火炎検知システム
【課題】再利用可能な感知流体を利用する火炎検知システムを提供する。
【解決手段】火炎検知システム10は、検知チューブ22およびバルブ16を備える。検知チューブ22は、第1の物理的状態および第2の物理的状態を有する感知流体23を含有する。感知流体23は、第1の物理的状態において閾値温度より低く、第2の物理的状態において閾値温度より高い。感知流体は、第1の物理的状態において少なくとも部分的に液体である。検知装置は、感知流体の一部が第1の物理的状態から第2の物理的状態へと移行することによって開となる。火炎抑制剤13を含有するシリンダ12は、リリースバルブ16を介して分配チューブ14を通して火炎抑制剤13を分配するように作動する。分配チューブ14はノズル18を有し、該ノズルを通って火炎抑制剤13が放出される。リリースバルブ16は、リリースバルブ作動アッセンブリ20によって開放されるまで閉状態を維持する。
【解決手段】火炎検知システム10は、検知チューブ22およびバルブ16を備える。検知チューブ22は、第1の物理的状態および第2の物理的状態を有する感知流体23を含有する。感知流体23は、第1の物理的状態において閾値温度より低く、第2の物理的状態において閾値温度より高い。感知流体は、第1の物理的状態において少なくとも部分的に液体である。検知装置は、感知流体の一部が第1の物理的状態から第2の物理的状態へと移行することによって開となる。火炎抑制剤13を含有するシリンダ12は、リリースバルブ16を介して分配チューブ14を通して火炎抑制剤13を分配するように作動する。分配チューブ14はノズル18を有し、該ノズルを通って火炎抑制剤13が放出される。リリースバルブ16は、リリースバルブ作動アッセンブリ20によって開放されるまで閉状態を維持する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、火炎検知に関し、特に、火炎検知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両内やその周囲における熱を感知し、感知された熱が火炎によるものである場合に火炎抑制剤を供給するシステムが存在する。該システムは、例えば、タイヤなどに直接火炎抑制剤を供給してタイヤの火を消火する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなシステムでは、自爆型の火炎検知機構を用いて熱を感知している。該機構は、例えば、熱に応じて溶けるか爆発して火炎抑制剤を放出する。したがって、このようなシステムや機構は再利用することができない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の火炎検知システムは、検知チューブおよび検知装置を備える。検知チューブは、第1の物理的状態および第2の物理的状態を有する感知流体を含む。感知流体は、第1の物理的状態において閾値温度より低く、第2の物理的状態において閾値温度より高い。感知流体は、第1の物理的状態において少なくとも部分的に液体である。検知装置は、感知流体の一部が第1の物理的状態から第2の物理的状態へと移行することにより開となる。
【0005】
本発明の上記および他の特徴は、以下の発明を実施するための形態により明らかになるであろう。以下に図面の簡単な説明ついて記載する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】火災検知システムの概略図。
【図2】流体圧力と感知流体の流体圧力変化率との温度に応じた変化を示すグラフ。
【図3】図1の火災検知システムを自動車に用いた実施例を示す概略図。
【図4a】非作動状態にある第1の例示的なリリースバルブ作動アッセンブリを示す概略図。
【図4b】作動状態にある図4aのリリースバルブ作動アッセンブリを示す概略図。
【図5】図4a、4bのリリースバルブ作動アッセンブリに対応する例示的なバルブを示す概略図。
【図6a】非作動状態にある他のリリースバルブ作動アッセンブリを示す概略図。
【図6b】作動状態にある図6aのリリースバルブ作動アッセンブリを示す概略図。
【図7a】非作動状態の他のリリースバルブ作動アッセンブリを示す概略図。
【図7b】作動状態にある図7aのリリースバルブ作動アッセンブリを示す概略図。
【図8】図6a,6b,7a,7bのリリースバルブ作動アッセンブリに対応する例示的なバルブを示す概略図。
【図9】火災警告アッセンブリを示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
検知チューブ22およびバルブ16を備える火炎検知システム10を図1に概略的に示す。検知チューブ22は、第1の物理的状態および第2の物理的状態を有する感知流体23を含有する。感知流体23は、閾値温度より低いときには第1の物理的状態にあり、閾値温度より高いときには第2の物理的状態にある。図1の実施例では、火炎検知システム10は、付加的な構成要素を有しているが、該構成要素は、任意選択としてもよく、図1の実施例と異なる他の構成としてもよい。
【0008】
火炎抑制剤13を含有するシリンダ12は、リリースバルブを介して分配チューブ14を通して火炎抑制剤13を分配するように作動する。一実施例では、火炎抑制剤には、例えば、以下の物質が含まれ、ガス状物質、例えば、希ガス(例えば、CO2やN2)、ハロン(例えば、ハロン1211やハロン1301)、ハイドロフルオロカーボン(HFC)(例えば、ヘプタフルオロプロパンとして知られるFM200(登録商標)およびヘキサフルオロプロパンとして知られるFE36(登録商標))、ペルフルオロカーボン(PFC)(例えば、ペルフルオロケトンとしてしられるNovec1230(登録商標))、および乾燥化学パウダー(例えば、BCパウダーやABCパウダー)などがある。火炎抑制剤13は、泡状物質を含んでいてもよく、例えば、フルオロプロテイン(FP)泡(fluoroprotein foam)、被膜形成フルオロプロテイン(FFFP)泡(film-forming fluoroprotein foam)、水成膜泡(AFFF)(aqueous film-forming foam)、耐アルコール泡(例えば、AR−AFFFやAR−FFFP)などが挙げられる。しかし、これらに限定されず、他の火炎抑制剤を用いてもよいことを理解されたい。
【0009】
分配チューブ14はノズル18を有し、該ノズルを通って火炎抑制剤13が放出される。一実施例では、分配チューブ14は、ステンレス綱、鉄系金属、非鉄金属、鉄系金属合金あるいは非鉄金属合金から形成されてもよい。他の物質を用いて分配チューブ14を形成してもよいことを理解されたい。リリースバルブ16は、リリースバルブ作動アッセンブリ20によって開放されるまで閉状態を維持する。リリースバルブ作動アッセンブリ20については後述する。
【0010】
前述のように、検知チューブ22は、感知流体23を含有する。一実施例では、感知流体23は、ガスや液体などの単一の要素を含む。また、他の実施例では、感知流体23は、液体に溶解したガスなど複数の要素からなる混合物を含む。感知流体23は、検知チューブ22など制限容積に含有される場合、閾値温度より高い温度に加熱されると、温度の関数として圧力の変化の割合(圧力変化率)が急速に上昇する。
【0011】
図2は、流体圧力94と、感知流体23の流体圧力変化率96が温度によりどのように変化するかを示すグラフ90である。図2に示すように、閾値温度92では、流体圧力94および流体圧力変化率96の双方が上昇する。圧力変化率の急速な上昇により、作動アッセンブリ20が作動する。一実施例では、感知流体23の一部分(例えば、感知流体23の少なくとも10%)が閾値温度を超えた場合に検知装置が開となるように、感知流体23は対応する圧力変化率を有するように選択される。
【0012】
一実施例では、感知流体23あるいは感知流体23の要素が、第1の物理的状態では対応する臨界温度より低くなり、第2の物理的状態では臨界温度より高くなるかあるいは臨界温度に近づくように、感知流体23が選択される。一実施例では、感知流体23は、第1の物理的状態においてガスが感知流体に溶解し、第2の物理的状態においてガスが感知流体から抽出されるように選択される。感知流体23は、前述した感知流体の種々の組合せを用いてもよいし、他の感知流体を用いてもよく、上記のものに限定されないことを理解されたい。
【0013】
前述のように、検知チューブ22の近傍における火災の兆候に伴う所定の温度を越える加熱事象(例えば、火災)に応じて検知チューブ22の圧力が所定の閾値92を越えて上昇するように、感知流体23が選択される。一実施例では、検知チューブ22は、ステンレス綱、銅、黄銅やアルミニウムなどのベースメタル(母材)から形成される。他の金属あるいは非金属を用いてもよいことを理解されたい。検知チューブ22および検知チューブ22内の感知流体23は、例えば、溶解やバースト(爆発)などを必要とせず、物理的状態変化の複数のサイクルや複数回の火炎抑制剤13の放出にわたって完全に再利用することができる。
【0014】
図1の火炎検知システム10を自動車24に使用した実施例を図3に概略的に示す。検知チューブ22はタイヤ26の近傍に配設され、自動車24のタイヤ26からの熱が感知流体23の閾値温度を超えた場合に、感知流体23の物理的状態が変化し、検知チューブ22内の感知流体23の圧力が所定の閾値圧力を超えて上昇して、作動アッセンブリ20によりバルブ16が作動する。バルブ16の作動により、火炎抑制剤がシリンダ12から分配チューブ14を通ってノズル18へと流れる。
【0015】
ノズル18は、安全領域に火炎抑制剤を分配するように構成される。図3を参照すると、安全領域は、例えば、タイヤ26の近傍に位置する。しかし、図3にタイヤの安全領域を概略的に図示しているが、エンジンを冷却するノズルなどの他の構成や自動車以外の用途などであってもよいことを理解されたい。
【0016】
図4aに非作動状態の第1の例示的なリリースバルブ作動アッセンブリ20を概略的に示す。作動アッセンブリ20は、キッダフェンフォル社のウエットケミカルバルブ(Kidde Fenwal Wet Chemical Valve)(部品番号87−12009−001)などの圧力パイロット弁(pressure−piloted valve)とともに用いられるように構成される。上記バルブを図5に概略的に示す。
【0017】
作動アッセンブリ20は、ピン30を有し、該ピンは、第1の位置(図4a参照)と第2の位置(図4b参照)との間で軸31に沿って移動する。ピン30は、第1の部分32と、第2の部分34と、第1および第2の部分32,34の間に延びるチャネル33と、を備える。検知チューブ22内の感知流体23は、ピン30に圧力を加える。検知チューブ22内の圧力が所定の閾値圧力を超えて上昇すると、ピン30は、付勢部材36を圧縮し、これにより、チャネル33とパイロット圧力チャネル38とが整列する(図4b)。このように整列すると、パイロット圧力チャネル38によってバルブ16に圧力が加わりバルブから火炎抑制剤が放出される。パイロット圧力チャネル38は、例えば、チャネル38を通る流体の流れを許容することによって圧力を加える。
【0018】
図5を参照すると、バルブ16’は、パイロット圧力を受けるように作動可能なパイロット圧力入口ポート39を有する。パイロット圧力は(圧力が十分な場合)、バルブ16’を通した火炎抑制剤の流れを許容するように、バルブ16’内のバルブ機構(図示せず)を軸80に沿って移動させる。別の実施例として、作動アッセンブリ20aに他の圧力パイロットバルブを用いてもよいことを理解されたい。
【0019】
一実施例では、検知チューブ22の温度が閾値温度より低くなると(例えば、火災が消火されたことを示す)、検知チューブ22の圧力は閾値圧力より低くなる。これにより、付勢部材36が膨張して、ピン32を第1の位置(図4a参照)へと戻し、リリースバルブ16が閉となる。
【0020】
図6a、6b、7a、7bに例示的なリリースバルブ作動アッセンブリ20b、20cを概略的に示す。該アッセンブリ20b、20cは、図8に図示したバルブなど強制駆動ピストン(force−driven valve)やピン作動式バルブ(pin−actuated valve)とともに用いられる。図6aに非作動状態のリリースバルブ作動アッセンブリ20bを概略的に示す。作動アッセンブリ20bはピン42を有し、該ピンは、作動アッセンブリ20bの作動に要求される力を加えるように用いられる。ピン42は、第1の位置(図6a参照)と第2の位置(図6b参照)との間で軸41に沿って移動する。検知チューブ22内の圧力が所定の閾値圧力を超えて上昇すると、ピン42の頭部40に加わる圧力はダイアフラム44を破裂(破断)させる程度まで上昇して、これにより、ピン42がダイアフラム44を貫通する(図6b参照)。ダイアフラム44を貫通するピン42が、通常の強制駆動ピストンやピンアクチュエータと同様の方法でバルブ16を作動させるように、リリースバルブ作動アッセンブリ20bが構成される。ダイアフラム44は、例えば、所定の閾値圧力で破裂するように、鉄系金属、非鉄金属、鉄系金属合金あるいは非鉄金属合金から形成されてもよい。他の物質を用いてダイアフラム44を形成してもよいことを理解されたい。図6a、6bの実施例では、ダイアフラム44の破裂後にダイアフラム44の置換が必要となる場合があるが、検知チューブ22および検知チューブ22内の感知流体23は、完全に再利用可能であり、火災検知システム10内の火炎検知のプロセスには、溶解やバーストなどは要求されない。
【0021】
図7aに非作動状態のリリースバルブ作動アッセンブリ20cを概略的に示す。図7aの実施例において、作動アッセンブリ20cは、複数の作動ピン50,52を有し、各ピンは、第1の位置(図7a参照)と第2の位置(図7b参照)との間を移動する。ピン50は、軸51に沿って移動するとともに、付勢部材54と接触する。ピン52は、軸53に沿って移動するとともに、付勢部材56と接触する。検知チューブ22内の圧力が所定の閾値圧力を超えて上昇すると、ピン50は、ピン50のチャネル58と開口部60が整列するまで付勢部材54を圧縮する。上記のように整列すると、付勢部材56は、チャネル58,60を通してピン52を付勢するように膨張する(図7b参照)。
【0022】
例示的な作動アッセンブリ20a、20cでは、付勢部材36,54,56をばねとして図示しているが、付勢部材36,54,56に作動力および抵抗力を付与する他の機構と置き換えてもよいことを理解されたい。付勢部材36,54,56の代わりに、例えば、圧縮ガスや種々の数の機構を用いてもよい。
【0023】
図8にフラッパバルブ(flapper valve)16”を概略的に示す。このフラッパバルブ16”は、閉位置にあり、ボアプラグ70によって閉位置に保持される。ボアプラグ70は、ビーム72によって所定の位置に保持され、該ビーム72は、作動スピンドル74によって所定の位置に保持される。作動スピンドル74には作動アーム(図示せず)が取り付けられる。作動アームに力(例えば、ピン40やピン52の移動)が加わると、作動スピンドル74が回転し、ビーム72が移動してボアプラグ70が解放され、バルブ入口76からバルブ出口78への火炎抑制剤の流れが許容される。
【0024】
図9に火災警告アッセンブリ100を概略的に示す。常開(OFF)圧力スイッチ104は、可撓性のダイアフラム106および接触ピン108を有する。検知チューブ102の制限容積内の感知流体101の流体圧力が所定の閾値圧力を超えて上昇すると、可撓性のダイアフラム106が接触ピン108に向かって撓み、スイッチ104を閉鎖し(ONとなり)、警告(例えば、火災アラーム)を行う。例示的な火災警告アッセンブリ100を他の構成としてもよいことを理解されたい。一実施例では、火災警告アッセンブリ100において、可撓性ダイアフラム106を省略してもよく、接触ピン108を圧力変換器や圧電抵抗装置と置き換えてもよい。
【0025】
本発明の例示的な実施例について説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されず、当業者であれば特許請求の範囲によって定められる本発明の範囲および精神を逸脱することなく種々の変更がなされることを理解されたい。
【技術分野】
【0001】
本発明は、火炎検知に関し、特に、火炎検知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両内やその周囲における熱を感知し、感知された熱が火炎によるものである場合に火炎抑制剤を供給するシステムが存在する。該システムは、例えば、タイヤなどに直接火炎抑制剤を供給してタイヤの火を消火する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなシステムでは、自爆型の火炎検知機構を用いて熱を感知している。該機構は、例えば、熱に応じて溶けるか爆発して火炎抑制剤を放出する。したがって、このようなシステムや機構は再利用することができない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の火炎検知システムは、検知チューブおよび検知装置を備える。検知チューブは、第1の物理的状態および第2の物理的状態を有する感知流体を含む。感知流体は、第1の物理的状態において閾値温度より低く、第2の物理的状態において閾値温度より高い。感知流体は、第1の物理的状態において少なくとも部分的に液体である。検知装置は、感知流体の一部が第1の物理的状態から第2の物理的状態へと移行することにより開となる。
【0005】
本発明の上記および他の特徴は、以下の発明を実施するための形態により明らかになるであろう。以下に図面の簡単な説明ついて記載する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】火災検知システムの概略図。
【図2】流体圧力と感知流体の流体圧力変化率との温度に応じた変化を示すグラフ。
【図3】図1の火災検知システムを自動車に用いた実施例を示す概略図。
【図4a】非作動状態にある第1の例示的なリリースバルブ作動アッセンブリを示す概略図。
【図4b】作動状態にある図4aのリリースバルブ作動アッセンブリを示す概略図。
【図5】図4a、4bのリリースバルブ作動アッセンブリに対応する例示的なバルブを示す概略図。
【図6a】非作動状態にある他のリリースバルブ作動アッセンブリを示す概略図。
【図6b】作動状態にある図6aのリリースバルブ作動アッセンブリを示す概略図。
【図7a】非作動状態の他のリリースバルブ作動アッセンブリを示す概略図。
【図7b】作動状態にある図7aのリリースバルブ作動アッセンブリを示す概略図。
【図8】図6a,6b,7a,7bのリリースバルブ作動アッセンブリに対応する例示的なバルブを示す概略図。
【図9】火災警告アッセンブリを示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
検知チューブ22およびバルブ16を備える火炎検知システム10を図1に概略的に示す。検知チューブ22は、第1の物理的状態および第2の物理的状態を有する感知流体23を含有する。感知流体23は、閾値温度より低いときには第1の物理的状態にあり、閾値温度より高いときには第2の物理的状態にある。図1の実施例では、火炎検知システム10は、付加的な構成要素を有しているが、該構成要素は、任意選択としてもよく、図1の実施例と異なる他の構成としてもよい。
【0008】
火炎抑制剤13を含有するシリンダ12は、リリースバルブを介して分配チューブ14を通して火炎抑制剤13を分配するように作動する。一実施例では、火炎抑制剤には、例えば、以下の物質が含まれ、ガス状物質、例えば、希ガス(例えば、CO2やN2)、ハロン(例えば、ハロン1211やハロン1301)、ハイドロフルオロカーボン(HFC)(例えば、ヘプタフルオロプロパンとして知られるFM200(登録商標)およびヘキサフルオロプロパンとして知られるFE36(登録商標))、ペルフルオロカーボン(PFC)(例えば、ペルフルオロケトンとしてしられるNovec1230(登録商標))、および乾燥化学パウダー(例えば、BCパウダーやABCパウダー)などがある。火炎抑制剤13は、泡状物質を含んでいてもよく、例えば、フルオロプロテイン(FP)泡(fluoroprotein foam)、被膜形成フルオロプロテイン(FFFP)泡(film-forming fluoroprotein foam)、水成膜泡(AFFF)(aqueous film-forming foam)、耐アルコール泡(例えば、AR−AFFFやAR−FFFP)などが挙げられる。しかし、これらに限定されず、他の火炎抑制剤を用いてもよいことを理解されたい。
【0009】
分配チューブ14はノズル18を有し、該ノズルを通って火炎抑制剤13が放出される。一実施例では、分配チューブ14は、ステンレス綱、鉄系金属、非鉄金属、鉄系金属合金あるいは非鉄金属合金から形成されてもよい。他の物質を用いて分配チューブ14を形成してもよいことを理解されたい。リリースバルブ16は、リリースバルブ作動アッセンブリ20によって開放されるまで閉状態を維持する。リリースバルブ作動アッセンブリ20については後述する。
【0010】
前述のように、検知チューブ22は、感知流体23を含有する。一実施例では、感知流体23は、ガスや液体などの単一の要素を含む。また、他の実施例では、感知流体23は、液体に溶解したガスなど複数の要素からなる混合物を含む。感知流体23は、検知チューブ22など制限容積に含有される場合、閾値温度より高い温度に加熱されると、温度の関数として圧力の変化の割合(圧力変化率)が急速に上昇する。
【0011】
図2は、流体圧力94と、感知流体23の流体圧力変化率96が温度によりどのように変化するかを示すグラフ90である。図2に示すように、閾値温度92では、流体圧力94および流体圧力変化率96の双方が上昇する。圧力変化率の急速な上昇により、作動アッセンブリ20が作動する。一実施例では、感知流体23の一部分(例えば、感知流体23の少なくとも10%)が閾値温度を超えた場合に検知装置が開となるように、感知流体23は対応する圧力変化率を有するように選択される。
【0012】
一実施例では、感知流体23あるいは感知流体23の要素が、第1の物理的状態では対応する臨界温度より低くなり、第2の物理的状態では臨界温度より高くなるかあるいは臨界温度に近づくように、感知流体23が選択される。一実施例では、感知流体23は、第1の物理的状態においてガスが感知流体に溶解し、第2の物理的状態においてガスが感知流体から抽出されるように選択される。感知流体23は、前述した感知流体の種々の組合せを用いてもよいし、他の感知流体を用いてもよく、上記のものに限定されないことを理解されたい。
【0013】
前述のように、検知チューブ22の近傍における火災の兆候に伴う所定の温度を越える加熱事象(例えば、火災)に応じて検知チューブ22の圧力が所定の閾値92を越えて上昇するように、感知流体23が選択される。一実施例では、検知チューブ22は、ステンレス綱、銅、黄銅やアルミニウムなどのベースメタル(母材)から形成される。他の金属あるいは非金属を用いてもよいことを理解されたい。検知チューブ22および検知チューブ22内の感知流体23は、例えば、溶解やバースト(爆発)などを必要とせず、物理的状態変化の複数のサイクルや複数回の火炎抑制剤13の放出にわたって完全に再利用することができる。
【0014】
図1の火炎検知システム10を自動車24に使用した実施例を図3に概略的に示す。検知チューブ22はタイヤ26の近傍に配設され、自動車24のタイヤ26からの熱が感知流体23の閾値温度を超えた場合に、感知流体23の物理的状態が変化し、検知チューブ22内の感知流体23の圧力が所定の閾値圧力を超えて上昇して、作動アッセンブリ20によりバルブ16が作動する。バルブ16の作動により、火炎抑制剤がシリンダ12から分配チューブ14を通ってノズル18へと流れる。
【0015】
ノズル18は、安全領域に火炎抑制剤を分配するように構成される。図3を参照すると、安全領域は、例えば、タイヤ26の近傍に位置する。しかし、図3にタイヤの安全領域を概略的に図示しているが、エンジンを冷却するノズルなどの他の構成や自動車以外の用途などであってもよいことを理解されたい。
【0016】
図4aに非作動状態の第1の例示的なリリースバルブ作動アッセンブリ20を概略的に示す。作動アッセンブリ20は、キッダフェンフォル社のウエットケミカルバルブ(Kidde Fenwal Wet Chemical Valve)(部品番号87−12009−001)などの圧力パイロット弁(pressure−piloted valve)とともに用いられるように構成される。上記バルブを図5に概略的に示す。
【0017】
作動アッセンブリ20は、ピン30を有し、該ピンは、第1の位置(図4a参照)と第2の位置(図4b参照)との間で軸31に沿って移動する。ピン30は、第1の部分32と、第2の部分34と、第1および第2の部分32,34の間に延びるチャネル33と、を備える。検知チューブ22内の感知流体23は、ピン30に圧力を加える。検知チューブ22内の圧力が所定の閾値圧力を超えて上昇すると、ピン30は、付勢部材36を圧縮し、これにより、チャネル33とパイロット圧力チャネル38とが整列する(図4b)。このように整列すると、パイロット圧力チャネル38によってバルブ16に圧力が加わりバルブから火炎抑制剤が放出される。パイロット圧力チャネル38は、例えば、チャネル38を通る流体の流れを許容することによって圧力を加える。
【0018】
図5を参照すると、バルブ16’は、パイロット圧力を受けるように作動可能なパイロット圧力入口ポート39を有する。パイロット圧力は(圧力が十分な場合)、バルブ16’を通した火炎抑制剤の流れを許容するように、バルブ16’内のバルブ機構(図示せず)を軸80に沿って移動させる。別の実施例として、作動アッセンブリ20aに他の圧力パイロットバルブを用いてもよいことを理解されたい。
【0019】
一実施例では、検知チューブ22の温度が閾値温度より低くなると(例えば、火災が消火されたことを示す)、検知チューブ22の圧力は閾値圧力より低くなる。これにより、付勢部材36が膨張して、ピン32を第1の位置(図4a参照)へと戻し、リリースバルブ16が閉となる。
【0020】
図6a、6b、7a、7bに例示的なリリースバルブ作動アッセンブリ20b、20cを概略的に示す。該アッセンブリ20b、20cは、図8に図示したバルブなど強制駆動ピストン(force−driven valve)やピン作動式バルブ(pin−actuated valve)とともに用いられる。図6aに非作動状態のリリースバルブ作動アッセンブリ20bを概略的に示す。作動アッセンブリ20bはピン42を有し、該ピンは、作動アッセンブリ20bの作動に要求される力を加えるように用いられる。ピン42は、第1の位置(図6a参照)と第2の位置(図6b参照)との間で軸41に沿って移動する。検知チューブ22内の圧力が所定の閾値圧力を超えて上昇すると、ピン42の頭部40に加わる圧力はダイアフラム44を破裂(破断)させる程度まで上昇して、これにより、ピン42がダイアフラム44を貫通する(図6b参照)。ダイアフラム44を貫通するピン42が、通常の強制駆動ピストンやピンアクチュエータと同様の方法でバルブ16を作動させるように、リリースバルブ作動アッセンブリ20bが構成される。ダイアフラム44は、例えば、所定の閾値圧力で破裂するように、鉄系金属、非鉄金属、鉄系金属合金あるいは非鉄金属合金から形成されてもよい。他の物質を用いてダイアフラム44を形成してもよいことを理解されたい。図6a、6bの実施例では、ダイアフラム44の破裂後にダイアフラム44の置換が必要となる場合があるが、検知チューブ22および検知チューブ22内の感知流体23は、完全に再利用可能であり、火災検知システム10内の火炎検知のプロセスには、溶解やバーストなどは要求されない。
【0021】
図7aに非作動状態のリリースバルブ作動アッセンブリ20cを概略的に示す。図7aの実施例において、作動アッセンブリ20cは、複数の作動ピン50,52を有し、各ピンは、第1の位置(図7a参照)と第2の位置(図7b参照)との間を移動する。ピン50は、軸51に沿って移動するとともに、付勢部材54と接触する。ピン52は、軸53に沿って移動するとともに、付勢部材56と接触する。検知チューブ22内の圧力が所定の閾値圧力を超えて上昇すると、ピン50は、ピン50のチャネル58と開口部60が整列するまで付勢部材54を圧縮する。上記のように整列すると、付勢部材56は、チャネル58,60を通してピン52を付勢するように膨張する(図7b参照)。
【0022】
例示的な作動アッセンブリ20a、20cでは、付勢部材36,54,56をばねとして図示しているが、付勢部材36,54,56に作動力および抵抗力を付与する他の機構と置き換えてもよいことを理解されたい。付勢部材36,54,56の代わりに、例えば、圧縮ガスや種々の数の機構を用いてもよい。
【0023】
図8にフラッパバルブ(flapper valve)16”を概略的に示す。このフラッパバルブ16”は、閉位置にあり、ボアプラグ70によって閉位置に保持される。ボアプラグ70は、ビーム72によって所定の位置に保持され、該ビーム72は、作動スピンドル74によって所定の位置に保持される。作動スピンドル74には作動アーム(図示せず)が取り付けられる。作動アームに力(例えば、ピン40やピン52の移動)が加わると、作動スピンドル74が回転し、ビーム72が移動してボアプラグ70が解放され、バルブ入口76からバルブ出口78への火炎抑制剤の流れが許容される。
【0024】
図9に火災警告アッセンブリ100を概略的に示す。常開(OFF)圧力スイッチ104は、可撓性のダイアフラム106および接触ピン108を有する。検知チューブ102の制限容積内の感知流体101の流体圧力が所定の閾値圧力を超えて上昇すると、可撓性のダイアフラム106が接触ピン108に向かって撓み、スイッチ104を閉鎖し(ONとなり)、警告(例えば、火災アラーム)を行う。例示的な火災警告アッセンブリ100を他の構成としてもよいことを理解されたい。一実施例では、火災警告アッセンブリ100において、可撓性ダイアフラム106を省略してもよく、接触ピン108を圧力変換器や圧電抵抗装置と置き換えてもよい。
【0025】
本発明の例示的な実施例について説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されず、当業者であれば特許請求の範囲によって定められる本発明の範囲および精神を逸脱することなく種々の変更がなされることを理解されたい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の物理的状態および第2の物理的状態を有する感知流体を含む検知チューブと、
検知装置と、
を備え、
感知流体は、第1の物理的状態において閾値温度より低く、第2の物理的状態において閾値温度より高く、
感知流体は、検知チューブ内で不可避的にシールされ、かつ第1の物理的状態において少なくとも部分的に液体であり、
検知装置は、感知流体の一部が第1の物理的状態から第2の物理的状態へと移行すると開となるように移動可能であることを特徴とする火炎検知システム。
【請求項2】
検知チューブは、内部で感知流体が不可避的にシールされる制限容積を形成し、かつ物理的状態変化の複数のサイクルにわたって再利用可能であることを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項3】
感知流体は、温度の関数として圧力の変化率が閾値温度を超えると急速に上昇し、感知流体の一部だけが閾値温度を超えた場合に、検知装置が開となるように移動することを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項4】
感知流体が検知チューブ内で第1の物理的状態と第2の物理的状態との間を繰り返し移行することができるように、検知チューブがシールされることを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項5】
検知装置は、ピンを備えた作動部分を有する火炎抑制バルブアッセンブリに対応し、該ピンは、第1の物理的状態と第2の物理的状態との間の移行による圧力上昇に応じて第1の位置から第2の位置へと移動し、
火炎抑制バルブアッセンブリは、作動部分の第2の位置への移動に応じて開となることを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項6】
ピンは、感知流体と流体的に接触する第1の端部と、付勢部材と接触する第2の端部と、を有し、
ピンの開口部は、ピンが第2の位置にあるときにパイロット圧力チャネルと整列し、これにより、流体が第2の位置にあるピンを通流して火炎抑制バルブアッセンブリを移動させることを特徴とする請求項5に記載の火炎検知システム。
【請求項7】
ピンは、第2の物理的状態から第1の物理的状態への移行に応じて炎抑制バルブを閉鎖するように移動可能であることを特徴とする請求項8に記載の火炎検知システム。
【請求項8】
ピンは、感知流体と流体的に接触する第1の端部と、ダイアフラムと接触する第2の端部と、を有し、
ピンは、第2の位置にある火炎抑制バルブアッセンブリを移動させるようにダイアフラムを破裂させることを特徴とする請求項5に記載の火炎検知システム。
【請求項9】
検知装置は、作動部分を有する火炎抑制バルブアッセンブリに対応し、
作動部分は、第1のピンおよび第2のピンを有し、
第1のピンは、第1の物理的状態と第2の物理的状態との間の移行に応じて第1の位置から第2の位置へと移動可能であり、第1のピンの第1の端部は、感知流体と流体的に接触し、第2の端部は、第1の付勢部材と接触し、
第2のピンの第1の端部は、第1のピンと接触し、第2の端部は、第2の付勢部材と接触し、これにより、第2のピンが第1のピンのチャネルを通って延びて、第1のピンが第2の位置にあるときに火炎抑制バルブアッセンブリを作動させることを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項10】
検知装置は、可撓性ダイアフラムおよび接触ピンを備えた火炎警告バルブアッセンブリに対応し、
可撓性ダイアフラムは、第1の物理的状態と第2の物理的状態との間の移行に応じて第1の位置から第2の位置へと移動し、これにより、可撓性ダイアフラムは、火災警告を示すように第2の物理的状態にある接触ピンを作動させるか、あるいは、検知装置は、圧電抵抗装置または圧力変換器を有し、これにより、圧電抵抗装置あるいは圧力変換器が第2の物理的状態にある火災警告をトリガすることを特徴とする請求項1記載の火炎検知システム。
【請求項11】
火炎抑制剤のコンテナと、
検知装置を通して前記コンテナから火炎抑制剤を受けるように配設された火炎抑制剤分配チャネルと、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項12】
感知流体は、第1の物理的状態において、温度に対する第1の圧力変化率を有し、第2の物理的状態において、温度に対する第2の圧力変化率を有し、
第2の圧力変化率は第1の圧力変化率より高いことを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項13】
閾値温度は、感知流体あるいは感知流体の要素の臨界温度に対応し、
感知流体は、第1の物理的状態において、臨界温度より低く、第2の物理的状態において、臨界温度より高いことを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項14】
第1の物理的状態において、ガスが感知流体に溶解し、第2の物理的状態において、ガスが感知流体から抽出されることを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項15】
検知チューブは、ステンレス綱、銅、黄銅あるいはアルミニウムの少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項1】
第1の物理的状態および第2の物理的状態を有する感知流体を含む検知チューブと、
検知装置と、
を備え、
感知流体は、第1の物理的状態において閾値温度より低く、第2の物理的状態において閾値温度より高く、
感知流体は、検知チューブ内で不可避的にシールされ、かつ第1の物理的状態において少なくとも部分的に液体であり、
検知装置は、感知流体の一部が第1の物理的状態から第2の物理的状態へと移行すると開となるように移動可能であることを特徴とする火炎検知システム。
【請求項2】
検知チューブは、内部で感知流体が不可避的にシールされる制限容積を形成し、かつ物理的状態変化の複数のサイクルにわたって再利用可能であることを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項3】
感知流体は、温度の関数として圧力の変化率が閾値温度を超えると急速に上昇し、感知流体の一部だけが閾値温度を超えた場合に、検知装置が開となるように移動することを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項4】
感知流体が検知チューブ内で第1の物理的状態と第2の物理的状態との間を繰り返し移行することができるように、検知チューブがシールされることを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項5】
検知装置は、ピンを備えた作動部分を有する火炎抑制バルブアッセンブリに対応し、該ピンは、第1の物理的状態と第2の物理的状態との間の移行による圧力上昇に応じて第1の位置から第2の位置へと移動し、
火炎抑制バルブアッセンブリは、作動部分の第2の位置への移動に応じて開となることを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項6】
ピンは、感知流体と流体的に接触する第1の端部と、付勢部材と接触する第2の端部と、を有し、
ピンの開口部は、ピンが第2の位置にあるときにパイロット圧力チャネルと整列し、これにより、流体が第2の位置にあるピンを通流して火炎抑制バルブアッセンブリを移動させることを特徴とする請求項5に記載の火炎検知システム。
【請求項7】
ピンは、第2の物理的状態から第1の物理的状態への移行に応じて炎抑制バルブを閉鎖するように移動可能であることを特徴とする請求項8に記載の火炎検知システム。
【請求項8】
ピンは、感知流体と流体的に接触する第1の端部と、ダイアフラムと接触する第2の端部と、を有し、
ピンは、第2の位置にある火炎抑制バルブアッセンブリを移動させるようにダイアフラムを破裂させることを特徴とする請求項5に記載の火炎検知システム。
【請求項9】
検知装置は、作動部分を有する火炎抑制バルブアッセンブリに対応し、
作動部分は、第1のピンおよび第2のピンを有し、
第1のピンは、第1の物理的状態と第2の物理的状態との間の移行に応じて第1の位置から第2の位置へと移動可能であり、第1のピンの第1の端部は、感知流体と流体的に接触し、第2の端部は、第1の付勢部材と接触し、
第2のピンの第1の端部は、第1のピンと接触し、第2の端部は、第2の付勢部材と接触し、これにより、第2のピンが第1のピンのチャネルを通って延びて、第1のピンが第2の位置にあるときに火炎抑制バルブアッセンブリを作動させることを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項10】
検知装置は、可撓性ダイアフラムおよび接触ピンを備えた火炎警告バルブアッセンブリに対応し、
可撓性ダイアフラムは、第1の物理的状態と第2の物理的状態との間の移行に応じて第1の位置から第2の位置へと移動し、これにより、可撓性ダイアフラムは、火災警告を示すように第2の物理的状態にある接触ピンを作動させるか、あるいは、検知装置は、圧電抵抗装置または圧力変換器を有し、これにより、圧電抵抗装置あるいは圧力変換器が第2の物理的状態にある火災警告をトリガすることを特徴とする請求項1記載の火炎検知システム。
【請求項11】
火炎抑制剤のコンテナと、
検知装置を通して前記コンテナから火炎抑制剤を受けるように配設された火炎抑制剤分配チャネルと、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項12】
感知流体は、第1の物理的状態において、温度に対する第1の圧力変化率を有し、第2の物理的状態において、温度に対する第2の圧力変化率を有し、
第2の圧力変化率は第1の圧力変化率より高いことを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項13】
閾値温度は、感知流体あるいは感知流体の要素の臨界温度に対応し、
感知流体は、第1の物理的状態において、臨界温度より低く、第2の物理的状態において、臨界温度より高いことを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項14】
第1の物理的状態において、ガスが感知流体に溶解し、第2の物理的状態において、ガスが感知流体から抽出されることを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【請求項15】
検知チューブは、ステンレス綱、銅、黄銅あるいはアルミニウムの少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1に記載の火炎検知システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2011−81793(P2011−81793A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224463(P2010−224463)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【出願人】(510079477)キッダ テクノロジーズ,インコーポレイテッド (14)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【出願人】(510079477)キッダ テクノロジーズ,インコーポレイテッド (14)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]