説明

照明器具並びにトンネル用照明器具

【課題】熱陰極放電灯や無電極放電灯の低温環境下における光束の立ち上がりの遅延を改
善しつつ、省エネルギ化を図ることができること。
【解決手段】照明器具1は、主光源たる熱陰極放電灯2(または無電極放電灯30)と、
補助光源部3と、主点灯装置5と、副点灯装置6と、これらを支持する器具本体7とから
構成される。補助光源部3は、補助光源たる発光ダイオード17を備えた発光部18と、
発光ダイオード17が発する熱を熱陰極放電灯2(または無電極放電灯30)に伝導する
熱伝導手段たる放熱部19とが一体となって構成される。主点灯装置は熱陰極放電灯2(
または無電極放電灯30)を点灯させ副点灯装置は発光ダイオード17を点灯させる。つ
まり周囲の環境温度が低くても発光ダイオード17を点灯させる程度の電力で光束の立ち
上がりの遅延を改善しつつ、省エネルギ化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱陰極放電灯や無電極放電灯を光源とした照明器具並びにトンネル用照明器
具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、トンネル内の道路を照明するトンネル用の照明器具が提供されている。この
種の照明器具は、フィラメント電極を備えた熱陰極蛍光灯や、内部に電極を有さない無電
極蛍光灯を光源としており、走行の安全性や快適性を確保するために高い水準の照明環境
が要求される。また、これらの照明器具はトンネル内でも比較的高い位置の壁面や天井面
に設置されることから頻繁にメンテナンスを行い難く、そのため、長時間点灯可能で高い
耐久性能を備えたものが求められている。
【0003】
更に、近年では地球環境に優しい照明器具の要望も高まっている。そこで、夜間などの
トンネル内の交通量が比較的少ない時間帯のときには、間引き点灯に切り替えることで消
費電力を削減し省エネルギ化を図っている。すなわち上述の熱陰極蛍光灯や無電極蛍光灯
を主光源とし、消費電力の低い発光ダイオードなどを補助光源として、例えば、全体の照
明器具のうちの何割かの主光源を消灯させてその代わりに補助光源を点灯させたりしてい
る。この様に主光源と補助光源と備えた照明器具はトンネル用照明器具に限らず従来より
種々提供されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
ところで、冬場の低温時や環境温度が低い寒冷地などのトンネル内では、間引き点灯に
より消灯中の主光源が点灯状態に切り替えられる際、主光源の光束の立ち上がり時間(光
出力量がピークに達するまでの時間)が長いという問題があった。この光束の立ち上がり
の遅延は、主光源である熱陰極蛍光灯や無電極蛍光灯の最冷点部(放電管やバルブの表面
上で最も温度の低い部位)の温度の低下にともない、内部に封入されている水銀の蒸気圧
も低下して引き起こる現象である。これに対して、従来よりハロゲン電球のように瞬時に
立ち上がる光源を補助光源として、主光源が立ち上がるまで補助光源を点灯させて、不足
している光束を補助光源の光束で補っている照明器具が提供されている。また、トンネル
用の照明器具以外でも特許文献2に記載されている照明器具のように、無電極放電灯の最
冷点部近傍にヒーターを配置させて光源の低温化を防ぐものも提供されている。
【特許文献1】特開2006−19060号公報
【特許文献2】特開昭63−313498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の照明器具は、補助光源のハロゲン電球や光源を温めるヒーターの
消費電力が高く、省エネルギ効果が薄いという問題があった。
【0006】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、熱陰極放電灯や無電極放
電灯の低温環境下における光束の立ち上がりの遅延を改善しつつ、省エネルギ化を図るこ
とができる照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、熱陰極放電灯若しくは無電極放電灯か
らなる主光源と、発光ダイオードからなる補助光源と、前記発光ダイオードが発する熱を
前記主光源に伝導する熱伝導手段と、前記主光源を点灯させる主点灯装置と、前記発光ダ
イオードを点灯させる副点灯装置と、これらを支持する器具本体とを備えていることを特
徴とする。
【0008】
この発明によれば、補助光源は発光ダイオードからなり、前記発光ダイオードが発する
熱を主光源に伝導する熱伝導手段を備えているので、周囲の環境温度が低くても前記発光
ダイオードを点灯させる程度の電力で前記主光源の温度を上げることができる。因って、
熱陰極放電灯や無電極放電灯の低温環境下における光束の立ち上がりの遅延を改善しつつ
、省エネルギ化を図ることができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記副点灯装置は、少なくとも前記主光
源の消灯中に前記補助光源を点灯させることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、前記副点灯装置は、少なくとも前記主光源の消灯中に前記補助光源
を点灯させるので、例えば夜間のトンネル内のように交通量が少なくて前記主光源の光束
ほど必要としないときは、前記主光源を消灯させて前記発光ダイオードの最低限の明かり
でもって周囲を照らすことができ、且つ前記主光源が消灯中の間も前記主光源を保温し続
けることができる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の照明器具にトンネル内の壁面または天井
面に取り付けるための取付部を設けたことを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、請求項1または2に記載の発明と同様の効果を奏するトンネル用照
明器具が提供できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、熱陰極放電灯や無電極放電灯の低温環境下における光束の立ち上がりの遅
延を改善しつつ、省エネルギ化を図ることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1について、図1〜図3を参照して説明する。尚、以下の説明
では図1において上下左右方向を規定している。本実施形態1の照明器具1は、図1に示
すように、主光源たる熱陰極放電灯2と、補助光源部3と、主点灯装置5と、副点灯装置
6と、これらを支持する器具本体7とから構成される。
【0015】
熱陰極放電灯2は、図1に示すように、2本の放電管23,23の管内左端部にフィラ
メント電極21,21を有する、所謂、2本管形の片口金蛍光ランプであり、口金22を
左方へ向けて器具本体7内に収納されている。
【0016】
器具本体7は、ケース8と、カバー9と、反射体10とから構成され、内部に熱陰極放
電灯2、補助光源部3、主点灯装置5及び副点灯装置6を収納している。ケース8は、図
1に示すように、ステンレス材料により一面(図中の前面)が開口した略矩形箱状に形成
され、その内底面には反射体10や、主点灯装置5、副点灯装置6を固定するための固定
具(図示せず)、並びに口金22が装着されるランプソケット(図示せず)が設けられて
いる。ケース8の前記開口の周縁部は各々外側に向かって曲折され、前記周縁部にはパッ
キン(図示ぜず)が配設されている。ケース8上下周面の略左右端部には長円形状のネジ
孔が穿設された取付部11,11,11,11が配設されており、器具本体7はこの4個
の取付部11を介してトンネル内の壁面または天井面にネジ止め固定される。
【0017】
カバー9は、図1に示すように、透明なガラス材料で矩形板状に形成された透光部12
と、透光部12の周縁に取り付けられたステンレス材料により形成される枠部13とから
構成され、熱陰極放電灯2から放射される光を器具本体7の外部に透過させる。また、カ
バー9上端の左右両端部には、ケース8開口周縁上端の左右両端部と固定した一対の蝶番
14,14が配設されており、更に蝶番14,14と対向する下端の左右両端部には一対
のラッチ15,15が設けられている。すなわち、カバー9は、蝶番14,14によって
ケース8に対して開閉自在に取り付けられ、ラッチ15,15によって閉じた状態で保持
される。尚、カバー9の枠部13は上述のパッキンを介してケース8の開口周縁部を圧接
しているので、器具本体7内への雨水の浸入が防止できる。
【0018】
反射体10は、図1に示すように、一面(図中の前面)が開口する半円筒形状に形成さ
れケース8の内底面に固定されている。反射体10の開口内には略同形の半円筒形状に形
成された反射鏡16が配設され、更に熱陰極放電灯2が収納されており、熱陰極放電灯2
から反射鏡16側へ放射された光は反射鏡16を通じて所望の方向に反射される。そして
、反射体10の左側壁10aには挿通孔(図示せず)が貫設されていて、この挿通孔を通
じて反射体10内に突出する先述のランプソケットに口金22が装着されている。
【0019】
補助光源部3は、図1及び図2に示すように、全体として扁平な円筒形状に形成され、
内部に補助光源たる複数の発光ダイオード17(図2中では3つ図示)を備えた発光部1
8と、熱伝導手段たる放熱部19とが一体となって構成されている。発光部18は、合成
樹脂材料によって後面が開口し扁平な円筒形状に形成された筒部と、前記開口を塞ぐよう
に取り付けられ透光性を有した円板部とを備えている。前記筒部の内底面には複数の発光
ダイオード17が並設されており、発光ダイオード17から放射される光は前記円板部を
通じて外部に照射される。放熱部19は、発光ダイオード17の発する熱を熱陰極放電灯
2に伝導する熱伝導手段であり、熱伝導率の高い材料(例えばアルミ材や銅材)により扁
平な円筒形状に形成されている。そして、放熱部19は、発光部18の照射方向(図2中
の破線矢印方向)と反対の面(前面)に固定されている。この様な構成の補助光源部3は
、図1に示すように、熱陰極放電灯2の放電管23,23右端部付近とカバー9の透光部
12との間で、放熱部19と放電灯23,23とを対向させて、発光部18と透光部12
とを対向させて設置されている。したがって、発光部18から放射される光は、対向する
透光部12を通じて所望の方向に照射される。
【0020】
主点灯装置5は、熱陰極放電灯2を点灯させるための回路部品がプリント配線板上に実
装されてなる点灯回路を備えている。前記点灯回路は、例えば商用交流電源から給電され
る電力を整流する整流平滑回路や、整流された電力を高周波電力に変換するインバータ回
路を主な構成要素としている。副点灯装置6は、発光ダイオード17を点灯させるための
回路部品がプリント配線板上に実装されてなる点灯回路を備えている。前記点灯回路は、
例えば商用交流電源から給電される電力を整流する整流平滑回路や、整流された電力を直
流電力に変換するコンバータ回路を主な構成要素としている。そして、主点灯装置5及び
副点灯装置6は、図1に示すように、ケース8の内底面に配設された矩形箱状の収納部2
4内に収納されている。収納部24には挿通孔(図示せず)が貫設されており、この挿通
孔を挿通する各種接続電線(図示せず)を通じて主点灯装置5及び副点灯装置6の入力端
子と商用交流電源とが各々電気的に接続され、主点灯装置5の出力端子と口金22が装着
されるランプソケットと電気的に接続され、副点灯装置6の出力端子と補助光源部3の入
力端子とが電気的に接続されている。
【0021】
そして、上述の照明器具1は、複数のトンネル用照明器具1a,1b,・・・(図示せ
ず)としてトンネル内の壁面または天井面にトンネル進行方向に対して等間隔に並設され
る。このときカバー9の透光部12を透過する光が道路面に向かって照射されるように取
付けられる。そして、この様なトンネル用照明器具1a,1b,・・・は照明制御装置(
図示せず)によって制御管理される。照明制御装置は内蔵されているメモリの記憶情報を
もとにトンネル用照明器具1a,1b,・・・の熱陰極放電灯2a,2b,・・・及び発
光ダイオード17a,17b,・・・を個々に若しくはグループ毎に点灯・消灯させる。
メモリの前記記憶情報とはいつの時間帯にどの熱陰極放電灯2a,2b,・・・を点灯・
消灯させるかという点灯パターン情報である。例えば、昼間の交通量が多い時間帯には全
ての熱陰極放電灯2a,2b,・・・を点灯させて、また、夜間の交通量が少ない時間帯
には熱陰極放電灯2a,2c,・・・を点灯させて熱陰極放電灯2b,2d,・・・を消
灯させるといった情報が記憶されている。
【0022】
この様に交通量の少ない夜間になると熱陰極放電灯2a,2b,・・・の点灯数を調整
する、所謂、間引き点灯に切り替えることで消費電力の削減し、省エネルギ化を図ってい
る。但し、本実施形態1では、熱陰極放電灯2a,2b,・・・のうちの例えば熱陰極放
電灯2b,2d,・・・が消灯中のとき、少なくともその消灯中の熱陰極放電灯2b,2
d,・・・と対となっている補助光源の発光ダイオード17b,17d,・・・を副点灯
装置6b,6dに点灯させるようにしている。尚、上述の説明では、熱陰極放電灯2a,
2b,・・・の点灯数が100%の場合と50%の場合の2パターンのみを例に挙げたが
、この他にも夜間の時間帯を細分化して点灯数30%や70%といったような点灯パター
ンがあってもよい。
【0023】
次に、本実施形態1の照明器具1の作用について説明する。但し、以下の説明の照明器
具1にはトンネル用照明器具1a,1b,・・・も含まれるものとする。従来技術でも述
べた通り、冬場の低温時や環境温度が低い寒冷地などのトンネル内では、間引き点灯によ
り消灯中だった主光源が点灯状態に切り替えられる際、主光源の光束の立ち上がり時間が
長いという問題があった。これに対して従来の照明器具では、主光源が立ち上がるまでの
間の光束の不足分を補助光源たるハロゲン電球の光束で補ったり、光源の近傍にヒーター
を配置させたりしていたが、消費電力が高く省エネルギ効果は薄かった。しかし、本実施
形態1の照明器具1の補助光源部3は補助光源たる複数の発光ダイオード17を備えた発
光部18と、熱伝導手段たる放熱部19とが一体となって構成されている。そして、図2
に示すように、熱伝導率の高い材料から形成される放熱部19は発光ダイオード17から
発せられる熱を周囲に放熱し、対向する放電灯23,23の右端部付近に熱を伝え、温度
を上昇させる(図中の実線矢印参照)。つまり、周囲の環境温度が低くても発光ダイオー
ド17を点灯させる程度の電力で熱陰極放電灯2の温度を上げることができる。因って、
熱陰極放電灯2の低温環境下における光束の立ち上がりの遅延を改善しつつ、省エネルギ
化を図ることができる。
【0024】
また、本実施形態1の副点灯装置6は、少なくとも熱陰極放電灯2の消灯中に発光ダイ
オード17を点灯させるので、夜間等の間引き点灯により熱陰極放電灯2を消灯させてい
るときでも発光ダイオード17の最低限の明かりでもって周囲を照らすことができ、且つ
熱陰極放電灯2が消灯中の間も熱陰極放電灯2を保温し続けることができる。
【0025】
実際に低温環境下で本実施形態1の照明器具1と立ち上がりの遅延対策を行っていない
従来例との比較実験を行った。その結果について図3を参照して説明する。尚、図3の横
軸Tは消灯中の熱陰極放電灯に電力を供給し始めてからの経過時間、縦軸Yは各放電灯の
光束量、点線イは低温環境下での従来例の特性、破線ロは本実施形態1の照明器具1の特
性、実線ハは常温環境下での従来例の特性である。図3に示すように、立ち上がりの遅延
対策を行っていない従来例は、低温環境下で点灯を行うと常温環境下の場合と比べて光束
量のピークに到達する時間が遅く、またピーク時の光束量も減少している。これに対して
本実施形態1の照明器具1は、ピーク到達時間、ピーク時の光束量ともに常温環境下の従
来例に比べると劣るものの、低温環境下の従来例に比べると顕著に改善されている。
【0026】
ところで、本実施形態1の補助光源部3は、熱陰極放電灯2の放電管23,23右端部
付近とカバー9の透光部12との間で、放熱部19と放電灯23,23とを対向させて、
発光部18と透光部12とを対向させて設置されている。これは前記右端部が熱陰極放電
灯2の最冷点部であり最冷点部に効率よく熱を伝導させるためである。しかし、これに限
定されるものではなく、補助光源部3は、例えば熱陰極放電灯2の放電管23,23右端
部付近と反射鏡16との間で、放熱部19と放電灯23,23とを対向させて発光部18
と反射鏡16とを対向させて設置されたり、熱陰極放電灯2の放電管23,23右端部の
頂部分と反射体10の右壁部10bとの間で、放熱部19と前記頂部分とを対向させて発
光部18と右壁部10bとを対向させて配置されてもよい。
【0027】
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2について、図4〜図6を参照して説明する。尚、本実施形態
2は、基本的な構成が実施形態1と共通であるので、共通の構成要素には、同一の符号を
付して説明を省略する。
【0028】
実施形態1は熱陰極放電灯2を主光源としていた。一般にトンネル用の照明器具の光源
として幅広く使用されている放電灯は、熱陰極放電灯以外に内部に電極を有さない無電極
放電灯がある。そして、この無電極放電灯も熱陰極放電灯と同様に低温環境下では光束の
立ち上がりが遅くなってしまう。そこで、無電極放電灯30を主光源とした点に本実施形
態2の特徴がある。
【0029】
無電極放電灯30は、図4に示すように、電球型のバルブ31の頂部31aを右方へ向
けて器具本体7内に収納されている。ケース8内底面に配設されるソケット(図示せず)
が反射体10の左壁部10aに貫設されている挿通孔(図示せず)を通じて反射体10内
部に突出しており、前記ソケットに口金33が嵌合されることで無電極放電灯30は器具
本体7に固定される。また、接続電線(図示せず)を通じて主点灯装置5の出力端子と前
記ソケットとが電気的に接続されて、細長円筒形状のカプラ32(図中では鍔部32aを
含む一部のみ図示)に巻回されている誘導コイル(図示せず)への通電が可能となってい
る。
【0030】
そして、本実施形態2の補助光源部3は、図4及び図5に示すように、その扁平な面が
ケース8内底面と垂直になるように、反射体10の右壁部10b越しに放熱部19とバル
ブ31の頂部31aと対向させて配置されている。発光部18は、図5中の破線矢印方向
に光を放射し、放熱部19は、発光ダイオード17から発せられる熱を周囲に放熱し、対
向するバルブ31の頂部31aに熱を伝え温度を上昇させる(図5中の実線矢印参照)。
つまり、周囲の環境温度が低くても発光ダイオード17を点灯させる程度の電力で無電極
放電灯30の温度を上げることができる。因って、無電極放電灯30の低温環境下におけ
る光束の立ち上がりの遅延を改善しつつ、省エネルギ化を図ることができる。
【0031】
ところで、本実施形態2の補助光源部3は、反射体10の右壁部10b越しに放熱部1
9とバルブ31の頂部31aと対向させて配置されている。これは、頂部31aに突起部
(図示せず)が突設されており前記突起部を無電極放電灯30の最冷点部と設定している
からである。しかし、これに限定されるものではなく、例えば頂部31aに前記突起部が
突設されていない無電極放電灯30であれば、最冷点部はカプラ32及び口金33近傍の
バルブ31表面となる。従って、図6に示すように、補助光源部3は、放熱部19とカプ
ラ32の鍔部32aと対向させて配置されてもよい。尚、突起部を最冷点部とした無電極
放電灯は周知技術であるので、ここでの突起部に関する説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施形態1の正面図である。
【図2】同上における要部上面図である。
【図3】本発明及び従来例の電力供給開始後の経過時間に対する光束量の特性図である。
【図4】本発明の実施形態2の正面図である。
【図5】同上における要部底面図である。
【図6】同上におけるカプラ側に熱伝導手段を配置させた要部底面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 照明器具
2 熱陰極放電灯
3 補助光源部
5 主点灯装置
6 副点灯装置
7 器具本体
17 発光ダイオード
18 発光部
19 放熱部
30 無電極放電灯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱陰極放電灯若しくは無電極放電灯からなる主光源と、発光ダイオードからなる補助光
源と、前記発光ダイオードが発する熱を前記主光源に伝導する熱伝導手段と、前記主光源
を点灯させる主点灯装置と、前記発光ダイオードを点灯させる副点灯装置と、これらを支
持する器具本体とを備えていることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記副点灯装置は、少なくとも前記主光源の消灯中に前記補助光源を点灯させることを
特徴とする請求項1記載の照明器具。
【請求項3】
請求項1または2に記載の照明器具にトンネル内の壁面または天井面に取り付けるため
の取付部を設けたことを特徴とするトンネル用照明器具。





【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−140858(P2010−140858A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−318479(P2008−318479)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】