説明

無線クライアント端末における電力節約を容易にするための分割プロキシサーバ

分割プロキシサーバを使用することによってクライアント端末において電力を節約するために、電力節約方法およびシステムが提供される。低電力通信インターフェースと高電力通信インターフェースとを有するクライアント端末は、電力を節約するために、その高電力通信インターフェースの電源を切る。高電力通信インターフェースを遮断する前に、クライアント端末は、分割プロキシサーバを、そのプロキシとして動作することに割り当てる。分割プロキシサーバは、IPネットワークを通して互いに通信するリモートページングプロキシとローカルページングプロキシとを含みうる。リモートページングプロキシは、アクセスポイントまたは通信ネットワークからページング要求を受信し、それをローカルページングプロキシに転送する。次に、ローカルページングプロキシは、低電力通信インターフェースを介してページングメッセージをクライアント端末に転送する。低電力通信インターフェースを介したページングメッセージの受信を受けて、クライアント端末は、高電力通信インターフェースの電源を入れ、ページングメッセージに直接応答することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
様々な特徴が無線通信システムに関係する。少なくとも1つの特徴は、クライアント端末がその一次通信インターフェースを遮断した場合に、二次通信インターフェースを介してページングメッセージ(paging message)をクライアント端末に受信および転送するためにスケーラブル分割プロキシサーバ(scalable partitioned proxy server)を使用することによって、クライアント端末における電力節約を容易にするためのシステムおよび方法に関係する。
【背景技術】
【0002】
無線信号を介して別のデバイスと通信する、ラップトップコンピュータ、携帯情報端末デバイス、モバイル電話またはセルラ電話、あるいはプロセッサを有する任意の別のデバイスのようなクライアント端末が益々人気になってきている。クライアント端末は、典型的に電池式であり、バッテリが提供可能な電力量は限られている。クライアント端末上で作動する強力なアプリケーション、特に、エンターテイメント媒体(entertainment media)および画像アプリケーションを使用する消費者の場合、バッテリ電力を節約することは重要である。
【0003】
クライアント端末は、「アクティブ」モードと「遊休(idle)」モードとを含むいくつかのモードのうちの1つのモードで動作しうる。アクティブモードにおいて、クライアント端末は、例えば、音声またはデータの呼び出しあるいはセッション(session)など、無線通信システムにおいて、1つ以上のアクセスポイント(例えば、基地局、ノードB、フェムトセル(femto cell)等)とデータをアクティブに交換することができる。遊休モードにおいて、クライアント端末は、ページングメッセージ用のページングチャネル(PCH;paging channel)のような制御チャネルをモニタすることができる。そのようなページングメッセージは、クライアント端末に入電の発生を報知するメッセージと、クライアント端末についてのシステム情報および別の情報を搬送する制御/オーバーヘッドメッセージとを含みうる。遊休モードにおいて、従来のクライアント端末は、ページングチャネルをモニタするために必要な回路を維持するために、かなりの量の電力を消費しうる。すなわち、クライアント端末は、ページングチャネル上のページングメッセージに対してリスンする(listen for)ために、周期的にその受信機をオンにしうる。そのような受信機の循環運動は、かなりの電力消費に帰着する。例えば、符号分割多元接続(CDMA)(広域符号多元接続(W−CDMA)を含む)および/またはGSM(登録商標)標準に準拠した通信デバイスにおいて、受信機をオンとオフに循環運動する結果として、遊休モードでの電流消費は、数ミリアンペア(mA)に及ぶ。
【0004】
この電流消費の結果として、クライアント端末の利用可能なバッテリ電力は減少し、バッテリの再充電の間のスタンバイ時間、および、発呼または着呼時の通話時間を短縮させる。
【0005】
ゆえに、クライアント端末が遊休モードの間、その電力消費を削減する解法が必要である。
【発明の概要】
【0006】
1つの特徴は、クライアント端末がその一次通信インターフェースまたは高電力インターフェースを遮断している間、クライアント端末に向けられたページングメッセージをモニタし、それを転送するために(二次通信インターフェースまたは低電力インターフェースを介して)分割プロキシサーバ(partitioned proxy server)を使用することによって、クライアント端末における電力節約を容易にするためのシステムおよび方法を提供する。分割プロキシサーバは、リモートページングプロキシ(remote paging proxy)およびローカルページングプロキシ(local paging proxy)を含みうる。リモートページングプロキシは、クライアント端末の代わりにページングメッセージをモニタおよび/または受信し、それをローカルページングプロキシに(例えば、インターネットパケット(IP)ネットワークを通して)転送する。ローカルページングプロキシは、二次通信インターフェースを介してクライアント端末に転送されたページングメッセージを受信することができる。クライアント端末が転送されたページングメッセージを受信すると、それは、その一次インターフェースをオンにし、通信ネットワークへのアクセスポイントを介してページングメッセージに応答する。
【0007】
プロキシサーバ(proxy server)をリモートページングプロキシおよびローカルページングプロキシという2つのエレメントに分割することによって、複数のサービスプロバイダおよび/または複数のテクノロジが利用されうる。加えて、リモートページングプロキシに分離することによって、クライアント端末が、選択ローカルページングプロキシのサービスエリア外のエリアに移動した場合、ネットワークは、クライアント端末が新しいローカルページングプロキシを選択するまでページングメッセージを記憶または保持し、新しいローカルページングプロキシを介してそのページングメッセージをクライアント端末に転送することができる。リモートページングプロキシとローカルページングプロキシとは地理的に離れているため、リモートページングプロキシは、選択ローカルページングプロキシがサービスを有さない領域にクライアント端末がいる間、アクセスポイントとのコンタクトを維持することができる。
【0008】
クライアント端末は、その低電力インターフェースをスキャンすることによってローカルページングプロキシを見つけることができる。より低い電力のインターフェースは、クライアント端末の高電力インターフェースがオフにされた場合にページングメッセージを受信するために使用されうるインターフェースであるため、利用可能なローカルページングプロキシのためのスキャンに使用される。1つ以上のローカルページングプロキシがクライアント端末によって識別されると、それは、利用可能なローカルページングプロキシのどれが、クライアント端末の低電力インターフェースで測定されるか、知覚される最良または最強の短距離リンクを有するかに基づいて、その「プロキシ」としての機能を果たす1つのローカルページングプロキシを選択しうる。次に、クライアント端末は、クライアント端末およびローカルページングプロキシの両方の低電力インターフェースを介して通信リンクを確立するために、プロキシ要求を選択ローカルページングプロキシに送信することができる。次に、選択ローカルページングプロキシは、そのローカルプロキシリスト(local proxy list)にクライアント端末を追加し、それによって、プロキシ要求をリモートページングプロキシに転送することができる。次に、リモートページングプロキシは、そのリモートプロキシリストにクライアント端末を追加しうる。
【0009】
プロキシ要求がローカルページングプロキシおよび/またはリモートページングプロキシによって送信および/または受領されると、クライアント端末の高電力インターフェースは、電力節約を容易にするために電源が切られる(例えば、オフにされる)。低電力インターフェースは高電力インターフェースよりも電力消費が少ないため、クライアント端末は電力を節約することができ、且つ、クライアント端末の内蔵電源の寿命は延びる。
【0010】
選択ローカルページングプロキシの対応リモートページングプロキシは、クライアント端末に向けられたページングメッセージのためのアクセスポイントをモニタしうる。そのリスト内のクライアント端末に向けられたページングメッセージを受信すると、ページングメッセージは、アクセスポイントによってリモートページングプロキシに送信され、それは、次に、そのページングメッセージを、IPネットワークを介してローカルページングプロキシに転送する。次に、ローカルページングプロキシは、その低電力インターフェースを通してページングメッセージ(あるいは、その一部)をクライアント端末に転送する。ページングメッセージは、報知制御チャネル番号(BCCH)、BCCH時間オフセット、セクタ番号など、対象のクライアント端末がページング応答を送信するか、あるいはそのページングメッセージに応答する(例えば、呼び出しを受ける)ことができるように十分な情報を含みうる。
【0011】
特徴、性質、および本特徴の利点は、同様の参照文字が全体的に相応じて識別する図面と共に考慮される場合、下に示される発明の詳細な説明からより明白になりうる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、分割ページングプロキシサーバがクライアント端末における電力節約を容易にする無線通信システムを示すブロック図である。
【図2A】図2Aは、分割プロキシサーバがクライアント端末における電力節約を容易にする無線通信システムの動作を示すフロー図である。
【図2B】図2Bは、分割プロキシサーバがクライアント端末における電力節約を容易にする無線通信システムの動作を示すフロー図である。
【図2C】図2Cは、分割プロキシサーバがクライアント端末における電力節約を容易にする無線通信システムの動作を示すフロー図である。
【図3】図3は、分割プロキシサーバがクライアント端末における電力節約を容易にする無線通信システムの別の例を示すブロック図である。
【図4】図4は、1つ以上の分割プロキシサーバが、ローミングクライアント端末(roaming client terminals)における電力節約を容易にするために、プロキシとして動作する無線通信システムの例を示すブロック図である。
【図5】図5は、1つ以上のプロキシが、クライアント端末における電力節約を容易にしえる無線通信システムのさらに別の例を示すブロック図である。
【図6】図6は、クライアント端末における電力節約を容易にするために、プロキシとして動作するように構成されたリモートページングプロキシの例のブロック図である。
【図7】図7は、クライアント端末における電力節約を容易にするための、リモートページングプロキシにおいて動作可能な方法を示すフロー図である。
【図8】図8は、ローカルページングプロキシがサービス提供するクライアント端末における電力節約を容易にするためにプロキシとして動作するように構成されたローカルページングプロキシの例のブロック図である。
【図9】図9は、ローカルページングプロキシがサービス提供をするクライアント端末における電力節約を容易にするための、ローカルページングプロキシにおいて動作可能な方法を示すフロー図である。
【図10】図10は、分割プロキシサーバを使用することによる電力節約のために構成されたクライアント端末の例のブロック図である。
【図11】図11は、分割プロキシサーバを使用することによる電力節約のための、クライアント端末において動作可能な方法を示すフロー図である。
【図12】図12は、アクセスポイントがサービス提供するクライアント端末における電力節約を容易にするために、プロキシとして動作するように構成されたリモートページングプロキシと同じ場所に配置されたアクセスポイントの例のブロック図である。
【図13】図13は、アクセスポイント/リモートページングプロキシがサービス提供するクライアント端末における電力節約を容易にするためにアクセスポイント/リモートページングプロキシにおいて動作可能な方法を示すフロー図である。
【発明の詳細な説明】
【0013】
下記記述において、実施形態の完全な理解を提供するために特定な詳細が与えられる。しかしながら、その実施形態が、これらの特定な詳細なしに実施されうることは当業者によって理解されるであろう。例えば、回路は、不必要な詳細で実施形態を不明瞭にしないために、ブロック図の形で示されうる。別の例において、周知の回路、構造、および技術が、その実施形態を不明瞭にしないために、詳細に示されうる。
【0014】
また、実施形態が、フローチャート、フロー図、構造図、またはブロック図として描写されるプロセスとして記述されうることに注意されたい。フローチャートは、動作を連続のプロセスとして記述しうるが、動作の大半は、同時または並行して実行されうる。加えて、動作の順序は再配列されうる。プロセスは、その動作が完了すると終了する。プロセスは、方法、機能、手順、サブルーチン、サブプログラム等に対応しうる。プロセスが機能に相当する場合、その終了は、呼び出し機能または主要機能への機能の復帰に対応する。
【0015】
さらに、記憶媒体は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、および/または、情報を記憶するための別の機械可読媒体を含むデータを記憶するための1つ以上のデバイスを表しうる。「機械可読媒体」という用語は、ポータブルまたは固定記憶デバイス、光記憶デバイス、無線チャネル、並びに、命令および/またはデータを記憶、包含、または搬送することができる様々な別媒体を含むがそれに限定されない。
【0016】
さらに、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、あるいは、それらのあらゆる組み合わせによって実施されうる。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、またはマイクロコードに実施された場合、必要なタスクを実行するためのプログラムコードまたはコードセグメント(code segment)は、記憶媒体または別の記憶装置などの機械可読媒体に記憶されうる。プロセッサは、必要なタスクを実行することができる。コードセグメントは、手順、機能、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、あるいは、命令、データ構造、またはプログラムセグメントのあらゆる組み合わせを表しうる。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、またはメモリコンテンツを伝達および/または受信することによって、別のコードセグメントまたはハードウェア回路に結合されうる。情報、引数、パラメータ、データ等は、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング(token passing)、ネットワーク送信等を含む任意の適切な手段を介して伝達、転送、あるいは送信されうる。
【0017】
本明細書に開示される例と関連して記述される様々な実例となる論理ブロック、モジュール、回路、エレメント、および/またはコンポーネントは、汎用のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向けIC(ASIC)、書替え可能ゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理コンポーネント、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェアコンポーネント、もしくは本明細書に記述される機能を実行するよう設計されたそれらのあらゆる組み合わせと一緒に実施または実行されうる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでありうるが、代替で、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンでありうる。プロセッサは、また、例えば、DSPとマクロプロセッサ、多数のマイクロプロセッサ、DSPコアに結合した1つ以上のマイクロプロセッサ、その他の上記構成の組み合わせといった計算コンポーネントの組み合わせとしても実施されうる。
【0018】
本明細書に開示される例に関連して示される方法またはアルゴリズムは、処理ユニット、プログラミング命令、または別の指示の形で、直接的にハードウェアに、プロセッサによって実行可能なソフトウェアモジュールに、または、それら二つの組み合わせに組み込まれ、且つ、単一のデバイスに含まれるか、あるいは、複数のデバイスに亘って分散されうる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、取外し可能ディスク、CD−ROM、または本技術分野において周知の他の形態の記憶媒体に存在しうる。記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合されうる。代替において、記憶媒体はプロセッサに一体化されうる。
【0019】
以下の記述において、ある特徴を記述するためにある用語が使用される。例えば、「アクセスポイント」という用語は、通信ネットワークまたはデータネットワークへの無線接続性(無線通信デバイスのための)を容易にするデバイスを指す。例えば、「アクセスポイント」は、基地局、ノードBデバイス、フェムトセル、ピコセル(pico cell)等を含みうる。「クライアント端末」という用語は、モバイル電話、ページャ、無線モデム、携帯情報端末、パーソナル情報マネジャ(PIM)、パームトップコンピュータ(palmtop computer)、ラップトップコンピュータ、および/または、無線ネットワークまたはセルラネットワークを通して少なくとも部分的に通信する別のモバイル通信/計算デバイスを指す。
【0020】
[概要]
1つの特徴は、クライアント端末がその一次通信インターフェースまたは高電力インターフェースを遮断している間、クライアント端末に向けられたページングメッセージを(二次通信インターフェースまたは低電力インターフェースを介して)モニタおよび転送するために分割プロキシサーバを使用することによって、クライアント端末における電力節約を容易にするためのシステムおよび方法を提供する。分割プロキシサーバは、リモートページングプロキシおよびローカルページングプロキシを含みうる。リモートページングプロキシは、クライアント端末の代わりページングメッセージをモニタおよび/または受信し、それをローカルページングプロキシに転送する(例えば、インターネットパケット(IP)ネットワークを通して)。ローカルページングプロキシは、二次通信インターフェースを介してクライアント端末への転送ページングメッセージを受信することができる。クライアント端末が、転送されたページングメッセージを受信すると、クライアント端末は、その一次インターフェースをオンにし、通信ネットワークへのアクセスポイントを介してページングメッセージに応答する。
【0021】
様々な例において、リモートページングプロキシは、アクセスポイント(基地局)と同じ場所あるいはそれに近接した場所に配置され、そうでなければ、通信ネットワーク内で別々に配置されうる。
【0022】
プロキシサーバを、リモートページングプロキシおよびローカルページングプロキシという2つのエレメントに分割することによって、複数のサービスプロバイダおよび/または複数のテクノロジが利用されうる。例えば、リモートページングプロキシは、新しいセルラテクノロジなどの新しいテクノロジをサポートするプラグインモジュールを含むことで柔軟性を提供することができる。加えて、リモートページングプロキシへと分割することによって、クライアント端末が選択ローカルページングプロキシのサービスエリアの外のエリアに移動した場合に、ネットワークは、クライアント端末が新しいローカルページングプロキシを選択するまでそのページングメッセージを記憶または保持し、そのページングメッセージを、新しいローカルページングプロキシを介してクライアント端末に転送することができる。換言すると、リモートページングプロキシおよびローカルページングプロキシは地理的に離れているため、リモートページングプロキシは、選択ローカルページングプロキシがサービスを有さない領域にクライアント端末がいる間、アクセスポイントとのコンタクトを維持することができる、一例において、クライアント端末からのプロキシ要求は、クライアント端末がサービスを有さない領域にローミング(roam)する際にトリガされ(triggered)うる。
【0023】
[分割ページングプロキシを用いた無線通信ネットワーク]
図1は、1つ以上の分割プロキシサーバが、クライアント端末における電力節約を容易にするためにプロキシとして動作する無線通信システム100を示すブロック図である。分割プロキシサーバは、リモートページングプロキシ102およびローカルページングプロキシ104を含みうる。この構成において、リモートページングプロキシ102は、セルラ通信ネットワーク107のためのアクセスポイント110(例えば、基地局、ノードB、フェムトセル、ピコセル等)と同じ位置に配置されうる。リモートページングプロキシ102は、インターネットプロトコル(IP)またはパケットネットワーク108(有線または無線の)と結合され、それを通して、1つ以上のローカルページングプロキシ104と通信することができる。いくつかの実施形態において、セルラ通信ネットワーク107が、IPネットワーク108を通して動作するか、あるいは、IPネットワーク108と同一であることに注意されたい。
【0024】
クライアント端末106は、高電力インターフェース(例えば、一次通信インターフェース)を介してアクセスポイント110(および、セルラ通信ネットワーク107)と通信するように構成されうる。ローカルページングプロキシ104およびクライアント端末106は、また、互いに直接通信するための低電力インターフェース112(またはトランシーバ)を含みうる。
【0025】
高電力インターフェースが、ページングメッセージをチェックしたり構成を変更したりするためにオンとオフに循環運動することから、従来のクライアント端末は、遊休モードで動作する際、その内蔵電源からの電力を消費し続けうる。結果として、利用可能な電力は減り続け、バッテリの再充電の間のスタンバイ時間、発呼または着呼時の利用可能な通話時間とを短くする。
【0026】
対照的に、クライアント端末106は、改善された電力節約のために構成されうる。動作の電力節約モードにおいて、クライアント端末106は、ローカルページングプロキシ104がそのプロキシとして動作する要求しうる。クライアント端末106は、その低電力インターフェース112をスキャンすることによってローカルページングプロキシを見つけることができる。いくつかの実施形態において、低電力インターフェース112は、それが、クライアント端末の高電力インターフェース114がオフの時にページングメッセージを受信するために使用されうるインターフェースであるため、ローカルページングプロキシをスキャンするために使用されうる。そのようなスキャンを実行する際、クライアント端末106は、低電力インターフェース、および、IPネットワーク108へのインターフェースの両方を有する潜在的なローカルページングプロキシの識別を試みる。これは、ローカルページングプロキシ104が、IPネットワーク108を介してリモートページングプロキシ102からページングメッセージを受信し、それらを、低電力インターフェース112を介して対象のクライアント106に転送するためである。
【0027】
1つ以上のローカルページングプロキシが、クライアント端末106によって識別されると、利用可能なローカルページングプロキシ104のどれが、クライアント端末の低電力インターフェース112で測定されるか、知覚される最良または最強の短距離リンクを有するかに基づいて、その「プロキシ」として動作する1つのローカルページングプロキシ104を選択することができる。クライアント端末は、おそらくは、クライアント識別子と共にプロキシ要求116を選択ローカルページングプロキシ104に送信しうる。いくつかの実施形態において、クライアント端末106は、1つ以上のローカルページングプロキシ104との安全な関係を事前に確立することができる。安全な関係を事前に確立することによって、クライアント端末106は、そのプロキシとしての機能を果たす選択ローカルページングプロキシ104を信頼し、リモートページングプロキシ102から受信した到来(incoming)ページングメッセージ118を転送することができる。
【0028】
ローカルページングプロキシ104が識別および選択されると、クライアント端末106とローカルページングプロキシ104の両方の低電力インターフェースを介した通信リンクが確立またはセットアップされうる。選択ローカルページングプロキシ104が、クライアント端末106のプロキシとして確立されると、ローカルページングプロキシ104は、クライアント端末106をそのローカルプロキシリストに追加する。ローカルプロキシリストに追加されると、ローカルページグプロキシ104は、プロキシ要求116をリモートページングプロキシ102に転送することができる。次に、リモートページングプロキシ102は、クライアント端末106をそのリモートプロキシリストに追加しうる。プロキシ要求116が、ローカルページングプロキシ104および/またはリモートページングプロキシ102によって送信および/または受信されると、クライアント端末106の高電力インターフェース114は、電力節約を容易にするために電源が切られうる(例えば、オフにされる)。低電力インターフェース112は、高電力インターフェース114よりも電力の消費が少ないため、クライアント端末106は電力を節約することができ、且つ、クライアント端末106の内臓電源の寿命が延長されうる。
【0029】
選択ローカルページングプロキシ104の対応リモートページングプロキシ102は、クライアント端末106に向けられたページングメッセージのためにアクセスポイント110をモニタすることができる。リスト内のクライアント端末106に向けられたページングメッセージを受信すると、ページングメッセージ118は、アクセスポイント110によってリモートページングプロキシ102に送信され、それは、そのページングメッセージ118を、IPネットワーク108を介してローカルページングプロキシ104に転送する。次に、ローカルページングプロキシ104は、その低電力インターフェースを介して、そのページングメッセージ118(または、その一部)をクライアント端末106に転送することができる。ページングメッセージ118cは、報知制御チャネル番号(BCCH)、BCCH時間オフセット、セクタ番号など、対象クライアント端末106がページング応答を送信するか、あるいは、ページングメッセージに応答120できる(例えば、呼び出しを受ける)ように、十分な情報を含みうる。例えば、CDMA2000に準拠したネットワークのためのページングメッセージは、さらに、下記フィールドの一部または全てを含みうる。
【表1】

【0030】
リモートページングプロキシ102およびローカルページングプロキシ104は、複数の別のクライアント端末に向けられたページングメッセージをモニタし、受信されうるページングメッセージを転送することによって、そのような別のクライアント端末の「プロキシ」として同様に動作することができる。
【0031】
1つの特徴に従って、クライアント端末106と分割プロキシサーバ(リモートページングプロキシ102とローカルページングプロキシ104)との間のプロキシスキームは、アクセスポイントがその動作を変更する必要がないように、システム100の残りに対して透明でありうる。例えば、リモートページングプロキシ102は、アクセスポイントのページグメッセージをモニタすることができ(例えば、無線送信を通して、あるいは、アクセスポイント110から直接獲得される)、それによって、通信システム100の残り(おそらくはアクセスポイント110を含む)に対してシームレスである。
【0032】
一実施形態において、低電力インターフェース112(例えば、二次通信インターフェース、低帯域通信インターフェース、あるいは、短距離通信インターフェース)は、電力の消費が、高電力インターフェース(例えば、一次通信インターフェース、高帯域通信インターフェース、あるいは、長距離通信インターフェース)よりも少ない。「高電力」および「低電力」という用語が相対語であること、且つ、電力消費の特定のレベルを示さないことは明白であるべきである。クライアント端末106の低電力インターフェースは、単に、所与の動作時間の間、クライアント端末の高電力インターフェース114よりも電力消費が少ない。典型的に、より低い帯域幅および/またはより短い距離のインターフェースは、より高い帯域幅および/またはより長い距離のインターフェースよりも少ない電力を消費するであろう。クライアント端末106は、内臓の(限られた)電源(例えば、バッテリ)によって電力供給されうる。
【0033】
長距離、高電力、および/または高帯域通信インターフェースの1つの例はW−CDMAに準拠したトランシーバである。しかしながら、他の例において、そのような高電力インターフェースは、W−CDMA、cdam2000、GSM、WiMax、およびWLANを含むがそれに限定されない現代の通信規格に従って動作しうる。W−CDMAにおいて、クライアント端末106は、電力消費を削減するために、高電力インターフェースが遊休モードの際に不連続受信(DRX)を使用しうる。DRXが使用されると、クライアント端末は、DRX周期につき、1つのページングオケージョン内の1つのページインジケータ(PI)をモニタする。ページングインジケータチャネル(PICH)は、ページングインジケータを搬送するために使用される固定レート(SF=256)の物理チャネルでありうる。PICHは、PCHトランスポートチャネルがマッピングされるセコンダリ共通制御用物理チャネル(S−CCPCH)と関連付けられる。
【0034】
短距離、低電力、および/または低帯域通信インターフェースの1つの例は、時分割多重(TDD)スキームを使用する、ブルートゥーストゥースに準拠したトランシーバである。そのようなブルートゥースインターフェースは、同期方法で、交互に送信および受信することができる。これは、ブルートゥーステクノロジを介して接続された複数の端末が、しばしばピコネットと呼ばれるアドホック方式で通信することを可能にする。ピコネットは、主端末、すなわち、従属端末との通信を開始する端末のシステムクロックによって同期化されうる。主端末のブルートゥースデバイスドレス(BD_ADDR)は、周波数ホッピングシーケンスおよびチャネルアクセスコードを決定し、主端末のシステムクロックはホッピングシーケンスにおける位相を決定する。主端末は、さらに、ポーリングスキームによってチャネル上のトラフィックを制御することができる。ピコネットが存在する間、主端末は、そのシステムクロックを決して調整しない。従属端末は、主クロックに一致させるために、時間オフセットを用いて、それらの固有クロックを適応させる。ブルートゥースクロックは、例えば、312.5マイクロ秒の解像度を有しうる。
【0035】
ブルートゥースベースバンドプロトコル(Bluetooth(登録商標) baseband protocol)は、回線交換とパケット切換との組み合わせである。スロットは、同期パケットのためにリザーブされ(reserved)うる。各パケットは、異なるホップ周波数(hop frequency)で送信されうる。パケットは、名目上、1スロットをカバーするが、例えば、最大5スロットをカバーするために拡張されうる。ブルートゥース送信チャネルは、625μ秒のスロットに分割されうる。送信は、奇数(1、3、あるいは5)のスロットを占めるパケットで生じる。一例において、各パケットは、パケットが1スロットを占める場合に1600ホップ/秒の最大周波数ホッピングレートであり、パケットが5スロットを占める場合に320ホップ/秒の最小ホッピングレートである異なるホップ周波数上で送信される。全スロットがそれと関連付けられた周波数を有するが、複数のスロットを占めるパケットの送信は第1のスロットに関連付けられた周波数を使用しうることに注意されたい。従属パケット送信(従属端末からの)は、主パケット送信(主端末からの)の次に起こりうる。従属端末は、それに特にアドレス指定された主端末のパケットに応答しうる。送信すべきデータを有さない場合、従属端末は、空白パケットを送信することができる。さらに、各パケットは、受信された前パケットについての肯定応答ACK情報を含みうる。
【0036】
通常、2つの端末間の接続は、下記方式で生じる。主端末(例えば、クライアント端末106)は、GIAC(General Inquiry Access Code)およびDIAC(Dedicated Inquiry Access Code)を使用して、その範囲内にあるブルートゥースデバイス(例えば、ローカルページグプロキシ104)について問い合わせる(問合せサブ状態(Inquire substate))。いずれかの近接するブルートゥースデバイス(端末)が、これらの問合せに対してリスン場合(問い合わせスキャンサブ状態(Inquiry scan sub-state))、それは、そのアドレスおよび周波数ホップ同期化(FHS;frequency Hop Synchronization)パケットを主端末に送信することによって主端末に応答する(問合せ応答サブ状態(Inquiry response sub-state))。情報の送信後、従属端末は、主端末からのページメッセージに対するリスンを開始しうる(ページスキャン(Page scan))。主端末は、範囲内のブルートゥース(端末)を発見した後、接続セットアップのためにこれらの従属端末をページングしうる(ページングサブ状態(Page sub-state))従属端末は、主端末によってページングされた場合にページスキャンモードで、そのデバイスアクセスコード(DAC;Device Access Code)で応答する(従属応答サブ状態(Slave response sub-state))。主端末は、従属端末からの応答の受信後、主端末の実時間クロック、主端末のBD_ADDR、BCHパリティビット、主端末のクラスを送信することによって応答することができる(FHSパケット)。従属端末がこのFHSパケットを受信すると、両方の端末が接続状態になり、通信を開始しうる。
【0037】
ページスキャン状態の間、ブルートゥースに準拠した端末は、ブルートゥースに準拠した別の端末からのページ要求116またはページングメッセージ118を待ちうる。このページスキャン状態は、スキャン位相とスリープ位相とを交替にすることを含みうる。2つのパラメータが、ページスキャン状態を定義しうる。ページスキャンインターバルTpage_scanは2つの連続スキャン位相間の時間を指し、ページスキャンウィンドウTpage_scan_windowは、スキャン位相の持続時間を決定する。ブルートゥースに準拠した端末のいくつかの実施形態において、ページスキャンインターバルは、11.25ミリ秒と2.56秒との間で変動することができる。
【0038】
本明細書に記述されるシグナリング検出技術は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、Wi−Maxのような様々な無線通信システムに対して使用されうる。CDMAシステムは、広帯域CDMA(W−CDMA)、cdma2000などの無線アクセステクノロジ(RAT)を実施することができる。RATは、無線通信に使用されるテクノロジを指す。TDMAシステムは、汎ヨーロッパデジタル移動通信システム(GSM)のようなRATを実施することができる。万国移動通信システム(UMTS)は、RATとしてW−CDMAおよびGSMを使用するシステムであり、「第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)」という名称の団体からの文書に記述されている。cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)」という名称の団体からの文書に記述されている。3GPPおよび3GPP2は、公に入手可能な文書である。
【0039】
本明細書で使用されるように、アクセスポイント110は、クライアント端末と通信することができるデバイスであり、それはまた、基地局、ノードB、またはいくつかの類似した別のデバイスで呼ばれ、さらに、それらの機能性のいくつかまたは全てを含みうる。クライアント端末106は、ユーザ機器(UE)、無線通信デバイス、モバイル局、コンピュータ、ラップトップ、モバイル電話、セルラ電話、またはいくつかの別の用語で呼ばれ、さらに、それらの機能性のいくつかまたは全てを含みうる。いくつかの実施形態において、リモートページグプロキシ102の動作および/または機能性は、アクセスポイント110に一体化されうる。
【0040】
図2は、分割プロキシサーバが、クライアント端末における電力節約を容易にする無線通信システムの動作を示すフロー図である。分割プロキシサーバは、リモートページングプロキシおよびローカルページングプロキシを含みうる。この例において、図1のアクセスポイント110、リモートページングプロキシ102、ローカルページジングプロキシ104、および、クライアント端末106が例示目的で使用される。クライアント端末106は、クライアント識別子(ID)、トラフィックおよび/またはページングチャネル情報、セクタ情報、および/または、クライアント端末106と関連付けられたホップシーケンス(例えば、その高電力インターフェースについての)記憶することができる。リモートページングプロキシ102およびローカルページングプロキシ104は、それぞれ、それらがプロキシとして動作しているクライアント端末のリモートクライアントプロキシリストおよびローカルクライアントプロキシリストを維持することができる。リモートプロキシリストは、各クライアント端末に対して責任を持つローカルページングプロキシに加えてクライアント端末の名称または識別子を含みうる。
【0041】
クライアント端末106が電力節約または新しいサービスエリアへのローミングを望む場合、それは、例えば、低電力インターフェース(例えば、二次インターフェース)を通してプロキシ要求(クライアント端末につていのページグメッセージのモニタを可能にするのに十分な、そのクライアントID、トラフィックまたはページングチャネル、セクタ(sector)、ホッピングシーケンス等を含みうる)を送信する(202)ことによって、そのプロキシとして動作するように、分割プロキシサーバのローカルページングプロキシ104に指示することができる。例えば、クライアントIDを使用して、ローカルページングプロキシ104は、クライアント端末106をそのローカルプロキシリストに追加しうる(204)。次に、ローカルページングプロキシ104は、IPネットワークを通してクライアント端末のプロキシ要求をリモートページングプロキシ102に転送しうる(206)。例えば、プロキシ要求で転送された(206)クライアントIDを使用して、リモートページングプロキシ102は、クライアント端末106をリモートプロキシリスト208に追加し、次に、肯定応答(210)をローカルページングプロキシ104に送信して情報の受信を通知することができる。リモートページングプロキシからの肯定応答の受信を受けて、ローカルページングプロキシは、さらに、情報の受信を通知するために(且つ、おそらくは、それがクライアント端末のプロキシとしての機能を果たしていることを通知するためにも)、肯定応答(212)をクライアント端末106に送信することができる。肯定応答(212)の受信後、クライアント端末106は、その高電力インターフェースを停止しうる(または、電源が落とされる)(214)。
【0042】
アクセスポイント110は、クライアント端末に向けられたページングメッセージ(またはその一部)を受信することができる(218)。ページングメッセージの受信後、アクセスポイント110は、クライアント端末106に向けられたページングメッセージをリモートページングプロキシに転送することができる(220)。ページングメッセージを用いて、リモートページングプロキシは、さらに、ページングメッセージに応答するのに十分な情報を受信することができる。リモートページングプロキシ102は、そのネットワーク通信インターフェースを通して転送されたページングメッセージを受信し、そのプロキシリストをチェックすることができる(222)。例えば、クライアントIDを使用して、リモートページングプロキシ102は、ページングメッセージがリモートプロキシリスト上のクライアント端末に向けられているか否かを確かめる(224)。ページングメッセージが、リモートプロキシリスト上のクライアント端末に向けられている場合、リモートページングプロキシ102(あるいは、同じ場所に位置するアクセスポイント110)は、例えば、IPネットワークを通して、それが割り当てられるクライアント端末をモニタするページングメッセージをローカルページングプロキシ104に転送することができる(226)。
【0043】
1つの特徴において、ページングメッセージが受信されると、ローカルページングプロキシは、ページングメッセージがそのローカルプロキシリスト内のクライアント端末に向けられているか否かを確かめることができる(228)。ローカルページングプロキシ104は、それがプロキシとしての機能を果たしているクライアント端末106にページングメッセージが向けられている場合、その低電力インターフェースを介してページングメッセージを特定のクライアント端末106に転送することができる(230)。クライアント端末106は、受信されたメッセージがページングメッセージであるか否かを決定することができる(232)。受信されたページングメッセージは、クライアント端末106が、ページングメッセージに直接応答することを可能にするのに十分な情報を含みうることに注意されたい。ページングメッセージが低電力インターフェース上で受信されたことをクライアント端末106が決定すると、クライアント端末106は、その高電力インターフェースをオンにし(234)、ページングメッセージを送信するアクセスポイント110に直接応答しうる。ページングメッセージの肯定応答(236)は、ダイレクト通信を確立するために、高電力インターフェースを介してクライアント端末106からアクセスポイント110に送信されうる。
【0044】
W−CDMAシステムのある例において、肯定応答(236)がアクセスポイント110によって受信されると、無線リソース接続(RRC)接続はセットアップされうる(238)。随意的に、クライアント端末106が安全な接続を通してアクセスポイント110と通信できるように、安全な通信リンクがセットアップされうる(240)。最後に、クライアント端末106の高電力インターフェースとアクセスポイント110との間の通信(例えば、音声またはデータトラフィック)が確立されうる(242)。分割プロキシサーバに、1つ以上のクライアント端末106のプロキシとして動作するように指示するプロセスは、複数回繰り返されうる。
【0045】
図3は、クライアント端末における電力節約を容易にするために分割プロキシサーバがプロキシとして動作する無線通信システム300の別の例を示すブロック図である。この例は、リモートページングプロキシ302がどのように集中化されうるかを示す。すなわち、リモートページングプロキシの機能性はアクセスポイント310から離されうる。リモートページングプロキシ302は、ページングメッセージをモニタし、そのようなページングメッセージが受信されると、そのページングメッセージをローカルページングプロキシ304に転送する。この例において、リモートページングプロキシ302は、(有線あるいは無線の)IPネットワーク308を介してローカルページングプロキシと通信することができる。セルラ通信ネットワーク307が、1つ以上のアクセスポイント310を介してサービスをクライアント端末306に提供しうることに注意されたい。いくつかの実施形態において、セルラ通信ネットワーク307は、IPネットワーク308内で実施されうる。加えて、いくつかの実施形態において、リモートページングプロキシ302は、それがページングメッセージをモニタおよび/または受信できるように、セルラ通信ネットワーク307に結合されうる。
【0046】
クライアント端末306は、クライアント端末306をそのローカルプロキシリストに追加するローカルページングプロキシ304にプロキシ要求を(例えば、その低電力インターフェースを介して)送信することができる。ローカルページングプロキシ304は、IPネットワーク308を介して、プロキシ要求316をリモートページングプロキシ302に転送しうる。集中型リモートページングプロキシ302は、クライアント端末306をそのリモートプロキシリストに追加しうる。プロキシとして動作している時、リモートページングプロキシ302は、クライアント端末306のためにアクセスポイント310からのページングメッセージをモニタし、IPネットワーク308を介してその対応ローカルページングプロキシ302に直接ページングメッセージを(受信された場合)転送する。
【0047】
ローカルページングプロキシ304がリモートローカルプロキシ302からページングメッセージ318を受信すると、ローカルページングプロキシは、それが、メッセージを意図されるクライアント端末のプロキシとして動作しているか否かを確かめうる。次に、ローカルページングプロキシ304は、その低電力インターフェース312を通してページングメッセージ318(または、その一部)をクライアント端末306に転送しうる。次に、クライアント端末306は、その高電力通信インターフェース314の電源を入れ、ページングメッセージ318を開始したアクセスポイント310に直接応答する(320)。
【0048】
図4は、1つ以上の分割プロキシサーバが、ローイングクライアント端末における電力節約を容易にするために、プロキシとして動作しうる無線通信システム400の例を示すブロック図である。すなわち、クライアント端末402は、異なるローカルページングプロキシ404および406によってサービス提供されうる異なるセル(例えば、異なる無線カバレッジエリア)の間をローミングまたは移動しうる。
【0049】
最初に、第1のカバレッジエリア内のクライアント端末402aは、そのページングメッセージをモニタおよび転送するためのプロキシとして動作することをローカルページングプロキシ404に要求しうる。ローカルページングプロキシを識別する際、クライアント端末402aは、ネットワーク通信インターフェース(IPネットワーク412への)および低電力インターフェースの両方を有する潜在的なローカルページングプロキシの識別を試みることができる。1つ以上のローカルページングプロキシがクライアント端末402aによって識別されると、それは、その「プロキシ」として動作する1つのローカルページングプロキシ404を、利用可能なローカルページングプロキシのどれが、クライアント端末の低電力インターフェースで測定されるか、知覚される最良または最強の短距離リンクを有するかに基づいて選択しうる。この例において、ローカルページングプロキシA 404は、ローカルページングプロキシB 406よりもクライアント端末402に近いため、クライアント端末402は、そのプロキシとして動作するローカルページングプロキシA 404を選択しうる。クライアント端末402aは、プロキシ要求A 416を選択されたローカルページングプロキシA 404に送信しうる。そのようなプロキシ要求は、クライアント端末およびページングチャネル(例えば、クライアントID、ホップシーケンス、ページングチャネル、セクタ等)を識別するのに十分な情報を含みうる。
【0050】
ローカルページングプロキシA 404が識別および選択されると、クライアント端末402aおよびローカルページングプロキシA 404の両方の低電力インターフェースを介した通信リンクが確立またはセットアップされ、ローカルページングプロキシA 404は、クライアント端末402aをそのローカルプロキシリストに追加する。ローカルプロキシリストに追加されると、ローカルページングプロキシA 404は、プロキシ要求A 416をリモートページングプロキシ408に転送することができる。次に、リモートページングプロキシ408は、そのリモートプロキシリストにクライアント端末402aを追加する。結果として、クライアント端末402aの高電力インターフェースは、電力節約を容易にするために電源が切られる(例えば、オフにされる)。この例において、リモートページングプロキシ408は、クライアント端末402が通常その高電力インターフェースを介して通信するセルラ通信ネットワーク414のアクセスポイント410と同じ場所に配置されることに注意されたい。セルラ通信ネットワークは、無線加入者通信サービスを動作するために、インフラストラクチャ(例えば、アクセスポイント、有線ネットワーク等)を提供しうる。様々な例において、セルラ通信ネットワーク414は、IPネットワーク412から離れており、別の例において、セルラ通信ネットワーク414は、IPネットワーク412を通して動作しうる。
【0051】
選択ローカルページングプロキシA 404のリモートページングプロキシ408は、クライアント端末402aへのページングメッセージのための1つ以上のアクセスポイント410(または、セルラ通信ネットワーク414)をモニタすることができる。ページングメッセージ418の受信を受けて、ページングメッセージは、IPネットワーク412を介してリモートページングプロキシ408によってローカルページングプロキシA 404に送信または転送されうる。次に、ローカルページングプロキシA 404は、低電力インターフェースを通してページングメッセージ418(または、その一部)をクライアント端末402aに転送することができる。低電力通信インターフェースを介したページングメッセージA 418の受信を受け、クライアント端末402aは、その高電力通信インターフェースの電源を入れ、ページングメッセージ418を開始したアクセスポイント410に直接応答することができる。
【0052】
クライアント端末402aは、第1のカバレッジエリアから、ローカルページングプロキシA 404によってカバーされていない第2のカバレッジエリアにローミングしうる。すなわち、クライアント端末402aは、ローカルページングプロキシA 404との通信がいまだ有効であるか否かを決定するために、低電力インターフェースを周期的または散在的にモニタしうる。クライアント端末402がローカルページングプロキシA 404から離れると接続を失い、でなければ、その低電力インターフェースを介して、よりよい接続を見つけることができる。第2のカバレッジエリアにおいてサービスが欠如していると、再配置されたクライアント端末402bは、そのプロキシとして動作することを求めたプロキシ要求BをローカルページングプロキシB 406に送信させる。そのプロキシとして動作するようにローカルページングプロキシBに要求する際、クライアント端末402bは、プロキシ要求B 417を選択ローカルページングプロキシB 406に送信することができる。次に、クライアント端末402bおよびローカルページングプロキシB 406の両方の低電力インターフェースを介した通信リンクが確立またはセットアップされ、クライアント端末402bはローカルプロキシリストに追加されうる。ローカルページングプロキシB 412は、また、それがクライアント端末402bの新しいローカルページングプロキシであることをリモートページングプロキシ408に知らせる。
【0053】
新しいローカルページングプロキシBによって、それがクライアント端末402bのプロキシとして動作することを知らされると、リモートページング端末408は、未来のページングメッセージB 419(クライアント端末402に向けられた)をローカルページングプロキシB 460に転送しうる。次に、ローカルページングプロキシB 406は、その低電力インターフェースを通して、ページングメッセージB(または、その一部)をクライアント端末402bに転送しうる。低電力通信インターフェースを介したページングメッセージBの受信を受けて、クライアント端末402bは、その高電力通信インターフェースの電源を入れ、ページングメッセージB 419を開始したアクセスポイント410に直接応答しうる。いくつかの実施形態において、実際にページングメッセージを転送するよりもむしろ、リモートページングプロキシ408は、アクセスポイント410(あるいは、セルラ通信ネットワーク414)に、IPネットワーク412を介してページングメッセージをローカルページングプロキシに転送するように指示する。
【0054】
いくつかの場合において、クライアント端末402は、セルラ通信ネットワーク414のサービスがない領域にローミングしうる(すなわち、それはアクセスポイント410と通信することができない)。しかしながら、クライアント端末402は、IPネットワーク412を介して依然として到達可能である(reachable)。ゆえに、リモートページングプロキシ408と、最後に知られていたローカルページグプロキシは、依然として、到来ページングメッセージをクライアント端末に(IPネットワーク412を介して)転送することができる。
【0055】
別の場合において、クライアント端末402は、セルラ通信ネットワーク414のサービスがない(すなわち、それが、アクセスポイント410と通信することができない)、および/または、ローカルページングプロキシの到達可能範囲外の領域ローミングしうる。そのような場合、リモートページングプロキシ408または最後に知られていたローカルページングプロキシは、それがクライアント端末に伝達されるまで、到来ページングメッセージを記憶し、あるいは、それを待ち行列に加える。クライアント端末がローカルページングプロキシの到達範囲内に再度入ると、記憶/待機ページングメセージはそれに送信されうる。
【0056】
図5は、1つ以上のプロキシがクライアント端末における電力節約を容易にすることができる無線通信システムのさらに別の例を示すブロック図である。この例は、異なるネットワーク502、504、および506が、どのように高帯域リンク(例えば、ブロードバンド、E1/T1等)によって相互接続され、それによって、通信がそれらの間で実行されるかを示す。各ネットワーク内において、クライアントデバイスの電力節約は、本明細書で記述されるプロキシスキームを使用することによって実施されうる。例えば、モバイル電話ネットワークのための無線セルカバレッジ領域504において、複数のモバイル電話(または、別の通信デバイス)がサービスを受ける。この例において、第1のモバイル電話508および第2のモバイル電話510は、高電力インターフェース(例えば、長距離、高帯域)および低電力インターフェース(例えば、短距離、低帯域)を備えうる。第1のモバイル電話508は、第2のモバイル電話510が、ページングメッセージを受信および転送するためのローカルページングプロキシとして動作することを要求し、それにより、第1のモバイル電話が、高電力インターフェースの遮断(あるいは、「アウェーク」時間の制限)によって電力節約することを可能にする。この例において、第2のモバイル電話510は、リモートページングプロキシからページングメッセージを受信するためのローカルページングプロキシとして動作しうる。ページングメッセージは、通信ネットワーク502(IPネットワークおよび/またはセルラ通信ネットワークを含みうる)を介してリモートページングプロキシによって第2のモバイル電話510に転送されうる。この例において、リモートページングプロキシは、サービングアクセスポイント518と共に配置されるか、あるいは、通信ネットワーク上の別の場所に配置されうる。
【0057】
別の例において、家、オフィス、あるいは建物の無線ネットワーク502は、フェムト/ピコセル512によってサービス提供を受けうる。フェムト/ピコセル512は、局所化された限定エリア(例えば、家、オフィス、または建物)内の無線サービスを複数のモバイル電話514および516(または、別の通信デバイス)に提供することができる。この例において、フェムト/ピコセル512は、通常、サービスを受けているモバイル電話514および516の高電力インターフェースと通信するために使用される高電力インターフェースと、それがモバイル電話514および516の対応低電力インターフェースと通信することができる低電力インターフェース(例えば、短距離、低帯域、または二次インターフェース)の両方を有する。このように、モバイル電話が、フェムト/ピコセル512をそのローカルページングプロキシとして指定する(且つ、モバイル電話の高帯域インターフェースを遮断する)場合、フェムト/ピコセル512は、それらの低電力インターフェースを通してページングメッセージを転送することができる。ページングメッセージは、通信ネットワーク502(IPネットワークおよび/またはセルラ通信ネットワークを含みうる)を介し、リモートページングプロキシによってフェムト/ピコセル512に転送されうる。
【0058】
[リモートページングプロキシ]
図6は、クライアント端末における電力節約を容易にするためにプロキシとして動作するように構成された分割プロキシサーバのリモートページングプロキシの例のブロック図である。リモートページングプロキシ602は、処理回路604および1つ以上のネットワーク通信インターフェース606を含みうる。ネットワーク通信インターフェース606は、IPネットワークおよび/またはセルラ通信ネットワークを通して通信するために使用されうる。例えば、リモートページングプロキシ602は、通信的に、ローカルページングプロキシ610に(例えば、IPネットワークのような第1のネットワークを通して)リンクされうる。加えて、リモートページングプロキシ602は、通信的に、アクセスポイントおよび/またはセルラネットワークインフラストラクチャ608に(例えば、セルラ通信ネットワークのような第2のネットワークを通して)リンクされうる。
【0059】
動作の1つのモードにおいて、リモートページングプロキシ602は、そのネットワーク通信インターフェースを介してクライアントプロキシリスト614上で識別されるクライアント端末へのページングメッセージのための1つ以上のアクセスポイントをモニタするように構成されうる。すなわち、リモートページングプロキシ602は、1つ以上のクライアント端末のプロキシとして動作することを認めうる。そのようなプロキシモードにおいて、リモートページングプロキシ602は、それがプロキシとして動作することを認めたクライアント端末に向けられたページングメッセージをモニタまたは受信するために、そのネットワーク通信インターフェースを使用しうる。それがプロキシとして動作しているクライアント端末に向けられたページンメッセージが受信されると、リモートページングプロキシ602は、そのネットワーク通信インターフェース608を通してそのページングメッセージの全てまたは一部を、後にそのメッセージを適切なクライアント端末に転送するローカルページングプロキシ610に転送しうる。
【0060】
図7は、クライアント端末における電力節約を容易にするために、リモートページングプロキシで動作可能な方法を示すフロー図である。リモートページングプロキシがクライアント端末のプロキシとして動作しうることを示すプロキシ要求通知がローカルページングプロキシから受信されうる(702)。プロキシ要求通知は、リモートページングプロキシがクライアント端末へのページングメッセージをモニタすることを可能にするのに十分なクライアント端末と関連付けられたクライアント端末識別子および別の情報(例えば、ホップシーケンス、トラフィック/ページングチャネル、セクタ等)を含みうる。そのような通知は、通常クライアント端末が通信を行う第1の通信ネットワーク(例えば、セルラネットワーク)とは異なる第2の通信ネットワーク(例えば、IPネットワーク)を介して受信されうる。次に、クライアント端末は、リモートページングプロキシ上のリモートプロキシリストに加えられ、さらに、ローカルページングプロキシと関連付けられる(704)。これは、リモートページングプロキシが、後に、受信されたページングメッセージを正確なローカルページングプロキシに転送することを可能にする。加えて、リモートページングプロキシは、クライアント端末のプロキシとして動作するための、ローカルページングプロキシからの通知を確認しうる(706)。そのような確認は、そのページングメッセージがモニタされうることを知って、クライアント端末が高電力(または一次)インターフェースを遮断できるように、クライアント端末を通る。
【0061】
次に、リモートページングプロキシは、クライアント端末に向けられたページングメッセージのための第1の通信ネットワークをモニタしうる(708)。例えば、リモートプロキシ端末は、第1の通信ネットワーク上でページングメッセージを直接的にアクセスポイントから、または、別の端末から受信することができる。あるいは、リモートプロキシ端末は、ページングメッセージを獲得するために、アクセスポイント(または、第1の通信ネットワーク)からのブロードキャスト(無線の)をモニタする。
【0062】
リモートページングプロキシは、受信されたページングメッセージがリモートプロキシリスト上のクライアント端末に向けられたものか否かを決定しうる(710)。リモートプロキシリスト上のクライアント端末に向けられたページングメッセージが受信されない場合、リモートページングプロキシは、そのネットワーク通信インターフェースを介してクライアント端末へのページングメッセージについての第1の通信ネットワークをモニタし続けることができる(708)。リモートページングプロキシが、リモートプロキシリスト上のクライアント端末を対象としたページングメッセージを受信すると、リモートページングプロキシは、第2の通信ネットワーク(例えば、IPネットワーク)を介して、獲得されたページングメッセージコンテンツの少なくとも一部をローカルページングプロキシに送信または転送する(712)。ページングメッセージの一部は、受信側のクライアント端末が、第1の通信ネットワークのアクセスポイントへのページングメッセージに直接応答することを可能にするのに十分でありうる。転送されるページングメッセージは、アクセスポイントとの通信を確立するために、クライアント端末によって使用される任意の別の情報と共に、セクタ、トラフィック、または周波数チャネルを含むがそれに限定されない。
【0063】
ページングメッセージがローカルページングプロキシに転送されると(低電力インターフェースを通してクライアント端末に転送するために)、クライアント端末は、リモートページングプロキシのリモートクライアントプロキシリストから除かれうる(714)。随意的に、リモートページングプロキシは、新しい通知が新しいローカルページングプロキシから受信されると、ローカルページングプロキシから新しいローカルページングプロキシにクライアント端末についての転送情報を更新することができる(707)。
【0064】
[ローカルページングプロキシ]
図8は、ローカルページングプロキシがサービス提供をするクライアント端末における電力節約を容易にするために、プロキシとして動作するように構成されたローカルページングプロキシの例のブロック図である。ローカルページングプロキシ802は、リモートページングプロキシ812と(例えば、IPネットワークを介して)通信するための第1の通信インターフェース806を含みうる。ローカルページングプロキシ802は、さらに、1つ以上のクライアント端末(例えば、モバイル電話等)と通信するための第2の通信インターフェース808を含みうる。第2の通信インターフェース808は、無線の低電力通信インターフェースでありうる。処理回路804は、第1および第2の通信インターフェース806および808を通して送信および/または受信を制御するように構成されうる。例えば、ローカルページングプロキシ802は、プロキシ要求通知を1つ以上のクライアント端末から受信する。結果として、ローカルページングプロキシ802は、1つ以上の要求元クライアント端末をローカルプロキシリスト810に追加する。ローカルページングプロキシ802は、さらに、プロキシ要求通知をリモートページングプロキシ812に送信する。
【0065】
ローカルページングプロキシ802が第1の通信インターフェース806を介してページングメッセージを受信すると、それがローカルプロキシリスト810内のクライアント端末に向けられたものか否かをチェックする。そうである場合、ローカルページングプロキシ802は、二次通信インターフェース808(例えば、低電力通信インターフェース)を介してページングメッセージ(または、その一部)を対象のクライアント端末に送信する。それによって、クライアント端末はページングメッセージに直接応答することができる。そうではない場合、アクセスポイント802はそのページングメッセージを廃棄する。
【0066】
ローカルページングプロキシは、二次通信インターフェース808を介してクライアント端末の存在をモニタすることができる。クライアント端末が、もはやローカルページングプロキシ802によって二次通信インターフェース808を介して到達可能ではないと決定されると、ローカルページングプロキシ802は、クライアント端末のプロキシとしての動作を停止しうる。
【0067】
別の特徴に従って、プロキシ要求は、サービスエリア外に移動するクライアント端末によってトリガされうる。結果として、ローカルページングプロキシ802は、クライアント端末がサービスエリア外に移動したと決定されると、クライアント端末に後で伝達するために、受信されたページングメッセージの一部を記憶しうる。
【0068】
さらに別の特徴に従って、クライアント端末は、それ自体がOut of Service(OOS)エリアにあることを知りうる。そのような場合において、クライアント端末は、プロキシ(あるいは、スリープ)モードで動作しうる(または、そのモードに入る)。すなわち、クライアント端末はオフにされるか、あるいは使用中止になり、もはやセルラネットワークとの通信状態にない。結果として、クライアント端末は、セルラネットワークの獲得を試みず、代わりとして、それがローカルページングプロキシから通知またはメッセージを受信するまで待つ。
【0069】
クライアント端末がプロキシモードの場合、ローカルページングプロキシは、リモートページングプロキシからのページングメッセージをモニタし続けうる。クライアント端末へのページングメッセージを検出すると、ローカルページングプロキシは、クライアント端末に到来ページングメッセージを知らせることができる。クライアント端末が、ローカルページングプロキシによって、到来ページングメッセージを知らされると、クライアント端末はオンになり、セルラネットワークとの通信の再獲得または再確立を行う。クライアントが時間内にセルラネットワークとの通信を成功裏に再獲得または再確立できない場合、クライアント端末は、続いて、欠落ページングメッセージを知らされうる。到来(または、欠落)ページングメッセージのローカルページングについての通知をプロキシから受信する時にのみオンになることによって、クライアント端末は、それがメッセージをチェックするために周期的にオンになる必要がないため、電力を節約することができる。
【0070】
一例に従って、ローカルページングプロキシ802およびリモートページングプロキシは、第1の通信ネットワークを通して(例えば、一次通信インターフェース806を介して)通信することができ、ページングメッセージは、二次通信ネットワーク介した(例えば、無線通信リンクを介した)クライアント端末との通信セッションを開始するための要求である。
【0071】
図9は、ローカルページングプロキシがサービス提供するクライアント端末における電力節約を容易にするためにローカルページングプロキシにおいて動作可能な方法を示すフロー図である。ローカルページングプロキシがクライアント端末のプロキシとして動作するべきであることを示すプロキシ要求通知がクライアント端末から受信されうる(902)。そのような通知は、ローカルページングプロキシの二次通信インターフェース(低電力インターフェース)上で受信されうる。ローカルページングプロキシは、クライアント端末をローカルプロキシリストに追加しうる(904)。ローカルページングプロキシは、リモートページングプロキシがクライアント端末のためのプロキとして動作すべきであることを示すメッセージをリモートページングプロキシに送信することができる(906)。
【0072】
ローカルページングプロキシは、第1の通信インターフェースを通してページングメッセージについての第1の通信インターフェースをモニタすることができる(908)。そのようなネットワーク通信インターフェースは、ローカルページングプロキシを拡張ネットワークインフラストラクチャに結合しうる。ローカルページングプロキシは、受信されたページングメッセージがローカルプロキシリスト上のクライアント端末に向けられているか否かを(随意的に)決定しうる(910)。対象のクライアント端末がクライアントプロキシリストにない場合、ローカルページングプロキシは、リモートページングプロキシからのページングメッセージをモニタし続ける(908)。そうでなく、対象のクライアント端末がローカルプロキシリストにある場合、ローカルページングプロキシは、第2の通信インターフェース(例えば、低電力インターフェース)を介してページングメッセージの少なくとも一部をクライアント端末に送信する(912)。送信されたページングメッセージの一部は、受信側のクライアント端末が、ページングメッセージへの応答を、直接送信元のアクセスポイントに行うことを可能にするのに十分である。ページングメッセージが対応するクライアント端末に転送されると、クライアント端末は、ローカルページングプロキシのローカルプロキシリストから除かれうる(914)。一実施形態において、ローカルページングプロキシおよびリモートページングプロキシは、第1の通信ネットワークを通して通信することができ、ページングメッセージは、第2の通信ネットワークを介したクライアント端末との通信セッションを開始するための要求である。
【0073】
[クライアント端末]
図10は、分割プロキシサーバ使用することによる電力節約のために構成されたクライアント端末の例のブロック図である。クライアント端末1002は、小さいおよび/または低電力のマイクロプロセッサのような処理回路1004を含みうる。クライアント端末1002は、さらに、ローカルページングプロキシ1012にリンクすることなど、クライアント端末1002を第1の無線ネットワーク上のデバイスに結合するために使用される低電力通信インターフェース1006を含みうる。例えば、低電力通信インターフェース1006は、ブルートゥースに準拠したネットワークを通してなど、短距離通信に使用されうる。高電力通信インターフェース1010は、クライアント端末1002が、ネットワークアクセスポイント1014とリンクすることなど、第2の無線ネットワーク上のデバイスと通信することを可能にするために使用されうる例えば、高電力通信インターフェース1010は、CDMAに準拠したネットワークを通してなど、長距離通信に対して使用されうる。クライアント端末1002は、電池型であり、そのようなバッテリが提供可能な電力量は制限される。
【0074】
従来技術のアプローチにおいて、クライアント端末の高電力通信インターフェースは、少なくともある時間インターバルの間、ページングメッセージに対してリスンするためにオンにされ、クライアント端末の内臓電源(例えば、バッテリ)から電力を排出させる。例えば、ページングチャネルは、ナンバリングされたフレームに分割されうる。クライアント端末は、特定のフレームが割り当てられ、それ上で端末固有メッセージを受信することができる。そのようなページングチャネルの場合、クライアント端末は、不連続受信(DRX)動作に入ことができ、それによって、クライアント端末は、継続的というよりはむしろ周期的に、高電力インターフェースを使用してメッセージのためのページングチャネルをモニタする。DRX動作の間、クライアント端末は、割り当てられたフレームの前に「スリープ」状態から起きて「アウェーク」状態に入り、メッセージのためのページングチャネルを処理およびモニタし、さらに、追加の通信が必要でない場合はスリープ状態に入る。そのような従来技術のクライアント端末がページングメッセージをモニタするために継続的に電源を入れられなくても、既定のインターバルで電源を入れられ、それは、クライアントデバイスの内臓バッテリを排出する。
【0075】
対照的に、クライアント端末1002は、リモートページングプロキシおよびローカルページングプロキシを含む分割プロキシサーバを使用することによって、改善された電力節約を達成するように構成されうる。クライアント端末1002は、そのページングメッセージをモニタするために、ローカルページングプロキシ1012がプロキシとして動作することをオフにする。次に、クライアント端末1002は、電力を節約するために、その高電力通信インターフェース1010の電源を切る。次に、クライアント端末は、ローカルページングプロキシがクライアント端末1002に向けられたページングメッセージの少なくとも一部を転送したか否かを決定するために、低電力通信インターフェース1006をモニタする。ページングメッセージの少なくとも一部が低電力通信インターフェース1006上で受信されると、クライアント端末1002は、その高電力通信インターフェース1010を介して、ページングメッセージを開始または送信したアクセスポイント1014に応答する。
【0076】
図11は、分割プロキシサーバを使用することによって、電力節約のためにクライアント端末において動作可能な方法を示すフロー図である。最初に、ローカルページングプロキシがクライアント端末のプロキシとして動作すべきであることを示すメッセージが、ローカルページングプロキシに送信されうる(1102)。次に、クライアント端末は、その高電力通信インターフェースの電源を切りうる(1104)。クライアント端末は、周期的に、ローカルページングプロキシが依然としてそのプロキシとして動作することを検証しうる(1106)。ローカルページングプロキシが、そのプロキシとしての機能をもはや果たしていない場合、ステップ1102に関して上で示されたように、新しいローカルページングプロキシを探しうる。あるいは、ローカルページングプロキシがクライアント端末のプロキシプロキシとして依然として動作している場合、クライアント端末は、低電力通信インターフェースを通してローカルページングプロキシからのページングメッセージに対してリスンする(1108)。クライアント端末は、ページングメッセージがページング情報と共に受信されるか否かを決定することができる(1110)。共に受信されない場合、クライアント端末は、その低電力通信インターフェースを通してローカルページングプロキシからページングメッセージに対してリスンし続けうる。そうでなければ、クライアント端末は、その高電力通信インターフェースの電源を入れる(1112)。高電力通信インターフェースに電源が入れられると、クライアント端末は、ページングメッセージを開始したアクセスポイントに直接応答するために、それを使用しうる(1114)。
【0077】
[同じ場所に配置されたアクセスポイントとリモートページングプロキシ]
図12は、リモートページングプロキシがサービス提供するクライアント端末における電力節約を容易にするために、プロキシとして動作するように構成されたリモートページングプロキシと同じ場所に配置されたアクセスポイントの例のブロック図である。アクセスポイント/リモートページングプロキシ1202は、例えば、それがサービス提供するクライアント端末への/からの通信を容易にするために、ネットワーク通信インターフェース1216を介して通信ネットワーク1218にリンクするフェムトセル、ピコセル、基地局、または別のネットワークデバイスでありうる。アクセスポイント/リモートページングプロキシ1202は、さらに、アクセスポイント/リモートページングプロキシ1202によってサービスを受けているクライアント端末(例えば、モバイル電話等)と通信するために、処理回路1204および高電力通信インターフェース1206(例えば、CDMAに準拠したトランシーバなどを通長距離トランシーバ)を含みうる。
【0078】
アクセスポイント/リモートページングプロキシ1202が、ネットワーク通信インターフェース1216を介してページングメッセージを受信すると、それは、そのページングメッセージがリモートプロキシリスト1210内のクライアント端末に向けられたものか否かをチェックする。そうである場合、アクセスポイント/リモートページングプロキシ1202は、対象のクライアント端末に転送するために、ネットワーク通信インターフェース1216を介してページングメッセージ(または、その一部)をローカルページングプロキシ1220に送信する。そうでない場合、アクセスポイント/リモートページングプロキシ1202は、高電力通信インターフェース1212を介してページングメッセージを対象のクライアント端末に送信する。そのようなページングメッセージに応答して、アクセスポイント/リモートページングプロキシ1202は、受信側の対象クライアント端末からの高電力通信インターフェース1212を介して応答を受信しうる。
【0079】
図13は、アクセスポイント/リモートページングプロキシがサービス提供するクライアント端末における電力節約を容易にするためのアクセスポイント/リモートページングプロキシにおいて動作可能な方法を示すフロー図である。アクセスポイント/リモートページングプロキシがクライアント端末のプロキシとして動作するべきであることを示す通知がローカルページングプロキシから受信されうる(1302)。そのような通知は、ネットワーク通信インターフェース上でローカルページングプロキシから受信されうる。アクセスポイント/リモートページングプロキシは、クライアント端末を、リモートクライアントプロキシリストに追加しうる(1304)。アクセスポイント/リモートページングプロキシは、ネットワーク通信インターフェースを通してページングメッセージを受信しうる(1306)。そのようなネットワーク通信インターフェースは、アクセスポイント/リモートページングプロキシを拡張ネットワークインフラストラクチャに結合しうる。アクセスポイント/リモートページングプロキシは、受信されたページングメッセージがリモートクライアントプロキシリスト内のクライアント端末に向けられたものか否かを決定しうる(1308)。対象のクライアント端末がリモートクライアントプロキシリストにない場合、ページングメッセージは、高電力(長距離)通信インターフェースを介して送信されうる(1310)。そうではなく、対象のクライアント端末がリモートクライアントプロキシリストにある場合、アクセスポイント/リモートページングプロキシは、ページングメッセージコンテンツの少なくとも一部を、ローカルページングプロキシを介して対象のクライアント端末に送信する(1312)。ページングメッセージの一部は、受信側のクライアント端末が、にページングメッセージへの応答を、直接送信側のアクセスポイント行うことを可能にするのに十分である。ページングメッセージがローカルページングプロキシを介して対応クライアント端末に転送されると、クライアント端末は、アクセスポイント/リモートページングプロキシのリモートクライアントプロキシリストから除かれうる(1314)アクセスポイント/リモートページングプロキシは、高電力通信インターフェースを介してクライアント端末からのページングメッセージへの応答を受信しうる(1316)。
【0080】
クライアント端末の高電力通信インターフェースの電源を切り、クライアント端末へのページングメッセージをモニタするためにリモートページングプロキシとローカルページングプロキシを有する分割プロキシサーバ使用することによって、電力が節約される。より少ない電力の消費は、クライアント端末が、所与のバッテリ充電でより長く動作することを可能にし、それによって、クライアント端末のスタンバイ時間を拡張する。クライアント端末が典型的にモバイルテレコミュニケーションにおいて使用されるため、クライアント端末のバッテリを再充電または入れ替えることなく、拡張された時間期間に入ることがしばしば必要である。従って、さらなる便利性を提供し、バッテリの消耗によるページングメッセージの紛失の可能性を減らすために、所与のバッテリサイズに対するスタンバイ時間の拡張が大いに望まれうる。
【0081】
従来技術のアプローチにおいて、クライアント端末は、前に記述されたように、ほとんどの時間を遊休モードで費やす例えば、W−CDMAの場合、遊休時間は99%にも及ぶ。しかしながら、遊休モードにもかかわらず、クライアント端末は、関連ページングチャネル上にページングメッセージに対してリスンするために高電力通信インターフェースをオンとオフとに循環させることから、電力を消費している。結果として、上に議論されたように、CDMA(W−CDMAを含む)に準拠した従来技術のクライアント端末の場合、遊休モードにおける電流消費は2.5から3mAの範囲内である。
【0082】
しかしながら、より長い時間、クライアント端末の高電力通信インターフェースを遮断し、低電力通信インターフェースを介したローカルページングプロキシからのページング通知に依存することによって、電力消費は非常に減らされうる。例えば、低電力通信インターフェース(例えば、ページスキャンモードのブルートゥースインターフェース)は、0.3mAくらいの少なさであり、スニッフモードが使用されるとさらに減らされうる。例えば、電流消費は、低電力通信インターフェースを使用して、1.3秒のスニッフ周期で0.03mAに減らされうる。遊休電力消費を減らすこと、および/または、クライアント端末の高電力通信インターフェースを完全にオフにすることによって、内蔵バッテリまたは電源の寿命が延長されうる。
【0083】
当業者は、一般的に、この開示において記述される処理の大半が同様の方式で実施されうることを認識するであろう。任意の回路あるいは回路セクションは、単独で、あるいは、1つ以上のプロセッサを備える集積回路の一部として組み合わせて実施されうる。1つ以上の回路が、集積回路、アドバンスRISC機械(ARM)プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、汎用プロセッサ等で実施されうる。
【0084】
図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12および/または13に示された1つ以上のコンポーネント、ステップ、および/または機能は、再配列され、および/または、単一のコンポーネント、ステップ、または機能へと結合され、あるいは、いくつかのコンポーネント、ステップ、または機能に組み込まれうる。さらなるエレメント、コンポーネント、ステップ、および/または機能が追加されうる。図1、3、4、5、6、8、10、および/または12に示された装置、デバイス、および/または、コンポーネントは、図2、7、9、11、および/または13に記述された1つ以上の方法、特徴、またはステップを実行するように構成されうる。本明細書に記述された新たなアルゴリズムは、ソフトウェアで効率的に実施され、および/または、ハードウェアに組み込まれうる。
【0085】
当業者はさらに、本明細書に開示された実施形態と関連して記述されている様々な実例となる論理ブロック、モジュール、回路、アルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェアまたは両方の組み合わせとして実施されることを認識するであろう。このハードウェアとソフトウェアの互換性を明確に示すために、様々な実例となるコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、ステップが、それらの機能性という観点から一般的に上に記述されている。ハードウェア、または、ソフトウェアとしてそのような機能性が実施されるか否かは、特定のアプリケーションとシステム全体に課された設計制約とに依存する。
【0086】
本明細書に記述された様々な特徴は異なるシステムで実施されうる。前述の実施形態は単なる例であり、限定するものとして解釈されないことに注意されたい。実施形態の記述は、例示を目的としており、特許請求の範囲を限定することを企図しない。このように、本教示は、別のタイプの装置に容易に適用され、さらに、多数の代替例、変更例、または変化形は当業者にとって明白であろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローカルページングプロキシデバイスであって、
リモートページングプロキシと通信するための第1の通信インターフェースと、
クライアント端末と通信するための第2の通信インターフェースと、
前記第1の通信インターフェースおよび前記第2の通信インターフェースに結合された処理回路と
を備え、前記処理回路は、
前記クライアント端末のプロキシとして動作するための通知を前記クライアント端末から受信し、
前記クライアント端末へのページングメッセージのためにプロキシとして動作するように前記リモートページングプロキシに通知するために、メッセージを前記リモートページングプロキシに送信し、
前記リモートページングプロキシからの前記クライアント端末へのページングメッセージのための前記第1の通信インターフェースをモニタし、
前記第2の通信インターフェースを介して、受信されたページングメッセージの少なくとも一部を前記クライアント端末に送信するように構成される
ローカルページングプロキシデバイス。
【請求項2】
前記処理回路は、前記クライアント端末をローカルプロキシリストに加えるように更に構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記処理回路は、前記ページングメッセージの一部が前記クライアント端末に送信された後に、前記クライアント端末を前記ローカルプロキシリストから除くように更に構成される、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第1の通信インターフェースは、ネットワーク通信インターフェースであり、前記第2の通信インターフェースは無線通信インターフェースである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記クライアント端末からの前記受信された通知は、前記クライアント端末と関連付けられたクライアント識別子を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記リモートページングプロキシによって送信された前記ページングメッセージの一部は、前記クライアント端末が、前記ページングメッセージへの応答を直接アクセスポイントに行うのに十分である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記ページングメッセージの一部は、ページングチャネルおよびセクタのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記処理回路は、
前記第2の通信インターフェースを介して前記クライアント端末の存在をモニタし、
前記クライアント端末が、前記第2の通信インターフェースを介して前記ローカルページングプロキシによってもはや到達不可能であると決定されると、前記クライアント端末のプロキシとしての動作を停止する
ように更に構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記処理回路は、前記クライアント端末がサービスエリア外に移動したと決定された場合に、前記クライアント端末に後で伝達するために、前記受信されたページングメッセージの一部を記憶するように更に構成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記プロキシ要求は、サービスエリア外に移動する前記クライアント端末によってトリガされる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記ローカルプロキシデバイスおよびリモートページングプロキシは、第1の通信ネットワークを通して通信し、前記ページングメッセージは、第2の通信ネットワークを介して前記クライアント端末と通信セッションを開始するための要求である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記クライアント端末は、受信されたページングメッセージについて知らされた場合にのみ電源が入る、請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
ローカルページングプロキシ上で動作可能な方法であって、
クライアント端末へのページングメッセージのためのプロキシとして動作するための通知を前記クライアント端末から受信することと、
前記クライアント端末のプロキシとして動作するようにリモートページングプロキシに知らせるために、メッセージを前記リモートページングプロキシに送信することと、
前記リモートページングプロキシから前記クライアント端末へのページングメッセージのための第1の通信インターフェースをモニタすることと、
第2の通信インターフェースを介して、受信されたページングメッセージの少なくとも一部を前記クライアント端末に送信することと
を備える方法。
【請求項14】
前記クライアント端末をローカルプロキシリストに加えることと、
前記ページングメッセージの一部が前記第2の通信インターフェースを介して前記クライアント端末に送信された後に、前記クライアント端末を前記ローカルプロキシリストから除くことと
を更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ローカルページングプロキシは、前記リモートページングプロキシからのページングメッセージをモニタすることによって、複数のクライアント端末のプロキシとして動作する、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の通信インターフェースを介して前記クライアント端末の存在の継続をモニタすることと、
前記クライアント端末が、前記第2の通信インターフェースを介して前記ローカルページングプロキシによってもはや到達不可能であると決定されると、前記クライアント端末のプロキシとしての動作を停止することと
を更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記クライアント端末がサービスエリア外に移動したと決定された場合に、前記クライアント端末に後で伝達するために、前記受信されたページングメッセージの一部を記憶することを更に備える、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記ローカルプロキシデバイスおよびリモートページングプロキシは、第1の通信ネットワークを通して通信し、前記ページングメッセージは、第2の通信ネットワークを介して前記クライアント端末と通信セッションを開始するための要求である、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記クライアント端末は、受信されたページングメッセージについて知らされた場合にのみ電源が入る、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
ローカルページングプロキシデバイスであって、
クライアント端末のプロキシとして動作するための通知を前記クライアント端末から受信するための手段と、
前記クライアント端末のプロキシとして動作するようにリモートページングプロキシに知らせるために、メッセージを前記リモートページングプロキシに送信するための手段と、
前記リモートページングプロキシからの前記クライアント端末へのページングメッセージのための第1の通信インターフェースをモニタするための手段と、
第2の通信インターフェースを介して、受信されたページングメッセージの少なくとも一部を前記クライアント端末に送信するための手段と、
を備えるローカルページングプロキシデバイス。
【請求項21】
ローカルページングプロキシデバイス上で動作可能な1つ以上の命令を有するプロセッサ可読媒体であって、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
クライアント端末のプロキシとして動作するように通知を前記クライアント端末から受信させ、
前記クライアント端末のプロキシとして動作することをリモートページングプロキシに知らせるために、メッセージを前記リモートページングプロキシに送信させ、
前記リモートページングプロキシからの前記クライアント端末へのページングメッセージのための第1の通信インターフェースをモニタさせ、
第2の通信インターフェースを介して、受信されたページングメッセージの少なくとも一部を前記クライアント端末に送信させる、
プロセッサ可読媒体。
【請求項22】
処理回路を備えるプロセッサであって、前記処理回路は、
クライアント端末のプロキシとして動作するための通知を前記クライアント端末から受信することと、
前記クライアント端末のプロキシとして動作するようにリモートページングプロキシに知らせるために、メッセージを前記リモートページングプロキシに送信することと、
前記リモートページングプロキシからの前記クライアント端末へのページングメッセージのための第1の通信インターフェースをモニタすることと、
第2の通信インターフェースを介して、受信されたページングメッセージの少なくとも一部を前記クライアント端末に送信することと
に適している、プロセッサ。
【請求項23】
リモートページングプロキシデバイスであって、
第1および第2の通信ネットワークを通して通信するための少なくとも1つの通信インターフェースと、
前記少なくとも1つの通信インターフェースに結合された処理回路と
を備え、前記処理回路は、
クライアント端末へのページングメッセージのためのプロキシとして動作するための通知をローカルページングプロキシから受信し、
前記クライアント端末に向けられたページングメッセージのための前記第1の通信ネットワークをモニタし、
前記第2の通信インターフェースを介して、獲得されたページングメッセージの少なくとも一部を前記ローカルページングプロキシに送信する
ように構成されるリモートページングプロキシデバイス。
【請求項24】
前記処理回路は、前記クライアント端末をリモートプロキシリストに加え、それを前記ローカルページングプロキシと関連付けるように更に構成される、請求項23に記載のデバイス。
【請求項25】
前記処理回路は、前記ページングメッセージの一部が前記ローカルページングプロキシに送信された後に、前記クライアント端末を前記リモートプロキシリストから除くように更に構成される、請求項24に記載のデバイス。
【請求項26】
ページングメッセージは、前記第1の通信ネットワークを介した通信セッションを開始するための要求である、請求項23に記載のデバイス。
【請求項27】
前記第1の通信ネットワークは、前記クライアント端末への無線接続性を容易にする無線ネットワークを含む、請求項23に記載のデバイス。
【請求項28】
前記第1の通信ネットワークの少なくとも一部は、前記第2の通信ネットワーク内で動作する、請求項23に記載のデバイス。
【請求項29】
前記送信されたページングメッセージの一部は、前記クライアント端末が、前記ページングメッセージへの応答を、前記第1の通信ネットワークのアクセスポイントに直接行うのに十分である、請求項21に記載のデバイス。
【請求項30】
前記処理回路は、前記ローカルページングプロキシからの、前記クライアント端末のプロキシとして動作するための前記通知を確認すように更に構成される、請求項23に記載のデバイス。
【請求項31】
前記処理回路は、新しい通知が新しいローカルページングプロキシから受信されると、前記クライアント端末についての転送情報を前記ローカルページングプロキシから前記新しいローカルページングプロキシに更新するように更に構成される、請求項23に記載のデバイス。
【請求項32】
前記リモートページングプロキシデバイスは、無線通信サービスを前記クライアント端末に提供する前記第1の通信ネットワークのためのアクセスポイントと同じ場所に配置される、請求項23に記載のデバイス。
【請求項33】
前記リモートプロキシ端末は、前記獲得されたページングメッセージを直接前記アクセスポイントから受信する、請求項32に記載のデバイス。
【請求項34】
前記リモートプロキシ端末は、前記ページングメッセージを獲得するために前記アクセスポイントからのブロードキャストをモニタする、請求項32に記載のデバイス。
【請求項35】
リモートページングプロキシ上で動作可能な方法であって、
クライアント端末へのページングメッセージのためのプロキシとして動作するための通知をローカルページングから受信することと、
前記クライアント端末に向けられたページングメッセージのための第1の通信ネットワークをモニタすることと、
第2の通信インターフェースを介して、獲得されたページングメッセージの少なくとも一部を前記ローカルページングプロキシに送信することと
を備える方法。
【請求項36】
前記クライアント端末をリモートプロキシリストに加え、それを前記ローカルページングプロキシと関連付けることを更に備える、請求項35に記載の方法。
【請求項37】

前記ページングメッセージの一部が前記ローカルページングプロキシに送信された後に、前記クライアント端末を前記リモートプロキシリストから除くことを更に備える、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記ページングメッセージは、前記第1の通信ネットワークを介して通信セッションを開始するための要求である、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記第1の通信ネットワークは、前記クライアント端末への無線接続性を容易にする無線ネットワークを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
前記第1の通信ネットワークの少なくとも一部は、前記第2の通信ネットワーク内で動作する、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
前記送信されたページングメッセージの一部は、前記クライアント端末が、前記ページングメッセージへの応答を、前記第1の通信ネットワークのアクセスポイントに直接行うのに十分である、請求項35に記載の方法。
【請求項42】
前記クライアント端末のプロキシとして機能するための、前記ローカルページングプロキシからの前記通知を確認することを更に備える、請求項35に記載の方法。
【請求項43】
新しい通知が新しいローカルページングプロキシから受信されると、前記クライアント端末についての転送情報を前記ローカルページングプロキシから前記新しいローカルページングプロキシに更新することを更に備える、請求項35に記載の方法。
【請求項44】
リモートページングプロキシデバイスであって、
クライアント端末へのページングメッセージのためのプロキシとして動作するための通知をローカルページングプロキシから受信するための手段と、
前記クライアント端末に向けられたページングメッセージのための第1の通信インターフェースをモニタするための手段と、
第2の通信インターフェースを介して、獲得されたページングメッセージの少なくとも一部を前記ローカルページングプロキシに送信するための手段と
を備えるリモートページングプロキシデバイス。
【請求項45】
リモートページングプロキシ上で動作可能な1つ以上の命令を有するプロセッサ可読媒体であって、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
クライアント端末へのページングメッセージのためのプロキシとして動作するための通知を、ローカルページングプロキシから受信させ、
前記クライアント端末に向けられたページングメッセージのための第1の通信インターフェースをモニタさせ、
第2の通信インターフェースを介して、獲得されたページングメッセージの少なくとも一部を前記ローカルページングプロキシに送信させる
プロセッサ可読媒体。
【請求項46】
回路を含むプロセッサであって、前記回路は、
クライアント端末へのページングメッセージのためのプロキシとして動作するための通知をローカルページングプロキシから受信することと、
前記クライアント端末に向けられたページングメッセージのための第1の通信ネットワークをモニタすることと、
第2の通信インターフェースを介して、獲得されたページングメッセージの少なくとも一部を前記ローカルページングプロキシに送信することと
に適している、プロセッサ。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2012−517741(P2012−517741A)
【公表日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−549301(P2011−549301)
【出願日】平成22年2月6日(2010.2.6)
【国際出願番号】PCT/US2010/023416
【国際公開番号】WO2010/091316
【国際公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】