無指向性アンテナ

【課題】指向性を有したアンテナが多い現状にあって従来の室内用アンテナ特性を解決し、小型で複数方向の電波を受信可能として、インテリア性に富むデザインのアンテナを提供してすることを課題とする。
【解決手段】UHF帯の受信帯域区分に於いて、複数チャンネル毎の区分に分類して其々の中心周波数に合わせた銅線の長さをもって、連続する区分域の安定性を求め、更にアンテナ形状をコイル状とすることによって小型化を実現。室内及び屋外用無指向性アンテナを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は小型でデザイン性に富む無指向性アンテナに関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来の室内アンテナは、指向性を有したアンテナが多く、放送局毎の異なる電波方向の調節が困難で、室内の人の移動に対しても受信レベルが変動するので、チャンネル毎に調整する等の問題点を多く含んでいる。
【０００３】
室内用アンテナ形状の小型化が進んでいるが、設置条件にも多くの制約を含んでいるのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開２００７−２８４３３
【特許文献２】特開２００２−１６４１３
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
解決しようとする問題点は指向性を有したアンテナが多く、室内では良好な受信状態が得にくいという従来の室内用アンテナの問題を解決し、室内にあって電波を安定して受信可能として、更にインテリア性に富むデザインのアンテナを提供する特徴を持って問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、UHF帯の受信帯域区分に於いて、複数チャンネル毎の区分に対して其々の中心周波数に合わせた銅線の長さをもって区分域の安定性を求めたことを特徴として、個々のエレメント間に整流ダイオードを介する事で電流の流れを一方向に整流し、更にアンテナ形状をコイル状とすることによって小型化を図り、屋外及び室内用無指向性アンテナの提供を実現する。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、複数チャンネル毎の区分に対してコイル状アンテナ形状としたことにより小型化を実現、UHF帯の受信帯域区分を複数チャンネル毎の区分として其々の中心周波数に合わせたエレメントの長さを区分ごとに与えることにより、連続した受信帯域区分を安定して網羅することを実現し、従来の問題点である電波を安定して受信可能とする効果を得ようとするものである。
【０００８】
また、受信時の利得調節を不要とし、取り付け制限の軽減化を実現、設置が自在で容易に自立する設置が可能である特徴をもつ。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】室内用小型アンテナの外観図
【図２】室内用小型アンテナの断面図
【発明を実施するための形態】
【００１０】
本発明の実施形態を図１、図２により説明する。実施形態の説明に当たり用いられる図中の用語や資材名、数量等は、本発明の実施形態を総括的に説明するための表現でありこれに限定されるものではない。
【００１１】
図１の１は室内用アンテナのインテリア性を高めた外観を現す図である。
【００１２】
図２は、内部構造を現す図である。２はアンテナとなるエレメントである。３は２の基台である。
【００１３】
本実施形態に於いて２はUHF帯受信帯域区分を３チャンネル毎の区分として其々の中心周波数に合わせた銅線の長さとしてコイル状形態としたことを特長とする。２の径は1mm〜2ｍｍφとして実施。エレメントを単純に接合するとエレメントを合計した長さになってしまい、目的の周波数を受信するための適切な長さとはならないために、それぞれのエレメントの接続線の下にエレメントによって励起された電流の逆流防止を目的とする４の整流ダイオードを経て整流ダイオードを経由させたエレメントのラインを合成した信号をテレビ側に出力する。
【００１４】
本発明の実施形態では、受信帯域を４７０MHz〜７７０MHｚ（１３〜６２CH）を３チャンネル分の帯域である１８MHz毎に分割し、その中心の周波数の１/2γ〜５/８γに設定してコイル状形状とすることにより小型化を実現可能とした。また３チャンネル毎の区分とすることで中心域周波数と次の３チャンネル毎の中心域周波数の連続した帯域区分の安定性を得ることを可能とした。この連続性によって広帯域性の受信確保と受信利得が変動する不安定な状態を解消する特長をもつ。
【００１５】
本発明によれば、受信帯域区分の安定性を得ると共に、小型化の実現、設置条件の制約を軽減可能とする。また小型化の実現によりデザイン性に富む格納容器に収納可能として、インテリア性の追求を実現する。
【産業上の利用可能性】
【００１６】
本発明によれば複数方向の電波を安定して受信することが可能であり、小型化の実現と設置条件の制約を受けず自在に室内で安定した受信を可能として、今後需要拡大が予想されるデジタルチューナーを内蔵したパソコン用のTVアンテナを始め、特定の周波数にマッチングさせたアンテナの集合体として機能させることができ、無指向・広帯域の受信を必要とする室内用、屋外用として移動体用のTV受信アンテナ、移動体、小型受信機器への適応範囲を広げる可能性を実現可能とし、受信帯域を変更すれば業態を超えた新分野への用途の展望が期待される。
【符号の説明】
【００１７】
１室内用小型アンテナの外観図
２エレメント
３エレメントの基台
４整流ダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項１】
UHF帯の受信帯域区分４７０MHz〜７７０MHzを複数のチャンネル毎の受信域に区分し、銅線を其々の中心周波数に合わせた長さとしてコイル状に形成した集合体を成し、集合体の整流をコンデンサにより制御する機構を有して連続した受信帯域内の安定性、広帯域性の確保と受信調節の軽減、小型化を実現した無指向性アンテナ。
【請求項２】
前記記載の無指向性アンテナは、小型化と設置条件制限の軽減化の実現により、室内テレビアンテナやパソコンテレビ及び移動体用アンテナ、広帯域受信へ幅広い利用用途を可能とする特長をもつ。

【図１】