説明

照光式キーボード装置

【課題】キートップの照光色を容易に変更可能な照光式キーボード装置を提供する。
【解決手段】透光性を有する複数の押釦部10と、複数の押釦部10の各々の押圧操作により作動するスイッチ部12とを有するキーボードユニット1と、キーボードユニット1に向けて発光するバックライトユニット2と、キーボードユニット1とバックライトユニット2との間に介装され、バックライトユニット2からの光を変色する、透光性を有するシート状の変色部3とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等の電子機器に使用される、照光機能を有する照光式キーボード装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、キートップの下方に発光シートを配置して、キートップを照光するようにしたキーボード装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1記載の装置では、キートップの下方に発光色の異なる複数の発光シート(エレクトロルミネッセンスシート)を介挿し、各キートップを互いに異なる色で照光する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−184975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の装置では、キートップの照光色を変更するためには発光シート自体の発行色の仕様を変更する必要があり、コストが大幅に増大する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による照光式キーボード装置は、透光性を有する複数の押釦部と、複数の押釦部の各々の押圧操作により作動するスイッチ部とを有するキーボードユニットと、キーボードユニットに向けて発光するバックライトユニットと、キーボードユニットとバックライトユニットとの間に介装され、バックライトユニットからの光を変色する、透光性を有するシート状の変色部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、キーボードユニットとバックライトユニットとの間に透光性を有するシート状の変色部を設けるようにしたので、キートップの照光色を容易に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る照光式キーボード装置の全体構成を示す分解斜視図。
【図2】図1の照光式キーボード装置をより具体的に示す分解斜視図。
【図3】図1のキーボードユニットの組立途中の状態を示す分解斜視図。
【図4】図2のメンブレンスイッチの構成を示す縦断面図。
【図5】図2のギアリンクの構成を示す斜視図。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る照光式キーボード装置の組立状態を示す縦断面図。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る照光式キーボード装置の組立状態における光の流れを示す図。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る照光式キーボード装置の全体構成を示す分解斜視図。
【図9】図8の変形例を示す図。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る照光式キーボード装置の全体構成を示す分解斜視図。
【図11】図10の変形例を示す図。
【図12】図10の他の変形例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
−第1の実施の形態−
以下、図1〜図7を参照して本発明による照光式キーボード装置の第1の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る照光式キーボード装置100の全体構成を示す分解斜視図である。このキーボード装置100は、パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等の電子機器の入力装置として用いられ、キーボードユニット1と、キーボードユニット1の下方に配置されたバックライトユニット2と、キーボードユニット1とバックライトユニット2との間に介装された色シート3とを備える。キーボードユニット11の上面には、ユーザによって押圧操作される複数のキートップ10が配列されている。なお、キートップ10の形状、配列は、種々のものを採用することができる。
【0009】
図2は、図1の照光式キーボード装置100の構成をより具体的に示す分解斜視図であり、図3は、キーボードユニット11の組立途中の状態を示す分解斜視図である。図2,図3では、説明をわかりやすくするために、単一のキートップ10に対応した構成を示している。なお、以下では、便宜上、図示のように前後左右方向を定義し、この定義に従い各部の構成を説明する。
【0010】
図2に示すように、キーボードユニット1は、平板状のサポートパネル11と、サポートパネル11の上面に配置されるシート状のメンブレンスイッチ12と、メンブレンスイッチ12の上面に設置される作動部材13と、メンブレンスイッチ12を貫通してサポートパネル11に取り付けられる支持部材14と、支持部材14を介して昇降可能に支持されるキートップ10とを有する。
【0011】
サポートパネル11は、アルミや鉄などの金属あるいは樹脂によって構成されている。サポートパネル11には、リンク部材14の取付用の複数(図では4個)の円形貫通孔111が開口されている。さらにサポートパネル11の貫通孔111の内側かつ中心部112の周囲には、バックライトユニット2からの光を透過するための複数(図では4個)の透光用貫通孔113が中心部112に対して対称に開口され、貫通孔113の前方および後方には、左右方向に細長の一対の長孔114が中心部112に対して対称に開口されている。なお、図では、透光用貫通孔113が円形貫通穴111に沿って形成されているが、中心部112を残して円形貫通孔111の内側に形成されるのであれば、貫通孔113の形状はいかなるものでもよい。
【0012】
図4は、メンブレンスイッチ12の構成を示す断面図である。メンブレンスイッチ12は、上下に対向して配置された一対の接点121と、一対の接点121を各々担持する上下一対のシート基板122と、一対のシート基板122の間に配設され、シート基板同士を所定距離だけ離間して両接点121を開状態に保持するスペーサ123とを有する。各シート基板122は、周知のフレキシブル印刷回路板の構成を有し、そのフィルム基体の表面に、互いに短絡可能な接点121が設けられる。
【0013】
シート基板122は、図示しないねじ等によりサポートパネル11に固定され、この固定状態において、接点121はサポートパネル11の中心部112の上方に配置される。メンブレンスイッチ12は、透明または半透明なポリエステルフィルム等によって構成され、全体が透光性を有する。図3に示すようにシート基板122には、サポートパネル11の左右の円形貫通孔111を包囲するように左右方向に細長の前後一対の長孔124が開口されている。
【0014】
図4に示すように、作動部材13は、リング状の基部131と、基部131の上端部から斜め上方に立ち上がる円錐台形状のテーパ部132と、テーパ部132の中心に位置する円柱部133とを有し、全体が略ドーム形状を呈している。円柱部133の下部には、テーパ部132の内側にて下方に突出する突起部134が形成され、突起部134はメンブレンスイッチ12から離間して接点121の上方に位置する。作動部材13は、透明または半透明なゴム材料からなる一体成形の弾性体であり、全体が透光性を有する。
【0015】
作動部材13の基部131は、前後一対の長孔124の間のメンブレンスイッチ12上に配置され、キートップ10が押圧操作されると、作動部材13のテーパ部132が弾性変形して突起部134が下降する。この突起部134の下降動作により接点121に所定の押下力が作用し、上下の接点121が閉じられる。キートップ10の押圧力が解除されると、作動部材13の弾性力により突起部134が上昇し、接点121が開放される。
【0016】
図3に示すように、支持部材14は、サポートパネル11に立設されるハウジング15と、ハウジング15に回動可能に支持される左右一対のギアリンク16とを有する。ハウジング15およびギアリンク16は、それぞれ透明または半透明な樹脂を構成材として一体成形により形成され、透光性を有する。
【0017】
ハウジング15は、略矩形の枠形状を呈し、その四方角部にはそれぞれ下方に向けて脚部151が突設されている。ハウジング15の左右の脚部151の間には、それぞれ前後一対の側壁152が左右方向にかけて延設され、各側壁152には、その下端面から上方にかけて円弧状の軸受け溝153が左右方向に離間してそれぞれ一対設けられている。脚部151は側壁152よりも下方に突出し、貫通孔111を貫通して、その先端部はサポートパネル11の裏側で熱カシメされ、サポートパネル11に固定される。このとき、側壁152の下端面は、メンブレンスイッチ12の長孔124を介してサポートパネル11の上面に当接し、ハウジング15は、作動部材13を内側に配置した状態でサポートパネル11上に支持される。
【0018】
図5は、ギアリンク16の構成を示す斜視図である。なお、左右のギアリンク16は互いに同一形状をなしており、一方のギアリンク16を水平方向に180度回転させると他方のギアリンク16となる。このため、図6では、一方(右側)のギアリンク16のみを示す。ギアリンク16は、前後方向に延在する胴部161と、胴部161の前後両端部から左方に延在する前後一対の腕部162とを有し、全体が略コ字形状を呈している。胴部161の背面(右端面)には、胴部161に沿って略円柱状のガイド軸163が一体に延設され、ガイド軸163の両端部は腕部162の前後両端面よりも前後方向外側に突出している。各腕部162の先端側の内側面には、前後方向に向けてそれぞれ略円柱形状の軸部164が同軸上に突設されている。
【0019】
前側の腕部162の左端面には凹部165が形成され、後側の腕部162の左端面には凸部166が形成されている。図6は、照光式キーボード装置100の組立状態を示す縦断面図である。この組立状態においては、図3における一方のギアリンク16の凹部165が、他方のギアリンク16の凸部166に噛合し、一方のギアリンク16の凸部166が、他方のギアリンク16の凹部165に噛合する。この状態で、作動部材13とギアリンク16の間の空間に上方からハウジング15が挿入され、ハウジング15がサポートパネル11に固定される。このとき、ギアリンク16の軸部164がハウジング15の軸受け溝153に嵌合し、ギアリンク16はハウジング15により回動可能に支持され、図6に示すように、側面視V字状のV字ギアリンクが構成される。
【0020】
キートップ10は、透明または半透明な樹脂を構成材として一体成形により形成され、透光性を有する。図2に示すように、キートップ10は、略矩形状の頂部101と頂部11の各辺から下方に延在する側部102とを有し、全体として底面が開口した浅皿状をなしている。キートップ10は、表面全体に黒色の遮光塗料が塗布された後、頂部101における遮光塗料の一部が例えばレーザ等によって加熱することで除去され、これにより頂部101には、光を透過する透光部101aと、光の透過を遮る遮光部101bとが形成されている。なお、図2では、透光部101aに一例として文字Aを示しているが、透光部101aは文字、数字または記号等、各キー毎に異なる表示を呈する。
【0021】
図6に示すように、キートップ10の頂部101の下面(裏側)には、ギアリンク16のガイド軸163に対応して前後左右4箇所にガイド溝103が形成されている。各ガイド溝103には、それぞれガイド軸163が摺動可能に係合される。この状態で、キートップ10が押圧操作されると、作動部材13は弾性変形して押し潰され、各ギアリンク16は互いに連動して反対方向へ揺動する。このとき、ガイド軸163はガイド溝103を左右方向に摺動し、キートップ10は、頂部101を所定の略水平姿勢に保持しつつ下方に平行移動する。
【0022】
一方、キートップ10に作用する押圧力が取り除かれると、キートップ40は、ギアリンク16によって水平姿勢を保持しつつ打鍵ストロークの上限位置に至るまで、作動部材13の弾性力により上方に移動する。打鍵ストロークの上限位置は、ギアリンク16のガイド軸163がキートップ10のガイド溝103の左右方向内壁に係止されることにより規定される。
【0023】
図2において、バックライトユニット2は、エッジライト方式を採用しており、光源である発光ダイオード(以下、LED)21と、LED21からの光が伝播する導光板22と、導光板22の下方に配置された反射シート23とを有する。LED21は、例えば白色LEDであり、フレキシブルプリント基板(以下、FPC)24に実装され、導光板22の側端部に配置される。導光板22は、照光範囲の全域、つまり複数のキートップ10の全域にわたって配置されている。導光板22に入射したLED21からの光は、反射シート23で反射しつつ導光板22の全域にわたって伝播し、キーボードユニット1に向けて均一に面発光する。
【0024】
色シート3は、例えば透光性を有する透明なPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムによって構成される。図1に示すように色シート3は、照光範囲の全域にわたって導光板22とサポートパネル11との間に介装され、透明な接着剤等によってその両者またはいずれか一方に固定される。色シート3の厚さは、例えば0.2mm〜0.5mm程度であり、所望の形状に容易にカットすることができ、入手性がよいだけでなく、加工性も良好である。このような色シート3は、赤色、青色、黄色等、種々の色のものが市販されており、その中から所望の色シート3を選択して用いることができる。
【0025】
図7は、照光式キーボード装置100の組立状態におけるLED21からの光の流れを示す図である。LED21からの光(白色光)は、導光板22を介して複数のキートップ10の全域に伝播し、導光板22の上面全域から出射する。導光板22から出射した光は、光シート3を透過し、光シート3に応じた色に変色される。光シート3によって変色された光(変色光)は、サポートパネル11の透光用貫通孔113および長孔114を通過し、メンブレンスイッチ12、作動部材13、支持部材14(ハウジング15、ギアリンク16)を透過し、さらにキートップ10の透光部101aを透過する。
【0026】
これによりキートップ10の文字部を所定の色に照光することができ、キー操作時の視認性が向上する。キートップ10の照光色を変更する場合には、異なる色の色シート3をサポートパネル11と導光板12の間に介装する。以上の第1の実施の形態によれば、キーボードユニット1とバックライトユニット2との間に色シート3を挟み込むようにしたので、色シート3を交換するだけでキートップ10の照光色の仕様を容易に変更することができ、かつ安価に構成できる。
【0027】
−第2の実施の形態−
図8,9を参照して本発明による照光式キーボード装置の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、色シート3を照光範囲の全域に配置して、キートップ10全体を同一色に変色させるようにしたが、第2の実施の形態では、照光範囲の一部のみを色シート3によって変色させる。図8は、本発明の第2の実施の形態に係る照光式キーボード装置200の全体構成を示す分解斜視図である。なお、図1と同一の箇所には同一の符号を付し、以下では第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
【0028】
図8に示すように色シート3には、切り欠き部31が設けられ、キーボードユニット1とバックライトユニット2との間に、色シート3が存在する領域(変色領域310)と、色シート3が介在しない領域(不変色領域311)とが存在している。変色領域310では、バックライトユニット2からの光が色シート3によって変色されてキーボードユニット1を透過する。一方、不変色領域311では、バックライトユニット2からの光が切り欠き部3aを通過し、変色されずにキーボードユニット1を透過する。
【0029】
このため、色シート3の上方にあるキートップ10は、色シート3によって変色されて照光し、不変色領域311の上方に位置するキートップ10は、LED21の発光色で照光する。これにより変色領域上方のキートップ10と不変色領域上方のキートップ10とを互いに異なる色に照光することができ、照光色を利用してキーを明瞭に識別表示することができる。
【0030】
図9は、図8の変形例を示す図である。図9において、色シート3は、照光範囲の全域にわたって延設された無色透明のPETフィルム32と、PETフィルム32の上面に貼付される透光性を有する透明な色フィルム33とによって構成されている。すなわち、上下2層の積層フィルムによって色シート3が構成されている。色フィルム33は全体が所定の色(例えば赤色、青色、黄色等)で構成され、PETフィルム32の上面には、色フィルム33が存在しない不変色領域311が形成されている。なお、色フィルム33は、PETフィルム32よりも厚さが薄い。
【0031】
これにより、変色領域310では、バックユニット2からの光が色フィルム33によって変色されてキートップ10を透過し、不変色領域311では、LED21の発光色のままキートップ10を透過する。なお、色フィルム33の代わりに、透明なPETフィルム32の上面にカラー印刷を施してもよい。図9の構成では、PETフィルム32に切り欠き部31(図8)を設ける必要がないため、PETフィルム32の型抜き作業が不要あるいは容易であり、変色領域310が複雑な形状であっても容易に対応できる。印刷技術を利用すると、複雑形状の変色領域310を一層容易に形成できる。
【0032】
−第3の実施の形態−
図10〜図12を参照して本発明による照光式キーボード装置の第3の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、バックライトユニット2からの光を変色領域310において単一の色に変色させるようにしたが、第3の実施の形態では、複数の色に変色させる。図10は、本発明の第3の実施の形態に係る照光式キーボード装置300の全体構成を示す分解斜視図である。なお、図8,9と同一の箇所には同一の符号を付し、以下では第2の実施の形態との相違点を主に説明する。
【0033】
図10に示す色シート3は、照光範囲の全域にわたって延設された無色透明のPETフィルム32と、PETフィルム32の上面に貼付される透光性を有する透明な色フィルム34〜36とによって構成されている。色フィルム34〜36の色は互いに異なり、PETフィルム32の上面の第1領域34a、第2領域34b、第3領域34cに、互いに重ならずに隙間なく配置されている。これによりバックライトユニット2からの光は、各色フィルム34〜36を透過して互いに異なる色に変色され、各色フィルム34〜36の上方のキートップ10を、各色フィルム34〜36に応じた複数の色に照光することができる。
【0034】
図11は、図10の変形例である。図11では、色シート3(PETフィルム32)に切り欠き32aが設けられ、不変色領域311が形成されている。これにより、バックライトユニット2からの光は、不変色領域311において切り欠き32aを通過してLED21の発光色のままキーボードユニット1を透過し、不変色領域311の上方に位置するキートップ10は、LED発光色で照光される。このように色シート3に切り欠き32aを設けて不変色領域311を形成することで、キートップ10の照光色を容易に増やすことができる。
【0035】
図12は、図10の他の変形例を示す図である。図12では、図11と異なり、無色透明のPETフィルム32に切り欠き32aを設けることなく、PETフィルム32の上面に、色フィルム34〜36が存しない不変色領域311を形成している。これによってもキートップ10の一部はLED発光色で照光し、キートップ10の照光色を増やすことができる。なお、図10〜図12において、PETフィルム32の上面に、色フィルム34〜36を貼付する代わりに透光性を有するカラー印刷を施し、バックライトユニット2からの光を変色するようにしてもよい。
【0036】
上記実施の形態では、メンブレンスイッチ12によりスイッチ部を構成したが、キーボードユニット1の上面に配置された複数のキートップ10(押釦部)の押圧操作により作動するスイッチ部の構成はこれに限らない。ギアリンク16を用いずにキーボードユニット1を構成してもよく、キーボードユニット1も種々の構成とすることができる。LED21と導光板22を用いてバックライトユニット2を構成したが、有機ELシート等によりバックライトユニット2を構成してもよい。PETフィルムによりシート状の変色部としての色シート3を構成したが、キーボードユニット1とバックライトユニット2との間に介装され、バックライトユニットからの光を変色するのであれば、変色部の構成はこれに限らない。キートップ10の表面に塗布した黒色遮光塗料をレーザで除去して透光部101aと遮光部101bを形成したが、他の方法により透光部と遮光部を形成してもよい。
【0037】
第3の実施の形態では、PETフィルム32の上面に色フィルム34〜36を配置して、第1領域34a〜第3領域36aを互いに異なる色に変色するようにしたが、少なくとも複数の変色部(第1の変色部、第2の変色部)を設けて照光範囲の複数の領域(第1領域、第2領域)を異なる色に変色するのであれば、変色の数は上述したものに限定されない。すなわち、本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態の照光式キーボード装置に限定されない。
【符号の説明】
【0038】
1 キーボードユニット
2 バックライトユニット
3 色シート
10 キートップ
12 メンブレンスイッチ
21 LED
22 導光板
23 反射シート
31 切り欠き部
32 PETフィルム
33〜36 色フィルム
34a 第1領域
35a 第2領域
36a 第3領域
101a 透光部
101b 遮光部
310 変色領域
311 不変色領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性を有する複数の押釦部と、前記複数の押釦部の各々の押圧操作により作動するスイッチ部とを有するキーボードユニットと、
前記キーボードユニットに向けて発光するバックライトユニットと、
前記キーボードユニットと前記バックライトユニットとの間に介装され、前記バックライトユニットからの光を変色する、透光性を有するシート状の変色部とを備えることを特徴とする照光式キーボード装置。
【請求項2】
請求項1に記載の照光式キーボード装置において、
前記スイッチ部は、前記複数の押釦部の下方に配置された透光性を有するメンブレンスイッチであり、
前記変色部は、前記スイッチ部と前記バックライトユニットとの間に配置されていることを特徴とする照光式キーボード装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の照光式キーボード装置において、
前記バックライトユニットは、その縁部に配置されたLEDと、該LEDからの光を前記変色部に向けて面発光する導光板と、前記導光板の下方に配置され、前記導光板からの光を反射する反射シートとを有することを特徴とする照光式キーボード装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の照光式キーボード装置において、
前記複数の押釦部の表面は、前記バックライトユニットからの光の透過を遮る遮光部と、前記バックライトユニットからの光を透過する透光部とを有し、前記透光部は、所定の文字、数字または記号を呈することを特徴とする照光式キーボード装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の照光式キーボード装置において、
前記変色部は、前記複数の押釦部の照光範囲の全域にわたって配置されていることを特徴とする照光式キーボード装置。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の照光式キーボード装置において、
前記変色部は、前記バックライトユニットからの光が前記変色部を介さずに前記複数の押釦部の一部を透過するように前記複数の押釦部の照光範囲の一部に配置されていることを特徴とする照光式キーボード装置。
【請求項7】
請求項5または6に記載の照光式キーボード装置において、
前記変色部は、前記照光範囲の第1領域に配置された第1の変色部と、前記照光範囲の第2領域に配置された第2の変色部とを有し、前記第1の変色部および前記第2の変色部は、前記バックライトユニットからの光を互いに異なる色に変色することを特徴とする照光式キーボード装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−186061(P2012−186061A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49010(P2011−49010)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】