説明

無線通信システム、無線制御装置及び無線制御装置のプログラム

【課題】ルーティングテーブルの再構成を効率的に行うことができる無線通信システム等を提供する。
【解決手段】複数の無線端末2が無線コントローラ1と通信可能に接続され、当該複数の無線端末2が無線コントローラ1と直接通信可能な無線端末2と、他の無線端末2を介して無線コントローラ1と通信可能な無線端末2とを含む無線通信システムにおいて、無線コントローラ1により通信不可と検出された無線端末2と通信可能とするよう前記ルーティングテーブル13dを更新する場合に、無線コントローラ1は、通信負荷が低いと判断されたタイミングで隣接端末情報を収集し、ルーティングテーブル生成部12cは、収集された隣接端末情報に基づいてルーティングテーブル13dを再構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の無線端末と無線制御装置とを含む無線通信システム、無線制御装置及び無線制御装置のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複数の無線端末と無線制御装置とが通信をするために、無線端末間で信号を中継するマルチホップ無線通信技術が知られている。このマルチホップ無線通信技術に関するものとして、下記の特許文献1に記載されたものが知られている。
【0003】
特許文献1には、無線端末で得られる情報をセンタサーバに送信して各情報を収集するにあたり、無線端末は、当該無線端末の相互間ならびにセンタサーバとの間で無線通信を行って最適な通信経路を確立することが記載されている。そして、無線端末は、当該確立した通信経路情報を自己の情報に付加して送信する。また、無線端末は、他の無線端末から無線送信されてくる情報を受信した場合には、これに付加されている通信経路情報に基づいて中継の有無を判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−182365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したマルチホップ無線通信技術では、複数の無線端末と通信する必要がある無線制御装置にルーティングテーブルを記憶しているが、当該ルーティングテーブルの更新中には、他の無線端末と無線通信が行えなくなる。特に、低速な無線通信環境では、ルーティングテーブルの更新に長い時間が必要となり、アプリケーション通信の停止時間が長くなる。
【0006】
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、ルーティングテーブルの再構成を効率的に行うことができる無線通信システム、無線制御装置及び無線制御装置のプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決する第1の発明に係る無線通信システムは、複数の無線端末が無線制御装置と通信可能に接続され、当該複数の無線端末が前記無線制御装置と直接通信可能な無線端末と、他の無線端末を介して無線制御装置と通信可能な無線端末とを含む無線通信システムにおいて、前記無線端末は、他の無線端末を介せずに直接に無線通信可能な無線端末の情報を含む隣接端末情報が収集可能であり、前記無線制御装置は、前記無線端末が保持する端末情報を定期的に取得する通信部と、前記通信部により取得された前記端末情報としての前記隣接端末情報に基づいて、各無線端末と、当該無線端末との間で通信される無線信号を中継する他の無線端末と、を対応付けたルーティングテーブルを生成するルーティングテーブル生成部と、前記通信部により前記端末情報が取得できない時に、当該端末情報が取得できない無線端末を通信不可として検出する通信状態検出部と、前記端末情報の通信履歴を記憶する履歴記憶部と、前記履歴記憶部に記憶された前記通信履歴に基づいて、前記通信部の通信負荷を分析する通信負荷分析部とを備え、前記通信状態検出部により通信不可と検出された無線端末と通信可能とするよう前記ルーティングテーブルを更新する場合に、前記通信部は、前記通信負荷分析部により通信負荷が低いと判断されたタイミングで前記隣接端末情報を収集し、前記ルーティングテーブル生成部は、収集された隣接端末情報に基づいて前記ルーティングテーブルを再構成することを特徴とする。
【0008】
第1の発明に係る無線通信システムであって、第2の発明は、前記通信状態検出部により無線端末の通信不可を検出した場合に、前記通信部は、当該無線端末から隣接端末情報を収集し、前記ルーティングテーブル生成部は、当該隣接端末情報に関連するルーティングテーブルの一部のみを再構成することを特徴とする。
【0009】
第1の発明に係る無線通信システムであって、第3の発明は、前記通信状態検出部により無線端末の通信不可を検出した場合に、各無線端末が、通信不可となっている無線端末の隣接端末情報を収集する要求をブロードキャストすることを特徴とする。
【0010】
第1の発明に係る無線通信システムであって、第4の発明は、前記端末情報は計測値情報であり、前記通信部は、前記履歴記憶部に記憶された計測値情報の変化の少ない時間帯において前記端末情報の収集周期を長くすることを特徴とする。
【0011】
上記の課題を解決する第5の発明に係る無線制御装置は、複数の無線端末と通信可能に接続された無線制御装置において、前記無線端末が保持する端末情報を定期的に取得する通信部と、前記通信部により取得された前記端末情報としての他の無線端末を介せずに直接に無線通信可能な無線端末の情報を含む隣接端末情報に基づいて、各無線端末と、当該無線端末との間で通信される無線信号を中継する他の無線端末と、を対応付けたルーティングテーブルを生成するルーティングテーブル生成部と、前記通信部により前記端末情報が取得できない時に、当該端末情報が取得できない無線端末を通信不可として検出する通信状態検出部と、前記端末情報の通信履歴を記憶する履歴記憶部と、前記履歴記憶部に記憶された前記通信履歴に基づいて、前記通信部の通信負荷を分析する通信負荷分析部とを備え、前記通信状態検出部により通信不可と検出された無線端末と通信可能とするよう前記ルーティングテーブルを更新する場合に、前記通信部は、前記通信負荷分析部により通信負荷が低いと判断されたタイミングで前記隣接端末情報を収集し、前記ルーティングテーブル生成部は、収集された隣接端末情報に基づいて前記ルーティングテーブルを再構成することを特徴とする。
【0012】
上記の課題を解決する第6の発明に係る無線制御装置のプログラムは、複数の無線端末と通信可能に接続された無線制御装置のプログラムであって、前記無線制御装置のコンピュータを、前記無線端末が保持する端末情報を定期的に取得する通信部と、前記通信部により取得された前記端末情報としての他の無線端末を介せずに直接に無線通信可能な無線端末の情報を含む隣接端末情報に基づいて、各無線端末と、当該無線端末との間で通信される無線信号を中継する他の無線端末と、を対応付けたルーティングテーブルを生成するルーティングテーブル生成部と、前記通信部により前記端末情報が取得できない時に、当該端末情報が取得できない無線端末を通信不可として検出する通信状態検出部と、前記端末情報の通信履歴を記憶する履歴記憶部と、前記履歴記憶部に記憶された前記通信履歴に基づいて、前記通信部の通信負荷を分析する通信負荷分析部として機能させ、前記通信状態検出部により通信不可と検出された無線端末と通信可能とするよう前記ルーティングテーブルを更新する場合に、前記通信部は、前記通信負荷分析部により通信負荷が低いと判断されたタイミングで前記隣接端末情報を収集し、前記ルーティングテーブル生成部は、収集された隣接端末情報に基づいて前記ルーティングテーブルを再構成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ルーティングテーブルを再構成する場合に、通信負荷が低いと判断されたタイミングで隣接端末情報を収集するので、ルーティングテーブルを更新している間に他の無線端末の通信ができない確率を低下させる。これにより、本発明によれば、効率的にルーティングテーブルを更新できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態として示す無線通信システムの全体構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態として示す無線通信システムにおける無線コントローラ及び無線端末の内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態として示す無線通信システムにおける無線コントローラの通信不能端末テーブルを示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態として示す無線通信システムにおける無線コントローラの通信履歴テーブルの一例を示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態として示す無線通信システムにおける無線コントローラの隣接テーブルを示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態として示す無線通信システムにおける無線コントローラのルーティングテーブルを示す図である。
【図7】本発明の第1実施形態として示す無線通信システムにおける無線コントローラ及び無線端末の接続関係の一例を示す図である。
【図8】本発明の第1実施形態として示す無線通信システムにおいて、無線コントローラ1が複数の無線端末2から隣接情報リストを取得する動作を示すシーケンス図である。
【図9】本発明の第1実施形態として示す無線通信システムにおいて無線コントローラが隣接テーブル13cを更新する処理手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第4実施形態として示す無線通信システムにおける履歴保持テーブルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0016】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態として示す無線通信システムは、例えば図1に示すように構成されている。この無線通信システムは、無線コントローラ1と、複数の無線端末2a,2b、2c,2d,2e(以下総称するときには単に「無線端末2」と呼ぶ。)とを含む。
【0017】
この無線通信システムは、工場や、事務所又は住宅等の内部に設置された温度、湿度、塵、人の有無情報を検出する無線センサによるエネルギー管理システムや、衛生管理システムに適用される。また、この無線通信システムは、煙検知センサや窓ガラス破壊センサ、カメラ等による防犯・防災システムに適用される。更に、この無線通信システムは、照明スイッチ、調光機器、照明機器等を含む照明制御システムにも適用される。
【0018】
無線コントローラ1と無線端末2は、所定の無線通信プロトコルに従って動作することによって、無線通信が可能である。無線コントローラ1は、無線通信を行う場合に、内部の無線通信I/Fを動作させることによって、所定の無線通信範囲内に存在する無線端末2と通信可能である。また、無線端末2は、無線通信を行う場合に、内部の無線通信I/Fを動作させることによって、所定の無線通信範囲内に存在する無線コントローラ1又は他の無線端末2と通信可能である。
【0019】
この無線通信システムにおいて、無線端末2a,2b、2c,2dは、無線コントローラ1との間で他の無線端末2を介せずに直接通信可能である。一方、無線端末2eは、無線端末2dを介して無線コントローラ1と通信可能である。したがって、この無線通信システムにおいて、無線コントローラ1と無線端末2eとが通信を行うためには、無線端末2dが中継装置となるマルチホップ通信を行う必要がある。
【0020】
このような無線通信システムにおいて、無線コントローラ1及び無線端末2は、例えば図2に示すように構成される。
【0021】
無線端末2は、ネットワークI/F21、隣接端末情報記憶部22、負荷状態取得部23を含む。
【0022】
ネットワークI/F21は、無線コントローラ1及び他の無線端末2との間で無線通信を行うための通信回路、通信アンテナ等を含む。ネットワークI/F21は、所定の無線通信範囲内で無線コントローラ1との間で無線通信を行うと共に、他の無線端末2から送信された無線信号を他の無線端末2に中継する。
【0023】
隣接端末情報記憶部22は、メモリであり、隣接端末情報(隣接情報リスト)を記憶する。この隣接端末情報は、他の無線端末2を介せずに直接に無線通信可能な無線端末2の情報がリスト化されている。この隣接する無線端末2の情報は、例えば定期的にネットワークI/F21によって生存確認を行うことによって取得される。なお、無線端末2は、必ずしも隣接端末情報を有している必要はなく、要求に応じて収集可能で有れば良い。
【0024】
負荷状態取得部23は、宅内や設備に設置された空調設備における空調機器やセンサ、照明設備における照明機器やセンサ等から、負荷状態として各種の計測値を取得する。
【0025】
このような無線端末2は、無線コントローラ1からの要求に応じて端末情報として計測値を送信する。また、無線端末2は、無線コントローラ1からの要求に応じて、端末情報として隣接端末情報を無線コントローラ1に向けて送信する。
【0026】
無線コントローラ1は、ネットワークI/F11、通信制御部12、記憶メモリ13を含む。
【0027】
ネットワークI/F11は、無線端末2との間で無線通信を行うための通信回路、通信アンテナ等を含む。ネットワークI/F11は、所定の無線通信範囲内で通信可能な無線端末2のみと直接無線信号の授受を行う。ネットワークI/F11は、所定の無線通信範囲外の無線端末2との間では、他の無線端末2を介して無線信号の授受を行う。このネットワークI/F11は、無線端末2が保持する端末情報を定期的に取得する。
【0028】
記憶メモリ13には、通信不能端末テーブル13a、通信履歴テーブル13b、隣接テーブル13c、ルーティングテーブル13dが記憶される。これらのテーブル13a〜13dは、図3乃至図6に示すようになる。これらのテーブル13a〜13dは、例えば図7に示すように、無線コントローラ1と、4台の無線端末2が配置された場合の例を示している。
【0029】
通信不能端末テーブル13aは、図3に示すように、現在の通信不可となっている無線端末2を示す端末識別子(ID)が記憶されている。図3は、例えば端末識別子が「2」の無線端末2が無線コントローラ1と通信不能となっていることを示している。通信不能端末テーブル13aには、ネットワークI/F11による定期的な端末情報の取得動作によって端末情報が取得できない場合に、通信制御部12によって、当該無線端末2の端末識別子が登録される。一方、通信不可となっていた無線端末2が通信可能なった場合には、通信不能端末テーブル13aに登録されていた端末識別子は、通信不能端末テーブル13aから削除される。
【0030】
通信履歴テーブル13bには、図4に示すように、端末識別子、通信時刻、端末情報としての計測値が対応付けられている。通信履歴テーブル13bは、ネットワークI/F11が端末情報を受信する度に、通信制御部12によって、新たな通信履歴が登録される。なお、この通信履歴テーブル13bは一例であって、後述の図10に示すように構成しても良いことは勿論である。
【0031】
隣接テーブル13cには、図5に示すように、各無線端末2がどの無線端末2と隣接しているかを示す。図5では、以下のことを示している。識別子が「1」の無線コントローラ1は端末識別子が「2」「3」「4」の無線端末2と隣接している。端末識別子が「2」の無線端末2は識別子が「1」の無線コントローラ1と隣接している。端末識別子が「3」の無線端末2は端末識別子が「1」の無線コントローラ1と隣接している。端末識別子が「4」の無線端末2は端末識別子が「1」の無線コントローラ1と「5」の無線端末2と隣接している。端末識別子が「5」の無線端末2は端末識別子が「4」の無線端末2と隣接している。
【0032】
ルーティングテーブル13dは、無線コントローラ1が無線通信システムに含まれる全無線端末2と通信を行うための経路を示す。このルーティングテーブル13dは、図6に示すように、宛先となる無線端末2の識別子と、経路情報とが対応づけられている。この経路情報は、無線コントローラ1が各無線端末2と通信するために無線信号が通過する無線端末2の識別子が、無線コントローラ1から近い順に格納されている。
【0033】
図6では、無線コントローラ1と端末識別子が「2」「3」「4」の無線端末2とが直接通信できるので、端末識別子「2」「3」「4」には、端末識別子が「2」「3」「4」のみが格納されている。無線コントローラ1が、端末識別子が「5」の無線端末2と通信するためには、図7に示したように、端末識別子が「3」の無線端末2又は端末識別子が「4」の無線端末2を経由する必要がある。したがって、ルーティングテーブル13dには、端末識別子「5」に対応して、「4→5」「3→5」なる経路情報が格納されている。
【0034】
通信制御部12は、状態取得部12a、通信負荷分析部12b、ルーティングテーブル生成部12cを含む。この通信制御部12は、CPU及びプログラムを含むコンピュータであり、CPUがプログラムを実行する。これにより、通信制御部12のプログラムは、後述するようにルーティングテーブルを生成及び再構成する機能を実現する。
【0035】
状態取得部12aは、無線端末2の状態としての端末情報を取得する。状態取得部12aは、端末情報として、無線端末2が取得した各種の計測値を取得する。また、この状態取得部12aは、ネットワークI/F11により無線端末2の端末情報の取得できない時に、当該端末情報が取得できない無線端末2を通信不可として検出する。そして、通信負荷分析部12bは、通信不可の無線端末2の識別子を記憶メモリ13の通信不能端末テーブル13aに記憶させる。
【0036】
通信負荷分析部12bは、記憶メモリ13に記憶された無線端末2との通信履歴に基づいて、ネットワークI/F11の通信負荷を分析する。このとき、通信負荷分析部12bは、通信履歴テーブル13bを参照して、通信頻度が高い場合には通信負荷が高いと判断する。
【0037】
ルーティングテーブル生成部12cは、ネットワークI/F11により取得された無線情報としての隣接端末情報に基づいて、ルーティングテーブル13dを作成する。このために、ルーティングテーブル生成部12cは、隣接テーブル13cを作成する。ルーティングテーブル生成部12cは、ネットワークI/F11が無線端末2から隣接端末情報を受信して、隣接している無線端末2の組を認識して、隣接テーブル13cを作成する。ルーティングテーブル生成部12cは、隣接テーブル13cを参照して、無線コントローラ1と直接通信可能な無線端末2の識別子に対応して、当該無線端末2の識別子を経路情報として格納する。ルーティングテーブル生成部12cは、隣接テーブル13cを参照して、無線コントローラ1と直接通信不能な無線端末2の識別子に対応して、無線コントローラ1との間を中継する無線端末2の識別子を経路情報として格納する。この結果、ルーティングテーブル生成部12cは、記憶メモリ13にルーティングテーブル13dとして記憶させる。
【0038】
また、ルーティングテーブル生成部12cは、ネットワークI/F11により状態取得部12aに通信不可と検出された無線端末2を、通信可能な無線端末2とするようルーティングテーブル13dを再構成する。この場合に、ネットワークI/F11は、通信負荷分析部12bにより通信負荷が低いと判断されたタイミングにおいて、通信不能端末テーブル13aに端末識別子が格納されている場合には、無線端末2から隣接端末情報を収集する。そして、ルーティングテーブル生成部12cは、収集された隣接端末情報に基づいてルーティングテーブル13dを再構成する。
【0039】
このような無線通信システムは、無線コントローラ1が無線端末2に端末情報としての隣接端末情報を要求する場合、無線コントローラ1は、ルーティングテーブル13dを参照する。そして、無線コントローラ1は、端末情報を要求する無線端末2に対応した経路情報として格納されている無線端末2に隣接情報要求を送信する。このとき、無線コントローラ1は、隣接情報要求に経路情報を格納する。無線端末2は、隣接情報要求を受信すると、当該隣接情報要求に格納されている経路情報を参照する。無線端末2は、経路情報が自らの端末識別子である場合には、自らの端末情報を無線コントローラ1に返信する。無線端末2は、経路情報に中継先の他の無線端末2が格納されている場合には、当該無線端末2に隣接情報要求を転送する。また、無線端末2は、他の無線端末2から送信された端末情報を受信した場合には、当該端末情報を無線コントローラ1に転送する。
【0040】
これによって、無線通信システムは、無線コントローラ1が直接通信できない無線端末2であっても、他の無線端末2によって情報要求コマンドを中継して、無線コントローラ1によって端末情報を取得できる。
【0041】
つぎに、上述した無線通信システムにおいて、無線コントローラ1によって無線端末2から隣接端末情報を取得して、隣接テーブル13cを更新し、ルーティングテーブル13dを更新することについて説明する。
【0042】
無線コントローラ1は、図8に示すように、定期的に、隣接情報要求C1、C2、C3、C4を、識別子が「2」、「3」、「4」、「5」の無線端末2に送信する。この隣接情報要求Cは、無線端末2が無線コントローラ1と通信可能か否かを判断する生存確認の役割を兼ねている。
【0043】
無線端末2は、無線コントローラ1から送信された隣接情報要求Cを受信すると、隣接端末情報記憶部22に記憶している隣接端末をリスト化した隣接情報リストR(隣接端末情報)を無線コントローラ1に返信する。これにより、無線コントローラ1には、識別子が「2」、「3」、「4」、「5」の無線端末2から隣接情報リストR1、R2、R3、R4を受信できる。
【0044】
しかし、図8に示した例のようにはならず、ある無線端末2から隣接情報リストRが無線コントローラ1で受信できない場合がある。この場合、無線コントローラ1は、隣接情報要求Cを送信した所定時間後に、隣接情報リストRが受信できない無線端末2の端末識別子を通信不能端末テーブル13aに登録する。
【0045】
その後、無線コントローラ1は、図9に示すような隣接テーブル更新処理を行って、ルーティングテーブル13dを再構成する。
【0046】
無線コントローラ1は、先ず、ステップS1において、ネットワークI/F11によって情報取得タイミングか否かを判断する。情報取得タイミングと判断された時、ネットワークI/F11は、隣接情報要求Cを、ルーティングテーブル13dに登録されている無線端末2に送信する。この隣接情報要求Cを送信する処理は、定期的に行われる。
【0047】
次のステップS2において、無線コントローラ1は、ネットワークI/F11によって、隣接情報要求Cを送信したことに対する応答として、無線端末2から隣接情報リストRを取得するよう待機する。
【0048】
次のステップS3は、無線コントローラ1は、隣接情報要求Cの送信先となった無線端末2の全てから隣接情報リストRを受信できた場合には、隣接情報リストRの取得に成功したと判定して、ステップS5に処理を進める。一方、無線コントローラ1は、隣接情報要求Cの送信先となった無線端末2の全てから隣接情報リストRを受信できなかった場合、ステップS4に処理を進める。
【0049】
ステップS4において、無線コントローラ1は、隣接情報リストRが受信できなかった無線端末2の端末識別子を、通信不能端末テーブル13aに登録する。
【0050】
次のステップS5において、無線コントローラ1は、隣接テーブル13cの更新タイミングか否かを判定する。このとき、無線コントローラ1は、通信負荷分析部12bによってネットワークI/F11の通信負荷が低いと判断されている場合に、隣接テーブル13cの更新タイミングであると判定する。隣接テーブル13cの更新タイミングであると判定された場合、無線コントローラ1は、ステップS6に処理を進め、そうでない場合には、ステップS1に処理を戻す。
【0051】
ステップS6において、無線コントローラ1は、無線端末2から隣接端末情報の再取得を行う。無線コントローラ1は、無線通信システムに含まれる全ての無線端末2に対して、隣接情報要求Cを送信する。このとき、無線コントローラ1は、隣接情報要求Cに、通信不能端末テーブル13aに登録された端末識別子を含める。
【0052】
無線端末2は、隣接情報要求Cを受信すると、当該隣接情報要求Cに含まれる端末識別子の無線端末2に対してPingによってエコーリクエストパケットを送信する。このエコーリクエストパケットは、送信先の到達性を確認するIPパケットである。無線端末2は、エコーリクエストパケットを受信した場合には、当該エコーリクエストパケットに応答して、エコーリプライパケットを送信する。エコーリクエストパケットを送信した無線端末2は、エコーリプライパケットを受信した場合に、無線コントローラ1と通信不可となっている無線端末2と通信可能と判断する。そして、無線端末2は、エコーリプライパケットを送信した無線端末2の端末情報(端末識別子)及び自己の端末識別子を付加した隣接情報リストRを無線コントローラ1に向けて送信する。
【0053】
そして、この隣接情報リストRは、通信不可となっている無線端末2と無線コントローラ1との間に存在する無線端末2によって中継されて、無線コントローラ1に送信される。ここで、隣接情報リストRを中継する無線端末2は、中継される隣接情報リストRに自己の端末識別子を付加する。
【0054】
無線コントローラ1は、エコーリプライパケットを送信した無線端末2の端末情報(端末識別子)を付加した隣接情報リストRを受信すると、隣接テーブル13cの更新を行う。このとき、ルーティングテーブル生成部12cは、隣接情報リストRから、エコーリプライパケットを送信した無線端末2の識別子と、当該隣接情報リストRを中継した無線端末2の識別子とを抽出する。そして、ルーティングテーブル生成部12cは、エコーリプライパケットを受信した無線端末2と通信不可となっていた無線端末2とが通信可能であるよう隣接テーブル13cに登録して、隣接テーブル13cを更新する。また、無線コントローラ1は、隣接情報リストRに付加された端末識別子を参照して、端末識別子が付加された逆の順序の経路情報を取得できる。これにより、ルーティングテーブル生成部12cは、更新した隣接テーブル13cを参照して、ルーティングテーブル13dを再構成できる。また、ルーティングテーブル生成部12cは、通信不能端末テーブル13aに登録されている無線端末2の識別子を削除する。
【0055】
以上説明したように、この無線通信システムによれば、通信負荷が低いと判断されたタイミングで隣接情報リストRを収集して、ルーティングテーブル13dを再構成する。これにより、この無線通信システムによれば、ルーティングテーブル13dを再構成している間に他の無線端末2の通信ができない確率を低下させる。これにより、無線通信システムによれば、効率的にルーティングテーブル13dを更新できる。すなわち、この無線通信システムによれば、ルーティングテーブル13dを更新している間に、他の無線端末2が提供する機能が使用できないが、当該使用できないとなる確率を抑制できる。
【0056】
[第2実施形態]
つぎに、第2実施形態に係る無線通信システムについて説明する。なお、上述の実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
【0057】
この無線通信システムは、上述した無線通信システムにおいて、無線端末2の通信不可を検出した場合に、当該無線端末2から隣接情報リストRを収集し、当該隣接情報リストRに関連するルーティングテーブル13dの一部のみを再構成する。
【0058】
この無線通信システムは、通信不能端末テーブル13aに無線コントローラ1と通信不可の無線端末2を記憶して、隣接テーブル13cを更新するタイミングとなると、既存の経路情報(ルート)とは異なる経路情報を取得するよう動作する。このために、無線コントローラ1は、ルーティングテーブル13dを参照して、通信不可となっている無線端末2に対応付けられた経路情報には含まれない無線端末2に対して隣接情報要求Cを送信する。
【0059】
無線端末2は、隣接情報要求Cを受信すると、上述したように、通信不可となっている無線端末2に対してPingに従った処理を行い、エコーリプライパケットを受信できた場合に、無線コントローラ1に隣接情報リストRを返信する。
【0060】
一方、無線コントローラ1が隣接情報要求Cを送信しても、送信先の無線端末2から隣接情報リストRが返信されない場合には、当該送信先の無線端末2は、通信不可となっている無線端末2とは通信不可能である。したがって、無線コントローラ1は、既存の経路情報とは異なる更に他の無線端末2に対して、隣接情報要求Cを送信する。
【0061】
これにより、無線コントローラ1は、隣接情報リストRが受信できた場合には、上述したように隣接テーブル13cを更新して、新たな経路情報を含むようルーティングテーブル13dの一部を再構成できる。
【0062】
以上のように、この無線通信システムによれば、最低限の通信処理によって新たな経路情報に更新することができる。したがって、この無線通信システムによれば、効率的にルーティングテーブル13dを再構成できる。
【0063】
[第3実施形態]
つぎに、第3実施形態に係る無線通信システムについて説明する。なお、上述の実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
【0064】
無線通信システムは、上述した無線通信システムにおいて、無線端末2の通信不可を検出した場合に、フラッディング通信を行って、通信不可となっている無線端末2の端末情報を要求するものである。
【0065】
この無線通信システムは、通信不能端末テーブル13aに無線コントローラ1と通信不可の無線端末2を記憶して、隣接テーブル13cを更新するタイミングとなると、フラッディング通信によって経路情報を取得するよう動作する。このフラッディング通信は、各無線端末2が、通信不可となっている無線端末2の隣接情報リストRを収集することを要求するフラッディングフレームをブロードキャスト転送することで、マルチホップネットワーク全体にフレームが転送される通信方法である。
【0066】
通信不可とはなっていない無線端末2は、他の無線端末2からフラッディングフレームを受信すると、更にフラッディングフレームをブロードキャストする。このとき、無線端末2は、フラッディングフレームのシーケンス番号を参照して、未受信フレームと判断した場合、自己の端末識別子をルーティングヘッダ上に追加してブロードキャスト転送する。なお、フラッディングフレームの転送処理は、ランダムなタイミングを行うことにより、複数の無線端末2が同時にフラッディングフレームの転送を行うことを防ぐことが望ましい。
【0067】
通信不可となっている無線端末2がフラッディングフレームを受信した場合、当該無線端末2は、フラッディングフレームの送信元の無線端末2に隣接情報リストRを返信する。そして、この隣接情報リストRは、通信不可となっている無線端末2と無線コントローラ1との間に存在する無線端末2によって中継されて、無線コントローラ1に送信される。このとき、隣接情報リストRを中継する無線端末2は、自己の端末識別子を隣接情報リストRに付加する。
【0068】
これによって、無線コントローラ1は、隣接情報リストRに付加された端末識別子を参照して、付加された端末識別子の順序の経路情報を取得でき、通信不可となっていた無線端末2の経路情報でルーティングテーブル13dを再構成できる。
【0069】
以上のように、この無線通信システムによれば、フラッディング通信を行うことによって、通信不可となっていた無線端末2から隣接情報リストRを取得して、ルーティングテーブル13dを再構成できる。これにより、この無線通信システムによれば、ネットワーク全体での通信負荷は必要とするものの、各無線端末2の機能を継続して利用可能とした状態でルーティングテーブル13dを再構成できる。
【0070】
ただし、無線端末2において他の通信が同時に発生した場合には、当該通信が遅延又は高い通信負荷状態が発生する。これに対し、無線通信システムは、無線端末2の機能に影響を与えない通信負荷が少ないタイミングでフラッディング通信を行うので、効率的にルーティングテーブル13dを再構成できる。
【0071】
また、この無線通信システムによれば、上述したようにルーティングテーブル13dに登録されている経路とは異なる経路を求めてルーティングテーブル13dを再構成するよりも、最適な経路を再構成できる。すなわち、別の経路を求める無線通信システムには、ある経路が求められた場合には、他の経路を求めない。これに対し、フラッディング通信を利用した無線通信システムは、無線コントローラ1から通信不可となっている無線端末2への全経路が取得できる。例えば、通信不可の無線端末2が移動して、ホップ数が異なる複数の経路が発生する場合がある。この場合、無線コントローラ1は、全経路のうちホップ数が最も少ない経路を経路情報としてルーティングテーブル13dを再構成できる。
【0072】
更に、この無線通信システムによれば、全ての無線端末2との間で全ての経路を無線コントローラ1により取得できる。したがって、この無線通信システムによれば、通信可能な無線端末2が移動したことによって更にホップ数が少ない経路が発生した場合に、当該経路に変更するようルーティングテーブル13dを再構成できる。
【0073】
[第4実施形態]
つぎに、第4実施形態に係る無線通信システムについて説明する。なお、上述の実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
【0074】
無線通信システムは、上述した無線通信システムにおいて、通信履歴テーブル13bに記憶された計測値情報の変化の少ない時間帯では端末情報の収集周期を長くするものである。
【0075】
この無線通信システムは、無線コントローラ1によって無線端末2の端末情報として計測値情報を取得する。そして、無線コントローラ1は、通信履歴テーブル13bから、図10に示すような履歴保持テーブルを作成する。
【0076】
この履歴保持テーブルは、図10(a)の午前(AM)の1時〜12時までの各無線端末2から取得した計測値の積算値と、図10(b)の午後(PM)の1時〜12時までの各無線端末2から取得した計測値の積算値とを含む。例えば、計測値は積算電力値であり、深夜等では各無線端末2の電源がオフとなったために積算電力値は0となっている。
【0077】
この場合、無線コントローラ1は、深夜が計測値の変化が少ない時間帯であると判断する。そして、無線コントローラ1は、当該計測値の変化が少ない時間帯では、無線端末2から端末情報を取得する周期を長くする。このように、計測値の変化が少ない時間帯において端末情報の取得周期を長くすると、通信負荷分析部12bによって、当該計測値の変化が少ない時間帯には通信負荷が低いと判定される。この結果、無線コントローラ1は、計測値の変化が少ない時間帯において隣接テーブル13cの更新を行って、ルーティングテーブル13dを再構成する。
【0078】
以上のように、この無線通信システムによれば、例えば端末情報として計測値を取得し、計測値の変化が少ない時間帯には端末情報の取得周期を長くして、当該時間帯においてルーティングテーブル13dの再構成を行うことができる。これにより、この無線通信システムは、端末情報の取得周期を長くすることによって、ルーティングテーブル13dの再構成を行うことによる無線端末2の動作に対する影響を最小化できる。
【0079】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0080】
1 無線コントローラ
2 無線端末
11 ネットワークI/F
12 通信制御部
12a 状態取得部
12b 通信負荷分析部
12c ルーティングテーブル生成部
13 記憶メモリ
13a 通信不能端末テーブル
13b 通信履歴テーブル
13c 隣接テーブル
13d ルーティングテーブル
21 ネットワークI/F
22 隣接端末情報記憶部
23 負荷状態取得部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線端末が無線制御装置と通信可能に接続され、当該複数の無線端末が前記無線制御装置と直接通信可能な無線端末と、他の無線端末を介して無線制御装置と通信可能な無線端末とを含む無線通信システムにおいて、
前記無線端末は、他の無線端末を介せずに直接に無線通信可能な無線端末の情報を含む隣接端末情報が収集可能であり、
前記無線制御装置は、
前記無線端末が保持する端末情報を定期的に取得する通信部と、
前記通信部により取得された前記端末情報としての前記隣接端末情報に基づいて、各無線端末と、当該無線端末との間で通信される無線信号を中継する他の無線端末と、を対応付けたルーティングテーブルを生成するルーティングテーブル生成部と、
前記通信部により前記端末情報が取得できない時に、当該端末情報が取得できない無線端末を通信不可として検出する通信状態検出部と、
前記端末情報の通信履歴を記憶する履歴記憶部と、
前記履歴記憶部に記憶された前記通信履歴に基づいて、前記通信部の通信負荷を分析する通信負荷分析部とを備え、
前記通信状態検出部により通信不可と検出された無線端末と通信可能とするよう前記ルーティングテーブルを更新する場合に、前記通信部は、前記通信負荷分析部により通信負荷が低いと判断されたタイミングで前記隣接端末情報を収集し、前記ルーティングテーブル生成部は、収集された隣接端末情報に基づいて前記ルーティングテーブルを再構成すること
を特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
前記通信状態検出部により無線端末の通信不可を検出した場合に、前記通信部は、当該無線端末から隣接端末情報を収集し、前記ルーティングテーブル生成部は、当該隣接端末情報に関連するルーティングテーブルの一部のみを再構成することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項3】
前記通信状態検出部により無線端末の通信不可を検出した場合に、各無線端末が、通信不可となっている無線端末の隣接端末情報を収集する要求をブロードキャストすることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項4】
前記端末情報は計測値情報であり、
前記通信部は、前記履歴記憶部に記憶された計測値情報の変化の少ない時間帯において前記端末情報の収集周期を長くすることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
【請求項5】
複数の無線端末と通信可能に接続された無線制御装置において、
前記無線端末が保持する端末情報を定期的に取得する通信部と、
前記通信部により取得された前記端末情報としての他の無線端末を介せずに直接に無線通信可能な無線端末の情報を含む隣接端末情報に基づいて、各無線端末と、当該無線端末との間で通信される無線信号を中継する他の無線端末と、を対応付けたルーティングテーブルを生成するルーティングテーブル生成部と、
前記通信部により前記端末情報が取得できない時に、当該端末情報が取得できない無線端末を通信不可として検出する通信状態検出部と、
前記端末情報の通信履歴を記憶する履歴記憶部と、
前記履歴記憶部に記憶された前記通信履歴に基づいて、前記通信部の通信負荷を分析する通信負荷分析部とを備え、
前記通信状態検出部により通信不可と検出された無線端末と通信可能とするよう前記ルーティングテーブルを更新する場合に、前記通信部は、前記通信負荷分析部により通信負荷が低いと判断されたタイミングで前記隣接端末情報を収集し、前記ルーティングテーブル生成部は、収集された隣接端末情報に基づいて前記ルーティングテーブルを再構成すること
を特徴とする無線制御装置。
【請求項6】
複数の無線端末と通信可能に接続された無線制御装置のプログラムであって、
前記無線制御装置のコンピュータを、
前記無線端末が保持する端末情報を定期的に取得する通信部と、
前記通信部により取得された前記端末情報としての他の無線端末を介せずに直接に無線通信可能な無線端末の情報を含む隣接端末情報に基づいて、各無線端末と、当該無線端末との間で通信される無線信号を中継する他の無線端末と、を対応付けたルーティングテーブルを生成するルーティングテーブル生成部と、
前記通信部により前記端末情報が取得できない時に、当該端末情報が取得できない無線端末を通信不可として検出する通信状態検出部と、
前記端末情報の通信履歴を記憶する履歴記憶部と、
前記履歴記憶部に記憶された前記通信履歴に基づいて、前記通信部の通信負荷を分析する通信負荷分析部として機能させ、
前記通信状態検出部により通信不可と検出された無線端末と通信可能とするよう前記ルーティングテーブルを更新する場合に、前記通信部は、前記通信負荷分析部により通信負荷が低いと判断されたタイミングで前記隣接端末情報を収集し、前記ルーティングテーブル生成部は、収集された隣接端末情報に基づいて前記ルーティングテーブルを再構成することを特徴とする無線制御装置のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−198836(P2012−198836A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−63576(P2011−63576)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】