説明

無線給電対応型電源装置、電動工具、充電装置及び電気機器

【課題】商用電源が無い環境においても従来と比較して対象機器の駆動時間を長くすることが可能な電源装置を提供する。
【解決手段】送信装置2の送信アンテナ23から送信された信号を受信アンテナ10で受信し、信号受信部19で交流電力に変換し、電力計測部18で電力の計測を行う。計測された電力又は電圧が閾値よりも高い場合、給電制御部17は、切替部31による接続先をAC/DCコンバータ14側とする。信号受信部19の交流信号(電力)は、AC/DCコンバータ14で直流電力に変換された後、インバータ13で交流電圧に変換され、出力プラグ12の出力端子11に出力される。一方、電力計測部18で計測された電力が閾値よりも低い場合は、給電制御部17は、充放電制御部15を放電モードとしてバッテリ16による給電とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動工具等の対象機器を駆動する無線給電対応型電源装置、並びに無線給電に対応した電動工具、充電装置及び電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
図13は従来の電源装置801の機能ブロック図である。図14は、電源装置801の工具装着状態の外観図である。従来の電源装置では、バッテリ16から直流電力の供給を受け、インバータ回路13にて交流電力を生成・出力し、出力プラグ12の出力端子11からAC駆動の電動工具4に電源を供給し、動作させる。これによれば、電源装置を作業場に持ち込むことで、作業場が商用電源を取れない場所であっても電動工具4を使うことができる。
【0003】
下記特許文献1は、バッテリパックへの充電電力を電力供給装置から非接触で伝送する技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−034793号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の電源装置では、バッテリ16で生成できる電力には限りがあるため、電動工具4の駆動可能時間が短いという問題がある。上記特許文献1の技術は、商用電源が無ければ電力供給装置は駆動することができないため、バッテリによる駆動時間を長くすることができず、従来の電源装置の上記問題を解決することはできない。
【0006】
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、商用電源が無い環境においても従来と比較して給電可能時間を長く確保することが可能な電源装置、電動工具、充電装置及び電気機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある態様は、無線給電対応型電源装置である。この電源装置は、
バッテリを接続可能な電源装置であって、
無線で電力を受信可能な受信手段と、
前記受信手段で受信した交流信号の電圧又は電力を計測する信号計測部と、
前記交流信号を直流電圧に変換するコンバータ回路と、
前記信号計測部における計測結果を基に、バッテリの出力する直流電圧と前記コンバータ回路の出力する直流電圧のいずれを給電に用いるかを選択する給電制御部とを備える。
【0008】
前記給電制御部は、前記信号計測部において計測した前記交流信号の電圧又は電力が所定の閾値以上であるときは前記コンバータ回路の出力する直流電圧を給電に用い、前記電圧又は電力が前記閾値未満であるときは本電源装置に接続したバッテリの出力する直流電圧を給電に用いるように制御してもよい。
【0009】
前記給電制御部によって選択された直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路を備えてもよい。
【0010】
前記電源装置は、電源供給対象の機器とは別体であって当該機器とケーブル接続されてもよい。
【0011】
前記給電制御部は、本電源装置の接続先の機器が不使用状態のとき又は本電源装置が機器に接続されていないときは、前記受信手段の受信電力により、本電源装置に接続したバッテリを充電するように制御してもよい。
【0012】
前記電源装置は、実効値が100Vの交流電圧を出力してもよい。
【0013】
本発明のもう一つの態様は、無線給電対応型電動工具である。この電動工具は、
バッテリと、
無線で電力を受信可能な受信手段と、
前記受信手段で受信した交流信号の電圧又は電力を計測する信号計測部と、
前記交流信号を直流電圧に変換するコンバータ回路と、
前記信号計測部における計測結果を基に、バッテリの出力する直流電圧と前記コンバータ回路の出力する直流電圧のいずれを給電に用いるかを選択する給電制御部とを備える。
【0014】
前記給電制御部は、前記信号計測部において計測した前記交流信号の電圧又は電力が所定の閾値以上であるときは前記コンバータ回路の出力する直流電圧を給電に用い、前記電圧又は電力が前記閾値未満であるときは前記バッテリの出力する直流電圧を給電に用いるように制御してもよい。
【0015】
前記バッテリを収納するバッテリパックを備え、
前記バッテリパックは、前記受信手段、前記信号計測部、前記コンバータ回路、及び前記給電制御部を含んでもよい。
【0016】
前記給電制御部は、本電動工具が不使用状態のときは、前記受信手段の受信電力により前記バッテリを充電するように制御してもよい。
【0017】
本発明のもう一つの態様は、無線給電対応型電動工具である。この電動工具は、
モータと
AC電源に接続されるACコードと、
前記モータを制御するモータ制御回路と、
無線で電力を受信可能な受信手段と、
前記受信手段で受信した交流信号の電圧又は電力を計測する信号計測部と、
前記信号計測部における計測結果を基に、前記ACコードからの交流電圧と前記受信手段で受信した電力のいずれを前記モータへの給電に用いるかを選択する給電制御部とを備える。
【0018】
本発明のもう一つの態様は、無線給電対応型充電装置である。この充電装置は、
バッテリを有するバッテリパックを充電する充電装置であって、
AC電源に接続されるACコードと、
前記バッテリへの充電を制御する充電制御回路と、
無線で電力を受信可能な受信手段と、
前記受信手段で受信した交流信号の電圧又は電力を計測する信号計測部と、
前記信号計測部における計測結果を基に、前記バッテリの充電電源として前記ACコードと前記受信手段とのいずれを用いるかを選択する給電制御部とを備える。
【0019】
本発明のもう一つの態様は、無線給電対応型電気機器である。この電気機器は、
無線で電力を受信可能な受信手段と、前記受信手段からの電力と無線以外の電源からの電力のいずれを出力するかを選択する給電制御部とを備える。
【0020】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、商用電源が無い環境においても従来と比較して給電可能時間を長く確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態1に係る電源装置を送信装置と組み合わせた電源供給システムの機能ブロック図。
【図2】受信装置における受信から電源装置における給電方法選択までのフローチャート。
【図3】図1の電源装置の正断面図。
【図4】同電源装置の背面図。
【図5】同電源装置を電動工具(AC駆動)に装着した工具装着図。
【図6】本発明の実施の形態2に係る電動工具(DC駆動)の側面図。
【図7】同電動工具のバッテリパックの機能ブロック図。
【図8】本発明の実施の形態3に係る電動工具(DC駆動)の側面図。
【図9】本発明の実施の形態4に係る電動工具(AC駆動)の側面図。
【図10】図9の電動工具の機能ブロック図。
【図11】本発明の実施の形態5に係る充電装置の側面図。
【図12】図11の充電装置の機能ブロック図。
【図13】従来の電源装置の機能ブロック図。
【図14】同電源装置を電動工具に装着した工具装着図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0024】
図1は、本発明の実施の形態に係る電源装置1を送信装置2と組み合わせた電源供給システムの機能ブロック図である。各ブロックは、ハードウェア若しくはソフトウェア、又はそれらの組合せによって実現される。送信装置2は、電力を無線で送信する送信手段の例示である。例えば、送信装置2内の電源部21の供給エネルギーを、信号送信部22で交流信号に変換した後、電磁波を発生する送信アンテナ23から無線送信する。電源装置1は、送信装置2から無線で受信した交流信号の電力、又はバッテリ16の電力に基づく駆動電力を出力端子11から出力する。当該駆動電力により、出力端子11に接続した電動工具等の対象機器を動作させる。以下、電源装置1の具体的構成を説明する。
【0025】
電源装置1は、受信装置3と、AC/DCコンバータ14と、充放電制御部15と、バッテリ16と、インバータ13(DC/ACインバータ)と、出力プラグ12(プラグ受け)とを備える。受信装置3は、無線で電力を受信可能な受信手段の例示である。AC/DCコンバータ14は、受信装置3で受信した交流電圧(電力)を直流電圧(電力)に変換する。充放電制御部15は、充電保護回路部及び放電保護回路部を有し、バッテリ16の充放電を制御する。バッテリ16は、図示しない保護回路と共にバッテリケースに収納され電池パックの形で電源装置1に接続される。なお、バッテリ16を電源装置1に内蔵してもよい。インバータ13は、AC/DCコンバータ14又は充放電制御部15(バッテリ16)のいずれかの出力する直流電圧を入力とし、交流電圧に変換して出力プラグ12の出力端子11に出力する。
【0026】
受信装置3は、送信アンテナ23で発生した電磁波を受けて交流信号を発生する受信アンテナ10と、信号受信部19と、電力計測部18と、給電制御部17と、切替部31とを有する。図2は、受信装置3における受信から電源装置1における給電方法選択までのフローチャートである。送信装置2の送信アンテナ23から送信された信号(電磁波)を受信アンテナ10で受信し、信号受信部19で交流信号(電力)に変換し、電力計測部18で電力又は電圧の計測を行う。給電制御部17は、電力計測部18で計測された電力又は電圧を基に、使用する給電方法を決定する。
【0027】
具体的には、電力計測部18で計測された電力又は電圧が閾値よりも高い場合は、バッテリ16は使用せず、信号受信部19の交流信号(電力)による給電とする。すなわち、給電制御部17は、切替部31による接続先をAC/DCコンバータ14側とし、かつAC/DCコンバータ14の出力電圧を入力とするようにインバータ13を制御する。信号受信部19の交流信号(電力)は、AC/DCコンバータ14で直流電圧(電力)に変換された後、インバータ13で実効値が例えば100Vの交流電圧(電力)に変換され、出力プラグ12の出力端子11に出力される。
【0028】
一方、電力計測部18で計測された電力又は電圧が閾値よりも低い場合は、給電制御部17は、充放電制御部15を放電モードとしてバッテリ16による給電とし、切替部31をオープン状態(AC/DCコンバータ14及び充放電制御部15のいずれにも接続されない状態)とし、充放電制御部15の出力電圧(バッテリ16の直流電圧)を入力とするようにインバータ13を制御する。なお、切替部31による接続先を充放電制御部15側としてもよい。この場合には、後述するが、電源装置1の給電対象が不使用または未接続時にバッテリ16を充電することができる。バッテリ16からの直流電圧(電力)は充放電制御部15を介してインバータ13に供給され、インバータ13で実効値が例えば100Vの交流電圧(電力)に変換された後、出力プラグ12の出力端子11に出力される。
【0029】
給電制御部17は、電源装置1の給電対象(電動工具等の対象機器)の不使用時、又は給電対象の未接続時に、切替部31による接続先を充放電制御部15側(バッテリ16側)とし、かつ充放電制御部15を充電モードに制御する。これにより、信号受信部19の交流信号(電力)により充放電制御部15を介してバッテリ16を充電する。なお、給電対象の不使用又は未接続は、例えばインバータ13と出力端子11との間の電流が一定値以下(例えばゼロ又はその近傍)になったことを不図示の電流測定手段で測定することによって検出できる。あるいは、充放電制御部15で電流(放電又は充電)を監視することで検出することもできる。さらには、放電時(給電時)にはバッテリ16の電圧が降下(ドロップ)し、放電を停止すると電圧は元の値に復活するため、電圧が降下してから復帰したことを充放電制御部15で監視することで検出することもできる。
【0030】
図3は、図1の電源装置1の正断面図である。図4は、電源装置1の背面図である。本図において、受信アンテナ10を受信装置3のブロックから抜き出して示している。図5は、電源装置1を電動工具4に装着した工具装着図である。これらの図に示すように、例えば、電源装置1の例えば樹脂製のハウジング50の背面部(底面部)の内側に送信装置からの交流信号を受信する受信アンテナ10を有する受信装置3を、上面部の凹部(バッテリ取付部)にバッテリ16を、内部にAC/DCコンバータ14、インバータ13、及び充放電制御部15を設ける。受信アンテナ10は、例えば絶縁被覆線を多数回に渡って周回させたループコイルからなるループアンテナである。なお、受信アンテナ10は、ハウジング50と一体に成形することも可能である。ハウジング50からケーブル51が延び、ケーブル51の先端に出力プラグ12が設けられる。電動工具4は、例えば、電子パルスドライバ等の電動ドライバや、電動打込機である。
【0031】
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
【0032】
(1) 無線で電力を受信可能な受信装置3を電源装置1に設け、一定値以上の電力が無線で受信できたときは、バッテリ16を使用せず、無線での受信電力によって給電するので、従来技術と比較してバッテリ16の消耗を抑えることができる。このため、商用電源が無い環境においても従来と比較して対象機器の駆動時間を長くすることが可能となる。
【0033】
(2) 給電対象の不使用時等に無線での受信電力によりバッテリ16を充電するので、対象機器の駆動時間をより長くすることができる。
【0034】
(3) 無線での受信電力による給電だけでは出力電力の安定性が悪く出力不足の問題があるところ、バッテリ16が不安定性をカバーするので、安定した出力を得ることができる。
【0035】
(4) 受信アンテナ10をハウジング50に設けているため、電池パックや電動工具本体に設ける場合と比較して受信アンテナ10を大型化でき、無線での受信可能電力を大きくすることができる。
【0036】
図6は、本発明の実施の形態2に係る電動工具(DC駆動)の側面図である。本図において、受信アンテナ10を受信装置3のブロックから抜き出して示している。図7は、同電動工具のバッテリパックの機能ブロック図である。この電動工具は、電子パルスドライバ等の電動ドライバや、電動打込機であり、実施の形態1で説明した図1の電源装置1(但しインバータ13を除く)に相当する電源供給部を着脱自在なバッテリパック101に備える(例えば内蔵する)。バッテリパック101は、図1の電源装置1のインバータ13が給電切替手段の例示である切替スイッチ133に代わり、かつ出力プラグ12がバッテリパック101の端子に代わったものであり、その他の点は図1の電源装置1と同様である。
【0037】
給電制御部17は、電力計測部18で計測された電力又は電圧が閾値よりも高い場合は切替スイッチ133の一端の接続先をAC/DCコンバータ14側とし、電力計測部18で計測された電力又は電圧が閾値よりも低い場合は切替スイッチ133の前記一端の接続先を充放電制御部15側とする。切替スイッチ133の他端は電動工具の駆動部(例えばモータ)側に接続され、電動工具駆動電圧が出力される。本実施の形態は、受信アンテナ10の大型化以外の点では実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0038】
図8は、本発明の実施の形態3に係る電動工具(DC駆動)の側面図である。この電動工具は、図6及び図7に示す実施の形態2でバッテリパック101として着脱自在であった電源供給部を電動工具本体に一体に備える(例えば内蔵する)点以外は実施の形態2と同様である。
【0039】
図9は、本発明の実施の形態4に係る電動工具(AC駆動)の側面図である。本図において、受信アンテナ10を受信装置3のブロックから抜き出して示している。図10は、同電動工具の機能ブロック図である。この電動工具は、電子パルスドライバ等の電動ドライバや、電動打込機であり、実施の形態1で説明した図1の電源装置1の受信装置3(但し切替部31は切替スイッチ133に置換)を電動工具本体に一体に備える(例えば内蔵する)とともに、商用電源(AC電源の例示)に有線接続可能である。そして、商用電源からの供給電力と信号受信部19の交流信号(電力)のいずれかを選択して電動工具内のモータ150の駆動に利用する。すなわち、給電制御部17は、電力計測部18で計測された電力又は電圧が閾値よりも高い場合及び商用電源非接続時は切替スイッチ133の一端の接続先を信号受信部19側とし、電力計測部18で計測された電力又は電圧が閾値よりも低い場合は切替スイッチ133の前記一端の接続先を商用電源側とする。切替スイッチ133の他端はモータ制御回路152に接続される。モータ制御回路152は、給電制御部17からの制御に従い、入力された電圧(信号受信部19の交流信号又は商用電源の電圧)をモータ駆動信号に変換してモータ150を駆動する。なお、トリガスイッチ151は、使用者が図9のトリガ60を引くことによってオンされるスイッチである。
【0040】
本実施の形態によれば、一定値以上の電力が無線で受信できたときは、商用電源を使用せず、無線での受信電力によって給電するので、従来技術と比較して省エネルギー化を図ることができる。
【0041】
図11は、本発明の実施の形態5に係る充電装置の側面図である。本図において、受信アンテナ10を受信装置3のブロックから抜き出して示している。図12は、同充電装置の機能ブロック図である。この充電装置は、バッテリパック装着部167にバッテリパックを装着して充電する装置であり、前述の図10と同様の受信装置3を一体に備える(例えば内蔵する)とともに、商用電源(AC電源の例示)に有線接続可能である。そして、商用電源からの供給電力と信号受信部19の交流信号(電力)のいずれかを選択して、バッテリパック装着部167に装着したバッテリパックの充電に利用する。すなわち、給電制御部17は、電力計測部18で計測された電力又は電圧が閾値よりも高い場合及び商用電源非接続時は切替スイッチ133の一端の接続先を信号受信部19側とし、電力計測部18で計測された電力又は電圧が閾値よりも低い場合は切替スイッチ133の前記一端の接続先を商用電源側とする。切替スイッチ133の他端は充電制御回路165に接続される。充電制御回路165は、給電制御部17からの制御に従い、入力された電圧(信号受信部19の交流信号又は商用電源の電圧)を充電用電圧に変換して、バッテリパック装着部167に装着したバッテリパック160を充電する。
【0042】
本実施の形態によれば、一定値以上の電力が無線で受信できたときは、商用電源を使用せず、無線での受信電力によってバッテリパックを充電するので、従来技術と比較して省エネルギー化を図ることができる。また、無線電力を受信している限りは商用電源非接続時も常にバッテリパックを充電可能であり、その後に商用電源に接続した際の充電時間及び充電電力を抑えることができる。
【0043】
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
【0044】
実施の形態1において、給電対象の機器がDC駆動であるときは、インバータ13を設けず、AC/DCコンバータ14の出力する直流電圧又は充放電制御部15(バッテリ16)の出力する直流電圧を出力プラグ12の出力端子11に出力する構成とすればよい。
【0045】
無線で電力を受信する方式は、電磁波受信方式に限らず、共鳴方式(磁界共鳴方式、電界共鳴方式)であってもよい。
【0046】
実施の形態1において、電源装置1をAC電源(例えば商用電源)に有線接続可能とし、商用電源によりバッテリ16を充電可能としてもよい。
【0047】
実施の形態1において、電源装置1は、対象機器に取付け可能な電池パックであってもよい。この場合、対象機器がAC駆動(商用電源等のAC電源に有線接続可能)である場合には、駆動源を商用電源と電源装置1との間で切り換えるスイッチを設けるとよい。
【0048】
実施の形態1、2において、切替部31は自動的に切り替えるのに代えて、作業者が手動で切り替えるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0049】
1 電源装置
2 送信装置
3 受信装置
4 電動工具
10 受信アンテナ
11 出力端子
12 出力プラグ
13 インバータ
14 DC/ACコンバータ
15 充放電制御部
16 バッテリ
17 給電制御部
18 電力計測部
19 信号受信部
21 電源部
22 信号送信部
23 送信アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリを接続可能な電源装置であって、
無線で電力を受信可能な受信手段と、
前記受信手段で受信した交流信号の電圧又は電力を計測する信号計測部と、
前記交流信号を直流電圧に変換するコンバータ回路と、
前記信号計測部における計測結果を基に、バッテリの出力する直流電圧と前記コンバータ回路の出力する直流電圧のいずれを給電に用いるかを選択する給電制御部とを備える、無線給電対応型電源装置。
【請求項2】
前記給電制御部は、前記信号計測部において計測した前記交流信号の電圧又は電力が所定の閾値以上であるときは前記コンバータ回路の出力する直流電圧を給電に用い、前記電圧又は電力が前記閾値未満であるときは本電源装置に接続したバッテリの出力する直流電圧を給電に用いるように制御する、請求項1に記載の無線給電対応型電源装置。
【請求項3】
前記給電制御部によって選択された直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路を備える請求項1又は2に記載の無線給電対応型電源装置。
【請求項4】
電源供給対象の機器とは別体であって当該機器とケーブル接続される請求項1から3のいずれか一項に記載の無線給電対応型電源装置。
【請求項5】
前記給電制御部は、本電源装置の接続先の機器が不使用状態のとき又は本電源装置が機器に接続されていないときは、前記受信手段の受信電力により、本電源装置に接続したバッテリを充電するように制御する、請求項1から4のいずれか一項に記載の無線給電対応型電源装置。
【請求項6】
実効値が100Vの交流電圧を出力する請求項1から5のいずれか一項に記載の無線給電対応型電源装置。
【請求項7】
バッテリと、
無線で電力を受信可能な受信手段と、
前記受信手段で受信した交流信号の電圧又は電力を計測する信号計測部と、
前記交流信号を直流電圧に変換するコンバータ回路と、
前記信号計測部における計測結果を基に、バッテリの出力する直流電圧と前記コンバータ回路の出力する直流電圧のいずれを給電に用いるかを選択する給電制御部とを備える、無線給電対応型電動工具。
【請求項8】
前記給電制御部は、前記信号計測部において計測した前記交流信号の電圧又は電力が所定の閾値以上であるときは前記コンバータ回路の出力する直流電圧を給電に用い、前記電圧又は電力が前記閾値未満であるときは前記バッテリの出力する直流電圧を給電に用いるように制御する、請求項7に記載の無線給電対応型電動工具。
【請求項9】
前記バッテリを収納するバッテリパックを備え、
前記バッテリパックは、前記受信手段、前記信号計測部、前記コンバータ回路、及び前記給電制御部を含むことを特徴とする請求項7又は8に記載の無線給電対応型電動工具。
【請求項10】
前記給電制御部は、本電動工具が不使用状態のときは、前記受信手段の受信電力により前記バッテリを充電するように制御する、請求項7から9のいずれか一項に記載の無線給電対応型電動工具。
【請求項11】
モータと
AC電源に接続されるACコードと、
前記モータを制御するモータ制御回路と、
無線で電力を受信可能な受信手段と、
前記受信手段で受信した交流信号の電圧又は電力を計測する信号計測部と、
前記信号計測部における計測結果を基に、前記ACコードからの交流電圧と前記受信手段で受信した電力のいずれを前記モータへの給電に用いるかを選択する給電制御部とを備える、無線給電対応型電動工具。
【請求項12】
バッテリを有するバッテリパックを充電する充電装置であって、
AC電源に接続されるACコードと、
前記バッテリへの充電を制御する充電制御回路と、
無線で電力を受信可能な受信手段と、
前記受信手段で受信した交流信号の電圧又は電力を計測する信号計測部と、
前記信号計測部における計測結果を基に、前記バッテリの充電電源として前記ACコードと前記受信手段とのいずれを用いるかを選択する給電制御部とを備える、無線給電対応型充電装置。
【請求項13】
無線で電力を受信可能な受信手段と、前記受信手段からの電力と無線以外の電源からの電力のいずれを出力するかを選択する給電制御部とを備える、無線給電対応型電気機器。

【図1】
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【図7】
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【図10】
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【図12】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−70535(P2013−70535A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208107(P2011−208107)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(000005094)日立工機株式会社 (1,861)
【Fターム(参考)】