説明

無線通信システムにおいてハンドオーバを実行する方法およびシステム

【課題】LTE内ハンドオーバ手順では、同期および非同期eNode−BのためのUEタイミング調整に関する詳細、およびUE伝送に対する効率的なターゲットeNode−Bのリソースのスケジューリングに関する詳細も提供されない。
【解決手段】ソースeNode−Bは、測定に基づいてハンドオーバに関する決定を行い、ハンドオーバ要求をターゲットeNode−Bに送信する。ターゲットeNode−Bは、ハンドオーバ応答をソースeNode−Bに送信する。ソースeNode−Bは、ハンドオーバコマンドを無線送受信ユニットに送信する。ハンドオーバコマンドは、再構成情報、タイミング調整に関する情報、ソースeNode−BとターゲットeNode−Bとの間の相対的なタイミング差、ターゲットeNode−Bにおける初期のスケジューリング手順に関する情報およびターゲットeNode−Bに関する測定情報の少なくとも1つを含む。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関する。より詳細には、本発明は、LTE(long term evolution)システムにおいてハンドオーバを実行する方法およびシステムに関する。
【0002】
高いデータ転送速度、短い待ち時間、パケットの最適化ならびに改善されたシステム容量および範囲を提供する新しい無線インターフェイスおよび無線ネットワークアーキテクチャを開発するために、現在、第四世代(4G)システム用のLTEが検討されている。LTEシステムでは、現在3Gシステムで使用されている符号分割多重アクセス(CDMA)を使用する代わりに、直交周波数分割多元接続(OFDMA)および周波数分割多元接続(FDMA)を、それぞれダウンリンク伝送およびアップリンク伝送に使用することが提案されている。LTEシステムにおいては多くの側面が変更されるため、LTE内のハンドオーバ手順および関連する動作について再検討する必要がある。
【0003】
LTE_ACTIVEモードにおける移動端末装置(UE)モビリティ管理は、LTEシステムにおけるシームレスハンドオーバに必要な手順をすべて扱う。たとえば、ソースネットワーク側でのLTE内のハンドオーバに関する決定(つまり、UE固有のエリア制限を考慮したUEおよびeNode−B(evolved Node−B)測定の制御および評価)、ターゲットネットワーク側での無線リソースの準備、UEに対する新しい無線リソースへのインターフェイス命令、ソースネットワーク側での無線リソースの解放などである。UEモビリティ管理メカニズムでは、関連するノード間でのコンテキストデータの転送、ならびにコントロールプレーン(Cプレーン)およびユーザプレーン(Uプレーン)でのノード関係の更新も扱う。
【0004】
図1は、現在LTEシステムに対して提案されているハンドオーバ処理100のシグナリング図である。UE152およびソースeNode−B154は測定を実行し、測定結果報告を交換する(ステップ102)。ソースeNode−B154は、測定結果報告に基づいてハンドオーバに関する決定を行う(ステップ104)。次に、ソースeNode−B154は、ハンドオーバ要求をターゲットeNode−B156に送信する(ステップ106)。ハンドオーバに関する決定およびハンドオーバ完了前の後続する手順は、モビリティ管理エンティティ/ユーザプレーンエンティティ(MME/UPE)158を用いることなく実行される(つまり、ハンドオーバ準備メッセージは、ソースeNode−B154とターゲットeNode−B156との間で直接交換される)。
【0005】
ターゲットeNode−B156は、UE152に対する受付制御(アドミッション制御)を実行する(ステップ108)。ターゲットeNode−B156がUE152を受け付けることができる場合は、ターゲットeNode−B156はソースeNode−B154にハンドオーバ応答を送信する(ステップ110)。ソースeNode−B154は、ハンドオーバコマンドをUE152に送信する(ステップ112)。シームレスハンドオーバのために、UプレーントンネルがソースeNode−B154と、ターゲットeNode−B156との間で確立される。
【0006】
次に、UE152およびターゲットeNode−B156は、レイヤ1およびレイヤ2(L1/L2)シグナリングを交換する(ステップ114)。ハンドオーバの実行中に、ユーザデータをソースeNode−B154からターゲットeNode−B156に転送することができる。この転送は、サービスに依存した実装固有の方法によって実施することができる。UPE158からパケットがソースeNode−B154で受信される限り、ソースeNode−B154からターゲットeNode−B156に対するユーザデータの転送を実施する必要がある。
【0007】
ターゲットeNode−B156への接続が確立された後、UE152はハンドオーバ完了メッセージをターゲットeNode−B156に送信する(ステップ116)。ターゲットeNode−B156は、ハンドオーバ完了メッセージをMME/UPE158に送信する(ステップ118)。次に、MME/UPE158はハンドオーバ完了確認応答(ACK)をターゲットeNode−B156に送信する(ステップ120)。ハンドオーバ完了メッセージにより、UE152がターゲットeNode−B156に対するアクセスを取得したことを、ターゲットeNode−B156によってMME/UPE158が通知された後、Uプレーンパスは、MME/UPE158によってソースeNode−B154からターゲットeNode−B156に切り替えられる。
【0008】
ソースeNode−B154での無線リソースの解放は、ターゲットeNode−B156によって送信されるリソース解放メッセージによってトリガされる(ステップ122)。ターゲットeNode−B156からリソース解放メッセージを受信した後に、ソースeNode−B154はUE152の無線リソースを解放する(ステップ124)。UE152は、MME/UPE158に対して位置更新を実行する(ステップ126)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述のLTE内ハンドオーバ手順100では、ハンドオーバコマンドに関する詳細(ターゲットeNode−Bの要件に基づいたUE152の構成など)、およびUEがハンドオーバコマンドを受信した後のUEの動作に関する詳細(ソースeNode−B154とUE152との間のデータ伝送、無線リンク制御(RLC)およびハイブリッド自動再送要求(HARQ)のリセット、ならびにUE152によるパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP:packet data convergence protocol)のシーケンス番号(SN)のギャップ(gap)識別)は提供されない。上述のLTE内ハンドオーバ手順100では、同期および非同期eNode−BのためのUEタイミング調整に関する詳細、およびUE伝送に対する効率的なターゲットeNode−Bのリソースのスケジューリングに関する詳細も提供されない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、LTEシステムにおいてハンドオーバを実行する方法およびシステムに関する。ソースeNode−Bは、測定に基づいてハンドオーバに関する決定を行い、ハンドオーバ要求をターゲットeNode−Bに送信する。ターゲットeNode−Bは、ハンドオーバを始める必要があることを示すハンドオーバ応答をソースeNode−Bに送信する。次にソースeNode−Bは、ハンドオーバコマンドを無線送受信ユニット(WTRU)に送信する。このハンドオーバコマンドは、再構成情報、タイミング調整に関する情報、ソースeNode−BとターゲットeNode−Bとの間の相対的なタイミング差、ターゲットeNode−Bにおける初期のスケジューリングプロセスに関する情報、およびターゲットeNode−Bに関する測定情報の少なくとも1つを含む。次にWTRUは、ターゲットeNode−Bにアクセスし、ハンドオーバコマンドに含まれている情報に基づいて、ダウンリンク同期、タイミング調整、ならびにアップリンクおよびダウンリンクリソース割り当てを実行するためにレイヤ1/2シグナリングを交換する。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、同期および非同期eNode−BのためのUEタイミング調整に関する詳細、およびUE伝送に対する効率的なターゲットeNode−Bのリソースのスケジューリングに関する詳細が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】現在LTEシステムに対して提案されているハンドオーバ処理のシグナリング図である。
【図2】本発明によるLTE内ハンドオーバ処理のシグナリング図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、例として以下に示す好ましい実施形態の説明および添付の図面によって、より詳細に理解されるだろう。
【0014】
以下、「WTRU」という用語は、UE、移動局、固定または移動可能な加入者端末、携帯無線呼出し器、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータまたは無線環境において動作可能なその他のあらゆる種類のユーザ用装置を含むが、これらには限定されない。以下、「eNode−B」という用語は、基地局、Node−B、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または無線環境において動作可能なその他のあらゆる種類の接続装置を含むが、これらには限定されない。
【0015】
本発明は、LTE内ハンドオーバ時におけるハンドオーバに成功した場合およびハンドオーバに失敗した場合の両方に対して、WTRU、ソースeNode−BおよびターゲットeNode−Bでのシグナリングならびに動作に関する詳細な手順を提供する。ハンドオーバに成功した場合には、新しい情報要素(IE:information element)が、ハンドオーバコマンドメッセージおよびハンドオーバ完了メッセージの両方に追加される。ハンドオーバに失敗した場合には、新しいシグナリングメッセージが、ソースeNode−BとターゲットeNode−Bとの間で交換される。
【0016】
図2は、本発明によるLTE内ハンドオーバ処理200のシグナリング図である。WTRU252およびソースeNode−B254は、それぞれ少なくとも1つの測定を実行し、WTRU252は、測定結果報告をソースeNode−B254に送信する(ステップ202)。ソースeNode−B254は、測定結果報告および自身の測定の結果に基づいてハンドオーバに関する決定を行う(ステップ204)。次に、ソースeNode−B254は、ハンドオーバ要求をターゲットeNode−B256に送信する(ステップ206)。ターゲットeNode−B256は、WTRU252に対する受付制御を実行する(ステップ208)。ターゲットeNode−B256がWTRU252を受け付けることができる場合は、ターゲットeNode−B256は、ハンドオーバを始める必要があることを示すハンドオーバ応答をソースeNode−B254に送信する(ステップ210)。次に、ソースeNode−B254はハンドオーバコマンドをWTRU252に送信する(ステップ212)。
【0017】
ハンドオーバコマンドには、無線リソース制御(RRC)、無線リンク制御(RLC)、媒体アクセス制御(MAC)、および物理レイヤ(PHY)のための再構成情報、ソースeNode−B254からターゲットeNode−B256にハンドオーバを実施するときのタイミング調整に関する情報(つまり、WTRU252はタイミング調整を自律的に実行するか、またはランダムアクセスチャネル(RACH)手順を使用して実行するか、RACHを使用する場合には、ランダムアクセスシグネチャまたは専用アクセスシグネチャのいずれを使用するかなど)、自律的なタイミング調整のためのeNode−B(またはセル)間の相対的なタイミング差、ターゲットeNode−B256の初期の無線リソーススケジューリング手順に関する情報、ならびにターゲットeNode−B256の測定情報などの少なくとも1つが含まれている必要がある。ターゲットeNode−B256の初期のスケジューリング手順に関する情報は、RACHアクセス手順をリソース割り当て要求に対して使用する必要があるか、または、ターゲットeNode−B256はWTRU252から明示的なリソース割り当て要求を受信せずに、WTRU252に対してリソースをスケジューリングすることができるかを示している。あるいは、測定および他の構成情報を、ステップ226でWTRU252からハンドオーバ完了メッセージを受信した後に、ターゲットeNode−B256によってWTRU252に送信することもできる。
【0018】
シームレスハンドオーバのために、UプレーントンネルがソースeNode−B254とターゲットeNode−B256との間で確立される。ハンドオーバコマンドを送信した後、ソースeNode−B254は、ユーザデータをターゲットeNode−B256に転送することができる。この転送は、サービスに依存した実装固有の方法によって実施することができる。
【0019】
ソースeNode−B254からハンドオーバコマンドを受信した後に、WTRU252は、ソースeNode−B254との間でデータの送受信を継続することができる。データ送信処理は、同期したハンドオーバが使用されるか、または同期されていないハンドオーバが使用されるかによって異なる。
【0020】
同期したハンドオーバ手順が使用される場合(つまり、ソースeNode−B254とターゲットeNode−B256とが同期される場合、または相対的なタイミング差がWTRU252に認識されている場合)、ハンドオーバコマンドを受信した後、ハンドオーバコマンドを介して伝えられる特定のハンドオーバ時(tHO)まで、eNode−B254およびWTRU252はデータの送受信を継続することができる。ハンドオーバコマンドを受信した後に伝送されるデータは、ハンドオーバコマンドが送信される前に伝送された不完全なサービスデータ単位(SDU)(つまりRLCプロトコルデータ単位(PDU))に制限されていることが好ましい。RLC制御メッセージは、正しく受信されたSDUのシーケンス番号(SN)およびSDUギャップを示すためにWTRU252に送信される。SNは、PDCP SNでも他の種類のSNでもよい。正しく受信されたSDUと正しく受信されなかったSDUとに共通のSNを、RLC制御メッセージに含めることができる。
【0021】
同期していないハンドオーバ手順が使用される場合(つまり、ソースeNode−B254とターゲットeNode−B256とが同期していない場合、または相対的なタイミング差がWTRU252に認識されていない場合)、ソースeNode−B254がハンドオーバコマンドをWTRU252に送信するとすぐに、ソースeNode−B254は伝送を停止する。WTRU252がハンドオーバコマンドを受信するとすぐに、WTRU252はソースeNode−B254に対するデータパケットの伝送も停止する。あるいは、WTRU252がターゲットeNode−B254に切り替えられるまで、ソースeNode−B254は、データパケットの伝送を継続することもできる。
【0022】
ハンドオーバコマンドを受信した後に、WTRU252はターゲットeNode−B256にアクセスし、ハンドオーバコマンドに含まれている情報に基づいてダウンリンク同期、タイミング調整(つまりアップリンク同期)、ならびにアップリンクおよびダウンリンクリソース割り当てを実行するために、レイヤ1/2(L1/L2)シグナリングをターゲットeNode−B256と交換する。
【0023】
タイミング調整(つまりアップリンク同期)については、WTRU252は2つあるオプションのうちの1つを実装する。ネットワークによって使用するオプションが決定されることが好ましい。
【0024】
第1のオプションによると、WTRU252は、ソースeNode−B254(またはセル)とターゲットeNode−B256(またはセル)との間の相対的なタイミング差に基づいて、タイミング調整を自律的に実行する(ステップ214a)。相対的なタイミング差情報は、ハンドオーバコマンドに含まれていることが好ましい。
【0025】
第2のオプションによると、従来のRACHアクセス手順がタイミング調整に使用される(ステップ214b)。WTRUは、RACHプリアンブルをターゲットeNode−Bに送信し、ターゲットeNode−Bは、伝送されたRACHプリアンブルに基づいてタイミングオフセットを計算し、アップリンク同期のためにタイミングオフセット情報をWTRUに送信する。
【0026】
異なる直交性および異なる優先権を持つ複数のRACHプリアンブルシグネチャを使用することができ、複数のRACHプリアンブルシグネチャの中で、より高い直交性、より高い優先権、および/またはより高い電力を持つRACHプリアンブルシグネチャをハンドオーバ目的で使用することができる。
【0027】
特定の(専用の)RACHプリアンブルシグネチャは、送信側がハンドオーバWTRU(つまりハンドオーバ処理を受けるWTRU)であることを示すためにハンドオーバ目的で予約することができる。この専用RACHプリアンブルシグネチャは、ハンドオーバコマンドに示されている。予約されたRACHプリアンブルシグネチャを受信した後、ターゲットeNode−B256は、送信側がハンドオーバWTRUであることを認識し、優先権をこのハンドオーバWTRUに提供することができる。これにより、ハンドオーバ時に長い中断時間を引き起こすランダムアクセスプロセスを回避することができる。あるいは、RACHプリアンブルに続くRACHメッセージに、送信側がハンドオーバWTRUであることを明示的に示すこともできる。ハンドオーバWTRUは、状態遷移により非ハンドオーバWTRUより高いeNode−B(セル)にアクセスするための優先権を与えられることが好ましい。予約されたRACHプリアンブルシグネチャを使用するRACH手順は、同期している、または同期していないeNode−B(またはセル)ハンドオーバのどちらにでも使用することができる。ランダムアクセスの遅延を短縮するために、予約されたRACHプリアンブルシグネチャをターゲットeNode−B256に送信するための物理的な無線リソース割り当てを、ハンドオーバコマンドに含めることもできる。
【0028】
ランダムアクセス手順は、異なる目的で使用することができる。ランダムアクセス手順は、WTRUとLTE_idle状態からLTE_active状態への状態移行を必要とするネットワーク間の通信を始めるために使用することができる。ランダムアクセス手順は、ハンドオーバ時にタイミング調整に使用して、次に新しいセルへのアクセス要求に使用することができる。ランダムアクセス手順がハンドオーバ時に使用される場合、ランダムアクセス手順によって引き起こされる遅延を最小限にする必要がある。したがって、ハンドオーバ以外の場合におけるLTE−Idle状態からLTE−Active状態への状態遷移のために、ハンドオーバ時のターゲットeNode−B(セル)に対するランダムアクセスとハンドオーバ以外の状況でのソースeNode−B(セル)へのランダムアクセスとでは、違いがある必要がある(たとえば、ハンドオーバWTRUに優先権を与えるなど)。
【0029】
WTRUからRACHプリアンブルシグネチャを受信した後、ターゲットeNode−Bはタイミング調整値を推定し、この値をWTRUに送信する(ステップ216)。
【0030】
タイミング調整を実行した後(自律的にまたはRACHプリアンブルの伝送を介して)、WTRU202は、無線リソース割り当て要求をターゲットeNode−B256に送信することができる(ステップ218)。この要求は、RACHプリアンブルに続くRACHメッセージを介して送信されることが好ましい。次に、ターゲットeNode−B256はWTRU252に対してダウンリンクおよびアップリンクのリソースをスケジューリングする(ステップ220)。あるいは、ターゲットeNode−B256は、明示的な要求をWTRU252から受信することなく、WTRU252に対してリソースをスケジューリングすることができる。リソースのスケジューリングは、ステップ208でターゲットeNode−B256がWTRUを受け付けた後ならいつでも実施することができる。たとえば、同期したハンドオーバ手順に対して、ターゲットeNode−B256は、あらかじめ定義した時間が経過した後(eNode−B切り替えの予想時刻より前)にアップリンクおよびダウンリンクのリソースをスケジューリングすることができる。
【0031】
ターゲットeNode−B256は、アップリンクリソース割り当てをWTRU252に送信する(ステップ222)。このアップリンクリソースは、データ伝送に対してではなく、ステップ226でハンドオーバ完了メッセージを送信するために使用される。WTRU252は、ターゲットeNode−B256からアップリンクリソース割り当てを受信した後に、RLCおよびHARQのパラメータをリセットすることが好ましい(ステップ224)。あるいは、WTRU252は、ステップ212でハンドオーバコマンドを受信して処理した後に、RLCおよびHARQのパラメータをリセットすることができる。ターゲットeNode−B256(またはセル)への伝送に関係するこれらのパラメータは、ハンドオーバコマンドに含まれている。
【0032】
WTRU252は、ハンドオーバ完了メッセージをターゲットeNode−B256に送信する(ステップ226)。WTRU252は、ハンドオーバ完了メッセージに伝送されるアップリンクの開始PDCP SNを含めることが好ましい。必要に応じて、WTRU252は、正しく伝送されたSDUおよびSDUギャップを示すハンドオーバ完了メッセージの後に、RLC制御メッセージをターゲットeNode−B256に送信することができる。
【0033】
ターゲットeNode−B256は、データ伝送のためのアップリンクおよびダウンリンクのリソーススケジューリング情報、ならびにRRCメッセージをWTRUに送信する(ステップ228)。RRCメッセージには、無線アクセスベアラ(RAB)再構成情報、ダウンリンクの開始PDCP SN、RLC制御メッセージ、および測定関連の情報の少なくとも1つが含まれる。上記の情報の一部またはすべてを、必要に応じて、ハンドオーバコマンドの一部またはターゲットeNode−B256からの最初のパケットとして送信することができる。
【0034】
WTRU252がターゲットeNode−B256でアクセスを取得したことを通知するために、ターゲットeNode−B256は、ハンドオーバ完了メッセージをMME/UPE258に送信する(ステップ230)。次に、MME/UPE258はハンドオーバ完了確認応答(ACK)をターゲットeNode−B256に送信し、UプレーンデータパスをソースeNode−B254からターゲットeNode−B256に切り替える(ステップ232)。ソースeNode−B254での無線リソースの解放は、ターゲットeNode−B256によって送信されるリソース解放メッセージによりトリガされる(ステップ234)。ターゲットeNode−B256からメッセージを受信した後、ソースeNode−B254は、WTRU252に対する無線リソースを解放する(ステップ236)。
【0035】
図2を参照しながら、ハンドオーバが失敗した場合について、以下に説明する。WTRU252がハンドオーバに成功しなかった場合、WTRU252は、無線リンク(RL)の失敗手順またはセルの再選択手順を用いることができる。ステップ212でハンドオーバコマンドが失敗すると、ソースeNode−B254は、その失敗についてターゲットeNode−B256に通知する。ターゲットeNode−B256は、ステップ208の後にWTRU252に対するアップリンクおよびダウンリンクのリソースをスケジューリングする。ハンドオーバに失敗した場合にセルの再選択を実行するとき、WTRU252は、ソースeNode−B254内で最初に接続したセルへのアクセスを最初に試みることができる。これに失敗すると、WTRU252はソースeNode−B内の他のセルへのアクセスを試みることができる。これにも失敗すると、WTRU252は測定結果に基づいてソースeNode−Bに含まれていない他のセルへのアクセスを試みることができる。
【0036】
ソースeNode−B254は、ハンドオーバコマンドが失敗した後に所定時間が経過した後にハンドオーバ完了メッセージが受信されない場合にタイムアウトするタイマを保持している。ソースeNode−B254は、ハンドオーバ失敗タイマの期限が切れたときに、WTRU252に関係するRRCコンテキスト、PDCPコンテキスト、RLCおよびHARQパラメータをリセットすることができる。次に、ソースeNode−Bは、WTRU252に対する無線リソースを解放する。
【0037】
セルの再選択がWTRU252によって実行されると、ソースセルまたはeNode−Bの識別(ID)が、WTRU252によってLTE無線ネットワークの一時識別(RNTI)情報の一部として任意のeNode−Bに送信され、WTRU252が元のセルと他のセルのいずれにアクセスするかを検出する。ソースeNode−Bでは、ハンドオーバコマンドの伝送に失敗したことをMACレイヤが検出すると、ソースeNode−BのMACレイヤは自身のRRCレイヤにハンドオーバの失敗を通知する。
【0038】
実施形態
実施形態1
無線通信システムにおいてハンドオーバを実行する方法。
【0039】
実施形態2
WTRUおよびソースeNode−Bが測定を実行することを含む実施形態1に記載の方法。
【0040】
実施形態3
ソースeNode−Bが測定に基づいて、ハンドオーバに関する決定を行うことを含む実施形態2に記載の方法。
【0041】
実施形態4
ソースeNode−Bが、ハンドオーバ要求をターゲットeNode−Bに送信することを含む実施形態3に記載の方法。
【0042】
実施形態5
ターゲットeNode−Bが、ハンドオーバを始める必要があることを示すハンドオーバ応答をソースeNode−Bに送信することを含む実施形態4に記載の方法。
【0043】
実施形態6
ソースeNode−BがハンドオーバコマンドをWTRUに送信することを含み、このハンドオーバコマンドは、再構成情報、タイミング調整に関する情報、ソースeNode−BとターゲットeNode−Bとの間の相対的なタイミング差、ターゲットeNode−Bにおける初期の無線リソーススケジューリング手順に関する情報、およびターゲットeNode−Bに関する測定情報の少なくとも1つを含む実施形態5に記載の方法。
【0044】
実施形態7
再構成情報は、RRCレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤ、および物理レイヤの少なくとも1つを対象とする実施形態6に記載の方法。
【0045】
実施形態8
ハンドオーバコマンドは、ターゲットeNode−BがRACHアクセス手順に基づいてWTRU用のリソースをスケジューリングすることを示す実施形態6から7のいずれか1つに記載の方法。
【0046】
実施形態9
ハンドオーバコマンドは、ターゲットeNode−Bが、WTRUから明示的なリソース割り当て要求を受信することなくWTRU用のリソースをスケジューリングすることを示す実施形態6から8のいずれか1つに記載の方法。
【0047】
実施形態10
ソースeNode−BがユーザデータをターゲットeNode−Bに転送することをさらに含む実施形態6から9のいずれか1つに記載の方法。
【0048】
実施形態11
ユーザデータの転送は、サービスに依存した実装固有の方法で実施される実施形態10に記載の方法。
【0049】
実施形態12
WTRUおよびソースeNode−Bは、WTRUがハンドオーバコマンドを受信した後も、データの送受信を継続する実施形態6から9のいずれか1つに記載の方法。
【0050】
実施形態13
WTRUおよびソースeNode−Bは、ハンドオーバコマンドを介して伝えられるハンドオーバ時までデータの送受信を継続する実施形態12に記載の方法。
【0051】
実施形態14
伝送されるデータは、不完全なSDUである実施形態12から13のいずれか1つに記載の方法。
【0052】
実施形態15
ソースeNode−Bは、正しく受信されたSDUと正しく受信されなかったSDUとを示すSNを含むRLCメッセージをWTRUに送信する実施形態14に記載の方法。
【0053】
実施形態16
SNはPDCP SNまたは共通SNである実施形態15に記載の方法。
【0054】
実施形態17
ソースeNode−BがハンドオーバコマンドをWTRUに送信するとすぐに、ソースeNode−BはWTRUへのデータ伝送を停止し、WTRUがハンドオーバコマンドを受信するとすぐに、WTRUはソースeNode−Bへのデータ伝送を停止する実施形態6から9のいずれか1つに記載の方法。
【0055】
実施形態18
ソースeNode−Bは、WTRUがターゲットeNode−Bに切り替えられるまでデータの伝送を継続する実施形態6から9のいずれか1つに記載の方法。
【0056】
実施形態19
WTRUがターゲットeNode−Bとのタイミング調整を実行することをさらに含む実施形態6から18のいずれか1つに記載の方法。
【0057】
実施形態20
WTRUは、ソースeNode−BとターゲットeNode−Bとの間の相対的なタイミング差に基づいてタイミング調整を自律的に実行する実施形態19に記載の方法。
【0058】
実施形態21
相対的なタイミング差情報はハンドオーバコマンドに含まれている実施形態19から20のいずれか1つに記載の方法。
【0059】
実施形態22
WTRUは、タイミング調整にRACHアクセス手順を使用する実施形態19から21のいずれか1つに記載の方法。
【0060】
実施形態23
異なる直交性および異なる優先権を持つ複数のRACHプリアンブルシグネチャが使用され、複数のRACHプリアンブルシグネチャの中で、より高い直交性、より高い優先権、およびより高い電力を持つRACHプリアンブルシグネチャがハンドオーバ目的で使用される実施形態22に記載の方法。
【0061】
実施形態24
特定のRACHプリアンブルシグネチャがハンドオーバ目的で予約される実施形態23に記載の方法。
【0062】
実施形態25
予約されたRACHプリアンブルシグネチャはハンドオーバコマンドに示されている実施形態24に記載の方法。
【0063】
実施形態26
ターゲットeNode−BがWTRUのハンドオーバ完了メッセージの伝送のためにアップリンクリソースを割り当てることをさらに含む実施形態6から25のいずれか1つに記載の方法。
【0064】
実施形態27
ターゲットeNode−Bは、WTRUからのリソース割り当て要求に基づいてアップリンクリソースをスケジューリングする実施形態26に記載の方法。
【0065】
実施形態28
リソース割り当て要求はRACHを介して送信される実施形態27に記載の方法。
【0066】
実施形態29
ターゲットeNode−Bは、WTRUから要求を受信することなくアップリンクリソースをスケジューリングする実施形態26に記載の方法。
【0067】
実施形態30
WTRUが、ターゲットeNode−Bからアップリンクリソースを受信した後にRLCおよびHARQをリセットすることをさらに含む実施形態6から29のいずれか1つに記載の方法。
【0068】
実施形態31
WTRUが、ハンドオーバコマンドを受信した後にRLCおよびHARQをリセットすることをさらに含む実施形態6から29のいずれか1つに記載の方法。
【0069】
実施形態32
WTRUがハンドオーバ完了メッセージをターゲットeNode−Bに送信することをさらに含み、このハンドオーバ完了メッセージは、伝送されるアップリンクPDCP SNを含む実施形態6から31のいずれか1つに記載の方法。
【0070】
実施形態33
WTRUが、正しく伝送されたSDUおよびSDUギャップを示すハンドオーバ完了メッセージの後にRLC制御メッセージをターゲットeNode−Bに送信することをさらに含む実施形態32に記載の方法。
【0071】
実施形態34
ターゲットeNode−Bがデータ伝送のためのアップリンクおよびダウンリンクのスケジューリング情報ならびにRRCメッセージをWTRUに送信することをさらに含み、RRCメッセージは、RAB再構成情報、ダウンリンクの開始PDCP SNの開始、RLC制御メッセージ、および測定関連の情報の少なくとも1つを含む実施形態6から33のいずれか1つに記載の方法。
【0072】
実施形態35
WTRUは、ハンドオーバコマンドが正しく伝えられなかったときにRL失敗手順を実行することをさらに含む実施形態6から34のいずれか1つに記載の方法。
【0073】
実施形態36
ソースeNode−Bは、ハンドオーバコマンドが正しく伝えられなかった後に所定時間が経過するまでハンドオーバ完了メッセージが受信されない場合にタイムアウトするタイマを保持する実施形態6から35のいずれか1つに記載の方法。
【0074】
実施形態37
ソースeNode−Bは、タイマの期限が切れたときに、WTRUに関係するRRCコンテキスト、PDCPコンテキスト、RLCおよびHARQパラメータをリセットする実施形態36に記載の方法。
【0075】
実施形態38
WTRUが、ハンドオーバコマンドが正しく伝えられなかったときにセルの再選択手順を実行することをさらに含む実施形態6から37のいずれか1つに記載の方法。
【0076】
実施形態39
WTRUは、ソースeNode−Bで最初に接続したセルに最初にアクセスを試みる実施形態38に記載の方法。
【0077】
実施形態40
WTRUが最初に接続したセルへのアクセスに失敗した場合、WTRUは、ソースeNode−Bの別のセルへのアクセスを試みる実施形態39に記載の方法。
【0078】
実施形態41
WTRUがソースeNode−Bの前記別のセルへのアクセスに失敗した場合、WTRUは、ソースeNode−Bに含まれていない別のセルへのアクセスを試みる実施形態40に記載の方法。
【0079】
実施形態42
WTRUは、セルの再選択時にソースeNode−B IDをターゲットeNode−Bに送信する実施形態38から41のいずれか1つに記載の方法。
【0080】
実施形態43
ハンドオーバを実行するための無線通信システム。
【0081】
実施形態44
測定を実行して測定結果報告を送信するように構成されたWTRUを含む実施形態43に記載のシステム。
【0082】
実施形態45
ターゲットeNode−Bを含む実施形態44に記載のシステム。
【0083】
実施形態46
測定結果報告に基づいてハンドオーバに関する決定を行い、ハンドオーバ要求をターゲットeNode−Bに送信し、ハンドオーバを始める必要があることを示すハンドオーバ応答をターゲットeNode−Bから受信した後にハンドオーバコマンドをWTRUに送信するように構成されたソースeNode−Bを含み、ハンドオーバコマンドは、再構成情報、タイミング調整に関する情報、ソースeNode−BとターゲットeNode−Bとの間の相対的なタイミング差、ターゲットeNode−Bにおける初期の無線リソーススケジューリング手順に関する情報、およびターゲットeNode−Bに関する測定情報の少なくとも1つを含む実施形態45に記載のシステム。
【0084】
実施形態47
再構成情報は、RRCレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤ、および物理レイヤの少なくとも1つを対象とする実施形態46に記載のシステム。
【0085】
実施形態48
ハンドオーバコマンドは、ターゲットeNode−BがRACHアクセス手順を使用してWTRU用のリソースをスケジューリングすることを示す実施形態46から47のいずれか1つに記載のシステム。
【0086】
実施形態49
ハンドオーバコマンドは、ターゲットeNode−Bが、WTRUから明示的なリソース割り当て要求を受信することなくWTRU用のリソースをスケジューリングすることを示す実施形態46から48のいずれか1つに記載のシステム。
【0087】
実施形態50
ソースeNode−Bは、ハンドオーバコマンドをWTRUに送信した後にユーザデータをターゲットeNode−Bに転送するように構成されている実施形態46から49のいずれか1つに記載のシステム。
【0088】
実施形態51
ユーザデータの転送は、サービスに依存した実装固有の方法で実施される実施形態50に記載のシステム。
【0089】
実施形態52
WTRUおよびソースeNode−Bは、WTRUがハンドオーバコマンドを受信した後も、データの送受信を継続する実施形態46から51のいずれか1つに記載のシステム。
【0090】
実施形態53
WTRUおよびソースeNode−Bは、ハンドオーバコマンドを介して伝えられるハンドオーバ時までデータの送受信を継続する実施形態46から51のいずれか1つに記載のシステム。
【0091】
実施形態54
伝送されるデータは、不完全なSDUである実施形態52から53のいずれか1つに記載のシステム。
【0092】
実施形態55
ソースeNode−Bは、正しく受信されたSDUと正しく受信されなかったSDUとを示すSNを含むRLCメッセージをWTRUに送信する実施形態54に記載のシステム。
【0093】
実施形態56
SNはPDCP SNまたは共通SNである実施形態55に記載のシステム。
【0094】
実施形態57
ソースeNode−BがハンドオーバコマンドをWTRUに送信するとすぐに、ソースeNode−BはWTRUへのデータ伝送を停止し、WTRUがハンドオーバコマンドを受信するとすぐに、WTRUはソースeNode−Bへのデータ伝送を停止する実施形態46から51のいずれか1つに記載のシステム。
【0095】
実施形態58
ソースeNode−Bは、WTRUがターゲットeNode−Bに切り替えられるまでデータの伝送を継続する実施形態46から51のいずれか1つに記載のシステム。
【0096】
実施形態59
WTRUは、ターゲットeNode−Bとのタイミング調整を実行するように構成されている実施形態46から58のいずれか1つに記載のシステム。
【0097】
実施形態60
WTRUは、ソースeNode−BとターゲットeNode−Bとの間の相対的なタイミング差に基づいてタイミング調整を自律的に実行するように構成されている実施形態59に記載のシステム。
【0098】
実施形態61
相対的なタイミング差情報はハンドオーバコマンドに含まれている実施形態60に記載のシステム。
【0099】
実施形態62
WTRUは、タイミング調整にRACHアクセス手順を使用するように構成されている実施形態59から61のいずれか1つに記載のシステム。
【0100】
実施形態63
異なる直交性および異なる優先権を持つ複数のRACHプリアンブルシグネチャが使用され、複数のRACHプリアンブルシグネチャの中で、より高い直交性、より高い優先権、およびより高い電力を持つRACHプリアンブルシグネチャがハンドオーバ目的で使用される実施形態62に記載のシステム。
【0101】
実施形態64
特定のRACHプリアンブルシグネチャがハンドオーバ目的で予約される実施形態63に記載のシステム。
【0102】
実施形態65
予約されたRACHプリアンブルシグネチャはハンドオーバコマンドに示されている実施形態64に記載のシステム。
【0103】
実施形態66
ターゲットeNode−Bは、WTRUのハンドオーバ完了メッセージの伝送のためにアップリンクリソースを割り当てるように構成されている実施形態46から65のいずれか1つに記載のシステム。
【0104】
実施形態67
ターゲットeNode−Bは、WTRUからのリソース割り当て要求に基づいてアップリンクリソースをスケジューリングするように構成されている実施形態66に記載のシステム。
【0105】
実施形態68
リソース割り当て要求はRACHを介して送信される実施形態67に記載のシステム。
【0106】
実施形態69
ターゲットeNode−Bは、WTRUから要求を受信することなくアップリンクリソースをスケジューリングするように構成されている実施形態66に記載のシステム。
【0107】
実施形態70
WTRUは、ターゲットeNode−Bからアップリンクリソースを受信した後にRLCおよびHARQをリセットするように構成されている実施形態66から69のいずれか1つに記載のシステム。
【0108】
実施形態71
WTRUは、ハンドオーバコマンドを受信した後にRLCおよびHARQをリセットするように構成されている実施形態46から70のいずれか1つに記載のシステム。
【0109】
実施形態72
WTRUは、ハンドオーバ完了メッセージをターゲットeNode−Bに送信するように構成され、このハンドオーバ完了メッセージは、伝送されるアップリンクPDCP SNを含む実施形態46から71のいずれか1つに記載のシステム。
【0110】
実施形態73
WTRUは、正しく伝送されたSDUおよびSDUギャップを示すハンドオーバ完了メッセージの後にRLC制御メッセージをターゲットeNode−Bに送信するように構成されている実施形態72に記載のシステム。
【0111】
実施形態74
ターゲットeNode−Bは、データ伝送のためのアップリンクおよびダウンリンクのスケジューリング情報ならびにRRCメッセージをWTRUに送信するように構成され、RRCメッセージは、RAB再構成情報、ダウンリンクの開始PDCP SNの開始、RLC制御メッセージ、および測定関連の情報の少なくとも1つを含む実施形態46から73のいずれか1つに記載のシステム。
【0112】
実施形態75
WTRUは、ハンドオーバコマンドが正しく伝えられなかったときにRL失敗手順を実行するように構成されている実施形態46から74のいずれか1つに記載のシステム。
【0113】
実施形態76
ソースeNode−Bは、ハンドオーバコマンドが正しく伝えられなかった後に所定時間が経過するまでハンドオーバ完了メッセージが受信されない場合にタイムアウトするタイマを含む実施形態46から75のいずれか1つに記載のシステム。
【0114】
実施形態77
ソースeNode−Bは、タイマの期限が切れたときに、WTRUに関係するRRCコンテキスト、PDCPコンテキスト、RLCおよびHARQパラメータをリセットする実施形態76に記載のシステム。
【0115】
実施形態78
WTRUは、ハンドオーバコマンドが正しく伝えられなかったときにセルの再選択手順を実行するように構成されている実施形態46から77のいずれか1つに記載のシステム。
【0116】
実施形態79
WTRUは、ソースeNode−Bで最初に接続したセルに最初にアクセスを試みる実施形態78に記載のシステム。
【0117】
実施形態80
WTRUが最初に接続したセルへのアクセスに失敗した場合、WTRUは、ソースeNode−Bの別のセルへのアクセスを試みる実施形態79に記載のシステム。
【0118】
実施形態81
WTRUがソースeNode−Bの前記別のセルへのアクセスに失敗した場合、WTRUは、ソースeNode−Bに含まれていない別のセルへのアクセスを試みる実施形態80に記載のシステム。
【0119】
実施形態82
WTRUは、セルの再選択時にソースeNode−B IDをターゲットeNode−Bに送信するように構成されている実施形態78から81のいずれか1つに記載のシステム。
【0120】
実施形態83
無線通信システムにおいてハンドオーバを実行するためのeNode−B。
【0121】
実施形態84
WTRUとの間でデータを送受信するための送受信機を含む実施形態83に記載のeNode−B。
【0122】
実施形態85
WTRU用のチャネルにおいて測定を実行するための測定ユニットを含む実施形態84に記載のeNode−B。
【0123】
実施形態86
測定に基づいてハンドオーバに関する決定を行い、ハンドオーバコマンドをWTRUに送信するように構成されたハンドオーバコントローラを含み、このハンドオーバコマンドは、再構成情報、タイミング調整に関する情報、ソースeNode−BとターゲットeNode−Bとの間の相対的なタイミング差、ターゲットeNode−Bにおける初期の無線リソーススケジューリング手順に関する情報、およびターゲットeNode−Bに関する測定情報の少なくとも1つを含む実施形態84から85のいずれか1つに記載のeNode−B。
【0124】
実施形態87
再構成情報は、RRCレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤ、および物理レイヤの少なくとも1つを対象とする実施形態86に記載のeNode−B。
【0125】
実施形態88
ハンドオーバコントローラは、WTRUがハンドオーバコマンドを受信した後もデータがWTRUとの間で送受信されるように送受信機を制御する実施形態86から87のいずれか1つに記載のeNode−B。
【0126】
実施形態89
ハンドオーバコントローラは、ハンドオーバコマンドを介して伝えられるハンドオーバ時までデータがWTRUとの間で送受信されるように送受信機を制御する実施形態86から87のいずれか1つに記載のeNode−B。
【0127】
実施形態90
伝送されるデータは、不完全なSDUである実施形態89に記載のeNode−B。
【0128】
実施形態91
ハンドオーバコントローラは、ハンドオーバコマンドがWTRUに送信されるとすぐにデータ伝送が停止されるように送受信機を制御する実施形態86から87のいずれか1つに記載のeNode−B。
【0129】
実施形態92
無線通信システムにおいてハンドオーバを実行するためのWTRU。
【0130】
実施形態93
eNode−Bとの間でデータを送受信するための送受信機を含む実施形態92に記載のWTRU。
【0131】
実施形態94
測定を実行するための測定ユニットを含む実施形態93に記載のWTRU。
【0132】
実施形態95
ソースeNode−Bから受信したハンドオーバコマンドに従ってソースeNode−BからターゲットeNode−Bへのハンドオーバを実行するためのコントローラを含み、このハンドオーバコマンドは、再構成情報、タイミング調整に関する情報、ソースeNode−BとターゲットeNode−Bとの間の相対的なタイミング差、ターゲットeNode−Bにおける初期の無線リソーススケジューリング手順に関する情報、およびターゲットeNode−Bに関する測定情報の少なくとも1つを含む実施形態93から94のいずれか1つに記載のWTRU。
【0133】
実施形態96
再構成情報は、RRCレイヤ、RLCレイヤ、MACレイヤ、および物理レイヤの少なくとも1つを対象とする実施形態95に記載のWTRU。
【0134】
実施形態97
コントローラは、WTRUがハンドオーバコマンドを受信した後もデータがソースeNode−Bとの間で送受信されるように送受信機を制御する実施形態95から96のいずれか1つに記載のWTRU。
【0135】
実施形態98
伝送されるデータは、不完全なSDUである実施形態97に記載のWTRU。
【0136】
実施形態99
コントローラは、WTRUがハンドオーバコマンドを受信するとすぐにソースeNode−Bへのデータ伝送が停止するように送受信機を制御する実施形態95から96のいずれか1つに記載のWTRU。
【0137】
実施形態100
コントローラは、ターゲットeNode−Bとのタイミング調整を実行するように構成されている実施形態95から99のいずれか1つに記載のWTRU。
【0138】
実施形態101
コントローラは、ソースeNode−BとターゲットeNode−Bとの間の相対的なタイミング差に基づいてタイミング調整を自律的に実行する実施形態100に記載のWTRU。
【0139】
実施形態102
コントローラは、タイミング調整にRACHアクセス手順を使用する実施形態100に記載のWTRU。
【0140】
実施形態103
異なる直交性および異なる優先権を持つ複数のRACHプリアンブルシグネチャが使用され、複数のRACHプリアンブルシグネチャの中で、より高い直交性、より高い優先権、およびより高い電力を持つRACHプリアンブルシグネチャがハンドオーバ目的で使用される実施形態102に記載のWTRU。
【0141】
実施形態104
特定のRACHプリアンブルシグネチャがハンドオーバ目的で予約される実施形態103に記載のWTRU。
【0142】
実施形態105
予約されたRACHプリアンブルシグネチャはハンドオーバコマンドに示されている実施形態104に記載のWTRU。
【0143】
実施形態106
コントローラは、アップリンクリソースのスケジューリングのためにリソース割り当て要求をターゲットeNode−Bに送信する実施形態95から105のいずれか1つに記載のWTRU。
【0144】
実施形態107
リソース割り当て要求はRACHを介して送信される実施形態106に記載のWTRU。
【0145】
実施形態108
コントローラは、ハンドオーバコマンドが正しく受信されなかったときにセルの再選択手順を実行する実施形態95から107のいずれか1つに記載のWTRU。
【0146】
実施形態109
コントローラは、ソースeNode−Bで最初に接続したセルに最初にアクセスを試みる実施形態108に記載のWTRU。
【0147】
実施形態110
WTRUが最初に接続したセルへのアクセスに失敗した場合、コントローラは、ソースeNode−Bの別のセルへのアクセスを試みる実施形態109に記載のWTRU。
【0148】
実施形態111
WTRUがソースeNode−Bの前記の別のセルへのアクセスに失敗した場合、WTRUは、ソースeNode−Bに含まれていない別のセルへのアクセスを試みる実施形態110に記載のWTRU。
【0149】
実施形態112
コントローラは、セルの再選択時にソースeNode−B IDをターゲットeNode−Bに送信する実施形態108から111のいずれか1つに記載のWTRU。
【0150】
本発明の特徴および要素は好ましい実施形態において特定の組み合わせを用いて説明された。しかし、各特徴または要素は、好ましい実施形態の他の特徴および要素を用いずに単独で用いることが可能であり、または本発明の他の特徴および要素を用いてもしくは用いずにさまざまな組み合わせで用いることができる。本発明で提供される方法またはフローチャートは、汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行するためにコンピュータで読み出し可能な記憶媒体に実際に組み込まれているコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアに実装することができる。コンピュータで読み出し可能な記憶媒体の例としては、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体記憶装置、内蔵型ハードディスクおよび取り外し可能ディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、およびCD−ROMディスクなどの光学式媒体、ならびにデジタル多用途ディスク(DVD)などがある。
【0151】
適したプロセッサの例を挙げると、汎用プロセッサ、特殊用途向けプロセッサ、従来のプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと共に用いる1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、書き替え可能ゲートアレイ(FPGA)回路、その他の種類の集積回路(IC)、および/または状態遷移マシーンなどがある。
【0152】
プロセッサをソフトウェアと共に使用することで、無線送受信ユニット(WTRU)、移動端末装置(UE)、端末、基地局、無線ネットワーク制御装置(RNC)、またはホストコンピュータで使用するRF送受信機(radio frequency transceiver)を実装することができる。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカーホン、振動装置、スピーカー、マイクロホン、テレビの送受信装置、ハンドフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)無線装置、LCD表示装置、有機発光ダイオード(OLED)表示装置、デジタル音楽プレーヤー、メディアプレーヤー、ビデオゲームプレーヤーモジュール、インターネットブラウザ、および/または無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)モジュールなど、ハードウェアおよび/またはソフトウェアに実装されたモジュールと共に使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0153】
本発明は、一般的に無線通信システムに利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信送受信ユニット(WTRU)によって実行されるハンドオーバを実行する方法において、
前記WTRUが、測定を実行するステップと、
前記WTRUが、ソースeNode−Bへ測定報告を送るステップと、
前記WTRUが、前記ソースeNode−Bからハンドオーバコマンドを受信するステップであって、前記ハンドオーバコマンドは、使用されるタイミング調整手順のタイプに関する表示を少なくとも含んでおり、前記タイミング調整の前記タイプに関する前記表示は、専用ランダムアクセスチャネル(RACH)プリアンブルまたはランダムRACHプリアンブルがランダムアクセス手順に対して使用されるかどうかを示している、受信するステップと、
前記WTRUが、前記ハンドオーバコマンドの中に含まれる情報を使用して、前記ターゲットeNode−Bへハンドオーバを実行するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ハンドオーバコマンドは、前記手順に対して前記ランダムRACHプリアンブルが使用されるべきことを示すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ハンドオーバコマンドは、前記WTRUからの明示的なリソース割り当て要求を受信することなく、前記ターゲットeNode−Bが前記WTRU用のリソースをスケジューリングすることを示すことを特徴とする請求項1に記載の方法
【請求項4】
前記ハンドオーバコマンドは、前記ターゲットeNode−Bに対する測定情報を示すことを特徴とする請求項1に記載の方法
【請求項5】
前記WTRUは、前記タイミング調整のために前記ランダムアクセス手順を使用することを特徴とする請求項2に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−178885(P2012−178885A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−137075(P2012−137075)
【出願日】平成24年6月18日(2012.6.18)
【分割の表示】特願2009−516563(P2009−516563)の分割
【原出願日】平成19年6月19日(2007.6.19)
【出願人】(596008622)インターデイジタル テクノロジー コーポレーション (871)
【Fターム(参考)】