無線遠隔測定用計装構成要素
タービンブレード(301)またはベーン(22)と接続する第1のセンサ(306)を含む燃焼タービンエンジン(10)で用いる遠隔測定システム。第1の遠隔測定送信回路(312)がタービンブレードに取り付けられ、ブレードの状態を示す電子データ信号を、センサから、タービンブレードに取り付けられあるいは回路の基板と同じ基板にある回転データアンテナ(314)へ送る。電子データ信号を回転データアンテナから受信するために、静止データアンテナ(333)が回転データアンテナに対して近接且つ離間した静止構成要素(323)に取り付けられ得る。第2のセンサ(335)は、静止構成要素を示す電子データ信号を第2の遠隔測定回路(332)へ送信し、第2の遠隔測定回路(332)はその信号を静止アンテナへ送る。静止アンテナは、電子データ信号を受信器(338)へ送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この出願は、2007年11月8日に出願された米国特許出願第11/936,936号の一部継続出願であって、その優先権を主張するとともに、2010年2月1日に出願された米国仮出願第61/300,184号および2010年2月1日に出願された米国仮出願第61/300,188号の利益も主張し、前記出願の全てはその全体が参照することにより本願に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般に動作環境の監視に関し、特に、燃焼タービンエンジンの動作環境などの動作環境の中にある個々の構成要素の状態を示す電子データを無線で送信することができる計装構成要素および遠隔測定システムに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の態様により、燃焼タービンエンジンの特定の区域内など、約450℃またはこれ以上までの動作温度を有する動作環境内の回転構成要素または静止構成要素での動作用に構成された高温無線遠隔測定システムを、提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
燃焼タービンエンジンで用いるための例示的な高温遠隔測定システムは、タービンブレードなどの構成要素上に配置された少なくとも1つのセンサを含み得る。遠隔測定送信回路をタービンブレードに装着することが可能であり、該タービンブレードの状態を示す電子データ信号をセンサから遠隔測定送信回路へ送るために、接続材をタービンブレードに装着することが可能である。タービンブレードなどの構成要素に装着した回転データアンテナ、および、タービンブレードに隣接する静止シールセグメントに装着した静止データアンテナを備えた誘導給電システムを、遠隔測定送信回路へ給電するために設けることも可能である。
【0005】
遠隔測定システムの一態様では、共振エネルギシステムが回転データアンテナおよび静止データアンテナと併せて使用される。より具体的には、一次コイルまたは電力/エネルギ送信装置が、回転構成要素に装着された二次コイルまたは電力/エネルギ受信装置に近接する、タービンまたはコンプレッサにおける静止位置に配置される。一次コイルが振動電流信号を送信し、そして二次コイルが、振動電流信号の送信周波数とほぼ同じ周波数で共振する。二次コイルおよび回転データアンテナは、遠隔測定送信回路が形成される同じ基板に形成される。あるいは、二次コイルおよび回転データアンテナの一方または両方は、タービンまたはコンプレッサのブレードの翼部分に配置され得る。一態様において、一次コイルは、ブレードの先端に対して近接且つ離間してコンプレッサまたはタービンのためのケーシングに、取り付けられ得る。
【0006】
コンプレッサまたはタービンのブレードなどの回転構成要素と接続するセンサは、当該回転構成要素の状態を示す電子データ信号を処理して回転データアンテナへ送る遠隔測定送信回路と、電気的にリンクする。そして、回転データアンテナが電子データ信号を静止アンテナへ送信し、静止アンテナは、受信器および/またはプロセッサへ信号を伝送する。
【0007】
他の態様において、静止遠隔測定送信回路が、コンプレッサおよびタービン内に配置され、ブレードに取り付けられた上述の回転遠隔測定送信回路と併せて使用される。静止構成要素と接続する1つ以上のセンサが、静止構成要素を示す電子データ信号を静止送信回路へ送信し、続いて静止送信回路が、電子データ信号を処理して静止データアンテナへ送る。したがって、静止データアンテナは、静止構成要素および回転構成要素の動作状態を示す電子データ信号を、処理用の受信器へ送信するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】例示的な燃焼タービンの断面図である。
【図2】例示的な燃焼タービンベーンの斜視図である。
【図3】図2のベーンの側面図である。
【図4】基板に配置された例示的な熱流速センサである。
【図5】例示的なタービンブレード、センサ、および、無線遠隔測定装置の斜視図である。
【図6】例示的な無線遠隔測定装置の概略図である。
【図7】例示的なコンプレッサブレードの部分斜視図である。
【図8】図7の例示的なコンプレッサブレードの部分側面図である。
【図9】図5の例示的なタービンブレードの部分断面図である。
【図10】図9の例示的なタービンブレードの斜視図、遠隔測定送信器ハウジングの分解図、および、タービンブレードに取り付けられる例示的な回転アンテナアセンブリである。
【図11】図10の遠隔測定送信器ハウジングの例示的な実施形態の分解図である。
【図12】例示的な回転アンテナアセンブリの部品を示す。
【図13】例示的な実施形態の静止アンテナアセンブリが取り付けられたタービン静止シールの部分斜視図である。
【図14】図12のタービン静止シールおよび例示的な回転電源・アンテナアセンブリが取り付けられたタービンブレードアセンブリの部分断面図である。
【図15】例示的な遠隔測定送信回路のブロック図である。
【図16】例示的な誘導給電駆動回路の概略図である。
【図17】センサおよび遠隔測定装置を含む無線遠隔測定部品を有するブリスクの部分斜視図である。
【図18】センサに結合される遠隔測定装置の概略図である。
【図19】共振エネルギ伝送システムのための回路の概略図である。
【図20】回転データアンテナの概略図である。
【図21】回転データアンテナをその上に含むブリスクのロータ上の遠隔測定装置およびステータ上の静止アンテナの概略断面図である。
【図22】RF透明カバー内に収容される送信装置を示す。
【図23】エネルギ受信コイルがブリスク用ブレードにある無線遠隔測定システムの一実施形態である。
【図24】エネルギ受信コイルおよび回転データアンテナがブリスク用ブレードにある無線遠隔測定システムの一実施形態である。
【図25】静止構成要素および回転構成要素に関するデータを送信するために静止遠隔測定回路および静止アンテナが使用される無線遠隔測定システムの一実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、電気を発生させるために使用されるガスタービンなどの例示的な燃焼タービン10を示している。本発明の実施形態は、燃焼タービン10と共に使用され得るし、あるいは、多くの他の動作環境で様々な目的のために使用され得る。燃焼タービン10は、コンプレッサ12と、少なくとも1つの燃焼器14(破断されている)と、タービン16とを含む。コンプレッサ12、燃焼器14、およびタービン16は、時として、総称してガスまたは燃焼タービンエンジン10と称される。タービン16は、回転可能な中心シャフト20に固定される複数の回転ブレード18を含む。複数の静止ベーン22がブレード18間に配置され、当該ベーン22は、ブレード18を越える空気を案内するように寸法付けられて構成されている。ブレード18およびベーン22は、一般に、ニッケル系合金から形成されており、イットリア安定化ジルコニアなどの熱バリアコーティング剤(「TBC」)26でコーティングされ得る。同様に、コンプレッサ12は、各ベーン23間に配置される複数の回転ブレード19を含む。
【0010】
使用時、空気がコンプレッサ12を通じて引き込まれ、該コンプレッサで空気が圧縮されて燃焼器14へ向けて押し進められる。燃焼器14は、空気と燃料とを混合して点火し、これにより作動ガスを生成する。この作動ガスの温度は、一般に、ほぼ1300度以上になる。この作動ガスは、タービン16を通じて広がり、ベーン22によりブレード18を横切って案内される。タービン16を通過するガスがブレード18およびシャフト20を回転させ、これにより、使用可能な機械的作用がシャフト20を通じて伝えられる。燃焼タービン10は、冷却剤、例えば蒸気または圧縮空気をブレード18およびベーン22へ供給するように寸法付けられて構成される冷却システム(図示せず)を含み得る。
【0011】
タービンブレード18およびベーン22が内部で動作する環境は、特に厳しく、ブレード18およびベーン22の深刻な劣化をもたらす場合のある、高い動作温度および腐食性雰囲気に晒される。これは、特に、TBC26が砕ける、あるいは劣化する場合に起こり得る。本発明の実施形態は、燃焼タービン10の動作中の構成要素の状態を示すリアルタイムないしはほぼリアルタイムなデータを構成要素から伝えることができるため、有益である。
【0012】
参照することにより開示内容が本願に組み入れられる米国特許第6,576,861号は、センサ、および、該センサを送信器と接続するための、あるいはデータ信号を送るためのコネクタの実施形態を配置するために使用可能な方法および機器を開示する。この点で、この特許に開示される方法および機器は、マスク不要で約100ミクロンから500ミクロンの間の微細なセンサおよび/またはコネクタ主要部のパターニングのために使用され得る。多層電気回路およびセンサは、導電材料、抵抗材料、誘電材料、絶縁材料、および他の特定用途材料を使用する主要部を配設することによって形成され得る。代わりの方法を、多層電気回路、センサ、およびコネクタを形成するために使用可能であり、例えば、溶射、蒸着、レーザ焼結、および低温溶射材料堆積の硬化、その他の適した技術が使用され得る。
【0013】
図2は、コンプレッサ12から取り出した一対の隣接するベーン23を示しており、一方のベーン23には、該ベーンの状態を検出するためにセンサ50が取り付けまたは接続されている。データ信号をセンサ50から送信器54へ送るための手段としてリード線またはコネクタ52を配置可能であり、送信器54はデータ信号をトランシーバ56へ無線送信するように構成される。コネクタ52は、センサ50からの信号を送信器54へ導くための1または複数の電気リード線であり得る。代わりの実施形態では、特定の用途に応じて、センサ50からのデータ信号を送信器54へ送るための手段として様々なタイプのコネクタ52を使用可能である。
【0014】
送信器54は、マルチチャンネルとすることが可能で、燃焼タービン10のケーシング内での位置に応じて様々な仕様をもち得る。送信器54は、約80℃〜120℃の動作温度に晒されるコンプレッサ12の初期のステージ中で機能するように構成することもできる。送信器54は、コンプレッサ12のその後のステージ中および/または約120℃を超え約300℃までの動作温度に晒されるタービン16のステージ中で機能するように構成することもできる。送信器54は、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)技術と、約120℃を超える温度を伴う領域で作用できる他の材料とを使用して、形成することができる。
【0015】
図3は、センサ50が接続されるとともにセンサ50を送信器54と接続するコネクタ52を有するコンプレッサベーン23の概略平面図を示している。送信器54に給電するための適切に寸法付けられたバッテリなどの電源51が設けられ得る。送信器54は、後にトランシーバ56へ無線送信される信号をセンサ50からコネクタ52を介して受信することができる。トランシーバ56は、ハブ58上に、あるいは、例えば図1に示される例示的な位置などコンプレッサ12の外側表面上に、取り付け可能である。トランシーバ56は、送信器54からのRF信号などの無線データ送信を受けるために送信器54に十分に近接する範囲内にあれば、様々な位置に取り付け可能である。
【0016】
1つ以上のセンサ50が、センサ50およびコネクタ52をベーン23の表面に直接的に形成または配置することによって、1つ以上のコンプレッサベーン23と接続され得る。コネクタ52は、コネクタ52の先端53が送信器54への接続のために露出するように、センサ50からベーン23の外周縁などの終端位置へ、延伸し得る。センサ50およびコネクタ52は、ベーン23の空気動力学に対するいかなる影響も最小限に抑えるように、ベーン23に配置するのがよい。本実施形態では、コネクタ52の先端53は、構成要素の外周縁付近または他の適した位置であり得る終端位置で露出させることができる。これにより、現場技術者は、コネクタ52を送信器54に、位置にかかわらず迅速且つ容易に接続できる。
【0017】
図4は、イットリア安定化ジルコニアであり得るTBC60などのバリアコーティング中に配置され得る例示的なセンサ61を示している。TBC60は、基板64上に配置され得る接着コート62上に配置可能である。基板64は、タービンブレード18など、タービン16で用いるのに適した超合金などの各種構成要素であり得る。センサ61は、様々な目的のために形成可能で、熱電対66を含むこともできる。熱電対66は、従来のK、N、S、BおよびR型の熱電対材料を使用して、あるいは、燃焼タービン10内の特定の用途のために許容される熱電電圧を発生させるようなその各要素の組み合わせをいずれも使用して、配置される。
【0018】
K型の熱電対材料であるNiCrまたはNiAlは、約800℃までの動作環境を有するコンプレッサ12の区域で使用可能である。例えば、NiCr(20)は、コンプレッサ12において歪みゲージを配置するために使用可能である。例えばNiCrSiおよびNiSiなどのN型熱電対材料は、約800℃〜1150℃の間の動作環境を有するタービン16の区域でセンサを配置するために使用可能である。
【0019】
S、B、R型熱電対材料は、約1150℃〜1350℃の間の動作環境を有するタービン16の区域でセンサを配置するために使用可能である。例えば、燃焼タービン10内の特定の用途のために許容される熱電電圧を発生させる、Pt−Rh、Pt−Rh(10)およびPt−Rh(13)は、タービン16内でセンサ50を形成するために配置可能である。Ni合金、例えば、NiCr、NiCrSi、NiSi、および、MCrAlX(MはFe、NiまたはCo、XはY、Ta、Si、Hf、Tiおよびこれらの組み合わせであり得る)などの他の耐酸化性Ni系合金が、コンプレッサ12の更に深い区域における、および、タービン16の全体にわたる、高温用途のための検出材料として使用可能である。これらの合金は、熱流束センサ、歪みセンサ、および摩耗センサなどのセンサを形成するために様々な検出構造で配置される検出材料として使用され得る。
【0020】
ブレード18,19および/またはベーン22,23などの燃焼タービン10内の構成要素は、構成要素の表面に適合するように配置される、および/または、燃焼タービン10内に配置されるバリアまたは他のコーティング中に埋め込まれる、特定用途センサ50を有し得る。例えば、図5は、埋め込まれたあるいは表面実装されたセンサ74を無線遠隔測定装置76と接続するように配置されるコネクタ72などの高温耐性リード線を有する、タービン16の列1からのブレードであり得る例示的なタービンブレード70を示している。装置76は、遠隔測定構成要素が比較的低い温度に晒される位置、例えば動作温度が一般に約150℃〜250℃以上であるブレード70の根元部(root)78に近接した位置に取り付けられ得る。
【0021】
シリコン系電子半導体、例えばデータを送信するために使用可能なシリコン系電子半導体は、それらの動作温度制約に起因して、用途が限られる場合がある。シリコンおよびシリコン・オン・インシュレータ(SOI)電子チップ技術の温度特性および性能特性は、それらの用途を約200℃より低い動作環境に制限する場合がある。本発明の形態により、そのような電子システムを、一般に約100℃〜150℃の動作温度を有するコンプレッサ12内において無線遠隔測定装置76のために配置することができる。
【0022】
無線遠隔測定センサシステムの実施形態は、コンプレッサ12の後段に存在する高温領域内およびタービン16内で動作するように構成され得る。これらの領域は、約150℃〜250℃以上の動作温度をもち得る。これらの高温領域で動作可能な温度および電気特性を有する材料が、センサ50,74、コネクタ52,72を配置するため、および、無線遠隔測定装置76を形成するために使用可能である。
【0023】
センサ50,74および高温相互接続ラインまたはコネクタ52,72は、プラズマ溶射、EB、PVD、CVD、パルスレーザ堆積法、ミニプラズマ、直接描写法、ミニHVOF法、または溶液プラズマ溶射法などの既知のデポジションプロセスを使用して配置可能である。一般に、燃焼タービン10の静止構成要素および回転構成要素の両方において、構成要素の表面温度測定および熱流束測定と共に、動圧測定、動的および静的歪みと動的加速度測定が望まれる。したがって、埋め込まれるあるいは表面実装されるセンサ50,74は、歪みゲージ、熱電対、熱流束センサ、圧力トランスデューサ、マイクロ加速度計、および他の所望のセンサとして、構成され得る。
【0024】
図6は、無線遠隔測定装置76の例示的な実施形態の概略図である。装置76は、集積アンテナおよび/または電源を伴ってあるいは伴わずに、型押し、表面実装、あるいは配置される抵抗、キャパシタ、インダクタ、トランジスタ、トランスデューサ、変調器、発振器、送信器、増幅器、およびダイオードなどの複数の電子部品を含む回路基板または集積チップとして形成可能である。無線遠隔測定装置76の実施形態は、コンプレッサ12および/またはタービン16で用いるために形成され得る。
【0025】
無線遠隔測定装置76は、基板80と、相互接続部98を介して互いに電気的に接続される、電子回路90、演算増幅器92、変調器94、およびRF発振器/送信器96と、を含み得る。図6の実施形態は例示的な実施形態であり、性能仕様および動作環境に応じて装置76の他の実施形態を想定可能である。装置76の実施形態によれば、電源100および送受信アンテナ102を基板80に形成可能であり、これにより、図2または図3に示される送信器54などの送信器、または図5に示される無線遠隔測定装置76を構成する。
【0026】
図7は、コンプレッサ12内のコンプレッサブレードであり得る、ブレード根元部112を有するブレード110などの例示的なブレードの部分斜視図を示している。根元部112内、例えばブレード根元部112の底部に、1つ以上の凹部または溝114が形成され得る。凹部114は、様々な形状または寸法で形成可能であり、長さ方向に沿う様々な場所でブレード根元部112内に配置され得る。1つ以上の凹部または溝116が、ブレード根元部112の1つ以上の前面118に形成され得る。凹部116は、様々な形状または寸法で形成可能であり、前面118内の様々な場所でブレード根元部112内に配置され得る。凹部114,116は、様々な方法を使用して、例えば、ブレード110の鋳造後に削り出すことによって、あるいは、ブレード110の一部分として成型することによって、形成可能である。
【0027】
図8は、ブレード根元部112内に装着された無線遠隔測定装置76の部品で計装されるコンプレッサブレード110を示している。この点において、無線遠隔測定装置76の代わりの実施形態では、ブレード根元部112などの計装される構成要素に電気的に接続されて装着される別個の基板80に、図6に示される1つ以上の電気部品90,92,94,96,100,102を別に取り付ける、あるいは含ませることができる。例えば、図6に示される送受信アンテナ102は、送信器122を有する基板80と別に取り付け且つ電気的に接続してもよく、その送信器122は基板80に形成され且つアンテナ102と電気的に接続される。
【0028】
アンテナ120は凹部116内に配置し、送信器122は凹部114内に配置することも可能である。この点において、アンテナ120および送信器122は、基板80に取り付け/型押しされず、あるいは配置されない。他の実施形態において、アンテナ120は図6に示されるように無線遠隔測定基板80に配置可能であり、データは、無線遠隔測定を使用して、静止取り付けされたトランシーバ56などの受信器へ送信され得る。電源100は、基板80に集積されるか、あるいは、基板とは別に位置して別個の構成部品として取り付け可能である。
【0029】
図9は、タービンブレード18のうちの1つなどのタービンブレードであり得る例示的なブレード130の部分図を示している。タービンブレード130は、燃焼タービン10の運転のためにブレード130が固定され得る、タービン16のロータディスクと嵌め合うための、外側モールドラインを規定する根元部132を含む。センサ134を形成するために、ブレード130上に、あるいはブレードの表面に配置されたバリアコーティング中に、検出材料が配置され得る。センサ134からのデータ信号が送信器138へ通信され、続いて回転アンテナアセンブリ142へ通信され得るようにコネクタ140を形成するため、接続材料が配置され得る。1つ以上のコネクタ140がブレード130の外表面より下へ配置されるように、ブレード130の一部内に凹部136が形成され得る。
【0030】
送信器138およびアンテナアセンブリ142は、根元部132によって規定される外側モールドラインが変わらないように、ブレード130と一体的に固定され得る。例えば、送信器138は、根元部132のモミの木状部分よりも上の移行領域またはプラットフォームに装着可能であり、アンテナアセンブリ142は、根元部132の前面に装着可能である。他にも、送信器138および/またはアンテナアセンブリ142の全てまたは一部がブレード根元部132の外側モールドラインの表面より下に配置されるように、凹部がプラットフォームおよび前面に形成され得る。送信器138およびアンテナアセンブリ142は、エポキシまたは接着剤を使用して各凹部内に固定可能であり、高温または粒子から保護するために埋め戻し材料を上に被せることもできる。
【0031】
図5に関して、無線遠隔測定装置76は、ブレード根元部78に外付けで装着されるか、あるいは、ブレード根元部の外側モールドラインが大きく変わらないような手法で埋め込まれ得る。装置76は、ブレード根元部78がタービン16のロータディスク内に挿入されるときに、ブレード根元部78とタービン16のロータディスクとの間に形成されるキャビティ内に収容されるように、ブレード根元部78に近接して装着され得る。これにより、センサ74、コネクタ72、および装置76が計装されたタービンブレード70を、計装されていないタービンブレードと同じ態様で、タービン16のロータディスクの嵌め合いセグメントに組み込むことができる。この点において、計装ブレード70は、ブレード70および/またはブレード70に配置されるバリアコーティングの様々な動作パラメータまたは状態を示すデータを抽出して当該データを受信装置へ送信することを無線で行うために必要な全ての部品を備えて製造され得る。
【0032】
例えば、ブレード根元部78などのブレード70の基部の一部に、1つ以上の凹部または溝を形成可能であり、これら凹部内または溝内に、1つ以上の無線遠隔測定装置76を収容可能である。溝は、ブレード根元部78の所定の領域を切削することで形成可能であり、該溝内に、エポキシまたは他の適した結合剤を用いて装置76を固定する。装置76を保護するために、適切な高温セメントまたはセラミックペーストで溝を埋め戻し得る。
【0033】
本発明の実施形態によれば、約300℃〜500℃の間の温度を有する環境で動作する、根元部132に特定の電子部品が配置されたタービンエンジンブレード130などの回転構成要素から、センサデータを送信することができる。本欄の開示目的では、追加修飾を伴わない「高温」という用語は、約300℃〜500℃の間の最大動作温度をもつ燃焼タービン10の部分内の動作環境のような動作環境を示す。
【0034】
本発明の実施形態は、1つ以上のセンサと、センサを少なくとも1つの遠隔測定送信回路に接続するリード線と、少なくとも1つの送信アンテナと、電源と、少なくとも1つの受信アンテナと、を含み得る、遠隔測定システムが計装された、燃焼タービン10で使用するための構成要素を提供する。図10は、タービンブレード130、無線遠隔測定送信器アセンブリ150、および回転アンテナアセンブリ142を示している。遠隔測定送信器アセンブリ150がブレード根元部132に近接して取り付けられる場合には、リード線またはコネクタ152が、センサ70,134などの1つ以上のセンサから遠隔測定送信器アセンブリ150まで延伸し得る。リード線152は、電子データ信号をセンサ70,134から遠隔測定送信器アセンブリ150へ送り、このアセンブリにおいて、信号は、図11に示される電子機器パッケージ154内に収容された回路基板に形成の遠隔測定送信回路によって処理される。リード線またはコネクタ140は、遠隔測定送信回路から回転アンテナアセンブリ142へ電子データ信号を送るように配置され得る。
【0035】
図11は、高温回路基板を収容して遠隔測定送信器アセンブリ150の一部を形成し得る高温電子機器パッケージ154を示している。電子機器パッケージ154の本体は、Fe−Ni−Coの合金であるKovarなどの合金から形成可能である。Kovarの熱膨張係数は、正確な組成に応じて、約4.5〜6.5×10−6/℃の範囲である。タービンブレード130などの高温タービン構成要素のために一般に使用されるNi系合金は、約15.9〜16.4×10−6/℃の範囲内の熱膨張係数を有する。電子機器パッケージ154は、電子機器パッケージ154とタービンブレード130との間の相対的な動きを許容しつつ所定位置にしっかり装着し得る。当該相対的な動きは熱膨張率の違いに起因して生じる場合があり、熱膨張率の違いは、周囲温度と、ブレード根元部132付近で一般にあり得る450℃を超える動作温度との間での多数回の熱サイクル中に経時的に起こる。
【0036】
図11に最も良く示されるように、遠隔測定送信器アセンブリ150は、電子機器パッケージ154が間に配置される、取付けブラケット156と蓋またはカバープレート158とを含み得る。複数の接続ピン155によって、基板に形成された無線遠隔測定回路を備えるパッケージなどであるパッケージ154内に収容された電子回路基板と、センサからのリード線、誘導コイルアセンブリ、および/またはデータ送信アンテナなどの様々な外部装置との間の接続が、可能になる。取り付けブラケット156、カバープレート158、およびこれらを互いに接続する保持ネジ159は、全てタービンブレード130と同じ材料から形成され得る。これにより、タービンブレード130と取付けブラケット156との間に熱膨張の差を生じさせないようにできる。その結果、熱過渡中に取り付けブラケット156および/またはタービンブレード130に応力が発生しない。
【0037】
電子機器パッケージ154の熱膨張係数は、これら部品が存在する動作システムが高温である場合、取り付けブラケット156の熱膨張係数よりも小さくなり得る。その結果、回路基板を収容した電子機器パッケージ154の膨張がブラケット156よりも少なくなり、システムの振動エネルギに起因するダメージが惹起される可能性がある。取り付けブラケット156内に電子機器パッケージ154を固定して、ブラケット156と電子機器パッケージ154との間の寸法変化の違いに対応するために、電子機器パッケージ154と取り付けブラケット156の内面との間にセラミック繊維織物層160を配置し得る。織物160は、炭化ケイ素、窒化ケイ素、または酸化アルミニウムのような繊維を含む適当なセラミック繊維から形成され得る。例えば、3M社製のNextel(商標)酸化アルミニウム系織物を所定量、織物160のために使用可能である。
【0038】
電子機器パッケージ154およびセラミック繊維織物160を取り付けブラケット156およびカバープレート158と共に組み付けて遠隔測定送信器アセンブリ150を形成する場合、取り付けブラケット156は、ボルト締め、溶接、ロウ付けなどの適した取り付け手段によって、または、遷移液相ボンディングによって、タービンブレード130に取り付け可能である。図10は、アセンブリ150を受容するためにブレード根元部132に近接してタービンブレード130内に切削加工または形成され得る凹部または平坦ポケット162を示している。
【0039】
回転するタービンブレード130が全速で動作しているときに生じるG力に抗する構造的な支持をカバープレートに加えるために、カバープレート158には、G力の方向に対して垂直に向けられるフランジ164が形成され得る。これにより、G力からカバープレート158に加わる荷重を保持ネジ159が支持せずに済むとともに、遠隔測定送信器アセンブリ150が、隣接する構成要素と一切干渉することなく比較的小さい凹部162にフィットするように、保持ネジ159を十分に小さく形成することができる。保持ネジ159がG力によって加えられる荷重を支持しなければならないとすると、保持ネジの所要サイズが大きくなりすぎて、利用可能な空間内にフィットできなくなる。
【0040】
図10は、回転アンテナアセンブリ142を根元部132の端面または首部に取り付けることができることを示している。アセンブリ142は、根元部132を含むタービンブレード130などのタービン高温ガス経路構成要素に用いられるNi系合金の熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する電子アセンブリであり得る。音速付近でのタービンブレード130の回転中、1つ以上の回転アンテナアセンブリ142は、乱流から保護され得る。一実施形態では、乱流保護材料がRF放射線周波数を透過し、これにより、当該材料を通じた電力およびデータの伝送が可能になる。
【0041】
回転可能なアンテナアセンブリ142の実施形態では、データアンテナおよび誘導電力要素が内部に収容される略中空の取付具である、図10および図12に示される耐久性をもった保護用のRF透過カバー170を含み得る。RF透過カバー170は、燃焼タービンの動作中、その内容物を乱流および高温ガスの進入から保護する。特定のセラミックが、高温の要素からRF送信機器保護するのに適している。しかしながら、多くのセラミックおよびセラミックマトリックス複合材料は、回転タービンブレード130が燃焼タービン10の動作中に受ける振動、衝撃、およびG力下において、剥離および亀裂を生じやすい。
【0042】
本発明の発明者は、RF透過カバー170をRF透過性で靭性が高い構造的なセラミック材料から形成し得ることを究明した。セラミックマトリックス複合材料、ならびに、高靭性セラミックとして知られる一群の材料から選択された材料を用いて、ハウジング170を形成し得る。炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、およびアルミナなどの材料が、添加元素のドーピングおよび/または特定の処理アプローチから生じる微細構造の設計により、高い靭性を伴って利用可能である。
【0043】
RF透過性で、形成しやすく、比較的安価なそのような材料の1つは、ジルコニア強化のアルミナ(ZTA)と一般に称されるセラミック群から選択される材料である。この一群の酸化アルミニウム材料から選択されるセラミック材料は、従来の純酸化アルミニウム材料よりも強度および靭性がかなり高い。これは、酸化アルミニウム全体にわたって酸化ジルコニウムの微粒子を均一に組み込むことによって達成される応力誘導転移強化によってもたらされる。例示的な酸化ジルコニウム含有率は10%〜20%である。結果として、ZTAは、従来の純酸化アルミニウム材料に比べて構成要素の寿命を延ばして性能を向上させる。
【0044】
ZTAの設計された微細構造は、圧縮時にセラミックに荷重がかかる際に耐破壊性を示す。しかしながら、セラミックは、緊張状態で十分に荷重がかかると、従来のセラミック材料の場合と同様に、壊滅的に破損する。したがって、RF透過カバー170は、燃焼タービン10の動作中にセラミック材料の引張応力が最小限になるように設計される。これは、(1)ZTA構成要素の全ての角部、縁部、および屈曲部が、その位置の応力集中係数を低減するために鋭利な角部および縁部を排除するべく機械加工されるように、(2)動作中にZTAボックスに加わるG力が取り付けフランジで著しい曲げ応力を発生させないように回転アンテナ取り付けブラケット174におけるZTA構成要素の配向および取り付けが成されるように、設計して製造することによって達成される。これは、G荷重方向に対して垂直ではなく、G荷重方向に対して平行にフランジを向けることによって達成され、したがって、ZTAフランジは、圧縮荷重を受け、曲げ荷重を受けない。
【0045】
図12は、図10においてタービンブレード130に取り付けられて示される回転アンテナアセンブリ142を形成するために、回転アンテナ取り付けブラケット174をRF透過カバー170と組み付けることができることを示している。回転アンテナ取り付けブラケット174とRF透過カバー170との間の界面荷重は、RF透過カバー170で生じる引張応力を最小にする。当該デザインは、RF透過カバー170で生じる引張応力が破壊のための最小応力よりも小さくなるようになっており、これにより、構造的構成要素の長寿命がもたらされる。取り付けブラケット174はタービンブレード130と同じ金属から形成され得る。これらの間の均一な熱膨張係数によって、加熱及び冷却サイクル中に取り付け領域で発生する応力が最小になるからである。
【0046】
取り付けブラケット174は、燃焼タービン10の動作中に回転アンテナアセンブリ142の経験する全てのG荷重が、図12に矢印Gで示されるようにブラケット174の上端178へ向かう方向で吸収されるように形成され得る。取り付けブラケット174のどの部分も、RF送信データ信号を減衰させるのに十分なほど、収容されているアンテナを越えて延びることはない。RF透過カバー170は、その内部応力場が主として圧縮性であるように所定位置に固定されており、そのフランジにある半円形の窪みを通るネジ付きピン(図示せず)を使用して保持され得る。
【0047】
取り付けブラケット174は、溶接、ロウ付け、ボンディング、ボルト締め、またはねじ留めなどの従来の手段によって、タービンブレード根元部132の前面に取り付けられ得る。回転アンテナアセンブリ142の一実施形態では、所望のアンテナをRF透過カバー170の中空体内へ配置して、アンテナからのリード線171をカバー170内に形成される穴を通じて送り出し、そして、アンテナを収容するカバー170の中空体をセラミック注封材料で充填することによって組み立て可能である。アンテナを収容する充填済みRF透過カバー170は、その後、タービンブレード根元部132に対して既に装着済みであり得る取り付けブラケット174へスライド挿入され得る。カバー170は、取り付けブラケット174の穴内およびカバー170の窪み内に挿入されるピンによって取り付けブラケット174に固定され得る。
【0048】
本発明の実施形態では、誘導RFエネルギなどの様々な手段によって、および/または、燃焼タービンエンジン16内の熱出力(thermal power)または振動出力(vibrational power)を取り入れることによって、動力を得ることができる。出力取り入れエネルギモデルでは、熱電力(thermoelectric power)または振動電力(vibro-electric power )を、運転中の燃焼タービンエンジン16で利用可能なエネルギから発生することができる。熱エネルギから電気を発生するために熱電対列が使用可能であり、あるいは、圧電材料により燃焼タービンエンジン16の振動から電気を発生することも可能である。これらの形態の電源の例は米国特許第7,368,827号に記載されており、この特許の開示内容の全体は参照することにより本願に組み込まれる。
【0049】
本発明の実施形態では、無線高温遠隔測定システムの部品に給電するための誘導給電モードが提供される。当該システムは、変圧器の一次誘導コイルアセンブリ186が静止、二次誘導コイルアセンブリ195が回転する、エアギャップ変圧器として構成可能である。例えば、遠隔測定送信器アセンブリ150内に収容される回転遠隔測定送信器に給電するために誘導RF給電構造が設けられる。図13は、燃焼タービン10のタービンエンジン16内で使用可能な静止シールセグメントなどの静止シールセグメント180の一部を示している。複数の静止シールセグメント180が複数のタービンブレード130に隣接してタービンエンジン16を取り囲み得る。静止シールセグメント180は、当業者により認識されるように、タービンエンジン16を通り抜ける高温ガス経路内の高温ガスをシールするためにタービンブレード130と協働し得る。
【0050】
図13は、静止データ送信アンテナ184および静止一次誘導コイルアセンブリ186が固定され得る各チャネルまたは溝を形成した弓形のブラケット182を示している。データ送信アンテナ184は、該データ送信アンテナ184をブラケット182を用いて固定するために、非導電ホルダ185内へ挿入され得る。非導電ホルダ185は、金属で形成され得るブラケット182とデータ送信アンテナ184が接触しないようにして、正確な動作を確保する。非導電ホルダ185は、RF透過カバー170のために使用されるのと同じZTA強化セラミック材料から形成可能である。例えば図13に示されるような弓形ブラケット182でアンテナ184を使用する場合、ホルダ185は、湾曲したブラケット182に取り付けることができる柔軟性を与えるように分割され得る。湾曲したブラケット182に取り付けることができるように、同じ分割形態が誘導コイルアセンブリ186に適用され得る。
【0051】
一次誘導コイルアセンブリ186およびデータ送信アンテナホルダ185には、ブラケット182に対する取り付け領域に張出部(lobe)が形成され得る。ブラケット182の材料の関連する領域が、取り付けに対応するように僅かに大きなサイズで同じ張出部形状として除去される。当該張出部形状は、端から所定位置へスライドさせてブラケット182内へ配置され得る誘導コイルアセンブリ186とアンテナおよびホルダ184,185とを積極的に保持できる曲率半径を規定する。この張出部形状により、積極的な保持を維持することができると同時に、いずれも引張応力を受けて構造的破損に晒される比較的脆弱な材料から形成され得る誘導コイルアセンブリ186およびアンテナホルダ185で引張応力が発生しないようにすることができる。
【0052】
この張出部は、金属ブラケット182が機能に干渉しないように、誘導コイルアセンブリ186およびデータ送信アンテナ184の前面から十分に離して配置し得る。確実な嵌め合いを提供し且つ加熱中および冷却中の熱膨張差に対応するために、誘導コイルアセンブリ186およびアンテナホルダ185の表面とブラケット182中のそれらの各ポケットとの間に、セラミックセメントが適用され得る。誘導コイルアセンブリ186およびデータ送信アンテナ184の張出部を付けた領域を覆って運転中の保持を確保する、薄いプレート(図示せず)が、ブラケット182の各端部に取り付けられ得る。
【0053】
1つ以上のブラケット182は、静止シールセグメント180と同じ合金、例えばインコネル625から形成可能であり、静止シールセグメント180の内面に適合するように弓形状を有し得る。ブラケット182は、静止シールセグメント180の歪みを最小限に抑えるために、断続溶接部188を使用して静止シールセグメント180の内面に装着可能である。誘導コイルアセンブリ186は、少なくとも1つの静止コア190と、静止コア190の一部を覆うJP Technologies販売の「H Cement」194を有する少なくとも1つの静止一次巻線192と、を含み得る。
【0054】
図14は、タービンエンジンブレード根元部132に近接して取り付けられ得るRF透過カバー170内に回転二次誘導コイルアセンブリ195が収容された実施形態を示している。回転誘導コイルアセンブリ195は、静止誘導コイルアセンブリ186と同様に、コア200と巻線201とから形成され得る。静止データ送信アンテナ184と通信するために回転データ送信アンテナ202が設けられ得る。データ送信アンテナ202は、非導電ホルダ185と構造が類似し得る非導電ホルダ203内に入れることが可能である。別の実施形態において、データ送信アンテナ202は、非導電ホルダ203を使用することなくRF透過カバー170内に収容可能であり、この場合、データ送信アンテナは高温性能注封材料を用いて所定位置に保持され得る。燃焼タービン10が動作しているときに回転二次誘導コイルアセンブリ195およびアンテナ202によって描かれる円弧を形成するように、単一のあるいは複数の静止一次誘導コイル186が1つ以上の静止シールセグメント180の内面に配置され得る。
【0055】
1つ以上の静止一次巻線192が高周波、高電流の電源によって励起され得る。電力を各静止誘導コイルアセンブリ186に対して個別に供給することができ、あるいは、一連の静止誘導コイルアセンブリ186が電気的に接続されて単一の電源によって駆動され得る。例示的な実施形態では、自身の電源によってそれそれ駆動される5つの隣接する静止誘導コイルアセンブリ186が存在し得る。各静止一次巻線192を通じて流れる電流が回転二次誘導コイルアセンブリ195に磁場を形成し、回転二次誘導コイルアセンブリ195が回転二次巻線201に電流をもたらす。回転二次巻線201からの電流は、以下で更に詳述されるように、無線遠隔測定送信器アセンブリ150内に収容される無線遠隔測定送信回路に電力を供給する。
【0056】
図14は、燃焼タービン10の始動前に初期隙間「A」がRF透過カバー170と静止コア190との間に存在し得ることを示している。初期隙間「A」は、燃焼タービン10の始動時には約13mmで、タービンブレード130および静止シールセグメント180が互いに近づくときのベース負荷で約4mmまで減少し得る。静止コア190および回転コア200を形成するために磁気コア材料が使用可能である。遠隔測定送信器アセンブリ150内に収容される遠隔測定送信回路に対して所要の隙間「A」を介して所要電力を伝送するために、磁性材料がコア材料として使用され得る。選択される磁性材料は、静止一次巻線192が生み出して1つ以上の回転二次巻線201が受ける磁場を集中させるように作用する。この効果は、静止要素と回転要素との間のカップリング効率を高める。
【0057】
本欄に開示される誘導給電システムの実施形態では、燃焼タービン10の様々な幾何学的形態に対応するために、複数の個別一次および二次誘導コイルアセンブリ186,195を使用可能である。例えば、静止誘導コイルアセンブリ186およびデータ送信一次アンテナ184は、システム部品に対して十分な電力をもたらして所要のデータを送信するために、静止シールセグメント180の所定の距離のスパンにある必要があり得る。誘導コイルアセンブリ186およびデータ送信アンテナ184の一実施形態では、長さを約4フィートとする必要があり得る。この例では、製造を容易にするため、それぞれが約1フィートの長さを有する4つの個別電源/アンテナアセンブリがそれぞれのブラケット182を伴って形成され、これら電源/アンテナアセンブリが、1つ以上の静止シールセグメント180に互いに隣接して取り付けられる。個々のアンテナの端部間の隙間距離が十分に小さい場合には、アンテナアセンブリは、あたかもそれが単一の4フィート長のアンテナであるかのように機能する。このようなアンテナアセンブリは直線状のあるいは湾曲した要素から形成することもでき、これにより、直線状、湾曲状、あるいは、特定の用途での要求に沿って構成される、可変長のアセンブリが提供される。一実施形態では、複数のそのようなアンテナアセンブリが、タービン16内の1つ以上の静止シールセグメント180の上側半分で約112°の円弧を成して延伸し得る。
【0058】
本発明の発明者は、特定のクラスの磁気コア材料が本発明の実施形態の性能要件を満たすあるいは上回ることを究明した。このクラスの材料における一般用語は、ナノ結晶鉄合金である。このクラスの材料の1つの組成体は、NAMGLASS(登録商標)という商品名で販売されており、約82%鉄−平衡成分としてシリコン、ニオブ、ホウ素、銅、炭素、ニッケル、およびモリブデンをもつ組成を有する。このようなナノ結晶鉄合金材料が、500℃を超えるキュリー温度、非常に低い保磁力、低い渦電流損失、高い飽和磁束密度などの望ましい特性を呈し、高温動作範囲の全体にわたって透過性が非常に安定していることが究明された。
【0059】
このナノ結晶鉄合金材料は、トロイドまたは「C」コアトランスコアの形態のテープ巻回構造で市販されている。本発明の実施形態では、このナノ結晶鉄合金材料を利用して、一次静止コア190のために使用される「I」コア形状を形成する。「I」形状は、この形状が静止取り付けブラケット182にあるチャネル内で自身を所定の位置に保持することから選択された。各誘導コイルアセンブリ186の誘導コア190は、約11インチの長さの円弧の状態へと作り上げられる、複数のナノ結晶鉄合金材料の0.007"厚の積層体から構成される。回転アンテナ200のトランスコアのために同じナノ結晶鉄合金材料が使用され得る。
【0060】
静止要素と回転要素との間で電力を伝送するために使用される磁場の強度は、駆動信号、すなわち、図16に示される例示的な誘導給電駆動回路によって生成される高周波AC信号の周波数を増加させることによって増大され得る。したがって、本発明の実施形態では、静止一次巻線192を駆動するために約200kHzを超える周波数などの高い周波数を使用し得る。他の実施形態では、少なくとも1メガヘルツの動作周波数を、当該周波数で動作するように設計されたパワードライバを用いて達成してもよい。
【0061】
巻線コア190,200に使用の配線は、高温での破損および酸化を減らすためにセラミック絶縁体を有した27%ニッケル被覆銅から形成され得る。この配線のハンドリング特性は、保護用のセラミックコーティングの結果として、標準的な有機物絶縁された剥き出しの銅よりもかなり厳しく、そのため、一次要素および回転要素の両方を巻回するプロセスに関して特別な技術が開発された。他の配線は、絶縁された銀、または、陽極酸化アルミであってもよい。
【0062】
一次および回転の両方の誘導コイルアセンブリ186,195の構造において、2つのタイプのセラミック材料が使用されてもよい。巻線192,201がコア要素190,200に短絡しない(導通しない)ようにすることが重要である。配線上に供給される絶縁体に加えて、H cement、すなわち、超微細粒径を有するセラミックセメントなどの複合物が、巻線コア190,200の絶縁ベース被覆として使用され得る。巻線コア190,200が巻回されると、これらの巻線コアは、Cotronics 940、すなわち、酸化アルミニウム系セラミックセメントで封入されてもよい。
【0063】
図15は、図10に示される遠隔測定送信器アセンブリ150内に収容される図11に図示の高温電子機器パッケージ154の中に取り付けられる回路基板に形成され得る例示的な遠隔測定送信回路210の概略図を示している。遠隔測定送信回路210は、タービンブレード130と関連する歪みを測定するための歪みゲージセンサであり得る図9のセンサ134などのセンサと共に動作するように構成され得る。回転二次誘導コイルアセンブリ195は、送信回路210の電圧整流器に対して約250kHzAC電力を供給し得る。この回路は、AC入力をDC出力へ変換して電圧調整回路に給電する。
【0064】
送信回路210の電圧調整器は、AC入力電圧が変化し得る場合であっても一定のDC電圧出力を維持する。一定の電圧出力は、信号出力におけるより良い精度および安定した動作周波数を得るために必要とされる。また、電圧調整器は、一定の電圧を歪みゲージセンサ134および安定抵抗器(図示せず)に対して供給する。歪みゲージセンサ134および安定抵抗器は、送信回路210へ入力されるセンサ信号を供給する。歪みゲージセンサ134が取り付けられた表面が撓むと、歪みゲージが抵抗を変化させ、それにより、送信回路210の入力における電圧が変化する。
【0065】
歪みゲージセンサ134からの信号によって与えられる変動電圧は、最初に差動増幅器によって増幅され、その後、高利得AC増幅器によって増幅される。結果として生じる信号は、送信回路210の電圧制御発振器(VCO)区域にあるバラクタダイオードに印加される。VCOは高いキャリア周波数で振動する。このキャリア周波数は、送信回路210に関して125〜155MHzの帯域に設定され得る。固定されたキャリア周波数がバラクタにおける電圧変化によって僅かに変えられる。周波数のこの変化または偏差は、歪みゲージセンサ134が受ける撓みあるいは歪みに直接関連付けられる。VCOキャリア出力がバッファステージへ供給され、バッファ出力は、図10のリード線140を介して、回転アンテナアセンブリ142内に収容される送信アンテナに接続する。
【0066】
図1のトランシーバ56などの受信装置、または、燃焼タービン10内の高温領域または他の領域に配置される他の装置では、キャリア信号が除去され、偏差は、歪みに比例する増幅出力となる。高温用途のために設計されるこのような送信回路210で使用されるトランジスタは、SiC、AlN、GaN、AlGaN、GaAs、GaP、InP、AlGaAs、AlGaP、AlInGaP、およびGaAsAlNを含むバンドギャップの大きい半導体材料などの高温性能材料から形成可能で、あるいは、他の高温性能トランジスタ材料が約500℃〜600℃まで使用され得る。
【0067】
回路基板に形成される無線遠隔測定送信回路210の様々な実施形態は、様々な動作温度にあり且つセンサタイプの範囲をもつ燃焼タービン10での使用に適合され得る。送信回路210およびその代わりの実施形態の要素は、約350℃までのシリコン・オン・インシュレータ(SOI)集積回路;約300℃〜350℃からのポリシルセスキオキサン、PFA、ポリイミド、Nomex、PBZT、PBO、PBI、およびVoltex巻回キャパシタ;約450℃〜500℃からのPLZT、NPO、Ta2O5、BaTiO3多層セラミックキャパシタなど、様々な感温材料を使用して形成され得る。
【0068】
抵抗の様々な実施形態は、約350℃までの動作環境に関してはTa、TaN、Ti、SnO2、Ni−Cr、Cr−SiおよびPd−Agから形成可能で、約350℃以上の動作環境に関してはRu、RuO2、Ru−AgおよびSi3N4から形成可能である。SiC、AlN、GaN、AlGaN、GaAs、GaP、InP、AlGaAs、AlGaP、AlInGaP、およびGaAsAlN、または、他の高温性能半導体材料から形成される別個のトランジスタ、ダイオード、またはキャパシタダイなどの個々の高温電子部品は、約350℃を超えない温度での動作においては単一のSOI CMOSデバイスと置き換えられ得る。
【0069】
無線遠隔測定装置76の実施形態に関し図6に示す。電気信号を受信するおよび/または送信するためのトランシーバであり得るアンテナ102が、遠隔測定送信回路と同じ基板に形成される。遠隔測定送信回路は、相互接続部98を介して互いに電気的に接続される、電子回路90、マルチバイブレータ回路(図示せず)、演算増幅器92、RF変調器94、およびRF発振器/送信器96を含み得る。基板80のこれら要素に加えて、装置76は、電気回路90およびアンテナ102と電気的に接続する電源110を含み得る。アンテナ102および/または電源110を含むこれら電気部品90,92,94,96は、回路基板または集積チップの形態のボードまたは基板80に形成される。あるいは、電源110はブレードまたはベーンに近接する基板から離して取り付けられてもよく、または、アンテナ102および電源の両方は、遠隔測定送信回路と電気的接続を維持した状態で基板から外され得る。
【0070】
図6に示される実施形態および以下で更に詳述する図17〜図23に示される実施形態では、巻線を有する磁気コアを排除した共振エネルギ伝送アセンブリを使用し得る。これらの実施形態は、航空分野で使用される小型モジュール燃焼タービンエンジンで用いるために特に有益となり得る。より具体的には、このようなモジュールタービンシステムは、例えば、ロータディスク302と一体的に形成され、且つ、例えば電力発生プラントで使用されるコンプレッサまたはタービンのブレードステージよりもかなり小さいブレード301を含むブリスクを組み込む。したがって、ブリスクは、図14に示される磁気コア190,200を含む電力誘導コイルアセンブリ186,195を支持するのに十分な表面積をもたない。
【0071】
また、このようなモジュールタービンシステムでは、コンプレッサステージまたはタービンステージなどのステージ全体を、隣接するステージから分離して交換することができる。ステージを分離する際には、ロータを通るセンサ配線をカットして再接続しなければならず、再接続された配線は、タービン動作中の信頼性に劣る。無線遠隔測定システムは、コンプレッサステージまたはタービンステージを取り外して交換する際に手作業で取り外し再接続しなければならない配線を、排除し得る。
【0072】
ロータディスク302と一体的に形成される複数のブレード301を含むブリスク300に関して、無線遠隔測定システムの部品が図17に示されている。図示のように、各ブレード301はホイル(foil)部303を含み、該ホイル部を越えて高温膨張ガスが流れてブリスク300がタービンのケース内で回転する。一方、コンプレッサブリスクの回転が、回転するブレードを通過させて高温ガスを引き込み、該ガスがその後のコンプレッサステージを通じてタービンエンジンのタービンステージへと方向付けられるように、圧縮する。各ブレード301またはホイル部303は、ブレード301などの回転構成要素およびベーン(図示せず)などの静止構成要素が内部に配置されるケーシング305に対して離間した関係で隣接する先端304を有する。ブリスク300は、タービンエンジン用のコンプレッサまたは出力タービン内で動作できるように配置され得る。また、後述する共振エネルギ伝送アセンブリが、ブレード301などの回転構成要素またはベーンなどの静止構成要素の監視との関連で使用され得る。
【0073】
埋め込まれあるいは表面実装されるセンサ306が、ブレード301の動作状態を監視するための領域に対して、ブレード301に配置され得る。耐熱リード線またはコネクタ307がセンサ306を無線遠隔測定装置308と電気的に接続する。装置308は、好ましくは、遠隔測定部品が比較的低い温度に晒される場所、例えば動作温度が一般に約150℃〜約250℃であるブリスク300のロータ309に取り付けられる。
【0074】
センサ306および相互接続線307は、プラズマ溶射、EB、PVD、CVD、パルスレーザ堆積法、ミニプラズマ、直接描写法、ミニHVOF法、または溶液プラズマ溶射法などの既知のデポジションプロセスを使用して配置可能である。一般に、燃焼タービン10の静止構成要素および回転構成要素の両方において、構成要素の表面温度測定および熱流束測定と共に、動圧測定、動的および静的歪み測定、および動的加速度測定が望まれる。したがって、埋め込まれるあるいは表面実装されるセンサ306は、歪みゲージ、熱電対、熱流束センサ、圧力トランスデューサ、マイクロ加速度計、および、他の所望のセンサとして構成され得る。また、センサを形成するために使用される材料は、コンプレッサ構成要素またはタービン構成要素の両方に関して図4に示されるセンサ61に関連して挙げられて説明された熱電対材料を含み得る。
【0075】
図17〜図25に示される無線遠隔測定システムの実施形態は、一次コイル310を有する共振エネルギ伝送システムを含み、一次コイル310は、無線遠隔測定装置308およびセンサ306を含むアセンブリの回転構成要素に対して、コンプレッサ12またはタービン10内の静止位置に取り付けられる。一例として、および、図17に示されるように、一次コイル310は、コンプレッサまたはタービンのケーシング313に取り付け可能で、RF電源315に接続される。図18に示されるように、遠隔測定装置308は、図15に関連して説明された遠隔測定回路などの遠隔測定回路312と、二次コイル311の形態の電源とを含む。また、送信装置308は、遠隔測定送信回路312と電気的に通信するRFデータアンテナ314を含む。
【0076】
一次コイルおよび後述する二次コイルに関連して本欄で使用される用語「コイル」は、必ずしもそのような構成要素の物理的形態の表示とは限らない。実際には、「コイル」の一方または両方がプローブの形態であり得る。用語「コイル」は、一次装置から振動電流を発生し、回転して該振動電流の周波数と同じ周波数で共振する二次装置に電力を誘導するために、キャパシタおよびインダクタなどの適切に構成された電気部品を含む電力送信及び電力受信装置を含むように意図されている。
【0077】
一次コイル310の動作時、RF電源315から電力を受けることにより、振動磁場が発生し、遠隔測定送信回路312に給電する二次コイル311へエネルギが伝送される。センサ306は、ブレード301などの構成要素の動作状態を示す電子データ信号を発生し、該電子データ信号が遠隔測定送信回路312へ送られ、遠隔測定送信回路は、電子データ信号をデータアンテナ314へ送る。電子データ信号はブレード301などの構成要素の動作状態を示す。一実施形態において、装置308は、アンテナ314および二次コイル311の両方が回路312と共に基板に配置される集積チップとしてあるいは回路基板として形成され得る。
【0078】
エネルギの伝送用の一次コイル310および二次コイル311のための例示的な回路は、図19に示されており、空芯変圧器を介してソースコイルまたはインダクタL3に結合される送信コイルまたはインダクタL1を含む一次コイル310を含んでいる。同様に、二次コイルは、空芯変圧器を介してソースコイルL4に結合される受信コイルまたはインダクタL2を含む。送信コイルL1は抵抗Rcと共振キャパシタCとを有し、受信コイルL2も、コイル抵抗Rcと共振キャパシタCとを含む。この例示的な回路では、ソースコイルL3のソース抵抗Rsおよび負荷コイルL4の負荷抵抗RLが共振系のQに寄与せず、それにより、一次コイル310と二次コイル311との間の結合が高められ、したがって、電力を伝えることができる距離が増大される。一次コイル310および二次コイル311のためのそれぞれのRLC回路は、コイル310,311が同じあるいは共通の周波数で共振することにより電力を一次コイル310から二次コイル311へ伝えることができるように調整される。
【0079】
コイル310,311は、Ni、Ni系超合金、Incanel(登録商標)、金、白金、または、約250℃以上の温度で作用する他の材料などの耐熱性で且つ酸化耐性の材料から構成され得る。また、RFパワードライバが、一次コイルが1MHz〜約15MHzの共通の周波数で、好ましくは約10MHzで共振するように、一次コイルの電源としての機能を果たし得る。
【0080】
前述したように、アンテナ314は回路基板に印刷され、該アンテナの長さを以下のように計算することができる。
【数1】
ここで、cは自由空間内での光の速度、fはキャリア信号の周波数、εrは基板の誘電定数である。例えば、LTCC(低温共焼成セラミック)基板に関しては、f=80MHz、εr=6.7であって、アンテナの長さが478mmであり、これは回路基板における許容サイズをはるかに越えている。したがって、前後に折り返された形態でアンテナトレースが設けられ得る。例示的なモノポールアンテナのレイアウトが図20に示されている。二次コイル311は、遠隔測定送信回路312のマルチバイブレータ回路とRF変調器との間の干渉を回避するために、接続信号経路を除いて遠隔測定回路312から十分に分離されなければならない。
【0081】
図21は、ブラケット318を使用してブリスク300のロータディスク302に近接して取り付けられ得るRF透過カバー317内に収容される遠隔測定送信アセンブリ316を有する本発明の実施形態を備えた、ステータ323およびブリスク300の断面図を示している。前述したように、アセンブリ316は、集積チップと同じ基板に形成される、遠隔測定回路312、二次コイル311、およびデータアンテナ314を含む。図22に見られるように、リード線307およびセンサ306を遠隔測定送信回路312に電気的に接続するためにコネクタ319が設けられる。一実施形態において、遠隔測定送信回路312、二次コイル311、およびアンテナ314は、高温性能非導電高誘電注封材料を用いてRF透過カバー317内に固定され得る。
【0082】
再び図21に関して、回転データアンテナ314は静止データアンテナ320との通信のために提供可能で、静止データアンテナ320は、ブラケット322を用いてデータ送信アンテナ320を固定するための非導電ホルダ321内へ挿入される。ブラケット322は、ステータ323またはステータ323と関連付けられる静止シールセグメントとしての静止構成要素に取り付けられる。非導電ホルダ321は、静止データ送信アンテナ320が金属から形成され得るブラケット322と接触しないようにし、それにより、正確な動作を確保する。非導電ホルダ322は、RF透過カバー317のために使用される同じZTA強化セラミック材料から形成され得る。例えば図13に示される弓形ブラケットでアンテナ320を使用する場合、ホルダ322は、湾曲ブラケットに取り付けることができる柔軟性を与えるように分割され得る。一実施形態において、静止アンテナ320は、電子データ信号をタービンエンジンの動作中に任意のポイントまたは時間で回転データアンテナ314から受信できるようにステータ323上を周方向に延伸し得る。図示のように、電気リード線340は、ブレード301の動作状態を監視するための処理のために回転データアンテナ314から受信される電子データ信号が送信されるように、静止アンテナ320をコントローラまたはプロセッサ341に対して電気的に接続する。
【0083】
図23に示される更なる他の実施形態において、二次コイル311は、ブレード301のホイル部303の先端304に配置され得る。図示のように、電気リード線324もブレード301に配置されて、前述した態様でロータディスク302に取り付けられる遠隔測定回路312に、コイル311を電気的に接続する。当該実施形態では、回転データアンテナ314を、遠隔測定回路312と共に回路基板80に形成可能であり、必要に応じて基板80のサイズをさらに減少し得る。
【0084】
本発明の他の実施形態である図24を参照すると、二次コイル311および回転データアンテナ314の両方がブレード301のホイル部303に配置される。前述したように、電気リード線324は、コイル311を遠隔測定送信回路312に電気的に接続し、これにより、回路312に給電する。また、電気リード線325は、電気データ信号を送信回路312から回転データアンテナ314へ送る。アンテナ314がブレード301上にあって遠隔測定回路312の基板にないような実施形態では、RF透過カバーは必要とされない。遠隔測定回路312は、図11に示されるような電子パッケージ内に収容されて、ロータディスク302に取り付けられ得る。
【0085】
図25に関しては、それぞれが遠隔測定送信回路を含む2つの遠隔測定送信装置330,331を含む共振エネルギ伝送システムを含んでいる無線遠隔測定システムの一実施形態が示されている。より具体的には、システムは、第1の送信装置または回転送信装置330と、第2の送信装置または静止送信装置331とを含む。図25は、大型のコンプレッサおよびタービンのタービンブレードステージを表し得るタービンまたはコンプレッサの前述したブリスク300などの回転構成要素の断面図である。ブリスク300は、ステータ323などの静止構成要素に隣接して配置される。
【0086】
前述したように、第1の(または回転)遠隔測定装置330は、遠隔測定回路312、データアンテナ314、および、集積チップとして形成される二次コイル311を含み得る。あるいは、データアンテナ314および二次コイル311のいずれか一方または両方がブレード301上または翼303上にある。1つ以上のセンサ306が、コンプレッサ12またはタービン10の動作中に監視されるようになっているブレード301部分に配置される。電気リード線307は、ブレード306の動作状態を示す電気データ信号を遠隔測定送信回路312へ送るためにセンサ306を遠隔測定送信回路312に接続する。送信回路312は、電気データ信号を第1のアンテナ314へ送るために第1のアンテナ314に電気的に接続される。
【0087】
図示のように、遠隔測定システムはRF電源315に接続される一次コイル310を含み、RF電源315は電流または電力を一次コイル310に供給する。一次コイル310は、タービンまたはコンプレッサのケーシング305など、ブリスク300に対して静止した場所に配置される。前述したように、RF電源315から電力を受ける一次コイル310が振動磁場を発生させ、エネルギが、遠隔測定送信回路312に給電する二次コイル311へ伝えられる。
【0088】
アンテナ314が遠隔測定回路312と同じ基板に形成される場合、遠隔測定装置330は、RF透過カバー317と、回路312をブリスク300のロータディスク302に取り付けるブラケット318とを含む。アンテナ314がブレード301またはブリスク300上のいずれか他の場所に配置されて遠隔測定送信回路312の基板から外される場合には、RF透過カバーは要求されない。
【0089】
図25に示される実施形態において、無線遠隔測定システムは、タービン10またはコンプレッサ12内の静止構成要素の状態を示す電子データ信号を取得して送信するための機構も含む。したがって、第2の遠隔測定装置または静止遠隔測定装置331がステータ323に取り付けられる。第1の遠隔測定装置330と同様に、第2の遠隔測定装置331は、集積チップの形態で基板に形成される遠隔測定回路332およびアンテナ333(静止アンテナまたは第2のアンテナとも称される)を含むが、アンテナ333は図22に示されるように遠隔測定回路333から離間してステータに取り付けられ得る。
【0090】
図25に更に示されるように、ステータ323または他の静止構成要素の状態を監視するために、コンプレッサ12またはタービン10の静止した場所に1つ以上のセンサ335が配置される。電気リード線334は、静止構成要素の状態を示す電子データ信号を第2の遠隔測定回路332へ送信するために、センサ335を第2のあるいは静止遠隔測定回路332に電気的に接続する。遠隔測定回路332は、第2のあるいは静止アンテナ333と電気的に通信して、信号をアンテナ333へ送る。静止アンテナ333は、遠隔測定回路332の基板と同じ基板に形成可能であり、あるいは、図21に示されるように別個に取り付けられ得る。また、温度などの動作状態がブレード301およびディスク302に対して極端でない場合には、第2の遠隔測定回路332またはアンテナのためのRF透過カバー317は要求されない。
【0091】
好ましい実施形態では、電源336が電気リード線337を介して第2の遠隔測定回路332に接続される。この電気的な接続は、センサ335からの信号をアンテナ333へ送るとともに電子データ信号を第2のあるいは静止アンテナ333から受信器338へと更に送信するために十分な電力を遠隔測定回路332に供給するために、必要な場合がある。図示のように、受信器338は、第2のアンテナ333に近接する静止場所に取り付けられており、静止構成要素および回転構成要素の動作状態を示す電子信号を処理するためにコントローラまたはプロセッサ339に接続される。アンテナ333は、静止センサ335および遠隔測定回路332から受信される電子データ信号、ならびに、回転アンテナ314から送信される電子データ信号を送信するように構成される。電子データ信号は、静止アンテナ333から無線であるいは電子リード線(図示せず)によって送信され得る。このようにして、静止アンテナ333は、タービン10またはコンプレッサ12の静止構成要素および回転構成要素の両方の動作状態に関する電子データ信号を送受信する。
【0092】
本発明の好ましい実施形態を本欄に示し説明してきたが、これら実施形態が単なる一例として与えられていることは言うまでもない。本発明から逸脱することなく、多くの変形、変更、および、置き換えが当業者に想到される。したがって、本発明は、添付の請求項の思想および範囲によってのみ限定されるものである。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この出願は、2007年11月8日に出願された米国特許出願第11/936,936号の一部継続出願であって、その優先権を主張するとともに、2010年2月1日に出願された米国仮出願第61/300,184号および2010年2月1日に出願された米国仮出願第61/300,188号の利益も主張し、前記出願の全てはその全体が参照することにより本願に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般に動作環境の監視に関し、特に、燃焼タービンエンジンの動作環境などの動作環境の中にある個々の構成要素の状態を示す電子データを無線で送信することができる計装構成要素および遠隔測定システムに関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の態様により、燃焼タービンエンジンの特定の区域内など、約450℃またはこれ以上までの動作温度を有する動作環境内の回転構成要素または静止構成要素での動作用に構成された高温無線遠隔測定システムを、提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
燃焼タービンエンジンで用いるための例示的な高温遠隔測定システムは、タービンブレードなどの構成要素上に配置された少なくとも1つのセンサを含み得る。遠隔測定送信回路をタービンブレードに装着することが可能であり、該タービンブレードの状態を示す電子データ信号をセンサから遠隔測定送信回路へ送るために、接続材をタービンブレードに装着することが可能である。タービンブレードなどの構成要素に装着した回転データアンテナ、および、タービンブレードに隣接する静止シールセグメントに装着した静止データアンテナを備えた誘導給電システムを、遠隔測定送信回路へ給電するために設けることも可能である。
【0005】
遠隔測定システムの一態様では、共振エネルギシステムが回転データアンテナおよび静止データアンテナと併せて使用される。より具体的には、一次コイルまたは電力/エネルギ送信装置が、回転構成要素に装着された二次コイルまたは電力/エネルギ受信装置に近接する、タービンまたはコンプレッサにおける静止位置に配置される。一次コイルが振動電流信号を送信し、そして二次コイルが、振動電流信号の送信周波数とほぼ同じ周波数で共振する。二次コイルおよび回転データアンテナは、遠隔測定送信回路が形成される同じ基板に形成される。あるいは、二次コイルおよび回転データアンテナの一方または両方は、タービンまたはコンプレッサのブレードの翼部分に配置され得る。一態様において、一次コイルは、ブレードの先端に対して近接且つ離間してコンプレッサまたはタービンのためのケーシングに、取り付けられ得る。
【0006】
コンプレッサまたはタービンのブレードなどの回転構成要素と接続するセンサは、当該回転構成要素の状態を示す電子データ信号を処理して回転データアンテナへ送る遠隔測定送信回路と、電気的にリンクする。そして、回転データアンテナが電子データ信号を静止アンテナへ送信し、静止アンテナは、受信器および/またはプロセッサへ信号を伝送する。
【0007】
他の態様において、静止遠隔測定送信回路が、コンプレッサおよびタービン内に配置され、ブレードに取り付けられた上述の回転遠隔測定送信回路と併せて使用される。静止構成要素と接続する1つ以上のセンサが、静止構成要素を示す電子データ信号を静止送信回路へ送信し、続いて静止送信回路が、電子データ信号を処理して静止データアンテナへ送る。したがって、静止データアンテナは、静止構成要素および回転構成要素の動作状態を示す電子データ信号を、処理用の受信器へ送信するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】例示的な燃焼タービンの断面図である。
【図2】例示的な燃焼タービンベーンの斜視図である。
【図3】図2のベーンの側面図である。
【図4】基板に配置された例示的な熱流速センサである。
【図5】例示的なタービンブレード、センサ、および、無線遠隔測定装置の斜視図である。
【図6】例示的な無線遠隔測定装置の概略図である。
【図7】例示的なコンプレッサブレードの部分斜視図である。
【図8】図7の例示的なコンプレッサブレードの部分側面図である。
【図9】図5の例示的なタービンブレードの部分断面図である。
【図10】図9の例示的なタービンブレードの斜視図、遠隔測定送信器ハウジングの分解図、および、タービンブレードに取り付けられる例示的な回転アンテナアセンブリである。
【図11】図10の遠隔測定送信器ハウジングの例示的な実施形態の分解図である。
【図12】例示的な回転アンテナアセンブリの部品を示す。
【図13】例示的な実施形態の静止アンテナアセンブリが取り付けられたタービン静止シールの部分斜視図である。
【図14】図12のタービン静止シールおよび例示的な回転電源・アンテナアセンブリが取り付けられたタービンブレードアセンブリの部分断面図である。
【図15】例示的な遠隔測定送信回路のブロック図である。
【図16】例示的な誘導給電駆動回路の概略図である。
【図17】センサおよび遠隔測定装置を含む無線遠隔測定部品を有するブリスクの部分斜視図である。
【図18】センサに結合される遠隔測定装置の概略図である。
【図19】共振エネルギ伝送システムのための回路の概略図である。
【図20】回転データアンテナの概略図である。
【図21】回転データアンテナをその上に含むブリスクのロータ上の遠隔測定装置およびステータ上の静止アンテナの概略断面図である。
【図22】RF透明カバー内に収容される送信装置を示す。
【図23】エネルギ受信コイルがブリスク用ブレードにある無線遠隔測定システムの一実施形態である。
【図24】エネルギ受信コイルおよび回転データアンテナがブリスク用ブレードにある無線遠隔測定システムの一実施形態である。
【図25】静止構成要素および回転構成要素に関するデータを送信するために静止遠隔測定回路および静止アンテナが使用される無線遠隔測定システムの一実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、電気を発生させるために使用されるガスタービンなどの例示的な燃焼タービン10を示している。本発明の実施形態は、燃焼タービン10と共に使用され得るし、あるいは、多くの他の動作環境で様々な目的のために使用され得る。燃焼タービン10は、コンプレッサ12と、少なくとも1つの燃焼器14(破断されている)と、タービン16とを含む。コンプレッサ12、燃焼器14、およびタービン16は、時として、総称してガスまたは燃焼タービンエンジン10と称される。タービン16は、回転可能な中心シャフト20に固定される複数の回転ブレード18を含む。複数の静止ベーン22がブレード18間に配置され、当該ベーン22は、ブレード18を越える空気を案内するように寸法付けられて構成されている。ブレード18およびベーン22は、一般に、ニッケル系合金から形成されており、イットリア安定化ジルコニアなどの熱バリアコーティング剤(「TBC」)26でコーティングされ得る。同様に、コンプレッサ12は、各ベーン23間に配置される複数の回転ブレード19を含む。
【0010】
使用時、空気がコンプレッサ12を通じて引き込まれ、該コンプレッサで空気が圧縮されて燃焼器14へ向けて押し進められる。燃焼器14は、空気と燃料とを混合して点火し、これにより作動ガスを生成する。この作動ガスの温度は、一般に、ほぼ1300度以上になる。この作動ガスは、タービン16を通じて広がり、ベーン22によりブレード18を横切って案内される。タービン16を通過するガスがブレード18およびシャフト20を回転させ、これにより、使用可能な機械的作用がシャフト20を通じて伝えられる。燃焼タービン10は、冷却剤、例えば蒸気または圧縮空気をブレード18およびベーン22へ供給するように寸法付けられて構成される冷却システム(図示せず)を含み得る。
【0011】
タービンブレード18およびベーン22が内部で動作する環境は、特に厳しく、ブレード18およびベーン22の深刻な劣化をもたらす場合のある、高い動作温度および腐食性雰囲気に晒される。これは、特に、TBC26が砕ける、あるいは劣化する場合に起こり得る。本発明の実施形態は、燃焼タービン10の動作中の構成要素の状態を示すリアルタイムないしはほぼリアルタイムなデータを構成要素から伝えることができるため、有益である。
【0012】
参照することにより開示内容が本願に組み入れられる米国特許第6,576,861号は、センサ、および、該センサを送信器と接続するための、あるいはデータ信号を送るためのコネクタの実施形態を配置するために使用可能な方法および機器を開示する。この点で、この特許に開示される方法および機器は、マスク不要で約100ミクロンから500ミクロンの間の微細なセンサおよび/またはコネクタ主要部のパターニングのために使用され得る。多層電気回路およびセンサは、導電材料、抵抗材料、誘電材料、絶縁材料、および他の特定用途材料を使用する主要部を配設することによって形成され得る。代わりの方法を、多層電気回路、センサ、およびコネクタを形成するために使用可能であり、例えば、溶射、蒸着、レーザ焼結、および低温溶射材料堆積の硬化、その他の適した技術が使用され得る。
【0013】
図2は、コンプレッサ12から取り出した一対の隣接するベーン23を示しており、一方のベーン23には、該ベーンの状態を検出するためにセンサ50が取り付けまたは接続されている。データ信号をセンサ50から送信器54へ送るための手段としてリード線またはコネクタ52を配置可能であり、送信器54はデータ信号をトランシーバ56へ無線送信するように構成される。コネクタ52は、センサ50からの信号を送信器54へ導くための1または複数の電気リード線であり得る。代わりの実施形態では、特定の用途に応じて、センサ50からのデータ信号を送信器54へ送るための手段として様々なタイプのコネクタ52を使用可能である。
【0014】
送信器54は、マルチチャンネルとすることが可能で、燃焼タービン10のケーシング内での位置に応じて様々な仕様をもち得る。送信器54は、約80℃〜120℃の動作温度に晒されるコンプレッサ12の初期のステージ中で機能するように構成することもできる。送信器54は、コンプレッサ12のその後のステージ中および/または約120℃を超え約300℃までの動作温度に晒されるタービン16のステージ中で機能するように構成することもできる。送信器54は、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)技術と、約120℃を超える温度を伴う領域で作用できる他の材料とを使用して、形成することができる。
【0015】
図3は、センサ50が接続されるとともにセンサ50を送信器54と接続するコネクタ52を有するコンプレッサベーン23の概略平面図を示している。送信器54に給電するための適切に寸法付けられたバッテリなどの電源51が設けられ得る。送信器54は、後にトランシーバ56へ無線送信される信号をセンサ50からコネクタ52を介して受信することができる。トランシーバ56は、ハブ58上に、あるいは、例えば図1に示される例示的な位置などコンプレッサ12の外側表面上に、取り付け可能である。トランシーバ56は、送信器54からのRF信号などの無線データ送信を受けるために送信器54に十分に近接する範囲内にあれば、様々な位置に取り付け可能である。
【0016】
1つ以上のセンサ50が、センサ50およびコネクタ52をベーン23の表面に直接的に形成または配置することによって、1つ以上のコンプレッサベーン23と接続され得る。コネクタ52は、コネクタ52の先端53が送信器54への接続のために露出するように、センサ50からベーン23の外周縁などの終端位置へ、延伸し得る。センサ50およびコネクタ52は、ベーン23の空気動力学に対するいかなる影響も最小限に抑えるように、ベーン23に配置するのがよい。本実施形態では、コネクタ52の先端53は、構成要素の外周縁付近または他の適した位置であり得る終端位置で露出させることができる。これにより、現場技術者は、コネクタ52を送信器54に、位置にかかわらず迅速且つ容易に接続できる。
【0017】
図4は、イットリア安定化ジルコニアであり得るTBC60などのバリアコーティング中に配置され得る例示的なセンサ61を示している。TBC60は、基板64上に配置され得る接着コート62上に配置可能である。基板64は、タービンブレード18など、タービン16で用いるのに適した超合金などの各種構成要素であり得る。センサ61は、様々な目的のために形成可能で、熱電対66を含むこともできる。熱電対66は、従来のK、N、S、BおよびR型の熱電対材料を使用して、あるいは、燃焼タービン10内の特定の用途のために許容される熱電電圧を発生させるようなその各要素の組み合わせをいずれも使用して、配置される。
【0018】
K型の熱電対材料であるNiCrまたはNiAlは、約800℃までの動作環境を有するコンプレッサ12の区域で使用可能である。例えば、NiCr(20)は、コンプレッサ12において歪みゲージを配置するために使用可能である。例えばNiCrSiおよびNiSiなどのN型熱電対材料は、約800℃〜1150℃の間の動作環境を有するタービン16の区域でセンサを配置するために使用可能である。
【0019】
S、B、R型熱電対材料は、約1150℃〜1350℃の間の動作環境を有するタービン16の区域でセンサを配置するために使用可能である。例えば、燃焼タービン10内の特定の用途のために許容される熱電電圧を発生させる、Pt−Rh、Pt−Rh(10)およびPt−Rh(13)は、タービン16内でセンサ50を形成するために配置可能である。Ni合金、例えば、NiCr、NiCrSi、NiSi、および、MCrAlX(MはFe、NiまたはCo、XはY、Ta、Si、Hf、Tiおよびこれらの組み合わせであり得る)などの他の耐酸化性Ni系合金が、コンプレッサ12の更に深い区域における、および、タービン16の全体にわたる、高温用途のための検出材料として使用可能である。これらの合金は、熱流束センサ、歪みセンサ、および摩耗センサなどのセンサを形成するために様々な検出構造で配置される検出材料として使用され得る。
【0020】
ブレード18,19および/またはベーン22,23などの燃焼タービン10内の構成要素は、構成要素の表面に適合するように配置される、および/または、燃焼タービン10内に配置されるバリアまたは他のコーティング中に埋め込まれる、特定用途センサ50を有し得る。例えば、図5は、埋め込まれたあるいは表面実装されたセンサ74を無線遠隔測定装置76と接続するように配置されるコネクタ72などの高温耐性リード線を有する、タービン16の列1からのブレードであり得る例示的なタービンブレード70を示している。装置76は、遠隔測定構成要素が比較的低い温度に晒される位置、例えば動作温度が一般に約150℃〜250℃以上であるブレード70の根元部(root)78に近接した位置に取り付けられ得る。
【0021】
シリコン系電子半導体、例えばデータを送信するために使用可能なシリコン系電子半導体は、それらの動作温度制約に起因して、用途が限られる場合がある。シリコンおよびシリコン・オン・インシュレータ(SOI)電子チップ技術の温度特性および性能特性は、それらの用途を約200℃より低い動作環境に制限する場合がある。本発明の形態により、そのような電子システムを、一般に約100℃〜150℃の動作温度を有するコンプレッサ12内において無線遠隔測定装置76のために配置することができる。
【0022】
無線遠隔測定センサシステムの実施形態は、コンプレッサ12の後段に存在する高温領域内およびタービン16内で動作するように構成され得る。これらの領域は、約150℃〜250℃以上の動作温度をもち得る。これらの高温領域で動作可能な温度および電気特性を有する材料が、センサ50,74、コネクタ52,72を配置するため、および、無線遠隔測定装置76を形成するために使用可能である。
【0023】
センサ50,74および高温相互接続ラインまたはコネクタ52,72は、プラズマ溶射、EB、PVD、CVD、パルスレーザ堆積法、ミニプラズマ、直接描写法、ミニHVOF法、または溶液プラズマ溶射法などの既知のデポジションプロセスを使用して配置可能である。一般に、燃焼タービン10の静止構成要素および回転構成要素の両方において、構成要素の表面温度測定および熱流束測定と共に、動圧測定、動的および静的歪みと動的加速度測定が望まれる。したがって、埋め込まれるあるいは表面実装されるセンサ50,74は、歪みゲージ、熱電対、熱流束センサ、圧力トランスデューサ、マイクロ加速度計、および他の所望のセンサとして、構成され得る。
【0024】
図6は、無線遠隔測定装置76の例示的な実施形態の概略図である。装置76は、集積アンテナおよび/または電源を伴ってあるいは伴わずに、型押し、表面実装、あるいは配置される抵抗、キャパシタ、インダクタ、トランジスタ、トランスデューサ、変調器、発振器、送信器、増幅器、およびダイオードなどの複数の電子部品を含む回路基板または集積チップとして形成可能である。無線遠隔測定装置76の実施形態は、コンプレッサ12および/またはタービン16で用いるために形成され得る。
【0025】
無線遠隔測定装置76は、基板80と、相互接続部98を介して互いに電気的に接続される、電子回路90、演算増幅器92、変調器94、およびRF発振器/送信器96と、を含み得る。図6の実施形態は例示的な実施形態であり、性能仕様および動作環境に応じて装置76の他の実施形態を想定可能である。装置76の実施形態によれば、電源100および送受信アンテナ102を基板80に形成可能であり、これにより、図2または図3に示される送信器54などの送信器、または図5に示される無線遠隔測定装置76を構成する。
【0026】
図7は、コンプレッサ12内のコンプレッサブレードであり得る、ブレード根元部112を有するブレード110などの例示的なブレードの部分斜視図を示している。根元部112内、例えばブレード根元部112の底部に、1つ以上の凹部または溝114が形成され得る。凹部114は、様々な形状または寸法で形成可能であり、長さ方向に沿う様々な場所でブレード根元部112内に配置され得る。1つ以上の凹部または溝116が、ブレード根元部112の1つ以上の前面118に形成され得る。凹部116は、様々な形状または寸法で形成可能であり、前面118内の様々な場所でブレード根元部112内に配置され得る。凹部114,116は、様々な方法を使用して、例えば、ブレード110の鋳造後に削り出すことによって、あるいは、ブレード110の一部分として成型することによって、形成可能である。
【0027】
図8は、ブレード根元部112内に装着された無線遠隔測定装置76の部品で計装されるコンプレッサブレード110を示している。この点において、無線遠隔測定装置76の代わりの実施形態では、ブレード根元部112などの計装される構成要素に電気的に接続されて装着される別個の基板80に、図6に示される1つ以上の電気部品90,92,94,96,100,102を別に取り付ける、あるいは含ませることができる。例えば、図6に示される送受信アンテナ102は、送信器122を有する基板80と別に取り付け且つ電気的に接続してもよく、その送信器122は基板80に形成され且つアンテナ102と電気的に接続される。
【0028】
アンテナ120は凹部116内に配置し、送信器122は凹部114内に配置することも可能である。この点において、アンテナ120および送信器122は、基板80に取り付け/型押しされず、あるいは配置されない。他の実施形態において、アンテナ120は図6に示されるように無線遠隔測定基板80に配置可能であり、データは、無線遠隔測定を使用して、静止取り付けされたトランシーバ56などの受信器へ送信され得る。電源100は、基板80に集積されるか、あるいは、基板とは別に位置して別個の構成部品として取り付け可能である。
【0029】
図9は、タービンブレード18のうちの1つなどのタービンブレードであり得る例示的なブレード130の部分図を示している。タービンブレード130は、燃焼タービン10の運転のためにブレード130が固定され得る、タービン16のロータディスクと嵌め合うための、外側モールドラインを規定する根元部132を含む。センサ134を形成するために、ブレード130上に、あるいはブレードの表面に配置されたバリアコーティング中に、検出材料が配置され得る。センサ134からのデータ信号が送信器138へ通信され、続いて回転アンテナアセンブリ142へ通信され得るようにコネクタ140を形成するため、接続材料が配置され得る。1つ以上のコネクタ140がブレード130の外表面より下へ配置されるように、ブレード130の一部内に凹部136が形成され得る。
【0030】
送信器138およびアンテナアセンブリ142は、根元部132によって規定される外側モールドラインが変わらないように、ブレード130と一体的に固定され得る。例えば、送信器138は、根元部132のモミの木状部分よりも上の移行領域またはプラットフォームに装着可能であり、アンテナアセンブリ142は、根元部132の前面に装着可能である。他にも、送信器138および/またはアンテナアセンブリ142の全てまたは一部がブレード根元部132の外側モールドラインの表面より下に配置されるように、凹部がプラットフォームおよび前面に形成され得る。送信器138およびアンテナアセンブリ142は、エポキシまたは接着剤を使用して各凹部内に固定可能であり、高温または粒子から保護するために埋め戻し材料を上に被せることもできる。
【0031】
図5に関して、無線遠隔測定装置76は、ブレード根元部78に外付けで装着されるか、あるいは、ブレード根元部の外側モールドラインが大きく変わらないような手法で埋め込まれ得る。装置76は、ブレード根元部78がタービン16のロータディスク内に挿入されるときに、ブレード根元部78とタービン16のロータディスクとの間に形成されるキャビティ内に収容されるように、ブレード根元部78に近接して装着され得る。これにより、センサ74、コネクタ72、および装置76が計装されたタービンブレード70を、計装されていないタービンブレードと同じ態様で、タービン16のロータディスクの嵌め合いセグメントに組み込むことができる。この点において、計装ブレード70は、ブレード70および/またはブレード70に配置されるバリアコーティングの様々な動作パラメータまたは状態を示すデータを抽出して当該データを受信装置へ送信することを無線で行うために必要な全ての部品を備えて製造され得る。
【0032】
例えば、ブレード根元部78などのブレード70の基部の一部に、1つ以上の凹部または溝を形成可能であり、これら凹部内または溝内に、1つ以上の無線遠隔測定装置76を収容可能である。溝は、ブレード根元部78の所定の領域を切削することで形成可能であり、該溝内に、エポキシまたは他の適した結合剤を用いて装置76を固定する。装置76を保護するために、適切な高温セメントまたはセラミックペーストで溝を埋め戻し得る。
【0033】
本発明の実施形態によれば、約300℃〜500℃の間の温度を有する環境で動作する、根元部132に特定の電子部品が配置されたタービンエンジンブレード130などの回転構成要素から、センサデータを送信することができる。本欄の開示目的では、追加修飾を伴わない「高温」という用語は、約300℃〜500℃の間の最大動作温度をもつ燃焼タービン10の部分内の動作環境のような動作環境を示す。
【0034】
本発明の実施形態は、1つ以上のセンサと、センサを少なくとも1つの遠隔測定送信回路に接続するリード線と、少なくとも1つの送信アンテナと、電源と、少なくとも1つの受信アンテナと、を含み得る、遠隔測定システムが計装された、燃焼タービン10で使用するための構成要素を提供する。図10は、タービンブレード130、無線遠隔測定送信器アセンブリ150、および回転アンテナアセンブリ142を示している。遠隔測定送信器アセンブリ150がブレード根元部132に近接して取り付けられる場合には、リード線またはコネクタ152が、センサ70,134などの1つ以上のセンサから遠隔測定送信器アセンブリ150まで延伸し得る。リード線152は、電子データ信号をセンサ70,134から遠隔測定送信器アセンブリ150へ送り、このアセンブリにおいて、信号は、図11に示される電子機器パッケージ154内に収容された回路基板に形成の遠隔測定送信回路によって処理される。リード線またはコネクタ140は、遠隔測定送信回路から回転アンテナアセンブリ142へ電子データ信号を送るように配置され得る。
【0035】
図11は、高温回路基板を収容して遠隔測定送信器アセンブリ150の一部を形成し得る高温電子機器パッケージ154を示している。電子機器パッケージ154の本体は、Fe−Ni−Coの合金であるKovarなどの合金から形成可能である。Kovarの熱膨張係数は、正確な組成に応じて、約4.5〜6.5×10−6/℃の範囲である。タービンブレード130などの高温タービン構成要素のために一般に使用されるNi系合金は、約15.9〜16.4×10−6/℃の範囲内の熱膨張係数を有する。電子機器パッケージ154は、電子機器パッケージ154とタービンブレード130との間の相対的な動きを許容しつつ所定位置にしっかり装着し得る。当該相対的な動きは熱膨張率の違いに起因して生じる場合があり、熱膨張率の違いは、周囲温度と、ブレード根元部132付近で一般にあり得る450℃を超える動作温度との間での多数回の熱サイクル中に経時的に起こる。
【0036】
図11に最も良く示されるように、遠隔測定送信器アセンブリ150は、電子機器パッケージ154が間に配置される、取付けブラケット156と蓋またはカバープレート158とを含み得る。複数の接続ピン155によって、基板に形成された無線遠隔測定回路を備えるパッケージなどであるパッケージ154内に収容された電子回路基板と、センサからのリード線、誘導コイルアセンブリ、および/またはデータ送信アンテナなどの様々な外部装置との間の接続が、可能になる。取り付けブラケット156、カバープレート158、およびこれらを互いに接続する保持ネジ159は、全てタービンブレード130と同じ材料から形成され得る。これにより、タービンブレード130と取付けブラケット156との間に熱膨張の差を生じさせないようにできる。その結果、熱過渡中に取り付けブラケット156および/またはタービンブレード130に応力が発生しない。
【0037】
電子機器パッケージ154の熱膨張係数は、これら部品が存在する動作システムが高温である場合、取り付けブラケット156の熱膨張係数よりも小さくなり得る。その結果、回路基板を収容した電子機器パッケージ154の膨張がブラケット156よりも少なくなり、システムの振動エネルギに起因するダメージが惹起される可能性がある。取り付けブラケット156内に電子機器パッケージ154を固定して、ブラケット156と電子機器パッケージ154との間の寸法変化の違いに対応するために、電子機器パッケージ154と取り付けブラケット156の内面との間にセラミック繊維織物層160を配置し得る。織物160は、炭化ケイ素、窒化ケイ素、または酸化アルミニウムのような繊維を含む適当なセラミック繊維から形成され得る。例えば、3M社製のNextel(商標)酸化アルミニウム系織物を所定量、織物160のために使用可能である。
【0038】
電子機器パッケージ154およびセラミック繊維織物160を取り付けブラケット156およびカバープレート158と共に組み付けて遠隔測定送信器アセンブリ150を形成する場合、取り付けブラケット156は、ボルト締め、溶接、ロウ付けなどの適した取り付け手段によって、または、遷移液相ボンディングによって、タービンブレード130に取り付け可能である。図10は、アセンブリ150を受容するためにブレード根元部132に近接してタービンブレード130内に切削加工または形成され得る凹部または平坦ポケット162を示している。
【0039】
回転するタービンブレード130が全速で動作しているときに生じるG力に抗する構造的な支持をカバープレートに加えるために、カバープレート158には、G力の方向に対して垂直に向けられるフランジ164が形成され得る。これにより、G力からカバープレート158に加わる荷重を保持ネジ159が支持せずに済むとともに、遠隔測定送信器アセンブリ150が、隣接する構成要素と一切干渉することなく比較的小さい凹部162にフィットするように、保持ネジ159を十分に小さく形成することができる。保持ネジ159がG力によって加えられる荷重を支持しなければならないとすると、保持ネジの所要サイズが大きくなりすぎて、利用可能な空間内にフィットできなくなる。
【0040】
図10は、回転アンテナアセンブリ142を根元部132の端面または首部に取り付けることができることを示している。アセンブリ142は、根元部132を含むタービンブレード130などのタービン高温ガス経路構成要素に用いられるNi系合金の熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する電子アセンブリであり得る。音速付近でのタービンブレード130の回転中、1つ以上の回転アンテナアセンブリ142は、乱流から保護され得る。一実施形態では、乱流保護材料がRF放射線周波数を透過し、これにより、当該材料を通じた電力およびデータの伝送が可能になる。
【0041】
回転可能なアンテナアセンブリ142の実施形態では、データアンテナおよび誘導電力要素が内部に収容される略中空の取付具である、図10および図12に示される耐久性をもった保護用のRF透過カバー170を含み得る。RF透過カバー170は、燃焼タービンの動作中、その内容物を乱流および高温ガスの進入から保護する。特定のセラミックが、高温の要素からRF送信機器保護するのに適している。しかしながら、多くのセラミックおよびセラミックマトリックス複合材料は、回転タービンブレード130が燃焼タービン10の動作中に受ける振動、衝撃、およびG力下において、剥離および亀裂を生じやすい。
【0042】
本発明の発明者は、RF透過カバー170をRF透過性で靭性が高い構造的なセラミック材料から形成し得ることを究明した。セラミックマトリックス複合材料、ならびに、高靭性セラミックとして知られる一群の材料から選択された材料を用いて、ハウジング170を形成し得る。炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、およびアルミナなどの材料が、添加元素のドーピングおよび/または特定の処理アプローチから生じる微細構造の設計により、高い靭性を伴って利用可能である。
【0043】
RF透過性で、形成しやすく、比較的安価なそのような材料の1つは、ジルコニア強化のアルミナ(ZTA)と一般に称されるセラミック群から選択される材料である。この一群の酸化アルミニウム材料から選択されるセラミック材料は、従来の純酸化アルミニウム材料よりも強度および靭性がかなり高い。これは、酸化アルミニウム全体にわたって酸化ジルコニウムの微粒子を均一に組み込むことによって達成される応力誘導転移強化によってもたらされる。例示的な酸化ジルコニウム含有率は10%〜20%である。結果として、ZTAは、従来の純酸化アルミニウム材料に比べて構成要素の寿命を延ばして性能を向上させる。
【0044】
ZTAの設計された微細構造は、圧縮時にセラミックに荷重がかかる際に耐破壊性を示す。しかしながら、セラミックは、緊張状態で十分に荷重がかかると、従来のセラミック材料の場合と同様に、壊滅的に破損する。したがって、RF透過カバー170は、燃焼タービン10の動作中にセラミック材料の引張応力が最小限になるように設計される。これは、(1)ZTA構成要素の全ての角部、縁部、および屈曲部が、その位置の応力集中係数を低減するために鋭利な角部および縁部を排除するべく機械加工されるように、(2)動作中にZTAボックスに加わるG力が取り付けフランジで著しい曲げ応力を発生させないように回転アンテナ取り付けブラケット174におけるZTA構成要素の配向および取り付けが成されるように、設計して製造することによって達成される。これは、G荷重方向に対して垂直ではなく、G荷重方向に対して平行にフランジを向けることによって達成され、したがって、ZTAフランジは、圧縮荷重を受け、曲げ荷重を受けない。
【0045】
図12は、図10においてタービンブレード130に取り付けられて示される回転アンテナアセンブリ142を形成するために、回転アンテナ取り付けブラケット174をRF透過カバー170と組み付けることができることを示している。回転アンテナ取り付けブラケット174とRF透過カバー170との間の界面荷重は、RF透過カバー170で生じる引張応力を最小にする。当該デザインは、RF透過カバー170で生じる引張応力が破壊のための最小応力よりも小さくなるようになっており、これにより、構造的構成要素の長寿命がもたらされる。取り付けブラケット174はタービンブレード130と同じ金属から形成され得る。これらの間の均一な熱膨張係数によって、加熱及び冷却サイクル中に取り付け領域で発生する応力が最小になるからである。
【0046】
取り付けブラケット174は、燃焼タービン10の動作中に回転アンテナアセンブリ142の経験する全てのG荷重が、図12に矢印Gで示されるようにブラケット174の上端178へ向かう方向で吸収されるように形成され得る。取り付けブラケット174のどの部分も、RF送信データ信号を減衰させるのに十分なほど、収容されているアンテナを越えて延びることはない。RF透過カバー170は、その内部応力場が主として圧縮性であるように所定位置に固定されており、そのフランジにある半円形の窪みを通るネジ付きピン(図示せず)を使用して保持され得る。
【0047】
取り付けブラケット174は、溶接、ロウ付け、ボンディング、ボルト締め、またはねじ留めなどの従来の手段によって、タービンブレード根元部132の前面に取り付けられ得る。回転アンテナアセンブリ142の一実施形態では、所望のアンテナをRF透過カバー170の中空体内へ配置して、アンテナからのリード線171をカバー170内に形成される穴を通じて送り出し、そして、アンテナを収容するカバー170の中空体をセラミック注封材料で充填することによって組み立て可能である。アンテナを収容する充填済みRF透過カバー170は、その後、タービンブレード根元部132に対して既に装着済みであり得る取り付けブラケット174へスライド挿入され得る。カバー170は、取り付けブラケット174の穴内およびカバー170の窪み内に挿入されるピンによって取り付けブラケット174に固定され得る。
【0048】
本発明の実施形態では、誘導RFエネルギなどの様々な手段によって、および/または、燃焼タービンエンジン16内の熱出力(thermal power)または振動出力(vibrational power)を取り入れることによって、動力を得ることができる。出力取り入れエネルギモデルでは、熱電力(thermoelectric power)または振動電力(vibro-electric power )を、運転中の燃焼タービンエンジン16で利用可能なエネルギから発生することができる。熱エネルギから電気を発生するために熱電対列が使用可能であり、あるいは、圧電材料により燃焼タービンエンジン16の振動から電気を発生することも可能である。これらの形態の電源の例は米国特許第7,368,827号に記載されており、この特許の開示内容の全体は参照することにより本願に組み込まれる。
【0049】
本発明の実施形態では、無線高温遠隔測定システムの部品に給電するための誘導給電モードが提供される。当該システムは、変圧器の一次誘導コイルアセンブリ186が静止、二次誘導コイルアセンブリ195が回転する、エアギャップ変圧器として構成可能である。例えば、遠隔測定送信器アセンブリ150内に収容される回転遠隔測定送信器に給電するために誘導RF給電構造が設けられる。図13は、燃焼タービン10のタービンエンジン16内で使用可能な静止シールセグメントなどの静止シールセグメント180の一部を示している。複数の静止シールセグメント180が複数のタービンブレード130に隣接してタービンエンジン16を取り囲み得る。静止シールセグメント180は、当業者により認識されるように、タービンエンジン16を通り抜ける高温ガス経路内の高温ガスをシールするためにタービンブレード130と協働し得る。
【0050】
図13は、静止データ送信アンテナ184および静止一次誘導コイルアセンブリ186が固定され得る各チャネルまたは溝を形成した弓形のブラケット182を示している。データ送信アンテナ184は、該データ送信アンテナ184をブラケット182を用いて固定するために、非導電ホルダ185内へ挿入され得る。非導電ホルダ185は、金属で形成され得るブラケット182とデータ送信アンテナ184が接触しないようにして、正確な動作を確保する。非導電ホルダ185は、RF透過カバー170のために使用されるのと同じZTA強化セラミック材料から形成可能である。例えば図13に示されるような弓形ブラケット182でアンテナ184を使用する場合、ホルダ185は、湾曲したブラケット182に取り付けることができる柔軟性を与えるように分割され得る。湾曲したブラケット182に取り付けることができるように、同じ分割形態が誘導コイルアセンブリ186に適用され得る。
【0051】
一次誘導コイルアセンブリ186およびデータ送信アンテナホルダ185には、ブラケット182に対する取り付け領域に張出部(lobe)が形成され得る。ブラケット182の材料の関連する領域が、取り付けに対応するように僅かに大きなサイズで同じ張出部形状として除去される。当該張出部形状は、端から所定位置へスライドさせてブラケット182内へ配置され得る誘導コイルアセンブリ186とアンテナおよびホルダ184,185とを積極的に保持できる曲率半径を規定する。この張出部形状により、積極的な保持を維持することができると同時に、いずれも引張応力を受けて構造的破損に晒される比較的脆弱な材料から形成され得る誘導コイルアセンブリ186およびアンテナホルダ185で引張応力が発生しないようにすることができる。
【0052】
この張出部は、金属ブラケット182が機能に干渉しないように、誘導コイルアセンブリ186およびデータ送信アンテナ184の前面から十分に離して配置し得る。確実な嵌め合いを提供し且つ加熱中および冷却中の熱膨張差に対応するために、誘導コイルアセンブリ186およびアンテナホルダ185の表面とブラケット182中のそれらの各ポケットとの間に、セラミックセメントが適用され得る。誘導コイルアセンブリ186およびデータ送信アンテナ184の張出部を付けた領域を覆って運転中の保持を確保する、薄いプレート(図示せず)が、ブラケット182の各端部に取り付けられ得る。
【0053】
1つ以上のブラケット182は、静止シールセグメント180と同じ合金、例えばインコネル625から形成可能であり、静止シールセグメント180の内面に適合するように弓形状を有し得る。ブラケット182は、静止シールセグメント180の歪みを最小限に抑えるために、断続溶接部188を使用して静止シールセグメント180の内面に装着可能である。誘導コイルアセンブリ186は、少なくとも1つの静止コア190と、静止コア190の一部を覆うJP Technologies販売の「H Cement」194を有する少なくとも1つの静止一次巻線192と、を含み得る。
【0054】
図14は、タービンエンジンブレード根元部132に近接して取り付けられ得るRF透過カバー170内に回転二次誘導コイルアセンブリ195が収容された実施形態を示している。回転誘導コイルアセンブリ195は、静止誘導コイルアセンブリ186と同様に、コア200と巻線201とから形成され得る。静止データ送信アンテナ184と通信するために回転データ送信アンテナ202が設けられ得る。データ送信アンテナ202は、非導電ホルダ185と構造が類似し得る非導電ホルダ203内に入れることが可能である。別の実施形態において、データ送信アンテナ202は、非導電ホルダ203を使用することなくRF透過カバー170内に収容可能であり、この場合、データ送信アンテナは高温性能注封材料を用いて所定位置に保持され得る。燃焼タービン10が動作しているときに回転二次誘導コイルアセンブリ195およびアンテナ202によって描かれる円弧を形成するように、単一のあるいは複数の静止一次誘導コイル186が1つ以上の静止シールセグメント180の内面に配置され得る。
【0055】
1つ以上の静止一次巻線192が高周波、高電流の電源によって励起され得る。電力を各静止誘導コイルアセンブリ186に対して個別に供給することができ、あるいは、一連の静止誘導コイルアセンブリ186が電気的に接続されて単一の電源によって駆動され得る。例示的な実施形態では、自身の電源によってそれそれ駆動される5つの隣接する静止誘導コイルアセンブリ186が存在し得る。各静止一次巻線192を通じて流れる電流が回転二次誘導コイルアセンブリ195に磁場を形成し、回転二次誘導コイルアセンブリ195が回転二次巻線201に電流をもたらす。回転二次巻線201からの電流は、以下で更に詳述されるように、無線遠隔測定送信器アセンブリ150内に収容される無線遠隔測定送信回路に電力を供給する。
【0056】
図14は、燃焼タービン10の始動前に初期隙間「A」がRF透過カバー170と静止コア190との間に存在し得ることを示している。初期隙間「A」は、燃焼タービン10の始動時には約13mmで、タービンブレード130および静止シールセグメント180が互いに近づくときのベース負荷で約4mmまで減少し得る。静止コア190および回転コア200を形成するために磁気コア材料が使用可能である。遠隔測定送信器アセンブリ150内に収容される遠隔測定送信回路に対して所要の隙間「A」を介して所要電力を伝送するために、磁性材料がコア材料として使用され得る。選択される磁性材料は、静止一次巻線192が生み出して1つ以上の回転二次巻線201が受ける磁場を集中させるように作用する。この効果は、静止要素と回転要素との間のカップリング効率を高める。
【0057】
本欄に開示される誘導給電システムの実施形態では、燃焼タービン10の様々な幾何学的形態に対応するために、複数の個別一次および二次誘導コイルアセンブリ186,195を使用可能である。例えば、静止誘導コイルアセンブリ186およびデータ送信一次アンテナ184は、システム部品に対して十分な電力をもたらして所要のデータを送信するために、静止シールセグメント180の所定の距離のスパンにある必要があり得る。誘導コイルアセンブリ186およびデータ送信アンテナ184の一実施形態では、長さを約4フィートとする必要があり得る。この例では、製造を容易にするため、それぞれが約1フィートの長さを有する4つの個別電源/アンテナアセンブリがそれぞれのブラケット182を伴って形成され、これら電源/アンテナアセンブリが、1つ以上の静止シールセグメント180に互いに隣接して取り付けられる。個々のアンテナの端部間の隙間距離が十分に小さい場合には、アンテナアセンブリは、あたかもそれが単一の4フィート長のアンテナであるかのように機能する。このようなアンテナアセンブリは直線状のあるいは湾曲した要素から形成することもでき、これにより、直線状、湾曲状、あるいは、特定の用途での要求に沿って構成される、可変長のアセンブリが提供される。一実施形態では、複数のそのようなアンテナアセンブリが、タービン16内の1つ以上の静止シールセグメント180の上側半分で約112°の円弧を成して延伸し得る。
【0058】
本発明の発明者は、特定のクラスの磁気コア材料が本発明の実施形態の性能要件を満たすあるいは上回ることを究明した。このクラスの材料における一般用語は、ナノ結晶鉄合金である。このクラスの材料の1つの組成体は、NAMGLASS(登録商標)という商品名で販売されており、約82%鉄−平衡成分としてシリコン、ニオブ、ホウ素、銅、炭素、ニッケル、およびモリブデンをもつ組成を有する。このようなナノ結晶鉄合金材料が、500℃を超えるキュリー温度、非常に低い保磁力、低い渦電流損失、高い飽和磁束密度などの望ましい特性を呈し、高温動作範囲の全体にわたって透過性が非常に安定していることが究明された。
【0059】
このナノ結晶鉄合金材料は、トロイドまたは「C」コアトランスコアの形態のテープ巻回構造で市販されている。本発明の実施形態では、このナノ結晶鉄合金材料を利用して、一次静止コア190のために使用される「I」コア形状を形成する。「I」形状は、この形状が静止取り付けブラケット182にあるチャネル内で自身を所定の位置に保持することから選択された。各誘導コイルアセンブリ186の誘導コア190は、約11インチの長さの円弧の状態へと作り上げられる、複数のナノ結晶鉄合金材料の0.007"厚の積層体から構成される。回転アンテナ200のトランスコアのために同じナノ結晶鉄合金材料が使用され得る。
【0060】
静止要素と回転要素との間で電力を伝送するために使用される磁場の強度は、駆動信号、すなわち、図16に示される例示的な誘導給電駆動回路によって生成される高周波AC信号の周波数を増加させることによって増大され得る。したがって、本発明の実施形態では、静止一次巻線192を駆動するために約200kHzを超える周波数などの高い周波数を使用し得る。他の実施形態では、少なくとも1メガヘルツの動作周波数を、当該周波数で動作するように設計されたパワードライバを用いて達成してもよい。
【0061】
巻線コア190,200に使用の配線は、高温での破損および酸化を減らすためにセラミック絶縁体を有した27%ニッケル被覆銅から形成され得る。この配線のハンドリング特性は、保護用のセラミックコーティングの結果として、標準的な有機物絶縁された剥き出しの銅よりもかなり厳しく、そのため、一次要素および回転要素の両方を巻回するプロセスに関して特別な技術が開発された。他の配線は、絶縁された銀、または、陽極酸化アルミであってもよい。
【0062】
一次および回転の両方の誘導コイルアセンブリ186,195の構造において、2つのタイプのセラミック材料が使用されてもよい。巻線192,201がコア要素190,200に短絡しない(導通しない)ようにすることが重要である。配線上に供給される絶縁体に加えて、H cement、すなわち、超微細粒径を有するセラミックセメントなどの複合物が、巻線コア190,200の絶縁ベース被覆として使用され得る。巻線コア190,200が巻回されると、これらの巻線コアは、Cotronics 940、すなわち、酸化アルミニウム系セラミックセメントで封入されてもよい。
【0063】
図15は、図10に示される遠隔測定送信器アセンブリ150内に収容される図11に図示の高温電子機器パッケージ154の中に取り付けられる回路基板に形成され得る例示的な遠隔測定送信回路210の概略図を示している。遠隔測定送信回路210は、タービンブレード130と関連する歪みを測定するための歪みゲージセンサであり得る図9のセンサ134などのセンサと共に動作するように構成され得る。回転二次誘導コイルアセンブリ195は、送信回路210の電圧整流器に対して約250kHzAC電力を供給し得る。この回路は、AC入力をDC出力へ変換して電圧調整回路に給電する。
【0064】
送信回路210の電圧調整器は、AC入力電圧が変化し得る場合であっても一定のDC電圧出力を維持する。一定の電圧出力は、信号出力におけるより良い精度および安定した動作周波数を得るために必要とされる。また、電圧調整器は、一定の電圧を歪みゲージセンサ134および安定抵抗器(図示せず)に対して供給する。歪みゲージセンサ134および安定抵抗器は、送信回路210へ入力されるセンサ信号を供給する。歪みゲージセンサ134が取り付けられた表面が撓むと、歪みゲージが抵抗を変化させ、それにより、送信回路210の入力における電圧が変化する。
【0065】
歪みゲージセンサ134からの信号によって与えられる変動電圧は、最初に差動増幅器によって増幅され、その後、高利得AC増幅器によって増幅される。結果として生じる信号は、送信回路210の電圧制御発振器(VCO)区域にあるバラクタダイオードに印加される。VCOは高いキャリア周波数で振動する。このキャリア周波数は、送信回路210に関して125〜155MHzの帯域に設定され得る。固定されたキャリア周波数がバラクタにおける電圧変化によって僅かに変えられる。周波数のこの変化または偏差は、歪みゲージセンサ134が受ける撓みあるいは歪みに直接関連付けられる。VCOキャリア出力がバッファステージへ供給され、バッファ出力は、図10のリード線140を介して、回転アンテナアセンブリ142内に収容される送信アンテナに接続する。
【0066】
図1のトランシーバ56などの受信装置、または、燃焼タービン10内の高温領域または他の領域に配置される他の装置では、キャリア信号が除去され、偏差は、歪みに比例する増幅出力となる。高温用途のために設計されるこのような送信回路210で使用されるトランジスタは、SiC、AlN、GaN、AlGaN、GaAs、GaP、InP、AlGaAs、AlGaP、AlInGaP、およびGaAsAlNを含むバンドギャップの大きい半導体材料などの高温性能材料から形成可能で、あるいは、他の高温性能トランジスタ材料が約500℃〜600℃まで使用され得る。
【0067】
回路基板に形成される無線遠隔測定送信回路210の様々な実施形態は、様々な動作温度にあり且つセンサタイプの範囲をもつ燃焼タービン10での使用に適合され得る。送信回路210およびその代わりの実施形態の要素は、約350℃までのシリコン・オン・インシュレータ(SOI)集積回路;約300℃〜350℃からのポリシルセスキオキサン、PFA、ポリイミド、Nomex、PBZT、PBO、PBI、およびVoltex巻回キャパシタ;約450℃〜500℃からのPLZT、NPO、Ta2O5、BaTiO3多層セラミックキャパシタなど、様々な感温材料を使用して形成され得る。
【0068】
抵抗の様々な実施形態は、約350℃までの動作環境に関してはTa、TaN、Ti、SnO2、Ni−Cr、Cr−SiおよびPd−Agから形成可能で、約350℃以上の動作環境に関してはRu、RuO2、Ru−AgおよびSi3N4から形成可能である。SiC、AlN、GaN、AlGaN、GaAs、GaP、InP、AlGaAs、AlGaP、AlInGaP、およびGaAsAlN、または、他の高温性能半導体材料から形成される別個のトランジスタ、ダイオード、またはキャパシタダイなどの個々の高温電子部品は、約350℃を超えない温度での動作においては単一のSOI CMOSデバイスと置き換えられ得る。
【0069】
無線遠隔測定装置76の実施形態に関し図6に示す。電気信号を受信するおよび/または送信するためのトランシーバであり得るアンテナ102が、遠隔測定送信回路と同じ基板に形成される。遠隔測定送信回路は、相互接続部98を介して互いに電気的に接続される、電子回路90、マルチバイブレータ回路(図示せず)、演算増幅器92、RF変調器94、およびRF発振器/送信器96を含み得る。基板80のこれら要素に加えて、装置76は、電気回路90およびアンテナ102と電気的に接続する電源110を含み得る。アンテナ102および/または電源110を含むこれら電気部品90,92,94,96は、回路基板または集積チップの形態のボードまたは基板80に形成される。あるいは、電源110はブレードまたはベーンに近接する基板から離して取り付けられてもよく、または、アンテナ102および電源の両方は、遠隔測定送信回路と電気的接続を維持した状態で基板から外され得る。
【0070】
図6に示される実施形態および以下で更に詳述する図17〜図23に示される実施形態では、巻線を有する磁気コアを排除した共振エネルギ伝送アセンブリを使用し得る。これらの実施形態は、航空分野で使用される小型モジュール燃焼タービンエンジンで用いるために特に有益となり得る。より具体的には、このようなモジュールタービンシステムは、例えば、ロータディスク302と一体的に形成され、且つ、例えば電力発生プラントで使用されるコンプレッサまたはタービンのブレードステージよりもかなり小さいブレード301を含むブリスクを組み込む。したがって、ブリスクは、図14に示される磁気コア190,200を含む電力誘導コイルアセンブリ186,195を支持するのに十分な表面積をもたない。
【0071】
また、このようなモジュールタービンシステムでは、コンプレッサステージまたはタービンステージなどのステージ全体を、隣接するステージから分離して交換することができる。ステージを分離する際には、ロータを通るセンサ配線をカットして再接続しなければならず、再接続された配線は、タービン動作中の信頼性に劣る。無線遠隔測定システムは、コンプレッサステージまたはタービンステージを取り外して交換する際に手作業で取り外し再接続しなければならない配線を、排除し得る。
【0072】
ロータディスク302と一体的に形成される複数のブレード301を含むブリスク300に関して、無線遠隔測定システムの部品が図17に示されている。図示のように、各ブレード301はホイル(foil)部303を含み、該ホイル部を越えて高温膨張ガスが流れてブリスク300がタービンのケース内で回転する。一方、コンプレッサブリスクの回転が、回転するブレードを通過させて高温ガスを引き込み、該ガスがその後のコンプレッサステージを通じてタービンエンジンのタービンステージへと方向付けられるように、圧縮する。各ブレード301またはホイル部303は、ブレード301などの回転構成要素およびベーン(図示せず)などの静止構成要素が内部に配置されるケーシング305に対して離間した関係で隣接する先端304を有する。ブリスク300は、タービンエンジン用のコンプレッサまたは出力タービン内で動作できるように配置され得る。また、後述する共振エネルギ伝送アセンブリが、ブレード301などの回転構成要素またはベーンなどの静止構成要素の監視との関連で使用され得る。
【0073】
埋め込まれあるいは表面実装されるセンサ306が、ブレード301の動作状態を監視するための領域に対して、ブレード301に配置され得る。耐熱リード線またはコネクタ307がセンサ306を無線遠隔測定装置308と電気的に接続する。装置308は、好ましくは、遠隔測定部品が比較的低い温度に晒される場所、例えば動作温度が一般に約150℃〜約250℃であるブリスク300のロータ309に取り付けられる。
【0074】
センサ306および相互接続線307は、プラズマ溶射、EB、PVD、CVD、パルスレーザ堆積法、ミニプラズマ、直接描写法、ミニHVOF法、または溶液プラズマ溶射法などの既知のデポジションプロセスを使用して配置可能である。一般に、燃焼タービン10の静止構成要素および回転構成要素の両方において、構成要素の表面温度測定および熱流束測定と共に、動圧測定、動的および静的歪み測定、および動的加速度測定が望まれる。したがって、埋め込まれるあるいは表面実装されるセンサ306は、歪みゲージ、熱電対、熱流束センサ、圧力トランスデューサ、マイクロ加速度計、および、他の所望のセンサとして構成され得る。また、センサを形成するために使用される材料は、コンプレッサ構成要素またはタービン構成要素の両方に関して図4に示されるセンサ61に関連して挙げられて説明された熱電対材料を含み得る。
【0075】
図17〜図25に示される無線遠隔測定システムの実施形態は、一次コイル310を有する共振エネルギ伝送システムを含み、一次コイル310は、無線遠隔測定装置308およびセンサ306を含むアセンブリの回転構成要素に対して、コンプレッサ12またはタービン10内の静止位置に取り付けられる。一例として、および、図17に示されるように、一次コイル310は、コンプレッサまたはタービンのケーシング313に取り付け可能で、RF電源315に接続される。図18に示されるように、遠隔測定装置308は、図15に関連して説明された遠隔測定回路などの遠隔測定回路312と、二次コイル311の形態の電源とを含む。また、送信装置308は、遠隔測定送信回路312と電気的に通信するRFデータアンテナ314を含む。
【0076】
一次コイルおよび後述する二次コイルに関連して本欄で使用される用語「コイル」は、必ずしもそのような構成要素の物理的形態の表示とは限らない。実際には、「コイル」の一方または両方がプローブの形態であり得る。用語「コイル」は、一次装置から振動電流を発生し、回転して該振動電流の周波数と同じ周波数で共振する二次装置に電力を誘導するために、キャパシタおよびインダクタなどの適切に構成された電気部品を含む電力送信及び電力受信装置を含むように意図されている。
【0077】
一次コイル310の動作時、RF電源315から電力を受けることにより、振動磁場が発生し、遠隔測定送信回路312に給電する二次コイル311へエネルギが伝送される。センサ306は、ブレード301などの構成要素の動作状態を示す電子データ信号を発生し、該電子データ信号が遠隔測定送信回路312へ送られ、遠隔測定送信回路は、電子データ信号をデータアンテナ314へ送る。電子データ信号はブレード301などの構成要素の動作状態を示す。一実施形態において、装置308は、アンテナ314および二次コイル311の両方が回路312と共に基板に配置される集積チップとしてあるいは回路基板として形成され得る。
【0078】
エネルギの伝送用の一次コイル310および二次コイル311のための例示的な回路は、図19に示されており、空芯変圧器を介してソースコイルまたはインダクタL3に結合される送信コイルまたはインダクタL1を含む一次コイル310を含んでいる。同様に、二次コイルは、空芯変圧器を介してソースコイルL4に結合される受信コイルまたはインダクタL2を含む。送信コイルL1は抵抗Rcと共振キャパシタCとを有し、受信コイルL2も、コイル抵抗Rcと共振キャパシタCとを含む。この例示的な回路では、ソースコイルL3のソース抵抗Rsおよび負荷コイルL4の負荷抵抗RLが共振系のQに寄与せず、それにより、一次コイル310と二次コイル311との間の結合が高められ、したがって、電力を伝えることができる距離が増大される。一次コイル310および二次コイル311のためのそれぞれのRLC回路は、コイル310,311が同じあるいは共通の周波数で共振することにより電力を一次コイル310から二次コイル311へ伝えることができるように調整される。
【0079】
コイル310,311は、Ni、Ni系超合金、Incanel(登録商標)、金、白金、または、約250℃以上の温度で作用する他の材料などの耐熱性で且つ酸化耐性の材料から構成され得る。また、RFパワードライバが、一次コイルが1MHz〜約15MHzの共通の周波数で、好ましくは約10MHzで共振するように、一次コイルの電源としての機能を果たし得る。
【0080】
前述したように、アンテナ314は回路基板に印刷され、該アンテナの長さを以下のように計算することができる。
【数1】
ここで、cは自由空間内での光の速度、fはキャリア信号の周波数、εrは基板の誘電定数である。例えば、LTCC(低温共焼成セラミック)基板に関しては、f=80MHz、εr=6.7であって、アンテナの長さが478mmであり、これは回路基板における許容サイズをはるかに越えている。したがって、前後に折り返された形態でアンテナトレースが設けられ得る。例示的なモノポールアンテナのレイアウトが図20に示されている。二次コイル311は、遠隔測定送信回路312のマルチバイブレータ回路とRF変調器との間の干渉を回避するために、接続信号経路を除いて遠隔測定回路312から十分に分離されなければならない。
【0081】
図21は、ブラケット318を使用してブリスク300のロータディスク302に近接して取り付けられ得るRF透過カバー317内に収容される遠隔測定送信アセンブリ316を有する本発明の実施形態を備えた、ステータ323およびブリスク300の断面図を示している。前述したように、アセンブリ316は、集積チップと同じ基板に形成される、遠隔測定回路312、二次コイル311、およびデータアンテナ314を含む。図22に見られるように、リード線307およびセンサ306を遠隔測定送信回路312に電気的に接続するためにコネクタ319が設けられる。一実施形態において、遠隔測定送信回路312、二次コイル311、およびアンテナ314は、高温性能非導電高誘電注封材料を用いてRF透過カバー317内に固定され得る。
【0082】
再び図21に関して、回転データアンテナ314は静止データアンテナ320との通信のために提供可能で、静止データアンテナ320は、ブラケット322を用いてデータ送信アンテナ320を固定するための非導電ホルダ321内へ挿入される。ブラケット322は、ステータ323またはステータ323と関連付けられる静止シールセグメントとしての静止構成要素に取り付けられる。非導電ホルダ321は、静止データ送信アンテナ320が金属から形成され得るブラケット322と接触しないようにし、それにより、正確な動作を確保する。非導電ホルダ322は、RF透過カバー317のために使用される同じZTA強化セラミック材料から形成され得る。例えば図13に示される弓形ブラケットでアンテナ320を使用する場合、ホルダ322は、湾曲ブラケットに取り付けることができる柔軟性を与えるように分割され得る。一実施形態において、静止アンテナ320は、電子データ信号をタービンエンジンの動作中に任意のポイントまたは時間で回転データアンテナ314から受信できるようにステータ323上を周方向に延伸し得る。図示のように、電気リード線340は、ブレード301の動作状態を監視するための処理のために回転データアンテナ314から受信される電子データ信号が送信されるように、静止アンテナ320をコントローラまたはプロセッサ341に対して電気的に接続する。
【0083】
図23に示される更なる他の実施形態において、二次コイル311は、ブレード301のホイル部303の先端304に配置され得る。図示のように、電気リード線324もブレード301に配置されて、前述した態様でロータディスク302に取り付けられる遠隔測定回路312に、コイル311を電気的に接続する。当該実施形態では、回転データアンテナ314を、遠隔測定回路312と共に回路基板80に形成可能であり、必要に応じて基板80のサイズをさらに減少し得る。
【0084】
本発明の他の実施形態である図24を参照すると、二次コイル311および回転データアンテナ314の両方がブレード301のホイル部303に配置される。前述したように、電気リード線324は、コイル311を遠隔測定送信回路312に電気的に接続し、これにより、回路312に給電する。また、電気リード線325は、電気データ信号を送信回路312から回転データアンテナ314へ送る。アンテナ314がブレード301上にあって遠隔測定回路312の基板にないような実施形態では、RF透過カバーは必要とされない。遠隔測定回路312は、図11に示されるような電子パッケージ内に収容されて、ロータディスク302に取り付けられ得る。
【0085】
図25に関しては、それぞれが遠隔測定送信回路を含む2つの遠隔測定送信装置330,331を含む共振エネルギ伝送システムを含んでいる無線遠隔測定システムの一実施形態が示されている。より具体的には、システムは、第1の送信装置または回転送信装置330と、第2の送信装置または静止送信装置331とを含む。図25は、大型のコンプレッサおよびタービンのタービンブレードステージを表し得るタービンまたはコンプレッサの前述したブリスク300などの回転構成要素の断面図である。ブリスク300は、ステータ323などの静止構成要素に隣接して配置される。
【0086】
前述したように、第1の(または回転)遠隔測定装置330は、遠隔測定回路312、データアンテナ314、および、集積チップとして形成される二次コイル311を含み得る。あるいは、データアンテナ314および二次コイル311のいずれか一方または両方がブレード301上または翼303上にある。1つ以上のセンサ306が、コンプレッサ12またはタービン10の動作中に監視されるようになっているブレード301部分に配置される。電気リード線307は、ブレード306の動作状態を示す電気データ信号を遠隔測定送信回路312へ送るためにセンサ306を遠隔測定送信回路312に接続する。送信回路312は、電気データ信号を第1のアンテナ314へ送るために第1のアンテナ314に電気的に接続される。
【0087】
図示のように、遠隔測定システムはRF電源315に接続される一次コイル310を含み、RF電源315は電流または電力を一次コイル310に供給する。一次コイル310は、タービンまたはコンプレッサのケーシング305など、ブリスク300に対して静止した場所に配置される。前述したように、RF電源315から電力を受ける一次コイル310が振動磁場を発生させ、エネルギが、遠隔測定送信回路312に給電する二次コイル311へ伝えられる。
【0088】
アンテナ314が遠隔測定回路312と同じ基板に形成される場合、遠隔測定装置330は、RF透過カバー317と、回路312をブリスク300のロータディスク302に取り付けるブラケット318とを含む。アンテナ314がブレード301またはブリスク300上のいずれか他の場所に配置されて遠隔測定送信回路312の基板から外される場合には、RF透過カバーは要求されない。
【0089】
図25に示される実施形態において、無線遠隔測定システムは、タービン10またはコンプレッサ12内の静止構成要素の状態を示す電子データ信号を取得して送信するための機構も含む。したがって、第2の遠隔測定装置または静止遠隔測定装置331がステータ323に取り付けられる。第1の遠隔測定装置330と同様に、第2の遠隔測定装置331は、集積チップの形態で基板に形成される遠隔測定回路332およびアンテナ333(静止アンテナまたは第2のアンテナとも称される)を含むが、アンテナ333は図22に示されるように遠隔測定回路333から離間してステータに取り付けられ得る。
【0090】
図25に更に示されるように、ステータ323または他の静止構成要素の状態を監視するために、コンプレッサ12またはタービン10の静止した場所に1つ以上のセンサ335が配置される。電気リード線334は、静止構成要素の状態を示す電子データ信号を第2の遠隔測定回路332へ送信するために、センサ335を第2のあるいは静止遠隔測定回路332に電気的に接続する。遠隔測定回路332は、第2のあるいは静止アンテナ333と電気的に通信して、信号をアンテナ333へ送る。静止アンテナ333は、遠隔測定回路332の基板と同じ基板に形成可能であり、あるいは、図21に示されるように別個に取り付けられ得る。また、温度などの動作状態がブレード301およびディスク302に対して極端でない場合には、第2の遠隔測定回路332またはアンテナのためのRF透過カバー317は要求されない。
【0091】
好ましい実施形態では、電源336が電気リード線337を介して第2の遠隔測定回路332に接続される。この電気的な接続は、センサ335からの信号をアンテナ333へ送るとともに電子データ信号を第2のあるいは静止アンテナ333から受信器338へと更に送信するために十分な電力を遠隔測定回路332に供給するために、必要な場合がある。図示のように、受信器338は、第2のアンテナ333に近接する静止場所に取り付けられており、静止構成要素および回転構成要素の動作状態を示す電子信号を処理するためにコントローラまたはプロセッサ339に接続される。アンテナ333は、静止センサ335および遠隔測定回路332から受信される電子データ信号、ならびに、回転アンテナ314から送信される電子データ信号を送信するように構成される。電子データ信号は、静止アンテナ333から無線であるいは電子リード線(図示せず)によって送信され得る。このようにして、静止アンテナ333は、タービン10またはコンプレッサ12の静止構成要素および回転構成要素の両方の動作状態に関する電子データ信号を送受信する。
【0092】
本発明の好ましい実施形態を本欄に示し説明してきたが、これら実施形態が単なる一例として与えられていることは言うまでもない。本発明から逸脱することなく、多くの変形、変更、および、置き換えが当業者に想到される。したがって、本発明は、添付の請求項の思想および範囲によってのみ限定されるものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンプレッサと出力タービンとを有する燃焼タービンエンジンの構成要素の動作状態を監視するための無線遠隔測定システムであって、
コンプレッサまたはタービンの回転構成要素と接続した少なくとも1つの第1のセンサと、
前記回転構成要素に取り付けられて、前記少なくとも1つの第1のセンサと電気的に通信し、前記回転構成要素の状態を示す電子データ信号が送られる、第1の遠隔測定送信回路と、
前記第1の遠隔測定送信回路に給電するためのエネルギ伝送システムと、
前記回転構成要素に取り付けられて、前記回転構成要素の状態を示す電子データ信号を送る前記第1の遠隔測定送信回路と電気的に通信する、第1のデータアンテナと、
前記第1のデータアンテナに対して離間した前記タービンまたはコンプレッサの静止位置に取り付けられ、前記第1のデータアンテナから送信される前記回転構成要素の状態を示す電子データ信号を受信する、第2のデータアンテナと、
前記コンプレッサまたはタービンの静止構成要素と接続した少なくとも1つの第2のセンサと、
前記エネルギ伝送システムまたは他の電源によって給電され、前記コンプレッサまたはタービンの静止位置に取り付けられて、前記少なくとも1つの第2のセンサと電気的に通信し、前記静止構成要素の状態を示す電子データ信号が前記第2のセンサから送られる、第2の遠隔測定送信回路と、
を備え、
前記第2のデータアンテナは、前記第2の遠隔測定送信回路から送られる前記静止構成要素の状態を示す電子データ信号を送信するとともに、前記回転構成要素の状態を示す電子データ信号を受信器へ送信する、無線遠隔測定システム。
【請求項2】
前記エネルギ伝送システムは、
前記第1の遠隔測定送信回路と電気的に接続する導電材料を前記回転構成要素に備えた二次コイルに対して離間した前記タービンエンジンの領域に取り付けられ、振動電流信号を送信する一次コイルを含む、共振エネルギ伝送システムであり、
前記二次コイルは、前記振動電流信号の送信周波数に相当する周波数で共振する、
請求項1に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項3】
前記構成要素は、前記コンプレッサまたはタービンのロータディスクの複数のブレードのうちの少なくとも1つの回転するブレードであり、該ブレードが、膨張する高温ガスが横切って流れる翼を有し、当該タービンおよびコンプレッサのブレードはケーシング内に配置され、
前記一次コイルが前記回転するブレードの翼の先端に近接した前記ケーシングに取り付けられ、前記二次コイルが前記翼に導電材料を備える、
請求項2に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項4】
前記第1のデータアンテナは、前記コンプレッサまたはタービンのブレードの前記翼部分に導電材料を備える、請求項2に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項5】
前記第1の遠隔測定送信回路が、前記回転するブレードに取り付けられた基板に構成され、前記第1のデータアンテナが同じ基板に配置されて、前記第1の遠隔測定送信回路と電気的に通信し、
前記基板の前記第1の遠隔測定送信回路および前記第1のデータアンテナが、RF透過カバー内に収容される、
請求項2に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項6】
前記第1の遠隔測定送信回路および前記第1のデータアンテナを収容した前記RF透過カバーは、前記第2のデータアンテナが取り付けられた前記静止構成要素と対向するロータディスクまたは前記ブレードの端面に取り付けられる、請求項5に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項7】
前記二次コイルアセンブリが約150kHz〜15MHzの周波数で共振する、請求項2に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項8】
前記エネルギ伝送システムは、
前記静止構成要素に取り付けられた静止一次誘導コイルアセンブリと、
前記静止一次誘導コイルに対して近接且つ離間した前記回転構成要素に取り付けられる二次誘導コイルアセンブリと、
回転する前記二次誘導コイルアセンブリが約250kHz〜250MHzの間の周波数で動作するように前記静止一次誘導コイルアセンブリを励起する電源と、
を備える電力誘導システムである、
請求項1に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項9】
前記第2のデータアンテナは、前記第1のデータアンテナに近接した前記タービンエンジンの静止構成要素に取り付けられたRF透過カバー内に収容される、請求項1に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項10】
前記第2のデータアンテナは、前記静止構成要素に取り付けられた非導電材料から成るホルダ内に支持される、請求項1に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項11】
前記タービンエンジンは、互いに分離できる前記コンプレッサおよびタービンを含むモジュールシステムである、請求項1に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項12】
前記回転構成要素は、前記コンプレッサまたはタービンのロータディスクの複数のブレードのうちの少なくとも1つの回転するブレードであり、該ブレードが、膨張する高温ガスが横切って流れる翼を有し、
前記第1のデータアンテナは、前記翼に導電材料を備える、
請求項2に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項13】
コンプレッサと出力タービンとを有する燃焼タービンエンジンの構成要素の動作状態を監視するための無線遠隔測定システムであって、
ロータディスクに取り付けられたタービンまたはコンプレッサブレードと接続する第1のセンサと、
約500℃の動作温度を有する位置で前記ブレードに取り付けられた第1の遠隔測定送信回路と、
前記ブレードの状態を示す電子データ信号を前記第1のセンサから前記第1の遠隔測定送信回路へ送る、前記タービンブレード上の第1の電気接続材料と、
前記第1の遠隔測定送信回路に給電するためのエネルギ伝送システムと、
前記ブレードまたはロータディスクに取り付けられ、前記電子データ信号を送る前記第1の遠隔測定送信回路と電気的に通信する、第1のデータアンテナと、
前記ブレードまたはロータディスクに近接して取り付けられ、前記第1の遠隔測定送信回路および前記第1のデータアンテナを収容するRF透過カバーと、
前記第1のデータアンテナから前記電子データ信号を受信するために前記第1のデータアンテナに対して近接且つ離間した前記コンプレッサまたはタービンの静止表面に配置される第2のデータアンテナと、
前記コンプレッサまたはタービン内の静止構成要素と接続する第2のセンサと、
前記第2のセンサから受信される前記静止構成要素の動作状態を示す電子データ信号を処理するように構成され、前記コンプレッサまたはタービン内の静止位置に取り付けられた第2の遠隔測定送信回路と、
前記エネルギ伝送システムとは別の、前記第2の遠隔測定送信回路に給電するための電源と、
前記第2のデータアンテナに対し離して配置され、前記ブレードおよび前記静止構成要素の動作状態を示す電子データ信号を前記第2のデータアンテナから受信する受信器と、
を備える、無線遠隔測定システム。
【請求項14】
前記第1の遠隔測定送信回路が前記ブレードまたは前記ロータディスクに取り付けられた基板に形成され、前記第1のデータアンテナが前記基板と同じ基板に配置される、請求項13に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項15】
前記エネルギ伝送システムは、
前記ブレードまたはロータディスクに取り付けられた導電材料を備える二次コイルに対して近接且つ離間した前記タービンまたはコンプレッサの静止位置に取り付けられ、振動電流信号を送信する一次コイルを含む、共振エネルギ伝送システムであり、
前記二次コイルは、前記振動電流信号に相当する送信周波数で共振する、
請求項13に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項16】
回転する前記ブレードが、前記ロータディスクに動作可能に接続された翼を含み、
前記二次コイルは、前記翼の先端に導電材料を備え、
前記一次コイルは、前記ブレードの先端および前記二次コイルに近接した前記コンプレッサまたはタービンのケーシングに取り付けられる、
請求項15に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項17】
前記ブレードは、前記コンプレッサおよびタービンが互いに分離可能とされたモジュールタービン機械におけるブリスクを形成する前記ロータディスクと一体的に形成された複数のブレードのうちの1つである、請求項16に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項18】
前記エネルギ伝送システムは、
前記静止構成要素に取り付けられた静止一次誘導コイルアセンブリと、
前記静止一次誘導コイルに対して近接且つ離間した前記回転構成要素に取り付けられる二次誘導コイルアセンブリと、
回転する前記二次誘導コイルアセンブリが約250kHz〜250MHzの間の周波数で動作するように前記静止一次誘導コイルアセンブリを励起する電源と、
を備える電力誘導システムである、
請求項13に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項19】
1つ以上のケーシング内に収容された静止構成要素および回転構成要素を含むコンプレッサおよび出力タービンを有する燃焼タービンエンジンの構成要素の動作状態を監視するための無線遠隔測定システムであって、
ロータディスクに動作可能に接続された翼部分を含むタービンまたはコンプレッサブレードと接続された回転センサと、
前記ブレードに取り付けられた回転遠隔測定送信回路と、
前記ブレードの状態を示す電子データ信号を前記回転センサから前記回転遠隔測定送信回路へ送るための前記タービンブレード上の電気接続材料と、
前記回転遠隔測定送信回路を形成した基板と同じ基板にある電力受信装置を備えた前記回転遠隔測定送信回路に給電するためのエネルギ伝送システムと、
前記回転遠隔測定送信回路および電力受信装置と同じ基板に形成され、前記回転遠隔測定送信回路と電気的に通信して前記電子データ信号が送られる、第1のデータアンテナと、
前記電子データ信号を前記第1のデータアンテナから受信するために、前記第1のデータアンテナに対して近接且つ離間した前記コンプレッサまたはタービンの静止表面に配置された第2のデータアンテナと、
を備える、無線遠隔測定システム。
【請求項20】
前記燃焼タービンエンジンが、互いに分離可能なコンプレッサ区域とタービン区域とを含むモジュール形態を有し、
前記ブレードまたはロータディスクに導電材料を備えて前記回転遠隔測定送信回路と電気的に通信する二次コイルに対して離間した前記タービンエンジンの領域に取り付けられた、振動電流信号を送信する一次コイルを含み、前記二次コイルが前記振動電流信号の送信周波数に相当する周波数で共振する、前記回転遠隔測定送信回路に給電するための共振エネルギ伝送システムと、
前記コンプレッサまたはタービンの静止構成要素と接続する少なくとも1つの静止センサと、
前記共振エネルギ伝送システムまたは他の電源によって給電され、前記コンプレッサまたはタービンの静止位置に取り付けられて前記少なくとも1つの静止センサと電気的に通信し、前記静止構成要素の状態を示す電子データ信号が前記静止センサから送られる、静止遠隔測定送信回路と、
をさらに備え、
前記第2のデータアンテナが、前記静止遠隔測定送信回路から送られる前記静止構成要素の状態を示す電子データ信号を送信するとともに、回転する前記ブレードの状態を示す電子データ信号を前記コンプレッサまたはタービンのケーシングに取り付けられた受信器へ送信する、
請求項19に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項1】
コンプレッサと出力タービンとを有する燃焼タービンエンジンの構成要素の動作状態を監視するための無線遠隔測定システムであって、
コンプレッサまたはタービンの回転構成要素と接続した少なくとも1つの第1のセンサと、
前記回転構成要素に取り付けられて、前記少なくとも1つの第1のセンサと電気的に通信し、前記回転構成要素の状態を示す電子データ信号が送られる、第1の遠隔測定送信回路と、
前記第1の遠隔測定送信回路に給電するためのエネルギ伝送システムと、
前記回転構成要素に取り付けられて、前記回転構成要素の状態を示す電子データ信号を送る前記第1の遠隔測定送信回路と電気的に通信する、第1のデータアンテナと、
前記第1のデータアンテナに対して離間した前記タービンまたはコンプレッサの静止位置に取り付けられ、前記第1のデータアンテナから送信される前記回転構成要素の状態を示す電子データ信号を受信する、第2のデータアンテナと、
前記コンプレッサまたはタービンの静止構成要素と接続した少なくとも1つの第2のセンサと、
前記エネルギ伝送システムまたは他の電源によって給電され、前記コンプレッサまたはタービンの静止位置に取り付けられて、前記少なくとも1つの第2のセンサと電気的に通信し、前記静止構成要素の状態を示す電子データ信号が前記第2のセンサから送られる、第2の遠隔測定送信回路と、
を備え、
前記第2のデータアンテナは、前記第2の遠隔測定送信回路から送られる前記静止構成要素の状態を示す電子データ信号を送信するとともに、前記回転構成要素の状態を示す電子データ信号を受信器へ送信する、無線遠隔測定システム。
【請求項2】
前記エネルギ伝送システムは、
前記第1の遠隔測定送信回路と電気的に接続する導電材料を前記回転構成要素に備えた二次コイルに対して離間した前記タービンエンジンの領域に取り付けられ、振動電流信号を送信する一次コイルを含む、共振エネルギ伝送システムであり、
前記二次コイルは、前記振動電流信号の送信周波数に相当する周波数で共振する、
請求項1に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項3】
前記構成要素は、前記コンプレッサまたはタービンのロータディスクの複数のブレードのうちの少なくとも1つの回転するブレードであり、該ブレードが、膨張する高温ガスが横切って流れる翼を有し、当該タービンおよびコンプレッサのブレードはケーシング内に配置され、
前記一次コイルが前記回転するブレードの翼の先端に近接した前記ケーシングに取り付けられ、前記二次コイルが前記翼に導電材料を備える、
請求項2に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項4】
前記第1のデータアンテナは、前記コンプレッサまたはタービンのブレードの前記翼部分に導電材料を備える、請求項2に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項5】
前記第1の遠隔測定送信回路が、前記回転するブレードに取り付けられた基板に構成され、前記第1のデータアンテナが同じ基板に配置されて、前記第1の遠隔測定送信回路と電気的に通信し、
前記基板の前記第1の遠隔測定送信回路および前記第1のデータアンテナが、RF透過カバー内に収容される、
請求項2に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項6】
前記第1の遠隔測定送信回路および前記第1のデータアンテナを収容した前記RF透過カバーは、前記第2のデータアンテナが取り付けられた前記静止構成要素と対向するロータディスクまたは前記ブレードの端面に取り付けられる、請求項5に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項7】
前記二次コイルアセンブリが約150kHz〜15MHzの周波数で共振する、請求項2に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項8】
前記エネルギ伝送システムは、
前記静止構成要素に取り付けられた静止一次誘導コイルアセンブリと、
前記静止一次誘導コイルに対して近接且つ離間した前記回転構成要素に取り付けられる二次誘導コイルアセンブリと、
回転する前記二次誘導コイルアセンブリが約250kHz〜250MHzの間の周波数で動作するように前記静止一次誘導コイルアセンブリを励起する電源と、
を備える電力誘導システムである、
請求項1に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項9】
前記第2のデータアンテナは、前記第1のデータアンテナに近接した前記タービンエンジンの静止構成要素に取り付けられたRF透過カバー内に収容される、請求項1に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項10】
前記第2のデータアンテナは、前記静止構成要素に取り付けられた非導電材料から成るホルダ内に支持される、請求項1に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項11】
前記タービンエンジンは、互いに分離できる前記コンプレッサおよびタービンを含むモジュールシステムである、請求項1に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項12】
前記回転構成要素は、前記コンプレッサまたはタービンのロータディスクの複数のブレードのうちの少なくとも1つの回転するブレードであり、該ブレードが、膨張する高温ガスが横切って流れる翼を有し、
前記第1のデータアンテナは、前記翼に導電材料を備える、
請求項2に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項13】
コンプレッサと出力タービンとを有する燃焼タービンエンジンの構成要素の動作状態を監視するための無線遠隔測定システムであって、
ロータディスクに取り付けられたタービンまたはコンプレッサブレードと接続する第1のセンサと、
約500℃の動作温度を有する位置で前記ブレードに取り付けられた第1の遠隔測定送信回路と、
前記ブレードの状態を示す電子データ信号を前記第1のセンサから前記第1の遠隔測定送信回路へ送る、前記タービンブレード上の第1の電気接続材料と、
前記第1の遠隔測定送信回路に給電するためのエネルギ伝送システムと、
前記ブレードまたはロータディスクに取り付けられ、前記電子データ信号を送る前記第1の遠隔測定送信回路と電気的に通信する、第1のデータアンテナと、
前記ブレードまたはロータディスクに近接して取り付けられ、前記第1の遠隔測定送信回路および前記第1のデータアンテナを収容するRF透過カバーと、
前記第1のデータアンテナから前記電子データ信号を受信するために前記第1のデータアンテナに対して近接且つ離間した前記コンプレッサまたはタービンの静止表面に配置される第2のデータアンテナと、
前記コンプレッサまたはタービン内の静止構成要素と接続する第2のセンサと、
前記第2のセンサから受信される前記静止構成要素の動作状態を示す電子データ信号を処理するように構成され、前記コンプレッサまたはタービン内の静止位置に取り付けられた第2の遠隔測定送信回路と、
前記エネルギ伝送システムとは別の、前記第2の遠隔測定送信回路に給電するための電源と、
前記第2のデータアンテナに対し離して配置され、前記ブレードおよび前記静止構成要素の動作状態を示す電子データ信号を前記第2のデータアンテナから受信する受信器と、
を備える、無線遠隔測定システム。
【請求項14】
前記第1の遠隔測定送信回路が前記ブレードまたは前記ロータディスクに取り付けられた基板に形成され、前記第1のデータアンテナが前記基板と同じ基板に配置される、請求項13に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項15】
前記エネルギ伝送システムは、
前記ブレードまたはロータディスクに取り付けられた導電材料を備える二次コイルに対して近接且つ離間した前記タービンまたはコンプレッサの静止位置に取り付けられ、振動電流信号を送信する一次コイルを含む、共振エネルギ伝送システムであり、
前記二次コイルは、前記振動電流信号に相当する送信周波数で共振する、
請求項13に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項16】
回転する前記ブレードが、前記ロータディスクに動作可能に接続された翼を含み、
前記二次コイルは、前記翼の先端に導電材料を備え、
前記一次コイルは、前記ブレードの先端および前記二次コイルに近接した前記コンプレッサまたはタービンのケーシングに取り付けられる、
請求項15に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項17】
前記ブレードは、前記コンプレッサおよびタービンが互いに分離可能とされたモジュールタービン機械におけるブリスクを形成する前記ロータディスクと一体的に形成された複数のブレードのうちの1つである、請求項16に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項18】
前記エネルギ伝送システムは、
前記静止構成要素に取り付けられた静止一次誘導コイルアセンブリと、
前記静止一次誘導コイルに対して近接且つ離間した前記回転構成要素に取り付けられる二次誘導コイルアセンブリと、
回転する前記二次誘導コイルアセンブリが約250kHz〜250MHzの間の周波数で動作するように前記静止一次誘導コイルアセンブリを励起する電源と、
を備える電力誘導システムである、
請求項13に記載の無線遠隔測定システム。
【請求項19】
1つ以上のケーシング内に収容された静止構成要素および回転構成要素を含むコンプレッサおよび出力タービンを有する燃焼タービンエンジンの構成要素の動作状態を監視するための無線遠隔測定システムであって、
ロータディスクに動作可能に接続された翼部分を含むタービンまたはコンプレッサブレードと接続された回転センサと、
前記ブレードに取り付けられた回転遠隔測定送信回路と、
前記ブレードの状態を示す電子データ信号を前記回転センサから前記回転遠隔測定送信回路へ送るための前記タービンブレード上の電気接続材料と、
前記回転遠隔測定送信回路を形成した基板と同じ基板にある電力受信装置を備えた前記回転遠隔測定送信回路に給電するためのエネルギ伝送システムと、
前記回転遠隔測定送信回路および電力受信装置と同じ基板に形成され、前記回転遠隔測定送信回路と電気的に通信して前記電子データ信号が送られる、第1のデータアンテナと、
前記電子データ信号を前記第1のデータアンテナから受信するために、前記第1のデータアンテナに対して近接且つ離間した前記コンプレッサまたはタービンの静止表面に配置された第2のデータアンテナと、
を備える、無線遠隔測定システム。
【請求項20】
前記燃焼タービンエンジンが、互いに分離可能なコンプレッサ区域とタービン区域とを含むモジュール形態を有し、
前記ブレードまたはロータディスクに導電材料を備えて前記回転遠隔測定送信回路と電気的に通信する二次コイルに対して離間した前記タービンエンジンの領域に取り付けられた、振動電流信号を送信する一次コイルを含み、前記二次コイルが前記振動電流信号の送信周波数に相当する周波数で共振する、前記回転遠隔測定送信回路に給電するための共振エネルギ伝送システムと、
前記コンプレッサまたはタービンの静止構成要素と接続する少なくとも1つの静止センサと、
前記共振エネルギ伝送システムまたは他の電源によって給電され、前記コンプレッサまたはタービンの静止位置に取り付けられて前記少なくとも1つの静止センサと電気的に通信し、前記静止構成要素の状態を示す電子データ信号が前記静止センサから送られる、静止遠隔測定送信回路と、
をさらに備え、
前記第2のデータアンテナが、前記静止遠隔測定送信回路から送られる前記静止構成要素の状態を示す電子データ信号を送信するとともに、回転する前記ブレードの状態を示す電子データ信号を前記コンプレッサまたはタービンのケーシングに取り付けられた受信器へ送信する、
請求項19に記載の無線遠隔測定システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公表番号】特表2013−519259(P2013−519259A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551366(P2012−551366)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2011/023160
【国際公開番号】WO2011/094679
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(599078705)シーメンス エナジー インコーポレイテッド (57)
【出願人】(511040539)アーカンソー パワー エレクトロニクス インターナショナル インコーポレイテッド (4)
【住所又は居所原語表記】535 W.Research Center Blvd.,Suite 209,Fayetteville,Arkansas 72701 U.S.A.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2011/023160
【国際公開番号】WO2011/094679
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(599078705)シーメンス エナジー インコーポレイテッド (57)
【出願人】(511040539)アーカンソー パワー エレクトロニクス インターナショナル インコーポレイテッド (4)
【住所又は居所原語表記】535 W.Research Center Blvd.,Suite 209,Fayetteville,Arkansas 72701 U.S.A.
【Fターム(参考)】
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