説明

無線充電が可能な3Dメガネおよび無線電力伝送システム

【課題】共振送信部を含む外部の電力送信装置による無線充電のために、受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)および共振キャパシタを含む共振受信部を含む3Dメガネおよび無線電力伝送システムを提供する。
【解決手段】無線充電が可能な3Dメガネおよび無線電力伝送システムが提供される。メガネフレームと、無線充電のための受信導電性ワイヤーループおよび共振キャパシタを含む共振受信部と、共振受信部により発生した電圧を整流する整流部と、整流された電圧を使ってバッテリを充電する充電部と、第1メガネテンプル部と、第2メガネテンプル部を含むが、前記メガネフレームは一体化したまたは分離した第1レンズホルダー部と、第2レンズホルダー部と、前記第1レンズホルダー部および前記第2レンズホルダー部を接続するブリッジ部を含む。3Dメガネを充電する際のユーザの便宜性が増大する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3Dメガネおよび無線電力伝送システムに関し、より詳細には、3D映像を視聴するために3Dディスプレイ装置と連動する3Dメガネおよび無線電力伝送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近では、ディスプレイ装置が2D映像だけでなく立体感のある3D映像も提供している。特に、立体感のある3D映像を視聴するためのディスプレイ装置としては、特殊眼鏡を使う眼鏡式と、特殊眼鏡を使わない非眼鏡式とがある。
【0003】
特殊眼鏡を使う眼鏡式の場合、相互補色関係にある色フィルタを用いて映像を分離選択する色フィルタ方式、直交した偏光素子の組み合わせによる遮光効果を用いて左眼と右眼との映像を分離する偏光フィルタ方式、および、左眼映像信号と右眼映像信号とをスクリーンに投射する同期信号に対応して左眼と右眼とを交互に遮断することで、立体感を感じられるようにするシャッターグラス方式が存在する。
【0004】
一方、立体感のある3D映像を視聴するために、シャッターグラス方式のディスプレイ装置では、ディスプレイ装置から送信された同期信号により3Dメガネの左眼グラスと右眼グラスとが交互にオン/オフにならなければならない。
【0005】
即ち、3D映像を視聴するためには、3Dメガネを駆動するための電源供給が必要となる。従来にはこのような3Dメガネに電源を供給するために、使い捨てバッテリを挿入したりUSBケーブルを用いて充電しなければならなかった。従って、使い捨てバッテリを挿入する場合、毎回バッテリを取り替えなければならならず、費用もかかるという不都合があった。なお、USBケーブルを用いて3Dメガネを充電する場合、充電する際に常にUSBケーブルを持ち歩かなければならず、見た目上よくないという短所があった。
【0006】
従って、ユーザが、より便利に3Dメガネを充電するために、無線で3Dメガネを充電することができる方策が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国特開第2006−0054861号公報
【特許文献2】韓国特開第2009−0131746号公報
【特許文献3】韓国特開第2010−0026075号公報
【特許文献4】米国特開第2010−0036773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、共振送信部を含む外部の電力送信装置による無線充電のために、受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)および共振キャパシタを含む共振受信部を含む3Dメガネおよび無線電力伝送システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するための本発明の一実施形態に係る3Dメガネは、メガネフレーム(frame)と、無線充電のための受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)および共振キャパシタを含む共振受信部と、前記共振受信部により発生した電圧を整流する整流部と、前記整流された電圧を使ってバッテリを充電する充電部と、第1メガネテンプル(temple)部と、第2メガネテンプル部を含むが、前記メガネフレームは一体化したまたは分離した第1レンズホルダー部(lens holder part)と、第2レンズホルダー部と、前記第1レンズホルダー部および前記第2レンズホルダー部を接続するブリッジ部(bridge part)を含む。
【0010】
そして、前記受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)は、前記メガネフレーム内に装着され、前記メガネフレームの周縁を囲い込む形態であってよい。
【0011】
なお、前記受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)は、前記メガネフレーム内に装着され、前記第1レンズホルダー部の周縁を囲い込む形態であってよい。
【0012】
そして、前記共振キャパシタは、前記第1レンズホルダー部と、前記ブリッジ部と、前記第1メガネテンプル部のうちいずれか一つの内部に装着されてよい。
【0013】
なお、前記整流部は、前記第1レンズホルダー部と、前記ブリッジ部と、前記第1メガネテンプル部のうちいずれか一つの内部に装着されてよい。
【0014】
そして、前記充電部は、前記第1レンズホルダー部と、前記ブリッジ部と、前記第1メガネテンプル部のうちいずれか一つの内部に装着されてよい。
【0015】
なお、前記受信共振部は、前記受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)に発生した電流が誘導されるピックアップ導電性ワイヤーループ(pick−up conductive wire loop)を更に含んでよい。
【0016】
そして、前記ピックアップ導電性ワイヤーループ(pick−up conductive wire loop)は、前記メガネフレーム内に装着され、前記メガネフレームの周縁を囲い込む形態であってよい。
【0017】
なお、前記ピックアップ導電性ワイヤーループ(pick−up conductive wire loop)は、前記メガネフレーム内に装着され、前記第1レンズホルダー部の周縁を囲い込む形態であってよい。
【0018】
そして、前記3Dメガネは、前記整流部の出力電圧を前記充電部に適した電圧に変換するDC to DC変換部を更に含んでよい。
【0019】
なお、前記充電部は、前記整流部の出力電圧を使って充電動作を制御する充電ICおよびバッテリを含んでよい。
【0020】
そして、前記受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)は、PCBまたはフィルムPCBを使って形成されてよい。
【0021】
なお、前記3Dメガネは、無線通信部を更に含むが、前記無線通信部で受信した制御情報に応じて、共振部、整流部および充電部のうち少なくとも一つの充電動作を制御してよい。
【0022】
そして、前記無線通信部は、Bluetoothを使ってよい。
【0023】
一方、前記目的を達成するための本発明の一実施形態に係る無線電力伝送システムにおいて、電力を無線送信する共振送信部を含む電力送信装置と、電力を無線受信する共振受信部を含む電力受信装置とを含むが、前記共振送信部は前記電力送信装置の周縁に形成される送信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)および前記送信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)に接続される第1共振キャパシタを含み、前記共振受信部は前記電力受信装置の周縁に形成される受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)および前記受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)に接続される第2共振キャパシタを含んでよい。
【0024】
そして、前記電力受信装置は、共振受信部によって発生した電圧を整流する整流部と、整流された電圧を使ってバッテリを充電する充電部とを更に含んでよい。
【0025】
なお、前記電力受信装置は、前記整流部の出力電圧を前記充電部に適した電圧に変換するDC to DC変換部を更に含んでよい。
【0026】
そして、前記電力受信装置は、前記整流部の出力電圧を使って充電動作を制御する充電ICおよびバッテリを含んでよい。
【0027】
なお、前記電力送信装置は、前記送信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)に電流を誘導するフィーダー導電性ワイヤーループ(feeder conductive wire loop)を更に含んでよい。
【0028】
そして、前記電力受信装置は、前記受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)に発生した電流が誘導されるピックアップ導電性ワイヤーループ(pick−up conductive wire loop)を更に含んでよい。
【0029】
なお、前記受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)は、PCBまたはフィルムPCBを使って形成されてよい。
【0030】
そして、前記送信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)は、Cu、AlおよびSPTEのうちいずれか一つからなる金属板であってよい。
【0031】
なお、前記電力送信装置は、ディスプレイパネルであってよい。
【0032】
そして、前記電力送信装置は、クレイドル(cradle)であってよい。
【0033】
なお、前記電力送信装置は、ボックス型または円筒型であってよい。
【0034】
そして、前記電力受信装置は、3Dメガネであってよい。
【0035】
なお、前記電力受信装置は、リモコンであってよい。
【0036】
そして、前記電力受信装置は、無線通信部を更に含むが、前記無線通信部で受信した制御情報に応じて、共振部、整流部および充電部のうち少なくとも一つの充電動作を制御してよい。
【0037】
そして、前記無線通信部は、Bluetoothを使ってよい。
【発明の効果】
【0038】
以上説明したように本発明の多様な実施形態によれば、3Dメガネまたはリモコンのような電力受信装置をケーブル無しでも無線で充電することにより、3Dメガネまたはリモコンのような電力受信装置を充電する際のユーザの便宜性が増大する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態に係る無線電力伝送システムのブロック図を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る電力送信装置のブロック図を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る電力受信装置のブロック図を示す図である。
【図4A】本発明の一実施形態に係る多様な種類の電力送信装置を示す図である。
【図4B】本発明の一実施形態に係る多様な種類の電力送信装置を示す図である。
【図4C】本発明の一実施形態に係る多様な種類の電力送信装置を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る電力受信装置である3Dメガネを示す図である。
【図6A】本発明の一実施形態に係る3Dメガネの多様な実施形態を示す図である。
【図6B】本発明の一実施形態に係る3Dメガネの多様な実施形態を示す図である。
【図6C】本発明の一実施形態に係る3Dメガネの多様な実施形態を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る電力受信装置であるリモコンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0041】
図1は、本発明の一実施形態に係る無線電力伝送システム100のブロック図を示す図である。同図に示すように、無線電力伝送システム100は無線で電力を伝送する電力送信装置110および電力送信装置110から伝送される電力を無線で受信する電力受信装置120を含む。
【0042】
電力送信装置110は、電源部から供給される電気的エネルギーを磁気的エネルギーに変換し、変換された磁気的エネルギーを共振送信部を介して電力受信装置120に無線で送信する。このとき、電力送信装置110は3Dメガネまたはリモコンを保管するクレイドル(cradle)または3Dディスプレイ装置で実現できる。
【0043】
特に、電力送信装置110に含まれた共振送信部は、電力送信装置の周縁に形成される送信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)および送信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)に接続される第1共振キャパシタを含む。電力送信装置110については、図2および図4Aないし図4Cを参考に後述する。
【0044】
電力受信装置120は、電力送信装置110から伝送される磁気的エネルギーを共振受信部を介して無線で受信し、受信された磁気的エネルギーを電気的エネルギーに変換してバッテリを保存する。このとき、電力受信装置120は3Dメガネまたはリモコンなどで実現できる。
【0045】
特に、電力受信装置120に含まれた共振受信部は、電力受信装置120の周縁に形成される受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)および受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)に接続される第2共振キャパシタを含む。電力受信装置120については、図3および図5ないし図7を参考に後述する。
【0046】
以下では、図2および図3を参照して、無線電力伝送システム100の無線充電を説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る電力送信装置110のブロック図を示す図である。同図に示すように、電力送信装置110は、送信回路部111と、送信フィーダー(feeder)部112、および、第1共振キャパシタ113と送信導電性ワイヤーループ114とを含む共振送信部115を含む。
【0047】
送信回路部111は、電源部(図示せず)から伝送されたDC電圧を用いて高周波のAC波形を生成して磁場を形成させ、共鳴周波数に集中した磁場を形成する。そして、送信回路部111は高周波(MHz級)のAC波形を生成して送信フィーダー部112に励磁させる。
【0048】
送信フィーダー部112は、インダクティブカップリング(inductive coupling)の形態で接続された共振送信部115を励磁させ、特定周波数に集中した磁場の生成を誘導する。このとき、特定周波数は13.56MHzであってよい。特に、送信フィーダー部112は共振送信部に電流を誘導するフィーダー導電性ワイヤーループ(feeder conductive wire loop)を含む。
【0049】
共振送信部115は、特定周波数に集中した磁場を生成する。このとき、共振送信部115は電力送信装置110の周縁に形成される送信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)114および送信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)に接続される第1共振キャパシタ113を含む。このとき、送信導電性ワイヤーループ114は、Cu、AlおよびSPTEのうちいずれか一つからなる金属板であってよい。
【0050】
即ち、共振送信部115は、LC共振器として、キャパシタとインダクタの値を変化させてQ値(quality factor)および共振周波数を変更させることができる。
【0051】
上述のように、電力送信装置110の共振送信部115から生成された磁気的エネルギーが無線で電力受信装置120に伝送される。
【0052】
図3は、本発明の一実施形態に係る電力受信装置120のブロック図を示す図である。同図に示すように、電力受信装置120は、受信導電性ワイヤーループ121と第2共振キャパシタ122とを含む共振受信部123と、受信ピックアップ(Pick−up)部124と、整流部125と、DC to DC変換部126および充電部127を含む。
【0053】
共振受信部123は、特定周波数をもつ磁気的エネルギーを受信する。具体的に、共振受信部123は、電力受信装置120の周縁の形成される受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)121および受信導電性ワイヤーループ121に接続される第2共振キャパシタ122を含む。このとき、受信導電性ワイヤーループ121は、PCBまたはフィルムPCBを使って形成されることができる。
【0054】
このとき、共振受信部123は、共振送信部115から生成された特定周波数の磁場により共振受信部123がアクティベーションされることで、電流が流れるようになる。
【0055】
受信ピックアップ部124は、共振受信部123とインダクティブカップリングされて共振受信部123からエネルギーを受信する。特に、受信ピックアップ部124は受信導電性ワイヤーループ121から発生した電流が誘導されるピックアップ導電性ワイヤーループを含む。
【0056】
整流部125は、受信ピックアップ部124から伝送されたAC電圧をDCに整流する。このとき、整流部125は4つのダイオードを備えるブリッジダイオードとフィルタリングの役割を果たすキャパシタを備えることができる。その他にも、整流部125はACをDCに整流する別の回路が用いられることができる。
【0057】
DC to DC変換部126は、整流部125によって整流されたDC電圧が常に一定の電圧を維持しているわけではないため、常に一定の電圧になれるように入力される電圧を調整する。
【0058】
充電部127は、前記整流された一定の電圧を充電する。特に、充電部127は整流部125の出力電圧を使って充電動作を制御する充電ICおよびバッテリを含んでよい。このとき、バッテリはスーパーキャパシタで実現できる。
【0059】
その他に、電力受信装置120は、外部装置と通信を行なうための無線通信部(図示せず)を更に含んでよい。このとき、無線通信部を介して受信された制御情報に応じて、電力受信装置120は、共振受信部および受信ピックアップ部を含む共振部、整流部および充電部のうち少なくとも一つの充電動作を制御することができる。
【0060】
このとき、外部装置は、リモコンまたは3Dディスプレイ装置であってよい。即ち、リモコンや3Dディスプレイ装置を介して受信された制御情報に応じて、電力受信装置120は充電動作を中断或いは開始できるようになる。
【0061】
なお、無線通信部はブルートゥース(Bluetooth)モジュールで実現できる。
【0062】
上述のように、特定周波数をもつ磁場により電力受信装置120を無線で充電することで、電力受信装置120を充電する際のユーザの便宜性が増大する。
【0063】
以下では、図4Aないし図4Cを参照し、電力送信装置110の多様な実施形態について説明する。
【0064】
図4Aは、本発明の一実施形態に係る電力送信装置110がスタンド型クレイドルである場合を示す図である。このとき、スタンド型クレイドル形式の電力送信装置110は、3Dメガネ或いはリモコンを掛けておける掛け台140が含まれた3Dメガネクレイドルである。
【0065】
特に、同図に示すように、スタンド型クレイドル形式の電力送信装置110で、送信回路部111は下段の支持台に位置し、送信フィーダー部112はフレームと掛け台140との間の接続部に位置し、第1共振キャパシタ113は送信フィーダー部112と支持台との間に位置するフレームの一部分に位置し、送信導電性ワイヤーループ114は電力送信装置110の外部のフレームに位置してよい。
【0066】
しかしながら、これは一実施形態に過ぎず、図3に示されたスタンド型クレイドル形式の電力送信装置110の構成と異なるように配置されて実現できる。
【0067】
図4Bは、本発明の一実施形態に係る電力送信装置110がボックス型クレイドルである場合を示す図である。同図の上から一番目に示すように、ボックス型クレイドル形式の電力送信装置110は3Dメガネ或いはリモコンを置いておけるボックス型の3Dメガネクレイドルである。同図の上から二番目に示された図は、ボックス型クレイドル形式の電力送信装置110の内部に含まれた共振器構造を示すものである。同図の上から3番目に示された図は、共振器の内部構造を示すものである。
【0068】
特に、図4Bに示すように、送信回路部111はフレームの一側に形成され、送信フィーダー部112はフレーム内部に形成され、第1共振キャパシタ113は送信回路部111とフレームとの間の一領域に形成され、送信導電性ワイヤーループ114は共振器のフレームに位置するようになる。
【0069】
しかしながら、これは一実施形態に過ぎず、図4Bの上から二番目に示されたボックス型クレイドル形式の電力送信装置110の構成と異なるように配置されて実現できる。
【0070】
なお、図4Bではボックス型クレイドルについて説明したが、円筒型クレイドルのような電力送信装置110にも、本発明の技術的思想が適用できる。
【0071】
図4Cは、本発明の一実施形態に係る電力送信装置110が3Dディスプレイ装置である場合を示す図である。即ち、本実施形態では、3Dディスプレイ装置を介して電力を無線で送信し、電力受信装置120を充電することができる。
【0072】
特に、同図に示すように、3Dディスプレイ装置のフレームに送信導電性ワイヤーループ114が位置し、3Dディスプレイ装置のフレームの一領域(例えば、上段中央部分)に第1共振キャパシタ113が位置してよい。その他に、送信回路部111および送信フィーダー部112は外部の装置または下段の支持台に位置することができる。
【0073】
しかしながら、これは一実施形態に過ぎず、図4Cに示された3Dディスプレイ装置形式の電力送信装置110の構成とは異なるように配置されて実現できる。
【0074】
以下では、図5ないし図6Cを参照し、電力受信装置120が3Dメガネである実施形態について説明する。
【0075】
図5は、本発明の一実施形態に係る電力受信装置120が3Dメガネである場合を示す図である。このとき、3Dメガネは、第1レンズホルダー部150と、第2レンズホルダー部155と、第1レンズホルダー部および第2レンズホルダー部を接続するブリッジ部160とを含むフレーム(frame)およびメガネテンプル170を含む。同図では、メガネテンプル170が片方のみ示されているが、これは説明の便宜上のものに過ぎず、もう片方にメガネテンプル170が含まれることは自明なことである。
【0076】
図5に示すように、受信導電性ワイヤーループ121およびピックアップ導電性ワイヤーループ124はメガネフレーム内に装着され、メガネフレームの周縁を囲い込む形態で配置される。具体的に、図6Aに示すように、受信導電性ワイヤーループ121およびピックアップ導電性ワイヤーループ124は、第1レンズホルダー部150と、第2レンズホルダー部155およびブリッジ部160に全て位置する形態であってよい。なお、図6Bに示すように、受信導電性ワイヤーループ121およびピックアップ導電性ワイヤーループ124は、第1レンズホルダー部150のみに位置する形態であってよい。なお、図6Cに示すように、受信導電性ワイヤーループ121は第1レンズホルダー部150のみに位置するが、ピックアップ導電性ワイヤーループ124は第1レンズホルダー部150と、第2レンズホルダー部155およびブリッジ部160の全てに位置する形態であってよい。
【0077】
しかしながら、これは一実施形態に過ぎず、図6Aおよび図6Cとは異なる形態で受信導電性ワイヤーループ121およびピックアップ導電性ワイヤーループ124がメガネフレーム内に装着されてよい。
【0078】
なお、図5に示すように、第2共振キャパシタ122はメガネテンプル170に装着されることができる。ところが、これは一実施形態に過ぎず、第2共振キャパシタ122は、第1レンズホルダー部150と、ブリッジ部160のうちいずれか一つの内部に装着されてよい。
【0079】
なお、図5に示すように、整流部125と、DC to DC変換部126および充電部127は、メガネテンプル170のうち耳掛け部分に位置することができる。しかしながら、これは一実施形態に過ぎず、整流部125と、DC to DC変換部126および充電部127は、3Dメガネの別の部分に位置してよい。
【0080】
図7は、本発明の一実施形態に係る電力受信装置120がリモコンである場合を示す図である。即ち、同図に示されたリモコンは、外部の電力送信装置110から無線で送信された磁気エネルギーを用いて電源が充電できる。
【0081】
このとき、同図に示すように、リモコンのフレームに受信導電性ワイヤーループ121が位置し、リモコンのフレームの一部分(例えば、下段中央部分)に第2共振キャパシタ122が位置してよい。そして、ピックアップ導電性ワイヤーループ124と、整流部125と、DC to DC変換部126および充電部127は、リモコンの内部に含まれてよい。しかしながら、これは一実施形態に過ぎず、リモコン形態の電力受信装置120の構成が異なるように配置されて実現できる。
【0082】
上述のように、本発明の多様な実施形態によると、3Dメガネまたはリモコンのような電力受信装置120をケーブル無しでも無線で充電することにより、3Dメガネまたはリモコンのような電力受信装置120を充電する際のユーザの便宜性が増大する。
【0083】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3Dメガネにおいて、
メガネフレーム(frame)と、
無線充電のための受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)および共振キャパシタを含む共振受信部と、
前記共振受信部により発生した電圧を整流する整流部と、
前記整流された電圧を使ってバッテリを充電する充電部と、
第1メガネテンプル(temple)部と、
第2メガネテンプル部とを含むが、
前記メガネフレームは一体化したまたは分離した第1レンズホルダー部(lens holder part)と、第2レンズホルダー部と、前記第1レンズホルダー部および前記第2レンズホルダー部を接続するブリッジ部(bridge part)を含むことを特徴とする3Dメガネ。
【請求項2】
前記受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)は、前記メガネフレーム内に装着され、前記メガネフレームの周縁を囲い込む形態であることを特徴とする請求項1に記載の3Dメガネ。
【請求項3】
前記受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)は、前記メガネフレーム内に装着され、前記第1レンズホルダー部の周縁を囲い込む形態であることを特徴とする請求項1に記載の3Dメガネ。
【請求項4】
前記共振キャパシタは、前記第1レンズホルダー部と、前記ブリッジ部と、前記第1メガネテンプル部のうちいずれか一つの内部に装着されることを特徴とする請求項1に記載の3Dメガネ。
【請求項5】
前記整流部は、前記第1レンズホルダー部と、前記ブリッジ部と、前記第1メガネテンプル部のうちいずれか一つの内部に装着されることを特徴とする請求項1に記載の3Dメガネ。
【請求項6】
前記充電部は、前記第1レンズホルダー部と、前記ブリッジ部と、前記第1メガネテンプル部のうちいずれか一つの内部に装着されることを特徴とする請求項1に記載の3Dメガネ。
【請求項7】
前記受信共振部は、
前記受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)に発生した電流が誘導されるピックアップ導電性ワイヤーループ(pick−up conductive wire loop)を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の3Dメガネ。
【請求項8】
前記ピックアップ導電性ワイヤーループ(pick−up conductive wire loop)は、前記メガネフレーム内に装着され、前記メガネフレームの周縁を囲い込む形態であることを特徴とする請求項7に記載の3Dメガネ。
【請求項9】
前記ピックアップ導電性ワイヤーループ(pick−up conductive wire loop)は、前記メガネフレーム内に装着され、前記第1レンズホルダー部の周縁を囲い込む形態であることを特徴とする請求項7に記載の3Dメガネ。
【請求項10】
前記3Dメガネは、
前記整流部の出力電圧を前記充電部に適した電圧に変換するDC to DC変換部を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の3Dメガネ。
【請求項11】
前記充電部は、
前記整流部の出力電圧を使って充電動作を制御する充電ICおよびバッテリを含むことを特徴とする請求項1に記載の3Dメガネ。
【請求項12】
前記受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)は、PCBまたはフィルムPCBを使って形成されることを特徴とする請求項1に記載の3Dメガネ。
【請求項13】
前記3Dメガネは、
無線通信部を更に含むが、
前記無線通信部で受信した制御情報に応じて、共振部、整流部および充電部のうち少なくとも一つの充電動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の3Dメガネ。
【請求項14】
前記無線通信部は、
Bluetoothを使うことを特徴とする請求項13に記載の3Dメガネ。
【請求項15】
無線電力伝送システムにおいて、
電力を無線送信する共振送信部を含む電力送信装置と、
電力を無線受信する共振受信部を含む電力受信装置とを含むが、
前記共振送信部は前記電力送信装置の周縁に形成される送信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)および前記送信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)に接続される第1共振キャパシタを含み、
前記共振受信部は前記電力受信装置の周縁に形成される受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)および前記受信導電性ワイヤーループ(conductive wire loop)に接続される第2共振キャパシタを含むことを特徴とする無線電力伝送システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図4C】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図6C】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−239673(P2011−239673A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−105293(P2011−105293)
【出願日】平成23年5月10日(2011.5.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】