無線アクセスシステム
【課題】 一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる無線アクセスシステムを提供する。
【解決手段】 準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ受信と送信とでは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナ21,22を基地局20が備え、両偏波に対応できるパラボラアンテナ23,24を加入者局25,26が備える無線アクセスシステムである。
【解決手段】 準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ受信と送信とでは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナ21,22を基地局20が備え、両偏波に対応できるパラボラアンテナ23,24を加入者局25,26が備える無線アクセスシステムである。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅及びオフィス等の固定局に対して画像、データ又は音声等のマルチメディア通信サービスを提供するための加入者無線アクセスシステムに係り、特に、P−MP(Point-MultiPoint)通信において、通信可能なタイムスロットを減少させることなく、セクタ間の干渉を抑制した無線アクセスシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、準ミリ波帯・ミリ波帯(22GHz帯、26GHz帯及び38GHz帯)の周波数を利用した新たな加入者系無線アクセスシステム(FWS:Fixed Wireless Access/単に「無線アクセスシステム」と呼ぶ)は、今後の大きな需要が見込まれるマルチメディア通信などの大容量情報通信を無線により可能とするシステムとして注目をあびている。
【0003】この準ミリ波帯・ミリ波帯の特徴は、他の低い周波数と比較して空間減衰が大きいので、無線伝送距離が短く、周波数の折り返し利用が可能という利点があり、さらに広帯域な周波数資源があるため、大容量の情報を高速に伝送する高速無線LANシステム、テレビ会議システム、画像モニタシステム、高速インターネット接続等がストレスなく使用可能となることが予想される。
【0004】これまでも、ISDNなどの有線網により提供される高速回線はあるが、一般ユーザにとっては依然として高価であり、通信速度が大きい専用線は更に高価になるため、一般ユーザの利用はそれほど多くない。
【0005】伝送速度が64kbps〜数百Mbpsで、かつ低価格な無線通信サービスえある加入者系無線アクセスシステムは、企業ユーザやSOHO(Small Office Home Office )と呼ばれる個人事業者、および一般家庭ユーザなどの加入者宅と通信事業者設備を無線でつなぐ通信システム、すなわち、双方向P−MP通信である。無線基地局は、その周囲数百メートルから数キロメートル以内の複数の加入者局と通信を行う。このとき、基地局は有線の高速基幹回線に接続されているため、良好な通信環境である。
【0006】固定局通信、移動通信の分野と共に、一つの基地局に複数のアンテナを設置して、セルを複数のセクタに分けてサービスを提供しているが、各セクタ周波数はセクタ間の電波干渉を抑制するために異なる周波数を使用しているのが一般的である。
【0007】自動車・携帯電話などの移動通信分野では、いくつかのセル毎に同一周波数を折り返し利用して周波数利用効率を高くする方法がとられているが、一つの基地局のセクタ間では同一の周波数を利用していないため、使用周波数帯域幅を狭くすることができない。
【0008】さらに、一つの基地局が複数のセクタをカバーするセクタ方式において、同一周波数を利用して各セクタ毎に時間分割して一つの基地局がカバーしたとしても、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットが減少したことになり、等価的にセルを小さくしたことと等しくなる。
【0009】尚、加入者無線アクセスシステムの概要に関しては、NIKKEI COMMUNICATIONS1999.9.6. p106〜p112「高速無線アクセス「FWA」の将来性」に記載されている。また、周波数の利用効率を向上させるための無線システムに関する従来技術としては、平成11(1999)年8月27日公開の特開平11−234734号公報「セルラーシステム及びその通信方式」(出願人:モトローラ株式会社、発明者:堤竹彦)、平成10(1998)年2月13日公開の特開平10−42352号公報「無線システム」(出願人:三菱電機株式会社、発明者:石井康一)がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の無線アクセスシステムでは、セクタ間の電波干渉を抑制すると共に、通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にできないという問題点があった。
【0011】本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる無線アクセスシステムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解決するための本発明は、無線アクセスシステムにおいて、準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ受信と送信とでは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備えるものであり、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる。
【0013】また、本発明は、無線アクセスシステムにおいて、準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ同一セクタ内の送受信は同じ偏波に対応し、隣接するセクタとは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備えるものであり、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明の第1の実施の形態に係る無線アクセスシステムは、準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ受信と送信とでは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備えるものであり、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる。
【0015】また、本発明の第2の実施の形態に係る無線アクセスシステムは、準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ同一セクタ内の送受信は同じ偏波に対応し、隣接するセクタとは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備えるものであり、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる。
【0016】本発明の実施の形態に係る無線アクセスシステム(本システム)の概略を図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る無線アクセスシステムの構成ブロック図である。本システムは、図1に示すように、一つの無線基地局と複数の加入者局とから成る管理ノード1,2と、各管理ノードの保守・監視を行う管理センタ3と、管理ノード1,2と管理センタ3とを接続する基幹ネットワークとなる光ファイバ網4とから構成されている。
【0017】次に、本システムの各部を具体的に説明する。管理ノード1は、無線基地局1aとそれに無線にて接続する複数の加入者局1b,1c,1dとから構成されている。管理ノード2は、無線基地局2aとそれに無線にて接続する複数の加入者局2b,2c,2dとから構成されている。図1では、管理ノードを2つしか描画していないが、実際にはもっと多くの管理ノードが存在し、そして各管理ノード内の加入者局も更に多数存在している。本実施の形態では、加入者無線アクセスシステムにおけるP−MP方式を採用している。
【0018】基幹(バックボーン)ネットワークとして光ファイバ網4を示したが、ISDNなどの一般公衆網であっても構わない。P−MP方式の無線アクセスシステムにおける無線基地局は、光ファイバ網4からデータを受信した場合、また加入者局からデータを受信した場合、受信したパケットの宛先アドレス、送信元アドレスがその無線基地局に登録されている加入者局に該当するか否か確認する。これは、基幹ネットワークから不要なパケットを無線区間に送出するのを排除し、加入者局からの不正アクセスを防止するためである。
【0019】リモートサイトの管理センタ3は、インターネットの標準管理プロトコルであるSNMP(Simple Network Management Protocol )のマネージャ3aを実装し、加入者の管理業務を行う。無線基地局は、SNMPのエージェントを実装し、管理する加入者に対する管理情報を無線基地局内の記憶装置にSNMPのMIB(Management InformationBase)として蓄積する。
【0020】次に、本発明の特徴部分に第1の実施の形態と第2の実施の形態とに分けて説明する。まず、本発明の第1の実施の形態について図2を用いて説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態を示す概略構成ブロック図である。図2に示すシステムは、基地局20にはセクタA用として垂直偏波の受信アンテナ21と水平偏波の送信アンテナ22が設けられ、加入者A26には送信垂直偏波で受信水平偏波のパラボラアンテナ23が設けられており、加入者B25には同様に送信垂直偏波で受信水平偏波のパラボラアンテナ24が設けられている。また、送信用に垂直偏波、受信用に水平偏波でもよい。
【0021】加入者局は、一つのセクタに複数存在するが、図2では2つの加入者局25,26のみを示している。加入者局のアンテナは、偏波切り替え構造を持つ送受信共用のアンテナが望ましく、本実施の形態ではパラボラアンテナを用いている。このパラボラアンテナの半値角(指向性の鋭さを示す値)は数度の狭ビーム指向性アンテナであり、周波数が26.5GHzでは、図3のような水平面アンテナ指向特性を有する。図3は、加入者局アンテナの水平面指向特性を示す図である。
【0022】ピーク方向の絶対利得は38.8dBiで半値角は約2度であり、中心から更に2度ほどずれると利得が20dB程度減少するような特性を示している。同様に、各基地局アンテナは360度を四等分した領域を受け持つような半値角90度のアレーアンテナを例とする。ピーク方向の絶対利得は約15dBiである。参考として、周波数26.5GHzにおける水平面指向特性を図4に示す。図4は、90度セクタ基地局アンテナの水平面指向特性を示す図である。
【0023】上記のような一つのセクタ構成を有した基地局において、90度4セクタで360度をカバーしたときのシステム構成例を図5に示す。図5は、本発明の第1の実施の形態に係る一つの基地局のセクタ構成例を示す概略図である。図5に示すように、4つのセクタA,B,C,D全てについて送信は水平偏波で、受信は垂直偏波を用いたものとなっている。この場合、全てのセクタは同一周波数であり、運用周波数は26.5GHzとしたシステムである。
【0024】本発明の第1の実施の形態では、対象とするシステムの複信方式を時分割双方向通信、無線アクセス方式をTDMA方式とし、受信・送信の周波数が同一、かつ、隣のセクタの周波数も同一のシステムである。
【0025】基地局は、回線容量の都合上、図5のイメージのように各セクタに配置し、各基地局装置間の無線フレーム構成は非同期で信号の送受信を行っていると仮定している。回線容量は、1セクタ当たり25Mbpsであるとすると、システム全体で100Mbpsとなる。
【0026】また、非同期通信は、例えば、セクタAが受信してるときには、隣接するセクタB、およびセクタDでは、受信・送信のいずれのタイミングも起こりうる。各基地局のアンテナが同一偏波であると、セクタD、セクタBの送信した電波がセクタAの基地局の受信に影響を与える可能性があるが、本実施の形態では、隣接するセクタで偏波が直交しているために、偏波アイソレーションがとれるので、システム設計上問題とはならない。
【0027】また、セクタ間の送受信機間のアイソレーションが優れているので、基地局を増やす拡張性、セクタ角度(30度、45度、90度、120度、180度等)にした場合の柔軟性に富み、ゾーン設計上非常に都合がよい。
【0028】次に、本発明の第1の実施の形態に係る基地局装置の構成を図6を用いて説明する。図6は、本発明の第1の実施の形態に係る基地局装置を示す構成ブロック図である。基地局装置は、図6に示すように、セクタA〜Dに対して4組のアンテナが設けられ、各組のアンテナは送信用としての水平偏波用アンテナと受信用としての垂直偏波用アンテナが用意されている。そして、セクタ毎に送受信ユニット(RF UNIT )61とベースバンドコントローラ(BB/CONT )62が設けられ、信号合成を行うHUB63に接続している。また、水平偏波用アンテナと垂直偏波用アンテナの切り替えは、スイッチ(SW)64により為される。
【0029】また、本発明の第1の実施の形態に係る基地局セクタ構成を周辺に複数配置したものを図7に示す。図7は、本発明の第1の実施の形態で複数の基地局を配置した図である。尚、図7において、TxVは送信垂直偏波、RxHは受信水平偏波を示しており、図5では、送信水平偏波、受信垂直偏波であったものとは変えている。図7に示すように、周辺基地局(BS)との関係でも送受信機の偏波が異なる。また、基地局アンテナの偏波アイソレーションがシステム要求値よりも小さき場合には、互いのセクタ基地局間の距離をとることで、空間減衰量をとることが必要となる。
【0030】その場合、水平面での距離のみならず、垂直面方向で距離をとることで、それぞれの基地局アンテナに到来してくる隣接基地局干渉波レベルを低減可能となる。本例では、基地局間水平距離を1mとることで60dBの減衰が得られ、更にそれぞれの基地局間の高さを1m、3m、5m、10mと離していくことで、それぞれ、63.9dB,70.9dB,75dB,81dBの減衰効果がある。
【0031】尚、上記のように基地局アンテナにおいて、水平及び垂直方向に距離を持たせたアンテナの例を図11に示す。図11は、基地局アンテナの一例を示す概略図である。基地局アンテナは、図11に示すように、ポール65に直接取り付けられたアンテナ60b,60dと、ポール65にアーム66a,66bを介して取り付けられたアンテナ60a,60cがある。このような構成にすることで、水平及び垂直方向に距離を持たせることが可能である。
【0032】次に、本発明の第2の実施の形態について図8〜図10を用いて説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態で一つの基地局のセクタ構成例を示す概略図であり、図9は、本発明の第2の実施の形態に係る基地局装置を示す構成ブロック図であり、図10は、本発明の第2の実施の形態で複数の基地局を配置した図である。本発明の第2の実施の形態は、同一セクタ内の送受信偏波はそれぞれ同一であり、アンテナも送受信兼用であり、隣接セクタとの偏波が直交するものである。
【0033】具体的には、図8に示すように、セクタAでは送信水平偏波、受信水平偏波、セクタBでは送信垂直偏波、受信垂直偏波、セクタCでは送信水平偏波、受信水平偏波、セクタDでは送信垂直偏波、受信垂直偏波となっており、隣接するセクタとは偏波方向を異にしている。また、アンテナが送受信兼用であるので、基地局装置の構成も図9に示すように、セクタ毎に1本のアンテナを備えるものとなっている。
【0034】本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態と比較して、基地局ゾーン設計において、基地局セクタの対向するセクタ間で偏波を異ならせる必要があり、多少複雑になるが、隣接したセクタ間(同一基地局の隣接セクタ)、基地局間(BS−BS間のセクタ)でともに偏波が異なるので、偏波アイソレーションがとれ、基地局間での干渉に強いシステム構成となる。
【0035】上記の実施の形態のいずれにおいても、一つの基地局が4セクタのシステム構成例のみを示しているが、複数セクタの場合であれば、同様の方法で対応可能である。また、基地局を設置する場所によっては、無線エリアが360度とならない場合があることも明らかである。
【0036】本発明の第1,2の実施の形態の無線アクセスシステムによれば、使用する周波数は同一であるが、水平偏波と垂直偏波を用いることで、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることがなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間及び基地局間の電波干渉を抑制できる効果がある。
【0037】また、本発明の第1,2の実施の形態の無線アクセスシステムによれば、基地局の拡張性、セクタ角度の柔軟性に富み、ゾーン設計を容易にできる効果がある。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ受信と送信とでは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備える無線アクセスシステムとしているので、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる効果がある。
【0039】また、本発明によれば、準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ同一セクタ内の送受信は同じ偏波に対応し、隣接するセクタとは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備える無線アクセスシステムとしているので、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無線アクセスシステムの構成ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す概略構成ブロック図である。
【図3】加入者局アンテナの水平面指向特性を示す図である。
【図4】90度セクタ基地局アンテナの水平面指向特性を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る一つの基地局のセクタ構成例を示す概略図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る基地局装置を示す構成ブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態で複数の基地局を配置した図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態で一つの基地局のセクタ構成例を示す概略図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る基地局装置を示す構成ブロック図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態で複数の基地局を配置した図である。
【図11】基地局アンテナの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1、2…管理ノード、 1a,2a…無線基地局、 1b,1c,1d,2b,2c,2d…加入者局、 3…管理センタ、 4…光ファイバ網、 20…基地局、 21…垂直偏波用受信アンテナ、 22…水平偏波用送信アンテナ、23、24…パラボラアンテナ、 25、26…加入者局、 60…アンテナ、61…送受信ユニット、 62…ベースバンドコントローラ、 63…HUB、 65…ポール、 66a,66b…アーム
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅及びオフィス等の固定局に対して画像、データ又は音声等のマルチメディア通信サービスを提供するための加入者無線アクセスシステムに係り、特に、P−MP(Point-MultiPoint)通信において、通信可能なタイムスロットを減少させることなく、セクタ間の干渉を抑制した無線アクセスシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、準ミリ波帯・ミリ波帯(22GHz帯、26GHz帯及び38GHz帯)の周波数を利用した新たな加入者系無線アクセスシステム(FWS:Fixed Wireless Access/単に「無線アクセスシステム」と呼ぶ)は、今後の大きな需要が見込まれるマルチメディア通信などの大容量情報通信を無線により可能とするシステムとして注目をあびている。
【0003】この準ミリ波帯・ミリ波帯の特徴は、他の低い周波数と比較して空間減衰が大きいので、無線伝送距離が短く、周波数の折り返し利用が可能という利点があり、さらに広帯域な周波数資源があるため、大容量の情報を高速に伝送する高速無線LANシステム、テレビ会議システム、画像モニタシステム、高速インターネット接続等がストレスなく使用可能となることが予想される。
【0004】これまでも、ISDNなどの有線網により提供される高速回線はあるが、一般ユーザにとっては依然として高価であり、通信速度が大きい専用線は更に高価になるため、一般ユーザの利用はそれほど多くない。
【0005】伝送速度が64kbps〜数百Mbpsで、かつ低価格な無線通信サービスえある加入者系無線アクセスシステムは、企業ユーザやSOHO(Small Office Home Office )と呼ばれる個人事業者、および一般家庭ユーザなどの加入者宅と通信事業者設備を無線でつなぐ通信システム、すなわち、双方向P−MP通信である。無線基地局は、その周囲数百メートルから数キロメートル以内の複数の加入者局と通信を行う。このとき、基地局は有線の高速基幹回線に接続されているため、良好な通信環境である。
【0006】固定局通信、移動通信の分野と共に、一つの基地局に複数のアンテナを設置して、セルを複数のセクタに分けてサービスを提供しているが、各セクタ周波数はセクタ間の電波干渉を抑制するために異なる周波数を使用しているのが一般的である。
【0007】自動車・携帯電話などの移動通信分野では、いくつかのセル毎に同一周波数を折り返し利用して周波数利用効率を高くする方法がとられているが、一つの基地局のセクタ間では同一の周波数を利用していないため、使用周波数帯域幅を狭くすることができない。
【0008】さらに、一つの基地局が複数のセクタをカバーするセクタ方式において、同一周波数を利用して各セクタ毎に時間分割して一つの基地局がカバーしたとしても、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットが減少したことになり、等価的にセルを小さくしたことと等しくなる。
【0009】尚、加入者無線アクセスシステムの概要に関しては、NIKKEI COMMUNICATIONS1999.9.6. p106〜p112「高速無線アクセス「FWA」の将来性」に記載されている。また、周波数の利用効率を向上させるための無線システムに関する従来技術としては、平成11(1999)年8月27日公開の特開平11−234734号公報「セルラーシステム及びその通信方式」(出願人:モトローラ株式会社、発明者:堤竹彦)、平成10(1998)年2月13日公開の特開平10−42352号公報「無線システム」(出願人:三菱電機株式会社、発明者:石井康一)がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の無線アクセスシステムでは、セクタ間の電波干渉を抑制すると共に、通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にできないという問題点があった。
【0011】本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる無線アクセスシステムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解決するための本発明は、無線アクセスシステムにおいて、準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ受信と送信とでは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備えるものであり、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる。
【0013】また、本発明は、無線アクセスシステムにおいて、準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ同一セクタ内の送受信は同じ偏波に対応し、隣接するセクタとは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備えるものであり、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明の第1の実施の形態に係る無線アクセスシステムは、準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ受信と送信とでは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備えるものであり、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる。
【0015】また、本発明の第2の実施の形態に係る無線アクセスシステムは、準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ同一セクタ内の送受信は同じ偏波に対応し、隣接するセクタとは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備えるものであり、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる。
【0016】本発明の実施の形態に係る無線アクセスシステム(本システム)の概略を図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る無線アクセスシステムの構成ブロック図である。本システムは、図1に示すように、一つの無線基地局と複数の加入者局とから成る管理ノード1,2と、各管理ノードの保守・監視を行う管理センタ3と、管理ノード1,2と管理センタ3とを接続する基幹ネットワークとなる光ファイバ網4とから構成されている。
【0017】次に、本システムの各部を具体的に説明する。管理ノード1は、無線基地局1aとそれに無線にて接続する複数の加入者局1b,1c,1dとから構成されている。管理ノード2は、無線基地局2aとそれに無線にて接続する複数の加入者局2b,2c,2dとから構成されている。図1では、管理ノードを2つしか描画していないが、実際にはもっと多くの管理ノードが存在し、そして各管理ノード内の加入者局も更に多数存在している。本実施の形態では、加入者無線アクセスシステムにおけるP−MP方式を採用している。
【0018】基幹(バックボーン)ネットワークとして光ファイバ網4を示したが、ISDNなどの一般公衆網であっても構わない。P−MP方式の無線アクセスシステムにおける無線基地局は、光ファイバ網4からデータを受信した場合、また加入者局からデータを受信した場合、受信したパケットの宛先アドレス、送信元アドレスがその無線基地局に登録されている加入者局に該当するか否か確認する。これは、基幹ネットワークから不要なパケットを無線区間に送出するのを排除し、加入者局からの不正アクセスを防止するためである。
【0019】リモートサイトの管理センタ3は、インターネットの標準管理プロトコルであるSNMP(Simple Network Management Protocol )のマネージャ3aを実装し、加入者の管理業務を行う。無線基地局は、SNMPのエージェントを実装し、管理する加入者に対する管理情報を無線基地局内の記憶装置にSNMPのMIB(Management InformationBase)として蓄積する。
【0020】次に、本発明の特徴部分に第1の実施の形態と第2の実施の形態とに分けて説明する。まず、本発明の第1の実施の形態について図2を用いて説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態を示す概略構成ブロック図である。図2に示すシステムは、基地局20にはセクタA用として垂直偏波の受信アンテナ21と水平偏波の送信アンテナ22が設けられ、加入者A26には送信垂直偏波で受信水平偏波のパラボラアンテナ23が設けられており、加入者B25には同様に送信垂直偏波で受信水平偏波のパラボラアンテナ24が設けられている。また、送信用に垂直偏波、受信用に水平偏波でもよい。
【0021】加入者局は、一つのセクタに複数存在するが、図2では2つの加入者局25,26のみを示している。加入者局のアンテナは、偏波切り替え構造を持つ送受信共用のアンテナが望ましく、本実施の形態ではパラボラアンテナを用いている。このパラボラアンテナの半値角(指向性の鋭さを示す値)は数度の狭ビーム指向性アンテナであり、周波数が26.5GHzでは、図3のような水平面アンテナ指向特性を有する。図3は、加入者局アンテナの水平面指向特性を示す図である。
【0022】ピーク方向の絶対利得は38.8dBiで半値角は約2度であり、中心から更に2度ほどずれると利得が20dB程度減少するような特性を示している。同様に、各基地局アンテナは360度を四等分した領域を受け持つような半値角90度のアレーアンテナを例とする。ピーク方向の絶対利得は約15dBiである。参考として、周波数26.5GHzにおける水平面指向特性を図4に示す。図4は、90度セクタ基地局アンテナの水平面指向特性を示す図である。
【0023】上記のような一つのセクタ構成を有した基地局において、90度4セクタで360度をカバーしたときのシステム構成例を図5に示す。図5は、本発明の第1の実施の形態に係る一つの基地局のセクタ構成例を示す概略図である。図5に示すように、4つのセクタA,B,C,D全てについて送信は水平偏波で、受信は垂直偏波を用いたものとなっている。この場合、全てのセクタは同一周波数であり、運用周波数は26.5GHzとしたシステムである。
【0024】本発明の第1の実施の形態では、対象とするシステムの複信方式を時分割双方向通信、無線アクセス方式をTDMA方式とし、受信・送信の周波数が同一、かつ、隣のセクタの周波数も同一のシステムである。
【0025】基地局は、回線容量の都合上、図5のイメージのように各セクタに配置し、各基地局装置間の無線フレーム構成は非同期で信号の送受信を行っていると仮定している。回線容量は、1セクタ当たり25Mbpsであるとすると、システム全体で100Mbpsとなる。
【0026】また、非同期通信は、例えば、セクタAが受信してるときには、隣接するセクタB、およびセクタDでは、受信・送信のいずれのタイミングも起こりうる。各基地局のアンテナが同一偏波であると、セクタD、セクタBの送信した電波がセクタAの基地局の受信に影響を与える可能性があるが、本実施の形態では、隣接するセクタで偏波が直交しているために、偏波アイソレーションがとれるので、システム設計上問題とはならない。
【0027】また、セクタ間の送受信機間のアイソレーションが優れているので、基地局を増やす拡張性、セクタ角度(30度、45度、90度、120度、180度等)にした場合の柔軟性に富み、ゾーン設計上非常に都合がよい。
【0028】次に、本発明の第1の実施の形態に係る基地局装置の構成を図6を用いて説明する。図6は、本発明の第1の実施の形態に係る基地局装置を示す構成ブロック図である。基地局装置は、図6に示すように、セクタA〜Dに対して4組のアンテナが設けられ、各組のアンテナは送信用としての水平偏波用アンテナと受信用としての垂直偏波用アンテナが用意されている。そして、セクタ毎に送受信ユニット(RF UNIT )61とベースバンドコントローラ(BB/CONT )62が設けられ、信号合成を行うHUB63に接続している。また、水平偏波用アンテナと垂直偏波用アンテナの切り替えは、スイッチ(SW)64により為される。
【0029】また、本発明の第1の実施の形態に係る基地局セクタ構成を周辺に複数配置したものを図7に示す。図7は、本発明の第1の実施の形態で複数の基地局を配置した図である。尚、図7において、TxVは送信垂直偏波、RxHは受信水平偏波を示しており、図5では、送信水平偏波、受信垂直偏波であったものとは変えている。図7に示すように、周辺基地局(BS)との関係でも送受信機の偏波が異なる。また、基地局アンテナの偏波アイソレーションがシステム要求値よりも小さき場合には、互いのセクタ基地局間の距離をとることで、空間減衰量をとることが必要となる。
【0030】その場合、水平面での距離のみならず、垂直面方向で距離をとることで、それぞれの基地局アンテナに到来してくる隣接基地局干渉波レベルを低減可能となる。本例では、基地局間水平距離を1mとることで60dBの減衰が得られ、更にそれぞれの基地局間の高さを1m、3m、5m、10mと離していくことで、それぞれ、63.9dB,70.9dB,75dB,81dBの減衰効果がある。
【0031】尚、上記のように基地局アンテナにおいて、水平及び垂直方向に距離を持たせたアンテナの例を図11に示す。図11は、基地局アンテナの一例を示す概略図である。基地局アンテナは、図11に示すように、ポール65に直接取り付けられたアンテナ60b,60dと、ポール65にアーム66a,66bを介して取り付けられたアンテナ60a,60cがある。このような構成にすることで、水平及び垂直方向に距離を持たせることが可能である。
【0032】次に、本発明の第2の実施の形態について図8〜図10を用いて説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態で一つの基地局のセクタ構成例を示す概略図であり、図9は、本発明の第2の実施の形態に係る基地局装置を示す構成ブロック図であり、図10は、本発明の第2の実施の形態で複数の基地局を配置した図である。本発明の第2の実施の形態は、同一セクタ内の送受信偏波はそれぞれ同一であり、アンテナも送受信兼用であり、隣接セクタとの偏波が直交するものである。
【0033】具体的には、図8に示すように、セクタAでは送信水平偏波、受信水平偏波、セクタBでは送信垂直偏波、受信垂直偏波、セクタCでは送信水平偏波、受信水平偏波、セクタDでは送信垂直偏波、受信垂直偏波となっており、隣接するセクタとは偏波方向を異にしている。また、アンテナが送受信兼用であるので、基地局装置の構成も図9に示すように、セクタ毎に1本のアンテナを備えるものとなっている。
【0034】本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態と比較して、基地局ゾーン設計において、基地局セクタの対向するセクタ間で偏波を異ならせる必要があり、多少複雑になるが、隣接したセクタ間(同一基地局の隣接セクタ)、基地局間(BS−BS間のセクタ)でともに偏波が異なるので、偏波アイソレーションがとれ、基地局間での干渉に強いシステム構成となる。
【0035】上記の実施の形態のいずれにおいても、一つの基地局が4セクタのシステム構成例のみを示しているが、複数セクタの場合であれば、同様の方法で対応可能である。また、基地局を設置する場所によっては、無線エリアが360度とならない場合があることも明らかである。
【0036】本発明の第1,2の実施の形態の無線アクセスシステムによれば、使用する周波数は同一であるが、水平偏波と垂直偏波を用いることで、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることがなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間及び基地局間の電波干渉を抑制できる効果がある。
【0037】また、本発明の第1,2の実施の形態の無線アクセスシステムによれば、基地局の拡張性、セクタ角度の柔軟性に富み、ゾーン設計を容易にできる効果がある。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ受信と送信とでは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備える無線アクセスシステムとしているので、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる効果がある。
【0039】また、本発明によれば、準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ同一セクタ内の送受信は同じ偏波に対応し、隣接するセクタとは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備える無線アクセスシステムとしているので、一加入者当たりの通信可能なタイムスロットを減少させることなく、複数のセクタで使用する周波数資源を最小限にし、セクタ間の電波干渉を抑制できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無線アクセスシステムの構成ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す概略構成ブロック図である。
【図3】加入者局アンテナの水平面指向特性を示す図である。
【図4】90度セクタ基地局アンテナの水平面指向特性を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る一つの基地局のセクタ構成例を示す概略図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る基地局装置を示す構成ブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態で複数の基地局を配置した図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態で一つの基地局のセクタ構成例を示す概略図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る基地局装置を示す構成ブロック図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態で複数の基地局を配置した図である。
【図11】基地局アンテナの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1、2…管理ノード、 1a,2a…無線基地局、 1b,1c,1d,2b,2c,2d…加入者局、 3…管理センタ、 4…光ファイバ網、 20…基地局、 21…垂直偏波用受信アンテナ、 22…水平偏波用送信アンテナ、23、24…パラボラアンテナ、 25、26…加入者局、 60…アンテナ、61…送受信ユニット、 62…ベースバンドコントローラ、 63…HUB、 65…ポール、 66a,66b…アーム
【特許請求の範囲】
【請求項1】 準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ受信と送信とでは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備えることを特徴とする無線アクセスシステム。
【請求項2】 基地局のセクタアンテナに垂直偏波用受信アンテナと水平偏波用送信アンテナを備え、加入者局に水平偏波受信及び垂直偏波送信を兼用するアンテナを備えたことを特徴とする請求項1記載の無線アクセスシステム。
【請求項3】 基地局のセクタアンテナに水平偏波用受信アンテナと垂直偏波用送信アンテナを備え、加入者局に垂直偏波受信及び水平偏波送信を兼用するアンテナを備えたことを特徴とする請求項1記載の無線アクセスシステム。
【請求項4】 準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ同一セクタ内の送受信は同じ偏波に対応し、隣接するセクタとは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備えることを特徴とする無線アクセスシステム。
【請求項5】 周辺基地局の隣接セクタとは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備えることを特徴とする請求項4記載の無線アクセスシステム。
【請求項6】 基地局のセクタアンテナの垂直方向の距離を変えることを特徴とする請求項1乃至5記載の無線アクセスシステム。
【請求項7】 基地局のセクタアンテナの水平方向の距離を変えることを特徴とする請求項6記載の無線アクセスシステム。
【請求項1】 準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ受信と送信とでは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備えることを特徴とする無線アクセスシステム。
【請求項2】 基地局のセクタアンテナに垂直偏波用受信アンテナと水平偏波用送信アンテナを備え、加入者局に水平偏波受信及び垂直偏波送信を兼用するアンテナを備えたことを特徴とする請求項1記載の無線アクセスシステム。
【請求項3】 基地局のセクタアンテナに水平偏波用受信アンテナと垂直偏波用送信アンテナを備え、加入者局に垂直偏波受信及び水平偏波送信を兼用するアンテナを備えたことを特徴とする請求項1記載の無線アクセスシステム。
【請求項4】 準ミリ波帯以上の周波数において、無線エリアを複数セクタに分割し、各々分割されたセクタを全て同一周波数で運用し、かつ同一セクタ内の送受信は同じ偏波に対応し、隣接するセクタとは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備えることを特徴とする無線アクセスシステム。
【請求項5】 周辺基地局の隣接セクタとは直交する偏波に対応する指向性を有するセクタアンテナを基地局が備えることを特徴とする請求項4記載の無線アクセスシステム。
【請求項6】 基地局のセクタアンテナの垂直方向の距離を変えることを特徴とする請求項1乃至5記載の無線アクセスシステム。
【請求項7】 基地局のセクタアンテナの水平方向の距離を変えることを特徴とする請求項6記載の無線アクセスシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図7】
【図4】
【図5】
【図6】
【図11】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図7】
【図4】
【図5】
【図6】
【図11】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2001−169342(P2001−169342A)
【公開日】平成13年6月22日(2001.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−351827
【出願日】平成11年12月10日(1999.12.10)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成13年6月22日(2001.6.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成11年12月10日(1999.12.10)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】
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