説明

無線システムにおけるマルチプル同時グループ通信のためのシステムおよび方法

【課題】複数のプッシュ・トゥ・トーク(PTT)通信を同時にサポートすることができ、かつ、あるPTT通信をより高い優先度のものによって中断することができる無線デバイスを提供する。
【解決手段】ユーザーデバイスA302は複数のPTT通信グループ314,316に加入し、グループのうちの1つを主要グループとして指定する。この無線デバイスは、複数のPTT通信グループからPTT通信を受け取ってプレーし、あるPTT通信が主要なPTT通信グループから受け取られると、主要ではないグループからのPTT通信のプレーを中断して主要なPTT通信グループから受信したPTT通信を音声デバイスでプレーする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に無線遠隔通信に関し、より具体的には、無線ネットワーク上の通信デバイス間で複数同時グループ通信(multiple simultaneous group communications )をサポートするためのシステムと方法に関する。
【背景技術】
【0002】
技術の進歩は移動電話あるいは無線通信デバイスを安価にし、そしてその結果、ユビキタスにした。無線遠隔通信デバイスがより大きな処理能力と記憶容量で製造されるにつれて、それらはより多目的となり、2つあるいはグループのハンドセットの間での直接の無線通信機能を含む多くの機能が組み込まれるようになった。この直接の無線通信機能はプッシュ・トゥ・トーク(PTT)あるいは「ウォーキー・トーキー」機能として一般に知られており、これは、1つのハンドセットを持ったユーザーが宛先電話番号をダイヤルせずに予め決められたグループメンバーのセットのデバイスと通信することができるというものである。
【0003】
PTTシステムの1つのバージョンでは、ハンドセットのような無線通信デバイスは、リモートサーバとの上り通信と下り通信の双方に単一の周波数を使用する。これに対して通常の無線通信では、無線電話はサーバとの通信に2つの周波数(1つは出の通信に、もう1つは入りの通信に)を使用する。PTTシステムは、話をしている人に、会話の間ボタンを押し、そして、会話が終わった時にそれをリリースすることを要求する。グループ内の任意の聴き手は、その後、応答のために彼らのボタンを押すことができる。このように、システムは、信号がどの方向に伝わるかを決定する。典型的な構成において、ユーザーがPTTシステムを使用して受信パーティあるいは受信パーティのグループへの呼び出しを行う場合、ユーザーのハンドセットは最初にリモートサーバに要求を出す。リモートサーバは、他のパーティが通信チャネルを使用しておらず、チャンネルが利用可能であることを検証し、そして、ユーザーにチャンネルを割り当てる。ユーザーのメッセージはサーバによって受け取られ、サーバは、全ての受信パーティのそれぞれのために、そのメッセージを複写する。メッセージがすべての受信パーティに送信された後、チャンネルはリリースされ、他のパーティによる使用が可能となる。
【0004】
1つのタイプのPTTシステムでは、既存のセルラー技術がPTTグループの受信者デバイスを接続する。反対に、普通の「ウォーキー・トーキー」スタイルの2方向無線は、無線が互いに一定の距離内にあるときのみ作動し、ライン・オブ・サインの遠隔通信が可能である。PTT機能を使用したセル方式の遠隔通信システムは、そのサービスプロバイダーによって指定されたサービスエリア内のいかなる場所にも通信することができ、それは典型的には大きな市街地であり、あるいは全国的でさえある。
【0005】
一般に、現存するシステム上でのPTT機能による通信では、1台の無線デバイスは1つのPTT通信グループの一部であり、1台の無線デバイスのユーザーが複数のPTT通信グループと同時に通信することはできない。さらに、入ってくる(incoming)PTTメッセージが無線デバイスでプレーしている間、ユーザーは現在のスピーカを中断することができない。従って、本発明は、無線デバイスが複数のPTT通信グループを同時にモニターすることができるようにするためのシステムと方法に主として向けられる。
【発明の概要】
【0006】
本発明によるシステムおよび方法は、無線デバイスが複数のPTT通信グループを同時にモニターすることができ、また、入ってくるPTT通信をより高い優先度のPTT通信によって中断することができる。また、そのシステムと方法は、サーバが複数のPTT通信グループをサポートすることを可能とし、そこでは、1つ以上のPTT通信グループが主要なPTT通信グループとして指定(designate)され、あるいは、各グループの通信に対して少なくとも1つの優先度のランクが設定される。
【0007】
1つの実施例では、方法は、音声デバイスと表示デバイスを有する無線デバイスが無線ネットワーク上で複数のPTT通信をモニターすることを可能にする。その方法は、複数のPTT通信グループに加入するステップと、少なくとも1つの主要なPTT通信グループを選択するステップと、PTTサーバから少なくとも1つのPTT通信を受信してプレーするステップ(ここで、少なくとも1つのPTT通信は、主要なPTT通信グループからの通信もしくは主要でないPTT通信グループからの通信のいずれかである)と、主要でないPTT通信グループからの通信が音声デバイスでプレーしているときに主要なPTT通信グループからの通信を受信した場合、主要でないPTT通信グループからのPTT通信を中断して主要なPTT通信グループから受信したPTT通信を音声デバイスでプレーするステップを含む。
【0008】
他の実施例は、PTT通信サーバが複数のPTT通信をユーザーデバイスに供給するための方法である。その方法は、複数のPTT通信グループへの加入を受信するステップと、主要なPTT通信グループの選択を受信するステップと、第1のユーザーデバイスから少なくとも1つのPTT通信を受信するステップ(ここで、少なくとも1つのPTT通信は、指定されたPTTグループへの主要なPTT通信もしくは主要でないPTT通信のいずれかである)と、指定されたPTTグループの第2のユーザーデバイスに主要でないPTT通信を送信中に主要なPTT通信を受信した場合、主要でないPTT通信の送信を中断して、受信した主要なPTT通信を第2のユーザーデバイスに送信するステップを含む。
【0009】
他の実施例では、装置が無線通信ネットワーク上の複数のPTT通信をモニターする。その装置は、リモートサーバからのPTT通信を送受信するためのトランシーバと、複数のPTT通信グループに関する情報を格納するための記憶ユニットと、PTT通信に関する活動通知を表示するための表示ユニットと、受信したPTT通信をプレーするためのユーザーインタフェースユニットと、ユーザーからPTT要求を受信するためのPTTインターフェースと、どのPTT通信をユーザーインタフェースユニットでプレーするかを決定するためのコントローラとを含む。
【0010】
他の実施例では、システムは、無線通信ネットワークにおいて無線デバイス間での複数のPTT通信を可能にする。そのシステムは、無線通信ネットワークと通信するサーバを含み、このサーバは多重チャネルを通してユーザーデバイスとの複数のPTT通信を選択的に維持する。システムはまた、無線通信ネットワークを通してサーバと通信することができるユーザーデバイスを含み、このユーザーデバイスは複数のPTT通信グループからのPTT通信を同時に受信して、もしサーバから主要なPTT通信を受信したならば、プレー中のPTT通信を中断する。
【0011】
したがって、このシステムおよび方法は、ワイヤレス通信デバイスが複数のPTT通信グループを同時にモニターすることを可能にするとともに、より優先度の高いPTTメッセージを同じPTTグループの他のメンバーに送信するために、入ってきたPTTメッセージを中断することを可能にするという点で有利である。このシステムは、軍や緊急要員における階層指示体系のようなメッセージ通信の優先度が必要なところで特に有利である。
【0012】
本発明の他の利点および特徴は、以下に記載された発明の詳細な説明や請求項などによって、より明確となろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明によって使用される通信ネットワークの1つの典型的な実施例を示す図。
【図2】図2は、1つの典型的な実施例における無線デバイスのブロック図。
【図3】図3は、PTT通信プロセス中のサーバと無線デバイスと間の相互作用を表わすダイアグラム。
【図4】図4は、複合のPTT通信グループをモニタリングする無線デバイスを示すダイアグラム。
【図5】図5は、ユーザー加入プロセスの典型的な実施例のためのフローチャート。
【図6】図6は、サーバ加入プロセスの典型的な実施例のためのフローチャート。
【図7】図7は、サーバメッセージプロセスの典型的な実施例のためのフローチャート。
【図8】図8は、ユーザーメッセージプロセスの典型的な実施例のためのフローチャート。
【発明の詳細な説明】
【0014】
この記述で、用語「通信デバイス」、「無線デバイス」、「無線通信デバイス」、「PTT通信デバイス」、「携帯デバイス」及び「ハンドセット」は互いに交換可能に使用され、また、用語「チャンネル」および「グループ」は交換可能に使用される。ここで使用される用語「アプリケーション」は、実行可能及び実行不可能なソフトウェアファイル、生データ、集合データ、パッチおよびその他の命令セグメントを包含するように意図される。さらに、同一の参照数字はいくつかの態様の全体を通して同一の要素を参照し、また、冠詞「a」、「the」は記述に別段の定めがない限り複数を含む。
【0015】
概要では、このシステムと方法は、無線デバイスが複数のPTT通信グループを同時にモニターすることを可能にする。また、このシステムと方法は、1つ以上のサーバあるいは通信可能なデバイスが複数のPTT通信グループをサポートすることを可能とし、そこでは、1つ以上のPTT通信グループが主要なPTT通信グループとして指定(designate)され、あるいは他のPTT通信グループに対する優先権が与えられる。
【0016】
図1は、本発明によって使用される通信ネットワーク100を示す。通信ネットワーク100は1つ以上の通信タワー106を含み、そのそれぞれは基地局(BS)110に接続され、また、通信デバイス102でユーザーにサービスを供給する。通信デバイス102は、プッシュ・トゥ・トーク(PTT)通信をサポートする携帯電話、ページャー、携帯情報端末(PDA)、ラップトップコンピュータあるいはその他の携帯型、固定、あるいはポータブル通信デバイスである。各ユーザーによるコマンドおよびデータの入力は、デジタルデータとして通信タワー106に送信される。通信デバイス102を使用するユーザーと通信タワー106との間の通信は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、グローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))あるいは無線通信ネットワークやデータ通信ネットワークで使用されるその他のプロトコルなどの異なる技術に基づいてもよい。各ユーザーからのデータは通信タワー106から基地局(BS)110に送られ、移動通信交換局(MSC)114へ転送され、交換局(MSC)は公衆交換電話網(PSTN)118およびインターネット120に接続されている。MSC 114は、通信ネットワーク100においてPTT機能をサポートするサーバ116に接続される。オプションとして、サーバ116はMSC 114の一部であってもよい。PTT通信中、無線通信デバイス102は割り当てられた通信チャネル上で音声データを送受信し、制御データはデータチャネルによって送受信される。サーバは、また、特定の無線デバイスへのPTT通信の送信を、その無線デバイスからの要求によって抑制する。
【0017】
1つの実施例では、サーバ116は、PTT機能をサポートし、かつ、各通信デバイス102の複数のPTT通信グループをサポートすることができるアプリケーションを含む。そして、複数のPTT通信グループのうちの1つが主要なPTT通信グループとして指定される。主要なPTT通信グループからの通信は、そのグループデバイス内の主要でないPTT通信グループからの通信を負かす。主要なPTT通信グループの使用は、また、限定されたユーザーグループに制限される。主要なPTT通信グループの全メンバーはグループの通信をモニターすることができる。しかし、典型的には、すべてのメンバーに通信を送信することができるのはわずかだけである。
【0018】
図2は、無線ハンドセット102のブロック図200を示す。無線ハンドセット102は、コントローラ202、記憶ユニット204、表示ユニット206、外部インターフェースユニット208、ユーザーインタフェースユニット212、プッシュ・トゥ・トーク起動ユニット210、トランシーバ214およびアンテナ216を含む。コントローラ202はハードウェア、ソフトウェアあるいはそれらの組合せである。コントローラ202は、無線ハンドセット102が入力のPTT通信メッセージをプレーしているときに、主要なPTT通信メッセージを送信する要求をサーバ116に送ることができる。表示ユニット206は、ユーザーに入ってくるPTT通信に関するグラフィックイメージあるいは情報を表示する。外部インターフェースユニット208は、ユーザーとの通信に使用されるスピーカ、マイクロホンおよび表示ユニットのようなハードウェアをコントロールする。ユーザーインターフェースユニット212は、キーパッドやプッシュ・トゥ・トーク起動ユニット210のようなハードウェアをコントロールする。トランシーバ214は通信タワー106との間で無線信号を送受信する。
【0019】
コントローラ202は、ユーザーおよび通信ネットワーク100から受信されたコマンドとデータを解釈する。主要なPTT通信グループのメンバーから受け取られた音声通信(audio communication)は、デバイスのスピーカでプレーしている主要でない音声通信を中断する。無線ハンドセット102は、複数のPTT通信グループをモニターすることができ、また、特定のPTT通信グループからの通信をミュートするよう要求することができ、あるいは、主要でない通信が主要な通信の背景の中でまだ小さく聞くことができるようにボリュームを著しく下げるよう要求することができる。
【0020】
図3は、PTT通信プロセスの間における、サーバ(グループ通信サーバとしても知られている)304と無線デバイス302の間の相互作用を表わしたダイアグラム300である。ユーザーがPTTボタンを起動するまでは、最初の無線デバイス302とサーバ304の間の通信は発生しない。無線デバイス302は1つ以上のPTT通信グループの一部である。図3の例では、無線デバイス302は2つのPTTグループ314と316に属する。無線デバイス302は両方のグループをモニターし、各グループと個別に独立して通信する。一般に、ユーザーは、目的とするPTTグループのメンバーとのPTT通信を開始する。無線デバイス302は、目的とするPTTグループ情報およびPTT通信チャンネル要求をサーバ304へ送る。サーバ304は、PTT通信チャンネル要求と目的とするPTTグループ情報とを受け取ると、目的とするPTTグループに割り当てられたPTT通信チャンネルの利用可能性をチェックし、PTT通信チャンネルが利用可能であれば、開始するユーザーデバイス302にPTT通信チャンネルを付与する。開始する無線デバイス302にPTT通信チャンネルが与えられた後、開始する無線デバイス302は、サーバ304を介して目的とするPTTグループ314に音声通信を送信する。サーバ304は、ユーザーの音声通信を受信して、ユーザーデバイス302が音声通信の送信を希望するPTT通信グループ314のメンバー306-308を識別する。サーバ304は、さらにPTT通信グループ314の各メンバー306-308に音声通信およびイメージコードを放送する。音声通信以外のビデオおよび/またはマルチメディア・データのようなデータもPTT通信で送ることができる。無線デバイス302がメンバーである別のPTT通信グループ316のメンバーである無線デバイス310-312は、無線デバイス302からPTT通信グループ314に向けられた音声通信を受信しない。
【0021】
図4は、複数のPTT通信グループをモニタリングしている無線デバイス402を示すダイアグラム400である。無線デバイス402は、1つのPTT通信グループが主要な通信グループである、1つの以上のPTT通信グループのモニターを選択する。1つの主要でないPTTグループ414からPTT通信が受け取られ、無線デバイス402上でプレーしているときに、サーバ404が主要なPTTグループ416からPTT通信を受け取る。サーバ404は、そのPTT通信が主要なPTTグループからであって、また、無線デバイス402に現在送られている音声通信が主要なPTT音声通信でないことを検証し、その後、サーバ404は現在の主要でないPTT音声通信を中断し、主要なPTTグループ416からの主要なPTT音声通信を無線デバイス402に送る。もし、サーバ404が主要なPTT通信を無線デバイス402に送信している時に、同じ無線デバイス402宛ての他のPTT通信(主要な通信もしくは主要でない通信のいずれか)を受信した場合は、サーバ404は主要なPTT通信の送信を中断することなく、その代わりに、サーバ404は入ってくるPTT通信に関する情報を無線デバイス402に送る。情報はデータチャネルによって送られる。情報は、送り手およびPTT通信グループに関する情報を含む。無線デバイス402は、サーバ404から情報を得た後に、主要なPTT通信を中断して主要でないPTT通信を送信するよう要求することができる。
【0022】
無線デバイス402は、さらに、PTTグループからの通信のモニタリングを一時的に止めることを要求することができる。例えば、無線デバイス402は、自分自身がPTTグループ416の通信をモニターすることを止めるための要求をサーバ404に送る。その要求を受信して、サーバ404は無線デバイス402をPTTグループ416の現行参加者リストから削除し、そして、無線デバイス402は、もはやPTTグループ416からはいかなる通信も受けない。その時から、PTTグループ416からの通信は無線デバイス402には送信されない。しかしながら、サーバ404からの活動通知は削除要求によって影響されることはなく、無線デバイス402はそれらを受け取り続けることができる。もし、停止要求が時間と関連づけられるならば、ユーザーは、一定時間経過後に再び現行参加者リストに入ることができる。また、ユーザーは、追加要求によって現行参加者リストに再び入ることができる。
【0023】
無線デバイス402は、また、PTTグループからの通信をモニターすることを完全にやめるよう要求してもよい。この場合、無線デバイス402はPTTグループの現行参加者リストから取り除かれる。無線デバイス402のユーザーは、後で、選択リクエストによってPTTグループ416のモニタリングを回復してもよい。
【0024】
図5は、ユーザー選択プロセス500のためのフローチャートである。ユーザーは、最初にPTT通信加入のための署名を行って複数のPTTグループに加入する。ユーザーは、後日、追加や削除によって加入の変更が可能である。ユーザーが特定のPTTグループに加入した後、彼の情報はそのPTTグループのためのマスターリストに加えられる。マスターリストは、リストの全加入者について、特定の日に誰がPTTグループをモニターし、誰がモニターしないかをリストする。
【0025】
ユーザーは、彼が特定の日にモニターしたい加入PTTグループを選択することができる。選択のプロセスは、好ましくは、無線デバイスがオンされる度に実行されるが、しかしながら、それは、ユーザーによっていつ実行されてもよい。ユーザーがモニターするPTTグループを選択したい場合、無線デバイスは選択要求をサーバに送り(ステップ502)、サーバから加入PTTグループのリストを受け取る(ステップ504)。加入リストは、サーバ、もしくは代替的にいくつかのサーバ上に常駐する。利用可能なPTTグループのリストを受け取った後、無線デバイスはユーザーにそれを表示する(ステップ506)。その後、ユーザーは、彼がモニターしたいPTTグループを選択する。ユーザーの選択は無線デバイスによって受け取られる(ステップ508)。ユーザーからの選択は、ユーザーの加入プロセスの際に主要なPTTグループとしてセットされたPTTグループを含む。ユーザーがモニターしたいPTTグループを選択した後、無線デバイスは選択をサーバに送る(ステップ510)。
【0026】
ユーザーがモニターしたいPTTグループを選択化した後、ユーザーは選択されたPTTグループからすべての通信を受け取る。ユーザーが加入し、しかしモニタリングに選ばれなかったPTTグループの活動は、無線デバイスには送られない。
【0027】
代替の実施例では、加入PTTグループのリストは無線デバイスに常駐し、無線デバイスはサーバにリストを要求して受け取る必要はない。無線デバイスは、電源がオンされると、そのリストをユーザーに表示する。ユーザーが各選択をした後、無線デバイスはサーバへ選択要求を送り、サーバは選択されたPTTグループの現行参加者リストにその無線デバイスを追加する。ユーザーがモニターするいくつかのPTTグループを選択する場合、無線デバイスは、各選択されたPTTグループ毎に1つの選択要求をサーバに送る。
【0028】
サーバは、PTTグループ毎の現行参加者リストを維持する。無線デバイスが稼働中で、ユーザーがモニターするPTTグループを選択していた場合、無線デバイスはそのPTTグループの現行参加リストに追加される。無線デバイスが切られるか、ユーザーがもはやそのようなPTTグループをモニターしないことを決定する場合は、無線デバイスは現行の参加者リストから取り除かれる。あるいは、サーバは、ユーザーがPTTグループの現行の参加者リストに留まることを可能にしてもよく、それによって、ユーザーは無線デバイスの電源が切られるごとに現行の参加者リストから取り除かれることはない。
【0029】
あるいは、ユーザーは、彼が複数のPTTグループをモニターする度に、1つ以上の主要なPTTをセットしてもよい。もし、ユーザーがモニターするために複数のPTTグループを選択していれば、ユーザーはそれらのうちのいくつかを主要なPTTグループとしてセットしてもよい。さらに、彼は、これらのPTTグループを優先順位でランクしてもよい。例えば、ユーザーは、モニターするPTTグループを、彼の家族メンバーのPTTグループ、彼の友達のPTTグループ、彼の同僚のPTTグループで選択してもよい。また、ユーザーは、彼の同僚のPTTグループを最優先にランクし、次に彼の家族メンバーPTTグループを、そしてその次に彼の友達のPTTグループをランクしてもよい。そして、ユーザーは3つのグループをすべてモニターすることができる。しかし、彼の同僚からの通信は、彼の家族メンバーや友達からの通信を切ることになる。例えば、ユーザーが彼のPTT友達グループ中の友達からの会話を聞いているときに彼のボスからのメッセージが入れば、彼の友達からの会話は中断され、あるいはミュートされ、あるいは彼のボスからのメッセージの背景に置かれる。
【0030】
図6はサーバ選択プロセス600のためのフローチャートである。サーバは、ユーザーの無線デバイスから選択要求を備えたメッセージを受け取る(ステップ602)。サーバはメッセージをチェックし、ユーザーの加入PTTグループのリストを用意して、それをユーザーのもとへ送る(ステップ604)。ユーザーからの選択が受け取られると(ステップ606)、サーバは、選択されたPTTグループの各々にユーザーを追加する(ステップ606)。
【0031】
図7はサーバメッセージプロセス700のためのフローチャートである。サーバは、ユーザー宛てのメッセージを受け取り(ステップ702)、それがユーザーに何がしかのPTT通信を送っているかどうかをチェックする(ステップ704)。もし、ユーザーが何のPTT通信も受けていない場合、つまり、ユーザーへのPTT通信の送信がない場合は、サーバは、新たに受信したPTT通信をユーザーに送信する(ステップ706)。もし、サーバがユーザーにPTT通信を送っている場合、サーバは、それが主要なPTT通信を送っているかどうかをチェックする(ステップ708)。もし、サーバがユーザーに主要なPTT通信を送ることに既に携わっていれば、サーバはその送信を中断しない。サーバは、それが主要であるかどうかにかかわらず、単に新着のPTT通信に関する情報をユーザーに送る(ステップ710)。その情報は、送信者の識別、PTTグループの識別およびその他の関連情報を含む。
【0032】
入ってくるPTT通信に関する情報を受けた後に、ユーザーは、新しいPTT通信に変わるべきかどうかを決定する(ステップ720)。もし、チャネル切り替えが要求されると、サーバはユーザーへの現在のPTT通信を中断し(ステップ722)、ユーザーの無線デバイスに新しいPTT通信を送信する(ステップ724)。サーバは、新しいPTT通信を送信した後に、それがまだ継続しているならば、ユーザーへの中断されたPTT通信の送信を再開する(ステップ718)。
【0033】
他方、サーバがユーザーへ主要なPTT通信を送っていない場合は、サーバは新着のPTT通信が主要なPTT通信かどうかチェックする(ステップ712)。もし、到来するPTT通信が主要である場合、サーバは、ユーザーにその情報を送り(ステップ710)、そして、上述したように、いずれかのユーザーが新しいPTT通信への切り替えを欲しているかどうかをモニターする。もし、到来するPTT通信が主要な通信である場合、サーバはユーザーへの進行中の主要でないPTT通信の送信を中断して(ステップ714)、主要なPTT通信をユーザーに送信する(ステップ716)。主要なPTT通信を送信した後、サーバは、もしそれがまだ継続しているならば、以前の主要でないPTT通信のユーザーへの送信を再開する(スタップ718)。
【0034】
あるいは、サーバがユーザーに主要でないPTT通信を送信しており、同じユーザーに向けられた主要なPTT通信が受信された場合、サーバは、目的とされたユーザー宛てに放送されている主要でないPTT通信のボリュームを下げ、そして、入ってくる主要なPTT通信を非主要なPTT通信の上にして送信してもよい。そして、ユーザーは弱められた主要でないPTT通信の上に主要なPTT通信を聞くこととなる。
【0035】
図8は無線デバイスメッセージプロセス800である。メッセージを受け取った後に、無線デバイスは、それが入ってくるPTT通信かどうかチェックする(ステップ802)。それが入ってくるPTT通信である場合、無線デバイスは音声チャネルをセットアップして、PTT通信を受け取り、プレーする(ステップ804)。メッセージがPTT通信でない場合、無線デバイスはそれがペンディングのPTT通信に関するデータメッセージかどうかをチェックする(ステップ806)。もし、メッセージがPTTデータメッセージでない場合、無線デバイスはエラーメッセージを表示する(ステップ808)。もし、メッセージがPTTデータメッセージである場合、無線デバイスは表示デバイスにデータメッセージを表示し(ステップ810)、また、ユーザーがチャンネルを切り替えて(ステップ812)新しいPTT通信の受信を欲するかどうかをチェックする。ユーザーが新しいPTT通信をモニターすることを選べば、無線デバイスは、チャンネル切り替え要求をサーバに送る(ステップ814)。
【0036】
以下は、本システムの使用の階層的性質を示す、1つのシナリオの記述である。ジェーンは、大きなホテルのイベント部で働く宴会係である。彼女はイベントサービススタッフのリーダーで、また、イベントルームのセットアップの責任者でもある。しかし、彼女は、ホテル管理の他にもホテルの他のチーム(設備、シェフ、掃除など)のリーダーとも対話する。
【0037】
チームコミュニケーションを可能にするために、彼女は3つのPTT通信グループに参加する:1)サービスチームためのPTTグループ、2)すべてのイベントリーダーのためのPTTグループ、3)ホテルスタッフ全体の「緊急」のためのPTTグループ。緊急PTTグループに関する1つの注釈:チームのリーダーとホテル管理者だけが、このチャンネルでの「送信権」を持っており、その他の全ホテル従業員は「聴取権」だけを持つ。
【0038】
ジェーンが任務に着くとき、彼女はこれらのチャンネル(グループ)を選択し、優先度リスト(緊急、他の呼び出し、リーダー、サービスチーム)を確認する。一日を通してサービスチームのチャンネルは最も活動的で、彼女は指示を与え、また質問に答えるためにそれを使用する。その日のうちに何回か、夜のイベントおよび最終変更の状況について議論するために、リーダーのチャンネルでの活動がある。彼女は、リーダーチャンネルでの議論に参加している間に、サービスチームチャンネル(それはより低い優先度をもつ)で活動があることを表示デバイスで見ることができる。そして彼女は、今の仕事を終えた時にそれについてサービスチームに尋ねるために、メモをとる。
【0039】
午後のある時、ジェーンは彼女の家族とのグループコール中である。彼女は、チームチャンネル上に活動があることを見て、後でそれをチェックするために再びメモをとる。彼女の家族コールの最中に、ホテル緊急チャンネルでメッセージが入る。ホテルのキッチンで出火し、たった今消火されたことを全員に知らせる短い警報メッセージである。このメッセージはしばらくの間、ジェーンの家族コールを中断し(つまり、このメッセージは短時間プレーして、その間、彼女の家族会話をカットオフする)、通知が終了すると彼女を家族コールに返す。彼女は、家族コールからすばやくサインオフし、リーダーのチャンネルに切り替えて、火事の余波への対処や夜のイベントへの影響についての打ち合わせに加わる。ジェーンは、その問題について彼女の残りのスタッフに知らせる必要がないことを知っている。彼女は全員が同様に警報を受け取ったことを知っているから。
【0040】
他の実施例では、本発明は、有線ネットワークにおけるマルチユーザのページング通信システムを容易にサポートすることができる。ユーザーは、図1において計算デバイス122および124で示されるように、有線ネットワークに接続されてもよい。計算デバイス122のユーザーは、上述された方法と類似した方法で、計算デバイス124のユーザー、あるいは無線デバイス102のユーザーと通信することができる。
【0041】
無線サービスプロバイダーのコンピュータデバイスあるいは無線通信デバイス上で実行可能な方法を考慮して、本発明の方法はコンピュータ可読媒体に常駐するプログラムによって実行することができ、この方法のステップを実行するために、プログラムはコンピュータプラットフォームを有するサーバもしくは他のコンピュータデバイスを命令する。コンピュータ可読媒体はサーバのメモリであってもよく、あるいは、接続されたデータベース中にあってもよい。さらに、コンピュータ可読媒体は、無線通信デバイスコンピュータプラットフォーム上にロード可能な補助記憶媒体であってもよい。それは、例えば、磁気ディスクやテープ、光ディスク、ハードディスク、フラッシュメモリ、あるいはこの技術分野で知られているその他の記憶媒体である。
【0042】
図5から図8のコンテキストでは、示されたステップはアクションの特別の順序を要求するものではなく、また示唆するものでもない。そのアクションは、順にあるいは並行して実行されてもよい。また、本発明の方法は、機械が読み取り可能な命令のシーケンスを実行するために、例えば、無線通信デバイスあるいはサーバのような無線ネットワークの一部を操作することにインプリメントされてもよい。その命令は、様々なタイプの信号ベアリングあるいはデータ格納の主要の、第2のあるいは第3の媒体に存在することができる。媒体は、例えば、無線ネットワークのコンポーネントによってアクセス可能な、あるいはその中に常駐するRAM(図示せず)を備えてもよい。RAM、ディスケットあるいはその他の補助記憶メディアに内臓されるかどうかにかかわらず、命令は、DASD記憶装置(例えば従来の「ハードドライブ」あるいはRAIDアレイ)、磁気テープ、電子的読み取り専用メモリ(例えばROM、EPROMあるいはEEPROM)、フラッシュメモリカード、光学的記憶装置(例えばCD-ROM、WORM、DVD、デジタル光学テープ)、紙「パンチ」カード、あるいはデジタル・アナログ伝送メディアを含むその他の適切なデータ保存媒体のような機械による読み取りが可能な様々のデータ保存媒体に格納されてもよい。
【0043】
本発明はその好ましい実施例に関して特に示され、そして記述されたが、請求項で述べられるような本発明の精神と範囲から外れることなく、その形態と詳細の様々な変更が行なわれてもよいことは当業者によって理解されよう。更に、本発明の記述あるいは請求項において単数で記述された要素は、特に単一に制限されることが明示されていない限り、複数を含むものと意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声デバイスを有する無線デバイスが無線ネットワーク上で複数のプッシュ・トゥ・トーク(PTT)通信をモニターすることを可能にする方法であって、
前記方法は、
各グループがそのグループの全てのメンバーデバイスと通信することが可能な複数の無線デバイスで構成される、複数のPTT通信グループに加入するステップと、
主要なPTT通信グループを選択するステップと、
PTTサーバからの少なくとも1つのPTT通信であって前記主要なPTT通信グループもしくは主要でないPTT通信グループのいずれかからの少なくとも1つのPTT通信を受信し、前記少なくとも1つのPTT通信を前記音声デバイスでプレーするステップと、
前記主要でないPTT通信グループからのPTT通信が前記音声デバイスでプレーしているときに前記主要なPTT通信グループからのPTT通信が受信された場合、前記主要でないPTT通信グループからのPTT通信を中断し、受信された前記主要なPTT通信グループからのPTT通信を前記無線デバイスの前記音声デバイスでプレーするステップと、
を備える。
【請求項2】
前記無線デバイスはさらに表示デバイスを有し、さらに前記方法は、前記主要なPTT通信が音声デバイスでプレーしているときに前記主要でないPTT通信が受信された場合、前記主要でないPTT通信に関する情報を前記表示デバイスで表示するステップをさらに備えた、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記無線デバイスが予め決められたPTT通信グループ中の予め指定された特定のデバイスである場合、前記PTT通信の送信要求を送信するステップをさらに備えた、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記主要なPTT通信グループに主要なPTT通信を送信するための要求を送信するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記無線デバイスが前記主要なPTT通信を送信するための送信特権を有していない場合、主要なPTT通信の送信拒否を受信するステップをさらに備えた、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記PTTサーバから前記無線デバイスへのPTT通信を不能にするミュート要求を前記サーバに送信するステップをさらに備えた、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
PTT通信グループの活動通知を受信するステップをさらに備えた、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記活動通知を表示デバイスで表示するステップをさらに備えた、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
複数のプッシュ・トゥ・トーク(PTT)通信をユーザーデバイスに供給するPTT通信サーバのための方法であって、
前記方法は、
各グループがそのグループの全てのメンバーデバイスと通信することが可能な複数の無線デバイスで構成される、複数のPTT通信グループへの加入を受信するステップと、
主要なPTT通信グループの選択を受信するステップと、
第1のユーザーデバイスからの少なくとも1つのPTT通信であって、指定されたPTTグループへの主要なPTT通信もしくは主要でないPTT通信のいずれかである少なくとも1つのPTT通信を受信するステップと、
主要でないPTT通信が前記指定されたPTTグループの第2のユーザーデバイスに送信されているときに前記第1のユーザーデバイスからの主要なPTT通信が受信された場合、前記主要でないPTT通信を中断し、受信された前記主要なPTT通信を前記第2のユーザーデバイスに送信するステップと、
を備える。
【請求項10】
主要なPTT通信が第2のユーザーデバイスに送信されているときに主要でないPTT通信を受信した場合、前記主要でないPTT通信に関する情報を前記第2のユーザーデバイスに送信するステップをさらに備えた、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記主要なPTT通信グループへの主要なPTT通信の送信要求を前記第2のユーザーデバイスから受信するステップをさらに備えた、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
予め決められたPTT通信グループに主要なPTT通信を送信するための要求を無線デバイスから受信するステップと、
前記無線デバイスが前記予め決められたPTT通信グループのうちの特定のデバイスである場合、許可メッセージを前記無線デバイスに送信するステップと、
をさらに備えた、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のユーザーデバイスが前記主要なPTT通信を送信する特権を有さない場合、前記第2のユーザーデバイスへの主要なPTT通信の送信を拒否するメッセージを送信するステップをさらに備えた、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ユーザーデバイスへのPTT通信を不能にするミュート要求を前記第2のユーザーデバイスから受信するステップをさらに備えた、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
チャンネルの活動通知をユーザーデバイスに送信するステップをさらに備えた、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
無線ネットワーク上の複数のプッシュ・トゥ・トーク(PTT)通信をモニターするための装置であって、
前記装置は、
リモートサーバからのPTT通信を送受信するためのトランシーバと、
各グループがそのグループの全てのメンバーと通信可能な複数の無線デバイスで構成される複数のPTT通信グループに関する情報を格納するための記憶ユニットと、
PTT通信に関する活動通知を表示するための表示ユニットと、
受信されたPTT通信をプレーするためのユーザーインタフェースユニットと、
前記ユーザーからPTT要求を受信するためのPTTインターフェースと、
前記ユーザーインタフェースユニットによってどのPTT通信をプレーするかを決定するためのコントローラと、
を備える。
【請求項17】
前記トランシーバは、異なるチャンネルを介して前記リモートサーバと通信することができる、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記コントローラは、ユーザーインタフェースユニットによってプレーされているPTT通信を中断することができる、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記コントローラは、前記リモートサーバからPTTチャンネルを要求することがでる、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記コントローラは、前記リモートサーバからPTT通信グループへの主要なPTT通信を要求することができる、請求項16に記載の装置。
【請求項21】
前記コントローラは、前記ユーザーインターフェースによってプレーされているPTT通信の優先度を、受信されたPTT通信の優先権と比較することができる、請求項16に記載の装置。
【請求項22】
無線通信ネットワーク上の複数のプッシュ・トゥ・トーク(PTT)通信モニターするための装置であって、
前記装置は、
リモートサーバからのPTT通信を送受信するための手段と、
各グループがそのグループの全てのメンバーと通信可能な複数の無線デバイスで構成された複数のPTT通信グループであって、かつ、各グループがPTTチャンネルに関連づけられた複数のPTT通信グループに関する情報を格納するための手段と、
PTT通信に関する活動通知を表示する手段と、
受信されたPTT通信をプレーするための手段と、
前記ユーザーからPTT要求を受信するための手段と、
前記プレーするための手段によってどのPTT通信をプレーするかを決定するための手段と、
を備える。
【請求項23】
音声デバイスと表示デバイスを有するユーザーデバイスが無線ネットワーク上の複数のプッシュ・トゥ・トーク(PTT)通信をモニターすることを可能とするためのコンピュータプログラムが格納されたコンピュータ可読媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、それがコンピュータによって実行されたときに、
各グループがそのグループのすべてのメンバーデバイスと通信することが可能な複数の無線デバイスから構成される複数のPTT通信グループに加入するステップと、
主要なPTT通信グループを選択するステップと、
前記主要なPTT通信グループあるいは主要でないPTT通信グループのいずれかからの少なくとも1つのPTT通信をPTTサーバから受信し、音声デバイスによって前記少なくとも1つのPTT通信をプレーするステップと、
主要でないPTT通信グループからのPTT通信が前記音声デバイスでプレーしているときに前記主要なPTT通信グループからのPTT通信が受信された場合、前記主要でないPTT通信グループからの前記PTT通信を中断し、前記主要なPTT通信グループから受信された前記PTT通信を前記無線デバイスの前記音声デバイスでプレーするステップと、
を実行するコンピュータ命令を備える。
【請求項24】
前記コンピュータプログラムは、主要なPTT通信が音声デバイスでプレーしているときに主要でないPTT通信が受信された場合、前記主要でないPTT通信に関する情報を表示デバイス上に表示するステップをさらに実行する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記コンピュータプログラムは、前記無線デバイスが予め決められたPTT通信グループ中の予め指定された特定のデバイスである場合、PTT通信を送信するための要求を送信するステップをさらに実行する、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記コンピュータプログラムは、PTT通信を送信するための要求を主要なPTT通信グループに送信するステップをさらに実行する、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記コンピュータプログラムは、前記ユーザーデバイスが前記主要なPTT通信を送信するための送信特権を有さない場合、主要なPTT通信の送信拒否を受信するステップをさらに実行する、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記コンピュータプログラムは、前記PPTサーバから前記ユーザーデバイスへのPTT通信の送信を不能にするミュート要求を前記PPTサーバに送るステップをさらに実行する、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
前記コンピュータプログラムは、チャンネルの活動通知を受信するステップをさらに実行する、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
前記コンピュータプログラムは、前記活動通知を表示デバイスで表示するステップをさらに実行する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
複数のプッシュ・トゥ・トーク(PTT)通信をユーザーデバイスに供給するために、PTT通信サーバのためのコンピュータプログラムが格納されたコンピュータ可読媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、それがコンピュータによって実行されたときに、
各グループがそのグループのすべてのメンバーデバイスと通信することが可能な複数の無線デバイスから構成される複数のPTT通信グループへの加入を受信するステップと、
主要なPTT通信グループの選択を受信するステップと、
第1のユーザーデバイスからの少なくとも1つのPTT通信であって、指定されたPTTグループへの主要なPTT通信もしくは主要でないPTT通信のいずれかである少なくとも1つのPTT通信を受信するステップと、
主要でないPTT通信が前記指定されたPTTグループの第2のユーザーデバイスに送信されているときに前記第1のユーザーデバイスから主要なPTT通信が受信された場合、前記主要でないPTT通信を中断し、受信された前記主要なPTT通信を前記第2のユーザーデバイスに送信するステップと、
を実行するコンピュータ命令を備える。
【請求項32】
主要なPTT通信が第2のユーザーデバイスに送信されているときに主要でないPTT通信が受信された場合、前記主要でないPTT通信に関する情報を前記第2のユーザーデバイスに送信するステップをさらに実行する、請求項31に記載のコンピュータプログラム。
【請求項33】
主要なPTT通信グループに主要なPTT通信を送信するための要求を前記第2のユーザーデバイスから受信するステップをさらに実行する、請求項31に記載のコンピュータプログラム。
【請求項34】
主要なPTT通信を予め決められたPTT通信グループに送信するための要求を無線デバイスから受信するステップと、
前記無線デバイスが前記予め決められたPTT通信グループ中の特定のデバイスである場合、許可メッセージを前記無線デバイスに送信するステップと、
をさらに実行する、請求項31に記載のコンピュータプログラム。
【請求項35】
前記第2のユーザーデバイスが前記主要なPTT通信を送信する特権を持っていない場合、前記主要なPTT通信の前記第2のユーザーデバイスへの送信を否認するメッセージを送信するステップをさらに実行する、請求項33に記載のコンピュータプログラム。
【請求項36】
前記第2のユーザーデバイスへのPTT通信の送信を不能にするミュート要求を前記第2のユーザーデバイスから受信するステップをさらに実行する、請求項31に記載のコンピュータプログラム。
【請求項37】
チャンネルの活動通知をユーザーデバイスに送信するステップをさらに実行する、請求項31に記載のコンピュータプログラム。
【請求項38】
無線通信ネットワークにおいてサーバで複数のプッシュ・トゥ・トーク(PTT)通信を維持するユーザーデバイスのためのシステムであって、
前記システムは、
前記無線通信ネットワークと通信し、複数のチャンネルを介してユーザーデバイスとの複数のPTT通信を選択的に維持するサーバと、
前記無線通信ネットワークを介して前記サーバと通信することが可能なユーザーデバイスであって、各グループがそのグループの全てのメンバーと通信可能な複数の無線デバイスで構成されている複数のPTT通信グループからPTT通信を同時に受信し、前記サーバから主要なPTT通信を受信したときにPTT通信のプレーを中断するユーザーデバイスと、
を備える。
【請求項39】
1つのPTT通信グループが前記主要なPTT通信グループとして指定された、請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記ユーザーデバイスは、前記主要なPTT通信がプレーしているとき、PTT通信に関する情報を表示する、請求項38に記載のシステム。
【請求項41】
音声デバイスと表示デバイスを有する無線デバイスが無線ネットワーク上で複数のプッシュ・トゥ・トーク(PTT)通信をモニターすることを可能にする方法であって、
前記方法は、
各グループがそのグループ中のすべてのメンバーと通信可能な複数の無線デバイスで構成されている複数のPTT通信に加入するステップと、
主要なPTT通信グループを選択するためのステップと、
前記主要なPTT通信グループもしくは主要でないPTT通信グループのいずれかからの少なくとも1つのPTT通信をPTTサーバから受信して、前記少なくとも1つのPTT通信を前記音声デバイスでプレーするステップと、
主要でないPTT通信グループからのPTT通信が前記音声デバイス上でプレーしているときに前記主要なPTT通信グループからPTT通信を受信した場合、前記主要でないPTT通信グループからの前記PTT通信を中断して、前記主要なPTT通信グループからの受信PTT通信を前記無線デバイスの前記音声デバイスでプレーするステップと、
を備える。
【請求項42】
複数のプッシュ・トゥ・トーク(PTT)通信をユーザーデバイスに供給するPTT通信サーバのための方法であって、
前記方法は、
各グループがそのグループ中のすべてのメンバーと通信可能な複数の無線デバイスで構成されている複数のPTT通信への加入を受信するステップと、
主要なPTT通信グループの選択を受信するステップと、
指定されたPTTグループへの主要なPTT通信もしくは主要でないPTT通信のいずれかである少なくとも1つのPTT通信を第1のユーザーデバイスから受信するステップと、
指定されたPTTグループの第2のユーザーデバイスに主要でないPTT通信が送信されているときに前記第1のユーザーデバイスから主要なPTT通信を受信した場合、前記主要でないPTT通信の送信を中断し、前記受信された主要なPTT通信を前記第2のユーザーデバイスに送信するステップと、
を備える。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−39631(P2012−39631A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−194908(P2011−194908)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【分割の表示】特願2008−555454(P2008−555454)の分割
【原出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】