説明

炊飯器の内釜及びこの内釜を備えた炊飯器

【課題】カーボンの粉粒物を凝結してなる内釜であって、フランジ部近傍の強度が高い炊飯器の内釜、及びこの内釜を備えた炊飯器を得る。
【解決手段】側面部11と、側面部11の上端部外周に設けられたフランジ部12と、を備え、側面部11の上部の内径Aが側面部11の下部の内径Bよりも小さくなるように形成して、内釜10の上部に肉厚部Tを設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボンの粉粒物を凝結してなる炊飯器の内釜及びこの内釜を備えた炊飯器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、炊飯器の内釜をカーボン素材により形成し、カーボンの性質に由来する遠赤外線放射機能などにより米をよりおいしく炊くことができるようにしたものがある。
また、「上端部外周にフランジ部を有し、側面部、側面傾斜部、コーナ部及び底面部からなるほぼ有底円筒状の炊飯器の内釜であって、前記コーナ部の外壁面を側面傾斜部に続く円弧状の曲面部と、該曲面部から前記底面部に続く傾斜面部とによって形成し、該コーナ部の内壁面を連続した円弧状の曲面部によって形成」したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−11718号公報(第3頁、第4頁、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の技術によれば、鋳造釜や陶器釜などにおいて、落下の際に応力が集中する部分の肉厚を厚くすることにより、内釜の底面近傍の強度を高めている。
【0005】
ここで、一般に炊飯器の内釜には、上面開口部の上部外周端にフランジが形成されているが、このフランジは内釜の側面から突出しているため、例えば米研ぎをしたり持ち運んだりしている際に、シンクや家具などにぶつかりやすい。また、ぶつかったときにはこのフランジに力が集中しやすい。
このため、特にカーボン素材により形成した内釜においては、フランジ部近傍の強度を高めることが望まれていた。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、カーボンの粉粒物を凝結してなる炊飯器の内釜であって、フランジ部近傍の強度の高い炊飯器の内釜、及びこの内釜を備えた炊飯器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る炊飯器の内釜は、ほぼ有底円筒形状を有し、カーボンの粉粒物を凝結してなる炊飯器の内釜であって、側面部と、側面部の上端部外周に設けられたフランジ部と、を備え、前記側面部の上部の内径が前記側面部の下部の内径よりも小さくなるように形成して、前記内釜の上部に肉厚部を設けたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る炊飯器の内釜は、側面部の上部の内径が側面部の下部の内径よりも小さくなるように形成して、内釜の上部に肉厚部を設けた。このため、炊飯器の内釜の重量の増加を極力抑えつつ、フランジ部近傍の強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施の形態1に係る内釜の断面模式図である。
【図2】実施の形態1に係る内釜を備えた炊飯器の斜視図である。
【図3】実施の形態1に係る内釜を備えた炊飯器の縦断面模式図である。
【図4】実施の形態1に係る内釜を備えた炊飯器の縦断面模式図である。
【図5】実施の形態2に係る内釜の断面模式図である。
【図6】実施の形態3に係る内釜の要部断面模式図である。
【図7】実施の形態4に係る内釜の要部断面模式図である。
【図8】実施の形態4に係る内釜とパッキンとを中心に示す要部断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る炊飯器の内釜10の縦断面模式図である。また、図2は実施の形態1に係る炊飯器100の蓋体2を開けた状態を示す斜視図、図3は同じく炊飯器100の蓋体2を開けた状態を示す縦断面模式図である。なお、内釜10は左右対称の構成であるので、図1及びこれ以降で説明する図において、左右片側にのみ符号を付して説明する。
【0011】
[炊飯器の構成]
図2、図3において、炊飯器100は、上面が開口された炊飯器本体1と、炊飯器本体1の上面開口部を開閉する蓋体2と、炊飯器本体1内に着脱自在に収納された内釜10を備える。
【0012】
(炊飯器本体)
炊飯器本体1は、上面が開口されて外周及び底部を覆う本体ケース21を有する。本体ケース21内には、上部に設置された内釜支持ケース22と、加熱手段である誘導加熱コイル7に設置されたほぼ深皿状のコイル台23と、内釜支持ケース22とコイル台23との間に設けられた周壁24とによって形成された内釜収容部が設けられている。
蓋体2の内側には係止片5が、本体ケース21の上面側には係止部6が設けられており、蓋体2を閉じたときに係止片5を係止部6に係止することにより、蓋体2と本体ケース21とが結合される。
誘導加熱コイル7は、内釜10を加熱する加熱手段であり、本体ケース21内の内釜収納部の下面及びコーナ部外周に設けられている。
コイル台23の底部中心部には温度センサ25が設けられており、内釜10を内釜収容部内に収容したときに、その底部に当接し又は近接して位置する。制御部26は、温度センサ25や図示しない操作部を介したユーザからの操作指示に基づいて、炊飯器100の動作を制御する。送風機27は、制御部26や誘導加熱コイル7などの発熱部を冷却するものである。
【0013】
(蓋体)
ヒンジ3により炊飯器本体1に開閉自在に連結された蓋体2は、下面が開口された上蓋2aと、上蓋2aに着脱可能に装着された内蓋2bとを備える。
内蓋2bの外周側下面には、パッキン4が装着されている。パッキン4は、蓋体2により内釜10を気密にシールするためのシール部材であり、ゴムなどの弾性を有する素材により構成されている。蓋体2を閉めると、パッキン4の一部が内釜10の内部上部に入り込んで内釜10と内蓋2bとの隙間を埋め、内蓋2bと内釜10との密閉性を確保する。
【0014】
(内釜)
内釜10は、コークスの粉粒物を主体とするカーボン原料を焼結処理して炭素95%〜100%の凝結体とした基材から切削加工により切り出して構成されている。本実施の形態1では、図1に示すように、内釜10の底面の中央部が周辺部より若干厚くなるよう構成している。このようにすることで、内釜10の中央部分の温度を外周部の温度よりも高温状態となるようにして、被加熱物の対流を十分に行うことができるようにしてある。また、調理面に相当する内釜10の内面には、フッ素樹脂を塗装してある。
内釜10の側面部11の内壁面には、炊飯する米の量に応じた水位を示す水位目盛18が印刷あるいは刻印などの方法により設けられている。なお、本実施の形態1では、最大炊飯容量が10合であるものとして説明する。
【0015】
内釜10は、側面部11を有し、内釜10の上端部外周には屈曲部13を介してフランジ部12が設けられている。また、側面部11から底面部14へと続く円弧状のコーナ部15を備えている。
内釜10は、ほぼ有底円筒状に形成されているが、図1に示すように、側面部11の上部の内径Aが底部の内径Bよりも小さくなるようにして、内釜10の上部に肉厚部Tを形成した点に特徴を有する。以下、詳細に説明する。
【0016】
側面部11の外壁面は、コーナ部15の外壁面から屈曲部13の外壁面に至るまで、ほぼ垂直に形成されている。
一方、側面部11の内壁面は、内釜10の高さの約2/3程度の位置まではほぼ垂直に形成されているが、内釜10の高さの約2/3程度の位置からは内釜10の中央方向に向かって緩やかに曲がり、屈曲部13の内壁面へと連なっている。すなわち、内釜10の上部の内径Aが、底部の内径Bより小さくなるように形成されている。このようにすることで、肉厚部Tが形成されている。
肉厚部Tの最大の厚みCは、例えば、側面部11の下部(肉厚部T以外の部分)の厚みDの120%〜150%とすることができる。
【0017】
上記のように構成した内釜10は、肉厚部Tを設けたことにより、側面部11の上部及び屈曲部13の厚み(断面積)が増加している。このため、当該部分の強度を増加させることができる。肉厚部Tを設けない場合の内釜と強度を比較する実験を行ったところ、肉厚部Tの厚みCを厚みDの120%で構成した場合、約20%の強度の増加が見られた。
なお、肉厚部Tの厚みCを特に限定するものではないが、厚みCを増すほどにその強度を向上させることができる。一方で、厚みCを増加させすぎると、内釜10の内部を斜め上方からのぞき込むユーザの視線を肉厚部Tが遮ることとなってしまい、また、清掃性も低下する。このため、内釜10の直径や高さなどのサイズを考慮し、視認性と清掃性を確保可能な範囲で肉厚部Tの厚みCを設けるのが好ましい。
【0018】
[炊飯器の動作]
次に、上記のように構成した内釜10を備えた炊飯器100の動作について説明する。
炊飯器100で炊飯を行う前に、ユーザは、研いだ米と適量の水を内釜10に入れ、そしてこの内釜を炊飯器本体1の炊飯器収容部に収容する。この際、例えばシンク等で水を張った状態の内釜10を炊飯器100のところまで持ち運ぶこととなるが、内釜10の側面の上部に内釜10の中央方向に張り出す肉厚部Tが庇の役割を果たすので、水がこぼれにくくなる。
次に、米と水を入れた内釜10を炊飯器本体1の炊飯器収容部に収容し、内釜10のフランジ部12を内釜支持ケース22上に載置してセットし、蓋体2を閉じる。これにより、蓋体2に設けた係止片5が炊飯器本体1の係止部6に係止され、ロックされる。
【0019】
次に、図示しない操作部の炊飯スイッチをONすると、制御部26に組み込まれたプログラムにしたがって、炊飯が開始される。
炊飯スイッチをONするとまず予熱工程が開始され、例えば40〜60℃程度に加熱される。所定の時間が経過すると、炊飯工程に入る。炊飯工程では火力を上げて水を沸騰状態にし、内釜10内の水が無くなるまで沸騰を続ける。内釜10内の水が無くなると、それまで水の蒸発潜熱で消費されていた熱が内釜10の温度を上昇させることに使われるようになり、内釜10の温度が急激に上昇する。この温度上昇を温度センサ25で捉えて炊飯工程を終了し、以後むらし工程に入る。そして、所定の時間経過すると、保温工程に移行し、炊飯が終了する。
【0020】
この炊飯工程においては、内釜10内で米と水に対流を生じさせることで、炊きムラを少なくしておいしいご飯を炊くことができるようになるが、一般に、炊飯量が多い場合には、少ない場合と比較して対流が起こりにくい。しかし、本実施の形態1に係る内釜10は、内釜10の中央方向に向けて張り出す肉厚部Tを設けたので、図3に示すように肉厚部Tが対流を促進し、炊きムラを改善してよりおいしいご飯を炊くことができる。
【0021】
また、炊飯工程及び保温工程においては、内釜10に肉厚部Tを設けたため、内釜10の側面部11から熱が逃げるのを抑制することができる。このため、炊飯工程や保温工程における加熱効率が向上し、省エネルギーに資する。
【0022】
また、炊飯後の米をしゃもじを使って茶碗などによそった後には、しゃもじに米が付着する場合がある。このような場合にも、図4に示すように、内釜10の肉厚部TでしゃもじSに付着した米Rをこそげることができる。肉厚部Tは内釜10の中央方向に向かって張り出していることから、こそげた米Rは容易に内釜10の内部に落下し、内釜10の側面部11の内壁面に米Rが付着して乾燥するのを抑制できる。
【0023】
以上のように、本実施の形態1によれば、内釜10の側面部11の上部の内径Aが側面部11の下部の内径Bよりも小さくなるように形成して、側面部11の上部に肉厚部Tを設けた。すなわち、内釜10の側面部11の上部の内壁面を内釜10の中央方向に張り出させることにより、肉厚部Tを設けた。このようにすることで、フランジ部12と側面部11を接続する屈曲部13、及び側面部11の上部の断面積を増加させることができ、フランジ部12近傍の強度を向上させることができる。また、肉厚部Tは、内釜10の上部にのみ設けたので、強度の向上に伴う内釜10の重量の増加を極力抑えることができる。
【0024】
また、側面部11の内壁面を内釜10の中央方向に張り出させることによって肉厚部Tを設けているので、内釜10の側面部11の外壁面は肉厚部Tを設けていない内釜と同形である。したがって、既存の炊飯器に対して内釜10を用いることもでき、ユーザの内釜の買い換え需要に柔軟に対応することができる。
【0025】
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2に係る炊飯器の内釜10の断面図である。なお、実施の形態1と同一又は対応する部分には同じ符号を付す。本実施の形態2では、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0026】
実施の形態2に係る内釜10は、その最大炊飯容量が5.5合であり、これに対応した水位目盛19が設けられている。
水位目盛19は、内釜10の肉厚部Tよりも下側に位置するようにして設けられている。
【0027】
このように、本実施の形態2においても、前述の実施の形態1と同様に、内釜10の重量の増加を極力抑えつつ、フランジ部12と側面部11を接続する屈曲部13、及び側面部11の上部の断面積を増加させることができ、当該部分の強度を向上させることができる。
【0028】
さらに、肉厚部Tの下側、すなわち、側面部11の平坦な面に水位目盛19を設けることで、内釜10に水位目盛19を印刷あるいは刻印して設ける際の作業を容易に行うことができる。
また、肉厚部Tの下側に水位目盛19を設けることで、水位調節をする際の視認性が向上する。すなわち、内釜10に入れる水を調整する際には、ユーザは通常、斜め上方から内釜10の内部をのぞき込むわけだが、肉厚部Tが水位目盛19を見るユーザの視線を遮るのを抑制することができる。
【0029】
実施の形態3.
図6は、実施の形態3に係る内釜10の要部断面模式図である。図6では、フランジ部12、屈曲部13、及び側面部11の上部を中心に示している。なお、実施の形態1と同一又は対応する部分には同じ符号を付す。
本実施の形態3では、肉厚部Tの詳細な構成例を説明する。
【0030】
側面部11は、その外壁面である外側側面部111と、内壁面である内側側面部112とを備える。
フランジ部12は、その外壁面である外側フランジ部121と、内壁面である内側フランジ部122とを備える。
屈曲部13は、その外壁面である外側屈曲部131と、内壁面である内側屈曲部132とを備える。
さらに、内側側面部112は、図示しないコーナ部15の内壁面に連なる下部側面部112aと、内側屈曲部132へと連なる上部側面部112bと、上部側面部112bと下部側面部112aとを接続する屈曲部112cとを備える。
【0031】
上部側面部112bは、下部側面部112aよりも内釜10の内部中央方向(図面において右側)に位置している。屈曲部112cは、上部側面部112bと下部側面部112aとをなめらかに接続するカーブを描いて形成されている。また、内側屈曲部132は、内側フランジ部122と上部側面部112bとをなめらかに接続するカーブを描いて形成されている。
【0032】
以上のような構成により、本実施の形態3では、屈曲部13と側面部11の上部(上部側面部112bと屈曲部112cに相当する位置)において、内釜10の断面積が増加しており、当該部分に肉厚部Tが形成されている。
このように、本実施の形態3においても前述の実施の形態1と同様に、内釜10の重量の増加を極力抑えつつ、フランジ部12と側面部11を接続する屈曲部13、及び側面部11の上部の断面積を増加させることができ、当該部分の強度を向上させることができる。
【0033】
実施の形態4.
図7は、実施の形態4に係る内釜10の要部断面模式図である。図7では、フランジ部12、屈曲部13、及び側面部11の上部を中心に示している。なお、実施の形態1と同一又は対応する部分には同じ符号を付す。
本実施の形態4では、肉厚部Tの詳細な構成例について、前述の実施の形態3との相違点を中心に説明する。
【0034】
本実施の形態4では、側面部11とフランジ部12は前述の実施の形態3と同様の構成であるが、屈曲部13の構成が異なる。
屈曲部13において、内側屈曲部132は、断面が直線状の傾斜面である傾斜部132aと、この傾斜部132aと上部側面部112bとを接続する下部屈曲部132bと、傾斜部132aと内側フランジ部122とを接続する上部屈曲部132cとを備える。下部屈曲部132b及び上部屈曲部132cは、それぞれが接続する面と面とがなめらかに接続されるようなカーブを描いて形成されている。本実施の形態4では、傾斜部132aを設けることにより、屈曲部13にC面切削を施しているといえる。
【0035】
以上のような構成により、本実施の形態4では、屈曲部13と側面部11の上部(上部側面部112bと屈曲部112cに相当する位置)において、内釜10の断面積が増加しており、当該部分に肉厚部Tが形成されている。
このように、本実施の形態4においても、前述の実施の形態1と同様に、内釜10の重量の増加を極力抑えつつ、フランジ部12と側面部11を接続する屈曲部13、及び側面部11の上部の断面積を増加させることができ、当該部分の強度を向上させることができる。
【0036】
次に、内側屈曲部132に設けた傾斜部132aの作用を説明する。図8は、実施の形態4に係る内釜10、内蓋2b、パッキン4を中心に示す要部断面模式図である。
図8に示すように、パッキン4は、下部が内側に向かって緩やかな円弧状に形成された内釜シール部41を備えている。この内釜シール部41の外径は、内釜10の上部の内径より若干小径に形成されている。また、内釜シール部41の基部から外周側に分岐し、斜め下方に向かって延設されたフランジ圧接部42が設けられている。
【0037】
このような構成において、内釜10を炊飯器本体1に収容して蓋体2を閉じると、内釜10の上部の内径よりも若干小径に形成された内釜シール部41が、屈曲部13の傾斜部132aに接しつつ内釜10の内壁に密着し、内釜10と内蓋2bとを密閉する。屈曲部13に傾斜部132aを設けたことにより、傾斜部132aに接した内釜シール部41の先端がスムーズに内釜10の内側へと導かれ、内釜シール部41がフランジ部12に乗ることなく蓋体2を閉じることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 炊飯器本体、2 蓋体、2a 上蓋、2b 内蓋、3 ヒンジ、4 パッキン、5 係止片、6 係止部、7 誘導加熱コイル、10 内釜、11 側面部、12 フランジ部、13 屈曲部、14 底面部、15 コーナ部、18 水位目盛、19 水位目盛、21 本体ケース、22 内釜支持ケース、23 コイル台、24 周壁、25 温度センサ、26 制御部、27 送風機、41 内釜シール部、42 フランジ圧接部、100 炊飯器、111 外側側面部、112 内側側面部、112a 下部側面部、112b 上部側面部、112c 屈曲部、121 外側フランジ部、122 内側フランジ部、131 外側屈曲部、132 内側屈曲部、132a 傾斜部、132b 下部屈曲部、132c 上部屈曲部、T 肉厚部 S しゃもじ、R 米。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ほぼ有底円筒形状を有し、カーボンの粉粒物を凝結してなる炊飯器の内釜であって、
側面部と、側面部の上端部外周に設けられたフランジ部と、を備え、
前記側面部の上部の内径が前記側面部の下部の内径よりも小さくなるように形成して、前記内釜の上部に肉厚部を設けた
ことを特徴とする炊飯器の内釜。
【請求項2】
前記側面部の内周面であって前記肉厚部よりも下側の位置に水位目盛を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の炊飯器の内釜。
【請求項3】
前記側面部の内壁面に、
下部側面部と、
前記下部側面部よりも内釜の中央方向に位置する上部側面部と、
前記下部側面部と上部側面部とを接続する側面屈曲部と、を形成することにより、
前記肉厚部を設けた
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の炊飯器の内釜。
【請求項4】
前記側面部と前記フランジ部との接続部分の内周側に、断面が直線状の傾斜面部を形成した
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか記載の炊飯器の内釜。
【請求項5】
被調理物を収容可能な内釜と、
上面が開口されて前記内釜が着脱自在に収容される炊飯器本体と、
前記炊飯器本体の上面開口部を開閉可能に覆う外蓋と、
前記外蓋に着脱可能に装着され、前記内釜の上面開口部を開閉可能に覆う内蓋と、
前記内釜を加熱する加熱手段と、を備え、
前記内釜として、請求項1〜請求項4のいずれか記載の内釜を用いた
ことを特徴とする炊飯器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−110340(P2011−110340A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−271723(P2009−271723)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(000176866)三菱電機ホーム機器株式会社 (1,201)
【Fターム(参考)】