説明

濾過装置の運転制御装置及び濾過装置の運転制御方法

【課題】濾布の状態を簡単に検出でき、その濾布の状態に応じて適切な運転条件で濾過運転及び逆洗運転を制御可能な濾過装置の運転制御装置及び方法を提供すること。
【解決手段】濾布を介して濾液室と濾過室に区画された濾過槽の濾過室内の原水を濾布によって濾過して濾液室に集水して排出する濾過運転動作と、濾液室に導入された洗浄液を濾布を通過させて濾過室に集水して排出する逆洗運転動作を交互に行う濾過装置において、濾過時間、逆洗時間、濾過速度及び洗浄速度のいずれか1種以上の運転条件を異ならせた複数の運転モードを予め設定しておき、濾布表面を撮像して色を検出し、予め記憶された濾布表面の色を示す色見本データと比較することにより、逆洗運転終了時の濾布の回復度合を検出し、複数の運転モードの中から初期設定された運転モードに応じて濾過運転動作及び逆洗運転動作を制御した後、回復度合の検出結果に基づいて運転モードを再設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、濾過装置の運転制御装置及び濾過装置の運転制御方法に関し、詳しくは、、濾布の状態を簡単に検出でき、その濾布の状態に応じて適切な運転条件で濾過運転及び逆洗運転を制御することができる濾過装置の運転制御装置及び濾過装置の運転制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
濾過槽内に配置された濾布によって原水を濾過して濾液を取り出す濾過装置では、原水中に含まれる目詰まり物質によって濾布表面が経時的に汚れて目詰まりを起こす。このため、洗浄水を濾過時とは逆方向に流すことにより濾布表面から目詰まり物質を剥離させて洗浄する逆洗を濾過と交互に行い、定期的に濾布の機能回復を図る必要がある。
【0003】
例えば、海水をくみ上げて船舶のバラストタンク内に移送する場合、くみ上げられた海水を濾過装置によって濾過すると、濾布表面に粒子が徐々に堆積してやがて目を塞いでしまう。この粒子の多くはSi、Al、Fe等の無機物であり、海底の泥に由来すると思われる。このため、定期的に逆洗を行うことにより、濾布表面に堆積した粒子を剥離させる必要がある。
【0004】
このような濾布の機能回復は、濾布の状態を勘案することにより適切なタイミングで行われることが、効率的な運転制御を行う上で重要である。
【0005】
しかし、従来では濾布の状態に関わらず、予め決められた一定の運転シーケンスに従って濾過運転及び逆洗運転が制御されるにすぎないため、必ずしも効率的な濾過運転が行われるものではなかった。
【0006】
すなわち、原水中の目詰まり物質が少ない場合は、濾布が汚れて目詰まりを起こすまでの時間は長くなるため、頻繁に逆洗を行うことは不必要な逆洗を行うこととなってそれだけ濾過効率を落とす結果となる。また、原水中の目詰まり物質が多い場合は、早期に濾布が汚れて目詰まりしてしまうため早期に逆洗を行うことが望まれるが、所定の逆洗周期が来なければ逆洗が行われないため、濾布が汚れているのに長い間逆洗が行われない事態が発生するおそれがある。濾布が汚れたままでは、濾過のための圧力が増加する問題があるのみならず、濾布の寿命を低下させる問題もある。
【特許文献1】特開平8−39065号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、濾布の状態を簡単に検出でき、その濾布の状態に応じて適切な運転条件で濾過運転及び逆洗運転を制御することができる濾過装置の運転制御装置及び濾過装置の運転制御方法を提供することを課題とする。
【0008】
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
【0010】
(請求項1)
濾布を介して濾液室と濾過室とに区画されてなる濾過槽を有し、前記濾過室内に導入された原水を前記濾布によって濾過して前記濾液室に集水し、該濾液を該濾液室から前記濾過槽外へ排出する濾過運転動作と、前記濾液室に導入された洗浄液を前記濾布を通過させて前記濾過室に集水し、該濾過室から前記濾過槽外へ排出する逆洗運転動作とを交互に行うようにした濾過装置の運転制御装置において、
濾過時間、逆洗時間、濾過速度及び洗浄速度のうちのいずれか1種以上の運転条件を異ならせた複数の運転モードが予め設定されたモード設定手段と、
前記濾布表面を撮像して色を検出する色検出手段と、
前記濾布表面の色を示す色見本データが予め記憶された色見本データ記憶手段と、
前記色検出手段の検出結果を前記色見本データ記憶手段に記憶された色見本データと比較することにより、前記逆洗運転終了時の前記濾布の回復度合を検出する回復度合検出手段と、
前記モード設定手段の複数の運転モードの中から初期設定された運転モードに応じて前記濾過運転動作及び前記逆洗運転動作を制御した後、前記回復度合検出手段の検出結果に基づいて、前記モード設定手段における運転モードを再設定する制御手段とを有することを特徴とする濾過装置の運転制御装置。
【0011】
(請求項2)
前記濾過室に導入する原水の濁度を測定する濁度測定手段を有し、
前記制御手段は、前記濁度測定手段の測定結果に基づいて前記モード設定手段のうちのいずれかの運転モードを初期設定することを特徴とする請求項1記載の濾過装置の運転制御装置。
【0012】
(請求項3)
前記制御手段は、逆洗運転終了時毎に前記濁度測定手段の測定結果を取得し、該測定結果と前記回復度合検出手段の検出結果とに基づいて、前記モード設定手段における運転モードを再設定することを特徴とする請求項2記載の濾過装置の運転制御装置。
【0013】
(請求項4)
前記濾過槽は、上部開口を有する多孔製の筒状支持体と該筒状支持体の外周を被覆する袋状の前記濾布とからなる多数の濾過筒が吊り下げて配設され、前記濾過室内に導入された原水が該濾過室内を上向流しながら前記濾布により濾過されて濾液となって前記濾過筒内を上昇して前記濾液室内に集水される構成であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の濾過装置の運転制御装置。
【0014】
(請求項5)
濾布を介して濾液室と濾過室とに区画されてなる濾過槽を有し、前記濾過室内に導入された原水を前記濾布によって濾過して前記濾液室に集水し、該濾液を該濾液室から前記濾過槽外へ排出する濾過運転動作と、前記濾液室に導入された洗浄液を前記濾布を通過させて前記濾過室に集水し、該濾過室から前記濾過槽外へ排出する逆洗運転動作とを交互に行うようにした濾過装置の運転制御方法において、
濾過時間、逆洗時間、濾過速度及び洗浄速度のうちのいずれか1種以上の運転条件を異ならせた複数の運転モードのうちのいずれかの運転モードを初期設定して前記濾過運転動作及び前記逆洗運転動作を制御すると共に、前記逆洗運転終了時の前記濾布表面を撮像して色を検出し、その検出結果を前記濾布表面の色を示す色見本データと比較することにより、前記逆洗運転終了時の前記濾布の回復度合を検出し、その回復度合の検出結果に基づいて、前記運転モードを再設定することを特徴とする濾過装置の運転制御方法。
【0015】
(請求項6)
前記濾過室に導入する原水の濁度を測定し、その測定結果に基づいて前記複数の運転モードのうちのいずれかの運転モードを初期設定することを特徴とする請求項5記載の濾過装置の運転制御方法。
【0016】
(請求項7)
逆洗運転終了時毎に前記原水の濁度を測定し、その測定結果と前記逆洗運転終了時の前記濾布の回復度合の検出結果とに基づいて、前記運転モードを再設定することを特徴とする請求項5又は6記載の濾過装置の運転制御方法。
【0017】
(請求項8)
前記濾過槽は、上部開口を有する多孔製の筒状支持体と該筒状支持体の外周を被覆する袋状の前記濾布とからなる多数の濾過筒が吊り下げて配設され、前記濾過室内に導入された原水が該濾過室内を上向流しながら前記濾布により濾過されて濾液となって前記濾過筒内を上昇して前記濾液室内に集水される構成であることを特徴とする請求項5、6又は7記載の濾過装置の運転制御方法。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、濾布の状態を簡単に検出でき、その濾布の状態に応じて適切な運転条件で濾過運転及び逆洗運転を制御することができる濾過装置の運転制御装置及び濾過装置の運転制御方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0020】
図1は、本発明の好ましい適用例である船舶バラスト水を濾過するための濾過装置の一例を示す全体構成図であり、図中、1は濾過装置の濾過槽、2は濾過装置の運転を制御するための運転制御装置である。
【0021】
濾過槽1には、取水管3途中に設けられた取水ポンプ4によって原水がくみ上げられて移送される。本実施形態において、原水にはバラスト水(海水又は淡水)が使用され、バラスト水として海水を使用する場合、濾過対象となる目詰まり物質(以下、粒子という場合がある。)としては、動物性プランクトン、植物性プランクトン、微生物、Si、Al、Fe等の無機物、その他、懸濁物質(SS)等がある。取水ポンプ4の駆動は運転制御装置2によって制御される。
【0022】
濾過槽1は、濾過槽本体101と蓋体102からなる円筒竪型に形成され、その内部は、上部近傍に設けられた仕切り板103によって下部の濾過室1Aと上部の濾液室1Bとに区画されている。濾過室1Aには原水導入口104が設けられ、取水管3が接続されている。また、濾液室1Bには濾液排出口105が設けられ、排出管5が接続されている。
【0023】
排出管4には濾液排出口105近傍において、洗浄水導入管6及び空気導入管7が接続され、これらによって濾過槽1の濾液室1B内に洗浄水及び空気を導入可能としている。
【0024】
また、取水管3には原水導入口104近傍において空気導入管8が接続され、この空気導入管8を通して濾過槽1の濾過室1A内に空気を導入可能としている。
【0025】
これら洗浄水導入管6及び空気導入管7、8による洗浄水及び空気の濾過槽1への導入は逆洗時に行われる。
【0026】
濾過室1Aの上部の仕切り板103近傍には、洗浄水排出口106が設けられ、洗浄水排出管9が接続されている。この洗浄水排出管9からの洗浄水の排出は逆洗時に行われる。
【0027】
また、取水管3にはドレン配管10が接続され濾過槽1の濾過室1A内の残水(目詰まり物質を含む。)を排出可能としている。
【0028】
仕切り板103には、複数の濾過筒107が吊り下げ状に配設されている。各濾過筒107は、多孔製の円筒形の支持体107aと、該支持体107aの外周に被覆された濾布107bとによって構成されている。
【0029】
支持体107aは上部開口107cを有する樹脂製円筒形であり、ポリエチレン製のものが好ましい。支持体107aの表面は網目状に形成されることにより多孔製とされてもよいし、多数の開孔を開設することにより多孔製とされてもよい。この支持体107a表面の開孔率は40%〜70%の範囲が好ましく、より好ましくは45%〜65%の範囲であり、更に好ましくは50%〜65%の範囲である。
【0030】
濾布107bは、例えばポリエステル極細繊維で織られており、表面を一定方向に立毛させた緻密層を有し、支持体107a側に位置する下層部は粗い地組織を有する2層構造のものを好ましく用いることができる。濾過時には緻密層で原水中の粒子を捕捉し易く、且つ洗浄時には、捕捉された粒子を容易に離脱させることができるためである。また、ポリエステルは疎水性で、繊維が膨潤しにくいために好ましい。濾布107bの平均目開きは、原水として海水を取り込む場合、20μm程度とすることができる。
【0031】
濾布107bは袋状に形成されて支持体107aの外周に被覆される。濾布107bを袋状に形成するには、通常の縫製法に従えばよい。
【0032】
濾過筒107は、仕切り板103に複数本配設される。図1では2本が示されているが、本数は特に限定されず、適宜設定することができる。
【0033】
各濾過筒107の上部は、支持体107aの上部開口107cが仕切り板103から濾液室1Bに臨んでいる。従って、濾過時、取水管3から濾過室1A内に導入された原水は、該濾過室1A内を上向流しながら濾過筒107の濾布107bを外側から内側に向けて通過することによって濾過され、濾液が多孔製の支持体107a内に流入する。支持体107a内に流入した濾液は、該支持体107a内を上昇し、その上部開口107cを通して濾過筒107の上部から濾液室1B内に集水され、該濾液室1Bから排出管5によって濾過槽1外へ排出される。濾過槽1から排出された濾液(処理水)は、バラストタンク(図示せず)に向けて移送される。
【0034】
一方、逆洗時、洗浄水導入管6から濾液室1B内に洗浄水が導入されると、洗浄水は濾液室1B内に臨む支持体107aの上部開口107cに流入し、多孔製の支持体107a表面を抜けて濾布107bを内側から外側に向けて通過し、濾過室1A内に流入し、この過程で濾布107b表面に付着堆積する粒子を剥離させて除去する。
【0035】
なお、本発明において濾過槽は、濾布を介して濾液室と濾過室とに区画され、濾過室内に導入された原水を濾布によって濾過して濾液室に集水可能であればよく、必ずしも図示する濾過槽1の態様に限定されるものではない。
【0036】
図中、11は取水管3途中に設けられた濁度測定器であり、取水管3中を流れる原水の濁度を測定する。濁度測定器11の測定結果は運転制御装置2に送られる。
【0037】
また、12は濾過槽1の濾過室1A内に設けられた撮像装置であり、濾過室1A内に配置されている濾過筒107の濾布107b表面を撮像するようになっている。
【0038】
この撮像装置12は濾布107b表面を撮像することによって、その色を検出する。ここで色とは、多色(カラー)に限らず、単に濃度の濃淡を表す単色(モノクロ)であってもよい。このような撮像装置12としては、例えばCCDカメラを好ましく用いることができる。撮像装置12の撮像データは運転制御装置2に送られる。
【0039】
図1では1つの撮像装置12だけが示されているが、撮像装置12は濾過筒107の高さ方向の複数位置における濾布102b表面を撮像できるように、異なる高さに複数設けられていてもよい。また、濾過筒107の高さ方向の複数位置における濾布107b表面を撮像できるように、1つの撮像装置12を高さ方向に移動可能に設けるようにしてもよい。
【0040】
撮像装置12は、図示するように濾過槽1内部に配置されるものに限らず、濾過槽1の外部に配置されてもよい。この場合、濾過室1Aの壁面に覗き窓を形成し、覗き窓を通して内部の濾布107b表面を撮像可能とする。
【0041】
更に、図1中、3aは取水管3に設けられた開閉弁、5aは排出管5に設けられた開閉弁、6aは洗浄水導入管6に設けられた開閉弁、7aは空気導入管7に設けられた開閉弁、8aは空気導入管8に設けられた開閉弁、9aは洗浄水排出管9に設けられた開閉弁、10aはドレン配管10に設けられた開閉弁であり、それぞれ運転制御装置2によって開閉制御される。
【0042】
次に、図2に示すブロック図を用いて運転制御装置2の構成について説明する。
【0043】
図中、201は制御部、202はモード設定部、203は画像処理部、204は画像記憶部、205は比較部、206は色見本データ記憶部である。
【0044】
制御部201は、取水ポンプ4及び各開閉弁3a、5a、6a、7a、8a、9a、10aを制御して、原水を濾過槽1へ導入して濾液を取り出す濾過運転と、洗浄水及び空気を濾過槽1へ導入して濾布107b表面の粒子を除去する逆洗運転とを交互に行うように制御すると共に、濁度測定器11及び撮像装置12を制御して、濁度の測定結果及び画像データを取り込む。濁度測定器11による原水の濁度の測定は原水の取り込み開始時に行われ、撮像装置12による濾布107b表面の撮像は例えば逆洗運転終了時に行われる。
【0045】
モード設定部202は、濾過装置を稼動させる際の運転条件、すなわち、濾過運転と逆洗運転とを交互に行う際の濾過時間、逆洗時間等の諸条件を異ならせた複数の運転モードを予め記憶している。本発明に係る濾過装置では、濾過槽1による原水の濾過運転と、該濾過運転時とは逆方向に洗浄水を流す逆洗運転とを交互に行うようになっており、制御部201によって、このモード設定部202に記憶された複数の運転モードのうちからいずれかの運転モードが設定され、その運転モードに従って濾過運転及び逆洗運転を交互に行う運転動作が制御されるようになっている。
【0046】
このモード設定部202に記憶される運転モードの例を図3、図4に示す。
【0047】
図3は、濾過時間を一定とし、1回当たりの逆洗時間を異ならせたモード1〜モード6の6つのモードが設定された例を示している。ここではモード1からモード6に行くに従って逆洗時間が次第に長くなり、逆洗を念入りに行うように設定されている。
【0048】
図4は、逆洗時間を一定とし、1回当たりの濾過時間を異ならせたモード1〜モード6の6つのモードが設定された例を示している。ここではモード1からモード6に行くに従って濾過時間が次第に短くなり、頻繁に逆洗を行うように設定されている。
【0049】
また、図示しないが、この他に濾過速度や洗浄速度をパラメータとする運転モードを設定することもできる。従って、モード設定部202では、これら濾過時間、逆洗時間、濾過速度及び洗浄速度のうちのいずれか1種以上の運転条件を異ならせた複数の運転モードを設定しておけばよい。
【0050】
画像処理部203は、制御部201によって撮像装置12が制御されることにより撮像された逆洗運転終了時の濾布107b表面の画像データを撮像装置12から取り込み、所定の画像処理を施す。
【0051】
画像記憶部204は、この画像処理部203により画像処理された画像データを取り込んで記憶する。
【0052】
色見本データ記憶部205には、濾布107b表面の汚れ具合の色を示す色見本データが予め記憶されている。
【0053】
比較部206は、制御部201によって制御されることにより、画像記憶部204に記憶された逆洗運転終了時の濾布107b表面の画像データと、色見本データ記憶部205に記憶された濾布107b表面の汚れ具合の色を示す色見本データとを比較する。比較の結果は制御部201に送られる。
【0054】
制御部201では、逆洗運転終了時、この比較の結果に基づいて、濾布107bの回復度合を検出し、その検出結果に基づいて、必要に応じてモード設定部202に記憶された複数の運転モードの中から運転モードを再設定することができるようになっている。
【0055】
なお、図2において、13は例えば液晶モニタ等からなる表示部であり、濾過装置の運転状況の各種情報を表示するようになっている。
【0056】
次に、図5に示すフローチャートを用いて、かかる濾過装置の運転制御について説明する。
【0057】
原水(バラスト水)の取り込みが開始されると、運転制御装置2の制御部201は取水ポンプ4を駆動して取水管3から原水を取り込み、濾過槽1の濾過室1Aに導入する。このとき開閉弁6a、7a、8a、9a、10aは閉じられている。そして、かかる原水の取り込み開始時、制御部201は濁度測定器11によってバラスト水の濁度を測定し、その測定結果を取得する(S1)。
【0058】
ここで、制御部201は、この濁度測定器11から取得された原水の濁度の測定結果に応じて、モード設定部202に記憶されている複数の運転モードのうちのいずれか1つの運転モードを初期設定する(S2)。
【0059】
図6は、この運転モードを設定する際に用いられる濁度と運転モードとの関係を示すテーブルの一例であり、例えば制御部201内に設けられている。同図に示すように、原水の濁度が小さい(きれいな)場合、運転モードはモード設定部202中のモード1が設定され、例えば図3に示す例では、濾過時間に対して1回当たりの逆洗時間は短く設定されるようになる。一方、原水の濁度が大きくなる(濁ってくる)に従って、運転モードが次第に繰り上がっていき、1回当たりの逆洗時間が長くなるようになっている。従って、濾過開始当初から、原水の濁度に応じて濾過運転と逆洗運転の各時間が最適に設定された状態の運転動作を行うことができるため、本発明において、このように濁度測定器11によって原水の濁度を測定し、それに基づいて運転モードの初期設定を行うことは好ましい態様である。
【0060】
原水が濾過槽1の濾過室1Aに導入されると、原水は濾過室1A内を上向流しながら濾布107bによって濾過され、濾液が濾液室1Bに集水される。濾液室1Bに集水された濾液(処理水)は、排出管5からバラストタンク(図示せず)に移送される。
【0061】
この濾過運転は、上述したように濁度測定器11の測定結果に基づいて初期設定された運転モードに従って所定時間継続された後、制御部201の制御によって逆洗運転に切り替えられる(S3)。
【0062】
この逆洗運転時、制御部201は取水ポンプ4の駆動を停止させ、開閉弁6a、7a、8a、9aを開けて濾過槽1内に洗浄水及び空気を導入する。洗浄水導入管6から濾液室1B内に導入された洗浄水は、支持体107aの上部開口107cに流入して濾布107bを内側から外側に向けて通過し、表面に付着堆積する粒子を剥離させて除去する。このとき、同時に空気導入管7から濾液室1B内に空気が導入されることにより、この空気も濾布107bを内側から外側に向けて通過して粒子の除去を促進するため、洗浄水量の削減を図ることが可能である。
【0063】
更に、同時に空気導入管8から濾過室1A内に空気が導入されることにより、濾布107bの内側から外側に向けて通過して微細気泡となった空気と一緒になって粗大気泡となり、濾布107bの外側表面を上昇するため、濾布107b表面を揺らして洗浄効果をより高めることができる。濾過室1A内を上昇した気泡を含む洗浄水は、洗浄水排出管9から濾過槽1外へ排出される。
【0064】
かかる逆洗運転は、ここでは、上述したように濁度測定器11の測定結果に基づいて初期設定された運転モードに従って所定時間継続される(S4)。
【0065】
運転モードに従って所定時間の逆洗運転が終了すると、続いて、逆洗運転による濾布107bの回復度合を確認する(S5)。
【0066】
すなわち、制御部201は撮像装置12を制御して濾布107b表面を撮像し、その画像データを取得する。撮像装置12から取得された画像データは、画像処理部203において所定の画像処理が施された後、画像記憶部204に一旦記憶された後、比較部206において、色見本データ記憶部205に記憶されている色見本と比較し、濾布107bの回復度合を判別する。
【0067】
例えば逆洗の結果、濾布107b表面に付着した粒子の除去が良好に行われている場合、濾布107b表面は、本来の色(例えば白)に極めて近くなって回復が良好であることがわかる。一方、粒子の除去が不十分な場合、濾布107b表面は依然として汚れて濃度が濃く、回復が不十分であることがわかる。
【0068】
ここで、制御部201は、かかる回復度合の検出結果から、運転モードを再設定するか否かを判断する(S6)。
【0069】
図7は、この運転モードを再設定するか否かを判断する際に用いられる逆洗運転終了時の濾布107bの回復度合と運転モードの再設定との関係を示すテーブルの一例であり、例えば制御部201内に設けられる。ここでは、撮像装置12によって濾布107b表面の色を撮影画像の濃淡である濃度として捉え、その濃淡を検出するようにした場合について示す。この濃度は、例えば8ビットの場合、撮像装置12からの画像データを0(淡)から256(濃)に量子化したものである。
【0070】
同図に示すように、色が1〜4に該当して回復が良好で回復度合が大きい場合、モード設定部202で初期設定された運転モードに対して1段階下げるように再設定する。例えば図3に示す運転モードの場合、現在モードがモード3であった場合はモード2に再設定することにより、逆洗時間を短くする。この結果、濾過時間が相対的に長くなるため、濾液(処理水)量の増大が図られるようになる。
【0071】
また、色が5〜6に該当する場合は、標準的な回復度合であるとして初期設定された運転モードを維持する。
【0072】
更に、色が7〜10に該当して回復が不十分で回復度合が小さい場合、初期設定された運転モードに対して1段階上げるように再設定する。例えば図3に示す運転モードの場合、現在モードがモード3であった場合はモード4に再設定することにより、逆洗時間を長くする。この結果、濾布107bの回復向上が図られるようになる。
【0073】
色が11〜12に該当して極端に回復状態が悪い(汚れている)場合は、例えば図3に示す運転モードの場合、最も逆洗時間が長いモード6に移行させて、入念に逆洗が行われるように再設定される。
【0074】
また、逆洗を繰り返しても回復度合が悪い状態(例えば色が11〜12に該当し続ける場合等)を繰り返して向上しない場合は、濾布107bの交換を促すように表示部13に警告表示を行うようにしてもよい。
【0075】
かかる判断の結果、運転モードを再設定する必要がある場合、制御部201はモード設定部202の運転モードを再設定する(S7)。
【0076】
その後、濾過運転が再開され、上記ステップS7において運転モードが再設定された場合は、その再設定された運転モードに従って濾過運転及び逆洗運転を交互に行う運転動作が制御され、上記ステップS3からの動作を繰り返す。
【0077】
このように、本発明によれば、濾布107b表面の色を検出し、その検出結果を色見本データと比較することによって逆洗運転後の濾布107bの回復度合を検出し、その検出結果に応じて運転モードを再設定することができるので、簡単に濾布107bの状態を検出でき、その濾布107bの状態に応じて常に適切な濾過運転及び逆洗運転を行うことができる。
【0078】
なお、以上説明した態様では、逆洗運転が終了して濾布の回復度合を検出したその都度、モードの再設定を行うか否かを判断するようにしたが、モードの再設定を行うか否かの判断は、逆洗運転が終了する度に行うものに限らない。例えば、逆洗運転が終了して濾布の回復度合を検出した検出結果を制御部201等に毎回記憶しておき、複数回(例えば5回等)の逆洗運転が終了した後に、それまで記憶された各回の回復度合の検出結果の履歴に基づいてモードの再設定を行うか否かを判断するようにしてもよい。
【0079】
濾布の回復度合を検出したその都度、モードの再設定を行うか否かを判断する場合、毎回の回復度合が比較的良好で、例えば図7を例にとった場合、モードを再設定する必要がないと判断されるような場合でも、それが複数回繰り返されると、毎回僅かずつ濾布が汚れていき、最初の方と最後の方では濾布の汚れ具合が大きく異なっている場合がある。しかし、各回の回復度合の検出結果の履歴に基づいてモードの再設定を行うか否かを判断することにより、毎回僅かずつ濾布が汚れていく様子を判別でき、適切なモード設定を行うことが可能となる。
【0080】
また、以上の態様では、色見本データ記憶部205に濃淡の複数の色見本データを記憶させておいた例を示したが、色見本データ記憶部205には、色見本データとして濾布107bの1つの基準色のみを記憶させておき、比較部206においては、図8に示すように、撮像装置12から得られた画像データとこの基準色とを比較し、その色の差に基づいて運転モードを再設定するか否かを判断するようにしてもよい。基準色とは、例えば未使用状態の濾布107bの色とすることができる。
【0081】
この場合は、図8に示すように、逆洗の結果、濾布107b表面に付着した粒子の除去が良好に行われている場合、濾布107b表面は画像データ1のように濃度が薄く、色見本データに示される基準色に近くなり、回復が良好であることがわかる。一方、粒子の除去が不十分な場合、濾布107b表面は依然として汚れているため、例えば画像データ2や更に汚れた画像データ3のように濃度が濃くなっているため、基準色とは異なった色となって回復が不十分であることがわかる。この場合の回復度合は、例えば色見本データの濃度に対する画像データの濃度差として検出することができる。
【0082】
図9は、このような場合に運転モードを再設定するか否かを判断する際に用いられる逆洗運転終了時の濾布107bの回復度合と運転モードの再設定との関係を示すテーブルの一例であり、例えば制御部201内に設けられる。
【0083】
同図に示すように、比較部206における比較の結果、回復度合を示す濃度差が+3%未満となって回復度合が大きい(色見本データとの濃度差が小さい)場合、モード設定部202で初期設定された運転モードに対して運転モードを1段階下げるように再設定する。例えば図3に示す運転モードの場合、現在モードがモード3であった場合はモード2に再設定することにより、逆洗時間を短くする。この結果、濾過時間が相対的に長くなるため、濾液(処理水)量の増大が図られるようになる。
【0084】
また、回復度合を示す濃度差が+3%以上+5%未満では標準的な回復度合であるとして現在モードを維持する。
【0085】
更に、濃度差を示す回復度合が+5%以上+10%未満の場合、回復度合が小さい(色見本データとの濃度差が大きい)と判断され、運転モードを1段階上げるように再設定する。例えば図3に示す運転モードの場合、現在モードがモード3であった場合はモード4に再設定することにより、逆洗時間を長くする。この結果、濾布107bの回復向上が図られるようになる。
【0086】
濃度差を示す回復度合が+10%以上となるように極端に回復状態が悪い(汚れている)場合は、例えば図3に示す運転モードの場合、最も逆洗時間が長いモード6に移行させて、入念に逆洗が行われるように再設定される。
【0087】
なお、色見本データとして多色のデータを使用する場合、色見本データを例えばR、G、B各々の輝度を数値化したデータとし、撮像装置12によってカラー画像を撮像してその画像データを同じく数値化し、色見本データと比較することによって回復度合の検出を行えばよい。
【0088】
また、この場合も、上述したように、モードの再設定を行うか否かの判断は、逆洗運転が終了する度に行うものに限らず、逆洗運転が終了して濾布の回復度合を検出した検出結果を制御部201等に毎回記憶しておき、複数回(例えば5回等)の逆洗運転が終了した後に、それまで記憶された各回の回復度合の検出結果の履歴に基づいてモードの再設定を行うか否かを判断するようにしてもよい。
【0089】
また、以上の態様では、濁度測定器11による原水の濁度の測定は原水の取り込み開始時に行うようにしたが、原水の取水中にも濁度が変化する場合がある。このため、逆洗運転終了時、制御部201はその都度濁度測定器11によって原水の濁度を測定し、その結果を考慮した上で運転モードの再設定を判断するようにすることも好ましい。
【0090】
例えば、逆洗運転終了時に濾布107bの回復度合を検出して運転モードの再設定の可否を判断した結果と、同じく逆洗運転終了時に原水の濁度を測定した結果との双方に基づき、回復度合の検出結果が運転モードの再設定の必要がないと判断された場合でも、原水の濁度が上がっていたら運転モードを1段階上げ、濁度が下がっていたら運転モードを1段階下げるように再設定する。
【0091】
また、回復度合の検出結果が運転モードの再設定の必要があると判断された場合、原水の濁度が上がっていたら、回復度合の結果から判断される運転モードから更に1段階上げ、逆に濁度が下がっていたら、回復度合の結果から判断される運転モードから1段階下げるように再設定する。
【0092】
このように逆洗運転終了時に濾布107bの回復度合の検出結果と原水の濁度の測定結果との双方に基づいて運転モードを再設定するので、取水される原水の経時的な変化に対応して最適な運転条件を設定することができ、より効率的な運転制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】船舶バラスト水を濾過するための濾過装置の一例を示す全体構成図
【図2】運転制御装置の構成を示すブロック図
【図3】モード設定部に記憶される運転モードの一例を示す図
【図4】モード設定部に記憶される運転モードの他の例を示す図
【図5】濾過装置の動作を説明するフローチャート
【図6】濁度と運転モードとの関係を示すテーブル
【図7】濾布の回復度合と運転モードの再設定との関係を示すテーブル
【図8】色見本データと画像データとの比較の様子を説明する図
【図9】濾布の回復度合と運転モードの再設定との関係を示すテーブル
【符号の説明】
【0094】
1:濾過槽
1A:濾過室
1B:濾液室
101:濾過槽本体
102:蓋体
103:仕切り板
104:原水導入口
105:排出口
106:洗浄水排出口
107:濾過筒
107a:支持体
107b:濾布
107c:上部開口
2:運転制御装置
201:制御部
202:モード設定部
203:画像処理部
204:画像記憶部
205:色見本データ記憶部
206:比較部
3:取水管
3a:開閉弁
4:取水ポンプ
5:排出管
5a:開閉弁
6:洗浄水導入管
6a:開閉弁
7:空気導入管
7a:開閉弁
8:空気導入管
8a:開閉弁
9:洗浄水排出管
9a:開閉弁
10:ドレン配管
10a:開閉弁
11:濁度測定器
12:撮像装置
13:表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
濾布を介して濾液室と濾過室とに区画されてなる濾過槽を有し、前記濾過室内に導入された原水を前記濾布によって濾過して前記濾液室に集水し、該濾液を該濾液室から前記濾過槽外へ排出する濾過運転動作と、前記濾液室に導入された洗浄液を前記濾布を通過させて前記濾過室に集水し、該濾過室から前記濾過槽外へ排出する逆洗運転動作とを交互に行うようにした濾過装置の運転制御装置において、
濾過時間、逆洗時間、濾過速度及び洗浄速度のうちのいずれか1種以上の運転条件を異ならせた複数の運転モードが予め設定されたモード設定手段と、
前記濾布表面を撮像して色を検出する色検出手段と、
前記濾布表面の色を示す色見本データが予め記憶された色見本データ記憶手段と、
前記色検出手段の検出結果を前記色見本データ記憶手段に記憶された色見本データと比較することにより、前記逆洗運転終了時の前記濾布の回復度合を検出する回復度合検出手段と、
前記モード設定手段の複数の運転モードの中から初期設定された運転モードに応じて前記濾過運転動作及び前記逆洗運転動作を制御した後、前記回復度合検出手段の検出結果に基づいて、前記モード設定手段における運転モードを再設定する制御手段とを有することを特徴とする濾過装置の運転制御装置。
【請求項2】
前記濾過室に導入する原水の濁度を測定する濁度測定手段を有し、
前記制御手段は、前記濁度測定手段の測定結果に基づいて前記モード設定手段のうちのいずれかの運転モードを初期設定することを特徴とする請求項1記載の濾過装置の運転制御装置。
【請求項3】
前記制御手段は、逆洗運転終了時毎に前記濁度測定手段の測定結果を取得し、該測定結果と前記回復度合検出手段の検出結果とに基づいて、前記モード設定手段における運転モードを再設定することを特徴とする請求項2記載の濾過装置の運転制御装置。
【請求項4】
前記濾過槽は、上部開口を有する多孔製の筒状支持体と該筒状支持体の外周を被覆する袋状の前記濾布とからなる多数の濾過筒が吊り下げて配設され、前記濾過室内に導入された原水が該濾過室内を上向流しながら前記濾布により濾過されて濾液となって前記濾過筒内を上昇して前記濾液室内に集水される構成であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の濾過装置の運転制御装置。
【請求項5】
濾布を介して濾液室と濾過室とに区画されてなる濾過槽を有し、前記濾過室内に導入された原水を前記濾布によって濾過して前記濾液室に集水し、該濾液を該濾液室から前記濾過槽外へ排出する濾過運転動作と、前記濾液室に導入された洗浄液を前記濾布を通過させて前記濾過室に集水し、該濾過室から前記濾過槽外へ排出する逆洗運転動作とを交互に行うようにした濾過装置の運転制御方法において、
濾過時間、逆洗時間、濾過速度及び洗浄速度のうちのいずれか1種以上の運転条件を異ならせた複数の運転モードのうちのいずれかの運転モードを初期設定して前記濾過運転動作及び前記逆洗運転動作を制御すると共に、前記逆洗運転終了時の前記濾布表面を撮像して色を検出し、その検出結果を前記濾布表面の色を示す色見本データと比較することにより、前記逆洗運転終了時の前記濾布の回復度合を検出し、その回復度合の検出結果に基づいて、前記運転モードを再設定することを特徴とする濾過装置の運転制御方法。
【請求項6】
前記濾過室に導入する原水の濁度を測定し、その測定結果に基づいて前記複数の運転モードのうちのいずれかの運転モードを初期設定することを特徴とする請求項5記載の濾過装置の運転制御方法。
【請求項7】
逆洗運転終了時毎に前記原水の濁度を測定し、その測定結果と前記逆洗運転終了時の前記濾布の回復度合の検出結果とに基づいて、前記運転モードを再設定することを特徴とする請求項5又は6記載の濾過装置の運転制御方法。
【請求項8】
前記濾過槽は、上部開口を有する多孔製の筒状支持体と該筒状支持体の外周を被覆する袋状の前記濾布とからなる多数の濾過筒が吊り下げて配設され、前記濾過室内に導入された原水が該濾過室内を上向流しながら前記濾布により濾過されて濾液となって前記濾過筒内を上昇して前記濾液室内に集水される構成であることを特徴とする請求項5、6又は7記載の濾過装置の運転制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図9】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−126216(P2008−126216A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−317790(P2006−317790)
【出願日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【出願人】(000005902)三井造船株式会社 (1,723)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【出願人】(000193508)水道機工株式会社 (50)
【Fターム(参考)】