説明

無機−有機ハイブリッド弾性フォーム

50〜97質量%のクレイ鉱物A)、1〜45質量%の水に溶解されたポリマーB)、1〜50質量%の発泡剤C)、1〜5質量%の乳化剤D)、0〜5質量%の、ポリマーB)と反応性を有する架橋剤E)を含む混合物(但し、上記成分A)及びB)は固形分に基づく質量%であり、上記成分A)〜E)の合計が100質量%である)を発泡させることを特徴とするフォームの製造方法、及びこの製造方法により得られるフォーム及びその使用方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性(resilient)フォームの製造方法及びその製造方法により得られるフォーム(foam)、及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリスチレン、ポリオレフィン又はポリウレタンに基づく有機フォームは、屡々断熱材に使用される。しかしながら、防炎剤を添加しないのでは、これらは容易に引火して燃焼する。これらは、一般に独立気泡(closed-cell)構造のため、音吸収性は悪い。
【0003】
パーライト及びバーミキュライト、又はアルカリ金属珪酸塩(シリケート)等の軽量の無機粒子を含む建築材料が知られている。一般に、セメント、クレイ又は石灰等の無機バインダが、粒子を結合するために使用される。これらの物質は、有利な火炎特性のために差別化されているが、その密度が高く(100−1000g/L)、また熱伝導係数が高いことから、断熱材料としての効果は大きくない(例、特許文献1(DE2630834))。バインダ量を低減した場合、より低い密度が得られるが、機械強度が極めて鋭く低下する。アスファルト、ビチューメン、デンプン又はポリビニルアルコール及びアクリレートポリマー等の有機バインダを使用することも既に提案されている(特許文献2(DE1159840))。このような建築材料は良好な断熱力を有するが、不燃性の要求(EN ISO 1182又はEN ISO 1716)に合致しない。
【0004】
メラミン−ホルムアルデヒドフォームは、その化学組成のため、すでに有利な火炎特性を有する。火炎特性を改善するため、連続気泡メラミン樹脂フォームの気泡(cell)骨格に、例えばアンモニウム塩(特許文献3(EP−A1146070))又は珪酸ナトリウム(特許文献4(WO2007/023118))を含浸させる。
【0005】
特許文献5(DE−A2165912)には、珪酸塩水溶液を、酸除去硬化剤と共に揮発性有機発泡剤を用いて発泡させる工程を含むフォームの製造方法が記載されている。連続気泡フォームの密度は、20から900g/Lの範囲で変化する。
【0006】
特許文献6(DE−A3244523)には、アルカリ金属珪酸塩溶液を、硬化剤溶液及び揮発性有機発泡剤と加圧下に混合する工程を含む現場でのフォームの製造方法が記載されている。酸除去カルボキシレートは硬化剤として使用される。
【0007】
特許文献7(US3737332)には、アルミナ懸濁液に空気を吹き込み、次いで540から1500℃の温度で乾燥及びか焼することにより得られる高い密度の独立気泡フォームが記載されている。この独立気泡の性質はアルミナ懸濁液を脂肪酸アミドで安定化することにより達成される。クレイ粒子を気泡壁に固定し、フォームをより安定化するために、か焼がその後高温で行われる。
【0008】
上述の無機珪酸塩に基づくフォームは当然難燃性である。しかしながら、これらは、原則として、比較的高密度であり、脆く、吸音が悪い。
【0009】
特許文献8(WO03/018476)には、25kg/m3未満の密度を有し、SiO2:Al23のモル比が20:1〜1:1のアルミノシリケートに基づく無機弾性フォームが記載されている。塩の割合を高くすることにより、製造中における連鎖停止反応がもたらされるが、機械安定性はなお不十分である。破断伸度は、フォームで1%未満である。
【0010】
特許文献9(WO2007/048729)には、25kg/m3未満の密度を有する、断熱又は防音用低ナトリウム珪酸塩フォームが記載されている。平均粒径が1〜100nmのSiO2の分散液を界面活性剤及び発泡剤と50℃未満の温度で混合し、その混合物を60〜100℃の温度に加熱することにより或いは減圧することにより発泡させることによって、連続気泡フォームが得られる。フォームの機械安定性は200℃を超える温度のか焼工程に付すことにより達成される。
【0011】
特許文献10(WO2008/000623)では、起泡性を改善するために、コロイダルSiO2粒子をアルカリ金属水酸化物で部分加水分解することが提案されている。
【0012】
低密度の無機の可とう性フォームは、その高い熱安定性、不燃性、及び容易に揮発する部分が小さいために、多くの用途に注目されている。しかしながら、今日まで提案されたフォームにはまだ、多くの用途に適う弾性を示すものはない。
【0013】
特許文献11(DE102004006563A1)には、有機−無機ハイブリッドフォームの製造方法が記載されている。この有機−無機ハイブリッドフォームの製造方法では、非晶質アルミニシリケートを有機ケイ素化合物の添加により界面活性剤で発泡させ、アルミノシリケート用硬化剤としてのアルカリ金属珪酸塩溶液で硬化させる。ハイブリッドフォームは、低い水吸収性、高い耐摩耗性及び良好な吸音性を示すように設定されている。
【0014】
特許文献12(WO2008/007187)には、発泡したポリマー、特にポリウレタン、及び良好な断熱及び防音効果を有する無機バインダ(例、石こう又はセメント)を含み、水蒸気透過性、良好な燃焼挙動、コンクリート及びモルタルとの良好な接着性を有する、ハイブリッド材料が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】DE2630834
【特許文献2】DE1159840
【特許文献3】EP−A1146070
【特許文献4】WO2007/023118
【特許文献5】DE−A2165912
【特許文献6】DE−A3244523
【特許文献7】US3737332
【特許文献8】WO03/018476
【特許文献9】WO2007/048729
【特許文献10】WO2008/000623
【特許文献11】DE102004006563A1
【特許文献12】WO2008/007187
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
従って、本発明の目的は、良好な断熱性及び防音性に加えて、改善された弾性で差別化されるものであり、このため取扱い及び加工を容易にすることができる不燃性フォームを提供することである。さらに、このフォームの製造方法は、エネルギーが集中するか焼工程を行わなくても十分な機械強度をもたらし得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
従って、50〜97質量%、好ましくは60〜80質量%、特に好ましくは40〜70質量%のクレイ鉱物A)、
1〜45質量%、好ましくは1〜15質量%、特に好ましくは2〜8質量%の水に溶解されたポリマーB)、
1〜50質量%、好ましくは5〜40質量%、特に好ましくは20〜35質量%の発泡剤C)、
1〜5質量%、好ましくは2〜3質量%の乳化剤D)、
0〜5質量%、好ましくは0.1〜1質量%のポリマーB)と反応性を有する架橋剤E)
を含む混合物を発泡させることを特徴とするフォームの製造方法を見出した。但し、上記成分A)及びB)は固形分に基づく質量%であり、上記成分A)〜E)の合計が100質量%である。
【0018】
本発明のフォームの好ましい製造方法は、下記の工程:
(a)クレイ鉱物A)及びポリマーB)の水溶液から懸濁液を製造する工程、
(b)発泡剤C)及び乳化剤D)を添加し、発泡剤を分散させる工程、
(c)ポリマーB)と反応性を有する架橋剤E)を添加する工程、
(d)工程(c)の後に得られる混合物を、35〜100℃の範囲の温度に加温することにより、又は減圧することにより発泡させる工程
を含むものである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
適当なクレイ材料A)の例としては、カオリン、アルミニウムシリケート等のシリケート(珪酸塩)、カルシウムスルフェート等のスルフェート、特にアロフェンAl2[SiO5]&O3・nH2O、カオリナイトAl4[(OH)8Si410]、ハロイサイトAl4[(OH)8Si410]・2H2O、モンモリロナイト(スメクタイト)(Al、Mg、Fe)2[(OH)2(Si、Al)410]・Na0.33(H2O)4、バーミキュライトMg2(Al、Fe、Mg)[(OH)2(Si、Al)410]・Mg0.35(H2O)4、水含有スルフェートCa[SO4]・2H2O、コロイダルシリカ、鉱物又はその混合物を挙げることができる。FGD石膏、カオリン又は珪灰石(ウォラストナイト)が特に好ましく使用される。クレイ鉱物はフィラーとして機能し、セラミックス化(ceramization)を促進する。
【0020】
ポリマーB)は、水溶性であり、水溶液の形態で使用される。その水溶液は少なくとも50g/L、特に少なくとも100g/Lの濃度であることが好ましい。好ましく使用されるポリマーB)は、アミノ官能基を有するポリマーであり、特にポリビニルアミンである。
【0021】
好ましい発泡剤C)は揮発性有機化合物であり、例えば、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、エーテル、ケトン及びエステルを挙げることができる。C4〜C8−炭化水素が特に好ましく、中でもブタン、ペンタン又はヘキサンが好ましい。発泡剤は、固形分に対して1〜40質量%、特に5〜25質量%での量で使用することが好ましい。
【0022】
乳化剤又は乳化剤混合物D)の添加は発泡剤を乳化するため及びフォームを安定化するために必要である。アニオン、カチオン、非イオン又は両性界面活性剤を乳化剤D)として使用することができる。
【0023】
適当なアニオン界面活性剤としては、ジフェニレンオキシドスルホネート、アルカンスルホネート及びアルキルベンゼンスルホネート、アルキルナフタレンスルホネート、オレフィンスルホネート、アルキルエーテルスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、α−スルホ脂肪酸エステル、アシルアミノアルカンスルホネート、アシルイセチオネート、アルキルエーテルカルボキシレート、N−アシルサルコシネート、アルキルホスフェート及びアルキルエーテルホスフェートを挙げることができる。非イオン界面活性剤としては、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、脂肪酸ポリグリコールエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、EO/POブロック共重合体、アミンオキシド、グリセロール脂肪酸エステル、ソルビタンエステル及びアルキルポリグリコシドを使用することができる。カチオン界面活性剤としてはアルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩及びアルキルピリジニウム塩が使用される。乳化剤はSiO2粒子に対して0.1〜5質量%の量で添加することが好ましい。
【0024】
適当な架橋剤E)としては、水溶性ポリマーB)と反応性を有する全てのポリマーを挙げることができる。水溶性ポリマーB)及び架橋剤E)は、完全な転化に至るまでの発泡温度での反応の継続が1〜30秒の範囲となるように選択されるのが好ましい。
【0025】
架橋剤E)としては、アルデヒド、イソシアネート、エポキシド、アクリレート、アクリルアミド、エステル、ジビニルスルファネート、特にエタンジアールを使用することが好ましい。
【0026】
優れた防火のために、無機−有機ハイブリッドフォームの有機成分の割合は、できるだけ低くすべきである。有機成分の割合がDIN 4102に準拠する燃焼試験A2を合格するくらいに低く、そして耐火性F30を有するフォームが好ましい。このため、水溶性ポリマーB)及び架橋剤E)の固形分の割合の合計が、フォームに対して、1〜15質量%の範囲、特に2〜8質量%の範囲が好ましい。本発明のフォームは有害なガス(fumes)を出さず、火災の際収縮を示さない。
【0027】
発泡すべき混合物は、さらに、慣用添加剤、例えば顔料及びフィラーを含んでいても良い。珪酸塩(silicate)構造を染色するために、例えば金属酸化物、例えば鉄、銅、クロミウム、マンガン、コバルト、ニッケル、セレン又は他の希土類金属の酸化物を用いても良い。断熱効果を改善するために、IR吸収剤及び/又は反射剤、例えばセリウム化合物を添加しても良い。酸化ホウ素、ボレート、ホスフェート又は酸化アルミニウムの添加は、クレイ鉱物骨格の熱特性、電気特性又は機械特性を最適化するために行われる。
【0028】
発泡性を良くするために、粘度上昇添加剤、例えばデンプン、変性セルロース又はポリビニルアルコールを添加しても良い。
【0029】
発泡剤を工程(b)で混合物中に分散させる際、温度を50℃未満、特に10〜30℃行うことが好ましい。
【0030】
工程(c)で得られる混合物の発泡は、工程(d)で、35〜100℃の範囲の温度、好ましくは60〜90℃の範囲の温度で加温することにより行うことができる。その加温、即ち加熱は、慣用法、例えば加熱素子、熱風又はマイクロ波を用いて行うことができる。マイクロ波が、特に、均一で、急速な加温即ち加熱を行うことができるので、好ましい。
【0031】
別の態様では、混合物を工程(d)で減圧により発泡させる。これにより、発泡剤の膨張がもたらされ、同様に固体フォームが形成する。圧力低下はまた、ノズルを介して圧力P1下の混合物を圧力P2<P1に圧力低下させる(P1>1バール)。この態様では、発泡のための加温は絶対に必要なわけではない。
【0032】
機械安定性の改善のために、フォームをアルコキシシランの溶液で処理することができる。
【0033】
機械安定性を向上させるために、フォームを工程(d)の後に、100〜140℃の温度で乾燥し、次の工程(e)で、500℃を超える温度、好ましくは550〜800℃の範囲の温度でか焼することができる。有機成分として水溶性ポリマーB)及び架橋剤E)の使用のために、得られるフォームを必ずしもか焼する必要はない。
【0034】
工程(a)の後、得られる弾性無機フォームは、ガラス繊維用の慣用サイズ(例、シラン)に含浸することができる。この後処理により、ノッチ付き衝撃に対する感受性を低下させて機械安定性を改善することができる。含浸は、高濃度の架橋剤で行うこともできる。架橋後には、機械安定性が増加し、膨張性が低下する。
【0035】
後処理はまた、フォームに撥水性を付与するために使用することができる。高い熱安定性及び低い燃焼性を有する疎水性被覆材料、例えば、シリコーン又はフッ素化化合物が、ここでは好ましく使用される。
【0036】
上述の方法により、フォームスラブ又はフォームシートが得られ、これらは切断され所望の形にすることができる。
【0037】
フォームの密度は、原則として、10〜1000kg/m3、好ましくは100kg/m3未満、特に好ましくは5〜50kg/m3である。
【0038】
本発明の方法により得られるフォームは、DIN ISO 4590に準拠して測定された連続気泡の割合が50%を超える、特に80%を超える連続気泡構造を有することが好ましい。
【0039】
平均孔径は10〜1000μmの範囲、特に50〜500μmの範囲にあることが好ましい。
【0040】
本発明のフォームは、高い弾性、5%を超える破断伸度、50%を超える横軸引張強度により差別化され、燃焼試験A2を満たし、耐火性F30を示す。
【0041】
本発明の方法により得られるフォームは、建築業及び自動車構造における断熱及び防音のための種々の手段、例えば住宅建築の断熱手段、又は、例えばエンジンスペース、自動車、飛行機、鉄道、船等における防音材料に使用することができる。好ましい用途分野は、高い熱安定性及び低い燃焼性が必要な分野(例えば、ポーラスバーナー(porous burner))である。この材料は、また、長期簡に有機材料を破壊する強い放射線の環境(例えば、原子力発電所)での遮断に好適である。
【0042】
さらに、本発明の方法により得られるフォームは、連続気泡アミノプラストフォームが使用される用途、例えば、不燃性織物、室内装飾材料(upholstery)、マットレス、フィルター、及び触媒担体、に使用される。これは、連続気泡アミノプラストフォームに匹敵する低温弾性を有する。研磨材料として、これは、より大きな硬さ及び極めて硬い材料用の優れた摩耗性によって識別される。
【実施例】
【0043】
使用されるクレイ材料: FGD石膏、カオリン
【実施例1】
【0044】
5gのHDセメント、37.5gのポリビニルアルコール水溶液(Mowiol 4/98)、37.5gのビニルアミンとN−ビニルホルムアミドに基づくポリマー水溶液(固形分10質量%)、及び15gのデンプン水溶液(固形分10質量%)を、85gのFGD石膏に加えた。その後、1.5gのアルキルポリグルコキシドに基づく非イオン界面活性剤を溶解し、そして20gのペンタンを攪拌することにより分散した。その後、0.06gのエタンジアールを添加した。乾燥オーブンで80℃に加温し、フォームスラブを得た。次いで100℃で乾燥後、弾性フォームは40g/Lの密度を有し、高い機械強度及び破断伸度を有するものであった。
【実施例2】
【0045】
10gのポリビニルアルコール水溶液(Mowiol 4/98)、20gのビニルアミンとN−ビニルホルムアミドに基づくポリマー水溶液(固形分10質量%)を、30gのFGD石膏に加えた。その後、0.5gのアルキルポリグルコキシドに基づく非イオン界面活性剤を溶解し、そして5gのペンタンを攪拌することにより分散した。その後、0.02gのエタンジアールを添加した。乾燥オーブンで80℃に加温し、フォームスラブを得た。次いで100℃で乾燥後、弾性フォームは30g/Lの密度を有し、高い機械強度及び破断伸度を有するものであった。
【実施例3】
【0046】
30gのビニルアミンとN−ビニルホルムアミドに基づくポリマー水溶液(固形分10質量%)を、30gのFGD石膏に加えた。その後、0.5gのポリアルキレンオキシドメチルシロキサン共重合体に基づく非イオン界面活性剤を溶解し、そして5gのペンタンを攪拌することにより分散した。その後、0.04gのエタンジアールを添加した。乾燥オーブンで80℃に加温し、フォームスラブを得た。次いで100℃で乾燥後、弾性フォームは30g/Lの密度を有し、高い機械強度及び破断伸度を有するものであった。
【実施例4】
【0047】
30gのビニルアミンとN−ビニルホルムアミドに基づくポリマー水溶液(固形分10質量%)を、27.5gのカオリンに加えた。その後、0.5gのアルキルポリグルコキシドに基づく非イオン界面活性剤を溶解し、そして5gのペンタンを攪拌することにより分散した。その後、0.04gのエタンジアールを添加した。乾燥オーブンで80℃に加温し、フォームスラブを得た。次いで100℃で乾燥後、弾性フォームは30g/Lの密度を有し、高い機械強度及び破断伸度を有するものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
50〜97質量%のクレイ鉱物A)、
1〜45質量%の水に溶解されたポリマーB)、
1〜50質量%の発泡剤C)、
1〜5質量%の乳化剤D)、
0〜5質量%の、ポリマーB)と反応性を有する架橋剤E)
を含む混合物(但し、上記成分A)及びB)は固形分に基づく質量%であり、上記成分A)〜E)の合計が100質量%である)を発泡させることを特徴とするフォームの製造方法。
【請求項2】
下記の工程:
(a)クレイ鉱物A)及びポリマーB)の水溶液から懸濁液を製造する工程、
(b)発泡剤C)及び乳化剤D)を添加し、発泡剤を分散させる工程、
(c)ポリマーB)と反応性を有する架橋剤E)を添加する工程、
(d)工程(c)の後に得られる混合物を、35〜100℃の範囲の温度に加温することにより、又は減圧することにより発泡させる工程
を含む請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
ポリマーB)としてアミノ官能基を有するポリマーを使用する請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
アミノ官能基を有するポリマーがポリビニルアミンである請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
乳化剤D)として、アルキルポリグルコシド、アルキルエーテルサルフェート、又はアルキルエーテルホスフェートを使用する請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項6】
発泡剤C)としてC4〜C8−炭化水素を使用する請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項7】
架橋剤E)としてジアルデヒドを使用する請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項8】
クレイ鉱物A)及びポリマーB)の水溶液からなる懸濁液に、デンプン又は変性セルロースを添加する請求項2〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項9】
ポリマーB)と架橋剤E)との固形分の合計がフォームに対して1〜30質量%の範囲である請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項10】
ポリマーB)及び架橋剤E)は、これらの完全な転化に至るまでの発泡温度での反応の継続が1〜30秒の範囲である請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の製造方法により得られるフォーム。
【請求項12】
密度が50kg/m3未満である請求項11に記載のフォーム。
【請求項13】
DIN ISO 4590に準拠する連続気泡の割合が50%を超える請求項11又は12に記載のフォーム。
【請求項14】
請求項11〜13のいずれか1項に記載のフォームを断熱又は防音のために使用する方法。
【請求項15】
請求項11〜13のいずれか1項に記載のフォームを洗濯目的又は研磨のために使用する方法。

【公表番号】特表2013−508524(P2013−508524A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535752(P2012−535752)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【国際出願番号】PCT/EP2010/065926
【国際公開番号】WO2011/051170
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】