無限可変変速機、連続可変変速機、方法、組立品、部分組立品、及びそのための構成要素
発明の実施形態は、連続可変変速機及び無限可変変速機(IVT)用の構成要素、部分組立品、システム及び/又は方法に関する。一実施形態では、バリエータは、シフトナットと協働してIVTの比率変化を作動させる制御システムを受容するように適応される。他の実施形態では、中立ロックアウト機構は、とりわけ、バリエータから出力シャフトを係合解除するために、バリエータと協働するように適応される。動力ゼロの動作状態を維持するためにIVTの比率の変化を容易にするように、出力係合機構のような様々な発明の機械的結合部が設けられる。一実施形態では、出力係合機構は、バリエータの出力部材をバリエータの比率調整器に選択的に結合する。比率調整器の実施形態は、IVTの他の構成要素と協働して、IVTの動作及び/又は機能を補助する。とりわけ、IVT用のユーザ制御インタフェースが開示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、一般に、変速機、またさらに具体的には、連続可変変速機(CVT)及び無限可変変速機(IVT)に関連する発明の実施形態に関する。
【背景技術】
【0002】
あるシステムでは、動力はトルク及び回転速度によって特徴付けられる。さらに具体的には、これらのシステムの動力は、一般に、トルクと回転速度との積として定義される。典型的に、変速機は、入力速度で入力トルクを供給する動力入力に結合する。変速機はまた、出力トルク及び出力速度を要求する負荷に結合するが、この出力トルク及び出力速度は、入力トルク及び入力速度とは異なる可能性がある。典型的に、また一般化すると、原動機は、動力入力を変速機に供給し、被駆動装置又は負荷は変速機から動力出力を受け取る。変速機の主要な機能は、望ましい入力速度対出力速度比(「速度比」)で動力出力を被駆動装置に供給するように動力入力を調節することである。
【0003】
ある機械的駆動装置は、有段比、離散変速比、又は固定比として知られるタイプの変速機を含む。これらの変速機は、所定の速度比の範囲の離散的又は有段の速度比を提供するよう構成される。例えば、このような変速機は、1:2、1:1、又は2:1の速度比を提供し得るが、例えば1:1.5、1:1.75、1.5:1、又は1.75:1のような中間速度比を供給できない。他の駆動装置は、連続可変変速機(又は「CVT」)として一般に知られる変速機のタイプを含み、これには、連続可変バリエータが含まれる。有段比変速機と対照的に、CVTは所定の速度比範囲のあらゆる分数比を提供するように構成される。例えば、上に言及した範囲では、CVTは一般に1:2〜2:1の間の任意の所望の速度比を提供でき、これには、1:1.9、1:1.1、1.3:1、1.7:1のような速度比が含まれるであろう。さらに他の駆動装置は、無限可変変速機(又は「IVT」)を採用している。CVTと同様に、IVTは所定の比率範囲のあらゆる速度比を生成することができる。しかし、CVTとは対照的に、IVTは、安定した入力速度によるゼロ出力速度(「動力ゼロ」状態)を供給するように構成される。したがって、速度比の定義を入力速度対出力速度比とすると、IVTは無限の組の速度比を供給でき、IVTは所定の比率範囲には限定されない。注目すべき点は、ある変速機は、分割動力構成の他のギアリング及び/又はクラッチに結合された連続可変バリエータを使用してIVT機能を生成することである。しかし、本明細書で使用されるように、IVTという用語は、第一に、追加のギアリング及び/又はクラッチに必ずしも結合されることなくIVTの機能を生成する無限可変バリエータを含むと理解される。
【0004】
機械的動力伝達の分野では、いくつかのタイプの連続又は無限可変バリエータが知られている。例えば、周知の1つのクラスの連続式バリエータは、ベルト−可変半径プーリーバリエータである。他の公知のバリエータは、流体静力学型、トロイド型、及びコーン・リング型のバリエータを含む。ある場合には、これらのバリエータは、他のギアリングに結合してIVT機能を生成する。ある流体機械式バリエータは、追加のギアリングなしに無限比の可変性を提供することができる。連続可変及び/又は無限可変のあるバリエータは、バリエータにわたってトルクを伝達するために乾燥摩擦又は弾性流体力学的牽引にそれぞれ依存するので、摩擦式又は牽引式のバリエータとして分類される。牽引バリエータの一例は、球状の要素がトルク伝達要素の間に挟まれ、薄い層の弾性流体力学的流体が、球状の要素とトルク伝達要素との間のトルク伝達導管として機能するボールバリエータである。本明細書に開示した発明の実施形態が最も関連するのは、この後者のクラスのバリエータである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
CVT/IVT業界では、とりわけ、効率及びパッケージングの柔軟性の向上、操作の単純化、及びコスト、サイズ、及び複雑さの低減において、変速機及びバリエータの改良に対する持続的なニーズがある。以下に開示したCVT及び/又はIVTの方法、システム、部分組立品、構成要素等の発明の実施形態は、このニーズの局面の一部又はすべてに対処する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書で説明したシステム及び方法は、いくつかの特徴を有するが、そのうちの1つのみがその望ましい属性を単独で担うことはない。以下の特許請求の範囲によって表現される範囲に限定されることなく、より顕著な特徴について次に簡単に考察する。この考察を考慮すれば、また特に「発明を実施するための形態」と題したセクションを読めば、従来のシステム及び方法に優るいくつかの利点が、本システム及び方法の特徴によっていかに提供されるかが理解されるであろう。
【0007】
本発明の一形態は、シフトロッドドライバと出力フィードバックロッドとを有するボール遊星無限可変変速機(IVT)に関する。出力フィードバックロッドは、シフトロッドドライバに結合される。一実施形態では、IVTは、出力フィードバックロッドに選択的に結合するように構成される1組の係合ピンを含む。
【0008】
本発明の他の形態は、IVTの出力部材に結合されるスローアウトベアリングハウジングを有するボール遊星無限可変変速機(IVT)に関する。IVTは、第1の端部と第2の端部とを有する中立フォークアームを含むことができる。中立フォークアームの第1の端部は、スローアウトベアリングハウジングに結合される。一実施形態では、IVTは、中立フォークアームの第2の端部に結合されたUリンク部材を有する。IVTはまた、Uリンク部材に結合されたノブを含むことができる。ノブは、IVTの外側からアクセス可能であるように構成することができる。
【0009】
本発明のさらに他の形態は、無限可変変速機(IVT)用のバリエータを含む。バリエータは、変速機の長手軸線を中心に角度的に配置される一群の動力ローラ組立品を含むことができる。動力ローラ組立品は、動作時に傾斜するように構成される。バリエータは、動力ローラと接触する第1の牽引リングを有することができる。第1の牽引リングは実質的に回転不能である。一実施形態では、バリエータは、動力ローラと接触する第2の牽引リングを有する。バリエータはまた、動力ローラ組立品に入力動力を伝達するように適応されるキャリアを含むことができる。一実施形態では、バリエータは、第2の牽引リングに動作可能に結合される出力部材を有する。出力部材は、長手軸線に沿って並進するように適応される。出力部材はまた、第2の牽引リングに選択的に係合しかつ係合解除するように構成される。
【0010】
本発明の一形態は、一群の動力ローラ組立品を有する変速機に関する。動力ローラ組立品は、変速機の長手軸線を中心に角度的に配置される。動力ローラ組立品は、動作中に傾斜するように構成される。一実施形態では、変速機は、動力ローラと接触する第1の牽引リングを有することができる。変速機は、動力ローラと接触する第2の牽引リングを含むことができる。一実施形態では、変速機は、動力ローラと接触するアイドラを有する。アイドラは、長手軸線に対し並進するように適応される。変速機はまた、アイドラに動作可能に結合されるシフトロッドスリーブを有する。シフトロッドスリーブは、アイドラと共に回転するように構成される。ある実施形態では、変速機は、長手軸線に沿って配置されたシフトロッドドライバを有する。シフトロッドドライバは、シフトロッドスリーブに動作可能に結合される。変速機は、シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドを含むことができる。変速機はまた、出力フィードバックロッドに動作可能に結合される出力係合機構を含むことができる。出力係合機構は、第2の牽引リングと共に回転するように構成される。
【0011】
本発明の他の形態は、変速機用の中立ロックアウト機構に関する。中立ロックアウト機構は、変速機の出力部材に動作可能に結合されるスローアウトベアリングハウジングを有する。一実施形態では、中立ロックアウト機構は、第1の端部と第2の端部とを有する中立フォークアームを有する。第1の端部は、スローアウトベアリングハウジングに結合される。中立ロックアウト機構は、第2の端部に結合されたUリンク部材を有することができる。中立ロックアウト機構はまた、Uリンク部材に結合されたノブを有することができる。ノブは、変速機の外側からアクセス可能であるように構成することができる。
【0012】
本発明のさらにもう1つの形態は、変速機用の出力シャフト組立品に取り組む。出力シャフト組立品は、フランジ端部とスプライン端部とを有する出力シャフトを有する。出力シャフトは、軸方向に並進するように適応される。一実施形態では、出力シャフトは、出力シャフトに動作可能に結合されるスローアウトベアリングハウジングを有する。ある実施形態では、スローアウトベアリングの軸方向並進は、出力シャフトの軸方向並進に対応する。
【0013】
他の形態では、本発明は、無限可変変速機(IVT)用の制御システムに関する。制御システムは、シフトロッドドライバと、シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドとを有する。一実施形態では、制御システムは、シフトロッドドライバに動作可能に結合される制御インタフェースハウジングを有する。制御インタフェースハウジングは、軸方向に並進するように構成される。制御システムはまた、出力フィードバックロッドに選択的に結合されるように構成された出力部材を有することができる。
【0014】
本発明の他の形態は、無限可変変速機(IVT)を制御する方法に関する。一実施形態では、本方法は、IVTに結合された比率調整器を設けることを含む。比率調整器は、IVTの伝達比の変化を作動させるように構成される。比率調整器は、シフトロッドドライバと、シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドとを有する。比率調整器はまた、出力フィードバックロッドに動作可能に結合されるシフトロッドスリーブを有する。一実施形態では、本方法は、IVTの比率調整器の位置を感知することを含む。この位置は、所望のゼロの変速機出力速度に対応する。本方法は、IVTの出力部材を比率調整器に動作可能に結合することを含むことができる。本方法はまた、比率調整器を作動させてIVTのゼロ出力速度を維持することを含むことができる。
【0015】
本発明の一形態は、比率調整器とボール遊星バリエータとを有する無限可変変速機(IVT)を制御する方法に関する。本方法は、ゼロのIVT出力速度を命令することを含む。一実施形態では、本方法は、機械的結合部を介してIVT出力速度を感知することを含む。機械的結合部は、比率調整器及びバリエータの両方に結合するように構成することができる。本方法はまた、機械的結合部を調整してIVT出力速度をゼロに維持することを含むことができる。
【0016】
本発明の他の形態は、バリエータを有する無限可変変速機(IVT)用の比率調整器に取り組む。比率調整器は、シフトロッドドライバと、シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドとを有する。一実施形態では、比率調整器は、出力フィードバックロッドに動作可能に結合されるシフトロッドスリーブを有する。シフトロッドスリーブは、出力フィードバックロッドの半径方向外側に、それと同軸に配置される。シフトロッドスリーブは、バリエータに結合される。
【0017】
本発明のもう1つの形態は、シフトロッドドライバとユーザインタフェースとを有する制御システム用の制御インタフェース装置に関する。制御インタフェース装置は、中央穴を有するハウジングと、中央穴に結合された調整部材とを含む。一実施形態では、制御インタフェース装置は、中央穴に配置された第1のねじ部分を含む。第1のねじ部分は、シフトロッドドライバのねじ部分を受容するように適応される。制御インタフェース装置はまた、中央穴に配置された第2のねじ部分を含む。第2のねじ部分は、調整部材を受容するように適応される。
【0018】
本発明のさらに他の形態は、無限可変変速機(IVT)用の出力係合機構を含む。出力係合機構は、ハウジングと、IVTに動作可能に結合される出力部材とを有する。出力部材は、ハウジングに動作可能に結合される。出力係合機構は、ハウジングに選択的に結合される出力フィードバックロッドを含むことができる。出力フィードバックロッドは、実質的にゼロに等しいIVTの出力速度でハウジングに動作可能に結合する。一実施形態では、出力係合機構は、ハウジングに動作可能に結合される一群の係合ピンを含む。係合ピンは、出力フィードバックロッドの長手軸線を中心に角度的にかつ当該長手軸線から半径方向に延びて配置される。出力係合機構はまた、係合ピンに動作可能に結合される一群のばねを含む。
【0019】
本発明の他の形態は、第1の概ね円筒状のハウジングを有する出力係合機構用のハウジング組立品に関する。第1の概ね円筒状のハウジングは、第1の中央穴、第1の端部、及び第2の端部を有する。ハウジング組立品は、円筒状ハウジングの外側周辺に形成された1組の平坦面を含む。ハウジング組立品はまた、第1の端部に形成された第1の組のチャネルを含む。チャネルは、中央穴から半径方向外側に延びる。一実施形態では、ハウジング組立品は、円筒状ハウジングの第1の端部に結合された保持キャップを含む。保持キャップは、第1の組のチャネルと実質的に整列するように構成された第2の組のチャネルを有する。
【0020】
本発明のさらにもう1つの形態は、第1の端部と第2の端部とを有する実質的に円筒状のロッド有するシフトロッドドライバに取り組む。シフトロッドドライバは、第1の端部に構成された反作用フランジと、第2の端部に形成された第1のねじ部分とを有する。シフトロッドドライバはまた、第1の端部に形成された第2のねじ部分を有する。
【0021】
本発明の他の形態は、第1の端部と第2の端部とを有する実質的に円筒状の本体を有するシフトロッド部材に関する。第1の端部はねじ穴を有する。シフトロッド部材は、円筒状本体の外周に形成された1組の係合面を有する。係合面は、第2の端部の近傍に位置することができる。シフトロッド部材はまた、円筒状本体の外周に形成された軸受フランジを有する。軸受フランジは、ねじ穴と係合面との間に位置することができる。
【0022】
本発明のさらに他の形態は、無限可変変速機の制御システム(IVT)用のシフトロッドスリーブを含む。シフトロッドスリーブは、第1の中央穴と第2の中央穴とを有する実質的に円筒状の本体を有する。第1の中央穴は、円筒状の本体の第1の端部に配置され、第2の中央穴は、円筒状本体の第2の端部に配置される。第1の中央穴は、第2の中央穴とは異なる直径を有する。シフトロッドスリーブはまた、円筒状の本体の第2の端部から延びる端部カップを有する。端部カップは、制御システムの出力係合ロッドに結合するように構成することができる。端部カップは、カップねじ部分を有する。シフトロッドスリーブはまた、端部カップの内面に形成された反作用面を有する。
【0023】
他の形態では、本発明は、無限可変変速機(IVT)用のキャリアナットに関する。キャリアナットは、ねじ部分を有するように形成された中央穴を有する実質的に円筒状の本体を有する。ねじ部分は、IVTのメインシャフトに結合するように構成される。キャリアナットは、円筒状の本体の一方の端面に形成された第1の反作用面を有する。キャリアナットは、円筒状の本体の外周に形成された第2の反作用面を有することができる。キャリアナットはまた、円筒状の本体の外周に構成されたショルダを有することができる。ショルダは、IVTの軸受を支持するように適応される。
【0024】
本発明の他の形態は、変速機用のハウジングに関する。ハウジングは、第1の群の締結穴を有するフランジ面を有する上方ハウジング部材を有することができる。ハウジングは、上方ハウジング部材のメインキャビティから外側方向にかつ内側方向に延びる第1の組の冷却フィンを含む。一実施形態では、ハウジングは、変速機の制御機構を整列しかつ支持するように適応されたパイロットショルダを含む。ハウジングはまた、上方ハウジング部材に結合された中間プレートを含む。一実施形態では、ハウジングは、第2の群の締結穴を有するフランジ面を有する下方ハウジング部材を含む。フランジ面は、中間プレートに結合するように構成される。下方ハウジング部材はまた、下方ハウジング部材のメインキャビティから外側方向にかつ内側方向に延びる第2の群の冷却フィンを含むことができる。下方ハウジング部材はまた、下方ハウジング部材のメインキャビティの内部に位置する支持ハブを含むことができる。支持ハブは、いくつかの溝及びショルダを有する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本明細書に開示した発明の実施形態による無限可変バリエータ(IVT)を使用する変速機の斜視図である。
【図2】図1の変速機の断面図である。
【図3】図1の変速機の第2の断面図である。
【図4】図1の変速機の部分分解組立図である。
【図5】図1の変速機に使用できるIVTの断面図である。
【図6】図5のIVTのある構成要素の分解組立図である。
【図7A】図1の変速機に使用できる中立ロックアウト装置のある構成要素の斜視図である。
【図7B】図7Aの中立ロックアウト装置に使用できる例示的な手動中立ノブの斜視図である。
【図7C】図7Aの中立ロックアウト装置に使用できる例示的なスイッチカムの斜視図である。
【図7D】図7Aの中立ロックアウト装置に使用できる例示的なスイッチの斜視図である。
【図8A】図1の変速機に使用できる出力シャフト組立品のある構成要素の斜視図である。
【図8B】図8Aの出力シャフト組立品の断面図である。
【図9A】図5のIVTに使用できる出力結合部の斜視図である。
【図9B】図9Aの出力結合部の斜視図である。
【図9C】図9Aの出力結合部の断面図である。
【図10A】図5のIVTに使用できる制御システムのある構成要素の断面図である。
【図10B】図10Aの制御システムの詳細図Aである。
【図10C】図10Aの制御システムの詳細図Bである。
【図10D】図10Aの制御システムのある構成要素の断面図である。
【図11A】図10Aの制御システムに使用できる例示的な制御インタフェース機構ハウジングの斜視図である。
【図11B】図11Aの制御インタフェース機構ハウジングの断面図である。
【図12A】図10Aの制御システムに使用できる出力係合機構のある構成要素の分解組立図である。
【図12B】図12Aの出力係合機構の構成要素の断面図である。
【図13A】図12Aの出力係合機構に使用できる出力係合機構ハウジングの斜視図である。
【図13B】図13Aの出力係合機構ハウジングの断面図である。
【図13C】図13Aの出力係合機構ハウジングの他の斜視図である。
【図13D】図12Aの出力係合機構に使用できる出力係合機構キャップの斜視図である。
【図13E】図12Aの出力係合機構に使用できる係合ピンの斜視図である。
【図13F】図13Eの係合ピンの断面図である。
【図14】図10Aの制御システムに使用できるシフトロッドドライバの斜視図である。
【図15A】図10Aの制御システムに使用できる出力フィードバックロッドの斜視図である。
【図15B】図15Aの出力フィードバックロッドの断面図である。
【図15C】図15Aのシフトロッド部材の詳細図Cである。
【図15D】図15Aの出力フィードバックロッドの他の実施形態の断面図である。
【図16A】図10Aの制御システムに使用できるシフトロッドスリーブの斜視図である。
【図16B】図16Aのシフトロッドスリーブの断面図である。
【図17A】図10Aの制御システムに使用できるキャップの斜視図である。
【図17B】図17Aのキャップの断面図である。
【図18】図10Aの制御システムに使用できるシフトロッドナットの斜視図である。
【図19A】図5のIVTに使用できるキャリアナットの斜視図である。
【図19B】図19Aのキャリアナットの断面図である。
【図20A】図5のIVTに使用できるメインシャフトの立平面図である。
【図20B】図20Aのメインシャフトの側面図である。
【図20C】図20Aのメインシャフトの断面図である。
【図20D】図20Aのメインシャフトの詳細図Dである。
【図20E】図20Aのメインシャフトの詳細図Eである。
【図21】図1の変速機に使用できるハウジングの分解組立図である。
【図22A】図21のハウジング組立品の下方ハウジング部材の斜視図である。
【図22B】図22Aの下方ハウジング部材の下方ハウジング部材の断面斜視図である。
【図22C】図22Bの下方ハウジング部材の詳細図Fである。
【図23A】図21のハウジング組立品の上方ハウジング部材の斜視図である。
【図23B】図23Aの上方ハウジング部材の断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、添付図を参照して好ましい実施形態について説明するが、同様な数字は全体を通して同様な要素を指す。本明細書に提示した説明に使用される用語は、本発明のある特定の実施形態の詳細な説明と関連して単に使用されているだけであり、限定的又は制限的に解釈されることは意図されていない。さらに、本発明の実施形態は、いくつかの新規な特徴を含むことが可能であり、そのうちの1つのみがその望ましい属性を単独で担うことはなく、又は本明細書で説明した本発明の実施にとって不可欠でない。本明細書で説明したCVT/IVTの実施形態は、一般に、米国特許第6,241,636号明細書、同第6,419,608号明細書、同第6,689,012号明細書、同第7,011,600号明細書、及び米国特許出願第11/243,484号明細書と同第11/543,311号明細書に開示された変速機及びバリエータに関する。これらの特許及び出願の各々の開示全体は、参考として本出願に組み込まれている。
【0027】
本明細書で使用されているように、「動作的に接続される」、「動作的に結合される」、「動作的に連結される」、「動作可能に接続される」、「動作可能に結合される」、「動作可能に連結される」等の用語は、一方の要素の動作が第2の要素の対応、追従、又は同時の動作又は作動をもたらす要素間の関係(機械的、リンク機構、継手等)を指す。発明の実施形態を説明するために前記用語を使用する際に、要素を連結又は結合する特定の構造又は機構が典型的に説明されることが指摘される。しかし、特に具体的に述べない限り、前記用語の1つが使用される場合、その用語は、実際のリンク機構又は継手が、ある場合には関連技術の当業者に自明であろう様々な形態をとり得ることを示している。
【0028】
説明のために、「半径方向」という用語は、変速機又はバリエータの長手軸線に対し垂直な方向又は位置を示すために本明細書で使用されている。本明細書で使用されるような「軸方向」という用語は、変速機又はバリエータの主軸線又は長手軸線に平行な軸線に沿った方向又は位置を指す。明確かつ簡潔にするため、同様に符号が付された同様の構成要素(例えば、制御ピストン582A及び制御ピストン582B)は、単一の符号(例えば、制御ピストン582)で集合的に指す場合がある。
【0029】
図1〜図4を参照すると、一実施形態では、無限可変変速機(IVT)100は制御組立品104と協働するように適応されたハウジング組立品102を含む。IVT100は、例えば入力プーリ106を有する動力入力部に結合することができる。とりわけ、ハウジング組立品102は、IVT100の構成要素の大部分を囲み、例えば、車両フレームあるいはギアボックス、ディファレンシャル、又は車軸のようなドライブトレイン内の他の構成要素にIVT100を取り付けるための構造的支持を提供する。ある実施形態では、IVT100は、ハウジング組立品102の内部に存在するある構成要素に結合することができる手動の中立ノブ組立品108を含む。手動の中立ノブ組立品108は、入力プーリ106と、芝生トラクタの被駆動車軸のような被駆動装置との間の手動の分離を可能にするためのインタフェースを提供することができる。一実施形態では、いくつかの冷却フィン110が、ハウジング組立品102に形成される。冷却フィン110は、IVT100の熱管理を補助することができる。
【0030】
次に図2を参照すると、さらに具体的には、IVT100の一実施形態では、ハウジング組立品102は、入力プーリ106と出力シャフト210とに動作可能に結合できるバリエータ200を囲む。ある実施形態では、ハウジング組立品102は、手動の中立ノブ組立品108に結合できる中立のフォークアーム220を支持する。手動の中立ノブ組立品108は、例えばUリンク部材222に接続することができる。保持ばね224は、Uリンク部材222に結合することができる。一実施形態では、手動の中立ノブ組立品108の調整、一般的には所定の角度位置への回転により、Uリンク部材222が並進されて保持ばね224が付勢され、これにより、手動の中立ノブ組立品108の調整で、旋回軸223を中心とする中立フォークアーム220の運動がもたらされる。ある実施形態では、中立フォークアーム220がスローアウトベアリングハウジング226に結合し、スローアウトベアリングハウジング226は、出力シャフト210に係合しかつ係合解除するように構成される。軸方向スラスト軸受211及びニードルローラ軸受212が、とりわけ、バリエータ200のある構成要素を支持するように設けることができる。
【0031】
一実施形態では、IVT100は、IVT100の速度比の調整を容易にするための制御インタフェース機構230を含む。ある実施形態では、制御インタフェース機構230は、バリエータ200のある構成要素に結合する比率調整器240に結合することができる。図3に示したように、一実施形態では、制御インタフェース機構230は、制御リンク機構310に結合することができ、制御リンク機構310は、旋回軸312においてハウジング102に支持されることができ、制御リンク機構310は、一実施形態では結合部材314にさらに結合する。結合部材314は、ユーザ(又は、代わりに若しくは追加して、自動化又は半自動化命令システム)からの伝達比の調整をIVT100に連絡するために、フットペダル又はハンドレバー(図示せず)のようなユーザ制御インタフェースと相互作用するように適応されることが好ましい。制御リンク機構310の一実施形態では、結合部材314は、旋回レバー316の一方の端部に配置された旋回軸315に結合する。中間リンク機構318は、旋回軸317において旋回レバー316に結合する。結合部材314の並進は、旋回軸312を中心として旋回レバー316を回転させ、これによって、制御リンク機構318を並進させる。ある実施形態では、制御リンク機構318は、旋回軸319においてシフトフォーク320に結合する。シフトフォーク320は、制御インタフェース機構230に結合する。シフトフォーク320は、一実施形態では接地部材330によって支持される旋回軸321に結合することができる。接地部材330は、例えば車両シャーシに取り付けることができる。
【0032】
次に図4を参照すると、IVT100の一実施形態では、ハウジング組立品102は、上方ハウジング部材102A、中間プレート102C、及び下方ハウジング部材102Bを含むことができる。ハウジング部材102A、102Bと102Cは、例えばボルト、ねじ、又はクランプなどの適切な方法で結合される。バリエータ200は、ハウジング組立品102の内部で一方の側面の近くに配置することができ、これによって、例えば潤滑油用のリザーバを設けるための内部体積が形成される。ある実施形態では、ハウジングキャップ410、フランジシール412、及びシャフトシール414が、上方ハウジング部材102Aに結合する。ハウジングキャップ410は、IVT100をシールすることができる。バリエータ200に、いくつかのばね、例えばバリエータを上方ハウジング部材102Aに結合できるコイルスプリング202を設けることができる。コイルスプリング202は、バリエータ202の構成要素に対して予め加えられる負荷の付与を促進することができる。
【0033】
次に図5を参照すると、一実施形態では、バリエータ200は、メインシャフト510のプーリ106から入力動力を受け取るように構成される。メインシャフト510は、キャリアクランプ514によりキャリア512に取り付けることができる。動力は、無限可変の比率範囲を容易にするキャリア512に伝達される。IVTの機能により、動力供給装置の非ゼロの入力速度によるゼロ出力速度(「動力ゼロ」状態)の供給が可能である。キャリア512は、特に、いくつかの動力ローラ組立品502の支持を行う。キャリアクランプ514は、支持軸受515Aを受容するように構成される。ある実施形態では、軸受515Aは、バリエータ200とハウジング組立品102とを動作可能に結合することができる。例示的な動力ローラ組立品502が、米国特許出願第11/543,311号明細書に記載されており、この特許出願の開示全体は、参考として本出願に組み込まれている。一実施形態では、牽引リング516は、クランプ力発生器組立品518に結合する。クランプ力発生器組立品518は、反作用部材520と、いくつかの負荷カムローラ522とを含むことができる。ある実施形態では、反作用部材520は、例えばドエルピン及びコイルスプリング202で上方のハウジング部材102Aに結合する。バリエータ200は、動力ローラ組立品502と接触する出力牽引リング524を有するように構成することができる。出力牽引リング524は、いくつかの負荷カムローラ522を含む第2の軸方向力発生器機構に、かつ反作用部材526に結合することができる。反作用部材526は、2つの部材の間の相対運動が防止されるように、例えばドエルピンで出力部材528に取り付けることができる。他の実施形態では、反作用部材526と出力部材528との結合は、摩擦結合であることができる。
【0034】
図5と図6を参照すると、バリエータ200の一実施形態では、比率調整器240は、メインシャフト510の内部に同軸にかつ半径方向に配置することができる。比率調整器240は、アイドラ組立品504に結合することができる。比率調整器240の調整は、アイドラ組立品504を軸方向に並進させ、これによって、IVT100の速度比を調整する。ある実施形態では、比率調整器240は、出力係合機構530に結合することができる。動力ゼロのようなある動作状態では、出力部材528は、比率調整器240に動作可能に結合することができる。一実施形態では、比率調整器240は、メインシャフト510に結合することができる軸受540と542によって、バリエータ200の中心軸線に沿って半径方向に支持される。比率調整器240は、さらに、出力部材528によって穴545に受容されかつ支持される軸受544によって支持することができる。
【0035】
図2と図6を参照すると、バリエータ200の一実施形態では、出力シャフト210は、例えばいくつかのドエル611によって出力部材528に結合される。ドエル611は、IVT100の主軸線を中心に角度的に、かつ実質的に同軸に配置することができる。出力シャフト210及び出力部材528は、動作中に確実に連結することができる。スローアウトベアリングハウジング226は、例えばラジアル玉軸受227によって出力シャフト210に結合することができる。スローアウトベアリングハウジング226は、ハウジング組立品102に半径方向に支持されて、少なくとも2つのドエル612で回転を抑制することができる。ドエル612はまた、中立フォークアーム220に結合することができる。スローアウトベアリングハウジング226を軸方向に並進させるために、中立フォークアーム220を使用することができ、これによって、出力シャフト210が出力部材528に選択的に係合し、また、係合解除される。
【0036】
次に、図7Aに移ると、IVT100の一実施形態では、中立ロックアウト機構700をバリエータ200に結合することができる。中立ロックアウト機構700は、中立フォークアーム220の一方の端部に結合されたスローアウトベアリングハウジング226を含むことができる。中立フォークアーム220は、ブラケット730を用いて旋回軸223で支持することができる。Uリンク部材222は、旋回軸722において中立フォークアーム220に接続することができる。中立ノブ組立品108は、一実施形態で、ノブ710とスイッチカム712とを含むことができる。中立ノブ組立品108は、Uリンク部材222の一方の端部に結合することができる。ある実施形態では、ばね224は、Uリンク部材222と協働することができる。ばね224の一方の端部はUリンク部材224に結合し、一方、ばね224の他方の端部はハウジング102に結合する。ある実施形態では、キルスイッチ720がスイッチカム712に結合し、これによって、例えば車両の電気システムに中立ロックアウト機構700の作動を連絡することが可能である。IVT100の動作中、中立ロックアウト機構700は作用せず、したがって、中立スローアウトベアリングハウジング226は、出力シャフト210と出力部材528との係合を可能にするように位置決めされる。ある動作状態の間、出力シャフト210からバリエータ200を切り離すことが望ましい。中立ロックアウト機構700をこのために使用することができる。中立ノブ組立品108は、ハウジング102から離れるようにノブ710を引っ張って、例えば約90°の円弧にわたってノブ710を回転させることによって、所定位置に調整することができる。この作用により、Uリンク部材222が並進され、ハウジング102とUリンク部材222との間でばね224が圧縮され、中立フォークアーム220が旋回させられ、これによって、スローアウトベアリングハウジング226が軸方向に並進される。
【0037】
図7B〜図7Dを参照すると、一実施形態では、中立ノブ710は、中央穴711を有するように形成される実質的に円筒状の本体とすることができる。中央穴711は、Uリンク部材222の一方の端部を受容するように適応することができる。中立ノブ710は、主本体から延びるショルダ713を有することができる。ショルダ713は、スイッチカム712と噛合するように適応することができる。一実施形態では、スイッチカム712は、メイン穴716と、いくつかのガイド穴717とを含む。ガイド穴717は、いくつかのドエルピン(図示せず)を介してハウジング部材102Aのようなハウジング部材へのスイッチカム712の選択的な結合を容易にすることができる。スイッチカム712の本体は、キルスイッチ720に結合するように適応されるスイッチカム延長部715を有することができる。一実施形態では、キルスイッチ720は、ハウジング722に支持されたスイッチボタン721を含む。例えば、車両のシャーシにキルスイッチ720を取り付けることを容易にするために、いくつかの締結穴723をハウジング722に設けることができる。
【0038】
次に図8Aと図8Bを参照すると、一実施形態では、出力シャフト210は、中立スローアウトベアリングハウジング226と協働するように適応される。玉軸受227は、中立スローアウトベアリングハウジング226に支持することができる。玉軸受227は、軸受座818上において出力シャフト210に支持されることができる。スナップリング811Aは、スナップリング溝820に挿入することができ、スナップリング811Aは、軸受レース810を固定するように適切に適応される。同様に、中立スローアウトベアリングハウジング226の軸受227の軸受レースを固定するために、スナップリング811Bを設けることができる。一実施形態では、出力シャフト210は、スプライン端部824とフランジ端部816とを有する。フランジ端部816は、例えばドエル611を受容するように適応された、いくつかの穴610を含むことができる。出力シャフト210には、例えばシャフトシールを受容するように適応されたシール面822を設けることができる。端部816は、比率調整器240のある構成要素用にクリアランスを提供するためにカウンタ穴812を含むことができる。
【0039】
図9A〜図9Cを参照すると、一実施形態では、出力部材528は、出力部材端部911Aと出力部材端部911Bとを有する概ね中空の円筒状本体であることができる。出力部材端部911Aは、軸方向力の反作用部材526に結合するように適応される。出力部材端部911Bは、出力シャフト210に結合するように適応される。ある実施形態では、いくつかのドエル穴910が出力部材端部911Aに形成される。ドエル穴910は、いくつかのドエル611を拘束するように適応される。ドエル611は、出力部材528を軸方向力の反作用部材526に結合することができる。いくつかの実施において、いくつかの排出穴912は、出力部材528の外周に放射状に配置することができる。排出穴912は、バリエータ200の内部からの潤滑油の排出を容易にする。次に出力部材端部911Bに目を向けると、ショルダ914は、軸方向スラスト軸受211と噛合するように設けることができる(例えば、図2参照)。ある実施形態では、フランジ面916に、いくつかのドエル611を受容するための穴915が設けられる。フランジ面916は、出力シャフト210と噛合することができる。円筒状ショルダ917は、フランジ面916から延び、ニードルローラ軸受212用の支持部を提供することができる(例えば、図2参照)。とりわけ、ショルダ914及びショルダ917は、ハウジング組立品102のバリエータ200を支持する。出力部材528の内部穴は、実質的に円筒状であり、例えば、出力係合機構530と噛合するように構成することができるいくつかの平坦なばね反作用面920を有することができる(例えば、図5参照)。
【0040】
次に、図10A、図10B、図10C、及び図10Dを参照すると、バリエータ200と協働するように適応されることができる制御システム1000について説明する。一実施形態では、制御システム1000は、制御インタフェース機構230、比率調整器240、及び出力係合機構530を含む。ある実施形態では、比率調整器240は、シフトロッドサブアセンブリ1001とシャフトサブアセンブリ1002とを含む。一実施形態では、シフトロッドサブアセンブリ1001は、シフトロッドドライバ1001Aと出力フィードバックロッド1001Bとを含む。シフトロッドドライバ1001A及び出力フィードバックロッド1001Bは、例えばねじ1003によって結合することができる。組み立てられると、シフトロッドドライバ1001A及び出力フィードバックロッド1001Bは、実質的剛性のシフトロッドサブアセンブリ1001を形成する。シャフトサブアセンブリ1002は、シフトロッドサブアセンブリ1001の半径方向外側に、かつそれと同軸に配置することができる。ある実施形態では、シャフトサブアセンブリ1002は、キャップ1002Bに結合されたシフトロッドスリーブ1002Aを含む。シフトロッドスリーブ1002Aは、シフトナット1006に適応するように構成することができる。シフトナット1006は、例えばスナップリング1007で、シフトロッドスリーブ1002Aに又はそれによって保持することができる。シフトナット1006は、アイドラ組立品504にさらに結合することができる(例えば、図5参照)。シャフトサブアセンブリ1002は、例えば軸受1004と1005でシフトロッドサブアセンブリ1001に支持される。軸受1004と1005は、例えばニードルローラ軸受であることができ、またシフトロッドサブアセンブリ1001とシャフトサブアセンブリ1002との間に拘束することができる。
【0041】
図10A、図11A、及び図11Bを参照すると、一実施形態では、制御インタフェース機構ハウジング1100は、異なる直径の2つの部分を有する中央穴1102を有する実質的に円筒状の本体である。中央穴1102の一部分は、例えば直線ねじ1106でねじ切りされる。ねじ部分1106は、調整部材1020と1021を受容するように適応することができる。調整部材1020と1021は、動作中に比率調整器240のある部分を拘束する。中央穴1102は、例えばアクメねじ1108を有する第2のねじ部分を含むことができる。アクメねじ1108は、シフトロッドドライバ1001Aのねじ部分と噛合するように構成することができる。制御インタフェース機構ハウジング1100は、ボルト又はねじ(図示せず)のような締結具で例えばシフトフォーク320に接続するために、タップ穴1104Aと1104Bを含むことができる。
【0042】
次に、図12Aと図12Bを参照すると、一実施形態では、出力係合機構530は、例えば、出力部材528と比率調整器240との選択的な接続を容易にするように構成された機械的結合部であることができる。ある実施形態では、出力係合機構530は、例えば出力部材528と共に回転する。一実施形態では、出力係合機構530は、保持キャップ1202に結合された概ね円筒状のハウジング1200を含む。係合機構ハウジング1200及び保持キャップ1202は、いくつかのばね1008とピン1010とを囲む。図示した実施形態では、4つのピン1010と4つのばね1008は、ハウジング1200の中心軸線を中心に角度的に配置される。出力係合機構530は、バリエータ200と協働するように構成される。一実施形態では、出力係合機構530は、比率調整器240のある構成要素を囲む。動力ゼロのようなある動作状態の下では、出力係合機構530は、比率調整器240のある構成要素、例えば出力フィードバックロッド1001Bに結合することができる。いくつかの実施において、出力係合機構530は、出力フィードバックロッド1001Bを回し、これによって、バリエータ200をシフトする。
【0043】
図13A〜図13Fを参照すると、一実施形態では、ハウジング1200は、中央穴1302を有する概ね円筒状の本体を含む。ハウジング1200の一方の端部は、ショルダ1310を含むことができる。ショルダ1310は、軸受515Bの半径方向及び軸方向の整列を容易にすることができる(図5参照)。ある実施形態では、いくつかの平坦面1312をハウジング1200の外周に配置することができる。平坦面1312は、一般に、出力部材528の内部穴に形成されたばね反作用面920と協働する(例えば、図9A参照)。いくつかの穴1314は、ハウジング1200を保持キャップ1202及び出力部材528の両方に例えばボルトで固定する締結具用のクリアランスを提供する。例えばボルトヘッド(図示せず)にクリアランスを提供するために、いくつかのカウンタ穴1316をハウジング1200に形成することができる。中央穴1302は、一般に、比率調整器240のある構成要素用のクリアランスを提供するために寸法決めされる。ハウジング1200は、さらに、いくつかのチャネル1318と、ショルダ1310を有するハウジング1200の端部と反対側のハウジング1200の端部に形成された反作用面1320とを含むことができる。チャネル1318は、ピン1010を支持するように配置することができる。同様に、保持キャップ1202は、比率調整器240のある構成要素用のクリアランスを提供することができる中央穴1303を有する概ね円筒状のディスクである。いくつかの穴1315を保持キャップ1202に設け、穴1314と協働するように適応することができる。いくつかのチャネル1319が保持キャップ1202の一方の面に構成される。チャネル1319は、実質的にチャネル1318と同様であり、ピン1010を受容するように適応される。保持キャップは、ピン1010と噛合するように適応されるいくつかの反作用面1321を含む。ピン1010は、内部カウンタ穴1334を有する概ね中空の円筒状本体であることができる。ピン1010は、例えば反作用面1320と1321と噛合するように適応された、いくつかの外部反作用面1330を含む。各々の内部穴1334は、ばね1008を受容するように適応される(例えば、図12B参照)。ばね1008は、反作用面1320と1321に対しピン1010を押圧するように構成される。ピン1010は、ピン1010の反作用面1330から延びる係合ショルダ1332で、比率調整器240のある構成要素に結合することができる。一実施形態では、反作用面1320と1321は、ある動作状態、すなわち、例えば非ゼロの出力速度を有する状態の間に、係合ショルダ1332が比率調整器240に接触することを防止するように構成される。
【0044】
次に図14〜図18に移ると、一実施形態では、シフトロッドドライバ1001Aは、一方の端部において反応フランジ1412で、他方の端部において締結ねじ1003で形成された概ね円筒状のロッド1410を含む。ねじリード1414は、例えば、制御インタフェースハウジング1100に設けられたアクメねじ1108と協働するように適応されたアクメねじであることができる(例えば、図11A参照)。反作用フランジ1412は、制御インタフェースハウジング1100及び調整部材1020と1021と協働するように構成することができる(例えば、図10A参照)。締結ねじ1003は、シフトロッドドライバ1001Aを出力フィードバックロッド1001Bに結合する。一実施形態では、出力フィードバックロッド1001Bは、一方の端部のねじ穴1510、軸受フランジ1514、及びいくつかの係合面1512が設けられた実質的に円筒状の本体であることができる。軸受フランジ1514は、反作用面1516と1518を含む。反作用面1516と1518は、それぞれ、例えばニードル軸受1004と1005と協働するように適応される。係合面1512は、出力係合機構530と、ピン1010の係合ショルダ1332と協働するように適応することができる。いくつかのプロフィールランプ1520Aと1520Bを出力フィードバックロッド1001Bに形成することができる。好ましくは、プロフィールランプ1520は、係合ショルダ1332を案内しかつ捕捉するように適応される。ある実施形態では、いくつかの係合面1530を出力フィードバックロッド1001Bに形成することができる。係合面1530の機能は、係合面1512と実質的に同様であることができる。いくつかのプロフィールランプ1532Aと1532Bは、ピン1010を案内しかつ捕捉するための係合ショルダ1332と協働するように配置することができる。
【0045】
図16A〜図17Bを参照すると、一実施形態では、シフトロッドスリーブ1002Aは、第1の穴1730と第2の穴1732とを有する概ね中空の円筒状本体であることができる。シフトロッドスリーブ1002Aは、バリエータ200に、さらに具体的にはアイドラ組立品504に動作的に結合することができる。2つの穴1730と1732は、シフトロッドドライバ1001A及び出力フィードバックロッド1001B用のクリアランスを提供するように構成される。シフトロッドスリーブ1002Aは、いくつかのニードル軸受1004と1005を囲むように適応されるカップ端部1702を有するように形成することができる。カップ端部1702は、保持キャップ1002Bのねじ1610と噛合するように構成されたねじ1710を含む。反作用面1712は、例えば軸受1004を支持することができる。反作用面1620は、保持キャップ1002Bの一方の端部に設けることができる。反作用面1620は、軸受1005を支持することができる(例えば、図10B参照)。ある実施形態では、シフトロッドスリーブ1002Aは、例えばシフトナット1006の内部穴1830を受容するように適応された表面1720とショルダ1721とを含むことができる。シフトナット1006は、溝1722に受容されたスナップリング1007(例えば、図10A参照)によってシフトロッドスリーブ1002Aに固定することができる。一実施形態では、保持キャップ1002Bは、中央穴1614を有する概ね円筒状のディスクであることができる。ねじ1610は、カップ端部1702と噛合するために円筒状ディスクの外周に設けることができる。さらに、保持キャップ1002Bは、いくつかのカウンタ穴1612を含むことができ、これらの穴は、キャップをシフトロッドスリーブ1002Aに締結するためのツール、例えばペンチを受容するように適応される。
【0046】
次に図18を参照すると、一実施形態では、シフトナット1006は、例えばシフトロッドスリーブ1002Aの表面1720とショルダ1721と噛合するように適応された中央穴1830を有する概ね長方形の本体であることができる。ショルダ1832と1833は、アイドラ組立品504に適応するように構成され、したがって、動作中、一実施形態では、シフトナット1006はアイドラ組立品504と共に回転し、並進する。シフトナット1006は、シフトロッドスリーブ1002Aに結合する。
【0047】
IVT100の動作中、ゼロ出力速度状態又は動力ゼロ状態が望ましいかもしれない。ゼロ出力速度のコマンドは、制御リンク機構310によってIVT100に伝送することができる(例えば、図3参照)。バリエータ200の一実施形態では、ゼロ出力速度状態は、一般に、動力ローラ組立品502の動力ローラの回転軸線が、バリエータ200の長手軸線に対しゼロに実質的に等しい傾斜角を有する配置に対応する。動力ローラ組立品502の傾斜角は、一般に、アイドラ組立品504の軸方向並進に対応する。したがって、ゼロ出力速度状態は、アイドラ組立品504の特定の軸方向位置に対応する。典型的な例では、出力フィードバックロッド1001Bの係合面1512は、ゼロ出力速度状態の間、係合ピン1010と整列する。係合ピン1010は、シフトロッド組立品1001を出力部材528に結合し、したがって、出力速度の変化を比率調整器240に連絡することができる。ねじ1414へのねじ1108の結合により、出力部材528からシフトロッド組立品1001の軸方向並進に回転入力が変換される。シフトロッド組立品1001は、制御インタフェース機構ハウジング1100に対し最小の程度の許容可能な回転及び軸方向行程を有することができる。許容可能な回転及び軸方向行程の量は、調整部材1020と1021で調整することができる。調整部材1020と1021は、制御インタフェース機構ハウジング1100に対するシフトロッド組立品1001の許容可能な軸方向行程を画定する。シフトロッド組立品1001の軸方向並進により、アイドラ組立品504が軸方向に並進され、これによって、動力ローラ組立品502が傾けられ、バリエータ200の速度比の調整を達成し、例えば出力速度をゼロにする。好ましくは、ゼロ出力速度状態の間、制御インタフェース機構ハウジング1100は、実質的に静止し、シフトロッド組立品1001の軸方向移動は、IVT100のユーザには実質的に検知できない。例えば、ユーザは、IVT100がゼロ出力速度状態を維持するようにシフトすることに気付かないであろう。係合面1512の長さにより、比率範囲が、係合ピン1010がバリエータ200の速度比に影響を及ぼす約ゼロ速度に定義される。係合面1512が係合ピン1010と整列しないように、ユーザがシフトロッド組立品1001を実質的にゼロ速度比からシフトすると、係合ピンは、出力フィードバックロッド1001Bに接触しない。
【0048】
次に図19Aと図19Bを参照し、再び図5に言及すると、一実施形態では、キャリアクランプ514は、中央穴を有する概ね円筒状の本体を含む。いくつかの穴1912を設けて、とりわけ、バリエータ200の中心軸線への変速機流体のような潤滑油の供給を容易にすることができる。キャリアクランプ514は、キャリアクランプ514をメインシャフト510に結合するために、中央穴に形成されたねじ部分1910を含む。とりわけ、キャリアクランプ514は、メインシャフト510をキャリア512に動作的に結合する。さらに、中央穴には、例えばOリングを受容するように適応することができる溝915を設けることができる。一実施形態では、キャリアクランプ514は、一方の端部に反作用面1916を含む。反作用面1916は、キャリア512に結合するように構成される。キャリア512を軸方向に支持する軸受515Aを支持するために、ショルダ1932及び反作用面1930を設けることができる。キャリアクランプ514は、軸受515Aの保持を補助するスナップリングを受容するための溝1934を含むことができる。いくつかの平坦部1920をキャリアクランプ514の外周に形成することができる。平坦部1920は、キャリアクランプ514をメインシャフト510に取り付けることを容易にすることができる。
【0049】
次に図20A〜図20Eに移り、なお図5を参照すると、一実施形態では、メインシャフト510は、第1の中央穴2010と第2の中央穴2012とを有する概ね円筒状の本体であることができる。ある実施形態では、中央穴2010と2012は、軸受540と542のようないくつかの支持軸受を受容するように適応され、軸受は、比率調整器240のある構成要素を支持するように構成される。メインシャフト510は、シフトナット1006を受容するように適応されるいくつかのスロット2014を含むことができる(例えば、図3参照)。一実施形態では、スロット2014は、シフトナット1006用の軸方向クリアランスを提供する。メインシャフト510は、例えば入力プーリ106をメインシャフト510に結合することができるキーを受容するために、三日月形を有するスロット2016を含むことができる。いくつかの潤滑穴2020をメインシャフト510の一方の端部に形成することができる。この実施形態では、2つの潤滑穴2020がメインシャフト510に設けられ、キャリアクランプ514の潤滑穴1912と整列するように構成される。シール溝2030をメインシャフト510の一方の端部に設けることができる。一実施形態では、メインシャフト510は、第1の中央穴2010に配置することができる軸受支持ショルダ2032を含む。軸受支持ショルダ2032は、例えば軸受542に結合するように構成することができる。動作中、潤滑油をメインシャフト510の内部穴に沿って導くことができる。シール溝2030は、例えば、メインシャフト510の内部穴からの潤滑油の漏れを防止するためにシャフトシールを保持することができる。
【0050】
図20Dと図20Eに具体的に言及すると、一実施形態では、メインシャフト510は、いくつかのローレット2040Aと2040Bを含む。ローレット2040Aと2040Bは、キャリア512に対するメインシャフト510の剛性結合を容易にするように構成することができる。メインシャフト510の一方の端部は、キャリアクランプ514に係合するために1組のねじ2042を含むことができる。スナップリング溝2041は、メインシャフト510の他方の端部に形成することができる。溝2041は、キャリア512を軸方向に固定するためのスナップリングを受容するように構成される。軸受面2044は、軸受515Bを支持するためのメインシャフト510に設けることができる。スナップリング溝2043と2046は、例えば、支持軸受515Bを軸方向に保持することができるスナップリングを受容する。
【0051】
次に図21に移ると、一実施形態では、ハウジング組立品102は、上方ハウジング部材102A、中間プレート102C、及び下方ハウジング部材102Bを含む。上方ハウジング部材102Aは、ボルトのような締結具を受容するためのいくつかの穴2132を含むことができる。同様に、いくつかの穴2122と2112は、それぞれ中間プレート102C及び下方ハウジング部材102Bにそれぞれ設けることができる。穴2132、2122、2112は、それぞれ、フランジ面2130、2120、2110に配置することができる。フランジ面2130、2120、2110は、それぞれのハウジング組立部材102B、102C、102Aの周囲の周りに概ね延びており、とりわけIVT100をシールするための基部を提供することができる。溝2124は、Oリング(図示せず)を受容するために中間プレート102Cに設けることができる。さらに、ブラケット2126を中間プレート102Cに設けることができる。ブラケット2126は、旋回レバー316を支持するように構成される。冷却フィン110Aをハウジング部材102Aの外面に形成することができる。同様に、冷却フィン110Bをハウジング部材102Bの外面に形成することができる。さらに、いくつかの内側冷却フィン110Cを下方ハウジング部材102Bの内面に設けることができる。
【0052】
次に図22A〜図22Cを参照すると、一実施形態では、下方ハウジング部材102Bは、支持ハブ2210を含むことができる。支持ハブ2210は、下方ハウジング部材102Bの内面に形成することができる。支持ハブ2210は、出力シャフト210及び中立スローアウトベアリングハウジング226と協働するように適応される。シール面2220は、例えばシャフトシールを受容するように設けることができる。軸受211を支持するショルダ2222を設けることができる。同様に、軸受212を支持するショルダ2224を設けることができる。いくつかの溝2226を支持ハブ2210に形成して、スローアウトベアリングハウジング226のドエル612を保持することができる。クリアランス穴2202を下方ハウジング部材102Bに設けることができる。出力シャフト210は、クリアランス穴2202においてIVT100から延びる。排出穴2204は、ハウジング組立品102からの潤滑油の除去を可能にする。いくつかの貫通穴2206を下方ハウジング部材102Bに設けることができ、IVT100を車両構造に取り付けるように適応することができる。
【0053】
次に図23Aと図23Bを参照すると、一実施形態では、上方ハウジング部材102Aは、その内側空洞に配置された、いくつかのドエル穴2302を含むことができる。ドエル穴2302は、バリエータ200のある構成要素に結合するように構成することができる。特に、ドエル穴2302は、軸方向力発生器組立品518に結合するドエルを受容することができる。ショルダ2304は、例えば軸受515Aを保持するスナップリングを支持することができる。冷却フィン110Aは、ハウジング部材102Aの外側に形成することができ、一方、冷却フィン110Dは、ハウジング部材102Aの内部に形成することができる。貫通穴2306及びいくつかのガイド穴2308は、手動の中立ノブ組立品108と協働し及び/又は受容するように設けることができる。潤滑油ポート2310は、上方のハウジング部材102Aの外側に形成することができ、潤滑油をIVT100に供給するために流体接続具を受容するように構成される。ハウジングキャップ410を受容するために、パイロットショルダ2312及びいくつかのねじ穴2314を設けることができる(例えば、図4参照)。
【0054】
上述の説明は、本発明のある実施形態を詳述している。しかし、上記の文面がいかに詳細に見えようとも、本発明を多くの方法で実施できることが理解されるであろう。同様に上述のように、本発明のある特徴又は形態を説明するときの特定の用語の使用は、当該用語が関連する本発明の特徴又は形態の任意の具体的な特性を含むことに限定されるように、当該用語が本明細書で再定義されていることを意味すると理解すべきではない。
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、一般に、変速機、またさらに具体的には、連続可変変速機(CVT)及び無限可変変速機(IVT)に関連する発明の実施形態に関する。
【背景技術】
【0002】
あるシステムでは、動力はトルク及び回転速度によって特徴付けられる。さらに具体的には、これらのシステムの動力は、一般に、トルクと回転速度との積として定義される。典型的に、変速機は、入力速度で入力トルクを供給する動力入力に結合する。変速機はまた、出力トルク及び出力速度を要求する負荷に結合するが、この出力トルク及び出力速度は、入力トルク及び入力速度とは異なる可能性がある。典型的に、また一般化すると、原動機は、動力入力を変速機に供給し、被駆動装置又は負荷は変速機から動力出力を受け取る。変速機の主要な機能は、望ましい入力速度対出力速度比(「速度比」)で動力出力を被駆動装置に供給するように動力入力を調節することである。
【0003】
ある機械的駆動装置は、有段比、離散変速比、又は固定比として知られるタイプの変速機を含む。これらの変速機は、所定の速度比の範囲の離散的又は有段の速度比を提供するよう構成される。例えば、このような変速機は、1:2、1:1、又は2:1の速度比を提供し得るが、例えば1:1.5、1:1.75、1.5:1、又は1.75:1のような中間速度比を供給できない。他の駆動装置は、連続可変変速機(又は「CVT」)として一般に知られる変速機のタイプを含み、これには、連続可変バリエータが含まれる。有段比変速機と対照的に、CVTは所定の速度比範囲のあらゆる分数比を提供するように構成される。例えば、上に言及した範囲では、CVTは一般に1:2〜2:1の間の任意の所望の速度比を提供でき、これには、1:1.9、1:1.1、1.3:1、1.7:1のような速度比が含まれるであろう。さらに他の駆動装置は、無限可変変速機(又は「IVT」)を採用している。CVTと同様に、IVTは所定の比率範囲のあらゆる速度比を生成することができる。しかし、CVTとは対照的に、IVTは、安定した入力速度によるゼロ出力速度(「動力ゼロ」状態)を供給するように構成される。したがって、速度比の定義を入力速度対出力速度比とすると、IVTは無限の組の速度比を供給でき、IVTは所定の比率範囲には限定されない。注目すべき点は、ある変速機は、分割動力構成の他のギアリング及び/又はクラッチに結合された連続可変バリエータを使用してIVT機能を生成することである。しかし、本明細書で使用されるように、IVTという用語は、第一に、追加のギアリング及び/又はクラッチに必ずしも結合されることなくIVTの機能を生成する無限可変バリエータを含むと理解される。
【0004】
機械的動力伝達の分野では、いくつかのタイプの連続又は無限可変バリエータが知られている。例えば、周知の1つのクラスの連続式バリエータは、ベルト−可変半径プーリーバリエータである。他の公知のバリエータは、流体静力学型、トロイド型、及びコーン・リング型のバリエータを含む。ある場合には、これらのバリエータは、他のギアリングに結合してIVT機能を生成する。ある流体機械式バリエータは、追加のギアリングなしに無限比の可変性を提供することができる。連続可変及び/又は無限可変のあるバリエータは、バリエータにわたってトルクを伝達するために乾燥摩擦又は弾性流体力学的牽引にそれぞれ依存するので、摩擦式又は牽引式のバリエータとして分類される。牽引バリエータの一例は、球状の要素がトルク伝達要素の間に挟まれ、薄い層の弾性流体力学的流体が、球状の要素とトルク伝達要素との間のトルク伝達導管として機能するボールバリエータである。本明細書に開示した発明の実施形態が最も関連するのは、この後者のクラスのバリエータである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
CVT/IVT業界では、とりわけ、効率及びパッケージングの柔軟性の向上、操作の単純化、及びコスト、サイズ、及び複雑さの低減において、変速機及びバリエータの改良に対する持続的なニーズがある。以下に開示したCVT及び/又はIVTの方法、システム、部分組立品、構成要素等の発明の実施形態は、このニーズの局面の一部又はすべてに対処する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書で説明したシステム及び方法は、いくつかの特徴を有するが、そのうちの1つのみがその望ましい属性を単独で担うことはない。以下の特許請求の範囲によって表現される範囲に限定されることなく、より顕著な特徴について次に簡単に考察する。この考察を考慮すれば、また特に「発明を実施するための形態」と題したセクションを読めば、従来のシステム及び方法に優るいくつかの利点が、本システム及び方法の特徴によっていかに提供されるかが理解されるであろう。
【0007】
本発明の一形態は、シフトロッドドライバと出力フィードバックロッドとを有するボール遊星無限可変変速機(IVT)に関する。出力フィードバックロッドは、シフトロッドドライバに結合される。一実施形態では、IVTは、出力フィードバックロッドに選択的に結合するように構成される1組の係合ピンを含む。
【0008】
本発明の他の形態は、IVTの出力部材に結合されるスローアウトベアリングハウジングを有するボール遊星無限可変変速機(IVT)に関する。IVTは、第1の端部と第2の端部とを有する中立フォークアームを含むことができる。中立フォークアームの第1の端部は、スローアウトベアリングハウジングに結合される。一実施形態では、IVTは、中立フォークアームの第2の端部に結合されたUリンク部材を有する。IVTはまた、Uリンク部材に結合されたノブを含むことができる。ノブは、IVTの外側からアクセス可能であるように構成することができる。
【0009】
本発明のさらに他の形態は、無限可変変速機(IVT)用のバリエータを含む。バリエータは、変速機の長手軸線を中心に角度的に配置される一群の動力ローラ組立品を含むことができる。動力ローラ組立品は、動作時に傾斜するように構成される。バリエータは、動力ローラと接触する第1の牽引リングを有することができる。第1の牽引リングは実質的に回転不能である。一実施形態では、バリエータは、動力ローラと接触する第2の牽引リングを有する。バリエータはまた、動力ローラ組立品に入力動力を伝達するように適応されるキャリアを含むことができる。一実施形態では、バリエータは、第2の牽引リングに動作可能に結合される出力部材を有する。出力部材は、長手軸線に沿って並進するように適応される。出力部材はまた、第2の牽引リングに選択的に係合しかつ係合解除するように構成される。
【0010】
本発明の一形態は、一群の動力ローラ組立品を有する変速機に関する。動力ローラ組立品は、変速機の長手軸線を中心に角度的に配置される。動力ローラ組立品は、動作中に傾斜するように構成される。一実施形態では、変速機は、動力ローラと接触する第1の牽引リングを有することができる。変速機は、動力ローラと接触する第2の牽引リングを含むことができる。一実施形態では、変速機は、動力ローラと接触するアイドラを有する。アイドラは、長手軸線に対し並進するように適応される。変速機はまた、アイドラに動作可能に結合されるシフトロッドスリーブを有する。シフトロッドスリーブは、アイドラと共に回転するように構成される。ある実施形態では、変速機は、長手軸線に沿って配置されたシフトロッドドライバを有する。シフトロッドドライバは、シフトロッドスリーブに動作可能に結合される。変速機は、シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドを含むことができる。変速機はまた、出力フィードバックロッドに動作可能に結合される出力係合機構を含むことができる。出力係合機構は、第2の牽引リングと共に回転するように構成される。
【0011】
本発明の他の形態は、変速機用の中立ロックアウト機構に関する。中立ロックアウト機構は、変速機の出力部材に動作可能に結合されるスローアウトベアリングハウジングを有する。一実施形態では、中立ロックアウト機構は、第1の端部と第2の端部とを有する中立フォークアームを有する。第1の端部は、スローアウトベアリングハウジングに結合される。中立ロックアウト機構は、第2の端部に結合されたUリンク部材を有することができる。中立ロックアウト機構はまた、Uリンク部材に結合されたノブを有することができる。ノブは、変速機の外側からアクセス可能であるように構成することができる。
【0012】
本発明のさらにもう1つの形態は、変速機用の出力シャフト組立品に取り組む。出力シャフト組立品は、フランジ端部とスプライン端部とを有する出力シャフトを有する。出力シャフトは、軸方向に並進するように適応される。一実施形態では、出力シャフトは、出力シャフトに動作可能に結合されるスローアウトベアリングハウジングを有する。ある実施形態では、スローアウトベアリングの軸方向並進は、出力シャフトの軸方向並進に対応する。
【0013】
他の形態では、本発明は、無限可変変速機(IVT)用の制御システムに関する。制御システムは、シフトロッドドライバと、シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドとを有する。一実施形態では、制御システムは、シフトロッドドライバに動作可能に結合される制御インタフェースハウジングを有する。制御インタフェースハウジングは、軸方向に並進するように構成される。制御システムはまた、出力フィードバックロッドに選択的に結合されるように構成された出力部材を有することができる。
【0014】
本発明の他の形態は、無限可変変速機(IVT)を制御する方法に関する。一実施形態では、本方法は、IVTに結合された比率調整器を設けることを含む。比率調整器は、IVTの伝達比の変化を作動させるように構成される。比率調整器は、シフトロッドドライバと、シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドとを有する。比率調整器はまた、出力フィードバックロッドに動作可能に結合されるシフトロッドスリーブを有する。一実施形態では、本方法は、IVTの比率調整器の位置を感知することを含む。この位置は、所望のゼロの変速機出力速度に対応する。本方法は、IVTの出力部材を比率調整器に動作可能に結合することを含むことができる。本方法はまた、比率調整器を作動させてIVTのゼロ出力速度を維持することを含むことができる。
【0015】
本発明の一形態は、比率調整器とボール遊星バリエータとを有する無限可変変速機(IVT)を制御する方法に関する。本方法は、ゼロのIVT出力速度を命令することを含む。一実施形態では、本方法は、機械的結合部を介してIVT出力速度を感知することを含む。機械的結合部は、比率調整器及びバリエータの両方に結合するように構成することができる。本方法はまた、機械的結合部を調整してIVT出力速度をゼロに維持することを含むことができる。
【0016】
本発明の他の形態は、バリエータを有する無限可変変速機(IVT)用の比率調整器に取り組む。比率調整器は、シフトロッドドライバと、シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドとを有する。一実施形態では、比率調整器は、出力フィードバックロッドに動作可能に結合されるシフトロッドスリーブを有する。シフトロッドスリーブは、出力フィードバックロッドの半径方向外側に、それと同軸に配置される。シフトロッドスリーブは、バリエータに結合される。
【0017】
本発明のもう1つの形態は、シフトロッドドライバとユーザインタフェースとを有する制御システム用の制御インタフェース装置に関する。制御インタフェース装置は、中央穴を有するハウジングと、中央穴に結合された調整部材とを含む。一実施形態では、制御インタフェース装置は、中央穴に配置された第1のねじ部分を含む。第1のねじ部分は、シフトロッドドライバのねじ部分を受容するように適応される。制御インタフェース装置はまた、中央穴に配置された第2のねじ部分を含む。第2のねじ部分は、調整部材を受容するように適応される。
【0018】
本発明のさらに他の形態は、無限可変変速機(IVT)用の出力係合機構を含む。出力係合機構は、ハウジングと、IVTに動作可能に結合される出力部材とを有する。出力部材は、ハウジングに動作可能に結合される。出力係合機構は、ハウジングに選択的に結合される出力フィードバックロッドを含むことができる。出力フィードバックロッドは、実質的にゼロに等しいIVTの出力速度でハウジングに動作可能に結合する。一実施形態では、出力係合機構は、ハウジングに動作可能に結合される一群の係合ピンを含む。係合ピンは、出力フィードバックロッドの長手軸線を中心に角度的にかつ当該長手軸線から半径方向に延びて配置される。出力係合機構はまた、係合ピンに動作可能に結合される一群のばねを含む。
【0019】
本発明の他の形態は、第1の概ね円筒状のハウジングを有する出力係合機構用のハウジング組立品に関する。第1の概ね円筒状のハウジングは、第1の中央穴、第1の端部、及び第2の端部を有する。ハウジング組立品は、円筒状ハウジングの外側周辺に形成された1組の平坦面を含む。ハウジング組立品はまた、第1の端部に形成された第1の組のチャネルを含む。チャネルは、中央穴から半径方向外側に延びる。一実施形態では、ハウジング組立品は、円筒状ハウジングの第1の端部に結合された保持キャップを含む。保持キャップは、第1の組のチャネルと実質的に整列するように構成された第2の組のチャネルを有する。
【0020】
本発明のさらにもう1つの形態は、第1の端部と第2の端部とを有する実質的に円筒状のロッド有するシフトロッドドライバに取り組む。シフトロッドドライバは、第1の端部に構成された反作用フランジと、第2の端部に形成された第1のねじ部分とを有する。シフトロッドドライバはまた、第1の端部に形成された第2のねじ部分を有する。
【0021】
本発明の他の形態は、第1の端部と第2の端部とを有する実質的に円筒状の本体を有するシフトロッド部材に関する。第1の端部はねじ穴を有する。シフトロッド部材は、円筒状本体の外周に形成された1組の係合面を有する。係合面は、第2の端部の近傍に位置することができる。シフトロッド部材はまた、円筒状本体の外周に形成された軸受フランジを有する。軸受フランジは、ねじ穴と係合面との間に位置することができる。
【0022】
本発明のさらに他の形態は、無限可変変速機の制御システム(IVT)用のシフトロッドスリーブを含む。シフトロッドスリーブは、第1の中央穴と第2の中央穴とを有する実質的に円筒状の本体を有する。第1の中央穴は、円筒状の本体の第1の端部に配置され、第2の中央穴は、円筒状本体の第2の端部に配置される。第1の中央穴は、第2の中央穴とは異なる直径を有する。シフトロッドスリーブはまた、円筒状の本体の第2の端部から延びる端部カップを有する。端部カップは、制御システムの出力係合ロッドに結合するように構成することができる。端部カップは、カップねじ部分を有する。シフトロッドスリーブはまた、端部カップの内面に形成された反作用面を有する。
【0023】
他の形態では、本発明は、無限可変変速機(IVT)用のキャリアナットに関する。キャリアナットは、ねじ部分を有するように形成された中央穴を有する実質的に円筒状の本体を有する。ねじ部分は、IVTのメインシャフトに結合するように構成される。キャリアナットは、円筒状の本体の一方の端面に形成された第1の反作用面を有する。キャリアナットは、円筒状の本体の外周に形成された第2の反作用面を有することができる。キャリアナットはまた、円筒状の本体の外周に構成されたショルダを有することができる。ショルダは、IVTの軸受を支持するように適応される。
【0024】
本発明の他の形態は、変速機用のハウジングに関する。ハウジングは、第1の群の締結穴を有するフランジ面を有する上方ハウジング部材を有することができる。ハウジングは、上方ハウジング部材のメインキャビティから外側方向にかつ内側方向に延びる第1の組の冷却フィンを含む。一実施形態では、ハウジングは、変速機の制御機構を整列しかつ支持するように適応されたパイロットショルダを含む。ハウジングはまた、上方ハウジング部材に結合された中間プレートを含む。一実施形態では、ハウジングは、第2の群の締結穴を有するフランジ面を有する下方ハウジング部材を含む。フランジ面は、中間プレートに結合するように構成される。下方ハウジング部材はまた、下方ハウジング部材のメインキャビティから外側方向にかつ内側方向に延びる第2の群の冷却フィンを含むことができる。下方ハウジング部材はまた、下方ハウジング部材のメインキャビティの内部に位置する支持ハブを含むことができる。支持ハブは、いくつかの溝及びショルダを有する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本明細書に開示した発明の実施形態による無限可変バリエータ(IVT)を使用する変速機の斜視図である。
【図2】図1の変速機の断面図である。
【図3】図1の変速機の第2の断面図である。
【図4】図1の変速機の部分分解組立図である。
【図5】図1の変速機に使用できるIVTの断面図である。
【図6】図5のIVTのある構成要素の分解組立図である。
【図7A】図1の変速機に使用できる中立ロックアウト装置のある構成要素の斜視図である。
【図7B】図7Aの中立ロックアウト装置に使用できる例示的な手動中立ノブの斜視図である。
【図7C】図7Aの中立ロックアウト装置に使用できる例示的なスイッチカムの斜視図である。
【図7D】図7Aの中立ロックアウト装置に使用できる例示的なスイッチの斜視図である。
【図8A】図1の変速機に使用できる出力シャフト組立品のある構成要素の斜視図である。
【図8B】図8Aの出力シャフト組立品の断面図である。
【図9A】図5のIVTに使用できる出力結合部の斜視図である。
【図9B】図9Aの出力結合部の斜視図である。
【図9C】図9Aの出力結合部の断面図である。
【図10A】図5のIVTに使用できる制御システムのある構成要素の断面図である。
【図10B】図10Aの制御システムの詳細図Aである。
【図10C】図10Aの制御システムの詳細図Bである。
【図10D】図10Aの制御システムのある構成要素の断面図である。
【図11A】図10Aの制御システムに使用できる例示的な制御インタフェース機構ハウジングの斜視図である。
【図11B】図11Aの制御インタフェース機構ハウジングの断面図である。
【図12A】図10Aの制御システムに使用できる出力係合機構のある構成要素の分解組立図である。
【図12B】図12Aの出力係合機構の構成要素の断面図である。
【図13A】図12Aの出力係合機構に使用できる出力係合機構ハウジングの斜視図である。
【図13B】図13Aの出力係合機構ハウジングの断面図である。
【図13C】図13Aの出力係合機構ハウジングの他の斜視図である。
【図13D】図12Aの出力係合機構に使用できる出力係合機構キャップの斜視図である。
【図13E】図12Aの出力係合機構に使用できる係合ピンの斜視図である。
【図13F】図13Eの係合ピンの断面図である。
【図14】図10Aの制御システムに使用できるシフトロッドドライバの斜視図である。
【図15A】図10Aの制御システムに使用できる出力フィードバックロッドの斜視図である。
【図15B】図15Aの出力フィードバックロッドの断面図である。
【図15C】図15Aのシフトロッド部材の詳細図Cである。
【図15D】図15Aの出力フィードバックロッドの他の実施形態の断面図である。
【図16A】図10Aの制御システムに使用できるシフトロッドスリーブの斜視図である。
【図16B】図16Aのシフトロッドスリーブの断面図である。
【図17A】図10Aの制御システムに使用できるキャップの斜視図である。
【図17B】図17Aのキャップの断面図である。
【図18】図10Aの制御システムに使用できるシフトロッドナットの斜視図である。
【図19A】図5のIVTに使用できるキャリアナットの斜視図である。
【図19B】図19Aのキャリアナットの断面図である。
【図20A】図5のIVTに使用できるメインシャフトの立平面図である。
【図20B】図20Aのメインシャフトの側面図である。
【図20C】図20Aのメインシャフトの断面図である。
【図20D】図20Aのメインシャフトの詳細図Dである。
【図20E】図20Aのメインシャフトの詳細図Eである。
【図21】図1の変速機に使用できるハウジングの分解組立図である。
【図22A】図21のハウジング組立品の下方ハウジング部材の斜視図である。
【図22B】図22Aの下方ハウジング部材の下方ハウジング部材の断面斜視図である。
【図22C】図22Bの下方ハウジング部材の詳細図Fである。
【図23A】図21のハウジング組立品の上方ハウジング部材の斜視図である。
【図23B】図23Aの上方ハウジング部材の断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、添付図を参照して好ましい実施形態について説明するが、同様な数字は全体を通して同様な要素を指す。本明細書に提示した説明に使用される用語は、本発明のある特定の実施形態の詳細な説明と関連して単に使用されているだけであり、限定的又は制限的に解釈されることは意図されていない。さらに、本発明の実施形態は、いくつかの新規な特徴を含むことが可能であり、そのうちの1つのみがその望ましい属性を単独で担うことはなく、又は本明細書で説明した本発明の実施にとって不可欠でない。本明細書で説明したCVT/IVTの実施形態は、一般に、米国特許第6,241,636号明細書、同第6,419,608号明細書、同第6,689,012号明細書、同第7,011,600号明細書、及び米国特許出願第11/243,484号明細書と同第11/543,311号明細書に開示された変速機及びバリエータに関する。これらの特許及び出願の各々の開示全体は、参考として本出願に組み込まれている。
【0027】
本明細書で使用されているように、「動作的に接続される」、「動作的に結合される」、「動作的に連結される」、「動作可能に接続される」、「動作可能に結合される」、「動作可能に連結される」等の用語は、一方の要素の動作が第2の要素の対応、追従、又は同時の動作又は作動をもたらす要素間の関係(機械的、リンク機構、継手等)を指す。発明の実施形態を説明するために前記用語を使用する際に、要素を連結又は結合する特定の構造又は機構が典型的に説明されることが指摘される。しかし、特に具体的に述べない限り、前記用語の1つが使用される場合、その用語は、実際のリンク機構又は継手が、ある場合には関連技術の当業者に自明であろう様々な形態をとり得ることを示している。
【0028】
説明のために、「半径方向」という用語は、変速機又はバリエータの長手軸線に対し垂直な方向又は位置を示すために本明細書で使用されている。本明細書で使用されるような「軸方向」という用語は、変速機又はバリエータの主軸線又は長手軸線に平行な軸線に沿った方向又は位置を指す。明確かつ簡潔にするため、同様に符号が付された同様の構成要素(例えば、制御ピストン582A及び制御ピストン582B)は、単一の符号(例えば、制御ピストン582)で集合的に指す場合がある。
【0029】
図1〜図4を参照すると、一実施形態では、無限可変変速機(IVT)100は制御組立品104と協働するように適応されたハウジング組立品102を含む。IVT100は、例えば入力プーリ106を有する動力入力部に結合することができる。とりわけ、ハウジング組立品102は、IVT100の構成要素の大部分を囲み、例えば、車両フレームあるいはギアボックス、ディファレンシャル、又は車軸のようなドライブトレイン内の他の構成要素にIVT100を取り付けるための構造的支持を提供する。ある実施形態では、IVT100は、ハウジング組立品102の内部に存在するある構成要素に結合することができる手動の中立ノブ組立品108を含む。手動の中立ノブ組立品108は、入力プーリ106と、芝生トラクタの被駆動車軸のような被駆動装置との間の手動の分離を可能にするためのインタフェースを提供することができる。一実施形態では、いくつかの冷却フィン110が、ハウジング組立品102に形成される。冷却フィン110は、IVT100の熱管理を補助することができる。
【0030】
次に図2を参照すると、さらに具体的には、IVT100の一実施形態では、ハウジング組立品102は、入力プーリ106と出力シャフト210とに動作可能に結合できるバリエータ200を囲む。ある実施形態では、ハウジング組立品102は、手動の中立ノブ組立品108に結合できる中立のフォークアーム220を支持する。手動の中立ノブ組立品108は、例えばUリンク部材222に接続することができる。保持ばね224は、Uリンク部材222に結合することができる。一実施形態では、手動の中立ノブ組立品108の調整、一般的には所定の角度位置への回転により、Uリンク部材222が並進されて保持ばね224が付勢され、これにより、手動の中立ノブ組立品108の調整で、旋回軸223を中心とする中立フォークアーム220の運動がもたらされる。ある実施形態では、中立フォークアーム220がスローアウトベアリングハウジング226に結合し、スローアウトベアリングハウジング226は、出力シャフト210に係合しかつ係合解除するように構成される。軸方向スラスト軸受211及びニードルローラ軸受212が、とりわけ、バリエータ200のある構成要素を支持するように設けることができる。
【0031】
一実施形態では、IVT100は、IVT100の速度比の調整を容易にするための制御インタフェース機構230を含む。ある実施形態では、制御インタフェース機構230は、バリエータ200のある構成要素に結合する比率調整器240に結合することができる。図3に示したように、一実施形態では、制御インタフェース機構230は、制御リンク機構310に結合することができ、制御リンク機構310は、旋回軸312においてハウジング102に支持されることができ、制御リンク機構310は、一実施形態では結合部材314にさらに結合する。結合部材314は、ユーザ(又は、代わりに若しくは追加して、自動化又は半自動化命令システム)からの伝達比の調整をIVT100に連絡するために、フットペダル又はハンドレバー(図示せず)のようなユーザ制御インタフェースと相互作用するように適応されることが好ましい。制御リンク機構310の一実施形態では、結合部材314は、旋回レバー316の一方の端部に配置された旋回軸315に結合する。中間リンク機構318は、旋回軸317において旋回レバー316に結合する。結合部材314の並進は、旋回軸312を中心として旋回レバー316を回転させ、これによって、制御リンク機構318を並進させる。ある実施形態では、制御リンク機構318は、旋回軸319においてシフトフォーク320に結合する。シフトフォーク320は、制御インタフェース機構230に結合する。シフトフォーク320は、一実施形態では接地部材330によって支持される旋回軸321に結合することができる。接地部材330は、例えば車両シャーシに取り付けることができる。
【0032】
次に図4を参照すると、IVT100の一実施形態では、ハウジング組立品102は、上方ハウジング部材102A、中間プレート102C、及び下方ハウジング部材102Bを含むことができる。ハウジング部材102A、102Bと102Cは、例えばボルト、ねじ、又はクランプなどの適切な方法で結合される。バリエータ200は、ハウジング組立品102の内部で一方の側面の近くに配置することができ、これによって、例えば潤滑油用のリザーバを設けるための内部体積が形成される。ある実施形態では、ハウジングキャップ410、フランジシール412、及びシャフトシール414が、上方ハウジング部材102Aに結合する。ハウジングキャップ410は、IVT100をシールすることができる。バリエータ200に、いくつかのばね、例えばバリエータを上方ハウジング部材102Aに結合できるコイルスプリング202を設けることができる。コイルスプリング202は、バリエータ202の構成要素に対して予め加えられる負荷の付与を促進することができる。
【0033】
次に図5を参照すると、一実施形態では、バリエータ200は、メインシャフト510のプーリ106から入力動力を受け取るように構成される。メインシャフト510は、キャリアクランプ514によりキャリア512に取り付けることができる。動力は、無限可変の比率範囲を容易にするキャリア512に伝達される。IVTの機能により、動力供給装置の非ゼロの入力速度によるゼロ出力速度(「動力ゼロ」状態)の供給が可能である。キャリア512は、特に、いくつかの動力ローラ組立品502の支持を行う。キャリアクランプ514は、支持軸受515Aを受容するように構成される。ある実施形態では、軸受515Aは、バリエータ200とハウジング組立品102とを動作可能に結合することができる。例示的な動力ローラ組立品502が、米国特許出願第11/543,311号明細書に記載されており、この特許出願の開示全体は、参考として本出願に組み込まれている。一実施形態では、牽引リング516は、クランプ力発生器組立品518に結合する。クランプ力発生器組立品518は、反作用部材520と、いくつかの負荷カムローラ522とを含むことができる。ある実施形態では、反作用部材520は、例えばドエルピン及びコイルスプリング202で上方のハウジング部材102Aに結合する。バリエータ200は、動力ローラ組立品502と接触する出力牽引リング524を有するように構成することができる。出力牽引リング524は、いくつかの負荷カムローラ522を含む第2の軸方向力発生器機構に、かつ反作用部材526に結合することができる。反作用部材526は、2つの部材の間の相対運動が防止されるように、例えばドエルピンで出力部材528に取り付けることができる。他の実施形態では、反作用部材526と出力部材528との結合は、摩擦結合であることができる。
【0034】
図5と図6を参照すると、バリエータ200の一実施形態では、比率調整器240は、メインシャフト510の内部に同軸にかつ半径方向に配置することができる。比率調整器240は、アイドラ組立品504に結合することができる。比率調整器240の調整は、アイドラ組立品504を軸方向に並進させ、これによって、IVT100の速度比を調整する。ある実施形態では、比率調整器240は、出力係合機構530に結合することができる。動力ゼロのようなある動作状態では、出力部材528は、比率調整器240に動作可能に結合することができる。一実施形態では、比率調整器240は、メインシャフト510に結合することができる軸受540と542によって、バリエータ200の中心軸線に沿って半径方向に支持される。比率調整器240は、さらに、出力部材528によって穴545に受容されかつ支持される軸受544によって支持することができる。
【0035】
図2と図6を参照すると、バリエータ200の一実施形態では、出力シャフト210は、例えばいくつかのドエル611によって出力部材528に結合される。ドエル611は、IVT100の主軸線を中心に角度的に、かつ実質的に同軸に配置することができる。出力シャフト210及び出力部材528は、動作中に確実に連結することができる。スローアウトベアリングハウジング226は、例えばラジアル玉軸受227によって出力シャフト210に結合することができる。スローアウトベアリングハウジング226は、ハウジング組立品102に半径方向に支持されて、少なくとも2つのドエル612で回転を抑制することができる。ドエル612はまた、中立フォークアーム220に結合することができる。スローアウトベアリングハウジング226を軸方向に並進させるために、中立フォークアーム220を使用することができ、これによって、出力シャフト210が出力部材528に選択的に係合し、また、係合解除される。
【0036】
次に、図7Aに移ると、IVT100の一実施形態では、中立ロックアウト機構700をバリエータ200に結合することができる。中立ロックアウト機構700は、中立フォークアーム220の一方の端部に結合されたスローアウトベアリングハウジング226を含むことができる。中立フォークアーム220は、ブラケット730を用いて旋回軸223で支持することができる。Uリンク部材222は、旋回軸722において中立フォークアーム220に接続することができる。中立ノブ組立品108は、一実施形態で、ノブ710とスイッチカム712とを含むことができる。中立ノブ組立品108は、Uリンク部材222の一方の端部に結合することができる。ある実施形態では、ばね224は、Uリンク部材222と協働することができる。ばね224の一方の端部はUリンク部材224に結合し、一方、ばね224の他方の端部はハウジング102に結合する。ある実施形態では、キルスイッチ720がスイッチカム712に結合し、これによって、例えば車両の電気システムに中立ロックアウト機構700の作動を連絡することが可能である。IVT100の動作中、中立ロックアウト機構700は作用せず、したがって、中立スローアウトベアリングハウジング226は、出力シャフト210と出力部材528との係合を可能にするように位置決めされる。ある動作状態の間、出力シャフト210からバリエータ200を切り離すことが望ましい。中立ロックアウト機構700をこのために使用することができる。中立ノブ組立品108は、ハウジング102から離れるようにノブ710を引っ張って、例えば約90°の円弧にわたってノブ710を回転させることによって、所定位置に調整することができる。この作用により、Uリンク部材222が並進され、ハウジング102とUリンク部材222との間でばね224が圧縮され、中立フォークアーム220が旋回させられ、これによって、スローアウトベアリングハウジング226が軸方向に並進される。
【0037】
図7B〜図7Dを参照すると、一実施形態では、中立ノブ710は、中央穴711を有するように形成される実質的に円筒状の本体とすることができる。中央穴711は、Uリンク部材222の一方の端部を受容するように適応することができる。中立ノブ710は、主本体から延びるショルダ713を有することができる。ショルダ713は、スイッチカム712と噛合するように適応することができる。一実施形態では、スイッチカム712は、メイン穴716と、いくつかのガイド穴717とを含む。ガイド穴717は、いくつかのドエルピン(図示せず)を介してハウジング部材102Aのようなハウジング部材へのスイッチカム712の選択的な結合を容易にすることができる。スイッチカム712の本体は、キルスイッチ720に結合するように適応されるスイッチカム延長部715を有することができる。一実施形態では、キルスイッチ720は、ハウジング722に支持されたスイッチボタン721を含む。例えば、車両のシャーシにキルスイッチ720を取り付けることを容易にするために、いくつかの締結穴723をハウジング722に設けることができる。
【0038】
次に図8Aと図8Bを参照すると、一実施形態では、出力シャフト210は、中立スローアウトベアリングハウジング226と協働するように適応される。玉軸受227は、中立スローアウトベアリングハウジング226に支持することができる。玉軸受227は、軸受座818上において出力シャフト210に支持されることができる。スナップリング811Aは、スナップリング溝820に挿入することができ、スナップリング811Aは、軸受レース810を固定するように適切に適応される。同様に、中立スローアウトベアリングハウジング226の軸受227の軸受レースを固定するために、スナップリング811Bを設けることができる。一実施形態では、出力シャフト210は、スプライン端部824とフランジ端部816とを有する。フランジ端部816は、例えばドエル611を受容するように適応された、いくつかの穴610を含むことができる。出力シャフト210には、例えばシャフトシールを受容するように適応されたシール面822を設けることができる。端部816は、比率調整器240のある構成要素用にクリアランスを提供するためにカウンタ穴812を含むことができる。
【0039】
図9A〜図9Cを参照すると、一実施形態では、出力部材528は、出力部材端部911Aと出力部材端部911Bとを有する概ね中空の円筒状本体であることができる。出力部材端部911Aは、軸方向力の反作用部材526に結合するように適応される。出力部材端部911Bは、出力シャフト210に結合するように適応される。ある実施形態では、いくつかのドエル穴910が出力部材端部911Aに形成される。ドエル穴910は、いくつかのドエル611を拘束するように適応される。ドエル611は、出力部材528を軸方向力の反作用部材526に結合することができる。いくつかの実施において、いくつかの排出穴912は、出力部材528の外周に放射状に配置することができる。排出穴912は、バリエータ200の内部からの潤滑油の排出を容易にする。次に出力部材端部911Bに目を向けると、ショルダ914は、軸方向スラスト軸受211と噛合するように設けることができる(例えば、図2参照)。ある実施形態では、フランジ面916に、いくつかのドエル611を受容するための穴915が設けられる。フランジ面916は、出力シャフト210と噛合することができる。円筒状ショルダ917は、フランジ面916から延び、ニードルローラ軸受212用の支持部を提供することができる(例えば、図2参照)。とりわけ、ショルダ914及びショルダ917は、ハウジング組立品102のバリエータ200を支持する。出力部材528の内部穴は、実質的に円筒状であり、例えば、出力係合機構530と噛合するように構成することができるいくつかの平坦なばね反作用面920を有することができる(例えば、図5参照)。
【0040】
次に、図10A、図10B、図10C、及び図10Dを参照すると、バリエータ200と協働するように適応されることができる制御システム1000について説明する。一実施形態では、制御システム1000は、制御インタフェース機構230、比率調整器240、及び出力係合機構530を含む。ある実施形態では、比率調整器240は、シフトロッドサブアセンブリ1001とシャフトサブアセンブリ1002とを含む。一実施形態では、シフトロッドサブアセンブリ1001は、シフトロッドドライバ1001Aと出力フィードバックロッド1001Bとを含む。シフトロッドドライバ1001A及び出力フィードバックロッド1001Bは、例えばねじ1003によって結合することができる。組み立てられると、シフトロッドドライバ1001A及び出力フィードバックロッド1001Bは、実質的剛性のシフトロッドサブアセンブリ1001を形成する。シャフトサブアセンブリ1002は、シフトロッドサブアセンブリ1001の半径方向外側に、かつそれと同軸に配置することができる。ある実施形態では、シャフトサブアセンブリ1002は、キャップ1002Bに結合されたシフトロッドスリーブ1002Aを含む。シフトロッドスリーブ1002Aは、シフトナット1006に適応するように構成することができる。シフトナット1006は、例えばスナップリング1007で、シフトロッドスリーブ1002Aに又はそれによって保持することができる。シフトナット1006は、アイドラ組立品504にさらに結合することができる(例えば、図5参照)。シャフトサブアセンブリ1002は、例えば軸受1004と1005でシフトロッドサブアセンブリ1001に支持される。軸受1004と1005は、例えばニードルローラ軸受であることができ、またシフトロッドサブアセンブリ1001とシャフトサブアセンブリ1002との間に拘束することができる。
【0041】
図10A、図11A、及び図11Bを参照すると、一実施形態では、制御インタフェース機構ハウジング1100は、異なる直径の2つの部分を有する中央穴1102を有する実質的に円筒状の本体である。中央穴1102の一部分は、例えば直線ねじ1106でねじ切りされる。ねじ部分1106は、調整部材1020と1021を受容するように適応することができる。調整部材1020と1021は、動作中に比率調整器240のある部分を拘束する。中央穴1102は、例えばアクメねじ1108を有する第2のねじ部分を含むことができる。アクメねじ1108は、シフトロッドドライバ1001Aのねじ部分と噛合するように構成することができる。制御インタフェース機構ハウジング1100は、ボルト又はねじ(図示せず)のような締結具で例えばシフトフォーク320に接続するために、タップ穴1104Aと1104Bを含むことができる。
【0042】
次に、図12Aと図12Bを参照すると、一実施形態では、出力係合機構530は、例えば、出力部材528と比率調整器240との選択的な接続を容易にするように構成された機械的結合部であることができる。ある実施形態では、出力係合機構530は、例えば出力部材528と共に回転する。一実施形態では、出力係合機構530は、保持キャップ1202に結合された概ね円筒状のハウジング1200を含む。係合機構ハウジング1200及び保持キャップ1202は、いくつかのばね1008とピン1010とを囲む。図示した実施形態では、4つのピン1010と4つのばね1008は、ハウジング1200の中心軸線を中心に角度的に配置される。出力係合機構530は、バリエータ200と協働するように構成される。一実施形態では、出力係合機構530は、比率調整器240のある構成要素を囲む。動力ゼロのようなある動作状態の下では、出力係合機構530は、比率調整器240のある構成要素、例えば出力フィードバックロッド1001Bに結合することができる。いくつかの実施において、出力係合機構530は、出力フィードバックロッド1001Bを回し、これによって、バリエータ200をシフトする。
【0043】
図13A〜図13Fを参照すると、一実施形態では、ハウジング1200は、中央穴1302を有する概ね円筒状の本体を含む。ハウジング1200の一方の端部は、ショルダ1310を含むことができる。ショルダ1310は、軸受515Bの半径方向及び軸方向の整列を容易にすることができる(図5参照)。ある実施形態では、いくつかの平坦面1312をハウジング1200の外周に配置することができる。平坦面1312は、一般に、出力部材528の内部穴に形成されたばね反作用面920と協働する(例えば、図9A参照)。いくつかの穴1314は、ハウジング1200を保持キャップ1202及び出力部材528の両方に例えばボルトで固定する締結具用のクリアランスを提供する。例えばボルトヘッド(図示せず)にクリアランスを提供するために、いくつかのカウンタ穴1316をハウジング1200に形成することができる。中央穴1302は、一般に、比率調整器240のある構成要素用のクリアランスを提供するために寸法決めされる。ハウジング1200は、さらに、いくつかのチャネル1318と、ショルダ1310を有するハウジング1200の端部と反対側のハウジング1200の端部に形成された反作用面1320とを含むことができる。チャネル1318は、ピン1010を支持するように配置することができる。同様に、保持キャップ1202は、比率調整器240のある構成要素用のクリアランスを提供することができる中央穴1303を有する概ね円筒状のディスクである。いくつかの穴1315を保持キャップ1202に設け、穴1314と協働するように適応することができる。いくつかのチャネル1319が保持キャップ1202の一方の面に構成される。チャネル1319は、実質的にチャネル1318と同様であり、ピン1010を受容するように適応される。保持キャップは、ピン1010と噛合するように適応されるいくつかの反作用面1321を含む。ピン1010は、内部カウンタ穴1334を有する概ね中空の円筒状本体であることができる。ピン1010は、例えば反作用面1320と1321と噛合するように適応された、いくつかの外部反作用面1330を含む。各々の内部穴1334は、ばね1008を受容するように適応される(例えば、図12B参照)。ばね1008は、反作用面1320と1321に対しピン1010を押圧するように構成される。ピン1010は、ピン1010の反作用面1330から延びる係合ショルダ1332で、比率調整器240のある構成要素に結合することができる。一実施形態では、反作用面1320と1321は、ある動作状態、すなわち、例えば非ゼロの出力速度を有する状態の間に、係合ショルダ1332が比率調整器240に接触することを防止するように構成される。
【0044】
次に図14〜図18に移ると、一実施形態では、シフトロッドドライバ1001Aは、一方の端部において反応フランジ1412で、他方の端部において締結ねじ1003で形成された概ね円筒状のロッド1410を含む。ねじリード1414は、例えば、制御インタフェースハウジング1100に設けられたアクメねじ1108と協働するように適応されたアクメねじであることができる(例えば、図11A参照)。反作用フランジ1412は、制御インタフェースハウジング1100及び調整部材1020と1021と協働するように構成することができる(例えば、図10A参照)。締結ねじ1003は、シフトロッドドライバ1001Aを出力フィードバックロッド1001Bに結合する。一実施形態では、出力フィードバックロッド1001Bは、一方の端部のねじ穴1510、軸受フランジ1514、及びいくつかの係合面1512が設けられた実質的に円筒状の本体であることができる。軸受フランジ1514は、反作用面1516と1518を含む。反作用面1516と1518は、それぞれ、例えばニードル軸受1004と1005と協働するように適応される。係合面1512は、出力係合機構530と、ピン1010の係合ショルダ1332と協働するように適応することができる。いくつかのプロフィールランプ1520Aと1520Bを出力フィードバックロッド1001Bに形成することができる。好ましくは、プロフィールランプ1520は、係合ショルダ1332を案内しかつ捕捉するように適応される。ある実施形態では、いくつかの係合面1530を出力フィードバックロッド1001Bに形成することができる。係合面1530の機能は、係合面1512と実質的に同様であることができる。いくつかのプロフィールランプ1532Aと1532Bは、ピン1010を案内しかつ捕捉するための係合ショルダ1332と協働するように配置することができる。
【0045】
図16A〜図17Bを参照すると、一実施形態では、シフトロッドスリーブ1002Aは、第1の穴1730と第2の穴1732とを有する概ね中空の円筒状本体であることができる。シフトロッドスリーブ1002Aは、バリエータ200に、さらに具体的にはアイドラ組立品504に動作的に結合することができる。2つの穴1730と1732は、シフトロッドドライバ1001A及び出力フィードバックロッド1001B用のクリアランスを提供するように構成される。シフトロッドスリーブ1002Aは、いくつかのニードル軸受1004と1005を囲むように適応されるカップ端部1702を有するように形成することができる。カップ端部1702は、保持キャップ1002Bのねじ1610と噛合するように構成されたねじ1710を含む。反作用面1712は、例えば軸受1004を支持することができる。反作用面1620は、保持キャップ1002Bの一方の端部に設けることができる。反作用面1620は、軸受1005を支持することができる(例えば、図10B参照)。ある実施形態では、シフトロッドスリーブ1002Aは、例えばシフトナット1006の内部穴1830を受容するように適応された表面1720とショルダ1721とを含むことができる。シフトナット1006は、溝1722に受容されたスナップリング1007(例えば、図10A参照)によってシフトロッドスリーブ1002Aに固定することができる。一実施形態では、保持キャップ1002Bは、中央穴1614を有する概ね円筒状のディスクであることができる。ねじ1610は、カップ端部1702と噛合するために円筒状ディスクの外周に設けることができる。さらに、保持キャップ1002Bは、いくつかのカウンタ穴1612を含むことができ、これらの穴は、キャップをシフトロッドスリーブ1002Aに締結するためのツール、例えばペンチを受容するように適応される。
【0046】
次に図18を参照すると、一実施形態では、シフトナット1006は、例えばシフトロッドスリーブ1002Aの表面1720とショルダ1721と噛合するように適応された中央穴1830を有する概ね長方形の本体であることができる。ショルダ1832と1833は、アイドラ組立品504に適応するように構成され、したがって、動作中、一実施形態では、シフトナット1006はアイドラ組立品504と共に回転し、並進する。シフトナット1006は、シフトロッドスリーブ1002Aに結合する。
【0047】
IVT100の動作中、ゼロ出力速度状態又は動力ゼロ状態が望ましいかもしれない。ゼロ出力速度のコマンドは、制御リンク機構310によってIVT100に伝送することができる(例えば、図3参照)。バリエータ200の一実施形態では、ゼロ出力速度状態は、一般に、動力ローラ組立品502の動力ローラの回転軸線が、バリエータ200の長手軸線に対しゼロに実質的に等しい傾斜角を有する配置に対応する。動力ローラ組立品502の傾斜角は、一般に、アイドラ組立品504の軸方向並進に対応する。したがって、ゼロ出力速度状態は、アイドラ組立品504の特定の軸方向位置に対応する。典型的な例では、出力フィードバックロッド1001Bの係合面1512は、ゼロ出力速度状態の間、係合ピン1010と整列する。係合ピン1010は、シフトロッド組立品1001を出力部材528に結合し、したがって、出力速度の変化を比率調整器240に連絡することができる。ねじ1414へのねじ1108の結合により、出力部材528からシフトロッド組立品1001の軸方向並進に回転入力が変換される。シフトロッド組立品1001は、制御インタフェース機構ハウジング1100に対し最小の程度の許容可能な回転及び軸方向行程を有することができる。許容可能な回転及び軸方向行程の量は、調整部材1020と1021で調整することができる。調整部材1020と1021は、制御インタフェース機構ハウジング1100に対するシフトロッド組立品1001の許容可能な軸方向行程を画定する。シフトロッド組立品1001の軸方向並進により、アイドラ組立品504が軸方向に並進され、これによって、動力ローラ組立品502が傾けられ、バリエータ200の速度比の調整を達成し、例えば出力速度をゼロにする。好ましくは、ゼロ出力速度状態の間、制御インタフェース機構ハウジング1100は、実質的に静止し、シフトロッド組立品1001の軸方向移動は、IVT100のユーザには実質的に検知できない。例えば、ユーザは、IVT100がゼロ出力速度状態を維持するようにシフトすることに気付かないであろう。係合面1512の長さにより、比率範囲が、係合ピン1010がバリエータ200の速度比に影響を及ぼす約ゼロ速度に定義される。係合面1512が係合ピン1010と整列しないように、ユーザがシフトロッド組立品1001を実質的にゼロ速度比からシフトすると、係合ピンは、出力フィードバックロッド1001Bに接触しない。
【0048】
次に図19Aと図19Bを参照し、再び図5に言及すると、一実施形態では、キャリアクランプ514は、中央穴を有する概ね円筒状の本体を含む。いくつかの穴1912を設けて、とりわけ、バリエータ200の中心軸線への変速機流体のような潤滑油の供給を容易にすることができる。キャリアクランプ514は、キャリアクランプ514をメインシャフト510に結合するために、中央穴に形成されたねじ部分1910を含む。とりわけ、キャリアクランプ514は、メインシャフト510をキャリア512に動作的に結合する。さらに、中央穴には、例えばOリングを受容するように適応することができる溝915を設けることができる。一実施形態では、キャリアクランプ514は、一方の端部に反作用面1916を含む。反作用面1916は、キャリア512に結合するように構成される。キャリア512を軸方向に支持する軸受515Aを支持するために、ショルダ1932及び反作用面1930を設けることができる。キャリアクランプ514は、軸受515Aの保持を補助するスナップリングを受容するための溝1934を含むことができる。いくつかの平坦部1920をキャリアクランプ514の外周に形成することができる。平坦部1920は、キャリアクランプ514をメインシャフト510に取り付けることを容易にすることができる。
【0049】
次に図20A〜図20Eに移り、なお図5を参照すると、一実施形態では、メインシャフト510は、第1の中央穴2010と第2の中央穴2012とを有する概ね円筒状の本体であることができる。ある実施形態では、中央穴2010と2012は、軸受540と542のようないくつかの支持軸受を受容するように適応され、軸受は、比率調整器240のある構成要素を支持するように構成される。メインシャフト510は、シフトナット1006を受容するように適応されるいくつかのスロット2014を含むことができる(例えば、図3参照)。一実施形態では、スロット2014は、シフトナット1006用の軸方向クリアランスを提供する。メインシャフト510は、例えば入力プーリ106をメインシャフト510に結合することができるキーを受容するために、三日月形を有するスロット2016を含むことができる。いくつかの潤滑穴2020をメインシャフト510の一方の端部に形成することができる。この実施形態では、2つの潤滑穴2020がメインシャフト510に設けられ、キャリアクランプ514の潤滑穴1912と整列するように構成される。シール溝2030をメインシャフト510の一方の端部に設けることができる。一実施形態では、メインシャフト510は、第1の中央穴2010に配置することができる軸受支持ショルダ2032を含む。軸受支持ショルダ2032は、例えば軸受542に結合するように構成することができる。動作中、潤滑油をメインシャフト510の内部穴に沿って導くことができる。シール溝2030は、例えば、メインシャフト510の内部穴からの潤滑油の漏れを防止するためにシャフトシールを保持することができる。
【0050】
図20Dと図20Eに具体的に言及すると、一実施形態では、メインシャフト510は、いくつかのローレット2040Aと2040Bを含む。ローレット2040Aと2040Bは、キャリア512に対するメインシャフト510の剛性結合を容易にするように構成することができる。メインシャフト510の一方の端部は、キャリアクランプ514に係合するために1組のねじ2042を含むことができる。スナップリング溝2041は、メインシャフト510の他方の端部に形成することができる。溝2041は、キャリア512を軸方向に固定するためのスナップリングを受容するように構成される。軸受面2044は、軸受515Bを支持するためのメインシャフト510に設けることができる。スナップリング溝2043と2046は、例えば、支持軸受515Bを軸方向に保持することができるスナップリングを受容する。
【0051】
次に図21に移ると、一実施形態では、ハウジング組立品102は、上方ハウジング部材102A、中間プレート102C、及び下方ハウジング部材102Bを含む。上方ハウジング部材102Aは、ボルトのような締結具を受容するためのいくつかの穴2132を含むことができる。同様に、いくつかの穴2122と2112は、それぞれ中間プレート102C及び下方ハウジング部材102Bにそれぞれ設けることができる。穴2132、2122、2112は、それぞれ、フランジ面2130、2120、2110に配置することができる。フランジ面2130、2120、2110は、それぞれのハウジング組立部材102B、102C、102Aの周囲の周りに概ね延びており、とりわけIVT100をシールするための基部を提供することができる。溝2124は、Oリング(図示せず)を受容するために中間プレート102Cに設けることができる。さらに、ブラケット2126を中間プレート102Cに設けることができる。ブラケット2126は、旋回レバー316を支持するように構成される。冷却フィン110Aをハウジング部材102Aの外面に形成することができる。同様に、冷却フィン110Bをハウジング部材102Bの外面に形成することができる。さらに、いくつかの内側冷却フィン110Cを下方ハウジング部材102Bの内面に設けることができる。
【0052】
次に図22A〜図22Cを参照すると、一実施形態では、下方ハウジング部材102Bは、支持ハブ2210を含むことができる。支持ハブ2210は、下方ハウジング部材102Bの内面に形成することができる。支持ハブ2210は、出力シャフト210及び中立スローアウトベアリングハウジング226と協働するように適応される。シール面2220は、例えばシャフトシールを受容するように設けることができる。軸受211を支持するショルダ2222を設けることができる。同様に、軸受212を支持するショルダ2224を設けることができる。いくつかの溝2226を支持ハブ2210に形成して、スローアウトベアリングハウジング226のドエル612を保持することができる。クリアランス穴2202を下方ハウジング部材102Bに設けることができる。出力シャフト210は、クリアランス穴2202においてIVT100から延びる。排出穴2204は、ハウジング組立品102からの潤滑油の除去を可能にする。いくつかの貫通穴2206を下方ハウジング部材102Bに設けることができ、IVT100を車両構造に取り付けるように適応することができる。
【0053】
次に図23Aと図23Bを参照すると、一実施形態では、上方ハウジング部材102Aは、その内側空洞に配置された、いくつかのドエル穴2302を含むことができる。ドエル穴2302は、バリエータ200のある構成要素に結合するように構成することができる。特に、ドエル穴2302は、軸方向力発生器組立品518に結合するドエルを受容することができる。ショルダ2304は、例えば軸受515Aを保持するスナップリングを支持することができる。冷却フィン110Aは、ハウジング部材102Aの外側に形成することができ、一方、冷却フィン110Dは、ハウジング部材102Aの内部に形成することができる。貫通穴2306及びいくつかのガイド穴2308は、手動の中立ノブ組立品108と協働し及び/又は受容するように設けることができる。潤滑油ポート2310は、上方のハウジング部材102Aの外側に形成することができ、潤滑油をIVT100に供給するために流体接続具を受容するように構成される。ハウジングキャップ410を受容するために、パイロットショルダ2312及びいくつかのねじ穴2314を設けることができる(例えば、図4参照)。
【0054】
上述の説明は、本発明のある実施形態を詳述している。しかし、上記の文面がいかに詳細に見えようとも、本発明を多くの方法で実施できることが理解されるであろう。同様に上述のように、本発明のある特徴又は形態を説明するときの特定の用語の使用は、当該用語が関連する本発明の特徴又は形態の任意の具体的な特性を含むことに限定されるように、当該用語が本明細書で再定義されていることを意味すると理解すべきではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボール遊星無限可変変速機(IVT)であって、
シフトロッドドライバと、
前記シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドと、
前記出力フィードバックロッドに選択的に結合するように構成された複数の係合ピンと、
を備えるボール遊星無限可変変速機(IVT)。
【請求項2】
前記シフトロッドドライバに動作可能に結合される制御インタフェースハウジングをさらに備える、請求項1に記載のIVT。
【請求項3】
前記出力フィードバックロッドは、前記係合ピンの少なくとも1つと協働するように適応された複数の平坦部及びランプを有する、請求項1に記載のIVT。
【請求項4】
ボール遊星無限可変変速機(IVT)であって、
前記IVTの出力部材に結合されたスローアウトベアリングハウジングと、
第1の端部及び第2の端部を有する中立フォークアームであって、前記第1の端部が前記スローアウトベアリングハウジングに結合された、前記中立フォークアームと、
前記第2の端部に結合されたUリンク部材と、
前記Uリンク部材に結合され、前記IVTの外側からアクセス可能であるように構成されたノブと、
を備えるボール遊星無限可変変速機(IVT)。
【請求項5】
前記Uリンク部材に結合された保持ばねをさらに備える、請求項4に記載のIVT。
【請求項6】
前記ノブは、前記Uリンク部材を移動させるように構成される、請求項4に記載のIVT。
【請求項7】
前記ノブに結合されたスイッチカムをさらに備える、請求項4に記載のIVT。
【請求項8】
無限可変変速機(IVT)用のバリエータであって、
前記変速機の長手軸線を中心に角度的に配置され、動作時に傾斜するように構成された複数の動力ローラ組立品と、
前記動力ローラと接触し、実質的に回転不能である第1の牽引リングと、
前記動力ローラと接触する第2の牽引リングと、
入力動力を前記動力ローラ組立品に伝達するように適応されたキャリアと、
前記第2の牽引リングに動作可能に結合され、前記長手軸線に沿って並進するように適応され、前記第2の牽引リングに選択的に係合しかつ係合解除するように構成される出力部材と、
を備えるバリエータ。
【請求項9】
前記出力部材に動作可能に結合される比率調整器をさらに備える、請求項8に記載のバリエータ。
【請求項10】
前記比率調整器は、回転可能な部材と、実質的に回転不能な部材とを有する、請求項9に記載のバリエータ。
【請求項11】
前記実質的に回転不能な部材は、動作中に前記出力部材に選択的に係合するように適応される、請求項10に記載のバリエータ。
【請求項12】
変速機であって、
前記変速機の長手軸線を中心に角度的に配置され、動作中に傾斜するように構成された複数の動力ローラ組立品と、
前記動力ローラと接触する第1の牽引リングと、
前記動力ローラと接触する第2の牽引リングと、
前記動力ローラと接触し、前記長手軸線に対し並進するように適応されたアイドラと、
前記アイドラに動作可能に結合され、前記アイドラと共に回転するように構成されたシフトロッドスリーブと、
前記長手軸線に沿って配置され、前記シフトロッドスリーブに動作可能に結合されるシフトロッドドライバと、
前記シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドと、
前記出力フィードバックロッドに動作可能に結合され、前記第2の牽引リングと共に回転するように構成される出力係合機構と、
を備える変速機。
【請求項13】
前記シフトロッドドライバに動作可能に結合される制御インタフェースハウジングをさらに備える、請求項12に記載の変速機。
【請求項14】
前記出力係合機構は、前記変速機の動作中に前記出力フィードバックロッドに選択的に結合するように構成される、請求項12に記載の変速機。
【請求項15】
前記出力係合機構の回転速度が前記シフトロッドスリーブの軸方向並進を容易にする、請求項12に記載の変速機。
【請求項16】
変速機用の中立ロックアウト機構であって、
前記変速機の出力部材に動作可能に結合されるスローアウトベアリングハウジングと、
第1の端部及び第2の端部を有する中立フォークアームであって、前記第1の端部が前記スローアウトベアリングハウジングに結合された、前記中立フォークアームと、
前記第2の端部に結合されたUリンク部材と、
前記Uリンク部材に結合され、前記変速機の外側からアクセス可能であるように構成されたノブと、
を備える中立ロックアウト機構。
【請求項17】
前記Uリンク部材に結合された保持ばねをさらに備える、請求項16に記載の中立ロックアウト機構。
【請求項18】
前記ノブに結合されたスイッチカムをさらに備える、請求項16に記載の中立ロックアウト機構。
【請求項19】
前記ノブの移動が前記スローアウトベアリングハウジングの並進に対応する、請求項16に記載の中立ロックアウト機構。
【請求項20】
変速機用の出力シャフト組立品であって、
フランジ端部及びスプライン端部を有し、軸方向に並進するように適応された出力シャフトと、
前記出力シャフトに動作可能に結合されるスローアウトベアリングハウジングと、を備え、
前記スローアウトベアリングの軸方向並進が前記出力シャフトの軸方向並進に対応する、
出力シャフト組立品。
【請求項21】
前記スローアウトベアリングハウジングが実質的に回転不能である、請求項20に記載の出力シャフト組立品。
【請求項22】
前記フランジ端部が、前記変速機の出力部材に選択的に係合するように構成される、請求項20に記載の出力シャフト組立品。
【請求項23】
無限可変変速機(IVT)用の制御システムであって、
シフトロッドドライバと、
前記シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドと、
前記シフトロッドドライバに動作可能に結合され、軸方向に並進するように構成された制御インタフェースハウジングと、
前記出力フィードバックロッドに選択的に結合されるように構成された出力部材と、
を備える制御システム。
【請求項24】
前記制御インタフェースハウジングに結合され、前記シフトロッドドライバと協働するように構成された調整部材をさらに備える、請求項23に記載の制御システム。
【請求項25】
複数のピンを有し、前記出力部材に結合され、前記出力フィードバックロッドに選択的に結合される出力係合機構をさらに備える、請求項23に記載の制御システム。
【請求項26】
前記出力係合機構は、前記ピンの各々に結合されたばねを備える、請求項25に記載の制御システム。
【請求項27】
無限可変変速機(IVT)を制御する方法であって、
前記IVTに結合された比率調整器を設けるステップであって、前記比率調整器が前記IVTの伝達比の変化を作動させるように構成され、前記比率調整器が、
シフトロッドドライバと、
前記シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドと、
前記出力フィードバックロッドに動作可能に結合されるシフトロッドスリーブと、
を備えるステップと、
前記IVTの前記比率調整器の位置を感知するステップであって、前記位置が所望のゼロの変速機出力速度に対応するステップと、
前記IVTの出力部材を前記比率調整器に動作可能に結合するステップと、
前記IVTのゼロ出力速度を維持するように前記比率調整器を作動させるステップと、
を含む方法。
【請求項28】
出力部材を動作可能に結合するステップは、前記IVTの前記出力部材に結合された出力係合機構を設けるステップを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記比率調整器を作動させるステップは、前記出力フィードバックロッドを回転させるステップを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記比率調整器を作動させるステップは、前記シフトロッドスリーブを軸方向に並進させるステップを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
比率調整器及びボール遊星バリエータを有する無限可変変速機(IVT)を制御する方法であって、
ゼロのIVT出力速度を命令するステップと、
機械的結合部を介して前記IVT出力速度を感知するステップであって、前記機械的結合部が前記比率調整器及び前記バリエータの両方に結合するように構成されるステップと、
前記IVT出力速度をゼロに維持するよう前記機械的結合部を調整するステップと、
を含む方法。
【請求項32】
IVT出力速度を命令するステップは、制御インタフェースハウジングを軸方向に並進させるステップを含み、前記制御インタフェースハウジングが前記機械的結合部に動作可能に結合される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記機械的結合部を調整するステップは、前記IVTに結合された出力係合機構を作動させるステップを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
出力係合機構を作動させるステップは、前記出力係合機構を前記IVTの出力部材に選択的に結合するステップを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
バリエータを有する無限可変変速機(IVT)用の比率調整器であって、
シフトロッドドライバと、
前記シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドと、
前記出力フィードバックロッドに動作可能に結合され、前記出力フィードバックロッドの半径方向外側にかつ前記出力フィードバックロッドと同軸に配置され、前記バリエータに結合されるシフトロッドスリーブと、
を備える、比率調整器。
【請求項36】
前記シフトロッドスリーブに結合されたシフトナットをさらに備える請求項35に記載の比率調整器。
【請求項37】
前記シフトロッドスリーブは、前記IVTの長手軸線を中心に回転可能である、請求項35に記載の比率調整器。
【請求項38】
前記シフトロッドスリーブは、軸方向に並進するように適応される、請求項35に記載の比率調整器。
【請求項39】
シフトロッドドライバ及びユーザインタフェースを有する制御システム用の制御インタフェース装置であって、
中央穴を有するハウジングと、
前記中央穴に結合された調整部材と、
前記中央穴に配置され、前記シフトロッドドライバのねじ部分を受容するように適応された第1のねじ部分と、
前記中央穴に配置され、調整部材を受容するように適応された第2のねじ部分と、
を備える、制御インタフェース装置。
【請求項40】
前記中央穴に結合された第2の調整部材をさらに含む、請求項39に記載の制御インタフェース装置。
【請求項41】
前記ハウジングは実質的に円筒状である、請求項40に記載の制御インタフェース装置。
【請求項42】
ユーザインタフェースに結合するための手段をさらに含む、請求項39に記載の制御インタフェース装置。
【請求項43】
無限可変変速機(IVT)用の出力係合機構であって、
ハウジングと、
前記IVTに動作可能に結合され、前記ハウジングに動作可能に結合される出力部材と、
前記ハウジングに選択的に結合され、実質的にゼロに等しい前記IVTの出力速度で前記ハウジングに動作可能に結合する出力フィードバックロッドと、
前記ハウジングに動作可能に結合され、前記出力フィードバックロッドの長手軸線を中心に角度的にかつ前記長手軸線から半径方向に延びて配置される複数の係合ピンと、
前記複数の係合ピンに動作可能に結合される複数のばねと、
を備える出力係合機構。
【請求項44】
前記各係合ピンは、前記係合ピンの第1の端部から延びる係合ショルダを有する、請求項43に記載の出力係合機構。
【請求項45】
前記出力フィードバックロッドは、一部に複数の係合面を有する細長い本体を備える、請求項44に記載の出力係合機構。
【請求項46】
前記各係合ピンは、前記係合面の少なくとも1つに選択的に結合するように構成される、請求項45に記載の出力係合機構。
【請求項47】
出力係合機構用のハウジング組立品であって、
第1の中央穴、第1の端部、及び第2の端部を有する第1の概ね円筒状のハウジングと、
前記円筒状のハウジングの外側周囲に形成された複数の平坦面と、
前記第1の端部に形成され、前記中央穴から半径方向外側に延びる第1の複数のチャネルと、
前記円筒状のハウジングの前記第1の端部に結合され、前記第1の複数のチャネルと実質的に整列するように構成された第2の複数のチャネルを有する保持キャップと、
を備えるハウジング組立品。
【請求項48】
前記各チャネルの半径方向内側に位置する複数の反作用面をさらに備える、請求項47に記載のハウジング組立品。
【請求項49】
前記円筒状のハウジングは、前記第1の中央穴の近傍に位置する第1の複数の反作用面を備える、請求項48に記載のハウジング組立品。
【請求項50】
前記保持キャップは、第2の中央穴を有する第2の概ね円筒状の本体を有するとともに、前記第2の中央穴の近傍に位置する第2の複数の反作用面を備える、請求項49に記載のハウジング組立品。
【請求項51】
シフトロッドドライバであって、
第1の端部及び第2の端部を有する実質的に円筒状のロッドと、
前記第1の端部に構成された反作用フランジと、
前記第2の端部に形成された第1のねじ部分と、
前記第1の端部に形成された第2のねじ部分と、
を備えるシフトロッドドライバ。
【請求項52】
前記第1のねじ部分は、前記制御システムの出力フィードバックロッドを受容するように適応される、請求項51に記載のシフトロッドドライバ。
【請求項53】
前記第2のねじ部分は、前記制御システムの制御インタフェースハウジングの複数の噛合ねじに結合するように適応される、請求項51に記載のシフトロッドドライバ。
【請求項54】
シフトロッド部材であって、
第1の端部及び第2の端部を有する実質的に円筒状の本体であって、前記第1の端部がねじ穴を有する、前記円筒状の本体と、
前記円筒状の本体の外周に形成され、前記第2の端部の近傍に位置する複数の係合面と、
前記円筒状の本体の外周に形成され、前記ねじ穴と前記係合面との間に位置する軸受フランジと、
を備えるシフトロッド部材。
【請求項55】
前記係合面は、プロフィールランプを備える、請求項54に記載のシフトロッド部材。
【請求項56】
前記プロフィールランプは、前記円筒状の本体から半径方向外側に延びる、請求項55に記載のシフトロッド部材。
【請求項57】
前記プロフィールランプは、前記円筒状の本体から半径方向内側に延びる、請求項55に記載のシフトロッド部材。
【請求項58】
無限可変変速機(IVT)の制御システム用のシフトロッドスリーブであって、
第1の中央穴及び第2の中央穴を有する実質的に円筒状の本体であって、前記第1の中央穴が前記円筒状の本体の第1の端部に配置され、前記第2の中央穴が前記円筒状の本体の第2の端部に配置され、また前記第1の中央穴が前記第2の中央穴とは異なる直径を有する、前記円筒状の本体と、
前記円筒状の本体の前記第2の端部から延び、前記制御システムの出力係合ロッドに結合するように構成され、カップねじ部分を有する端部カップと、
前記端部カップの内面に形成された反作用面と、
を備えるシフトロッドスリーブ。
【請求項59】
前記円筒状の本体の前記第1の端部に形成され、前記IVTのスナップリングを受容するように適応された溝をさらに備える、請求項58に記載のシフトロッドスリーブ。
【請求項60】
前記端部カップは、反作用面を有する、請求項59に記載のシフトロッドスリーブ。
【請求項61】
無限可変変速機(IVT)用のキャリアナットであって、
ねじ部分を有するように形成された中央穴を有する実質的に円筒状の本体であって、前記ねじ部分が前記IVTのメインシャフトに結合するように構成される前記円筒状の本体と、
前記円筒状の本体の一方の端部の面に形成された第1の反作用面と、
前記円筒状の本体の外周に形成された第2の反作用面と、
前記円筒状の本体の外周に構成され、前記IVTの軸受を支持するように適応されたショルダと、
を備えるキャリアナット。
【請求項62】
前記中央穴を交差するように構成された潤滑油供給穴をさらに備える、請求項61に記載のキャリアナット。
【請求項63】
前記円筒状の本体をツールを介して前記メインシャフトに締結するための手段をさらに備える、請求項61に記載のキャリアナット。
【請求項64】
変速機用のハウジングであって、
上方ハウジング部材と、
前記上方ハウジング部材に結合された中間プレートと、
下方ハウジング部材と、を備え、
前記上方ハウジング部材は、
第1の複数の締結穴を有するフランジ面と、
前記上方ハウジング部材のメインキャビティから外側方向にかつ内側方向に延びる第1の複数の冷却フィンと、
前記変速機の制御機構を整列しかつ支持するように適応されたパイロットショルダと、を有し、
前記下方ハウジング部材は、
第2の複数の締結穴を有し、前記中間プレートに結合するように構成されたフランジ面と、
前記下方ハウジング部材のメインキャビティから外側方向にかつ内側方向に延びる第2の複数の冷却フィンと、
前記下方ハウジング部材のメインキャビティの内部に位置し、複数の溝及びショルダを有する支持ハブと、を有する、
変速機用のハウジング。
【請求項1】
ボール遊星無限可変変速機(IVT)であって、
シフトロッドドライバと、
前記シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドと、
前記出力フィードバックロッドに選択的に結合するように構成された複数の係合ピンと、
を備えるボール遊星無限可変変速機(IVT)。
【請求項2】
前記シフトロッドドライバに動作可能に結合される制御インタフェースハウジングをさらに備える、請求項1に記載のIVT。
【請求項3】
前記出力フィードバックロッドは、前記係合ピンの少なくとも1つと協働するように適応された複数の平坦部及びランプを有する、請求項1に記載のIVT。
【請求項4】
ボール遊星無限可変変速機(IVT)であって、
前記IVTの出力部材に結合されたスローアウトベアリングハウジングと、
第1の端部及び第2の端部を有する中立フォークアームであって、前記第1の端部が前記スローアウトベアリングハウジングに結合された、前記中立フォークアームと、
前記第2の端部に結合されたUリンク部材と、
前記Uリンク部材に結合され、前記IVTの外側からアクセス可能であるように構成されたノブと、
を備えるボール遊星無限可変変速機(IVT)。
【請求項5】
前記Uリンク部材に結合された保持ばねをさらに備える、請求項4に記載のIVT。
【請求項6】
前記ノブは、前記Uリンク部材を移動させるように構成される、請求項4に記載のIVT。
【請求項7】
前記ノブに結合されたスイッチカムをさらに備える、請求項4に記載のIVT。
【請求項8】
無限可変変速機(IVT)用のバリエータであって、
前記変速機の長手軸線を中心に角度的に配置され、動作時に傾斜するように構成された複数の動力ローラ組立品と、
前記動力ローラと接触し、実質的に回転不能である第1の牽引リングと、
前記動力ローラと接触する第2の牽引リングと、
入力動力を前記動力ローラ組立品に伝達するように適応されたキャリアと、
前記第2の牽引リングに動作可能に結合され、前記長手軸線に沿って並進するように適応され、前記第2の牽引リングに選択的に係合しかつ係合解除するように構成される出力部材と、
を備えるバリエータ。
【請求項9】
前記出力部材に動作可能に結合される比率調整器をさらに備える、請求項8に記載のバリエータ。
【請求項10】
前記比率調整器は、回転可能な部材と、実質的に回転不能な部材とを有する、請求項9に記載のバリエータ。
【請求項11】
前記実質的に回転不能な部材は、動作中に前記出力部材に選択的に係合するように適応される、請求項10に記載のバリエータ。
【請求項12】
変速機であって、
前記変速機の長手軸線を中心に角度的に配置され、動作中に傾斜するように構成された複数の動力ローラ組立品と、
前記動力ローラと接触する第1の牽引リングと、
前記動力ローラと接触する第2の牽引リングと、
前記動力ローラと接触し、前記長手軸線に対し並進するように適応されたアイドラと、
前記アイドラに動作可能に結合され、前記アイドラと共に回転するように構成されたシフトロッドスリーブと、
前記長手軸線に沿って配置され、前記シフトロッドスリーブに動作可能に結合されるシフトロッドドライバと、
前記シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドと、
前記出力フィードバックロッドに動作可能に結合され、前記第2の牽引リングと共に回転するように構成される出力係合機構と、
を備える変速機。
【請求項13】
前記シフトロッドドライバに動作可能に結合される制御インタフェースハウジングをさらに備える、請求項12に記載の変速機。
【請求項14】
前記出力係合機構は、前記変速機の動作中に前記出力フィードバックロッドに選択的に結合するように構成される、請求項12に記載の変速機。
【請求項15】
前記出力係合機構の回転速度が前記シフトロッドスリーブの軸方向並進を容易にする、請求項12に記載の変速機。
【請求項16】
変速機用の中立ロックアウト機構であって、
前記変速機の出力部材に動作可能に結合されるスローアウトベアリングハウジングと、
第1の端部及び第2の端部を有する中立フォークアームであって、前記第1の端部が前記スローアウトベアリングハウジングに結合された、前記中立フォークアームと、
前記第2の端部に結合されたUリンク部材と、
前記Uリンク部材に結合され、前記変速機の外側からアクセス可能であるように構成されたノブと、
を備える中立ロックアウト機構。
【請求項17】
前記Uリンク部材に結合された保持ばねをさらに備える、請求項16に記載の中立ロックアウト機構。
【請求項18】
前記ノブに結合されたスイッチカムをさらに備える、請求項16に記載の中立ロックアウト機構。
【請求項19】
前記ノブの移動が前記スローアウトベアリングハウジングの並進に対応する、請求項16に記載の中立ロックアウト機構。
【請求項20】
変速機用の出力シャフト組立品であって、
フランジ端部及びスプライン端部を有し、軸方向に並進するように適応された出力シャフトと、
前記出力シャフトに動作可能に結合されるスローアウトベアリングハウジングと、を備え、
前記スローアウトベアリングの軸方向並進が前記出力シャフトの軸方向並進に対応する、
出力シャフト組立品。
【請求項21】
前記スローアウトベアリングハウジングが実質的に回転不能である、請求項20に記載の出力シャフト組立品。
【請求項22】
前記フランジ端部が、前記変速機の出力部材に選択的に係合するように構成される、請求項20に記載の出力シャフト組立品。
【請求項23】
無限可変変速機(IVT)用の制御システムであって、
シフトロッドドライバと、
前記シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドと、
前記シフトロッドドライバに動作可能に結合され、軸方向に並進するように構成された制御インタフェースハウジングと、
前記出力フィードバックロッドに選択的に結合されるように構成された出力部材と、
を備える制御システム。
【請求項24】
前記制御インタフェースハウジングに結合され、前記シフトロッドドライバと協働するように構成された調整部材をさらに備える、請求項23に記載の制御システム。
【請求項25】
複数のピンを有し、前記出力部材に結合され、前記出力フィードバックロッドに選択的に結合される出力係合機構をさらに備える、請求項23に記載の制御システム。
【請求項26】
前記出力係合機構は、前記ピンの各々に結合されたばねを備える、請求項25に記載の制御システム。
【請求項27】
無限可変変速機(IVT)を制御する方法であって、
前記IVTに結合された比率調整器を設けるステップであって、前記比率調整器が前記IVTの伝達比の変化を作動させるように構成され、前記比率調整器が、
シフトロッドドライバと、
前記シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドと、
前記出力フィードバックロッドに動作可能に結合されるシフトロッドスリーブと、
を備えるステップと、
前記IVTの前記比率調整器の位置を感知するステップであって、前記位置が所望のゼロの変速機出力速度に対応するステップと、
前記IVTの出力部材を前記比率調整器に動作可能に結合するステップと、
前記IVTのゼロ出力速度を維持するように前記比率調整器を作動させるステップと、
を含む方法。
【請求項28】
出力部材を動作可能に結合するステップは、前記IVTの前記出力部材に結合された出力係合機構を設けるステップを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記比率調整器を作動させるステップは、前記出力フィードバックロッドを回転させるステップを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記比率調整器を作動させるステップは、前記シフトロッドスリーブを軸方向に並進させるステップを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
比率調整器及びボール遊星バリエータを有する無限可変変速機(IVT)を制御する方法であって、
ゼロのIVT出力速度を命令するステップと、
機械的結合部を介して前記IVT出力速度を感知するステップであって、前記機械的結合部が前記比率調整器及び前記バリエータの両方に結合するように構成されるステップと、
前記IVT出力速度をゼロに維持するよう前記機械的結合部を調整するステップと、
を含む方法。
【請求項32】
IVT出力速度を命令するステップは、制御インタフェースハウジングを軸方向に並進させるステップを含み、前記制御インタフェースハウジングが前記機械的結合部に動作可能に結合される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記機械的結合部を調整するステップは、前記IVTに結合された出力係合機構を作動させるステップを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
出力係合機構を作動させるステップは、前記出力係合機構を前記IVTの出力部材に選択的に結合するステップを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
バリエータを有する無限可変変速機(IVT)用の比率調整器であって、
シフトロッドドライバと、
前記シフトロッドドライバに結合された出力フィードバックロッドと、
前記出力フィードバックロッドに動作可能に結合され、前記出力フィードバックロッドの半径方向外側にかつ前記出力フィードバックロッドと同軸に配置され、前記バリエータに結合されるシフトロッドスリーブと、
を備える、比率調整器。
【請求項36】
前記シフトロッドスリーブに結合されたシフトナットをさらに備える請求項35に記載の比率調整器。
【請求項37】
前記シフトロッドスリーブは、前記IVTの長手軸線を中心に回転可能である、請求項35に記載の比率調整器。
【請求項38】
前記シフトロッドスリーブは、軸方向に並進するように適応される、請求項35に記載の比率調整器。
【請求項39】
シフトロッドドライバ及びユーザインタフェースを有する制御システム用の制御インタフェース装置であって、
中央穴を有するハウジングと、
前記中央穴に結合された調整部材と、
前記中央穴に配置され、前記シフトロッドドライバのねじ部分を受容するように適応された第1のねじ部分と、
前記中央穴に配置され、調整部材を受容するように適応された第2のねじ部分と、
を備える、制御インタフェース装置。
【請求項40】
前記中央穴に結合された第2の調整部材をさらに含む、請求項39に記載の制御インタフェース装置。
【請求項41】
前記ハウジングは実質的に円筒状である、請求項40に記載の制御インタフェース装置。
【請求項42】
ユーザインタフェースに結合するための手段をさらに含む、請求項39に記載の制御インタフェース装置。
【請求項43】
無限可変変速機(IVT)用の出力係合機構であって、
ハウジングと、
前記IVTに動作可能に結合され、前記ハウジングに動作可能に結合される出力部材と、
前記ハウジングに選択的に結合され、実質的にゼロに等しい前記IVTの出力速度で前記ハウジングに動作可能に結合する出力フィードバックロッドと、
前記ハウジングに動作可能に結合され、前記出力フィードバックロッドの長手軸線を中心に角度的にかつ前記長手軸線から半径方向に延びて配置される複数の係合ピンと、
前記複数の係合ピンに動作可能に結合される複数のばねと、
を備える出力係合機構。
【請求項44】
前記各係合ピンは、前記係合ピンの第1の端部から延びる係合ショルダを有する、請求項43に記載の出力係合機構。
【請求項45】
前記出力フィードバックロッドは、一部に複数の係合面を有する細長い本体を備える、請求項44に記載の出力係合機構。
【請求項46】
前記各係合ピンは、前記係合面の少なくとも1つに選択的に結合するように構成される、請求項45に記載の出力係合機構。
【請求項47】
出力係合機構用のハウジング組立品であって、
第1の中央穴、第1の端部、及び第2の端部を有する第1の概ね円筒状のハウジングと、
前記円筒状のハウジングの外側周囲に形成された複数の平坦面と、
前記第1の端部に形成され、前記中央穴から半径方向外側に延びる第1の複数のチャネルと、
前記円筒状のハウジングの前記第1の端部に結合され、前記第1の複数のチャネルと実質的に整列するように構成された第2の複数のチャネルを有する保持キャップと、
を備えるハウジング組立品。
【請求項48】
前記各チャネルの半径方向内側に位置する複数の反作用面をさらに備える、請求項47に記載のハウジング組立品。
【請求項49】
前記円筒状のハウジングは、前記第1の中央穴の近傍に位置する第1の複数の反作用面を備える、請求項48に記載のハウジング組立品。
【請求項50】
前記保持キャップは、第2の中央穴を有する第2の概ね円筒状の本体を有するとともに、前記第2の中央穴の近傍に位置する第2の複数の反作用面を備える、請求項49に記載のハウジング組立品。
【請求項51】
シフトロッドドライバであって、
第1の端部及び第2の端部を有する実質的に円筒状のロッドと、
前記第1の端部に構成された反作用フランジと、
前記第2の端部に形成された第1のねじ部分と、
前記第1の端部に形成された第2のねじ部分と、
を備えるシフトロッドドライバ。
【請求項52】
前記第1のねじ部分は、前記制御システムの出力フィードバックロッドを受容するように適応される、請求項51に記載のシフトロッドドライバ。
【請求項53】
前記第2のねじ部分は、前記制御システムの制御インタフェースハウジングの複数の噛合ねじに結合するように適応される、請求項51に記載のシフトロッドドライバ。
【請求項54】
シフトロッド部材であって、
第1の端部及び第2の端部を有する実質的に円筒状の本体であって、前記第1の端部がねじ穴を有する、前記円筒状の本体と、
前記円筒状の本体の外周に形成され、前記第2の端部の近傍に位置する複数の係合面と、
前記円筒状の本体の外周に形成され、前記ねじ穴と前記係合面との間に位置する軸受フランジと、
を備えるシフトロッド部材。
【請求項55】
前記係合面は、プロフィールランプを備える、請求項54に記載のシフトロッド部材。
【請求項56】
前記プロフィールランプは、前記円筒状の本体から半径方向外側に延びる、請求項55に記載のシフトロッド部材。
【請求項57】
前記プロフィールランプは、前記円筒状の本体から半径方向内側に延びる、請求項55に記載のシフトロッド部材。
【請求項58】
無限可変変速機(IVT)の制御システム用のシフトロッドスリーブであって、
第1の中央穴及び第2の中央穴を有する実質的に円筒状の本体であって、前記第1の中央穴が前記円筒状の本体の第1の端部に配置され、前記第2の中央穴が前記円筒状の本体の第2の端部に配置され、また前記第1の中央穴が前記第2の中央穴とは異なる直径を有する、前記円筒状の本体と、
前記円筒状の本体の前記第2の端部から延び、前記制御システムの出力係合ロッドに結合するように構成され、カップねじ部分を有する端部カップと、
前記端部カップの内面に形成された反作用面と、
を備えるシフトロッドスリーブ。
【請求項59】
前記円筒状の本体の前記第1の端部に形成され、前記IVTのスナップリングを受容するように適応された溝をさらに備える、請求項58に記載のシフトロッドスリーブ。
【請求項60】
前記端部カップは、反作用面を有する、請求項59に記載のシフトロッドスリーブ。
【請求項61】
無限可変変速機(IVT)用のキャリアナットであって、
ねじ部分を有するように形成された中央穴を有する実質的に円筒状の本体であって、前記ねじ部分が前記IVTのメインシャフトに結合するように構成される前記円筒状の本体と、
前記円筒状の本体の一方の端部の面に形成された第1の反作用面と、
前記円筒状の本体の外周に形成された第2の反作用面と、
前記円筒状の本体の外周に構成され、前記IVTの軸受を支持するように適応されたショルダと、
を備えるキャリアナット。
【請求項62】
前記中央穴を交差するように構成された潤滑油供給穴をさらに備える、請求項61に記載のキャリアナット。
【請求項63】
前記円筒状の本体をツールを介して前記メインシャフトに締結するための手段をさらに備える、請求項61に記載のキャリアナット。
【請求項64】
変速機用のハウジングであって、
上方ハウジング部材と、
前記上方ハウジング部材に結合された中間プレートと、
下方ハウジング部材と、を備え、
前記上方ハウジング部材は、
第1の複数の締結穴を有するフランジ面と、
前記上方ハウジング部材のメインキャビティから外側方向にかつ内側方向に延びる第1の複数の冷却フィンと、
前記変速機の制御機構を整列しかつ支持するように適応されたパイロットショルダと、を有し、
前記下方ハウジング部材は、
第2の複数の締結穴を有し、前記中間プレートに結合するように構成されたフランジ面と、
前記下方ハウジング部材のメインキャビティから外側方向にかつ内側方向に延びる第2の複数の冷却フィンと、
前記下方ハウジング部材のメインキャビティの内部に位置し、複数の溝及びショルダを有する支持ハブと、を有する、
変速機用のハウジング。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図13E】
【図13F】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16A】
【図16B】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図20D】
【図20E】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図23A】
【図23B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図13E】
【図13F】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図16A】
【図16B】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図20D】
【図20E】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図23A】
【図23B】
【公表番号】特表2011−522999(P2011−522999A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512433(P2011−512433)
【出願日】平成20年6月6日(2008.6.6)
【国際出願番号】PCT/US2008/066182
【国際公開番号】WO2009/148461
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(502252415)フォールブルック テクノロジーズ インコーポレイテッド (19)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月6日(2008.6.6)
【国際出願番号】PCT/US2008/066182
【国際公開番号】WO2009/148461
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(502252415)フォールブルック テクノロジーズ インコーポレイテッド (19)
【Fターム(参考)】
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