤粒子の製造>
以下、漂白助剤粒子の製造について説明する。漂白助剤粒子製造に際し用いた漂白助剤、比較錯体、(c)成分、キレート剤、高分子化合物、バインダー化合物、表面被膜剤、硫酸ナトリウムの組み合わせと配合割合は表1に示す。
【0049】
<攪拌造粒法による粒子製造>
表1の配合に従い、前記合成例にて合成した漂白助剤75g、硫酸ナトリウム(中性無水芒硝、四国化成工業株式会社製)2405gを株式会社マツボー社製レディゲミキサーM20型に投入し、攪拌させながら(c)成分であるバインダー化合物370gをゆっくりと滴下し、更に攪拌させながら微粉シリカ150g(トクシール、株式会社トクヤマ製)を添加することにより、漂白助剤粒子を得た。得られた粒子は、篩分けを行い、平均粒子径300〜700μmとし、実施例1〜4の漂白助剤粒子を得た。
【0050】
<押し出し造粒法による粒子製造>
表1の配合に従い、前記合成例または合成比較例にて合成した漂白助剤または比較錯体12.5g、各種キレート剤、または高分子化合物237.5g、バインダー化合物としてのPEG6000を250g、とを株式会社クリモト鉄工所製連続ニーダーKRS−S1型に投入し、65℃にて混練後、直径1mmの多孔性スクリーンを通して押し出すことにより、ヌードル状の固形物を得た。
この固形物を岡田精工株式会社製NEW SPEED MILLを用いて破砕することにより、漂白助剤粒子を得た。得られた粒子は、篩分けを行い、平均粒子径300〜700μmとし、実施例5〜8の漂白助剤粒子を得た。
【0051】
<破砕造粒法による粒子製造>
表1の配合に従い、前記合成例または合成比較例にて合成した漂白助剤12.5g、各種キレート剤、または高分子化合物237.5g、バインダー化合物としてのPEG6000を250g、とを株式会社クリモト鉄工所製連続ニーダーKRS−S1型に投入し、65℃にて混練後、多孔性スクリーンを通さずに押し出すことにより、塊状の固形物を得た。この塊状固形物を数センチ角の塊に粉砕後、押し出し造粒法と同様にNEW SPEED MILLを用いて破砕することにより、漂白助剤粒子を得た。得られた粒子は、篩分けを行い、平均粒子径300〜700μmとし、実施例9〜12および比較例1〜4の漂白助剤粒子を得た。
【0052】
<漂白剤組成物の製造>
過炭酸ナトリウム(三菱ガス化学株式会社製、商品名:SPC−D)50質量%、酵素(ノボザイムズ製、商品名:エバラーゼ6.0T Blue)1質量%、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(ライオンケミカル株式会社製、商品名:レオックスCC−80H−90、炭素鎖長12/14の混合物、EO(酸化エチレン)付加モル数8)0.5質量%、ソーダ灰軽灰(株式会社トクヤマ製、ソーダ灰ライト)2.5質量%、ソーダ灰粒灰(株式会社トクヤマ製、ソーダ灰デンス)46質量%からなる組成物500gに、上記実施例1〜12および比較例1〜4の漂白助剤粒子12gを配合し、漂白剤組成物を得た。得られた漂白剤組成物について、カレー汚染布漂白試験、過酸化水素安定性評価試験を行い、試験結果を表1に示す。
【0053】
<カレー汚染布漂白試験>
(カレー汚染布の調製)
5分間熱湯で温めたレトルトカレー(ボンカレーゴールド中辛(大塚食品株式会社製、内容量200g/1パック))5パック分を、カーゼを用いてろ過し、固形物を取り除き、その液に25×30cmの平織り木綿布(#100)5枚を浸し、80℃で30分間温めながら均一に付着させた。布を取り出し、洗液に色が付かなくなるまで水道水ですすぎ、脱水し、自然乾燥した後、5×5cmの試験片とし、実験に供した。
【0054】
(カレー染み漂白試験)
上記漂白剤組成物が0.5質量%濃度(25℃の脱イオン水及び塩化カルシウムを用いて3°DH硬水に調製)の試験溶液200mlを調製し、これに上記で得られた汚染布5枚を1時間つけ置きした。その後、水道水すすぎ2分、脱水1分を行い、25℃で12時間風乾した。
原布および洗浄前後の反射率は日本電色工業株式会社製 NDR−101DPで460nmのフィルターを使用して測定し、下記(II)式により洗浄漂白力を求め、漂白性能の評価を行った。漂白力は5枚の汚染布に対する漂白力の平均値を求め、下記評価基準で評価した。
【数2】

【0055】
(カレー漂白力評価基準)
基準組成(25℃、3°DH、30分間つけ置き)
過炭酸ナトリウム50%、炭酸ナトリウム50%(漂白率45%)
×:基準組成に比べて漂白力が低い
△:基準組成に比べて漂白力が同等以上0%以上+10%未満
○:基準組成に比べて漂白力が高く、+10%以上15%未満
◎:基準組成に比べて漂白力が著しく高く、+15%以上
【0056】
<過酸化水素安定性評価試験>
前記漂白剤組成物について、以下の方法で過酸化水素安定性試験を行った。容器(詰替えパウチ袋3層構造:外側からポリエチレン/ポリプロピレン/ナイロン=130μm/25μm/15μm、直径0.3mmのピンホール有り)に、漂白剤組成物400gを入れ、45℃、25℃リサイクル条件(45℃・湿度85%16h、25℃・湿度65%8h)にて2週間保存後、ヨードメトリー法にて過酸化水素(過炭酸ナトリウム)の安定性評価を行った。
(過炭酸ナトリウムの残存率の評価基準)
5点:90%超過
4点:80%超過〜90%以下
3点:70%超過〜80%以下
2点:60%超過〜70%以下
1点:40%超過〜60%以下
0点:0%〜40%以下
【0057】
【表1】

【0058】
実施例1〜12の結果から、冷暗所での長時間放置を経ずに、簡便な方法により漂白力、過酸化水素安定に優れた漂白助剤が得られることがわかった。また、いずれの造粒方法を用いても、優れた漂白力と過酸化水素安定性を有する漂白助剤粒子を得られることがわかった。実施例4〜12と比較例1〜4との比較では、本発明による漂白助剤は、既存の製造方法で製造(比較例)と比べて、漂白力に優れていることがわかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)キレート剤またはポリカルボン酸系高分子化合物と、(b)銅および/またはマンガン化合物とを極性溶媒中で混合して錯形成させる反応工程と、
該反応工程で得られた反応液から前記極性溶媒を留去することにより、前記反応工程により錯形成された化合物を含む固形分を回収し、これを漂白助剤とする回収工程と、を有する漂白助剤の製造方法。
【請求項2】
前記(a)が下記一般式(1)〜(3)のいずれかで表されるキレート剤、または下記一般式(4)、(5)のいずれかで表される構成単位を一部に含むポリカルボン酸系高分子化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の漂白助剤の製造方法。
【化1】

(式(1)中、Xは水素原子、アルカリ金属、またはアルカリ土類金属を表す。pは1または2の整数を表し、pが2の場合、Xは同一のものでも、異なるものでも良い。)
【化2】

(式(2)中、X〜Xは同一でも異なっていても良く、それぞれ水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、カチオン性アンモニウム基からなる群より選ばれる1種を表し、Qは水素原子またはアルキル基を表し、Rは水素原子または水酸基を表し、nは0または1である。)
【化3】

(式(3)中、Aはアルキル基、カルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基、水酸基、または水素原子を表し、X〜Xは同一でも異なっていても良く、それぞれ水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、カチオン性アンモニウム基からなる群より選ばれる1種を表し、mは0〜5の整数を表す。)
【化4】

(式(4)、(5)中、Aは水素、分岐していても良いアルキル基、または下記一般式(6)で示される置換基を表す。すべてのAは同一でも、また、複数種の混合であっても良いが、構成単位中に一つ以上のカルボキシル基を含む。ここで、上記ポリカルボン酸系高分子化合物は同一の構成単位から構成されていても、複数種の構成単位からなる共重合体であっても良い。)
【化5】

(式(6)中、Xはカルボキシル基、または1級から3級のアミノ基を表す。qは0から2の整数を表す。)
【請求項3】
前記極性溶媒が水、メタノール、エタノールからなる群より選ばれる極性溶媒であることを特徴とする請求項1または2に記載の漂白助剤粒子の製造方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法により製造された漂白助剤と、(c)バインダー化合物とを混合して造粒する工程を有することを特徴とする漂白助剤粒子の製造方法。

【公開番号】特開2009−149748(P2009−149748A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−327960(P2007−327960)
【出願日】平成19年12月19日(2007.12.19)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】