説明

潤滑装置

【課題】エンジンなどの作動機械に適用される潤滑装置の、種々の部材間の摺動箇所での摺動をより安定的に改善する。
【解決手段】潤滑油に加えられた粒子状物質Sと、潤滑油を供給可能な摺動面55に区画形成された溝56であって、該粒子状物質Sの一部の外形よりも大きな幅を有し、該粒子状物質Sの外形よりも深い深さ、あるいは浅い深さを有する粒子状物質Sを保持可能な溝56とを備える。粒子状物質Sの表面部はポーラス状であるとよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンなどの作動機械に適用される潤滑装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関などの作動機械では、例えば、潤滑油を用いることで、種々の部材間の摺動箇所のすべり状態を良好に保つようにしている。そして、特に、内燃機関では、近年の高性能化、高出力化等の要請に伴い、種々の部材間の摺動環境をより良好に保つことが求められている。
【0003】
特許文献1は、エンジンオイルに、0.1ミクロンから30ミクロンまでの溶解しない、しかも耐熱性のある球形または球に近い物質を添加することで、エンジンのピストンとシリンダとの間にベアリング効果を持たせることを開示する。
【0004】
また、特許文献2は、摩擦係数を低減するように、a)潤滑性有機物、b)無機粒子、およびc)ケイ素化合物または有機金属化合物を含む潤滑剤組成物を用いることを開示する。そして、特許文献2の記載によれば、例えば、無機粒子は金属ケイ素と酸素とを反応させて得られる真球状シリカ粒子であることが好ましく、また、その無機粒子の粒径は0.01〜3μmが好ましいとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−20791号公報
【特許文献2】特開2005−325305号公報
【特許文献3】特開2005−89218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、種々の部材間の摺動箇所の油膜の厚さは、作動機械の状態によって変化する。そして、油膜の厚さが所定厚さよりも薄い場合、上記球形物質や粒子をそのような箇所に安定して供給することは難しい。したがって、潤滑油に、上記球形物質や粒子を添加することで、その潤滑性能を向上させることには限界がある。
【0007】
そこで、本発明はかかる点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、種々の部材間の摺動箇所での摺動をより安定的に改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る潤滑装置は、潤滑油に加えられた粒子状物質と、潤滑油を供給可能な摺動面に区画形成された溝であって、粒子状物質を保持可能に該粒子状物質の一部の外形よりも大きな溝とを備えることを特徴とする。
【0009】
好ましくは、粒子状物質の表面部はポーラス状である。
【0010】
なお、溝は、粒子状物質の径よりも浅い深さ、および粒子状物質の径よりも大きな幅を有することができ、または、粒子状物質の径よりも深い深さ、および粒子状物質の径よりも大きな幅を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】内燃機関に適用された、本発明に係る第1実施形態の潤滑装置を説明するための図である。
【図2】本発明に係る第1実施形態の潤滑装置が適用された内燃機関の、シリンダブロックおよびクランクケース周囲の概念的な断面図である。
【図3】図2の、ピストンとシリンダとの間の摺動箇所の一部の断面模式図である。
【図4】ブロックオンリング摩擦試験機の概念図である。
【図5】一例としての実験結果を示すグラフである。
【図6】本発明に係る第2実施形態の潤滑装置が適用された内燃機関の、ピストンとシリンダとの間の摺動部位の一部の断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る実施形態が添付図面に基づいて説明される。まず、第1実施形態が説明される。
【0013】
本発明に係る第1実施形態の潤滑装置10は、内燃機関に適用されている。図示しないが、内燃機関では、既知の如く、吸気系から導かれた空気と、燃料噴射弁から噴射された燃料との混合気を燃焼室で燃焼させて、シリンダ内でピストンを往復動させて、クランクシャフトを回転させる。そして、燃焼室での混合気の燃焼により生じた排気ガスは、図示しない排気系を介して排出される。
【0014】
ここで、図1に、内燃機関に適用された潤滑装置10における潤滑油(オイル)の主な流れを概念的に示す。内燃機関の種々の部材間の摺動箇所での摩擦や磨耗を減らすため、内燃機関はその潤滑装置10を備えている。潤滑装置10は、それら摺動箇所にオイルを給油するように構成されている。内燃機関の潤滑装置10は、オイルストレーナ14、オイルポンプ16、およびオイルフィルター18を有する。オイルパン20に貯留されるオイル中にはオイルストレーナ14が配置され、オイルストレーナ14にはオイルポンプ16が接続されている。そして、オイルパン20に貯留されたオイルからオイルストレーナ14で比較的大きな異物が除去され、それが除去されたオイルがオイルポンプ16で吸い上げられて、オイルポンプ16からオイルフィルター18に圧送される。そしてオイルフィルター18で比較的小さな異物が除去された後に、メインオイルホール22を介して、内燃機関12の内部の各軸受部や摺動部である摺動箇所にオイルが分配されて、それらの潤滑や冷却が図られる。
【0015】
例えば、シリンダヘッド24に導かれたオイルは、チェーンテンショナプランジャ25やカムシャフトジャーナル26に供給される。また、オイルジェット28を介して、チェーン30に、オイルは供給される。また、クランクシャフトジャーナル32にオイルが供給され、さらにクランクピン34や、オイルジェット36を介してピストン38にオイルは供給される。そして、内燃機関12の各軸受部や摺動部に供給されたオイルは、自然落下等により、オイルパン20に戻る。例えば、シリンダヘッド24に圧送されたオイルは、シリンダヘッド24に設定したオイル戻し孔やチェーンカバー内を通り、オイルパン20に戻される。なお、このようなオイルの流れは、一例に過ぎない。本発明に係る潤滑装置では、種々のオイルの流れが許容され、そのために、種々の構成が有され得る。
【0016】
ここでは、図2に模式的に示すように、コンロッド40の大端部42に、オイルジェット36としてのオイルジェット孔44が設けられている。オイルジェット36はシリンダ46内にオイル48を噴射することができる。これにより、ピストン38の裏面側(燃焼室に面するピストン36の頂面とは反対側)にオイル48が供給される。ピストン38の裏面側に供給されたオイルは、シリンダブロック50のシリンダ46の内壁面(シリンダボア壁あるいはシリンダライナ)52に至り、シリンダ46内でのピストン38の往復動によってシリンダ46の内壁面52とピストン38との間に導かれて(供給されて)、それらの間で潤滑および冷却効果を発揮する。なお、オイルジェット36は、シリンダブロック50に設けられてもよい。
【0017】
図3に、図2の円Cで囲んだ領域の、シリンダ46の内壁面52とピストン38のスカート部54との接触部位(摺動箇所)の拡大断面模式図を示す。ピストン38のスカート部54の外面55には、複数の溝56が設けられている。この溝56は、機械加工で形成されることができる。例えば、溝56は、レーザー加工により形成される。
【0018】
ところで、潤滑装置10で用いられるオイルには、粒子状物質Sが複数個、加えられている。粒子状物質Sのオイルへの添加(混入)は、潤滑装置10へオイルが入れられる前あるいは後に行われてもよく、または潤滑装置10へのオイルの注入と同時に行われてもよい。ここでは、粒子状物質Sは、潤滑装置10へのオイルの注入と同時期に、潤滑装置10に入れられることで、オイルに添加されている。
【0019】
粒子状物質Sは、ここでは、メソサイズの細孔(メソ孔)を複数有する球状のシリカ(シリカ)である。このようなメソ孔を有する球状のシリカは、例えば、特許文献3に示されている。このメソ孔を有する球状のシリカは、粒子同士が凝集していないすなわち単分散状態にある。また、そしてこのようなシリカである、本第1実施形態での粒子状物質Sは、その全体積の40〜60%が中空空間となる程度の数および大きさのメソ孔を有しているので、全体的にポーラス状である。したがって、このようなメソ孔を有する球状のシリカは、単分散球状メソポーラスシリカ(Monodispersed Mesoporous Silica Spheres:MMSS)と称され得る。しかし、粒子状物質Sは、その一部分、特にその表面部がポーラス状であれば、部分的にポーラス状であってもよい。なお、粒子状物質Sは、このようなメソ孔を有する球状のシリカに限定されず、他のシリカ粒子などの他の粒子状物質であり得、オイルに対して化学的および熱的に安定であり、物理的強度に優れるとよい。
【0020】
複数の粒子状物質Sの各々は、概ね球状である。そして、それら粒子状物質間の粒径のバラツキは最小限とされ、それらの平均粒径は約600nmである。好ましくは、複数の粒子状物質Sの平均粒径は、600nm以上、3000nm以下である。ただし、用いられる粒子状物質Sのうちで最小のものでも、400nmよりも大きな径を有するとよい。これは、複数の粒子状物質Sの凝集を抑制するためである。なお、「球状」とは、真の球体に限定されるものではなく、それには最小直径が最大直径の80%以上である略球体も含まれる。ただし、本第1実施形態の粒子状物質としては球状でない粒子状物質は用いられないが、本発明では、球状でない例えば多面体の粒子状物質が粒子状物質として用いられることもできる。
【0021】
このような粒子状物質Sは上記の如くポーラス状であるので、粒子状物質Sの孔にオイルを保持することが可能である。したがって、周囲にオイルが豊富にあるとき、各粒子状物質Sは、内部にオイルを吸収保持する、オイル吸収材として働くことができる。これに対して、周囲にオイルがないあるいは乏しいとき、各粒子状物質Sは、オイルを周囲に供給するオイル供給源として働くことができる。また、シリカは、硬く、耐熱性に優れ、また、オイルに対して化学的に安定である。したがって、粒子状物質Sとしてのシリカは、内燃機関の種々の部位にオイルと共に供給されても、オイルの種々の機能を妨げることはない。
【0022】
上記したように図3のピストン38のスカート部54の外面55には複数の溝56が設けられている。それらの溝56の各々は、粒子状物質Sを保持できるように粒子状物質Sの一部の外形よりも大きな溝である。つまり、溝56の各々は、粒子状物質Sの一部の外形よりも大きな開口部を有して形成されている。具体的には、溝56の各々は、粒子状物質Sの径よりも浅い深さD、および粒子状物質Sの径よりも大きな幅(開口部最小幅)Wを有するように設計されている。したがって、上記のようにしてオイルがピストン38とシリンダ46との間に供給されることで、それらの間に粒子状物質Sが供給されると、幾つかの粒子状物質Sはその溝56に入り込むことができる。ただし、深さDは、粒子状物質Sの径の半分よりも長い。しかし、溝56の各々は粒子状物質Sの径よりも浅い深さを有するので、溝56内の粒子状物質Sの一部は、溝56の外部に突出する。したがって、シリンダ46の内壁面52とピストン38のスカート部54との摺動箇所では、溝56に粒子状物質Sがあるとき、粒子状物質Sがそれらの間に介在して動くことができる。すなわち、粒子状物質S自体が回転することで、粒子状物質Sは、ベアリング効果を発揮し、潤滑剤として機能する。なお、ピストン38は、図3に白抜き矢印で示すようにシリンダ46に対してシリンダ46内で往復動するので、溝56の粒子状物質Sの回転方向はピストン38の動きに応じて変化する。
【0023】
そして、このように溝56に入り込むことができる粒子状物質Sは、ピストン38の往復動に起因して、溝56から外れてオイルと共に、あるいは、順次供給されるオイルに流されて、オイル同様、オイルパン20に戻ることができる。したがって、粒子状物質Sは、オイルと同様に、内燃機関内を循環でき、また、溝56に留まることができる。なお、粒子状物質Sは、オイルストレーナ14やオイルフィルター18を通過することができる。
【0024】
さらに、上記したように、粒子状物質Sは、オイルを吸収したり、オイルを放出して供給したりする機能を発揮することができる。それ故、溝56に粒子状物質Sが留まったり(保持されたり)、出入りしたりすることで、シリンダ46の内壁面52とピストン38のスカート部54との摺動箇所には、オイルがある状態が適度に好ましくは常に維持される。したがって、シリンダ46の内壁面52とピストン38のスカート部54との摺動部位の潤滑状態を良好に維持することができる。
【0025】
このように、オイルを供給可能な摺動面(摺動する2つ以上の部材の表面)である外面55に、オイルに加えられた粒子状物質Sを保持可能にその粒子状物質Sの大きさに基づいて区画形成された溝56を設けることで、摺動面のすべり(摺動)を改善することができる。そして、さらに、粒子状物質Sをポーラス状としたことで、より安定的にオイルを摺動箇所に供給し続けることができるので、さらにそのすべりを改善することができる。
【0026】
なお、そのような溝は、摺動面である、シリンダ46の内壁面52に形成されてもよい。また、ここでは、ピストン38のスカート部54とシリンダ46の内壁面52との摺動部位に関して説明したが、他の部位にも同様の溝が形成され、他の部位も粒子状物質によるすべり効果が発揮可能にされている。例えば、他の摺動箇所には、ピストン38のピストンリング表面部、カムシャフトジャーナル、クランクシャフトジャーナルが含まれる。ただし、各摺動箇所において、溝は、少なくとも2つ以上の部材の摺動方向と交わる方向に形成されるとよい。例えば、溝は、少なくとも2つ以上の摺動部材の摺動方向に対して直交する方向にあるいは斜めの方向に延びるように形成され得る。なお、溝は、摺動部位にらせん状に形成されてもよく、例えば、溝56はらせん状にピストン38周囲に形成され得る。
【0027】
ここで、上記のように、粒子状物質Sとして、メソ孔を有する球状のシリカをオイルに添加したことによる部材間のすべり状態の変化を実験により確かめたので、その結果を説明する。図4に概念的に示すブロックオンリング摩擦試験機60を用いて、実験を行った。この試験機60では、オイルとシリカとの混合油である試験油62に略下半分が浸かったリング試験片64を回転させた。そして、このリング試験片62を、荷重Lがかかったブロック試験片66に接触させて、ブロック試験片66との間で摺動させた。そして、それらの間の摩擦を評価した。ただし、オイルとして動粘度4.2mm/sのオイルを用い、オイルへ1重量%のシリカを含有させた。また、ブロック試験片66として、表面粗さ0.1μmRzJISのSCM浸炭鋼を用い、リング試験片64として、表面粗さ0.5μmRzJISの浸炭鋼を用いた。なお、試験油62の温度を80℃とした。
【0028】
そして、シリカを添加していない試験油1と、平均粒径610nmのシリカを添加した試験油2と、そして、平均粒径270nmのシリカを添加した試験油3とをそれぞれ試験油62として用いて実験を行った。それらの実験結果が、横軸にブロック試験片66のすべり速度(mm/s)をとり、縦軸にブロック試験片66とリング試験片64との間の摩擦係数(μ)をとった、図5のグラフに示されている。
【0029】
図5から明らかなように、いずれのすべり速度でも,平均粒径610nmのシリカを添加した試験油2を試験油62として用いた場合の摩擦係数が、他の場合の摩擦係数よりも低かった。これは、1つには、上記の如く、シリカによりオイルが、継続してそれらの摺動部位である摺動面に供給されたからであると考えられる。また、もう1つには、平均粒径270nmのシリカを添加した試験油2では、シリカの大きさが小さいので、シリカの凝集が一部で生じたためと考えられる。
【0030】
この結果から、シリカの平均粒径は、シリカが凝集しない程度の大きさであるとよく、また、摺動箇所に適度のオイルを継続して供給できる大きさであるとよいことが理解できる。この点から、上記したように、複数の粒子状物質Sの平均粒径は、好ましくは、600nm以上、3000nm以下である。
【0031】
次に、本発明に係る潤滑装置の第2実施形態が説明される。本第2実施形態では、溝の深さが粒子状物質の径よりも深い深さにされる。また、本第2実施形態では、異なる平均粒径を有する2種類の粒子状物質S1、S2がオイルに加えられる。これらの点以外、概ね、第2実施形態の潤滑装置は、上記第1実施形態の潤滑装置10と同様の構成を有する。そこで、以下では、それら相違点に関して主として説明し、同じあるいは同様の構成には、上で用いたのと同じあるいは同様の符号を付して、それらの説明を省略する。なお、本第2実施形態にも、上記第1実施形態に関して説明された変形例は適用され得、また、上記第1実施形態と同様の効果を本第2実施形態も発揮することができる。
【0032】
本第2実施形態では、図6に表されているように、上記粒子状物質Sと概ね同じ平均粒径を有する粒子状物質S1と、この粒子状物質S1の平均粒径よりも大きな平均粒径を有する粒子状物質S2とがオイルに混ぜられ、内燃機関内を循環することができる。そして、溝156は、それらのうちの径の大きな粒子状物質S2の径よりも深い深さ、および粒子状物質S2の径よりも大きな幅を有するように設計されている。したがって、溝156には、粒子状物質S1、S2の両方が入ることができる。
【0033】
この溝156の大きさ、形状は、内燃機関の状態、例えば機関回転速度や機関負荷の変動により、摺動箇所の油膜の厚さが薄くなっても、摺動箇所に少なくとも粒子状物質S2を保持できるように、設計されるとよい。
【0034】
なお、摺動面55の溝156には2種類の粒子状物質が入ることができるが、図示しない他の複数の溝のうちの幾つかの溝は、粒子状物質S2のみが入るように区画形成されている。したがって、摺動部位の少なくとも2つの部材間の隙間に応じて溝を設計することができる。なお、オイルには、異なる平均粒径を有する3種類以上の粒子状物質が加えられてもよい。
【0035】
以上、本発明を、上記2つの実施形態およびその変形例に基づいて説明した。しかし、本発明は、それら実施形態等に限定されず、他の実施形態を許容する。本発明には、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が含まれる。したがって本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0036】
10 潤滑装置
14 オイルストレーナ
16 オイルポンプ
18 オイルフィルター
20 オイルパン
22 メインオイルホール
24 シリンダヘッド
26 カムシャフトジャーナル
28 オイルジェット
30 チェーン
32 クランクシャフトジャーナル
34 クランクピン
36 オイルジェット
38 ピストン
40 コンロッド
42 大端部
44 オイルジェット孔
48 オイル
50 シリンダブロック
52 内壁面
54 ピストン
55 外面
56、156 溝
S、S1、S2 粒子状物質

【特許請求の範囲】
【請求項1】
潤滑油に加えられた粒子状物質と、
前記潤滑油を供給可能な摺動面に区画形成された溝であって、前記粒子状物質を保持可能に該粒子状物質の一部の外形よりも大きな溝と
を備えることを特徴とする潤滑装置。
【請求項2】
前記粒子状物質の表面部はポーラス状であることを特徴とする請求項1に記載の潤滑装置。
【請求項3】
前記溝は、前記粒子状物質の径よりも浅い深さ、および前記粒子状物質の径よりも大きな幅を有することを特徴とする請求項1または2に記載の潤滑装置。
【請求項4】
前記溝は、前記粒子状物質の径よりも深い深さ、および前記粒子状物質の径よりも大きな幅を有することを特徴とする請求項1または2に記載の潤滑装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−281278(P2010−281278A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−136082(P2009−136082)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000003609)株式会社豊田中央研究所 (4,200)
【Fターム(参考)】