説明

無線基地局及び方法

【課題】第1システムで待ち受け中の移動局が、第1システムでは提供されていないが第2システムでは提供されているサービスを要求した場合、該第2システムにより提供されているサービスを受ける確率を向上させること。
【解決手段】第1のシステムにおける無線基地局は、第1及び第2のシステムにおいて通信可能な移動局と無線通信する無線通信部と、交換局と通信するネットワーク通信部と、第2のシステムにハンドオーバできるかどうかを判断する判断部とを有する。交換局から受信したメッセージが、第1のシステムでは提供されていないが第2のシステムでは提供されているサービスを、移動局が要求していることを示し、且つ第2のシステムへのハンドオーバができないと判断された場合に、移動局との間の回線を解放することを交換局に要求し、交換局からの指示に応じて、移動局に、回線を解放すべきことを通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の技術分野では、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)により、現在及び将来の移動通信システムの方式が次々と整備されている。特に、ワイドバンド符号分割多重アクセス(W-CDMA)方式のUTRA又はUTRANによるシステムの後継として、E-UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)又はE-UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)と呼ばれる方式がある。E-UTRA又はE-UTRANによる方式は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution)方式とも呼ばれている。
【0003】
したがって、現在のところ様々な移動通信システムが並存し、システム毎に様々なサービスが提供されている。このため、ある種のサービスが、あるシステムでは提供されているが、別のシステムでは提供されていないこともある。例えば、W-CDMA、CDMA2000、UMTS、GSM等のような第3世代システムと、LTE方式のシステムとが同一の地域で並存し、LTE方式のシステムが、システム導入当初の一定期間、音声サービスを提供していなかったとする(この間、LTE方式のシステムは、専らデータ通信を行う。)。この場合、音声サービスは、第3世代システムでは提供されているが、LTE方式のシステムでは提供されていない。LTE方式のシステムのユーザが、音声サービスを希望する場合、そのユーザは、第3世代システムで通信する必要がある。LTE方式のシステムに在圏していた場合、第3世代システムで通信させる必要がある。LTE方式のシステムに在圏しているユーザを、第3世代システムで通信させ、音声サービスを提供できるようにする仕組みは、CSFB(Circuit Switching Fall Back)と呼ばれる。CSFBについては、例えば非特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP TS23.272 V10.0.0(2010−06)、6.3章、6.4章
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、あるサービスが、第1システムでは提供されていないが、第2システムでは提供されている場合、第1システムのユーザは、第2システムにハンドオーバすることで、そのサービスを受けることができる。システム間のハンドオーバを行う場合、通常、第1システムの無線基地局は、移動局に対して無線アクセスベアラの確立と、移行先のシステムの無線品質を測定することを指示し、移動局が無線アクセスベアラを確立し、移行先のシステムの無線品質を測定し、測定値を報告し、その後に無線基地局が交換局にハンドオーバを要求する。交換局は、無線基地局に、移動局を第2システムにハンドオーバさせることを要求する。しかしながら、無線基地局において、無線リソースが逼迫している場合には、移動局と無線基地局との間で、無線アクセスベアラを確立できないことがある。無線アクセスベアラを確立できないと、その後の手順が実行できないため、移動局を第2システムにハンドオーバさせることができない。移動局を第2システムにハンドオーバさせることができないため、移動局は第2システムで提供されているサービスを受けることができない。
【0006】
そこで、本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、第1システムで待ち受け中の移動局が、第1システムでは提供されていないが第2システムでは提供されているサービスを要求した場合、該第2システムにより提供されているサービスを受けさせることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本無線基地局は、
第1の移動通信システムにおける無線基地局であって、
第1及び第2の移動通信システムにおいて通信可能な移動局と無線通信する無線通信部と、
交換局と通信するネットワーク通信部と、
前記移動局を前記第2の移動通信システムにハンドオーバできるかどうかを判断する判断部と
を有し、
前記ネットワーク通信部が前記交換局から受信したメッセージが、前記第1の移動通信システムでは提供されていないが前記第2の移動通信システムでは提供されているサービスを、前記移動局が要求していることを示し、且つ前記判断部により前記第2のシステムへのハンドオーバができないと判断された場合に、前記ネットワーク通信部は、前記移動局との間の回線を解放することを前記交換局に要求し、
前記交換局からの指示に応じて、前記無線通信部は、前記移動局に、回線を解放すべきことを通知する。
【0008】
本方法は、
第1の移動通信システムの無線基地局における方法であって、
前記無線基地局が受信したメッセージが、前記第1の移動通信システムでは提供されていないが前記第2の移動通信システムでは提供されているサービスを、移動局が要求していることを示す場合、前記第2の移動通信システムへハンドオーバできるかどうかを判断し、
前記第2の移動通信システムへのハンドオーバができないと判断された場合、前記移動局との間の回線を解放することを前記交換局に要求し、
前記交換局からの指示に応じて、前記移動局に、回線を解放すべきことを通知する。
【発明の効果】
【0009】
開示の無線基地局及び方法によれば、第1システムで待ち受け中の移動局が、第1システムでは提供されていないが第2システムでは提供されているサービスを要求した場合、該第2システムにより提供されているサービスを受けさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施例に従った無線基地局が適用される環境の一例を示す説明図である。
【図2】ハンドオーバ手順によるCSFB手順の一例を示すシーケンスチャートである。
【図3】リダイレクションによるCSFB手順の一例を示すシーケンスチャートである。
【図4】本実施例に従った無線基地局を示す機能ブロック図である。
【図5】本実施例に従った無線基地局を示す機能ブロック図である。
【図6】本実施例に従った移動通信システムの動作を説明するためのシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明を実施するための形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
【0012】
<実施例>
<移動通信システム>
本実施例に従った無移動通信システムが適用される環境について説明する。
【0013】
本無移動通信システムが適用される環境は、第1の移動通信システムと第2の移動通信システムが、地理的に少なくとも一部において重複する。第1の移動通信システムは、LTE方式のシステムであるとする。第2の移動通信システムは、例えばUTRA方式のような第3世代のシステムであるとする。しかし、本実施例が適用可能なシステムは、LTE及びUTRA方式のシステムに限定されず、他のシステムでもよい。例えば、GERAN(GSM)、CDMA2000、UMTS等の方式のシステムや、第4世代の移動通信システム等にも、本発明は適用可能である。あるサービスがシステムによって提供されていたりいなかったりする状況において、本発明は適用可能である。
【0014】
図1は、第1の移動通信システムと第2の移動通信システムとが混在する環境の一例を示す。
【0015】
第1の移動通信システムは、移動局100と、LTE無線基地局500と、MME600とを含む。
【0016】
LTE無線基地局500はコアネットワーク700に含まれるMME600と接続される。LTE無線基地局500によりカバーされるエリアには、1又は複数のセル550が含まれてもよい。該複数のセルには、同一周波数帯で無線通信可能なセルが存在してもよい。該同一周波数帯で無線通信可能なセルは周波数レイヤと呼ばれてもよい。移動局100はセル550においてLTE無線基地局500とEvolved UTRA and UTRAN方式により無線通信を行う。
【0017】
第1の移動通信システム(LTE)では、システム導入当初の一定期間、音声サービスが提供されていないとする。この間、第1の移動通信システム(LTE)は、例えば専らデータ通信を行う。この場合、音声サービスは、第2の移動通信システム(3G)では提供されているが、第1の移動通信システムでは提供されていない。したがって、第1の移動通信システム(LTE)のユーザが、音声サービスを希望する場合、そのユーザは、第2の移動通信システム(3G)で通信する必要がある。このため、第1の移動通信システム(LTE)に在圏しているユーザを、第2の移動通信システム(3G)で通信させ、音声サービスを提供できるようにする必要がある。
【0018】
LTE無線基地局(eNB)500は、第1の移動通信システム(LTE)における動作を少なくとも実行する。LTE無線基地局500は、アクセスポイントAPとして言及されてもよい。LTE無線基地局(eNB)500は、第1の移動通信システム(LTE)だけでなく、第2の移動通信システム(3G)における処理を実行してもよい。第1の移動通信システム(LTE)におけるLTE無線基地局(eNB)500は、例えば、無線リソースの管理、IPヘッダ圧縮及び暗号処理、ユーザプレーンデータのルーティング、ページングメッセージや報知情報のスケジューリング等を行う。
【0019】
MME600は、S1インターフェースを介してLTE無線基地局(eNB)500に結合される。MME600は、交換局により実現されてもよい。MME600は、移動局100の移動を管理する。具体的には、3GPPアクセスネットワーク間における移動管理、トラッキングエリア(位置登録エリア)リストの管理、パケットデータネットワーク(PDN)のゲートウェイ(GW)の選択、サービングゲートウェイ(GW)の選択、ハンドオーバにおける交換局(MME)の選択、ローミング、認証、無線アクセスベアラ管理、加入者情報の管理、移動管理、発着信制御、課金制御、QoS制御等に関する処理を行う。
【0020】
図1には、1台の移動局が描かれているが、2台以上であってもよい。また、図1には、MME600に1台のLTE無線基地局500が接続されているが、2台以上でもよい。また、図1には、1台のMME600が描かれているが、2台以上であってもよい。
【0021】
第2の移動通信システム(3G)は、移動局100と、UTRA無線基地局(Base Station)300(300、300)と、無線ネットワーク制御装置400とを含む。
【0022】
UTRA無線基地局300は無線ネットワーク制御装置400と接続され、無線ネットワーク制御装置400は、コアネットワーク700と接続される。UTRA無線基地局300はセル350をカバーする。移動局100はセル350においてUTRA無線基地局300とUTRA方式により無線通信を行う。UTRA無線基地局300は、アクセスポイントAPとして言及されてもよい。
【0023】
図1には、1台の移動局が描かれているが、2台以上であってもよい。また、図1には、無線ネットワーク制御装置400に2台のUTRA無線基地局300(300、300)が接続されているが、1台でもよいし、3台以上でもよい。また、図1には、1台の無線ネットワーク制御装置400が描かれているが、2台以上であってもよい。
【0024】
また、LTE方式、UTRA方式とは異なる他の無線アクセステクノロジにより無線通信可能なセルが混在していてもよい。該他の無線アクセステクノロジには、GERAN(GSM)、CDMA2000が含まれてもよい。さらに、第4世代の移動通信システムが含まれてもよい。該第4世代の移動通信システムには、LTE Advancedが含まれてもよい。
【0025】
LTE無線基地局500と無線通信を行うことができる移動局100は、UTRA無線基地局300とも無線通信を行うことができる。換言すれば、移動局100は、デュアルモード端末である。デュアルモード端末は、既存の移動通信システム、例えばUTRA方式と、新たに導入される移動体通信システム、例えばLTE方式により通信を行うことができる。移動局100に限らず、情報端末、ノートPC、携帯情報端末(PDA: Personal Digital Assistants)などの無線通信機能を有する通信装置が含まれてもよい。
【0026】
本実施例に従ったLTE無線基地局500は、在圏する移動局100がハンドオーバ機能を実装しているかどうかを判定する。例えば、該LTE無線基地局500は、端末の能力を識別するための情報(端末能力識別情報)に基づいて、在圏する移動局100がハンドオーバ機能を実装しているかどうかを判定するようにしてもよい。例えば、該LTE無線基地局500は、移動局100又はMME600により通知されるUE-EUTRA-Capabilityに含まれる情報に基づいて、在圏する移動局100がハンドオーバ機能を実装しているかどうかを判定するようにしてもよい。
【0027】
待ち受け状態の移動局100のユーザが音声サービスを要求することにより移動局100とLTE無線基地局500との間で、RRC Connectionが設定される。該待ち受け状態の移動局100に対して、CSFBが開始される。
【0028】
本LTE無線基地局500は、在圏する移動局がハンドオーバ機能を実装しているかどうかの判定結果に基づいて、CSFB手順を選択する。例えば、ハンドオーバ機能を実装していると判定された場合、本LTE無線基地局500は、第1の移動通信システムから第2の移動通信システムへ、システム間ハンドオーバさせることによりCSFB手順を実行すると判断する。以下、第1の移動通信システムから第2の移動通信システムへ、システム間ハンドオーバさせることによりCSFB手順を実行することを「ハンドオーバ手順によるCSFB手順」と呼ぶ。
【0029】
ハンドオーバ手順によりCSFB手順が実行されることにより、CSFBが要求されてから第2の移動通信システムに接続するまでの時間を短くできるため、移動局100は第2のシステムで提供されているサービスを早く受けることができる。
【0030】
また、ハンドオーバ機能を実装していると判定されない場合、本LTE無線基地局500は、移動局100との間の接続を解放し、該移動局100に第2のシステムにアクセスさせるリダイレクションによりCSFB手順を実行すると判定する。以下、第1の移動通信システムから第2の移動通信システムへ、リダイレクションさせることによりCSFB手順を実行することを「リダイレクションによるCSFB手順」と呼ぶ。リダイレクションによりCSFB手順が実行されることにより、リダイレクションによるCSFB手順は移動局に必須の機能であるため、全移動局が実行できる。
【0031】
本LTE無線基地局500は、ハンドオーバ手順によりCSFB手順を実行すると判断した場合でも、移動局100に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保できない場合には、リダイレクションによるCSFB手順に切り替える。移動局100は待ち受け状態であるため、LTE無線基地局500との間では無線アクセスベアラが確立されていない。このため、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行させる対象の移動局が待ち受け状態である場合には、無線アクセスベアラを確立する必要がある。例えば、LTE方式の無線通信システムにおける通信網の無線リソースが逼迫している状況では、移動局100に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保できないことがある。
【0032】
ハンドオーバ機能を実装している移動局100に対しては、接続時間を短縮できるため、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行するのが好ましい。しかし、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行するには、移動局100に対して無線アクセスベアラを設定する必要がある。ハンドオーバ手順を実行する際に、移動局100との間で設定された無線アクセスベアラの情報をMME600に通知するように規定されているためである。移動局100との間で無線アクセスベアラを設定できないと、MME600に通知できないため、呼損となる。本実施例では、移動局100に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保できない場合には、リダイレクションによるCSFB手順に切り替えることができる。リダイレクションによるCSFB手順に切り替えることができることにより、ハンドオーバ手順によるCSFB手順が実行できないことによる呼損を無くすことができる。その結果、CSFBの成功率を向上させることができるため、音声サービスを提供できるケースを増加させることができる。
【0033】
<ハンドオーバ手順によるCSFB手順>
図2は、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を示すシーケンスチャートである。
【0034】
待ち受け状態の移動局100のユーザが音声サービスを要求することにより移動局100とLTE無線基地局500との間で、RRC Connectionが設定される。
【0035】
LTE無線基地局500は、MME600に、呼接続のための回線設定要求信号(Initial UE Message)を送信する(ステップS202)。
【0036】
MME600は、LTE無線基地局500に、回線設定要求信号に対する回線設定命令信号(Initial Context Setup Request)を送信する(ステップS204)。該回線設定命令信号に、CSFB要求が含まれる。
【0037】
LTE無線基地局500は、回線設定命令信号に含まれるCSFB要求に応じて、移動局100に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保する。そして、LTE無線基地局500は、移動局100に、秘匿認証指示信号(Security Mode Command)を送信する(ステップS206)。例えば、LTE無線基地局500は、移動局100がハンドオーバ機能を実装していると判定した場合に、移動局100に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保し、移動局100に、秘匿認証指示信号を送信するようにしてもよい。ハンドオーバ手順によるCSFB手順が実行されるのが好ましいためである。秘匿認証指示信号には、移動局100との間の通信の暗号化に使用される鍵情報等が含まれる。
【0038】
LTE無線基地局500は、移動局100に、回線設定・測定指示信号(RRC Connection Reconfiguration)を送信する(ステップS208)。該回線設定・測定指示信号には、移動局100側で、無線アクセスベアラを確立するための指示が含まれる。
【0039】
移動局100は、LTE無線基地局500に、秘匿認証指示信号に対する秘匿認証指示応答信号(Security Mode Complete)を送信する(ステップS210)。
【0040】
移動局100は、LTE無線基地局500に、回線設定・測定指示信号に対する回線設定・測定指示応答信号(RRC Connection Reconfiguration Complete)を送信する(ステップS212)。
【0041】
LTE無線基地局500は、MME600に、回線設定命令信号に対する回線設定応答信号(Initial Context Setup Response)を送信する(ステップS214)。該回線設定応答信号には、移動局100との間で確立された無線アクセスベアラの情報が含まれる。
【0042】
移動局100は、LTE無線基地局500に、測定結果報告信号(Measurement Report)を送信する(ステップS216)。例えば、移動局100は、第2の移動通信システムにおける無線品質の測定値を報告する。該測定結果報告信号は、第1の移動通信システムのセル内において、第2の移動通信システムのカバレッジが無かった場合に行われ、第2の移動通信システムのカバレッジがある場合には、省略されてもよい。
【0043】
LTE無線基地局500は、MME600に、ハンドオーバ準備要求(Handover Required)を送信する(ステップS218)。該ハンドオーバ準備要求には、移動局100との間で確立された無線アクセスベアラの情報が設定される。該ハンドオーバ準備要求により、MME600は、移動局100が第1の移動通信システムから第2の移動通信システムへハンドオーバできるように、第2の移動通信システム(3Gシステム)に指示を送る。
【0044】
MME600は、ハンドオーバ先の第2の移動通信システムからの応答信号に応答してハンドオーバ準備応答(Handover Command)をLTE無線基地局500の送信する(ステップS220)。図示の簡略化を図るため、MME600と、ハンドオーバ先の第2の移動通信システムとのやりとりは図示されていない。
【0045】
LTE無線基地局500は、ハンドオーバ準備応答に応じて、移動局100にハンドオーバ指示信号(Mobility From Eutra Command)を送信する(ステップS222)。図示されていないが、以後、移動局100は第2の移動通信システムに上り信号を送信し、同期をとり、第2の移動通信システムにハンドオーバする。そして、移動局100に対して、第2の移動通信システムにおける音声サービスのための回線設定後に、音声サービスの提供が開始される。
【0046】
<リダイレクションによるCSFB手順>
図3は、リダイレクションによるCSFB手順を示すシーケンスチャートである。
【0047】
待ち受け状態の移動局100のユーザが音声サービスを要求することにより移動局100とLTE無線基地局500との間で、RRC Connectionが設定される。
【0048】
LTE無線基地局500は、MME600に、呼接続のための回線設定要求信号(Initial UE Message)を送信する(ステップS302)。
【0049】
MME600は、LTE無線基地局500に、回線設定要求信号に対する回線設定命令信号(Initial Context Setup Request)を送信する(ステップS304)。該回線設定命令信号に、CSFB要求が含まれる。
【0050】
LTE無線基地局500は、回線設定命令信号に含まれるCSFB要求に応じて、回線解放要求信号(UE Context Release Request)をMME600に送信する(ステップS306)。該回線解放要求信号は、リダイレクションのための制御信号である。例えば、LTE無線基地局500は、移動局100がハンドオーバ機能を実装していないと判定した場合に、回線解放要求信号をMME600に送信するようにしてもよい。リダイレクションによるCSFB手順が実行されるためである。
【0051】
MME600は、回線解放要求信号に応じて、第1のシステムにおける移動局100に対する無線リソースを解放するための処理を行う。MME600は、LTE無線基地局500に、回線解放命令信号(UE Context Release Command)を送信する(ステップS308)。
【0052】
LTE無線基地局500は、回線解放命令信号に応じて、移動局100に回線解放命令信号 (RRC Connection Release)を送信する(ステップS310)。図示されていないが、以後、移動局100は第2の移動通信システムに上り信号を送信し、同期をとり、第2の移動通信システムにアクセスする。この場合、ユーザによる操作は不要であり、移動局100は指示に応じて自動的に接続手順を開始する。そして、第2の移動通信システムにおける音声サービスのための回線設定後に、移動局に音声サービスの提供が開始される。
【0053】
<LTE無線基地局>
図4は、本LTE無線基地局500を示す。
【0054】
本LTE無線基地局500は、下りリンク信号受信部502を有する。該下りリンク信号受信部502は、上位の装置、例えば、MME600により送信された下りリンクの信号を受信する。該下りリンクの信号には、回線設定命令信号(Initial Context Setup Request)と、ハンドオーバ準備応答(Handover Command)と、回線解放命令信号(UE Context Release Command)とが含まれる。下りリンク信号受信部502は、受信した下りリンクの信号を制御部506に入力する。
【0055】
本LTE無線基地局500は、上りリンク信号受信部514を有する。該上りリンク信号受信部514は、移動局100により送信された無線信号を受信する。該無線信号には、秘匿認証指示応答信号(Security Mode Complete)と、回線設定・測定指示応答信号(RRC Connection Reconfiguration Complete)と、測定結果報告信号(Measurement Report)とが含まれる。
【0056】
本LTE無線基地局500は、CSFB管理部510を有する。該CSFB管理部510は、制御部506と接続される。該CSFB管理部510は、移動局100に対してCSFB手順を実行させるための情報を管理する。該情報には、ハンドオーバ手順によるCSFB手順の際に設定されるべき無線アクセスベアラの情報が含まれてもよい。
【0057】
本LTE無線基地局500は、制御部506を有する。制御部506は、下りリンク信号受信部502と、上りリンク信号受信部514と、指示部508と、CSFB管理部510と接続される。制御部506は、下りリンク信号受信部502及び/又は上りリンク信号受信部514により入力されるべき端末能力識別情報に基づいて、CSFB手順の対象の移動局100がハンドオーバ機能を実装しているかどうかを判定する。例えば、制御部506は、UE-EUTRA Capabilityに基づいて、在圏する移動局100がハンドオーバ機能を実装しているかどうかを判定する。
【0058】
また、制御部506は、在圏する移動局100がハンドオーバ機能を実装しているかどうかに応じて、適用すべきCSFB手順を設定する。例えば、ハンドオーバ機能を実装している移動局100には、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行させる。また、例えば、ハンドオーバ機能を実装していない移動局100には、リダイレクションによるCSFB手順を実行させる。
【0059】
また、制御部506は、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行する際に、移動局100に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保するための処理を行う。さらに、制御部506は、移動局100に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保できない場合に、リダイレクションによるCSFB手順に切り替える。
【0060】
例えば、制御部506は、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行する際に、指示部508に、秘匿認証指示信号(Security Mode Command)と、回線設定・測定指示信号(RRC Connection Reconfiguration)と、ハンドオーバ指示信号(Mobility From Eutra Command)を移動局100に送信するように指示する。また、例えば、制御部506は、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行する際に、指示部508に、回線設定応答信号(Initial Context Setup Response)と、ハンドオーバ準備要求(Handover Required)とをMME600に送信するように指示する。
【0061】
例えば、制御部506は、リダイレクションによるCSFB手順を実行する際に、指示部508に、回線解放要求信号(UE Context Release Request)をMME600に送信するように指示する。また、例えば、制御部506は、リダイレクションによるCSFB手順を実行する際に、指示部508に、回線解放命令信号(RRC Connection Release)を移動局100に送信するように指示する。
【0062】
本LTE無線基地局500は、指示部508を有する。指示部508は、制御部506と、下りリンク信号送信部512と、上りリンク信号送信部504と接続される。
【0063】
指示部508は、制御部506による命令に従って、上りリンクの信号を送信する指示を行う。例えば、指示部508は、制御部506による命令に従って、上りリンクの信号を、MME600に送信するように、上りリンク信号送信部504に指示する。
【0064】
また、指示部508は、制御部506による命令に従って、下りリンクの信号を送信する指示を行う。例えば、指示部508は、制御部506による命令に従って、下りリンクの信号を、移動局100に送信するように、下りリンク信号送信部512に指示する。
【0065】
本LTE無線基地局500は、上りリンク信号送信部504を有する。上りリンク信号送信部504は、指示部508と接続される。上りリンク信号送信部504は、指示部508による指示に従って、上りリンクの信号を送信する。
【0066】
本LTE無線基地局500は、下りリンク信号送信部512を有する。下りリンク信号送信部512は、指示部508と接続される。下りリンク信号送信部512は、指示部508による指示に従って、下りリンクの信号を送信する。
【0067】
<LTE無線基地局の機能>
図5は、本LTE無線基地局の機能を示す。図5には、制御部506による機能が主に示される。
【0068】
制御部506は、ハンドオーバ機能実装判定部5062を有する。該ハンドオーバ機能実装判定部5062は、MME600及び/又は移動局100により通知されるべき端末能力識別情報に基づいて、在圏する移動局100がハンドオーバ機能を実装しているかどうかを判定するようにしてもよい。例えば、該ハンドオーバ機能実装判定部5062には、下りリンク信号受信部502からMME600により通知されるUE-EUTRA-Capability及び/又は上りリンク信号受信部514から移動局100により通知されるUE-EUTRA-Capabilityが入力される。該ハンドオーバ機能実装判定部5062は、UE-EUTRA-Capabilityに含まれる情報に基づいて、在圏する移動局100がハンドオーバ機能を実装しているかどうかを判定するようにしてもよい。ハンドオーバ機能実装判定部5062は、CSFB手順設定部5064に、移動局100がハンドオーバ機能を実装しているかどうかの判定結果を入力する。
【0069】
制御部506は、CSFB手順設定部5064を有する。CSFB手順設定部5064は、ハンドオーバ機能実装判定部5062と接続される。CSFB手順設定部5064は、ハンドオーバ機能実装判定部5062により入力される移動局100がハンドオーバ機能を実装しているかどうかの判定結果に基づいて、該移動局100に、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行させるかどうかを判定する。例えば、CSFB手順設定部5064は、移動局100にハンドオーバ機能が実装されている場合には、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行させると判定する。ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行させると判定した場合、CSFB手順設定部5064は、ハンドオーバ手順によるCSFB制御部5066に、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行するように命令する。また、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行させないと判定した場合、CSFB手順設定部5064は、リダイレクションによるCSFB制御部5068に、リダイレクションによるCSFB手順を実行するように命令する。
【0070】
制御部506は、ハンドオーバ手順によるCSFB制御部5066を有する。ハンドオーバ手順によるCSFB制御部5066は、CSFB手順設定部5064による命令に従って、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行するための制御を行う。例えば、移動局100に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保する処理を実行する。移動局100に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保できた場合には、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を継続する。一方、移動局100に対する無線アクセスベアラ用のリソースを確保できない場合には、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行することができないことをCSFB手順設定部5064に通知する。
【0071】
CSFB手順設定部5064は、ハンドオーバ手順によるCSFB制御部5066から、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行することができないことを通知された場合、リダイレクションによるCSFB制御部5068に、リダイレクションによるCSFB手順を実行するように命令する。
【0072】
制御部506は、リダイレクションによるCSFB制御部5068を有する。CSFB手順設定部5064による命令に従って、リダイレクションによるCSFB手順を実行するための制御を行う。
【0073】
<移動通信システムの動作>
図6は本移動通信システムの動作を示すためシーケンスチャートである。
【0074】
移動局100にはハンドオーバ機能が実装され、ハンドオーバ手順によるCSFB手順が実行される。
【0075】
待ち受け状態の移動局100のユーザが音声サービスを要求することにより移動局100とLTE無線基地局500との間で、RRC Connectionが設定される。
【0076】
LTE無線基地局500は、MME600に、呼接続のための回線設定要求信号(Initial UE Message)を送信する(ステップS602)。例えば、制御部506は、回線設定要求信号をMME600に送信するように、指示部508に命令する。指示部508は、上りリンク信号送信部504から、MME600に回線設定要求信号を送信する。
【0077】
MME600は、LTE無線基地局500に、回線設定要求信号に対する回線設定命令信号(Initial Context Setup Request)を送信する(ステップS604)。該回線設定命令信号に、CSFB要求が含まれる。例えば、回線設定命令信号は、下りリンク信号受信部502により受信され、制御部506に入力される。
【0078】
本LTE無線基地局500は、MME600からのCSFB要求に従って、無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保するための処理を行う(ステップS606)。例えば、ハンドオーバ手順によるCSFB制御部5066は、移動局100に対する無線アクセスベアラ用のリソースを確保するための処理を行う。
【0079】
本LTE無線基地局500は、移動局100に対する無線アクセスベアラ用のリソースを確保できたかどうかを判定する(ステップS608)。例えば、ハンドオーバ手順によるCSFB制御部5066は、移動局100に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保できたかどうかを判定する(ステップS608)。
【0080】
移動局100に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保できたと判定された場合(ステップS608:YES)、本LTE無線基地局500は、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行する。例えば、ハンドオーバ手順によるCSFB制御部5066は、移動局100に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保できた場合、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を継続する。図6に示されるハンドオーバ手順によるCSFB手順(ステップS610−S626)は、図2を参照して説明したステップS206−S222)と同様である。
【0081】
一方、移動局100に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保できないと判定された場合(ステップS608:NO)、本LTE無線基地局500は、リダイレクション手順によるCSFB手順を実行する。例えば、ハンドオーバ手順によるCSFB制御部5066は、移動局100に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保できない場合、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行できないことをCSFB手順設定部5064に通知する。CSFB手順設定部5064は、ハンドオーバ手順によるCSFB制御部5066から、ハンドオーバ手順によるCSFB手順を実行できないことを通知された場合、リダイレクションによるCSFB制御部5068に、リダイレクションによるCSFB手順を実行するように設定する。リダイレクションによるCSFB制御部5068は、CSFB手順設定部5064による設定に従って、リダイレクションによるCSFB手順を実行するように制御する。図6に示されるリダイレクションによるCSFB手順(ステップS628−S632)は、図3を参照して説明したステップS306−S310)と同様である。
【0082】
CSFBの成功率だけを考慮すると、移動局がハンドオーバ機能を実装しているかどうかに関係なく一律にリダイレクションによるCSFB手順を実行すればよいことになる。しかし、CSFB手順が実行されてから音声サービスが提供されるまでの時間を考慮した場合には、ハンドオーバ手順によるCSFBとリダイレクションによるCSFBの両方を用いる方が好ましい。
【0083】
上記の実施例では、無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保できない場合に、ハンドオーバ手順によるCSFBからリダイレクションによるCSFBに切り替える例が示された。しかし、この例に限られず、その他諸々の要因でハンドオーバ手順によるCSFB処理が継続できない場合に適用可能である。例えば、無線リソースは逼迫していないが、装置負荷が高い場合に、リダイレクションによるCSFBに切り替えるようにしてもよい。具体的には、LTE無線基地局のCPU負荷が高い場合(CPU負荷が所定の閾値以上である場合)に、リダイレクションによるCSFBに切り替えるようにしてもよい。また、秘匿認証指示信号(Security Mode Command)に対して移動局から送信されるべき秘匿認証指示応答信号(Security Mode Complete)が異常を示すものであった場合に、リダイレクションによるCSFBに切り替えるようにしてもよい。
【0084】
上記の実施例では、音声サービスを提供する例が説明されたが、本発明は、特定のサービスに限定されない。例えば、音声サービスの代わりに又は音声サービスに加えて、例えばGPS等を利用して移動局(UE)の位置を測定する測位サービス、緊急情報配信(エリアメール)、ショートメッセージサービス(Short Message Service)が使用されてもよい。
【0085】
上記の実施例では、LTE方式のシステムから3G方式のシステムへのハンドオーバの例が説明されたが、逆向きのハンドオーバが行われてもよい。LTE方式のシステムの導入当初は、3G方式のシステムの方が様々なサービスを提供できる点で有利かもしれない。しかし、LTE方式のシステムが普及するにつれて、LTE方式のシステムの方が、3G方式のシステムよりも充実したサービスを提供できるようになる。そのような場合、3Gシステムに在圏しているユーザが、3Gシステムでは提供されていないサービスを求めて、LTE方式のシステムにハンドオーバすることが考えられる。
【0086】
本基地局は、
第1の移動通信システムにおける無線基地局であって、
第1及び第2の移動通信システムにおいて通信可能な移動局と無線通信する下りリンク送信部、上りリンク受信部としての、無線通信部と、
交換局と通信する下りリンク信号受信部、上りリンク信号送信部としての、ネットワーク通信部と、
前記移動局が前記第2の移動通信システムにハンドオーバできるかどうかを判断するハンドオーバ手順によるCSFB制御部としての、判断部と
を有し、
前記ネットワーク通信部が前記交換局から受信したメッセージが、前記第1の移動通信システムでは提供されていないが前記第2の移動通信システムでは提供されているサービスを、前記移動局が要求していることを示し、且つ前記判断部により前記第2のシステムへのハンドオーバができないと判断された場合に、前記ネットワーク通信部は、前記移動局との間の回線を解放することを前記交換局に要求し、
前記交換局からの指示に応じて、前記無線通信部は、前記移動局に、回線を解放すべきことを通知する。
【0087】
さらに、
前記移動局に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保できない場合に、前記判断部は、前記第2の移動通信システムへのハンドオーバができないと判断する。
【0088】
さらに、装置負荷が所定の閾値以上である場合に、前記判断部は、前記第2の移動通信システムへのハンドオーバができないと判断する。
【0089】
さらに、
前記移動局からの応答が異常を示す場合に、前記判断部は、前記第2の移動通信システムへのハンドオーバができないと判断する。
【0090】
さらに、前記サービスが、音声サービスである。
【0091】
さらに、前記サービスが、位置測位サービスである。
【0092】
さらに、前記サービスが、緊急情報配信サービスである。
【0093】
さらに、前記サービスが、ショートメッセージサービスである。
【0094】
本方法は、
第1の移動通信システムの無線基地局における方法であって、
前記無線基地局が受信したメッセージが、前記第1の移動通信システムでは提供されていないが前記第2の移動通信システムでは提供されているサービスを、移動局が要求していることを示す場合、前記第2の移動通信システムにハンドオーバできるかどうかを判断し、
前記第2の移動通信システムへのハンドオーバができないと判断された場合、前記移動局との間の回線を解放することを前記交換局に要求し、
前記交換局からの指示に応じて、前記移動局に、回線を解放すべきことを通知する。
【0095】
以上、本発明は特定の実施例を参照しながら説明されてきたが、各実施例は単なる例示に過ぎず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。説明の便宜上、本発明の実施例に係る装置は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウエアで、ソフトウエアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明は上記実施例に限定されず、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が包含される。
【符号の説明】
【0096】
100 移動局
300(nは、n>1の整数) UTRA無線基地局
350(nは、n>1の整数) セル
400 無線ネットワーク制御装置
500 LTE無線基地局
502 下りリンク信号受信部
504 上りリンク信号送信部
506 制御部
5062 ハンドオーバ機能実装判定部
5064 CSFB手順設定部
5066 ハンドオーバ手順によるCSFB制御部
5068 リダイレクションによるCSFB制御部
508 指示部
510 CSFB管理部
512 下りリンク信号送信部
514 上りリンク信号受信部
550 セル
600 モビリティマネジメントエンティティ(MME: Mobility Management Entity)
700 コアネットワーク(CN: Core Network)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の移動通信システムにおける無線基地局であって、
第1及び第2の移動通信システムにおいて通信可能な移動局と無線通信する無線通信部と、
交換局と通信するネットワーク通信部と、
前記移動局を前記第2の移動通信システムにハンドオーバできるかどうか判断する判断部と
を有し、
前記ネットワーク通信部が前記交換局から受信したメッセージが、前記第1の移動通信システムでは提供されていないが前記第2の移動通信システムでは提供されているサービスを、前記移動局が要求していることを示し、且つ前記判断部により前記第2のシステムへのハンドオーバができないと判断された場合に、前記ネットワーク通信部は、前記移動局との間の回線を解放することを前記交換局に要求し、
前記交換局からの指示に応じて、前記無線通信部は、前記移動局に、回線を解放すべきことを通知する、無線基地局。
【請求項2】
前記移動局に対する無線アクセスベアラ用の無線リソースを確保できない場合に、前記判断部は、前記第2の移動通信システムへのハンドオーバができないと判断する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項3】
装置負荷が所定の閾値以上である場合に、前記判断部は、前記第2の移動通信システムへのハンドオーバができないと判断する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項4】
前記移動局からの応答が異常を示す場合に、前記判断部は、前記第2の移動通信システムへのハンドオーバができないと判断する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項5】
前記サービスが、音声サービスである、請求項1ないし4の何れか1項に記載の無線基地局。
【請求項6】
前記サービスが、位置測位サービスである、請求項1ないし4の何れか1項に記載の無線基地局。
【請求項7】
前記サービスが、緊急情報配信サービスである、請求項1ないし4の何れか1項に記載の無線基地局。
【請求項8】
前記サービスが、ショートメッセージサービスである、請求項1ないし4の何れか1項に記載の無線基地局。
【請求項9】
第1の移動通信システムの無線基地局における方法であって、
前記無線基地局が受信したメッセージが、前記第1の移動通信システムでは提供されていないが前記第2の移動通信システムでは提供されているサービスを、移動局が要求していることを示す場合、前記第2の移動通信システムにハンドオーバできるかどうかを判断し、
前記第2の移動通信システムへのハンドオーバができないと判断された場合、前記移動局との間の回線を解放することを前記交換局に要求し、
前記交換局からの指示に応じて、前記移動局に、回線を解放すべきことを通知する、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−99919(P2012−99919A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−244078(P2010−244078)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】