説明

火炎検出装置

【課題】 火炎検出装置を小型化すると共に、ユニットホルダに収納するUVチューブの極性を誤ることなく確実に装着することができ、また容易に脱着することも可能な火炎検出装置を提供する。
【解決手段】 紫外線センサの先端部が嵌め込まれる受け部と、この受け部に対峙して設けられて該受け部に上記先端部を嵌め込んで装着される前記紫外線センサの一対の棒状電極をそれぞれ挟持する一対の接続端子とを備えた載置面を具備し、前記一対の接続端子は、それぞれ対峙した一対の平板電極を有し、前記各平板電極は、前記載置面からそれぞれ異なる高さの部位で該載置面に対し平行に折り曲げられて対峙する該平板電極の間隙を狭める屈曲部を備え、前記一対の平板電極の前記屈曲部と前記載置面との間に前記棒状電極を挟持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火炎検出装置に係り、特に火炎検出装置にユニット化した紫外線検出用放電管を収納して、火炎中に含まれる紫外線を検出すると共に、前記紫外線検出用放電管が着脱自在となるよう構成した火炎検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
火炎検出装置の一種として、ユニット化した紫外線検出用放電管を用いて火炎中に含まれる紫外線を検出する火炎検出装置がある。この火炎検出装置には、紫外線センサの一種である紫外線検出用放電管(UVチューブ)が用いられる。このUVチューブは、紫外線を受けて放電を生起する一対の放電電極が円筒形のガラス管内に封入されている。そしてこのUVチューブは、その軸方向の一端部から一対の棒状電極(電極ピン)が導出しされている。このような構造のUVチューブは、例えばボイラ内の燃焼状態をモニタする火炎検出装置として用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
この種の火炎検出装置には、図7(a)に示すようにUVチューブ10の一端部に設けられた一対の棒状電極(電極ピン)12に、それぞれ嵌合するソケット1が設けられている。このUVチューブは、図7(b)に示すようにユニットホルダ(特に図示せず)に装着される。そしてUVチューブ10が故障したときや定期交換するとき等の場合、例えばメンテナンス等を行う作業者は、ソケット1からUVチューブ10を脱着する。
【0004】
また、火炎検出ユニットの後端部に設けられた一対の外部接続端子を逆接続することなく、その向きを揃えてユニットホルダに確実に装着できる火炎検出装置が知られている(例えば、特許文献2を参照)。
この火炎検出装置に用いられる火炎検出ユニットには、紫外線センサを内蔵したケーシングの後端部に、この紫外線センサに接続された一対の外部接続用端子が並べて設けられている。一方、ユニットホルダには、一対の圧接端子が設けられている。火炎検出ユニットは、作業者によってユニットホルダに装着される。このとき火炎検出ユニットの外部接続用端子は、ユニットホルダの圧接端子に圧接される。
【特許文献1】特開平5−12581号公報
【特許文献2】特開2004−37091号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したユニットホルダは、図7に示したようにUVチューブ10の胴部の長さとソケット1の長さを合わせた軸長より長くなければ、UVチューブ10およびソケット1を収納できない。またユニットホルダは、作業者がUVチューブ10を着脱するための裕度が必要である。すなわちユニットホルダは、上述した軸長に加えて、更に軸長方向の裕度が必要である。このためユニットホルダが長くなるという問題がある。それ故、火炎検出装置が長くなり小型化の妨げになるという問題があった。
【0006】
またUVチューブ10の電極ピン12は、通常、UVチューブ10における長手方向の一端部の軸心廻りに対称に設けられることが多い。このため、電極ピン12の極性が誤認されるかもしれないという問題もある。つまり作業者は、UVチューブ10をソケット1に装着する際、UVチューブ10を軸心廻りに回転させ、ソケット1に逆向きに装着する懸念がある。つまり、UVチューブ10の接続(極性)が逆転する虞がある。
【0007】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、火炎検出装置を小型化すると共に、ユニットホルダに収納するUVチューブを確実に装着することができ、また容易に脱着することも可能な火炎検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するべく本発明に係る火炎検出装置は、筒状の管内に封入されて、その軸方向の一端から突出する一対の棒状電極を備えた紫外線センサと、この紫外線センサを保持するユニットホルダとを具備する火炎検出装置であって、
前記ユニットホルダは、前記紫外線センサの先端部が嵌め込まれる受け部と、この受け部に対峙して設けられて該受け部に上記先端部を嵌め込んで装着される前記紫外線センサの一対の棒状電極をそれぞれ挟持する一対の接続端子とを備えた載置面を具備し、
前記一対の接続端子は、それぞれ対峙した一対の平板電極を有し、
前記各平板電極は、前記載置面からそれぞれ異なる高さの部位で折り曲げられて、対峙する該平板電極の間隙を狭める屈曲部を備え、
前記一対の平板電極の前記屈曲部と前記載置面との間に前記棒状電極を挟持することを特徴としている。
【0009】
上述の火炎検出装置によれば、紫外線センサの棒状電極(ピン)をユニットホルダが備える平板導体を対峙させた電極により構成された接続端子に確実に把持させることができる。つまりこの接続端子は、紫外線センサが載置されるユニットホルダの載置面からそれぞれ異なる高さの部位で折り曲げられて、対峙する該平板電極の間隙を狭める屈曲部を備える。そして紫外線センサの電極ピンは、前記一対の平板電極の前記屈曲部と前記載置面との間で確実に把持される。
【0010】
また本発明に係る火炎検出装置は、前記ユニットホルダにおける前記受け部と前記一対の端子との間に設けられて、前記紫外線センサの装着に際し、該紫外線センサにおける周壁の少なくとも二辺に接し、所定の位置に前記紫外線センサを位置付ける位置固定部を備えることを特徴としている。
つまり上述の火炎検出装置は、例えば互いに異なる2つの斜面部をV字形状になるように(例えばVブロックのように)配置した位置固定部を備え、上記2つの斜面部にそれぞれ上記紫外線センサの管軸方向周壁の少なくとも二箇所(二辺)が接し、所定の位置に前記紫外線センサを位置付ける。したがって位置固定部のV字形状の斜面部が紫外線センサの壁部に接し、該紫外線センサを所定の位置に確実に位置付けて固定する。
【0011】
好ましくは前記ユニットホルダは、前記受け部に先端部を嵌め込んで装着される前記紫外線センサの周壁を保持する円弧状の保持体を備え、この保持体により前記位置固定部に前記紫外線センサを据え付けるよう構成することが望ましい。
上述の火炎検出装置は、紫外線センサを保持体と位置固定部とで挟み込むようにして所定の位置に該紫外線センサを固定する。
【0012】
尚、上述の保持体は、円筒状の紫外線センサの外径より略大きな内径をもつ一端部を封止した底部を有する円筒形状として構成してもよい。ちなみにこの保持体の底部には、該保持体に紫外線センサを装着したとき、紫外線センサの電極ピンが突出する孔(挿通孔)が設けられている。
また、前記紫外線センサは、該紫外線センサの軸方向に、その軸心から偏心して突出する位置決めピンを備えている。一方、前記保持体は、前記紫外線センサを保持して前記位置決めピンを貫通させる貫通孔を有している。また、前記ユニットホルダは、前記電極間の所定の部位に位置付けられて、該電極間を空間的に仕切る壁部を有している。そして、この壁部により前記貫通孔を貫通した位置決めピンを規制し、前記紫外線センサの取り付け方向を定めるものとして構成することが望ましい。
【0013】
上述の火炎検出装置は、例えば作業者が紫外線センサをユニットホルダに取り付ける際、紫外線センサの電極ピン間を空間的に仕切る壁部によって、この電極ピンと同方向に突出した位置決めピンの取り付け位置を規制する。このため作業者は、紫外線センサの電極ピンが有する極性を逆にすることなくユニットホルダに紫外線センサを取り付けることができる。
【発明の効果】
【0014】
以上、説明したように本発明の火炎検出装置は、紫外線センサを載置するユニットホルダの載置面に配置された一対の平板電極が載置面からそれぞれ異なる高さの部位で折り曲げられて、対峙する該平板電極の間隙を狭める屈曲部を備えている。そして本発明の火炎検出装置は、前記一対の平板電極の前記屈曲部と前記載置面との間に前記電極ピンを挟持するようにしている。このため電極ピンは、接続端子を構成する2つの電極板のそれぞれから強い接触力で把持される。それ故、本発明の火炎検出装置は、確実に電極ピンを接続端子に接触させることができ、信頼性の高い火炎検出装置を構成することが可能となる。
【0015】
また本発明の火炎検出装置は、ユニットホルダにおける受け部と一対の端子との間に、UVチューブの周壁の少なくとも二箇所に接し、所定の位置に前記紫外線センサを位置付ける位置固定部を設けている。具体的にはV字形状の位置固定部をユニットホルダのUVチューブ取り付け位置に設けている。またUVチューブは、所定の位置からずれないようにUVチューブの周壁を保持する円弧状の保持枠(クランプ)により把持される。このため本発明の火炎検出装置は、UVチューブをクランプによって把持しながら、位置固定部のガイドによりユニットホルダの所定の位置に、確実に据え付けることが可能となる。
【0016】
更に本発明の火炎検出装置には、ユニットホルダの電極間を空間的に仕切る壁部が設けられている。この壁部は、作業者がUVチューブの極性を逆向きにして装着しようとしたとき、その装着を妨げる役割を担っている。このため作業者は、UVチューブの極性を間違えることなくユニットホルダに取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る火炎検出装置について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る火炎検出装置の概略構成を示す斜視図である。尚、この図に示す火炎検出装置は、本発明に係る一実施形態を示す図であって、この図によって本発明が限定されるものではない。
さて、この火炎検出装置は、概略的には例えば作業者等によってガスバーナ等の覗き窓(図示せず)に装着されるフランジユニット20と、このフランジユニット20に取り付けられるユニットホルダ30と、このユニットホルダ30の下部に組み込まれるシャッタユニット40を備える。そして、この火炎検出装置は、上記ユニットホルダ30の上面(載置面36)に紫外線センサ(UVチューブ)10を保持する保持体11を介して該ユニットホルダ30に作業者等がUVチューブ10を着脱自在となるように構成されている。また火炎検出装置は、カバー50にて前記ユニットホルダ30やシャッタユニット40が一括して覆われる。尚、シャッタユニット40は、前記ユニットホルダ30に装着されたUVチューブ10の先端部に対峙して設けられる。このシャッタユニット40は、UVチューブ10への紫外線の入射を阻止する板ばね体からなるシャッタ41と、電磁コイルからなる上記シャッタ41の駆動機構(図示せず)等を備える。
【0018】
ちなみにUVチューブ10には、紫外線を受けて放電を生起する一対の放電電極が円筒形のガラス管10a内に封入されている。そしてUVチューブ10は、このガラス管10aを封止すると共にその軸方向の一端部から一対の棒状電極(電極ピン)12を軸心廻りに対象に位置付けて導出する円筒形の封止部10bを備える。
一方、ユニットホルダ30は、図2および図3にそれぞれ示したように、前記フランジユニット20の取り付け面側(載置面36)に作業者等が前記UVチューブ10の先端部を嵌め込む先端保持部(受け部)31を備える。この先端保持部31の内側には、前述したシャッタ41が選択的に位置付けられる。またUVチューブ10の封止部10bには、上述した電極ピン12の突出方向と一致する向きに位置決めピン13が設けられている。
【0019】
尚、位置決めピン13は、UVチューブ10内の検出素子と電気的に絶縁されている。この位置決めピン13の位置に対して他の2つの電極ピン12の極性を判別しやすくなるように設けられたものである。例えば、UVチューブ10は、このUVチューブ10の後端部を軸方向に臨んだとき、位置決めピン13を中央に位置付けたとき左側の電極12の極性が正、右側の電極12の極性が負となるようにそれぞれの電極ピン12の配置が決められている。尚、位置決めピン13は、二つの電極ピン12よりもやや長い。このため、作業者等が位置決めピン13および二つの電極ピン12を容易に判別することができる。
【0020】
そして、このUVチューブ10は、作業者等によってユニットホルダ30の保持体11に装着・固定される。保持体11は、例えば絶縁性を有する耐熱プラスチック等で形成されている。この保持体11は、UVチューブ10の封止部10bの外径より略大きな内径を有し、その一端が封止された底部を有する円筒形状をなしている。
具体的に図4および図5を参照しながら説明する。保持体11の一端面には、貫通孔11aが設けられている。この貫通孔11aは、作業者等によりUVチューブ10が保持体11の内側に挿入されたとき、該UVチューブ10が有する電極ピン12を保持体11の封止面から貫通させる。また保持体11の封止面には、ピン保持部11bが設けられている。このピン保持部11bは、作業者等により保持体11の内側にUVチューブ10が挿入されたとき、UVチューブ10の位置決めピン13をピン保持部11bの内部に収納して保持する。
【0021】
ちなみにピン保持部11bは、保持体11を形成する材料と同じ材料から構成されている。このピン保持部11bは、作業者等によりユニットホルダ30にUVチューブ10を装着する際、例えば図示しない導電部等に位置決めピン13が触れたとしても絶縁を保つ役割を担う。また、ピン保持部11bには、ユニットホルダ30に作業者等がUVチューブ10を装着した際、各接続端子32を封止する封止蓋11dが設けられている。さらに保持体11の外周面には、ユニットホルダ30に該保持体11を固定するタブ11cが設けられている。ちなみにタブ11cは、ビス14を貫通するビス貫通孔11eを備える。
【0022】
一方、ユニットホルダ30側には、ビス貫通孔11eを貫通したビス14を受ける螺子溝37が設けられている。ちなみに作業者等がユニットホルダ30にUVチューブ10を装着した際、保持体11とユニットホルダ30との間には、僅かな隙間ができるようになっている。詳細について後述するが、この隙間は、作業者等がビス14によりビス貫通孔11eを介して保持体11をユニットホルダ30に固定するとき、UVチューブ10の位置決め精度を向上させることに寄与している。
【0023】
またユニットホルダ30の上面側(載置面36)には、UVチューブ10を所定の部位に位置付ける位置決め部34を備えている。この位置決め部34は、上述した螺子溝37,37間に設けられている。また、位置決め部34は、保持体11によるUVチューブ10の保持と相俟って所定の位置に該UVチューブ10を位置付ける役割を担っている。
ちなみに位置決め部34は、2面でV字形状をなす斜面部34aを有している。具体的に位置決め部34は、例えばVブロックと類似の形態をとっている。そして作業者等によってUVチューブ10がユニットホルダ30に装着されると、UVチューブ10の封止部10bの壁面は、それぞれの斜面部34aに接するようにして移動する。そして、所定の位置に該UVチューブ10が位置付けられる。具体的には、載置面36側へ作業者等が保持体11にUVチューブ10を取り付けてユニットホルダ30に装着する際、保持体11とユニットホルダ30との間には、僅かな隙間ができる。そして作業者等がビス14によって保持体11をユニットホルダ30に固定するとき、位置決め部34の斜面部34aに封止部10bの円筒形の外壁面が接するように移動する。このためUVチューブ10は、所定の軸心位置に移動して載置面36側へ位置付けられる。
【0024】
またユニットホルダ30の後端部には、一対の接続端子32が設けられている。この接続端子32は、電極面が互いに対峙する一対の平板電極33から構成されている。そしてこの平板電極33の間にUVチューブ10の電極ピン12が挟持される。
また接続端子32を構成する平板電極33は、UVチューブ10を搭載するユニットホルダ30の載置面36からそれぞれ異なる高さの部位で折り曲げられた屈曲部33aを有する。この屈曲部33aは、互いの平板電極33の間隙を狭めるように構成される。つまり、一対の平板電極33は、折り曲がられた屈曲部33aの頂部(一辺)が互いに近接するように配置される。そしてUVチューブ10の各電極ピン12が作業者等によって対峙する平板電極33の間にそれぞれ挿入されると、両平板電極33はそれぞれの電極間隙が広がるようにして少し撓む。すなわち、両平板電極33の弾性力によって電極ピン12は常に両平板電極33から接触力を受けた状態に置かれる。そうして、各電極ピン12は、一対の平板電極33の屈曲部33aと載置面36との間にそれぞれ挟持される。
【0025】
さて、このように構成された本発明の火炎検出装置が特徴とするところは、対峙する一対の平板電極33から構成される接続端子32をユニットホルダ30の載置面36からそれぞれ異なる高さの部位で折り曲げた屈曲部33aを備え、この屈曲部33aにより互いの平板電極33の間隙を狭めるよう構成した点、およびUVチューブ10が備える各電極ピン12を一対の平板電極33の屈曲部33aと載置面36との間に挟持する点にある。
【0026】
また、本発明に係る火炎検出装置が特徴とする別のところは、ユニットホルダ30の所定の位置にUVチューブ10を位置付ける位置決め部34を備えた点にある。更に本発明に係る火炎検出装置が特徴とする別のところは、UVチューブ10を確実にユニットホルダ30に固定する保持体11を備えた点にある。
このような特徴を有する本発明の火炎検出装置は、ユニットホルダ30に設けた接続端子32を、UVチューブ10を搭載するユニットホルダ30の載置面36からそれぞれ異なる高さの部位で折り曲げた屈曲部33aを有している。この屈曲部33aは、互いの平板電極33の間隙を狭めるように構成されている。このため本発明の火炎検出装置は、UVチューブ10をユニットホルダ30に装着する際、組み付け誤差による電極ピン12と接続端子32との接触力低下を防止することが可能となる。特に平板電極33は、互いの平板電極33の間隙を狭める電極構造としている。このため作業者等がユニットホルダ30にUVチューブ10を装着したとき、この頂部によってUVチューブ10の電極ピン12が係止されることになる。したがって火炎検出装置に振動等が加わったとしても、UVチューブ10が接続端子32から外れることもなく、もちろん接触不良になることもない。このため、信頼性の高い火炎検出装置を構成することが可能となる。
【0027】
また、接続端子32は、UVチューブ10の電極ピン12を平板電極33で挟み込むように構成されている。このため、ユニットホルダ30に装着されるUVチューブ10の軸方向は、短くてすむ。それ故、火炎検出装置を小型化することができる。
また、ユニットホルダ30には、位置決め部34を備えている。この位置決め部34は、所定の位置にUVチューブ10を位置付けるVブロックと類似の形態をなしている。そして作業者等がユニットホルダ30にUVチューブ10を組み付ける際、UVチューブ10の壁面は、位置決め部34の斜面部34aに2辺で接する。このときUVチューブ10は、斜面部34aに接しながら所定の部位に位置付けられる。したがって、ユニットホルダ30に組み付ける際の組み付け誤差を軽減することが可能となる。このためUVチューブ10の電極ピン12は、より確実に接続端子32に挟持される。このようなことから信頼性の高い火炎検出装置を構成することが可能となる。
【0028】
更に本発明の火炎検出装置は、UVチューブ10を保持する保持体11を備えている。この保持体11には、ピン保持部11bが設けられている。このピン保持部11bは、UVチューブ10の後端部に設けられた位置決めピン13をその内部に収納して保持するものである。
具体的には、UVチューブ10を保持体11に保持した状態で、作業者等がこのUVチューブ10をユニットホルダ30に逆向きに装着しようとすると、接続端子32,32間に設けられた壁部35によりピン保持部11bの侵入が妨げられる。このため、UVチューブ10は、接続端子32に挟持されない。つまりUVチューブ10は、接続端子32,32間に設けられた壁部35が障害とならない条件を満たしたときのみ、作業者等によって正しくユニットホルダ30に装着される。このため、UVチューブ10の電極ピン12を逆向き(逆極性)に接続する不具合を招来しない。また、ピン保持部11bは、作業者等によってユニットホルダ30にUVチューブ10が装着された際、位置決めピン13が導電部等(図示せず)に触れないように絶縁を保つ役割も担っている。
【0029】
この保持体11の外周面に設けられたタブ11cには、ビス14を貫通するビス貫通孔11eが設けられている。このため、作業者等は、このビス貫通孔11eを介して保持体11をユニットホルダ30に取り付けることでUVチューブ10をユニットホルダ30に固定することが可能である。
更には作業者等によってUVチューブ10を保持体11を介してユニットホルダ30に装着する際、作業者等は、ビス14により保持体11を螺子止し、保持体11とユニットホルダ30との間の隙間がなくなるようにしている。このため、位置決め部34によるUVチューブ10の位置決め効果と相俟って、より確実にUVチューブ10を所定の部位に位置付けることができる。また、保持体11をユニットホルダ30に螺子止めしているので、振動等が火炎検出装置に加わったとしても、UVチューブ10が接続端子32から外れることがない。このため、信頼性の高い火炎検出装置を構成することが可能となる。
【0030】
なお、ここではUVチューブを用いた装置について例示したが、半導体光センサを用いる場合にも同様に実施することができる。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態に係る火炎検出装置の概略的な全体構造を示す分解斜視図。
【図2】図1に示す火炎検出装置におけるユニットホルダの概略的な外観形状を示す斜視図。
【図3】図1に示す火炎検出装置におけるユニットホルダの概略的な外観形状を示す平面図。
【図4】図1に示す火炎検出装置に装着される保持体の概略的な外観形状を示す斜視図。
【図5】図4に示す保持体が装着されるユニットホルダを後端部から見た平面図。
【図6】図4に示す保持体に装着されるUVチューブの概略的な外観形状とその装着状態を説明するための図。
【図7】従来の火炎検出装置におけるUVチューブとソケットの装着状態を説明するための図。
【符号の説明】
【0032】
10 UVチューブ
11 保持体
12 電極ピン(棒状電極)
13 位置決めピン
20 フランジユニット
30 ユニットホルダ
32 接続端子
34 位置決め部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の管内に封入されてその軸方向の一端から突出する一対の棒状電極を備えた紫外線センサと、この紫外線センサを保持するユニットホルダとを具備する火炎検出装置であって、
前記ユニットホルダは、前記紫外線センサの先端部が嵌め込まれる受け部と、この受け部に対峙して設けられて該受け部に上記先端部を嵌め込んで装着される前記紫外線センサの一対の棒状電極をそれぞれ挟持する一対の接続端子とを備えた載置面を具備し、
前記一対の接続端子は、それぞれ対峙した一対の平板電極を有し、
前記各平板電極は、前記載置面からそれぞれ異なる高さの部位で折り曲げられて、対峙する該平板電極の間隙を狭める屈曲部を備え、
前記一対の平板電極の前記屈曲部と前記載置面との間に前記棒状電極を挟持することを特徴とする火炎検出装置。
【請求項2】
前記ユニットホルダにおける前記受け部と前記一対の端子との間に設けられて、前記紫外線センサの装着に際し、該紫外線センサにおける周壁の少なくとも二辺に接し、所定の位置に前記紫外線センサを位置付ける位置固定部を備えることを特徴とする請求項1に記載の火炎検出装置。
【請求項3】
前記ユニットホルダは、前記受け部に先端部を嵌め込んで装着される前記紫外線センサの周壁を保持する円弧状の保持体を備え、
この保持体により前記位置固定部に前記紫外線センサを据え付ける請求項1または2に記載の火炎検出装置。
【請求項4】
前記紫外線センサは、該紫外線センサの軸方向に、その軸心から偏心して突出する位置決めピンを備え、
前記保持体は、前記紫外線センサを保持して前記位置決めピンを貫通させる貫通孔を有しており、
前記ユニットホルダは、前記電極間の所定の部位に位置付けられて、該電極間を仕切る壁部を有し、
この壁部により前記貫通孔を貫通した位置決めピンを規制し、前記紫外線センサの取り付け方向を定めるものである請求項1乃至3のいずれかに記載の火炎検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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