説明

濾過部材洗浄システム

【課題】濾過処理装置における濾過部材に対して閉塞の発生を抑制しながら、処理水の洗浄液への混入を抑制可能な濾過部材洗浄システムを提供する。
【解決手段】濾過部材23と、濾過処理装置2と、処理水ラインL2と、処理水ラインL2から分岐する洗浄液ラインL4と、洗浄液ラインL4から分岐する濯ぎ水ラインL5と、処理水W2を処理水ラインL2に流通させる原水流通手段3と、洗浄液ラインL4及び処理水ラインL2を介して洗浄液W3を流通させる洗浄液流通手段4と、濯ぎ水ラインL5、洗浄液ラインL4及び処理水ラインL2を介して濯ぎ水を流通させる濯ぎ水流通手段5と、原水流通手段3、洗浄液流通手段4及び濯ぎ水流通手段5を制御する制御手段9とを備え、制御手段9は、洗浄液W3を流通させ、所定時間経過後に洗浄液W3の流通を停止し、その後、濯ぎ水を流通させ、所定時間経過後に濯ぎ水の流通を停止し、その後、処理水W2を流通させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理システムを構成する濾過処理装置における濾過膜モジュール等の濾過部材を洗浄する濾過部材洗浄システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、工場排水や生活排水等の原水から高純度の処理水(浄化水)を生産し、処理水を各種プロセス水、中水、雑用水等に使用可能とする水処理システムが知られている。このような排水処理を行う水処理システムにおいては、原水に対して、例えば、膜分離活性汚泥法による水浄化技術が利用されている。膜分離活性汚泥法では、活性汚泥と処理水とを分離するため、濾過処理装置により濾過処理が行われる。
【0003】
濾過処理装置は、濾過部材として、曝気槽を兼ねる濾過処理水槽の内部に浸漬配置され、一次側から二次側に向かって原水(微生物の作用により有機物等が分解された原水)を通過させて活性汚泥と処理水との分離を行う濾過膜モジュールを有している。濾過処理装置によれば、一次側から二次側に向かって原水を濾過膜モジュールに通過させることにより原水の濾過処理を行うことができる。
【0004】
ここで、濾過処理装置は、濾過処理を繰り返すと、濾過膜モジュールに捕捉された活性汚泥等の不純物により濾過膜モジュールが閉塞する。そのため、閉塞した濾過膜モジュールに対して逆洗浄を行い、濾過膜モジュールに付着した不純物を除去する必要がある。濾過膜モジュールの逆洗浄では、二次側から一次側に向けて濾過膜モジュールに洗浄液等を供給し、濾過膜モジュールの洗浄を行う(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−300969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、濾過膜モジュールの逆洗浄では、濾過膜モジュールの二次側領域に接続されるラインの一部を使用して洗浄液を濾過膜モジュールに供給する場合がある。この場合においては、洗浄液を供給した後、ライン中に洗浄液が残留することがある。そのため、洗浄後に濾過処理を再開すると、ライン中に残留した洗浄液が処理水に混入してしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、濾過処理装置における濾過部材に対して閉塞の発生を抑制しながら、処理水への洗浄液の混入を抑制可能な濾過部材洗浄システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、一次側から二次側に向かって原水を通過させ原水の濾過を行う濾過部材と、該濾過部材により区画される一次側領域及び二次側領域とを有し、一次側領域から二次側領域に向かって原水を前記濾過部材に通過させることにより原水の濾過処理を行う濾過処理装置と、前記濾過処理装置の二次側領域に接続される処理水ラインと、前記処理水ラインの途中から分岐する洗浄液ラインと、前記洗浄液ラインの途中から分岐する濯ぎ水ラインと、前記濾過部材の一次側から二次側に向かって原水を通過させながら、原水が濾過処理された処理水を前記処理水ラインに流通させる原水流通手段と、前記洗浄液ライン及び前記処理水ラインを介して前記濾過部材の二次側から一次側に向かって洗浄液が通過するように洗浄液を流通させる洗浄液流通手段と、前記濯ぎ水ライン、前記洗浄液ライン及び前記処理水ラインを介して前記濾過部材の二次側から一次側に向かって濯ぎ水が通過するように濯ぎ水を流通させる濯ぎ水流通手段と、前記原水流通手段、前記洗浄液流通手段及び前記濯ぎ水流通手段の制御を行う制御手段とを備え、前記制御手段は、前記洗浄液流通手段により洗浄液を流通させ、所定時間経過後に洗浄液の流通を停止させ、その後、前記濯ぎ水流通手段により濯ぎ水を流通させ、所定時間経過後に濯ぎ水の流通を停止させ、その後、前記原水流通手段により処理水を流通させる濾過部材洗浄システムに関する。
【0009】
また、濾過部材洗浄システムは、処理水を濯ぎ水に用いることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、濾過処理装置における濾過部材に対して閉塞の発生を抑制しながら、処理水への洗浄液の混入を抑制可能な濾過部材洗浄システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る濾過部材洗浄システム1を示す構成図である。
【図2】図1に示す濾過部材洗浄システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る濾過部材洗浄システム1を示す構成図である。
図1に示す濾過部材洗浄システム1は、水処理システムの一部を構成している。水処理システムは、例えば、工場排水や生活排水等の原水W1から懸濁物質等の不純物を除去し、各種プロセス水、中水、雑用水等として再利用可能な処理水(浄化水)W2を生成する。
【0013】
図1に示すように、本実施形態に係る濾過部材洗浄システム1は、濾過処理を行う濾過処理装置2;原水流通手段としての第1濾過用ポンプ3及び第2濾過用ポンプ30;洗浄液流通手段としての洗浄用ポンプ4;濯ぎ水流通手段としての濯ぎ用ポンプ5;処理水W2が貯留される処理水タンク6;洗浄液W3が貯留される洗浄液タンク7;圧力センサ8;並びに制御手段としてのシステム制御装置9を主体として構成されている。
【0014】
また、本実施形態に係る濾過部材洗浄システム1は、更に、原水ラインL1;処理水ラインとしての第1処理水ラインL2、第2処理水ラインL3及び第3処理水ラインL30;洗浄液ラインL4;濯ぎ水ラインL5;第1処理水バルブ35;原水流通手段としての第2処理水バルブ31及び第3処理水バルブ33;第1処理水逆止弁32;第2処理水逆止弁34;第1洗浄液バルブ43;洗浄液流通手段としての第2洗浄液バルブ41;洗浄液逆止弁42;濯ぎ水流通手段としての濯ぎ水バルブ51;濯ぎ水逆止弁52等を備える。
【0015】
本実施形態に係る濾過部材洗浄システム1において、原水W1は、濾過処理装置2による濾過処理の前に、必要に応じて前処理が行われ、その後、原水ラインL1を介して、濾過処理装置2に供給される。
濾過処理装置2により濾過処理が行われた処理水(透過水)W2は、第1処理水ラインL2及び第2処理水ラインL3、若しくは第1処理水ラインL2及び第3処理水ラインL30のいずれかのライン系統を介して、処理水タンク6へ供給され、貯留される。
【0016】
洗浄液タンク7に貯留された洗浄液W3は、洗浄液ラインL4及び第1処理水ラインL2を介して、濾過処理装置2に供給され、濾過部材としての濾過膜モジュール23を逆洗浄する。
更に、処理水タンク6に貯留された処理水W2の一部は、濯ぎ水として、濯ぎ水ラインL5及び洗浄液ラインL4(後述の第2洗浄液ラインL41)を介して第1処理水ラインL2に供給され、洗浄液が流通したライン及び濾過部材の濯ぎが行われる。
なお、「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称をいう。
【0017】
以下、本実施形態に係る濾過部材洗浄システム1について詳述する。
濾過処理装置2による濾過処理の前には、所要の前処理が行われる。前処理が行われた原水W1は、図1に示すように、原水ラインL1を介して、濾過処理装置2に供給される。
【0018】
濾過処理装置2は、原水W1に対して濾過処理を行う装置である。図1に示すように、濾過処理装置2は、濾過部材としての濾過膜モジュール23と、濾過処理水槽24とを備える。
【0019】
濾過膜モジュール23は、多数の濾過膜(図示せず)を備えており、濾過膜により懸濁物質等の不純物を除去する。
濾過膜としては、例えば、精密濾過膜(MF膜)、限外濾過膜(UF膜)及びナノ濾過膜(NF膜)が挙げられる。濾過膜の形状としては、平膜型、中空糸膜型、管状型及びノモリス型が挙げられる。これらの濾過膜は、処理水の用途、例えば、蒸気ボイラ、温水ボイラ、クーリングタワー、給湯器等の熱機器への給水や、半導体製造、電子部品、医療器具等の洗浄等、処理水に求められる用途に応じて適宜選択されて使用される。
【0020】
濾過処理水槽24は、その内部に、原水W1を貯留可能であると共に、濾過膜モジュール23を配置可能となっている。濾過処理水槽24の内部には、原水ラインL1を介して原水W1が供給されて、貯留される。
【0021】
本実施形態における濾過処理装置2は、膜分離活性汚泥法(MBR;メンブレン・バイオ・リアクター)により濾過処理を行う。なお、MBRによる濾過処理の場合には、通常、中空糸膜型のUF膜又はMF膜が濾過処理水槽24に浸漬された状態で配置され、使用される。
なお、MBRにおいては、濾過膜モジュール23の下方には、外部のブロアに接続された散気管が配置され、濾過処理中に曝気が可能に構成されている(図示せず)。
【0022】
また、濾過処理装置2は、濾過処理水槽24の内部で且つ濾過膜モジュール23の外側の領域である一次側領域21と、濾過膜モジュール23の内側の領域である二次側領域22と、を有する。つまり、一次側領域21と二次側領域22とは、濾過膜モジュール23により区画される。
【0023】
濾過処理装置2によれば、一次側領域21から二次側領域22に向かって原水W1を濾過膜モジュール23に流通させることにより原水W1の濾過処理を行い、処理水(透過水)W2を得ることができる。また、二次側から一次側に向かって洗浄液W3等を通過させることにより、濾過膜モジュール23の逆洗浄を行うことができる。
【0024】
第1処理水ラインL2は、処理水W2及び洗浄液W3が流通する共通のラインである。第1処理水ラインL2は、一端部が濾過処理装置2の二次側領域22、すなわち、濾過膜モジュール23の内側に接続され、他端部が第1接続部J1において第2処理水ラインL3及び洗浄液ラインL4に接続されている。
第1処理水ラインL2は、濾過処理装置2により濾過処理された処理水W2が第1処理水ラインL2の一端部から他端部に向かって流通すると共に、洗浄液タンクに貯留された洗浄液W3等が第1処理水ラインL2の他端部から一端部に向かって流通する。
【0025】
第1処理水ラインL2の途中には、圧力センサ8が接続されている。圧力センサ8は、一次側領域21と二次側領域22との圧力差の測定を行うセンサである。詳述すると、圧力センサ8は、後述する第1濾過用ポンプ3又は第2濾過用ポンプ30の吸引力により負圧となった第1処理水ラインL2の圧力を測定するセンサである。濾過処理装置2の一次側領域21には大気圧が作用しているため、圧力センサ8は、第1処理水ラインL2の圧力を測定することにより、濾過処理装置2の一次側領域21と二次側領域22との膜間差圧(濾過膜モジュール23を挟んで一次側と二次側との間の膜間差圧)を測定することができる。
【0026】
第2処理水ラインL3は、濾過処理装置2により濾過処理され、第1処理水ラインL2を流通する処理水を処理水タンク6に供給するラインである。第2処理水ラインL3は、上流側の一端部が第1接続部J1において第1処理水ラインL2及び洗浄液ラインL4に接続され、下流側の他端部が処理水タンク6に接続されている。また、第2処理水ラインL3は、一端部と他端部との間に第2接続部J2を有すると共に、第2接続部J2と他端部との間に第3接続部J3を有する。
【0027】
第1処理水バルブ35は、第2処理水ラインL3における第1接続部J1と第2接続部J2との間に接続されている。第1処理水バルブ35によれば、第2処理水ラインL3における第1接続部J1と第2接続部J2との間(第1接続部J1の下流側)において、第2処理水ラインL3を開閉することができる。
【0028】
第1濾過用ポンプ3は、第2処理水ラインL3における第2接続部J2と第3接続部J3との間に接続されている。第1濾過用ポンプ3は、その吸引力により、第1処理水ラインL2及び第2処理水ラインL3を介して濾過処理装置2の二次側領域22を負圧にすることができる。これにより、第1濾過用ポンプ3は、濾過処理装置2の一次側領域21から二次側領域22に向かって原水W1を通過させながら、原水W1が濾過処理された処理水W2を第1処理水ラインL2及び第2処理水ラインL3に流通させることができる。
【0029】
第2処理水バルブ31は、第2処理水ラインL3における第2接続部J2と第1濾過用ポンプ3との間に接続されている。第2処理水バルブ31によれば、第2接続部J2と第1濾過用ポンプ3との間(第2接続部J2の下流側)において、第2処理水ラインL3を開閉することができる。
【0030】
第1処理水逆止弁32は、第2処理水ラインL3における第1濾過用ポンプ3と第3接続部J3との間に接続されている。第1処理水逆止弁32は、第1濾過用ポンプ3から第3接続部J3に向かう方向のみ、流体の流通を許容する弁である。
【0031】
第3処理水ラインL30は、第2処理水ラインL3に接続されている。詳細には、第3処理水ラインL30の一端部は、第2接続部に接続され、第3処理水ラインL30の他端部は、第3接続部J3に接続されている。
【0032】
第2濾過用ポンプ30は、第3処理水ラインL30における一端部と他端部との間に接続されている。第2濾過用ポンプ30は、その吸引力により、第1処理水ラインL2、第2処理水ラインL3及び第3処理水ラインL30を介して濾過処理装置2の二次側領域22を負圧にすることができる。これにより、第2濾過用ポンプ30は、濾過処理装置2の一次側領域21から二次側領域22に向かって原水W1を通過させながら、原水W1が濾過処理された処理水W2を第1処理水ラインL2、第1接続部J1と第2接続部J2の間の第2処理水ラインL3、第3処理水ラインL30、及び第3接続部3と処理水タンク6の間の第2処理水ラインL3に流通させることができる。
【0033】
第3処理水バルブ33は、第3処理水ラインL30における第2接続部J2と第2濾過用ポンプ30との間に設けられている。第3処理水バルブ33によれば、第2接続部J2と第2濾過用ポンプ30との間(第2接続部J2の下流側)において、第3処理水ラインL30を開閉することができる。
【0034】
第2処理水逆止弁34は、第3処理水ラインL30における第2濾過用ポンプ30と第3接続部J3との間に接続されている。第2処理水逆止弁34は、第2濾過用ポンプ30から第3接続部J3に向かう方向のみ、流体の流通を許容する弁である。
【0035】
ここで、処理水を流通させる処理水ラインを第2処理水ラインL3及び第3処理水ラインL30の2系統としているのは、第1濾過用ポンプ3と第2濾過用ポンプ30とを交互に運転することにより、過負荷によるポンプ故障を防止するためである。また、処理水ラインを複数系統とし、それぞれに濾過用ポンプを設けておくと、いずれか1台が故障した場合にも、濾過処理を継続しながら修理や交換を行うことが可能になる。更に、処理水W2の要求量が増加した場合には、複数の濾過用ポンプを同時に駆動することにより、処理水W2の製造量を高めることも可能になる。
【0036】
処理水タンク6は、処理水W2を貯留するタンクである。処理水タンク6は、第2処理水ラインL3の他端部(下流側の端部)に接続されている。なお、処理水タンク6には、処理水W3を需要箇所に送るためのライン(図示せず)が接続されている。
【0037】
洗浄液ラインL4は、洗浄液タンク7に貯留された洗浄液W3を第1処理水ラインL2に向けて供給するラインである。洗浄液ラインL4は、第1洗浄液ラインL40と、第2洗浄液ラインL41と、第4接続部J4とを備える。
第1洗浄液ラインL40は、上流側の一端部が洗浄液タンク7に接続され、下流側の他端部が第4接続部J4において第2洗浄液ラインL41の上流側の一端部に接続されている。第2洗浄液ラインL41は、上流側の一端部が第4接続部J4において第1洗浄液ラインL40の他端部に接続され、下流側の他端部が第1接続部J1において第1処理水ラインL2の他端部に接続されている。つまり、第1洗浄液ラインL40と第2洗浄液ラインL41とは、第4接続部J4において接続されている。
以上の構成により、洗浄液ラインL4は、処理水ラインの途中、すなわち第1処理水ラインL2及び第2処理水ラインL3を接続する第1接続部J1から分岐して設けられている。
【0038】
洗浄液タンク7は、洗浄液W3を貯留するタンクである。洗浄液タンク7は、第1洗浄液ラインL40の一端部(洗浄液ラインL4における上流側の端部)に接続されている。洗浄液W3としては、酸化剤、界面活性剤、キレート剤等を含む周知の洗浄液を使用でき、MBRによる濾過処理の場合には、次亜塩素酸ナトリウム水溶液が好ましく使用される。
【0039】
洗浄用ポンプ4は、第1洗浄液ラインL40における一端部と他端部との間に接続されている。洗浄用ポンプ4は、その吸引力により、洗浄液タンク7を負圧にすることができる。これにより、洗浄用ポンプ4は、洗浄液タンク7に貯留される洗浄液W3を洗浄液ラインL4を介して第1処理水ラインL2に流通させ、更に、第1処理水ラインL2を介して濾過処理装置2の二次側領域22から一次側領域21に向かって洗浄液W3を流通させることができる。
【0040】
第2洗浄液バルブ41は、第1洗浄液ラインL40における洗浄用ポンプ4と第4接続部J4との間に接続されている。第2洗浄液バルブ41によれば、第2洗浄液ラインL41における洗浄用ポンプ4と第4接続部J4との間(第4接続部J4の上流側)において、第2洗浄液ラインL41を開閉することができる。
【0041】
洗浄液逆止弁42は、第1洗浄液ラインL40における洗浄用ポンプ4と洗浄液タンク7との間に設けられている。洗浄液逆止弁42は、第1洗浄液ラインL40における洗浄液タンク7側の端部から洗浄用ポンプ4に向かう方向のみ、流体の流通を許容する弁である。
【0042】
第1洗浄液バルブ43は、第2洗浄液ラインL41における第1接続部J1と第4接続部J4との間に接続されている。第1洗浄液バルブ43によれば、洗浄液ラインL4(第2洗浄液ラインL41)における第1接続部J1と第4接続部J4との間(第1接続部J1の上流側)において、洗浄液ラインL4(第2洗浄液ラインL41)を開閉することができる。
【0043】
濯ぎ水ラインL5は、処理水タンク6に貯留された処理水W2を濯ぎ水として第1処理水ラインL2に供給するラインである。濯ぎ水ラインL5は、上流側の一端部が処理水タンク6に接続され、下流側の他端部が第4接続部J4において洗浄液ラインL4に接続されている。
以上の構成により、濯ぎ水ラインL5は、洗浄液ラインL4の途中、すなわち第1洗浄液ラインL40及び第2洗浄液ラインL41を接続する第4接続部J4から分岐して設けられている。
【0044】
濯ぎ用ポンプ5は、濯ぎ水ラインL5における一端部と他端部との間に接続されている。濯ぎ用ポンプ5は、その吸引力により、処理水タンク6を負圧にすることができる。これにより、濯ぎ用ポンプ5は、処理水タンク6に貯留される処理水W2を濯ぎ水として濯ぎ水ラインL5及び第2洗浄液ラインL41を介して第1処理水ラインL2に流通させ、更に、第1処理水ラインL2を介して濾過処理装置2の二次側領域22から一次側領域21に向かって濯ぎ水W5を流通させることができる。
【0045】
濯ぎ水バルブ51は、濯ぎ水ラインL5における濯ぎ用ポンプ5と第4接続部J4との間に接続されている。濯ぎ水バルブ51によれば、濯ぎ水ラインL5における濯ぎ用ポンプ5と第4接続部J4との間(第4接続部J4の上流側)において、濯ぎ水ラインL5を開閉することができる。
【0046】
濯ぎ水逆止弁52は、濯ぎ水ラインL5における濯ぎ用ポンプ5と処理水タンク6との間に設けられている。洗浄液逆止弁42は、濯ぎ水ラインL5における処理水タンク6側の端部から濯ぎ用ポンプ5に向かう方向のみ、流体の流通を許容する弁である。
【0047】
システム制御装置9は、本実施形態の濾過部材洗浄システム1の全体を制御する。システム制御装置9は、濾過部材洗浄システム1を構成する各要素のうち、制御が行われる要素に電気的に接続される。詳細には、システム制御装置9は、第1処理水バルブ35、第2処理水バルブ31、第1濾過用ポンプ3、第3処理水バルブ33、第2濾過用ポンプ30、第1洗浄液バルブ43、第2洗浄液バルブ41、洗浄用ポンプ4、濯ぎ水バルブ51及び濯ぎ用ポンプ5に電気的に接続され、それぞれを制御する。
また、システム制御装置9は、圧力センサ8に電気的に接続され、圧力センサ8により測定された圧力差値情報を受信する。
【0048】
システム制御装置9は、判定部91と、制御部92とを備える。
判定部91は、圧力センサ8に電気的に接続される。判定部91は、圧力差閾値を設定可能であり、設定された圧力差閾値に基づいて、洗浄用ポンプ4の起動等の判定を行う。例えば、判定部91は、圧力センサ8により測定された圧力差測定値が圧力差閾値以上となった場合に、洗浄用ポンプ4の起動等の決定を行う。なお、圧力差閾値は、例えば、作業者による入力操作によって適宜設定される。
【0049】
制御部92は、第1処理水バルブ35、第2処理水バルブ31、第1濾過用ポンプ3、第3処理水バルブ33、第2濾過用ポンプ30、第1洗浄液バルブ43、第2洗浄液バルブ41、洗浄用ポンプ4、濯ぎ水バルブ51及び濯ぎ用ポンプ5に電気的に接続される。
制御部92は、濾過処理装置2の濾過処理中に、第1濾過用ポンプ3及び第2濾過用ポンプ30を交互に運転して、処理水W2を処理水タンク6に送る制御を行う。ポンプの交互運転は、一定時間運転されるごと、或いは所定流量を送水するごとに、運転対象のポンプを切り替える。なお、第1濾過用ポンプ3の運転時は、第2処理水バルブ31が開放される一方で、第3処理水バルブ33が閉鎖される。逆に、第2濾過用ポンプ30の運転時は、第3処理水バルブ33が開放される一方で、第2処理水バルブ31が閉鎖される。
【0050】
また、制御部92は、所定の定期洗浄のタイミング又は判定部91による判定結果に基づいて、濾過膜モジュール23の洗浄処理を行う。詳細には、第1処理水バルブ35及び第2処理水バルブ31の開閉(若しくは、第1処理水バルブ35及び第3処理水バルブ33の開閉)、第1濾過用ポンプ3(若しくは、第2濾過用ポンプ30)の起動及び停止、第1洗浄液バルブ43及び第2洗浄液バルブ41の開閉、洗浄用ポンプ4の起動及び停止等の制御を行う。
【0051】
更に、制御部92は、洗浄処理に係る上述の制御を行った後、第1処理水ラインL2の濯ぎ処理を行う。詳細には、濯ぎ水バルブ51の開閉、濯ぎ用ポンプ5の起動及び停止等の制御を行う。更に詳述すると、制御部92は、洗浄用ポンプ4により洗浄液ラインL4及び第1処理水ラインL2を介して洗浄液W3が濾過膜モジュール23の二次側から一次側に向かって通過するように、洗浄液W3を流通させ、所定時間経過後に洗浄液W3の流通を停止させる。その後、濯ぎ用ポンプ5により濯ぎ水ラインL5、第2洗浄液ラインL41及び第1処理水ラインL2を介して濾過膜モジュール23の二次側から一次側に向かって濯ぎ水としての処理水W2が通過するように、処理水W2を流通させ、所定時間経過後に処理水W2の流通を停止させる。その後、濾過処理装置2により原水が濾過処理された処理水W2を第1濾過用ポンプ3により第2処理水ラインL3に(若しくは、第2濾過用ポンプ30により第3処理水ラインL30に)流通させる。
なお、定期洗浄とは、圧力差測定値に拘わらず、所定の頻度で定期的に行われる洗浄のことである。定期洗浄は、例えば、所定時間おきに行われる。
【0052】
次に、本実施形態に係る濾過部材洗浄システム1の動作の一実施例について、図2を参照しながら説明する。図2は、図1に示す濾過部材洗浄システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0053】
本実施例においては、濾過部材洗浄システム1において、濾過膜モジュール23の洗浄処理(所定の定期洗浄又は判定部91による判定結果に基づく洗浄処理)が行われた後、濯ぎ水ラインL5、第2洗浄液ラインL41、第1処理水ラインL2及び濾過膜モジュール23の濯ぎ処理が行われる迄の1サイクルの例について説明する。
【0054】
図2に示すように、ステップST1において、圧力センサ8は、洗浄処理(所定の定期洗浄又は判定部91による判定結果に基づく洗浄処理)が行われた後、濾過処理中の濾過処理装置2の一次側領域21と二次側領域22との圧力差を測定する。つまり、圧力センサ8は、濾過処理装置2の一次側領域21と二次側領域22との膜間差圧(濾過膜モジュール23を挟んで一次側と二次側との間の膜間差圧)を測定する。圧力センサ8により測定された圧力差測定値は、システム制御装置9の判定部91に入力される。
【0055】
ステップST2において、判定部91は、入力された圧力差測定値に基づいて、濾過処理装置2の一次側領域21と二次側領域22との圧力差が所定の圧力差閾値以上であるか又は所定の圧力差閾値よりも低いかについて判定する。濾過処理装置2の一次側領域21と二次側領域22との圧力差が所定の圧力差閾値以上である場合(YES)には、ステップST3に進む。濾過処理装置2の一次側領域21と二次側領域22との圧力差が所定の圧力差閾値よりも低い場合(NO)には、ステップST11に進む。
【0056】
濾過処理装置2の一次側領域21と二次側領域22との圧力差が所定の圧力差閾値以上である場合には、濾過膜モジュール23に活性汚泥等の不純物が付着して堆積傾向の状態にある。つまり、濾過膜モジュール23がいずれ閉塞するおそれがある。そのため、ステップST3に進み、濾過膜モジュール23の洗浄処理(逆洗浄)を行う。
【0057】
一方、圧力差測定値が圧力差閾値よりも低い場合(NO)には、所定の定期洗浄のタイミングであるか否かを判定する。前回の定期洗浄から所定の時間が経過しており、次の定期洗浄のタイミングである場合(YES)には、ステップST3に進む。一方、次の定期洗浄のタイミングでない場合(NO)には、ステップST1へ戻る。
【0058】
ステップST3において、システム制御装置9の制御部92は、第2処理水ラインL3の第1処理水バルブ35を閉じる制御を行う。その後、制御部92は、第1濾過用ポンプ3が起動中の場合には、第1濾過用ポンプ3を停止し、第2処理水バルブ31を閉鎖する制御を行う。逆に、第2濾過用ポンプ30が起動中の場合には、第2濾過用ポンプ30を停止し、第3処理水バルブ33を閉鎖する制御を行う。これにより、濾過処理が停止され、第1処理水ラインL2及び第2処理水ラインL3、若しくは、第1処理水ラインL2及び第3処理水ラインL30における処理水の流通が停止する。
【0059】
ステップST4において、制御部92は、第2洗浄液ラインL41の第1洗浄液バルブ43を開く制御を行う。その後、濯ぎ用ポンプ5を起動すると共に、濯ぎ用バルブ51を開く制御を行う。これにより、処理水タンク6から濯ぎ水としての処理水W2が濯ぎ水ラインL5、第2洗浄液ラインL41及び第1処理水ラインL2を介して濾過処理装置2の濾過膜モジュール23に供給される。濯ぎ水としての処理水W2は、濾過膜モジュール23を通過した後、濾過処理水槽24内に流入する。
【0060】
ステップST5において、制御部92は、洗浄用ポンプ4を起動すると共に、第2洗浄用バルブ41を開く制御を行う。これにより、洗浄液ラインL4(第1洗浄液ラインL40及び第2洗浄液ラインL41)及び第1処理水ラインL2を介した洗浄液W3の供給(流通)が開始される。その結果、第2洗浄液ラインL41及び第1処理水ラインL2を流通している処理水W2に洗浄液W3が混入され、洗浄液W3が処理水W2で希釈された状態で濾過膜モジュール23の洗浄処理(逆洗浄)が行われる。洗浄液W3(処理水W2により薄められた洗浄液W3)は、濾過膜モジュール23を通過した後、濾過処理水槽24内に流入する。なお、濾過処理水槽24内に流入した洗浄液W3は、必要に応じて外部に排出するが、例えば、洗浄液W3が次亜塩素酸ナトリウム水溶液の場合には、濾過処理中に曝気を行うことにより大気中に揮発させてもよい。
【0061】
その後、ステップST6において、所定時間が経過するまで(NO)、ステップST5が繰り返される。そして、ステップST6において、所定時間が経過すると(YES)、ステップST7に進む。
【0062】
ステップST7において、制御部92は、第1洗浄液ラインL40の洗浄用ポンプ4を停止すると共に、第2洗浄用バルブ41を閉じる制御を行う。これにより、洗浄液ラインL4(第1洗浄液ラインL40及び第2洗浄液ラインL41)及び第1処理水ラインを介した洗浄液W3の供給(流通)が停止され、濾過膜モジュール23の洗浄処理(逆洗浄)が終了する。
【0063】
その後、ステップST8において、所定時間が経過するまで(NO)、ステップST7が繰り返される。すなわち、洗浄液W3の流通が停止されるため、濯ぎ水としての処理水W2のみが濯ぎ水ラインL5を介して第2洗浄液ラインL41及び第1処理水ラインL2を流通する。そして、濾過膜モジュール23を通過した後、濾過処理水槽24内に流入する。つまり、第2洗浄液ラインL41、第1処理水ラインL2及び濾過膜モジュール23の濯ぎ処理が行われる。そして、ステップST8において、所定時間が経過すると(YES)、ステップST9に進む。
【0064】
ステップST9において、制御部92は、濯ぎ水ラインL5の濯ぎ用ポンプ5を停止すると共に、濯ぎ用バルブ51を閉じる制御を行う。これにより、濯ぎ水ラインL5、第2洗浄液ラインL41及び第1処理水ラインL2を介した濯ぎ水としての処理水W2の供給(流通)が停止され、第2洗浄液ラインL41、第1処理水ラインL2及び濾過膜モジュール23の濯ぎ処理が終了する。
【0065】
ステップST10において、制御部92は、第1洗浄液バルブ43を閉じて、第1処理水バルブ35を開く制御を行う。その後、制御部92は、第2処理水ラインL3の第1濾過用ポンプ3(若しくは、第3処理水ラインL30の第2濾過用ポンプ30)を起動する制御を行う。これにより、濾過処理が再開され、第1処理水ラインL2及び第2処理水ラインL3(若しくは、第1処理水ラインL2及び第3処理水ラインL30)における処理水の流通が再開される。
【0066】
本実施形態に係る濾過部材洗浄システム1によれば、例えば、以下のような効果が奏される。
本実施形態においては、濾過部材洗浄システム1は、洗浄液ラインL4及び第1処理水ラインL2を介して洗浄液W3を濾過膜モジュール23の二次側から一次側に向かって通過させた後(濾過膜モジュール23の洗浄処理の後)、第1処理水ラインL2に濯ぎ水としての処理水W2を所定時間流通させる。そのため、洗浄処理時に第1処理水ラインL2を流通し、その後第1処理水ラインL2に残留した洗浄液W3を洗い流すことができる。これにより、洗浄処理後に濾過処理を再開した場合においても、第1処理水ラインL2を流通する処理水W2に残留した洗浄液W3が混入することを抑制することができる。その結果、濾過膜モジュール23の閉塞の発生を抑制しながら、処理水W2の洗浄液W3への混入を抑制することができる。
【0067】
また、第1処理水ラインL2に残留した洗浄液W3を処理水W2で洗い流すことにより、第1処理水ラインL2が次亜塩素酸ナトリウム水溶液等の洗浄液W3により腐食することを抑制することができる。
【0068】
また、本実施形態においては、濾過処理され、処理水タンク6に貯留した処理水W2を濯ぎ水として使用する。そのため、濯ぎ水用の設備を別途設ける必要がない。これにより、設置コスト等を抑えることができる。
【0069】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
【0070】
例えば、本実施形態においては、濯ぎ水として処理水タンク6に貯留した処理水W2を用いているが、これに制限されない。例えば、濯ぎ水を貯留する濯ぎ水タンクを別途設け、濯ぎ水タンクから濯ぎ水を供給する構成であってもよい。
【0071】
また、本実施形態においては、制御部92は、濾過膜モジュール23の洗浄処理及び第1処理水ラインL2の濯ぎ処理において、所定時間の経過に基づいて洗浄用ポンプ4及び濯ぎ用ポンプ5の起動等を制御しているが、これに制限されない。制御部92は、例えば、洗浄液W3や濯ぎ水としての処理水W2の採水量に基づいて洗浄用ポンプ4及び濯ぎ用ポンプ5の起動等を制御してもよい。
【0072】
また、本実施形態においては、制御手段としての制御部92は、第1濾過用ポンプ3の起動のON/OFFを制御しているが、これに制限されない。制御部92は、例えば、洗浄液の量、濃度等の制御を行うこともできる。
【0073】
また、圧力センサ8による圧力差の測定は、濯ぎ用ポンプ5による濯ぎ水としての処理水W2の供給終了と同時に又は直後に行うこともできる。
【0074】
また、本実施形態においては、濾過処理装置2は、濾過部材としての浸漬型の濾過膜モジュール23を備えているが、これに制限されない。濾過処理装置2は、外圧型の濾過膜モジュールを備える装置であってもよく、或いは、粒状濾材を使用する活性炭濾過装置や砂濾過装置であってもよい。
【0075】
また、本実施形態においては、第1濾過用ポンプ3は、吸引型ポンプから構成されているが、濾過処理装置が外圧型の濾過膜モジュールを備える場合には、吐出型ポンプから構成することもできる。この場合、圧力センサ8により測定される圧力差は、正圧として測定される。
【0076】
また、本実施形態においては、洗浄液W3は、濯ぎ水としての処理水W2に混入させて薄めた状態で使用(濾過膜モジュール23の洗浄)されているが、これに限定されない。例えば、洗浄液は、予め適当な濃度に生成されたものを、濯ぎ水としての処理水で薄めることなく使用してもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 濾過部材洗浄システム
2 濾過処理装置
3 第1濾過用ポンプ(原水流通手段)
4 洗浄用ポンプ(洗浄液流通手段)
5 濯ぎ用ポンプ(濯ぎ水流通手段)
8 圧力センサ
9 システム制御装置(制御手段)
21 一次側領域
22 二次側領域
23 濾過膜モジュール(濾過部材)
31 第2処理水バルブ(原水流通手段)
30 第2濾過用ポンプ(原水流通手段)
33 第3処理水バルブ(原水流通手段)
41 洗浄液バルブ(洗浄液流通手段)
51 濯ぎ水バルブ(濯ぎ水流通手段)
L2 第1処理水ライン
L3 第2処理水ライン
L4 洗浄液ライン
L5 濯ぎ水ライン
L30 第3処理水ライン
W1 原水
W2 処理水
W3 洗浄液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次側から二次側に向かって原水を通過させ原水の濾過を行う濾過部材と、該濾過部材により区画される一次側領域及び二次側領域とを有し、一次側領域から二次側領域に向かって原水を前記濾過部材に通過させることにより原水の濾過処理を行う濾過処理装置と、
前記濾過処理装置の二次側領域に接続される処理水ラインと、
前記処理水ラインの途中から分岐する洗浄液ラインと、
前記洗浄液ラインの途中から分岐する濯ぎ水ラインと、
前記濾過部材の一次側から二次側に向かって原水を通過させながら、原水が濾過処理された処理水を前記処理水ラインに流通させる原水流通手段と、
前記洗浄液ライン及び前記処理水ラインを介して前記濾過部材の二次側から一次側に向かって洗浄液が通過するように洗浄液を流通させる洗浄液流通手段と、
前記濯ぎ水ライン、前記洗浄液ライン及び前記処理水ラインを介して前記濾過部材の二次側から一次側に向かって濯ぎ水が通過するように濯ぎ水を流通させる濯ぎ水流通手段と、
前記原水流通手段、前記洗浄液流通手段及び前記濯ぎ水流通手段の制御を行う制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記洗浄液流通手段により洗浄液を流通させ、所定時間経過後に洗浄液の流通を停止させ、その後、前記濯ぎ水流通手段により濯ぎ水を流通させ、所定時間経過後に濯ぎ水の流通を停止させ、その後、前記原水流通手段により処理水を流通させる濾過部材洗浄システム。
【請求項2】
処理水を濯ぎ水に用いる、請求項1に記載の濾過部材洗浄システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−83660(P2011−83660A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−236308(P2009−236308)
【出願日】平成21年10月13日(2009.10.13)
【出願人】(000175272)三浦工業株式会社 (1,055)
【Fターム(参考)】