説明

濃度検出装置と液体燃料電池に用いる燃料補給タンク

【課題】濃度検出装置と液体燃料電池に用いる燃料補給タンクの提供。
【解決手段】本発明は一種の濃度検出装置であり、容器内にある液体燃料の濃度を検出するのに用いる。当該濃度検出装置は回転機構を含む。当該回転機構は当該液体燃料の液面下にあり、X−Y平面上で角度θを回転できるものである。当該回転機構は少なくとも3個以上の浮動物体を含む。この浮動物体は互いに連結しあい、当該浮動物体それぞれの比重は当該液体燃料の比重ρより大きくなく、これら浮動物体がトルクバランス方程式F(θ,ρ)=0に基づくことで、当該回転機構は当該液体燃料の液面下で静止状態になることができる。当該液体燃料の濃度がこれにより変化が発生した時、当該回転機構の回転角度θを検出し、当該トルクバランス方程式F(θ,ρ)=0に基づき当該液体燃料の比重ρを求め、それにより当該液体燃料の濃度が換算できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の濃度検出装置、特に燃料電池に使用する液体燃料の濃度を検出するのに用いる装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は燃料と酸化剤中に貯蔵された化学エネルギーを、電極反応を通して電気エネルギーに直接変換する一種の発電装置である。燃料電池は種類がかなり多く、分類方式もそれぞれ異なっている。もし電解質性の差異により区別するならば、燃料電池にはアルカリ型燃料電池、リン酸型燃料電池、プロトン交換膜型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体酸化物型燃料電池等の異なる5種の電解質を有するものがある。そのうちプロトン交換膜型燃料電池は更にいわゆる直接メタノール燃料電池を含む。直接メタノール燃料電池はメタノールを直接燃料とし、あらかじめ水素に変換する必要がない。この電池は現在研究されている高いエネルギーを有する技術の1つであり、大型発電所、自動車用発電機、携帯電源等を応用面での目標にしている。
【0003】
しかし直接メタノール燃料電池に類するような液体燃料電池は全て、商品化の過程である1つの問題を解決しなければならない。それは液体燃料の濃度を制御することである。理論上液体燃料の濃度が低下するほど、生み出される電力も少なくなる。逆に液体燃料の濃度が上昇するほど、生み出される電力も多くなる。そのため一種の濃度検出装置により液体燃料の濃度を随時モニタリングして、濃度が始終設定された基準値を維持するようにしなければならない。このようにして始めて、燃料電池は良質な電力供給が維持され、燃料電池からの不安定な電力供給で電子製品が損傷を受けることもなくなるのである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の第1の目的は、一種の濃度検出装置を提供することで、燃料電池が必要な液体燃料の濃度に随時反応するのに用いることである。
【0005】
本発明の第2の目的は、液体燃料電池に用いる一種の燃料供給タンクを提供することである。このタンクは燃料濃度検出装置を設置し、燃料供給タンク内の液体燃料の濃度に随時反応する。
【0006】
本発明による上記の目的を達成するため、本発明は一種の濃度検出装置を提供し、いつでも容器内にある液体燃料の濃度を検出するのに用いる。当該濃度検出装置は回転機構を含む。当該回転機構は当該液体燃料の液面下にあり、X−Y平面上で角度閘まで回転できるものである。当該回転機構は少なくとも3個以上の浮動物体を含む。これら浮動物体は互いに連結しあい、これら浮動物体それぞれの比重は当該液体燃料の比重ρより大きくない。また、これら浮動物体がトルクバランス方程式F(θ,ρ)=0に基づくことで、当該回転機構は当該液体燃料の液面下で静止状態になることができる。当該液体燃料の濃度がこれにより変化が発生した時、当該回転機構の回転角度θを検出し、当該トルクバランス方程式F(θ,ρ)=0に基づき当該液体燃料の比重ρを求め、それにより当該液体燃料の濃度が換算できる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、濃度検出装置であり、容器内にある液体燃料の濃度を検出するのに用い、当該濃度検出装置は回転機構を含み、当該回転機構は当該液体燃料の液面下にあり回転中心を有し、更X−Y平面上で角度θまで回転できるものであり、当該回転機構は少なくとも3個以上の浮動物体を含み、
これら浮動物体は互いに連結しあい、それぞれの比重は当該液体燃料の比重ρより大きくなく、これら浮動物体がトルクバランス方程式F(θ,ρ)=0に基づくことで、当該回転機構は当該液体燃料の液面下で静止状態になることができ、
当該液体燃料の濃度がこれにより変化が発生した時、当該回転機構の回転角度θを検出し、当該トルクバランス方程式F(θ,ρ)=0に基づき当該液体燃料の比重ρを求め、それにより当該液体燃料の濃度が換算できることを特徴とする濃度検出装置としている。
請求項2の発明は、当該浮動物体は、第1浮動物体、第2浮動物体、及び第3浮動物体を含み、これら浮動球体の質量はそれぞれM1、M2、M3、体積はそれぞれV1、V2、V3であり、これら浮動物体の質量中心と当該回転中心のX−Y平面上における距離はそれぞれL1、L2、L3であり、かつ当該第1浮動物体の質量中心、当該第2浮動物体の質量中心、及び当該回転中心がX−Y平面上で形成する夾角がθ2であり、当該第1浮動物体の質量中心、第3浮動物体の質量中心、及び当該回転中心がX−Y平面上で形成する夾角がθ3であることを特徴とする請求項1記載の濃度検出装置としている。
請求項3の発明は、F(θ,ρ)の関数はF(θ,ρ) = (M1−ρ・V1)・L1・cosθ+(M2−ρ・V2)・L2・cos (θ+θ2)+(M3−ρ・V3)・L3・cos (θ+θ3)であることを特徴とする請求項2記載の濃度検出装置としている。
請求項4の発明は、当該回転機構の回転角度θは判別式、
【数1】

により決定され、当該判別式における符号
【数2】

は偏微分を表すことを特徴とする請求項3記載の濃度検出装置としている。
請求項5の発明は、V1 = V2 = V3、L1 = L2 = L3、θ2 = 120°、θ3 = 240°であり、またM1、M2、M3は等比数列であることを特徴とする請求項2記載の濃度検出装置としている。
請求項6の発明は、当該浮動物体は球体であることを特徴とする請求項1記載の濃度検出装置としている。
請求項7の発明は、当該容器は燃料供給タンクであり、燃料電池が必要な燃料を供給するのに用いることを特徴とする請求項1記載の濃度検出装置としている。
請求項8の発明は、当該液体燃料はメタノール水溶液であることを特徴とする請求項7記載の濃度検出装置としている。
請求項9の発明は、当該液体燃料は耐腐食材料であることを特徴とする請求項8記載の濃度検出装置としている。
請求項10の発明は、当該該燃料供給タンクは更に第1注入口を含み燃料を当該燃料供給タンク内に注入するのに用いることを特徴とする請求項7記載の濃度検出装置としている。
請求項11の発明は、当該燃料供給タンクは更に第2注入口を含み水溶液を当該燃料供給タンク内に注入するのに用いることを特徴とする請求項10記載の濃度検出装置としている。
請求項12の発明は、当該燃料供給タンクは更に移送口を含み燃料を当該燃料電池のフローフィールド・プレートの注入口へ送り出すに用いることを特徴とする請求項11記載の濃度検出装置としている。
請求項13の発明は、ケース及び濃度検出装置を含み、
該ケースは中空の容器構造を用いて、液体燃料を収納するのに用い、
該濃度検出装置は当該ケース内にあり、当該液体燃料の濃度を検出するのに用い、当該濃度検出装置は少なくとも3個以上の回転機構を含み、当該回転機構は当該液体燃料の液面下にあり、また回転中心を有し、そしてX−Y平面上で角度θまで回転し、そのうち当該回転機構は少なくとも3個以上の浮動物体を含み、浮動物体は互いに連結しあい、当該浮動物体それぞれの比重が当該液体燃料の比重ρより大きくなく、これら浮動物体がトルクバランス方程式F(θ,ρ)=0に基づくことで、当該回転機構は当該液体燃料の液面下で静止状態になることができ、
これにより、当該液体燃料の濃度変化が発生した時、当該回転機構の回転角度θを検出し、当該トルクバランス方程式F(θ,ρ)=0に基づき当該液体燃料の比重ρを求め、それにより当該液体燃料の濃度が換算できることを特徴とする液体燃料電池に用いる燃料補給タンクとしている。
請求項14の発明は、当該浮動物体は第1浮動物体、第2浮動物体、及び第3浮動物体を含み、これら浮動球体の質量はそれぞれM1、M2、M3で、体積はそれぞれV1、V2、V3であり、これら浮動物体の質量中心と当該回転中心のX−Y平面上での距離はそれぞれL1、L2、L3であり、また当該第1浮動物体の質量中心、当該第2浮動物体の質量中心と回転中心がX−Y平面上で形成する夾角がθ2であり、当該第1浮動物体の質量中心、当該第3浮動物体の質量中心、及び当該回転中心がX−Y平面上で形成する夾角がθ3であることを特徴とする請求項13記載の濃度検出装置としている。
請求項15の発明は、F(θ,ρ)の関数はF(θ,ρ) = (M1−ρ・V1)・L1・cosθ+(M2−ρ・V2)・L2・cos (θ+θ2)+(M3−ρ・V3)・L3・cos (θ+θ3)であることを特徴とする請求項14記載の濃度検出装置としている。
請求項16の発明は、当該回転機構の回転角度θは判別式
【数3】

により決定され、該判別式における符号
【数4】

は偏微分を表すことを特徴とする請求項15記載の濃度検出装置としている。
請求項17の発明は、V1 = V2 = V3、L1 = L2 = L3、θ2 = 120°、θ3 = 240°、またM1、M2、M3は等比数列であることを特徴とする請求項14記載の濃度検出装置としている。
請求項18の発明は、当該浮動物体は球体であることを特徴とする請求項13記載の濃度検出装置としている。
請求項19の発明は、当該液体燃料はメタノール水溶液であることを特徴とする請求項13記載の濃度検出装置としている。
請求項20の発明は、当該浮動物体は耐腐食材料であることを特徴とする請求項19記載の濃度検出装置としている。
請求項21の発明は、当該ケースは更に第1注入口を含み、該第1注入口は該液体燃料を該燃料供給タンク内に注入するのに用いることを特徴とする請求項13記載の濃度検出装置としている。
請求項22の発明は、当該ケースは更に第2注入口を含み、該第2注入口は水溶液を該燃料供給タンク内に注入するのに用いることを特徴とする請求項21記載の濃度検出装置としている。
請求項23の発明は、当該ケースは更に移送口を含み、当該移送口は当該液体燃料を当該液体燃料電池にあるフローフィールド・プレートの注入口へ送り出すのに用いることを特徴とする請求項22記載の濃度検出装置としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の特徴と効果をまとめると以下の通りである:
1.製造を更に効果的に行うため、本発明である濃度検出装置は以下のパラメータが予め設定できる:V1 = V2 = V3、L1 = L2 = L3、θ2 = 120°、θ3 = 240°。またM1、M2、M3を等比数列(即ちM1 = r・M3、M2 = r2・M3)にすることができる。そのため本発明である濃度検出装置は製造コストが低く、大量生産が容易という長所を有している、
2.本発明である濃度検出装置は反応感度に極めて優れているため、液体燃料の濃度検知作業に大きな利便性がもたらされる。そのため本発明である濃度検出装置を応用した液体燃料電池の燃料供給タンクは、それ自身が良好な濃度検知能力を持ちうるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は、本発明の濃度検出装置による実施例の側面図である。図2は図1記載の濃度検出装置がある状態に置かれた表示図である。図1では、燃料供給タンク(1)はケース(10)を有し、中空の容器構造を用いて、燃料電池が必要な燃料、即ち液体燃料(12)を収納、供給するのに用いる。液体燃料(12)はメタノール水溶液であってもよい。燃料供給タンク(1)は更に第1注入口(100)、第2注入口(102)、移送口(104)を含む。第1注入口(100)は燃料を燃料供給タンク(1)内に注入するのに用いる。第2注入口(102)は水溶液を燃料供給タンク(1)内に注入し燃料の濃度を希釈するのに用いる。移送口(104)は燃料を燃料電池にあるフローフィールド・プレート(flow field plate)に送り出すのに用いる(図中に表示なし)。
【0010】
本発明の濃度検出装置は燃料供給タンク(1)にある液体燃料(12)の濃度を検出するのに用いる。当該濃度検出装置は回転機構(14)を含む。当該回転機構は当該液体燃料(12)の液面下にあり回転中心(145)を有し、X−Y平面上で角度θまで回転できるものである(図2参照)。図1に示したのは、回転機構(14)が第1浮動物体(140)、第2浮動物体(142)、及び第3浮動物体(144)を含み、これらが互いに連結棒(146)により連結されていることである。そのうち第1浮動物体(140)、第2浮動物体(142)、及び第3浮動物体(144)は耐腐食材料により作られた球体で、これら浮動球体の質量はそれぞれM1、M2、M3、体積はそれぞれV1、V2、V3である。またこれらの比重は全て液体燃料(12)の比重ρより大きくない。更に図2を参照されたい。これら浮動物体の質量中心とその回転中心(145)のX−Y平面上における距離はそれぞれL1、L2、L3であり、かつ第1浮動物体(140)の質量中心、第2浮動物体(142)の質量中心、及び回転中心(145)の中心がX−Y平面上で形成する夾角がθ2であり、第1浮動物体(140)の質量中心、第3浮動物体(144)の質量中心、及び回転中心(145)がX−Y平面上で形成する夾角がθ3である。
【0011】
図3は図2に示した濃度検出装置の別の状態を示した表示図である。この時には液体燃料(12)は濃度に変化が起こっていて、浮動物体(140)、(142)、(144)それぞれがうける浮力もこれにより変化しているため、回転機構(14)はX−Y平面上で回転角度θまで回転する。最後に、第1浮動物体(140)、第2浮動物体(142)、及び第3浮動物体(144)は以下のトルクバランス方程式に基づく:
(M1−ρ・V1)・L1・cosθ+(M2−ρ・V2)・L2・cos (θ+θ2)+(M3−ρ・V3)・L3・cos (θ+θ3) = 0。
【0012】
そのうちM1、M2、M3、V1、V2、V3、L1、L2、L3、θ2、θ3は常数である。上記のトルクバランス方程式F(θ,ρ)=0により、回転機構(14)は液体燃料(12)の液面下で静止状態になり得る。また回転機構(14)の回転角度θは一つの正確な代表値しか持ち得ず、以下の判別式に基づかなければならない:
数1これによりθ値を決定する。またこのうち符号数2は偏微分を表す。
【0013】
本発明を実施することで液体燃料(12)の濃度に変化が発生した時、回転機構(14)の回転角度θを検出し、更に当該トルクバランス方程式F(θ,ρ)=0に基づき液体燃料(12)の比重ρを求める。これにより液体燃料(12)の濃度が換算できるのである。仮に液体燃料(12)がメタノール水溶液である場合は、図4に示したメタノール水溶液濃度と比重の対照表により、比重ρに対応するメタノール水溶液濃度が換算できる。
【0014】
図5は本発明の濃度検出装置の好ましい実施例における液体燃料の比重(ρ)と回転機構の回転角度(θ)の関係図である。当該好ましい実施例の基本データは以下の通りである:
M1 = 1.86(g)、M2 = 1.46(g)、M3 = 2.36(g)、V1 = 2(cm3)、V2 = 1.6(cm3)、V3 = 2.5(cm3)、L1 = 42(mm)、L2 = 41.7(mm)、L3 = 43(mm)、θ2 = 112.3°、θ3 = 206.5°。
【0015】
図5を参考にすれば、特定の回転角度(θ)に対応する液体燃料の比重(ρ)値が容易に得られる。そして液体燃料の比重(ρ)が0.9から1の時、曲線は最も急であり、その間では回転機構の回転角度(θ)は60°から30°へ変化する。中間の落差は100°近くにもなる。この実験結果が意味するものは、当該好ましい実施例に示した濃度検出装置が比重(ρ)が0.9から1の中間にある液体燃料の濃度検出に特に適していることである(図4に示したメタノール水溶液がその代表例である)。その原因は当該好ましい実施例における濃度検出装置がこの比重段階(0.9〜1)の反応感度が相当高く、液体燃料の濃度に変化が起こると、対応する液体燃料の比重(ρ)もこれにつれて変化することにある。この時観察者または観測装置は、回転機構が明確な幅の回転角度(θ)を有していることが容易に測定でき、液体燃料の濃度検知作業に大きな利便性がもたらされるのである。当然本発明である濃度検出装置はメタノール水溶液に応用できる以外にも、同時に燃料電池で比重が異なる他の液体燃料を用いている場合にも応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の濃度検出装置による実施例に基づく側面図である。
【図2】図1に表示した濃度検出装置のある状態における表示図である。
【図3】図2に表示した濃度検出装置の別の状態における表示図である。
【図4】メタノール水溶液の濃度と比重の対照表である。
【図5】本発明の濃度検出装置による好ましい実施例における液体燃料濃度と回転機構の回転角度の関係図である。
【符号の説明】
【0017】
1 燃料供給タンク
10 ケース
100 第1注入口
102 第2注入口
104 移送口
12 液体燃料
14 回転機構
140 第1浮動物体
142 第2浮動物体
144 第3浮動物体
145 回転中心
146 連結棒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
濃度検出装置であり、容器内にある液体燃料の濃度を検出するのに用い、当該濃度検出装置は回転機構を含み、当該回転機構は当該液体燃料の液面下にあり回転中心を有し、更X−Y平面上で角度θまで回転できるものであり、当該回転機構は少なくとも3個以上の浮動物体を含み、
これら浮動物体は互いに連結しあい、それぞれの比重は当該液体燃料の比重ρより大きくなく、これら浮動物体がトルクバランス方程式F(θ,ρ)=0に基づくことで、当該回転機構は当該液体燃料の液面下で静止状態になることができ、
当該液体燃料の濃度がこれにより変化が発生した時、当該回転機構の回転角度閘を検出し、当該トルクバランス方程式F(θ,ρ)=0に基づき当該液体燃料の比重ρを求め、それにより当該液体燃料の濃度が換算できることを特徴とする濃度検出装置。
【請求項2】
当該浮動物体は、第1浮動物体、第2浮動物体、及び第3浮動物体を含み、これら浮動球体の質量はそれぞれM1、M2、M3、体積はそれぞれV1、V2、V3であり、これら浮動物体の質量中心と当該回転中心のX−Y平面上における距離はそれぞれL1、L2、L3であり、かつ当該第1浮動物体の質量中心、当該第2浮動物体の質量中心、及び当該回転中心がX−Y平面上で形成する夾角がθ2であり、当該第1浮動物体の質量中心、第3浮動物体の質量中心、及び当該回転中心がX−Y平面上で形成する夾角がθ3であることを特徴とする請求項1記載の濃度検出装置。
【請求項3】
F(θ,ρ)の関数はF(θ,ρ) = (M1−ρ・V1)・L1・cosθ+(M2−ρ・V2)・L2・cos (θ+θ2)+(M3−ρ・V3)・L3・cos (θ+θ3)であることを特徴とする請求項2記載の濃度検出装置。
【請求項4】
当該回転機構の回転角度θは判別式、
【数1】

により決定され、当該判別式における符号
【数2】

は偏微分を表すことを特徴とする請求項3記載の濃度検出装置。
【請求項5】
V1 = V2 = V3、L1 = L2 = L3、θ2 = 120°、θ3 = 240°であり、またM1、M2、M3は等比数列であることを特徴とする請求項2記載の濃度検出装置。
【請求項6】
当該浮動物体は球体であることを特徴とする請求項1記載の濃度検出装置。
【請求項7】
当該容器は燃料供給タンクであり、燃料電池が必要な燃料を供給するのに用いることを特徴とする請求項1記載の濃度検出装置。
【請求項8】
当該液体燃料はメタノール水溶液であることを特徴とする請求項7記載の濃度検出装置。
【請求項9】
当該液体燃料は耐腐食材料であることを特徴とする請求項8記載の濃度検出装置。
【請求項10】
当該該燃料供給タンクは更に第1注入口を含み燃料を当該燃料供給タンク内に注入するのに用いることを特徴とする請求項7記載の濃度検出装置。
【請求項11】
当該燃料供給タンクは更に第2注入口を含み水溶液を当該燃料供給タンク内に注入するのに用いることを特徴とする請求項10記載の濃度検出装置。
【請求項12】
当該燃料供給タンクは更に移送口を含み燃料を当該燃料電池のフローフィールド・プレートの注入口へ送り出すに用いることを特徴とする請求項11記載の濃度検出装置。
【請求項13】
ケース及び濃度検出装置を含み、
該ケースは中空の容器構造を用いて、液体燃料を収納するのに用い、
該濃度検出装置は当該ケース内にあり、当該液体燃料の濃度を検出するのに用い、当該濃度検出装置は少なくとも3個以上の回転機構を含み、当該回転機構は当該液体燃料の液面下にあり、また回転中心を有し、そしてX−Y平面上で角度θまで回転し、そのうち当該回転機構は少なくとも3個以上の浮動物体を含み、浮動物体は互いに連結しあい、当該浮動物体それぞれの比重が当該液体燃料の比重ρより大きくなく、これら浮動物体がトルクバランス方程式F(θ,ρ)=0に基づくことで、当該回転機構は当該液体燃料の液面下で静止状態になることができ、
これにより、当該液体燃料の濃度変化が発生した時、当該回転機構の回転角度θを検出し、当該トルクバランス方程式F(θ,ρ)=0に基づき当該液体燃料の比重ρを求め、それにより当該液体燃料の濃度が換算できることを特徴とする液体燃料電池に用いる燃料補給タンク。
【請求項14】
当該浮動物体は第1浮動物体、第2浮動物体、及び第3浮動物体を含み、これら浮動球体の質量はそれぞれM1、M2、M3で、体積はそれぞれV1、V2、V3であり、これら浮動物体の質量中心と当該回転中心のX−Y平面上での距離はそれぞれL1、L2、L3であり、また当該第1浮動物体の質量中心、当該第2浮動物体の質量中心と回転中心がX−Y平面上で形成する夾角がθ2であり、当該第1浮動物体の質量中心、当該第3浮動物体の質量中心、及び当該回転中心がX−Y平面上で形成する夾角がθ3であることを特徴とする請求項13記載の濃度検出装置。
【請求項15】
F(θ,ρ)の関数はF(θ,ρ) = (M1−ρ・V1)・L1・cosθ+(M2−ρ・V2)・L2・cos (θ+θ2)+(M3−ρ・V3)・L3・cos (θ+θ3)であることを特徴とする請求項14記載の濃度検出装置。
【請求項16】
当該回転機構の回転角度閘は判別式
【数3】

により決定され、該判別式における符号
【数4】

は偏微分を表すことを特徴とする請求項15記載の濃度検出装置。
【請求項17】
V1 = V2 = V3、L1 = L2 = L3、θ2 = 120°、θ3 = 240°、またM1、M2、M3は等比数列であることを特徴とする請求項14記載の濃度検出装置。
【請求項18】
当該浮動物体は球体であることを特徴とする請求項13記載の濃度検出装置。
【請求項19】
当該液体燃料はメタノール水溶液であることを特徴とする請求項13記載の濃度検出装置。
【請求項20】
当該浮動物体は耐腐食材料であることを特徴とする請求項19記載の濃度検出装置。
【請求項21】
当該ケースは更に第1注入口を含み、該第1注入口は該液体燃料を該燃料供給タンク内に注入するのに用いることを特徴とする請求項13記載の濃度検出装置。
【請求項22】
当該ケースは更に第2注入口を含み、該第2注入口は水溶液を該燃料供給タンク内に注入するのに用いることを特徴とする請求項21記載の濃度検出装置。
【請求項23】
当該ケースは更に移送口を含み、当該移送口は当該液体燃料を当該液体燃料電池にあるフローフィールド・プレートの注入口へ送り出すのに用いることを特徴とする請求項22記載の濃度検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−147605(P2007−147605A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−299440(P2006−299440)
【出願日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(504363555)勝光科技股▲ふん▼有限公司 (27)
【Fターム(参考)】