説明

焦点検出用固体撮像装置、及び同固体撮像装置を用いたカメラ

【課題】 多点AF用固体撮像装置では、動作時の消費電流が大きくなってしまい、電池寿命に対し問題となる可能性をもっている。また蓄積制御中の消費電力増大は、チップ発熱をおこし暗電流増大につながるため、センサ特性の悪化が懸念される。
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたもので、蓄積制御中においても消費電力が小さい多点AF用固体撮像装置を提供することにある。
【解決手段】 最大値検出回路と最小値検出兼信号出力回路を有する複数のリニアセンサ対と、前記最大値検出回路と最小値検出回路を用い非破壊読み出しによる蓄積時間と利得制御を行なうオートゲインコントロール回路を有効画素の一部にもつAF用固体撮像装置において、前記オートゲインコントロール領域と非オートゲインコントロール領域とを独立にバイアス制御する制御回路を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オートゲインコントロール(AGC)機能を有するオートフォーカス(焦点検出:以下、AFとも記載する)を行う固体撮像装置に関するものである。特に本発明は、デジタルカメラもしくはアナログ(銀塩)カメラ等に用いられる位相差検出型AF用固体撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図8は、従来の一眼レフカメラに用いられる多点AFセンサの回路を示す一例を示すブロック図である。このAFセンサは本出願人により、下記の特許文献1により開示されたものである。同図において900は半導体チップ(半導体基板)、901はAF回路ブロック、902はアナログ回路ブロック、903はディジタル回路ブロックである。
【0003】
このAFセンサは9点AFを可能とするため、AF回路ブロック901は9つのリニアセンサL1A(L1B)〜L9A(L9B)で構成されている。アナログ回路ブロック902は各リニアセンサ回路の蓄積時間を制御するためのAGC回路1〜9、AFセンサ回路ブロック901からの信号を増幅出力する信号増幅回路902A、基準電位を発生するバンドギャップ回路(基準電位発生回路)902B、センサ回路とアナログ回路で必要とする電圧を発生する中間電位回路、で構成されている。ディジタル回路ブロック903はマイコンとの通信を行なうための入出力通信回路(I/O)、センサの駆動パルスを発生するためのタイミングジェネレータ(T/G)、各種アナログ信号を選択するためのマルチプレクサ回路(MPX)から成っている。一眼レフカメラは高速オートフォーカスが要求されるため、AFセンサにおいては9つのリニアセンサとAGC回路を並列駆動することにより高速動作を実現している。また各リニアセンサおよびAGC回路は、T/G制御信号AFON1〜9、AF2ON1〜9およびAGCON1〜9によりバイアスをカットオフし非動作状態にすることが可能となっている。これにより、蓄積終了時ライン選択時に各回路のバイアスをカットオフすることにより、消費電力の低減が図れる。
【特許文献1】特開2003−222791号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のAFセンサでは、蓄積制御中において、全てのリニアセンサを同時に駆動するため動作時の消費電流が大きくなってしまう。また上記従来例では、9点AF回路ブロック図を示したが、多点化およびクロスAF化を進める上で、蓄積制御中の消費電力は電池寿命に対し問題となる可能性をもっている。また蓄積制御中の消費電力増大は、チップ発熱をおこし暗電流増大につながるため、センサ特性の悪化が懸念される。
【0005】
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたもので、その目的は、蓄積制御中においても消費電力が小さいAF用固体撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、最大値検出回路と最小値検出回路を用い非破壊読み出しによる蓄積時間と利得制御を行なうオートゲインコントロール回路を有効画素の一部にもつAF用固体撮像装置において、前記オートゲインコントロール回路と非オートゲインコントロール回路とを独立的にバイアス制御する制御回路を有することを特徴とする。また非オートゲインコントロール回路において信号出力回路を兼用しない最大値検出回路もしくは最小値検出回路のバイアスは常時カットオフすることを特徴とする。前記、最大値検出回路および最小値検出回路は、回路として常時非動作状態のため不必要であるが、センサアレイの寄生容量を均一にするために存在する。また非オートゲインコントロール回路の最小値検出兼信号出力回路もしくは最大値検出件信号出力回路は、蓄積制御中に動作と非動作を選択する回路を有することを特徴とする。
【0007】
本発明においては、全体の消費電流、特に蓄積制御中の消費電流を低減でき、多点AFにおいても、低消費電力で動作することが可能である。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように、リニアセンサ対を並列で処理を行なっても蓄積制御時は、低消費電流で処理でき、低消費電力かつ多点AFが可能なAFセンサを実現した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0010】
なお、以下に述べる実施の形態は、それぞれ、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲はこれらの形態に限られるものではない。
【0011】
(第1の実施形態)
図1、図2は本発明の第1実施形態の特徴を最もよく示す図面であり、AF用固体撮像装置のリニアセンサ回路図、およびセンサを構成する回路である最小値検出兼信号出力回路、最大値信号出力回路を詳しく示したものである。基本構成は、特開2000−180706号公報で開示された回路である。図1、図2において100はオートゲインコントロール領域のセンサユニット、101は非オートゲインコントロール領域のセンサユニットである。さらに、1は光電変換を行なう正孔を蓄積するpn接合フォトダイオードである、2はフォトダイオードの電位をVRESにリセットするリセット用MOSトランジスタ、3はCMOS増幅回路であり、1〜3によって1つの光電変換画素19を構成する。4は最小値検出兼信号出力回路、5は最大値検出回路、6〜9はスイッチ用MOSトランジスタ、10はクランプ電位を入力するためのMOSトランジスタ、11はクランプ容量であり、10、11でクランプ回路を構成している。12は最小値検出用MOSスイッチ、13は最大値検出用MOSスイッチ、14、15は定電流用MOSトランジスタ、16はORゲート、17は走査回路である。図2に示すように最小値検出回路用には最終段がpMOSのソースフォロア回路、最大値出力検出回路用には最終段がnMOSのソースフォロア回路であり、20〜23は定電流用MOSトランジスタである。18は画素からの信号が出力される共通出力線である。本回路構成おいて、最大値検出回路、最小値検出回路の前段にフィードバック型のノイズクランプ回路を設けることにより、フォトダイオードで発生するリセットノイズと、センサアンプ、最大値検出回路、最小値検出回路で発生するノイズの除去が可能になっている。また最終出力段がソースフォロア形式である電圧フォロア回路を画素毎に構成し、最小値出力時には各電圧フォロアの出力段の定電流源をオフにして、定電流源に接続された出力線を共通接続する事により、映像信号の最小値を得ることができる。また、映像信号出力時には、各電圧フォロアの出力段の定電流源をオンにして、各電圧フォロア回路を順次、出力線に接続させることにより、シリアルな映像信号を得ることができる。この動作により、最小値検出回路と信号出力回路が兼用となるため、チップの小型化が可能となる。
【0012】
本実施例においては、蓄積制御中の最小値検出兼信号出力回路と最大値検出回路へのバイアスをオートゲインコントロール領域と非オートゲインコントロール領域において独立に制御することにより、蓄積制御中の消費電流を低減する機能を有している。図3は、オートゲインコントロール領域についてリニアセンサブロック図を用いて示したものである。図3において、オートゲインコントロール(AGC)領域は有効画素領域の一部であり、非オートゲインコントロール領域は、遮光(OB)画素やダミー画素も含んでいる。
【0013】
非オートゲインコントロール領域では、蓄積制御時に最大値検出を行なわないため、最大値検出回路の常時非動作にすることにより、消費電流の低減が計れる。具体的には、図1、図2の非オートゲインコントロール領域内における最大値検出回路の定電流用MOS21はVDDレベル(電源レベル)、22はVDDレベル(電源レベル)に常時接続し非動作状態とする。
【0014】
また図4は、本実施例におけるAFセンサ全体ブロック図を示している。図4において200は半導体チップ(半導体基板)、201はAF回路ブロック、202はアナログ回路ブロック、203はディジタル回路ブロックである。
【0015】
ディジタル回路ブロック内203のT/Gから、各最小値検出回路および各最大値検出回路のバイアス制御をおこなう信号BP1x〜BP4xおよびBN1x(xはL1からL9に対応)を出力する。これらの信号は、図2の定電流用MOSトランジスタのゲートに印加され、その結果、線形領域で動作させる制御信号(中間レベル信号)を印加することになり、動作状態となる。
【0016】
図2において最小値検出回路の差動段定電流用MOSトランジスタ20のゲートには、オートゲインコントロール領域においてはBP1x、非オートゲインコントロール領域においてはBP4xが印加される。蓄積制御中において、BP4xは、マイコンとT/Gとの通信により中間レベル信号とVDDレベル(電源レベル)信号が選択可能である。非オートゲインコントロール領域においては、VDDレベルを選択して、最小値検出回路を非動作とし、消費電流の低減を計る。
【0017】
本実施形態では、最小値検出兼信号出力回路および最大値検出回路の蓄積制御時のバイアスをオートゲインコントロール領域と非オートゲインコントロール領域で独立に制御する。これにより、多点AF可能なAFセンサにおいても、低消費電力のAF用固体撮像装置を実現する事ができた。
【0018】
(第2の実施形態)
図5、図6は、本発明の第2の実施形態を構成するAF用固体撮像装置のリニアセンサ回路図、およびセンサを構成する回路である最小値検出兼信号出力回路、最大値信号出力回路を詳細に示したものである。500はオートゲインコントロール領域のセンサユニットである。501は非オートゲインコントロール領域のセンサユニットである。301は光電変換を行う電子を蓄積するpn接合フォトダイオードである。302はフォトダイオードの電位をVRESにリセットするリセット用MOSトランジスタである。303はCMOS増幅回路である。301〜303によって1つの光電変換画素319を構成する。304は最大値検出兼信号出力回路である。305は最小値検出回路である。306〜309はスイッチ用MOSトランジスタである。310はクランプ電位を入力するためのMOSトランジスタである。311はクランプ容量である。310、311でクランプ回路を構成している。312は最大値検出用MOSスイッチである。313は最小値検出用MOSスイッチである。314、315は定電流用MOSトランジスタである。316はORゲートである。317は走査回路である。図6に示すように最大値検出回路には最終段がpMOSのソースフォロア回路が設けられている。最小値出力検出回路には最終段がnMOSのソースフォロア回路が設けられている。320〜323は定電流用MOSトランジスタである。318は画素からの信号が出力される共通出力線である。最小値検出回路、及び最大値検出回路の前段にフィードバック型のノイズクランプ回路を設けることにより、フォトダイオードで発生するリセットノイズと、センサアンプ、最小値検出回路、最大値検出回路で発生するノイズの除去が可能になっている。また最終出力段がソースフォロア形式である電圧フォロア回路を画素毎に構成し、最大値出力時には各電圧フォロアの出力段の定電流源をオフにして、定電流源に接続された出力線を共通接続する事により、映像信号の最大値を得ることができる。また、映像信号出力時には、各電圧フォロアの出力段の定電流源をオンにして、各電圧フォロア回路を順次、出力線に接続させることにより、シリアルな映像信号を得ることができる。上記動作により、最大値検出回路と信号出力回路が兼用となるため、チップの小型化が可能となる。
【0019】
本実施形態において、蓄積制御中の最大値検出兼信号出力回路と最小値検出回路へのバイアスをオートゲインコントロール領域と非オートゲインコントロール領域において独立に制御することにより、蓄積制御中の消費電流を低減する機能を有している。
【0020】
非オートゲインコントロール領域では、蓄積制御時に最小値検出を行なわないため、最小値検出回路を常時、非動作にすることにより、消費電流の低減が計れる。具体的には、図5、図6の非オートゲインコントロール領域内における最小値検出回路の定電流用MOS321はVDDレベル(電源レベル)、322もVDDレベル(電源レベル)に常時接続し非動作状態とする。
【0021】
T/Gから各最小値検出回路および各最大値検出回路のバイアス制御をおこなう信号BP5x〜BP8xおよびBN5x(xはL1からL9に対応)を出力する。図6の定電流用MOSトランジスタのゲートに線形領域で動作させる制御信号(中間レベル信号)を印加することで動作状態とする。
【0022】
図6において最大値検出回路の差動段定電流用MOSトランジスタ320のゲートには、オートゲインコントロール領域においてはBP5x、非オートゲインコントロール領域においてはBP8xが印加される。蓄積制御中のBP8xは、マイコンとT/Gとの通信により中間レベル信号とVDDレベル(電源レベル)信号を選択することができる。非オートゲインコントロール領域においては、VDDレベル信号を選択して最小値検出回路を非動作とし、消費電流の低減を計る。
【0023】
本実施形態では、最小値検出兼信号出力回路および最大値検出回路の蓄積制御時のバイアスをオートゲインコントロール領域と非オートゲインコントロール領域で独立に制御した。その結果、多点AF可能なAFセンサにおいても、低消費電力のAF用固体撮像装置を実現することができた。
【0024】
(第3の実施形態)
本実施形態では、以上の実施形態で説明した本発明のAF用固体撮像装置を用いた撮像装置について説明する。図7は本発明のAF用固体撮像装置をデジタルカメラに用いた場合の一実施形態を示すブロック図である。401はレンズのプロテクトとメインスイッチを兼ねるバリアである。402は被写体の光学像を固体撮像素子404に結像するレンズである。403はレンズ402を通った光量を可変するための絞りである。404はレンズ402で結像された被写体を画像信号として取り込むための固体撮像素子である。
【0025】
また、405は以上の実施形態で説明した本発明であるAF用固体撮像装置を含んだAEAF用固体撮像装置である。例えば、図1、又は図5の実施形態のものを用いるものとする。ちなみに図7では、AE用固体撮像装置を同じブロックに含めて説明している。406は固体撮像素子404やAEAF用固体撮像装置405から出力される画像信号、AE信号、AF信号を信号処理する撮像信号処理回路である。407は撮像信号処理回路406からの出力をアナログ−ディジタル変換するA/D変換器である。408はA/D変換器407より出力された画像データに対する各種の補正やデータを圧縮する信号処理部である。409は固体撮像素子404、撮像信号処理回路406、A/D変換器407、信号処理部408等に各種タイミング信号を出力するタイミング発生部である。410は各種演算とカメラ全体を制御する全体制御・演算部である。411は画像データを一時的に記憶するためのメモリ部である。
【0026】
更に、412は記録媒体に記録または読み出しを行うためのインターフェース部である。413は画像データの記録または読み出しを行うための半導体メモリ等の着脱可能な記録媒体である。414は外部コンピュータ等と通信するためのインターフェース部である。
【0027】
次に、このようなデジタルカメラの撮影時の動作について説明する。バリア301がオープンされるとメイン電源がオンされ、次にコントロール系の電源がオンし、更にA/D変換器407等の撮像系回路の電源がオンされる。次いで、露光量を制御するために全体制御・演算部410は絞り403を開放にする。AEAF用固体撮像素子405のAEセンサから出力された信号がA/D変換器407で変換された後、信号処理部408に入力され、そのデータを基に露出の演算を全体制御・演算部410で行う。
【0028】
この測光を行った結果により明るさを判断し、その結果に応じて全体制御・演算部410は絞り403を調節する。また、AEAF用固体撮像装置405のAFセンサから出力された信号をもとに前述のような位相差検出により被写体までの距離の演算を全体制御・演算部410で行う。その後、レンズ402を駆動して合焦か否かを判断し、合焦していないと判断した時は再びレンズ402を駆動して測距を行い、オートフォーカス制御を行う。
【0029】
次いで、合焦が確認された後に本露光が始まる。露光が終了すると、固体撮像素子404から出力された画像信号はA/D変換器407でA−D変換され、信号処理部408を通り全体制御・演算410によりメモリ部411に書き込まれる。その後、メモリ部411に蓄積されたデータは全体制御・演算部410の制御により記録媒体制御I/F部412を通り着脱可能な記録媒体413に記録される。また、外部I/F部414を通り直接コンピュータ等に入力してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1の実施形態のセンサ回路図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の最小信号検出兼信号出力回路および最大信号検出回路である。
【図3】本発明の第1の実施形態におけるリニアセンサブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における全体回路ブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施形態のセンサ回路図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の最大信号検出兼信号出力回路および最小信号検出回路である。
【図7】本発明のAF用固体撮像装置をデジタルカメラに用いた場合の一実施形態を示すブロック図である。
【図8】従来の一眼レフカメラに用いられる多点AFセンサの回路を示す一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0031】
1 pnフォトダイオード
2 リセット用MOSトランジスタ
3 CMOS増幅回路
4 最小値検出兼信号出力回路
5 最大値検出回路
6〜10 MOSスイッチ
11 クランプ用容量
12、13 MOSスイッチ
14、15 定電流用MOSトランジスタ
16 OR回路
17 走査回路
18 共通量主力船
20〜23 定電流用MOSトランジスタ
100 オートコントロールゲイン領域のセンサ構成図
101 非オートコントロールゲイン領域のセンサ構成図
200 半導体基板
201 AF回路ブロック
202 アナログ回路ブロック
203 ディジタル回路ブロック
301 pnフォトダイオード
302 リセット用MOSトランジスタ
303 CMOS増幅回路
304 最大値検出兼信号出力回路
305 最小大値検出回路
306〜310 MOSスイッチ
311 クランプ用容量
312、313 MOSスイッチ
314、315 定電流用MOSトランジスタ
316 OR回路
317 走査回路
318 共通量主力船
320〜323 定電流用MOSトランジスタ
500 オートコントロールゲイン領域のセンサ構成図
501 非オートコントロールゲイン領域のセンサ構成図
900 半導体基板
901 AF回路ブロック
902 アナログ回路ブロック
903 ディジタル回路ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のリニアセンサ対を有し、
前記複数のリニアセンサ対のそれぞれは、光電変換信号を出力する複数の有効画素を有するフォトダイオードアレイ対と、前記複数の有効画素のそれぞれに接続された最大値検出回路および最小値検出回路と、を有する焦点検出用固体撮像装置において、
前記最大値検出回路と前記最小値検出回路のそれぞれは、蓄積時間制御並びに利得制御に用いられるオートゲインコントロール回路と、前記蓄積時間制御並びに利得制御に用いられない非オートゲインコントロール回路と、を有し、
前記オートゲインコントロール回路と、前記非オートゲインコントロール回路と、を独立にバイアス制御する制御回路を有することを特徴とする焦点検出用固体撮像装置。
【請求項2】
前記非オートゲインコントロール回路の前記最大値検出回路のバイアスは常時カットオフとし、非動作状態であることを特徴とする請求項1に記載の焦点検出用固体撮像装置。
【請求項3】
前記最小値検出回路は、焦点検出信号出力回路を兼用しており、前記非オートゲインコントロール回路の前記最小値検出回路は蓄積制御中にバイアスをカットすることにより、動作と非動作を選択できる機能を有することを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の焦点検出用固体撮像装置。
【請求項4】
前記最小値検出回路の動作と非動作を選択するための制御信号を生成するロジック回路を有することを特徴とする請求項3に記載の焦点検出用固体撮像装置。
【請求項5】
前記最大値検出回路は、焦点検出信号出力回路を兼用することを特徴とする請求項1に記載の焦点検出用固体撮像装置。
【請求項6】
前記非オートゲインコントロール回路の前記最小値検出回路のバイアスは常時カットオフとし、非動作状態であることを特徴とする請求項5に記載の焦点検出用固体撮像装置。
【請求項7】
前記非オートゲインコントロール回路の前記最大値検出回路は蓄積制御中にバイアスをカットすることにより、動作と非動作を選択できる機能を有することを特徴とする請求項5又は6のいずれか1項に記載の焦点検出用固体撮像装置。
【請求項8】
前記最大値検出回路の動作と非動作を選択するための制御信号を生成するロジック回路を有することを特徴とする請求項7に記載の焦点検出用固体撮像装置。
【請求項9】
前記非オートゲインコントロール回路は、ダーク基準信号を出力するOB画素および光学的ダミー画素を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の焦点検出用固体撮像装置。
【請求項10】
前記リニアセンサは、非破壊読み出し可能なCMOS型撮像装置で構成されることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の焦点検出用固体撮像装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項に記載の焦点検出用固体撮像装置と、光学像を画像撮像用固体撮像素子に結像させるためのレンズと、前記レンズを通る光量を可変するための絞りとを有することを特徴とするカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−57677(P2007−57677A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−241062(P2005−241062)
【出願日】平成17年8月23日(2005.8.23)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】