説明

照明装置およびそれを利用した照明システム、制御装置、基地局装置、及び端末装置

【課題】消費電力を抑制しながらも、一斉の処理を実現する技術を提供する。
【解決手段】複数の照明装置16および端末装置12は、太陽光発電によって発電された電力を充電した蓄電池に接続され、かつ蓄電池によって駆動されて、無線通信および点灯を実行する。前記複数の端末装置12のそれぞれは、間欠的に通信可能になっている省電力モードと、省電力モードよりも通信可能な期間が長い通信モードとを規定しており、通信可能になっている場合に、点灯指示を受信することによって端末装置12の点灯を実行する。制御装置10は、省電力モードの端末装置12から、通信可能になった旨の通知を受信すると、当該端末装置12へ、通信モードへの移行指示を送信する。制御装置10は、移行指示によって通信モードへ移行した端末装置12の数が一定以上になった場合に、通信モードへ移行した端末装置12へ点灯指示を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明技術に関し、特に無線ネットワークにて接続された照明装置およびそれを利用した照明システム、制御装置、基地局装置、及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、新たな発電装置として、太陽光発電装置が注目されている。このような太陽光発電装置は、さまざまなシステムに適用される。例えば、カメラ付防犯監視システムでは、太陽光発電装置で発電した電力が蓄電池に充電され、当該電力がネットワークカメラおよび投光器の電源とされる。また、ネットワークカメラは、携帯型電話回線経由でインターネットに接続される。このような構成において、侵入が発生した場合、投光器で侵入者を照らし、ネットワークカメラで撮影された映像が、設定先に電子メールで通報される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−167047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
太陽光発電装置と蓄電池とが街路灯に設置されると、街路灯単独で電源が供給され、街路灯への電源ケーブル等が不要になる。その結果、街路灯の設置が容易になる。複数の街路灯の点灯や消灯などを制御するためには、各街路灯へ制御信号を送信する必要がある。制御信号を送信するためのケーブルを省略するために、無線LAN(Local Area Network)のような無線通信システムが適している。つまり、街路灯には、基地局装置や端末装置が設置される。無線通信システムにおける通信を効率的に実行するためには、例えば、基地局装置や端末装置が階層的に配置される。
【0005】
そのため、複数の基地局装置によって基地局間通信が実行され、各基地局装置に少なくともひとつの端末装置が接続される。このような構成において、複数の街路灯の点灯時間を同期させる場合、制御信号を一斉に送信することがなされる。しかしながら、特に、端末装置は、消費電力を低減させることを目的として、常時、通信可能な状態になっておらず、通信不可能な状態と通信可能な状態とを切りかえるように動作する。そのため、制御信号が送信されても、通信不可能な状態の端末装置は、当該制御信号を受信できない。このように、低消費電力と一斉点灯の両立は困難である。
【0006】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、消費電力を抑制しながらも、一斉の処理を実現する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の照明システムは、太陽光発電によって発電された電力を蓄えた蓄電池に接続され、かつ蓄電池によって駆動されて、無線通信および点灯を実行する複数の照明装置と、複数の照明装置のそれぞれに対して、点灯指示を無線通信によって送信する制御装置とを備える。複数の照明装置のそれぞれは、間欠的に通信可能になっている省電力モードと、省電力モードよりも通信可能な期間が長い通信モードとを規定しており、通信可能になっている場合に、点灯指示を受信することによって点灯を実行し、制御装置は、省電力モードの照明装置から、通信可能になった旨の通知を受信すると、当該照明装置へ、通信モードへの移行指示を送信する第1指示部と、第1指示部からの移行指示によって通信モードへ移行した照明装置の数が一定以上になった場合に、通信モードへ移行した照明装置へ、点灯指示を送信する第2指示部とを備える。
【0008】
本発明の別の態様は、照明装置である。この装置は、太陽光発電によって発電された電力を蓄えた蓄電池に接続され、かつ蓄電池によって駆動される照明装置であって、照明部と、照明部を点灯させるための点灯指示を無線通信にて制御装置から受信する通信部と、通信部に対して、間欠的に通信可能となるように制御する制御部とを備える。制御部は、太陽光発電の発電量を取得し、発電量が少なくなるほど、通信可能な期間を長くする。
【0009】
本発明のさらに別の態様は、制御装置である。この装置は、複数の基地局装置が基地局間通信を実行するとともに、複数の端末装置のそれぞれがいずれかの基地局装置に接続されており、所定の処理が開始されるまでの期間に関する情報を生成するとともに、生成した情報が含まれたパケット信号を生成する生成部と、生成部において生成したパケット信号を、少なくともひとつの基地局装置を経由して複数の端末装置へ報知する報知部とを備える。報知部は、処理が開始されるまでに、複数の端末装置のそれぞれへパケット信号を複数回報知し、生成部は、報知部から複数回報知されるパケット信号のそれぞれの報知タイミングに応じて、各パケット信号に含まれる期間であって、かつ処理が開始されるまでの期間の値を調節する。
【0010】
本発明のさらに別の態様は、基地局装置である。この装置は、基地局間通信によって他の基地局装置と通信するとともに、少なくともひとつの端末装置とも通信する通信部と、通信部が基地局間通信によって他の基地局装置から受信したパケット信号であって、かつ所定の処理が開始されるまでの期間に関する情報が含まれたパケット信号から、所定の処理が開始されるまでの期間に関する情報を抽出し、所定の処理が開始されるまでの期間を調節する調節部と、調節部において調節した期間に関する情報が含まれたパケット信号を生成する生成部とを備える。通信部は、生成部において生成したパケット信号を送信することによって、パケット信号を中継する。
【0011】
本発明のさらに別の態様は、端末装置である。この装置は、基地局装置と第1の周期にて通信を実行する通信部と、通信部が基地局装置からのパケット信号であって、かつ所定の処理が開始されるまでの期間に関する情報が含まれたパケット信号を受信した場合に、所定の処理が開始されるまでの期間に関する情報を抽出し、抽出した情報を出力する制御部とを備える。通信部は、所定の処理が開始されるまでの期間に関する情報が含まれたパケット信号を受信した場合に、第1の周期よりも短い第2の周期に、基地局装置との通信を実行すべき周期を変更することによって、処理が開始されるまでに、パケット信号を複数回受信し、制御部において抽出した情報では、複数回受信されたパケット信号のそれぞれの送信タイミングに応じて、各パケット信号に含まれた期間であって、かつ処理が開始されるまでの期間の値が調節されている。
【0012】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、消費電力を抑制しながらも、一斉の処理を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施例に係る照明システムの概要を示す図である。
【図2】図2(a)−(b)は、図1の照明装置の構成を示す図である。
【図3】図1の制御装置の構成を示す図である。
【図4】図3の記憶部に記憶されたテーブルのデータ構造を示す図である。
【図5】図1の基地局装置の構成を示す図である。
【図6】図1の端末装置の構成を示す図である。
【図7】図6の処理部に記憶されたテーブルのデータ構造を示す図である。
【図8】図3の制御装置による点灯指示の送信手順を示すフローチャートである。
【図9】図6の端末装置による点灯手順を示すフローチャートである。
【図10】図6の端末装置による通信期間の制御手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の変形例に係る制御装置の構成を示す図である。
【図12】図11の制御装置による画像の品質の制御手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の別の変形例に係るテーブルのデータ構造を示す図である。
【図14】本発明の別の変形例に係る別のテーブルのデータ構造を示す図である。
【図15】本発明のさらに別の変形例に係る処理部に記憶されたテーブルのデータ構造を示す図である。
【図16】本発明のさらに別の変形例に係る照明システムによる通信手順を示すシーケンス図である。
【図17】図16に示した通信手順につづく照明システムの通信手順を示すシーケンス図である。
【図18】本発明のさらに別の変形例に係る通信システムの概要を示す図である。
【図19】図19(a)−(b)は、図18の照明装置の構成を示す図である。
【図20】図18の制御装置の構成を示す図である。
【図21】図18の基地局装置の構成を示す図である。
【図22】図18の端末装置の構成を示す図である。
【図23】図18の通信システムによる点灯手順を示すシーケンス図である。
【図24】図20の制御装置による送信手順を示すフローチャートである。
【図25】図21の基地局装置による送信手順を示すフローチャートである。
【図26】図22の端末装置による受信手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例は、複数の基地局装置と複数の端末装置とによって構成される照明システムに関する。複数の基地局装置は、互いに基地局間通信を実行するとともに、各基地局装置は、端末装置を接続する。ここで、基地局装置と端末装置とは、例えば、無線LANによって接続される。また、基地局装置および端末装置のそれぞれは、太陽光発電装置に接続された照明装置に設置される。照明装置は、撮像機能を有していてもよい。さらに、照明システムを制御するための制御装置は、いずれかの基地局装置に接続される。例えば、端末装置は、複数の基地局装置を介して、制御装置に接続される。制御装置は、照明装置の蓄電池の残量に関する情報を端末装置等から受信する。また、制御装置は、端末装置等に対して、点灯を指示するための信号(以下、「点灯指示」という)を送信する。
【0016】
特に、複数の照明装置を一斉に点灯させるために、制御装置は、点灯指示をマルチキャスト送信する。基地局装置は、点灯指示を受信すると、他の基地局装置や端末装置へ指示信号を転送するとともに、照明装置を点灯させる。端末装置は、点灯指示を受信すると照明装置を点灯させる。一方、太陽光発電によって駆動される端末装置には、消費電力の低減が望まれる。低消費電力を実現するために、端末装置の動作モードとして、常時、通信可能な状態になっているモード(以下、「通信モード」という)と、通信不可能な状態と通信可能な状態とを切りかえるモード(以下、「省電力モード」という)のふたつが規定される。端末装置は、基本的に省電力モードにて動作し、必要に応じて通信モードにて動作する。省電力モードにて動作している端末装置に対して点灯指示を送信しても、当該端末装置が通信不可能な状態になっていれば、点灯指示は受信されない。そのため、一斉点灯が実現されない。これに対応するために、本実施例に係る照明システムは、次の処理を実行する。
【0017】
端末装置は、省電力モードにおいて、通信不可能な状態から通信可能な状態に遷移すると、通信可能の通知を制御装置へ送信する。制御装置は、一斉点灯のタイミングよりも所定期間前に通信可能の通知を受信すると、その端末装置に対して、通信モードへの移行を指示するための信号(以下、「移行指示」という)を送信する。移行指示を受信した端末装置は、通信モードに移行することによって、常時、通信可能になる。制御装置は、以上の処理を繰り返すことによって、すべての端末装置が通信モードに移行すると、点灯指示をマルチキャスト送信する。
【0018】
図1は、本発明の実施例に係る照明システム100の概要を示す。照明システム100は、制御装置10、端末装置12と総称される第1端末装置12a、第2端末装置12b、第3端末装置12c、第4端末装置12d、第N端末装置12n、基地局装置14と総称される第1基地局装置14a、第2基地局装置14b、第3基地局装置14c、第M基地局装置14m、第M+1基地局装置14m+1、照明装置16と総称される第1照明装置16a、第2照明装置16b、第3照明装置16c、第M照明装置16m、第M+1照明装置16m+1、第M+2照明装置16m+2、第M+3照明装置16m+3、第M+4照明装置16m+4、第M+N+1照明装置16m+n+1を含む。
【0019】
制御装置10は、ユーザからの指示を受けつけ可能なインターフェイスを備えており、受けつけた指示に応じた情報(以下、「指示情報」という)を生成し、生成した情報を照明システム100全体に出力する。したがって、指示情報の出力は報知に相当する。指示の一例が、後述の照明装置16を点灯させるための指示であり、生成した指示情報の一例が、照明装置16の点灯の指示が示された情報である。これは、前述の点灯指示に相当する。制御装置10は、例えば、PCによって構成される。制御装置10は、指示情報を出力する。指示情報の宛先は、照明システム100全体であるので、指示情報の出力は報知に相当する。また、制御装置10は、端末装置12や基地局装置14を介して、各照明装置16に関する情報を収集する。各照明装置16に関する情報とは、例えば、照明装置16の蓄電池の残量についての情報である。
【0020】
端末装置12は、無線LANの端末装置に相当し、基地局装置14は、無線LANの基地局装置に相当する。複数の基地局装置14が基地局間通信を実行するとともに、複数の端末装置12のそれぞれは、いずれかの基地局装置14に接続される。複数の基地局装置14のうち、第M+1基地局装置14m+1が、制御装置10に接続され、制御装置10からの指示情報を受けつける。第M+1基地局装置14m+1は、指示情報が含まれたパケット信号を、複数の基地局装置14のうちの別のひとつ、例えば、第3基地局装置14cに送信する。なお、基地局装置14の代わりに、端末装置12が、制御装置10に接続されていてもよい。
【0021】
第3基地局装置14cは、基地局間通信を使用して、他の基地局装置14へパケット信号を転送する。また、第3基地局装置14cは、直接接続した端末装置12、例えば、第4端末装置12dに対してもパケット信号を送信する。さらに、第3基地局装置14cは、パケット信号に含まれた指示情報の内容に応じて、後述の照明装置16を制御する。他の基地局装置14も同様に動作する。第1端末装置12aから第N端末装置12nは、基地局装置14からのパケット信号を受信する。これらの端末装置12も、パケット信号に含まれた指示情報の内容に応じて、後述の照明装置16を制御する。
【0022】
照明装置16は、太陽光発電装置を備え、発電した電力を蓄電池に蓄えさせる。また、照明装置16は、充電された電力によって、照明を点灯させる。ここで、照明装置16は、端末装置12あるいは基地局装置14に接続されており、端末装置12あるいは基地局装置14からの指示をもとに、照明を点灯させたり、消灯させたりする。また、照明装置16には、撮像装置が備えており、動画像や静止画像(以下、これらを「画像」と総称する)を撮像してもよい。なお、照明装置16の蓄電池に充電された電力によって、端末装置12や基地局装置14も駆動される。端末装置12と基地局装置14との一方と照明装置16との組合せが、前述の街路灯に相当する。
【0023】
端末装置12や基地局装置14は、照明装置16における蓄電池の残量に関する情報や画像をパケット信号に含めて送信する。これらのパケット信号は、指示情報が含まれたパケット信号とは逆の経路をたどるように転送され、制御装置10に受信される。その結果、制御装置10は、各照明装置16における蓄電池の残量に関する情報を管理することができる。また、制御装置10は、各照明装置16において撮像された画像を取得することができる。さらに、複数の端末装置12のそれぞれは、前述のごとく、省電力モードと通信モードとを規定している。ここで、通信モードとは、省電力モードよりも通信可能な期間が長いモードともいえる。通信可能な期間とは、Wake upの期間に相当する。また、通信可能な期間が長いことは、常時通信可能であることや、連続的に通信可能であることであってもよい。端末装置12は、通信可能になっている場合、つまり省電力モードでの通信可能な状態や、通信モードのときに、点灯指示を受信することによって、照明装置16を点灯させる。
【0024】
図2(a)−(b)は、照明装置16の構成を示す。図2(a)において、照明装置16は、ソーラパネル20、蓄電池22、照明部24、撮像装置26、制御部28を含む。ソーラパネル20は、前述の太陽光発電装置に相当し、太陽光を受けて発電を実行する。蓄電池22は、ソーラパネル20において発電された電力を蓄える。蓄電池22は、照明装置16全体に電力を供給するとともに、接続された端末装置12あるいは基地局装置14にも電力を供給する。ソーラパネル20および蓄電池22には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。
【0025】
照明部24は、制御部28からの指示をもとに、点灯したり消灯したりする。なお、点滅してもよい。制御部28は、図示しない端末装置12や基地局装置14から、照明部24の点灯や消灯の指示を受けつける。制御部28は、受けつけた指示に応じて、照明部24の動作を制御する。また、制御部28は、ソーラパネル20での発電量や、蓄電池22の残量を取得し、図示しない端末装置12や基地局装置14へ残量に関する情報を報告する。ここで、制御部28は、定期的に発電量や残量を取得してもよいし、図示しない端末装置12や基地局装置14からの指示に応じて発電量や残量を取得してもよい。
【0026】
撮像装置26は、画像を撮像する。画像は、デジタルデータとして取得される。撮像装置26は、定期的に撮像を実行してもよいし、図示しない端末装置12や基地局装置14からの指示に応じて撮像を実行してもよい。また、撮像装置26は、制御部28を介して、図示しない端末装置12や基地局装置14へ画像を出力してもよいし、内蔵の記憶媒体に画像を記憶してもよい。なお、図2(b)の照明装置16に示すように、図2(a)の構成から撮像装置26を省略してもよい。これにより、照明装置16の構成が簡単になる。
【0027】
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた通信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0028】
図3は、制御装置10の構成を示す。制御装置10は、通信部30、管理部32、判定部34、指示部36、記憶部38、収集部40、制御部42を含む。通信部30は、後述の管理部32や指示部36において生成したパケット信号を受けつける。通信部30は、図1の第M+1基地局装置14m+1にケーブルや無線LAN等で接続されており、第M+1基地局装置14m+1へパケット信号を送信する。前述のごとく、第M+1基地局装置14m+1は、基地局間通信によって他の基地局装置14へパケット信号を送信するので、パケット信号は、少なくともひとつの基地局装置14を経由して複数の端末装置12へ送信される。そのため、通信部30におけるパケット信号の送信は、パケット信号の報知ともいえる。
【0029】
通信部30は、第M+1基地局装置14m+1からのパケット信号を受信する。当該パケット信号には、図示しない照明装置16にて取得された蓄電池22の残量に関する情報や、図示しない照明装置16にて撮像された画像が含まれている。また、図示しない端末装置12が通信可能なったことの通知が含まれている。これは、端末装置12が省電力モードのときに、通信不可能な状態から通信可能な状態に遷移したことに相当する。前述のごとく、当該パケット信号は、端末装置12や基地局装置14によって転送されることによって、通信部30に到達している。通信部30は、蓄電池22の残量に関する情報や、画像を収集部40へ出力する。また、通信部30は、通信可能の通知を管理部32へ出力する。
【0030】
収集部40は、通信部30から、蓄電池22の残量に関する情報や、画像を受けつける。つまり、収集部40は、各基地局装置14から、当該基地局装置14を駆動させている蓄電池22の残量に関する情報を収集する。端末装置12を駆動させている蓄電池22の残量に関する情報についても同様である。収集部40は、蓄電池22の残量に関する情報を照明装置16単位で管理するために、これらの情報を記憶部38に記憶させる。また、収集部40は、画像を照明装置16単位で記憶部38に記憶させる。
【0031】
記憶部38は、収集部40からの指示に応じて、さまざまな情報や画像を記憶するための記憶媒体である。情報や画像はデジタルデータであるので、記憶部38は例えばハードディスクにて構成される。図4は、記憶部38に記憶されたテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、装置欄200、残量欄202、モード欄204が含まれる。装置欄200には、管理対象となる基地局装置14であって、かつ照明装置16に接続された基地局装置14が示されている。また、装置欄200には、管理対象となる端末装置12であって、かつ照明装置16に接続された端末装置12も示されている。残量欄202には、装置欄200に示された基地局装置14や端末装置12に接続された蓄電池22の残量が示される。モード欄204については、後述する。図3に戻る。
【0032】
管理部32は、通信部30から、通信可能の通知を受けつける。これは、省電力モードの端末装置12から、通信可能になった旨の通知を受信することに相当する。通信可能になった旨の通知には、送信元の端末装置12を識別するための情報が含まれている。管理部32は、送信元の端末装置12を識別するための情報を取得することによって、送信元の端末装置12を特定する。管理部32は、特定した端末装置12を宛先として、移行指示が含まれたパケット信号を生成し、パケット信号を通信部30へ出力する。また、管理部32は、移行させた端末装置12が、省電力モードから通信モードに移行したことを記憶部38に記憶させる。
【0033】
このような処理によって、図3のモード欄204では、特定した端末装置12に対して、「通信モード」が示される。一方、省電力モードの端末装置12に対して、「省電力モード」が示される。例えば、端末装置12が、通信モードから省電力モードに移行した場合、省電力モードへの移行が示されたパケット信号が端末装置12から送信される。管理部32は、基地局装置14、通信部30を介して、パケット信号を受信することによって、省電力モードへの移行通知を取得する。管理部32は、送信元の端末装置12に対して、記憶部38のモード欄204を「省電力モード」に変更する。管理部32は、移行指示を出力すると、その旨を判定部34に出力する。
【0034】
判定部34は、管理部32から、移行指示の出力を通知されると、記憶部38に記憶されたテーブルの内容を確認する。特に、判定部34は、モード欄204の内容を確認することによって、通信モードへ移行した端末装置12の数が一定以上になっているかを確認する。一定以上がすべての端末装置12であってもよい。その際、判定部34は、すべての端末装置12が通信モードに移行しているかを確認する。判定部34は、一定以上の端末装置12が通信モードに移行している場合、その旨を指示部36へ出力する。
【0035】
指示部36は、判定部34から、一定以上の端末装置12が通信モードに移行していることを通知されると、点灯指示が含まれたパケット信号を生成し、パケット信号を通信部30へ出力する。ここで、パケット信号は、マルチキャスト送信されるので、パケット信号の宛先は、基地局装置14と通信モードへ移行した端末装置12である。また、指示部36は、点灯指示が含まれたパケット信号を複数回出力するので、パケット信号は、複数回送信される。
【0036】
制御部42は、制御装置10全体の動作を制御する。また、制御部42は、ユーザとのインターフェイスを備え、インターフェイスを介してユーザからの指示を受けつける。前述のごとく、ユーザからの指示の一例が、図示しない照明装置16の照明部24を点灯すべき時刻に関する情報であり、図示しない照明装置16の照明部24を消灯すべき時刻に関する情報であってもよい。ここでは、説明を容易にするために、指示は、照明部24の動作に関する指示であるとする。消灯の場合は、図2(a)−(b)の照明部24における動作が異なるだけであり、それ以外では、点灯の場合と同様の動作が実行される。
【0037】
図5は、基地局装置14の構成を示す。基地局装置14は、通信部60、処理部62、管理部66、制御部72を含む。基地局装置14は、太陽光発電によって発電された電力を充電した蓄電池22に接続され、かつ蓄電池22によって駆動される。通信部60は、基地局間通信によって他の基地局装置14と通信するとともに、少なくともひとつの端末装置12とも通信する。通信部60は、周波数変換処理、変復調処理、増幅処理、AD変換処理、DA変換処理等を実行するが、これらには公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。このような処理によって、通信部60は、パケット信号を受信するとともに、パケット信号を送信する。このようなパケット信号には、例えば、移行指示、点灯指示が含まれている。
【0038】
処理部62は、図示しない照明装置16へ接続され、照明装置16に対する処理を実行する。処理部62は、通信部60において受けつけた点灯指示を受けつける。処理部62は、点灯指示をもとに、照明装置16へ点灯を指示する。処理部62は、ソーラパネル20での発電量に関する情報の出力や、蓄電池22の残量に関する情報の出力や、画像の出力を照明装置16に指示する。処理部62は、ソーラパネル20での発電量に関する情報の出力や、蓄電池22の残量に関する情報や、画像を照明装置16から受けつけると、蓄電池22の残量に関する情報や画像が含まれたパケット信号の生成を通信部60へ指示する。
【0039】
一方、基地局装置14が、図1の第M+1基地局装置14m+1に相当する場合、処理部62は、図示しない制御装置10とのインターフェイス機能を実行する。管理部66は、通信部60と通信している端末装置12の情報や、基地局間通信の経路に関する情報を管理する。管理部66は、基地局間通信の経路が変更された場合などに、情報を更新する。制御部72は、基地局装置14全体の動作タイミングを制御する。
【0040】
図6は、端末装置12の構成を示す。端末装置12は、通信部80、処理部82、管理部84、制御部86を含む。端末装置12は、太陽光発電によって発電された電力を充電した蓄電池22に接続され、かつ蓄電池22によって駆動される。通信部80は、図5の通信部60と同様の処理を実行する。なお、通信部80は、通信部60と異なって基地局間通信を実行しない。ここで、通信部80の通信対象は、基地局装置14である。
【0041】
つまり、通信部80は、基地局間通信を実行可能な基地局装置14と通信し、基地局装置14からの基地局間通信によって形成される経路を介して、制御装置10と通信する。このようにして、通信部80は、基地局装置14からのパケット信号を受信する。パケット信号には、例えば、移行指示や点灯指示が含まれる。また、通信部80は、基地局装置14へパケット信号を送信する。パケット信号には、例えば、通信可能の通知、省電力モードへの移行通知が含まれる。
【0042】
処理部82は、図7の処理部62と同様の処理を実行する。さらに、処理部82は、通信部80の動作モードとして、省電力モードと通信モードとを規定する。前述のごとく、省電力モードでは、間欠的に通信可能になっているので、所定の期間にわたって通信可能になり、これにつづく期間にわたって通信不可能になっている。また、通信可能な状態と通信不可能な状態とが繰り返される。通信モードでは、省電力モードよりも通信可能な期間が長くなっている。例えば、常時、通信可能になっている。処理部82は、省電力モードと通信モードのいずれかを選択して、選択したモードでの動作を通信部80に指示する。
【0043】
処理部82は、通信モードを設定しているときに、所定の期間にわたって通信部80が通信を実行しなければ、通信モードから省電力モードへの移行を決定する。処理部82は、省電力モードへの移行通知を通信部80に出力するとともに、省電力モードへの移行を通信部80に指示する。一方、処理部82は、省電力モードを設定しているときに、通信部80を介して移行指示を受けつけると、省電力モードから通信モードへの移行を決定する。処理部82は、通信モードへの移行を通信部80に指示する。なお、処理部82は、省電力モードを設定しているときに、通信部80が通信可能になると、通信可能の通知を通信部80に送信させる。
【0044】
ここで、処理部82は、発電量に関する情報と、照明部24が点灯しているか否かの情報を蓄電池22から受けつける。処理部82は、発電量に関する情報と、照明部24が点灯しているか否かの情報をもとに、省電力モードでの通信可能な期間を調節する。図7は、処理部82に記憶されたテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、照明欄210、発電量欄212、期間欄214が含まれる。照明欄210には、照明部24の状態に対する条件が示されている。ここでは、条件として、点灯している「ON」と、消灯している「OFF」とが示される。発電量欄212に対する条件が示される。ここでは、条件として、「しきい値以上」、「しきい値より少」とが示される。なお、当該条件は、照明欄210が「OFF」の場合にのみ規定される。
【0045】
期間欄214には、期間の値が示される。期間は、一定の期間中の通信可能な期間として示される。ここでは、C1<C2<C3であるとする。つまり、発電量が少なくなるほど、通信可能な期間が長くされる。また、照明部24が点灯されると、通信可能な期間が短くされる。図6に戻る。処理部82は、照明部24がONである場合に、期間C1を選択する。処理部82は、照明部24がOFFである場合に、残量がしきい値以上であれば、期間C2を選択する。処理部82は、照明部24がOFFである場合に、残量がしきい値よりも少なければ、期間C3を選択する。なお、通信部80が通信可能になっているときに、点灯指示が含まれたパケット信号が受信されると、処理部82は、照明部24を点灯させる。
【0046】
なお、照明部24がONになった後、発電量が多くなるほど、通信可能な期間が長くされてもよい。つまり、照明部24がONであるかOFFであるかによって、発電量と通信可能な期間との関係が逆になっている。このような制御は、移行指示を受信しやすくするためである。管理部84は、通信部80での通信対象を制御する。制御部86は、端末装置12全体の動作タイミングを制御する。
【0047】
以上の構成による照明システム100の動作概要を説明する。図8は、制御装置10による点灯指示の送信手順を示すフローチャートである。点灯予定時刻の一定期間内でなければ(S10のN)、待機する。点灯予定時刻の一定期間内であり(S10のY)、通信部30が、端末装置12から通信可能の通知を受信しなければ(S12のN)、待機する。通信部30が、端末装置12から通信可能の通知を受信した場合(S12のY)、管理部32は、当該端末装置12へ、通信モードへの移行指示をユニキャスト送信する(S14)。判定部34において、通信モードの端末装置12数が一定数以上でなければ(S16のN)、ステップ12に戻る。通信モードの端末装置12数が一定数以上であれば(S16のY)、指示部36は、点灯指示をマルチキャスト送信する(S18)。
【0048】
図9は、端末装置12による点灯手順を示すフローチャートである。通信部80は、省電力モードで動作する(S30)。通信部80は、制御装置10へ、通信可能の通知を送信する(S32)。通信部80が、制御装置10から、通信モードへの移行指示を受信しなければ(S34のN)、ステップ30に戻る。通信部80が、制御装置10から、通信モードへの移行指示を受信すれば(S34のY)、処理部82は、通信部80を通信モードへ移行させる(S36)。通信部80が、制御装置10から、点灯指示を受信しなければ(S38のN)、待機する。通信部80が、制御装置10から、点灯指示を受信すれば(S38のY)、処理部82は、照明装置16を点灯させる(S40)。
【0049】
図10は、端末装置12による通信期間の制御手順を示すフローチャートである。照明装置16が点灯しておらず(S70のN)、発電量がしきい値以上でなければ(S72のN)、処理部82は、期間をC3に設定する(S74)。発電量がしきい値以上であれば(S72のY)、処理部82は、期間をC2に設定する(S76)。照明装置16が点灯していれば(S70のY)、処理部82は、期間をC3に設定する(S78)。
【0050】
次に変形例を説明する。変形例は、実施例と同様に、基地局装置と端末装置とが含まれた照明システムに関する。変形例は、基地局装置や端末装置から制御装置へ、照明装置において撮像された画像を送信する場合を対象にする。画像の品質に応じて、画像の伝送レートが異なる。複数の基地局装置や複数の端末装置のそれぞれから送信される画像の品質が高ければ、通信システムに必要とされる伝送容量が大きくなる。そのため、通信システムによって、それらの画像を伝送できないおそれが生じる。一方、照明装置の設置場所や時刻によっては、画像の品質を高くしたい場合がある。
【0051】
これに対応するために、変形例に係る制御装置は、画像の品質として、高・中・低の3段階を規定する。照明装置は、各照明装置に対して、画像を中品質にて撮像することを指示する。基地局装置や端末装置は、中品質の画像を送信する。一方、ひとつの照明装置から高品質の画像を伝送させたい場合、制御装置は、当該照明装置に対して高品質の画像の伝送を指示する。一方、制御装置は、他の照明装置に対して低品質の画像の伝送を指示する。変形例に係る照明システム100は図1と同様のタイプであり、基地局装置14は図5と同様のタイプであり、端末装置12は図6と同様のタイプである。以下では、実施例との差異を中心に説明する。
【0052】
図11は、本発明の変形例に係る制御装置10の構成を示す。制御装置10は、通信部30、指示部36、記憶部38、収集部40、制御部42、品質調節部44を含む。記憶部38は、各照明装置16にて撮像させる画像の品質に関する情報を記憶する。ここでは、画像の品質に関する情報として、前述のごとく、「高」、「中」、「低」のいずれかが各照明装置16に設定されている。中品質は、所定のフレームレート、解像度にて規定されている。高品質は、中品質よりも高いフレームレートであって、高解像度にて規定されている。一方、低品質は、中品質よりも低いフレームレートであって、低解像度にて規定されている。なお、低品質の画像の代わりに、撮像の中止が規定されていてもよい。品質調節部44は、記憶部38に記憶された情報をもとに、各照明装置16に撮像させる画像の品質の情報を抽出する。最初の状態では、すべての照明装置16に対して中品質が設定されている。
【0053】
制御部42は、ユーザから、ひとつの照明装置16に対して高品質の画像を撮像すべき指示を受けつける。制御部42は、指示にしたがって、当該照明装置16に撮像させる画像を高品質に設定する。制御部42は、設定した内容を記憶部38に記憶する。品質調節部44は、記憶部38に記憶した内容を抽出する。品質調節部44は、ひとつの照明装置16の画像の品質を高品質に変更し、他の照明装置16の画像を低品質に変更することを決定する。品質調節部44は、他の照明装置16に撮像させる画像を低品質に設定することを記憶部38に記憶させる。
【0054】
品質調節部44は、決定した内容を指示部36に出力する。指示部36は、品質調節部44から受けつけた内容が含まれたパケット信号を生成する。具体的に説明すると、指示部36は、ひとつの照明装置16に接続された基地局装置14あるいは端末装置12を宛先として、高品質に変更させるための指示が含まれたパケット信号を生成する。また、指示部36は、他の照明装置16に接続された基地局装置14と端末装置12とを宛先として、低品質に変更させるための指示が含まれたパケット信号を生成する。指示部36は、パケット信号を通信部30へ出力する。
【0055】
品質調節部44は、記憶部38において、ひとつの照明装置16に対する画質が高品質から中品質に変更されると、他の照明装置16に対する画質を低品質から中品質に変更させる。品質調節部44は、変更内容を記憶部38に記憶させるとともに、変更内容を指示部36に出力する。指示部36は、すべての照明装置16に接続された基地局装置14と端末装置12とを宛先として、中品質に変更させるための指示が含まれたパケット信号を生成する。
【0056】
図12は、制御装置10による画像の品質の制御手順を示すフローチャートである。品質が高い画像を送信している照明装置16があれば(S90のY)、品質調節部44は、他の照明装置16からの画像の品質を低くさせる(S92)。品質が高い画像を送信している照明装置16がなければ(S90のN)、品質調節部44は、画像の品質を中にさせる(S94)。
【0057】
次に別の変形例を説明する。別の変形例は、これまでと同様に、基地局装置と端末装置とが含まれた照明システムに関する。別の変形例は、画像を送信したり、通信モードと省電力モードとを切りかえたりする端末装置を対象にする。前述のごとく、端末装置は、蓄電池によって駆動される。一方、蓄電池の残量が少なくなってしまうと、夜であっても、照明ができなくなるおそれがある。このような状況の発生を低減させるために、別の変形例は、次の動作を実行する。
【0058】
端末装置は、蓄電池の残量を取得し、残量が少なくなれば、撮像している画像の品質を低くする。品質を低くすることによって、送信すべき画像のデータ容量が低減され、送信すべき期間が短縮される。また、端末装置は、残量が少なくなれば、省電力モードでの通信可能な期間が短縮される。これらのように、送信すべき期間を短縮することによって、消費電力が低減される。別の変形例に係る照明システム100は図1と同様のタイプであり、照明装置16は図3と同様のタイプであり、基地局装置14は図5と同様のタイプであり、端末装置12は図6と同様のタイプである。以下では、これまでとの差異を中心に説明する。
【0059】
図6における端末装置12の処理部82は、図示しない蓄電池22の残量を取得する。また、処理部82は、残量と画質とを対応づけたテーブルを予め記憶する。図13は、本発明の別の変形例に係るテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、残量に対する条件欄220、品質欄222が含まれる。残量に対する条件欄220には、取得した残量と比較すべきしきい値が示される。ここでは、第1しきい値、第2しきい値というふたつのしきい値が規定されている。また、第1しきい値>第2しきい値であるとする。品質欄222には、残量に対する条件欄220での条件に合致した場合に適用すべき画質が示される。図5に戻る。
【0060】
処理部82は、取得した残量が第1しきい値以上であれば、画像の品質として高品質を設定し、その旨を図示しない照明装置16に指示する。また、処理部82は、取得した残量が第1しきい値未満であり、かつ第2しきい値以上であれば、画像の品質として中品質を設定し、その旨を図示しない照明装置16に指示する。処理部82は、取得した残量が第2しきい値未満であれば、画像の品質として低品質を設定し、その旨を照明装置16に指示する。さらに、処理部82は、残量と、通信可能な期間とを対応づけたテーブルを予め記憶する。
【0061】
図14は、本発明の別の変形例に係る別のテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、残量に対する条件欄230、送信期間欄232が含まれる。残量に対する条件欄230は、残量に対する条件欄220と同一であるので、ここでは説明を省略する。なお、残量に対する条件欄230として、残量に対する条件欄220でのしきい値とは別のしきい値が規定されていてもよい。送信期間欄232には、残量に対する条件欄230での条件に合致した場合に適用すべき期間が示される。前述のごとく、この期間は、省電力モードでの通信可能な期間に相当する。図5に戻る。
【0062】
処理部82は、取得した残量が第1しきい値以上であれば、長期間を設定する。また、処理部82は、取得した残量が第1しきい値未満であり、かつ第2しきい値以上であれば、中期間を設定し、処理部82は、取得した残量が第2しきい値未満であれば、短期間を設定する。なお、基地局装置14も、図13と同様のテーブルを記憶し、残量に応じて、画像の品質を調節してもよい。
【0063】
次にさらに別の変形例を説明する。別の変形例は、これまでと同様に、基地局装置と端末装置とが含まれた照明システムに関する。前述のごとく、基地局装置は、基地局間通信を実行するとともに、端末装置との通信も実行している。そのため、基地局装置におけるトラヒックは、増加する傾向にあり、蓄電池の電力消費が大きくなりやすい。ここで、いずれかの基地局装置が、蓄電池の残量の減少によって動作を停止した場合、当該基地局装置を介して制御装置に接続している端末装置や基地局装置は、制御装置と通信できなくなる。その結果、制御装置による各照明装置の制御がなされなくなる。これに対応するために、本実施例に係る通信システムは、次の処理を実行する。
【0064】
基地局装置(以下、「ハンドオーバ元基地局装置」という)は、蓄電池の残量がしきい値よりも少なくなると、接続していた端末装置との通信を切断し、基地局間通信のみを維持する。端末装置は、接続対象となる基地局装置のリストを予め記憶する。通信が切断された端末装置は、リストを参照し、優先順位の低い基地局装置(以下、「ハンドオーバ先基地局装置」という)を選択して、ハンドオーバ先基地局装置との通信を開始する。ハンドオーバ元基地局装置は、蓄電池の残量が十分大きくなると、端末装置を接続可能な旨を通知する。当該通知を受信した端末装置は、ハンドオーバ先基地局装置との通信を切断し、ハンドオーバ元基地局装置との通信を開始する。その結果、通信システムのネットワーク構成は、もとの状態に戻る。さらに別の変形例に係る照明システム100は図1と同様のタイプであり、照明装置16は図3と同様のタイプであり、基地局装置14は図5と同様のタイプであり、端末装置12は図6と同様のタイプである。以下では、これまでとの差異を中心に説明する。
【0065】
図6の端末装置12の処理部82は、接続すべき基地局装置14の優先順位が示されたテーブルを予め記憶する。図15は、処理部82に記憶されたテーブルのデータ構造を示す。これは、図1の第3端末装置12cにおける処理部82に記憶されたテーブルに相当する。図示のごとく、優先順位欄240、基地局装置欄242が含まれる。優先順位欄240には、優先順位として、「1」、「2」が示されている。ここでは、「1」の優先順位が高く、「2」の優先順位が低い。また、「2」よりも低い優先順位「3」・・・が設けられてもよい。基地局装置欄242には、優先順位欄240に示された優先順位に対応した基地局装置14が示される。図6に戻る。第3端末装置12cの処理部82は、図15に示されたテーブルをもとに、第2基地局装置14bを優先的に選択し、第2基地局装置14bに接続できない場合に、第3基地局装置14cを選択する。
【0066】
ハンドオーバ元基地局装置において蓄電池22の残量がしきい値よりも少なくなると、端末装置12との通信が切断される。通信部80が、一定期間にわたって、ハンドオーバ元基地局装置との通信を実行できなければ、通信部80は、その旨を処理部82に通知する。処理部82は、テーブルをもとに、ハンドオーバ元基地局装置の優先順位よりも低い優先順位の基地局装置14をハンドオーバ先基地局装置として選択する。処理部82は、ハンドオーバ先基地局装置との通信を通信部80に指示する。通信部80は、ハンドオーバ先基地局装置へ接続要求を送信することによって、ハンドオーバ先基地局装置と通信する。
【0067】
一方、ハンドオーバ元基地局装置において蓄電池22の残量がしきい値以上になると、ハンドオーバ元基地局装置は、端末装置12を接続可能な通知が含まれたパケット信号を送信する。なお、ここでのしきい値は、端末装置12の切断を決定する際のしきい値と別に設定されていてもよい。通信部80がパケット信号を受信し、処理部82は、接続しているハンドオーバ先基地局装置の優先順位よりも優先順位の高いハンドオーバ元基地局装置からの通知を確認すると、通信部80に対して、ハンドオーバ先基地局装置からハンドオーバ元基地局装置へのハンドオーバを指示する。通信部80は、指示にしたがって、ハンドオーバ先基地局装置からハンドオーバ元基地局装置へハンドオーバする。
【0068】
図16は、本発明のさらに別の変形例に係る照明システム100による通信手順を示すシーケンス図である。第2基地局装置14bと第3端末装置12cとが通信する(S50)。第2基地局装置14bは、蓄電池22の残量がしきい値より低くなったことを検出する(S52)。第2基地局装置14bは、第3端末装置12cとの通信を切断する(S54)。第3端末装置12cは、優先順位の低い基地局装置14を選択する(S56)。第3端末装置12cは、第3基地局装置14cへ接続要求を送信する(S58)。第3端末装置12cと第3基地局装置14cとが通信する(S60)。
【0069】
図17は、図16に示した通信手順につづく照明システム100の通信手順を示すシーケンス図である。第3端末装置12cと第3基地局装置14cとが通信する(S100)。第2基地局装置14bは、蓄電池22の残量がしきい値以上になったことを検出する(S102)。第2基地局装置14bは、第3端末装置12cへ検出結果を通知する(S104)。第3端末装置12cは、第3基地局装置14cとの通信を切断する(S106)。第3端末装置12cは、第2基地局装置14bへ接続要求を送信する(S108)。第2基地局装置14bと第3端末装置12cとが通信する(S110)。
【0070】
本発明の実施例によれば、省電力モードの端末装置を通信モードへ移行させるので、省電力モードで動作していた端末装置に対しても点灯指示を送信できる。また、通信モードで動作している端末装置の数が一定数以上になった場合に、点灯指示を送信するので、一斉点灯を実現できる。また、通信モードに移行するまでは省電力モードで動作するので、端末装置の消費電力を抑制できる。また、消費電力の抑制と一斉点灯とを両立できる。また、発電量に応じて、省電力モードでの通信可能な期間の長さを調節するので、消費電力を抑制できる。また、発電力が少なくなれば、省電力モードでの通信可能な期間の長さを短くするので、消費電力を抑制できる。また、点灯中であれば、省電力モードでの通信可能な期間の長さを短くするので、消費電力を抑制できる。
【0071】
また、高品質の画像が送信されると、他の照明装置からの画像の品質を低くするので、トラヒック量の増加を抑制できる。また、トラヒック量の増加が抑制されるので、消費電力を抑制できる。また、蓄電池の残量を取得し、残量が少なくなれば、撮像している画像の品質を低くするので、送信すべき画像のデータ容量を低減できる。また、送信すべき画像のデータ容量が低減されるので、送信すべき期間を短縮できる。また、送信すべき期間が短縮されるので、消費電力を抑制できる。また、蓄電池の残量を取得し、残量が少なくなれば、省電力モードでの通信可能な期間を短縮できる。また、省電力モードでの通信可能な期間が短縮されるので、消費電力を抑制できる。
【0072】
また、蓄電池の残量がしきい値よりも低くなった基地局装置は、端末装置との通信を実行せず、基地局間通信のみを実行するので、電力の消費量を抑制できる。また、電力の消費量が抑制されるので、基地局間通信の実行期間を延長できる。また、基地局間通信の実行期間が延長されるので、基地局装置が蓄電池にて動作する場合であっても、無線ネットワークを安定して形成できる。また、基地局装置内の処理が実行されるので、処理を簡易化できる。また、基地局装置に通信を切断された端末装置は、優先順位にしたがって別の基地局装置を選択するので、次の接続対象を容易に決定できる。また、端末装置は、優先順位の低い基地局装置に接続するので、通信を維持できる。また、元の基地局装置での残量がしきい値以上になると、端末装置は、元の基地局装置に再び接続するので、元の無線ネットワークの形状を維持できる。
【0073】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0074】
本発明の実施例において、品質調節部44は、ひとつの照明装置16に対する画質の設定に応じて、他の照明装置16に対する画質の設定を変更している。しかしながらこれに限らず例えば、複数の照明装置16に対して高品質の画像の撮像を許可してもよい。その際、高品質の画像を撮像している照明装置16の数が所定値より少ない場合、品質調節部44は、他の照明装置16に対する画質の設定を変更させずに、中品質の撮像を実行させる。本変形例によれば、高品質の画像を複数種類取得できる。
【0075】
次にさらに別の変形例を説明する。さらに別の変形例は、太陽光発電装置と蓄電池とが街路灯に設置されると、街路灯単独で電源が供給され、街路灯への電源ケーブル等が不要になる。その結果、街路灯の設置が容易になる。複数の街路灯に対して点灯や消灯などを制御するためには、各街路灯へ制御信号を送信する必要がある。制御信号を送信するためのケーブルを省略するために、無線LAN(Local Area Network)のような無線通信システムが適している。つまり、街路灯には、基地局装置や端末装置が設置される。複数の街路灯の点灯時間を同期させる場合、制御信号を一斉に送信することがなされる。しかしながら、無線システムを使用している場合、制御信号の伝送に誤りが発生することがある。また、消費電力を低減するために、端末装置が間欠的に動作していれば、制御信号を受信できなくなる。そのため、複数の街路灯を一斉に動作させるようには、制御信号の送信に何らかの調節が必要になる。
【0076】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の街路灯を一斉に動作させるように制御信号を送信する技術を提供することである。
【0077】
本発明のさらに別の変形例は、複数の基地局装置と複数の端末装置とによって構成される通信システムに関する。複数の基地局装置は、互いに基地局間通信を実行するとともに、各基地局装置は、端末装置を接続する。ここで、基地局装置と端末装置とは、例えば、無線LANによって接続される。また、基地局装置および端末装置のそれぞれは、太陽光発電装置に接続された照明装置に設置される。さらに、制御装置は、端末装置を介して、いずれかの基地局装置に接続される。
【0078】
このような構成において、複数の照明装置を一斉に点灯させるために、制御装置は、指示信号を送信する。基地局装置は、指示信号を受信すると、他の基地局装置や端末装置へ指示信号を転送するとともに、照明装置を点灯させる。指示信号を受信すると直ちに点灯を実行する場合、中継回数によって点灯タイミングが異なってしまう。さらに、制御信号は、無線信号であるので、受信した信号に誤りが生じると、制御信号を受信できない基地局装置等では、点灯がなされなくなる。これに対応するために、さらに別の変形例に係る通信システムは、次の処理を実行する。
【0079】
制御装置は、照明を点灯するまでの期間に関する情報(以下、「指示情報」という)が含まれたパケット信号を送信する。例えば、指示情報では、10secという期間が示されている。このようなパケット信号を受信した基地局装置や端末装置は、指示情報にて示された期間、例えば10sec経過後に照明を点灯させる。さらに、制御装置は、指示情報が含まれたパケット信号を複数回送信する。指示情報に含まれた期間の値は、パケット信号の送信タイミングに応じて調節される。例えば、パケット信号が1sec間隔で11回送信される場合、指示情報の値は、先に送信されるパケット信号から順に、10sec、9sec、8secとなる。基地局装置や端末装置は、複数回送信されるパケット信号のうち、いずれかひとつでも受信すれば、指示情報を認識できる。
【0080】
ここで、端末装置は、消費電力を低減するために、間欠的に動作している。そのため、休止中にパケット信号が送信されても、端末装置は、パケット信号を受信できない。また、休止の期間が長いほど、パケット信号の転送遅延が長くなる。これに対応するために、基地局装置は、基地局間通信の転送遅延や端末装置の休止期間に応じて、指示情報の値を減少させた後、当該指示情報が含まれたパケット信号を送信する。
【0081】
図18は、本発明のさらに別の変形例に係る通信システム1100の概要を示す。通信システム1100は、制御装置1010、端末装置1012と総称される第1端末装置1012a、第2端末装置1012b、第3端末装置1012c、第4端末装置1012d、第5端末装置1012e、第N端末装置1012n、基地局装置1014と総称される第1基地局装置1014a、第2基地局装置1014b、第3基地局装置1014c、第M基地局装置1014m、照明装置1016と総称される第1照明装置1016a、第2照明装置1016b、第3照明装置1016c、第M照明装置1016m、第M+1照明装置1016m+1、第M+2照明装置1016m+2、第M+3照明装置1016m+3、第M+4照明装置1016m+4、第M+N+1照明装置1016m+n+1を含む。
【0082】
制御装置1010は、ユーザからの指示を受けつけ可能なインターフェイスを備えており、受けつけた指示に応じた情報を生成し、生成した情報を出力する。指示の一例が、後述の照明装置1016を点灯すべき時刻に関する情報であり、生成した情報の一例が前述の指示情報である。制御装置1010は、例えば、PCによって構成される。制御装置1010は、出力タイミングをずらしながら、複数の回数にわたって指示情報を出力する。指示情報の宛先は、通信システム1100全体であるので、指示情報の出力は報知に相当する。また、制御装置1010は、端末装置1012や基地局装置1014を介して、各照明装置1016に関する情報を収集する。各照明装置1016に関する情報とは、例えば、照明装置1016の蓄電池の残量についての情報である。
【0083】
端末装置1012は、無線LANの端末装置に相当し、基地局装置1014は、無線LANの基地局装置に相当する。複数の基地局装置1014が基地局間通信を実行するとともに、複数の端末装置1012のそれぞれは、いずれかの基地局装置1014に接続される。複数の端末装置1012のうち、第1端末装置1012aが、制御装置1010に接続され、制御装置1010からの指示情報を受けつける。第1制御装置1010aは、指示情報が含まれたパケット信号を送信する。複数の基地局装置1014のうちのひとつ、例えば、第3基地局装置1014cは、第1端末装置1012aからのパケット信号を受信する。
【0084】
第3基地局装置1014cは、基地局間通信を使用して、他の基地局装置1014へパケット信号を転送する。また、第3基地局装置1014cは、直接接続した端末装置1012、例えば、第5端末装置1012eに対してもパケット信号を送信する。ここで、第3基地局装置1014cは、転送および送信の際に、パケット信号に含まれた指示情報の内容を調節する。調節の詳細は後述する。さらに、第3基地局装置1014cは、パケット信号に含まれた指示情報の内容に応じて、後述の照明装置1016を制御する。他の基地局装置1014も同様に動作する。第2端末装置1012bから第N端末装置1012nは、基地局装置1014からのパケット信号を受信する。これらの端末装置1012も、パケット信号に含まれた指示情報の内容に応じて、後述の照明装置1016を制御する。
【0085】
照明装置1016は、太陽光発電装置を備え、発電した電力を蓄電池に蓄えさせる。また、照明装置1016は、充電された電力によって、照明を点灯させる。ここで、照明装置1016は、端末装置1012あるいは基地局装置1014に接続されており、端末装置1012あるいは基地局装置1014からの指示をもとに、照明を点灯させたり、消灯させたりする。また、照明装置1016には、撮像装置が備えており、動画像や静止画像(以下、これらを「画像」と総称する)を撮像してもよい。なお、照明装置1016の蓄電池に充電された電力によって、端末装置1012や基地局装置1014も駆動される。端末装置1012と基地局装置1014との一方と照明装置1016との組合せが、前述の街路灯に相当する。
【0086】
ここで、端末装置1012や基地局装置1014は、照明装置1016における蓄電池の残量に関する情報や画像をパケット信号に含めて送信する。これらのパケット信号は、指示情報が含まれたパケット信号とは逆の経路をたどるように転送され、制御装置1010に受信される。その結果、制御装置1010は、各照明装置1016における蓄電池の残量に関する情報を管理する。また、制御装置1010は、各照明装置1016において撮像された画像を取得する。
【0087】
図19(a)−(b)は、照明装置1016の構成を示す。図19(a)において、照明装置1016は、ソーラパネル1020、蓄電池1022、照明部1024、撮像装置1026、制御部1028を含む。ソーラパネル1020は、前述の太陽光発電装置に相当し、太陽光を受けて発電を実行する。蓄電池1022は、ソーラパネル1020において発電された電力を蓄える。蓄電池1022は、照明装置1016全体に電力を供給するとともに、接続された端末装置1012あるいは基地局装置1014にも電力を供給する。ソーラパネル1020および蓄電池1022には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。
【0088】
照明部1024は、制御部1028からの指示をもとに、点灯したり消灯したりする。なお、点滅してもよい。制御部1028は、図示しない端末装置1012や基地局装置1014から、照明部1024の点灯や消灯の指示を受けつける。制御部1028は、受けつけた指示に応じて、照明部1024の動作を制御する。また、制御部1028は、蓄電池1022の残量を取得し、図示しない端末装置1012や基地局装置1014へ残量に関する情報を報告する。ここで、制御部1028は、定期的に残量を取得してもよいし、図示しない端末装置1012や基地局装置1014からの指示に応じて残量を取得してもよい。
【0089】
撮像装置1026は、前述の画像を撮像する。画像は、デジタルデータとして取得される。撮像装置1026は、定期的に撮像を実行してもよいし、図示しない端末装置1012や基地局装置1014からの指示に応じて撮像を実行してもよい。また、撮像装置1026は、制御部1028を介して、図示しない端末装置1012や基地局装置1014へ画像を出力してもよいし、内蔵の記憶媒体に画像を記憶してもよい。図19(b)の照明装置1016では、図19(a)の構成から撮像装置1026が省略されている。照明装置1016の構成が簡易にされている。
【0090】
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた通信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0091】
図20は、制御装置1010の構成を示す。制御装置1010は、通信部1040、管理部1042、制御部1044、生成部1046、入力部1048を含み、通信部1040は、受付部1050、報知部1052を含む。入力部1048は、ユーザとのインターフェイスを備え、インターフェイスをユーザからの指示を受けつける。前述のごとく、ユーザからの指示の一例が、図示しない照明装置1016の照明部1024を点灯すべき時刻に関する情報であり、図示しない照明装置1016の照明部1024を消灯すべき時刻に関する情報であってもよい。ここでは、説明を容易にするために、指示は、照明部1024の動作に関する指示であるとする。消灯の場合は、図19(a)−(b)の照明部1024における動作が異なるだけであり、それ以外では、点灯の場合の同様の動作が実行される。入力部1048は、受けつけた指示を制御部1044へ出力する。制御部1044は、制御装置1010全体の動作を制御する。制御部1044は、入力部1048からの指示を受けつけると、受けつけた指示を生成部1046へ出力する。
【0092】
生成部1046は、制御部1044からの指示を受けつけると、指示情報を生成する。ここで、指示情報とは、前述のごとく、図示しない基地局装置1014や端末装置1012に接続された照明装置1016において、所定の処理が開始されるまでの期間に関する情報である。また、所定の処理とは、点灯や消灯である。期間は、例えば、開始まで10secというように示されており、所定の処理を開始するまでのオフセットともいえる。生成部1046は、指示情報が含まれたパケット信号を生成する。生成部1046は、複数の指示情報を生成し、報知タイミングの異なった複数のパケット信号のそれぞれに、指示情報をひとつずつ含める。その際、生成部1046は、複数回報知されるパケット信号のそれぞれの報知タイミングに応じて、各パケット信号に含まれる指示情報での期間の値を調節する。
【0093】
つまり、生成部1046は、後から報知されるパケット信号に含まれる指示情報ほど、期間が短くなるように、期間の値を調節する。ここでは、パケット信号の報知間隔が一定であるとする。そのため、生成部1046は、前回に報知されるパケット信号に含まれる指示情報での期間の値から、一定間隔に応じた値を減じるように、期間の値を調節する。生成部1046は、指示情報が含まれたパケット信号を報知部1052へ順次出力する。
【0094】
報知部1052は、生成部1046において生成したパケット信号を受けつける。報知部1052は、図18の第1端末装置1012aに接続されており、第1端末装置1012aへパケット信号を送信する。前述のごとく、第1端末装置1012aは、基地局装置1014へパケット信号を送信するので、パケット信号は、少なくともひとつの基地局装置1014を経由して複数の端末装置1012へ報知される。そのため、報知部1052におけるパケット信号の送信は、パケット信号の報知といえる。報知部1052は、図示しない照明装置1016での処理が開始されるまでに、複数の端末装置1012のそれぞれへ、指示情報が含まれたパケット信号を複数回報知する。なお、前述のごとく、報知部1052は、指示情報が含まれたパケット信号を一定間隔で報知する。
【0095】
受付部1050は、報知部1052と同様に、図18の第1端末装置1012aに接続されており、第1端末装置1012aからのパケット信号を受信する。当該パケット信号には、図示しない照明装置1016にて取得された蓄電池1022の残量に関する情報や、図示しない照明装置1016にて撮像された画像が含まれている。前述のごとく、当該パケット信号は、端末装置1012や基地局装置1014によって転送されることによって、受付部1050に到達している。受付部1050は、蓄電池1022の残量に関する情報や、画像を管理部1042へ出力する。
【0096】
管理部1042は、受付部1050から、蓄電池1022の残量に関する情報や、画像を受けつける。管理部1042は、蓄電池1022の残量に関する情報を照明装置1016単位で管理する。また、管理部1042は、画像を照明装置1016単位で記憶する。管理部1042は、いずれかの残量がしきい値よりも低くなった場合、当該残量に対応した照明装置1016を特定する。管理部1042は、特定した照明装置1016に関する情報を制御部1044へ出力する。制御部1044は、管理部1042から、特定した照明装置1016に関する情報を受けつけた場合、当該照明装置1016を消灯させる旨の指示が含まれたパケット信号の生成を生成部1046へ指示する。
【0097】
図21は、基地局装置1014の構成を示す。基地局装置1014は、通信部1060、処理部1062、導出部1064、管理部1066、調節部1068、生成部1070、制御部1072を含む。通信部1060は、基地局間通信によって他の基地局装置1014と通信するとともに、少なくともひとつの端末装置1012とも通信する。通信部1060は、周波数変換処理、変復調処理、増幅処理、AD変換処理、DA変換処理等を実行するが、これらには公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。このような処理によって、通信部1060は、パケット信号を受信するとともに、パケット信号を送信する。このようなパケット信号には、例えば、指示情報が含まれている。
【0098】
処理部1062は、図示しない照明装置1016へ接続され、照明装置1016に対する処理を実行する。処理部1062は、通信部1060において受けつけた指示情報を受けつける。処理部1062は、指示情報に対応した期間から0へ向かうように、タイマを開始させる。なお、指示情報に対応した期間は、複数回受信されたパケット信号のそれぞれの報知タイミングに応じて調節されている。ここで、処理部1062は、タイマを開始させた後、通信部1060から指示情報を受けつけた場合、当該指示情報を無視してもよい。タイマが0になると、処理部1062は、照明装置1016へ点灯を指示する。処理部1062は、蓄電池1022の残量に関する情報の出力や、画像の出力を照明装置1016に指示する。処理部1062は、蓄電池1022の残量に関する情報や画像を照明装置1016から受けつけると、蓄電池1022の残量に関する情報や画像が含まれたパケット信号の生成を生成部1070へ指示する。
【0099】
管理部1066は、通信部1060と通信している端末装置1012の情報を管理する。なお、端末装置1012の情報は、通信部1060から供給されればよい。ここで、端末装置1012には、少なくともふたつの動作モードが規定されているとする。ひとつ目が第1周期モードであり、ふたつ目が第2周期モードである。第1周期モードにおいて、端末装置1012は、第1周期にて通信を実行し、第2周期モードにおいて、端末装置1012は、第1周期よりも短い第2周期にて通信を実行する。前述のごとく、端末装置1012は、照明装置1016から電力の供給を受けて動作する。そのため、端末装置1012には、消費電力の低減が要求される。これに対応するために、端末装置1012は、通信の必要性が少ない場合に、第1周期モードにて動作する。管理部1066は、端末装置1012が第1周期モードで動作している場合の第1周期を記憶するとともに、次に端末装置1012が動作する予定を管理する。ここで、管理は、端末装置1012単位でなされる。
【0100】
導出部1064は、通信部1060が基地局間通信によって他の基地局装置1014よりパケット信号を受信してから、通信部1060が基地局間通信によってさらに他の基地局装置1014へパケット信号を送信するまでの遅延時間を導出する。遅延時間が、基地局装置1014の処理量に応じて変動する場合、導出部1064は、遅延時間を適宜導出する。
【0101】
調節部1068は、通信部1060が基地局間通信によって他の基地局装置1014から受信したパケット信号であって、かつ指示情報が含まれたパケット信号から、指示情報を抽出し、指示情報に対応した期間、つまり点灯が開始されるまでの期間を調節する。ここで、期間の調節は、次のふたつのようになされる。ひとつ目は、管理部1066において管理されている第1周期、つまり通信部1060が端末装置1012と通信すべき第1周期を反映させるように、点灯が開始されるまでの期間を減じることである。具体的に説明すると、導出部1064は、次に端末装置1012が動作する予定タイミングと、現在のタイミングとの差分を導出し、点灯が開始されるまでの期間から差分を減じることによって、点灯が開始されるまでの期間を新たに生成する。この処理は、端末装置1012単位になされる。
【0102】
ふたつ目は、導出部1064が導出した遅延時間を反映させるように、点灯が開始されるまでの期間を減じることである。具体的に説明すると、導出部1064は、点灯が開始されるまでの期間から遅延時間を減じることによって、点灯が開始されるまでの期間を新たに生成する。この処理は、基地局間通信を対象になされる。
【0103】
生成部1070は、調節部1068において調節した期間に関する情報が含まれたパケット信号を生成する。生成部1070は、調節部1068での調節処理に応じて、別のパケット信号を生成する。調節部1068のひとつ目の処理に対して、生成部1070は、端末装置1012ごとにパケット信号を生成する。これらのパケット信号では、点灯が開始されるまでの期間が互いに異なるからである。また、調節部1068のふたつ目の処理に対して、生成部1070は、基地局装置1014へ転送すべきパケット信号を生成する。生成部1070は、パケット信号を通信部1060へ出力する。
【0104】
通信部1060は、生成部1070において生成したパケット信号を送信することによって、パケット信号を中継する。なお、調節部1068のひとつ目の処理に対して生成されたパケット信号を送信する際、通信部1060は、次に端末装置1012が動作する予定タイミングまで送信タイミングを延期させる。制御部1072は、基地局装置1014全体の動作タイミングを制御する。
【0105】
図22は、端末装置1012の構成を示す。端末装置1012は、通信部1080、検出部1082、処理部1084、モード管理部1086、制御部1088を含む。通信部1080は、図21の通信部1060と同様の処理を実行する。ここで、通信部1080の通信対象は、基地局装置1014である。また、通信部1080は、モード管理部1086からの指示に応じて、第1周期モードあるいは第2周期モードで通信を実行する。前述のごとく、第1周期モードにおいて、通信部1080は、第1周期にて通信を実行し、第2周期モードにおいて、第1周期よりも短い第2周期にて通信を実行する。
【0106】
モード管理部1086は、通信部1080の動作モードを管理し、第1周期モードでの動作あるいは第2周期モードでの動作を通信部1080に指示する。モード管理部1086は、基本的に第1周期モードを選択しており、検出部1082から、指示情報が含まれたパケット信号を検出した旨を受けつけた場合に、第1周期モードから第2周期モードへ変更する。モード管理部1086は、所定の期間にわたって第2周期モードを選択し、その後、第2周期モードから第1周期モードへ戻す。その結果、図示しない照明装置1016によって点灯が開始されるまでに、通信部1080は、パケット信号を複数回受信する場合がある。
【0107】
検出部1082は、通信部1080において受信されたパケット信号の内容を確認し、指示情報が含まれたパケット信号の受信を検出する。検出部1082は、受信を検出するとその旨をモード管理部1086へ通知する。また、検出部1082は、指示情報を処理部1084へ出力する。処理部1084は、図21の処理部1062と同様の処理を実行するので、ここでは説明を省略する。一方、端末装置1012が、図18の第1端末装置1012aである場合、処理部1084は、図示しない制御装置1010からのパケット信号を受けつけ、パケット信号を通信部1080へ出力する。制御部1088は、端末装置1012全体の動作タイミングを制御する。
【0108】
以上の構成による通信システム1100の動作概要を説明する。図23は、通信システム1100による点灯手順を示すシーケンス図である。ここでは、説明を簡潔にするために、制御装置1010に接続された端末装置1012、基地局装置1014や端末装置1012に接続された照明装置1016等の記載を省略している。制御装置1010は、指示情報が含まれたパケット信号(以下、「指示信号」という)を生成する(S1010)。制御装置1010は、指示信号を送信する(S1012)。
【0109】
指示信号は、制御装置1010から基地局装置1014へ伝送される(S1014)。基地局装置1014は、指示信号を受信する(S1016)。基地局装置1014は、指示信号の内容を修正した後(S1018)、指示信号を送信する(S1020)。指示信号は、基地局装置1014から端末装置1012へ伝送される(S1022)。端末装置1012は、指示信号を受信する(S1024)。基地局装置1014および端末装置1012は、図示しない照明装置1016を点灯させる(S1026、S1028)。
【0110】
図24は、制御装置1010による送信手順を示すフローチャートである。生成部1046は、Xを初期値のCsecに設定する(S1040)。生成部1046は、通信部1040に対して、Xsec後に点灯が指示された指示信号を送信させる(S1042)。Xが0secでなければ(S1044のN)、生成部1046は、XからPを減算し(S1046)、ステップ1042に戻る。一方、Xが0secであれば(S1044のY)、処理は終了される。
【0111】
図25は、基地局装置1014による送信手順を示すフローチャートである。通信部1060は、指示信号を受信する(S1060)。管理部1066は、端末装置1012が動作するまでの期間を検出する(S1062)。調節部1068は、指示信号に含まれた期間から、動作するまでの期間を減算する(S1064)。端末装置1012の動作時間が到来しなければ(S1066のN)、生成部1070、通信部1060は、待機する。端末装置1012の動作時間が到来すれば(S1066のY)、生成部1070、通信部1060は、指示信号を送信する(S1068)。
【0112】
図26は、端末装置1012による受信手順を示すフローチャートである。モード管理部1086の指示に応じて、通信部1080は、第1期間モードで動作する(S1080)。検出部1082が、通信部1080での指示信号の受信を検出しなければ(S1082のN)、通信部1080は、第1期間モードでの動作を続行する。検出部1082が、通信部1080での指示信号の受信を検出すれば(S1082のY)、検出部1082の指示に応じて、通信部1080は、第2期間モードで動作する(S1084)。通信部1080は、後続の指示信号を受信する(S1086)。処理部1084は、点灯を指示する(S1088)。
【0113】
本発明の実施例によれば、指示情報を複数回報知するので、指示情報を含んだパケット信号のいずれかが受信されない場合であっても、指示情報を通知できなくなる可能性を低減できる。また、指示情報を含んだパケット信号の報知タイミングに応じて、指示情報の内容を調節するので、指示情報をひとつでも受信させれば、指示情報を通知できる。また、また、指示情報を通知できる可能性が向上するので、複数の照明装置に対する処理の動作タイミングの一致性をさらに高めることができる。また、指示信号が含まれたパケット信号を中継する際に、指示信号に対応した期間を調節するので、処理の開始までの期間の一致性を向上できる。
【0114】
また、中継処理での遅延時間を考慮して期間を調節するので、中継処理での遅延時間の影響を低減できる。また、端末装置が動作するまでの期間を考慮して期間を調節するので、端末装置が動作していなくても、処理の開始までの期間の一致性を向上できる。また、端末装置が動作していなくても、処理の開始までの期間の一致性が向上されるので、端末装置に間欠動作を実行させることができる。また、端末装置に間欠動作を実行させるので、端末装置の消費電力を低減できる。また、指示情報を含んだパケット信号を受信したときに、間欠動作の周期を短縮するので、追加の情報も直ちに受信できる。
【0115】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0116】
10 制御装置、 12 端末装置、 14 基地局装置、 16 照明装置、 20 ソーラパネル、 22 蓄電池、 24 照明部、 26 撮像装置、 28 制御部、 30 通信部、 32 管理部、 34 判定部、 36 指示部、 38 記憶部、 40 収集部、 42 制御部、 44 品質調節部、 60 通信部、 62 処理部、 66 管理部、 72 制御部、 74 検出部、 80 通信部、 82 処理部、 84 管理部、 86 制御部、 100 照明システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光発電によって発電された電力を充電した蓄電池に接続され、かつ蓄電池によって駆動されて、無線通信および点灯を実行する複数の照明装置と、
前記複数の照明装置のそれぞれに対して、点灯指示を無線通信によって送信する制御装置とを備え、
前記複数の照明装置のそれぞれは、間欠的に通信可能になっている省電力モードと、省電力モードよりも通信可能な期間が長い通信モードとを規定しており、通信可能になっている場合に、点灯指示を受信することによって点灯を実行し、
前記制御装置は、
省電力モードの照明装置から、通信可能になった旨の通知を受信すると、当該照明装置へ、通信モードへの移行指示を送信する第1指示部と、
前記第1指示部からの移行指示によって通信モードへ移行した照明装置の数が一定以上になった場合に、通信モードへ移行した照明装置へ、点灯指示を送信する第2指示部とを備えることを特徴とする照明システム。
【請求項2】
前記第2指示部は、点灯指示をマルチキャストにて複数回送信することを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
太陽光発電によって発電された電力を充電した蓄電池に接続され、かつ蓄電池によって駆動される照明装置であって、
照明部と、
前記照明部を点灯させるための点灯指示を無線通信にて制御装置から受信する通信部と、
前記通信部に対して、間欠的に通信可能となるように制御する制御部とを備え、
前記制御部は、太陽光発電の発電量を取得し、発電量が少なくなるほど、通信可能な期間を長くすることを特徴とする照明装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記照明部が点灯されると、通信可能な期間を短くすることを特徴とすることを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
複数の基地局装置が基地局間通信を実行するとともに、端末装置のそれぞれがいずれかの基地局装置に接続されており、所定の処理が開始されるまでの期間に関する情報を生成するとともに、生成した情報が含まれたパケット信号を生成する生成部と、
前記生成部において生成したパケット信号を、少なくともひとつの基地局装置を経由して端末装置へ報知する報知部とを備え、
前記報知部は、処理が開始されるまでに、前記端末装置のそれぞれへパケット信号を複数回報知し、
前記生成部は、前記報知部から複数回報知されるパケット信号のそれぞれの報知タイミングに応じて、各パケット信号に含まれる期間であって、かつ処理が開始されるまでの期間の値を調節することを特徴とする制御装置。
【請求項6】
基地局間通信によって他の基地局装置と通信するとともに、少なくともひとつの端末装置とも通信する通信部と、
前記通信部が基地局間通信によって他の基地局装置から受信したパケット信号であって、かつ所定の処理が開始されるまでの期間に関する情報が含まれたパケット信号から、所定の処理が開始されるまでの期間に関する情報を抽出し、所定の処理が開始されるまでの期間を調節する調節部と、
前記調節部において調節した期間に関する情報が含まれたパケット信号を生成する生成部とを備え、
前記通信部は、前記生成部において生成したパケット信号を送信することによって、パケット信号を中継することを特徴とする基地局装置。
【請求項7】
前記通信部は、所定の周期で端末装置と通信しており、
前記調節部は、前記通信部が端末装置と通信すべき所定の周期を反映させるように、所定の処理が開始されるまでの期間を減じることを特徴とする請求項6に記載の基地局装置。
【請求項8】
前記通信部が基地局間通信によって他の基地局装置よりパケット信号を受信してから、前記通信部が基地局間通信によってさらに他の基地局装置へパケット信号を送信するまでの遅延時間を導出する導出部をさらに備え、
前記調節部は、前記導出部が導出した遅延時間を反映させるように、所定の処理が開始されるまでの期間を減じることを特徴とする請求項6または7に記載の基地局装置。
【請求項9】
基地局装置と第1の周期にて通信を実行する通信部と、
前記通信部が基地局装置からのパケット信号であって、かつ所定の処理が開始されるまでの期間に関する情報が含まれたパケット信号を受信した場合に、所定の処理が開始されるまでの期間に関する情報を抽出し、抽出した情報を出力する制御部とを備え、
前記通信部は、所定の処理が開始されるまでの期間に関する情報が含まれたパケット信号を受信した場合に、第1の周期よりも短い第2の周期に、基地局装置との通信を実行すべき周期を変更することによって、処理が開始されるまでに、パケット信号を複数回受信し、
前記制御部において抽出した情報では、複数回受信されたパケット信号のそれぞれの送信タイミングに応じて、各パケット信号に含まれた期間であって、かつ処理が開始されるまでの期間の値が調節されていることを特徴とする端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2013−48014(P2013−48014A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275813(P2010−275813)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】