説明

火災警報システム

【課題】火災を検出して警報する警報器と消火装置との連携を適切に確立して家庭で起きる火災に対する対処が適切にできるようにする。
【解決手段】警報器10との間で警報連動グループを形成し、警報器10と消火装置20との間で制御連動グループを形成する。消火装置20は消火制御装置18を備える。住警器10は開始指示受付部52で消火開始の指示を受け付けた場合に、消火連動部56により制御連動グループの識別符号を含む消火開始信号を送信する。消火制御装置18は、受信部60で受信した消火開始信号から自己の制御連動グループの識別符号を判別した場合に、消火制御を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火災検出による制御信号を受信して消火する火災警報システムに関する。

【背景技術】
【0002】
従来、住宅における火災やガス漏れなどの異常を検出して警報する住宅用警報器(以下「住警器」という)が普及しており、近年にあっては、1つの住戸に複数の住警器を設置して部屋毎に火災などの異常を監視する傾向も増加している。
【0003】
このように住戸内に複数の住警器を設置した場合、異常が発生した部屋とは別の部屋に人がいた場合、警報音が聞こえず火災などの災害が広がる恐れがある。このため、住警器間で通信させ、ある住警器で火災を検出して警報した場合、有線又は無線により他の住警器に信号を送って同時に警報させる連動警報ができるようにしている。
【0004】
一方、住宅におけるてんぷら火災を消火する自動消火装置が知られている。この自動消火装置はレンジフードに取り付けられ、たとえばてんぷら火災による熱を受けると感熱ヘッドが作動し、火災を起こしているてんぷら鍋の中へ消火液を自然落下させ、油を周囲に飛散させることなく確実に消火するようにしている。

【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−159916号公報
【特許文献2】特開2008−073409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来の住宅に設置される住警器及び消火装置は、住警器は火災を検出して警報することで迅速な避難や初期消火による対処を促しており、また消火装置は自己の感熱部の作動により消火するだけであり、作動して消火開始すると途中で停止させることは出来なかった。また消火器は住警器の警報に気付いた発見者等が自己で操作する必要がある。更に従来は住警器と家庭用消火装置との連携が充分にとられていない状況にあり、この点の更なる改善が望まれている。
【0007】
本発明は、火災を検出して警報する警報器と消火装置との連携を適切に確立して家庭で起きる火災に対する対処が適切にできるようにした火災警報システムを提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、火災を検出して警報する複数の警報器と火災を消火する少なくとも1台の消火装置を配置した火災警報システムに於いて、
警報器に、
火災を検出する検出部と、
他の警報器との間で警報連動グループを形成して管理する警報連動グループ管理部と、
検出部の検出信号に基づいて火災を判定して警報する火災警報部と、
火災監視部で火災を判定した際に警報連動グループの識別符号を含む警報開始信号を他の警報器に送信し、一方、他の警報器から受信した警報開始信号から自己の警報連動グループの識別符号を判別した場合に警報する警報連動部と、
消火装置との間で制御連動グループを形成して管理する制御連動グループ管理部と、
制御連動グループの識別符号を含む消火開始信号を送信する消火連動部と、
を設け、
消火装置に、
警報連動グループに属する所定の警報器との間で制御連動グループを形成して管理する制御連動グループ管理部と、
警報器からの消火開始信号を受信する受信部と、
受信部で受信した消火開始信号から自己の制御連動グループの識別符号を判別した場合に、消火制御を開始する消火制御部と、
を設けたことを特徴とする。
【0009】
警報器は、消火開始の指示を受け付ける消火開始指示受付部を備える。
【0010】
警報器の消火連動部は、消火開始指示受付手段で消火開始の指示を受け付けた場合に、制御連動グループの識別符号を含む消火開始信号を送信する。
【0011】
また、警報器の消火連動部は、火災監視部で判定した火災判定結果と消火開始指示受付部で受け付けた消火開始指示とに基づいて、制御連動グループの識別符号を含む消火開始信号を送信する。
【0012】
消火装置の消火制御部は、受信部が消火開始信号を受信してから所定時間経過後に消火制御を開始する。
【0013】
警報器は、更に、消火停止の指示を受け付ける消火停止指示受付部を備え、
警報器の消火連動部は、消火停止指示受付部で受け付けた消火停止指示に基づいて、警報連動グループの識別符号を含む消火停止信号を送信し、
消火装置の消火制御部は、受信部で受信した消火停止信号から自己の制御連動グループの識別符号を判別した場合に、消火制御を停止する。
【0014】
警報器の消火連動部は、警報連動グループの識別符号と制御連動グループの識別符号を含む消火開始信号又は消火停止信号を送信し、
消火装置の消火制御部は、受信部で受信した消火開始信号から自己の制御連動グループの識別符号を判別して消火制御を開始した後に、受信部で受信した消火停止信号から自己の制御連動グループの識別符号とは異なるが、消火開始信号の送信元と同じ警報連動グループの識別符号を判別した場合、消火制御を停止する。

【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、複数の警報器の間で警報連動グループを形成すると共に、警報連動グループに属する所定の警報器と消火装置との間で制御連動グループを形成し、同一の制御連動グループに属する警報器の火災判別による警報に連動して消火開始信号を消火装置に送信して消火制御の開始が行われ、火災の初期段階で消火が開始されることで、火災の拡大を抑制し、人的な初期消火活動と相俟って家庭における火災被害の拡大を防止することができる。
【0016】
また、警報器の警報信号と起動釦装置などによる起動指示信号の両方が得られた時に消火装置の消火制御を開始することで、火災警報器の誤動作による消火開始を未然に防止することができる。
【0017】
また、消火制御の停止については、同一の制御連動グループに属する警報器からの消火停止信号による消火制御の停止に加え、消火開始信号を送信した送信元の警報器と同じ警報連動グループに属している他の警報器、即ち消火装置と同じ制御連動グループに属していない他の警報器からの消火停止信号によっても、消火制御の停止を行えるようにし、消火装置が誤動作したような場合には、グループ外の警報器からも迅速に消火停止ができる。

【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】住宅に設置した本発明による家庭用火災警報システムの実施形態を示した説明図
【図2】図1の本発明による消火装置の実施形態を住警器と共に示したブロック図
【図3】図2の住警器に設けた送信元管理テーブルを取り出して示した説明図
【図4】図2の住警器で送受信するイベント信号のフォーマットを示した説明図
【図5】図2における住警器の火災監視処理を示したフローチャート
【図6】図2における本発明の消火装置による消火制御を示したフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は住宅に設置した本発明による家庭用消火装置及び警報器としての住警器を用いた家庭用火災警報システムの実施形態を示した説明図である。図1において、住宅11に設けられている台所、居間、主寝室、子供部屋のそれぞれに住警器10が設置されている。住警器10のそれぞれはイベント信号を相互に無線により送受信する機能を備えており、4台の住警器10で1つの警報連動グループを形成し、この住宅全体の火災監視を行っている。
【0020】
警報連動グループの形成は、工場出荷時や住宅11に設置するときに登録を行い、それぞれの住警器の記憶部に、同じ警報連動グループを示すグループ符号を記憶しておくことで実現できる。
【0021】
警報連動グループを形成した住警器10は、例えば住宅11の子供部屋で火災が発生したとすると、子供部屋に設置している住警器10が火災を検出して警報を開始する。この火災を検出して警報を開始することを、住警器における「発報」という。
【0022】
子供部屋の住警器10が発報すると、住警器10は連動元として機能し、連動先となる他の部屋に設置している住警器10に対し、火災発報を示すイベント信号を無線により送信する。
【0023】
子供部屋以外に設置している住警器10にあっては、連動元となる子供部屋の住警器10からの火災発報を示すイベント信号を受信すると、イベント信号から取得した警報連動グループ符号がメモリに登録している登録済の警報連動グループ符号に一致したとき、同じ警報連動グループに属する住警器からの信号と判断し、イベント信号を有効として、イベント内容に基づき連動先の警報動作を行う。
【0024】
例えば連動元となった子供部屋の住警器10の警報音としては、音声メッセージにより例えば「ウーウー、火災警報器が作動しました。確認して下さい。」を連続して出力する。一方、子供部屋以外に設置している連動先の住警器10にあっては、例えば「ウーウー、別の火災警報器が作動しました。確認して下さい。」といった音声メッセージを連続して出力する。
【0025】
住警器10が警報音を出している状態で、住警器に設けている警報停止スイッチを操作すると、所定の警報音停止処理が行われる。
【0026】
また住警器10は障害監視機能を備えており、電池電圧の低下(ローバッテリ)、自動試験による異常検出などの障害を検知すると、例えば「ピッ」といった警報音を所定時間置きに間欠的に出力し、障害が発生したことを報知する。
【0027】
また障害を検出した障害元の住警器10は、他の住警器に障害発生を示すイベント信号を無線送信し、他の住警器においても、イベント信号から取得した警報連動グループ符号が登録済の警報連動グループ符号に一致していることを条件に障害警報を出力する。
【0028】
また図1の住宅11に設置した警報システムにあっては、台所と子供部屋に家庭用消火装置を設置している。台所にはレンジフード消火装置16が設置される。台所のレンジ12の上部にはレンジフード14が設置されており、このレンジフード14のレンジ12の直上となる位置にレンジフード消火装置16を設置している。レンジフード消火装置16はレンジ12に向けてヘッド16aを備えている。
【0029】
またレンジフード消火装置16に対しては消火制御装置18が設けられている。消火制御装置18は台所に設置した住警器10との間で制御連動グループを形成しており、制御連動グループの形成は、工場出荷時や住宅11に設置するときに登録を行い、それぞれの消火制御装置18および住警器10の記憶部に、同じグループを示す制御連動グループ符号を記憶しておくことで実現できる。
【0030】
消火制御装置18は同じグループを示す制御連動グループ符号を持つ台所に設置している住警器10からの火災発報のイベント信号を受信すると、所定の遅延時間経過後にレンジフード消火装置16に内蔵している制御弁を開くことで、ヘッド16aから消火薬液をレンジ12上の火災を起こしている天ぷら鍋に自然落下させる消火制御の開始を行う。
【0031】
また消火制御装置18は、消火停止のイベント信号などの制御信号を受信すると、制御弁の閉動作を行って消火を停止する。
【0032】
一方、子供部屋には据置き型の消火装置20が設置されている。消火装置20は例えば消火剤ボンベに消火薬剤を加圧充填しており、消火装置20に対して設けられた消火制御装置18による制御弁の開動作で、ヘッド20aから消火薬剤を噴出して消火制御の開始ができるようにしている。
【0033】
消火制御装置18は、同じ子供部屋に設置した住警器10との間で制御連動グループを形成しており、制御連動グループの形成は、工場出荷時や住宅11に設置するときに登録を行うことで、それぞれの消火制御装置18の記憶部に、同じ制御連動グループを示す制御連動グループ符号を記憶しておくことで実現できる。
【0034】
このため子供部屋に設置した消火制御装置18は、同じ子供部屋に設置している住警器10からの同じ制御連動グループ符号を持つ火災発報のイベント信号を受信して、消火装置20の消火制御の開始を行わせる。また子供部屋に設置している住警器10から消火停止のイベント信号を受信すると、制御弁を閉じて、ヘッド12aからの消火薬剤の噴出を停止させる消火制御の停止を行うことも可能である。
【0035】
消火制御装置18は、連動制御受付の際、記憶部に登録された制御連動グループ符号と受信したイベント信号に含まれる制御連動グループを照合するだけで良いので、記憶部に同じ制御連動グループに属する住警器のシリアル番号等を使用した個別の送信元IDを登録して、当該グループ内の住警器から送信元IDを含むイベント信号を受信し、受信した送信元IDと記憶部に登録されている住警器の送信元IDを照合する方法に比べて、記憶部容量の節減や符号照合の処理負荷を低減出来る。
【0036】
また、ひとつの消火制御装置18に対して制御連動グループを形成する住警器を追加する場合には、住警器側に制御連動グループ符号を登録するだけで制御連動が行えるようになる。
【0037】
図2は図1の子供部屋に設置した住警器と家庭用消火装置の詳細を示したブロック図である。図2において、住警器10はプロセッサ24を備え、プロセッサ24に対しては、アンテナ25を備えた送受信部26、メモリなどを用いた記憶部28、センサ部30、報知部32、操作部34及び電池電源36を設けている。
【0038】
送受信部26には送信回路と受信回路が設けられ、他の住警器との間でイベント信号を無線により送受信できると共に、消火制御装置18に対しては消火開始または消火停止のイベント信号を送信できるようにしている。
【0039】
送受信部26としては、日本国内の場合には例えば400MHz帯の特定小電力無線局の標準規格に準拠した構成を備える。もちろん送受信部26は、日本国内以外の場所については、その地域の割当無線局の標準規格に準拠した内容を持つことになる。
【0040】
記憶部28は通常、半導体メモリが使用され、住警器の間で警報連動グループを形成するために使用する「AG1」で示す警報連動グループ符号38と、住警器と消火装置の間で制御連動グループを形成するために使用する「CG1」で示す制御連動グループ符号40が予め登録されている。
【0041】
更に、記憶部28には送信元管理テーブル42が登録され、送信元管理テーブル42は警報連動グループを形成する複数の住警器の送信元符号が登録されている。本実施形態にあっては、警報連動グループ符号38により警報器の間に警報連動グループを形成しているが、これに代えて送信元管理テーブル42を用いた警報連動グループの形成も可能である。
【0042】
図3は図2の送信元管理テーブル29の登録内容を示しており、例えば図2の住警器10を子供部屋に設置した住警器とすると、インデックス1〜3に対応し、子供部屋以外の部屋に設置している住警器10の送信元ID0x00000001〜0x00000003が登録されている。なお先頭の0xは16進表示を示している。
【0043】
再び図2を参照するに、センサ部30には例えば検煙部が設けられており、煙濃度に応じた煙検出信号をプロセッサ24に出力している。センサ部30には検煙部以外に、火災による温度を検出するサーミスタ等、またその他の火災現象を検出する各種素子を設けてもよい。
【0044】
報知部32にはスピーカとLEDが設けられている。スピーカは音声合成回路からの音声メッセージや警報音を出力する。LEDは点滅や明滅、あるいは点灯などにより、火災などの異常及び障害を表示する。
【0045】
操作部34には警報停止スイッチが設けられている。住警器10が警報出力している状態で警報停止スイッチを操作すると、警報音を停止することができる。警報停止スイッチは警報器内部の各種機能等を点検する点検スイッチを兼用している。警報出力がない状態で警報停止スイッチを操作すると、報知部32から点検結果等を知らせる音声メッセージなどが出力される。また操作部34には消火開始を指示する起動釦35が設けられている。
【0046】
電池電源36は例えば所定セル数のアルカリ乾電池を使用しており、電池容量としては住警器10における送受信部26を含む回路部全体の低消費電力化により約10年の電池寿命を保証している。
【0047】
プロセッサ24はCPU、ROM、RAM、AD変換ポート、各種入出力ポートなどを備え、CPUによるプログラムの実行により実現される機能として、火災監視のために警報連動グループ管理部44、火災監視部46、警報連動部48が設けられ、また消火制御のために制御連動グループ管理部50、開始指示受付部52、停止指示受付部54及び消火連動部56を設けている。
【0048】
警報連動グループ管理部44は図1のように住宅に設置した複数の住警器との間で警報連動グループを形成して管理するもので、記憶部28に「AG1」で示す警報連動グループ符号38を記憶して管理している。
【0049】
火災監視部46は、センサ部30に設けた検煙部からの煙検出信号が火災レベルを超えて火災を検出したとき、報知部32のスピーカから連動元を示す警報音例えば「ウーウー、火災警報器が作動しました。確認して下さい。」を繰り返し出力させる。
【0050】
警報連動部48は、火災監視部46で火災を検出して警報した時に、記憶部38に登録している警報連動グループ符号38を含む火災発報を示すイベント信号を、送受信部26の送信回路によりアンテナ25から他の住警器に向けて送信させる。
【0051】
また警報連動部48は、他の住警器10からの火災発報を示すイベント信号を送受信回路部26の受信回路により受信したとき、イベント信号を解読して警報連動グループ符号を取得し、記憶部28に登録している自己の警報連動グループ符号38に一致したとき、即ち同一の警報連動グループの住警器からのイベント信号であることを認識したとき、そのイベント内容に基づき、報知部32のスピーカから連動先を示す警報音例えば「ウーウー、別の火災警報器が作動しました。確認して下さい。」となる音声メッセージを繰り返し出力させる。
【0052】
一方、イベント信号を解読して取得した警報連動グループ符号が記憶部28に登録している自己の警報連動グループ符号38に不一致の場合は、他の警報連動グループからのイベント信号と判断し、イベント信号は破棄する。単に破棄するのではなく、「他のグループからのイベントを受信しました」等のメッセージを出力させてもよい。
【0053】
また火災監視部46は、電池電源36の電圧低下(ローバッテリ)を障害として検出したとき、例えば1分間に1回「ピッ」といった障害警報音を出力させると共に、障害を示すイベント信号を他の住警器10に送信する。
【0054】
また警報連動部48は、他の住警器から障害を示すイベント信号を受信したとき、障害警報音を同様に間欠的に出す。火災監視部46及び警報連動部48による障害はローバッテリ以外に、センサ部30に対する自動試験により異常を検出した場合の障害警報や、住警器10が所定の寿命に近付いたときの寿命警報なども含まれる。報知部32にはLED等の表示灯も設けられ、警報の種類に応じて各種の表示を行う。
【0055】
制御連動グループ管理部50は、たとえば図1の子供部屋に設置した消火制御装置18との間で制御連動グループを形成して管理するもので、記憶部28に「CG1」で示す制御連動グループ符号40を記憶して管理している。
【0056】
開始指示受付部52は消火開始の指示を受け付ける。具体的には、本実施形態において、開始指示受付部52は、操作部34に設けている起動釦35の押釦操作を判別すると、消火開始の指示を受け付ける。
【0057】
停止指示受付部54は、例えば操作部34の起動釦35の操作により消火の開始指示を行った後に、図示していない警報停止スイッチを所定操作すると、消火停止指示を受け付ける。消火開始後の起動釦35の所定操作により消火停止指示を受け付けるようにしても良い。また起動釦35は警報停止スイッチ等、他のスイッチと兼用しても良い。
【0058】
消火連動部56は、火災監視部46による火災発報の判別と、開始指示受付部52による消火開始指示の受付との両方が得られたときに、所定の遅延時間経過を判定するなどした上で記憶部28に登録している制御連動グループ符号38及び制御連動グループ符号40を含む消火開始信号としてのイベント信号を送信する。
【0059】
また消火連動部56の他の実施形態として、開始指示受付部52による消火開始指示が得られたときに、所定の遅延時間経過を判定するなどした上で消火開始のイベント信号を送信するようにしてもよい。
【0060】
また消火連動部56は、停止指示受付部54で消火停止の指示を受け付けた場合に、記憶部28に登録している制御連動グループ符号38及び制御連動グループ符号40を含む消火停止制御信号として、消火停止のイベント信号を送信する。
【0061】
図4は図2の住警器10の送受信に使用するイベント信号のフォーマットを示した説明図である。図4において、イベント信号74は、送信元符号76、警報連動グループ符号38、制御連動グループ符号40、及びイベント符号78で構成されている。送信元符号76は例えばシリアル番号等を用いた26ビットの符号である。
【0062】
警報連動グループ符号38は例えば8ビットの符号であり、同一グループを構成する例えば図1の4台の住警器10につき、同じ警報連動グループ符号が設定されている。また制御連動グループ符号40は例えば8ビットの符号であり、同一グループを構成する例えば図1の子供部屋の住警器10と消火制御装置18につき、同じ制御連動グループ符号40が設定されている。
【0063】
イベント符号78は火災、ガス漏れ、障害といったイベント内容を示す符号であり、例えば3ビット符号を使用しており、「001」で火災、「010」でガス漏れ、「011」で障害、「100」で消火開始、「101」で消火停止、残りをリザーブとしている。なおイベント符号78のビット数は、イベントの種類が増加したときには更に4ビット、5ビットと増加させることで、複数種類のイベント内容を表すことができる。
【0064】
再び図2を参照して消火制御装置18及び消火装置20を説明する。消火装置20は据置き型であり、消火剤ボンベ20bに粉末などの消火薬剤を加圧充填しており、消火ボンベ20bの上部からの配管の先端にヘッド20aを装着し、その間に制御弁22を設けている。
【0065】
消火制御装置18は、プロセッサ58、アンテナ62を備えた受信部60、記憶部64及び駆動部66で構成されている。受信部60はアンテナ62により住警器10からのイベント信号を受信する。
【0066】
プロセッサ58はCPU、ROM、RAM、AD変換ポート、各種入出力ポートなどを備え、CPUによるプログラムの実行により実現される機能として、制御連動グループ管理部70と消火制御部72を設けている。
【0067】
制御連動グループ管理部70は図1のように同じ子供部屋に設置した住警器との間で制御連動グループを形成して管理するもので、記憶部64に「CG1」で示す制御連動グループ符号68を記憶して管理している。
【0068】
消火制御部72は、受信部60で受信した消火開始を示すイベント信号に基づいて消火制御を開始する。即ち消火制御部72は、受信部60で受信した住警器からのイベント信号を解読し、イベント符号から消火開始を判別し、またイベント信号に含まれる制御連動グループ符号が記憶部64に登録している制御連動グループ符号68と一致したときに、消火制御を開始すべき場所に設置している同じ制御連動グループに属する住警器10からの消火開始指示信号と認識し、所定の遅延時間経過を判定して駆動部66により制御弁22を開動作し、ヘッド20aから消火対象区画に向けて消火薬剤を噴出させる。
【0069】
また消火制御部72は、消火制御を開始した後に、受信部60で受信した住警器からのイベント信号を解読し、イベント符号から消火停止を判別し、且つイベント信号に含まれる制御連動グループ符号が記憶部64に登録している制御連動グループ符号68と一致したときに、同じ制御連動グループに属する住警器10からの消火停止指示信号と認識し、駆動部66による制御弁22を閉動作して、ヘッド20aからの消火薬剤の噴出を停止させる。
【0070】
このため消火制御部72は消火開始のイベント信号を解読して消火制御を開始した時に、連動元のイベント信号から取得した警報連動グループ符号をメモリに一時的に保持しており、消火開始を指示した連動元の警報連動グループ符号と比較照合できるようにしている。
【0071】
更に、消火制御部72は、受信部60で受信した住警器からのイベント信号を解読し、イベント符号から消火停止を判別したが、イベント信号に含まれる制御連動グループ符号が記憶部64に登録している制御連動グループ符号68と不一致となった場合にも、イベント信号に含まれる警報連動グループ符号が消火開始を指示したイベント信号に含まれる警報連動グループ符号に一致した場合、駆動部66による制御弁22を閉動作して、ヘッド20aからの消火薬剤の噴出を停止させることもできる。
【0072】
このため例えば図1の子供部屋の住警器10からのイベント信号により消火制御装置18が消火装置20の消火制御を開始した後、警報連動グループには属するが、制御連動グループには属さない例えば台所に設置している住警器10の消火停止操作によって、子供部屋に設置している消火装置20の消火制御を停止することができる。
【0073】
これによって制御連動グループに属していないが、連動警報が出されている住警器から消火制御の停止ができ、消火装置の誤動作などに対し制御連動グループに依存することなく、グループ外の住警器からも消火制御の停止を可能とし、誤動作による被害を最小限に抑えることができる。
【0074】
すなわち、たとえば図1の同一住居内でひとつの警報グループを形成しているとき、子供部屋の消火制御装置18と制御連動グループを形成していない他の部屋の住警器から子供部屋の消火制御装置に対して消火制御の停止を指示することが出来る。
【0075】
一方、消火開始の制御指示は子供部屋の消火制御装置18と制御連動グループを形成している子供部屋の住警器からのみ行うことが出来る。もちろん、予め子供部屋の消火制御装置18との間で制御連動グループを形成しておけば、子供部屋以外の任意の住警器から消火開始の制御を指示することが出来る。
【0076】
また、たとえば住警器10が火災のイベント信号送信時に制御連動グループCG1を付加して送信するようにすれば、消火制御装置18側で火災受信と消火開始指示受付の論理和による消火開始制御を行うことも出来る。
【0077】
図5は図2における住警器10の火災監視処理の概略を示したフローチャートである。図5において、火災監視処理は、ステップS1でプロセッサ24の初期化及び自己診断処理を行った後、異常がなければステップS2に進み、火災発報の有無を判別している。
【0078】
ステップS2で火災発報を判別すると、ステップS3で火災発報のイベント信号を送信し、ステップS4で連動元としての火災警報を行う。ステップS3で送信するイベント信号には、図4に示したフォーマットのイベント信号が使用され、送信元符号76、「AG1」をセットした警報連動グループ符号38、「CG1」をセットした制御連動グループ符号40及び「001」をセットした火災のイベント符号78が含まれる。
【0079】
火災警報が行われると、これを聞いて居住者が火災発生の確認を行ってから住警器10に設けている操作部34の起動釦35を操作する。起動釦35を操作すると、ステップS5で消火開始の受付ありが判別され、所定の遅延時間経過後にステップS9で消火開始のイベント信号を消火制御装置18に対し送信する。これによって消火装置18側で消火制御の開始が行われる。
【0080】
ステップS6で送信するイベント信号には、図4に示したフォーマットのイベント信号が使用され、送信元符号76、「AG1」をセットした警報連動グループ符号38、「CG1」をセットした制御連動グループ符号40及び「011」をセットした消火開始のイベント符号78が含まれる。
【0081】
なお火元に近づくことは危険を伴う場合があるため、起動釦35の操作の受付は火災発生場所(連動元)以外の、他の住警器での操作受付についてもイベント信号の伝送を利用して有効とすることが出来る。すなわち、消火制御装置18と複数の住警器10との間で制御連動グループを構成するようにしておけば、同じ制御連動グループ内の他の住警器での操作受付に基づいて消火制御装置18に消火開始、消火制御の停止を行わせることが出来る。
【0082】
なお、同じ制御連動グループに属する他の警報器からの消火開始受付を有効としない場合、またさらに消火制御装置18側で火災のイベント信号受信を制御判断にも利用しない場合等では、火災発報送信に係るイベント信号の制御連動グループ符号40は空きとしても良い。
【0083】
続いてステップS7で警報停止操作の有無を判別しており、警報停止操作が行われると、ステップS8に進み、警報が停止する。なお、ステップS7では警報停止操作を待つサイクルとしているが、所定時間以上警報停止操作が無いときにはステップS2へ戻るようにしても良い。警報停止についても、他の住警器での操作をイベント信号で受け付けて有効とすることが出来る。
【0084】
続いてステップS9で消火開始イベント信号の送信済みか否かチェックし、送信済みであればステップS10に進み、警報停止操作に基づき消火停止のイベント信号を送信することで消火制御の停止を行わせる。
【0085】
ステップS10で送信するイベント信号には、図4に示したフォーマットのイベント信号が使用され、送信元符号76、「AG1」をセットした警報連動グループ符号38、「CG1」をセットした制御連動グループ符号40及び「100」をセットした消火停止のイベント符号78が含まれる。
【0086】
消火を開始すると消火剤の噴霧煙や蒸気の発生等により視界不良となること等が考えられる。そこでステップS9からステップS10に至るまでに遅延時間を設けて、罹災者が警報に気付いてから、また消火開始の指示を行う(起動釦操作する)者が指示操作してから消火が開始されるまでの間に避難時間を確保する。また図示されていないが警報停止は常時割込受付され、警報停止処理は消火制御に優先するので、誤報の場合にも遅延時間内に警報停止(復旧)の操作をすれば消火は開始されず、消火活動実施による損害発生の危険を低減出来る。
【0087】
一方、ステップS2で自身の火災発報がない場合には、ステップS11で他の住警器からのイベント信号の受信の有無を判別し、他の住警器から火災発報のイベント信号を受信すると、ステップS12でイベント信号から警報連動グループ符号を取得し、ステップS13で記憶部28に登録している自己の警報連動グループ符号38と比較して一致を判別するとステップS14で連動先としての火災警報を行わせる。
【0088】
必要に応じ、同じ警報グループに属する他の住警器から火災のイベント信号を受信した場合にも、自己や自己の属する制御連動グループに属する他の住警器からの消火開始の受け付けを有効とすることも出来、この場合はステップS14からステップS5へ移行するようにすればよい。
【0089】
火災発生時、連動警報中に、どの警報器から消火制御が可能か分かり易くするため、消火開始、消火停止制御可能な警報器にはその旨を示す表示灯を設けても良い。
【0090】
図6は図2に設けた消火制御装置18による消火制御の概略を示したフローチャートである。図6において、消火制御装置18による消火制御は、ステップS21で住警器10からのイベント信号の受信の有無を判別しており、イベント信号を受信するとステップS22でイベント信号を解読して制御連動グループ符号を取得する。
【0091】
続いてステップS23でイベント信号から取得した制御連動グループ符号が記憶部64に登録している自己の制御連動グループ符号68との一致を判別すると、ステップS24でイベント符号から消火開始の有無を判別する。ステップS24で消火開始を判別すると、ステップS25で消火開始のイベント符号に基づき消火制御の開始を行う。
【0092】
消火を開始すると消火剤の噴霧煙や蒸気の発生等により視界不良となること等が考えられる。そのためここでも遅延時間を設けて、罹災者が警報に気付いてから、また消火開始の指示を行う(起動釦操作する)者が指示操作してから消火が開始されるまでの間に避難時間を確保する。
【0093】
続いてステップS26でイベント信号から取得した警報連動グループ符号をRAMなどiに一時的に保持する。
【0094】
続いてステップS27でイベント信号の受信の有無を判別しており、イベント信号を受信するとステップS28でイベント信号を解析して制御連動グループ符号を取得する。ステップS29でイベント信号から取得した制御連動グループ符号が記憶部64に登録済の自己の制御連動グループ符号68に一致することを判別すると、ステップS30でイベント符号から消火停止の有無を判別する。
【0095】
ステップS30で消火停止を判別すると、所定の遅延時間経過後にステップS31で消火停止のイベント符号に基づき消火制御の停止を行う。誤報の場合には罹災者(居住者)が遅延時間内に住警器で警報停止(復旧)の操作をすれば消火は開始されず、損害発生の危険を低減出来る。
【0096】
一方、ステップS29でイベント信号から取得した制御連動グループ符号が記憶部64に登録済の自己の制御連動グループ符号68に不一致であることを判別した場合は、ステップS32でイベント信号から警報連動グループ符号を取得してステップS33に進み、ステップS26で保持した消火制御の開始のイベント信号の送信元となる住警器の警報連動グループ符号と比較して一致の有無を判別する。
【0097】
ステップS29で一致を判別するとステップS30に進み、ステップS30でイベント符号から消火停止を判別すると、所定の遅延時間経過後にステップS31で消火停止のイベント符号に基づき消火制御の停止を行う。
【0098】
これによって制御連動グループには属さないが、消火開始を指示した住警器と同じ警報連動グループに属する他の住警器の警報停止操作により、消火装置の消火制御を停止することができる。
【0099】
ここで、図6の消火制御にあっては、ステップS21〜S24で住警器10から火災発報のイベント信号を1回受信した際に、ステップS25で消火制御の開始を行うようにしているが、住警器10の誤報による消火制御の開始を回避するため、例えば予め定めた複数回、火災発報のイベント信号を受信したときに消火制御の開始を行うようにしてもよい。
【0100】
なお、上記の実施形態にあっては、消火開始を指示する起動釦35を住警器10の操作部34に設けているが、住警器10の設置場所を天井や壁面の高い位置とした場合に起動釦35が操作できないことから、起動釦35に引き紐などを付けて容易に操作できるようにする。
【0101】
また、起動釦35を別の無線送信ユニットに設け、起動釦35の操作で住警器に消火開始の指示信号や消火停止の指示信号を無線送信して指示するようにしても良い。
【0102】
また上記の実施形態にあっては、子供部屋に設置した消火装置20を制御対象とする消火制御装置18を例にとっているが、レンジフード消火装置16を制御対象とした場合も同じである。
【0103】
また上記の実施形態にあっては、住宅に設置される家庭用火災警報システムを例にとっているが、その目的と利点の少なくとも一部を発揮することのできる範囲において、様々な用途に供する各種建物等にも本発明が適用出来る。
【0104】
また本発明は、屋外または半屋外に設置される放火監視センサと消火装置についても同様に適用出来る。
【0105】
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。

【符号の説明】
【0106】
10:住警器
11:住宅
12:レンジ
14:レンジフード
16:レンジフード消火装置
18:消火制御装置
20:据置き消火装置
20a:消火ヘッド
20b:消火剤ボンベ
22:制御弁
24,58:プロセッサ
25,62:アンテナ
26:送受信部
28,64:記憶部
30:センサ部
32:報知部
34:操作部
35:起動釦
36:電池電源
38:警報連動グループ符号
40,68:制御連動グループ符号
42:送信元管理テーブル
44:警報連動テーブル管理部
46:火災監視部
48:警報連動部
50:制御連動グループ管理部
52:開始指示受付部
54:停止指示受付部
56:消火連動部
60:受信部
66:駆動部
70:制御連動グループ管理部
72:消火制御部
74:イベント信号
76:送信元符号
78:イベント符号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
火災を検出して警報する複数の警報器と火災を消火する少なくとも1台の消火装置を配置した火災警報システムに於いて、
前記警報器に、
火災を検出する検出部と、
他の警報器との間で警報連動グループを形成して管理する警報連動グループ管理部と、
前記検出部の検出信号に基づいて火災を判定して警報する火災警報部と、
前記火災監視部で火災を判定した際に前記警報連動グループの識別符号を含む警報開始信号を他の警報器に送信し、一方、他の警報器から受信した警報開始信号から自己の警報連動グループの識別符号を判別した場合に警報する警報連動部と、
前記消火装置との間で制御連動グループを形成して管理する制御連動グループ管理部と、
前記制御連動グループの識別符号を含む消火開始信号を送信する消火連動部と、
を設け、
前記消火装置に、
前記警報連動グループに属する所定の警報器との間で制御連動グループを形成して管理する制御連動グループ管理部と、
前記警報器からの消火開始信号を受信する受信部と、
前記受信部で受信した消火開始信号から自己の制御連動グループの識別符号を判別した場合に、消火制御を開始する消火制御部と、
を設けたことを特徴とする火災警報システム。

【請求項2】
請求項1記載の火災警報システムに於いて、前記警報器は、消火開始の指示を受け付ける消火開始指示受付部を備えることを特徴とする火災警報システム。

【請求項3】
請求項1又は2記載の火災警報システムに於いて、前記警報器の前記消火連動部は、消火開始指示受付部で消火開始の指示を受け付けた場合に、制御連動グループの識別符号を含む消火開始信号を送信することを特徴とする火災警報システム。

【請求項4】
請求項2又は3記載の火災警報システムに於いて、前記警報器の前記消火連動部は、前記火災監視部で判定した火災判定結果と前記消火開始指示受付部で受け付けた消火開始指示とに基づいて、前記制御連動グループの識別符号を含む消火開始信号を送信することを特徴とする火災警報システム。

【請求項5】
請求項1乃至4記載の火災警報システムに於いて、前記消火装置の消火制御部は、前記受信部が消火開始信号を受信してから所定時間経過後に消火制御を開始することを特徴とする火災警報システム。

【請求項6】
請求項1乃至5記載の火災警報システムに於いて、
前記警報器は、更に、前記消火停止の指示を受け付ける消火停止指示受付部を備え、
前記警報器の消火連動部は、前記消火停止指示受付部で受け付けた消火停止指示に基づいて、前記警報連動グループの識別符号を含む消火停止信号を送信し、
前記消火装置の消火制御部は、前記受信部で受信した消火停止信号から自己の制御連動グループの識別符号を判別した場合に、消火制御を停止することを特徴とする火災警報システム。

【請求項7】
請求項1乃至5記載の火災警報システムに於いて、
前記警報器の消火連動部は、前記警報連動グループの識別符号と制御連動グループの識別符号を含む消火開始信号又は消火停止信号を送信し、
前記消火装置の消火制御部は、前記受信部で受信した消火開始信号から自己の制御連動グループの識別符号を判別して消火制御を開始した後に、前記受信部で受信した消火停止信号から自己の制御連動グループの識別符号は異なるが、前記消火開始信号の送信元と同じ警報連動グループの識別符号を判別した場合、消火制御を停止することを特徴とする火災警報システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−191496(P2010−191496A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−32248(P2009−32248)
【出願日】平成21年2月16日(2009.2.16)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】